JP2002102276A - 人体簡易被覆体 - Google Patents

人体簡易被覆体

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JP2002102276A
JP2002102276A JP2000296252A JP2000296252A JP2002102276A JP 2002102276 A JP2002102276 A JP 2002102276A JP 2000296252 A JP2000296252 A JP 2000296252A JP 2000296252 A JP2000296252 A JP 2000296252A JP 2002102276 A JP2002102276 A JP 2002102276A
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Kazutoshi Kawada
一年 河田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 創傷を受けたり或いは炎症を起こして抵抗力
が弱っている身体部位に対して容易に装着してこれを保
護することができるとともに、一旦装着すれば、外部か
らばい菌や埃が侵入するのを確実に阻止することがで
き、もって、抵抗力が弱った身体部位を速やかに治癒す
ることができる人体簡易被覆体の提供。 【解決手段】 創傷を負った指先部を被覆する略釣鐘状
で且つ可撓性の本体を備えるとともに、この本体の開口
端から先端部側へ向けて切り込み部が形成され、この切
り込み部に臨む両縁部のうち少なくともそのいずれか一
方に、他方の縁部に被着可能な粘着部が設けられ、この
粘着部の表面には剥離シートが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体簡易被覆体に
関し、より詳しくは、創傷を受けたり或いは炎症を起こ
して抵抗力が弱っている身体部位に対して容易に装着し
てこれを保護することができるとともに、一旦装着すれ
ば、外部からばい菌や埃が侵入するのを確実に阻止する
ことができ、もって、抵抗力が弱った身体部位を速やか
に治癒することができる人体簡易被覆体の提供を目的と
する。
【0002】
【従来の技術】創傷を受けたり或いは炎症を起こしてい
る身体部位は、外部から及ぼされる障害作用に対して極
度に抵抗力が低下している。このような部位を早く治癒
させるために、従来より、各種被覆体によって身体を被
覆することが行われている。例えば、擦り傷、切り傷等
の外傷部に対しては、帯状、正方形状、円形状等の絆創
膏を装着している。特に、指先部、肩、肘、膝、踵など
の身体の突出部分は、そのような外傷を受けやすいた
め、絆創膏を貼る機会が多い。しかしながら、従来の絆
創膏は、比較的平坦な部分に装着することを想定した形
状になっているため、指先部、肘などの身体突出部分に
装着することが難しく、仮に装着できたとしても、中心
部から側縁部にかけて放射状に皺を作らなければ装着す
ることができなかった。絆創膏の側部に皺が入っている
と絆創膏はその側部から剥がれやすい。そこで、絆創膏
の剥がれを防止するために、絆創膏の上に方向を変えて
更に別の絆創膏を重ねて貼着する必要があった。しかし
ながら、重ねて貼った絆創膏の側部にも皺が入ることに
変わりはなく、一枚の絆創膏を貼着したときよりも周囲
の物体に引っ掛けられる可能性が高くなり、そういった
意味では、剥がれやすさの問題解決にはなっていなかっ
た。また、この絆創膏は、伸縮性が殆ど無いフィルム材
から構成されていたので、貼着部位が指の関節、肘、膝
等の屈伸部分の場合にはその曲げ伸ばしが困難になると
いう問題もあった。つまり、従来の絆創膏は、装着性が
悪い上に傷口周辺部に対する固定性が悪く、傷口周辺部
を動かすとすぐにズレてしまい、その結果、傷口にばい
菌や埃が付着して傷口の治癒を遅らせることになってい
た。
【0003】同様の問題が、注射をして注射針を抜いた
際にできる刺し傷に対する処置においても生じていた。
従来は、注射刺し傷の上に、ガーゼや脱脂綿に消毒液を
含浸させたものを被せ、このガーゼや脱脂綿を帯状の絆
創膏によって皮膚上に固定していた。しかしながら、こ
の傷口被覆手段によると、刺し傷を有する腕にガーゼや
脱脂綿を載置し、他方の手で帯状の絆創膏を貼り付けな
ければならない。この場合、絆創膏の貼着作業を片手で
行わなければならないので、傷を負った本人が一人で絆
創膏の貼着作業を行うことは極めて難しく、通常は、本
人の代わりに看護婦が絆創膏の貼着をしなければならな
かった。この場合も、ガーゼ等の被覆体の装着性が悪い
上に、絆創膏のみによる固定ではガーゼや脱脂綿の周縁
部がしっかりと身体に密着せずその密着していない部分
が外部に開放されてそこからばい菌や埃が侵入しやすく
てしかもズレやすく、その結果、傷口の治癒を遅らせる
ことになっていた。
【0004】傷口のみならず、炎症を起こしている部位
も、前記したように、外部から及ぼされる障害作用に対
して極度に抵抗力が低下しているため、炎症部位を何ら
かの手段をもって被覆する必要がある。例えば、花粉症
に苛まれていたり風邪をひいている人は鼻口部に炎症を
起こしており、このような人に対しては、症状を和らげ
て早く症状を治癒させるために衛生マスクが使用されて
いる。この衛生マスクは、長方形状のガーゼを5、6枚
重ね合わせたものを本体とし、この本体の両縁部に環状
のゴム紐を設け、このゴム紐を両耳に引っ掛けて使用す
るものであった。しかしながら、従来の衛生マスクは、
両耳にゴム紐が食い込んで痛い思いをすることが多く、
その痛い思いを解消するためにゴム紐を長めにすると今
度はマスク本体がズレやすくなり、走る時や就寝時に容
易にズレて脱落してしまうという問題があった。従って
この場合も、被覆体の装着性が悪い上にズレやすく、ま
た、マスク本体の上部及び下部は顔面にしっかりと密着
しておらず外部に開放されているので、そこから花粉や
埃の侵入を許してしまい、症状を軽減しにくいという問
