JP2002143109A - 小動物埋設用心室容積および心室圧同時連続測定テレメトリー装置 - Google Patents

小動物埋設用心室容積および心室圧同時連続測定テレメトリー装置

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JP2002143109A
JP2002143109A JP2000345109A JP2000345109A JP2002143109A JP 2002143109 A JP2002143109 A JP 2002143109A JP 2000345109 A JP2000345109 A JP 2000345109A JP 2000345109 A JP2000345109 A JP 2000345109A JP 2002143109 A JP2002143109 A JP 2002143109A
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ventricular
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Kenji Sunakawa
賢二 砂川
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Japan Space Forum
Japan National Cardiovascular Center
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NAT CARDIOVASCULAR CT
National Space Development Agency of Japan
Japan Space Forum
Japan National Cardiovascular Center
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小動物の体内に無理なく埋設することがで
き、通常の生活状態での心室容積および心室圧を同時連
続的に測定することができるようにする。 【解決手段】 コンダクタンスカテーテル8および圧力
センサ9からなる多機能カテーテル2と、多機能カテー
テル2で得られる信号を処理して送信する計測送信部3
と、電源部5とからなり、計測送信部3では、コンダク
タンスカテーテル8の各セグメント8sに発生する心室
容積信号と、圧力センサ9に発生する心室圧信号とを、
それぞれ対応する信号検出部10,12により取り込
み、これら複数チャンネルの信号を多重化変換部18,
18Aで時分割多重化の位置変調パルスとした上で、一
定の搬送波に載せて送信するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラット、マウス等
の小動物用の心臓機能測定テレメトリー装置に係り、詳
しくは、小型で小動物に無理なく埋設することができ
て、小動物を麻酔をかけない普通の生活状態においてそ
の心室容積と心室圧とを同時に連続的に測定することが
できる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、心臓機能を調べる方法として、心
電図を採る方法があり、この方法は、比較的手軽で広く
行われているが、心電図信号が人体の外部に現れる間接
的な信号であるため、これにより心臓の状態を的確に捉
えることは難しく、信号の解析に熟練が必要であり、ま
た心電図信号に現れない症状もあるため、心臓の異常が
見落とされる恐れがある。
【0003】これに対して、心臓機能を直接的に調べる
方法として、コンダクタンスカテーテル法が知られてい
る。この方法は、心臓機能を定量的に評価する上での重
要なファクターである心室容積を直接的に測定しうるも
ので、図10に示すように、長手方向に沿って数個(図
示例では5個)のセグメント60s1〜60s5が形成さ
れているコンダクタンスカテーテル60を用意し、これ
を心臓Hの心尖部から大動脈弁へ向かって導入し、この
カテーテル60両端の電極60d1,60d6間に所定の
高周波の微弱電流、例えば20KHz、30μAの電流
を定常的に流し、中間部分にある各セグメント60s2
(60s3あるいは60s4)両端の電極60d2,60
3(60d3,60d4あるいは60d4,60d5)間
の電圧を計測するのである。コンダクタンスカテーテル
60に前記の高周波微弱電流を流すことで、心室内には
腔内血液を媒体とする三次元的な電場が形成され、この
電場の変化、則ちコンダクタンス(インピーダンスの逆
