JP2002057884A - 画像データ識別情報埋込・抽出システム - Google Patents

画像データ識別情報埋込・抽出システム

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JP2002057884A
JP2002057884A JP2001145047A JP2001145047A JP2002057884A JP 2002057884 A JP2002057884 A JP 2002057884A JP 2001145047 A JP2001145047 A JP 2001145047A JP 2001145047 A JP2001145047 A JP 2001145047A JP 2002057884 A JP2002057884 A JP 2002057884A
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泰三 阿南
Eiji Morimatsu
映史 森松
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 画像に、バイナリの識別情報の埋め込み、悪
意の第3者の解析をより困難にする。 【解決手段】 原画像データに対して、直交変換データ
を構成する係数から複数の直交変換重み係数を選択し、
最大値Aと最小値Bとを与え、そして埋め込むべきビッ
トに応じて、中間値(A+B)/2と最大値Aとの間の
範囲と、最小値Bと中間値(A+B)/2との間の範囲
とのいずれか一方を予め関連付けて埋込値を生成し、前
記各選択された直交変換重み係数毎に、前記重み係数が
取りうる値を定義域に含むとともに、関数の出力値、す
なわち値域として前記最大値Aと前記最小値Bとの間の
値を出力する多対一関数である埋込関数を用意する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信回線などの各
種伝送媒体を通じて流通されるデジタル画像データ中に
著作権者等の権利者を示す識別情報を埋め込む技術、お
よび、このようなデジタル画像データから識別情報を抽
出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のデジタル技術の発展やマルチメデ
ィア社会の発展とともに、様々な情報がデジタルデータ
に変換され、通信網、衛生通信、CD−ROM等の各種
の媒体を介して広く流通されるようになっている。
【0003】このようなマルチメディア社会におけるデ
ジタルデータの流通には、不可避的に、デジタルデータ
の複製の問題が伴っている。
【0004】このデジタルデータの複製は適法な範囲で
あるならばマルチメディア社会における文化の発展に寄
与し得るが、それが直接商業上利用される場合の様に不
正使用に該当する場合には、デジタルデータが劣化なく
複製可能であることから、権利者(著作者、著作権者、
出版権者、著作隣接権の権利者、等)の利益損失が甚大
なものとなる虞がある。
【0005】そのため、画像データに関しては、従来、
識別情報を外見上認識困難な態様でデータ中に埋め込む
ことによってこの画像データが不正に複製された際の証
拠とするための技術が提案されている。
【0006】例えば、本発明と同一の出願人による特開
平10−234012号公報では、以下のような技術が
提案されている。
【0007】すなわち、この従来技術では、図6に示す
ように、画像データが直交変換され、変換によって得ら
れた各基底関数の重み係数を置換する。そして係数埋込
部は、係数置換部によって置換された重み係数を、直交
変換重み係数データ中に埋め込む。逆直交変換部は、係
数埋込部による埋め込みがなされた直交変換重み係数デ
ータに対して逆直交変換処理を実行するようになってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが前記従来技術
では、埋め込まれるべき識別情報はアナログ情報であ
り、デジタルなバイナリ情報を埋め込むのには適してい
なかった。特に、ある一定の強度以上で、あるいは一定
の画像の改変量以下で、バイナリ識別情報の埋め込みを
行うことができなかった。
【0009】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、画像に、ある一定の強度以上で、あるいは一
定の画像の改変量以下で、バイナリの識別情報の埋め込
みを行うとともに、悪意の第3者の解析をより困難に
し、悪意の改竄を行いにくくすることを技術的課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段(機能)を以下に説明する。
【0011】(1)本発明は、原画像データに、ビット
の識別情報を埋め込むための識別情報埋込方法であっ
て、前記原画像データに対して直交変換を施し直交変換
データを生成し、前記直交変換データを構成する係数か
ら複数の直交変換重み係数を選択し、最大値Aと最小値
Bとを与え、そして埋め込むべきビットに応じて、中間
値(A+B)/2と最大値Aとの間の範囲と、最小値B
と中間値(A+B)/2との間の範囲とのいずれか一方
を予め関連付けておき、前記各選択された直交変換重み
係数毎に、埋め込むべきビットに従って予め関連付けら
れたいずれか一方の範囲の数値である埋込値を生成し、
前記各選択された直交変換重み係数毎に、前記重み係数
が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の出力値、
すなわち値域として前記最大値Aと前記最小値Bとの間
の値を出力する多対一関数である埋込関数を用意し、多
対一埋込関数の出力値が、前記で生成された埋込値と一
致する、多対一の埋込関数の複数の入力値のうちから、
前記直交変換重み係数に最も近い入力値を特定し、特定
した入力値によって当該直交変換重み係数を置換し、全
ての選択された直交変換重み係数について置換された直
交変換データに対して、逆直交変換を施す画像データへ
の識別情報埋込方法である。
【0012】原画像データの画素値は、白黒画像の輝度
値、RGB信号の各色信号の輝度値、又はYCC信号の
輝度値であってもよいし、YCC信号の色差値であって
もよい。原画像のドット数は縦横同数であってもよい
し、縦横に異なっていてもよい。
【0013】また、埋込関数は、関数式の形態で保持さ
れていてもよいし、複数の入力値に対する一つの出力値
の関係を規定したテーブルの形態で保持されていてもよ
い。
【0014】この発明における、直交変換重み係数の置
換手段は、本出願人による特開平10−234012号
公報に記載されたものと同一の機構を利用できる。そし
て、1ビットにつき複数の重み係数を選択し、各重み係
数に埋め込むべき値を、多対一の埋込関数の値域のう
ち、値の大きい方か小さい方のいずれか一方に、埋め込
むビットにより偏らせる。
【0015】この方法により、埋め込むビットに依存し
て埋め込む情報が偏りを持つこととなり、ビットの情報
を埋め込むことが可能となる。
【0016】(2)また、前記識別情報が埋め込まれた
処理対象画像データから前記識別情報を抽出する際に
は、前記処理対象画像データに対して直交変換を施し直
交変換データを生成し、この直交変換データを構成する
係数から、埋め込み時と同一の複数の個数の直交変換重
み係数を選択し、選択された直交変換重み係数毎に、前
記重み係数が取りうる値を定義域に含むとともに、関数
の出力値、すなわち値域として最大値Aと最小値Bとの
間の値を出力する、埋め込み時と同一の多対一関数であ
る埋込関数を用意し、前記選択された直交変換重み係数
を多対一埋込関数に入力して、その埋込関数の出力値を
求め、前記で選択された全ての直交変換重み係数に対応
する埋込関数の出力値の総和を求め、その総和と閾値と
を比較して埋め込まれた識別情報を抽出するようにして
もよい。
【0017】この方法によれば、埋め込まれたビットに
依存する偏りを、直交変換係数に対応する埋込関数の出
力値の総和と、予め決められた閾値と比較することによ
って検出することが可能であり、結果として埋め込まれ
た情報を検出することが可能となる。
【0018】(3)また、直交変換重み係数を置換する
際には、ある特定のビットを埋め込むために選択された
前記複数の直交変換重み係数の置換による改変量の総和
が、予め決められた閾値以下となるように係数の置換を
