JP2001526553A - のみ先端部を有する歯内処置器具 - Google Patents

のみ先端部を有する歯内処置器具

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テイラー,ティム,エル.
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C5/00Filling or capping teeth
    • A61C5/40Implements for surgical treatment of the roots or nerves of the teeth; Nerve needles; Methods or instruments for medication of the roots
    • A61C5/42Files for root canals; Handgrips or guiding means therefor

Abstract

(57)【要約】 歯内処置器具100は根管処置を行うために使用され細長い作動部分106およびのみ先端部分150を備えている。のみ先端部150が有する複数の小面によって形成されているのみ縁部154および組織除去縁部255、257によって根管を摘出および拡大する器具の効果が改善される。作動部分106が有する不均等なテーパーは器具の近位端107から遠位端108へ向けて増加し先端部150に隣接してコンプライアンスの高い領域264を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 のみ先端部を有する歯内処置器具 背景 1.発明の分野 本発明は歯内処置器具の分野に関し、特に根管処置を行う際に使用するリーマ ーまたはやすりに関する。これらの器具は、グッタペルカのような適切な充填材 で根管の窩洞を封止および充填する前に根管から患部組織を取り除くために使用 される。 2.従来技術の説明 歯科医療の分野において技術的により難しく細かい処置の一つは根管治療であ る。歯の根管には歯の循環系および神経系が通っている。これらは、それぞれの 歯根の末端から歯に入り、狭いテーパー状の根管系を通って歯冠部に隣接してい る髄室へ延びている。この歯髄組織が患うかまたは傷つくと、歯に激しい痛みお よび外傷が生じ、抜歯する必要が生じることもありうる。根管治療は根管から患 部組織を取り除き根管系全体を封止することからなる。根管治療は成功すると、 歯の痛みや外傷を効果的に軽減することができるので抜歯する必要がなくなる。 根管処置を行う際、歯内療法専門医は最初にドリルで歯の根管をつきとめリー マーおよびやすりのような小径の器具を使って根管から虫歯組織、損傷組織また は死滅組織を取り除く。これらは通常、根管内で回転および/または往復する細 長い器具である。その主要目的は根管の壁全体を比較的傷つけずに残しながら虫 歯となったあるいは損傷した神経をすべて取り除くことである。根管系とその回 りの歯を支えている組織との間の漏れ即ち連絡を防ぐように根管の窩洞を均一な 三次元の状態で適切に充填するためには、根管を完全に残すことが重要である。 できるだけ多くの患部組織を根管から取り除いた後、通常、コンデンサー器具を 根管内で往復および/または回転させグッタペルカのようなシール材を根管に充 填することによって根管を密閉する。 根管は必ずしもまっすぐではなく湾曲または回旋していることが多い。従って 、 根管の本来の形を残しながら根管を洗浄することはしばしば困難である。多くの 器具は根管をまっすぐにしようとするかまたは根管の壁に沿ってまっすぐに進み 、根管の本来の形を変化させ時には根管壁を貫通する。また、特に年老いた患者 の場合は多くの根管開口部は小さいが、これは根管内壁上の石灰化した沈積物が 原因である。従って、やすりまたはリーマーは、器具を破損することなく根管に 侵入し開口部を拡大するために必要な捩り荷重に耐えることができなければなら ない。 根管の本来の形を保ちながら小さな根管の開口部に器具の先端部が挿入し易い ようにするために、従来のリーマーまたはやすりに備えられている細長い作動部 分は均一なテーパーを有し、作動部分の直径は器具の小径先端部から作動部分の 大径基部にかけて均一に増加している。テーパー率は器具によって異なるが通常 は約0.02mm/mmから約0.08mm/mmの範囲である。切断縁を形成 する螺旋状の溝が通常テーパー状の作動部分に設けられているので組織除去が容 易であり根管を所望の形状にしておくことができるとともに歯のチップおよび破 片を器具の螺旋溝から大径部分に沿って先端部へ除去することができる。 根管の摘出および充填に使用される従来の歯内処置器具には器具の捩りの限界 を超えると、根管内で器具が破損するという問題がある。根管の壁から切断され た歯のチップが十分に取り除かれなかった結果として器具が破損する可能性があ る。歯のチップは頻繁に器具と根管壁との間につまるので器具の摩擦が増加する とともに過度なトルクが生じる。特に溝が比較的浅くなっている器具の先端部ま たはその近傍のチップは十分に除去されない。溝と根管壁との間に破片が堆積す ると根管壁の損傷および/または組織の不適切もしくは不均等な除去が生じ且つ 器具の故障が生じる。 また根管壁の貫通も生じうる問題である。これは湾曲した根管の処置にまっす ぐなやすりまたはリーマーを使用した場合に生じる。やすりは根管の本来の経路 をたどるのではなく根管壁への直線経路を維持しようとする。極端な場合、やす りは実際に根管の壁に穿孔または貫通し歯を支えている組織を傷つけることがあ る。この問題を解決するために従来技術によって提供された歯科用やすりまたは リーマーは湾曲している根管にやすりまたはリーマーを導くための平滑な壁を有 する非切断ガイド先端部を有している。例えば、本願に援用しているマックスパ ーデンによる米国特許第4299571号を参照。平滑な壁を有するガイド先端 部は当時はかなりの技術改良であったが、場合によってはデザインにいくつかの 欠点がある。 ガイド先端部は鈍く平滑なので、ほとんどまたは全く切断能力がないという欠 点がある。