JP2001523949A - 改変したプロテインcおよびその使用方法 - Google Patents

改変したプロテインcおよびその使用方法

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Abstract

(57)【要約】 別のビタミンK依存性タンパク質(最も好ましくは、プロトロンビン)のγカルボキシルグルタミン酸(Gla)領域でネイティブなプロテインCの領域を置換した、改変したプロテインC分子を作成した。γカルボキシルグルタミン酸(Gla)領域をプロトロンビンの対応する領域で置換した、改変したプロテインC分子を作成した。改変したまたはキメラのプロテインCは、野生型のプロテインCを超える利点を有する。なぜなら、プロテインCのいくつかの天然の抗体インヒビターによる阻害にほとんど感受性がない(そうでなければ、抗凝固因子として作用するプロテインCの能力が減少している)からである。そしてこれは、同じ補因子または等量の補因子を必要とせず、したがってプロテインSのような補因子またはホスファチジルエタノールアミン(PE)のような血小板中に上昇したレベルで存在する脂質のより低いレベルを有する患者において有効であり得る。キメラの抗凝固活性を、正常な血漿および第V因子ライデン血漿で試験した。キメラは、第V因子ライデン血漿の凝固を阻害することにおいて約10倍を越えて有効であった。

Description

【発明の詳細な説明】 改変したプロテインCおよびその使用方法 発明の背景 本発明は一般に、第V因子ライデン患者を処置するための、増強された抗凝固 活性を有する改変したプロテインCの使用の分野にある。 米国政府は、国立衛生研究所の国立心臓、肺、および血液研究所によってNaom i Esmonに認められた助成金番号第P5054502号によって、本発明において一定の 権利を有する。 プロテインCは、血液の凝固の調節において主要な役割を果たす。プロテイン Cが欠損している患者は、通常、プロテインCの投与によって修正される(Dreyf usら(1991)N.Engl.J.Med.325、1565-1568)乳児期に、血栓症合併症のおそれ がある人生を送る(Seligsohnら(1984)N.Engl.J.Med.310、559-562:Esmon(19 92)Trends Cardiovasc.Med.2,214-220)。さらに、活性化されたプロテインC( APC)は、グラム陰性敗血症のヒヒモデルにおいてE.coliの致死性効果を妨げ得( Taylorら(1987)J.Clin.Invest.79;TaylorおよびEsmonの米国特許第5,009,88 9号)、そして予備的な臨床結果は、プロテインCが特定の形態のヒトの敗血症の ショックの処置に有効であることを示唆している(Gersonら(1993)Pediatrics 91 、418-422)。これらの結果は、プロテインCが凝固の制御をし得、かつ炎症に影 響を与え得ることを示唆する。実際、プロテインCの経路の重要な部分であるプ ロテインSの阻害は、致死量以下のレベルのE.coliおよび循環におけるTNFの出 現の増大に対する霊長類の応答を悪化させる(Taylorら(1991)Blood 78、357-363 )。炎症応答の制御に関する機構は未知のままである。 プロテインCは、トロンビン(凝固系の末端酵素)が内皮細胞表面タンパク質で あるトロンボモジュリンに結合すると活性化される(Esmon(1989)J.Biol.Chem .264、4743-4746;DittmanおよびMajerus(1990)Blood 75、329-336;Dittman(1 991)Trends Cardiovasc.Med.1、331-336)。細胞の培養中には、トロンボモジ ュリンの転写は肺瘍壊死因子(TNF)への内皮細胞の暴露によってブロックされ(Co nw ayおよびRosenberg(1988)Mol.Cell.Biol.8、5588-5592)、そして続いて、ト ロンボモジュリンの活性および抗原は、内部移行および分解される(Lentzら(199 1)Blood 77、543-550、Moore,K.L.ら(1989)Blood 73、159-165)。さらに、C4b B 986)J.Biol.Chem.261、12022-12027)およびインビボ(Taylorら、1991)でAPC の抗凝固活性を支持することにおいて機能的に不活である複合体を形成する。さ ostas.66、49-61)。したがって、この経路のタンパク質は、炎症を調節するだ けではなく、また炎症を調節する成分との相互作用もするようであり、そしてこ れはそれ自体が、炎症媒介因子によってダウンレギュレートされている。 したがって、本発明の目的は、改良した抗凝固剤として有用な、改変したプロ テインCを提供することである。 本発明のさらなる目的は、プロテインCおよび/またはSを欠損している患者 を処置する方法、ならびに第V因子ライデン患者の処置方法を提供することであ る。 本発明の別の目的は、プロテインCおよび活性化されたプロテインCに関与す る炎症性応答を調節する方法を提供することである。 発明の要旨 プロテインCのネイティブ領域を別のビタミンK依存性タンパク質(最も好ま しくは、プロトロンビン)のγカルボキシルグルタミン酸(Gla)領域で置換した、 改変したプロテインC分子を作成し得る。改変したまたはキメラのプロテインC は、野生型のプロテインCを越える利点を有する。なぜなら、これは、プロテイ ンCのいくつかの天然の抗体インヒビターによる阻害に対して感受性がより低く (そうでなければ、抗凝固因子として作用するプロテインCの能力が低下してい る)、そして同じ補因子または同じ量の補因子を必要とせず、したがって、プロ テインSのような補因子、または活性化された血小板中に上昇したレベルで存在 する脂質(例えば、ホスファチジルエタノールアミン(PE))をより低いレベルで有 する患者において有効であり得るからである。 実施例に記載するように、キメラプロテインCは、PEを有する小胞を含有する ホスファチジルセリン(PS)の補充が、活性化されたプロテインC(APC)の抗凝固 活性を増強することを観察したあとに、設計された。PEの感受性の構造的な基礎 を決定するために、プロテインCのGlaドメインおよび疎水性スタック(残基1〜 45)をプロトロンビン(PC-PT Gla)の対応する領域で置き換えたキメラ分子を構築 した。活性化したキメラ分子を、APC-PT Glaと呼ぶ。第Va因子のAPC不活化は、P Eの存在下または非存在下のいずれにおいても、PEによって10倍、そしてプロテ インSによって2倍増強された。