制御するようにしてもよい。
【0019】この方法によれば、情報の埋め込みによる
画質の劣化量を抑えることができる。すなわち、情報の
埋め込みによる画質の劣化量は、直交変換係数の置換に
伴う改変量の総和に依存する。このことから、この改変
量の総和を制御する手段を設けることで、情報埋め込み
による画質の劣化量を、ある値以下に抑えることが可能
となる。
【0020】(4)また、埋込値の生成に際しては、あ
る特定のビットを埋め込むために選択された前記複数の
直交変換重み係数毎に決定する埋込値の総和が、予め決
められた閾値以上となるように決定する。
【0021】一般に、画像の画像圧縮等に伴う改変等に
より、埋め込まれた画像自体が変化することがある。こ
のような場合にも、埋め込まれた情報を正しく取り出す
必要がある。本発明における画像情報埋込方法の場合、
画像の改変が行われると、埋込情報の抽出時に観測され
る全ての直交変換重み係数に対応する埋込関数の出力値
の総和が変化する。
【0022】そのために、画像改変が与えられても、誤
って埋め込まれた情報が判断されないよう、各係数への
埋込値の総和をある閾値以上にする手段を設けることに
より、画像改変に対する耐性を向上することができる。
【0023】(5)さらに、前記多対一関数は定義域の
入力値に対して出力値が周期性のない、かつ係数毎に異
なるような関数としてもよい。
【0024】この方法によれば、悪意の改変に対する耐
性を向上することができる。すなわち、多対一の埋込関
数が周期関数だと、悪意の第3者が情報の埋め込まれた
画像を解析した場合に規則性が発見されてしまう可能性
がある。しかし、前記多対一埋込関数として周期性がな
く、かつ各埋め込む係数毎に異なるものを選択すること
により、悪意の第3者の解析をより困難にし、悪意の改
竄を行いにくくすることが可能となる。
【0025】(6)本発明は上記(2)記載の画像デー
タからの識別情報抽出方法に加え、コントラスト改変等
の画像改変にも対応して識別情報が取り出せるようにし
たものである。
【0026】具体的には、予め改変方法の候補を求めて
おき、その改変方法に応じて、多対一埋込関数を想定さ
れる画像の改変に応じて、その対応する改変が与えられ
たときに透かしなどが取り出し可能となる関数に上記の
多対一埋込関数を変更し、この処理を全ての画像改変候
補に施す関数変更機能と、全ての改変の候補の種類に対
して、前記選択された直交変換重み係数を画像改変対応
の多対一埋込関数に入力して、その埋込関数の出力値を
求め、さらに前記選択された全ての直交変換重み係数に
対応する画像改変対応の多対一埋込関数の出力値の総和
を求め、その総和と閾値とを比較して埋め込まれた識別
情報を抽出するとともに、その識別情報の尤度を求める
尤度計算機能と、全ての改変の候補に応じて取得した複
数の尤度の中から最大尤度の改変候補を選択し、それに
対応する画像改変対応の多対一埋込関数を用いて抽出し
た識別情報を選択し対応画像の識別情報とする機能とを
備える。
【0027】この処理により、従来は識別情報の抽出が
困難であったような画像改変であっても、予め複数の画
像改変方法を想定しておき、その中で最も適当な画像改
変方法を推定することで、正しく識別情報を抽出するこ
とが可能となる。
【0028】(7)上記(6)において定義した尤度計
算機能については、全ての直交変換重み係数に対応する
画質改変対応の多対一埋込関数の出力値の総和と前記閾
値との差の絶対値を求め、その値を尤度として出力する
ようにしてもよい。
【0029】これは、改変された埋込関数が、想定され
た画像改変と一致しない場合には、多対一埋込関数の出
力値が平均的に閾値近辺となり、一致した場合には閾値
と出力値との差が大きくなることに基づくものである。
【0030】(8)上記(7)において、尤度計算機能
は、埋め込まれた識別情報が複数ビットの場合には、各
ビット毎に求められた尤度の和を、さらにその複数ビッ
トの識別情報の値を尤度として出力することにより、一
層最適な画像改変の方法を推定し、適切な埋込関数によ
り画像データから識別情報を抽出することを可能とす
る。
【0031】(9)上記(6)おいて、画像の改変が輝
度の一定割合の改変やコントラスト変化の場合には、周
波数変換係数も画像改変に応じて一定割合でスケーリン
グされるので、このスケーリングの程度に応じて、各多
対一埋込関数の入力値の定義域を再スケーリングするこ
とにより、画像改変対応の多対一埋込関数の計算を可能
とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。
【0033】〔第1の実施の形態〕まず、第1の実施の
形態の画像データ識別情報埋込・抽出システムについて
説明する。
【0034】(埋込用コンピュータ)図2は、この埋込
用コンピュータのハードウェアのうち、原画像データへ
の識別情報埋込処理に関係する構成のみを示した概略ブ
ロック図である。図2に示すように、この埋込用コンピ
ュータは、互いにバスBによって接続されたCPU1,
入力用ディスク装置2,ROM3,および出力用ディス
ク装置4を有している。
【0035】入力用ディスク装置2は、CPU1からの
指示に応じて原画像データ21をCPU1に入力するハ
ードディスク装置,フロッピー(登録商標)ディスク装
置,光磁気ディスク装置,等である。
【0036】埋込関数保持手段およびコンピュータ可読
媒体としてのROM3は、CPU1にて実行される識別
情報埋込プログラム31,識別情報32,および埋込関
数33を保持している読み出し専用メモリである。
【0037】CPU1は、埋込用コンピュータ全体の制
御を実行するプロセッサであり、ROM3から読み出し
た識別情報埋込プログラム31を実行することによっ
て、その内部に直交変換処理部11,係数抽出処理部1
2,係数置換部13,係数埋込部14,および逆直交変
換部15を展開し(論理的に構成し)、図1に概略を示
す識別情報埋込処理を実行する。なお、図2における点
線は、CPU1内におけるデータの流れを示している。
【0038】直交変換手段としての直交変換処理部11
は、入力用ディスク装置2から読み出したN×M画素の
原画像データ21に対して上述した直交変換処理を実行
して、基底関数のN×M個の組合せに対する重み係数を
夫々算出する。
【0039】このN×M個の重み係数は、原画像と同じ
くN×M個のマトリックスを形成する。この重み係数の
マトリックスを、以下、便宜上「係数分布画像データ」
という。直交変換処理部11は、この係数分布画像デー
タを、係数抽出処理部12および係数埋込部14へ夫々
通知する。
【0040】係数抽出処理部12は、直交変換処理部1
1から通知された係数分布画像データから、識別情報の
各信号を埋め込むべきL個の重み係数を抽出して、係数
置換部13へ通知する。
【0041】係数置換手段としての係数置換部13は、
ROM3から識別情報32および埋込関数33を読み込
む。そして、識別情報32の各信号毎に、埋込関数33
を逆算して、その信号の値を出力値とする埋込関数33
の全ての入力値を求める。そして、求められた入力値の
中から、係数抽出処理部12から通知された対応する重
み係数の値との差が最も小さくなるものを特定し、当該
係数の書換値として係数埋込部13に通知する。なお、
識別情報はキーボード等、外部からの入力も可能であ
る。
【0042】係数置換手段としての係数埋込部14は、
直交変換処理部11から受け取った係数分布画像データ
中の係数置換部13から通知された書換値に対応する重
み係数の値を、この書換値によって上書きする。
【0043】逆直交変換手段としての逆直交変換部15
は、係数埋込部14から受け取ったN×M個の重み係数
に対して、逆直交変換を実行する。この逆直交変換部1
5は、識別情報埋込済画像の各画素毎に、直交変換処理
部11において用いられた基底関数の各組合わせに対応
する重み係数とその画素の位置に対する各基底関数の値
との積の総和を計算し、その画素の輝度値を求める。逆
直交変換部15は、このようにして輝度を求めた各画素
からなる識別情報埋込済画像データ41を、出力用ディ
スク装置4に送り出す。
【0044】出力用ディスク装置4は、CPU1から渡
された識別情報埋込済画像データ41が書き込まれるハ
ードディスク装置,フロッピーディスク装置,光磁気デ
ィスク装置,等である。
【0045】(識別情報埋込処理例)図1に識別情報の
