JP2002006011A - バッテリパック及びバッテリの残量検出方法 - Google Patents

バッテリパック及びバッテリの残量検出方法

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JP2002006011A
JP2002006011A JP2000187514A JP2000187514A JP2002006011A JP 2002006011 A JP2002006011 A JP 2002006011A JP 2000187514 A JP2000187514 A JP 2000187514A JP 2000187514 A JP2000187514 A JP 2000187514A JP 2002006011 A JP2002006011 A JP 2002006011A
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secondary battery
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remaining capacity
power
battery
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Ryuichi Nawa
隆一 名和
Yasuhito Eguchi
安仁 江口
Kazuo Yamazaki
和夫 山崎
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Sony Corp
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  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、バッテリパック及びバッテリの残
量検出方法に関し、例えば携帯型のパーソナルコンピュ
ータに接続するバッテリパックに適用して、従来に比し
て正しく残容量を検出することができるようにする。 【解決手段】 本発明は、過去の電力消費のパターンと
の比較により残りの使用可能時間を判定し、また検出し
た残容量を内部インピーダンスにより補正して放電可能
な残りの容量を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリパック及
びバッテリの残量検出方法に関し、例えば携帯型のパー
ソナルコンピュータに接続するバッテリパックに適用す
ることができる。本発明は、過去の電力消費のパターン
との比較により残りの使用可能時間を判定することによ
り、また検出した残容量を内部インピーダンスにより補
正して放電可能な残りの容量を検出することにより、従
来に比して正しく残容量を検出することができるように
する。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯型のパーソナルコンピュータ
においては、バッテリの残容量を現在の消費電力により
割り算して計算した使用可能な残り時間によりバッテリ
の残容量を時間表示し、これによりユーザーの使い勝手
を向上するようになされたものがある。このような装置
においては、バッテリの端子電圧を基準にした残量検出
方法である電圧法による残量検出方法、消費電流を基準
にした残量検出方法である電流法による残量検出方法、
電圧法及び電流法の併用による残量検出方法等によりバ
ッテリの残容量を検出するようになされている。
【0003】図13は、バッテリパックを示すブロック
図である。このバッテリパック1は、例えばパーソナル
コンピュータに接続されて、このパーソナルコンピュー
タによる負荷3にリチウムイオン二次電池セル等による
バッテリ2の電力を供給し、またこのパーソナルコンピ
ュータより供給される電力により又は充電装置より供給
される電力によりバッテリ2を充電する。バッテリパッ
ク1は、これら一連の充放電の処理において、内蔵のマ
イコン4によりバッテリ2の残容量、残りの使用可能時
間を計算し、インターフェース(I/F)5を介してこ
れらをパーソナルコンピュータに通知し、また発光ダイ
オードによる表示部6の点灯等により直接ユーザーに通
知する。このバッテリパック1は、この残容量の検出
に、電圧法及び電流法の併用による残量検出方法が適用
される。
【0004】すなわち電流検出回路7は、バッテリ2の
放電経路に配置された電流電圧変換抵抗の両端電位差を
アナログディジタル変換処理してマイコン4に通知する
ことにより、バッテリ2の放電電流をマイコン4に通知
する。
【0005】電圧検出回路8は、バッテリ2の端子電圧
をアナログディジタル変換処理してマイコン4に通知す
ることにより、バッテリ2の端子電圧をマイコン4に通
知する。
【0006】温度検出回路9は、バッテリ2の表面又は
近傍に配置された温度センサの検出結果をアナログディ
ジタル変換処理してマイコン4に通知し、これによりバ
ッテリ2の温度をマイコン4に通知する。
【0007】マイコン4は、これら放電電流、端子電圧
を用いて、電圧法及び電流法を併用した検出手法により
バッテリ2の残容量を検出する。すなわちマイコン4
は、バッテリ2の端子電圧が所定の特性により残容量に
応じて変化することを利用して、さらにこの特性が放電
電流に応じて変化することを利用して、放電電流及び端
子電圧に基づいて電圧法によりバッテリ2の残容量を検
出する。さらにマイコン4は、直前の充電完了時におけ
る残容量を基準にして、放電電流より充電完了後の消費
電力を計算し、この消費電力を基準時点の残容量より減
算して電流法による残容量を計算する。
【0008】マイコン4は、バッテリ2の放電の特性に
応じて、このようにして計算した電圧法及び電流法によ
る残容量を選択して現在時点の残容量を検出する。さら
にマイコン4は、このようにして検出した現在時点の残
容量をバッテリ2の温度により補正し、これにより温度
による残容量の変動を補正する。マイコン4は、このよ
うにして現在時点における残容量を所定の時間間隔によ
り計算する。
【0009】さらにマイコン4は、所定の時間間隔で、
バッテリ2の放電電流と端子電圧とにより、現在の消費
電力を計算し、この消費電力により残容量を割り算す
る。これによりマイコン4は、現在の消費電力により残
りの使用可能時間を予測し、この予測した残り時間をパ
ーソナルコンピュータに通知するようになされている。