鈍い先端部は柔らかい肉質の神経にはかなり容易に割り込むことがで きるが、内壁に何層もの石灰化した付着物が堆積している石灰化した根管を処置 することは非常に困難である。このようにかなり石灰化した根管において切除が 始められるほど十分な深さまで石灰化物に貫通することは非常に難しい。鈍い先 端部を有するこのようなやすりを使用する場合、本来やすりによって石灰化物を 圧接研磨または研削した後で根管に進入しなければならない。従って先端部が硬 い石灰化物を圧接研磨しようとすると、かなりの熱と摩擦が生じる。このことに より歯の痛みおよび炎症が生じるという不具合がある。また、やすりまたはリー マーの捩れ負荷が増加し、根管において破損する危険性が高まり、器具の寿命が 短くなる。 発明の要約 本発明は歯根管の処置に使用される歯内処置器具の改良デザインに関する。本 器具は通例、約3から約18mmの長さ、約0.08mmから約1.9mmの範 囲の外径、少なくとも一つの螺旋状溝、少なくとも一つの螺旋状平面部および少 なくとも一つの組織除去縁部を有する細長い作動部分を備えている。溝および平 面部はそれぞれ16mmにつき約1の螺旋から1mmにつき約1の螺旋の範囲の ピッチを有する。 好適な一実施例によると、上述した作動部分は作動部分の遠位端に隣接してい るのみ先端部を有する。のみ先端部は細長い作動部分の長手方向軸線即ち長手軸 に実質上直交している実質上線状ののみ縁部に沿って交わる複数の小面を備えて いる。小面は溝に一体成形されることによって器具の先端部にさらに組織除去縁 部を形成している。根管において回転すると、のみ先端部は虫歯組織または患部 組織をゆるめ、やすりが根管を下りるにつれて器具の先端部に設けられている組 織除去縁部によって組織が切断される。別の好適な実施例において、のみ先端部 は非対称的な形状を有しているので根管を下りるにつれて、よろめくまたはふら つく傾向にある。 別の好適な実施例によると作動部分の少なくとも一部は直径およびウェブ厚さ の一方または両方において先細りとなり、のみ先端部で終わる。先端部に隣接し ているテーパーの率は作動部分の残りの領域におけるテーパー率よりも大きいの で先端部に隣接して局所的にコンプライアンスの高い領域が形成される。先端部 に隣接してコンプライアンスを高めることによって器具は湾曲している根管の中 心軸線即ち中心軸に沿って進み易くなるので根管壁を貫通する可能性が少ない。 局所的にコンプライアンスが高められた領域はまた多くの他の方法によって形成 することができる。例えば、溝もしくはくぼみを追加形成し、さらに/または領 域を焼鈍、化学的処理もしくは熱処理することによってコンプライアンス特徴を 高めることができる。 別の好適な実施例によると作動部分は少なくとも二つの領域、即ち近位端部に 隣接している第一点から近位端部と遠位端部との中間にあたる第二点まで延びて いる第一領域および第一領域に隣接し且つ第二点から作動部分の遠位端部に隣接 している第三点まで延びている第二領域に分割されている。作動部分が第一領域 において有する剛性は第一曲線に沿って実質上連続して第一点から第二点まで漸 次減少する。作動部分の第二領域における剛性は第一曲線よりも急な第二曲線に 沿って実質上連続して、第二点から第三点まで漸次減少している。 このような特徴および利点は以下の詳細な説明および添付図面を参照すること によって、当業者には明らかであるが、本発明は開示または図示されている好適 な実施例に限られるものではない。 図面の簡単な説明 以下に説明する図面には様々な形状の作動部分および先端部を有する歯内処置 器具の特に好適な実施例が示されている。これらの器具はリーマーまたはやすり として例証されている。しかしながら、添付図面を参照した詳細な説明から明ら かであるように螺旋状の溝並びに平面部のねじり方向および/または器具の回転 方向を逆にすることによってコンデンサー即ち圧縮器としてこのような器具が使 用可能になるということは理解できるであろう。 図1は典型的な石灰化根管の部分概略図であり、 図2Aはのみ先端部を含むリーマー具の立面図であり、 図2Bは図2Aの歯内処置リーマーの遠位端部を示す詳細な側面図であり、 図2Cは図2Aのリーマーののみ先端部を示す詳細な端面図であり、 図2Dは図2Aのリーマーののみ先端部に隣接している先端の横断面図であり 、 図2Eは図2Aに示されているリーマー具の作動部分の詳細な側面図であり、 図3はここに開示されている特徴を有する歯内処置器具ののみ先端部に非対称 的な力が及ぼす影響を示す概略図であり、 図4Aはここに開示されている特徴を有するのみ先端部を含む歯内処置リーマ ーの遠位端部を示すSEM写真(倍率25倍)であり、 図4Bはここに開示されている特徴を有するのみ先端部を含む歯内処置リーマ ーの遠位端部を示すSEM写真(倍率250倍)であり、 図5Aはウェブテーパーが高められた歯内処置リーマー具の別の実施例を示す 立面図であり、 図5Bは図5Aの歯内処置リーマー遠位端部の詳細な側面図であって器具の先 端部に隣接しているウェブテーパーの高い部分を示し、 図5Cは図5Aの歯内処置リーマー具の先端部を示す詳細な端面図であり、 図5Dは図5Aのリーマー具において先端部に隣接している部分の横断面図で あり、 図5Eは図5Aに示されているリーマー具の作動部分の詳細な側面図であり、 図6Aは(破線で示す)本発明の特徴を有するリーマー具の曲げ剛性と比較し て(実線で示す)従来のリーマー具の作動部分に沿った曲げ剛性を示すグラフで あり、 図6Bは(破線で示す)本発明の特徴を有するリーマー具と比較して(実線で 示す)先端部に曲げ力Fが加えられた場合の従来のリーマー具の曲げ応答特徴を 示す概略図であり、 図7Aはここに開示されている特徴を有する歯内処置リーマーの遠位端部を示 すSEM写真(倍率250倍)であり、 図7Bはここに開示されている特徴を有する歯内処置リーマーの先端部を示す SEM写真(倍率250倍)である。 好適な実施例の詳細な説明 上述したように、従来の歯内処置やすりまたはリーマーが有する重大な不具合 は先端部が通常、鈍くまたは平滑なので、殆どまたは全く切断能力がないという ことである。