数)の変化が各セグメント60s2(60s3あるいは6
0s4)両端の電極60d2,60d3(60d3,60d
4あるいは60d4,60d5)間の電圧変化として計測
されるのである。
【0004】図11は、上記のコンダクタンスカテーテ
ル60から得られる信号の波形図で、(A)〜(C)は
中間部分にある各セグメント両端の電極間の電圧変化を
示し、(D)は心内心電図信号を示している。各セグメ
ントのコンダクタンスと心室容積との間には一定の関係
式が成立するので、各セグメントのコンダクタンスを計
測することにより、心室容積を求めることができるので
ある。
【0005】ところで、心臓機能の測定に限らず、人の
器官の機能測定は、人体への負担をできるだけ少なくす
る等、種々の制約があるので、医学上、小動物による機
能測定が欠かせない。特に、小動物では結果が早く出る
ので、医薬品の開発や、遺伝子治療の評価等では、この
小動物による機能測定は不可欠である。これは、心臓機
能の測定についても同様で、そのため、小動物の心臓機
能の測定を行える装置が必要とされている。このような
小動物用の心臓機能測定装置の従来例としては、特願平
11−326355号の明細書に記載されたものがあ
る。この測定装置は、前記のコンダクタンスカテーテル
法により小動物の心室容積を直接的に測定ができるよう
にしたもので、コンダクタンスカテーテル法により心室
容積であるコンダクタンス信号を検出して、これら複数
チャンネルのコンダクタンス信号をそれぞれ異なる周波
数の搬送波でFM変調した上で周波数多重化して送信す
るようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、心臓機
能を定量的に評価するには、心室容積だけでは充分でな
く、心室圧をも併せて連続的に測定することが必要であ
る。上記従来の装置において、心室圧も測定しようとす
ると、新たに心室圧のセンサを用意して、これをコンダ
クタンスカテーテルとは別に心室内に導入する必要があ
り、小動物への負担が大きいばかりか、別経路で心室圧
信号を取り込むので、信号処理も難しくなる。また、従
来の装置では、FM変調により複数チャンネルの信号を
周波数多重化しているのであるが、このような変調、多
重化方法では、どうしても変調の回路部分が大型化し、
小動物の体内に完全に埋設するのは難しかった。そのた
め、従来は、麻酔をかけて開腹してコンダクタンスカテ
ーテルを心臓にセットし、その状態で、則ち、少なくと
も麻酔をかけた状態で、心室容積を計測する必要があっ
た。したがって、麻酔状態での信号しか得られず、無麻
酔の通常の覚醒状態での生活状態の心室容積を測定する
ことは事実上できなかった。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑みて為さ
れたものであって、小型化が可能で小動物の体内にも無
理なく埋設することができて、小動物が麻酔のかかって
いない通常の生活状態において、心臓機能の評価に不可
欠な心室容積および心室圧を同時に連続的に測定するこ
とができるテレメトリー装置を提供することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために為されたものであって、請求項1に記載の
小動物埋設用心室容積および心室圧同時連続測定テレメ
トリー装置は、小動物の心室内に導入される多機能カテ
ーテルと、この多機能カテーテルから得られる、少なく
とも心室容積信号および心室圧信号を時分割多重化して
アンテナから送信する計測送信部と、前記多機能カテー
テルおよび計測送信部に所要の電力を供給する電源部と
を備え、前記多機能カテーテルは、複数のセグメントか
らなり両端の電極間に所定の高周波の微弱電流が流され
るコンダクタンスカテーテルと、このコンダクタンスカ
テーテルの中途部に設けられた圧力センサとからなり、
前記計測送信部は、コンダクタンスカテーテルのセグメ
ントの電極と圧力センサとにそれぞれ接続される信号検
出部と、これら信号検出部から出力される複数チャンネ
ルの信号を時分割多重化された変調パルスに変換する多
重化変換部と、前記の変調パルスを一定の搬送波により
送信する送信部とを有する構成となっている。
【0009】上記の構成において、多機能カテーテルの
コンダクタンスカテーテル部分で発生する心室容積信号
と、圧力センサで発生する心室圧信号とは、それぞれ対
応する信号検出部により検出されて多重化変換部に送ら
れる。この多重化変換部では、複数チャンネルの信号が
次々とサンプリングされ、そのサンプリングの順に位置