精製された系では、キメラと比較して、野生型 APCは、小胞を含有するPEについてより迅速に、そしてPEを欠いている小胞につ いてはよりゆっくりと第Va因子を不活化した。APC-PC Glaでの第Va因子の不活化 は、PEによってわずかにのみ増強され、そしてプロテインSによってわずかに阻 害された。プロトロンビンは、キメラよりもはるかにより効果的に、野生型APC によって第Va因子の不活化を阻害した。これはおそらく、キメラが、試験した全 ての条件下で野生型APCよりも約5倍大きい血漿抗凝固活性を示したという観察 によって判断される。これらの結果は、APCによる第Va因子の不活化におけるPE の機能的な影響がGlaドメインに対して特有の特異的な特性によって媒介される こと、およびプロテインCのGlaドメインがPEを含有する膜に対する第Va因子と プロテインSとの相互作用を大きく増強する特殊化された機能を提供することを 実証する。 さらに、キメラの抗凝固活性を、正常および第V因子ライデン血漿で試験した 。APCまたはキメラの濃度の増大の関数として、凝固時間の増大をモニターした 。開示した図に示されるように、キメラについて、凝固時間は、APCを含まない 時の23秒から1マイクログラム/mlでAPCを含む時の45秒に、ほぼ直線的に増大し た。対照的に、ライデン血漿で同等の抗凝固応答を得るためには、10マイクログ ラム/mlのネイティブなAPCが必要であった。活性化されたプロテインCとは異な り、プロテインSの抗凝固活性は非依存性であった。 図面の簡単な説明 図1は、APCおよびAPC-PT Glaの抗凝固活性を示すグラフである。凝固時間 (秒)を、PE:PS:PCの存在下でのAPC-PT Gla(白四角);PS:PCの存在下でのAPC- PT Gla(黒四角);PE:PS:PCの存在下でのAPC(白丸);およびPS:PCの存在下で のAPC(黒丸);について酵素濃度(マイクログラム/ml)に対してプロットする。 図2Aおよび2Bは、プロテインSに対する抗体である、抗プロテインS MAB S15 5の、正常な血清中の野生型APCおよびAPC−PT Glaの活性における影響を示すグ ラフである。APCまたはAPC-PT Glaの濃度(マイクログラム/ml)に対する凝固時間 (秒)をプロットする。図2Aは、0と5.0マイクログラム/mlとの間の濃度でのAPC およびAPC-PT Glaの活性のグラフである;図2Bは、0と1.0マイクログラム/mlと の間の濃度での活性の拡大図である。PEと組み合わせた野生型APC、mAbなし(黒 丸);PSと抗プロテインS mAbとを組み合わせた野生型APC(プロテインSなし)( 白三角);PEと抗プロテインS mAbとを組み合わせた野生型APC(黒三角);PEと組 み合わせたAPC-PTGla、mAbなし(逆向きの黒三角);PSと抗プロテインS mAbとを 組み合わせたAPC-PT Gla(白菱形);ならびに、PEと抗プロテインS mAbとを組み 合わせたAPC-PTGla(黒菱形)。 図3Aおよび3Bは、PS:PCと組み合わせた野生型APC、PS:PCと組み合わせたPC- PT Gla、PE:PS:PCと組み合わせた野生型APC、およびPE:PS:PCと組み合わせ たPC-PT Glaの相対活性とを、1.4マイクロモルの生理学的濃度でのプロトロンビ ンの存在下(図3B)およびプロトロンビンの非存在下(図3A)で比較するグラフであ る。プロテインSおよびPE無しの小胞の存在下で必要とされるAPCの濃度を、1 と規定する。比活性は、30分以内に50%の活性を阻害するために必要とされる実 験条件下での濃度で除した、30分以内に50%の活性を阻害するために必要とされ る標準条件下での濃度として計算する。 図4は、正常なおよび第V因子ライデン血漿中での、野生型APCおよびAPC/PTG laの活性を示す凝固時間のグラフである。10マイクログラム/mlまでのAPCの濃度 での活性を比較する。 発明の詳細な説明 負に荷電したリン脂質膜表面での多タンパク質酵素複合体の組み立ては、血液 の凝固プロセスの形成および調節に重要である。酵素原の活性化は、酵素(通常 はビタミンK依存性タンパク質である)が補因子(通常はビタミンK非依存性タン パク質である)に結合して基質(通常はビタミンK依存性タンパク質)を活性化す ると、迅速に生じる(Mannら(1988)Ann.Rev.Biochem.57、915-956;Furieおよ びFurie(1988)Cell 53、505-518に概説される)。酵素および基質は、可逆的に膜 と相互作用し、一方、補因子は、可逆的に結合し得るかまたは完全な膜タンパク 質であり得るかのいずれかである。リン脂質の頭部の基の性質は、最も重要なリ ン脂質として一般に認められているホスファチジルセリン(PS)との触媒効率およ び結合効率に寄与するようである(Mannら(1988);Peiら(1993)J.Biol.Chem.2 68、3226-3233)。ビタミンK依存性複合体の組み立ての大多数の生物物理学的お よび運動論的研究は、ホスファチジルコリン(PC)およびPSのみで構成される膜を 使用した(Mannら、peiら、Castellino,F.J.(1995)Trends Cardiovasc.Med.5 5-62;Nelsestuen(1978)Biochemistry 17,2134-2138)。 最近、活性化された血小板の膜の外側リーフレットの主要な構成要素であるホ スファチジルエタノールアミン(PE)(Bevers,E.M.、Comfurius,P.およびZwaal ,R.F.A.(1983)Biochim.Biophys.Acta 736、57-66)が、これらの複合体の1 つである活性化されたプロテインC(APC)依存性の第Va因子の不活化において重 要な役割を果たすことが報告された(SmirnovおよびEsmon(1994)J.Biol.Chem. 269、816-819)。この場合、PEまたはカルジオライピンの存在は、不活化の速度 を強く増強した。したがって、第VIII因子の結合におけるPEの役割(Gilbertおよ びArena(1995)J.Biol.Chem.270、18500-18505)、第X因子の組織因子−第VII a因子活性化(Neuenschwanderら、(1995)Biochemistry 34、13988-13933)、およ びプロトロンビン活性化(Billyら(1995)J.Biol.Chem.270、26883-26889;Sme etsら(1996)Thromb.Res.81、419-426)が報告されている。プロトロンビンの活 性化の場合、PEの存在に関して、プロトロンビンの活性化を支持するために必要 とされるPSの量は、数倍減少した。