題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情に鑑みてなされたもので、創傷を受けたり或いは炎
症を起こして抵抗力が弱っている身体部位に対して容易
に装着してこれを保護することができるとともに、一旦
装着すれば、外部からばい菌や埃が侵入するのを確実に
阻止することができ、もって、抵抗力が弱った身体部位
を速やかに治癒することができる人体簡易被覆体の提供
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
創傷を負った指先部を被覆する略釣鐘状で且つ可撓性の
本体を備えるとともに、この本体の開口端から先端部側
へ向けて切り込み部が形成され、この切り込み部に臨む
両縁部のうち少なくともそのいずれか一方に、他方の縁
部に被着可能な粘着部が設けられ、この粘着部の表面に
は剥離シートが設けられていることを特徴とする人体簡
易被覆体である。
【0007】請求項2記載の発明は、創傷を負った肘、
膝、踵、肩等の身体突出部分を被覆する略ドーム形状で
且つ可撓性の本体を備えるとともに、この本体の開口端
から先端部側へ向けて切り込み部が形成され、この本体
内面において少なくともその開口周縁部には、身体に被
着される粘着部が設けられ、この粘着部の表面には剥離
シートが設けられていることを特徴とする人体簡易被覆
体である。
【0008】請求項3記載の発明は、創傷を負った乳房
を被覆する略ドーム形状で且つ可撓性の本体を備えると
ともに、この本体は乳房を覆う主部と該主部の開口部周
縁に一体に形成された鍔部とからなり、この鍔部におい
て前記主部とは反対側の面に身体に被着される粘着部が
設けられ、この粘着部の表面に剥離シートが設けられて
いることを特徴とする人体簡易被覆体である。
【0009】請求項4記載の発明は、前記本体は、空気
透過性を有する素材から構成されていることを特徴とす
る請求項1乃至3いずれかに記載の人体簡易被覆体であ
る。
【0010】請求項5記載の発明は、前記本体内には、
弾力性を有するパッド材が設けられ、このパッド材が傷
口に当接可能とされていることを特徴とする請求項1乃
至3いずれかに記載の人体簡易被覆体である。
【0011】請求項6記載の発明は、前記本体の外面に
沿って該本体を被覆する可撓性の防水カバーを備え、こ
の防水カバーは、その裾部が前記本体の裾部よりも長く
延出され、この防水カバーの裾部にはその周方向に沿っ
て環状の粘着部が身体に被着可能に設けられていること
を特徴とする請求項1又は2に記載の人体簡易被覆体で
ある。
【0012】請求項7記載の発明は、前記主部の外面に
沿って該主部を覆う可撓性のカバー主体部と、該カバー
主体部の開口部周縁に一体に設けられた可撓性のカバー
鍔部とからなる防水カバーを備え、前記カバー鍔部は、
前記本体に設けられた鍔部よりも外側へ大きく延出さ
れ、このカバー鍔部にはその周方向に沿って環状の粘着
部が身体に被着可能に設けられていることを特徴とする
請求項3に記載の人体簡易被覆体である。
【0013】請求項8記載の発明は、前記防水カバーの
粘着部は、防水カバーの軸方向において相互に所要間隔
をあけて設けられた複数の環状粘着部からなることを特
徴とする請求項6に記載の人体簡易被覆体である。
【0014】請求項9記載の発明は、前記防水カバーの
粘着部は、同心円状に設けられた複数の環状粘着部から
なることを特徴とする請求項7に記載の人体簡易被覆体
である。
【0015】請求項10記載の発明は、注射傷を負った
皮膚を被覆するシート状で且つ可撓性の本体と、この本
体の接皮面側に設けられた粘着部と、前記本体の接皮面
側に形成された凹部内に配設され傷口に当接されるパッ
ド材と、このパッド材の接皮面側及び該パッド材が設け
られていない粘着部の接皮面側に設けられた剥離シート
とからなることを特徴とする人体簡易被覆体である。
【0016】請求項11記載の発明は、前記パッド材に
は、止血剤が含浸されていることを特徴とする請求項1
0に記載の人体簡易被覆体である。
【0017】請求項12記載の発明は、鼻口部を被覆す
る略ドーム形状で且つ可撓性の本体を備え、この本体
は、空気透過性、及び、花粉、微生物、埃の非透過性を
有する素材から構成され、この本体の開口周縁部にはそ
の周方向に沿って環状の粘着部が顔面に被着可能に設け
られていることを特徴とする人体簡易被覆体である。こ
れらの発明を提供することにより、上記課題を悉く解決
する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態について、
図面を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態に係
る人体簡易被覆体を示す図である。図2は、図1に示す
人体簡易被覆体のA方向矢視図である。図3は、図2に
示す人体簡易被覆体のB−B線断面図である。第1実施
形態に係る人体簡易被覆体(1)は、指先部が負った創
傷部分を被覆保護するためのものである。この人体簡易
被覆体(1)は、基本構成として、可撓性を有する本体
(2)を有しており、必要に応じて、本体(2)と、本
体(2)とは別体に構成された防水カバー(8)(図4
乃至図6参照)とからなる。以下、この人体簡易被覆体
(1)の構成について、詳説する。
【0019】本体(2)は、指先部を被覆可能な略釣鐘
状の可撓性部材である。本体(2)の材質は、指先部に
フィットさせるのに適した可撓性素材であるならば特に
限定されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)多孔質フィルム、ウレタンフィルム等を使
用することができる。なお、この本体(2)は空気透過
性、更には防水性及び透湿性を有することが望ましく、
そういった意味では、PTFE多孔質フィルム、透湿性
ウレタンフィルム等を用いることが望ましい。また、本
体(2)は、可撓性に加えて伸縮性を有する素材から構
成されていてもよく、この場合、本体(2)を指先部に
より確実にフィットさせることができる。
