JP2002118511A - アンテナシステム - Google Patents

アンテナシステム

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JP2002118511A
JP2002118511A JP2001242111A JP2001242111A JP2002118511A JP 2002118511 A JP2002118511 A JP 2002118511A JP 2001242111 A JP2001242111 A JP 2001242111A JP 2001242111 A JP2001242111 A JP 2001242111A JP 2002118511 A JP2002118511 A JP 2002118511A
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cylindrical
antenna array
cell
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Carl Francis Weaver
フランシス ウィーバー カール
Xiao Cheng Wu
チェン ウ シャオ
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Lucent Technologies Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セル間あるいはセルのセクタ間でトラフィッ
ク負荷を均一化することを提供すること。 【解決手段】 円筒状アンテナアレイのアンテナ構成要
素を調整してセルのセクタ間あるいはセル間での負荷を
ダイナミックに共有する。アンテナ構成要素は、監視し
た負荷に基づいてビーム配置あるいはビーム方向を調整
する、これによりトラフィック密度の変動に対応するた
めにアンテナのカバレッジ領域を変化させる。アンテナ
構成要素を調整してセル内あるいはセル間での負荷変動
を収納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアンテナに関し、特
にアンテナに対する負荷の分配に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信システムは、個々の無線あるい
は有線の発呼者と被呼者との間で基地局あるいは無線通
信交換器センタを介して情報をやり取りすることを含
む。各基地局は、図1に示すように通常3本のアンテナ
あるいは1本で3つの構成要素からなるアンテナ20を
有している。多くの場合、3ポールあるいは3個のアン
テナ素子は20a,20b,20cで表される。基地局
アンテナ20によりサービスされるセル10は、アンテ
ナの強度と基地局アンテナ20との間の距離および他の
様々なパラメータによりそのサイズが変動する。
【0003】基地局アンテナ20は、通常3個のアンテ
ナ素子20a,20b,20cを有し、各構成要素は一
定場所に設置されその場所に位置する。各3個のアンテ
ナ素子20a,20b,20cは図1に示すような固定
セクタ30a,30b,30cをカバーする一定のビー
ムパターンと方向を提供する。図1に示す固定セクタ3
0a−cは、無線通信装置から情報を送受信する領域あ
るいはセクタである。
【0004】無線通信の1つ即ちセルラ/PCS、CD
MA技術は、通信すべき大容量の情報を与える。要する
に、CDMAシステムの容量には限界がない。しかし、
図1の基地局アンテナ20の制約から固定ビームパター
ンと方向および固定セクタ30a,30b,30cによ
り問題が発生する。基地局アンテナ20の各アンテナ素
子20a,20b,20cは、セル10のある一定セク
タあるいは一定領域をカバーし、セル10内のセクタ間
のアクティビティ即ちトラフィックは、必ずしも等しく
はない。かくして、様々なアンテナ素子およびセル内の
セクタ間のトラフィック負荷をダイナミックに分配する
必要性がある。
【0005】さらにまた、各セル10は図1の点線で示
すような近隣セルが含まれる。そして、この各近隣セル
は同様に近隣セル内のトラフィック負荷を処理するため
にアンテナ素子20a,20b,20cを具備した基地