埋込方法を示す。ここでは、M×Nの原画像と、埋め込
むべきバイナリの署名値Sを用意する(ステップ10
1)。
【0046】ここで、Sは0か1である。そしてこの情
報を埋め込むために、L個の係数を用いることとする。
また、情報を埋め込むためのL個の埋込関数fi(x)(i
=1..L)を用意する。
【0047】ここで、埋込関数fi(x)は埋め込む係数毎
に異なる非周期関数のものが好ましい。この実施の形態
では、以下の様に決定する。
【0048】fi(x)=sin (x/T + 3・sin(x/(√3・T))+3・
sin(x/(√2・T))+θi ここで、θiは係数毎に異なる位相である。また、Tは
正規化のための定数である。
【0049】図3にθiが0、T=1の場合の、この埋
込関数の形を示す。この関数では、周期が二つの無理数
の周期の重ね合わせとなっているため、非周期性が保証
されている。なお、この非周期関数は、決定論的な擬似
乱数等を用いても実現可能である。
【0050】そして、情報を埋め込むために、原画像を
直交変換であるDCT(離散コサイン変換)を施す(ス
テップ102)。なお、ここでは直交変換としてDCT
を用いたが、直交変換であれば、DST、フーリエ変
換、ウェーブレット変換等、いずれの方式でも適用する
ことが可能である。
【0051】そして、このDCTの係数から、予め決め
られたL個の係数Ci=(i=1..L)を選択する。
そして、L回の係数の埋め込むためのループを実行する
(ステップ103)。まず、このループでは、各係数毎
に、埋込関数に埋め込むべき値Eiを決定する(ステッ
プ104)。
【0052】この場合には、この関数の値域は[−1:
1]である。このことから、画像に埋め込むバイナリ値
が1の場合は、係数Ciに埋め込むべき値を[0:1]
の範囲の値を選び、また画像に埋め込むバイナリ値が0
の場合は、係数Ciに埋め込むべき値を[−1:0]の
範囲の値を選ぶようにする。
【0053】画像改変に対する耐性を向上させるため、
Eiは以下の条件を満たすようにする。 埋込値が1の場合:
【0054】
【数1】 埋込値が0の場合:
【0055】
【数2】 ここで、TH_embedは画像改変に対する耐性を保証す
るための閾値である。
【0056】以上のように、画像改変が与えられても、
埋め込まれた情報が誤って判断されないよう、各係数へ
の埋込値の総和をある閾値以上にする手段を設けること
により、画像改変に対する耐性を向上することができ
る。
【0057】次に、処理対象の重み係数Ciに対応する
埋込値Eiおよび埋込関数fi(x)に基づいて、 fi(Cik)=Ei の関係を満たすKi個のCik(1≦k≦Ki)を求める
(ステップ105)。ここで、Kiは、i番目の係数に
おいて、上記式を満たす解の個数である。
【0058】次のステップでは、生成された係数分布画
像データ中の処理対象の重み係数Ci値を、前ステップ
にて求められた各解Cik中最も当該重み係数Ciに近い
ものの値に書き換える(ステップ106)。
【0059】次のステップでは、変数iがLに達したか
否か、すなわち、識別情報を構成する全ての信号に対し
て埋め込みに伴う係数置換処理を実行したか否かをチェ
ックする(ステップ107)。
【0060】そして、未だ変数iがLに達していなけれ
ば、変数iをインクリメントした後で、処理を戻す(ス
テップ108)。
【0061】これに対して、変数iがLに達していれ
ば、書換のなされた係数分布画像に対して上述した逆D
CTを施して(ステップ109)、N×Mドットの識別
情報埋込済画像データ41を生成する(ステップ11
0)。
【0062】ここで、情報の埋め込みによる画質劣化量
を抑制するため、画像の改変量を制御することも可能で
ある。すなわち、ある係数Ciにおいて、fi(Cik)=E
iを満たす解の中で最も近いものをCikとする。
【0063】そして、C’iを置換後の係数とする。こ
こで、上記の例のように、置換後の係数C’iとして、 fi(Cik)=Ei の解Cik中最も当該重み係数Ciに近いものの値に書き
換える代わりに、
【0064】
【数3】 といったように、全ての係数の置換に伴う改変量を、あ
る一定値以下に抑えることにより、画質劣化をある閾値
以下に抑えることができる。
【0065】具体的には、係数Ciとfi(Cik)=Eiを
満たす解の中で最もCiに近いCiKとの距離|Ci−Ci
K|がある閾値dより大きい場合には、改変量をTに制
限すればよい。つまり if(|Ci−CiK|≦d) C'i = CiK else if (Ci−Cik ≧ d) C'i = Ci−d else C'i = Ci + d とすればよい。
【0066】(抽出用コンピュータ)次に、抽出用コン
ピュータの具体的構成を説明する。図4は、この抽出用
コンピュータのハードウェアのうち、識別情報埋込済画
像データからの識別情報抽出処理に関係する構成のみを
示した概略ブロック図である。
【0067】同図に示すように、この抽出用コンピュー
タは、互いにバスBによって接続されたCPU1,入力
用ディスク装置2,ROM3,および出力装置5を有し
ている。
【0068】すなわち、抽出用コンピュータのハードウ
ェア構成は、埋込用コンピュータのハードウェア構成と
同一であり、唯ROM3内に識別情報抽出プログラム3
4が格納されている点,および、出力用ディスク装置4
が必須でなく出力装置5が必須である点のみが異なる。
【0069】従って、ROM3内に識別情報埋込プログ
ラム31および識別情報抽出プログラム34の双方が格
納されているとともに、出力用ディスク装置4および出
力装置5がバスBに接続されていれば、一台のコンピュ
ータを埋込用コンピュータおよび抽出用コンピュータと
して機能させることができる。 図4において、入力用
ディスク装置2は、CPU1からの指示に応じて処理対
象画像データ(識別情報埋込済画像データ)22をCP
U1に入力するハードディスク装置,フロッピーディス
ク装置,光磁気ディスク装置,等である。
【0070】埋込関数保持手段およびコンピュータ可読
媒体としてのROM3は、CPU1にて実行される識別
情報抽出プログラム34,および埋込関数33を保持し
ている読み出し専用メモリである。この埋込関数33
は、埋込用コンピュータのものと全く同一である。
【0071】CPU1は、抽出用コンピュータ全体の制
御を実行するプロセッサであり、ROM3から読み出し
た識別情報抽出プログラム34を実行することによっ
て、その内部に直交変換処理部16,係数抽出処理部1
7,および識別情報算出部18を展開し、図5に概略を
示す識別情報抽出処理を実行する。なお、図4における
点線は、CPU1内におけるデータの流れを示してい
る。
【0072】直交変換手段としての直交変換処理部16
は、入力用ディスク装置2から読み出したN×M画素の
処理対象画像データ22に対して上述した直交変換処理
を実行して、基底関数のN×M個の組合せに対する重み
係数を夫々算出する。そして、N×M個の重み係数から
なる係数分布画像データを、係数抽出処理部17へ通知
する。
【0073】取出(係数選択)手段としての係数抽出処
理部17は、直交変換処理部16から通知された係数分
布画像データから、識別情報の各信号が埋め込まれてい
る可能性のあるL個の重み係数を抽出して、識別情報算
出部18へ通知する。
【0074】算出手段としての識別情報算出部18は、
ROM3から埋込関数33を読み込む。そして、係数抽
出処理部17から通知された各重み係数毎に、埋込関数
33の出力値を求める。そして、求められた各出力値
を、その出力値に対応する重み係数の係数分布画像デー
タ中での配列に従って配列して、出力装置5に対して出
力する。
【0075】出力装置5は、CPU1から渡されたL個
の出力値を表示するディスプレイ装置又は出力値を印字
するプリンタ等である。
【0076】(識別情報抽出処理例)次に、図5を用い
て識別情報の抽出方法について説明する。ここでは、識
別情報が埋め込まれたM×Nの原画像を用意する。ま
た、識別情報を埋め込んだ時と同一のL個の埋込関数f
i(x)(i=1..L)を用意する。そして、識別情報を
埋め込むために、L個の係数が用いられたとする(ステ
ップ501)。
【0077】識別情報を抽出するために、原画像を埋め
込み時と同一の直交変換であるDCT(離散コサイン変
換)を施す(ステップ502)。次に、このDCTの係
数から、予め決められたL個の係数Ci(i=1..
