JP2002089292A - スロットル装置 - Google Patents

スロットル装置

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JP2002089292A
JP2002089292A JP2000288883A JP2000288883A JP2002089292A JP 2002089292 A JP2002089292 A JP 2002089292A JP 2000288883 A JP2000288883 A JP 2000288883A JP 2000288883 A JP2000288883 A JP 2000288883A JP 2002089292 A JP2002089292 A JP 2002089292A
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throttle
throttle valve
brush
cover
opening
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JP2000288883A
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Takehiko Kowatari
武彦 小渡
Eisuke Wayama
永輔 和山
Toshibumi Usui
俊文 臼井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スロットルセンサ精度向上と電子制御スロット
ル装置の動作の安定性図る。 【解決手段】スロットルバルブの最小開度から最大開度
に対応した、抵抗体39上におけるブラシの動作範囲の
半分よりも小さい連続した範囲であって最小開度を含む
範囲が、スロットルバルブ軸とモータの回転軸を結ぶ線
分又はこの線分の延長線上に存在するように、ブラシ及
び抵抗体を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の吸入空気
流量を調整するスロットルの位置を検出するスロットル
センサを有するスロットル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりエンジンのスロットルバルブを
電動式アクチュエータ(例えば直流モータ,ステッピン
グモータ)により駆動制御する電子制御スロットル装置
が実用化されている。電子制御スロットル装置は、アク
セルペダルの開度信号やトラクション制御信号に基づき
エンジン状態に応じた最適なスロットル開度を制御する
ものであり、そのために、スロットルボディには、スロ
ットルバルブ開度(スロットルポジション)を検出する
ためのセンサ、スロットルセンサを装着している。
【0003】スロットルセンサは、一般にポテンショメ
ータ方式が採用されており、スロットルバルブ軸と一体
に回転するロータに設けたブラシが、基板上に設けた抵
抗を摺動することでスロットルバルブ開度に相当する電
位差信号(センサ検出信号)を出力するものである。
【0004】電子制御スロットル装置の公知例として
は、例えば、特開平9−32588号公報に記載された
ものがある。
【0005】上記公知例では、カバーの長手方向で円弧
状の抵抗体の中心をとおる線を対称の軸としたとき、円
弧状の抵抗体が対称に配置されている。また、スロット
ルセンサの出力が、カバーの変形から影響を受けないよ
うに、スロットルセンサの基板の周辺に特別な部材を設
けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電子制御スロットル装
置は、アクセルペダルの踏み込み量をアクセルワイヤを
介してスロットルバルブ軸に伝達する機械式スロットル
装置よりも、内燃機関の運転に適した空気流量制御を精
密に行なうことができるが、電動式アクチュエータ,デ
フォルト開度設定機構,スロットルセンサ等を備えるた
めに、部品点数が増加し、スロットルボディをいかに小
形,軽量化,簡素化し、かつ動作上の精度をより一層高
めることが望まれている。
【0007】電子制御スロットル装置は、内燃機関の運
転に適した吸入空気流量の制御を精密に行うため、スロ
ットルバルブの位置をスロットルセンサで検出しながら
制御している。そのため、スロットルセンサに誤差が生
じると正確な空気流量の制御ができなくなる。スロット
ルセンサの誤差が大きいと、特に細かな吸入空気流量の
制御が必要なアイドル回転数が精度よく制御できなくな
る恐れがある。
【0008】本発明の目的は、電子制御スロットル装置
のスロットルセンサの動作の安定性及び精度向上を図る
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスロットル装置は、内燃機関の吸入空気流
量を制御するスロットルバルブをモータで構成したアク
チュエータにより開閉駆動し、スロットルバルブ開度を
検出するスロットルセンサを、スロットルバルブ軸の周
囲に配設された円弧状の抵抗体と、スロットルバルブ軸
の回転に伴って前記抵抗体上を摺動するブラシとで構成
したスロットル装置において、スロットルバルブの最小
開度から最大開度に対応したブラシの動作範囲の半分よ
りも小さい連続した範囲であって最小開度を含む範囲
が、スロットルバルブ軸とモータの回転軸を結ぶ線分又
はこの線分の延長線上に存在するように、ブラシ及び抵
抗体を配置したものである。
【0010】また上記目的を達成するために、本発明の
スロットル装置は、内燃機関の吸入空気流量を制御する
スロットルバルブをアクチュエータにより開閉駆動する
スロットル装置であって、スロットルバルブ開度を検出
するスロットルセンサを、アクチュエータの動力をスロ
ットルバルブ軸に伝達する伝達機構を覆うカバー側に設
けられ、スロットルバルブ軸の周囲に配設された円弧状
の抵抗体と、スロットルバルブ軸の回転に伴ってこのス
ロットルバルブ軸の回りに回転して前記抵抗体上を摺動
するブラシとで構成したスロットル装置において、スロ
ットルバルブの最小開度から最大開度に対応したブラシ
の動作範囲の半分よりも小さい連続した範囲であって前
記最小開度を含む範囲内のある開度において、ブラシと
抵抗体との接触位置とスロットルバルブ軸とを結ぶ方向
が前記カバーの長手方向と一致するように、ブラシ及び
抵抗体を配置したものである。
【0011】上記構成によれば、熱膨張により、抵抗体
が設けられている部材の変形が生じても、より高精度な
開度検出を要求される範囲で、抵抗体とブラシとの相対
変位によって生じる検出誤差を小さくできるので、スロ
ットルバルブを精度良く動作させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて説
明する。
【0013】尚、以下の説明において、全閉とは開度が
最小になる最小開度を意味し、必ずしも完全な密閉状態
に限定されるものではない。また全開とは開度が最大と
なる最大開度を意味し、通常90度或いは90度より若
干小さな角度に設定される。
【0014】まず、本発明の一実施例に係るデフォルト
機構付きの電子制御スロットルスロットル装置(自動車
用内燃機関のスロットル装置)の原理を図3及び図2を
用いて説明する。図3は本実施例におけるスロットルバ
ルブの動力伝達及びデフォルト機構を模式的に示す斜視
図、図2はその動作を等価的に示す原理説明図である。
【0015】図3において、吸気通路1を流れる矢印方
向の空気は、円板状のスロットルバルブ(スロットル
弁、絞り弁)2の開度に応じてその量が調整される。ス
ロットルバルブ2はスロットルバルブ軸3にねじ止めに
より固定されている。スロットルバルブ軸3の一端に
は、モータ(電動式アクチュエータ)5の動力をスロッ
トルバルブ軸3に伝達する減速ギヤ機構4の最終段のギ
ヤ(以下、スロットルギヤと称する)43が取り付けら
れている。
【0016】ギヤ機構4はスロットルギヤ43の他にモ
ータ5に取り付けたピニオンギヤ41及び中間ギヤ42
により構成される。中間ギヤ42は、ピニオンギヤ41
と噛み合う大径のギヤ42a及びスロットルギヤ43と
噛み合う小径のギヤ42bにより構成され、スロットル
ボディ100の壁面に固着したギヤシャフト70(図1
参照)に回転自在に嵌装されている。
【0017】モータ5はアクセルペダルの踏み込み量に
関するアクセル信号やトラクション制御信号に応じて駆
動され、モータ5の動力がギヤ41,42,43を介し
てスロットルバルブ軸3に伝達される。
【0018】スロットルギヤ43は扇形ギヤで、スロッ
トルバルブ軸3に固定されており、次に述べるデフォル
トレバー6の突起62と係合するための係合辺43aを
有する。
【0019】デフォルトレバー6は、デフォルト開度設
定機構に用いるためのもの(デフォルト開度設定用の係
合要素となるもの)で、スロットルバルブ軸3に該スロ
ットルバルブ軸と相対的に回転可能に嵌合している。ス
ロットルギヤ43とデフォルトレバー6は、スプリング
8(以下、デフォルトスプリングと称することもある)
の一端8aがデフォルトレバー6のばね係止部6dに係
止し、他端8bがスロットルギヤ43に設けたばね係止
部43bに係止し、デフォルトスプリング8を介してデ
フォルトレバー6側の突起62とスロットルギヤ43側
の係合辺43aとが回転方向に互いに引き付け合う(係
合する)ように付勢されている。デフォルトスプリング
8は、スロットルバルブの全閉位置からみればスロット
ルバルブ軸3ひいてはスロットルバルブ2をデフォルト
開度方向に付勢するものである。
【0020】スロットルバルブ3に閉じ方向の戻し力を
付与するリターンスプリング7は、一端(固定端)7a
がスロットルボディ100に固定されたばね係止部10