局アンテナ20を有している。しかし、トラフィック負
荷は、セル内のセクタ毎に変動し、さらにまたセル毎に
も変動する。かくして、近隣セル間でトラフィック負荷
をダイナミックに分配するニーズが存在する。
【0006】現在のCDMAシステムにおいては、セル
は基地局アンテナ20と一定ビームパターンと一定方向
を有するアンテナ素子20a,20b,20cを有し、
セル間で機能を共有するある種のダイナミックな負荷の
分配は、ある範囲内で基地局の送信パワーを調整するこ
とにより行われている。しかし、これは、ダイナミック
な負荷共有を非常に限られた範囲でしか実行できない。
さらにまた、基地局の送信パワーを減少させるとカバレ
ッジのホール(抜け穴)が形成され、そこでは無線通信
の呼びが不用意にドロップしたりあるいは接続できなく
なることがある。隣接するセル間でトラフィック負荷を
ダイナミックに分配するより良好な方法が求められてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】セルが重負荷になった
ときには、新たな無線の呼びを確立し処理する要求が拒
絶される。さらにまた、トラフィックが過負荷のときに
は近隣セル内の別の基地局へのソフトハンドオフが否定
されることもある。これらの理由により全体システムの
容量に対する制限および性能の劣化が生ずる。最終的に
実世界ではトラフィック負荷の分配は、極端に不均一で
しれが時間と共に変動し、その結果セル内および隣接す
るセル間でダイナミックに負荷を共有するニーズが存在
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、円筒状
のアンテナアレイがダイナミックに負荷を共有するシス
テムで用いられる。円筒状アンテナアレイのアンテナ構
成要素の形状および例えばビームの形状および方向の調
整は、決定された(割り当てられた)負荷に基づいて行
われ、これにより変動するトラフィック密度を受け入れ
るためのアンテナカバレッジ領域あるいはセクタを変動
させる。このダイナミックな負荷共有システムは、セル
内あるいはセル間でこのような様々な変動を受け入れる
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のアンテナアレイ(列)シ
ステムは、円筒状のアンテナアレイと制御器を用いてセ
ルのセクタ間のアンテナの構成要素への負荷、セル内の
アンテナ間の負荷、あるいは隣接セルのアンテナ間の負
荷をダイナミックに変動させる。円筒状アンテナアレイ
の様々なアンテナ素子上に係る無線通信呼び処理負荷が
決定され、ビーム形状あるいは方向を含むアンテナ構成
要素の形状がセクタ内あるいはセル内の決定された負荷
に基づいて調整される。
【0010】無線システム内のトラフィック密度は変動
するために、これによりセル内あるいは隣接するセル間
のあるセクタあるいはカバレッジ領域に過負荷が生じ、
適応形のアンテナシステムが必要とされる。このような
ニーズは、本発明の適応形のアンテナシステムと方法に
より満たされ、これによりセル内あるいはセル間のダイ
ナミックな負荷の共有が可能となる。
【0011】図2は、本発明のアンテナシステムと方法
に用いられる円筒状アンテナアレイ100を示す。この
円筒状アンテナアレイ100は、円形アレイ110を重
ねたものである。図2にはそのうちの4個の円形アレイ
110が示されている。しかし、この4個は本発明の単
なる一実施例である。円形アレイ110は、フレキシブ
ルなビーム幅と制御可能なビームパターンを提供する。
円筒状アンテナアレイ100の垂直ビームパターン12
0は、下方向への傾斜および上方向への傾斜のような制
御可能な傾斜機能を提供する。
【0012】円筒状アンテナアレイ100の機能と図3
のダイナミックな制御メカニズムとを組み合わせること
により、円筒状アンテナアレイ100のアンテナ構成要
素が変動して下方傾斜上方傾斜、ダイナミックな円周方
向回転(ビーム方向の変化)とダイナミックなビーム幅
の調整(ビーム形状調整)を可能にしている。さらにま
た、円筒状アンテナアレイ100はアンテナ素子の数と
そのカバレッジ領域の大きさと形状を調整することによ
りアンテナ構成要素の配置を変化させる。