【0020】本体(2)は、その開口部(3)から先端
部(4)側へ向けて形成された切り込み部(5)を有し
ている。この切り込み部(5)は、本体(2)の径を調
節するためのものである。切り込み部(5)には、2つ
の縁部(6),(6)が臨んでいるが、この縁部
(6),(6)の重なり具合を調節することにより、本
体(2)の径を調節し、指の太さに応じて本体(2)の
径を調節することができる。また、本体(2)の開口部
(3)に近い部分程、縁部(6),(6)同士の重なり
幅を大きくすることができるので、指先部にできた傷を
圧迫することなく、本体(2)の開口部(3)の径を小
さくすることができる。従って、手作業をしているとき
等に指から本体(2)が抜け落ちてしまうのを防ぐこと
ができる。
【0021】また、本体(2)において、切り込み部
(5)に臨む縁部(6),(6)のうち少なくともその
いずれか一方(6)には、他方の縁部(6)に被着可能
な粘着部(11)が設けられている。そして、この粘着
部(11)の表面には剥離シート(12)が設けられて
いる。縁部(6),(6)の少なくともいずれか一方に
粘着部(11)を設けることにより、縁部(6),
(6)同士を重ね合わせた時にこれらを相互に固定する
ことができる。また、この粘着部(11)の表面に剥離
シート(12)を設けることにより、不使用時に縁部
(6),(6)同士がくっついてしまうのを防止するこ
とができる。なお、粘着部(11)は縁部(6),
(6)の外面或いは内面のいずれに設けてもよい。ま
た、粘着部(11)は、本体(2)の開口周縁部すなわ
ち裾部(13)の内面に設けられていてもよく、この場
合も、縁部(6),(6)同士を重ね合わせた時にこれ
らを相互に固定することができる。また、粘着部(1
1)の構成は特に限定されず、例えば、縁部(6)表面
に各種粘着剤を塗布することにより構成することができ
る。その粘着剤は、皮膚刺激性を有さない医療用途の粘
着剤であれば特に限定されず、例えば、そのような性質
のアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着
剤等を用いることができる。
【0022】なお、本体(2)内には、弾力性を有する
パッド材(7)が設けられていることが望ましい。この
パッド材(7)は、傷口を柔らかく包んで外部からの衝
撃に対しクッションの役割を果たすとともに、傷口から
出る血液等の体液を吸収するものである。このパッド材
(7)は、本体(2)内面に沿って傷口に当接可能な位
置に配設される。パッド材(7)の素材は特に限定され
るものではないが、例えば脱脂綿、化学繊維、不織布等
の公知の素材を用いることができ、これに消毒液や他の
薬液を含浸させることができる。
【0023】以上説明した人体簡易被覆体(1)は、主
として水に触れずに使用する場合の形態である。水仕事
時、入浴時、シャワーを浴びる時等は、手が水に触れる
ことになり傷口に水が浸入する恐れがあるので、上記本
体(2)を指先部に装着した後、この本体(2)を覆う
ように以下の防水カバー(8)を指先部に装着すること
が好ましい。
【0024】図4乃至図6は、防水カバー(8)の構成
を示す図である。防水カバー(8)は、本体(2)の外
面に沿って該本体(2)全体を被覆する形状・大きさに
構成され、略釣鐘形状に構成されている。また、防水カ
バー(8)は、水分を透過しない可撓性合成樹脂或いは
可撓性合成ゴム等の素材から構成されている。防水カバ
ー(8)の裾部(14)は、本体(2)の裾部(13)
(図1参照)よりも長く延出されている。防水カバー
(8)の裾部(14)内周面にはその周方向に沿って環
状の粘着部(11)が設けられ、この粘着部(11)が
指周りに被着可能となっている。この粘着部(11)の
表面には、剥離シート(12)が設けられる。なお、防
水カバー(8)の裾部(14)は、本体(2)を包囲す
る部分よりも径が小さく形成されていることが好まし
い。このように構成することにより、防水カバー(8)
の本体(2)包囲部分は指先部を必要以上に締め付け
ず、防水カバー(8)の裾部(14)のみが指周りを締
め付ける。従って、防水カバー(8)の裾部(14)が
内部への水分浸入を阻止するとともに、防水カバー
(8)の本体(2)包囲部分は傷口を緩く包囲するの
で、水仕事や入浴をしても傷口は早期に治癒される。
【0025】なお、防水カバー(8)の粘着部(11)
は、図6に示すように、裾部(14)の軸方向において
相互に所要間隔をあけて設けられた複数(図では2本)
の環状粘着部(11)からなることが好ましい。このよ
うな構成とすることより、防水カバー(8)内への水分
の浸入をより確実に防止することができる。
【0026】次に、この人体簡易被覆体(1)の使用方
法について、図7及び図8を参照しつつ説明する。図7
は、指先部に本体(2)のみを被せて使用する状態を示
す図である。図8は、本体(2)の上に更に防水カバー
(8)を被せて使用する状態を示す図である。なお、図
8に示す例では、防水カバー(8)は透明体とされ、内
部が透けて見えるようになっている。まず、略釣鐘形状
とされた本体(2)(図7参照)を、創傷を負った指先
部に被せる。このとき、本体(2)内に予めパッド材
(7)が配設されている場合にはそのままの状態で被せ
ればよいが、予め設けられていない場合には、指先部に
被せる前に本体(2)内にパッド材(7)を配設する。
本体(2)に設けられた切り込み部(5)の両縁部
(6),(6)を重ね合わせて相互固定するために、一
方の縁部(6)に設けられた剥離シート(12)を剥が
し、粘着部(11)を露出させる。本体(2)の開口周
縁部すなわち裾部(13)が指の周囲にしっかりと巻き
付く程度に両縁部(6),(6)を重ね合わせ、露出し
た粘着部(11)を他方の縁部(6)に押し付けて、こ
れら縁部(6),(6)同士を相互に固定する。以上に
より、本体(2)の装着を完了する。
【0027】この本体(2)によれば、本体(2)の開
口周縁部すなわち裾部(13)が指の周囲にしっかりと
巻き付くことになり、本体(2)は指先部から抜け落ち
