JP2001520716A - フローティング・ピストン及びピストン−バルブ・エンジン - Google Patents

フローティング・ピストン及びピストン−バルブ・エンジン

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JP2001520716A
JP2001520716A JP51506497A JP51506497A JP2001520716A JP 2001520716 A JP2001520716 A JP 2001520716A JP 51506497 A JP51506497 A JP 51506497A JP 51506497 A JP51506497 A JP 51506497A JP 2001520716 A JP2001520716 A JP 2001520716A
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チャールズ エル.ジュニア グレイ
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ユー.エス.インバイロンメンタル プロテクション エージェンシー
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B41/00Engines characterised by special means for improving conversion of heat or pressure energy into mechanical power

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Abstract

(57)【要約】 駆動系列は、パワーピストンを備えたパワーシリンダを有するエンジンを含む。燃料はパワーピストンの一側部のパワーシリンダ内に位置する燃焼室に供給される。燃焼室と流体連通した吸排気弁は、それぞれ、パワーピストンの吸気行程時に空気を導入し、パワーピストンの排気行程時に燃焼生成物を排気する。フローティング・ピストンはパワーピストンに対向する燃焼室を少なくとも部分的に閉じ、燃焼室に対して往復運動を行うように取り付けられる。フローティング・ピストンの往復運動は圧力除去行程を含み、ここにおいて、フローティング・ピストンは、燃焼によって前記燃焼室内に発生する所定圧に応じて、燃焼室から離れるように移動し、最大燃焼圧力を下げる。

