JP2002158857A - マルチバンド画像処理方法及び装置と該画像処理方法を実行するためのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

マルチバンド画像処理方法及び装置と該画像処理方法を実行するためのプログラムを記録した記録媒体

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JP2002158857A
JP2002158857A JP2000352672A JP2000352672A JP2002158857A JP 2002158857 A JP2002158857 A JP 2002158857A JP 2000352672 A JP2000352672 A JP 2000352672A JP 2000352672 A JP2000352672 A JP 2000352672A JP 2002158857 A JP2002158857 A JP 2002158857A
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multiband
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Hideyasu Ishibashi
磴  秀康
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ノイズの多いマルチバンド画像から高精度かつ
S/N比の良い画像を得る。 【解決手段】マルチバンド画像処理方法であって、マル
チバンド画像のスペクトル情報を主成分分析し、該主成
分分析によって得られる所定数の主成分ベクトルの和と
して再構成されたマルチバンド画像と、もとのマルチバ
ンド画像とから成る2種以上のマルチバンド画像を、所
定の重み付けをして合成することを特徴とするマルチバ
ンド画像処理方法を提供することにより前記課題を解決
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチバンド画像
処理方法及び装置と該画像処理方法を実行するためのプ
ログラムを記録した記録媒体に係り、特に、ノイズの多
いマルチバンド画像から高精度かつS/N比の良好な画
像を得るマルチバンド画像処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、撮像技術の進歩により、多チャン
ネル撮影機(マルチバンドカメラ)、とくに、撮影対象
の分光波形を実用上充分な精度で復元できる程度のチャ
ンネル数を有する撮影機が実用化されつつある。これ
は、複数種類(多くは4種類以上)の光を透過する波長
領域(マルチバンド)で、被写体を撮影して複数の画像
データ(マルチバンド画像データ)を得るカメラであ
り、例えば、CCDと色分解フィルタを主とした構成と
なっている。なお、マルチバンドカメラについては、宮
川他、光学、11(6)、pp.573〜578(1982)等に
記載されている。このマルチバンドカメラにより撮影さ
れたマルチバンド画像データは、画素毎に分光波形を持
っているので、様々な応用が期待されている。
【0003】例えば、色再現の解析には、被写体の分光
反射率が必要であるが、このとき被写体の数がマクベス
色票の24色のように少なければ分光放射計で直接測定
することも可能であるが、一般の被写体では、数百万の
画素が必要であり、分光放射計で実測するのは実際的で
はない。このような場合に、マルチバンドカメラで、数
百万の画素の分光反射率を能率よく求めることが可能と
なる。
【0004】このようなマルチバンドカメラによる撮影
においても、高精細化、高速化、高精度化に対する要望
がある。これに対し、例えば、高精細化については、高
解像CCDを用いたり、高速化については、短時間露光
による高速度撮影を行ったり、高精度化については、撮
影チャネル数の増加や狭帯域色分解フィルタを使用して
スペクトル再現精度を向上させる等の改善策が提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高解像
CCDを使用する場合には、一定面積のCCDでは、画
素数の増加に従い、一画素当たりの面積(露光量)が反
比例的に減少する。また、高速度撮影を行う場合には、
露光時間の減少に伴い、一画素当たりの露光量が比例的
に減少する。さらに、撮影チャネルの増加や色分解フィ
ルタを使用する場合には、一定時間内での撮影チャネル
数の増加、色分解フィルタの狭帯域化により、透過光量
が減少し、やはり一画素当たりの露光量が減少する。
【0006】従って、前記従来の対策は、いずれも一画