ることがない。また、最も締め付け力が強いのは開口周
縁部であり、開口周縁部より先端側の締め付け力は比較
的弱くすることができるので、傷口を圧迫することがな
い。また、パッド材(7)が、傷口に対する外部からの
衝撃を吸収するとともに、血液等の体液を吸収すること
ができる。更に、本体(2)は空気透過性を有するの
で、傷口の乾燥を促し、傷口の早期治癒に貢献すること
ができる。
【0028】なお、水仕事や入浴をする際には、防水カ
バー(8)(図8参照)を本体(2)の外側に装着す
る。すなわち、指先部に本体(2)を装着した後、略釣
鐘形状の防水カバー(8)をその上から被せる。防水カ
バー(8)の裾部(14)は本体(2)の裾部(13)
よりも長く延出しているから、防水カバー(8)の裾部
(14)を指の周囲に直に当てることができる。防水カ
バー(8)を指に装着した後に、防水カバー(8)の裾
部(14)に設けられた剥離シート(12)を剥がして
粘着部(11)を露出させ、この粘着部(11)を指の
周囲に押し当てて裾部(14)を指に固定する。なお、
剥離シート(12)の剥離の前に、裾部(14)を外側
へ捲り上げておき、この状態で剥離シート(12)を剥
がすと、剥離動作を行い易い。裾部(14)を外側へ捲
り上げた場合、剥離シート(12)を剥がし、裾部(1
4)を元の状態に戻すことにより、粘着部(11)が自
動的に指の周囲に当たり、裾部(14)の固定が容易に
行われる。以上により、防水カバー(8)の装着を完了
する。
【0029】防水カバー(8)を装着した場合、防水カ
バー(8)の防水機能により、傷口が濡れるのを確実に
防止することができる。つまり、防水カバー(8)は水
分の透過を遮断する素材から構成されており、また、防
水カバー(8)は裾部(14)に粘着部(11)を有し
ている。従って、この粘着部(11)を指の周囲に密着
させることにより、裾部(14)からの水の浸入を確実
に阻止することができる。また、この防水カバー(8)
を弾性素材から構成し、裾部(14)内周面で指の周囲
を弾性的に締め付けるようにすれば、より確実に水の浸
入を阻止することができる。
【0030】水仕事や入浴を終えた後は、防水カバー
(8)を裾部(14)から捲くり上げることにより、防
水カバー(8)を指から取り外すことができる。また、
防水カバー(8)を透明素材から構成しておけば、防水
カバー(8)内部の様子を明確に把握することができ
る。本体(2)を取り外す場合には、切り込み部(5)
の両縁部(6),(6)同士の重なりを解除することに
より、容易に取り外すことができる。また、本体(2)
を透明素材から構成しておけば、本体(2)内の様子を
明確に把握することができる。
【0031】本発明の第2実施形態について、図面を参
照しつつ説明する。図9は、第2実施形態に係る人体簡
易被覆体を示す図である。図10は、図9に示す人体簡
易被覆体のE方向矢視図である。図11は、図10に示
す人体簡易被覆体のF−F線断面図である。第2実施形
態に係る人体簡易被覆体(1)は、肘、膝、踵、肩等の
身体突出部分が負った創傷部分を被覆保護するためのも
のである。この人体簡易被覆体(1)は、基本構成とし
て、可撓性を有する本体(2)を有しており、必要に応
じて、本体(2)と、本体(2)とは別体に構成された
防水カバー(8)(図12乃至図14参照)とからな
る。
【0032】第2実施形態に係る人体簡易被覆体(1)
が上記第1実施形態と異なる主な点は、可撓性本体
(2)(図9乃至図11参照)及び防水カバー(8)
(図12乃至図14参照)の形状である。第2実施形態
に係る人体簡易被覆体(1)は、肘、膝、踵、肩等の身
体突出部分を被覆できるように、略ドーム形状に構成さ
れている。本体(2)においては、その開口部(3)か
ら先端部側へ向けて切り込み部(5)が形成されてい
る。また、本体(2)の内面において、少なくともその
開口周縁部(裾部(13))には、身体突出部分に被着
される粘着部(11)が設けられており、この粘着部
(11)の表面には剥離シート(12)が設けられてい
る。この粘着部(11)は、本体(2)の内面全体に設
けられていてもよい。また、図示はしないが、粘着部
(11)を前記した開口周縁部に加えて、切り込み部
(5)に臨む両縁部(6),(6)のうち少なくともそ
のいずれか一方(6)の内面に設け、これを他方の縁部
(6)に被着可能としてもよい。この場合、縁部
(6),(6)同士の固定を確実に行うことができる。
この縁部(6),(6)における粘着部(11)表面に
も、剥離シート(12)を設ける。
【0033】本体(2)は、第1実施形態の場合と同
様、空気透過性を有する素材から構成されていること
が、傷口の早期治癒の面から好ましい。また、本体
(2)は、可撓性に加えて伸縮性を備えていることが、
身体突出部への密着性の上でより好ましい。また、本体
(2)内には、弾力性を有するパッド材(7)が設けら
れ、このパッド材が傷口に当接可能とされていること
が、同じく傷口の早期治癒の面から好ましい。
【0034】図12乃至図14は、防水カバー(8)の
構成を示す図である。水仕事時や入浴時に傷口が濡れる
のを確実に防止するためには、防水カバー(8)が併せ
て使用される。この防水カバー(8)は、本体(2)の
外面に沿って該本体(2)を被覆するものであって、そ
の裾部(14)が本体(2)の裾部(13)よりも長く
延出されている。また、防水カバー(8)の裾部(1
4)内面にはその周方向に沿って環状の粘着部(11)
が身体に被着可能に設けられている。この粘着部(1
1)の表面には、剥離シート(12)が設けられてい
る。防水カバー(8)の粘着部(11)は、防水カバー
(8)の軸方向において相互に所要間隔をあけて設けら
れた複数の環状粘着部(11)(図では2本)からなる
ことが、防水性向上のために好ましい。
【0035】次に、第2実施形態に係る人体簡易被覆体
(1)の使用方法について、図15及び図16を参照し
つつ説明する。なお、図16に示す例では、防水カバー
(8)は透明体とされ、内部が透けて見えるようになっ