0aに係止し、もう一方の自由端7b側がデフォルトレ
バー6に設けたばね係止部(突起)61に係止して、デ
フォルトレバー6及びこれと係合するスロットルギヤ4
3ひいてはスロットルバルブ軸3をスロットルバルブ閉
じ方向に付勢している。
【0021】なお、図3では、デフォルトレバー6の突
起61,62及びスロットルギヤ43に設けたばね係止
部43bの突出度合いを、図面の作図の便宜上,誇張し
て描いており、実際には、スプリング7,8は圧縮して
使用されて軸方向のスプリング長が短くなるため、それ
に応じた短い突起により形成されている(図16,図1
7の分解図参照)。また、図3では、ばね係止部43b
を見易くするためにスロットルギヤ43の歯側と反対側
の一端に設けているが、実際には、図17に示すように
スロットルギヤ43の内側(裏側)に隠れるようにして
設けてある。リターンスプリング7の一端7bの係止構
造及びデフォルトスプリング8の一端8aの係止構造も
図3は簡略的に図示しているが、実際は、図17及び図
16のようになっている。これらのリターンスプリング
7及びデフォルトスプリング8の取付構造の詳細は後述
する。
【0022】全閉ストッパ12は、スロットルバルブ2
の機械的全閉位置を規定するためのもので、スロットル
バルブ2を機械的全閉位置に至るまで閉方向に回転させ
ると、スロットルバルブ軸3に固定したストッパ係止要
素(ここではスロットルギヤ43が兼ねる)の一端がス
トッパ12に当接して、スロットルバルブ2がそれ以上
閉じることを阻止する。
【0023】デフォルト開度設定用のストッパ(デフォ
ルトストッパと称することもある)11は、エンジンキ
ーオフ時(電動式アクチュエータ5のオフ時)にスロッ
トルバルブ2の開度を機械的全閉位置及び電気的全閉位
置(制御上の最小開度)より大きい所定のイニシャル開
度(デフォルト開度)に保つためのものである。デフォ
ルトレバー6に設けたばね係止部61は、スロットルバ
ルブ2がデフォルト開度にあるときにデフォルトストッ
パ11に当接して、それ以上、デフォルトレバー6の開
度が小さくなる方向(閉方向)へ回転するのを阻止する
ストッパ当接要素としての機能を兼ねている。全閉スト
ッパ12及びデフォルトストッパ11は、スロットルボ
ディ100に設けた調整自在なねじ(アジャストスクリ
ュー)により構成されており、実際には、図8,図12
に示すように接近した位置で平行或るいはほゞ平行に並
んで同一方向から位置調整可能に配置されている。
【0024】スロットルギヤ43とデフォルトレバー6
は、スプリング8を介して回転方向に引き付け合うこと
で、デフォルト開度以上の開度域ではリターンスプリン
グ7に抗して一緒に係合回転可能であり〔図2(c)参
照〕、また、デフォルト開度以下の開度域では、デフォ
ルトレバー6がデフォルトストッパ11により動きが阻
止され、スロットルギヤ43のみがスロットルバルブ軸
3と共にデフォルトスプリング8の力に抗して回転可能
に設定される〔図2(a)参照〕。
【0025】エンジンキーのオフ状態では、デフォルト
レバー6がリターンスプリング7の力によってデフォル
トストッパ11に当接する位置まで押し戻されており、
また、スロットルギヤ43は、デフォルトレバー6の突
起62を介してリターンスプリング7の力を受け、スロ
ットルバルブ2がデフォルト開度に相当する位置にある
〔図2(b)参照〕。この状態では、スロットルギヤ
(ストッパ係止要素)43と全閉ストッパ12とは所定
の間隔を保持している。
【0026】この状態から、モータ5及びギヤ機構4を
介してスロットルバルブ軸3を開方向に回転駆動させる
と、係合辺43a,突起62を介してデフォルトレバー
6がスロットルギヤ43と共に回転し、スロットルバル
ブ2はスロットルギヤ43の回転トルクとリターンスプ
リング7の力とが均衡する位置まで開く。
【0027】逆にモータ5の駆動トルクを弱めてモータ
5及びギヤ機構4を介してスロットルバルブ軸3を閉じ
方向に回転させると、デフォルトレバー6(突起61)
は、デフォルトストッパ11に当接するまではスロット
ルギヤ43及びスロットルバルブ軸3の回転に追従し、
デフォルトレバー6がデフォルトストッパ11に当接す
ると、デフォルトレバー6はデフォルト開度以下の閉方
向の回転を阻止される。デフォルト開度以下では(例え
ばデフォルト開度から制御上の電気的全閉位置まで
は)、モータ5によりスロットルバルブ軸3に動力が与
えられると、スロットルギヤ43及びスロットルバルブ
軸3のみがデフォルトレバー6との係合を解除して、デ
フォルトスプリング8の力に抗して動作することにな
る。なお、スロットルバルブの機械的な全閉位置を規定
する全閉ストッパ12には、制御上の基準点を知る場合
にのみモータ5を駆動させてスロットルギヤ43を当接
させるもので、通常の電気的な制御においては、スロッ
トルギヤ43は全閉ストッパ12には当接しない。
【0028】このデフォルト方式では、リターンスプリ
ング7のばね力が効くのは、デフォルトストッパ11の
存在によりデフォルト開度以上のところであり、したが
ってデフォルト開度以下ではリターンスプリング7のば
ね力に影響されないでデフォルトスプリング8のばね力
を設定できるので、デフォルトスプリングの負荷を小さ
くし、ひいては電動アクチュエータに要求されるトルク
を低減し、機関に対する電気負荷を低減することができ
る利点がある。
【0029】本実施例では、リターンスプリング7及び
デフォルトスプリング8をコイル形の捩じれスプリング
とし、リターンスプリング7の径をデフォルトスプリン
グ8の径よりも大きくして、これらのスプリング7,8
がスロットルバルブ軸3の軸回りに保持されてスロット
ルギヤ43とスロットルボディ100の壁部との間に配
置されている。
【0030】リターンスプリング7とデフォルトスプリ
ング8とは、デフォルトレバー6を挾むようにしてスロ
ットルバルブ軸方向に対向配置され、実際には、図1、
図4〜5に示すように軸方向に圧縮して装着される。デ
フォルトスプリング8の両面はリターンスプリング7及
びデフォルトスプリング8のばね受けとなって、これら
のスプリングの一端7b,8aを係止させ、コイル径の
大きい方のスプリング(ここではリターンスプリング
7)の圧縮応力Fをコイル径の小さい方のスプリング
(ここではデフォルトスプリング8)の圧縮応力fより
も大きくしてある。このように圧縮応力を設定するの
は、次の通りである。
【0031】デフォルトレバー6は、スロットルバルブ
軸3にフリーな状態、すなわち「すきまばめ」されてい
るために、その嵌合部(スロットルバルブ軸3の外周と
デフォルトレバー6の内周との間)には隙間が存在す
る。したがって、リターンスプリング7やデフォルトス
プリング8によりデフォルトレバー6を挾持したとして
も、両者の圧縮応力が同一であったり、また、いずれの
スプリングのコイル径も小さくしてデフォルトレバー6
の中心近くを押さえたりすると、デフォルトレバー6は
安定さを欠き、そのためデフォルトレバー6が傾いて装
着されることもある。
【0032】このようにデフォルトレバー6が正しい状
態で装着されないと、デフォルトレバー6の動作に支障
が生じたり、デフォルトストッパ11に対する当接点が
狂い、デフォルト開度の設定に狂いが生じる原因とな
る。このような問題に対処するために、本実施例では、
リターンスプリング7の径をデフォルトレバー6の外径
を形づくるフランジ6bにかかる程度に大きくし、しか
も、その圧縮応力Fをデフォルトスプリング8の圧縮応
力fよりも充分に大きくしたものである。このようにす
れば、リターンスプリング7の圧縮応力Fはデフォルト
レバー6の外周近く(外径寄り)に作用し、しかもF>
fの関係によりデフォルトレバー6を一方向(ここで
は、スロットルギヤ43側)に均等な力で押しつけるの
で、デフォルトレバー6を安定した状態(傾きのない状
態)で装着することが可能になり、デフォルトレバーの
円滑な動作及びデフォルト開度設定の精度を保証する。
【0033】図1は本実施例に係る電子制御スロットル
装置を吸気通路1の軸方向と垂直に断面した図、図4は
図1の電子制御スロットル装置をスロットルセンサ付き
のカバーを外して図1と同じ断面位置で示す図、図5は
図1の電子制御スロットル装置を吸気通路1の軸方向に
断面した図、図6は本実施例の電子制御スロットル装置
の斜視図、図7は上記電子制御スロットル装置をカバー
を外して示す斜視図、図8,図9はその角度を変えてみ
た斜視図、図10は上記電子制御スロットル装置の上面
図、図11は電子制御スロットル装置のギヤ設置部をカ
バーを外して外からみた図、図12は全閉ストッパ及び
デフォルトストッパの取付状態を示す説明図で、その
(a)は図11をA方向からみて部分的に示す図、
(b)は(a)のB−B線断面図である。図13は本実
施例に係る電子制御スロットル装置の吸気通路1とモー
タケース110との位置関係を図6のC−C線を断面し
て示す図、図14はモータケース110からモータを取
り除いた断面図、図15は本実施例に係る電子制御スロ
ットル装置の分解斜視図、図16,図17は図15の一
部を拡大して示す分解斜視図である。
【0034】これらの図に示すように、スロットルボデ
ィ100の一側壁にギヤ機構4を収容するギヤ設置スペ
ース102が形成され、このギヤ設置スペース102の
一部106を深く窪むようにして、この窪み106にス
ロットルバルブ軸3の一方の軸受20を収納する軸受ボ
ス101が設けられている。軸受20は、シール押さえ
19に支持されるシール部材18によりシールされてい
る。
【0035】リターンスプリング7は、コイル状の捩じ
ればねで、大部分が軸受ボスの周り(環状の窪み10
6)に配置され、一端(固定端)7aが外側に曲げられ
