JP2002018979A - コーティングカレンダー、コーティングカレンダーユニット及びコーティング荷重の制御方法 - Google Patents

コーティングカレンダー、コーティングカレンダーユニット及びコーティング荷重の制御方法

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JP2002018979A
JP2002018979A JP2000206736A JP2000206736A JP2002018979A JP 2002018979 A JP2002018979 A JP 2002018979A JP 2000206736 A JP2000206736 A JP 2000206736A JP 2000206736 A JP2000206736 A JP 2000206736A JP 2002018979 A JP2002018979 A JP 2002018979A
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coating
roll
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rubber
load
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Yoichi Kimura
要一 木村
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴムコーティング部材の品質を向上させるとと
もに、容易にゴムコーティングすることができるコーテ
ィングカレンダーを得る。 【解決手段】搬送されるスチールコードS(以下、「コ
ードS」と略す。)は、第1のコーティングカレンダー
12によりゴムコーティングされる。このゴムコーティ
ングは、コードSの搬送速度に応じて制御部36により
油圧シリンダー26が制御され最適なコーティング荷重
に設定される。これにより、容易にゴムコーティングし
たゴムコーティング部材の品質を向上させることができ
る。また、油圧シリンダー26を用いているため、摩耗
を極力防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリールから巻き
出したスチールコードまたはテキスタイルコード等にゴ
ムをコーティングするコーティングカレンダー、コーテ
ィングカレンダーユニット及びコーティング荷重の制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のクリールから巻き出したスチール
コードには、コーティングカレンダーによりゴムがコー
ティングされる。図4に示すように、コーティングカレ
ンダーは、シャフト102に一体形成されたロール10
4を有する第1のロール部材100を備えている。な
お、このロール104の外周面にはコーティング用ゴム
Bが付着している。シャフト104の両端部は、ロール
軸箱106により支持されている。各ロール軸箱106
の下部には、コーティング荷重を検出するためのロード
セル108がそれぞれ設けられており、各ロードセル1
08は押しネジ110の先端部と接触している。そし
て、押しネジ110の後端部には駆動部112が接続さ
れており、この駆動部112が駆動することにより押し
ネジ110が各ロードセル108を上下方向に移動させ
る構成である。
【0003】一方、図5(A)に示すように、第1のロ
ール部材100の上方には、第2のロール部材114が
固定されている。この第2のロール部材114は、固定
されたシャフト(図示省略)の略中央にロール116が
嵌め込まれて構成されている。なお、ロール116の外
周面にもコーティング用ゴムBが付着している。また、
図示しないが、第2のロール部材114の近傍には第3
のロール部材が設けられており、第2のロール部材と第
3のロール部材との間からゴムが送り出される構成とな
っている。なお、第3のロール部材のシャフトには、図
示しないモータの駆動軸と機械的に接続しており、モー
タの駆動軸の回転により第3のロール部材のシャフトが
回転する構成である。
【0004】ところで、上記コーティングカレンダーに
よるコーティングは、クリールから巻き出された複数の
コードを第1のロール部材100のロール104と第2
のロール部材114のロール116との間に通し、第1
のロール部材100のロール及び第2のロール部材11
4のロール116の外周面に付着したコーティング用ゴ
ムをスチールコードSの上面側にコーティングしていく
が、従来ではこのコーティングは作業者の経験に基づい
て、作業者が目視により第1のロール部材100のロー
ル104と第2のロール部材114のロール116との
間のギャップを押しネジ110により調整して行ってい
た(ギャップ制御)。
【0005】このように、作業者のカン・コツでギャッ