L)を選択する(ステップ503)。
【0078】そして、L個の係数を埋め込むためのルー
プを実行する。まず、このループでは、各係数毎に、埋
込関数fi(x)により埋め込まれた値Eiを検出する(ス
テップ504)。
【0079】すなわち、前述の埋め込み時と同じ埋込関
数 fi(x)=sin (x/T + 3・sin(x/(√3・T))+3・sin(x/(√2・
T))+θi) の場合には、 Ei=fi(Ci) となる。
【0080】次のステップでは、変数iがLに達したか
否か、すなわち、埋込関数L個分だけ処理を繰り返した
か否かを判定する(ステップ505)。そして、未だ変
数iがLに達していなければ、変数iをインクリメント
した後で、処理を戻す(ステップ506)。
【0081】これに対して、変数iがLに達していれ
ば、検出値の総和、すなわち、
【0082】
【数4】 を求める。ここで、fi(x)の値域は[−1:1]の
ため、その中間値0のL倍、すなわち0が埋め込まれた
ビット情報の判定閾値となる。
【0083】すなわち、Etotal>0ならば、埋め込ま
れたビットは1、そうでない場合は埋め込まれたビット
は0と判定する(ステップ507)。
【0084】〔第2の実施の形態〕次に、第2の実施の
形態の画像データ識別情報埋込・抽出システムについて
説明する。
【0085】(埋込用コンピュータ及び抽出用コンピュ
ータ)この実施の形態の埋込用コンピュータ及び抽出用
コンピュータは、図2および図4に示す第1の実施の形
態と基本的には同一構成である。ただし、抽出用コンピ
ュータのCPU1を構成する識別情報算出部18は、機
能的に拡張されている。
【0086】つまり、識別情報算出部18は、各選択さ
れた直交変換重み係数毎に、直交変換重み係数が取りう
る値を定義域に含むとともに、関数の出力値、すなわち
値域として最大値と最小値との間の値を出力する埋め込
み時と同一の多対一関数である埋込関数と、想定される
画像の改変の候補との種類に応じて埋込記関数を変更
し、改変の候補種類の画像改変対応の多対一埋め込み関
数を得る関数変更機能を有する。
【0087】また、識別情報算出部18は、全ての改変
の候補の種類に対して、選択された直交変換重み係数を
画像改変対応の多対一埋込関数に入力して、その埋込関
数の出力値を求め、さらに選択された全ての直交変換重
み係数に対応する画像改変対応の多対一埋込関数の出力
値の総和を求め、その総和と閾値とを比較して埋め込ま
れた識別情報を抽出するとともに、その識別情報の尤度
を求める尤度計算機能を有する。
【0088】さらに、識別情報算出部18は、全ての改
変の候補に応じて取得した複数の尤度の中から最大尤度
の改変候補を選択し、それに対応する画像改変対応の多
対一埋込関数を用いて抽出した識別情報を選択し対応画
像の識別情報とする機能を有する。
【0089】ここで、尤度計算機能は、さらに、全ての
直交変換重み係数に対応する画質改変対応の多対一埋込
関数の出力値の総和と閾値との差の絶対値を求め、その
値を尤度として出力する。
【0090】また、尤度計算機能は、さらに、埋め込ま
れた識別情報が複数ビットの場合には、各ビット毎に求
められた尤度の和を、その複数ビットの識別情報の値を
尤度として出力する。
【0091】また、関数変更機能は、画像の改変がコン
トラストまたは輝度の改変の場合には、各多対一埋込関
数の定義域を再スケーリングして画像改変対応の多対一
埋込関数を得る。
【0092】(識別情報抽出処理例)この処理例では、
対応する画像改変をコントラスト改変とする。コントラ
スト改変とは、次のように定義する。すなわち、Pin
(i、j)を、改変前の画像の座標(i,j)のピクセ
ル値とする。また、Pout(j,j)を画像改変後の座
標(i、j)のピクセル値とする。すると、コントラス
ト改変は、全ての画素(i,j)に対して、以下の一次
変換 Pout(i,j)=a・Pin(i,j)+b を施すことになる。
【0093】次に、このコントラスト変換を行なわれた
画像のDCT係数と、コントラスト変換する前の係数と
の関係を求める。上記のコントラスト変換を行なう前の
周波数(u,v)のDCT係数をCin(u,v)、コン
トラスト変換した後のDCT変換係数をCout(u,
v)とすると、以下のような関係となる。
【0094】 Cout(u,v)=a・Cin(u,v) (u,v)≠(0,0) Cout(0,0)=a・Cin(0,0)+b・D (Dは画像サイズ等で求 まる定数) となる。以下、簡単のために、議論を(u,v)が
(0,0)でないとする。
【0095】ここで、埋込関数Fuv(x)が用意され
た場合に、 Fuv(Cin(u,v))=A という出力値が得られていたとする。ここで、コントラ
ストのスケーリング値とコントラスト改変後の周波数係
数Cout(u,v)を入力とする、以下のような新しい
関数Gを定義する。
【0096】Guv(a,C)=Fuv(C/a) ここで、Fuv(x)は埋込関数である。そして、このG
uv(x)にコントラストのスケーリング係数aとCout
(u,v)とを代入すると、 Guv(a,Cout(u,v))=Fuv(Cout(u,v)/a) =Fuv(a・Cin(u,v)/a) =Fuv(Cin(u,v))=A となる。
【0097】このことから、コントラスト改変後の係数
Cout(u,v)に対して、正しくコントラスト改変の
スケーリング係数aを正しく推定し、関数Guv(x)に
aとCout(u,v)とを代入すれば、コントラスト改
変前の埋込関数の出力値と同一の値を得ることができ
る。
【0098】また、スケーリング係数aが正しくない場
合には、統計的に関数Guv(x)の出力値がランダムに
なる。このことから、識別情報を埋め込むために選択さ
れた複数のDCT係数に対して、誤ったスケーリング係
数で求まった出力値の加算値は、埋込関数の出力値の平
均値の和、すなわちビット判定のための閾値に近づく。
【0099】このことから、透かし埋込関数の出力値の
加算値と、埋込関数の出力値の平均値の和との差分の絶
対値は、埋め込まれた識別情報のもっともらしさ、すな
わち尤度としては良い尺度となる。
【0100】以上の事実に基づいて、コントラスト改変
等の改変された画像から1ビットの識別情報を抽出する
方法を図7に示す。ここでは、識別情報が埋め込まれた
M×Nの原画像を用意する。そして、この情報を埋め込
むために、L個の係数が用られたとする。また、情報を
埋め込んだ時と同一のL個の埋込関数fi(x)(i=
1..L)を用意する(ステップ701)。
【0101】そして、情報を抽出するために、原画像を
埋め込み時と同一の直交変換であるDCT(離散コサイ
ン変換)を施す(ステップ702)。このDCTの係数
から、予め決められたL個の係数Ci(i=1..L)
を選択する(ステップ703)。また、ここで、P個の
コントラスト改変スケーリング係数aj(j=1..