てスロットルボディ側壁の窪み106内に設けたばね係
止部100a(図1,図3,図9,図11参照)に係止
し、他端7bが外側に曲げられてデフォルトレバー6に
設けた突起61(図17参照)に係止することで、デフ
ォルトレバー6にスロットルバルブ閉じ方向のばね力を
付勢している。本実施例では、リターンスプリング7の
一端7bは、図17に示すようにデフォルトレバー6の
突起61に係止穴61aを設け、この係止穴61aにリ
ターンスプリング一端7bを係止させることで外れにく
くしている。
【0036】スロットルギヤ43には、図1、図4、図
5及び図17,図16から明らかなように、デフォルト
スプリング8の一端を受ける片面だけにスロットルバル
ブ軸挿通用のボス43cが形成され、一方、デフォルト
レバー6にも上記ボス43cに対向するようにしてスロ
ットルバルブ軸挿通用のボス6fが形成され、両ボス4
3c,6fの周りにデフォルトスプリング8が配置され
ている。
【0037】本例のデフォルトスプリング8もコイル状
の捩じればねであり、図16に示すように一端8aが内
径側に折り曲げられてデフォルトレバー6のボス6fに
設けた溝6dに係止し、他端8bが外径側に折り曲げら
れて図17に示すようにスロットルギヤ43の内側に設
けた係止突起43bに係止している。
【0038】スロットルギヤ43のボス43cの設けた
スロットルバルブ軸挿通孔43dは少なくとも一面は平
面を有し、ここでは、平行な2平面を有する角孔あるい
はこれに近い形状をなし、スロットルバルブ軸3の一端
3aは断面が上記スロットルバルブ軸挿通孔43dに近
似した形状をなして、スロットルギヤ43が圧入により
スロットルバルブ軸3の一端に固着されている。
【0039】デフォルトレバー6は、強化プラスチック
により成形された皿型の樹脂部6aとその周縁に設けら
れた金属製のフランジ部6bよりなり(図1、図4、図
5、図16,図17)、フランジ部6bの内縁を樹脂部
6aのモールド成形によって樹脂部6aの外周に埋設す
ることで、樹脂部6aとフランジ部6bとを一体化して
おり、フランジ部6bを加工することで突起61,62
を設けている。デフォルトレバー6は全て樹脂或いは金
属板で成形してもよい。
【0040】本実施例では、デフォルトレバー6のフラ
ンジ部6bによってリターンスプリング7の圧縮応力F
を受ける。また、図16に示すように、樹脂部6aはス
ロットルバルブ軸を通す孔6e周辺にボス6fを形成
し、このボス6fの周囲にデフォルトスプリング8の一
端を嵌め込む環状の溝6Cを形成して、この溝6Cの底
面がデフォルトスプリング8の圧縮応力fを受け、既述
したようにF>fの関係にある。
【0041】このデフォルトスプリング8を介して、ス
ロットルバルブ軸3に固定されたスロットルギヤ43と
デフォルトレバー(デフォルト開度設定用の係合要素)
6とが互いに回転方向に係合する方向に引き付け合う。
【0042】スロットルバルブ軸3の一端には雄ねじが
きられて、デフォルトレバー6,デフォルトスプリング
8,スロットルギヤ43を装着した後、バネワッシャ1
6を介してナット17が締め付けられる。本実施例で
は、スロットルギヤ43の圧入力により、圧縮応力F>
fの関係にあるリターンスプリング7及びデフォルトス
プリング8が圧縮されている。スロットルギヤ43は圧
入に代えてナット17で締め付けることで固定してもよ
く、この場合には、ナットの締め付け力でリターンスプ
リング7及びデフォルトスプリング8が圧縮されること
になる。
【0043】リターンスプリング7及びデフォルトスプ
リング8には、フリクションを減らすため摩擦係数を減
ずるコーティング、例えば四フッ化エチレン樹脂が施さ
れている。このコーティングの主目的は、相手方(スプ
リング7,8を受ける側の部材及びボスのように上記ス
プリングが捩じれ動作時に接触する部分)とのフリクシ
ョンを低減させて、モータによるスロットルバルブの動
きをスムーズにすること、動作時のモータ消費電力を削
減することにある。
【0044】スロットルボディ100の側壁一面に設け
たギヤ設置スペース102は、その周囲にスロットルボ
ディ100と一体の縁取り104が形成され、この縁取
り104がカバー取付け用の枠になる。この枠104の
高さHを、図4に示すように、ギヤ設置スペース102
の底面を基準にしてみた場合、減速ギヤ機構4の取り付
け高さhよりも低くなるように低背化させている。この
ように枠(縁取り104)を低背化させた分だけ、カバ
ー103の側壁105の高さh′を増すことで、カバー
103内の深さ方向の容積を大きくし、カバー103に
より減速ギヤ機構4を覆い包めるようにしている。この
ように構成することで、従来のようにスロットルボディ
側壁にギヤ機構の取付高さよりも高くした囲い壁を有す
るギヤケースを設けることがなく、このギヤケースの囲
い壁を無くした分を合成樹脂のカバー103が補うこと
になり、その結果、ダイキャスト成形される金属製のス
ロットルボディ100については小形化を図り、ひいて
は軽量化を図ることができる。
【0045】カバー取付け枠104の低背化により、本
実施例では、減速ギヤ4のうちピニオン41,中間ギヤ
42a,スロットルギヤ43の取付高さを枠104より
もは高くしている。そのため、スロットルギヤ43は、
枠104から突出した状態になるので、この枠に全閉ス
トッパ12を設けてもスロットルギヤ43を受け止める
ことができない。そのため、カバー103に覆われる位
置に全閉ストッパ12を取付けるための突起102aを
スロットルボディと一体に設定し、この突起102aを
枠104の高さを越えて設け、この突起102aに全閉
ストッパ12をスロットルギヤ43の取り付け高さに合
わせて配置した。
【0046】デフォルトレバー6は枠4よりも低い位置
にあるので、デフォルトストッパ11は図12に示すよ
うにスロットルボディ100の側壁に孔100cをあけ
て、この孔100cを通して全閉ストッパ12と平行
(略平行を含む)に並ぶように配置されている。
【0047】電動式アクチュエータに用いるモータ5
は、図13に示すようにモータハウジングを構成するヨ
ーク51に扁平な対向する2面(平面)51a,51b
が形成されており、モータを収容するモータケース11
0がモータハウジングの形状に合わせた扁平な対向する
内面110a,110bを有してスロットルボディ10
0の側壁にスロットルバルブ軸3と直交する線に交わる
よう配置されている。モータケース110の軸方向はス
ロットルバルブ軸3と同一方向に向いている。
【0048】このような扁平面を有するモータ5を用い
ることで、スロットルボディ100と一体のモータケー
ス110も扁平化を図り、スロットルボディ全体の小形
化に貢献するが、さらに、本実施例では、モータケース
110の対向する扁平な内面(平面)のうち一方の内面
110bの全部或るいは大部分がスロットルバルブ3の
制御上のアイドル開度位置よりも下流側の方の吸気通路
1の外壁面を構成している。ここでは、その一例とし
て、扁平な内面110bの全部或るいは大部分がスロッ
トルバルブの制御上の電気的全閉位置よりも下流側の方
の吸気通路の外壁面を構成している。また、扁平な内面
110bが周囲の吸気通路外壁面よりも窪むように形成
され、このようにして、図14に示すように、モータケ
ース110のうち吸気通路1に隣接する110b側の壁
の肉厚を薄くしてこのモータケース内面110bを吸気
通路側により近づけている。
【0049】モータケース110のモータ差込口110
aは、ギヤ設置スペース102に臨むようにして開口
し、図11に示すようにモータブラケット5aが3点配
置のねじ5bを用いてモータ差込口110cの周辺位置
でねじ止めされることで、モータ5が固定されている。
ギヤ設置スペース102には、モータブラケット5aの
輪郭に適合するモータ位置決めラインが形成されてい
る。
【0050】モータ5の電源端子(モータ端子)51は
モータブラケット5aを通してカバー103で覆われる
空間に導かれており(図7,図8)、カバー10に設け
た端子80a,80bに接続金具82を介して接続され
る。
【0051】本実施例においては、減速ギヤ機構4,デ
フォルト開度設定機構(デフォルトレバー6,デフォル
トスプリング8,ストッパ11等)と共にスロットルセ
ンサ30が、スロットルボディ100の側壁の一面側に
まとめて配置されている。
【0052】スロットルセンサ30は、スロットルバル
ブ開度(スロットルポジション)を検出するものであ
り、本実施例では、図1、図4、図5に示すようにスロ
ットルセンサ一式すなわちスロットルバルブ軸を除く全
てのスロットルセンサ要素がカバー103の内側にセン
サカバー31により覆われるようにして内蔵されてい
る。
【0053】スロットルバルブ軸3の一端3aはカバー
103の装着時にスロットルセンサ30のロータ(回転
子)32の位置に届くように延設され、カバー103を
スロットルボディ100の装着すると、スロットルバル
ブ軸一端3aがセンサカバー31に露出するロータ軸穴
37に自ずと嵌まり込むように設定してある。
【0054】ここで、図1、図1、図4、図5の他に図
18〜図26によりスロットルセンサ30及びカバー1
03の構成について説明する。
【0055】図18はカバー103の内側を見た斜視
図、図19はカバー103に内装するスロットルセンサ
30の分解斜視図、図20はその見る方向を変えて示す
分解斜視図、図21はカバー103の縦断面図、図22
はカバー103を内側からみた平面図、図23はカバー
103の一部である端子固定用プレート103−2の平
面図、図24は端子固定用プレート103−2の斜視
図、図25はその見る方向を変えて示す斜視図、図26
は端子(配線)の斜視図である。