組織因子の場合、PSの量を減少させることに よって優先的に活性化を増強したPEの存在が最適な活性化に必要とされ、そして これが基質に対するKm効果の大部分であることことが示された。第Va因子の不活 化に対するPEの影響は、実質的に他の系よりも大きかった。プロトロンビンの活 性化および組織因子媒介性の第X因子の活性化について、PEによる増加は、PS濃 度の 増加によって単純に克服され得るが、第Va因子の不活化に対するPEの影響は、高 いPSによっては排除されなかった(Smirnov、1994)。 プロテインCは、他のビタミンK依存性タンパク質と同様に、いくつかのドメ インからなる(Furie、1998)。これらは、プロアーゼドメイン、2つのEGF様ドメ イン、芳香族スタック、および4→カルボキシグルタミン酸(Gla)残基を含むビ タミンK依存性Glaドメインからなる。これらのGla残基は、Ca2-依存性膜結合に 関連し、そしてビタミンK依存性血漿因子のアミノ末端の48残基内でクラスター を形成する(Furie、1988、Castellino、19954、Mann,K.G.、Krishnaswamy,S. 、およびLawson,J.H.(1992)Sem.Hematol.29、213-226)。この領域内でのこ れらのタンパク質の配列は、高度に保存されている。しかし、Gla残基の数は9 から12までで変化する(Furie、1988)。Glaドメインが膜結合および膜依存性触媒 活性に関係しているので、プロテインCと他の複合体との間のPE依存性性質にお ける差異がGlaドメインによって媒介され得ると推定した。この可能性を試験す るために、Glaドメインをプロトロンビンのものと交換したプロテインCのキメ ラ形態を、PE依存性活性に関連する分子の領域を評価する実験において設計した 。 キメラを、ヒトにおいて非免疫原性であるように、そして実施例で示す有利な 特性を有するように設計した。プロテインCのエキソン1から3を、プロトロン ビンのエキソン1から3で置き換えた。エキソン1から3は、Glaドメインをカ ルボキシル化するカルボキシラーゼでのタンパク質の適切な「ドッキング」に必要 なシグナルペプチドを含む約42アミノ酸のプレプロリーダーをコードし、そして これによって、約32アミノ酸およびヒトプロトロンビンの残基39〜42に由来する 芳香族スタック領域からなるからGlaドメインが成熟タンパク質から切断される 。プロテインCおよびプロトロンビンの両方のスプライシング部位は同一であり 、その結果、配列変化は必要ではなく、そして天然に存在するヒトタンパク質に 存在するヒトの配列のみがキメラに存在する。プロテインC酵素原中の活性化部 位は、変化によって影響されなかった。 以下に報告する研究の結果は、ネイティブなGlaドメインのプロトロンビンGla ドメインでの置換がプロテインCの活性を変化させ、これによってPEおよびプロ テインSの必要性を減少させ、そしてプロトロンビンによる阻害を減少させるこ とを示す。APC抗凝固活性のPE依存性は、明らかに、プロテインCのGlaドメイン によってその大部分が媒介される。APC-PTGlaは、精製された系において、リポ ソーム中のPEの存在に対する依存性をほとんど示さなかった。さらに、キメラの 第Va因子不活化活性は、プロテインSによって、刺激されるよりもむしろ阻害さ れた。これらの差異は、膜結合における欠損に起因するものではなかった。なぜ なら、このキメラは、野生型のプロテインCと少なくとも同様に膜に結合し、そ してPEを含有する小胞に対してわずかに少ない活性を有するが、PEを欠失してい る野生型小胞よりもさらに活性であったからである。この差異のほとんどは、プ ロテインSおよび第Va因子の、小胞(詳細には、PEを含有する小胞)に結合するAP Cを相互依存的に増大させる能力によることが明らかである。詳細には、第Va因 子のの存在下で、プロテインSは、キメラの結合を増強できない。なぜなら、こ れは野生型のAPCの場合に起こるからである。 血漿において、キメラは、PEを有するかまたは有さない小胞に対して、野生型 APCよりもはるかに大きい抗凝固活性を示した。これらの差異は、キメラによっ て第Va因子不活化をブロックするプロトロンビンの能力の減少に一部依存するよ うである。 APCの抗凝固複合体の触媒に対するPEの効果は、細胞の生物学的および病態生 理学的結果の両方を有する。PEは、不活化された細胞の表面に存在することが報 告されている(Wangら(1986)Biochem.Biophys.Acta 856、244-258)。そして続 く活性化は、外側リーフレット膜のリン脂質のほぼ40%を構成し得る(Beversら 、1983)。さらに、PEは、リパーゼ(flipase)についてより高いKmを有することが 報告されており、したがって内膜のリーフレットによりゆっくりと輸送されるよ うである(Devaux(1991)Biochemistry 30、1163−1173)。したがって、異なる抗 凝固複合体が広範な種々のPE:PS依存性を示すためである場合、膜の組成におけ る時間依存性の電荷は、凝固の促進反応または凝固の阻害反応に選択的に好まし くあり得る。 プロトロンビンのGla領域でのプロテインCの置換によって実証されているが 、他のビタミンK依存性凝固因子の多くが同等に十分に理解されおり、そしてそ れらのGla領域は、変化した凝固活性を有するキメラを作成するために、プロテ イ ンCのN末端領域の代わりに挿入され得る。さらに、実施例に記載されるキメラ は、プロテインCのN末端領域についてプロトロンビンのエキソン1、2、およ び3で置換することによって作成したが、これらの3つのエキソンによってコー ドされるタンパク質の一部の置換のみの実際に可能である。例えば、プロテイン CドメインをプロトロンビンGlaドメインのみで置換し得るか、またはGlaドメイ ンおよび螺旋状スタックドメインのみで置換し得る。なぜなら、プロテインC由 来のプレプロリーダーは、Gla領域のカルボキシル化を生じることが予想される からである。いくつかの系とは異なり、凝固系は、インビトロでの結果に基づい て高度に予想可能であり、そして凝固タンパク質内で高度に保存された構造は、 タンパク質間での外挿のための手段を提供する。他の代表的なドナータンパク質 は、第X因子および第VII因子を含む。キメラは、実施例に詳細に記載する同じ 技術を使用して作成される。他のビタミンK依存性凝固因子をコードするDNA配 列は公知であり、そして文献に記載されている。 薬学的組成物 タンパク質は一般に、約90μg/kg体重(35ml血漿/kg、約3〜4マイクログラム のプロテインC/ml血漿、および1〜3マイクログラムのキメラプロテインC/ml 血漿と推定される)を超える量で非経口的に投与された場合に有効である。