変調パルス(PPM波)に変換される。これで、複数チ
ャンネルの信号は時分割多重化される。複数チャンネル
の信号を含む変調パルスのパルス列は、次の送信部で一
定の搬送波に載せられて外部に送信される。これによ
り、小動物の心室容積信号と心室圧信号とが外部で受信
可能となる。この場合、計測送信部では単一の周波数の
送信部があればよく、従来のこの種の装置のようにFM
変調により周波数多重化する場合に比べ、送信の回路部
分が小型になる。
【0010】受信側では、上記テレメトリー装置からの
信号を検波して多重化信号である変調パルスのパルス列
を取り出し、このパルス列を、前記計測送信部における
多重化変換部とは逆動作する復調分配部により、振幅変
調パルス(PAM波)に復調するとともに複数チャンネ
ルに分配し、各チャンネルに分配されたパルスを低域通
過フィルタのような復元器でアナログ信号に復元すれば
よい。
【0011】なお、請求項2に記載のテレメトリー装置
のように、多機能カテーテルに含まれる圧力センサとし
て、ピエゾ抵抗素子を利用する。また、請求項3に記載
のテレメトリー装置のように、計測送信部に、心内心電
図信号に対応する信号検出部を設けておくと、心室容積
信号、心室圧信号のほかに、心内心電図信号も同時に計
測することができ、心臓の機能をより的確に評価するこ
とが可能になる。また、請求項4に記載のテレメトリー
装置のように、計測送信部に含まれる多重化変換部とし
て、複数チャンネルの入力を切り換えるマルチプレクサ
と、このマルチプレクサの出力を変調パルスに変換する
PPM変換器とからなる多重化変換部を利用する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係
る小動物埋設用心室容積および心室圧同時連続測定テレ
メトリー装置の外観図、図2は、前記テレメトリー装置
の一部である多機能カテーテルの拡大平面図、図3は、
前記テレメトリー装置の全体の回路構成を示すブロック
図である。図1に示すように、本実施形態に係るテレメ
トリー装置1は、多機能カテーテル2と、計測送信部3
と、送信アンテナ4と、電源部5とからなる。多機能カ
テーテル2は、計測送信部3から導出されたコード6の
先端に取り付けられており、計測送信部3と電源部5と
はコード7で接続されている。
【0013】前記多機能カテーテル2は小動物の心室内
に導入されるもので、図2に拡大して示すように、コン
ダクタンスカテーテル8と、その中途部に設けられた圧
力センサ9とからなる。このうち、コンダクタンスカテ
ーテル8は、図6により説明した従来のコンダクタンス
カテーテル60と同様に、両端に電極8d1〜8d6があ
るセグメントの複数個(図示例では5個)8s1〜8s5
を長手方向に突き合わせ状に形成したもので、両端のセ
グメント8s1,8s5のそれぞれの外側にある二つの電
極8d1,8d6の間には、後述するように電源部5から
の電力供給により、所定の高周波の微弱電流、例えば2
0KHz、3〜5μAの電流が定常的に流されるように
なっている。また、圧力センサ9は、ピエゾ抵抗素子を
利用したもので、これには、電源部5から所定のバイア
ス交流電圧が印加されるようになっている。
【0014】前記計測送信部3は、多機能カテーテル2
から得られる心室容積信号、心室圧信号および心電図信
号を時分割多重化して送信する部分で、図3に示すよう
に、その信号入力側には、心室容積信号であるコンダク
タンス信号用として複数個(図示例では3個)の信号検
出部101,102,103(10と総称)と、心内心電
図信号用として1個の信号検出部11と、心室圧信号用
として1個の信号検出部12とを備えており、これらの
信号検出部10,11,12から4チャンネル以上(図
示例では5チャンネル)の検出信号が出力されるように
なっている。
【0015】前記の信号検出部10,11,12のう
ち、心室容積信号用の信号検出部10は、コンダクタン
スカテーテル8の中間部分にある3個のセグメント8s
2,8s3,8s4のそれぞれに対応して設けられてお
り、中間部分の各セグメント8s 2(8s3あるいは8s
4)の両端の電極8d2,8d3(8d3,8d4あるいは
8d4,8d5)から信号を取り込む差動増幅器131
132,133と、帯域通過フィルタ141,142,14
3と、検波器151,152,153とからなる。帯域通過
フィルタ141,142,143は、心内心電図信号のよ
うな他の信号の混入を排除するためのものである。検波
器151,152,153は、帯域通過フィルタ141,1
2,143の出力から高周波成分を取り除いて低周波の