プ制御を行うと、図5(B)、(C)に示すように、ス
チールコードSにゴムコーティングされたゴムコーティ
ング部材において、コーティングされたゴムが接触不良
となる「浮き」や、ゴムコーティング部材の略中央部の
スチールコードSが露出する「噛み」が発生することが
あり、これらの「浮き」、「噛み」を確実に防止するこ
とができないという問題があった。
【0006】また、このギャップ制御では、各ロール部
材110、114を構成するシャフト102及びロール
104が熱膨張した場合に十分に対応することができな
いという問題があった。すなわち、ロール104及びフ
レーム(図示省略)等が熱膨張すると、ギャップが異な
るため、同じ操作をしてもギャップを正確に制御するこ
とができないという問題があった。
【0007】さらに、作業者のカン・コツは、作業者の
経験に基づくものであるが故に知識として他人に伝達す
ることが困難であるとともに、現状では後継者が育って
いないという問題があった。
【0008】一方、スチールコードSの搬送速度の速度
変動が生ずると、その変動に伴ないコーティング荷重も
変動させる必要があるが、一般にスチールコードSの搬
送速度の速度変動に伴なうコーティング荷重の変動を上
記ギャップ制御により行うのは困難である。このため、
押しネジ110の先端に設けたロードセル108により
コーティング荷重を検出し、この検出結果が所定値にな
るように押しネジを調整してコーティング荷重を制御す
る方法(荷重制御)もあるが、この方法では各ロール部
材100、114を構成するシャフト102及びロール
104が熱膨張した場合に十分に対応することができる
反面、押しネジ110が摩耗してしまうといった別の問
題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記事実を考慮し、ゴムコーティング部材の品質を向上さ
せるとともに、容易にゴムコーティングすることができ
るコーティングカレンダー、コーティングカレンダーユ
ニット及びコーティング荷重の制御方法を提供すること
を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のコーテ
ィングカレンダーでは、第1のロール部材と、第1のロ
ール部材に対向して設けられ、第1のロール部材との間
を搬送するコードをコーティングするためのゴムが付着
される第2のロール部材と、第1のロール部材の両端部
を支持し、第1のロール部材を第2のロール部材の方向
に移動させ、前記第1のロール部材と第2のロール部材
との間に作用するコーティング荷重を調整する調整手段
と、コーティング荷重を検出する検出手段と、調整手段
と電気的に接続し、コードの搬送速度に応じて前記コー
ティング荷重が適正値になるように該調整手段を制御す
る制御手段と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0011】次に、請求項1に記載のコーティングカレ
ンダーの作用及び効果について説明する。
【0012】コーティングカレンダーにおいては、第1
のロール部材と第2のロール部材との間をコードが搬送
される。このとき、搬送されるコードの片面には、第2
のロール部材に付着されたゴムがコーティングされる。
このように、搬送されるコードは、ゴムコーティングさ
れ、ゴムコーティング部材として下流に搬送される。
【0013】ここで、品質良好なゴムコーティング部材
を得るためには、第1のロール部材のロールと第2のロ
ール部材のロールとの間に作用するコーティング荷重が
大きく影響し、このコーティング荷重をコードの搬送速
度に応じて適切に変化させなければならない。
【0014】そこで、本発明では、調整手段を設け、こ
の調整手段をコードの搬送速度に応じてコーティング荷
重が適正値になるように制御手段により制御して第1の
ロール部材を第2のロール部材の方向に移動させること
により、第1のロール部材と第2のロール部材との間に
作用するコーティング荷重が調整(荷重制御)される。
このように荷重制御をすることにより、コードの搬送速
度に応じて適正なコーティング荷重を得ることができ
る。
【0015】この結果、従来のように熟練した作業者の
経験がなくても、容易に成形されたゴムコーティング部
材の品質を良好に保つことができる。
【0016】また、本発明では荷重制御を行っているた
め、従来のように押しネジによるロール間のギャップを
調整するギャップ制御と比較して、例えば第1のロール
部材及び第2のロール部材が熱膨張した場合でも、正確
にコーティング荷重を調整でき品質良好なゴムコーティ
ング部材を得ることができる。
【0017】請求項2に記載のコーティングカレンダー
では、調整手段は油圧シリンダーであることを特徴とす
る。
【0018】次に、請求項2に記載のコーティングカレ
ンダーの作用及び効果について説明する。
