JP2001522699A

JP2001522699A - 月経用パンツと共に用いるための高効率吸収体

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Publication number: JP2001522699A
Application number: JP2000520727A
Authority: JP
Inventors: カーステンス、ジェリー・エドワード; ハイネス、レザ・マーギー; アー、ニコラス・アルバート; ファリス、ダイアン・ダン; レッドワイン、ノナ・ジェーン; アルビス、シンシア・リー; ノエル、ジョン・リチャード; マクフォール、ロナルド、レイ; オズボーン、トーマス・ワード・ザ・サード; シュミッツ、デボラ・キャサリン
Original assignee: Procter and Gamble Co
Current assignee: Procter and Gamble Co
Priority date: 1997-11-13
Filing date: 1998-11-09
Publication date: 2001-11-20
Also published as: ATE231378T1; AU746901B2; EP1030633B1; PE20000033A1; KR20010031943A; US6582411B1; WO1999025290A1; ZA9810366B; BR9815307A; US6899701B2; CA2309913C; DE69810957D1; AR012756A1; AU1314599A; US20030181884A1; EP1030633A1; CA2309913A1; ID28793A; CN1285729A; DE69810957T2

Abstract

(57)【要約】特別に設計された支持用衣服、例えば月経用パンツ(又はパンティー)と共に用いるための、ヒトの女性が装着する高効率吸収体、例えば生理用ナプキン、パンティーライナー、及び大人用失禁パッド(「吸収性パッド」)が開示されている。この支持用衣服は好ましくは、非常に密接にフィットするので、これは快適な「第二の皮膚」に似ている。使用中、この吸収体は好ましくは、装着者の陰唇の内側表面、装着者の陰唇の外側表面、及び支持用衣服の少なくとも一部分との接触を維持し、これを覆う。この吸収体は高い柔軟性があり、約１００グラム以下の曲げ抵抗を有し、従ってこれらは、支持用衣服の「第二の皮膚のようなフィット」を妨げない。この吸収体は、平らであるかカップ形状であってもよい。１つの実施形態において、この吸収体は、平らな状態において測定された表面積が、約１２.５ｉｎ²(約８０ｃｍ²)以下であり、総容量対表面積比が約２ｇ/ｉｎ²(約０.３０ｇ/ｃｍ²)以上である。この吸収体には、Ｚ方向に外側に延びて、個々の女性の体の輪郭に合う複数の要素を有する体と接触する表面を備えていてもよい。これらの要素はまた、装着者の体に沿って流れる月経分泌物を遮り、月経分泌物が吸収体の中に入るように再び向けられるようにする。吸収性コアは、吸収性ＨＩＰＥフォームを備えていてもよい。この吸収性フォームは、所望の柔軟性を生じるために、スリットされていてもよく、ストランド形態にあってもよく、粒子、あるいは複数の直立して間隔があけられた円柱であってもよい。この吸収体にはさらに、特別に設計された支持用衣服を係合するために特別に設計された機械的留め具材料を備えていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】発明の分野本発明は、吸収体、例えば生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド
等に関する。より詳しくは本発明は、支持用衣服、例えば月経用パンツ(又はパンティー)と共に用いるための高効率吸収体に関する。

【０００２】発明の背景吸収体、例えば生理用ナプキン、パンティライナー、及び失禁パッドは、一般
的には下着の股部に装着される装置である。これらの装置は、人体から生じる液
体及びその他の排出物を吸収及び保持し、体及び衣服が汚れるのを防ぐように設
計されている。生理用ナプキンは、通常、装着者の脚の間で会陰部に隣接して配
置されるパンティーの中に女性が装着する一種の吸収体である。非常に多様な形
状及び寸法の生理用ナプキンが、現在、月経分泌物及びその他の体内からの排出
物を収集するために女性によって使用されている。

【０００３】過去において、装着者の体との接触を維持する生理用ナプキンを提供すること
を目的としたいくつかの努力がなされている。このような体との接触を与える１
つの試みは、１９５６年５月２９日にMercerに発行された米国特許第２,７４７,
５７５号に開示されている。このMercerの特許は、装着者の体の方に隆起し、こ
れと接触しうる長手方向のこぶを有する月経用包帯を開示している。しかしなが
ら、このMercerの特許に記載されている月経用包帯には、いくつかの欠点がある
。例えばMercerの包帯における吸収性パッド及びこぶのサイズ及び形状は、この
包帯が装着者の体との接触を維持(及びこれの形に合う)ことができるような条件
を制限するように思われる。

【０００４】１９８４年１月１０日にDesMaraisに発行された米国特許第４,４２５,１３０号は、第一月経パッドとこれらの対応する端において互いに接合されたパンティ
ープロテクターとを、これらの２つの要素が本質的にその共通の長さ全体に沿っ
て互いに対して自由に動くように備えている複合生理用ナプキンを開示している
。この第一月経パッドは、使用者から排出された多量の体内からの液体を吸収す
るためのものであり、一方、パンティープロテクターは、使用者の衣服を汚れか
ら守るためのものである。使用中、第一月経パッドとパンティープロテクターと
の間の相対的な動きの自由さは、パンティープロテクターが使用者の下着と組合
わされている間、第一月経パッドを使用者の股部に隣接した場所に維持するのに
役立つ。

【０００５】同様に、生理用ナプキンは、装着者の体との接触を維持するだけでなく、これ
に対してできるだけ密接して合うことも望ましい。このような体に合う能力は、
月経分泌物が、生理用ナプキンの外辺部の周りを通って漏れる可能性を減らすこ
とによって、生理用ナプキンの効率を増す。生理用ナプキン及びその他の吸収体
に、改良された体の形に合う特性を備えさせるためのいくつかの努力が最近なさ
れている。例えば１９９０年８月２１日にOsbornに発行された米国特許第４,９５０,２６４号は、中程度から多量の月経流を処理しうる薄い柔軟性生理用ナプキンを目的としている。Osbornの特許における生理用ナプキンは、高度に柔軟性
があり、女性の泌尿性器部位の様々な形状に非常によく合うものとして記載され
ている。このOsbornの特許は、約１３０グラム未満の曲げ抵抗と、少なくとも約
８グラム(６６.５平方センチメートル断面積あたり)のテスト容量と、少なくとも約２０グラムの総容量とを有する生理用ナプキンを開示している。この生理用
ナプキンは２ｍｍ以下のキャリパーを有していてもよい。Osbornの生理用ナプキ
ンは、装着者の下着に装着されるものとして記載されており、好ましくは装着者
の下着の股部の幅に応じてつくられている。

【０００６】さらには、１９９４年８月４日にOsbornの名前で公告された「吸収性中央こぶ部を備えた一般に薄い柔軟性生理用ナプキン(Generally Thin, Flexible Sanita
ry Napkin With Central Absorbent Hump)」と題するＰＣＴ国際特許出願公報番号ＷＯ９４/１６６５８は、吸収性中央こぶ部を有する一般に薄い柔軟性生理用ナプキンを開示しており、これは中程度から多量の月経流を処理することができ
る。このこぶは、月経分泌物及びその他の体の排出物が装着者の体から離れた時
に、より容易にこれらを遮るために、装着者の陰唇間の空間にフィットする上で
特に有用である。しかしながら、改良された生理用ナプキン、特にさらによいフ
ィットが得られさえするような生理用ナプキンに対する研究は続けられている。

【０００７】例えば、現在の生理用ナプキンは、一般的にはゆるいフィットの下着に装着さ
れている。このような生理用ナプキンは必ず、膣口下の定位置から生理用ナプキ
ンがシフトした時に、これらがなおも装着者の体の排出物を遮ることができるよ
うに、十分に大きくなるような設計にされている。従って、装着者の体に対して
密接に快適にフィットし、フィットの悪い下着を補うような設計にする必要がな
い吸収体へのニーズが存在する。

【０００８】吸収体が装着されている間中、十分に高い容量を備えた吸収体が、装着者の外
陰部に対して密着しているが快適に保持され、特に膣口と大陰唇の表面と会陰部
を覆っているならば、その場合には現在の生理用ナプキンと比較して大幅に小さ
くされたサイズの吸収体が提供されることが、本発明者らによって理論化された
。このような吸収体は、膣口に対するこの製品のシフトに合わせるようなサイズ
にするのではなく、装着者の体のこれらの部位を覆うのに十分なほど大きいもの
であるだけでよい。

【０００９】発明の概要本発明は、特別に設計された支持用衣服(又は下着)、例えば月経用パンツ(又はパンティー)と共に用いるための、ヒトの女性が装着するための高効率吸収体、例えば生理用ナプキン、パンティーライナー、及び大人の失禁パッド(「吸収性
パッド」)を目的とする。

【００１０】本発明の吸収体は好ましくは、装着者の陰唇の内側表面、装着者の陰唇の外側
表面との接触を維持し、これを覆い、かつ月経用パンティーを覆う。これらの表
面の３つすべてをカバーすることによって、この吸収体には、漏れに対する優れ
た保護を与えかつ装着者の体を月経分泌物を含まないきれいな状態に維持する最
大限の機会が与えられる。この吸収体は好ましくは、装着者の大陰唇の内側及び
外側表面に快適にフィットし、これの形に合う月経用パンティーと共に装着され
る。この形に合ったフィットは、装着者の脚が広げられているか合わされている
かとは無関係に存在する。月経用パンティーは好ましくは、体の動きの範囲全体
にわたってこの区域において、修正カスプ型横断面形状を維持する。この吸収体
は好ましくは、月経用パンティーがこのフィットを得る傾向を変えず、これを無
効にすることもない。この吸収体は好ましくは、月経用パンティーによって加え
られた力を受けて曲がり、従ってこれは、この部位において月経用パンティーと
同様な(好ましくは同じ)修正カスプ形状を取る。

【００１１】吸収体及び月経用パンティーは好ましくは、包帯で切り傷を覆うのと類似した
ものと考えられるような機能を果たす。体内からの液体は、体内からの液体源の
位置においてこの吸収体を定位置に保持するために、密接な体との接触及び快適
な力を利用することによって、これらの源において又はその近くにおいて捕らえ
られる。これは、緩いフィットのパンティーにおいて過剰なサイズの生理用ナプ
キンを用いることとは対照的なものである。これは、体内からの液体源の下にた
れよけ布(drop cloth)を用いるのと類似した方法において機能を果たす。この吸
収体は好ましくは十分に小さく、装着者の外陰部とすぐ近くの部位とを覆うだけ
であり、特に膣口と大陰唇の表面とを覆う。この吸収体はまた、装着者の会陰部
を覆ってもよい。吸収体は好ましくは、前方に装着者の恥丘を越えて延びていな
い。この吸収体は好ましくは、その中にある敏感な神経末端を避けるために、後
方に装着者の肛門と接触するように延びていない。これによって、より快適であ
まり意識されることがない(noticeable)吸収体が提供される。これは、装着者の
体の股部をあまり塞がず、空気がこれの周りで流れるようにされるからである。
この吸収体は好ましくは、陰唇を前部から後部までカップ状に入れる。

【００１２】この吸収体はまた好ましくは、かなり程度の大きい動きを受ける装着者の体の
区域を覆わない(すなわち吸収体は、装着者の体の「小さい動きのゾーン」に隣接して配置されるだけである)。特に、吸収体の縁は、装着者が歩く時、あるいはまた動き回る時に、装着者の大腿部の表面の内側表面によって接触されないのが
望ましい。これによって、通常のサイズの生理用ナプキン及びパンティライナー
の欠点が克服される。これらの通常のナプキンは、本発明の吸収体と比べて比較
的剛性であるので、これの縁に加えられる力を、生理用ナプキン又はパンティラ
イナーのその他の部分に伝達し、これによってこれは曲がったりしわになったり
し、及び/又は装着者の膣口の下の所望の位置からシフトするものである。

【００１３】いくつかの実施形態において、本発明の吸収体は、液体透過性トップシートと
、トップシートに接合された液体抵抗性すなわち液体不透過性バックシートと、
トップシートとバックシートの間に配置された吸収性コアとを備えている。１つ
の実施形態において、吸収体はカップ型形状を有する。他の実施形態において吸
収体は一般に、使用前は平らにすることができる。前記のような吸収体は、通常
の生理用ナプキンよりも実質的に小さい。例えば吸収体がカップ形状である場合
、これは、その湾曲形状において測定された時、約６又は７インチ(約１５ｃｍ〜約１８ｃｍ)、あるいは約５インチ(約１２.７ｃｍ)以下でさえある全体の長さ
、及び約３インチ(約７.６ｃｍ)以下の幅を有していてもよい。１つの好ましい実施形態において、この吸収体は、約６インチ(約１５ｃｍ)×約３インチ(約７.
６ｃｍ)である。本発明の吸収体は好ましくは、平らに測定された表面積が、約２０ｉｎ²(約１３０ｃｍ²)又は約１８ｉｎ²(約１１６ｃｍ²)、約１５ｉｎ²(約９
７ｃｍ²(又は１００ｃｍ²))、約１２.５ｉｎ²(約８０ｃｍ²)、約１０ｉｎ²(約６
５ｃｍ²)のどれかと大体同じかそれ以下であってもよい。

【００１４】この吸収体は好ましくは高度に柔軟性があり、好ましくは約１００グラム以下
、より好ましくは約７０グラム以下、最も好ましくは約３０〜約５０グラムの曲
げ抵抗を有する。この吸収体は好ましくは、総容量が、液体約２０グラム以上、
より好ましくは液体約２５グラム以上である。この吸収体は好ましくは、総容量
対表面積比が、約２ｇ/ｉｎ²(約０.３ｇ/ｃｍ²)以上、より好ましくは約２.５( ｇ/ｉｎ²)(約０.４ｇ/ｃｍ²)以上である。

【００１５】１つの特に好ましい実施形態において、吸収体のトップシートは、高ロフト繊
維材料を備えている。高ロフト繊維材料を備えた吸収体は、好ましくは細いポリ
マー繊維から構成されており、これは装着者の体と接触するための複数のフィラ
メント部材を生じる。高ロフト繊維トップシート材料はいくつかの機能を果たす
。これによって、この吸収体は事実上すべての女性にフィットしうる「マクロ」フ
ィットと、個々の女性の特定の体の輪郭に合わせて調節される「ミクロ」フィット
とを得ることができる。高ロフトトップシートはまた、装着者の体に沿う月経分
泌物の流れを壊す傾向があり、装着者の体に沿って流れる月経分泌物を遮り、こ
のような体の排泄物が吸収性コア内に受入れられるようにする。吸収性コアは、
多様な様々な高効率吸収性コアを備えていてもよい。１つの好ましい実施形態に
おいて、吸収性コアは、高い多孔質ＨＩＰＥポリマーフォームを備えており、こ
れは好ましくはスリットが入れられているか、ストランド形態であるか、粒子で
あるか、あるいは複数の直立して間隔があけられている円柱である。用語「ＨＩＰＥポリマーフォーム」は、親水性の柔軟性連続気泡フォーム構造のことを言い、これは好ましくは高内部相(ＨＩＰＥ)油中水エマルジョンを重合することによ
って調製される。バックシートは、通常の液体不透過性フィルム又は通気性材料
を備えていてもよい。

【００１６】この吸収体には他の任意部材(features)を備えていてもよい。いくつかの実施
形態において、吸収体には弾性部を備えていてもよく、好ましくはこれは、装着
者に快適なように、吸収体をカップ型形状に形成するために、これらの長手方向
縁に沿ったエラストマーフィルム/不織布ラミネートの形態にある。この吸収体は、吸収体を特別に設計された支持用衣服に留めるための留め具を有していても
よい。好ましい実施形態において、この吸収体は、これの衣服側表面に、複数の
細いヘア様突出部を有する。これらは、特別に設計されたニット支持用衣服と係
合してこれに接着する。他の実施形態において、この吸収体には、その体側に盛
上がった部分を備えていてもよい。このような場合吸収体は、その体側に吸収管
を有していてもよく、従ってこれは「複合」吸収体の形態にある。

【００１７】発明の詳細な説明本発明は、ヒトの女性が装着するための吸収体、例えば生理用ナプキン、パン
ティーライナー、及び大人の失禁パッドを目的とする。

【００１８】本発明の吸収体は、特別に設計された支持用衣服(又は下着)、例えば月経用パ
ンツ(又はパンティー)と共に用いるためのものである。

【００１９】１．吸収体ここで用いられている用語「吸収体」は、体の排泄物を吸収して封じ込める製品
について言う。より特定すれば、この用語は、体内から排出された様々な排泄物
を吸収して封じ込めるために、装着者の体に対して、又は体の近くに配置される
製品について言う。この用語「吸収体」は、生理用ナプキン、パンティライナー、
及び失禁パッド(及び衣服の股部に装着されるその他の製品)を含むものである。