信号成分を取り出すものである。
【0016】心内心電図信号用の信号検出部11は、コ
ンダクタンスカテーテル8の両端にある二つの電極8d
1,8d5に接続された差動増幅器11Aと、低域通過フ
ィルタ16とからなる。また、心室圧信号用の信号検出
部12は、圧力センサ9に接続された差動増幅器17で
構成されている。
【0017】計測送信部3には、また、前記信号検出部
10,11,12から出力される複数チャンネルの信号
を時分割多重化された変調パルス(この実施例では位置
変調パルスを例示するがこの変調方式に限定されない)
に変換する多重化変換部があって、この多重化変換部に
は、前記信号検出部101,102,103,11,12
から5チャンネルの信号を入力しその入力を高速で切り
換えるマルチプレクサ18と、このマルチプレクサ18
の単一の出力を位置変調パルス(PPM波)に変換する
PPM変換器18Aとが含まれる。マルチプレクサ18
は、その入力切り換え動作により、5個の信号検出部1
1,102,103,11,12からの信号を次々サン
プリングして振幅変調パルス(PAM波)のパルス列と
し、PPM変換器18Aは、そのPAM波のパルス列を
位置変調パルスのパルス列に変換して送出する。この場
合、マルチプレクサ18は、5チャンネル分の信号をサ
ンプリングした後、若干のインターバルをおいて次のサ
ンプリングを行うようになっており、したがって、PP
M変換器18Aからは、5チャンネル分の位置変調パル
スのパルス列がインターバルをおいて出力される。
【0018】計測送信部3にはさらに、前記PPM変換
器18Aの出力である位置変調パルスを一定の搬送波に
より送信する送信部があって、この送信部には、搬送波
を発生する発振器19と、混合器20と、高周波増幅器
21とが含まれる。PPM変換器18Aからの位置変調
パルスのパルス列は、混合器20で搬送波に載せられた
のち、高周波増幅器21で増幅されて送信アンテナ4に
送り出され、送信アンテナ4から外部に送信される。
【0019】電源部5には、電池22と、高周波電源回
路23と、バイアス電源回路24とがある。電池22か
らは計測送信部3の各部に所要の電力が供給されるほ
か、高周波電源回路23からの電力供給で、コンダクタ
ンスカテーテル8の両端の電極8d1,8d6の間には、
所定の高周波の微弱電流が定常的に流される。また、バ
イアス電源回路24から多機能カテーテル2内の圧力セ
ンサ9に所定のバイアス交流電圧が印加される。
【0020】次に、図4は上記構成のテレメトリー装置
の動作を示すための波形図であって、この図に基づい
て、テレメトリー装置の動作を説明する。測定にあたっ
ては、まず、多機能カテーテル2を小動物の心臓の心室
内に導入する。その場合、小動物に麻酔をかけて開腹
し、多機能カテーテル2を心臓にセットするが、そのの
ち、テレメトリー装置の他の部分も小動物の体内に埋め
込んで開腹部を閉じ、小動物を覚醒状態に戻して、自由
に動いて通常の生活ができるようにする。
【0021】上記のようにセットし装置を起動させる
と、多機能カテーテル2のコンダクタンスカテーテル8
の部分では心室容積信号であるコンダクタンス信号およ
び心電図信号が、また圧力センサ9では心室圧信号がそ
れぞれ発生し、これらの信号は、対応する信号検出部1
0,11,12により検出、増幅されて、図4の(A)
〜(E)に示す波形の信号としてマルチプレクサ18に
送られる。なお、図4において(A)〜(C)はコンダ
クタンスカテーテル8の中間部分にあるセグメント8s
2,8s3,8s4から得られる信号を示し、(D)は圧
力センサ9から得られる心室圧信号を示し、(E)は心
内心電図信号を示している。
【0022】上記のように、マルチプレクサ18には5
チャンネルの信号が入力するが、マルチプレクサ18
は、図4の(F)に示すようなタイミングで入力を切り
換えており、そのため、5チャンネルの信号が所定の順
に次々とサンプリングされてそれぞれ振幅変調パルス
(PAM波)として取り込まれ、その取り込み順に単一
の出力部から出力される。したがって、マルチプレクサ
18からは、図4の(G)に示すように、5チャンネル
の信号が時分割多重化された形のPAM波のパルス列が
出力される。そして、このPAM波のパルス列は、次の
PPM変換器18Aで、図4の(H)に示すような、振
幅が一定の位置変調パルス(PPM波)に変換される。
【0023】複数チャンネルの信号を時分割多重化した
形の位置変調パルスのパルス列は、混合器20で搬送波
に載せられ、高周波増幅器21で増幅され、送信アンテ
ナ4から外部に送信される。場合により高周波増幅器2