他の タンパク質の外挿に基づいて、ほとんどの炎症障害の処置のためには、容量範囲 は20から200マイクログラム/kg体重の範囲である。 改変したプロテインCは、好ましくは薬学的に受容可能なビヒクル中で投与さ れる。適切な薬学的に受容可能なビヒクルは、当業者に公知である。非経口投与 のために、化合物は通常、滅菌水または生理食塩水中に溶解されるかまたは懸濁 される。キメラの活性化形態は、特定の障害の処置に好ましい薬剤であり得る。 処置される障害 プロテインSが低い障害、いくつかの形態の狼瘡、続く発作または心筋梗塞、 後の静脈血栓症および拡大した血管内の凝固、敗血症のショック、呼吸困難症候 群、および肺の塞栓を、改変したプロテインCを用いて処置することが可能であ るはずである。プロテインSのレベルはしばしば、これらの条件において低く、 抗凝固因子としては効果が低いAPCを生じる(D'angeloら(1988)J.Clin.Invest .81、1445−1454)。これらの条件の例として、ワリファリンの抗凝固の間、お よび血栓塞栓症疾患における、拡大した血管内の凝固が挙げられる。キメラの最 適活性が患者におけるプロテインSの正常なレベルに依存しないので、患者自身 の活性化されたプロテインCまたは治療的に投与されたプロテインCまたは活性 化されたプロテインCが中和される条件下で活性菜抗凝固因子であることが予想 される。技術的な理由のために、処置に有用なプロテインSの濃度は、効率的に 調製されている。 ループス性抗凝固因子およびいくつかの抗リン脂質抗体が、PEを含有する膜に 対して好ましい、抗凝固因子および抗凝固因子複合体の機能をブロックする(Smi rnovら(1995)J.Clin.Invest.95、309−316;Rauchら(1986)J.Biol.Chem.2 61、9672−9677)。これらの抗体は、血栓症の危険性の増大に関連する(Ginsberg ら(1993)Blood、81、2958-2963;Triplett,D.A.(1993)Arch.Pathol.Lab.Me d.117,78-88;Pierangeliら(1994)Thromb Haemostas.71、670-674)。治療的 用に加えて、PE依存性ではないAPC分子は、インビトロおよびインビボにおいて 、APC系に対するPE依存性ループス性抗凝固因子効果の機構の調査を可能にする 。キメラは、ループス性抗凝固因子による阻害に対してほとんど感受性がなく、 したがって、プロテインCと反応する病原抗体の集団を同定するために使用され 得る。 プロテインCキメラを用いて第V因子ライデン(Leiden)を有する患者を処置す ることもまた可能である。第V因子ライデンは、第Va因子分子の残基506におけ るArgからGlnへの置換から生じる、白色人種に比較的一般的(人口の約5%)な多 tein C as a pathogenic factor of venous thromboembolism」Blood 85:607-614 (1995)によって記載される)。第Va因子のこの形態は、APCによる不活化に対して 耐性であり、そして、通常、第V因子ライデンとして呼ばれる。なぜなら、変異 部位は、Bertinaら「Mutation in blood coagulation factor Vassociated with resistance to activated protein C」Nature 369:64-67(1994)によって報告され るように、ライデングループによって最初に同定されたからである。このAr g残基は、Kalafatisら「The mechanis of inactivation of human factor V and human factor Va by activated protein C」J .Biol.Chem.269:31869-31880(19 94);Kalafatisら「Characterization of the molecular defect in factor VR506 Q.J .Biol.Chem.270:4053-4057(1995)に記載のように、第Va因子を不活化する ために、APCによって利用される切断部位の1つである。第V因子ライデンは、 静脈血栓症の危険因子であり、そして、Florellら「Inherited thrombotic disor ders:An Update」Am .J.Hematol.54:53-60(1997)に報告されるように、臨床研 究では、深部静脈血栓症を有する患者の約20〜60%に多形性が見出されることが 示された。多形性は非常に普通のことであるため、血栓症を予防するために、よ り迅速に第V因子ライデンを不活化し得ることは有利であり得る。プロテインC またはAPCが血栓症治療に用いられるとすれば、これは、特にもっともなことで ある。 プロテインCキメラまたはその活性化形態の有効投薬量は、実施例に示される 活性の差を考慮して改変されたプロテインC(野生型)を用いる臨床研究から外挿 され得る。 本発明は、以下の非限定的な実施例を参照することによって、より十分理解さ れる。以下の略語が、本明細書中で用いられる:APC、活性化プロテインC;PC- PT Gla、プロテインCのGlaドメインおよび疎水性スタック(stack)(残基1〜45) が、プロトロンビンの対応する領域で置換されたキメラ分子;APC-PTG1a、PC-TT Glaの活性化形態;PE、ホスファチジルエタノールアミン;PS、ホスファチジル セリン;PC、ホスファチジルコリン;Gla、4-カルボキシグルタミン酸;X-CP、 ラッセルヘビ毒由来の第X因子アクチベーター;BSA、ウシ血清アルブミン;TBS 、150mM NaCl,20mM トリス-HCl,0.02%アジ化ナトリウム,pH7.4;TBS-GOB、1m g/mlのゼラチン,1mg/mlのオボアルブミンおよび10mg/mlのBSAを含むTBS。 実施例1:キメラプロテインC-プロトロンビンタンパク質の構築 実験手順タンパタ質および試薬。 ヒトトロンビンおよびプロトロンビン(Owenら(1974)J. Biol.Chem.249,594−605)、ヒトAPC(Esmonら(1993)Meths.Enzymol.222, 359-385)、ヒトプロテインS(Taylorら(1991)Blood 78,356-363)、ヒト第Xa因 子(LeBonniecら(1994)J.Biol.Chem.267,6970-6976)、ウシ第Va因子(Esmon, C.T.(1979)J.Biol.Chem.254,964-973)、およびラッセルヘビ毒由来の第X 因子アクチベーター(X-CP)(Esmon,C.T.