【0013】円筒状アンテナアレイ100は、セル10
の3個のセクタをカバーする3本のアンテナ素子を提供
する公知の方法でプログラム可能である(基地局アンテ
ナ20のそれに類似する)。異なる点は、円筒状アンテ
ナアレイ100はアンテナ構成要素のフレキシブルな配
置を提供し、アンテナパターン(ビーム形状)と方向は
アンテナ構成要素によりカバーされるセクターサイズを
変更するよう変更可能である。円筒状アンテナアレイ1
00がフレキシブルな配置ができる機能(これに関して
は図4(a)−(f)で詳述する)と、ダイナミックな
制御とを組み合わせることにより、セルのセクタ内ある
いは隣接するセクタあるいはセル内のトラフィック負荷
はダイナミックに分配することができる。このことを図
3を用いて以下詳述する。
【0014】図3は、円筒状アンテナアレイ100と制
御器200を有する本発明のアンテナシステムを示す。
制御器200は例えば、中央処理装置210とメモリ2
20を有する。制御器200は、アンテナ構成要素の数
(例えば、3本または6本とか)を設定することにより
円筒状アンテナアレイ100を最初に配置する機能、お
よびアンテナパターンあるいはビーム配置とその方向
(図4a−fに示すように、異なるビームまたはアンテ
ナ方向を具備したそれぞれ指定された3個、6個のセク
ターパターン)と、さらにまた決定された負荷に基づい
て円筒状アンテナアレイのアンテナ構成要素を再配置す
る機能を有する。この再配置は制御器200により制御
され、そしてこの制御器200は基地局(BTS)制御
器あるいは複数の基地局(BSC)に関連する制御器あ
るいは中央交換局(MSC)のような遠隔地にある制御
器である。
【0015】さらにまた、制御器200は、アンテナ構
成要素の配置、例えばアンテナ構成要素の数、ビーム配
置、傾斜および/または方向を、決定された負荷の変動
から決定された配置に基づいてダイナミックに調整す
る。さらに好ましくは、本発明のシステムは、ある時間
(例えば、初期設定)に確立された円筒状アンテナアレ
イの指定されたアンテナ構成要素の各々に対する負荷を
決定する能力を有し、さらにまた、円筒状アンテナアレ
イのアンテナ構成要素の配置および/または方向をダイ
ナミックに調整するために制御器を制御する機能を有
し、これにより決定された負荷に基づいてセルのセクタ
間あるいはセル間で等しく負荷を分配する。このことを
以下詳述する。
【0016】無線通信システム、さらに好ましくは、セ
ルラ/PCSシステムにおいては、1個または複数の円
筒状アンテナアレイ100を用いて円筒状アンテナアレ
イ100を例えば3本のアンテナ構成要素(それぞれが
各ビームパターンあるいは配置、傾斜あるいは方向を有
する)に配置することによりセルの領域をカバーする。
CDMA技術により無線通信システムに与えられる大容
量と、本質的な緩やかな限界の利点を十分に利用するた
めに、セルの各アンテナ構成要素上の負荷を遠隔地で監
視する。セルの特定のセクタ内でトラフィックが過負荷
になると、アンテナ構成要素の再配置パラメータが決定
され、それが制御器200に送られこの制御器200が
アンテナ構成要素の配置を調整する。
【0017】例えば、制御器200は円筒状アンテナア
レイ100を制御して円筒状アンテナアレイ100のア
ンテナ構成要素のビーム幅を狭くしたりあるいは同一の
セル内の別のアンテナ構成要素のビーム幅を広げたりす
ることによりビーム配置を調整する。これにより、セル
内の1個のアンテナ構成要素の負荷を減らし、別のアン
テナ構成要素の負荷を増加させ、これにより他のセクタ
に比較してあるセクタのトラフィック負荷が増加してい
ても円筒状アンテナアレイ100に係る負荷を均等に分
配することができる。
【0018】前述したように、負荷はいかなる遠隔地で
も決定することができ、そしてアンテナ構成要素の再配
置パラメータは、自動的あるいは半自動的に決定され、
それがBTS制御器(1つの基地局のあるいはセル内の
複数のセクタに関連した)と、BSC(複数の基地局と
複数の隣接するセルに関連した)あるいはMSC(複数
の基地局および複数のセルに関連した)内の中央部に配
置された制御器に送られる。セルのセクタ内あるいは隣
接するセルに跨った負荷の検出の一例は、全送信パワー
