JP2002090663A - 光ファイバ交換方法及び装置 - Google Patents

光ファイバ交換方法及び装置

Info

Publication number
JP2002090663A
JP2002090663A JP2000278383A JP2000278383A JP2002090663A JP 2002090663 A JP2002090663 A JP 2002090663A JP 2000278383 A JP2000278383 A JP 2000278383A JP 2000278383 A JP2000278383 A JP 2000278383A JP 2002090663 A JP2002090663 A JP 2002090663A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
optical
optical fibers
free space
receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000278383A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiu Tokumura
啓雨 徳村
Takahisa Jitsuno
孝久 實野
Koji Tsubakimoto
孝治 椿本
Hisashi Tamamura
寿 玉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON HIKYUMEN LENS KK
Original Assignee
NIPPON HIKYUMEN LENS KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON HIKYUMEN LENS KK filed Critical NIPPON HIKYUMEN LENS KK
Priority to JP2000278383A priority Critical patent/JP2002090663A/ja
Publication of JP2002090663A publication Critical patent/JP2002090663A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設備コストの低減、伝播ロスの抑制、接続数
の拡大を容易に実現することができ、高出力レーザビー
ムに対しても耐性のある光ファイバ交換装置を提供する
ことにある。 【解決手段】 先端面にコリメートレンズ41a〜41
cが一体的に形成された送信側光ファイバ42a〜42
cと、その送信側光ファイバ42a〜42cと自由空間
43を介して対峙し、各先端面にコリメートレンズ44
a〜44cがそれぞれ一体的に形成された複数の受信側
光ファイバ45a〜45cと、前記送信側光ファイバ4
2a〜42cから出射されてコリメートレンズ41a〜
41cにより平行光とした光信号の伝播方向を自由空間
43で制御し、複数の受信側光ファイバ45a〜45c
のうちから選択された任意の受信側光ファイバにコリメ
ートレンズを介して前記光信号を入射させる光偏向器5
4a〜54c,55a〜55cとを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバ交換方法
および装置に関し、詳しくは、光ファイバ通信網におい
て、送信側光ファイバから出力される光信号を複数の受
信側光ファイバのうちのいずれかの受信側光ファイバに
選択的に伝送するために前記受信側光ファイバを切り換
え接続する光ファイバ交換方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、広い伝送帯域を持つ単一モー
ド光ファイバは、大量のデータを搬送する光ファイバ通
信網の媒体として広く普及するに及んでいるが、この種
の光ファイバ通信網においては、多数の光ファイバのう
ちから選択された光ファイバ同士を切り換え接続するた
めの光ファイバ交換装置が必要とされている。
【0003】現時点で実用化されている光ファイバ交換
装置は、一つの送信側光ファイバと複数の受信側光ファ
イバのうちから選択された任意の受信側光ファイバとの
間で、送信側光ファイバから出射された光信号を一旦電
気信号に変換し、その電気信号を再度光信号に変換し直
して受信側光ファイバに入射するようにしている。
【0004】しかしながら、この光ファイバ交換装置で
は、送信側光ファイバから出射される光信号を一旦電気
信号に変換し、かつ、その電気信号を再度光信号に変換
して受信側光ファイバに入射しなければならず、光信号
と電気信号間での変換により応答速度に制約があった
り、異なった波長帯にそれぞれの信号を割り当てること
によって一つ以上の信号を共通の伝送路で送信する波長
多重通信などの高度な光通信に対応するには制約があっ