【0019】調整手段を油圧シリンダーとすることによ
り、従来のように押しネジを使用する場合と違って、油
圧シリンダー自体の摩耗を極力防止することができる。
【0020】請求項3に記載のコーティングカレンダー
では、制御手段は、コードの搬送速度とコーティング荷
重との関係を示すテーブルを有し、テーブルによりコー
ドの搬送速度に適切なコーティング荷重を出力すること
を特徴とする。
【0021】次に、請求項3に記載のコーティングカレ
ンダーの作用及び効果について説明する。
【0022】制御手段は、コードの搬送速度とコーティ
ング荷重との関係を示すテーブルを有し、このテーブル
によりコードの搬送速度に適切なコーティング荷重を出
力するため、容易に適切なコーティング荷重を得ること
ができる。このため、搬送するコードにゴムコーティン
グされたゴムコーティング部材の品質を向上させること
ができる。
【0023】請求項4に記載のコーティングカレンダー
では、調整手段に接続され第1のロール部材のロール第
2のロール部材のロールとの間隔を調整する押しネジ
と、押しネジを移動させる駆動部を備えたことを特徴と
する。
【0024】次に、請求項4に記載のコーティングカレ
ンダーの作用及び効果について説明する。
【0025】調整手段には押しネジが接続されている。
この押しネジは駆動部により移動し、この押しネジの移
動により第1のロール部材のロールと第2のロール部材
のロールとの間隔(ギャップ)が調整される。
【0026】このため、請求項1に記載した発明では制
御手段により制御された調整手段による荷重制御を説明
したが、本発明では、作業者の選択により押しネジによ
るギャップ制御をすることができる。この結果、従来か
ら押しネジによるギャップ制御に慣れ親しんできた作業
者に対しては、従来どおり押しネジによりギャップ制御
をすることができる。
【0027】請求項5に記載のコーティングカレンダー
ユニットでは、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
コーティングカレンダーを複数並列して備え、一方のコ
ーティングカレンダーによりコードの片面がゴムコーテ
ィングされ、他方のコーティングカレンダーによりコー
ドの他の片面がゴムコーティングされることを特徴とす
る。
【0028】次に、請求項5に記載のコーティングカレ
ンダーユニットの作用及び効果について説明する。
【0029】本発明のコーティングカレンダーユニット
によれば、コードの両面を適切なコーティング荷重でゴ
ムコーティングすることができる。このため、「浮
き」、「噛み」が発生することがない。
【0030】請求項6に記載のコーティングカレンダー
ユニットでは、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
コーティングカレンダーの第1のロール部材を構成する
ロールの外周面に、コードをコーティングするためのゴ
ムを付着させることを特徴とする。
【0031】次に、請求項6に記載のコーティングカレ
ンダーユニットの作用及び効果について説明する。
【0032】請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコ
ーティングカレンダーの第1のロール部材を構成するロ
ールの外周面に、コードをコーティングするためのゴム
を付着させることにより、搬送されるコードの両面をゴ
ムコーティングすることができる。このため、請求項5
に記載したコーティングカレンダーユニットを用いた場
合よりも、部品点数を少なくでき、ラインコスト及びメ
ンテナンスコストを低減することができる。
【0033】請求項7に記載のコーティング荷重の制御
方法では、搬送されるコードにゴムを押し付けコーティ
ングするときの押付力を制御するコーティング荷重の制
御方法であって、搬送されるコードの搬送速度に基づい
て押付力が適正値になるように制御することを特徴とす
る。
【0034】次に、請求項7に記載のコーティング荷重
の制御方法の作用及び効果について説明する。
【0035】搬送されるコードにゴムをコーティングす
るときのコーティング荷重が搬送されるコードの搬送速
度に基づいて適正値になるように制御されるため、品質
良好のゴムコーティング部材を成形することができる。
また、このような荷重制御を行うことにより、従来のよ
うな押しネジによるロール間のギャップ制御と比較し
て、例えば、例えば第1のロール部材のロール及びシャ
フトが熱膨張した場合でも、正確にコーティング荷重を
調整でき、品質良好なゴムコーティング部材を得ること
ができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係るコーティングカレンダーについて
説明する。図1は本発明のコーティングカレンダーの部
分的な概略構成図であり、図2は本発明のコーティング