素当たりの露光量の減少を招き、信号レベルが低下し、
ショットノイズや熱雑音等のノイズとの比が減少するた
め、その結果、取得される画像データにおいてもS/N
比が低下し、ノイズが増加して画質を損なうという問題
がある。
【0007】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、高解像CCDを使用したり、高速度撮影
を行ったり、撮影チャネル数を増加し狭帯域色分解フィ
ルタを使用した場合にも、ノイズ増加による画質低下を
抑制し、S/N比が良好かつ高精細、高精度な画像を高
速に得ることができ、またノイズの多いマルチバンド画
像から高精度かつS/N比の良い画像を得ることのでき
るマルチバンド画像処理方法及び装置と該画像処理方法
を実行するためのプログラムを記録した記録媒体を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第一の態様は、マルチバンド画像処理方法
であって、マルチバンド画像のスペクトル情報を主成分
分析し、該主成分分析によって得られる所定数の主成分
ベクトルの和として再構成されたマルチバンド画像と、
もとのマルチバンド画像とから成る2種以上のマルチバ
ンド画像を、所定の重み付けをして合成することを特徴
とするマルチバンド画像処理方法を提供する。
【0009】また、前記所定の重み付けは、前記再構成
されたマルチバンド画像及びもとのマルチバンド画像と
から成る2種以上のマルチバンド画像の局所統計量に基
づいて決定されることが好ましい。
【0010】また、前記2種以上のマルチバンド画像の
局所統計量を、所定サイズの領域内における、もとのマ
ルチバンド画像と再構成したマルチバンド画像とのスペ
クトルの距離、及びもとのマルチバンド画像自体のスペ
クトルの距離、に基づいて決定することが好ましい。
【0011】また、前記2つのスペクトルの距離の差を
前記2つのスペクトルの距離の和で除して算出された
値、あるいは該値を変数とし、最大値が1で最小値が0
の単調増加関数を前記重みとすることが好ましい。
【0012】さらに、前記スペクトルの距離から算出さ
れた値、あるいは前記単調増加関数を用いて加重平均処
理を行い、前記マルチバンド画像の合成を行うことが好
ましい。
【0013】また、前記課題を解決するために、本発明
の第二の態様は、マルチバンド画像処理装置であって、
マルチバンド画像のスペクトル情報を主成分分析する手
段と、主成分分析して得られた所定数の主成分ベクトル
の和としてマルチバンド画像を再構成する手段と、前記
再構成されたマルチバンド画像と、もとのマルチバンド
画像とから成る2種以上のマルチバンド画像を、所定の
重み付けをして合成する手段と、を備えたことを特徴と
するマルチバンド画像処理装置を提供する。
【0014】また、前記マルチバンド画像処理装置であ
って、さらに、重み決定手段を備え、前記重み付けの重
みを、前記再構成されたマルチバンド画像及びもとのマ
ルチバンド画像を含む2種以上のマルチバンド画像の局
所統計量に基づいて決定することが好ましい。
【0015】また、前記マルチバンド画像処理装置であ
って、さらに、スペクトル距離算出手段を備え、所定サ
イズの領域内における、もとのマルチバンド画像と再構
成したマルチバンド画像とのスペクトルの距離、及びも
とのマルチバンド画像自体のスペクトルの距離を算出
し、該算出された2つのスペクトル距離に基づいて、前
記重み決定手段において、前記局所統計量を決定するこ
とが好ましい。
【0016】また、前記マルチバンド画像処理装置であ
って、前記重み決定手段は、前記2つのスペクトルの距
離の差を前記2つのスペクトルの和で除算した値、ある
いは該除算により算出された値を変数とし、最大値が1
で最小値が0の単調増加関数を前記重みとすることが好
ましい。
【0017】また、前記マルチバンド画像処理装置であ
って、前記マルチバンド画像を合成する手段は、前記除
算により算出された値、あるいは前記単調増加関数を用
いて加重平均処理を行うことにより前記マルチバンド画
像の合成を行うことが好ましい。
【0018】また、前記課題を解決するために、本発明
の第三の態様は、請求項1〜5のいずれかに記載のマル
チバンド画像処理方法を実行するためのプログラムを記
録した記録媒体を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るマルチバンド
画像処理方法及び装置と該画像処理方法を実行するため
のプログラムを記録した記録媒体について、添付の図面
に示される好適実施形態を基に、詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明に係るマルチバンド画像処