(1973)(博士論文),Washington Unive rsity,St.Louis)を、記載のように調製した。活性部位にフルオレセインを標 識したメゾトロンビン(meizothrombin)をArmstrongら(1990)J.Biol.Chem.265 ,6210-6218;Bock(1988)Biochemistry 27,6633-6639に記載されるように調製し た。ヒト第Va因子を、Hematologic Technologiesから得た。ウシ血清アルブミン (BSA)、ラッセルヘビ毒、オボアルブミン、ゼラチン、MOPS、トリス-HClおよび 塩類をSigmaから得た。色素形成基質Spectrozyme THおよびSpectrozyme PCaをAm erican Diagnostica(Greenwich,CT)から得た。セリンプロテアーゼの不可逆的 インヒビター(p-アミジノフェニル)-メタンスルホニルフルオリドをCal biochem から得た。1-パルミトイル-2-オレオイル-sn−グリセロ-3 PS、1-パルミトイル- 2-オレオイル-sn-グリセロ-3 PC、および1,2-ジリノレオイル-sn-グリセロ-3-PE を、Avanti Polar Lipids Inc.から得た。1-パルミトイル-2-[1-14C-オレオイル ]PCをDuPont NENから得た。第V因子欠乏性ヒト血漿を、George King Bio-Medic al,Inc.(Overland Park)から得た。リン脂質小胞の調製 超音波処理した小胞を、記載されたように(Smirnov 1994)調製した。簡潔には 、脂質を下記の重量比で混合し、アルゴン下で乾燥し、そして有機溶媒を除去す るために一晩凍結乾燥(lyopholize)した。次いで、それらを150mM NaCl、20mMト リス-HCl、0.02%アジ化ナトリウム、pH7.4(TBS)中に2mg総脂質/mlに再構成し、 アルゴン流下で氷水浴で15分間、超音波処理し(Bronson Sonic Power Co,モデ ル350)、8000gで15分間遠心分離し、そして0.22μmフィルターを通して濾過した 。小胞を、すぐに使用するか、または+20℃で保存した。保存によって、小胞活 性は変化しなかった。プロテインCプロトロンビンGlaドメインキメラの構築。 プロテインCキメラを、プロトロンビンの最初の3つのエキソン(すなわち、 プレ-プロリーダー、Glaドメインおよび芳香スタック領域をコードするエキソ ン)にプロテインCの対応する領域を置換して構築した。 ヒトプロトロンビンおよびプロテインCについての問題のアミノ酸配列は、以 下である: ヒトプロトロンビン(配列番号1): ANTFLxxVRKGNLxRxCVxxTCSYxxAFxALxSSTATDVFWAKYT ヒトプロテインC(配列番号2): ANSFLxxLRHSSLxRxCIxxICDFxxAKxIFQNVDDTLAFWSKHV ここでxは、γカルボキシルグルタミン酸を意味する。 変異誘発をポリメラーゼ連鎖反応方法論によって実施した。野生型プロテイン CのcDNA(Eli Lilly Research Laboratoryによって提供された)を、Rezaie 1993 に記載されるように、pRc/RSV(Invitrogen,CA)のHindIIIおよびXbal部位へ連結 し、RSV-PCを形成した。エキソン4(これは、N末端EGFドメインをコードする)の 開始点に、プロテインCのcDNAに唯一のBstEII制限部位が存在する。HindIIIお よびBstEIIを用いたRSV-PCの二重消化によって、プロテインCの最初の3つのエ キソンのDNA配列およびエキソン4の第1コドン(これは、Aspである)を除去した 。プロテインCのエキソン1〜3をプロトロンビンのエキソン1〜3と交換する ために、2つのPCRプライマーを合成した。順方向のプロトロンビンセンスプラ イマー、5'-CGCTAAGCTTCCATGGCCCGCATCCGAGGCTT-3'(配列番号3)は、プロトロン ビンcDNA(Ross MacGillivray博士によって提供された)の開始コドンから始まり 、プライマーの5'末端でHindIII制限酵素部位を含む(下線を付した)。逆方向の プロトロンビンアンチセンスプライマー、5'-GAGTGGTCACCGTCTGTGTACTTGGCCCAGA ACA-3'(配列番号4)は、プロトロンビンcDNAのエキソン3のヌクレオチドから始 まり、プロテインC cDNAのエキソン4の開始点において欠失したAspコドンを含 有する、ネイティブなBstEII制限酵素部位を含む。 これら2つのプライマーでのプロトロンビンcDNAのPCR増幅ならびにHindIIIお よびBstEIIでの二重消化に続いて、DNAフラグメントを、上記の野生型プロテイ ンC発現ベクターの同一部位に連結した。 配列決定の後、変異体構築物をヒト293細胞にトランスフェクトし、キメラプ ロテインCを、RezaieおよびEsmon(1993)J.Biol.Chem.268,19943-19948、 Rezaie,A.R.およびEsmon,C.T.(1992)J.Biol.Chem.267,26104-26109 に記載のように、カルシウム依存性モノクローナル抗体、HPC4を用いる免疫アフ ィニティークロマトグラフィーによって、培養上清から精製した。PC-PT Glaキ メラを、2mM EDTAの存在下でトロンビンにより活性化し、APC-PT Glaを形成した 。そして、本質的には、野生型プロテインCについて、Esmon,C.T.ら、Method s.Enzymol.222,259-385(1993)に記載されるように、Mono-Q FPLCクロマトグ ラフィー(Pharmacia)により精製した。 Gla残基決定を、Eli Lilly Research LaboratoryのBetty Yan博士およびCindy Payne博士が実施した。得られた1モルタンパク質当たりのGla含有量は、:プ ロテインCについて8.7±0.3、プロトロンビンについて10.9±0.2、PC-PT Glaに ついて9.5±0.2、およびAPC-PT Glaについて10.3±0.4であった。 実施例2:プロテインCキメラタンパク質活性の決定。 材料および方法 APC による第Va因子不活化および精製系におけるプロトロンビナーゼ活性の測定 第Va因子不活化を、本質的には、smirnovおよびEsmon(1994)に記載されるよう に、3段階アッセイで分析した。簡潔には、第1段階で、第Va因子を、APCまた はAPC-PT Glaによって不活化した。