に対するパイロットパワーの比率を監視することであ
る。
【0019】パイロットパワーは、CDMA技術でセク
タに独自の符号化されていないチャネルで決定される。
このパイロットパワーは通常一定である。一方、全送信
パワーは、変動しセクタ内のパイロットパワーと、セク
タ内の移動局(携帯電話)のユーザに関連して与えられ
たパワーとの和に等しい。ある例においては、移動局に
関連するパワーは、信号受信を維持するためにパワーを
増加させるニーズに基づいて変動し、その結果移動局が
基地局から離れるとより多くの送信パワーが信号を維持
するのに必要となる。
【0020】パイロットパワーの全送信パワーに対する
比率は、例えば10%以下となってはならい。かくし
て、従来はパワーの調整は、複数のしきい値レベルで行
われ、その結果この比率が15%のときには、送信パワ
ーはある場合では減らされ、そしてこの比率が10%に
達したときは基地局は、来入の呼びを受信することがで
きなくなっている。パワーの低減と来入する呼びを受信
する機能がなくなることは、本発明のシステムでは最初
から発生することはないが、しかし、パイロットパワー
の全送信パワーに対する様々な調整可能なしきい値のパ
ーセントレベルにおいて、円筒状アンテナアレイ100
のアンテナ構成要素の調整は負荷をシフトするために行
われる。
【0021】具体的に説明すると、パイロットパワーの
全送信パワーに対する比率が、様々に選択されたしきい
値レベル(15%または10%に設定)に達すると決定
されると、アンテナ構成要素の再配置パラメータが決定
され、その結果円筒状アンテナアレイ100のアンテナ
構成要素が負荷を再分配するために様々な方法で制御器
200により制御される。この制御は、ビーム配置、角
度、セクターパターン等の調整を含み、これによりセク
タまたはセル内のパイロットパワーの全送信パワーに対
する比率を増加させ、これによりセル内のセクタ間ある
いはセル間で負荷を分配する。
【0022】負荷は基地局の制御器200から離れた場
所で監視される。この付加情報を用いて円筒状アンテナ
アレイ100のアンテナ構成要素を再配置するアンテナ
構成要素配置パラメータが決定される。この決定は、予
め設定されたルール(受信した情報に基づいてしきい値
を選択することおよび調整を行うこと)あるいはガイド
ラインに従って、RFエンジニアのような熟練した技術
者により半自動的に行われるか、あるいは予めプログラ
ムされたルールあるいはガイドラインに従ってコンピュ
ータにより自動的に行われる。この決定は、制御器20
0に送られ、制御器200が円筒状アンテナアレイ10
0のアンテナ構成要素の調整を制御する。
【0023】したがって、負荷があるセクタで特に重い
場合には、異常時の過負荷に原因して、そのセクタにお
ける新たな呼びの受け入れを拒否することにより比率を
減らす代わりに、例えばビームの調整が決定され、ビー
ムの配置を制御して負荷の重いセクタでは狭くして、そ
して負荷の軽いセクタでは広くしてセクタ内の負荷を再
配分するものである。
【0024】パイロットパワー、送信パワーおよびパイ
ロットパワーの送信パワーに対する比率をセルのセクタ
内およびセル間で検出することは、公知の方法で行われ
るが、しかし、呼びをドロップして比率を調整するため
に新たな呼びの受け入れを拒否する代わりに再配置のパ
ラメータは予め決められたルールに基づいて自動的ある
いは半自動的に決定され、そして円筒状アンテナアレイ
100はセル内(またはセル間)でビーム配置を変化さ
せるような制御器200により調節され、その結果負荷
の再配分をダイナミックに行う。一般的な規則を熟練し
た技術者あるいは付加情報を受信するコンピュータによ
って用いられ、それによりアンテナ構成要素のパラメー
タ再配置を次のようにして決定する。
【0025】同様に負荷はセル間で分配可能である。例
えば、図5のBSC制御器250は近隣のセルの制御器
200に接続され、あるいは近隣のセルの円筒状アンテ
ナアレイ100を制御する。近隣セルにおけるパイロッ
トパワーの全送信パワーに対する比率のパワー比率値を
受信し、加え、そして比較して負荷があるセルでは特に
重く、また別のセルでは特に軽いか否かを決定する。
【0026】このような場合、BSC制御器250はビ