理装置を組み込んだ画像再現システムの概略を示すブロ
ック図である。図1に示すように、本画像再現システム
1は、撮影対象(被写体)10を画像入力手段であるマ
ルチバンドカメラ12により撮影して、マルチバンド画
像データとして取り込み、撮影対象10の分光波形を推
定し、これに対し、マルチバンド画像処理装置14にお
いて、所定の画像処理を施し、目的に応じた画像を出力
するための制御信号に変換し、この制御信号により画像
出力装置16より複製画像として出力するものである。
【0021】このとき、本発明のマルチバンド画像処理
装置14は、入力されたオリジナルのマルチバンド画像
に対して、主成分分析を行い、所定数の主成分ベクトル
を求め、これの和としてマルチバンド画像を再構成し、
該再構成されたマルチバンド画像と、前記オリジナルの
マルチバンド画像を、所定の重みを付けて合成すること
により、ノイズを抑制した良好なスペクトルの再現を行
うものである。
【0022】本実施形態は、例えば、スタジオ内で人物
を16チャンネルでトータルの撮影時間2秒以内で撮影
したものである。マルチバンドカメラ12としては、例
えば、富士写真フイルム社製のマルチバンドカメラでC
CDカメラ部、分光フィルタ部及びパーソナルコンピュ
ータから構成されるものが例示される。CCDカメラ
は、DALSA社製CA−D4−1024A、PCI
I/Fであり、このCCDカメラはモノクロで、ピクセ
ル数1024×1024(pixel)、ピクセルサイズ12
×12(μ)である。分光フィルタは、CRI社製の液
晶チューナブルフィルタ、Varispec Tunable FilterR
S232C I/Fであり、これは、波長範囲400〜
720nm、で中心波長を任意に選択可能であり、波長半
値幅30nm、透過率6〜60%(波長に依存)である。
また、パーソナルコンピュータは、PROSIDE社製
のブック型PC(Windows 95)C++であり、CPU
は166MHz、RAMは128Mbyteである。
【0023】このようなマルチバンドカメラ12を用い
て、スタジオ内において、次のような撮影条件で、被写
体として人物を撮影した。撮影条件は、光源としては、
被写体照度1200lux のメタルハライドランプを用
い、レンズはNikomart(f=50mm、 F1.4)で、F
2.8を使用した。また、紫外及び赤外カットフィルタ
を用いて、410nmを波長間隔20nmで分割した、16
の波長(チャンネル)に関するデータ(デジタルデー
タ)として、16枚のスペクトル画像を得た。なお、ト
ータルの撮影時間は2秒以内である。物を撮影する場合
と異なり、人物は動くため短時間での撮影が必要だから
である。
【0024】入力されたマルチバンド画像データは、マ
ルチバンド画像処理装置14において、目的に応じた画
像を出力するための制御信号に変換される。図2は、マ
ルチバンド画像処理装置14の概略構成を示すブロック
図である。図2に示すように、入力されたオリジナルマ
ルチバンド画像Aij(λ)(ここでi、jは画素位
置、λは波長を表す。)は、一旦メモリ20に格納され
る。マルチバンド画像処理装置14は、主に、主成分分
析手段22、マルチバンド画像再構成手段24、重み決
定部26および合成手段28を有して構成される。
【0025】主成分分析手段22は、メモリ20よりオ
リジナルマルチバンド画像Aij( λ)を呼び出して、こ
れに対して主成分分析を行う。そして必要数の主成分ベ
クトルVk(λ)を求める。ここで、kは、主成分の次数
を表す。次に、マルチバンド画像再構成手段24におい
て、今求めた必要数の主成分ベクトルVk(λ)の和とし
て、マルチバンド画像を再構成する。すなわち、再構成
されたマルチバンド画像をApij(λ)とすると、このA
pij(λ)は、主成分画像をPkij 、主成分ベクトルをV
k(λ)とすると、次の式(1)で表される。 Apij(λ)=ΣPkij ・ Vk(λ) ・・・・・・(1) ここで和Σはk=1〜nについてとるものとし、またk
は主成分の次数であり、求める主成分の次数は特に限定
はされないが、ここでは例えばn=4としている。
【0026】このとき、再構成されたマルチバンド画像
Apij(λ)は、もともとのオリジナルのマルチバンド画
像Aij( λ)に近似的に等しい。次に、再構成されたマ
ルチバンド画像Apij(λ)とオリジナルのマルチバンド
画像Aij( λ)を所定の重み付けを行って、合成手段2
8により合成することによって、次の式(2)に示すよ
うに、推定マルチバンド画像Eij( λ)が得られる。 Eij( λ)=F{Apij(λ),Aij( λ)} ・・・・・・(2) ここで、F{*,*}は、合成を表す。