鈍い先端部は柔らかい肉質の神経には容易に割り込むことができる が、特に年老いた患者の場合、しばしば根管に届き難い。これは、根管の内壁に 沿って何層もの石灰化した付着物が堆積したからである。これは図1に示されて いる。根管12の開口部の直径は通常「D」であろう。しかしながら図1に示す ように石灰化した根管開口部の直径はさらに小さな「d」になっている。これも 、歯根構造10の根管12内に何層もの石灰化付着物14が形成されることが原 因である。 このように根管の開口部は小さいので、鈍いまたは丸い先端部を有する従来の やすりで根管に進入することは困難である。器具の先端部に殆どまたは全く切断 または研磨能力がないからである。また、切断作業を行う前に根管を器具によっ て研削または圧接研磨しなければならない。この場合も、切断は器具の周辺のみ で行われ、器具の先端部は研削または圧接研磨しながら根管を下りていく。これ により器具の摩滅が増加し、破損の可能性を高める上に、根管に炎症を起こし、 回りの組織も損傷することになる。また、根管処置に時間がかかるので、コスト および患者の苦痛が高まる。 考えられる一つの解決策として器具の先端部を石灰化した根管12の小さな直 径「d」よりも小さくすることが考えられる。しかしながら、従来の均一なテー パー状の歯内処置やすりの先端部を器具を変えることなくどれだけ小さくできる かには実際上の限界がある。従来のテーパー状やすりの先端部の直径は0.06 mmと小さく、これはサイズ「06」のやすりに相当する。しかしながらこのよ うに小さな器具でさえ、かなりカルシウムが堆積している根管開口部には侵入し 難い。さらに、このような従来の器具をさらに小さくすることによって根管内で 器具が故障する可能性がある。 本発明の一実施例において切断能力が改善された先端部を設けることによっ て上述のような問題は解決される。これまで切断先端部を使用することによって 根管壁を貫通する可能性が高くなるであろうと考えられていた。これに反して、 本発明の一実施例は、先端部に少なくともある程度の切断能力を持たせることに よって根管壁を貫通する可能性をあまり高めることなく器具の全体的な切断効率 および臨床効力を増加することができるという発見によってなされた。以下に詳 述するように、ここに開示されているやすりの特定の構造および形状によって器 具と歯根管との切断による摩擦が低減し、器具の切断効率および性能が改善され るとともに器具が捩り応力によって故障する傾向が減少する。 図2A〜図Eには歯内処置やすり即ちリーマー100の好適な実施例が示され ている。特にやすり100は、図2Bおよび図2Cに示されているようにのみ先 端部150を備えている。のみ先端部150により器具100の先端部に切断能 力が付与されるので、器具が石灰化した根管の小さな開口部を通る能力がかなり 改善される。 通常やすり100は軸部104および細長い作動部分106を有する心棒10 2からなる。作動部分106は軸部104の基部に隣接している近位端107か らのみ先端部150で終わっている遠位端108まで延びている。軸部104は 歯科用器具(図示せず)の掴みに係合する取付部109を任意で備えてもよい。 または、もしくは取付部109に加えて、軸部104にはやすり100の手動操 作が容易になるように刻み付(図示せず)等の処理表面または取手を設けてもよ い。当業者には明らかであるがここに開示されている歯内処置器具のそれぞれは 手動操作により回転または往復させることによって使用可能であるが、根管から 組織をより迅速に除去するために器具の軸部を電動式の治療具に取り付けて器具 を操作してもよい。 図における特に好適な実施例によると、歯内処置やすり100において図2A および図2Dに示されているように、二つの螺旋状溝124および126は作動 部分106に形成され先端部150に隣接している遠位端108から延び近位端 107(以下「溝出口」または「出口」と称する)で終結している。当業者には 明らかであるが必要に応じて、同様の器具に単一の溝または三以上の溝を設けて もよい。 螺旋状平面部116および118は隣接している溝124と126との間に通 常延びている。螺旋状溝124,126および螺旋状平面部116,118は交 わることによって器具の時計廻りの回転に対して前縁128,132および後縁 130,134を形成している。前縁124,126は好ましくは鋭いので器具 が回転または往復するにつれて根管から組織を除去することができる。従って、 これらを以下において「組織除去」縁部と称することもある。後縁130,13 4はやすりの形状および製造上の都合によって、鋭くてもそうでなくてもよい。 組織除去縁部128,132のすくい角は必要に応じて、正、負、または中立 でもよい。作動部分の周囲の接線に垂直に組織除去縁部を通過する放射線に対し て測定した場合約−12度から約−36度の範囲のすくい角で満足な結果が得ら れた。組織除去縁部128,132のすくい角は互いに等しくてもよいが、例え ば一方が実質上正で他方が実質上中立もしくは負であるように互いに異なってい てもよい。さらに、必要に応じて、または器具製造の都合上、一以上の組織除去 縁部のすくい角は作動部分106の長さに沿って可変でもよい。 螺旋状溝124,126は作動部分106の周囲に等しいサイズおよび間隔で 形成してもよいが、より好ましくは、組織除去縁部128と組織除去縁部132 との間の曲線からなる間隔が反時計廻り方向よりも時計廻り方向において異なる ように周囲に等しくないサイズおよび/または間隔で形成してもよい。作動部分 106の周囲に組織除去縁部128,132は好ましくは図2Dで示されている ようにオフセット角度即ち「時計」角度αにより等しくない間隔で設けられてい る。溝および/または組織除去縁部を等しくない間隔で設けることによってやす り100は非対称形となり、臨床研究によると、その結果やすり100の能力は かなり改善され湾曲している根管の壁から均一に組織を取り除くことができ根管 の中心軸をより維持し易くなった。 実現された時は臨床上の改善の正確な機構は完全には理解されていなかった。 