た。
【0005】そこで、光信号を電気信号に変換すること
なく、送信側光ファイバから出力される光信号をそのま
ま任意の受信側光ファイバに伝送し得るように光ファイ
バ同士を切り換え接続する光ファイバ交換装置が必要と
されている。この種の光ファイバ交換装置は、現時点で
いまだ実用化されておらず、以下のような提案がなされ
ているに過ぎない。
【0006】 図5に示す光ファイバ交換装置は、多
数の光ファイバ1が束ねられたファイバアレー2の前方
に、多数のマイクロレンズ3が形成されたレンズアレー
4を配置し、そのレンズアレー4の前方に二つの可動ミ
ラー5,6とその可動ミラー5,6の側方に固定ミラー
7とを配置した構成を有する。レンズアレー4は、その
各マイクロレンズ3がファイバアレー2の各光ファイバ
1と光軸を一致させてファイバアレー2とは別体で配置
されている。
【0007】この光ファイバ交換装置では、ファイバア
レー2のうちの一つの光ファイバ1(図中の符号1a)
から出射された光信号は、レンズアレー4のマイクロレ
ンズ3により長い焦点で集光されながら可動ミラー5で
反射し、その反射した光信号を固定ミラー7で反射さ
せ、さらに、可動ミラー6で反射させてファイバアレー
2のうちから選択された他の光ファイバ1(図中の符号
1e)にレンズアレー4のマイクロレンズ3を介して入
射させる。
【0008】なお、マイクロレンズ3により長い焦点で
集光させるのは、そのマイクロレンズ3と可動ミラー
5,6との離間距離が大きい場合に光信号が弱化してロ
スが大きくなることを防止するためである。また、ファ
イバアレー2のうち、いずれの光ファイバ1が送信側ま
たは受信側となるかにより、二つの可動ミラー5,6を
それぞれ角度変更することにより対応可能である。
【0009】 図6に示す光ファイバ交換装置は、格
子状に導波路11を組み合わせた平面光伝送路12の交
差部13に45°の角度で溝14を形成し、その溝14
に屈折率整合液15を満たして、交差部13をヒータ等
で加熱することによりバブル16(泡)を発生させる構
造を具備する。この平面光伝送路12の交差部13の溝
14に屈折率整合液15が満たされておれば、導波路1
1を通る光信号は交差部13を直進する。一方、交差部
13を加熱することにより溝14内にバブル16を発生
させると、導波路11を通る光信号はバブル16が発生
した交差部13で全反射して90°屈曲した導波路11
へ進行する。
【0010】 図7に示す光ファイバ交換装置は、光
ファイバ自体を外部機構で機械的に移動させて光ファイ
バ同士を切り換え接続するものである。つまり、一方の
光ファイバ21の先端部を、固定ベース22上にスライ
ド可能に装着された可動台23上に固定し、この可動台
23をスライドさせることにより、一方の光ファイバ2
1を他方の複数(図では二つ)の光ファイバ24a,2
4bのうちから選択された光ファイバ24bに切り換え
接続する。
【0011】 図8に示す光ファイバ交換装置は光干
渉を用いたものであり、二つの導波路31a,31bの
前方を合流させ、その合流点32から分岐させた一方の
導波路31aに位相シフタ33を設け、分岐した二つの
導波路31a,31bを再度合流させ、その合流点34
から二つの導波路31a,31bに再度分岐させた平面
伝送路35を有する。この導波路31a,31bに入力
された二つの光信号は、最初の合流点32で混合された
後、一方の導波路31aを進行する光信号が位相シフタ
33により位相ずれし、再度の合流点34で生じる干渉
により、一方の導波路31bに光信号が出力され、他方
の導波路31aに光信号が出力されないようにしてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、送信側光フ
ァイバから出力される光信号をそのまま任意の受信側光
ファイバに伝送し得るように光ファイバ同士を切り換え
接続する従来の光ファイバ交換装置では、以下のような
問題があった。
【0013】の光ファイバ交換装置では、送信側光フ
ァイバと受信側光ファイバ間に可動ミラー5,6や固定
ミラー7を必要とするため、構成部品点数が多く、設備
コストが高く、また、ファイバアレー2の前方に別体の
レンズアレー4を位置決め配置しなければならないの
で、各光ファイバ1と各マイクロレンズ3との光軸合わ
せが非常に困難であり、光軸ずれによる品質および信頼
性の低下やコストアップを招来する。
【0014】の光ファイバ交換装置では、格子状に導
波路11を組み合わせた平面光伝送路12の交差部13
に溝14を形成し、屈折率整合液15を満たした溝14
からなる交差部13をヒータ等で加熱してバブル16を
発生させる構造が非常に複雑で高価なものとなってお
り、光ファイバ通信網に組み込むにはコストアップを招
来する。また、光信号が透過する交差部と全反射する交
差部とで伝播ロスに大きな差が生じる。