【0027】合成の方法は、特に限定されるものではな
く、例えば、加重平均が好適に例示される。次に加重平
均処理により画像を合成する場合を例にとり、合成処理
で用いられる重みを決定する方法について説明する。図
2に示すように、重み決定部26は、スペクトル距離算
出手段32および重み決定手段34を含んで構成され
る。スペクトル距離算出手段32では、各マルチバンド
画像間の「スペクトル距離」を算出する。
【0028】例えば、オリジナルのマルチバンド画像A
ij( λ)と再構成されたマルチバンド画像Apij(λ)と
のスペクトル距離DCijは、次の式(3)で定義され
る。 DCij=Std[{Σk Σl Σλ(A(i+k)(j+l)(λ) −Ap(i+k)(j+l) ( λ))2 1/2 ]・・・(3) ここで、第一のΣはkについて、第二のΣはlについ
て、第三のΣはλについてそれぞれとるものとし、k、
lは、図3に示すように、wを正の整数として注目画素
(i,j)を中心とした(2w+1)×(2w+1)サ
イズの領域(ウインドウ)内を動くものとする。すなわ
ち、−w≦i≦+w、−w≦j≦+wである。また、記
号Stdは規格化(Standardization)を表し、上記式
(3)の場合、A及びAp の差の二乗の和をとった後、
平方根(1/2乗)をとる前に、ウインドウサイズ(2
w+1)×(2w+1)で前記和を除算することを表
す。このDCijは、 スペクトル合成の誤差を表すもので
あり、 いわば主成分合成の正確さを示す「 距離」 である
ということができる。 この誤差が大きい場合には、本実
施形態の画像合成処理によりマルチバンド画像を再現
(推定)することが必要となる。また、前記誤差が小さ
い場合には、 もともとノイズ等の少ない画像であるので
本実施形態のような画像合成処理を行ってマルチバンド
画像を再現する必要はない。
【0029】また、次のように、各マルチバンド画像自
体のスペクトルの距離を算出する。これは、各スペクト
ルの安定度を示す「距離」である。例えば、オリジナル
マルチバンド画像自体のスペクトル距離DOijを、 k、
l、k’、l’はそれぞれ上記領域(ウインドウ)内を
動くものとして、次の式(4)で定義する。 DOij=Std[{Σk Σl Σk'Σl'Σλ(A(i+k)(j+l)(λ) −A(i+k')(j+l') (λ))2 1/2 ]・・・(4) これは、オリジナルスペクトルの安定度を示す距離であ
る。同様にして、主成分合成スペクトルの安定度を示す
距離DPijを次の式(5)で定義する。 DPij=Std[{Σk Σl Σk'Σl'Σλ(Ap(i+k)(j+l)(λ) −Ap(i+k')(j+l') ( λ))2 1/2 ]・・・(4)
【0030】このオリジナルスペクトルの安定度を示す
距離DOij及び主成分合成スペクトルの安定度を示す距
離DPijに応じて、以下の表1に示すように合成の際の
重みの付け方を決定する。例えば、DOijおよびDPij
がともに大のとき、すなわちともにノイズが大きい場合
は、主成分を重視して、前記主成分ベクトルによって再
構成されたマルチバンド画像に付ける重みを大きくして
合成するようにする。また、DOijが小(ノイズ小)
で、DPijが大(ノイズ大)の場合には、オリジナルを
重視して、オリジナルのマルチバンド画像に対する重み
を大きくして合成するようにする。
【0031】
【0032】次に、重み決定手段34において、上で算
出したスペクトル距離を用いて、マルチバンド画像の局
所統計量を算出する。すなわち、上で求めたスペクトル
距離DOij、 およびDCijの差を和で除して、次の式
(5)により距離のコントラストKを算出する。 K=(DCij−DOij)/(DCij+DOij) ・・・・・・(5) このKを局所統計量Sijとする。このSijをそのまま重
みとしてもよいが、 これを変数として、 最大値1で最小
値0の単調増加関数を生成して、この単調増加関数を重
みとして用いるようにしてもよい。なお、単調増加関数
の他、シグモイド関数のようなものでもよい。なお、前
記スペクトル距離DOij、 DCij等を求める際、規格化
Stdという操作を行っているため、ウインドウサイズ
と局所統計量との比例関係を無くすことができ、DOi
j、DPij、DCijを計算する際に、ウインドウサイズ
を変えて処理することができ、画像情報に応じた適応性
のある処理が期待できる。
【0033】オリジナルマルチバンド画像Aijと主成分
ベクトルから再構成されたマルチバンド画像の合成は、
例えば重みSijを用いて、 次の式(6)のように加重平
均処理によって行われ、推定マルチバンド画像Eijが得