P)を用意する(ステップ704)。
【0102】まず、あるjのもとで、L回の係数の取り
出しを行なう。Lループのi番目の係数について、埋込
関数はスケーリング係数ajにより、入力値を除算する
ように変更する。この埋込関数の出力をEijとする。そ
して、全ての係数のEijを求め、ΣEij(i=1..
L)を求める(ステップ705)。この値ΣEijと閾値
Tとの差分の絶対値を、スケーリング係数ajの尤度U
jとする(ステップ706)。
【0103】ここで、ΣEijは、もとの埋め込み情報と
まったく無相関の場合には、閾値Tと近くなり、埋め込
み情報と相関がある場合に閾値Tとの差が大きくなると
いう原理に基づく。
【0104】全てのスケーリング係数aj(j=1..
P)で識別情報を抽出し終わったら、最大のUjを与え
る最適係数の添え字joptを求める(ステップ70
7)。そして、ΣEijoptと閾値Tとの大小を比較し、
ΣEijoptの方が大きければ埋め込まれた値Sを1、そ
うでなければ埋め込まれた値Sを0と判定する(ステッ
プ708)。
【0105】次に、図8参照して、K(複数)ビットの
識別情報が埋め込まれた場合の、コントラスト改変画像
からの識別情報の抽出方法を説明する。
【0106】コントラスト改変対応をしない場合には、
図3の方法をKビット毎に独立に行なえばよいが、コン
トラスト改変画像から、一層確度を向上させて識別情報
を取り出す場合には、図8に示すように尤度判定をまと
めて行なったほうがよい。
【0107】この例では、図7で求めた、各ビット毎の
尤度の和を、全ビットに対するコントラストのスケーリ
ング係数ajの尤度とする点が異なる。そして、図7同
様、尤度Ujの最大値を与える最適係数の添え字joptを
求め、その際の埋込関数の出力値を用いて、尤度の最大
識別情報(埋め込まれた値))Sk(k=1..K)を
求める(ステップ801から810)。
【0108】〔変形例〕上述した画像改変例としてのコ
ントラスト改変以外に、画像をぼかしたり、あるいはエ
ッジ強調などの空間フィルタによる改変についても、本
発明の手法は有効である。一般に、空間フィルタ処理を
画像に対して施すと、その空間フィルタ処理後の画像の
周波数成分は、元の画像の周波数成分に施した空間フィ
ルタの周波数特性を施したものとなる。
【0109】すなわち、元の画像をPin(i,j)、空
間フィルタをs(i,j)とすると、空間フィルタをか
けた画像Pout(i,j)は次の式で表される。
【0110】
【数5】 また、元の画像Pin(i,j)をフーリエ変換したもの
をPfin(u,v)、空間フィルタ後の画像Pout
(i,j)をフーリエ変換したものをPfout(u,
v)とする。また、空間フィルタs(i,j)のインパ
ルス応答をS(u,v)とする。ここで、S(u,v)
は次のように求められる。
【0111】
【数6】 また、Pfout(u,v)は以下のように求められる。
【0112】 Pfout(u,v)=S(u,v)・Pfin(u,v) このようなことから、空間フィルタを施した後のフーリ
エ変換係数は、空間フィルタを施す前の画像のフーリエ
変換係数に、空間フィルタの周波数特性を乗じたものと
なる。
【0113】これらの議論から、この変形例では、識別
情報の埋め込みにDCTまたはフーリエ変換などの周波
数変換を用いている。このことから、識別情報の埋め込
みに用いる各係数は、空間フィルタを施されることによ
り、 Cout(u,v)=S(u.v)・Cin(u,v) と言う関係がほぼ成立する。この関係式は、係数のスケ
ーリングが周波数に依存する以外は、先のコントラスト
改変の場合と同様となる。
【0114】このことから、コントラスト改変の場合と
同様に、予め複数種類の空間フィルタを想定し、前述の
関数Guv(x)に想定されたうちの一つのフィルタに
おける係数の特性S(u,v)とCout(u,v)とを
代入すると、 Guv(S(u,v),Cout(u,v)) =Fuv(Cout(u,v)/S(u,v)) =Fuv(S(u,v)・Cin(u,v)/S(u,v)) =Fuv(Cin(u,v))=A となる。
【0115】このことから、空間フィルタ処理後の係数
Cout(u,v)に対して、正しく空間フィルタを正し
く推定し、関数Guv(x)にS(u,v)とCout
(u,v)とを代入すれば、コントラスト改変前の埋込
関数の出力値と同一の値を得ることができる。
【0116】なお、コンテンツデータを損なわずに用い
られる空間フィルタは、「ぼかし」及び「先鋭化」くら
いであり、一般に良く用いられるフィルタの特性の種類
は多くないことから、この手法は現実的である。
【0117】上述した各実施の形態における各処理はコ
ンピュータで実行可能なプログラムとして提供され、C
D−ROMやフロッピーディスクなどの記録媒体、さら
には通信回線を経て提供可能である。
【0118】〔その他〕最後に、本発明の課題解決手段
を付記としてまとめると以下の通りである。
【0119】(付記1) 原画像データにビットの識別
情報を埋め込むための識別情報埋込方法であって、前記
原画像データに対して直交変換を施し直交変換データを
生成する直交変換ステップと、前記直交変換データを構
成する係数から複数の異なる直交変換重み係数を選択す
る係数選択ステップと、最大値Aと最小値Bとを与え、
埋め込むべきビットに応じて、中間値(A+B)/2と
最大値Aとの間の範囲と、最小値Bと前記中間値(A+
B)/2との間の範囲とのいずれか一方を予め関連付け
ておき、前記各選択された直交変換重み係数毎に、前記
埋め込むべきビットに従って予め関連付けられたいずれ
か一方の範囲の数値である埋込値を生成する埋込値生成
ステップと、前記各選択された直交変換重み係数毎に、
前記直交変換重み係数が取りうる値を定義域に含むとと
もに、関数の出力値、すなわち値域として前記最大値A
と前記最小値Bとの間の値を出力する多対一関数である
埋込関数を用意し、前記多対一埋込関数の出力値が、前
記埋込値生成ステップにより生成された前記埋込値と一
致する多対一の埋込関数の複数の入力値のうちから、前
記直交変換重み係数に最も近い入力値を特定し、特定し
た入力値によって当該直交変換重み係数を置換するステ
ップと、全ての選択された前記直交変換重み係数につい
て置換された直交変換データに対して、逆直交変換を施
すステップと、を備える画像データへの識別情報埋込方
法。
【0120】(付記2) 付記1記載の画像データへの
識別情報埋込方法によって前記識別情報が埋め込まれた
処理対象画像データから、前記識別情報を抽出するため
の識別情報抽出方法であって、前記処理対象画像データ
に対して直交変換を施し直交変換データを生成する直交
変換ステップと、前記直交変換データを構成する係数か
ら、埋め込み時と同一の複数の異なる直交変換重み係数
を選択する係数選択ステップと、前記各選択された直交
変換重み係数毎に、前記直交変換重み係数が取りうる値
を定義域に含むとともに、関数の出力値、すなわち値域
として最大値Aと最小値Bとの間の値を出力する、埋め
込み時と同一の多対一関数である埋込関数を用意し、前
記選択された直交変換重み係数を前記多対一埋込関数に
入力して、その埋込関数の出力値を求めるステップと、
前記選択された全ての直交変換重み係数に対応する前記
埋込関数の出力値の総和を求め、その総和と閾値とを比
較して埋め込まれた前記識別情報を抽出するステップ
と、を備える画像データからの識別情報抽出方法。
【0121】(付記3) 前記直交変換重み係数を置換
するステップは、ある特定のビットを埋め込むために選
択された前記複数の直交変換重み係数の置換による改変
量の総和が予め決められた閾値以下となるように係数の
置換を制御する付記1記載の画像データへの識別情報埋
込方法。
【0122】(付記4) 前記埋込値生成ステップは、
ある特定のビットを埋め込むために選択された前記複数
の直交変換重み係数毎に決定する埋込値の総和が予め決
められた閾値以上あるいは以下となるように決定する付
記1記載の画像データへの識別情報埋込方法。
【0123】(付記5) 前記多対一埋込関数は定義域
の入力値に対して出力値が周期性がなく、かつ埋め込む
直交変換重み係数毎に異なるものである付記1または2