しかしながら、器具が非対称形であることにより器具は回転時、その回転中心か ら外れてふらつくかまたはよろめくので、根管壁に効果的に接触しすべての部分 を洗浄することができると考えられる。また、不均衡な力が生じるので、非対称 形の器具は湾曲している根管のすべてのまわりの組織を従来の対称形やすりより も均等且つ積極的に切断する傾向があり、やすりの本来の傾向に反して曲げ圧力 点で内壁をより積極的に切断し湾曲している根管の形状に従うと考えられる。 図2Dおよび図2Eに示されているように螺旋状平面部117,118は好ま しくは幅w1(以下において「限界幅」と称することもある)を有する外周平面 部分116,120および幅w2(以下において「逃げ幅」と称することもある )を有するくぼんだ平面部分112,114をそれぞれ形成する。これらの幅W1 、w2は以下において併せて「平面部幅」と称することもある。くぼんでいる平 面部分112,114は作動部分106の断面の中心から所定の第一半径距離R1 に位置している。外側平面部分116,120は作動部分106の外周におい て作動部分106の中心から所定の第二半径距離R2に位置し、これは好ましく は半径距離R1よりも約4〜30%大きい。本発明において外周平面部分とくぼ んでいる平面部分を組み合わせることによって器具100が根管内を回転する時 に作用する摩擦力が低減し、それにより器具の捩れ負荷全体が低減する。 器具100の作動部分106は約3mmから約18mmの範囲の長さを有する 。好ましい長さは約16mmである。作動部分106は一定の断面直径を有して もよいが、より好ましくは、図示されているように、近位端107から遠位端1 08へ先細りになっている。図における特に好適な実施例によると、テーパーは 均一である。即ち、テーパー率は作動部分106に沿って一定である。このテー パーは約0.01mm/mmから約0.08mm/mmの範囲でよいが、より好 ましくは、約0.02mm/mmから約0.06mm/mmである。ウェブ厚さ 「tw」即ち相対する溝124,126間の材質の「ウェブ」厚さも好ましくは 作動部分の近位端107から遠位端108へ先細りになっている。ウェブテーパ ーは器具の直径テーパーと同じでも違っていてもよい。図における好適な実施例 によるとウェブテーパーは約−0.01mm/mmから約0.08mm/mmで よいが、より好ましくは、約0.03mm/mmである。ここで使用している用 語「テーパー」または「テーパー率」はウェブテーパー率および直径テーパー率 のいずれか一方を意味している。 上述したように、図2A〜図2Eに示されている器具100の重要な特徴は、 図2Bおよび図2Cに詳細に示されているのみ先端部150である。通常のみ先 端部150が備えている二以上の小面151,153は交わることによりのみ縁 部154を形成する。のみ縁部154は好ましくは実質上線状であり作動部分1 06の長手軸に実質上直交しているが、このような形状は必要ではない。溝12 4,126を備えている小面151,153が交わることにより先端部150に 鋭い組織除去縁部155,157が追加形成される。根管において器具が回転す るとのみ縁部154が患部組織または虫歯組織をゆるめる一方でやすりが根管に 挿入されると組織除去縁部155,157が組織を切除する。 器具100の先端部において平面即ち小面151,153を研削し、図示され ているように、のみ縁部154を形成することによって、のみ先端部150を形 成してもよい。小面151,153が有する先端角度βは約45度から100度 であり、より好ましくは図2Bに示されているように、約60度または90度で ある。のみ縁部154は好ましくは約5〜25度、より好ましくは図2Cに示さ れているように、約15度の一次角度γで中心から傾いている。二つの小面を有 するのみ先端部150を図示および説明したが、当業者には明らかであるように 多数の小面を備えるのみ先端部を使用してもここに開示されているような本発明 の利点を得ることができる。例えば、四つの小面を有するのみ先端部は多くの歯 内処置用途に適している。 上述した構造に本来備わっている特徴はのみ先端部150の小面151,15 3が組織除去縁部128,132さらに器具の回転中心のまわりに等しくない間 隔で設けられている組織除去縁部155,157により画定されている先端を有 していることである。このような非対称形構造によって上述したように、根管を より均一に切断できるとともに、やすりののみ先端部150を所望の非対称形に 形成するので、器具が根管において回転すると先端部150は「ふらつく」また は「よろめく」傾向にある。これは特に湾曲しているまたは回旋状の根管の摘出 に好適である。これは、先端部が根管壁をできるだけまっすぐに進むというより もむしろ、根管を下りる抵抗の少ない経路に沿って進もうとするからである。こ の特徴を以下に詳細に説明する。 図4はのみ先端部150に作用する非対称的な力の効果を示す概略図である。 作動時、先端部はモーメント「M」で表されている回転駆動力を受ける。このモ ーメントによって器具の先端部に力F1およびF2として表されている反力が生じ る。当業者には明らかであるがやすりの先端部に作用し先端部150を構成して いる小面および縁部に分配される実際の力の概略が力F1およびF2によって示さ れている。これらの力の概略を簡単に示すことによって、のみ先端部150がふ らつく場合の力学が示されている。 先端部が中間の平衡状態にあると仮定すると、やすりの回転中心線のまわりに 作用する力F1およびF2によって形成されたモーメントはモーメント「M」と釣 り合うのでこれら二つのモーメントは相殺され先端部の回転速度が一定になる。 一方、先端部の形状は上述したように非対称形なので、力F1およびF2は、絶対 平均値は等しいが、釣り合わない。これは力F1は大きさが力F2に等しい負のY 成分を有し、力F2は力F2に時計角度αのサインおよびコサインの両方を掛けた 大きさに等しい正のXおよびY成分の両方を有しているからである。従って、力 F1およびF2の大きさが等しいとすると、先端部に生じる正味の総力RはF2・ (sineα)に等しいX成分および−F2・(1−cosα)に等しいY成分 を有することになる。