ーム傾斜操作(beam tilting operation)を開始する、
あるいは制御器200で制御する。これについては次に
詳述する。円筒状アンテナアレイ100のビームパター
ンが上方向に傾斜して、別のシリンダ状アンテナアレイ
のビームパターンが下方向に傾斜して、あるセルのトラ
フィック負荷を増加させ、別のセルのトラフィック負荷
を減少させる。セルのセクタ間あるいはセル間でトラフ
ィック負荷を調節する、即ち再分配する様々な方法を次
に詳述する。しかし、パイロットパワー対全送信パワー
の比率を負荷再分配の開始を示すしきい値として用いる
ことが好ましいが、検出負荷を表す別の特徴も用いるこ
とができる。これも本発明の範囲内に入る。
【0027】セルセクタの間(あるいはセル間)での負
荷の再分配は重要であるが、その理由は、セル内のトラ
フィック負荷は、1日、1週間、1月、1年等の間に連
続的に変動するからである。現実の世界としては、トラ
フィック負荷の分配は、極端に不均一で時間と共に変動
する。例えば、あるセクタ(またはセル)は午前中は大
量のトラフィックをサポートしてその負荷が重くなって
おり、そして午後には負荷が軽くなる(仕事場へのラッ
シュアワーに起因して午前中はセルの別のセクタが重い
負荷/軽い負荷であり、午後には軽い負荷/おもい負荷
となる)、そして、午後には別のセクタに過密なトラフ
ィックをシフトする。
【0028】時間をかけてこの傾向を観測し、あるセク
タの負荷がある時間には極端に重いことを決定すること
により、そしてあるセクタの円筒状アンテナアレイ10
0のアンテナ構成要素の再配置の調整を決定する(負荷
を減らす)ことにより、そして別のセクタ(より多くの
負荷を吸収させるために)においては、軽い負荷のセク
タのアンテナ構成要素が負荷の一部を処理してセクタが
過負荷にならないようにしている。かくして、新たな呼
びを確立する要求は拒否されることなく、そして電話の
呼びは、ドロップすることはない。重い負荷のセクタの
アンテナ構成要素のビーム幅を狭くし、軽い負荷のセク
タのアンテナ構成要素のビーム幅を広げることはビーム
構成要素の配置を調整する1つの方法であり、これによ
り重い負荷のセクタから軽い負荷のセクタにトラフィッ
クを分配する。
【0029】図4は、円筒状アンテナアレイ100のア
ンテナ構成要素のビーム成分配置を調整する様々な例を
示す。図4(a)は、3つのアンテナ構成要素がそれぞ
れ類似のビームパターンと方向を有するよう構成された
円筒状アンテナアレイ100の1つのビーム配置の例を
示す。3つのアンテナ素子のビームパターン300a,
302a,304aのそれぞれに対する負荷を次に決定
する。1つあるいは複数のアンテナ構成要素の負荷が他
のアンテナ構成要素の負荷よりも重いと決定した場合に
は、負荷をダイナミックに調整する1つの方法は、アン
テナ構成要素の方位角方向をシフトするかあるいは回転
して、ビームパターンそのものをシフトあるいは回転さ
せることである。
【0030】かくして第1のアンテナ構成要素が、図4
(a)に示すようなアンテナ素子300aによって示さ
れる領域をカバーし、そしてその後図4(b)に示すよ
うに領域300bにより示される領域をカバーする。同
様に、アンテナ素子のビームパターン302aは、領域
302bをカバーする方向に調整され、アンテナ素子の
ビームパターン304aは領域304bをカバーする方
向に調整される。要するに図4(a)に示すようにアン
テナ素子のビームパターン300aにより処理されてい
る重い負荷の領域の代わりに図4(b)に示すような領
域300b,領域304bをカバーする2本のアンテナ
構成要素の間で処理されるように方位角の回転によりそ
れを共有することができる。
【0031】トラフィック負荷をダイナミックに共有あ
るいは拡散する別の方法を図4(c)、4(d)を用い
て説明する。この方法は、円筒状アンテナアレイ100
のアンテナ構成要素のビーム配置あるいはビームパター
ンのビーム幅の調整を利用する。図4(c)は、等しい
アンテナ素子のビームパターン310a,312a,3
14aを示す。前述したビームパターンあるいはセクタ
の1つの負荷が重くなった場合には、そのセクタのビー
ム幅を狭くして軽い負荷のセクタのビーム幅を広げて重