ている。まず、略ドーム形状とされた本体(2)(図1
5参照)を、創傷を負った肘等の身体突出部分に被せ
る。このとき、本体(2)内に予めパッド材(7)が配
設されている場合にはそのままの状態で被せればよい
が、予め設けられていない場合には、身体突出部分に被
せる前に本体(2)内にパッド材(7)を配設する。本
体(2)に設けられた切り込み部(5)の両縁部
(6),(6)を重ね合わせて相互固定するために、剥
離シート(12)を剥がし、粘着部(11)を露出させ
る。本体(2)の開口周縁部が身体突出部分の周囲にし
っかりと巻き付く程度に両縁部(6),(6)を重ね合
わせ、露出した粘着部(11)を他方の縁部(6)に押
し付けて、これら縁部(6),(6)同士を相互に固定
する。そして、粘着部(11)を身体突出部の周囲に押
し付ける。以上により、本体(2)の装着を完了する。
【0036】この本体(2)によれば、本体(2)の開
口周縁部が身体突出部分の周囲にしっかりと巻き付き、
この周縁部が身体に確実に粘着固定されるので、本体
(2)は身体突出部分から脱落することがない。また、
最も締め付け力が強いのは開口周縁部であり、開口部周
縁部より先端側の締め付け力は比較的弱くすることがで
きるので、傷口を圧迫することがない。また、パッド材
(7)が、傷口に対する外部からの衝撃を吸収するとと
もに、血液等の体液を吸収することができる。更に、本
体(2)は空気透過性を有するので、傷口の乾燥を促
し、傷口の早期治癒に貢献することができる。
【0037】なお、入浴をする際には、防水カバー
(8)(図16参照)を本体(2)の外側に装着する。
すなわち、身体突出部分に本体(2)を装着した後、略
ドーム形状の防水カバー(8)をその上から被せる。防
水カバー(8)の裾部(14)は本体(2)の裾部(1
3)よりも長く延出しているから、防水カバー(8)の
裾部(14)を身体突出部分の周囲に直に当てることが
できる。防水カバー(8)の裾部(14)に設けられた
剥離シート(12)を剥がして粘着部(11)を露出さ
せ、この粘着部(11)を身体突出部分の周囲に押し当
てて裾部(14)を身体突出部分の周囲に固定する。以
上により、防水カバー(8)の装着を完了する。
【0038】防水カバー(8)を装着した場合、防水カ
バー(8)の防水機能により、傷口が濡れるのを確実に
防止することができる。つまり、防水カバー(8)は水
分の透過を遮断する素材から構成されており、また、防
水カバー(8)は裾部(14)に粘着部(11)を有し
ているので、この粘着部(11)を身体突出部分の周囲
に密着させることにより、裾部(14)からの水の浸入
を確実に阻止することができる。また、この防水カバー
(8)を弾性素材から構成し、裾部(14)内周面で身
体突出部の周囲を締め付けるように構成すれば、より確
実に水の浸入を阻止することができる。
【0039】入浴を終えた後は、防水カバー(8)を裾
部(14)から捲くり上げることにより、防水カバー
(8)を身体突出部から取り外すことができる。また、
防水カバー(8)を透明素材から構成しておけば、防水
カバー(8)内部の様子を明確に把握することができ
る。本体(2)を取り外す場合には、切り込み部(5)
の両縁部(6),(6)同士の重なりを解除することに
より、容易に取り外すことができる。また、本体(2)
を透明素材から構成しておけば、本体(2)内の様子を
明確に把握することができる。
【0040】本発明の第3実施形態について、図面を参
照しつつ説明する。図17は、第3実施形態に係る人体
簡易被覆体を示す図である。図18は、図17に示す人
体簡易被覆体のI方向矢視図である。図19は、図18
に示す人体簡易被覆体のJ−J線断面図である。第3実
施形態に係る人体簡易被覆体(1)は、乳房が負った創
傷部分を被覆保護するためのものである。この人体簡易
被覆体(1)は、基本構成として、可撓性を有する略ド
ーム形状の本体(2)を有しており、必要に応じて、本
体(2)と、本体(2)とは別体に構成された防水カバ
ー(8)(図20乃至図22参照)とからなる。
【0041】第3実施形態に係る人体簡易被覆体(1)
が上記第2実施形態と異なる主な点は、可撓性の本体
(2)が、乳房を覆う略ドーム形状の主部(15)と、
この主部(15)の開口部周縁に一体に設けられた鍔部
(9)とからなることである。この第3実施形態におい
ては、主部(15)が乳房を被覆し、鍔部(9)が、乳
房周辺部に当接固定される。鍔部(9)において主部
(15)とは反対側の面に、乳房周辺部に被着される粘
着部(11)が設けられ、この粘着部(11)の表面に
は剥離シート(12)が設けられている。
【0042】乳房は非常に柔らかいため、その表面に人
体簡易被覆体(1)を固定するのは好ましくない。そこ
で、乳房を覆う主部(15)に設けた鍔部(9)を、比
較的硬めの乳房周辺部に当て、この鍔部(9)を乳房周
辺部に固定することにより、人体簡易被覆体(1)を身
体に対して確実に固定することができる。
【0043】本体(2)は、第1実施形態の場合と同
様、空気透過性を有する素材から構成されていること
が、傷口の早期治癒の面から好ましい。また、本体
(2)は、可撓性に加えて伸縮性を備えていることが、
乳房へのより一層の密着性を発現するのに好ましい。ま
た、本体(2)内すなわち主部(15)内には、脱脂綿
等からなる弾力性パッド材(7)が設けられ、このパッ
ド材(7)が傷口に当接可能とされていることが、同じ
く傷口の早期治癒の面から好ましい。
【0044】図20乃至図22は、防水カバー(8)の
構成を示す図である。入浴時に傷口が濡れるのを確実に
防止するためには、防水カバー(8)が併せて用いられ
る。この防水カバー(8)は、主部(15)の外面に沿
って主部(15)を被覆する可撓性で且つ略ドーム形状
のカバー主体部(16)と、カバー主体部(16)の開
口部周縁に一体に設けられた可撓性のカバー鍔部(1
7)とからなる。カバー鍔部(17)は、本体(2)に
設けられた鍔部(9)よりも外側へ大きく延出され、カ
バー鍔部(17)にはその周方向に沿って環状の粘着部