1は無くてもよい。この場合、計測送信部3には単一の
搬送波による送信部があればよく、複数チャンネルの検
出信号をFM変調により周波数多重化する場合に比べ、
変調の回路部分が小型化する。
【0024】また、多機能カテーテル2に含まれる、ピ
エゾ抵抗素子を利用した圧力センサ9は、圧電素子を利
用した圧力センサに比べ、緩やかな圧力変化に対する応
答性に優れ、変化が緩やかな心室圧を正確に検出するこ
とができる。さらに、計測送信部3に心内心電図信号に
対応する信号検出部11があることで、心室容積信号、
心室圧信号のほかに、心内心電図信号も計測することが
でき、心臓の機能をより的確に評価することが可能にな
る。なお、上記のテレメトリー装置により実際に得られ
る信号と、その利用の仕方については、後に具体例を挙
げて説明する。
【0025】以上のように、本実施形態のテレメトリー
装置1では、心室容積信号と心室圧信号と心内心電図信
号とが時分割多重化され、位置変調パルスのパルス列に
変換された上で一定の搬送波により送信されるのである
が、この送信信号を受信する側では、受信波を検波して
多重化信号である位置変調パルスのパルス列を取り出
し、そのパルス列を、前記計測送信部3における多重化
変換部(マルチプレクサ18とPPM変換器18A)と
は逆動作する復調分配部によりPAM波に戻して複数チ
ャンネルに分配し、各チャンネルのPAM波を低域通過
フィルタのような復元器でアナログ信号に復元すればよ
い。
【0026】その具体例を図5に示す。図5は、前記テ
レメトリー装置1からの送信信号を受信し処理する受信
装置の回路構成を示すブロック図である。図5に示すよ
うに、受信装置25は、受信アンテナ26を通じて入力
する信号をその周波数のまま増幅する高周波増幅器27
と、受信信号を検波して位置変調パルスのパルス列を取
り出す検波器28と、位置変調パルスを振幅変調パルス
(PAM波)に変換するPPM復調器29と、復調され
たPAM波を各チャンネルに分配するデマルチプレクサ
30とを備えており、デマルチプレクサ30の出力各チ
ャンネルからは、テレメトリー装置1でのいずれかのチ
ャンネルの検出信号をサンプリングした形のパルス信号
が次々と出力される。この場合、復調されたPAM波の
分配動作は、送信側のテレメトリー装置での時分割多重
化の動作とタイミングに合わせる必要があるが、本実施
形態では、テレメトリー装置から送られて来る5チャン
ネル分の位置変調パルスのパルス列と次のパルス列との
間にインターバルがあるので、受信側では、このインタ
ーバルにより同期をとり、インターバルの後にパルス列
が入力するのに伴い、デマルチプレクサ30の出力切り
換えが行われるようにすることで、送信側の時分割多重
化とタイミングを合わせるようにしている。
【0027】そして、デマルチプレクサ30の出力側に
は各チャンネル毎に低域通過フィルタ311〜315が設
けられている。これらの低域通過フィルタ311〜315
により、各チャンネルに次々と入力する振幅変調パルス
から連続的に変化するアナログ信号が復元される。この
復元信号は低周波増幅器321〜325により増幅され
て、図外の表示器、記録装置等の所要の装置に送られ
る。
【0028】次に、図6ないし図9により、上記のテレ
メトリー装置および受信装置により実際に得られる信号
と、その利用の仕方を説明する。まず、図6は、検体で
あるラットNo.1(Sprague−Dawleyの
雄、体重580g)が覚醒して自由に行動しうる状態に
あるときに得られた信号の波形図で、(A)は心内心電
図信号を、(B)は左心室の心室圧を、(C)は左心室
の心室容積を、(D)(E)(F)はそれぞれコンダク
タンスカテーテルの各セグメントの容積信号を示してい
る。(C)の心室容積信号は、各セグメントの心室容積
信号(D)(E)(F)から求められる。
【0029】次に、図7ないし図9は、覚醒して自由に
行動しうる状態にあるラットに所要の負荷をかけた場合
の信号を示す図であり、図7は前記検体であるラットN
o.1に負荷として上行大動脈をクランプした場合を示
し、図8は別の検体であるラットNo.2(Sprag
ue−Dawleyの雄、体重450g)に負荷として
下大静脈をクランプした場合を示し、図9は、さらに別
の検体であるラットNo.3(Sprague−Daw
leyの雄、体重470g)に負荷として上行大動脈を
クランプした場合を示している。そして、これら図7な
いし図9において、(A)は心内心電図信号の波形を、
(B)は左心室の心室圧信号の波形を、(C)は左心室
の心室容積信号の波形をそれぞれ示している。そして、