勿論、総力Rの大きさおよび方向は根管における器具の回 転によって変化するので、上述したふらつき効果が得られる。 所望の先端部の非対称形は他の方法でも実現可能であり、当業者には明らかで あるが、例えば除去縁部128,132のすくい角を互いに異なるように設定す ることによりおよび/または先端部150に隣接している組織除去縁部の一方を 鈍くすることによって実現可能である。石灰化した材質を切断または研削する能 力を兼ね備えたのみ先端部150がふらつくことによって、速く効率的に切断す る一方で根管を貫通する危険性が最小となる歯内処置やすりが効率よく形成され る。 図4Aおよび図4Bは上述したようなのみ先端部を有する歯内処置やすりの好 適な一実施例を詳細に示しているSEM写真である。図4Aはのみ先端部を有す る歯内処置やすりの遠位端を倍率25倍で示しているSEM写真である。図4B はのみ先端部を有する歯内処置やすりの遠位端の倍率250倍のSEM写真であ る。 図5A〜図5Eには歯内処置やすり即ちリーマー200の別の好適な実施例 を示されている。この器具は、先端部250に隣接している器具の遠位端を変更 し以下に詳述するようにコンプライアンスが高い領域を設けたということ以外は 図2A〜図2Eを参照して上述した器具と大体において似ている。便宜上同じ構 造および/または特徴は同じ参照番号で示されている。 やすり200は軸部204および細長い作動部分206を有する心棒202か らなる。作動部分206は約3〜18mm、より好ましくは約16mmの全長を 有し、軸部204の基部に隣接している近位端207からのみ先端部250で終 わっている遠位端208まで延びている。軸部204は歯科器具(図示せず)の 掴みに係合する取付部209を任意で備えてもよい。または、もしくは取付部2 09に加えて、軸部204にはやすり200の手動操作が容易になるように刻み 付等の処理表面(図示せず)または取手を設けてもよい。 図に示されている実施例において、図5Dに示されているように、歯内処置や すり200は二つの螺旋状溝224,226および螺旋状平面部216,218 を備えている。螺旋状溝224,226および螺旋状平面部216,218は嵌 合することによって器具の時計廻りの回転に対して前縁228,232および後 縁230,234を形成している。前縁224,226は鋭いので器具が回転ま たは往復するにつれて根管から組織を除去することができる。後縁230,23 4は設計および製造上の都合によって鋭くてもそうでなくてもよい。 組織除去縁部228,232のすくい角は必要に応じて、正、負、または中立 でもよい。作動部分の周囲の接線に垂直に組織除去縁部を通過する放射線に対し て測定した場合約−12度から約−36度の範囲のすくい角で満足な結果が得ら れた。組織除去縁部228,232のすくい角は互いに等しくてもよいが、例え ば一方が実質上正で他方が実質上中立もしくは負であるように互いに異なってい てもよい。さらに、必要に応じて、または器具製造の都合上、一以上の組織除去 縁部のすくい角は作動部分206の長さに沿って可変でもよい。 螺旋状溝224,226は作動部分206の周囲に等しい大きさおよび間隔で 形成してもよいが、より好ましくは、組織除去縁部228と組織除去縁部232 との間の曲線からなる間隔が反時計廻り方向よりも時計廻り方向において異なる ように周囲に等しくない大きさおよび/または間隔で形成してもよい。作動部分 206の周囲に組織除去縁部228,232は好ましくは図5Cで示されている ようにオフセット角度即ち「時計」角度αの等しくない間隔で設けられている。 上述したように、溝および/または組織除去縁部を等しくない間隔で設けること によってやすり200は非対称形となり、やすり200の能力が改善され湾曲し た根管の壁から均一に組織を取り除くことができ根管の中心軸をより維持し易く なった。 図5Dおよび図5Eに示されているように螺旋状平面部217,218は好ま しくは幅w1を有する外周平面部分216,220および幅w2を有するくぼんだ 平面部分212,214をそれぞれ形成する。くぼんだ平面部分212,214 は作動部分206の断面の中心から所定の第一半径距離R1に位置している。外 周平面部分216,220は作動部分206の外周において作動部分206の中 心から所定の第二半径距離R2に位置し、これは好ましくは半径距離R1よりも約 4〜30%大きい。外周平面部分とくぼんだ平面部分を組み合わせることによっ て器具200が根管内を回転する時に作用する摩擦力が低減し、それにより器具 の捩れ負荷全体が低減する。 図5Bおよび図5Cに詳細に示されているように、器具200は好ましくはの み先端部250を有する。のみ先端部250が備えている二以上の小面251, 253は交わることによりのみ縁部254を形成する。のみ縁部254は好まし くは実質上線状であり作動部分206の長手軸に実質上直交しているが、このよ うな形状は必要ではない。溝224,226を備えている小面それぞれが交わる ことにより先端部150に鋭い組織除去縁部255,257が追加形成される。 根管において器具が回転するとのみ縁部254が患部組織または虫歯組織をゆる める一方でやすりが根管に挿入されると組織除去縁部255,257が組織を切 除する。 器具200の先端部において平面即ち小面251,253を研削し、図示され ているように、のみ縁部254を形成することによって、のみ先端部250を形 成することができる。小面251,253が有する先端角度βは約45度から1 00度であり、より好ましくは図5Bに示されているように、約60度または9 0度である。のみ縁部254は好ましくは約5〜25度、より好ましくは図5C に示されているように、約15度の一次角度γで中心から傾いている。また、二 つの小面を有するのみ先端部250を図示および説明したが、当業者には明らか であるように多数の小面を備えるのみ先端部を使用してもここに開示されている ような利点を得ることができる。 作動部分206は好ましくは、図示されているように、近位端207から遠位 端208へ先細りになっている。図における好適な実施例によると、テーパー率 は非均一である。