【0015】の光ファイバ交換装置では、一方の光フ
ァイバ21の先端を移動させて他方の光ファイバ24
a,24bと光結合させなければならず、相互の光ファ
イバ21と24aまたは24bとの先端部位置合わせが
非常に困難であり、大きな伝播ロスが発生する可能性が
あり、高精度の切り換え接続が困難である。また、一方
の光ファイバ21の先端を移動させるための機構とし
て、固定ベース22および可動台23、可動台23を移
動させるための駆動源(図示せず)を必要とする点でコ
ストアップを招来する。
【0016】の光ファイバ交換装置では、二つの導波
路31a,31bからなる平面伝送路35を具備する点
で、導波路の設置数を増加させることが困難であり、少
ない接続数に制限されるという制約がある。また、位相
シフタ33のような高価な部品を必要とする点でコスト
アップを招来する。
【0017】以上のように各光ファイバ交換装置では、
設備コストの低減が困難であり、大きい伝播ロスが発生
し、少ない接続数に制約されるなど、多くの問題点を抱
えているというのが現状である。また、特に、今後の光
ファイバ通信網においては、その通信網内での状況診断
などを行うために高出力のレーザビームを通信網内で伝
播させる必要が予想されるため、このような高出力レー
ザビームに対しても耐性のある光ファイバ交換装置が要
望されている。
【0018】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、設備コストの
低減、伝播ロスの抑制、接続数の拡大を容易に実現する
ことができ、高出力レーザビームに対しても耐性のある
光ファイバ交換方法および装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段として、本発明に係る光ファイバ交換方法
は、先端面にコリメートレンズが一体的に形成された送
信側光ファイバと複数の受信側光ファイバとを自由空間
を介して対峙させ、前記送信側光ファイバから出射され
る光信号をコリメートレンズにより平行光とし、その平
行な光信号を自由空間で伝播させ、その自由空間で前記
光信号の伝播方向を制御することにより、複数の受信側
光ファイバのうちから選択された任意の受信側光ファイ
バにコリメートレンズを介して前記光信号を入射させる
ことを特徴とする(請求項1)。
【0020】また、本発明に係る光ファイバ交換装置
は、先端面にコリメートレンズが一体的に形成された送
信側光ファイバと、その送信側光ファイバと自由空間を
介して対峙し、各先端面にコリメートレンズがそれぞれ
一体的に形成された複数の受信側光ファイバと、前記送
信側光ファイバから出射されてコリメートレンズにより
平行光とした光信号の伝播方向を自由空間で制御し、複
数の受信側光ファイバのうちから選択された任意の受信
側光ファイバにコリメートレンズを介して前記光信号を
入射させる光偏向手段とを具備したことを特徴とする
(請求項2)。
【0021】なお、前記光偏向手段としては、送信側光
ファイバおよび各受信側光ファイバの前方に同軸的に配
置され、平行な光信号を光ファイバの光軸に対してXY
方向に偏向可能とした光偏向器(請求項3)、あるい
は、送信側光ファイバおよび各受信側光ファイバの先端
に設けられ、そのファイバ先端を屈曲させることにより
自由空間での平行な光信号を偏向可能とするアクチュエ
ータ(請求項4)が好適である。
【0022】本発明では、送信側光ファイバ及び受信側
光ファイバのそれぞれの先端面にコリメートレンズを一
体的に形成していることから、前記光ファイバを動かし
たとしても、光ファイバで出入射する光信号を光ファイ
バの動きに完全に追従させることができて高精度化が実
現可能となる。また、前記コリメートレンズの形状をレ
ーザアブレーション等を用いて修正することにより、高
精度で平行性を持つようなレンズ面形状に補正すること
も可能となる。
【0023】また、本発明では、平行な光信号を自由空
間で伝播させるようにしているので、従来のような反射
光学系を必要とすることなく、すべて透過光学素子で構
成することができ、構造的にも著しく簡素化することが
できる。また、従来のような平面伝送路を使用しないた
め、偏光子などの各種の光学素子を少ない損失で自由空
間に挿入配置することもできる。
【0024】以上のように本発明では、設備コストの低
減、伝播ロスの抑制、接続数の拡大などの実現が容易と
なり、今後の光ファイバ通信網において、その通信網内
での状況診断などを行うために高出力のレーザビームを
通信網内で伝播させる必要が生じたときでも、このよう
な高出力レーザビームに対しても耐性のある光ファイバ
交換装置が提供できてニーズに合致した迅速な対応が可
能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を以下に詳述す
る。
【0026】図1に示す実施形態の光ファイバ交換装置
