JP2002017735A - 心臓手術に用いる帯状用具 - Google Patents

心臓手術に用いる帯状用具

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JP2002017735A
JP2002017735A JP2000202658A JP2000202658A JP2002017735A JP 2002017735 A JP2002017735 A JP 2002017735A JP 2000202658 A JP2000202658 A JP 2000202658A JP 2000202658 A JP2000202658 A JP 2000202658A JP 2002017735 A JP2002017735 A JP 2002017735A
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cardiac operation
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Yoichi Kikuchi
洋一 菊池
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AX KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手術中に視野確保のため心臓を持ち上げる際
に、心臓にかかる上下動の運動負担を最小限に抑える。 【解決手段】 布地材から構成し、長尺の第一帯部と、
第一帯部の長手方向に対して略垂直方向に配した複数本
の第二の帯部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、心臓手術、特に冠動脈
バイパス手術において視野を確保するために心臓を持ち
上げ操作する器具に関する。
【0002】
【従来の技術】心筋に栄養を運ぶ血液は心臓の冠動脈か
ら流れており、血管が詰まると心筋梗塞となり、或いは
心不全や突然死を招く。こうした冠動脈(血管)の狭窄
による狭心症、心筋梗塞を治療するため、血流再建の手
術が行われる。
【0003】代表的な手術法は二つある。一つは経皮的
冠動脈バルーン拡張術(PTCA)であり、これは風船
を入れて血管を広げる方法である。もう一つは、本発明
が対象とする冠動脈バイパス手術(CABG)である。
術式は患者の症状、血管の状況によって選択する。
【0004】冠動脈のバイパス手術は、近時、いくつか
の改善が試みられ進歩しつつある。例えば、バイパス手
術に使用する血管として、これまで一般的だった足の大
伏在静脈を使用する方法から、最近では内胸動脈、更に
胃大網動脈を使用する方法が採用されているようになっ
た。また、従来のバイパス手術は人工心肺装置を用いて
体外循環を行い、心臓の動きを止めて血流を遮断し、そ
の間に前記手術を行う方法がとられたが、最近は心臓が
動いている状態で冠動脈バイパス手術を行う方法がとら
れるようになった。
【0005】拍動を停めずにバイパス手術を行う術式は
各種の利点をもつが、一方において執刀医には困難も伴
う。心臓が動き続けているわけであるから、胸部切開
後、内胸動脈をとり、内胸動脈の端部を冠動脈の末梢側
に吻合する操作は、心臓の拍動により手術部位も波打
ち、内胸動脈の接続も困難となるからである。この点に
関しては、例えば特開平11−019088、特開平1
1−244292号において術中に心臓を押さえる器具
が提案されている。
【0006】一方、心臓が動いているため、術野に血液
が流れ出て吻合部の視野が悪くなるという問題が起き
る。これを解消するにはガーゼや吸引管を使って血液を
吸い取る。この場合には、視野確保のため背面に回り込
んだ血液や生理水も払拭(吸引)することがあり、さら
に手術中には直接の術部位外の視野を確保する必要か
ら、拍動している心臓を持ち上げる操作が様々なケース
で要求される。
【0007】このような場合、従来は、心臓の背面部位
に比較的大きな略方形のネット状器具をあてがい、必要
に応じてネット状器具の外周部を摘み上げて心臓を持ち
上げ、視野を確保した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる従来
のネット状器具では、心臓の持ち上げ操作を行う度に心
臓全体が引き起こされ、生きている臓器全体に負担をか
ける懸念があった。単なる物体の引き起こしと異なり、
心臓のように複雑で繊細な臓器は外力による強制的な運
動に起因して予定外の反応を呈する可能性があるからで
ある。即時反応だけでなく術後の経時反応の可能性も残
るため、手術中はできるだけ持ち上げ動作の部位を少な
くすることが望まれる。
【0009】そこで本発明の目的は、視界の確保のため
に心臓を持ち上げる場合に、心臓にかかる運動負担を最
小限に抑えることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る心臓手術に用いる帯状用具は、布地材
から構成され、長尺の第一帯部と、第一帯部の長手方向
に対して略垂直方向に配した複数本の第二の帯部を備え