【0056】減速ギヤ機構4の設置スペース102を覆
うカバー103は、合成樹脂によりモールド成形されて
おり、外部の電源及び信号線と接続するためのコネクタ
ケース103bと一体に成形されている。
【0057】スロットルセンサ30は、ポテンショメー
タ方式が採用されており、図19,図20の分解斜視図
に示すように、一面に抵抗39,39´を形成し且つそ
れらの端子61,61´を有する基板35と、上記の抵
抗パターン39に接触する摺動ブラシ33及び抵抗パタ
ーン39´に接触する摺動ブラシ33´を取り付けたロ
ータ32と、円周方向に波形の凹凸を繰り返す金属製の
ウエーブワッシャ(これによりロータ押さえばねが構成
される)34と、合成樹脂製のセンサカバー(プレー
ト)31を有してなる。本実施例では、抵抗39と摺動
ブラシ33で一つのスロットルセンサを構成し、抵抗3
9´と摺動ブラシ33´とでもう一つのスロットルセン
サを構成することで、一方のスロットルセンサが万一故
障しても他方のスロットルセンサがこれに代わる機能を
発揮し得るようにしてある。摺動ブラシ33,33´は
図20に示すように、ロータ32上の小突起32bに嵌
まり込み小突起32bを熱で潰すことでロータ32に取
り付けている。
【0058】図29に基板39の詳細を示す。基板35
には、抵抗体が膜状に印刷してある抵抗体210、配線
のための配線パターン211、端子61、61´が設置
されている。抵抗体210は、円弧状の形状をしてい
る。抵抗体210は、回転方向に抵抗が可変する抵抗パ
ターン39a、39a´および回転方向に抵抗が変化し
ない集電パターン39b、39b´からなる。抵抗パタ
ーンおよび集電パターンは同心円状に配置されている。
抵抗パターン39a、39a´は、カーボンと樹脂を配
合した抵抗体からなる。集電パターン39b、39b´
および配線パターン211は、金属(導体)のパターン
の上に抵抗体の層が形成されている。
【0059】抵抗パターンの両端に電圧をかけると、ブ
ラシの位置での電圧降下の量は、電圧の高い方の端から
の距離に比例し、スロットルセンサの出力の発生源とな
る。抵抗パターンの円弧の中心角が大きいとブラシが摺
動しない部分が大きくなり位置分解能が低下するので、
抵抗パターンは抵抗パターンからのブラシの軌跡が逸脱
しない範囲で短くすると良い。例えば、ブラシの摺動範
囲を90°とすると、抵抗パターンの円弧の角度は13
0°くらいが良い。
【0060】抵抗パターンと対で用いられる集電パター
ンは、位置による抵抗の変化は無視できるほど小さく、
抵抗パターンの出力信号を外部に伝達する役割を持つ。
抵抗パターンから集電パターンへの出力(電圧)の伝達
は、ブラシ33、33´により行われる。
【0061】ブラシの33を見ると、二股に分かれてお
り、一端は集電パターン(39b)にもう一端は抵抗パ
ターン(39a)に接触している。もう一つのブラシ3
3´は、集電パターン39b´と抵抗パターン39a´
に接触している。ブラシ33、33´の抵抗パターン、
集電パターンからの脱落を防ぐためと、出力が所望(実
施例ではスロットル位置−電圧が直線)の特性にするた
めのトリミング代として、ブラシの摺動幅より抵抗パタ
ーンの幅を広くしてある。
【0062】本実施例のスロットルセンサは2つのチャ
ンネル(出力)が得られるように抵抗パターン、集電パ
ターンを構成している。最外周の集電パターン39bと
それから一つ内側の線である抵抗パターン39aの組合
わせで一つのチャンネルを、最内周の集電パターン39
b´とその外側の抵抗パターン39a´の組合わせでも
う一つのチャンネルを構成している。
【0063】図30に、スロットルセンサの回路図を示
す。回路図中の〜の記号は、図29のそれぞれの記
号の位置に対応している。破線は、コネクタ部103b
より外界をあらわしている。スロットルセンサの出力
は、とから出力され外界にある、電制スロットルの
制御回路221のアナログ・デジタル(A/D)コンバ
ータに送られ、スロットルバルブの位置の制御に使用さ
れる。尚、本実施例のスロットルセンサでは二つの出力
の勾配(スロットルバルブの位置の変化と出力の変化の
割合)の絶対値が同一で、符号が逆になるような特性を
持たせた。このようにすることで、二つの出力の和はほ
ぼ一定になり、どちらか一方の出力に異常をきたしても
制御回路内部で複雑な演算を行うことなく、容易に故障
の診断ができるようになっている。
【0064】本センサは、2つのチャンネル(出力)を
持つので、本来であればそれぞれのチャンネル毎に、電
源、グランド、出力と3つ、2チャンネル合わせて6本
の配線を設け、外部と接続する必要がある。一方、配線
を簡略化すれば低コスト化や配線スペースの小型化、配
線の信頼性の向上につながる上、ピン数の節約によりコ
ネクタ部103bの小型化ができる。また、本実施例の
ようにカバーに配線を内包させる場合、上記のメリット
は製造上大きい。そこで、配線の簡略化のため、2つの
チャンネルのグランドを共通化(と)、および電源
()の共通化をはかり、基板から外部への配線を4本
に低減した。
【0065】スロットルボディ100とカバー103
は、同一の材料を用いても形状の違いにより温度が変化
したときの膨張量がそもそも異なるが、特に本実施例の
ようにカバー103が樹脂、スロットルボディ100が
アルミ合金の場合にはその差が顕著になる。さらに本実
施例のようにカバー103が平面ではなく、かつ基板3
5の固定面とカバーとスロットルボディを締結している
ねじ150の取り付け面が異なると、ネジでカバーを締
結しても熱膨張(収縮)によりカバーの側面(スロット
ルバルブ軸と平行な面)がたわむため、基板35の移動
量を少なくすることがますます困難になる。
【0066】図31にカバー103の熱膨張による、ス
ロットルボディ100に対する基板35の移動量を示
す。基板35は、カバーの重心に位置しないため、カバ
ー膨張(収縮)すると移動してしまう。例えば温度が上
昇すると、基板35はカバー103の長手方向(図31
ではX方向)、に移動量が最も大きくなる。ここでいう
長手方向とは、カバーの熱膨張量がもっとも大きい方向
のことである。換言すると、材料の膨張が等方性である
として、この方向にカバーが長いため熱膨張する部材が
多いためである。基板35が長手方向に移動するのは、
基板102の位置がカバー103の他の方向より、重心
からずれて配置されるためである。短手方向(図31で
はY方向)に対しては、基板102が短手方向のほぼ中
央に配置(短手方向の重心近く)されているため、移動
は極めて少ない。深さ方向(図3ではZ方向)に移動量
は、X方向よりZ方向の距離が短いため熱膨張する部材
も少なく、X方向より少ない。
【0067】また、ここで言う長手方向は、通常はカバ
ーの寸法が大きい方向のことを示すと考えても差し支え
ない。
【0068】また、ここでいう長手方向とは、スロット
ルバルブ2が配置されている吸入空気通路に対してほぼ
直角な方向でもある。これは、回転式のアクチュエータ
(モータ)を使用した場合、アクチュエータの回転力を
スロットルバルブ軸3に有効に伝達するのに、スロット
ルバルブ軸と平行でかつスロットルバルブ軸に近いアク
チュエータの出力軸の配置が効果的であり、アクチュエ
ータの力を伝達する駆動機構を覆うカバーは、吸気通路
のほぼ直角に長くなるためである。
【0069】また、ここでいう長手方向とは、スロット
ルセンサの抵抗パターンとブラシが相対的に移動する方
向のことでもある。通常は、カバーの熱膨張により抵抗
パターンの移動が生じるが、カバーの熱膨張に対してス
ロットルバルブ軸とスロットルバルブ軸を支えるベアリ
ング等とのクリアランスが大きいと、カバーの熱膨張方
向にかかわらず、ベアリングのガタの分、スロットルバ
ルブ軸に接続されているブラシが抵抗パターンに対して
移動する。特に、スロットルバルブ2に作用する流体力
により吸入空気通路(流れの方向)と平行な方向移動す
る場合がある。誤差の発生する原理は、カバーの熱膨張
による場合と同じであるため、本発明はこのような場合
にも誤差を低減することができる。なお、ガタと熱膨張
による移動が同程度の場合には、両者によって生じる移
動の方向を長手方向とする。
【0070】図32を使って誤差の発生原理を説明す
る。図32(a)にブラシと基板の初期の位置関係を示
す。図ではブラシが円弧状の抵抗パターンの中央に位置
しており、抵抗パターンの円弧の半径の中心と、ブラシ
の回転の中心(ブラシと接続されているスロットルバル
ブ軸の回転中心)が一致している。図32(b)にブラ
シが回転せずに、基板とブラシの相対位置が変化した場
合をしめす。ブラシが回転していないにもかかわらず、
抵抗体の一端からの距離が変化し、あたかも、スロット
ルバルブ軸が回転したかのように出力が変化してしまう
ことがわかる。実際の電子制御スロットルで考えると、
基板35の位置がスロットルボディ100に対し移動す
るとブラシ33、33´と抵抗パターン39a、39a
´の間にずれが生じると、スロットルバルブの位置が変
わらなくてもスロットルセンサの出力は変わってしまう
恐れがある。
【0071】出力の変化、すなわち温度変化に起因する
誤差は、ずれの距離が長いほど誤差も大きくなる。誤差
を低減するのに材料の線膨張係数を近づけ、ずれを少な
くする方法が想像されるが、例え近づけたとしても形状
の違いや温度に分布があることからずれを皆無にするこ
とはできない。
【0072】電子制御スロットルは、内燃機関の運転に
適した吸入空気流量の制御を精密に行うため、スロット
ルバルブの位置を検出しながら制御している。そのた
め、スロットルの位置を検出するスロットルセンサに誤
差が生じると正確な空気流量の制御ができなくなる。ス