【００２０】用語「使い捨て」は、ただ一回の使用後に捨てられるものであり、好ましくはリ
サイクルされるか、堆肥にされるか、あるいはまた環境に優しい方法で処分され
る製品のことを言う。(すなわちこれらは、洗濯されるか、あるいはまた吸収体として復元又は再使用されるためのものではない。) 図１〜図３に例証されている好ましい実施形態において、この吸収体は、通常の生理用ナプキンに代るよう
な設計がなされた、２０として示されている月経パッドである。

【００２１】ここで用いられている用語「生理用ナプキン」は、体内から排出される様々な排
泄物(例えば血液、月経分泌物、及び尿)を吸収して封じ込めるための、外陰部に
隣接して女性が装着する製品のことを言う。本発明は、図面において、通常の生
理用ナプキンと代えるための月経パッドとして示されているが、本発明は、図面
に示されている吸収体の特別な種類又は形状に限定されないと理解すべきである
。

【００２２】本発明の吸収体２０は、２つの表面、すなわち、液体透過側すなわち体と接触
する表面すなわち「体側表面」２０Ａと、液体不透過側すなわち衣服側表面２０Ｂ
とを有する。吸収体２０は、図１において一般にその体側表面２０Ａから見られ
たものとして示されている。体側表面２０Ａは、装着者の体に隣接して装着され
るためのものである。衣服側表面２０Ｂは、吸収体２０が装着された時、支持用
衣服に隣接して配置されるものである。

【００２３】吸収体２０は、２つの中心線、すなわち長手方向中心線Ｌと横断方向中心線Ｔ
とを有する。ここで用いられている用語「長手方向」は、吸収体２０が装着された
時に、立っている装着者を左半身と右半身とに二分する垂直平面と一般に整合さ
れる(例えばほぼ平行になる)吸収体２０の平面における線や軸や方向のことを言
う。ここで用いられている用語「横断方向」及び「側面方向」は相互交換可能であり
、一般に長手方向に垂直な吸収体２０の平面内にある線や軸や方向のことを言う
。

【００２４】この吸収体は、２つの間隔があけられている長手方向縁２２、２つの間隔があ
けられている横断方向又は端縁(又は「端」)２４を有しており、これらは共に、吸
収体の周辺部２６を形成する。図１〜図３に示されている実施形態において、吸
収体２０は、前部から後部まで、側面から側面までカップ型形状を有する。別の
実施形態において、吸収体２０は平らな形状にあってもよい。

【００２５】吸収体２０はまた、あらゆる適切な平面図形状を有していてもよい。適切な形
状は次のものを含むがこれらに限定されるわけではない。すなわち、卵形；競技
トラック形状；内向き凸状長手方向サイド縁を有する形状(例えば砂時計形状)；
好ましくは装着者の体の後部の方に装着され、好ましくは装着者の会陰部の少な
くとも一部分を覆うための比較的幅広くて丸い部分又は卵形部分と、好ましくは
装着者の体の前部の方に装着されている、装着者の外陰部の少なくとも一部分を
覆うためのこれから延びている一般に長方形の延長部(好ましくは丸い縁を備えたもの)とを有する鍵穴型形状である。図１〜図３に示されている特に好ましい実施形態において、吸収体は、直線の長手方向サイド縁と凸状湾曲端縁とを備え
た競技トラック様平面図形状を有する。

【００２６】この吸収体は、好ましくは通常の生理用ナプキンよりも実質的に小さい。例え
ばこの吸収体は、湾曲形状において測定された時、約６又は７インチ(約１５ｃｍ〜１８ｃｍ)以下、又は約５インチ(約１２.７ｃｍ)以下でさえある全体の長さ
と、約３インチ(約７.６ｃｍ)以下の幅とを有していてもよい。１つの好ましい実施形態において、この吸収体は、約６インチ(約１５ｃｍ)×約３インチ(約７.
６ｃｍ)である。本発明の吸収体は好ましくは、フラップやウイングやサイドラッピング要素を含まずに平らな状態で測定された表面積が、約２０ｉｎ²(約１３
０ｃｍ²)又は約１８ｉｎ²(約１１６ｃｍ²)、約１５ｉｎ²(約９７ｃｍ²(又は１０
０ｃｍ²))、約１２.５ｉｎ²(約８０ｃｍ²)、約１０ｉｎ²(約６５ｃｍ²)のどれか
と大体同じかそれ以下であってもよい。

【００２７】この吸収体は好ましくは高い柔軟性があり、好ましくは約１００グラム以下、
より好ましくは約７０グラム以下、最も好ましくは約３０〜約５０グラムの曲げ
抵抗を有する。これによって吸収体は、装着者の体に非常に密接に合うようにな
る。同様にこれによって吸収体は、特別に設計された支持用衣服の股部によって
取られた形状に合うようになる。換言すればこの吸収体は、支持用衣服によって
加えられた体と接触する力(以下により詳細に記載される)を受けて曲がり、支持
用衣服の第二の皮膚のようなフィットに対して必要以上の力を与え(overpower) ない。この小さいサイズ及び高い柔軟性はまた、この吸収体に改良された快適性
を備えさせる。

【００２８】吸収体２０は、好ましくはまた高い吸収性がある。この吸収体は好ましくは、
液体約１０グラム以上、より好ましくは約２０グラム、又は約２５グラム以上の
総容量を有する。総容量は、この明細書のテスト方法のセクションに記載されて
いる方法に従って測定される。装着者の膣開口部に隣接して配置されている吸収
体２０の部分が、前記容量を有するのが特に望ましい。特に、吸収体が装着され
た時に膣開口部の下に中心がある、２インチ×５インチ(５ｃｍ×１３ｃｍ)の部
位である。この２インチ×５インチの面積についての容量を決定するために、こ
のような寸法を有する長方形区域は、膣開口部の下に中心があるような、テスト
される吸収体の部分から切り取られる。このテストは、この明細書のテスト方法
のセクションに記載されている容量テストと同様に、吸収体のこの２×５部分に
対して行なわれる。吸収体が、この部位において２インチ×５インチよりも小さ
いならば、その場合には２インチ×５インチの長方形内にあるような吸収体のサ
ンプルが用いられる。

【００２９】吸収体の高い効率性はまた、吸収体の総容量対吸収体の表面積の比として表わ
されてもよい。いくつかの好ましい実施形態において、吸収体は好ましくは、約
２(ｇ/ｉｎ²)(約０.３０ｇ/ｃｍ²)以上、より好ましくは約２.５(ｇ/ｉｎ²)(約０.３９、又は約０.４０ｇ/ｃｍ²)以上の総容量対表面積比を有する(後者は平ら
な状態で測定される)。比較すれば、オハイオ州シンシナティー(Cincinnati, Oh
io)のザ・プロクター・アンド・ギャンブル社によって販売されているオールウエイズウルトラ(ALWAYS ULTRA)薄型生理用ナプキンの容量対表面積比は、約１. ７(ｇ/ｉｎ²)(約０.２６ｇ/ｃｍ²)である。吸収体２０は、高度に効率的であり、現在の超薄型生理用ナプキンと等しいかこれより大きい全体的な容量を有する
一方、大雑把にはサイズが半分である。

【００３０】図２は、本発明の吸収体２０の個々の要素を示している。吸収体２０のこの実
施形態は、好ましくは少なくとも３つの主要要素を備えている。これらは、液体
透過性トップシート２８、液体不透過性バックシート３０、及び吸収性要素、例
えばトップシート２８とバックシート３０との間に位置する吸収性コア３２を含
んでいる。この液体透過性トップシート、液体不透過性バックシート、及び吸収
性コアは、この吸収体２０が、ここに記載されている全体的な特徴を有するなら
ば、いくつかの適切な材料を備えていてもよい。

【００３１】本発明の吸収体２０は、これら３つの主要要素を有する構造に限定されないと
理解すべきである。これらの要素のうちの１つ又は２つのみを有する実施形態も
提供することができる。例えば吸収体２０は、吸収性コアの体側表面がトップシ
ートとしての使用に適しているならばトップシートを有する必要はない。液体不
透過性要素例えば液体不透過性バックシートは、吸収性要素のもう一方の側に接
合することもできるであろう。あるいはまた吸収体２０は、液体透過側と液体不
透過側とを有する吸収性要素を備えていてもよい。液体不透過性側は、吸収性要
素の衣服側表面を処理してこれを液体不透過性にすることによって備えることが
できる。

【００３２】液体透過側は、吸収体２０の体と接触する表面を画定している。いくつかの実
施形態において、液体透過側は、吸収体２０の体側表面から外側に延びている複
数の要素を備えている。すなわち体と接触する表面が、デカルト座標系において
Ｘ-Ｙ平面内にあると考えられる場合、これらの要素はこの平面からＺ方向に外側に延びている。但し、必ずしもこの平面に垂直ではない。これらの要素は、吸
収体２０の体と接触する表面と、あらゆる適切な角度を成してもよい。これらの
要素は、繊維(これらに限定されるわけではない)を含むあらゆる適切な種類の要
素を備えていてもよい。

【００３３】図１〜図３に示されている実施形態において、液体透過性トップシート２８は
、高ロフト繊維材料を備えている。ここで用いられている用語「高ロフト繊維材料」は、低密度であるが比較的高いキャリパーの繊維材料のことを言う。高ロフト繊維材料は、好ましくは約０.０１ｇ/ｃｍ³以下の密度を有する。高ロフト繊維材料は、好ましくは約１/８インチ(約３.２ｍｍ)以上、より好ましくは約１/ ４インチ(約６.４ｍｍ)〜少なくとも約１/２インチ(約１３ｍｍ)のキャリパーを
有する。高ロフト繊維材料は、好ましくは約４又は５オンス/平方ヤード(約１４
２グラム/ｍ²)以下の坪量を有する。これらのキャリパー及び密度は、ＩＮＤＡ標準テスト方法ＩＳＴ７２０.１-９２で測定された。これは、０.００５ｐｓｉ(
３５０Pa)の圧力下でのキャリバーを特定する。

【００３４】高ロフト繊維材料は好ましくは細いポリマー繊維３４から構成され、これは好
ましくは１繊維あたり約６以下のデニールを有する。高ロフト繊維トップシート
材料は、いくつかの機能を果たす。これによって吸収体は、事実上すべての女性
にフィットしうる「マクロ」フィットと、個々の女性の特定の体の輪郭に合わせて
調節される「ミクロ」フィット(しわの形態であってもよい)とを得ることができる
ようになる。高ロフトトップシートの別の利点は、これが非常に柔らかくて「クッション性がある」ということである。高ロフトトップシートはまた、これを備えた個々の繊維と装着者の体との別々の接触によって、装着者の体に対して低い
摩擦計数を有するからである。

【００３５】さらには、通常の生理用ナプキンからの月経分泌物の漏れは、主として吸収体
の容量が過剰であることの結果として生じると想定されることが多い。しかしな
がら、かなり多数の汚れの事故は、生理用ナプキンに入ることさえない月経分泌
液の結果として発生することがわかった。多くの場合、これらの汚れの事故は、
装着者の体に隣接して流れ、かつ装着者の陰毛の中又はこれの近くに流れること
がある月経分泌物から結果として生じる。トップシートの繊維が装着者の体との
密接な接触、及び装着者の陰毛の間の密接な接触を行なうように、高度の「ロフト」が好ましい。高ロフトトップシートは、装着者の体に沿う月経分泌物の流れを壊す傾向があり、装着者の体に沿って流れる月経分泌物を遮り、このような体
の排泄物が吸収性コアの中に受入れられるようにする。このような高ロフトトッ
プシートは、体内からの液体例えば月経分泌物に対して装着者の体と効果的に競
い合い、このような液体を吸収性コアの中に導く毛管構造を与える。吸収体が、
Ｚ方向に向けられた要素を備えた体と接触する表面を有するかどうかの良好な指
標は、体と接触する表面上の要素が、装着者の陰毛間に浸透しうるかどうかであ
る。逆に、吸収体の体と接触する表面を備えた要素が、装着者の陰毛に対して平
らになっており、陰毛を圧縮する場合、これは、吸収体がＺ方向に向けられた要
素を備えた体と接触する表面を有していないことを示すものである。

【００３６】好ましい実施形態において、高ロフトトップシートは、約４ｍｍのキャリパー
と約１.５オンス/ｙｄ²(約５０ｇ/ｍ²)の坪量とを有する熱接着カードポリエステル繊維不織布材料を備えている。この高ロフトトップシート材料の繊維３４は
、好ましくはランダム配向にある。高ロフトトップシートについての１つの特に
好ましい材料は、キャリパーが４.１ｍｍ、密度が０.００７７ｇ/ｍ³であり、オ
ハイオ州シンシナティ(Cincinnati, Ohio)のステアーンズ・テクニカル・テキス
タイル社(Stearns Technical Textile)から製品コード番号W-4635として入手されるものである。別の好ましい高ロフトトップシート材料は、キャリパーが５. ８ｍｍ、密度が０.００９８ｇ/ｃｍ³であり(リバルク(rebulking)後)、デンマー
ク国 Box 8029, Svendborgvej 16, DK-9220 Arlborg Ostのファイバーテックス社(Fibertex A/S)から製品コード番号r#68317(リバルクされたもの)として得られる。高ロフトトップシート材料が、比較的平らな片側と、「毛羽のある(fluffy
)」片側とを有する場合、平らな側が吸収性コアの方に向けられているのが好まし
い。

【００３７】高ロフトトップシート材料の繊維は、好ましくはわずかに疎水性である。体の
排泄物が高ロフトトップシートの繊維とひとたび接触したら、これらは高ロフト
トップシートを通って下に運ばれ、吸収性コアの中に非常に素早く浸透する。例
えば高ロフトトップシートは、約０.２７ｍｌ/秒〜約０.７５ｍｌ/秒の受入れ率
を有しうるが、一方で現在の開口形成フィルム、例えば下記のドリ-ウイーブ(DR
I-WEAVE)トップシート材料は、約０.１５ｍｌ/秒の受入れ率を有しうる。これら
の繊維は薄いものではあるが、互いの上に載っており、その中に大きな開口部を
有するトップ層を形成する。月経分泌物は、高ロフトトップシートの繊維間の大
きな開口部を通って、下部吸収性コアの中に落ちる。高ロフトトップシート材料
は、かなりの深さを有しており、その結果、吸収性コア(及びこの中に保持された液体)を、装着者の体から間隔をあけて離すことによって、装着者の体を比較的乾いたままにする(あるいは「再湿潤」を減らす)ことができる。

【００３８】他の実施形態において、高ロフトトップシートの繊維は、ある程度の親水性を
有していてもよく、あるいはこれらにある程度の親水性を与えるために界面活性
剤で処理してもよい。これによってこれらの繊維は、月経分泌物を装着者の皮膚
からより効果的に引き去ることができるようになる。

【００３９】さらに他の実施形態、例えば図４に示されている実施形態において、液体透過
性トップシート２８は、開口フィルム、例えば開口成形フィルムを備えていても
よい。適切な成形フィルムは、１９７５年１２月３０日にThompsonに発行された
米国特許第３,９２９,１３５号；１９８２年４月１３日にMullaneらに発行された米国特許第４,３２４,２４５号；１９８２年８月３日にRadelらに発行された米国特許第４,３４２,３１４号；１９８４年７月３１日にAhrらに発行された米国特許第４,４６３,０４５号；及び１９９１年４月９日にBairdに発行された米国特許第５,００６,３９４号に記載されている。トップシート２８に特に好まし
い材料の１つは、前記特許の１つ以上に記載されており、かつオハイオ州シンシ
ナティーのザ・プロクター・アンド・ギャンブル社によって「ドリ-ウイーブ」トップシートとして生理用ナプキンに付けて販売されているいる成形フィルムを備
えている。トップシート２８は、好ましくは製造中にその中に組込まれた親水性
界面活性剤を有している。

【００４０】トップシート２８として用いるのに適したその他の好ましいフィルムは、米国
特許第４,６０９,５１８号及び第４,６２９,６４３号であって、後者は「柔らかくてシルキーな触感を示す微小開口ポリマーウエブ(Microapertured Polymeric
Web Exhibiting Soft and Silky Tactile Impression)」と題するものであり、各
々１９８６年９月２日及び１９８６年１２月１６日にどちらもCurroらに発行されたものに従って製造された開口フィルム、及び１９８７年１月２０日にOuelle
tteらに発行された「動的付着液体と静的接触液体との両方を１つの表面からもう
一方の表面へ送るための巨視的膨張三次元ポリマーウエブ(Macroscopically Exp
anded Three-Dimensional Polymeric Web for Transmitting Both Dynamically
Deposited and Statically Contacted Fluids From One Surface to the Other)
」と題する米国特許第４,６３７,８１９号；及び１９９５年５月３１日にOuellet
teらの名前で出願された「表面エネルギー勾配を示す液体輸送ウエブ(Fluid Tran
sport Webs Exhibiting Surface Energy Gradients)」と題する米国特許出願番号
０８/４４２,９３５(１９９６年１月１１日に公告されたＰＣＴ公報番号ＷＯ９６/００５４８)に従って製造された布様成形フィルムである。