即ち、テーパー(ウェブテーパー、直径テーパーまたは両方) の率は作動部分206の長さに沿って変化する。図5A〜図5Eに示されている 実施例において、先端部250から約0.02インチ(0.5mm)の点からの ウェブテーパー率が先端部250へ向けて増加しているので、先端部250に隣 接してコンプライアンスの高い領域254が形成される。このように器具にコン プライアンスの高い領域264が設けられたので、従来のテーパーが均一である 器具よりも迅速且つ効率的に根管を摘出および拡大することができるとともに根 管壁を貫通する危険性が少ない。 性能が改善されたのは一つには先端部250に隣接してコンプライアンスの高 い領域264が設けられたからであるが、またこれによりやすりが湾曲している 根管の形状に沿う能力が高められると同時にやすりによって根管壁を貫通する経 路が形成される傾向が減少した。図6Aおよび図6Bには上述した特徴を有する やすりの所望のコンプライアンス特徴が示されている。図6Aは、本発明によっ て構成されテーパーが増加することにより先端部に隣接してコンプライアンスの 高い領域が形成されているやすりの剛性と比較して、均一なテーパーを有する( 実線で示されている)従来のやすりの作動部分に沿った(曲げ)剛性を示すグラ フである。従来のテーパー状やすりが有する剛性は領域AおよびBの両方を横断 する単一の曲線270に沿って作動部分の近位端から遠位端へ実質上なだらかに 且つ連続して減少する。対照的に、本発明によって構成され、上述したように、 領域Bにおいてテーパー率が上昇しているやすりの剛性は、領域Aにおいて第一 曲線272に沿って減少し、領域Bにおいて第一曲線272よりも急勾配の第二 曲線274に沿って減少している。 図6Bは、上述したようにテーパーが増加している(破線で示す)やすりと比 較して、テーパーが均一である(実線で示す)従来のやすりの曲げ力Fが加えら れた場合の曲げ応答特徴を示す概略図である。それぞれの器具がその先端部に曲 げ力Fを加えられた場合、テーパーが領域Bで増加する(破線で示す)器具が有 する先端部の撓みd2は従来のテーパー状器具の先端部の撓みd1よりも大きい。 従って、本発明によるやすりにおいて先端部に隣接してコンプライアンスの高い 領域264が形成された結果、上述したように性能が改善された。 また、当業者には明らかであるがコンプライアンスの高い領域264を有する やすりのコンプライアンスは、テーパーが均一である従来のやすりによって達成 されうるコンプライアンスよりも大きい。従来のテーパー状の器具において先端 部に隣接している領域に同じコンプライアンスを得ようとすると、やすりに加え られる捩れ負荷に対する剛性を必要とする作動部分のその他の領域のコンプライ アンスが過剰になるため器具は使用不可能となるであろう。従って、器具の他の 部分における所望のコンプライアンス特徴に影響を及ぼすことなく歯内処置器具 の先端部に隣接した領域に所望のコンプライアンス特徴を与えることによって本 発明は独自に問題を解決している。 また、上述したようにウェブテーパーの高い領域264が設けられることによ って、図5Cに示されているように(例えば、図2Cと比較)先端部250のウ ェブは薄くなり、のみ縁部254は短くなつた。このような構造には、あまり傾 斜していないのみ縁部254よりもむしろ、鋭い組織除去縁部255,257に よって切断が行われるという利点もある。組織除去縁部255,257はのみ縁 部254よりも鋭いので効率よく切断を行う。このような構造にはさらに、領域 264において溝224,226が深くなるので、この領域において効率よく組 織が除去され摩擦が少なくなるという利点もある。 本発明は勿論ウェブテーパーが増加したやすりに限らない。他の方法、例えば 領域264の直径テーパーを増加させることによりおよび/または焼鈍等の熱お よび/または化学処理を領域264に施し所望の局所的コンプライアンス特徴を 与えることによりコンプライアンスの高い領域を実現することもできる。例えば 、領域264のウェブテーパー率を増加させる代わりに(または増加させる上に )領域264の直径テーパー率を増加させることによって、器具の先端部に隣接 し ている領域に所望の局所的コンプライアンス特徴を実現することができるであろ う。歯内処置やすりの直径テーパーを増加させることによって、器具先端部の直 径が小さくなり、根管の小さな開口部に進入しこれを拡大させることが容易にな るという利点もある。また、このような方法を組み合わせて使用することも可能 である。 器具の先端部に隣接している領域264においてテーパーを増加させることに よって得られる利点を図5A〜図5Eを参照して述べたが、その他の様々な形状 が可能であることは勿論である。テーパーを増加させることによる効果は必要に 応じて、局所および器具の作動部分の全長のいずれか一方に実現可能である。さ らに、必要に応じて、漸進的または実質上即座にテーパー率を変化させることが できる。本発明のこれらの実施例およびその他の実施例は当業者には明らかであ る。 図7Aおよび図7Bは、上述したように先端部に隣接している領域においてウ ェブテーパーを増加させている歯内処置やすりの好適な一実施例を詳細に示すS EM写真である。図7Aはこのような歯内処置やすりの遠位端を25倍の倍率で 示すSEM写真である。図7Bはこのような歯内処置やすりの遠位端を250倍 の倍率で示すSEM写真である。 上述した好適な実施例による歯内処置器具はニッケルチタン、ニチノール(登 録商標)その他の合金のような強く弾性の高い材料からなるのが好ましい。必要 な場合、歯内処置器具は外科用ステンレススチールから形成することもできる。 特に好ましい材料はチタン13−13または約56%のニッケルと約44%のチ タンとからなるニッケルチタン合金、例えばカリフォルニア州フレモントのニチ ノール デバイシズ アンド コンポーネンツ インコーポレーテッド製のSE50 8ニッケルチタンワイヤーである。 当業者には明らかであるが、従来の器具を製造するための様々な周知の方法に よって、材料または工程において様々な周知または後に開発された改良点を備え ている本発明の器具を製造してもよい。