これによりマイコン4は、現在の残容量を算出する残量
算出部、消費電気量を算出する消費電気量算出部、これ
ら現在の残容量と消費電気量とから残りの使用時間を計
算する残時間算出部による機能ブロックにより表される
ようになされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来のこのよ
うな残容量の検出においては、正しく残容量を検出困難
な問題がある。
【0011】すなわち上述した手法による残り時間の計
算においては、消費電気量を計算する各時点における消
費電力に応じて残時間が変化することにより、パーソナ
ルコンピュータのような消費電流が種々に変化する機器
においては、残時間が不正確になる。
【0012】またバッテリにおいては、充放電の繰り返
しにより放電可能な電力が減少する場合があり、このよ
うなバッテリの特性によっても上述した手法による残容
量の計算においては、使用時間と共に残時間の検出が不
正確になる。
【0013】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、これらの問題を個々に解決して、残容量を正確に検
出することができるバッテリパック及びバッテリの残量
検出方法を提案しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め請求項1又は請求項8の発明においては、バッテリパ
ック又はバッテリの残量検出方法に適用して、記録され
た二次電池の過去の電力消費のパターンと、現在の電力
消費のパターンとの比較結果に基づいて、放電可能な残
りの電力による残りの使用可能時間を判定する。
【0015】また請求項6又は請求項9の発明において
は、バッテリパック又はバッテリの残量検出方法に適用
して、二次電池の端子電圧を基準にした残容量の算出
と、放電電流を基準にした残容量の算出との組み合わせ
により検出した残容量を、二次電池の内部インピーダン
スにより補正して、二次電池の放電可能な残りの電力を
検出する。
【0016】請求項1又は請求項8の構成によれば、記
録された二次電池の過去の電力消費のパターンと、現在
の電力消費のパターンとの比較結果に基づいて、放電可
能な残りの電力による残りの使用可能時間を判定するこ
とにより、放電電流が種々に変化する場合でも、同様の
変化を呈する過去の記録より、正確に残りの使用可能時
間を判定することができる。
【0017】また請求項6又は請求項9の構成によれ
ば、二次電池の端子電圧を基準にした残容量の算出と、
放電電流を基準にした残容量の算出との組み合わせによ
り検出した残容量においては、単に端子電圧又は放電電
流のみを基準にした検出に比して高い精度により残容量
を検出することができる。またこのようにして検出した
残容量を二次電池セルの内部インピーダンスにより補正
して二次電池の放電可能な残りの電力を検出すれば、充
放電の繰り返しによる放電可能な電力の減少がこの内部
インピーダンスに反映されることにより、このような電
力の減少を検出結果に反映して精度を向上することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0019】(1)実施の形態の構成 図1は、本発明の実施の形態に係るバッテリパックを示
すブロック図である。このバッテリパック11において
は、タイマ12を有している点、マイコン13の処理手
順が異なる点を除いて、図13について上述したバッテ
リパック1と同一に構成される。このためこのバッテリ
パック11において、図13について上述したバッテリ
パック1と同一の構成は、対応する符号を付して示し、
重複した説明は省略する。ここでタイマ12は、現在時
刻をマイコン13に通知する。
【0020】マイコン13は、一定の時間間隔で電圧法
による残量検出手法によりバッテリ2の残容量を検出す
る。ここでマイコン13は、図2に示すようになバッテ
リ2の端子電圧と残電気量比率との関係を示す特性曲線
のデータを、内蔵のメモリに放電電流毎に記録して残容
量比率のテーブルが形成される。マイコン13は、この
テーブルを用いて電圧法により残容量を検出する。なお
ここで残容量比率とは、バッテリ2の放電可能な残容量
をバッテリ2の満充電を100〔%〕に設定して表す比
率であり、実験により又は計算により作成される。
【0021】またマイコン13は、電流法によりバッテ
リ2の残容量を検出する。さらにこのようにして検出し
た2種類の残容量を処理することにより、現在時点の残
容量を検出する。
【0022】(1−1)残容量の検出 図3は、この残容量検出に係るマイコン13の処理手順
を示すフローチャートである。マイコン13は、所定の
時間間隔によりこの処理手順を実行する。
【0023】すなわちマイコン13は、ステップSP1
からステップSP2に移り、ここで電流検出回路7、電
圧検出回路8で検出される放電電流及び端子電圧により
残容量比率のテーブルをアクセスすることにより、残容
量比率ra=fo(i.v)を求める。マイコン13
は、このようにして取得した残容量比率raを満充電に
おける放電可能な総電気量Qtに乗算し、これにより電
圧法による現在時点の残容量Qa(=Qt×fo(i.
v))を求める。
【0024】また同時にマイコン13は、ステップSP
1からステップSP3に移り、充電を完了した時点で値
0にリセットした放電電流の積算値に、電流検出回路7
で検出された放電電流を積算し、これにより充電後の放
電量Qsを計算する。マイコン13は、この計算値をそ
れまでの積算値に代えて記憶すると共に、充電完了時点
における残容量より減算し、これにより電流法による残
容量Qbを計算する。なおこの充電完了時点の残容量に
おいては、バッテリ2を満充電に充電した場合には、電
圧法で使用した満充電における放電可能な総電気量Qt
を適用するのに対し、満充電前に充電を完了した場合に
は、放電開始までの間で電圧法により計算した残容量、
またはこの放電電流に代えて充電電流により計算される
電流法による充電量を充電開始の直前で検出される残容
量に加算した残容量が適用される。
【0025】このようにして電圧法及び電流法による残
容量Qa、Qbを計算すると、マイコン13は、続くス
テップSP4において、放電の状態よりこれら2つの残
容量の何れかを選択する。ここで放電の特性において
は、図2に残容量比率により示したように、満充電より
放電を開始すると端子電圧が急激に減少し、また放電困
難となる終止電圧近傍においても、端子電圧が急激に減