られる。 Eij( λ) =(1−Sij(λ))・Apij(λ) +Sij( λ) ・Aij( λ) ・・・・・・(6) あるいは、次の式(7)のように、上と同様に重みSij
を用いて、各画像を対数変換した後加重平均をとるよう
にしてもよい。 Log{Eij( λ) }=(1−Sij(λ))・Log{Apij(λ) } +Sij( λ) ・Log{Aij( λ) }・・・・・・(7)
【0034】このように画像合成を行うことにより、マ
ルチバンド画像が再現される。このようにして得られた
推定マルチバンド画像Eijを推定マルチバンド画像出力
部30から画像出力装置16へ出力して、画像出力装置
16から所定の媒体に画像を出力する。
【0035】このように本実施形態によれば、オリジナ
ルのマルチバンド画像と主成分ベクトルから再構成され
たマルチバンド画像の、両方の画像を合成することによ
り、もともと取得されたオリジナルのマルチバンド画像
Aij( λ) に比べ、 ノイズの抑制された画像が得られ、
スペクトルの変化の急峻な部分においても、 良好なスペ
クトル再現を行うことができる。なお、2種以上のスペ
クトルを合成する際に、主成分ベクトルの和として再現
されるマルチバンド画像Apij(λ) と、 オリジナルマル
チバンド画像Aij( λ)以外に考えられるスペクトルと
して以下のようなものがある。例えば、スペクトル方向
への移動平均による平滑化処理を行ったもの、あるい
は、スペクトル方向にウィーナフィルタ処理したものや
パラメトリックウィーナフィルタ処理したもの、さら
に、スペクトル方向にモフォロジー処理したものおよび
これらを合成したもの等が考えられる。
【0036】また、図2において、メモリ20の後に前
処理工程を挿入し、合成手段28の後に後処理工程を挿
入して、オリジナルマルチバンド画像Aijに対して、例
えば対数変換等の前処理を行うとともに、合成手段28
から出力されたマルチバンド画像に対して前処理の逆変
換を行うようにしてもよい。あるいはオリジナルマルチ
バンド画像は、もともとこのような前処理を施されたも
のであるとしてもよい。すでに前処理したものをマルチ
バンド画像とすれば、本実施形態のように前処理および
後処理を省略することができる。
【0037】また、本実施形態で用いたような、マルチ
バンド画像処理方法を実行するためのプログラムを所定
の記録媒体に記録して、これを用いることにより各種の
システムで本発明に係るマルチバンド画像処理方法を利
用することが可能となる。
【0038】以上、本発明のマルチバンド画像処理方法
及び装置と該画像処理方法を実行するためのプログラム
を記録した記録媒体について詳細に説明したが、本発明
は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは
もちろんである。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、取
得されたマルチバンド画像Aij (λ)に比べ、 ノイズの
抑制された画像を得ることができ、 スペクトルの変化が
急峻な部分においても、 良好なスペクトル再現を行うこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマルチバンド画像処理装置を組
み込んだ画像再現システムの概略を示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明に係るマルチバンド画像処理装置14
の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 本実施形態において、スペクトル距離を算出
する際の領域(ウインドウ)を示す説明図である。
【符号の説明】
1 本発明に係るマルチバンド画像処理装置を組み込ん
だ画像再現システム 10 撮影対象 12 マルチバンドカメラ 14 マルチバンド画像処理装置 16 画像出力装置 20 メモリ 22 主成分分析手段 24 マルチバンド画像再構成手段 26 重み決定部 28 合成手段 30 推定マルチバンド画像出力部 32 スペクトル距離算出手段 34 重み決定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 9/64 H04N 1/40 101C Fターム(参考) 5B057 AA20 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC02 CE02 CE06 CE08 CH09 DB02 DB06 DB09 DC32 5C021 PA58 PA66 PA67 RB07 YA01 ZA11 5C066 AA01 BA20 CA06 CA07 EC12 GA01 KD06 KE02 KE03 KM02 KM05 5C076 AA11 AA12 BA06 5C077 LL02 MM03 PP03 PP23 PP43 PP47 PP49 PQ12 PQ18 TT09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マルチバンド画像処理方法であって、 マルチバンド画像のスペクトル情報を主成分分析し、 該主成分分析によって得られる所定数の主成分ベクトル