例えば、研削、捩り、および/または研 削を伴うまたは伴わないテーパー状への絞り成形によってまっすぐまたはテーパ ー状のロッドから器具を形成してもよい。使用可能な研削技術に関しては様々な 金属を研削するための冶金学標準書に記載されている。 本発明の特徴および利点を備える様々な実施例による歯内処置やすりを製造す るための仕様、寸法および製造技術を以下の例に記載する。寸法はすべて別段の 記載がないかぎりmmで示されている。 例1: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および実質上均一なウェブテー パを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝(溝「A」および溝「 B」と称する)はサイズが等しくなく器具の周囲に不均等な間隔で設けられてい る。粒度が320のCBDN砥石を使って約9,000SFPM(2,750m /分)の研削速度および約2インチ/分(5cm/分)の軸供給率でブランクを 研削することによって溝を形成した。 参照寸法 先端部 溝A すくい角 14° 先端部 溝B すくい角 −10° 出口 溝A すくい角 −34° 出口 溝B すくい角 −35° 例2: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズお よび形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が600の ダイアモンド砥石を使って6,311SFPM(1,924m/分)の研削速度 および1.95インチ/分(4.95cm/分)の軸供給率でブランクを研削す ることによって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −12° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 例3: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズお よび形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が320/ 400のCBN砥石を使って9,579SFPM(2,920m/分)の研削速 度および1.70インチ/分(4.3cm/分)の軸供給率でブランクを研削す ることによって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −12° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 例4: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズお よび形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が600の ダイアモンド砥石を使って約9,000SFPM(2,750m/分)の研削速 度および1.70インチ/分(4.3cm/分)の軸供給率でブランクを研削す ることによって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −16° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 例5: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズお よび形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が600の ダイモンド砥石を使って9,078SFPM(2,767m/分)の研削速度お よび2.17インチ/分(5.5cm/分)の軸供給率でブランクを研削するこ とによって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −16° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 例6: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズお よび形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が320の CBN砥石を使って8,963SFPM(2,732m/分)の研削速度および 1.95インチ/分(4.95cm/分)の軸供給率でブランクを研削すること によって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −16° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 例7: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズお よび形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が600の ダイアモンド砥石を使って8,898SFPM(2,712m/分)の研削速度 および1.70インチ/分(4.3cm/分)の軸供給率でブランクを研削する ことによって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −16° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 例8: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズお よび形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が600の ダイアモンド砥石を使って8,980SFPM(2,737m/分)の研削速度 および1.30インチ/分(3.3cm/分)の軸供給率でブランクを研削する