カレンダーユニットによりコードがコーティングされる
状態を示した状態図である。
【0037】図示しないが、本発明であるコーティング
カレンダーユニットは、例えばカレンダートレーンを構
成する装置として用いられている。このコーティングカ
レンダーユニットは、同じくカレンダートレーンを構成
する複数のクリールから巻き出された複数本のスチール
コード(あるいはテキスタイルコード)にコーティング
用ゴム(未加硫のもの)をコーティングして、ゴムコー
ティング部材を成形する機能を有している。
【0038】図2に示すように、本実施形態のコーティ
ングカレンダーユニット10は、スチールコードSの上
面をゴムコーティングする第1のコーティングカレンダ
ー12と、第1のコーティングカレンダー12のコード
搬送方向下流側に設けられ、上面がゴムコーティングさ
れたスチールコードSの下面をゴムコーティングする第
2のコーティングカレンダー14とで構成されている。
【0039】図1に示すように、第1のコーティングカ
レンダー12は、第1のロール部材16を備えている。
この第1のロール部材16は、搬送されるスチールコー
ドSを下方から支持するロール18と、このロール18
と一体成形されたシャフト20で構成されている。この
シャフト20の両端部は各ロール軸箱22を貫通し、ロ
ール軸箱22により回転可能に支持されている。なお、
シャフト20は、図示しないモータの駆動軸と接続して
おり、モータの回転駆動により回転する構成となってい
る。
【0040】また、各ロール軸箱22の下部にはロード
セル24が接触してそれぞれ設けられている。これらの
ロードセル24により、スチールコードSをゴムコーテ
ィングするときのコーティング荷重が検出される。ま
た、ロードセル24の下部には油圧シリンダー26がそ
れぞれ設けられている。なお、図示しないが、この油圧
シリンダー26は、シリンダー本体と、ロッドを有して
いる。
【0041】各ロードセル24は、油圧シリンダー26
を構成するロッドが固定されこのロッドによりシリンダ
ー本体が押し出されることにより上方へ押上げられ、ま
た、シリンダー本体が引き戻されることにより下方へ下
げられる。これにより、第1のロール部材16が上下方
向に移動可能となる。
【0042】また、各油圧シリンダ26の底部には、押
しネジ28の先端部がそれぞれ取り付けられている。こ
の押しネジ28の後端部は駆動部30内部の雌ネジと螺
合しており、この駆動部30の駆動により、押しネジ2
8が上下方向に移動する構成となっている。
【0043】ここで、コーティング荷重が所定値になる
ように制御する制御手段について説明する。
【0044】制御手段32は、コーティング荷重を検出
するロードセル24を備えている。このロードセル24
は制御部36と電気的に接続されている。この制御部3
6には、スチールコードSの搬送速度とコーティング荷
重との関係がテーブルとして保存されている。なお、こ
のテーブルは、搬送されるスチールコードSの径、成形
されるゴムコーティング部材の厚さ等により複数保存さ
れている。また、制御部36は電磁比例弁38と電気的
に接続されている。また、電磁比例弁38は油圧シリン
ダ26と接続されている。さらに、電磁比例弁38は、
ポンプとして機能する油圧ユニット40と接続されてい
る。
【0045】一方、図2に示すように、第1のロール部
材16の上方には、第2のロール部材42が回転可能に
設けられている。この第2のロール部材42は、第1の
ロール部材16と同様の構成であり、ロール44とこの
ロール44と一体形成されたシャフト46で構成されて
いる。このシャフト46は上下方向に移動しないように
回転可能に固定されている。なお、このシャフト46
は、図示しないモータの駆動軸と接続しており、モータ
の回転駆動により回転する構成となっている。また、ロ
ール44の外周面には、スチールコードSをコーティン
グするためのコーティング用ゴムが付着されている。
【0046】また、第2のロール部材42の近傍には、
第3のロール部材48が設けられている。この第3のロ
ール部材48も、第1のロール部材16と同様の構成で
あり、ロール50とこのロール50に一体形成されたシ
ャフト52で構成されている。また、第3のロール部材
48のシャフト52は、図示しないモータの回転軸と機
械的に接続しており、モータによる駆動力が伝達されて
回転する構成である。この第2のロール部材42のロー
ル44と第3のロール部材48のロール50との間隔を
調整することにより、コーティング用ゴムBが所定の厚
さとされる。
【0047】以上説明したように、第1のコーティング
カレンダー12は、第1のロール部材16、第2のロー
ル部材42、第3のロール部材48及び制御手段32に
より構成されている。
【0048】また、図2に示すように、第1のコーティ
ングカレンダー12のコード搬送方向下流側には、第2
のコーティングカレンダー14が設けられている。第2