記載の識別情報埋込方法または識別情報抽出方法。
【0124】(付記6) 原画像データにビットの識別
情報を埋め込むための識別情報埋込装置であって、前記
原画像データに対して直交変換を施し直交変換データを
生成する直交変換手段と、前記直交変換データを構成す
る係数から複数の異なる直交変換重み係数を選択する係
数選択手段と、最大値Aと最小値Bとを与え、埋め込む
べきビットに応じて、中間値(A+B)/2と最大値A
との間の範囲と、最小値Bと前記中間値(A+B)/2
との間の範囲とのいずれか一方を予め関連付けておき、
前記各選択された直交変換重み係数毎に、前記埋め込む
べきビットに従って予め関連付けられたいずれか一方の
範囲の数値である埋込値を生成する埋込値生成手段と、
前記各選択された直交変換重み係数毎に、前記直交変換
重み係数が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の
出力値、すなわち値域として前記最大値Aと前記最小値
Bとの間の値を出力する多対一関数である埋込関数を用
意し、前記多対一埋込関数の出力値が、前記埋込値生成
手段により生成された前記埋込値と一致する多対一の埋
込関数の複数の入力値のうちから、前記直交変換重み係
数に最も近い入力値を特定し、特定した入力値によって
当該直交変換重み係数を置換する手段と、全ての選択さ
れた前記直交変換重み係数について置換された直交変換
データに対して、逆直交変換を施す手段と、を備える画
像データへの識別情報埋込装置。
【0125】(付記7) 付記6記載の画像データへの
識別情報埋込装置によって前記識別情報が埋め込まれた
処理対象画像データから、前記識別情報を抽出するため
の識別情報抽出装置であって、前記処理対象画像データ
に対して直交変換を施し直交変換データを生成する直交
変換手段と、前記直交変換データを構成する係数から、
埋め込み時と同一の複数の異なる直交変換重み係数を選
択する係数選択手段と、前記各選択された直交変換重み
係数毎に、前記直交変換重み係数が取りうる値を定義域
に含むとともに、関数の出力値、すなわち値域として最
大値Aと最小値Bとの間の値を出力する、埋め込み時と
同一の多対一関数である埋込関数を用意し、前記選択さ
れた直交変換重み係数を前記多対一埋込関数に入力し
て、その埋込関数の出力値を求める手段と、前記選択さ
れた全ての直交変換重み係数に対応する前記埋込関数の
出力値の総和を求め、その総和と閾値とを比較して埋め
込まれた前記識別情報を抽出する手段と、を備える画像
データからの識別情報抽出装置。
【0126】(付記8) 原画像データにビットの識別
情報を埋め込むための識別情報埋込プログラムであっ
て、前記原画像データに対して直交変換を施し直交変換
データを生成する直交変換ステップと、前記直交変換デ
ータを構成する係数から複数の異なる直交変換重み係数
を選択する係数選択ステップと、最大値Aと最小値Bと
を与え、埋め込むべきビットに応じて、中間値(A+
B)/2と最大値Aとの間の範囲と、最小値Bと前記中
間値(A+B)/2との間の範囲とのいずれか一方を予
め関連付けておき、前記各選択された直交変換重み係数
毎に、前記埋め込むべきビットに従って予め関連付けら
れたいずれか一方の範囲の数値である埋込値を生成する
埋込値生成ステップと、前記各選択された直交変換重み
係数毎に、前記直交変換重み係数が取りうる値を定義域
に含むとともに、関数の出力値、すなわち値域として前
記最大値Aと前記最小値Bとの間の値を出力する多対一
関数である埋込関数を用意し、前記多対一埋込関数の出
力値が、前記埋込値生成ステップにより生成された前記
埋込値と一致する多対一の埋込関数の複数の入力値のう
ちから、前記直交変換重み係数に最も近い入力値を特定
し、特定した入力値によって当該直交変換重み係数を置
換するステップと、全ての選択された前記直交変換重み
係数について置換された直交変換データに対して、逆直
交変換を施すステップと、を備えるプログラムを記憶し
たコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【0127】(付記9) 付記8記載の画像データへの
識別情報埋込プログラムによって前記識別情報が埋め込
まれた処理対象画像データから、前記識別情報を抽出す
るための識別情報抽出プログラムであって、前記処理対
象画像データに対して直交変換を施し直交変換データを
生成する直交変換ステップと、前記直交変換データを構
成する係数から、埋め込み時と同一の複数の異なる直交
変換重み係数を選択する係数選択ステップと、前記各選
択された直交変換重み係数毎に、前記直交変換重み係数
が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の出力値、
すなわち値域として最大値Aと最小値Bとの間の値を出
力する、埋め込み時と同一の多対一関数である埋込関数
を用意し、前記選択された直交変換重み係数を前記多対
一埋込関数に入力して、その埋込関数の出力値を求める
ステップと、前記選択された全ての直交変換重み係数に
対応する前記埋込関数の出力値の総和を求め、その総和
と閾値とを比較して埋め込まれた前記識別情報を抽出す
るステップと、を備えるプログラムを記憶したコンピュ
ータ読取可能な記憶媒体。
【0128】(付記10) 付記1記載の画像データへ
の識別情報埋込方法によって前記識別情報が埋め込まれ
た処理対象画像データから、前記識別情報を抽出するた
めの識別情報抽出方法であって、前記処理対象画像デー
タに対して直交変換を施し直交変換データを生成する直
交変換ステップと、前記直交変換データを構成する係数
から、埋め込み時と同一の複数の異なる直交変換重み係
数を選択する係数選択ステップと、前記各選択された直
交変換重み係数毎に、前記直交変換重み係数が取りうる
値を定義域に含むとともに、関数の出力値、すなわち値
域として最大値Aと最小値Bとの間の値を出力する埋め
込み時と同一の多対一関数である埋込関数と、想定され
る画像の改変の候補との種類に応じて前記埋込記関数を
変更し、改変の候補種類の画像改変対応の多対一埋め込
み関数を得る関数変更ステップと、全ての改変の候補の
種類に対して、前記選択された直交変換重み係数を画像
改変対応の多対一埋込関数に入力して、その埋込関数の
出力値を求め、さらに前記選択された全ての直交変換重
み係数に対応する画像改変対応の多対一埋込関数の出力
値の総和を求め、その総和と閾値とを比較して埋め込ま
れた識別情報を抽出するとともに、その識別情報の尤度
を求める尤度計算ステップと、全ての改変の候補に応じ
て取得した複数の尤度の中から最大尤度の改変候補を選
択し、それに対応する画像改変対応の多対一埋込関数を
用いて抽出した識別情報を選択し対応画像の識別情報と
するステップと、を備える画像データからの識別情報抽
出方法。
【0129】(付記11) 前記尤度計算ステップは、
全ての直交変換重み係数に対応する画質改変対応の多対
一埋込関数の出力値の総和と前記閾値との差の絶対値を
求め、その値を尤度として出力する付記10記載の画像
データからの識別情報抽出方法。
【0130】(付記12) 前記尤度計算ステップは、
埋め込まれた識別情報が複数ビットの場合には、各ビッ
ト毎に求められた尤度の和を、さらにその複数ビットの
識別情報の値を尤度として出力する付記11記載の画像
データからの識別情報抽出方法。
【0131】(付記13) 前記関数変更ステップは、
画像の改変がコントラストまたは輝度の改変の場合に
は、各多対一埋込関数の定義域を再スケーリングして画
像改変対応の多対一埋込関数を得る付記10記載の画像
データからの識別情報抽出方法。
【0132】(付記14) 付記6記載の画像データへ
の識別情報埋込装置によって前記識別情報が埋め込まれ
た処理対象画像データから、前記識別情報を抽出するた
めの識別情報抽出装置であって、前記処理対象画像デー
タに対して直交変換を施し直交変換データを生成する直
交変換手段と、前記直交変換データを構成する係数か
ら、埋め込み時と同一の複数の異なる直交変換重み係数
を選択する係数選択手段と、前記各選択された直交変換
重み係数毎に、前記直交変換重み係数が取りうる値を定
義域に含むとともに、関数の出力値、すなわち値域とし