少する。このような端子電圧が急激に変化する場合にあ
っては、電圧法による残容量Qaで十分な検出精度を確
保することができる。これに対して端子電圧が急激に変
化しない状態においては、バッテリ2の端子電圧がほぼ
一定であることにより、電圧法によっては、十分な精度
を確保することが困難になる。これによりマイコン13
は、所定のしきい値を用いた端子電圧の判定結果に基づ
いて、端子電圧の変化が激しい範囲では、電圧法による
残容量Qaを、それ以外の範囲では電流法による残容量
Qbを選択する。
【0026】続いてマイコン13は、ステップSP5に
移り、ここで温度検出回路9で検出されるバッテリ2の
温度により残容量を補正する。ここでマイコン13は、
所定の温度関数f1(t)にバッテリ2の温度を代入し
て補正容量qa(=f1(t))を計算し、この計算し
た補正容量をステップSP4で選択した残容量Qより減
算して温度により補正した残容量Qcを計算する。
【0027】続いてマイコン13は、ステップSP6に
移り、バッテリ2の内部インピーダンスZを計算する。
すなわちバッテリ2においては、充放電の繰り返しによ
り容量が低下し、この容量の低下が内部インピーダンス
の変化として観察される。このようなバッテリ2の容量
の変化によるバッテリ2の残容量の変化分にあっては、
図4に示すような特性の、内部インピーダンスZを用い
た関数f2(Z)により表される。これによりマイコン
13は、残容量を補正するために、このステップSP6
でバッテリ2の内部インピーダンスZを計算する。
【0028】ここで内部インピーダンスZは、放電電流
の変化に対する端子電圧の変化により求められることに
より、マイコン13においては、この端子電圧の変化を
負荷3に対する放電電流の有無により検出する。すなわ
ちマイコン13は、直前の電源遮断時、遮断直前の端子
電圧Von及び放電電流Ionを記録に残し、電源投入
直前の端子電圧Voffとこれら端子電圧Von及び放
電電流Ionとにより、次式の演算処理を実行して内部
インピーダンスZを検出する。
【0029】
【数1】
【0030】なおマイコン13は、電源投入直後のこの
処理手順の実行により一旦内部インピーダンスZを計算
すると、電源を遮断するまでの以降の処理においては、
この内部インピーダンスZの計算を省略し、この電源投
入直後に計算した内部インピーダンスZを使用してこの
処理手順を実行する。
【0031】ところでこのような内部インピーダンスZ
の計算に使用するような急激な負荷変動があると、バッ
テリ2においては、電池内部の化学反応がこの急激な負
荷変動に追従しないことによる減衰関数的な端子電圧の
変動が発生する。これによりこのようにして検出される
内部インピーダンスZによる残容量の補正において、こ
のような端子電圧の挙動を加味すれば、その分残容量の
補正精度を向上することができる。
【0032】このためマイコン13は、このステップS
P6における処理において、直前に電源を遮断した後、
今回電源を投入するまでの時間Tをタイマ12により検
出する。さらにこの時間Tと電源遮断時における放電電
流Ionとをそれぞれ所定のしきい値と比較し、これら
が所定値以上の場合、上述の電源遮断直前の端子電圧V
onに代えて、次式により表される補正電圧Voff1
を(1)式に代入して内部インピーダンスZを計算す
る。
【0033】
【数2】
【0034】なおここで関数f3(T,I)は、図5に
示すように放電電流Iにより変化する関数であり、実験
により又は計算により求められてマイコン13に内蔵の
メモリに記録されるようになされている。
【0035】このようにして内部インピーダンスZを計
算すると、マイコン13は、ステップSP7に移り、こ
こでこのようにして計算した内部インピーダンスZによ
り残容量の補正値を計算する。すなわちマイコン13
は、上述した関数f2(Z)にステップSP6で計算し
た内部インピーダンスZを代入することにより、補正量
f2(Z)を計算し、この計算した補正量f2(Z)を
ステップSP5で計算した残容量Qcより減算して最終
的な残容量Qzを計算する。なおここでこの関数f2
(Z)は、実験により又は計算により求められてマイコ
ン13に内蔵のメモリに記録されるようになされてい
る。
【0036】これらによりマイコン13は、充放電の繰
り返しにより放電可能な電力減少する場合でも、また放
電電流の急激な変化に内部の化学反応が追従しない場合
でも、高い精度により残容量Qzを検出し、その分残時
間の検出精度を向上できるようになされている。かくし
てこのようにして残容量Qzを計算すると、マイコン1
3は、ステップSP8に移ってこの処理手順を終了す
る。これによりマイコン13は、従来構成による場合と
同様にして現在の残容量を算出する残容算出部、この残
量算出部で算出された残容量を内部インピーダンスによ
り、また負荷の急激な変動による変動分により補正する
残電気量補正部の機能ブロックにより表されるようにな
されている。
【0037】(1−2)残時間の判定 さらにマイコン13は、このような残容量Qzの計算と
同時並列的に、所定の時間間隔で、バッテリ2の放電電
流と端子電圧とにより、現在の消費電力を計算する。こ
れによりマイコン13は、消費電気量を算出する消費電
気量算出部の機能ブロックを構成するようになされてい
る。なおこの実施の形態において、マイコン13は、こ
の電気量の計算において、放電電流と端子電圧との乗算
による電気量を端子電圧により補正して消費電気量を計
算し、これにより端子電圧により後述する残り時間計算
結果に影響が表れないようになされている。
【0038】このようにして残容量Qzと現在の消費電
力とを計算すると、マイコン13は、過去の電力消費の
パターンと現在の電力消費のパターンとの比較により残
容量を時間表示する。すなわちマイコン13は、所定の
判断基準値により負荷3の電力消費を判定することによ
り、負荷3に電力を供給する期間を複数の段階(以下過
程と呼ぶ)に区分する。なおこの過程の判定は、図8
(A)に示すように、250〔msec〕周期により電
気量を判定し、電気量が300〔mAs〕以上変化した
場合に、異なる過程に移行したと判定される。さらにマ
イコン13は、このようにして区分された各過程を、各
過程の継続時間、各過程における電気量により特定し、
これらにより電力消費のパターンを特定する。
【0039】具体的には、図6(A)に示すように、ほ