は、先端面にコリメートレンズ41a〜41cが一体的
に形成された複数(例えば3本)の送信側光ファイバ4
2a〜42cと、その送信側光ファイバ42a〜42c
と自由空間43を介して対峙し、各先端面にコリメート
レンズ44a〜44cがそれぞれ一体的に形成された複
数(例えば3本)の受信側光ファイバ45a〜45c
と、前記送信側光ファイバ42a〜42cから出射され
てコリメートレンズ41a〜41cにより平行光とした
光信号の伝播方向を自由空間43で制御し、複数の受信
側光ファイバ45a〜45cのうちから選択された任意
の受信側光ファイバにコリメートレンズを介して前記光
信号を入射させる光偏向手段(後述)とを具備する。
【0027】前記送信側および受信側の両光ファイバ4
2a〜42c,45a〜45cの先端面にコリメートレ
ンズ41a〜41c,44a〜44cを形成する手法と
しては、光ファイバ42a〜42c,45a〜45cの
先端面に紫外線硬化樹脂材を被着させ、その紫外線硬化
樹脂材の前面に、レンズ転写面が形成された転写体を押
し当てた状態でその転写体を透過させた紫外線の照射に
より前記紫外線硬化樹脂材を硬化させ、レンズ転写面に
より紫外線硬化樹脂材の前面にレンズ面を転写したもの
である。このようにすれば、光ファイバ42a〜42
c,45a〜45cの先端に一体化したコリメートレン
ズ41a〜41c,44a〜44cを簡易に形成するこ
とができ、レンズ面形成のコスト低減化が図れる。
【0028】また、別の手法としては、光ファイバ42
a〜42c,45a〜45cの先端面に紫外線硬化樹脂
材を注射器などの専用治具により被着させれば、その紫
外線硬化樹脂材の表面張力により紫外線硬化樹脂材の前
面が凸面形状をなす。但し、紫外線硬化樹脂材の被着量
や表面張力などの諸条件を適宜設定する必要があり、例
えば、表面張力の大きい紫外線硬化樹脂材を使用すれ
ば、曲率が小さい凸面形状となり、逆に表面張力の小さ
い紫外線硬化樹脂材を使用すれば、曲率が大きい凸面形
状となる。そして、前記紫外線硬化樹脂材の前面に紫外
線を照射することにより、紫外線硬化樹脂材を硬化させ
てその前面にレンズ面を形成する。このようにすれば、
光ファイバ42a〜42c,45a〜45cの先端に一
体化したコリメートレンズ41a〜41c,44a〜4
4cを簡易に形成することができ、レンズ面形成のコス
ト低減化が図れるだけでなく、レンズ転写面が形成され
た転写体が不要となってレンズ面形成のより一層の簡略
化が図れる。
【0029】なお、長距離幹線系に広く利用される単一
モード(SM)光ファイバの場合、そのコア径が5〜1
0ミクロンと非常に細いものであるため、前記コリメー
トレンズ41a〜41c,44a〜44cの形成は、光
ファイバ42a〜42c,45a〜45cの先端を筒状
部材の内部に挿入し、その筒状部材の内部にエポキシ樹
脂などを充填することにより光ファイバ42a〜42
c,45a〜45cの先端部を埋設し、その光ファイバ
42a〜42c,45a〜45cのコア前方にある空間
部に前記紫外線硬化樹脂材を注入して前述した手法によ
ってレンズ面を形成することになる。
【0030】このコリメートレンズ41a〜41c,4
4a〜44cは、そのレンズ面が必ずしも高精度である
必要はなく、光ファイバ42a〜42c,45a〜45
cから出射された光信号を平行光にし得る精度を有して
おれば十分であり、前記光信号の制御は、後述する光偏
向手段により可能である。従って、紫外線硬化樹脂材を
注入するレンズ面形成方法以外の手法として、光ファイ
バ42a〜42c,45a〜45cの先端面に直接的に
コリメートレンズ41a〜41c,44a〜44cを接
着材などで固着するようにしてもよい。
【0031】このように送信側光ファイバ42a〜42
c及び受信側光ファイバ45a〜45cのそれぞれの先
端面にコリメートレンズ41a〜41c,44a〜44
cを一体的に形成していることから、前記光ファイバ4
2a〜42c,45a〜45cを動かしたとしても、光
ファイバ42a〜42c,45a〜45cで出入射する
光信号を光ファイバ42a〜42c,45a〜45cの
動きに完全に追従させることができる。
【0032】また、前記コリメートレンズ41a〜41
c,44a〜44cの形状をレーザアブレーション等を
用いて修正することにより、高精度な平行性を持つレン
ズ面形状に補正することも可能となる。つまり、レンズ
面の形成後、紫外線硬化樹脂材のレンズ面の透過波面を
モニタリングしながら、そのモニタリング情報に基づい
て前記レンズ面を短波長紫外線ビームの照射により非接
触でエッチングして最適な透過波面となる形状に前記レ
ンズ面を補正する。
【0033】このように紫外線硬化樹脂材のレンズ面の
透過波面をモニタリングしながら、そのモニタリング情
報に基づいて前記レンズ面を短波長紫外線ビームの照射
により非接触でエッチングすることにより、最適な透過