図7〜図9各図の(D)は、横軸に心室容積を、縦軸に
心室圧をとった圧容積関係図で、この関係図では、所要
の負荷条件の下での複数の圧容積ループを得て、この圧
容積ループの収縮末期の圧容積点を結んだラインLを求
めている。このラインLは、その傾きから検体の心臓の
能力を判定できるもので、急峻な傾きのラインLは強い
心臓を示し、緩やかな傾きのラインLは弱い心臓を示
す。したがって、図7〜図9の各(D)を見比べると、
Ees(Elastance end systole)は、図7のラットは
1495mmHg/ml、図8のラットは1485mm
Hg/ml、図9のラットは1758mmHg/mlと
なり、図9(D)でのラインLのEesが他の図のライ
ンLよりも急峻であるから、ラットNo.3の心臓が強
く、他のラットNo.1やラットNo.2の心臓は相対
的に弱いことが分かる。
【0030】
【発明の効果】上記のように、本発明の請求項1に記載
の装置は、小動物の心室内に導入される多機能カテーテ
ルと、この多機能カテーテルから得られる、少なくとも
心室容積信号および心室圧信号を時分割多重化してアン
テナから送信する計測送信部と、前記多機能カテーテル
および計測送信部に所要の電力を供給する電源部とを備
え、前記多機能カテーテルは、複数のセグメントからな
り両端の電極間に所定の高周波の微弱電流が流されるコ
ンダクタンスカテーテルと、このコンダクタンスカテー
テルの中途部に設けられた圧力センサとからなり、前記
計測送信部は、コンダクタンスカテーテルのセグメント
の電極と圧力センサとにそれぞれ接続される信号検出部
と、これら信号検出部から出力される複数チャンネルの
信号を時分割多重化された変調パルスに変換する多重化
変換部と、前記の変調パルスを一定の搬送波により送信
する送信部とを有する構成のもので、多機能カテーテル
にはコンダクタンスカテーテルと圧力センサとが含まれ
ているから、心臓の心室容積と心室圧とを同一条件で同
時的に計測することができ、心臓機能の解析を正確に行
うことが可能になる。
【0031】また、本発明の装置では、多チャンネルの
信号を時分割多重化して変調パルスに変換して送信する
ようにしているから、従来のこの種の装置のようにFM
変調により周波数多重化するものに比べ、変調等の回路
部分が小型化し、全体を小動物の体内に埋設しうる程度
の大きさにすることができる。したがって、装置の全体
を小動物の体内に無理なく埋め込むことができ、埋設の
のち小動物を覚醒状態に戻し、小動物に通常の生活をさ
せることが可能で、それによって通常の覚醒状態での心
臓機能の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る小動物埋設用心室容
積および心室圧同時連続測定テレメトリー装置の外観図
である。
【図2】上記装置の一部である多機能カテーテルの拡大
平面図である。
【図3】上記装置の全体の回路構成を示すブロック図で
ある。
【図4】上記装置の動作を示すための波形図である。
【図5】上記装置からの送信信号を受信し処理する受信
装置の回路構成を示すブロック図である。
【図6】上記装置により検体ラットNo.1から得られ
た信号の波形図で、(A)は心内心電図信号を、(B)
は左心室の心室圧を、(C)は左心室の心室容積を、
(D)(E)(F)はそれぞれコンダクタンスカテーテ
ルの各セグメントの容積信号を示している。
【図7】上記装置により所要の負荷条件下の検体ラット
No.1から得られた信号を示す図で、(A)は心内心
電図信号の波形を、(B)は左心室の心室圧信号の波形
を、(C)は左心室の心室容積信号の波形をそれぞれ示
し、(D)は圧容積関係図である。
【図8】上記装置により所要の負荷条件下の検体ラット
No.2から得られた信号を示す図で、(A)は心内心
電図信号の波形を、(B)は左心室の心室圧信号の波形
を、(C)は左心室の心室容積信号の波形をそれぞれ示
し、(D)は圧容積関係図である。
【図9】上記装置により所要の負荷条件下の検体ラット
No.3から得られた信号を示す図で、(A)は心内心
電図信号の波形を、(B)は左心室の心室圧信号の波形
を、(C)は左心室の心室容積信号の波形をそれぞれ示
し、(D)は圧容積関係図である。
【図10】コンダクタンスカテーテルの使用状態を示す
説明図である。
【図11】上記のコンダクタンスカテーテルから得られ
る信号の波形図である。
【符号の説明】
2 多機能カテーテル 3 計測送信部 5 電源部 8 コンダクタンスカテーテル 8s1〜8s5 セグメント、 8d1〜8d6 電極 9 圧力センサ 10 (101〜103) 信号検出部(心室容積信号