い負荷のセクタから軽い負荷のセクタへトラフィックを
分配する。
【0032】例えば、図4(c)のアンテナ素子のビー
ムパターン310aで示されるセクタの負荷が重く、ア
ンテナ素子のビームパターン312a,314aのセク
タの負荷が軽い場合には、制御器200は3本のアンテ
ナ構成要素のビーム配置を制御するよう調整し、図4
(d)の領域310bにより示されるように、アンテナ
素子のビームパターン310aのビーム幅を狭くし、図
4(d)の領域312b,314bにより示されるよう
に、アンテナ素子のビームパターン312aと314a
のセクタのビーム幅を広げる。
【0033】円筒状アンテナアレイ100のアンテナ構
成要素の配置を変えるさらに別の方法は、アンテナ構成
要素の数を変えることである。無線システムが成長する
につれてさらに多くのユーザがそのシステムに加わって
くる。トラフィックの増えた分を処理する1つの方法
は、3セクタアンテナを6セクタアンテナで置換するこ
とである。円筒状アンテナアレイ100を用いると、余
分のハードウェアやその設置費用が不要となる。
【0034】制御器200が、図4(e)に示すよう
に、3つのアンテナ素子のビームパターン320,33
0,340を有するよう円筒状アンテナアレイ100を
最初に構成すると、ボリュームが増えると6つのセクタ
がこのトラフィックを処理するのに必要となり、その結
果制御器200が円筒状アンテナアレイ100を図4
(f)セクタ322,324,344,342,33
2,334により示されるように6つのセクタ配置に再
構成するよう制御される。これは制御器200が円筒状
アンテナアレイ100上に決定された負荷に基づいて、
円筒状アンテナアレイのアンテナ構成要素の配置を調整
するために制御する別の方法である。アンテナ構成要素
の配置を変更する上記の方法は、本発明を限定するもの
ではなく、前述した本発明の態様の負荷調整の別の方法
に含まれるものである。
【0035】本発明の他の実施例のシステムと方法を図
5に示す。本発明のこの実施例においては、本発明のア
ンテナシステムと方法を用いて図5のセル410、42
0のようなセル間にトラフィック負荷を分配する。ある
場合にはあるセルの負荷が大きくなり、隣接するセルの
負荷が軽い場合がある。これは、1日、1週間、1月、
1年等の様々な時点で発生し、近隣のセル410,42
0を用いて移動局のパイロットパワー/全送信パワーの
比率を受信することにより観測できる。
【0036】例えば、朝のラッシュアワー時には、セル
410は重いトラフィック負荷を有するものとして観測
され、また夕方のラッシュアワー時には、セル420が
重いトラフィック負荷を有するものとして観測される。
このような状況においては、セル間でトラフィック負荷
を分配することが望ましい。この実施例においては、本
発明のアンテナシステムの方法がこのような目的を達成
する。
【0037】前述したように、円筒状アンテナアレイ1
00の垂直方向アレイが傾斜機能を提供する。まず最初
にアンテナアレイ400aは、制御器200aによりプ
ログラムされて、図4(a),4(c),4(e)に示
すように、セルの例えば3つのセクタをそれぞれがカバ
ーするような3本のアンテナ構成要素にセクター化され
る。図5のビーム430aは、アンテナアレイ400a
のこのようなアンテナ構成要素のビーム配置を示す(他
の2本のアンテナ構成要素のビーム配置は、図面を明瞭
にするために示していない)。同様に別のアンテナアレ
イ400bが隣接するセル420に存在し、これがビー
ム440aのビーム配置を含み、そしてこのアンテナ構
成要素の1つのみを図5に示す。
【0038】第1のセル410内の第1のアンテナアレ
イ400aは制御器200aにより制御され、第2のア
ンテナアレイ400bは隣接するセル420内の制御器
200bにより制御される。あるセルのトラフィックが
過大である等を示す情報を受信すると、隣接するセル間
の負荷の分配が決定され、また隣接するセル間の再配置
パラメータが予め決められたルールに基づいて自動的あ
るいは半自動的に遠隔地で決定される。これは、セル内
の配置について説明したのと同様に行われる。
【0039】隣接したセル間で再配置パラメータが決定
されると、BSC制御器250はこの情報を受け取り、