ぼ一定の電気量により電力を消費している状態で、電気
量が急激に立ち上がって所定の判断基準を越えた場合、
電力消費が異なる過程に変化したと判断する。またこの
ように立ち上がった電気量が急激に立ち上がって判断基
準を越えた場合も、異なる過程に変化したと判断する。
なおこの図6(A)に示す過程2にあっては、電力の供
給を停止する場合である。
【0040】マイコン13は、このような複数の過程に
より区分した電力消費のパターンのうちの、電力供給を
停止する直前のパターン(以下このパターンを終了パタ
ーンと呼ぶ)を記録に残し、残容量が少ない場合にはこ
の終了パターンとの比較により残り使用可能な時間を計
算する。
【0041】すなわち図6(A)との対比により図6
(B)により示すように、この場合も所定の判断基準に
より電気量を判定して、図6(A)の過程1とほぼ等し
い電気量により電力を供給している図6(B)の過程1
においては、動作の停止に図6(A)の場合とほぼ同一
の電力を消費すると判断して残り使用可能時間を判定す
る。これに対して同様に、図6(A)との対比により図
6(C)に示すように、所定の判断基準により電気量を
判定して、図6(A)の過程1と異なる電気量により電
力を供給している図6(C)の過程1においては、図6
(B)の場合に比して余裕を持って使用可能時間を判定
する。
【0042】さらにこのようにしてほぼ使用可能時間を
予測した後、実際の電力消費のパターンを判定し、既に
記録されている終了パターンとは異なるパターンにより
電力供給を停止する場合、別途、終了パターンを記録
し、以後の予測に役立てるようにする。これに対して残
容量が十分な場合には、過去の電力消費の記録より使用
可能時間を予測する。
【0043】図7は、この使用可能時間の予測に供する
マイコン13の処理手順を示すフローチャートである。
マイコン13は、現在の電力消費量を計算する毎に、こ
の処理手順を実行する。すなわちマイコン13は、ステ
ップSP11からステップSP12に移り、ここで情報
収集モードか否か判断する。ここで情報収集モードは、
過去の電源消費の記録を保持していない場合にマイコン
13の判断により設定される動作モードであり、マイコ
ン13は、このバッテリパック11において初めて放電
電流の供給を開始した場合に、動作モードを情報収集モ
ードに設定する。これによりマイコン13は、この場合
ステップSP12において肯定結果が得られ、ステップ
SP13に移る。
【0044】マイコン13は、このステップSP13に
おいて、過去の終了パターンと同一のパターンにより電
力消費が変化するか否かの判定基準である判断許容値を
更新する。マイコン13は、始めてこの処理手順を実行
する場合には、この判断許容値をディフォルトの値に設
定する。これに対して何ら過去の電源消費の記録を保持
していない場合に、このステップSP13の処理手順を
繰り返す場合には、このようにして記録した判断許容値
を放電電流の変化に応じて補正する。
【0045】具体的にこの実施の形態において、マイコ
ン13は、図6(A)の過程1に対して図6(B)及び
(C)の過程1のように、記録済みの終了パターンとの
間で、ほぼ同一の電気量により負荷に電力を供給する時
間を比較し、この時間の差が所定時間以内となる場合、
記録済みの終了パターンと同一のパターンによる電力消
費するものと判断し、図8(B)に示すように、この判
断基準となる時間差が判断許容値の1つとされる。なお
図8(B)では、この時間差が1秒に設定されているこ
とになる。
【0046】またこの過程1に係るほぼ一定の電力消費
に係る電気量の差が所定値以下の場合、この場合も記録
済みの終了パターンと同一のパターンによる電力消費す
るものと判断し、この判断基準となる電気量差が判断許
容値の1つとされる。なお図8(B)では、この電気量
差が100〔mAs〕に設定されていることになる。
【0047】またこのようにほぼ一定の電力消費に係る
電気量の変動の幅を比較し、この変動幅の差が所定値以
下の場合、この場合も記録済みの終了パターンと同一の
パターンによる電力消費するものと判断し、この判断基
準となる電気量差が判断許容値の1つとされる。なお図
8(B)では、この電気量変動の幅の差が50〔mA
s〕に設定されていることになる。
【0048】マイコン13は、このような判断基準値の
設定に対して、このステップSP13の処理手順を繰り
返して現在負荷3に供給中の電気量の変化が大きいと判
断される場合、判断許容値における電気量差、電気量変
動の幅の差を大きくするのに対し、これとは逆に電気量
の変化が小さい場合、これら電気量差、電気量変動の幅
の差を小さくする。またほぼ一定の電気量による電力供
給の時間が長い場合、時間差を長くする。
【0049】さらにマイコン13は、続くステップSP
14において、電力消費の履歴を記録する。ここでマイ
コン13は、図5について上述した終了パターンを作成
可能に、図8(A)について説明した判断許容値により
電気量を判定する。マイコン13は、この判定結果によ
り電力消費の経過を各過程に区分し、各過程について平
均の消費電気量、経過時間を記録することにより、電源
遮断時において、この電力消費の経過を末尾側より辿っ
て終了パターンを作成できるように、電力消費の履歴を
記録する。
【0050】またマイコン13は、このような終了パタ
ーンの作成を前提とした履歴の記録に加えて、電力消費
の履歴を記録する。ここでこの電力消費の履歴は、過去
に電源を立ち上げて電源を遮断するまでの複数回の電力
供給について、図8(C)に示すように、その電力供給
の最大値、最小値、平均値、総合の電気量、総合の電力
供給時間を記録して形成される。これにより情報収集モ
ードによりこの処理手順を実行する場合、マイコン13
は、電力の供給を開始した後の累積の電気量により最大
値、最小値、平均値、総合の電気量を順次更新し、また
電力の供給を開始した後の経過時間により総時間を順次
更新する。
【0051】このようにして電力消費の履歴を記録する
と、マイコン13は、ステップSP15に移り、残り使
用可能時間を計算する。マイコン13は、この残り使用
可能時間については、計算により求めた消費電気量によ
り残容量を割り算して残り時間を計算する。さらにこの
計算した残り時間をインターフェース5を介して本体の
機器に通知すると共に、必要に応じて表示部6によりユ
ーザーに通知する。マイコン13は、続いてステップS
P16に移り、この処理手順を終了する。