ことによって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −12° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 例9: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状のブランクか ら形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズお よび形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が600の ダイアモンド砥石を使って8,909SFPM(2,715m/分)の研削速度 および1.70インチ/分(4.3cm/分)の軸供給率でブランクを研削する ことによって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −12° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 例10: 下記の器具は、実質上均一なテーパー状の外径および不均等なテーパ状のウェ ブを有するSE508ニッケルチタンワイヤーからなるテーパー状ブランクから 形成された。この器具に形成されている二つの螺旋状溝はほぼ等しいサイズおよ び形状を有し、器具の周囲に不均等な間隔で設けられている。粒度が600のダ イアモンド砥石を使って8,963SFPM(2,732m/分)の研削速度お よび1.56インチ/分(3.96cm/分)の軸供給率でブランクを研削する ことによって溝を形成した。 参照寸法 先端部のすくい角 −16° 2° 2° 出口のすくい角 ≧−15° 本発明を様々な好適な実施例によって開示および記載した。当業者にはわかる ように本発明は開示した実施例だけではなく他の実施例にもおよぶものであり、 このことは当業者には明らかである。従って、本発明の範囲は以下の請求の範囲 の解釈に含まれる以外は、ここに開示したことによって制限されるものではない 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US, VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.根管を摘出および拡大するための歯内処置器具であって、約3から約18 mmの長さ、約0.08mmから約1.9mmの範囲の外径、少なくとも一つの 螺旋状溝、少なくとも一つの組織除去縁部および少なくとも一つの外側螺旋状平 面部分を有する細長い作動部分を備え、螺旋状溝および螺旋状平面部はそれぞれ 16mmにつき約1の螺旋から1mmにつき約1の螺旋の範囲のピッチを有し、 さらに前記作動部分の端部にのみ先端部分を備え、該のみ先端部分が細長い作動 部分の長手軸に実質上直交する実質上線状ののみ縁部に沿って交わる複数の小面 を備えている歯内処置器具。 2.前記小面が前記作動部分の周囲に設けられているそれぞれの組織除去縁部 で前記作動部分と交わり、前記組織除去縁部が前記周囲に不均等に間隔をあけて 設けられている請求項1記載の器具。 3.前記作動部分が先細りとなって前記先端部で終わるウェブを有し、前記作 動部分の前記先端部に隣接している領域におけるウェブテーパー率が前記作動部 分の残りの領域におけるウェブテーパー率よりも大きい請求項1記載の器具。 4.前記作動部分が先細りとなって前記先端部で終わる直径を有し、前記作動 部分の前記先端部に隣接している領域における直径テーパー率が前記作動部分の 残りの領域における直径テーパー率よりも大きい請求項1記載の器具。 5.前記のみ先端部が約60度の先端角度を有する請求項1記載の器具。 6.前記作動部分が近位端部および前記のみ先端部で終わる遠位端部を有し、 該遠位端部はさらに前記先端部に隣接している局所的にコンプライアンスの高い 領域を含み、それにより前記器具が湾曲している根管の中心軸を容易にたどるこ とができるとともに根管壁を貫通する傾向が少なくなる請求項1記載の器具。 7.前記作動部分が近位端部に隣接している第一点から近位端部と遠位端部と の中間にあたる第二点まで延びている第一領域と該第一領域に隣接し且つ前記第 二点から前記作動部分の遠位端部に隣接している第三点まで延びている第二領域 とを有し、前記作動部分が第一領域において有する剛性は第一曲線に沿って実質 上連続して前記第一点から前記第二点まで漸次減少し、前記作動部分の第二領域 における剛性は、第一曲線よりも急な第二曲線に沿って実質上連続して前記第二 点から前記第三点まで漸次減少する請求項6記載の器具。 8.根管を摘出および拡大するための歯内処置器具であって、約3から約18 mmの長さ、約0.08mmから約1.9mmの範囲の直径、少なくとも一つの 螺旋状溝、少なくとも一つの組織除去縁部および少なくとも一つの外側螺旋状平 面部を有する細長い作動部分を備え、螺旋状溝および螺旋状平面部はそれぞれ1 6mmにつき約1の螺旋から1mmにつき約1の螺旋の範囲のピッチを有し、前 記作動部分の少なくとも一部が先細りとなってのみ先端部で終わり、前記先端部 に隣接しているテーパーの率は前記作動部分の残りの領域におけるテーパー率よ りも大きい歯内処置器具。 9.前記作動部分は先細りとなって前記先端部で終わるウェブを有し、前記作 動部分の前記先端部に隣接している領域におけるウェブテーパー率が前記作動部 分の残りの領域におけるウェブテーパー率よりも大きい請求項8記載の器具 1 0.前記先端部に隣接しているウェブテーパー率が約0.1mm/mmと0.2 5m/mmとの間にあり且つ前記作動部分の残りの領域におけるウェブテーパー 率が約0.01mm/mmと0.08mm/mmとの間にある請求項9記載の器 具。 11.前記のみ先端部が、細長い作動部分の長手軸に実質上直交している実質 上線状ののみ縁部に沿って交わる複数の小面を備えている請求項8記載の器具。 12.前記のみ先端部が約60度の先端角度を有する請求項11記載の器具。 13.様々なサイズおよび/またはテーパーを有する請求項1記載の複数の器 具からなる根管治療を行うための器具一式。
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