波面をリアルタイムで目標として設定することができて
光軸合わせやレンズ面の調整が容易に行なえる。
【0034】レンズ面の透過波面のモニタリングは、光
ファイバ42a〜42c,45a〜45cからコリメー
トレンズ41a〜41c,44a〜44cを介して出射
された光信号を測定光とし、前記光ファイバ42a〜4
2c,45a〜45cから前記コリメートレンズを介さ
ずに出射された光信号を参照光として、両者の干渉をカ
メラで撮像してその画像処理により行われる。なお、レ
ンズ面の波面測定は、シャックハルトマン波面計測器を
利用することも可能である。
【0035】一方、このモニタリングに基づくレーザア
ブレーションは、レーザ発振器から照射される短波長紫
外線ビームにより行われる。このレーザ発振器は、例え
ば110〜220nmの短波長を有する紫外線レーザを
光源とするもので、その紫外線レーザとしては、193
nmの短波長のArFからなるエキシマレーザや153
nmの短波長のフッ素レーザが好適であり、その他水素
レーザ等が使用可能である。尚、前記レーザ発振器以外
にも、ArF紫外線ランプ等の紫外線ランプを光源とし
て紫外線ビームを照射する構造のものであっても使用可
能である。また、空気中での吸収が大きい真空紫外線光
源を使用する場合には、系全体を容器の中に設置し、A
rガス等でガス置換するか真空に排気して使用する。
【0036】送信側光ファイバ42a〜42cと受信側
光ファイバ45a〜45cとの間に位置する自由空間4
3には光偏向手段が配設されている。図1の実施形態で
は、各光ファイバ42a〜42c,45a〜45cの先
端部の前方に、平行な光信号を光ファイバ42a〜42
c,45a〜45cの光軸に対してXY方向に偏向可能
とする光偏向器46a〜46c,47a〜47cが同軸
的に配置されている。
【0037】この光偏向器46a〜46c,47a〜4
7cは、図2(a)〜(c)に示すようにガラスやプラ
スチック製の透明な固定板48と可動板49との間に、
その固定板48および可動板49と屈折率が異なる光透
過性樹脂材52を気密的に充填・封入したものであり、
固定板48と可動板49間(例えば固定板48及び可動
板49の四隅)に設けられた圧電素子53により、固定
板48に対して可動板49をXY方向に傾動可能として
いる。
【0038】この可動板49の傾動により光信号をXY
方向に偏向可能にしてその伝播方向を制御するようにし
ている。つまり、固定板48と可動板49間で透過する
光信号は、固定板48、可動板49及び樹脂材52の屈
折率の違いにより内部を屈折しながら透過し、可動板4
9の傾動によりXY方向の所定の向きに偏向させること
が可能となっている。
【0039】この実施形態の光ファイバ交換装置では、
複数の送信側光ファイバ42a〜42cのうち、例えば
一つの送信側光ファイバ42aから出射された光信号を
コリメートレンズ41aにより平行光とし、その平行な
光信号を送信側光ファイバ42a〜42cと受信側光フ
ァイバ45a〜45c間の自由空間43で伝播させる。
このとき、その自由空間43で前記光信号の伝播方向を
両光ファイバ42a〜42c,45a〜45cの前方に
位置する光偏向器46a〜46c,47a〜47cによ
り制御する。
【0040】つまり、送信側光ファイバ42aのコリメ
ートレンズ41aから出た平行な光信号は、送信側の光
偏向器46aにより伝播方向が制御され、複数の受信側
光ファイバ45a〜45cのうちから選択された任意の
受信側光ファイバ、例えば一つの受信側光ファイバ45
cの前方に位置する受信側の光偏向器47cに向けて進
行する。この受信側の光偏向器47cにより受けた光信
号は、その伝播方向が制御されて受信側の光ファイバ4
5cにコリメートレンズ47cを介して入射される。
【0041】この送信側光ファイバ42aから出射され
る光信号を、前述した一つの受信側光ファイバ45cか
ら他の受信側光ファイバ45bに切り換え交換するに際
しては、前記送信側光ファイバ42aから出射される光
信号を光偏向器46aにより伝播方向を制御(可動板4
9の傾動制御)して他の受信側光ファイバ45bの光偏
向器47bに向けて進行させ、その光偏向器47bによ
り受けた光信号は、その伝播方向が制御されて他の受信
側光ファイバ45bにコリメートレンズ44bを介して
入射される。
【0042】図1の実施形態では、光偏向手段として、
光偏向器46a〜46c,47a〜47cを使用した場
合について説明したが、本発明はこれに限定されること
なく、例えば、図3に示す実施形態のように光偏向手段
として、光ファイバ42a〜42c,45a〜45cの
先端部を屈曲させるマイクロアクチュエータ54a〜5
4c,55a〜55cを使用することも可能である。
【0043】この図3の実施形態におけるマイクロアク
チュエータ54a〜54c,55a〜55cは、図4
(a)(b)に示すように送信側および受信側の光ファ