て最大値Aと最小値Bとの間の値を出力する埋め込み時
と同一の多対一関数である埋込関数と、想定される画像
の改変の候補との種類に応じて前記埋込記関数を変更
し、改変の候補種類の画像改変対応の多対一埋め込み関
数を得る関数変更手段と、全ての改変の候補の種類に対
して、前記選択された直交変換重み係数を画像改変対応
の多対一埋込関数に入力して、その埋込関数の出力値を
求め、さらに前記選択された全ての直交変換重み係数に
対応する画像改変対応の多対一埋込関数の出力値の総和
を求め、その総和と閾値とを比較して埋め込まれた識別
情報を抽出するとともに、その識別情報の尤度を求める
尤度計算手段と、全ての改変の候補に応じて取得した複
数の尤度の中から最大尤度の改変候補を選択し、それに
対応する画像改変対応の多対一埋込関数を用いて抽出し
た識別情報を選択し対応画像の識別情報とする手段と、
を備える画像データからの識別情報抽出装置。
【0133】(付記15) 付記8記載の画像データへ
の識別情報埋込プログラムによって前記識別情報が埋め
込まれた処理対象画像データから、前記識別情報を抽出
するための識別情報抽出プログラムであって、前記処理
対象画像データに対して直交変換を施し直交変換データ
を生成する直交変換ステップと、前記直交変換データを
構成する係数から、埋め込み時と同一の複数の異なる直
交変換重み係数を選択する係数選択ステップと、前記各
選択された直交変換重み係数毎に、前記直交変換重み係
数が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の出力
値、すなわち値域として最大値Aと最小値Bとの間の値
を出力する埋め込み時と同一の多対一関数である埋込関
数と、想定される画像の改変の候補との種類に応じて前
記埋込記関数を変更し、改変の候補種類の画像改変対応
の多対一埋め込み関数を得る関数変更ステップと、全て
の改変の候補の種類に対して、前記選択された直交変換
重み係数を画像改変対応の多対一埋込関数に入力して、
その埋込関数の出力値を求め、さらに前記選択された全
ての直交変換重み係数に対応する画像改変対応の多対一
埋込関数の出力値の総和を求め、その総和と閾値とを比
較して埋め込まれた識別情報を抽出するとともに、その
識別情報の尤度を求める尤度計算ステップと、全ての改
変の候補に応じて取得した複数の尤度の中から最大尤度
の改変候補を選択し、それに対応する画像改変対応の多
対一埋込関数を用いて抽出した識別情報を選択し対応画
像の識別情報とするステップと、を備えるプログラムを
記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【0134】(付記16) 原画像データにビットの識
別情報を埋め込むための識別情報埋込プログラムであっ
て、前記原画像データに対して直交変換を施し直交変換
データを生成する直交変換ステップと、前記直交変換デ
ータを構成する係数から複数の異なる直交変換重み係数
を選択する係数選択ステップと、最大値Aと最小値Bと
を与え、埋め込むべきビットに応じて、中間値(A+
B)/2と最大値Aとの間の範囲と、最小値Bと前記中
間値(A+B)/2との間の範囲とのいずれか一方を予
め関連付けておき、前記各選択された直交変換重み係数
毎に、前記埋め込むべきビットに従って予め関連付けら
れたいずれか一方の範囲の数値である埋込値を生成する
埋込値生成ステップと、前記各選択された直交変換重み
係数毎に、前記直交変換重み係数が取りうる値を定義域
に含むとともに、関数の出力値、すなわち値域として前
記最大値Aと前記最小値Bとの間の値を出力する多対一
関数である埋込関数を用意し、前記多対一埋込関数の出
力値が、前記埋込値生成ステップにより生成された前記
埋込値と一致する多対一の埋込関数の複数の入力値のう
ちから、前記直交変換重み係数に最も近い入力値を特定
し、特定した入力値によって当該直交変換重み係数を置
換するステップと、全ての選択された前記直交変換重み
係数について置換された直交変換データに対して、逆直
交変換を施すステップと、を備えるプログラム。
【0135】(付記17) 付記16記載の画像データ
への識別情報埋込プログラムによって前記識別情報が埋
め込まれた処理対象画像データから、前記識別情報を抽
出するための識別情報抽出プログラムであって、前記処
理対象画像データに対して直交変換を施し直交変換デー
タを生成する直交変換ステップと、前記直交変換データ
を構成する係数から、埋め込み時と同一の複数の異なる
直交変換重み係数を選択する係数選択ステップと、前記
各選択された直交変換重み係数毎に、前記直交変換重み
係数が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の出力
値、すなわち値域として最大値Aと最小値Bとの間の値
を出力する、埋め込み時と同一の多対一関数である埋込
関数を用意し、前記選択された直交変換重み係数を前記
多対一埋込関数に入力して、その埋込関数の出力値を求
めるステップと、前記選択された全ての直交変換重み係
数に対応する前記埋込関数の出力値の総和を求め、その
総和と閾値とを比較して埋め込まれた前記識別情報を抽
出するステップと、を備えるプログラム。
【0136】(付記18) 付記16記載の画像データ
への識別情報埋込プログラムによって前記識別情報が埋
め込まれた処理対象画像データから、前記識別情報を抽
出するための識別情報抽出プログラムであって、前記処
理対象画像データに対して直交変換を施し直交変換デー
タを生成する直交変換ステップと、前記直交変換データ
を構成する係数から、埋め込み時と同一の複数の異なる
直交変換重み係数を選択する係数選択ステップと、前記
各選択された直交変換重み係数毎に、前記直交変換重み
係数が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の出力
値、すなわち値域として最大値Aと最小値Bとの間の値
を出力する埋め込み時と同一の多対一関数である埋込関
数と、想定される画像の改変の候補との種類に応じて前
記埋込記関数を変更し、改変の候補種類の画像改変対応
の多対一埋め込み関数を得る関数変更ステップと、全て
の改変の候補の種類に対して、前記選択された直交変換
重み係数を画像改変対応の多対一埋込関数に入力して、
その埋込関数の出力値を求め、さらに前記選択された全
ての直交変換重み係数に対応する画像改変対応の多対一
埋込関数の出力値の総和を求め、その総和と閾値とを比
較して埋め込まれた識別情報を抽出するとともに、その
識別情報の尤度を求める尤度計算ステップと、全ての改
変の候補に応じて取得した複数の尤度の中から最大尤度
の改変候補を選択し、それに対応する画像改変対応の多
対一埋込関数を用いて抽出した識別情報を選択し対応画
像の識別情報とするステップと、を備えるプログラム。
【0137】
【発明の効果】本発明によれば、画像に、ある一定の強
度以上で、あるいは一定の画像の改変量以下で、バイナ
リの識別情報の埋め込みを行うことができる。
【0138】また、本発明によれば、埋込関数に非周期
関数を用いることにより、悪意の第3者の解析をより困
難にし、悪意の改竄を行いにくくすることができる。
【0139】さらに、本発明によれば、コントラスト等
の改変に対応した埋込関数で抽出した複数の識別情報の
候補を、求められた尤度で判定することにより、識別情
報の読み出しの耐性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における識別情報の埋め
込み手順を示すフロー図。
【図2】 本発明の実施の形態における埋込用コンピュ
ータの構成を示すブロック図。
【図3】 本発明の実施の形態における埋込関数を示す
グラフ図。
【図4】 本発明の実施の形態における抽出用コンピュ
ータの構成を示すブロック図。
【図5】 本発明の第1の実施の形態における埋込値の
抽出手順を示すフロー図。
【図6】 従来技術における署名画像の埋め込みおよび
抽出を説明する説明図。
【図7】 本発明の第2の実施の形態における埋込情報
の抽出手順を示すフロー図。
【図8】 本発明の第2の実施の形態における埋込情報
の抽出手順を示すフロー図。
【符号の説明】