第2段階では、(p-アミジノフェニル)-メタ ンスルホニルフルオリドを用いた酵素の不活化の後、残る第Va因子活性を、過剰 の第Xa因子およびプロトロンビンの存在下でプロトロンビナーゼ複合体における その活性によりモニターした。得られたトロンビンを、第3段階で、色素形成ア ッセイを用いて測定した。全ての試薬を、1mg/mlのゼラチン、1mg/mlのオボアル ブミンおよび10mg/mlのBSAを含むTBS(TBS-GOB)に希釈した。第Va因子の不活化割 合は、APCの存在下でのトロンビン形成を、APCの非存在下でのトロンビン形成で 除し、1からこの値を引き算して、算出した。 酵素を、0.002,0.005,0.01,0.02,0.05,0.1,0.15,1および4ng/mlの濃 度で添加した。定常性を保持したとき、試薬の最終濃度は、0.2nMの第Va因子、1 nMの第Xa因子、1.4μMのプロトロンビンおよび10μg/mlのリン脂質であった。凝固アッセイ 凝固アッセイを、希釈ラッセルクサリヘビ毒試験の変法によって実施した。精 製X-CPを粗製毒の代わりに用いた。全ての試薬は、1mg/mlのゼラチンを含むTBS に希釈した。アッセイを、96ウェルプレートにて行った。APCの系列希釈物(30μ l)に、60μg/mlのリン脂質を10μl、20ng/mlのX-CPを10μl、そしてプールした 正常血漿を10μl添加した。混合物全体を、1時間インキュベートした。凝固を 、25μlの20mM CaCl2を添加することによって、開始した。凝固時間を、Vmax Ki netic Microplate Readerで測定した。ラテックスへのリポソームの吸着 ラテックスビーズの10%懸濁液(50μl)をエッペンドルフチューブ中でペレッ ト化し、8,000×gで1時間遠心分離して、PBSで3回洗浄した。そして、5mM Ca Cl2を含む50μlのTBS中に再懸濁した。リポソーム(TBS中1mg/mlの全リン脂質で1 00μl)を添加し、振盪しながら、37℃で、2時間インキュベートした。2回洗浄 した後、ビーズをTBS-GOBに再懸濁し、振盪しながら、室温で、2時間さらにイン キュベートした。TBSでさらに2回洗浄した後、ビーズを500μlのTBS中に再懸濁 した。総リン脂質濃度を、リン脂質混合物中に含まれる14C-PCトレーサーをカウ ントすることによって(Beckman Model LS 6000SEシンチレーションカウンター) 決定し、リポソームを吸着したPS:PCおよびPE:PS:PCの両方について50μg/mlの ラテックス懸濁液であると判明した。ビーズは、吸着したリン脂質を損失するこ となしに、4℃で、少なくとも7日間保存し得た。蛍光標識 活性部位フルオレセイン標識酵素をBock(1988)の方法に従って調製した。簡潔 には、300μlの酵素(1mg/ml)に、40μlのIM HEPES(pH7.4)、1μlの0.2M EDTA、 および、2回の5μlのNα-[(アセチルチオ)アセチル]-D-Phe-Pro-Arg-CH2Cl(4m M)(インキュベーション毎に10分間)を添加し、ATA-FPR-酵素を形成した。一晩透 析後、45μlのヒドロキシルアミン(1M HEPES中にIM、pH7.4)および50μlの5-(ヨ ードアセトアミド)-フルオレセイン(Molecular probes、1M HEPES中に1mg/ml、p H7.4)を、ATA-FPR-酵素に添加し、0℃で1時間インキュベートした。遊離フル オレセインを、PD-10カラム(Pharmacia)でゲル濾過することによって、除去した 。次いで、サンプルを4℃で一晩透析した。この方法を用いる場合、標識酵素 の各々の分子は、同一の位置に1つの色素を含む。したがって、全ての蛍光分子 は、等価に挙動する。ラテックス上に吸着されたリポソームへのフルオレセイン標識タンパク質の結合 リポソーム吸着ラテックスビーズ(0.5μgの全リン脂質/ml)を、2.5mMCaCl2を 含むTBS-GOB中に懸濁した。適切なタンパク質を示される濃度で添加し、そして 暗所で時々撹拌しながら20分間、25℃でインキュベートした。結合をFACScanフ ローサイトメーター(Becton Dickinson)で分析した。蛍光APC結合のカルシウム 非依存性不可逆的成分を決定するために、50mM EDTAを、10mMの最終濃度まで200 mM MOPS(pH7.4)に添加し、そしてサンプルを暗室での20分間のインキュベーショ ンの後に再分析した。この成分は、観察された結合の20%未満に該当した。 ENZFITTERTMプログラム(Elsevier Biosoft,Cambridge,UK)を用いて、カルシ ウム依存性結合を単一部位結合モデルの等式に当てはめることによって結合パラ メーターを決定した。直角光散乱によって測定されるリポソーム-タンパク質相互作用 直角光散乱を、Nelsestuen(1978)およびCastellino(ZhangおよびCastellino 1 993)によって記載されるように、320nmに設定した波長により、SLM 8000 fluori meter(SLM Instruments、Urbana,IL)で行った。リポソーム濃度は50μg/mlであ った。結合実験を、5mM CaCl2を含むTBS(pH7.4)中で行った。プロトロンビンお よびプロテインCの濃度を0から3μMまで変化させ、そしてPC-PT Gla濃度を0 から1.2μMまで変化させた。ENZFITTERプログラムを用いて、可逆的ルシウム依 存性結合を単一部位結合モデルの等式に当てはめることによって結合パラメータ ーを決定した。結果 PC-PT Glaは、活性化されて、野生型APCと等価なSpectrozyme PCaに対するア ミド分解(amidolytic)活性を有する酵素を形成し得た。次いで、PEの補充有りま たは無しの小胞におけるAPCとAPCキメラとの間で、第Va因子の不活化の濃度依存 性を比較した。PS:PCのみから構成された小胞において、キメラは、野生型APC よりも約5倍活性であった。PEは、キメラによる第Va因子不活化を、APCの約15 倍の増強と比較して、ほとんど増強しなかった(この実験において、約1.6倍)。 さらに、プロテインS(2.5μg/mlプロテインS)は、キメラによる第Va因子不活 化を阻害したが、一方、プロテインSは、APCによる第Va因子不活化を増強した 。これらの効果は、PE依存性ではなかった。それゆえ、APCのPE依存性の多くは 、Glaドメインによって媒介されること、およびGlaドメインのいつくかの部分が 、精製系においてプロテインS媒介効果に重要であるようである。 活性における差異が膜への結合親和性における差異に反映されたか否かを確か めるために、20または50%PSのいずれかを含むPS:PC小胞上で、光散乱実験を、 プロトロンビン、プロテインC、およびPC-PT Glaを用いて最初に行った。