【００４１】このような開口フィルムトップシート材料が用いられる場合、これはトップシ
ート２８それ自体として用いることができる。しかしながら好ましくはこれは、
高ロフトトップシート材料がこのような開口フィルムの上に載っているような高
ロフトトップシート材料と共に用いられる。開口フィルムは、適切に開口されて
いるならば、液体が装着者の皮膚を通って逆流してこれを再び濡らす傾向を小さ
くするものである。高ロフトトップシート材料と布様開口形成フィルムとの両方
を組合わせると、前記高ロフト層に追加の厚さを与え、さらに吸収性コア及びこ
の中の液体を装着者の体から間隔を開けて離し、さらには装着者の体を乾いたま
まにするのに役立つ。

【００４２】別の実施形態において、前記実施形態における開口フィルムは、開口部分と非
開口部分とを有する開口繊維ウエブに代えてもよい。開口繊維ウエブは、その非
開口部分に複数のフィブリル又は「ヘア」を備えた体側表面を有する。好ましくは
開口繊維ウエブは、ウエットレイされ、これに組込まれた一時的湿潤強度樹脂を
有し、これらのフィブリルは、耐水繊維質材料を備えている。この実施形態の好
ましいバージョンにおいて、繊維ウエブは、フィブリルがその上にプリントされ
ている開口セルロース繊維を備えている。フィブリルは、装着者の体を、繊維テ
ィシューの体側に残っていることがあるあらゆる体内からの液体から分離するこ
とによって、繊維ティシューの表面湿潤特性を減少させる。このプリントされた
ウエットレイ開口ティシュー、このティシューの製造方法、及び樹脂使用方法は
、Ahrらに発行された「改良された機能表面を有する液体透過性で分散性の水洗ト
イレに流せるウエブ(Fluid Pervious, Dispersible, and Flushable Webs Havin
g Improved Functional Surface)」と題する米国特許第５,７６３,０４４号により完全に記載されている。

【００４３】吸収性コア３２は、非常に多様なサイズ及び形状(例えば長方形、卵形、砂時計、イヌの骨形、非対称等)において、生理用ナプキン及びその他の吸収体に通常用いられている非常に多様な液体吸収性材料から製造することができる。しか
しながら吸収性コア３２は、好ましくはここに特定された容量を有するように適
合させられるべきであろう。適切な吸収性材料の例には、一般にエアフェルトと
呼ばれている微粉砕木材パルプ；クレープセルロースワッディング；コフォーム
を含むメルトブロウンポリマー；化学的剛化、変性、又は架橋セルロース繊維；
合成繊維、例えばクリンプポリエステル繊維；ピートモス；ティシューラップ及
びティシューラミネートを含むティシュー；吸収性フォーム；吸収性スポンジ；
超吸収性ポリマー；吸収性ゲル化材料；又はその他のあらゆる同等の材料又は材
料の組合わせ、又はこれらの混合物が含まれる。吸収性コアの形状及び構成も様
々なものであってもよい(例えば吸収性コアは、様々なキャリパーゾーン(例えば
中心が厚くなるような側面形状にあるもの(profiled))、親水性勾配、超吸収性勾配、又は比較的低い密度及び比較的低い平均坪量の受入れゾーンを有していて
もよく；あるいは１つ以上の層又は構造を備えていてもよい。十分な容量を備え
た適切な吸収性コア材料の例は、次に記載される。

【００４４】１つの実施形態において、吸収性コア３２は、微粒子又は繊維質超吸収性ヒド
ロゲル形成ポリマー材料がその中に分散されているエアレイウエブを備えている
。エアレイウエブは、いくつかの様々な種類の材料を備えていてもよい。この実
施形態の１つのバージョンにおいて、吸収性コアは、合成ポリマー繊維のブレン
ド、セルロース繊維、及び微粒子、又は繊維質超吸収性ヒドロゲル形成ポリマー
材料を備えていてもよい。この実施形態の別のバージョンでは、吸収性コアは、
合成ポリマー繊維と、繊維質又は微粒子超吸収性ヒドロゲル形成ポリマー材料と
のみを備えていてもよい。この実施形態のさらに別のバージョンにおいて、吸収
性コアは、セルロース繊維(例えばエアフェルト)と微粒子又は繊維質超吸収性材
料とから全体が構成されていてもよい。しかしながら吸収性コアはその圧縮抵抗
及びレジリエンスを増すために、少なくともいくつかの合成材料を備えるのも好
ましい。

【００４５】適切な繊維質超吸収性ヒドロゲル形成ポリマー材料は、カナダ国ハイリバー(H
igh River)のキャメロット・テクノロジーズ社(Camelot Technologies Ltd.)によってファイバードライ(FIBERDRI)超吸収性材料として販売されている。このフ
ァイバードライ繊維質超吸収性材料が好ましいが、その理由は、これが多くの現
在の微粒子超吸収性材料よりも大きい容量を有するからである。例えばこれは、
超吸収性材料１グラムあたり液体約２５グラムの容量を有していてもよく、一方
、現在の微粒子超吸収性材料は、約２０グラム/グラムの容量を有していてもよい。従ってファイバードライ材料は、比較的少量(例えば約０.７グラム)のファイバードライ材料が、本発明に用いられている小さいサイズの吸収性コアの場合
、フルサイズの生理用ナプキンの容量の総量に等しいかこれより大きい容量の総
量を与えるという利点を与える。

【００４６】別の実施形態において、吸収性コア３２は、ティシューと超吸収性ヒドロゲル
形成ポリマー材料とのラミネートを備えていてもよい。ここで用いるために変性
することができる、ティシューと超吸収性ヒドロゲル形成ポリマー材料とのラミ
ネートを備えた吸収性コアは一般に、どちらもOsbornに発行された米国特許第４
,９５０,２６４号及び第５,００９,６５３号に記載されている。

【００４７】このような実施形態の１つのバージョンにおいて、吸収性コア３２は、長手方
向に配向された３つの三等分部分(trisection)を有する。すなわち、中央の三等
分部分の両側に、側面方向に外側の２つの三等分部分が位置している。吸収性コ
アは、単一ティシュー層から形成されている。ティシューの単一層は、それ自体
の上に折り畳まれ、外側三等分部分の各々に２プライの厚さと、中央三等分部分
において単一の厚さとを生じる。外側三等分部分の２つのプライは好ましくは互
いに接着されている。吸収性ゲル化材料は、外側三等分部分の各々に配置されて
いる。中央三等分部分には実質的に吸収性ゲル化材料は含まれていなくてもよい
。この形状におけるラミネート吸収性コアは、１９９５年１０月２４日にEmenak
erらに発行された「三等分生理用ナプキン(Trisection Sanitary Napkin)」と題す
る米国特許第５,４６０,６２３号に記載されている。本発明に用いられている比
較的小さいサイズの吸収性コアに増加した容量を与えるためには、単一層の吸収
性ゲル化材料を用いるよりはむしろ、２層の微粒子吸収性ゲル化材料をティシュ
ー層に加える。好ましくは合計約０.８〜約０.９グラムの微粒子吸収性材料を用
いる。所望の柔軟性を与えるために、好ましくはさらに別の操作を、ラミネート
吸収性コア材料に対して実施する。ラミネート吸収性コアは、高められた柔軟性
を備えさせるために、穿孔されるか、スリットが入れられるか、あるいはまた操
作されてもよい。好ましい実施形態において、ラミネート吸収性コアには、高め
られた柔軟性を与えるために、長手方向に配向された複数のスリットを備えてい
る。当然ながらこれらのスリットは、その他のあらゆる適切な方向に、あるいは
１つ以上の方向に配向されていてもよい。ここでの使用のために前記のように変
性されていてもよいスリットラミネート吸収性コアの１つの例は、１９９７年８
月１７日にOsbornらに発行された米国特許第５,６５８,２６９号に記載されてい
る。

【００４８】別の実施形態において、吸収性コア３２は、ニードルパンチエアレイ不織布ウ
エブを備えていてもよい。このような実施形態の好ましいバージョンにおいて、
ニードルパンチエアレイ不織布ウエブは、約４０重量％の繊維質超吸収性ヒドロ
ゲル形成ポリマー材料と、約６０％のポリエステル繊維とを備えている。(他の記載がなされていなければ、ここで特定されているすべてのパーセント割合は、
重量ベースのものである。) 特に好ましい実施形態において、吸収性コア３２は、レーヨン繊維と繊維質超
吸収性ヒドロゲル形成ポリマー材料とを備えた高ロフトニードルパンチ不織布材
料を備えている。このような吸収性コアは、好ましくは約５０％〜約７０％、好
ましくは約６５％のステープル長さのビスコースレーヨン繊維と、約３０％〜約
５０％、好ましくは約３５％の繊維質超吸収性ヒドロゲル形成ポリマー材料とを
備えている。適切なビスコースレーヨン繊維は、アラバマ州ノースアクシス(Nor
th Axis, Alabama)のコートールズ・ファイバーズ社(Courtaulds Fibers, Inc.)
から得られた、リオセル(LYOCELL)ビスコースレーヨン繊維１８４５３型である。適切な繊維質超吸収性ヒドロゲル形成ポリマー材料は、前記のファイバードラ
イ繊維質超吸収性材料である。高ロフトニードルパンチ不織布材料は、好ましく
は約９０ｇ/ｍ²の坪量を有する。この不織布材料は、好ましくは約６０ニードル
/ｃｍ²以上でニードルパンチされている。ニードルがより多く用いられれば用い
られるほど、最終材料の柔軟性は高くなる。この高ロフト材料の単一層を吸収性
コア３２に用いることができるが、好ましくは少なくとも２つの層が用いられる
。特に高ロフト材料がより低い坪量において製造されるならば、２つ以上の層を
用いることができる。これらの層は、所望であれば接合されてもよい。しかしな
がら、これらの層は、単に互いに隣接して配置される時、互いに対して適切な定
位置に保持されていることが分かった。これは、これらの層の表面上の繊維間の
繊維エンタングルメントによるものと考えられる。

【００４９】別の実施形態において、吸収性コア３２は、カード、熱接着エアレイ不織布ウ
エブを備えていてもよい。このような材料の一例は、約２０％のファイバードラ
イ超吸収性材料繊維、約２５％の二成分繊維、及び約５５％のセルロース毛羽を
備えており、約８４ｇ/ｍ²の坪量を有する。

【００５０】ここに記載されている吸収体の吸収性コア３２はまた、その他の例えば通常の
要素又は材料を備えていてもよい。例えばここに記載された吸収体のどれも、吸
収性コア３２の吸収力を増すために、ポリマーゲル化剤の粒子又は繊維の下部層
を備えている吸収性コア３２を用いてもよい。さらに他の実施形態において、前
記のもののような吸収性コア構造の種類は除かれていてもよく、微粒子又は繊維
質超吸収性ヒドロゲル形成ポリマー材料層が、吸収体２０に所望の吸収力を備え
させるために、高ロフトトップシート材料の底部表面に沿って配置されていても
よい。

【００５１】バックシート３０は、あらゆる適切な柔軟性液体不透過性材料であってもよい
。好ましくはバックシート３０は、約０.０１２ｍｍ(０.５ミル)〜約０.０１５ｍｍ(２.０ミル)の厚さを有するポリエチレンフィルムである。例えばポリエチレンフィルムは、オハイオ州シンシナティーのクロペイ社(Clopay Corporation)
によって名称P18-0401及びマイクロフレックス１４０１として製造されている。
バックシート３０は、より布様の外見を与えるために、エンボス及び/又はマット仕上げされていてもよい。

【００５２】さらにはバックシート３０は、吸収性コア３２から蒸気を逃がすことができる
(すなわちこれは通気性があってもよい)が、一方で排泄物がバックシートを通過
するのを妨げてもいる。適切な通気性バックシート材料は、先細り毛管を有する
開口フィルム、例えば１９７５年１２月３０日にThompsonに発行された米国特許
第３,９２９,１３５号に記載されているものと微孔質フィルムとの接着剤接着さ
れたラミネートを備えている。適切な微孔質フィルムは、米国エクソン・ケミカ
ル社(Exxon Chemical)によって供給されるものであり、これはエクソン社の米国
特許第４,７７７,０７３号に記載されている。通気性バックシートは、先細り毛
管の比較的小さい開口部が、吸収性コア３２の方に向けられるように配列されて
いる。微孔質フィルムは、比較的大きい開口を有する開口フィルムの側に接合さ
れ、吸収体の衣服側表面２０Ｂを形成する。

【００５３】好ましくは通気性股部部分を有する月経用パンティー(次により詳細に記載される)と共に通気性バックシートを用いることによって、吸収体及び月経用パンティーのシステムの全体的通気性が制御され、最適なレベルにセットされる。こ
れによって、蒸気透過性及び不透過性の様々な量を有する商品として入手しうる
下着と共に無作為に吸収体を用いることによって引起こされるあらゆる不一致(v
ariances)が取り除かれる。

【００５４】トップシート２８、バックシート３０、及び吸収性コア３２は、この技術で知
られている多様な形状(層化又は「サンドイッチ」形状及び包み込まれた形状又は「
管」形状を含むもの)に組立てられてもよい。図面に示されている好ましい実施形
態において、吸収体２０は、トップシート２８及びバックシート３０が、吸収性
コア３２のものよりも一般に大きい長さ及び幅の寸法を有するサンドイッチ構成
として組立てられている。トップシート２８及びバックシート３０は、吸収性コ
ア３２の縁を越えて延びて、周辺部２６のいくつかの部分を形成する。

【００５５】トップシート２８は、吸収性コア３２の体側に接合されていてもよい。他の実
施形態において、トップシート２８は、吸収体２０の柔軟性を高めるために、吸
収性コア３２に接合される必要はない。ここで用いられている用語「接合されている」は、要素をもう一方の要素に直接付着させることによって要素が別の要素に直接固定される形状；これ自体がもう一方の要素に付着されている１つ又は複
数の中間部材に要素を付着させることによって、要素が間接的にもう一方の要素
に固定される形状；及び１つの要素が別の要素と一体型である、すなわち１つの
要素が本質的にもう一方の要素の一部である形状をも包含する。バックシート３
０は、吸収体２０の柔軟性を高めるために、吸収性コア３２に接合される必要は
なく、示されている実施形態において好ましくは接合されていない。吸収性コア
３２の縁を越えて延びて周辺部２６を形成するトップシート２８及びバックシー
ト３０のいくつかの部分は、好ましくは互いに接合されている。

【００５６】トップシート２８が吸収性コア３２に接合されているならば、トップシート２
８は、この目的のためにこの技術で知られているあらゆる適切な方法で吸収性コ
ア３２に接合されていてもよい。トップシート２８は、均一連続接着剤層、パタ
ーン接着剤層、又は一列の別々の接着剤線、螺旋、又はスポットによって吸収性
コア３２に接合されていてもよい。この目的のために満足すべきものであること
が分っている１つの接着剤は、ウイスコンシン州ウオウワトーサ(Wauwatosa, Wi
sconsin)のフィンドレイ・アドヒーシブ社(Findley Adhesive Company)によって
接着剤番号２０３１として製造されているものである。この接着剤は好ましくは
、１９８６年３月４日にMinetolaらに発行された「使い捨て排泄物封じ込め衣類(
Disposable Waste-Containment Garment)」と題する米国特許第４,５７３,９８６
号に開示されているような接着剤フィラメントのオープンパターンネットワーク
として用いられている。渦巻き状に螺旋パターンにされた接着剤フィラメントの
いくつかの線を備えた接着剤フィラメントのオープンパターンネットワークの別
の例は、１９７５年１０月７日にSprague Jr.に発行された米国特許第３,９１１
,１７３号；１９７８年１１月２２日にZieckerらに発行された米国特許第４,７８５,９９６号；及び１９８９年６月２７日にWereniczに発行された米国特許第４,８４２,６６６号に示されている装置及び方法によって例証されている。ある
いはまた吸収体の要素は、熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械的接着、あ
るいはこの技術で知られているその他のあらゆる適切な接着手段又はこれらの接
着手段の組合わせによって接合されてもよい。吸収性コア３２の縁を越えて延び
て周辺部２６を形成するトップシート２８及びバックシート３０のいくつかの部
分は、ここに記載されている方法のどれかで互いに接合されていてもよい。

【００５７】吸収体のこれらの要素は、「ユニット(unitary)構造」を形成するものとして記載することもできる。ここで用いられている用語「ユニット構造」は、これらの要
素が互いに接合されているか、あるいは１つの単位として互いに統合されている
構成のことを言う。用語「ユニット構造」は、トップシート、吸収性コア、及びバ
ックシートが、互いに接合されている別々の要素を備えた前記のもののような構
成を含んでいる。これはまた、吸収体の液体透過側と液体不透過側が別々のトッ
プシート及び/又はバックシートを備えていない構成をもカバーする。例えば後者の場合、液体透過側、液体不透過側、又は両方は、別々の要素ではなく、所望
の特徴を有する吸収性コアの表面を備えていてもよい。