ロットルセンサの誤差が大きいと、特に細かな吸入空気
流量の制御が必要なアイドル回転数が精度よく制御でき
なくなる恐れがあるほか、スロットルバルブを余計に閉
じようとしてエンジンがストールしたり、逆に開きすぎ
て意図せぬ回転数の増加につながったりする。またアイ
ドル付近ほどの精度は必要ではないが、スロットルバル
ブの全開付近においても誤差が大きいと、機構上の限界
より大きな位置まで動作しようとして機構の寿命を縮め
る可能性がある。スロットルセンサの誤差は吸入空気流
量の制御上ばかりか電制スロットルの耐久上も好ましく
ない。スロットルセンサの出力に対して、誤差は全体
に少なくしたい、特に精密な位置決めを要求される全
閉付近(アイドル領域)の誤差を少なくしたい、全開
付近の誤差を少なくしたい、という要求がある。
【0073】ところでスロットルセンサの誤差は、ずれ
の大きさが一定であってもブラシの抵抗パターンに対す
る移動の方向で変化する。説明をしやすくするため、抵
抗パターンの円弧の中心の周りにカバーの長手方向(X
軸)から、スロットルバルブ全閉時のブラシ位置までの
反時計周りの角度を、初期位相と呼ぶことにし、これを
図33(a)に示す。ずれ量を一定としたときの初期位
相と誤差の関係を図33(b)にしめす。図33(b)
には一例として、長手方向(X軸)のずれを0.02m
m、抵抗パターンの円弧の半径を10mmのときの誤差
量が示してある。スロットルバルブの動作角度は任意に
設定できるが、通常は、ほぼ90°の動作角度を持つ。
本実施例のスロットルバルブも約90°の動作範囲を持
つ。図33から、ずれの方向(X軸)とブラシの位置が
一致するとき(スロットルバルブ位置+初期位相=18
0° もしくは 360°のとき)が最も誤差が少な
る。これはブラシが抵抗体の幅方向に移動した場合に
は、抵抗パターンの幅方向に電圧の勾配が微小のため、
出力の変化(誤差)が小さくなるためである。一方、ず
れの方向とブラシの位置が垂直になったとき(スロット
ルバルブ位置+初期位相=90° もしくは 270°
のとき)に誤差が最も大きいことがわかる。これはブラ
シが円弧に沿って移動すると、抵抗パターンの円弧に沿
っては電圧の勾配が大きいため出力に大きな変化が生
じ、誤差が大きくなるためである。上記を踏まえると、
誤差を小さくにするには、ブラシと、ずれが発生する方
向を一致させればよいことがわかる。
【0074】上記を実現のためにはスロットルバルブの
動作範囲において、ブラシが長手方向(図33(a)X
軸)を通過するように初期位相を決定すれば、ブラシの
動作範囲内に誤差が最も小さくなる範囲が存在すること
になる。抵抗パターンはこのブラシの摺動範囲にあわ
せ、長手方向が含まれるように形成すればよい。スロッ
トルバルブの動作範囲を90°とした図33を使って説
明する。図33(b)を見ると、このような初期位相は
90°〜180°、270°〜360°(0°)の範囲
であり、が適当であることがわかる。例えば初期位相を
120°に設定すると、全閉で(+)1°、60°で0
°、全開で(−)0.6°の誤差しか生じない。このよ
うに初期位相を設定すると、熱膨張による誤差がゼロと
なるスロットル位置があり、動作領域にわたり温度が変
化しても誤差が少ないスロットルセンサを構成できる。
一方、範囲外の初期位相、例えば30°であると全閉の
時でこそ(+)0.6°と有利なものの、常にそれ以上
の誤差を有し、最大で(+)1.1°にもなる。
【0075】アイドルで使用されるスロットル位置でス
ロットルセンサの誤差が少ないことが望ましい。これに
は、スロットルバルブの最小開度から最大開度に対応し
たブラシの動作範囲の半分よりも小さい連続した範囲で
あって最小開度を含む範囲が、スロットルバルブ軸とモ
ータの回転軸を結ぶ線分又はこの線分の延長線上に存在
するように、ブラシ及び抵抗体を配置すればよい。或い
は、スロットルバルブの最小開度から最大開度に対応し
たブラシの動作範囲の半分よりも小さい連続した範囲で
あって最小開度を含む範囲内のある開度において、ブラ
シと抵抗体との接触位置とスロットルバルブ軸とを結ぶ
方向がカバーの長手方向と一致するように、ブラシ及び
抵抗体を配置すればよい。こうすることにより、誤差が
ゼロとなるスロットル位置が低開度側に近づき、高開度
側よりも低開度側にて誤差が少なくなる。すなわち、抵
抗パターンの円弧はカバーの長手方向に対し非対称で、
ブラシの全閉位置が全開位置よりカバーの前記軸線近く
設置すると良い。スロットルの動作範囲を90°とする
と、これを実現するには図33(b)に記号αとしてに
示すように、初期位相を135°より大きく180°以
下、225°より大きく360°以下の範囲になる。ス
ロットルバルブの動作範囲の1/2で前記軸線を、ブラ
シが通過するような構成、すなわち、前記軸線を対称の
軸としてブラシの軌跡が対称(実施例では初期位相が1
35°と315°)の場合、このような望ましい誤差の
特性は得られない。
【0076】さらに望ましくは、アイドルで使用される
スロットル位置でスロットルセンサの誤差が少なく、同
時にできるだけ全開においても誤差が少ないことであ
る。アイドルの誤差を低減すると、全開での誤差が増加
してしまう。両者のバランスをとるには、ブラシの動作
範囲の1/4〜1/2未満でブラシの位置がカバーの長
手方向と抵抗パターンの円弧の中心を結ぶ軸線を通過し
するようにすればよい。このようにすると、アイドル付
近でも全開付近でも誤差を少なくできる。図33(b)
では、このような範囲は、記号α‘で示すように初期位
相135°より大きく、157.5°以下の範囲とな
る。
【0077】上記の理由により、本実施例ではブラシの
初期位相を150°に設定し、それにあわせ図29のよ
うな抵抗パターン210を形成した。
【0078】上記実施例は、特に平面の抵抗体を有する
接触式スロットルセンサについて述べているが、他方式
のスロットルセンサにおいても、スロットルセンサのス
ロットルバルブ軸に対して垂直な方向におけるスロット
ルセンサのスロットルバルブ軸の移動に対する感度の低
い方向を、カバーの長手方向に配置することで同様な効
果が得られる。
【0079】なお、実施例では抵抗パターン39aと3
9a´を隣接した。これは、抵抗パターンの半径を近づ
けることにより、出力を近づける効果があるためであ
る。抵抗パターン上のブラシ位置のずれの量と誤差の量
は、以下の式にてあらわせられる。
【0080】
【数1】
【0081】上式からわかるように、誤差は、ずれ(変
位)の量と抵抗パターンの円弧の半径の関数となり、抵
抗パターンの円弧の半径が近ければ、誤差の量も近づ
く。よって二つの出力の差は小さくなり、より高精度な
位置の検出ができるようになる。さらに次のような効果
もある。
【0082】本実施例において故障の診断は、電制スロ
ットルの制御回路221で2つの出力の和を監視するこ
とによって行っている。出力の和が設定範囲を超えると
故障とみなしている。抵抗パターンの円弧の半径を近づ
けることにより、2つの出力の誤差の発生量が近づくた
め、設定範囲を狭めることができるようになる。そのた
め故障の診断の精度をあげることができる。さらにそれ
ぞれの抵抗パターン39a、39a´の長さを近づける
ことにより、製造時に出力勾配(位置と出力の変化率)
の絶対値を合わせやすくなり、二つの出力の特性を一致
させやすくなり精度がより一層向上される。
【0083】基板35は、カバー103の内面に形成し
たスロットルセンサ収容空間(円形凹部)103aの内
底103a´に接着されている。スロットルセンサ収容
空間の内底103a´の中央にはロータ32の中央に設
けた突起(回転軸)32aと嵌合するロータ軸支持穴1
03cが形成され、ロータ32の突起32aは、基板3
5の中央に設けた穴35aを通し、ワッシャ200を介
してロータ軸支持穴103cに嵌合している。
【0084】センサカバー31はその周縁に取付穴31
cが複数配設され、基板35,ロータ32,ウエーブワ
ッシャ(ロータ押さえばね)34をセンサ収容空間10
3aに収容した後に、この取付穴31cをカバー103
側に設けた小突起103g(図18,図21)に嵌め込
み、この小突起103gを熱で潰すことで取り付けられ
ている。
【0085】ウエーブワッシャ34は、ロータ32とセ
ンサカバー31との間に挾まれ、この挾み力で圧縮変形
して、ロータ32をがたつくことなく支持し、耐振性を
高めている。ロータ32の突起32aと反対側の面に
は、スロットルバルブ軸3の一端3aを嵌合させるため
の軸穴(ボス穴)37が形成されている。スロットルバ
ルブ軸3の一端3aは、対向する2面が平面となるよう
に形成され、一方、スロットルバルブ軸一端3aに嵌ま
り込むロータ側の軸穴37は、スロットルバルブ軸一端
3aの断面形状に近似して対向する2面が平面を有し、
スロットルバルブ軸3と一緒にロータ32が回転可能に
してある。
【0086】ロータ32の軸穴37の内壁には、折曲形
成した2個の板ばね(金具)38を装着するための2個
の溝36が90°の配置で形成されており(図21)、
この溝36から軸穴37に板ばね38の弾性片が臨ん
で、スロットルバルブ軸3の軸端部3aが軸穴37に板
ばね38(以下、嵌合ばねと称することもある)を弾性
変形させて押し込めるようにしてある。このようにし
て、ロータ32がスロットルバルブ軸3にがたつくこと
なく装着できる。
【0087】図27に示すように、スロットルバルブ軸
3に作用する嵌合ばね38のばね力をF1、ロータ押さ
えばね(ウエーブワッシャ)34のばね力をF2、嵌合
ばね38のばね力F1にスロットルバルブ軸3と軸穴3
7間の摩擦係数σ1を乗じた値をF3とすると(F3=
F1×σ1)、F2>F3の関係になるようF1とF2
の荷重を設定している。また、図28に示すようにロー