イバ42a〜42c,45a〜45cの先端部外周に9
0°等間隔配置された形状記憶合金製の偏向材56,5
7からなる。このマイクロアクチュエータ54a〜54
c,55a〜55cでは、X方向で180°反対部位に
装着された二つの偏向材56のうちのいずれか一方の偏
向材を、通電などによる加熱でもって光軸方向に膨張さ
せると、その膨張した偏向材と反対側のX方向に光ファ
イバ42a〜42c,45a〜45cが屈曲する。同様
に、Y方向で180°反対部位に装着された二つの偏向
材57のうちのいずれか一方の偏向材を、通電などによ
る加熱でもって光軸方向に膨張させると、その膨張した
偏向材と反対側のY方向に光ファイバ42a〜42c,
45a〜45cが屈曲する。
【0044】このようにして、光ファイバ42a〜42
c,45a〜45cの先端部は、マイクロアクチュエー
タ54a〜54c,55a〜55cの各偏向材56,5
7によりXY方向自由に屈曲させることが可能であり、
これにより、複数の送信側光ファイバ42a〜42cの
うち、例えば一つの送信側光ファイバ42aから出射さ
れた光信号をコリメートレンズ41aにより平行光と
し、その平行な光信号を送信側光ファイバ42a〜42
cと受信側光ファイバ45a〜45c間の自由空間43
で伝播させる。このとき、その自由空間43で前記光信
号の伝播方向を、両光ファイバ42a〜42c,45a
〜45cの先端部に装着されたマイクロアクチュエータ
54a〜54c,55a〜55cにより制御する。
【0045】つまり、送信側光ファイバ42aのコリメ
ートレンズ41aから出た平行な光信号は、マイクロア
クチュエータ54aの駆動により光ファイバ42aの先
端部を屈曲させて伝播方向が制御され、複数の受信側光
ファイバ45a〜45cのうちから選択された任意の受
信側光ファイバ、例えば一つの受信側光ファイバ45c
のコリメートレンズ44cに向けて進行する。このと
き、受信側光ファイバ45cの先端部に装着されたマイ
クロアクチュエータ55cによりその先端部が屈曲さ
れ、送信側光ファイバ42aの先端部に向けられる。し
たがって、自由空間43を進行してきた光信号は、コリ
メートレンズ44cを介して受信側の光ファイバ45c
に入射される。
【0046】例えば、他の送信側光ファイバ42cから
出射される光信号を、前述した受信側光ファイバ45c
と異なる他の受信側光ファイバ45bに切り換え交換す
るに際しては、前記他の送信側光ファイバ42cの先端
部をマイクロアクチュエータ54cにより屈曲させ、そ
の光ファイバ42cからコリメートレンズ41cを介し
て出射される光信号の伝播方向を制御して他の受信側光
ファイバ45bに向けて進行させる。一方、その受信側
光ファイバ45bでも、そのマイクロアクチュエータ5
5bにより先端部を屈曲させて送信側光ファイバ42c
に向けることにより、自由空間43を伝播してきた光信
号は、コリメートレンズ44bを介して他の受信側光フ
ァイバ45bに入射される。
【0047】以上の実施形態で述べたように、平行な光
信号を自由空間43で伝播させるようにしているので、
従来のような反射光学系を必要とすることなく、すべて
透過光学素子で構成することができ、構造的にも著しく
簡素化することができる。また、従来のような平面伝送
路を使用しないため、偏光子などの各種の光学素子を少
ない損失で自由空間に挿入配置することもできる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、光信号を電気信号に変
換することなく、送信側光ファイバから出力される光信
号をそのまま任意の受信側光ファイバに伝送し得るよう
に光ファイバ同士を切り換え接続する光ファイバ交換方
法および装置として、反射光学系や外部機構を必要とす
ることなく、すべて透過光学素子で構成することがで
き、構造的にも著しく簡素化することができるので、設
備コストの低減、伝播ロスの抑制、接続数の拡大を容易
に実現することができ、今後の光ファイバ通信網におい
ても、その通信網内での状況診断などを行うために用い
られる高出力レーザビームに対して耐性のあるものが提
供でき、光ファイバ通信網の発展に迅速に対応すること
ができてその実用的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の光偏向器の概略構成を示し、(a)は正
面図、(b)は(a)のX−X線に沿う断面図、(c)
は(a)のY−Y線に沿う断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図4】(a)は図3の実施形態において、マイクロア
クチュエータを装着した光ファイバの先端を示す拡大
図、(b)は(a)の側面図である。
【図5】反射光学系を用いた従来の光ファイバ交換装置
を示す概略構成図である。
【図6】格子状に組み合わせた平面光伝送路を用いた従
来の光ファイバ交換装置を示す概略構成図である。