【0052】かくするにつきマイコン13は、情報収集
モードにおいては、このステップSP11−SP12−
SP13−SP14−SP15−SP16の処理手順を
繰り返すことにより、この情報収集モードによる電力の
供給を停止した後においては、供給を停止するまでの間
について、電力供給の経過を過程により区分した履歴を
内蔵のメモリに記録し、またこの1回の電力の供給にお
いて、負荷3に供給した電気量を履歴に残すようになさ
れている。
【0053】マイコン13は、起動時、このようにして
メモリに残された前回の過程による履歴を処理して終了
パターン、履歴パターンを形成する。すなわちマイコン
13は、この過程による履歴を電力の供給停止側より辿
り、図9に示すように、各過程における電気量q、継続
時間tをメモリに記録し、これにより終了パターンを作
成する。このときマイコン13は、電力の供給停止側の
始めの過程については、電気量q、継続時間tを記録す
るのに対し、続く電力の供給開始側の過程については、
その継続時間が所定値以上か否か判断することにより、
この過程3が負荷における動作停止の処理に含まれるも
のか否か判断する。マイコン13は、この過程が動作停
止の処理に含まれるものと判断できる場合には、パター
ン2の過程2のように、この過程と、続く電力供給開始
側の過程(過程1)を終了パターンに含め、この続く電
力供給開始側の過程について同様の判断処理を実行す
る。これに対してこのような判断により動作停止の処理
に含まれるものでは無いと判断される場合、マイコン1
3は、この過程については電気量のみ記録する(パター
ン1及びパターン2の過程1)。これによりマイコン1
3は、直前の動作における電力消費の記録より、負荷3
の動作停止の処理に係る過程と、直前の過程とにより終
了パターンを形成するようになされている。
【0054】なおマイコン13は、このようにして形成
される終了パターンに各終了パターンによる終了過程で
供給する電気量(パターン1においては、過程2の電気
量、パターン2においては、過程2及び過程3の電気
量)を記録し、また各パターンの発生回数を記録するよ
うになされている。なお図9においては、2つの終了パ
ターンが表されているが、情報収集モードに続いて起動
時する場合、マイコン13は、1つの終了パターンのみ
作成することになる。
【0055】これに対して履歴パターンについては、図
10に示すように、電源供給の開始後の各過程の開始時
刻、電源供給の終了時刻、各過程の継続時間、各過程に
おける消費電力を記録して形成される。なおこの図10
に示す履歴パターンは、複数回の起動の繰り返しによる
ものであり、情報収集モードの後の起動時においては、
情報収集モードにおける各過程のみが記録されることに
なる。またこの図10においては、理解を容易にするた
めに、備考欄に各過程に対応する負荷3の処理を記載し
て示す。
【0056】かくするにつきマイコン13においては、
このようにして情報収集モードの後の起動による終了パ
ターン、履歴パターンを作成すると、図7に示す処理手
順のステップSP12において否定結果が得られること
により、図11に示す処理手順のステップSP17に移
る。
【0057】ここでマイコン13は、情報収集モードの
場合と同様にして判断許容値を更新した後、ステップS
P18に移る。マイコン13は、このステップSP18
においても、情報収集モードの場合と同様にして、この
電源起動後の電力供給ついて終了パターンを作成可能
に、ステップSP17で更新した判断許容値により電気
量を判定し、電力消費を記録する。またマイコン13
は、メモリに記録した電力供給の最大値、最小値、平均
値、総合の電気量、総合の電力供給時間を更新する。ま
たこのとき、メモリに記録した最大値、最小値、平均値
と現在の電力との比較により、必要に応じてこれら最大
値、最小値、平均値の記録を更新する。
【0058】続いてマイコン13は、ステップSP19
に移り、ここで次式により表される電気量Qxが正の値
を取るか否か判断する。
【0059】
【数3】
【0060】なおここで終了過程で使用される電気量
は、終了パターンに記録された終了過程における電気量
のうち、最も大きな電気量が採用される。また過去の最
大電気量は、図7(C)について説明したメモリに記録
された最大値が適用される。また過去の最大電気量に乗
算される係数2は、残容量の余裕を示す値であり、これ
により(3)式においては、電気量Qxが正の値を取る
場合には、過去の電力消費の記録より十分に残容量が残
っていると判断できるのに対し、電気量Qxが正の値を
取らない場合、過去の電力消費の記録より残容量が残り
少ないと判断することができる。
【0061】これによりマイコン13は、ステップSP
19において肯定結果が得られると、ステップSP20
に移り、ここでメモリに記録した電力量の平均値により
残容量を割り算して残り時間を計算し、この残り時間を
パーソナルコンピュータに通知する。またこの残り時間
により表示部6の表示を設定した後、ステップSP16
に移ってこの処理手順を終了する。
【0062】これに対してこのような状態で使用を継続
すると、バッテリ2の残容量が徐々に少なくなり、遂に
はステップSP19で否定結果が得られることになる。
これによりマイコン13は、ステップSP19で否定結
果が得られると、ステップSP21に移り、ここでメモ
リの記録された終了パターンに対して何れの終了パター
ンと現在の電力消費の経過とが類似しているか、すなわ
ち現在の電力消費のパターンが何れの終了パターンと一
致するか判断する。
【0063】すなわち現在の電気量と終了パターンに記
録された各終了パターンの各過程とを判断許容値を基準
にして比較し、これにより現在の電力消費の過程と一致
すると考えられる終了パターンを選択する。さらにこの
比較により選択した終了パターンにおいて、直前の過程
が記録されている場合(例えば図9の終了パターン2の
過程2が現在の電気量とほぼ一致する場合の過程1であ
る)、この直前の過程の電気量と、ステップSP18の
処理で記録した電力消費履歴による直前の過程における
電気量との比較により、またこの選択に係る過程の継続
時間をステップSP18の処理で記録した電力消費履歴
による対応する過程の継続時間が越えているか否か判断
することにより、最終的に現在の電気量と一致する終了
パターンを検出する。
【0064】このようにして終了パターンを検出する
と、マイコン13は、ステップSP22に移る。ここで