タ32に要する回転トルクをF4(F4=ロータ押さえ
ばね34のばね力F2×ロータ回転時の摩擦力σ2)、
嵌合ばね38のばね力F1に対抗する回転トルクをF5
とすると、F5>F4の関係になるようにF1,F2の
荷重を設定している。
【0088】F2>F3の関係により、スロットルバル
ブ軸3の軸方向の振動に対し、ロータ32を常に一定の
位置に保持し、スロットルセンサ出力変動(チャタリン
グ)を低減させる。
【0089】また、F5>F4の関係により、スロット
ルバルブ軸3の回転角に対するロータ32の回転角の追
従性を良好にし、センサ出力の応答性を高めることがで
きる。
【0090】スロットルバルブ軸3のうちスロットルセ
ンサ30側と反対の一端3bも、図1、図4、図5,図
10等に示すようにスロットルボディ100の側壁から
突出し、この突出部分に平面を有して該平面を介して必
要に応じて回転トルクを外部から与える検査治具を係合
可能にしてある。
【0091】次にカバー103に施した電気的配線構造
を図22〜図26により説明する。
【0092】カバー103には、電源用の導体80とセ
ンサ出力線となる導体81が複数(例えば計6本)樹脂
モールドにより埋設されている。ここで、導体80,8
1の配線構造について図26により樹脂モールドを除い
た状態で説明する。
【0093】電源用の2本の導体80は、一端が外部電
源と接続するためのコネクタ端子80a′,80b′と
なり、他端が電動式アクチュエータ5のモータ端子51
に接続される接続端子80a,80bとなり、これらの
端子を除いて樹脂モールドされる。センサ出力線となる
導体81は、計4本で、そのうちの2本の各一端81
a,81bが図19に示す抵抗端子61に接続され、残
りの2本の各一端81c,81dが抵抗端子61′に接
続されるものである。また、他端81a′,81b′,
81c′,81d′がセンサ出力用のコネクタ端子とな
る。これらの端子を除いた導体80,81の大部分が樹
脂モールド(カバー)103により埋設されている。
【0094】図18〜図22に示すように、電源端子8
0a,80bと、センサ信号出力端子81a,81b,
81c,81dは、カバー103の内面に対して垂直に
突出しており、電源端子80a,80bは、スロットル
ボディ100側のモータ端子51に対向して設けられて
おり(図1,図4参照)、センサ信号出力端子81a〜
81dは、スロットルセンサ収容部103aの内底10
3a´に基板35の抵抗端子61,61´に対応して配
設されている(図19参照)。
【0095】電源端子80a,80bは、継手式の接続
金具82を介してモータ端子51と接続されている。基
板35をカバー103内の所定位置103a´に固定こ
とで、基板35の一対の抵抗端子61がセンサ信号出力
端子81a,81bに重なり合い、もう一対の抵抗端子
61´がセンサ信号出力端子81c,81dに重なり合
い、この重なり合った端子同士を溶接(例えばプロジェ
クション溶接)している。センサ信号出力端子81a,
81bからのセンサ信号、及びセンサ信号出力端子81
c,81dからのセンサ信号は、各導体81を介して外
部接続用のコネクタ端子81a´,81b´及び81c
´,81d´に導かれる。
【0096】コネクタ部103bには、電源用のコネク
タ端子80a´,80b´とセンサ信号出力用のコネク
タ端子81a´,81b´,81c´,81d´の計6
本が上下に3本づつ列をなして配置されている。
【0097】カバー103は、図21に示すように一部
が内層103−2,外層103−1の二層構造よりな
り、その内層103−2は予め単独でモールド成形され
たプレート形状でモールド成形により前記導体80,8
1を端子を除いて埋設したもので、この内層を構成する
プレート103−2が外層となるカバー本体103−1
と、該カバー本体のモールド成形により一体化されてい
る。
【0098】すなわち、図23〜図25に示すように、
プレート103−2を予め導体80,81と共にモール
ド成形し、その後、このプレート103−2をカバー成
形用の型内にセットしてカバー本体103−1をモール
ド成形するものであり、このようにして、プレート10
3−2は、カバー103の中央付近で内層部となって位
置する。
【0099】これらの端子付き導体80及び81を、カ
バー103の成形前にプレート103−2のモールド成
形により固定しておく理由は、カバー103のモールド
成形時に始めから導体80,81をカバー103中に埋
設しようとすると、カバーの構造が複雑なので、モール
ド成形用の型枠内に導体80,81を最初から押さえて
おくことは障害があって難しいために、モールド成形時
に導体80,81が動いてしまい、導体80,81を適
正状態で埋設することが困難であるためのである。すな
わち、予め端子固定用プレート103−2のモールド成
形時に導体80,81を埋設する場合には、そのプレー
ト103−2から露出している導体部分を容易に押さえ
つけることができるので、適正状態で端子付き導体8
0,81を端子固定用プレート103−2と一体に埋設
することができ、このプレート103−2をカバー本体
103−1のモールド成形の型枠にセットしておけば、
既に端子付き導体80,81は固定されているので、導
体80,81のレイアウト上の狂いを防ぐことができ
る。
【0100】カバー103は、該カバー103に設けた
ねじ穴152及び枠104のコーナに設けたねじ穴15
1にねじ150を通し締め付けることでスロットルボデ
ィに取り付けられている。また、カバー103は、方向
性と特定してスロットルボディ100に取り付ける必要
があり、そのため、カバー103の内面に設けた突起1
70,171,172がスロットルボディ100側に設
けた位置決め面160,161,162に適合した時だ
けカバーとスロットルボディの嵌め込みが可能にし、こ
れによりカバーの方向性を間違うことなく取付られるよ
うにしてある。
【0101】図35に本発明の電子制御スロットル装置
を内燃機関に適用した例をしめす。本内燃機関は、電子
制御スロットル222、エンジン本体223、エンジン
本体へ空気を導く吸気管220、およびエンジンと電子
制御スロットルの制御を行う制御装置221から構成さ
れる。電子制御スロットル222と制御装置221は、
電子制御スロットルのコネクタ部103bを介してケー
ブルによって結線される。
【0102】制御装置221は、図示しない他のセンサ
(例えば、アクセルペダル踏み込み量を検出するセン
サ、クランク角度センサ、水温、等)からの信号と、ス
ロットルセンサからの信号を受け、エンジンの運転状態
をモニタする。そして運転状態に応じて電子制御スロッ
トルのスロットルポジションを決定する。スロットルポ
ジションが決定されると、スロットルバルブがそのポジ
ションとなるように、スロットルセンサの信号をモニタ
しながら電子制御スロットルのモータ5の電流を調整す
る。
【0103】図34に制御装置221により電子制御ス
ロットルを一定開度となるように制御をし、スロットル
センサの温度が安定した後の、目標と実際のスロットル
ポジションの差を示す。実線に初期位相150°(本実
施例:望ましい初期位相)に設定した場合を、破線に初
期位相を45°に設定した場合をしめす。望ましい初期
位相に設定することにより、温度が変わってものスロッ
トルポジションの誤差の範囲が小さく、精度の良いスロ
ットルポジションを得られており、エンジンの制御によ
り適していることがわかる。
【0104】上記実施例は、特に平面の抵抗体を有する
接触式スロットルセンサについて述べているが、他方式
のスロットルセンサにおいても、スロットルセンサのス
ロットルバルブ軸に対して垂直な方向におけるスロット
ルセンサのスロットルバルブ軸の移動に対する感度の低
い方向を、カバーの長手方向に配置することで同様な効
果が得られる。
【0105】第2の実施例を説明する。本実施例は、上
の実施例と異なり、抵抗パターンをカバーの短手方向
(図31のY方向)に配置した。図33を使って、効果
を説明する。図33より抵抗パターンをカバーの短手方
向、初期位相が30〜60°、210〜240°に配置
すると、スロットルバルブの動作範囲の全領域で誤差の
符号が同じになることがわかる。このように配置する
と、温度とずれの量(熱膨張の量)に相関があり、ずれ
と誤差には相関(式1)があるため、温度の情報(冷却
水温、吸気温等)から制御回路221により誤差補正が
容易にできるという効果がある。特に、スロットルの動
作範囲の1/2の位置で、ブラシが短手方向に位置する
ように初期位相を設定すると、誤差の絶対値は大きいも
のの、誤差のスロットル位置に対する変化は量は最も少
なくなり、より補正がしやすくなる。
【0106】図36にスロットルの動作範囲の1/2の
位置で、ブラシが短手方向に位置するように初期位相を
設定した場合、制御装置221により電子制御スロット
ルを一定開度となるように制御をし、スロットルセンサ
の温度が安定した後の、目標と実際のスロットルポジシ
ョンの差を示す。代表として、スロットルポジションが
0°、45°、90°のときの誤差が示してある。誤差
は温度に強く依存しており、スロットルポジションの影
響は少ないことがわかる。したがって、温度がわかって
いる場合は、温度から決まる補正量で容易に誤差を補正
することができる。例えば、温度に補正係数を掛け合わ
せるだけで補正量を決めることができる。
【0107】制御回路221にて、このように定めた補
正量でスロットルセンサの誤差を補正した結果を、図3
6に破線であらわす。簡単な補正で、電子制御スロット
ルのスロットルの位置の精度が格段に向上していること
がわかる。
【0108】以上の実施例の効果をまとめると、次のよ
うになる。