1 CPU 2 入力用ディスク装置 3 ROM 4 出力用ディスク装置 5 出力装置 11 直交変換処理部 12 係数抽出処理部 13 係数置換部 14 係数埋込部 15 逆直交変換部 16 直交変換処理部 17 係数抽出処理部 18 識別情報算出部 21 原画像データ 22 処理対象画像データ 31 プログラム 32 識別情報 33 埋込関数 34 プログラム 41 識別情報埋込済画像データ B バス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森松 映史 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号富士通株式会社内 (72)発明者 伊藤 隆 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号富士通株式会社内 Fターム(参考) 5B057 AA20 CA01 CA02 CA08 CB01 CB02 CB08 CB19 CE08 CG05 CH01 CH12 CH14 5C063 CA09 CA23 CA36 DA07 DA13 EB01 5C076 AA14 BA06 5J064 AA00 BA16 BC01 BC14 BC22 BC25 BD02 BD03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像データにビットの識別情報を埋め
    込むための識別情報埋込方法であって、 前記原画像データに対して直交変換を施し直交変換デー
    タを生成する直交変換ステップと、 前記直交変換データを構成する係数から複数の異なる直
    交変換重み係数を選択する係数選択ステップと、 最大値Aと最小値Bとを与え、埋め込むべきビットに応
    じて、中間値(A+B)/2と最大値Aとの間の範囲
    と、最小値Bと前記中間値(A+B)/2との間の範囲
    とのいずれか一方を予め関連付けておき、前記各選択さ
    れた直交変換重み係数毎に、前記埋め込むべきビットに
    従って予め関連付けられたいずれか一方の範囲の数値で
    ある埋込値を生成する埋込値生成ステップと、 前記各選択された直交変換重み係数毎に、前記直交変換
    重み係数が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の
    出力値、すなわち値域として前記最大値Aと前記最小値
    Bとの間の値を出力する多対一関数である埋込関数を用
    意し、前記多対一埋込関数の出力値が、前記埋込値生成
    ステップにより生成された前記埋込値と一致する多対一
    の埋込関数の複数の入力値のうちから、前記直交変換重
    み係数に最も近い入力値を特定し、特定した入力値によ
    って当該直交変換重み係数を置換するステップと、 全ての選択された前記直交変換重み係数について置換さ
    れた直交変換データに対して、逆直交変換を施すステッ
    プと、 を備える画像データへの識別情報埋込方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像データへの識別情報
    埋込方法によって前記識別情報が埋め込まれた処理対象
    画像データから、前記識別情報を抽出するための識別情
    報抽出方法であって、 前記処理対象画像データに対して直交変換を施し直交変
    換データを生成する直交変換ステップと、 前記直交変換データを構成する係数から、埋め込み時と
    同一の複数の異なる直交変換重み係数を選択する係数選
    択ステップと、 前記各選択された直交変換重み係数毎に、前記直交変換
    重み係数が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の
    出力値、すなわち値域として最大値Aと最小値Bとの間
    の値を出力する、埋め込み時と同一の多対一関数である
    埋込関数を用意し、前記選択された直交変換重み係数を
    前記多対一埋込関数に入力して、その埋込関数の出力値
    を求めるステップと、 前記選択された全ての直交変換重み係数に対応する前記
    埋込関数の出力値の総和を求め、その総和と閾値とを比
    較して埋め込まれた前記識別情報を抽出するステップ
    と、 を備える画像データからの識別情報抽出方法。
  3. 【請求項3】 前記直交変換重み係数を置換するステッ
    プは、 ある特定のビットを埋め込むために選択された前記複数
    の直交変換重み係数の置換による改変量の総和が予め決
    められた閾値以下となるように係数の置換を制御する請
    求項1記載の画像データへの識別情報埋込方法。
  4. 【請求項4】 前記埋込値生成ステップは、 ある特定のビットを埋め込むために選択された前記複数
    の直交変換重み係数毎に決定する埋込値の総和が予め決
    められた閾値以上あるいは以下となるように決定する請
    求項1記載の画像データへの識別情報埋込方法。
  5. 【請求項5】 前記多対一埋込関数は定義域の入力値に
    対して出力値が周期性がなく、かつ埋め込む直交変換重
    み係数毎に異なるものである請求項1または2記載の識
    別情報埋込方法または識別情報抽出方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の画像データへの識別情報
    埋込方法によって前記識別情報が埋め込まれた処理対象
    画像データから、前記識別情報を抽出するための識別情
    報抽出方法であって、 前記処理対象画像データに対して直交変換を施し直交変
    換データを生成する直交変換ステップと、 前記直交変換データを構成する係数から、埋め込み時と
    同一の複数の異なる直交変換重み係数を選択する係数選
    択ステップと、 前記各選択された直交変換重み係数毎に、前記直交変換
    重み係数が取りうる値を定義域に含むとともに、関数の
    出力値、すなわち値域として最大値Aと最小値Bとの間
    の値を出力する埋め込み時と同一の多対一関数である埋
    込関数と、想定される画像の改変の候補との種類に応じ
    て前記埋込記関数を変更し、改変の候補種類の画像改変
    対応の多対一埋め込み関数を得る関数変更ステップと、 全ての改変の候補の種類に対して、前記選択された直交
    変換重み係数を画像改変対応の多対一埋込関数に入力し
    て、その埋込関数の出力値を求め、さらに前記選択され
    た全ての直交変換重み係数に対応する画像改変対応の多
    対一埋込関数の出力値の総和を求め、その総和と閾値と
    を比較して埋め込まれた識別情報を抽出するとともに、
    その識別情報の尤度を求める尤度計算ステップと、 全ての改変の候補に応じて取得した複数の尤度の中から
    最大尤度の改変候補を選択し、それに対応する画像改変
    対応の多対一埋込関数を用いて抽出した識別情報を選択
    し対応画像の識別情報とするステップと、 を備える画像データからの識別情報抽出方法。
  7. 【請求項7】 前記尤度計算ステップは、全ての直交変
    換重み係数に対応する画質改変対応の多対一埋込関数の
    出力値の総和と前記閾値との差の絶対値を求め、その値
    を尤度として出力する請求項6記載の画像データからの
    識別情報抽出方法。
  8. 【請求項8】 前記尤度計算ステップは、埋め込まれた
    識別情報が複数ビットの場合には、各ビット毎に求めら
    れた尤度の和を、さらにその複数ビットの識別情報の値
    を尤度として出力する請求項7記載の画像データからの
    識別情報抽出方法。
  9. 【請求項9】 前記関数変更ステップは、画像の改変が
    コントラストまたは輝度の改変の場合には、各多対一埋
    込関数の定義域を再スケーリングして画像改変対応の多
    対一埋込関数を得る請求項6記載の画像データからの識
    別情報抽出方法。
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