用) 11 信号検出部(心内心電図信号用) 12 信号検出部(心室圧信号用) 18 マルチプレクサ(多重化変換部の一部) 18A PPM変換器(多重化変換部の一部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 599161856 砂川 賢二 大阪府茨木市北春日丘3−9−16 (72)発明者 砂川 賢二 大阪府茨木市北春日丘3−9−16 Fターム(参考) 4C017 AA08 AA19 AB10 AC03 BC07 FF01 4C027 AA02 AA06 DD05 EE03 EE05 FF01 FF02 GG00 JJ03 KK00 KK01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小動物の心室内に導入される多機能カテ
    ーテルと、この多機能カテーテルから得られる、少なく
    とも心室容積信号および心室圧信号を時分割多重化して
    アンテナから送信する計測送信部と、前記多機能カテー
    テルおよび計測送信部に所要の電力を供給する電源部と
    を備え、 前記多機能カテーテルは、複数のセグメントからなり両
    端の電極間に所定の高周波の微弱電流が流されるコンダ
    クタンスカテーテルと、このコンダクタンスカテーテル
    の中途部に設けられた圧力センサとからなり、 前記計測送信部は、コンダクタンスカテーテルのセグメ
    ントの電極と圧力センサとにそれぞれ接続される信号検
    出部と、これら信号検出部から出力される複数チャンネ
    ルの信号を時分割多重化された変調パルスに変換する多
    重化変換部と、前記の変調パルスを一定の搬送波により
    送信する送信部とを有することを特徴とする小動物埋設
    用心室容積および心室圧同時連続測定テレメトリー装
    置。
  2. 【請求項2】 多機能カテーテルに含まれる圧力センサ
    は、ピエゾ抵抗素子を利用した圧力センサである請求項
    1に記載の小動物埋設用心室容積および心室圧同時連続
    測定テレメトリー装置。
  3. 【請求項3】 計測送信部には、心内心電図信号に対応
    する信号検出部が含まれる請求項1または2に記載の小
    動物埋設用心室容積および心室圧同時連続測定テレメト
    リー装置。
  4. 【請求項4】 計測送信部に含まれる多重化変換部は、
    複数チャンネルの入力を切り換えるマルチプレクサと、
    このマルチプレクサの出力を変調パルスに変換するPP
    M変換器とからなるものである請求項1、2または3に
    記載の小動物埋設用心室容積および心室圧同時連続測定
    テレメトリー装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003026504A1 (fr) * 2001-09-20 2003-04-03 Japan As Represented By President Of National Cardiovascular Center Dispositif de mesure, automatique et continu, de volume ventriculaire
WO2008140034A1 (ja) 2007-05-10 2008-11-20 National University Corporation Tokyo Medical And Dental University 心機能変化評価装置
WO2012167876A1 (de) * 2011-06-10 2012-12-13 Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule Aachen (RWTH) Blutentnahmekanüle einer die herzfunktion ersetzenden oder unterstützenden pumpe
JP2019502503A (ja) * 2015-11-04 2019-01-31 アジア パシフィック メディカル テクノロジー ディベロップメント カンパニー,リミテッド 管脈構造内のコンダクタンスを定量化するためのシステム及び方法
CN111419204A (zh) * 2020-05-12 2020-07-17 中国人民解放军陆军第八十二集团军医院 一种改良的压力容积导管实验方法

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