制御器200aがアンテナアレイ400aの垂直方向性
部を制御するよう指示して、負荷の大きいセル例えばセ
ル410の負荷の大きなビーム430aを下側に向けて
傾斜し、中央処理装置210内に示すビーム430bを
カバーするアンテナ構成要素配置を調整する。同様にB
SC制御器250は、制御器200bに対しビーム44
0aの配置が図5のセル420内のビーム440bをカ
バーするよう上方に向けて傾斜させる。当然のことなが
ら、このような指示は、BSC制御器250を通る必要
はなく、制御器200aと制御器200bに直接送るこ
とが可能である。
【0040】負荷の軽いセルのアンテナの構成要素を上
方に傾斜することおよび負荷の重いセルのそれを下方に
傾斜することは、負荷の重いセルのカバレッジを収縮
し、負荷の軽いセルのカバレッジを拡張する。かくし
て、アンテナアレイ400bは負荷の増加を担い、アン
テナアレイ400aは負荷の減少を担い、その結果負荷
は隣接するセル410とセル420の間で分配される。
かくして、負荷の重いセル内のトラフィックは減少し、
リアルタイムで負荷の軽い隣接するセルに割り当てられ
る。
【0041】上記に説明した実施例は本発明の単なる一
実施例である。例えば変形例としては、1つの円筒状ア
ンテナアレイをセルの領域をカバーするために複数の、
例えば3本のアンテナ構成要素に分割できる。円筒状ア
ンテナアレイを複数の構成要素にセクター化する代わり
に別々の円筒状アンテナアレイを用いることをも可能で
ある。さらにまた隣接するセル間でダイナミックに負荷
を共有することについては、2つのセルの間でのみダイ
ナミックに負荷を共有するよう説明したが、3個以上の
隣接するセル間でダイナミックに負荷を共有することも
本発明に含まれる。
【0042】さらに、円筒状アンテナアレイの1つのア
ンテナ構成要素を下方に傾斜させることおよび別のシリ
ンダ状アンテナアレイのアンテナ構成要素を上方に傾斜
することを記載したが、本発明は1つあるいは両方のア
ンテナアレイの複数のアンテナ構成要素に適用すること
も可能である。同一の円筒状アンテナアレイの別々のア
ンテナ構成要素を上方に傾斜することおよび下方に傾斜
させること、およびその変形例、さらにはまた隣接する
セルの円筒状アンテナ列の複数のアンテナ構成要素にも
本発明を適用することができる。上記の説明では、負荷
の検出は送信パワーを用いて行ったが、負荷を決定する
別の方法も本発明に含まれる。
【0043】特許請求の範囲に発明の構成要件の後に括
弧で記載した番号がある場合は、構成要件と実施例と対
応づけて発明を容易に理解させる為のものであり、特許
請求の範囲の解釈に用いるべきものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の固定アンテナとそのカバー領域を表す図
【図2】シリンダー状アンテナアレイを表す図
【図3】本発明のアンテナシステムを表す図
【図4】本発明に基づいてビームのパターンと方向およ
びそれらの変形例を表す図
【図5】近隣するセルに影響を及ぼすために用いられる
本発明のシステムを表す図
【符号の説明】
10 セル 20 基地局アンテナ 20a,b,c アンテナ素子 30a,b,c 固定セクタ 100 円筒状アンテナアレイ 110 円形アレイ 120 垂直ビームパターン 200,200a,200b 制御器 210 中央処理装置 220 メモリ 250 BSC制御器 300a,302a,304a アンテナ素子のビーム
パターン 300b,302b,304b 領域 310a,312a,314a アンテナ素子のビーム
パターン 310b,312b,314b 領域 320,330,340 アンテナ素子のビームパター
ン 322,332,334,342,344,324 セ