【００５８】図１〜図３に示されている実施形態において、吸収体２０には、この吸収体の
長手方向縁２２の周りで包み込まれている任意弾性部材３６を備えている。任意
弾性部材３６は、使用中に長手方向縁が装着者と接触した場合、吸収体２０を所
望のカップ型形状に形成し、柔らかい長手方向縁２２を生じる。任意弾性部材３
６が用いられた場合、これは好ましくはエラストマー層とカバー素材層とを備え
たエラストマーラミネートを備えており、カバー素材層はこの製品の外側にある
。適切なエラストマーラミネートは、米国特許第５,２３４,４２２号及び第５, ３０８,３４６号に記載されており、これらはそれぞれ１９９３年８月１０日及び１９９４年５月３日にどちらもSnellerらに発行された「弾性化生理用ナプキン
(Elasticized Sanitary Napkin)」と題する特許である。

【００５９】吸収体２０の衣服側表面２０Ｂは、特別に設計された支持用下着に吸収体を接
着させるための留め具を含んでいてもよく、好ましくは含んでいる。吸収体例え
ば生理用ナプキンを、通常のパンティーの股部に固定するために用いられている
接着剤、特に感圧接着剤を備えた留め具を、この目的のために用いることができ
る。

【００６０】しかしながら好ましくは図２と図３に示されているように、吸収体２０の衣服
側表面２０Ｂは、ニット材料、例えば特別に設計された支持用下着が好ましくは
これから製造されている材料を係合するのに特に適した機械的留め具材料７０を
備えている。１つの種類の機械的留め具材料は、図２と図３と図５に示されてい
る。機械的留め具材料７０は、衣服側表面２０Ｂのあらゆる適切な部分に位置し
ていてもよい。好ましくは図３に示されているように、機械的留め具材料７０は
、任意弾性部材３６間にある衣服側表面２０Ｂの全体の部分に位置している。他
の実施形態において、機械的留め具材料７０は、弾性部材３６を含む、吸収体の
衣服側表面２０Ｂの全部又はその他のあらゆる適切な部分を覆っていてもよいで
あろう。

【００６１】図２と図３と図５に示されている機械的留め具材料７０は、ここから延びてい
る複数の小さいフィラメントのような(又はヘア様)突出部７４の形態にある一列
のプロングを備えた支持体又は表面７２を備えている。このヘア様突出部７４は
、あらゆる適切な形状のものであってもよい。図５は、突出部７４の１つの好ま
しい形状をより詳細に示している。ヘア様突出部７４は、通常のベルクロ(VELCR
O)フック留め具材料のようなフック形状を有していてもよいが、その必要はない
。図５に示されている実施形態において、ヘア様突出部７４は、好ましくはフッ
ク形状を有していない。ヘア様突出部７４は、好ましくはシャンク７６の基底部
７８からシャンクの遠位端の方へ直径が一般に小さくなるように先細りになる直
線シャンク７６を有する。より特定すれば、シャンク７６は、シャンク７６の基
底部７８からシャンクの遠位端の方へこのシャンクのほぼ中間点まで直径が減少
する。シャンク７６の直径は、シャンクのほぼ中間点からシャンク７６の遠位端
まで一定のままである。シャンク７６の遠位端は好ましくは、その上に小さい球
形係合手段８０を有する。図面に示されている好ましい実施形態におけるヘア様
突出部７４は、好ましくは支持体から垂直の(すなわち約９０°の角度にある)配
向からわずかな角度をつけて延びている。好ましくはヘア様突出部７４は、支持
体に対して垂直な配向より約１０°小さい角度に配向されている。

【００６２】機械的留め具材料７０は、衣服側表面２０Ｂにおいてあらゆる適切なパターン
に分配されていてもよい。図３に示されているような特に好ましい実施形態にお
いて、機械的留め具材料７０は、いくつかのゾーン(例えば各々約０.７５インチ
(約２ｃｍ)の幅の３つのゾーン)に分配されている。ここにおいてヘア様突出部の配向は隣接ゾーン間で異なっている。より特定すれば、図３に示されている実
施形態において、長手方向中心線Ｌに沿って延びている中央ゾーンにおけるヘア
様突出部は、吸収体の１つの端の方へ向けられている支持体に対して垂直な配向
よりも約１０°小さい角度で配向されている。隣接長手方向サイドゾーンにおけ
るヘア様突出部は、支持体に対して同様の角度を成すが、これらは吸収体２０の
反対側端縁の方に向けられている。これらの様々なゾーンにおけるヘア様突出部
の配向は、図３において矢印で示されている。

【００６３】別の実施形態において、機械的留め具材料７０は、特別に設計された支持用衣
服の１つ以上の予め選択された部分のパターンに合うパターンにおいて分配され
ていてもよい。例えば機械的留め具材料７０は、図７と図８に示されている月経
用下着３８の長手方向ストレッチ制御部材５２及び/又は角度のあるストレッチ制御部材５４に対応し、これと整合するパターンに配列されていてもよい。(月経用下着は、次により詳細に記載される。) 例えば図６に示されているように、吸収体の各端における機械的留め具材料７０のいくつかの部分は、月経用下着の
角度のあるストレッチ制御部材５４に対応するように山形(chevron)パターンに配列されていてもよい。この実施形態の変形例において、機械的留め具材料７０
及び/又は支持用衣服のその他の部分は、機械的留め具材料７０が支持用衣服の特別な部分、例えば長手方向又は角度のあるストレッチ制御部材以外とは係合し
ないように設計することもできよう。機械的留め具材料７０と支持用衣服のこれ
らの部分との整合は、吸収体２０が確かに支持用衣服において適切に配置される
ようにするための配置用補助として用いることができる。機械的留め具材料７０
のパターンはまた、吸収体２０をいくつかの区域において装着者の体に対して密
接にフィットさせるのを助けるためにも用いることができる。

【００６４】図５に示されている機械的留め具材料７０は、吸収体の衣服側表面２０Ｂに、
ニット材料に容易に接着しうる留め具を備えさせ、たとえ支持用衣服が伸縮した
としても十分に高い保持力を有する。ここに記載されている機械的留め具材料７
０は、特別に設計されたニット支持用下着と共に用いるのに特に好ましい。これ
は、いくつかの感圧接着剤のように、吸収体を下着に装着している間に支持用衣
服が伸縮した時外れないからである。

【００６５】機械的留め具材料７０は、材料をプリント又はスプレーして、表面又は支持体
例えばフィルム上に小さい塊(nub)を形成するすることによってつくることができる。ついでこれらの小さい塊は、突出部７４に形成される。支持体７２は、あ
らゆる厚さ又は密度のものであってもよい。支持体７２は、比較的粗いセクショ
ン又は波形セクション、例えばギャザーが寄せられた部分として形成されている
任意弾性部材５６の部位を含んでいてさえよい。ここに記載されている機械的留
め具材料７０は、バックシートのような支持体上に直接プリントすることができ
るので特に有用である。あるいはまた機械的留め具材料は、吸収体の一部分に接
合されている別の要素上にプリントされてもよい。しかしながら図面に示されて
いる好ましい実施形態において、機械的留め具材料が付けられている支持体は、
吸収体の衣服側２０Ｂである。

【００６６】小さい塊を形成するために用いられる材料は、支持体上にプリント又はスプレ
イされ、かつここに記載されている突出部として形成されてもよいあらゆる適切
な材料であってもよい。適切な材料には、熱プラスチック及びホットメルト樹脂
が含まれるがこれらに限定されるわけではない。突出部７４を形成するために用
いられる材料は、あらゆる適切なプリンティング又はスプレー方法(例えば螺旋、ミスト、線スプレー、又はグラビア、回転スクリーン、又はフレキソ印刷)によって用いることができる。留め具材料７０の突出部７４を形成するのに適した
方法は、１９９５年２月２８日にGoulaitらに発行された米国特許第５,３９２, ４９８号により詳細に記載されている。突出部７４は、あらゆる適切な横断面形
状を有していてもよい。これには卵形、丸形、ダイアモンド、角錐形状が含まれ
るが、これらに限定されるわけではない。プリント又はスプレーパターンは、ド
ット、円、線、えくぼ等を生じるあらゆる適切なパターンで用いることができる
。あるいはこれはパターンの組合わせを備えていてもよい。材料は、規則的パタ
ーン又はランダムパターンとしてプリントすることができる。これによって形成
された突出部７４は、好ましくは支持体７２の表面から約０.０５ｍｍ〜約３ｍｍの距離だけ外側に延びている。

【００６７】前記実施形態において、支持体７２は、ポリエチレンフィルムバックシート材
料であり、プリント樹脂はポリエステルである。この目的のために用いることが
できる２つの適切なポリエステル樹脂は、テネシー州キングスポート(Kingsport
, TN)のイーストマン・ケミカル・プロダクツ社(Eastman Chemical Products, I
nc.)から得られるA-3として知られている樹脂、及びオハイオ州コロンバス(Colu
mbus, OH)のセンチュリー・インターナシナル・アドヒーシブス・アンド・コーティングス・コーポレーション(Century International Adhesives and Coating
s Corporation)から得られたCA-X105として知られている樹脂である。後者のポリエステル樹脂は、機械的留め具材料により高い接着性粘着力を与えるために、
その中に粘着付与剤を有している。これは、機械的留め具材料７０が支持用下着
に接着するのを補助する。この好ましい実施形態において、機械的留め具材料７
０は、回転スクリーン印刷方法によってプリントされる。このプリントは、吸収
体の製造のあらゆる適切な段階で行なわれてもよい。

【００６８】ポリエステル樹脂は、ヘア様突出部７４があらゆる適切な密度で分配されるよ
うにプリントすることができる。好ましくはこれらの突出部７４は、前記引例の
Goulaitらに発行された米国特許第５,３９２,４９８号に記載されている密度で分配されている。より好ましくは、ヘア様突出部７４は、Goulaitらの特許に記載されている範囲の上限(the higher end)以上の密度で分配されている。例えば
好ましい実施形態において、ヘア様突出部７４は好ましくは、長手方向と横断方
向との両方において１平方インチあたり約１０５列の突出部(又は１平方インチあたり約１１,０００突出部)があるように分配されている。

【００６９】別の実施形態において、機械的留め具材料７０は、サイド部から見た時に、「Ｔ」形状又はマッシュルーム形状の外見を有する材料を備えていてもよい。本発明の吸収体に用いるのに特に好ましい１つの「Ｔ」形状機械的留め具材料は、ウイ
スコンシン州メノモニー(Menomonie, WI)のスリーエム・パーソナル・ケア・アンド・リレイティッド・プロダクツ・ディビジョン(3M Personal Care and Rela
ted Products Division)から入手しうるTP200として知られている材料である。

【００７０】ここに記載されている機械的留め具材料７０は、いくつかの点で、通常の機械
的留め具材料、例えばベルクロフック材料、及び吸収体に普通に用いられている
その他の留め具、例えば接着剤留め具とは異なる。機械的留め具材料７０は、こ
れとペアの(mating)ループ留め具要素、例えばベルクロフック材料を必要としな
い。その代りこの機械的留め具材料は、支持用下着のファブリックと直接係合し
うる。本発明の吸収体に用いられる機械的留め具材料７０はさらに、これが通常
のベルクロフックよりも実質的に小さい突出部を有するという事実によって、通
常の機械的留め具とは異なる。これらの突出部は、装着者の目では事実上気付か
ない。本発明に用いられる機械的留め具材料７０は、これらの突出部の小さいサ
イズ及び密接した間隔によって、改良された触覚的特性を有する。突出部の小さ
いサイズ及び密接した間隔の結果として、装着者がこれらの突出部と接触する場
合、突出部の先端のみを感じることになり、従って機械的留め具材料はベルベッ
ト様感触を有することになる。

【００７１】ここに記載されている機械的留め具材料７０は、通常のベルクロ留め具材料よ
りも滑らかで、より柔らかく、より柔軟性がある。従って、機械的留め具材料は
、通常のベルクロ留め具材料よりも不快な(チクチクする)ものでない。機械的留
め具材料７０は支持体に直接プリントすることができるので、より多様な支持体
を用いることができる(特により柔軟性の高い支持体と共に用いるのに特に好ましい)。機械的留め具材料７０はまた、いくつかの実施形態において、機械的係合に加えて、摩擦及び/又は接着剤接着によって衣服側表面２０Ｂを定位置に維持しうる。

【００７２】しかしながら、機械的留め具材料７０に接着剤様粘着性を備えさせる時でさえ
、通常の感圧接着剤の場合のように、一般に、留め具材料７０を覆うために分れ
た別の剥離紙を加える必要はない。従って、このような剥離紙の取扱い及び処分
の通常の不都合が取り除かれる。これに加えて、機械的留め具材料の使用によっ
て、衣服側表面に接着剤留め具を有する吸収体の装着に関連したいくつかの望ま
しくない傾向が避けられる。例えば機械的留め具材料は、吸収体の衣服側にある
接着剤がそれ自体に、及び/又は装着者の体と粘着する傾向を無くさせる。このことは、吸収体が最初に使用のために配置される時の潜在的な問題である。これ
はまた、装着中接着剤留め具が装着者の下着から剥がされる場合、例えば装着者
が、吸収体をチェックするために下着を引き下げる時や装着者が激しい動きをし
ている間などの潜在的な問題でもある。

【００７３】前記機械的留め具材料及び感圧接着剤に加えて、吸収体２０の衣服側２０Ｂは
、その他のこれに代る種類の留め具を用いていてもよい。１つの非限定的な例に
おいて、吸収体２０には、支持用下着の股部の内側にある凝集性材料に接着する
凝集性材料を備えていてもよい。ここで用いられている「凝集性材料」は、それ自
体に優先的に接着するが、その他の材料に接着しないようなものである。このよ
うな材料は、吸収体２０が確実に支持用衣服に適切に配置されるための配置用補
助として用いることができる。

【００７４】図７と図８は、本発明に用いるのに好ましい月経用下着３８の形態にある支持
用衣服の正面図及び背面図である。図７と図８に示されているように、月経用下
着３８は、前部パネルの形態にあってもよい前部分３９、後部パネルの形態にあ
ってもよい後部分４０、股部パネルの形態にあってもよい股部又は股部分５０、
弾性化されていてもよい一対の脚部開口部６０、及び弾性化ウエストバンド４４
を備えている。月経用下着３８にはまた、月経用下着３８をはくことができるよ
うにするウエスト開口部４６も備えている。月経用下着３８はさらに、延伸性持
ち上げ部材、例えば後部分４０において長手方向中心線Ｌ１に沿って配置されて
いる例えば持ち上げストリップ４２、股部分５０において長手方向中心線に沿っ
て配置されている長手方向ストレッチ制御部材５２、及び長手方向ストレッチ制
御部材５２に対して角度Ａに配置され、かつそこから脚部弾性部６２まで延びて
いる複数の角度のあるストレッチ制御部材５４を備えている。股部分５０の前部
端におけるあらゆるシーム又はガセット４８は、好ましくは恥骨が月経用下着の
フィットを妨げないように、恥骨の下又は後(すなわちこれの後方)になるように
配置されていることに注目すべきである。同様に、ここに記載されている月経用
下着３８の部材のどれか又は全部が、月経用下着の中に編み込まれていてもよく
、月経用下着の共に縫い込まれた部分を備える必要はないと理解すべきである。

【００７５】吸収体２０は、吸収体２０を月経用下着３８の股部に配置することによって用
いられる。吸収体２０は、月経用下着の股部に配置されるが、この際１つの端が
月経用下着の前部セクションの方へ延ばされ、もう一方の端が月経用下着の後部
セクションの方に延ばされる。バックシート３０は、月経用下着の股部分５０の
中心の内側表面と接触するように配置される。吸収体の衣服側２０Ｂの機械的留
め具材料７０のヘア様突出部７４は、ニット材料(これから月経用下着３８の股部分５０がつくられている)と係合する。ついで装着者はこの月経用下着３８を引き上げ装着する。月経用下着３８は、これが図１５と図１６に示されているよ
うにフィットするまで典型的には伸縮する。

【００７６】図９と図１０はそれぞれ、装着者の脚ＬＧが広げられている時、及びこれらが
合わされている時、通常の先行技術のパンティーが股部にどのようにフィットす
るかの例を示している。図９に示されているように、装着者の脚が広げられてい
る時、通常のパンティーの股部は、装着者の陰唇(参照文字Ｊで示されている)間
の空間の周りに中心がある、長手方向に配向された区域に沿って「ギャップがある」。図１０に示されているように、これらの通常のパンティーの股部は、装着者の脚が合わされた時たるむ。同様な比較が図１３と図１４に写真で示されてい
る。図１３は、装着者の脚が広げられている時、どのように通常のパンティーが
股部にフィットするかを示している。図１４は、装着者の脚が合わされている時
にどのようにパンティーがフィットするかを示している。