【図7】光ファイバ自体を移動させる外部機構を用いた
従来の光ファイバ交換装置を示す概略構成図である。
【図8】光干渉を用いた従来の光ファイバ交換装置を示
す概略構成図である。
【符号の説明】
41a〜41c コリメートレンズ 42a〜42c 送信側光ファイバ 43 自由空間 44a〜44c コリメートレンズ 45a〜45c 受信側光ファイバ 46a〜46c,47a〜47c 光偏向器(光偏向手
段) 54a〜54c,55a〜55c アクチュエータ(光
偏向手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿本 孝治 大阪府吹田市山田丘2−6 大阪大学レー ザー核融合研究センター内 (72)発明者 玉村 寿 東京都品川区北品川5丁目9番31号 ソニ ー・テクトロニクス株式会社内 Fターム(参考) 2H037 AA01 BA32 CA08 CA13 2H041 AA16 AA18 AB19 AB38 AC08 AZ02 AZ05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端面にコリメートレンズが一体的に形
    成された送信側光ファイバと複数の受信側光ファイバと
    を自由空間を介して対峙させ、前記送信側光ファイバか
    ら出射される光信号をコリメートレンズにより平行光と
    し、その平行な光信号を自由空間で伝播させ、その自由
    空間で前記光信号の伝播方向を制御することにより、複
    数の受信側光ファイバのうちから選択された任意の受信
    側光ファイバにコリメートレンズを介して前記光信号を
    入射させることを特徴とする光ファイバ交換方法。
  2. 【請求項2】 先端面にコリメートレンズが一体的に形
    成された送信側光ファイバと、その送信側光ファイバと
    自由空間を介して対峙し、各先端面にコリメートレンズ
    がそれぞれ一体的に形成された複数の受信側光ファイバ
    と、前記送信側光ファイバから出射されてコリメートレ
    ンズにより平行光とした光信号の伝播方向を自由空間で
    制御し、複数の受信側光ファイバのうちから選択された
    任意の受信側光ファイバにコリメートレンズを介して前
    記光信号を入射させる光偏向手段とを具備したことを特
    徴とする光ファイバ交換装置。
  3. 【請求項3】 前記光偏向手段は、送信側光ファイバお
    よび各受信側光ファイバの前方に同軸的に配置され、平
    行な光信号を光ファイバの光軸に対してXY方向に偏向
    可能とした光偏向器であることを特徴とする請求項2に
    記載の光ファイバ交換装置。
  4. 【請求項4】 前記光偏向手段は、送信側光ファイバお
    よび各受信側光ファイバの先端に設けられ、そのファイ
    バ先端を屈曲させることにより自由空間での平行な光信
    号を偏向可能とするアクチュエータであることを特徴と
    する請求項2に記載の光ファイバ交換装置。
JP2000278383A 2000-09-13 2000-09-13 光ファイバ交換方法及び装置 Pending JP2002090663A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000278383A JP2002090663A (ja) 2000-09-13 2000-09-13 光ファイバ交換方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000278383A JP2002090663A (ja) 2000-09-13 2000-09-13 光ファイバ交換方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002090663A true JP2002090663A (ja) 2002-03-27

Family

ID=18763559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000278383A Pending JP2002090663A (ja) 2000-09-13 2000-09-13 光ファイバ交換方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002090663A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007147718A (ja) * 2005-11-24 2007-06-14 Sony Corp 3次元表示装置