プろ トロンビン、プロテインC、およびPC-PT Glaは、5mM CaCl2を含むTBS(pH7.4) 中で、リポソーム(20%PS:80%PCリポソーム)(50μg/ml)に結合した。タンパク 質結合を、直角光散乱によって測定した。 20%PSを含む小胞へのプロトロンビンの結合量は、プロテインC結合量よりも 非常に高く、PC-PT Glaは、プロテインCよりもいくらか高いことが明らかであ った。Kd値は、全てのタンパク質について同様であった。50%へのPS濃度の増加 は、プロテインCおよびキメラ結合の量を2倍以上増加したが、プロトロンビン 結合への効果は比較的小さかった。これらの実験から、PC-PT Glaは、少なくと もプロテインCと同程度に膜に結合するが、その親和性は野生型よりも有意に良 好ではなく、それゆえ、PS小胞における増加した活性を説明し得ない。プロテイ ンCとプロトロンビンとの間の最大結合における差異は、おそらく、リポソーム あたりの結合分子の最大数、およびプロトロンビンの約20%大きな分子量を反映 する。 野生型とキメラとの間の活性における差異が、他のタンパク質成分との相互作 用における差異を反映し、それゆえ、光散乱アプローチが容易に使用され得ない 可能性があった。さらに、PE含有小胞は、光散乱アプローチを利用するには大き すぎる。それゆえ、PEおよび/または他のタンパク質成分の存在を可能にする異 なった結合方法論が使用されなければならなかった。これは、フローサイトメト リーによって達成された。ラテックスに吸着させたリポソームを使用し、そして 結合を、増大する蛍光酵素濃度の関数としてモニターした。リン脂質の最終濃度 は、0.5μg/mlであり、そして存在した場合、プロテインS(プロS)は100nM、そ して第Va因子(FVa)は10nMであった。すべてのフローサイトメトリー測定を、活 性部位にフルオレセインを標識した酵素を用いて行った。全ての光散乱実験を、 Armstrongら(1990)に記載されるように、酵素活性がD-Phe-Pro-Argクロロメチル ケトンでブロックされたメイゾトロンビン(meizothrombin)実験を除いて、チモ ーゲンで行った。PS:PC小胞において、光散乱によるプロテインCの結合の濃度 依存性、およびラテックス吸着小胞へのAPC結合の濃度依存性は、識別不可能で あり、それによってこのアプローチを確証する。光散乱測定のデータおよびフロ ーサイトメトリー分析を、増大するタンパク質濃度の関数としてプロットした。 曲線は、単一クラスの結合部位を仮定するEnzfitterプログラムで計算した最大 結合に曲線を規格化した後、オーバーレイ(overlay)した。光散乱によって決定 されたプロトロンビンおよびメイゾトロンビンのKd値はまた類似し、そしてメイ ゾトロンビン結合は2つの方法によって等価であった。このことは、さらにこの アプローチを確証した。 野生型とAPC-PT Glaを認識する主な特徴は、プロテインSと第Va因子とが共同 して膜結合を増強する程度である。キメラと野生型APCとの比較により、第Va因 子およびプロテインSの両方が存在する場合、野生型APCの結合親和性が、PE含 有小胞におけるキメラの結合親和性よりも高く、そして、結合がPEを欠如するリ ン脂質において試験される場合、より弱まることが明らかになる。第Va因子単独 およびプロテインS単独は、野生型APCの結合親和性に対して比較的少ない影響 を有したが、第Va因子単独は、特に、PE非存在下において、野生型より大きな程 度までキメラ結合を増強した。 次いで、APCとキメラとの間の特性におけるこれらの差異が、より生理学的な 条件下で保持されるか否かを決定するために、血漿を抗凝固させるそれらの能力 を研究した。驚くべきことに、キメラは、PE有りまたは無しの小胞におけるAPC よりもはるかに高い抗凝固活性を示した。精製タンパク質との状況とは異なって 、血漿においてキメラはPE含有小胞において、野生型APCよりはるかに活性であ った。 血漿におけるキメラのはるかにより増大した抗凝固活性は、キメラに対して特 異的な相互作用を生じること、またはより高い可能性としては、阻害性因子に対 する耐性のいずれかに起因し得る。1つの可能なインヒビターは、非常に高い濃 度で循環するプロトロンビンである。原則として、プロトロンビンはキメラより も効果的にAPCを妨害し得る。この可能性およびこの相互作用に対するプロテイ ンSの潜在的な効果を試験するために、第Va因子不活化を以下のように分析した :PS:PC小胞における2.5μg/mlのプロテインSの存在下で30分で生じるAPCによ る第Va因子の不活化を、標準条件として規定した。標準条件下で50%の第Va因子 を不活化するに必要なAPCの濃度を、相対活性1とした。次いで、アッセイの第 1段階において、種々の実験条件下(±プロトロンビン、±プロテインS、小胞 における±PE)で50%の第Va因子を阻害するに必要とされる、APCまたはキメラの 濃度を決定した。この値を、相対活性を決定するために、標準条件について決定 されたAPC濃度で除した。 第Va因子不活化を、1.4μMのプロトロンビンがアッセイの第1段階において存 在したことを除いて、通常どおりに行った。プロテインSの3つの濃度:0μg/ ml、2.5μg/ml、および5μg/mlを使用した。脂質は、PS:PCまたはPE:PS.PCのい ずれかであった。相対活性を上記のように計算した。プロトロンビンの存在およ び非存在下での第Va因子不活化の比較により、プロトロンビンが、いずれの型の 小胞においても、プロテインSの存在とは無関係に、第Va因子のAPC不活化を阻 害したことが示唆された。プロトロンビンは、第Va因子不活化を、PEの非存在下 で5倍、そしてPEの存在下でほぼ100倍阻害した。対照的に、キメラはプロトロ ンビンに対して、はるかに感受性が低く、PEの存在または非存在下で約5倍の阻 害が観察された。プロトロンビン阻害に対するこの低減した感受性は、キメラの 増強された血漿抗凝固活性を一部説明し得る。 実施例3:研究試薬としてのキメラタンパク質の使用 血漿において、プロテインSは、APCの抗凝固活性においてさらなる役割を果 たす。例えば、以前の研究により、プロテインSが、不活化から第Va因子を防御 する第Xa因子の能力をブロックし得ること(Solymossら(1988)J.Biol.Chem.26 3,14884-14890)、およびプロテインSが、プロトロンビナーゼ複合体の凝集を 直接妨害し得ること(Heebら(1993)J.Biol.Chem.268,2872-2877)が示された 。 