【００７７】他方で図１１と図１２に概略的に示されているような月経用パンティーは、装
着者の脚が広げられていても合わされていても、大陰唇の内側表面及び外側表面
に対して快適にフィットし、これに合う。月経用パンティーは、有意な「ガードル様」の力を加えることなく、装着者の体の所望の区域のカバーを維持する。図１１と図１２に示されているように、横断面において月経用パンティーは好まし
くは、体の動きの範囲全体において(すなわち動的に)この区域において修正カス
プ型形状を維持する。同様な比較は、図１５と図１６に写真で示されている。月
経用パンティーの横断面形状は、「修正」カスプ型形状であるとして記載されてい
る。その理由は、カスプ様形状の湾曲部分が、装着者の陰唇間の空間において長
手方向に向けられた区域に合うが、より丸く、好ましくはこの区域において凸状
である場所で、点Ｐを形成しうるが好ましくは点Ｐを形成しないからである。

【００７８】月経用パンティーは、特に股部において装着者の体に非常に密接にフィットす
るので、これは快適な「第二の皮膚」のようである。吸収体２０は好ましくは、月
経用パンティーがこの「第二の皮膚」のようなフィットを得る傾向を変えず、これ
を無効にしない。吸収体２０は、月経用パンティーの股部と同様な形状を取るよ
うに好ましくは十分に柔軟性がある。好ましくは吸収体２０はまた、使用中に使
用者の外陰部の形状に合う。吸収体は好ましくは、装着者の脚が合わさっている
か広げられているかとは無関係に、装着者の外陰部の形状に合う。

【００７９】吸収体２０は好ましくは、この吸収体を装着者の体に快適に保持するために用
いられている月経用パンティー３８によって加えられた力を受けて曲がる。吸収
体がこれらの力を受けて曲がるならば、これは月経用パンティーが所望のフィッ
トを得る傾向を無効にせず、吸収体２０は、月経用パンティー３８の股部に似た
形状を取るであろう。ここに記載されている月経用パンティー３８は、好ましく
は装着者の体に、約２０ｇ/ｃｍ²以下、より好ましくは約１５ｇ/ｃｍ²以下の体
と接触する圧力を加える。月経用パンティー３８によって加えられる２０ｇ/ｃｍ²の体と接触する圧力は、装着者にとって不快になるボーダーラインにあるのに十分なほど高い圧力である。

【００８０】密接にフィットするその他の衣服、例えば日本の月経用ショーツがあると認め
られている。しかしながらこのような衣服は、装着者の脚が月経用ショーツの弾
性化縁によって接触される場所において、特に装着者の脚に対して不快な力を加
える傾向がある。他方でここに記載されている月経用パンティー３８が特に好ま
しいが、その理由は、これがこれの股部に沿って体と接触する力を加え、この力
によって、装着者の脚が月経用パンティー３８の脚部開口部によって接触される
場所において、装着者の脚に対して不快な力(約２０ｇ/ｃｍ²以上)を生じること
なく、吸収体２０を装着者の外陰部と密接な接触に保持するからである。好まし
くはここに記載されている月経用パンティーの股部の縁は、装着者の体のこれら
の部位に対して体と接触する圧力を加えるが、この圧力は約２０ｇ/ｃｍ²以下で
ある。

【００８１】吸収体２０及び月経用パンティー３８もまた、吸収体と装着者の体との接触の
持続性において、先行技術の生理用ナプキン及び通常の下着とは異なる。いくつ
かの現在の生理用ナプキンは、装着中に例えば装着者が座っている時など、時に
は「Ｗ」形状横断面形状を取ることがある。しかしながら通常の下着は、あらゆる
場合に、例えば装着者が歩いたり座ったりする時、あるいは装着者の脚が広げら
れている時に、生理用ナプキンを定位置に保持するために装着者の体に対して一
定の力を与えない。他方で吸収体２０及び月経用パンティー３８は、装着者の体
とのこのような持続した接触を与える。吸収体は、実質的に装着者の体と持続し
た接触に維持されているものとして記載されてもよい。この場合、この吸収体は
、装着者の体と完全な及び/又は連続した接触にある必要はないが、これが装着者の体と接触していない場合よりも多く装着者の体との接触に保持される。

【００８２】吸収体２０は好ましくは、装着者の陰唇の内側表面、装着者の陰唇の外側表面
、及び月経用パンティー３８の少なくとも一部分との接触を維持及びカバーしう
る。吸収体２０は好ましくは、少なくとも約１インチ(約２.５ｃｍ)の突出した幅を有する、装着者の陰唇の周りに中心がある区域をカバーする。この吸収体は
、装着者の膣前庭部の平らな部分まで(これと接触及びこれを覆うことを含んでいる)、装着者の陰唇の内側表面の実質的に全部を覆っていてもよい。この吸収体はまた、装着者の陰唇の外側表面の実質的にすべてを覆っていてもよい。

【００８３】装着中に吸収体２０が取ることがある形状を説明する別の方法は、吸収体２０
の様々な部位を見ることによる方法である。吸収体２０は好ましくは、その長手
方向中心線Ｌの周りに中心がある長手方向中央部を有する。これは、装着者の陰
唇間の空間に配置されうる。この長手方向中央部は、吸収体全体の幅よりも小さ
い、あらゆる適切な幅のものであってもよい。例えば長手方向中央部は、図２４
に示されている吸収性材料９０の管のサイズ及び位置に対応してもよい。長手方
向中央部は、吸収体２０の全長に、あるいは吸収体の全長より小さい部分に延び
ていてもよい。長手方向中央部は好ましくは、長手方向中央部の側面方向に外側
に位置する吸収体の少なくともいくつかの部分よりも高い(装着者が立っている時)高さにおいて、装着者の陰唇間の空間に存在しうる少なくとも１つの部分を(
一般的には吸収体の長手方向中心線に沿って)有する。吸収体２０は好ましくは、装着者の大腿部の内側部分による圧縮を伴なわずにこのような形状を取りうる
。

【００８４】図１７は、装着者の体Ｗに対して装着された本発明の吸収体２０の好ましい実
施形態を示す。図１７に示されている泌尿性器部分は、膀胱Ｂ、膣Ｖ、尿道Ｕ、
クリトリスＣ、大腸Ｉ、肛門ＡＮ、膣口ＶＩ、処女膜環(hymeneal ring)Ｈ、小陰唇Ｎ,及び大陰唇Ｊを含んでいる。図１７は、吸収体が適切に装着された時の、装着者Wの解剖学的部分と吸収体２０との関係の一例を示す。

【００８５】吸収体２０は好ましくは陰唇を前部から後部までカップ状に入れる。図１７に
示されている吸収体２０は好ましくは、これが装着者の外陰部及びすぐ近くの部
位を覆うだけであり、特に膣口及び大陰唇の表面を覆うのに十分な程度に小さい
。吸収体２０はまた、装着者の会陰部を覆ってもよい。図１７に示されている吸
収体２０は、好ましくは装着者の体のこれらの部分をかなり越えて延びていない
。吸収体は装着者のクリトリスを覆っていてもよいが、好ましくは装着者の恥丘
を越えて実質的に前方には延びていない。吸収体２０は、クリトリスからわずか
に離れて間隔があけられていてもよく、あるいはこれは装着者の体のその他の部
位に対してのように、クリトリスに対して密接にフィットしていてもよい。吸収
体２０は好ましくは、その中にある感受性の高い神経末端を避けるように、後方
に延びて装着者の肛門と接触しない。吸収体２０はこの好ましいサイズのもので
ある時、より快適であまり目立たない吸収体を提供する。これは、装着者の体の
股部のより少ない部分を閉塞し、空気がこれの周りで流れるようにするからであ
る。

【００８６】吸収体２０はまた、好ましくはかなり大きい程度の動きを受ける装着者の体の
区域を覆わない(すなわちこの吸収体は、装着者の体の「小さい動きのゾーン」に隣接して配置されるだけであろう)。特に吸収体２０のサイド縁は、装着者が歩く時、あるいはまた動き回る時、装着者の大腿部の内側表面によって接触されな
いのが望ましい。これによって、通常のサイズの生理用ナプキン及びパンティラ
イナーの欠点が克服される。これらは、本発明の吸収体２０に対して比較的剛性
であるので、これの縁に加えられた力を、生理用ナプキン又はパンティライナー
のその他の部分に力を伝達し、これによってこれらは曲がるかしわになり、及び
/又は装着者の膣口の下の所望の位置からシフトする。

【００８７】装着者の大腿部の内側表面ＬＧが接触するこれらの縁部分が、吸収体を曲げる
かしわにするか、及び/又は装着者の膣口の下の所望の位置からシフトさせるように、吸収体の残りの部分に、これに作用する力を移動させないならば、本発明
の吸収体２０は、幾分大きくされてもよい。同様に、例えば柔軟性、フィット、
及びここに記載されているような好ましい小さいサイズを有する(例えば外陰部及び会陰部を覆う)吸収性部位を有するが、最小限又はゼロ吸収性を有する単なる「たれよけ布」としての機能を果たす、これらの部位の外側に位置する部位を有
する吸収体２０も構成しうるとここでは考えられる。例えばこのような部位は、
トップシート材料及びバックシート材料から、及びできればこれらの間にある薄
い吸収性材料層から構成されてもよいであろう。このような実施形態もまた、本
発明の範囲内にあると考えられる。

【００８８】あるいはまた、本発明の吸収体２０は、この中央部の外側にある吸収体のいく
つかの部分よりも剛性の部位を一般的にはこれの中心に有しうる。換言すれば、
吸収体２０は、より動きの大きい区域にある吸収体の部位よりも大きい厚さ及び
小さい柔軟性を有する低い動きの中央区域を有していてもよい(すなわち比較的動きが大きい区域は、装着者の大腿部の内側が接触するような区域である)。これらの実施形態の各々において、吸収体２０は好ましくは、吸収体２０が次のプ
ロトコルの間に支持用衣服に装着された時、装着者の膣口に対するその位置から
、約１.５インチ(約３.８ｃｍ)、より好ましくは約１インチ(約２.５ｃｍ)、及び最も好ましくは約０.５インチ(約１.３ｃｍ)よりも多くはシフトしない。

【００８９】吸収体が、装着者の膣口に対してどれくらい遠くまでシフトするかを決定する
ことを目的として、５分歩行プロトコルを用いる。装着者は、月経用下着に吸収
体を配置し、月経用下着を引き上げて定位置に入れる。ついで装着者は、月経用
下着の外側表面を指で示すことによって、どこに膣口があるかを知らせることが
できる。下着のこの部分は、洗浄可能な適切なフェルトチップマーカーで印を付
ける。所望であれば、吸収体２０の周辺部の１つ以上の部分に対して印を付け、
対応する印を装着者の体のすぐ隣の部分に付けることができる。ついで装着者は
通常５分間歩く。この歩行時間の後、装着者は再び膣口がどこにあるかを示し、
この位置に印を付ける。これらの印が装着サイクル後に離れた距離は、吸収体が
シフトした量である。

【００９０】ここに記載されている吸収体の他の実施形態も可能である。例えば図１８〜図
２０は、本発明の吸収体２０の別の実施形態を示す。ここにおいて吸収性コア３
２は、柔軟性構造において、好ましくは非常に柔軟性のある構造において配列さ
れている吸収性材料を備えている。吸収性コア３２を柔軟性構造に配列するため
に、吸収性コア３２は、好ましくは、スリット、ストランド形態、粒子、又は複
数の円柱のどれかである。吸収性材料は、このような構造に形成されうるあらゆ
る適切な吸収性材料であってもよい。このような構造に形成されうる適切な吸収
性材料には、不織布材料、例えば熱接着エアレイ不織布材料、吸収性スポンジ、
及び吸収性フォーム材料が含まれるがこれらに限定されるわけではない。

【００９１】好ましい熱接着エアレイ材料は、１９９７年３月４日にRichardsらに発行され
た「月経分泌液の改良された処理のための熱接着層を有する月経用吸収構造、及び改良されたフィット及び快適性を有する生理用ナプキンにおけるこれらの使用
(Catamenial Absorbent Structures Having Thermally Bonded Layers For Impr
oved Handling of Menstrual Fluids, and Their Use In Sanitary Napkins Hav
ing Improved Fit and Comfort)」と題する米国特許第５,６０７,４１４号に記載
されている。

【００９２】図１８〜図２０に示されている実施形態において、吸収性コア３２は好ましく
は、フォーム材料８２の複数の粒子、又は直立して間隔があけられている円柱に
形成されている、高度に多孔質の吸収性ＨＩＰＥポリマーフォームを備えている
。適切な吸収性ＨＩＰＥポリマーフォーム材料は、１９９３年１１月９日にDesM
araisらに発行された米国特許第５,２６０,３４５号；１９９３年１２月７日にD
esMaraisらに発行された米国特許第５,２６８,２２４号；１９９５年２月７日に
Dyerらに発行された米国特許第５,３８７,２０７号；１９９６年８月２７日にDe
sMaraisらに発行された米国特許第５,５５０,１６７号；１９９６年１０月８日にStoneらに発行された米国特許第５,５６３,１７９号；１９９７年７月２２日にDesMaraisらに発行された米国特許第５,６５０,２２２号；及び１９９５年１０月１３日にDyerらによって出願され許可された米国特許出願番号０８/５４２,
４９７(Ｐ＆Ｇケース番号５５４６Ｒ)に記載されている。このような吸収性フォ
ーム材料が特に好ましいが、その理由は、これらには良好な圧縮抵抗を備えさせ
ることができ、これらは圧縮に従う良好なレジリエンスを示すからである。これ
らの様々な特許に記載されている吸収性フォーム材料はまた、特定の種類の体の
排泄物(例えば月経分泌物及び/又は尿)を吸収する能力を備えるようにテーラーメードすることができる。

【００９３】図１８〜図２０に示されている吸収体２０は、前記の好ましい高ロフト繊維材
料の１つをフォーム吸収性材料の片側に接着剤接着させ、バックシート材料(ここに記載されている)の１つを吸収性フォーム材料のもう一方の側に接着剤接着させて複合ウエブを形成することによって形成することができる。ついでこの複
合ウエブを、好ましくは下記により詳細に記載されているように機械的歪を与え
る(strained)。これは、吸収性フォーム材料にスリットを入れる。しかしながら
吸収性フォーム材料に機械的歪を与えるプロセスは、高ロフトトップシート材料
又はバックシートの一体性を破壊せず、トップシート２８とバックシート３０と
の間に、組込まれた(self-contained)スリット又は微粒子吸収性フォーム材料を
供給する。

【００９４】吸収性フォーム材料の厚さが、吸収性フォーム材料のウエブがカットされてい
る寸法よりも大きいならば、その場合には機械的歪プロセス(下記)によって、吸
収性フォーム材料を吸収性材料の複数の円柱に形成する。従って吸収性材料は、
ここでは「円柱形(columnar)」材料を備えると言われてもよい。ここで用いられて
いる用語「円柱形」は、一対の端、高さ、及び横断面積を有する１つ以上の、好ま
しくは複数の三次元要素を備えた吸収構造のことを言う。ここにおいて高さ対横
断面積の寸法の比(アスペクト比)は、１：１よりも大きい。

【００９５】図１８〜図２０に示されている吸収体２０の形成を完成させるために、トップ
シート２８及びバックシート３０は、好ましくは周辺部が接合される(吸収性フォーム材料の外側)。トップシート２８及びバックシート３０は、あらゆる適切な方法で、周辺部の周りで互いに接合されてもよい。この方法には、クリンプ、
熱及び/又は圧力接着、接着剤、及び両面接着剤テープが含まれるが、これらに限定されるわけではない。

【００９６】図１８〜図２０に示されている別の実施形態の多くの変形例が可能である。例
えば図１８〜図２０に示されている実施形態のトップシートは取り除くこともで
き、吸収性フォーム材料が装着者の体に対して直接配置されてもよい。吸収性フ
ォーム材料は、特にこれが円柱形材料の形態にある場合、吸収性材料の複数のＺ
方向に向けられた円柱を供給することができる。これは、個々の女性の体の輪郭
に合わせることができ、装着者の体に沿う月経分泌物の流れを壊すために、装着
者の陰毛間の空間にフィットしうる。

【００９７】図２１は、図１８〜図２０に示されている鍵穴形状吸収体２０が装着者の体に
隣接してフィットしうる方法の１つの非限定的な例を示す。図２１に示されてい
るように、吸収体２０は、丸い部分又は卵形部分と、これから延びている一般に
長方形の延長部とを有する。鍵穴形状吸収体２０は、どちらかの端部を装着者の
体の前部に配置して装着することができる。しかしながら好ましくは鍵穴形状吸
収体２０は、長方形延長部を装着者の体の前部に配置し、より幅が広い丸い部分
又は卵形部分を装着者の体の後部に配置して装着される。この幅広い方の丸い部
分又は卵形部分は、上方に曲がって、装着者の臀部間の割れ目(「臀部溝部」)にフ
ィットしうる。余分の幅はさらに、月経用パンティーの適切な程度のカバーを生
じる。