CN100392455C (zh) * 2005-08-10 2008-06-04 上海未来宽带技术及应用工程技术研究中心有限公司 4×4光开关的光路准直方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100392455C (zh) * 2005-08-10 2008-06-04 上海未来宽带技术及应用工程技术研究中心有限公司 4×4光开关的光路准直方法
JP2007147718A (ja) * 2005-11-24 2007-06-14 Sony Corp 3次元表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7231106B2 (en) Apparatus for directing an optical signal from an input fiber to an output fiber within a high index host
US6914916B2 (en) Tunable controlled laser array
US6618519B2 (en) Switch and variable optical attenuator for single or arrayed optical channels
US6687428B2 (en) Optical switch
US6965710B2 (en) Optical switch and its production method, and optical path-switching apparatus comprising optical switch
KR20210084516A (ko) 정렬 커플러를 이용하는 연결기를 기초로 하는 광학 연결기와 광학 벤치의 장착해제 가능한 연결
US20060280421A1 (en) Variable light attenuator
US20050031255A1 (en) Method and system for maintaining active alignment in an optical switch using dedicated representative directing elements
US6975788B2 (en) Optical switch having combined input/output fiber array
KR100370221B1 (ko) 광스위치
US6961486B2 (en) Non-blocking mechanical fiber optic matrix switch
JP2002090663A (ja) 光ファイバ交換方法及び装置
US6912335B2 (en) Optical switch with reduced beam divergence
WO2003010568A1 (en) Tunable controlled laser array
US10101546B2 (en) Optical module and method for manufacturing the optical module
US11394461B2 (en) Free space optical communication terminal with actuator system and optical relay system
US7079726B2 (en) Microelectromechanical optical switch using bendable fibers to direct light signals
CN107850736B (zh) 一种光交叉连接器
US6970615B1 (en) Compact high-stability optical switches
US6829403B2 (en) Optical switch having an array of optical fibers with respective, removable disposed mirrors and a lens disposed away from an end surface of each corresponding optical fiber
Paquet et al. Edge coupling integrated optics packaging concept using liquid crystal element
Suzuki et al. Experimental Study of Adjustable Single-Mode Optical-Coupling Using Movable Micro-Mirror Array
US20030048983A1 (en) Fiber optic switching system
JP2003043285A (ja) 光デバイスの製造方法および光デバイス
JP2003241239A (ja) 光スイッチ光学系

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031119