(11)が身体に被着可能に設けられている。この粘着
部(11)の表面には、剥離シート(12)が設けられ
る。
【0045】防水カバー(8)の粘着部(11)は、同
心円状に設けられた複数(図では2本)の環状粘着部
(11)からなることが、防水性向上の面で好ましい。
【0046】次に、第3実施形態に係る人体簡易被覆体
(1)の使用方法について、図23及び図24を参照し
つつ説明する。まず、略ドーム形状とされた本体(2)
(図23参照)を、創傷を負った乳房に被せる。このと
き、本体(2)内に予めパッド材(7)が配設されてい
る場合にはそのままの状態で被せればよいが、予め設け
られていない場合には、乳房に被せる前に本体(2)内
にパッド材(7)を配設する。鍔部(9)に設けた剥離
シート(12)を剥がし、粘着部(11)を露出させ
る。この粘着部(11)を乳房周辺部に当ててこれを押
圧し、鍔部(9)全体を乳房周辺部に密着させる。鍔部
(9)は可撓性を有するので、乳房周辺部の形状に沿っ
て湾曲し、乳房周辺部にフィットすることができる。以
上により、本体(2)の装着を完了する。
【0047】この本体(2)によれば、鍔部(9)が乳
房周辺部にしっかりと密着するので、本体(2)は乳房
から脱落しない。また、主部(15)を乳房より大きめ
に形成しておけば、主部(15)が傷口を圧迫すること
がない。また、パッド材(7)が、傷口に対する外部か
らの衝撃を吸収するとともに、血液等の体液を吸収する
ことができる。更に、本体(2)は空気透過性を有する
ので、傷口の乾燥を促し、傷口の早期治癒に貢献するこ
とができる。
【0048】なお、入浴をする際には、防水カバー
(8)(図24参照)を本体(2)の外側に装着する。
すなわち、乳房に本体(2)を装着した後、略ドーム形
状の防水カバー(8)をその上から被せる。防水カバー
(8)は、前記したように、本体(2)の外面に沿って
該本体(2)を被覆する可撓性のカバー主体部(16)
と、該カバー主体部(16)の開口部周縁に一体に設け
られた可撓性のカバー鍔部(17)とからなる。カバー
鍔部(17)は、本体(2)に設けられた鍔部(9)よ
りも大きく延出しているから、カバー鍔部(17)を乳
房周辺部に直に当てることができる。カバー鍔部(1
7)に設けられた剥離シート(12)を剥がして粘着部
(11)を露出させ、この粘着部(11)を乳房周辺部
に押し当ててカバー鍔部(17)を乳房周辺部に固定す
る。以上により、防水カバー(8)の装着を完了する。
【0049】防水カバー(8)を装着した場合、防水カ
バー(8)の防水機能により、傷口が濡れるのを確実に
防止することができる。つまり、防水カバー(8)は水
分の透過を遮断する素材から構成されており、また、防
水カバー(8)はカバー鍔部(17)に粘着部(11)
を有しているので、この粘着部(11)を乳房周辺部に
密着させることにより、カバー鍔部(17)からの水の
浸入を確実に阻止することができる。
【0050】入浴を終えた後は、カバー鍔部(17)を
捲くり上げることにより、防水カバー(8)を乳房から
取り外すことができる。また、防水カバー(8)を透明
素材から構成しておけば、防水カバー(8)内部の様子
を明確に把握することができる。本体(2)を取り外す
場合には、その鍔部(9)を捲くり上げることにより、
容易に取り外すことができる。また、本体(2)を透明
素材から構成しておけば、本体(2)内の様子を明確に
把握することができる。
【0051】本発明の第4実施形態について、図面を参
照しつつ説明する。図25は、第4実施形態に係る人体
簡易被覆体を示す図である。図26は、図25に示す人
体簡易被覆体のM方向矢視図である。図27は、図26
に示す人体簡易被覆体のN−N線断面図である。第4実
施形態に係る人体簡易被覆体(1)は、注射傷を負った
皮膚を被覆するものである。この人体簡易被覆体(1)
は、シート状で且つ可撓性の本体(2)と、この本体
(2)の接皮面側に設けられた粘着部(11)と、本体
(2)の接皮面側に形成された凹部(10)内に配設さ
れ傷口に当接されるパッド材(7)と、このパッド材
(7)の接皮面側及び該パッド材(7)が設けられてい
ない略鍔状の粘着部(11)の接皮面側に設けられた剥
離シート(12)とからなる。パッド材(7)には止血
剤が含浸されていることが、早期止血の面で好ましい。
【0052】本体(2)の形状は、特に限定されるもの
ではないが、例えば円形状、四角形状等の任意の形状に
構成することができる。本体(2)の材質は、皮膚にフ
ィットさせるのに適した可撓性素材であるならば特に限
定されない。
【0053】剥離シート(12)は、図26に示すよう
に、1個の本体(2)毎に設けられていてもよいが、図
28に示すように、複数個の本体(2)がまとめて配置
される台紙として構成されてもよい。複数個の本体
(2)がまとめて配置される台紙とする場合、この剥離
シート(12)上に格子状に多数の本体(2)を載置す
るように構成することが好ましい。
【0054】この人体簡易被覆体(1)の使用方法につ
いて使用する。皮膚に注射をして注射針を抜くと、皮膚
に注射針の刺し傷ができる。そこで、本体(2)から剥
離シート(12)を剥がし、粘着部(11)を露出させ
る。剥離シート(12)が多数の本体(2)を配置した
台紙となっている場合には、この剥離シート(12)か
ら1枚の本体(2)を剥がす。本体(2)には勿論、パ
ッド材(7)が固着されている。パット材(7)には、
圧縮綿の様なものを使用することができる。
【0055】パッド材(7)を傷口に当てるように皮膚
に本体(2)を押し付ける。すると、粘着部(11)に
よって本体(2)は皮膚に固定される。以上により、本
体(2)の装着作業を終了する。
【0056】この人体簡易被覆体(1)によれば、本体
(2)から剥離シート(12)を剥がし、本体(2)を
強く皮膚に押し当てるだけで、容易かつ正確に注射傷部
に装着することができる。また、パッド材(7)が本体
(2)の凹部(10)内に設けられているので、パッド
材(7)によって傷口が圧迫される。圧迫されることに