【００９８】図２２と図２３は、本発明の吸収体の別の実施形態を示す。図２２と図２３に
示されている実施形態は、排泄物源である装着者の体の位置において、体の液体
排泄物を遮る高められた能力を吸収体に備えさせるためのものである。

【００９９】図２２と図２３に示されている実施形態は好ましくは、図１８〜図２０に示さ
れているものと同様な鍵穴形状ベースパッドを備えている。吸収性コアは、複数
の吸収性フォーム材料粒子を備えていてもよいが、その必要はない。この実施形
態における吸収性コアは、ここに記載されている高効率吸収性コア材料のどれを
備えていてもよい。好ましくは図２２と図２３に示されている実施形態において
(単一層として概略的に示されているが)、吸収性コアは、２層の不織布ウエブを
備えており、これは約６０％〜約９０％、好ましくは約７５％のビスコースレー
ヨン繊維と、約１０％〜約４０％、好ましくは約２５％のファイバードライ超吸
収性材料繊維(カメロットテクノロジー社(Camelot Technologies Ltd.)から入手
されたもの)とのブレンドを備えている。

【０１００】図２２と図２３に示されている吸収体はさらに、長手方向に配向された中央吸
収性こぶ部１００をその体側に備えている。このこぶ部１００は、好ましくは高
ロフトトップシート２８と吸収性コア３２との間に挿入されているこぶ形成要素
(又は「インサート」)１０２によって形成されている。

【０１０１】こぶ形成要素１０２は、装着者の陰唇間空間と完全にフィットするようなサイ
ズのものである。１つの好ましい実施形態において、こぶ形成要素１０２は、約
５０ｍｍの、その基底部に沿って測定された長さを有する。図２２に示されてい
るように、こぶ形成要素は、改良された快適性のためにその端１０４が丸く切り
取られている(サイド部から見た時に特に顕著である)上部部分を有する。この丸
みが始まる場所で測定された上部部分の長さは、好ましくは約４０ｍｍである。
この実施形態におけるこぶ形成要素１０２は、好ましくは約２０ｍｍの最大限の
高さ又はキャリパーを有する。その基底部において測定されたこぶ形成要素１０
２の幅は、好ましくは約２０ｍｍである。

【０１０２】図２３に示されているようなこの特別な実施形態において、インサート１０２
はいくつかの要素を備えている。これらは、第一ウエブ材料、例えば第一折り畳
み吸収性材料ウエブ１０６、下部層１０８、及びいくつかの弾性材料片１１０を
含んでいる。

【０１０３】第一折り畳み吸収性材料ウエブ１０６は、好ましくは装着者の体から体の排泄
物を素早く動かし去ることができる材料を備えている。図２２と図２３に示され
ている実施形態において、この第一材料ウエブ１０６は、天然繊維、ポリマー繊
維、コポリマー繊維、又はこれらの混合物から構成されたハイドロエンタングル
不織布ウエブを備えていてもよい。第一折り畳みウエブ１０６に適した材料は、
フィンランド国ナッキラ(Nakkila, Finland)のJ. W. Suominen Oyによって製造されているフィブレラ-スオミネン(FIBRELLA-Suominen)として知られているもの
である。第一折り畳み吸収性材料ウエブ１０６は、好ましくは徐々に曲げられる
か、あるいは複数の長手方向に配向されている折り畳み線の周りで、図２３に示
されている横断面形状に折り畳まれる。図２３に示されているように、第一折り
畳みウエブ１０６は、その長手方向中心線に沿って逆U型形状を有する。第一折り畳みウエブの長手方向サイドマージンは、折り畳まれたウエブの逆Ｕ形状部分
の中で内向き及び上向きに折り畳まれ、２つの比較的小さいＵ形状部分を画定す
る。

【０１０４】下部層１０８は好ましくは、第一折り畳み吸収性材料ウエブ１０６から液体を
引き離し、このような液体を貯蔵しうる材料を備えている。図２２と図２３に示
されている実施形態において、下部層１０８は好ましくは、熱接着ウエットレイ
不織布ウエブを備えている。適切な熱接着ウエットレイ不織布ウエブは、１９９
６年８月２７日にHorneyらに発行された「高い吸い込み及び高い容量を示す吸収体用の液体分布部材(Fuid Distribution Member for Absorbent Article Exhibi
ting High Suction and High Capacity)」と題する米国特許第５,５４９,５８９号に記載されている。図２２と図２３に示されている実施形態における下部層１
０８は、第一折り畳み吸収性材料ウエブ１０６よりも幅が狭く、第一折り畳み吸
収性材料ウエブ１０６の長手方向サイドマージンから離れたところで終っており
、従ってこれは第一折り畳み吸収性材料ウエブ１０６の逆Ｕ形状部分の下にある
だけである。下部層１０８は、第一折り畳み吸収性材料ウエブ１０６に接合され
ていてもいなくてもよい。

【０１０５】弾性材料片１１０は、月経用下着が吸収体を装着者の体と密接な接触を行なう
ように押す時でさえ、こぶ形成要素１０２がその最大限の高さを維持するように
用いられる。これによってこぶ部１００は、使用中装着者の大陰唇及び小陰唇の
内側表面の最大量を連続的に覆うことができる。好ましくはこぶ形成要素は、使
用中、約１０ｍｍ又は約１２ｍｍ、約１４ｍｍ、約１６ｍｍ、約１８ｍｍ、約２
０ｍｍのうちの少なくとも１つ以上の最大高さを維持する。

【０１０６】弾性材料片１１０は、前記目的に適したあらゆる材料を備えていてもよい。弾
性材料片１１０は、吸収性であるか、あるいは非吸収性であってもよい。適切な
弾性材料は、吸収性フォーム及び非吸収性フォームを含んでいるが、これらに限
定されるわけではない。示されている実施形態の１つのバージョンにおいて、弾
性材料片１１０は、マサチューセッツ州ローレンス(Lawrence, Massachusetts) のボルテック社(Voltek, Inc.)によって製造されているボララ(VOLARA)２Ａ型と
して知られている照射架橋ポリエチレンフォームを備えている。ボララフォーム
材料は３つの片である。各片は、長方形平行六面体であり、これは約６ｍｍ×６
ｍｍの方形横断面と、約５０ｍｍの長さを有する。１片の弾性材料を、第一折り
畳みウエブのＵ形状部分及び逆Ｕ形状部分の各々に配置する。

【０１０７】弾性材料１１０のこれらの片を下部層１０８の下側に接着させる。弾性材料片
１１０は、あらゆる適切な方法で、例えば接着剤又は両面接着剤テープによって
下部層１０８の下側に接着させてもよい。こぶ形成要素１０２全体は、好ましく
は同様な方法で吸収性コア３２に固定される。

【０１０８】別の実施形態において、吸収体には、吸収性要素が吸収体のバックシートから
分離しうる(あるいは「切り離し(decouple)」うる)構造を備えていてもよい。これ
によって吸収性要素は、装着者の陰唇間の空間において装着者の体とより密接に
接触するように移動させられるが、一方バックシートは月経用下着に隣接した位
置に止まる。

【０１０９】このような実施形態は、ここに記載された容量及び柔軟性を有するように組合
わされたあらゆる適切な材料から構成されていてもよい。このような実施形態の
１つの好ましいバージョンにおいて、吸収体は、ドリウイーブ開口フィルムトッ
プシートと、不織布ウエブ、特にソンタラ(SONTARA)８４０７材料(SONTARAは、イー・アイ・デュポン・ヌムール・アンド・カンパニーの登録商標である)として知られている、デラウエア州ウイルミントン(Wilmington, Delaware)のイー・
アイ・デュポン・ヌムール・アンド・カンパニー(E. I. DuPont Nemours & Comp
any)によって製造されているスパンレース不織布ウエブなどの下部材料層と、テ
ィシューとここに記載されている高容量を備えた超吸収性ヒドロゲル形成ポリマ
ー材料を備えるラミネート吸収性コアと、オハイオ州シンシナティのザ・プロク
ター・アンド・ギャンブル社によって販売されているパフス(PUFFS)フェイシャルティシューパッチを備える層と、ストレッチ性ラミネートを備えたバックシー
トとを備えている。ストレッチ性ラミネートバックシートは、非常に柔軟性があ
るが、吸収体の残りの部分は一般的には、これに所望の柔軟性を与えるためにこ
こに記載されているように変性されなければならないであろう。

【０１１０】吸収体の要素に、１９９１年４月１６日にOsbornに発行された米国特許第５, ００７,９０６号及び１９９４年６月２８日にVisscherらに発行された「使用中に
分離可能な要素を有する生理用ナプキン(Sanitary Napkin Having Components C
apable of Separation In Use)」と題する米国特許第５,３２４,２７８号に記載されているもののような部材を備えているならば、これには切り離す能力を備え
ていてもよい。この吸収体にはまた、これの中央部分に上向き凸形状を取らせる
ようにする構造部材を備えていてもよい。このような部材は、それぞれ１９９２
年１２月１５日及び１９９３年３月３０日にBuellに発行された米国特許第５,１
７１,３０２号及び第５,１９７,９５９号に記載されている。

【０１１１】本発明のさらに別の非限定的実施形態も可能である。例えば図２４は、本発明
の部材を有する「複合」吸収体８８を示している。複合吸収体８８は、吸収性材料
管、第二吸収性要素(又は「ベースパッド」)９２の体側９２Ａに接合された主吸収
性要素(又は「コア管」)９０を備えている。

【０１１２】主吸収性要素９０は好ましくは、使用者から排出された多量の体内からの液体
を吸収するためのものである。図２４に示されている実施形態において、主吸収
性要素９０は、吸収構造、例えば吸収性材料管、及びこの吸収性材料を包み込む
外側カバー９６とを備えている。外側カバー９６は、図１〜図４に示されている
実施形態のトップシートに適しているものとして前記されている材料のどれを備
えていてもよい。図２４に示されている実施形態の１つの好ましいバージョンに
おいて、主吸収性要素９０の外側カバー９６は、ベースパッド９２のトップシー
ト２８に用いられているのと同じ材料を備えている。吸収性材料は、ここに記載
されている実施形態の吸収性コアに用いるのに適したものとして記載されている
材料のどれを備えていてもよい。主吸収性要素９０はさらに、任意受入れ層を備
えていてもよい。受入れ層は、外側カバー９６と吸収性材料との間に配置された
分れた別の要素であってもよく、あるいはこれは複合外側カバーの一体的部分で
あってもよい。受入れ層は、いくつかの機能を果たしうるが、この機能には、吸
収性材料の上または中への排泄物の吸上げ及び/又は主吸収性要素９０に材料を含ませることが含まれる。

【０１１３】ベースパッド９２は主として、使用者の衣服が、主吸収性要素９０から追出さ
れるか、あるいは主吸収性要素９０を思いがけず迂回する、吸収された液体によ
って汚れないように保護する機能を果たす。図２４に示されている複合吸収体８
８のベースパッド９２は、好ましくは図４に示されている吸収体２０を備えてい
る。

【０１１４】図２４に示されている複合吸収体は、図７と図８に示されているもののような
月経用下着と共に用いるにはあまり好ましくない実施形態である。これは、その
長手方向中心線に沿って延伸性持ち上げストリップ４２を有する。持ち上げスト
リップ４２は、吸収体の体側表面に吸収性材料管を備えずに、装着者の陰唇間の
空間において、吸収体を装着者の体と密接な接触をさせる。

【０１１５】しかしながら図２５に示されているように、月経用下着には、装着者の陰唇の
遠位表面にわたっているより幅広い持ち上げゾーンを備えていてもよい。この幅
広いゾーンは、装着者の陰唇間の空間に入るために凸状に上向きに持ち上がらな
いこともある。このような場合、複合吸収体８８上の吸収性材料管９０は好まし
くは、所望の陰唇間フィットを与えるために、図２５に示されているような月経
用下着と共に作用する。

【０１１６】本発明の吸収体には、さらに他の部材を備えていてもよい。例えば吸収体には
、吸収体の長手方向サイド縁と接合され、これから側面方向に外側に延びている
一対の任意フラップを備えていてもよい。この場合、フラップを備えない吸収体
は、任意フラップを有する全体的な吸収体の本体部分を備えていると考えること
ができる。これらのフラップは好ましくは、本体部分の長さに沿って少なくとも
中央部から側面方向に外側に延びている。しかしながら本体部分はサイズが比較
的小さくてもよいので、これらのフラップは本体部分の全長に沿って外側に延び
ることも可能である。他の実施形態において、これらのフラップは、本体部分よ
りもさらに長いものであってもよい。

【０１１７】任意フラップを備えているならば、これらはあらゆる適切な方法で吸収体の本
体部分に接合されてもよい。これらのフラップは、本体部分と一体的であっても
よい(すなわちこれらのフラップは、トップシート及びバックシートの一体的延長部を備えていてもよい)。他の実施形態において、これらのフラップは、吸収体の本体部分に接合されている別々の要素を備えていてもよい。

【０１１８】これらのフラップはあらゆる適切な形状にあってもよいい。適切なフラップは
、１９９３年８月２７日に発行された再審査証明書である、Van Tilburgに発行された「生理用ナプキン(Sanitary Napkin)」と題する再審査特許番号Ｂ１４,５８９,８７６；１９８７年８月１８日にVan Tilburgに発行された「フラップを備えた造形生理用ナプキン(Shaped Sanitary Napkin With Flaps)」と題する米国特
許第４,６８７,４７８号；１９９５年２月１４日にLavashらに発行された「フラップ及び示差延伸性ゾーンを有する吸収体(Absorbent Article Having Flaps an
d Zones of Differential Extensibility)」と題する米国特許第５,３８９,０９４号；１９９６年９月２４日にWeinbergerらに発行された「延伸性ゾーンを備えた下着カバー要素を有する吸収体(Absorbent Article Having Undergarment Cov
ering Components With Zones of Extensibility)」と題する米国特許第５,５５８,６６３号；及び１９９６年１２月１７日にLavashらに発行された「パンティー
のサイド部を自然に包むパンティーカバー要素を有する吸収体(Absorbent Artic
les Having Panty Covering Components That Naturally Wrap the Sides of Pa
nties)」と題する米国特許第５,５８４,８２９号(これは装着者によって装着され
るフラップに代るものを記載している)；１９９７年４月１０日に公告された「変
形ヒンジ及び延伸性ゾーンを備えたフラップを有する吸収体(Absorbent Article
Having Flaps With a Deformed Hinge and Zones of Extensibility)」と題する
ＰＣＴ公報番号ＷＯ９７/１２５７６；及び１９９６年１０月３日にLashらの名前で出願された「ステップ形状及び延伸性ゾーンを備えたフラップを有する吸収体(Absorbent Article Having Flaps With Step Configuration and Zones of E
xtensibility)」と題する国際特許出願番号ＰＣＴＵＳ９６/１５９５７に記載さ
れている。

【０１１９】さらに別の実施形態において、吸収性陰唇間装置は、本発明の吸収体及びここ
に記載されている月経用下着と共に装着しうる。適切な陰唇間装置は、１９９８
年６月９日にOsbornらに発行された「トイレに捨てることができる吸収性陰唇間装置(Toilet-Disposable Absorbent Interlabial Device)」と題する米国特許第５,７６２,６４４号、及び１９９８年５月１日にBrownらの名前で出願された「吸
収性陰唇間装置(Absorbent Interlabial Device)」と題する米国特許出願番号０９/０７１,４２５に記載されている。あるいはまたこのような吸収性陰唇間装置
は、本発明の吸収体を伴なわずにこのような月経用下着に装着しうる。

【０１２０】２．図１８〜図２０に示されている吸収体の製造方法本発明の吸収体は、あらゆる適切な方法で製造することができる。図１〜図４
と図２２〜図２４に示されている実施形態を製造するのに適した方法は、上に記
載されている。図１８〜図２０に示されている吸収体の実施形態を製造するのに
適した方法は異なるので、これは別に記載する。図１８〜図２０に示されている
吸収体２０の実施形態の製造方法の好ましい実施形態は、次により詳細に記載さ
れる。

【０１２１】図１８〜図２０に示されている吸収体２０は、吸収性フォーム材料の複数の粒
子又は円柱の形態にある吸収性コアを備えている。好ましい実施形態において、
吸収性フォーム材料は、これがトップシート２８とバックシート３０との間に配
置された時にフォーム粒子又は円柱に形成されて、吸収性コア３２用の微粒子又
は円柱形材料の組込まれた(self-contained)ウエブを生じる。このような実施形
態は、ここに記載されているように容易に構成することができる。これは、この
吸収性フォーム材料が、トップシート又はバックシート材料よりも容易も破壊し
うるものであるからである。図１８〜図２０に示されている吸収体の製造方法の
好ましい実施形態において、吸収性フォーム材料を微粒子又は円柱形材料に形成
する方法は、機械的歪プロセスを含んでいる。便宜上、下記記載は、(微粒子と円柱材料との両方ではなく)微粒子材料の形成としてのプロセスのみに関している。