【0109】(1)減速ギヤ機構4の設置スペース10
2を覆い包むのは、従来はスロットルボディの側壁に設
けたギヤケースとこれを蓋するカバーで行なっていた
が、本例では、従来のギヤケースに代わってカバー10
3が設置スペース102のほとんどを覆うことになる。
したがって、スロットルボディ自体は従来のような比較
的容積の大きなギヤケースを一体成形する必要がなくな
り、容積を増やすのは軽量な合成樹脂製のカバー側であ
るので、一般にダイカスト成形される金属製のスロット
ルボディの形状を小形化し軽量化することが可能にな
る。
【0110】(2)スロットルボディ100にデフォル
トストッパ11と全閉ストッパ12とを同じ方向から位
置調整可能に並べて配置したので、それらのストッパ
(スクリュー)のねじ穴を同一方向から穿設することが
可能になり、また、ストッパの位置調整を接近した位置
で同一方向から行うことが可能になり、調整作業の簡便
化を図り得る。
【0111】(3)スロットルボディ100の形状を小
形化して軽量化するためにカバー取付け枠104の低背
化を図っても、全閉ストッパ12を取付けるための突起
102aを枠104の高さを越えて設け、この突起10
2aに全閉ストッパ12をスロットルギヤ(最終段ギ
ヤ)43の取り付け高さに合わせて配置するので、スロ
ットルギヤ43を全閉ストッパ12で受け止めることが
可能になる。
【0112】(4)リターンスプリング7及びデフォル
トスプリング8を各ボス101,43c,6fの周囲に
必然的に生じる空きスペースを利用して配置することが
できるために、スペースの合理化を図り、しかも、スロ
ットルギヤ43に設けるボス43cは全て片面に集中さ
せて突出形成したので、スロットルギヤ43の一面から
突出するボスの突出量(ボス軸長)を両面ボス(最終段
ギヤの両面にボスを突出させるタイプのもの)の一面側
の突出量に較べて長く確保できる。したがって、デフォ
ルト開度設定機構の取付けスペースを装置の小形化を保
持しつつ無駄なく確保することが可能になる。
【0113】(5)デフォルトレバー6とスロットルギ
ヤ43とがデフォルトスプリング8のばね受けを兼用す
るので、ばね受け専用のカラー部材を省略でき、部品の
簡略化を図り得る。
【0114】デフォルトレバー6は、少なくともボス6
fを構成する部分とデフォルトスプリング8を受ける部
分が合成樹脂により成形されているので、デフォルトレ
バー6とスロットルギヤ43との相対回転でデフォルト
スプリング8が捩じれ動作を行っても、デフォルトスプ
リング8とこれに接触するデフォルトレバー6における
スプリング受け部分,ボス部等との間のフリクションを
小さくして、モータの負担を軽減させる。また、リター
ンスプリング及びデフォルトスプリングの表面に摩擦係
数を減ずるコーティングを施したので、金属性のスロッ
トルギヤ43やスロットルボディ100等がこれらのス
プリングの一端を受けても、フリクションを低減させる
ことができる。
【0115】(6)リターンスプリング7,デフォルト
スプリング8のうちコイル径の大きい方のスプリングの
圧縮応力Fをコイル径の小さい方のスプリングの圧縮応
力fよりも大きくすることで、デフォルトレバー6を外
径寄りの位置で一方向に安定した状態で押しつけるの
で、スロットルバルブ軸3に嵌合されるデフォルトレバ
ーを安定した適正な状態を維持することができ、デフォ
ルト開度の精度の狂いを防止できる。
【0116】(7)スロットルギヤ(最終段ギヤ)43
が機械的な全閉位置を規定する可動側の規定要素を兼用
し、また、この規定要素はスロットルバルブ軸3に圧入
により固定されるので、スロットルギヤ43が全閉スト
ッパ12に当接して衝撃が加わった場合でもスロットル
バルブ軸3に対するスロットルギヤ43の位置関係が常
に一定に保ち得る。したがって、機械的全閉位置を基準
にして定められるスロットルバルブの制御状の開度に狂
いが生ぜず、制御上の精度維持に貢献する。
【0117】(8)モータハウジングひいてはモータケ
ース110の扁平化を図ることでスロットルボディ10
0の小形軽量化に貢献でき、しかも、モータケース11
0の扁平な内面のうち一つ110bがスロットルバルブ
2の制御上のアイドル開度位置よりも下流側の方の吸気
通路の外壁面を構成するので、アイドル回転時のような
吸入空気流量が少ないときであっても、アイドル回転時
のスロットルバルブ3通過直後の下流に生じる吸入空気
流量の断熱膨張による冷却作用を最も効率良く受ける。
したがって、モータケース内の冷却ひいてはモータハウ
ジングの放熱性を高めて、モータ冷却効果に貢献するこ
とができる。
【0118】(9)さらに、モータケース110の対向
する扁平な内面のうち一方の内面110bが周囲の吸気
通路外壁面よりも窪むように形成されていることで、図
14に示すようにモータケース110のうち吸気通路1
に隣接する壁の肉厚を薄くしてこのモータケース内面7
0bを吸気通路1側により近づけることで、吸気通路を
通過する吸入空気による冷却作用を効率良く受ける。
【0119】(10)スロットルセンサ30は、その部
品一式をカバー103側だけの組み込み作業で組立てる
ことが可能になり、組立作業が非常に簡便になる。この
ギヤカバー103をスロットルボディ100の側壁に装
着すれば、自ずとスロットルバルブ軸3の先端がスロッ
トルセンサ30のロータ32の軸穴と係合するので、ス
ロットルバルブ軸3とスロットルセンサ30の係合も簡
単にワンタッチで行うことができる。さらに、スロット
ルセンサ30は、カバーの内側でセンサカバー31に覆
い隠されるので、防塵機能を発揮し、カバー103を外
した状態や装着した状態であっても塵埃や部品の摩耗粉
等の侵入を防ぎ、センサの信頼度を高める。
【0120】(11)スロットルバルブ軸3の一端がロ
ータ32の軸穴37に該軸穴に設けたばね38の弾性変
形を伴って嵌合し、ロータ32は該ロータとセンサカバ
ー31との間に介在させたロータ押さばね34により押
さえられることで、スロットルバルブ軸の振動に対し、
ロータを常に一定の位置に保持し、スロットルセンサ出
力変動(チャタリング)を低減させる。また、スロット
ルバルブ軸の回転角に対するロータの回転角の追従性を
良好にし、センサ出力の応答性を高めることができる。
【0121】(12)スロットルバルブ軸3のスロット
ルセンサと反対側の端部3bに検査治具を係合させて外
部から回転トルクを与えることが可能になり、これによ
ってスロットルセンサの出力特性を調べることができ
る。
【0122】(13)カバー103に、外部電源と接続
するためのコネクタ端子80a′,80b′と、モータ
端子51と接続するための接続端子80a,80bの導
体80やセンサ出力端子81a〜81d及びそのコネク
タ端子81a′〜81d′の導体81を埋設したので、
これらの端子の配線作業の手間を省くことができる。
【0123】しかも、カバー103をスロットルボディ
100に装着すれば、ギヤーの内側で継手式接続金具8
2を介して外部電源に通じるカバー側の接続端子80
a,80bとスロットルボディ100側のモータ端子5
1を簡単に接続することができる。
【0124】(14)カバー103の一部である端子固
定プレート103−2を予め成形し、このプレート10
3−2の樹脂モールド時に導体80,81を埋設するこ
とで、カバー103を導体80,81の配置に狂いを生
じさせることなく、樹脂モールド成形することができ
る。
【0125】(15)スロットルバルブの動作範囲にお
いて、スロットルセンサのスロットルバルブ軸に対して
垂直な方向におけるスロットルセンサの感度の低い方向
を、長手方向に配置することを特徴としたスロットルセ
ンサを搭載するスロットル装置により、熱膨張による誤
差の発生量を低減することが出きる。
【0126】(16)スロットルバルブの動作範囲にお
いて、ブラシが長手方向(X軸)を通過するように初期
位相を定めると、熱膨張による誤差がゼロとなるスロッ
トル位置があり、動作領域にわたり温度が変化しても誤
差が少ないスロットルセンサを構成できる。
【0127】(17)スロットルバルブのブラシの動作
範囲の全閉から最大開度の1/2未満の開度範囲内のあ
る開度で、ブラシと抵抗体との接触位置とスロットルバ
ルブ軸とを結ぶ方向がカバーの長手方向と一致するよう
にブラシと抵抗体とを配置にすると、誤差がゼロとなる
スロットル位置が低開度側に近づき、高開度側よりも低
開度側にて誤差が少なくなり、アイドルで使用されるス
ロットル位置でスロットルセンサの誤差が少なくなる。
【0128】(18)(17)に対して、カバーの長手
方向と一致する開度が存在する範囲を全閉側から1/4
以上、1/2未満の範囲にすると、誤差がゼロとなるス
ロットル位置が低開度側に近づき、高開度側よりも低開
度側にて誤差が少なくなり、アイドルで使用されるスロ
ットル位置でスロットルセンサの誤差が少なくなる。
【0129】(19)2本の抵抗パターンを隣接する
と、抵抗パターンの円弧の半径が近づき、発生するスロ
ットルセンサの誤差の量も近づく。二つの出力の差は小
さくなり、より高精度な位置の検出ができるようになる
他、そのため故障の診断の精度をあげることができる効
果がある。また、製造時に出力勾配(位置と出力の変化
率)の絶対値を合わせやすくなり、二つの出力の特性を
一致させやすくなり精度がより一層向上される。
【0130】(20)スロットルセンサの2つの出力の
グランドを共通化、および電源()の共通化をはか
り、基板から外部への配線を4本に低減した。それによ
り、カバーに内包した配線を節約できるため低コスト化
や配線スペースの小型化、配線の信頼性の向上につなが
る上、ピン数の節約によりコネクタ部103bの小型化
ができる。
【0131】(21)スロットルセンサの抵抗パターン