マイコン13は、このようにして検出した終了パターン
を考慮して残時間を計算するのに対し、ステップSP2
1で対応する終了パターンが検出されない場合、余裕を
見込んで残り時間を計算する。
【0065】すなわちマイコン13は、一致する終了パ
ターンが検出された場合、この終了パターンに記録され
た終了までの電気量を現在の残容量より減算し、これに
より負荷3の動作終了に確保すべき電気量を除いた残容
量を計算する。さらにこの残容量を現在使用している電
気量により割り算する。これによりマイコン13は、過
去の電力消費のパターンとの比較により残りの使用可能
時間を判定し、この使用可能時間を負荷3に通知すると
共に、表示部6によりユーザーに通知し、ステップSP
16に戻る。
【0066】これに対して一致する終了パターンが存在
しない場合、マイコン13は、ステップSP22におい
て、終了パターンより最も電力消費の大きなパターンを
選択し、この選択した終了パターンにより上述と同様に
して残り使用可能時間を計算する。また一致する終了パ
ターンが存在しない場合は、例えば負荷3においてボー
ドを増設した直後、また十分に終了パターンが収集され
ていない場合等が考えられることにより、最大電気量に
より残容量を割り算して残り使用可能時間を計算し、こ
れら2つの残り使用可能時間より短い時間を最終的な残
り使用可能時間に採用する。これによりマイコン13
は、過去の電力消費のパターンとの比較により残りの使
用可能時間を判定し、この使用可能時間を負荷3に通知
すると共に、表示部6によりユーザーに通知し、ステッ
プSP16に戻る。
【0067】かくするにつきマイコン13は、このよう
な残り時間を計算して負荷3に対する電源の供給を終了
した場合、続く起動時、図12に示す終了パターンの判
定更新処理により必要に応じて終了パターンの登録を更
新する。なおマイコン13は、情報収集モードにおいて
電力の供給を停止した後、再び起動する場合について
も、この処理手順の実行により、上述したように終了パ
ターンを作成する。
【0068】すなわちマイコン13は、ステップSP3
1からステップSP32に移り、直前の電力供給により
メモリに記録した電力消費の履歴の記録より、終了パタ
ーンを検出する。さらにマイコン13は、図8(B)に
ついて上述した判断許容値を基準にして、ステップSP
32で検出した終了パターンと同一の終了パターンが既
に登録されているか否か判断する。因みに、図8(B)
により判断許容値による場合、図6(A)に示す登録済
みの終了パターンに対して、図6(B)に示す終了パタ
ーンにおいては、同一と見なされるのに対し、図6
(C)に示す終了パターンにおいては、過程1の電気量
が判断許容値以上に異なることにより、また過程2の継
続時間が同様に判断許容値以上に異なることにより、未
登録の終了パターンと判断される。
【0069】このようにして終了パターンが未登録と判
断されると、マイコン13は、ステップSP33からス
テップSP34に移り、ここでステップSP32で検出
した終了パターンを登録した後、ステップSP35に移
る。これに対して終了パターンが登録済みと判断された
場合、マイコン13は、ステップSP33からステップ
SP36に移り、この同一と判断された登録済みの終了
パターンについて、発生回数の記録を歩進してステップ
SP35に移る。
【0070】このステップSP35において、マイコン
13は、発生頻度が所定値以下の終了パターンが登録さ
れているか否か判断し、ここで否定結果が得られると、
ステップSP37に移ってこの処理手順を終了するのに
対し、肯定結果が得られると、ステップSP35からス
テップSP38に移り、この発生頻度が所定値以下の終
了パターンをメモリより抹消した後、ステップSP37
に移ってこの処理手順を終了する。
【0071】これらによりマイコン13は、終了パター
ンによる履歴パターンを選択する履歴パターン選択部、
またこの履歴パターンを記録する履歴パターン記録部、
さらには履歴パターンの選択結果により残時間を算出す
る残時間算出部を構成するようになされている。
【0072】(3)実施の形態の動作 以上の構成において、バッテリパック11は(図1)、
電流検出回路7で検出される放電電流、電圧検出回路8
で検出される端子電圧に基づいて、電圧法により残容量
が計算され(図2及び図3)、また放電電流より電流法
による残容量が計算され、放電の状態に応じた選択によ
り、これら2つの残電力量より1つが選択されて残容量
が計算される。さらに電源遮断の直前における端子電
圧、放電電流と、電源起動の直前における端子電圧とに
より内部インピーダンスが計算され、この内部インピー
ダンスを用いて所定の補正関数f2(Z)により容量の
補正値が計算され(図4)、この計算値により残量が補
正される。これによりこのバッテリパック11では、バ
ッテリ2における充放電の繰り返しにより放電可能な電
力が減少する場合に、このような特性の変化を考慮して
残容量を検出することができ、その分従来に比して高い
精度により残容量を検出することが可能となる。
【0073】また電源の遮断時と起動時とを利用して内
部インピーダンスを計算することにより、このような電
源のオンオフによる端子電圧の変化を有効に利用して内
部インピーダンスを測定することができる。
【0074】このようにして内部インピーダンスにより
残容量を補正するにつき、バッテリパック11では、電
源を遮断した後の時間経過により内部インピーダンスが
補正される(図5)。これにより電気量の急激な変化に
対してバッテリ内部の化学反応に追従しないような場合
でも、高い精度により残容量を検出することが可能とな
る。
【0075】バッテリパック11では、このような残容
量の検出と平行して、放電電流及び端子電圧の乗算値よ
り消費電力量が計算され、この消費電力量と残容量とを
基準にした処理により残使用可能時間が計算される。
【0076】すなわちバッテリパック1では(図1
0)、初めて負荷3に電力を供給する場合には、情報収
集モードにより消費電力量が順次記録される(図6)。
また消費電力量より最大値、最小値、平均値、総合の電
気量、電力の供給時間が記録され、これにより履歴パタ
ーンが作成される(図7)。さらにこの記録が消費電気
量の大きな変化により区分されて、電力消費が複数の過
程に区分される。バッテリパック1では、このような記
録と続く電源起動時における処理とにより(図12)、
電力供給停止側の所定の区分が選択されて終了パターン