プロテインSのこれらの影響のうちの1つ以上が、PE含有小胞においてキメラ で観察される可能性を試験するために、プロテインSを阻害性モノクローナル抗 体でブロックし、そして血漿において、活性化されたプロテインCおよびキメラ の抗凝固活性を試験した。血漿凝固を、プロテインSに対する阻害性モノクロー ナル抗体(最終凝固混合物中に存在する300μg/mlのプロテインS阻害性モノクロ ーナル抗体S155)の存在下および非存在下での標準条件下で行った。 血漿において、キメラの抗凝固活性は、プロテインSに対して比較的非感受性 のままであった(すなわち、抗凝集活性は、PE欠如小胞(20%PS:80%PCリポソー ム)において抗体によって影響されず、そしてPE含有小胞(50%PE:20%PS:30% pcリポソーム)においてわずかに減少した)。活性化プロテインCとは異なって、 抗凝固活性は、プロテインSとは無関係であった。したがって、血漿におけるプ ロテインS機能は、プロテインC Glaドメインに起因する特定の特性に大いに依 存するようである。 実施例4:プロテインCキメラを用いる第Va因子ライデンの不活化 キメラの抗凝固活性を、正常血漿および第V因子ライデン血漿において試験し た。血漿凝固を、以下の試薬量:図に示されるアッセイにおける最終濃度を与え る、20μlのAPCまたはキメラ、10μlの0.1mg/mlリン脂質(50%ホスファチジルエ タノールアミン:20%ホスファチジルセリン:30%ホスファチジルコリン)、10 μlの0.05μg/mlのラッセルヘビ毒の由来の第X因子活性化酵素、20μlの正常血 漿またはライデン血漿を用いて決定し、そして凝固を20μlの20mM CaCl2の添加 により開始した。反応を室温で行い、そして凝固をVmax動力学的プレートリーダ ーにおいてモニターした。 結果を図4に示す。図が示すように、キメラでは、ライデン血漿の凝固時間は 、APC無しでの23秒から1μg/mlのキメラでの45秒まで、ほぼ直線的に上昇した( 黒三角)。対照的に、ライデン血漿において匹敵する抗凝固応答を得るためには 、10μg/mlのネイティブAPCが必要であった(黒丸)。比較のために、APC(白丸)ま たはキメラに対する正常血漿の応答もまた示す。前述のように、キメラは正常血 漿においてAPCよりも活性である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/745 C12P 21/02 C 19/00 C12N 15/00 ZNAA C12N 9/74 A61K 37/475 C12P 21/02 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,CA,JP (72)発明者 スマーノブ,ミクハイル アメリカ合衆国 オクラホマ 73116,オ クラホマ シティ,エヌ.ワレン ナンバ ー267 6438

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.プロテインCキメラタンパク質であって、該プロテインCのγカルボキシル グルタミン酸領域が、プロトロンビンのγカルボキシルグルタミン酸領域で置換 されている、タンパク質。 2.プロトロンビンのらせん状スタック領域をさらに含む、請求項1に記載のタ ンパク質。 3.プロテインCのアミノ酸1〜45が、プロトロンビンのアミノ酸1〜45によっ て置換された、請求項2に記載のタンパク質。 4.前記プロテインCおよび前記プロトロンビンがヒトタンパク質である、請求 項1に記載のタンパク質。 5.プロテインCキメラタンパク質をコードする核酸分子であって、該プロテイ ンCのγカルボキシルグルタミン酸領域が、プロトロンビンのγカルボキシルグ ルタミン酸領域で置換されている、核酸分子。 6.プロトロンビンのらせん状スタック領域をさらに含む、請求項5に記載の核 酸分子。 7.プロテインCのプレ-プロリーダー配列をコードする、請求項6に記載の核 酸分子。 8.前記プロテインCおよび前記プロトロンビンがヒトタンパク質である、請求 項5に記載の核酸分子。 9.プロテインCをコードする最初の3つのエキソンが、プロトロンビンをコー ドする最初の3つのエキソンで置換された、請求項7に記載の核酸分子。 10.プロテインCキメラタンパク質をコードする核酸分子を作製する方法であ って、ここで、該プロテインCのγカルボキシルグルタミン酸領域が、プロトロ ンビンのγカルボキシルグルタミン酸領域で置換されており、該方法が、以下の 工程: プロテインCをコードする核酸配列からγカルボキシルグルタミン酸領域をコ ードする核酸配列を切り出すことによって、第1の核酸配列を調製する工程、 プロトロンビンをコードする核酸配列からγカルボキシルグルタミン酸領域を コードする核酸配列を切り出すことによって、第2の核酸配列を調製する工程、 および 該2つの配列を一緒に連結して、キメラプロテインCタンパク質をコードする カセットを形成する工程、 を包含する、方法。 11.前記第2の核酸配列がまた、プロトロンビンのらせん状スタック領域をコ ードする、請求項10に記載の方法。 12.前記核酸配列が、ビタミンK依存性タンパク質のプレ-プロリーダー配列 をコードする、請求項11に記載の方法。 13.前記プロテインCおよび前記プロトロンビンが、ヒトタンパク質である、 請求項10に記載の方法。 14.プロテインCをコードする、最初の3つのエキソンが、プロトロンビンを コードする最初の3つのエキソンで置換された、請求項12に記載の方法。 15.発現ベクターへ前記カセットを挿入する工程、および前記タンパク質を発 現させる工程をさらに包含する、請求項10に記載の方法。 16.患者を処置する方法であって、障害を処置するための有効量の、プロテイ ンCキメラタンパク質を含む組成物を該患者に投与する工程を包含し、ここで、 該プロテインCのγカルボキシルグルタミン酸領域が、別のビタミンK依存性凝 固因子のγカルボキシルグルタミン酸領域で置換されている、方法。 17.前記ビタミンK依存性凝固因子が、プロトロンビン、第X因子、第VII因 子、プロテインS、プロテインZ、および第IX因子からなる群から選択される、 請求項16に記載の方法。 18.前記ビタミンK依存性凝固因子が、プロトロンビンである、請求項17に 記載の方法。 19.前記プロテインCおよび前記ビタミンK依存性凝固因子が、ヒトタンパク 質である、請求項16に記載の方法。 20.前記患者が、第Va因子ライデンを有する、請求項16に記載の方法。 21.前記患者が、プロテインSが欠乏している、請求項16に記載の方法 22.前記患者が、ループス性抗凝固因子を有する、請求項16に記載の方法。
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