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る帯状用具の
一例を示すものである。この帯状用具10は、長尺の第
一の帯部11と、第一の帯部11の長手方向に対して略
垂直方向に延びる第二の帯部12〜16からなる。帯状
用具10は、柔軟な肉薄の生地、例えば絹、ナイロン生
地で成形する。血液や生理食塩水等を吸収する性質(吸
水性)は特に必要ではないが、濡れて強度が低下する素
材は好ましくない。また心臓に直接接触させるものであ
るから、繊細な組織を傷つけないよう十分に柔軟な素材
を用いる。
【0012】図2は、この帯状用具10を心臓20の背
面に配した状態を例示するものである。第一の帯部11
の一端11Rは上大静脈21の上を通して外部に露出さ
せ、中間部は左右心室22の下を通し、他端11Lを下
大静脈23の上を通して外部に露出させる。24は、下
大静脈側の第一の帯部11の任意点に固定した糸、25
は、糸24を挿通させるネラトン、26は、ネラトン2
5に挿通させた糸24を固定する鉗子である。第一の帯
部11の長さは、230〜270mmとすることが好ま
しい。好ましくは250mmとする。尚、28は右房で
ある。
【0013】第二の帯部12〜16は、左右心室22の
下に略均等な拡開角度θをもって配置する。この実施形
態では5本の帯部12〜16を用いているから、各帯部
12〜16の離間寸法Wは約12〜17mmとし、拡開
角度θは平均8〜12度とすることが好ましい。
【0014】第二の帯部12〜16の左右両端の離隔寸
法は約50〜70mmとし、その範囲で本数を3〜7本
に設定する。対象とする心臓の大きさによってこれらの
数値は適宜変更するが、成人の心臓の場合は、第二の帯
部12〜16は例えば5本設け、平均の離隔寸法を14
mm、長さを約70mm、帯幅を7〜10mmに設定す
る。好ましい帯幅は平均8mmである。尚、第一の帯部
11の帯幅も例えば7〜10mm程度、好ましくは約8
mmに設定する。この寸法は、容易に視認可能で吸水に
よる変形を惹起せず、臓器組織(心臓)を持ち上げると
きに一定の幅をもたせて荷重を分散できるようにするた
めのものである。
【0015】かかる帯状用具10によれば、第一の帯部
11および第二の帯部12〜16を左右心室22の下に
配置し、第二の帯部12〜16を左右心室22の下から
適当角度で拡開配置させることができる。執刀医は、術
中、必要に応じて第二の帯部12〜16のいずれか一本
を持ち上げ、必要な部位の視野を確保する。第二の帯部
12〜16は、幅7〜10mm程度のものであるから、
真に必要な部位だけを特定して持ち上げることが出来、
他の部位には上下動の負担をかけずにすむ。
【0016】本発明に係る帯状用具10は、前記説明の
ものに限定されない。特に第一の帯部11は、例えば図
3に示すように、中心部11Mの帯幅を大きく設計して
も良い。矩形でも湾曲形状でも良い。この帯状用具10
は、繰り返し使用するものではなく使い捨てとすること
が望ましいから、第一の帯部11と第二の帯部12〜1
6との接合は、人体に無害な接着剤を用いて接着固定し
ても良い。但し、好ましくは縫い付けて制作(縫製)す
る。人体に無用な害を与えない保証がある限り金属(例
えば金、銀)または樹脂の固定具を用いて第二の帯部1
2〜16を固定しても良い。第二の帯部(12〜16)
の長さは必ずしも同一である必要はなく、心臓の形状に
応じて長短を設定できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る帯状用
具によれば、術中に必要に応じて心臓を持ち上げる際
に、心臓にかかる上下動の運動負担を最小限に抑えるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る帯状用具を例示する図である。
【図2】本発明に係る帯状用具を配置した状態を例示す
る図である。
【図3】本発明に係る帯状用具の他の形状を例示する図
である。
【符号の説明】
10 帯状用具 11 第一の帯部 12〜16 第二の帯部 20 心臓 21 上大静脈 22 左右心室 23 下大静脈 24 糸 25 ネラトン 26 鉗子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】布地材から構成され、長尺の第一帯部と、
    第一帯部の長手方向に対して略垂直方向に配した複数本
    の第二の帯部を備えることを特徴とする心臓手術に用い
    る帯状用具。
JP2000202658A 2000-07-04 2000-07-04 心臓手術に用いる帯状用具 Withdrawn JP2002017735A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018015026A (ja) * 2016-07-25 2018-02-01 学校法人近畿大学 圧排具

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Effective date: 20070904