のコーティングカレンダー14も、第1のコーティング
カレンダー12と同様の構成であり、第1のロール部材
56、第2のロール部材58、第3のロール部材60及
び制御手段(図示省略)により構成されている。また、
第1のロール部材56の下方には、ロードセル62、油
圧シリンダー64がそれぞれ設けられている。
【0049】さらに、図示しないが、第2のコーティン
グカレンダー14のコード搬送方向下流側には、成形さ
れたゴムコーティング部材を裁断するカッタが設けられ
ており、裁断されたゴムコーティング部材が図示しない
ロールにより所定の長さに巻き取られる。
【0050】次に、本実施形態のコーティングカレンダ
ーの作用及び効果について説明する。
【0051】複数のクリールから巻き出された複数のス
チールコードSは、第1のコーティングカレンダー12
に図2中矢印E方向に搬送される。第1のコーティング
カレンダー12では、スチールコードSの上面にコーテ
ィング用ゴムが以下に示す工程によりコーティングされ
る。
【0052】すなわち、第1のコーティングカレンダー
12に搬送されたスチールコードSの下側は、図2中矢
印A方向に回転する第1のロール部材16のロール18
に支持される。このとき、図2中矢印C方向に回転した
第2のロール部材42と矢印D方向に回転した第3のロ
ール部材48により、第2のロール部材42のロール4
4上のコーティング用ゴムBが一様に所定の厚さにさ
れ、このコーティング用ゴムBが搬送されるスチールコ
ードSの上面にコーティングされていく。
【0053】なお、スチールコードSがゴムコーティン
グされるときのコーティング荷重は、第1のロール部材
16のロール18と第2のロール部材42のロール44
との間隔(ギャップ)により決定される。
【0054】ところで、搬送されるスチールコードSの
搬送速度は、常に一定の搬送速度で搬送されるわけでは
なく、搬送速度に変動が生じる場合がある。スチールコ
ードSの搬送速度に変動が生じた場合には、その変動に
応じてコーティンング荷重を変動させなければ、品質良
好のゴムコーティング部材を成形することができない。
【0055】そこで、本発明では、スチールコードSの
搬送速度に応じたコーティング荷重を得るため、油圧シ
リンダー26内部の油圧を制御部36により制御してい
る。
【0056】以下、本発明であるコーティング荷重の制
御方法について説明する。
【0057】先ず、現在のコーティング荷重がロードセ
ル24により検出される。なお、ロードセル24では、
第1のロール部材16の自重を含めた値として検出され
る。この検出結果は制御部36に送信される。
【0058】制御部36にはスチールコードSの搬送速
度とコーティング荷重との関係を表すテーブル及び第1
のロール部材16の自重が予め保存されており、送信さ
れたコーティング荷重が現在のスチールコードSの搬送
速度におけるコーティング荷重として適正なものか否か
が判断される。このときの制御部36では、第1のロー
ル部材16の自重を差し引いて判断される。この結果、
適正なものと判断された場合にはこのコーティング荷重
を維持すべく電磁比例弁38にその信号を送信し油圧シ
リンダー26内部の油圧を一定に保つ。一方、適正でな
いと判断した場合には電磁比例弁38にその信号を送信
し、油圧シリンダー26内部へ油を供給したり油圧シリ
ンダー26内部から油を抜くことにより油圧シリンダー
26内部の油圧が所定値になるように制御する。
【0059】その結果、現在のコーティング荷重が適正
値よりも小さい場合には、油圧シリンダー26内部の油
圧が高められるため、油圧シリンダー26を構成するシ
リンダー本体が押出され、ロードセル24及び第1のロ
ール部材16を第2のロール部材42の方向に押上げ
る。これにより、ロードセル24で検出されるコーティ
ング荷重が適正値になるように制御される。一方、現在
のコーティング荷重が適正値よりも大きな場合には、油
圧シリンダー26内部の油圧が下げられるため、第2の
ロール部材42の自重によりシリンダー本体が油圧シリ
ンダー26内部に戻され、ロードセル24及び第1のロ
ール部材16の位置が引き下げられる。これにより、ロ
ードセル24で検出されるコーティング荷重が適正値に
なるように制御される。
【0060】上記したように、スチールコードSの搬送
速度は時間と共に変動するものであり、常に搬送速度に
対応した適正なコーティング荷重を得るため、常時ロー
ドセル24によりコーティング荷重が検出されている。
スチールコードSの搬送速度が変動した場合には、制御
部36において変動後の搬送速度に応じた適正なコーテ
ィング荷重が出力され、出力されたコーティング荷重と
なるように電磁比例弁38を介して油圧シリンダー26
内部の油圧が制御されていく。
【0061】以上のようにして、コーティング荷重は、
常にスチールコードSの搬送速度に応じた適正な値に制