が記録される(図9)。またこの場合、残容量を消費電
気量により割り算して、残りの使用可能時間が計算され
る。
【0077】このようにして情報収集モードを経由して
履歴パターン、終了パターンが作成されると、バッテリ
パック1では、履歴パターンに記録された最大値である
過去の最大電気量と、終了パターンに記録された終了過
程で使用される電気量とにより残容量に余裕があるか否
か判断される(図11)。
【0078】ここで余裕がある場合には、大まかな残り
時間により十分に使用できると考えられることにより、
この場合メモリに記録した電力量の平均値により残容量
を割り算して残り時間が計算され、この残り時間がパー
ソナルコンピュータに通知され、また表示部6の表示が
設定される。
【0079】これに対して余裕が少ない場合、現在の消
費電力量を基準にして一致する終了パターンの有無が判
定され、ここで一致する終了パターンが存在する場合、
この終了パターンを基準にして、現在の消費電気量より
残り使用可能時間が計算される。このようにして計算さ
れる使用可能時間においては、過去の記録により余裕の
有無が判定され、さらに終了パターンにより計算される
ことにより、従来に比して格段的に高い精度により検出
することができる。
【0080】これに対して余裕が少ない場合であって、
一致する終了パターンが存在しない場合、履歴パターン
の記録に基づいて、また現在の消費電気量に基づいて、
余裕を持った使用可能時間が計算され、これにより使用
途中のバッテリ切れによりデータの喪失等を有効に回避
できるようになされている。
【0081】このような過去の履歴を基準にして使用可
能時間を計算する場合においても、バッテリパック11
においては、情報収集モードにおける場合と同様にして
電力消費の履歴が記録され、さらにこの記録より履歴パ
ターンが更新される。また続く起動時(図12)、この
記録と終了パターンとの比較により、新たなパターンに
より動作を終了した場合には、終了パターンが新たに記
録される。
【0082】これによりこのバッテリパック11では、
使用を繰り返す毎に、終了パターンが充実し、その分使
用可能時間の計算精度が向上される。
【0083】(3)実施の形態の効果 以上の構成によれば、終了パターン、履歴パターンによ
る過去の電力消費のパターンとの比較により残りの使用
可能時間を判定することにより、使用可能な時間による
残容量を従来に比して格段的に高い精度により検出する
ことができる。
【0084】特に電力の供給を終了する前の所定の時点
から電力の供給を終了する時点までの電力消費のパター
ンである終了パターンをこの過去の電力消費のパターン
として適用することにより、電力に余裕の少なくなった
場合における使用可能時間の計算精度を従来に比して格
段的に向上することができ、その分使用途中のバッテリ
切れ等による事態を有効に回避することができる。
【0085】またこのとき端子電圧を基準にした電圧法
による残容量の算出と、放電電流を基準にした電流法に
よる残容量の算出との組み合わせにより、放電可能な残
りの電力を検出することにより、高い精度により残容量
を検出することができる。
【0086】さらにこのようにして計算した残容量を内
部インピーダンスにより補正することにより、充放電の
繰り返しにより放電可能な電力が減少しても、高い精度
により残容量を検出することができる。
【0087】さらにこの内部インピーダンスを端子電圧
計測の時間間隔、放電電流に応じて補正して使用するこ
とによっても高い精度により残容量を検出することがで
きる。
【0088】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、過去の電力消費の記
録と終了パターンとから(3)式の判定により余裕の有
無を判定し、終了パターンにより使用可能時間を判定す
る場合について述べたが、本発明はこれに限らず、上述
したように使用を繰り返す毎に、終了パターンが充実
し、その分使用可能時間の計算精度が向上されることに
より、(3)式において値2に設定された残容量の余裕
を示す係数2を使用の回数に応じて変更する等により、
使用の回数に応じた適応的な判定により残り使用可能時
間を判定するようにしてもよい。
【0089】また上述の実施の形態においては、単に使
用による記録を選択的に使用して使用可能時間を判定す
る場合について述べたが、本発明はこれに限らず、複数
の記録を総合的に処理して、さらには使用の記録と他の
電力消費の情報との組み合わせにより使用可能時間を判
定してもよい。すなわち前者においては、所定のアプリ
ケーションプログラムを終了させてパーソナルコンピュ
ータの動作を停止する場合と、単にパーソナルコンピュ
ータの動作を停止する場合との電力消費記録の比較によ
り、複数のアプリケーションプログラムを終了させてパ
ーソナルコンピュータの動作を停止させる場合の使用可
能時間を判定することが考えられる。また後者において
は、増設したボード等の消費電力の情報を別途取得可能
として、増設前の電力消費の記録より増設後における使
用可能時間を判定する場合等が考えられる。
【0090】また上述の実施の形態においては、内部イ
ンピーダンスにより残容量を補正し、さらにこの残容量
より使用可能時間を判定する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、単に内部インピーダンスにより残
容量を補正して残容量の検出精度を向上するようにして
もよい。
【0091】また上述の実施の形態においては、パーソ
ナルコンピュータのバッテリパックに本発明を適用した
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の
機器に電力を供給するバッテリパックに広く適用するこ
とができる。
【0092】また上述の実施の形態においては、本発明
をバッテリパックに適用する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、本発明をパーソナルコンピュータ
等の負荷側の機器に適用して、これら負荷側の機器の処
理により残容量を検出する場合、さらには使用可能時間
を判定する場合に広く適用することができる。
【0093】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、過去の電
力消費のパターンとの比較により残りの使用可能時間を