よって傷口の癒着を早める。また、パッド材(7)に止
血剤を含浸させることにより、傷口からの出血を早く止
めることができる。
【0057】本発明の第5実施形態について、図面を参
照しつつ説明する。図29は、第5実施形態に係る人体
簡易被覆体を示す図である。図30は、図29に示す人
体簡易被覆体のP方向矢視図である。図31は、図30
に示す人体簡易被覆体のQ−Q線断面図である。第5実
施形態に係る人体簡易被覆体(1)は、鼻口部を被覆し
て、花粉や埃の吸入によって生じる花粉症等の障害を防
ぐためのものである。この人体簡易被覆体(1)は、鼻
口部を被覆する略ドーム形状の可撓性本体(2)からな
る。この本体(2)は、空気透過性、及び、花粉、微生
物、埃の非透過性を有する素材から構成されている。ま
た、本体(2)の開口周縁部すなわち裾部においてその
内面には、その周方向に沿って環状の粘着部(11)が
身体に被着可能に設けられている。粘着部(11)の表
面には、剥離シート(12)が設けられている。
【0058】この本体(2)は可撓性を有するので、鼻
口部周辺の形状に応じて適宜に変形し、周縁部全体が鼻
口部周辺に密着することができる。なお、本体(2)は
可撓性に加えて伸縮性を有していれば、鼻口部周辺への
密着性を向上させることができる。
【0059】本体(2)の周縁部にはその周方向に沿っ
て環状の粘着部(11)が設けられているが、この粘着
部(11)は、本体(2)の軸方向において相互に所要
間隔をあけて設けられた複数の環状粘着部(11)(図
では2本)からなることが好ましい。このような構成と
することにより、本体(2)の開口周縁部すなわち裾部
から花粉や埃が侵入するのをより確実に防止することが
できる。
【0060】この人体簡易被覆体(1)の使用方法につ
いて、図32を参照しつつ説明する。まず、本体(2)
の開口周縁部に設けられた剥離シート(12)を剥が
し、環状の粘着部(11)を露出させる。そして、鼻口
部を覆うように本体(2)の開口周縁部を鼻口部周辺に
押し付ける。このとき、本体(2)の開口周縁部を鼻口
部周辺に沿って変形させれば、開口周縁部を鼻口部周辺
に確実にフィットさせ、開口周縁部からの花粉や埃の侵
入を防ぐことができる。これにより、本体(2)の装着
を完了する。
【0061】この人体簡易被覆体(1)は、従来の衛生
マスクのように耳にゴム紐を引っ掛けて固定するもので
はなく、鼻口部周辺に粘着剤によって固定するものなの
で、耳にゴム紐が食い込んで痛い思いをすることがな
い。また、鼻口部周辺に環状粘着部全体で固定されるの
でしっかりと固定され、走る時や就寝中にずれることが
ない。従って、本体(2)と鼻口部周辺の間に隙間が生
じることがなく、確実に花粉や埃の侵入を阻止すること
ができる。
【0062】
【発明の効果】請求項1乃至3、及び請求項12記載の
人体簡易被覆体によれば、創傷を受けて或いは炎症を起
こして抵抗力が弱っている身体部位に対して容易に装着
しこれを保護することができるとともに、一旦装着すれ
ば、外部からばい菌や埃が侵入するのを確実に阻止する
ことができ、もって、抵抗力が弱った身体部位を速やか
に治癒することができる。
【0063】請求項4記載の人体簡易被覆体によれば、
本体が空気透過性を有しているので、傷口を速やかに乾
燥させて、傷口の早期治癒に貢献することができる。
【0064】請求項5記載の人体簡易被覆体によれば、
本体内に弾力性を有するパッド材が設けられているの
で、パッド材に外部からの衝撃を緩和させるとともに、
パッド材に傷口から出た体液を吸収させ、これにより、
傷口を早期に治癒することができる。
【0065】請求項6及び7記載の人体簡易被覆体によ
れば、防水カバーを設けているので、水仕事や入浴時な
どに傷口が濡れるのを確実に防止することができ、傷口
の早期治癒に貢献することができる。
【0066】請求項8及び9記載の人体簡易被覆体によ
れば、複数の環状粘着部により、傷口が濡れるのをより
確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る人体簡易被覆体の
本体を示す正面図である。
【図2】図1に示す本体のA方向矢視図である。
【図3】図2に示す本体のB−B線断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る人体簡易被覆体の
防水カバーを示す正面図である。
【図5】図4に示す防水カバーのC方向矢視図である。
【図6】図5に示す防水カバーのD−D線断面図であ
る。
【図7】図1に示す本体を指に装着した状態を示す図で
ある。
【図8】図1に示す本体及び図4に示す防水カバーを指
に装着した状態を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る人体簡易被覆体の
本体を示す正面図である。
【図10】図9に示す本体のE方向矢視図である。
【図11】図10に示す本体のF−F線断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る人体簡易被覆体
の防水カバーを示す正面図である。
【図13】図12に示す防水カバーのG方向矢視図であ
る。
【図14】図13に示す防水カバーのH−H線断面図で
ある。
【図15】図9に示す本体を肘に装着した状態を示す図
である。
【図16】図9に示す本体及び図12に示す防水カバー
を肘に装着した状態を示す図である。
【図17】本発明の第3実施形態に係る人体簡易被覆体
の本体を示す正面図である。
【図18】図17に示す本体のI方向矢視図である。
【図19】図18に示す本体のJ−J線断面図である。
【図20】本発明の第3実施形態に係る人体簡易被覆体
の防水カバーを示す正面図である。
【図21】図20に示す防水カバーのK方向矢視図であ
る。
【図22】図21に示す防水カバーのL−L線断面図で
ある。
【図23】図17に示す本体を乳房に装着した状態を示
す図である。
【図24】図17に示す本体及び図20に示す防水カバ
ーを乳房に装着した状態を示す図である。