御されているので、品質良好なゴムコーティング部材を
得ることができる。
【0062】また、上記荷重制御であれば、従来技術で
示したギャップ制御のように作業者のカン・コツによる
こともなく、容易に行うことができる。
【0063】また、第1のロール部材16のロール18
及びシャフト20が熱膨張した場合でも、荷重制御をし
ているため、適切なコーティング荷重を設定することが
できる。さらに、従来技術のように押しネジ28による
調整ではなく、油圧シリンダー26により調整を行って
いるため、摩耗等の問題は生じない。
【0064】なお、本発明では、油圧シリンダー26の
底部に押しネジ28の先端部が取り付けられているた
め、熟練した作業者が従来のように押しネジ28による
ギャップ制御を好む場合には、押しネジ28による調整
方法を行うことができる。
【0065】すなわち、作業者は、上記した荷重制御と
従来どおりの押しネジ28によるギャップ制御をいずれ
か一方を選択することができ、利便性の向上が図られて
いる。
【0066】このように、第1のコーティングカレンダ
ー12によりスチールコードSの上面にコーティング用
ゴムがコーティングされた後、スチールコードSは第2
のコーティングカレンダー14に搬送されスチールコー
ドSの下面がゴムコーティングされる。
【0067】ここで、第2のコーティングカレンダー1
4によるゴムコーティングも、第1のコーティングカレ
ンダー12によるゴムコーティングと全く同様に、荷重
制御により行われる。これにより、品質良好のゴムコー
ティング部材を成形することができる。
【0068】以上のように、第1のコーティングカレン
ダー12及び第2のコーティングカレンダー14により
ゴムコーティングされたスチールコードSは、ゴムコー
ティング部材として下流に搬送される。そして、カッタ
により所定の長さに裁断された後、裁断された複数のゴ
ムコーティング部材が所定の長さに巻き取られる。
【0069】なお、上記実施形態のコーティング荷重の
制御方法では、ロードセル24によりコーティング荷重
を検出するロードセル方式を説明したが、これに限られ
るものではない。すなわち、図6に示すように、油圧シ
リンダー26と接続する圧力センサ34を設け、この圧
力センサ34によりロードセル24に作用するコーティ
ング荷重(シリンダー本体の面積×圧力センサによる圧
力値)を検出し、この検出結果及び制御部36の信号に
基づいて油圧シリンダー26内部の油圧を制御してもよ
い(圧力センサ方式)。なお、この方式では、ロードセ
ル24は荷重値を表示するだけであり、コーティング荷
重の制御には使用しない。
【0070】上記ロードセル方式でコーティング荷重を
制御する場合にはコーティング荷重の検出精度を高める
ことができるが、圧力センサ方式の場合には保全性に優
れたものとすることができる。
【0071】また、第1のコーティングカレンダー12
及び第2のコーティングカレンダー14の配置は、上記
実施形態で示した形態に限られず、例えば第1のコーテ
ィングカレンダー12の上方に第2のコーティングカレ
ンダー14を設ける等、適宜配置を換えて用いても良
い。
【0072】さらに、上記実施形態では、3本のコーテ
ィングカレンダーである第1のコーティングカレンダー
12と第2のコーティングカレンダー14により、スチ
ールコードSの両面をゴムコーティングしたが、図3に
示すように、例えば、4本のコーティングカレンダー
(図ではS型)、すなわち固定された第1のロール部材
16を構成するロール18の外周面にコーティング用ゴ
ムBを付着させておき、第1のコーティングカレンダー
12のみにより、スチールコードSの両面をゴムコーテ
ィングしてもよい。この場合、第1のロール部材16の
近傍に、第4のロール部材66を設けておき、第1のロ
ール部材16のロール18と第4のロール部材66のロ
ール68との間隔を調整することにより、第1のロール
部材16のロール18に付着するコーティング用ゴムB
の厚さを調整することが好ましい。
【0073】これにより、スチールコードSが第1のコ
ーティングカレンダー12を通過するだけで、スチール
コードSの上下両面が同時にゴムコーティングされるた
め、第2のコーティングカレンダー14が不要となる。
この結果、部品点数が減り、ラインコスト及びメンテナ
ンスコストを低減させることができる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、ゴムコーティング部材
の品質を向上させるとともに、容易にゴムコーティング
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のコーティングカレンダー
の部分的な概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態のコーティングカレンダー