をカバーの短手方向に配置すると、スロットルバルブの
動作範囲の全領域で誤差の符号が同じになる。このよう
に配置すると、温度とずれの量(熱膨張の量)に相関が
あり、ずれと誤差には相関(式1)があるため、温度の
情報(冷却水温、吸気温等)から制御回路により誤差補
正が容易にできるという効果がある。
【0132】(22)特に、スロットルの動作範囲の1
/2の位置で、ブラシが短手方向に位置するように初期
位相を設定すると、誤差の絶対値は大きいものの、誤差
のスロットル位置に対する変化は量は最も少なくなり、
制御回路により誤差補正が容易にできるという効果があ
る。
【0133】上記実施例を要約すれば、内燃機関の吸入
空気流量を制御するスロットルバルブをモータで構成し
たアクチュエータにより開閉駆動し、スロットルバルブ
開度を検出するスロットルセンサを、スロットルバルブ
軸の周囲に配設された円弧状の抵抗体と、スロットルバ
ルブ軸の回転に伴って前記抵抗体上を摺動するブラシと
で構成したスロットル装置において、スロットルバルブ
の最小開度から最大開度に対応した、抵抗体上における
ブラシの動作範囲の半分よりも小さい連続した範囲であ
って最小開度を含む範囲が、スロットルバルブ軸とモー
タの回転軸を結ぶ線分又はこの線分の延長線上に存在す
るように、ブラシ及び抵抗体を配置している。この構成
は、上記実施例のように、抵抗パターンをスロットルバ
ルブやモータを収納したケーシング(カバーを含む)側
に固定し、この抵抗パターン上をスロットルバルブ軸に
固定したブラシが摺動するようにした構成の他、ブラシ
をケーシング(カバーを含む)側に固定し、抵抗パター
ンをスロットルバルブ軸に固定して、ブラシが抵抗パタ
ーン上を摺動するようにした構成を含む。抵抗パターン
を動かす場合、この動作のために抵抗パターンの2倍の
スペースを確保する必要があるのに対して、ブラシを動
かす場合はこの動作のために抵抗パターンよりも小さい
スペースを用意するだけでよい。回動範囲に比べてブラ
シの回動範囲の方がこの場合、モータ軸とスロットルバ
ルブ軸を結ぶ線分又はこの線分の延長線に、ブラシの抵
抗パターンと接触する部分を固定することが好ましい。
このとき、前記の接触位置は前記の線分又は延長線から
多少ずれてもよいが、ずれが大きくなると誤差もそれだ
け大きくなる。ブラシをケーシング(カバーを含む)に
固定する場合、全範囲で誤差を小さくできる利点があ
る。
【0134】
【発明の効果】本発明によれば、スロットルセンサの動
作の安定性及び精度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電子制御スロットル装
置を吸気通路の軸方向と垂直に断面した図。
【図2】図1の電子制御スロットル装置の動作を等価的
に示す原理説明図。
【図3】上記実施例における電子制御スロットル装置の
スロットルバルブの動力伝達及びデフォルト機構を模式
的に示す斜視図。
【図4】上記スロットル装置をスロットルセンサ付きの
カバーを外して図1と同じ断面位置で示す図。
【図5】図1のスロットル装置を吸気通路の軸方向に断
面した図。
【図6】上記スロットル装置の斜視図。
【図7】上記スロットル装置をカバーを外して示す斜視
図。
【図8】上記スロットル装置を角度を変えてみた斜視
図。
【図9】上記スロットル装置を角度を変えてみた斜視
図。
【図10】上記スロットル装置の上面図。
【図11】上記スロットル装置のギヤ設置部をカバーを
外して外からみた図。
【図12】全閉ストッパ及びデフォルトストッパの取付
状態を示す説明図で、その(a)は図11をA方向から
みて部分的に示す図、(b)は(a)のB−B線断面
図。
【図13】上記スロットル装置の吸気通路とモータケー
スとの位置関係を図6のB−B線を断面して示す図。
【図14】図13のモータケースからモータを取り除い
た断面図。
【図15】上記実施例に係るスロットル装置の分解斜視
図。
【図16】図15の一部を拡大して示す分解斜視図。
【図17】図16の部品を見方を変えて示す分解斜視
図。
【図18】上記実施例に用いるカバーの内側を見た斜視
図。
【図19】上記カバーに内装するスロットルセンサの分
解斜視図。
【図20】図19のスロットルセンサを見る方向を変え
て示す分解斜視図。
【図21】上記カバーの縦断面図。
【図22】上記カバーを内側からみた平面図。
【図23】上記カバーの一部である端子固定用プレート
の平面図。
【図24】上記端子固定用プレートの斜視図。
【図25】上記端子固定用プレートを見る方向を変えて
示す斜視図。
【図26】上記固定用プレートの樹脂モールドにより固
定される端子(配線)の斜視図。
【図27】上記実施例に用いるスロットルセンサの動作
説明図。
【図28】上記実施例に用いるスロットルセンサの動作
説明図。
【図29】上記実施例に用いるスロットルセンサの基板
の詳細図。
【図30】上記実施例に用いるスロットルセンサの回路
図。
【図31】上記実施例に用いるスロットルセンサの基板
の温度に対する移動量を示した図。
【図32】スロットルセンサの基板の移動による誤差の
発生原理を説明した図。
【図33】スロットルセンサのブラシの位置と誤差の関
係を示した図。
【図34】上記実施例におけるスロットルセンサの誤差
の量と温度の関係を示した図。
【図35】上記実施例の電子制御スロットル装置を内燃
機関に適用した例を示す図。
【図36】別の実施例におけるスロットルセンサの誤差
の量と温度の関係を示した図。
【符号の説明】
1…吸気通路、2…スロットルバルブ、3…スロットル
バルブ軸、4…減速ギヤ機構、5…電動式アクチュエー
タ、6…デフォルトレバー(デフォルト開度設定用の係
合要素)、7…リターンスプリング、8…デフォルトス
プリング、11…デフォルトストッパ、12…全閉スト
ッパ、30…スロットルセンサ、31…センサカバー、
32…ロータ、33,33′…ブラシ、34…ウエーブ
ワッシャ(ロータ押さえばね)、35…基板、38…板
ばね(嵌合ばね)、39…抵抗、43…スロットルギヤ
(減速ギヤの最終段ギヤ)、51…モータ端子、80
a,80b…接続端子、80a′〜80f′…コネクタ
端子、103…カバー、110…モータケース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臼井 俊文 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 2F063 AA35 BA06 DA05 DD03 EA03 FA01 FA17 KA01 3G065 CA00 CA39 DA05 DA06 DA15 EA03 EA07 FA12 GA00 GA09 GA27 GA41 GA46 HA20 HA21 HA22 KA15 KA16 3G084 BA05 CA03 CA04 DA04 DA27 EA11 EB12 EC03 FA02 FA10 FA20 FA36 FA38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の吸入空気流量を制御するスロッ
    トルバルブをモータで構成したアクチュエータにより開
    閉駆動し、スロットルバルブ開度を検出するスロットル
    センサを、スロットルバルブ軸の周囲に配設された円弧
    状の抵抗体と、スロットルバルブ軸の回転に伴って前記
    抵抗体上を摺動するブラシとで構成したスロットル装置
    において、 スロットルバルブの最小開度から最大開度に対応した、
    抵抗体上におけるブラシの動作範囲の半分よりも小さい
    連続した範囲であって最小開度を含む範囲が、スロット
    ルバルブ軸とモータの回転軸を結ぶ線分又はこの線分の
    延長線上に存在するように、ブラシ及び抵抗体を配置し
    たことを特徴とするスロットル装置。
  2. 【請求項2】内燃機関の吸入空気流量を制御するスロッ
    トルバルブをアクチュエータにより開閉駆動するスロッ
    トル装置であって、スロットルバルブ開度を検出するス
    ロットルセンサを、アクチュエータの動力をスロットル
    バルブ軸に伝達する伝達機構を覆うカバー側に設けら
    れ、スロットルバルブ軸の周囲に配設された円弧状の抵
    抗体と、スロットルバルブ軸の回転に伴ってこのスロッ
    トルバルブ軸の回りに回転して前記抵抗体上を摺動する
    ブラシとで構成したスロットル装置において、 スロットルバルブの最小開度から最大開度に対応したブ
    ラシの動作範囲の半分よりも小さい連続した範囲であっ
    て前記最小開度を含む範囲内のある開度において、ブラ
    シと抵抗体との接触位置とスロットルバルブ軸とを結ぶ
    方向が前記カバーの長手方向と一致するように、ブラシ
    及び抵抗体を配置したことを特徴とするスロットル装
    置。
  3. 【請求項3】請求項又は2に記載のスロットル装置にお
    いて、スロットルセンサが同心円上の異なる半径の円弧
    状の抵抗体を2本持ち、それらが隣接されていることを
    特徴としたスロットル装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004150323A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Hitachi Ltd 内燃機関の電子制御スロットル装置
KR101040640B1 (ko) 2009-10-29 2011-06-10 주식회사 케피코 이물질로부터 센서를 보호하는 구조를 포함하는 구동기

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