【図25】本発明の第4実施形態に係る人体簡易被覆体
の本体を示す正面図である。
【図26】図25に示す本体のM方向矢視図である。
【図27】図26に示す本体のN−N線断面図である。
【図28】本発明の第4実施形態に係る人体簡易被覆体
の他の例を示す図である。
【図29】本発明の第5実施形態に係る人体簡易被覆体
の本体を示す正面図である。
【図30】図29に示す本体のP方向矢視図である。
【図31】図30に示す本体のQ−Q線断面図である。
【図32】図29に示す本体を顔面に装着した状態を示
す図である。
【符号の説明】
1・・・・・人体簡易被覆体 2・・・・・本体 3・・・・・開口部 4・・・・・先端部 5・・・・・切り込み部 6・・・・・縁部 7・・・・・パッド材 8・・・・・防水カバー 9・・・・・鍔部 10・・・・・凹部 11・・・・・粘着部 12・・・・・剥離シート 13,14・・・・・裾部 15・・・・・主部 16・・・・・カバー主体部 17・・・・・カバー鍔部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/12 A61F 13/12 13/14 13/14 A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 創傷を負った指先部を被覆する略釣鐘状
    で且つ可撓性の本体を備えるとともに、この本体の開口
    端から先端部側へ向けて切り込み部が形成され、この切
    り込み部に臨む両縁部のうち少なくともそのいずれか一
    方に、他方の縁部に被着可能な粘着部が設けられ、この
    粘着部の表面には剥離シートが設けられていることを特
    徴とする人体簡易被覆体。
  2. 【請求項2】 創傷を負った肘、膝、踵、肩等の身体突
    出部分を被覆する略ドーム形状で且つ可撓性の本体を備
    えるとともに、この本体の開口端から先端部側へ向けて
    切り込み部が形成され、この本体内面において少なくと
    もその開口周縁部には、身体に被着される粘着部が設け
    られ、この粘着部の表面には剥離シートが設けられてい
    ることを特徴とする人体簡易被覆体。
  3. 【請求項3】 創傷を負った乳房を被覆する略ドーム形
    状で且つ可撓性の本体を備えるとともに、この本体は乳
    房を覆う主部と該主部の開口部周縁に一体に形成された
    鍔部とからなり、この鍔部において前記主部とは反対側
    の面に身体に被着される粘着部が設けられ、この粘着部
    の表面に剥離シートが設けられていることを特徴とする
    人体簡易被覆体。
  4. 【請求項4】 前記本体は、空気透過性を有する素材か
    ら構成されていることを特徴とする請求項1乃至3いず
    れかに記載の人体簡易被覆体。
  5. 【請求項5】 前記本体内には、弾力性を有するパッド
    材が設けられ、このパッド材が傷口に当接可能とされて
    いることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の
    人体簡易被覆体。
  6. 【請求項6】 前記本体の外面に沿って該本体を被覆す
    る可撓性の防水カバーを備え、この防水カバーは、その
    裾部が前記本体の裾部よりも長く延出され、この防水カ
    バーの裾部にはその周方向に沿って環状の粘着部が身体
    に被着可能に設けられていることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の人体簡易被覆体。
  7. 【請求項7】 前記主部の外面に沿って該主部を覆う可
    撓性のカバー主体部と、該カバー主体部の開口部周縁に
    一体に設けられた可撓性のカバー鍔部とからなる防水カ
    バーを備え、前記カバー鍔部は、前記本体に設けられた
    鍔部よりも外側へ大きく延出され、このカバー鍔部には
    その周方向に沿って環状の粘着部が身体に被着可能に設
    けられていることを特徴とする請求項3に記載の人体簡
    易被覆体。
  8. 【請求項8】 前記防水カバーの粘着部は、防水カバー
    の軸方向において相互に所要間隔をあけて設けられた複
    数の環状粘着部からなることを特徴とする請求項6に記
    載の人体簡易被覆体。
  9. 【請求項9】 前記防水カバーの粘着部は、同心円状に
    設けられた複数の環状粘着部からなることを特徴とする
    請求項7に記載の人体簡易被覆体。
  10. 【請求項10】 注射傷を負った皮膚を被覆するシート
    状で且つ可撓性の本体と、この本体の接皮面側に設けら
    れた粘着部と、前記本体の接皮面側に形成された凹部内
    に配設され傷口に当接されるパッド材と、このパッド材
    の接皮面側及び該パッド材が設けられていない粘着部の
    接皮面側に設けられた剥離シートとからなることを特徴
    とする人体簡易被覆体。
  11. 【請求項11】 前記パッド材には、止血剤が含浸され
    ていることを特徴とする請求項10に記載の人体簡易被
    覆体。
  12. 【請求項12】 鼻口部を被覆する略ドーム形状で且つ
    可撓性の本体を備え、この本体は、空気透過性、及び、
    花粉、微生物、埃の非透過性を有する素材から構成さ
    れ、この本体の開口周縁部にはその周方向に沿って環状
    の粘着部が顔面に被着可能に設けられていることを特徴
    とする人体簡易被覆体。
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JPWO2014024792A1 (ja) * 2012-08-07 2016-07-25 株式会社瑞光 使い捨て着用物
JP2019112754A (ja) * 2017-12-20 2019-07-11 株式会社SportsMedixLabo 関節の保護具
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