ユニットによりコードがコーティングされる状態を示し
た状態図である。
【図3】本発明の一実施形態のコーティングカレンダー
と別形態のコーティングカレンダーの概略構成図であ
る。
【図4】従来技術であるコーティングカレンダーの概略
構成図である。
【図5】従来技術であるコーティングカレンダーにより
ゴムコーティングした状態を示す状態図である。
【図6】本発明の一実施形態のコーティングカレンダー
と別形態のコーティングカレンダーの部分的な概略構成
図である。
【符号の説明】
10 コーティングカレンダーユニット 12 第1のコーティングカレンダー(コーティン
グカレンダー) 14 第2のコーティングカレンダー(コーティン
グカレンダー) 16 第1のロール部材 24 ロードセル(検出手段) 26 油圧シリンダー(調整手段) 28 押しネジ 30 駆動部 32 制御手段 42 第2のロール部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のロール部材と、 前記第1のロール部材に対向して設けられ、該第1のロ
    ール部材との間を搬送するコードをコーティングするた
    めのゴムが付着される第2のロール部材と、 前記第1のロール部材の両端部を支持し、該第1のロー
    ル部材を前記第2のロール部材の方向に移動させ、前記
    第1のロール部材と前記第2のロール部材との間に作用
    するコーティング荷重を調整する調整手段と、 前記コーティング荷重を検出する検出手段と、 前記調整手段と電気的に接続し、前記コードの搬送速度
    に応じて前記コーティング荷重が適正値になるように該
    調整手段を制御する制御手段と、 を含んで構成されたことを特徴とするコーティングカレ
    ンダー。
  2. 【請求項2】前記調整手段は、油圧シリンダーであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のコーティングカレンダ
    ー。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、前記コードの搬送速度と
    前記コーティング荷重との関係を示すテーブルを有し、
    該テーブルにより前記コードの搬送速度に適切な前記コ
    ーティング荷重を出力することを特徴とする請求項1又
    は2に記載のコーティングカレンダー。
  4. 【請求項4】前記調整手段に接続され前記第1のロール
    部材のロール前記第2のロール部材のロールとの間隔を
    調整する押しネジと、該押しネジを移動させる駆動部を
    備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項
    に記載のコーティングカレンダー。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコ
    ーティングカレンダーを複数並列して備え、 前記一方のコーティングカレンダーにより前記コードの
    片面がゴムコーティングされ、他方のコーティングカレ
    ンダーにより前記コードの他の片面がゴムコーティング
    されることを特徴とするコーティングカレンダーユニッ
    ト。
  6. 【請求項6】請求項1乃至4のいずれか1項に記載のコ
    ーティングカレンダーの前記第1のロール部材を構成す
    るロールの外周面に、前記コードをコーティングするた
    めのゴムを付着させることを特徴とするコーティングカ
    レンダー。
  7. 【請求項7】搬送されるコードにゴムを押し付けコーテ
    ィングするときの該押付力を制御するコーティング荷重
    の制御方法であって、 搬送されるコードの搬送速度に基づいて前記押付力が適
    正値になるように制御することを特徴とするコーティン
    グ荷重の制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003078140A1 (fr) * 2002-03-18 2003-09-25 Kabushiki Kaisha Bridgestone Procede et dispositif de revetement d'un cable metallique et d'un fil d'acier avec du caoutchouc
JP2007044913A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Bridgestone Corp カレンダ装置及びそのロール間隔調整方法
JP2017035825A (ja) * 2015-08-10 2017-02-16 住友ゴム工業株式会社 ゴムシート材料の製造装置および製造方法

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