    の和として再構成されたマルチバンド画像と、もとのマ
    ルチバンド画像とから成る2種以上のマルチバンド画像
    を、所定の重み付けをして合成することを特徴とするマ
    ルチバンド画像処理方法。
  2. 【請求項2】前記所定の重み付けは、前記再構成された
    マルチバンド画像及びもとのマルチバンド画像とから成
    る2種以上のマルチバンド画像の局所統計量に基づいて
    決定される請求項1に記載のマルチバンド画像処理方
    法。
  3. 【請求項3】前記2種以上のマルチバンド画像の局所統
    計量を、所定サイズの領域内における、もとのマルチバ
    ンド画像と再構成したマルチバンド画像とのスペクトル
    の距離、及びもとのマルチバンド画像自体のスペクトル
    の距離、に基づいて決定する請求項2に記載のマルチバ
    ンド画像処理方法。
  4. 【請求項4】前記2つのスペクトルの距離の差を前記2
    つのスペクトルの距離の和で除して算出された値、ある
    いは該値を変数とし、最大値が1で最小値が0の単調増
    加関数を前記重みとする請求項3に記載のマルチバンド
    画像処理方法。
  5. 【請求項5】前記スペクトルの距離から算出された値、
    あるいは前記単調増加関数を用いて加重平均処理を行
    い、前記マルチバンド画像の合成を行う請求項4に記載
    のマルチバンド画像処理方法。
  6. 【請求項6】マルチバンド画像処理装置であって、 マルチバンド画像のスペクトル情報を主成分分析する手
    段と、 主成分分析して得られた所定数の主成分ベクトルの和と
    してマルチバンド画像を再構成する手段と、 前記再構成されたマルチバンド画像と、もとのマルチバ
    ンド画像とから成る2種以上のマルチバンド画像を、所
    定の重み付けをして合成する手段と、を備えたことを特
    徴とするマルチバンド画像処理装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のマルチバンド画像処理装
    置であって、さらに、重み決定手段を備え、前記重み付
    けの重みを、前記再構成されたマルチバンド画像及びも
    とのマルチバンド画像を含む2種以上のマルチバンド画
    像の局所統計量に基づいて決定することを特徴とするマ
    ルチバンド画像処理装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のマルチバンド画像処理装
    置であって、さらに、スペクトル距離算出手段を備え、
    所定サイズの領域内における、もとのマルチバンド画像
    と再構成したマルチバンド画像とのスペクトルの距離、
    及びもとのマルチバンド画像自体のスペクトルの距離を
    算出し、該算出された2つのスペクトル距離に基づい
    て、前記重み決定手段において、前記局所統計量を決定
    することを特徴とするマルチバンド画像処理装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のマルチバンド画像処理装
    置であって、前記重み決定手段は、前記2つのスペクト
    ルの距離の差を前記2つのスペクトルの和で除算した
    値、あるいは該除算により算出された値を変数とし、最
    大値が1で最小値が0の単調増加関数を前記重みとする
    ことを特徴とするマルチバンド画像処理装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のマルチバンド画像処理
    装置であって、前記マルチバンド画像を合成する手段
    は、前記除算により算出された値、あるいは前記単調増
    加関数を用いて加重平均処理を行うことにより前記マル
    チバンド画像の合成を行うことを特徴とするマルチバン
    ド画像処理装置。
  11. 【請求項11】請求項1〜5のいずれかに記載のマルチ
    バンド画像処理方法を実行するためのプログラムを記録
    した記録媒体。
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