判定することにより、また検出した残容量を内部インピ
ーダンスにより補正して放電可能な残りの容量を検出す
ることにより、従来に比して正しく残容量を検出するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るバッテリパックを示
すブロック図である。
【図2】図1のバッテリパックに適用されるバッテリの
放電特性を示す特性曲線図である。
【図3】図1のバッテリパックにおけるマイコンの残容
量検出処理手順を示すフローチャートである。
【図4】内部インピーダンスによる残容量の補正の説明
に供する特性曲線図である。
【図5】計測時間の時間間隔による内部インピーダンス
変換回路の補正の説明に供する特性曲線図である。
【図6】終了パターンの説明に供する信号波形図であ
る。
【図7】図1のバッテリパックにおけるマイコンの残り
使用可能時間の検出処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】終了パターンの判定等に使用する各種情報等を
示す図表である。
【図9】終了パターンを示す図表である。
【図10】履歴パターンを示す図表である。
【図11】図7の続きを示すフローチャートである。
【図12】終了パターンの判定更新処理を示すフローチ
ャートである。
【図13】従来のバッテリパックを示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1、11……バッテリパック、2……バッテリ、3……
負荷、4、13……マイコン、7……電流検出回路、8
……電圧検出回路、9……温度検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 和夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2G016 CB06 CB12 CB21 CB32 CC01 CC03 CC04 CC10 CC13 CC23 CC27 CC28 CE02 CF06 5G003 BA01 DA02 EA05 GC05 5H030 AS11 BB21 FF42 FF43

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二次電池の電力を外部機器に供給するバッ
    テリパックにおいて、 前記二次電池の電力消費のパターンを記録する記録手段
    と、 前記二次電池の放電可能な残りの電力を検出する残電力
    検出手段と、 前記記録手段により記録された過去の電力消費のパター
    ンと、現在の電力消費のパターンとの比較結果に基づい
    て、前記放電可能な残りの電力による残りの使用可能時
    間を判定する判定手段とを備えることを特徴とするバッ
    テリパック。
  2. 【請求項2】前記記録手段により記録する電力消費のパ
    ターンが、電力の供給を終了する前の所定の時点から電
    力の供給を終了する時点までの電力消費のパターンであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
  3. 【請求項3】前記残電力検出手段は、 前記二次電池の端子電圧を基準にした残容量の算出と、
    前記二次電池の放電電流を基準にした残容量の算出との
    組み合わせにより、前記二次電池の放電可能な残りの電
    力を検出することを特徴とする請求項1に記載のバッテ
    リパック。
  4. 【請求項4】前記残電力検出手段は、 前記二次電池の端子電圧を基準にした残容量の算出と、
    前記二次電池の放電電流を基準にした残容量の算出との
    組み合わせにより検出した残容量を、前記二次電池の内
    部インピーダンスにより補正して前記放電可能な残りの
    電力を検出することを特徴とする請求項1に記載のバッ
    テリパック。
  5. 【請求項5】前記残電力検出手段は、 前記二次電池の放電電流の変化に対する前記二次電池の
    端子電圧の変化より前記二次電池のインピーダンスを検
    出し、 該インピーダンスの検出に係る前記端子電圧の計測の時
    間間隔及び前記二次電池の放電電流に応じて、前記イン
    ピーダンスを補正して前記内部インピーダンスを検出す
    ることを特徴とする請求項4に記載のバッテリパック。
  6. 【請求項6】二次電池の電力を外部機器に供給するバッ
    テリパックにおいて、 前記二次電池の端子電圧を基準にした残容量の算出と、
    前記二次電池の放電電流を基準にした残容量の算出との
    組み合わせにより検出した残容量を、前記二次電池の内
    部インピーダンスにより補正して、前記二次電池の放電
    可能な残りの電力を検出することを特徴とするバッテリ
    パック。
  7. 【請求項7】前記二次電池の放電電流の変化に対する前
    記二次電池の端子電圧の変化より前記二次電池のインピ
    ーダンスを検出し、 該インピーダンスの検出に係る前記端子電圧の計測の時
    間間隔及び前記二次電池の放電電流に応じて、前記イン
    ピーダンスを補正して前記内部インピーダンスを検出す
    ることを特徴とする請求項6に記載のバッテリパック。
  8. 【請求項8】記録された二次電池の過去の電力消費のパ
    ターンと、現在の電力消費のパターンとの比較結果に基
    づいて、放電可能な残りの電力による残りの使用可能時
    間を判定することを特徴するバッテリの残量検出方法。
  9. 【請求項9】二次電池の端子電圧を基準にした残容量の
    算出と、放電電流を基準にした残容量の算出との組み合
    わせにより検出した残容量を、前記二次電池の内部イン
    ピーダンスにより補正して、前記二次電池の放電可能な
    残りの電力を検出することを特徴するバッテリの残量検
    出方法。
  10. 【請求項10】前記二次電池の放電電流の変化に対する
    前記二次電池の端子電圧の変化より前記二次電池のイン
    ピーダンスを検出し、 該インピーダンスの検出に係る前記端子電圧の計測の時
    間間隔及び前記二次電池の放電電流に応じて、前記イン
    ピーダンスを補正して前記内部インピーダンスを検出す
    ることを特徴する請求項9に記載のバッテリの残量検出
    方法。
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