【０１２２】吸収性フォーム材料を微粒子材料に形成するプロセスは、いくつかの工程を備
えている。このプロセスの１つの非限定的ではあるが好ましい実施形態は、図２
６〜図２８に示されている。図２６は、このプロセスにおける第一工程が、複合
ウエブ１２０を形成することを含むことを示している。複合ウエブ１２０は、上
部から底部まで次のものを備えている。すなわち、トップシート材料ウエブ１２
２、吸収性フォーム材料ウエブ１２４、及びバックシート材料ウエブ１２６であ
る。トップシート材料ウエブ１２２及びバックシート材料ウエブ１２６は、これ
が微粒子材料に形成された時に、吸収性フォーム材料ウエブ１２４がこれを含む
ようにするための「キャリヤーウエブ」としての働きをする。

【０１２３】トップシート材料ウエブ１２２及びバックシート材料ウエブ１２６は、これら
の材料が吸収性フォーム材料ウエブ１２４のものよりも大きい、引張力下での破
断に対する降伏点(yield to break point)を有するならば、これらの要素として
用いるのに適したものとして上で特定されている材料のどれから構成されていて
もよい。吸収性フォーム材料１２４は、トップシート材料ウエブ１２２及びバッ
クシート材料ウエブ１２６の破断に対する降伏点よりも低い、引張力下での破断
に対する降伏点を有する。

【０１２４】図１８〜図２０に示されている好ましい実施形態を製造するために、トップシ
ート材料ウエブ１２２は、前記高ロフト材料のウエブを備えている。吸収性フォ
ーム材料ウエブは、図１８〜図２０に示されている実施形態の記載と関連して上
に特定されているこれらの吸収性フォーム材料の１つを備えている。好ましくは
吸収性フォーム材料ウエブ１２４は、約２ｍｍの厚さである。バックシート材料
ウエブ１２６は好ましくはポリエチレンフィルムを備えている。トップシート材
料ウエブ１２２、吸収性フォーム材料ウエブ１２４、及びバックシート材料ウエ
ブ１２６は、図１〜図３に示されている実施形態を形成するために上で特定され
ているように互いに接合されてもよい。

【０１２５】複合ウエブ１２０に機械的歪を与えるための装置が供給される。この装置は好
ましくは、パターン化された表面がその上にある少なくとも１つの要素を有する
機械的装置を備えている。ついで複合ウエブ１２０は、好ましくはこの装置を用
いてパターン化された表面を複合ウエブ１２０の中に押付けることによって機械
的歪プロセスに付され、従って吸収性フォーム材料１２４は少なくとも一部、ト
ップシート材料ウエブ１２２及びバックシート材料ウエブ１２６を微粒子材料に
カットも成形もせずに、微粒子材料に形成される。

【０１２６】図２７は、複合ウエブ１２０中の吸収性材料１２４を微粒子材料に形成するた
めに用いられる装置１３０の１つの実施形態を示す。図２７に示されている装置
１３０は、２対の円筒ロール、すなわち第一ロール対１３２と第二ロール対１６
２とを備えている。これらのロールの各々は、その上にパターン化された表面を
有する。これらのパターンは好ましくはロール上の複数の隆起部及び谷部によっ
て形成されている。これらは複数の三角形形状の歯状部を画定している。

【０１２７】第一ロール対１３２のロールは好ましくは三角形形状の歯状部を有し、これら
はロールの円周部の周りに配向されている隆起部及び谷部によって形成されてい
る。第一ロール対１３２における上部ロール１３４及び底部ロール１３６は、上
部ロール１３４の隆起部１３８が、底部ロール１３６の谷部１４０と整合するよ
うに整合される。好ましい実施形態において、上部ロール１３４の隆起部及び底
部ロールの谷部を形成する三角形形状の歯状部は、これらの歯状部が互いに触れ
たり完全に「係合」したりしないように間隔があけられている。反対側にあるロー
ルの歯状部が部分的にかみ合う程度は、ここでは歯状部の「係合」と呼ばれる。係
合は、各ロールの歯状部の頂部が同じ平面内にある位置(０％係合)から、１つの
ロールの歯状部の頂部が平面を越えて反対側のロールの谷部の方へ内側に延びる
位置までの距離である。歯状部の係合は、ピッチのパーセント割合(ロールの１つの歯状部の頂部間の距離)として、あるいは測定された距離として表わすことができる。歯状部の高さは、このピッチよりも大きくてもよいので、係合は１０
０％よりも大きい値であってもよい(例えば係合がこのピッチよりも大きい場合)
。好ましくはこの係合は、ピッチ長さの約１５％〜約１２０％であり、より好ま
しくはこのピッチ長さの約１００％である。測定された距離として表わされる係
合の例は、約０.０１インチ〜約０.０７インチ(約０.２５ｍｍ〜約１.８ｍｍ)、
及び約０.０４インチ〜約０.０６インチ(約１ｍｍ〜約１.５ｍｍ)である。

【０１２８】図２７に示されているように、１として示されている段階において、複合ウエ
ブ１２０は、縦方向(ＭＤ)にロール１３４と１３６との間のニップに供給される
。これらのロール１３４及び１３６は、その上にあるパターン化表面を複合ウエ
ブ１２０の中に押付けることによって、複合ウエブ１２０を機械的歪プロセスに
付す。機械的歪プロセスは、吸収性フォーム材料ウエブ１２４の破断に対する降
伏点よりも大きいがトップシート材料ウエブ１２２及びバックシート材料ウエブ
１２６の破断に対する降伏点よりも小さい力を加え、従って吸収性フォーム材料
ウエブ１２４は、トップシート材料ウエブ１２２及びバックシート材料ウエブ１
２６をスリットせずに少なくとも一部スリットされる。

【０１２９】図２７は、第一ロール対１３２の間のニップを通過した後の、段階２における
複合ウエブの状態を示す。図２７に示されているように、トップシート材料ウエ
ブ１２２及びバックシート材料ウエブ１２６は、中に形成されたパターンを有す
る。これは、第一ロール対１３２における隣接ロール１３４及び１３６のパター
ンの組合わせに対応する。しかしながらトップシート材料ウエブ１２２及びバッ
クシート材料ウエブ１２６は、スリットもカットもされていない。吸収性フォー
ム材料ウエブ１２４の中間ウエブは、その中に形成された複数のスリット１５０
を有する。スリット１５０は、縦方向(又は「ＭＤ」)に向けられている。示されて
いる特別な実施形態において、スリットは断続的であり、スリットが入れられて
いない材料１５２の横方向(又は「ＣＤ」)帯によって分離されている。これは底部
ロール１３６上に任意通路１４４が存在していることによる。吸収性フォーム材
料ウエブ１２４は、スリットが入れられているが、一方トップシート材料ウエブ
１２２及びバックシート材料ウエブ１２６はスリットが入れられていない。その
理由は、吸収性フォーム材料ウエブ１２４が、トップシート材料ウエブ１２２及
びバックシート材料ウエブ１２６よりも低い破断に対する降伏点を有し、引張力
下(歪プロセス)破断されるが、一方トップシート材料ウエブ１２２及びバックシ
ート材料ウエブ１２６は破断されない。

【０１３０】ついで複合ウエブ１２０は、複合ウエブに機械的歪を与えるための装置１３０
の第二ロールセット１６２間のニップに供給される。第二ロールセット１６２は
また、それぞれ上部ロール１６４及び底部ロール１６６を備えている。これらの
ロールの各々も、その表面に１つのパターンを有する。図２７に示されているよ
うに、第二ロールセット１６２におけるロール１６４及び１６６は、これらのロ
ールの軸ＡＸに平行に走っている隆起部及び谷部を有する。これらのロールの隆
起部及び谷部はまた、三角形形状の歯状部１６８を画定する。第二ロール対１６
２の歯状部は、第一ロール対１３２の歯状部と同様な方法で係合する。上部ロー
ル１６４はまた、円筒ロールの円周部の周りに配向されているいくつかの間隔が
あけられている任意通路１７０を有していてもよい。図２７に示されている装置
における第二ロール対１６２として用いるのに適したパターンロール(この目的のためのものではないが)は、１９９６年５月２１日にChappellらに発行された「
弾性様挙動を示すウエブ材料(Web Materials Exhibiting Elastic-Like Behavio
r)」と題する米国特許第５,５１８,８０１号により詳細に記載されている。

【０１３１】図２７は、複合ウエブ１２０が第二ロールセット１６２間のニップを離れる時
に、吸収性フォーム材料１２４の少なくとも一部分に、さらに横方向(ＣＤ)に配
向されている複数のスリット１８０を備えているのを示している。縦方向におけ
るこの当初スリット及び横方向におけるその後のスリットによって、吸収性材料
１２４は複数の粒子８２に形成又は細断される。図面に示されている好ましい実
施形態において、粒子８２は、約１.５ｍｍ×１.５ｍｍの正方形の表面積を有す
る。この粒子８２は好ましくは約２ｍｍの厚さである(吸収性フォーム材料ウエブの厚さ)。吸収性材料１２４は場合によっては、第二ロール対１６２における通路１７０の存在によってこの中に残された、スリットが入れられていないスト
リップ１８４を有していてもよい。

【０１３２】ここでもまた、トップシート材料ウエブ１２２及びバックシート材料ウエブ１
２６は、スリットされていないが、別のパターンもこの中に形成されている。こ
こに形成されている全体的なパターンは、第一ロールセット１３２及び第二ロー
ルセット１６２によってつくられたくぼみ(impressions)の組合わせを備えたグリッドに似ている。

【０１３３】図２８は、図２７に示されている装置を通って供給された後の複合ウエブ１２
０を示す。図２８において、第一及び第二ロールセットによってトップシート材
料ウエブ１２２及びバックシート材料ウエブ１２６の中に押付けられたパターン
は、単純化のために省かれていると理解すべきである。さらには吸収性フォーム
材料１２４は、単純化のために粒子８２のみを備えるものとして示されている( すなわち、スリットされていないストリップが、吸収性フォーム材料１２４に残
されているものとして示されている)。このような実施形態は、連続的歯状部を備えた第一ロールセット１３２及び第二ロールセット１６２においてロールを供
給し、かつ歯状部間の通路１４４及び１７０を省くことによって製造することが
出来よう。

【０１３４】材料ウエブを微粒子材料に形成する方法は、１９９８年２月２０日にMcFallら
の名前で出願された「スリットが入っているか微粒子の吸収性材料の製造方法及びこれによって形成された構造(Method of Making a Slitted or Particulate A
bsorbent Material and Structures Formed Thereby)」及び「スリットが入ってい
るか微粒子の吸収性材料の製造方法(Method of Making a Slitted or Particula
te Absorbent Material)」と題する米国特許出願番号０９/０２７,０３９及び０９/０２７,３７９により詳細に記載されている。

【０１３５】ついで内部に吸収性フォーム材料粒子８２を備えた複合ウエブ１２０は、図１
８〜図２０に示されている形状にある個々の吸収体にカットされうる。所望であ
れば、カットされた吸収体の要素、例えばトップシート及びバックシートは、少
なくとも部分的に周辺部が接合されていてもよく、留め具材料を吸収体の衣服側
に加えることができる。

【０１３６】３．テスト方法Ａ．曲げ抵抗吸収体の曲げ抵抗は、ピーク曲げ剛性によって測定される。ピーク曲げ剛性は
、ＡＳＴＭＤ４０３２.８２円形曲げ手順(Circular Bend Procedure)をモデルにしたテストによって測定される。この手順はかなり修正されており、次のよう
に実施される：すなわち円形曲げ手順は、標本の一面が凹状になり、もう一面が
凸状になるような材料の同時多方向変形である。円形曲げ手順は、曲げ抵抗に関
連した力の値を生じ、同時にすべての方向における剛性を平均する。

【０１３７】装置円形曲げ手順に必要な装置は、修正円形曲げ剛性テスターであり、以下の部品
を有している。

【０１３８】１８.７５ｍｍ直径のオリフィスを有する１０２.０×１０２.０×６.３５ｍｍ
である滑らかに研磨された鋼板プラットフォーム。オリフィスのラップ縁は、４
.７５ｍｍの深さに対して４５°の角度にあるべきである。

【０１３９】全体の長さが７２.２ｍｍ、直径６.２５ｍｍであり、半径２.９７ｍｍのボールノーズ、及び０.３３ｍｍの基底部直径を有するそこから０.８８ｍｍ延びてい
る針の先端、及び０.５ｍｍ未満の半径を有する１点を有するプランジャー。このプランジャーは、オリフィスと同心的に取付けられ、すべての側に等しいクリ
アランスを有する。針の先端は、テスト中、テスト標本の側面方向の動きを単に
妨げるためのものであることに留意すること。従って針の先端がテスト標本に悪
影響を与える(例えば膨張性構造に孔をあける)ならば、その場合針の先端は用い
るべきでない。プランジャーの底部は、オリフィスプレートの上部の上に正しく
取り付けられるべきである。この位置からは、ボールノーズの下向きストローク
は、プレートオリフィスの正確な底部になっている。

【０１４０】力測定ゲージ及びより特定すればインストロン逆圧縮ロードセル(inverted co
mpression load cell)。このロードセルは、約０.０〜約２０００.０グラムのロ
ード範囲を有する。

【０１４１】アクチュエーター、より特定すれば、逆圧縮ロードセルを有するインストロン
モデル番号１１２２。このインストロン１１２２は、マサチューセッツ州カント
ンのインストロン・エンジニアリング・コーポレーション(Instron Engineering
Corporation, Canton, Mass.)によって製造されている。

【０１４２】標本の数及び調製このテスト手順を実施するためには、下に説明されているように、５つの代表
的な吸収体が必要である。テストされる５つの吸収体(これらは当然ながらあらゆるパンティー接着剤剥離紙が除去されており、あらゆる接着剤がブロックされ
ている)のうちの１つから、ある数「Ｙ」の３７.５×３７.５ｍｍのテスト標本をカットする。トップシートがバリヤーシートに直接接合されているか、あるいは
トップシート、２つ以下のティシューシート、及びバリヤーシートのラミネート
である部分を有する標本は、テストされるべきでない。これらの標本がテストさ
れない理由は、トップシートがナプキンの周辺部において吸収性コアの縁を越え
てバリヤーシートに接合されている先行技術の吸収体が存在し、これらのこのよ
うな部分は柔軟性が高いという認識による。しかしながら本発明は、吸収体の全
体的な柔軟性により多く関係しており、これの周辺部分のみに関するわけではな
く、従って本発明の柔軟性は、吸収体の有意な吸収性部分の柔軟性により多く関
連している。吸収体のこれらの有意な吸収性部分のどれかがこのテストのパラメ
ーターに合致するならば、その場合にはこの吸収体はこのテストに適合する。従
っていくつかの種々の標本が、各吸収体からテストされるべきである。吸収体の
構造的に最も柔軟性のある部分をテストすべきであるのは確かであるが、上で除
外された部分は除く。テスト標本は、テストする人によって折り畳まれるか、又
は曲げられるべきでなく、曲げ抵抗性に影響を与えるのを避けるために、標本の
取扱いは最小限にされなければならず、縁にとどめなければならない。残りの４
つの吸収体から、第一吸収体からカットされた標本と同一な同数「Ｙ」の３７.５ ×３７.５ｍｍ標本をカットする。従ってテストする人は、「Ｙ」数のセットの５つの同一な標本を有すべきである。

【０１４３】円形曲げ手順のための手順は次の通りである。すなわち標本を、２１±１℃、
相対湿度５０±２％の室内に２時間放置して状態調節する。ここに記載されてい
るテストは、同様な条件下に実施される。テストプレートをレベリングする。プ
ランジャー速度を、１フルストローク長さあたり１分につき５０.０ｃｍにセットする。標本の体側表面がプランジャーの方を向き、標本の衣服側表面がプラッ
トフォームの方に向くように、標本をプランジャーの下のオリフィス上の中心に
置く。当然ながらあらゆるパンティー接着剤剥離紙を(もしあるならば)除去し、
使用中の状態をシミュレートする。あらゆるパンティー接着剤を(もしあるならば)、当業者によく知られている手段を用いて、例えばグリセリン及び/又は粉末
によって、標本がプラットフォームに接着するのを防ぐため、及び人工的に高い
ピークの曲げ剛性が得られるようにブロックする。所望であれば、存在しうるあ
らゆる接着剤をブロックする必要性を回避するために、体側表面をプラットフォ
ームに向け、衣服側表面をプランジャーに向けて、標本は、オリフィスの上に中
心が置かれてもよい。指示計ゼロをチェックし、必要であれば調節する。プラン
ジャーを始動させる。テスト中に標本に触れることは避けるべきである。最も近
いグラムまでの最大限の力の読取り値を記録する。前記工程は、同一な標本の５
つ全部がテストされるまで繰り返す。