クタ 400a,400b アンテナアレイ 410,420 セル 430a,430b,440a,440b ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 596077259 600 Mountain Avenue, Murray Hill, New Je rsey 07974−0636U.S.A. (72)発明者 カール フランシス ウィーバー アメリカ合衆国、07950 ニュージャージ ー州、タウンシップ オブ ハノーバー、 エドウィン ロード 16 (72)発明者 シャオ チェン ウ アメリカ合衆国、07054 ニュージャージ ー州、パーシッパニー、ルート46 1480、 アパートメント 198B Fターム(参考) 5J021 AA05 AA09 AA11 AB02 DB05 EA02 FA13 FA30 GA02 GA08 HA10 5K059 CC04 DD10 DD37 5K067 AA12 CC24 EE10 EE46 EE55 KK02 KK03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状アンテナアレイ(100)と、 前記円筒状アンテナアレイ(100)のアンテナ構成要
    素にかかる負荷に基づいて、前記アンテナアレイのアン
    テナ構成要素の配置を調整する制御器(200)とを有
    することを特徴とするアンテナシステム。
  2. 【請求項2】 前記制御器(200)は、それぞれの負
    荷に基づいて前記シリンダ状アンテナアレイの2本以上
    のアンテナ構成要素のビーム配置を調整することを特徴
    とする請求項1記載のアンテナシステム。
  3. 【請求項3】 前記制御器(200)は、負荷が重いこ
    とに基づいて前記円筒状アンテナアレイのアンテナ構成
    要素のビーム幅を狭くし、負荷が軽いことに基づいて、
    前記円筒状アンテナアレイの別のアンテナ構成要素のビ
    ーム幅を広げることによりビーム配置を調整することを
    特徴とする請求項1記載のアンテナシステム。
  4. 【請求項4】 前記制御器(200)は、前記円筒状ア
    ンテナアレイの2本以上のアンテナ構成要素の方位角を
    変化させることによりビーム方向を調整することを特徴
    とする請求項1記載のアンテナシステム。
  5. 【請求項5】 前記制御器(200)は、負荷に基づい
    て円筒状アンテナアレイのアンテナ構成要素の数を調整
    することを特徴とする請求項1記載のアンテナシステ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記負荷は、パイロットパワーの全送信
    パワーに対する比率に基づいて決定されることを特徴と
    する請求項1記載のアンテナシステム。
  7. 【請求項7】 前記負荷は、遠方で監視されそれを用い
    てアンテナ構成要素の配置調整を決定し、 前記制御器は、安定な構成要素の配置を調整するために
    遠方から制御されることを特徴とする請求項1記載のア
    ンテナシステム。
  8. 【請求項8】 さらに別の円筒状アンテナアレイを有
    し、 少なくとも2個の円筒状アンテナアレイのそれぞれの負
    荷を監視して、この監視した負荷に基づいて円筒状アン
    テナアレイの少なくとも1つのアンテナ構成要素のアン
    テナ構成要素配置調整を決定することを特徴とする請求
    項1記載のアンテナシステム。
  9. 【請求項9】 第1制御器は、負荷が重いことに基づい
    て少なくとも1つの円筒状アンテナアレイのビームを下
    方向に傾斜させることによりビームの方向を調整し、 第2制御器は、負荷が軽いことに基づいて少なくとも1
    つの他の円筒状アンテナアレイのビームを上方向に傾斜
    させることによりビームの方向を調整することを特徴と
    する請求項8記載のアンテナシステム。
  10. 【請求項10】 前記第1と第2の制御器(200)
    は、第3の共通制御器(250)により制御されること
    を特徴とする請求項9記載のアンテナシステム。
  11. 【請求項11】 さらに2つの円筒状アンテナアレイを
    有し、 全部で3個の円筒状アンテナアレイの負荷を監視して、
    この監視した負荷に基づいて、前記円筒状アンテナアレ
    イの少なくとも1つのアンテナ構成要素のアンテナ構成
    要素配置調整をダイナミックに決定することを特徴とす
    る請求項1記載のアンテナシステム。
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