【０１４４】計算各標本についてのピークの曲げ剛性は、この標本に対する最大限の力の読取り
値である。５つの同じ標本の各セットをテストし、このセットについて受取られ
た５つの値を平均する。このようにして、テストを行なう人はここで、テストさ
れた「Ｙ」セットの各々に対して平均値を有する。吸収体についての曲げ抵抗は、
これらの平均ピーク曲げ剛性の最大柔軟性である。

【０１４５】Ｂ．容量吸収体の総容量は次のように決定される。あらゆるパンティー接着剤剥離紙を
、テストされる製品から除去する。この製品を、最も近い０.１グラムまで秤量する。ついでこの製品を、滅菌塩水(イリノイ州ディアフィールド(Deerfield, I
llinois)のバクスター・トラヴェノール社(Baxter Travenol Company)から入手しうるもの)のビーカーに沈め、製品全部が沈められ、曲げられたりあるいは捩れたり折れたりしないようにする。この製品を１０分間沈める。製品を塩水から
取り除き、塩水をこの製品から排水させるように、垂直位置に２分間吊り下げる
。ついでこの製品を、体側表面を下に向けて吸収性吸取り紙、例えばペンシルバ
ニア州マウントホーリースプリングス(Mount Holly Springs, PA)のフィルトレーション・サイエンス社イートン-ダイクマン・ディビジョン(Filtration Scien
ce Corp., Eaton-Dikeman Division)から入手しうる濾紙番号６３１の上に向けて配置する。１平方ｃｍあたり均一な１７.６グラムの荷重を、過剰な液体を絞り出すためにこの製品の上に配置する。吸収性吸取り紙を、この吸収性吸取り紙
に送られる液体量が、３０秒で０.５グラム未満になるまで３０秒毎に取替える。次のこの製品を最も近い０.１グラムまで秤量し、この製品の乾燥重量を引く。グラム差はこの製品の総容量である。これでテストを終了する。

【０１４６】この特許全体において言及されたすべての特許、特許出願(及びこれに基づいて発行されたあらゆる特許、並びに対応するあらゆる公告外国特許出願)、及び出版物は、参照してここに組込まれる。しかしながら参照してここに組込まれた
文献のどれも、本発明を教示又は開示していると明らかに認められているわけで
はない。同様に、ここに記載されている商品として入手しうる材料又は製品のど
れも、本発明を教示又は開示していると明らかに認められているわけではない。

【０１４７】同様に、ここに特定されている限界及び範囲のすべては、特定の限界及び範囲
内にあるより狭い範囲、限界、及び量を含んでおり、このようなより狭い範囲及
び限界は、これらの限界及び範囲が別々に列挙されていなくても特許請求されう
ると理解すべきである。

【０１４８】本発明の特別な実施形態が例証及び記載されてはいるが、様々なその他の変更
及び修正も、本発明の精神及び範囲から逸脱することなくなされ得ることは明白
であろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の吸収体の１つの実施形態の斜視図である。

【図２】図２は、図１に示されている吸収体の線２-２に沿う横断面図である。

【図３】図３は、図１に示されている吸収体の底部平面図である。

【図４】図４は、別の種類のトップシートを有する本発明の吸収体の１つの実施形態の
上部平面図である。

【図５】図５は、吸収体の衣服側にある機械的留め具材料の拡大側面図である。

【図６】図６は、下記図面に示されている月経用下着のいくつかの部分との相補的パタ
ーンに配列された、衣服側に機械的留め具材料を有する本発明の吸収体の実施形
態の底部平面図である。

【図７】図７は、本発明の吸収体と共に用いるための月経用下着の好ましい実施形態の
正面図である。

【図８】図８は、本発明の吸収体と共に用いるための月経用下着の好ましい実施形態の
背面図である。

【図９】図９は、装着者の脚が広げられている時に、先行技術の通常のパンティーが多
くの場合どのようにフィットするかを示す、装着者の体の一部分を横断方向に通
る横断面図である。

【図１０】図１０は、装着者の脚が合わされている時に、先行技術の通常のパンティーが
多くの場合どのようにフィットするかを示す、装着者の体の一部分を横断方向に
通る横断面図である。

【図１１】図１１は、装着者の脚が広げられている時に、本発明の吸収体と共に用いられ
る月経用下着がどのようにフィットするかの一例を示す、装着者の体の一部分を
横断方向に通る横断面図である。

【図１２】図１２は、装着者の脚が合わされている時に、本発明の吸収体と共に用いられ
る月経用下着がどのようにフィットするかの一例を示す、装着者の体の一部分を
横断方向に通る横断面図である。

【図１３】図１３は、装着者の脚が広げられている時に、先行技術の通常のパンティーが
どのようにフィットするかを示す前部写真である。

【図１４】図１４は、装着者の脚が合わされている時に、先行技術の通常のパンティーが
どのようにフィットするかを示す前部写真である。

【図１５】図１５は、装着者の脚が広げられている時に、本発明の吸収体と共に用いるた
めの月経用下着がどのようにフィットするかの一例を示す前部写真である。

【図１６】図１６は、装着者の脚が合わされている時に、本発明の吸収体と共に用いるた
めの月経用下着がどのようにフィットするかの一例を示す前部写真である。

【図１７】図１７は、定位置にある本発明の吸収体を示すヒトの女性の装着者の矢状縫合
の方向に位置している(sagital)横断面図である。

【図１８】図１８は、本発明の吸収体の別の実施形態の一部断片上部平面図である。

【図１９】図１９は、図１８の線１９-１９に沿う図１８に示されている吸収体の横断面図である。

【図２０】図２０は、図１８に示されている吸収体の底部平面図である。

【図２１】図２１は、定位置にある、図１８〜図２０に示されている吸収体を示す装着者
の外陰部の図面である。

【図２２】図２２は、体側にこぶ形成インサートを有する、本発明の吸収体の別の実施形
態の上部平面図である。

【図２３】図２３は、図２２の線２３-２３に沿う図２２に示された吸収体の横断面図である。

【図２４】図２４は、体側に吸収性材料管を有する複合吸収体の形態にある、本発明の吸
収体の別の実施形態の上部平面図である。

【図２５】図２５は、装着者の体の一部分を横断方向に通る横断面図であり、これは、装
着者の陰唇の遠位表面にわたっている比較的幅広い持ち上げゾーンを有する別の
月経用下着が選択された場合に生じることがある隙間を満たすために、図２４の
複合吸収体の吸収管がどのように用いられるかを示している。

【図２６】図２６は、図１８〜図２０に示されている吸収体のトップシート、バックシー
ト、及び吸収性コア用の材料を備えた複合ウエブの斜視図である。

【図２７】図２７は、図２６に示されている複合ウエブにおける吸収性材料を微粒子材料
に形成するために用いられている装置の斜視図である。

【図２８】図２８は、図２７に示されている装置を通して供給された後の、図２６に示さ
れている複合ウエブの一部断片斜視図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (71)出願人ＯＮＥＰＲＯＣＴＥＲ＆ＧＡＮＢＬＥＰＬＡＺＡ，ＣＩＮＣＩＮＮＡＴＩ，ＯＨＩＯ，ＵＮＩＴＥＤＳＴＡＴＥＳＯＦＡＭＥＲＩＣＡ (72)発明者ハイネス、レザ・マーギーアメリカ合衆国、オハイオ州 45215、シンシナチ、イースト・ミルス・アベニュー 320 (72)発明者アー、ニコラス・アルバートアメリカ合衆国、オハイオ州 45247、シンシナチ、ベンヒル・ドライブ 3736 (72)発明者ファリス、ダイアン・ダンアメリカ合衆国、オハイオ州 45069、ウエスト・チェスター、マッカーシー・コート 5732 (72)発明者レッドワイン、ノナ・ジェーンアメリカ合衆国、オハイオ州 45040、メイソン、トレードウインド・ドライブ 881 (72)発明者アルビス、シンシア・リーアメリカ合衆国、オハイオ州 45014、フェアフィールド、カナリー・レーン 2298 (72)発明者ノエル、ジョン・リチャードアメリカ合衆国、オハイオ州 45237、シンシナチ、シナンドー・アベニュー 1526 (72)発明者マクフォール、ロナルド、レイアメリカ合衆国、オハイオ州 45069、ウエスト・チェスター、ホワイトヒル・レーン 8253 (72)発明者オズボーン、トーマス・ワード・ザ・サードアメリカ合衆国、オハイオ州 45224、シンシナチ、ディーンビュー・ドライブ 400 (72)発明者シュミッツ、デボラ・キャサリンアメリカ合衆国、オハイオ州 45069、ウエスト・チェスター、ティンバーツリー・ウエイ 8097 Ｆターム(参考） 4C003 AA03 AA04 DA01 EA00 HA05 【要約の続き】た、装着者の体に沿って流れる月経分泌物を遮り、月経分泌物が吸収体の中に入るように再び向けられるようにする。吸収性コアは、吸収性ＨＩＰＥフォームを備えていてもよい。この吸収性フォームは、所望の柔軟性を生じるために、スリットされていてもよく、ストランド形態にあってもよく、粒子、あるいは複数の直立して間隔があけられた円柱であってもよい。この吸収体にはさらに、特別に設計された支持用衣服を係合するために特別に設計された機械的留め具材料を備えていてもよい。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】支持用衣服に装着するための吸収体であり、液体透過側と、前記液体透過側の反対側にある液体不透過側と、前記液体透過側と前記液体不透過側との間にある吸収性要素とを備えており、前記液体透過側及び前記液体不透過側はユニット構造を形成するように配列さ
れており、前記吸収体は、１００グラム以下の曲げ抵抗を有し、装着者の陰唇の内側表面
の少なくとも一部分と、装着者の陰唇の外側表面の少なくとも一部分と、支持用
衣服の少なくとも一部分とに、持続した接触を実質的に維持し、これらを覆うこ
とができることを特徴とする吸収体。
【請求項２】装着者の陰唇間にある空間内に配置されうる長手方向中央部
を有しており、前記長手方向中央部が、前記長手方向中央部の側面方向に外側に
位置している吸収体の少なくともいくつかの部分よりも高い高さにおいて、装着
者の陰唇間の前記空間内に存在しうる、請求項１に記載の吸収体。
【請求項３】前記吸収体が、装着者の大腿部の内側部分による圧縮を伴な
わずにこのような形状を取りうる、請求項２に記載の吸収体。
【請求項４】使用前は一般に平面である、上記請求項のいずれかひとつに
記載の吸収体。
【請求項５】盛上がった(raised)部分をその上に備えた体側を有する、上
記請求項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項６】前記盛上がった部分が、前記吸収体の前記液体透過側に接合
されている吸収性材料管を備えている、請求項５に記載の吸収体。
【請求項７】前記盛上がった部分が、こぶ形成(hump-forming)要素を備え
ており、前記液体透過側が、液体透過性トップシートを備えており、前記こぶ形
成要素が前記液体透過性トップシートの下にある、請求項５に記載の吸収体。
【請求項８】前記長手方向中央部の外側にある前記吸収体のいくつかの部
分は、陰唇の前部から陰唇の後部まで装着者の陰唇をカップ状に入れることがで
きる、請求項２に記載の吸収体。
【請求項９】使用前、カップ型形状を有する、上記請求項のいずれかひと
つに記載の吸収体。
【請求項１０】支持用衣服が股部を有しており、この股部において前記吸
収体は、装着された時に修正カスプ(cusp)型形状になり、ここにおいてこのカス
プ型形状は、この支持用衣服が、２つの下向き凸状湾曲部分の間にある装着者の
陰唇間の空間の周りに中心がある、長手方向に向けられた区域において丸い上向
き凸状形状を取るという点において修正されており、前記吸収体は、支持用衣服
の股部と同様な形状を取る、上記請求項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項１１】装着者の陰唇の内側表面及び装着者の陰唇の外側表面の少
なくとも一部分との接触を維持しかつこれを覆うことができる前記吸収体のいく
つかの部分の少なくともいくつかが、２０ｇ/ｃｍ²以下の圧力下に曲がる、上記
請求項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項１２】女性の装着者の膣外陰部及び会陰部を覆うためだけのサイ
ズ及び形状のものであり、前方に装着者の恥丘を越えて延びておらず、後方に装
着者の肛門まで延びていない、上記請求項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項１３】長さが７インチ(１８ｃｍ)以下である、上記請求項のいず
れかひとつに記載の吸収体。
【請求項１４】吸収体が装着された時、膣開口部の下に中心がある、幅２
インチ、長さ５インチ(５ｃｍ×１３ｃｍ)の面積において液体１０グラム以上の
容量を有する、上記請求項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項１５】液体２０グラム以上の、前記面積における容量を有する、
請求項１４に記載の吸収体。
【請求項１６】装着者の膣前庭部の平らな部分(floor)まで及びこれを含む装着者の陰唇の内側表面の実質的にすべてを覆うことができる、上記請求項の
いずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項１７】装着者の陰唇の外側表面の実質的にすべてを覆うことがで
きる、上記請求項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項１８】２０ｉｎ²(１３０ｃｍ²)以下の表面積を有する、上記請求
項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項１９】総容量対表面積比が２ｇ/ｉｎ²(０.３ｇ/ｃｍ²)以上である、上記請求項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項２０】２０〜７５グラムの曲げ抵抗を有する、上記請求項のいず
れかひとつに記載の吸収体。
【請求項２１】前記吸収体は、この吸収体が支持用衣服に装着された時に
、装着者の大腿部の上部部分の内側による接触に対して抵抗性があり、装着者の
膣口に対するその位置から１.５インチ(３.８ｃｍ)以上はシフトしないようなサ
イズ及び形状のものである、上記請求項のいずれかひとつに記載の吸収体。
【請求項２２】前記吸収体の液体透過側が、前記液体透過側の体と接触す
る表面から外側に延びている複数の要素を備えている、上記請求項のいずれかひ
とつに記載の吸収体。
【請求項２３】前記要素が装着者の陰毛に浸透しうる、請求項２２に記載
の吸収体。
【請求項２４】前記要素が繊維を備えている、請求項２２又は２３に記載
の吸収体。
【請求項２５】前記液体透過側が開口不織布ウエブを備えており、これは
一般に平面であり、前記開口不織布ウエブが、開口部及び非開口部分を有してお
り、前記要素が、前記不織布ウエブの平面から外側に延びている前記不織布ウエ
ブの前記非開口部分上に複数のフィブリルを備えている、請求項２２に記載の吸
収体。
【請求項２６】前記液体透過側が液体透過性トップシートを備えており、
これは、０.００５ｐｓｉ(３５０ｐａ)下に測定された最大キャリパーが１/８イ
ンチ(３.２ｍｍ)以上であり、坪量が５オンス/ｙｄ²(１４２ｇ/ｍ)以下である繊
維不織布ウエブを備えている、請求項２２に記載の吸収体。
【請求項２７】前記トップシートが、最大キャリパー１/４インチ(６.４ｍｍ)〜１/２インチ(１３ｍｍ)を有する、請求項２に記載の吸収体。
【請求項２８】さらに、支持用衣服の少なくとも一部分を係合するために
、前記衣服側表面上に機械的留め具材料を備えており、前記機械的留め具材料が
、一列のプロングを備えており、前記プロングの各々が、支持体に接合されたベ
ース、係合手段、及び前記ベースに接合された近位端と、前記係合手段に接合さ
れた遠位端とを備えたシャンクを備えている、上記請求項のいずれかひとつに記
載の吸収体。
【請求項２９】前記機械的留め具材料が、前記衣服側に、あるパターンに
おいて配列されており、これは前記支持用衣服の予め選択された部分と対応する
、請求項２８に記載の吸収体。
【請求項３０】吸収性材料の複数の円柱と、ベース材料とを備えている吸収体であり、吸収性材料の前記円柱は、前記ベース材料に一般に垂直に配向され、前記ベー
ス材料に接合されている、吸収体。
【請求項３１】吸収性材料の前記円柱は、吸収性フォーム材料を備えてい
る、請求項３０に記載の吸収体。
【請求項３２】前記ベース材料が、不織布、開口フィルム、及び非開口フ
ィルムから成る群から選ばれる材料を備えている、請求項３０又は３１に記載の
吸収体。
【請求項３３】吸収性材料の前記円柱は、前記吸収体の体と接触する部分
を備えている、請求項３０、３１、又は３２に記載の吸収体。
【請求項３４】ヒトの女性が装着するための上記請求項のいずれかひとつ
に記載の吸収体であり、前記吸収体は鍵穴形状の平面図形状を有し、これは、装
着者の体の後部に装着される比較的幅広い卵形部分と、これから延びている一般
に長方形の延長部とを有しており、この延長部は装着者の体の前部の方に装着さ
れ、前記長方形延長部は丸い縁を有している、吸収体。