Description

【発明の詳細な説明】 フローティング・ピストン及びピストン−バルブ・エンジン 発明の背景 発明の技術分野 本発明は、窒素酸化物の生成を減少させ、かつ燃料エネルギーの利用効率を増 加させる新規の内燃機関に関し、その主要な適用分野は自動車用エンジンである 。従来の技術 自動車利用の増加によって、窒素酸化物および二酸化酸素のような温室効果ガ スを含む種々の汚染物質が大気中に非常に増えている。乗用自動車に使用される 内燃機関の市街地運転時における熱効率は約15%であり、最高効率の約35% である。最高効率を考慮したときでさえ、現在のエンジンの設計においては、エ ンジン冷却システムあるいは排気ガスを介して、それらに供給される熱エネルギ ーのほぼ三分の二を捨てている。 燃料に含まれる化学的エネルギーは、エンジン内で燃焼するときに、熱エネル ギーへ変換される。この燃焼は密閉空間(エンジンの燃焼室)内で発生するので 、燃焼ガスの温度上昇(及びある場合には、反応物質に比較して燃焼ガスの分子 数の増加)によって、系の圧力が増加する。燃焼室の容積が大きくなるに伴い、 例えば、ピストンが移動し、仕事が行われる。燃焼による温度の上昇によって、 これはピストンがその急速膨張を始めさせる前に発生するのだが、大気中のいく らかの窒素が酸化され窒素酸化物が生成する。 従来のエンジンの特性によって、利用可能な熱エネルギーの多くが3つの経路 を経て無駄にされる。第1に、燃焼室は液体あるいは空気によって冷却され、そ れによって、圧力が低くなり潜在的な仕事が減少する。第2に、膨張行程では完 全に膨張することはなく燃焼室の圧力を完全に利用することはない。これは、膨 張比が通常圧縮比によって制限されるからである。第3に、排気ガスには多くの 熱が残留している。発明の概要 本発明の目的は、窒素酸化物の排出を低レベルに抑えるとともに、自動車のパ ワー・トレインに対する燃料利用効率を大幅に改善することである。 従来の内燃機関のいくつかの欠点に対して本発明は対処している。これらの欠 点とは、(1)高温度の燃焼によって窒素酸化物が生成され、また燃焼室壁部か らと、エンジンの冷却剤により熱損失が促進される(それにより、熱効率が減少 する)、(2)燃焼最高温度に係る高圧によって、構造的設計要件を設定する燃 焼室壁部に対する大きな最高力が発生し、これがエンジンのコストに直接影響を 与える。この力は、種々のペアリングの構造的設計要件を規定するピストン(燃 焼室壁部のひとつ)にも作用し、そのためベアリングの大きさに直接影響を与え る(コストと摩擦損失が増大する)、(3)吸気と排気を制御するために使用さ れるポペット弁は、コストがかかり、ガス流に制限を加え(そのためエンジン効 率が低下する)、また燃焼室に向かって内側に開くので冷却が困難であり、熱損 失を減少するためのエンジン設計をより難しくしている(普通は抑制部品)、(4) 従来のピストンエンジンの不変的な幾何学的形態では膨張比を圧縮比より大きく すること(効率を改善するため)は困難である。 したがって、本発明は、上述の欠点を克服するために設計された、車両の駆動 輪に動力を供給するための改善された駆動系列を提供する。本発明の改善された 駆動系列は、往復運動を行うために取り付けられたパワーピストンを備えた少な くとも一つのパワーシリンダを有するエンジンを含む。パワーピストンは通常の ようにクランクシャフトに連結され、パワーピストンの往復運動をクランクシャ フトの回転運動に変換し、さらに、従来の方法で車両の駆動輪に伝達される。あ る実施例ではパワーピストンの一側部の、パワーシリンダ内に位置する燃焼室に 燃料が供給されるようになっている。燃焼室と流体連通された吸気弁と排気弁は 、それぞれ、パワーピストンの吸気行程時に空気を吸入し、パワーピストンの排 気行程時に燃焼生成物を排気する。フローティング・ピストンはパワーピストン に対向する燃焼室を少なくとも部分的に閉じ、燃焼室に対して往復運動をするよ うに取り付けられる。フローティング・ピストンの往復運動には圧力低減行程が 含まれる。この行程でフローティング・ピストンは、燃焼によって燃焼室に発生 す る所定の圧力に応じて燃焼室から離れるように移動し、最高燃焼圧力と温度とを 小さくする。 少なくとも運転サイクルの一部で、フローティング・ピストンの位置を制御す るためのカム機構が選択的に含まれる。この実施態様においては、バネ装置がカ ム機構とフローティング・ピストンの間に介装され、最高燃焼圧力を吸収し、ま たリテーナがフローティング・ピストンに固定され、選択的にバネ装置を介して 、カム機構によって係合される。これらの実施態様において、フローティング・ ピストンはバルブ機構として作用し、燃焼室の吸排気ポートを交互に閉じかつ開 く。 他の実施態様においては、本発明は、フローティング・ピストンを収容し、ま た燃焼室と流体連通する補助シリンダを含む。この後者の実施態様では、フロー ティング・ピストンはポンプハウジング内を往復運動するポンプピストンに確実 に固定され、使用可能な流体圧力を給送し、例えば、補助駆動力とすることがで きる。 ここで使用するように、用語としての“バネ鋼”および“バネ手段”は、所定 経路をより遅く運動するピストンに比較して、燃焼に対応して急速に上昇する圧 力に“瞬間的に”作用する/反応する手段に対する概念である。 ここで、燃焼は通常ピストンが圧縮行程時の上死点、TDCの位置に到達する 前にも開始し、そして、最大圧力は、ちょうど上死点の後で、しかしピストンが 膨張すなわち爆発行程で下方に急速移動を開始する前に発生する。燃焼室すなわ ち系容積の最もゆっくりした変動率は、ピストンの上死点近傍と下死点、BDC の近傍とで発生する。系容積の最も早い変動率は、上死点の後の90°と、上死 点の前の90°で発生する。したがって、圧力の上昇は、ピストンとクランク機 構が膨張行程を開始する“準備”をする前に発生し、また、それまでになされて いなければならない。 “バネ鋼”は、燃焼圧力が圧縮圧力よりも高い設定値以上に一旦上がると、“ 即座に”、膨張エネルギーの吸収を始める。この吸収されたエネルギーは、ピス トンが急速膨張を開始すると、直接使用されるかあるいは解放され、また従来の 膨張行程を介して軸仕事の増加分として回収される。 燃焼行程が発生すると(“バネ鋼”が許容して)、燃焼ガスを“即座に”に膨 張させることにより、系の最高温度と最高圧力は制限される。図3には、典型的 なエンジンにおける、シリンダ容積(すなわち、ピストン運動)の機能としての シリンダ圧力が示される。図3のグラフに示される“典型的なエンジン”は、8 6.4mmのストロークと、79.5mmのボアを有している。上の線Aは典型 的なエンジンにおける膨張行程を示し、下の線Bは圧縮行程を示している。これ に対して、線Cは、図1の実施例に従って設計された同サイズのエンジンによっ て、グラフがどのように改変されるかを示している。太線Dは、圧力60バール において、“バネ鋼”がエネルギーの吸収を開始する、すなわち燃焼のちょうど 開始後における設定点の一例を示したものである。シリンダのガスの温度は圧力 に追随し、かつ抑制もされる。本発明の特徴は、(1)機械的応力を低減して最 高圧力を制限し、これにより、エンジンのコストを削減し、また摩擦を減少させ ること、(2)最高温度を制限して、窒素酸化物の生成を減少させ、かつエンジ ン冷却剤への熱エネルギーの損失を制限することである。 図1、図2a、図2b、および図2cの実施例の“フローティング・トップ” 5は2つの機能を有する。第1に、リング−シール滑動ピストン機構として、吸 排気ガスの流れを制御する弁機構として作用する。本発明のこの特徴は、従来の エンジンのポペット弁の代わりをなし、また前述の欠点に対処するものである。 図1の実施例における“フローティング・トップ”5の第2の特徴は、吸気行程 時の設定位置で、例えば、上死点の後の90°で解放されることである。ついで “フローティング・トップ”5は吸気ポート3を通ってさらに空気が導入される のを阻止し、その下方への行程を完了するのに伴い、パワーピストン4とともに 移動する。“フローティング・トップ”5を解放するタイミングによって、吸気 ポート3を通って入ってくる空気の量を制御する。ピストン4が上方への圧縮行 程を開始すると、“フローティング・トップ”5の下方への運動は、圧縮吸気の 圧力が大きくなることによって停止され、次いで、上方の、圧縮行程位置(図2 c)に到達するまでの上方への運動が開始される。つぎに、パワーピストン4は 圧縮行程を完了する。空気の吸気量を全量より少なくすることによって、エンジ ンの圧縮比を膨張比の何分の一かにすることができる。例えば、もし膨張比が3 0:1で、“フローティング・トップ”が通常の吸気量の半分だけ導入されるよ うに解放されると、そのとき、圧縮比は15:1となる。本発明は、少なくとも 1.2の膨張比であることが好ましく、最も好ましくは、圧縮比の1.2〜1. 5倍である。図4には、膨張(exp.)比が圧縮比を超えたときに、かなりの 効率の増加が得られることが示されている。図4において、下の線Eは、従来の 圧縮比を示している。この圧縮比は従来の膨張比と等しい。これに対して、上の 線Fは、完全に膨張したときの膨張比を示している。 図5の実施例には、上述した第2の特徴はなく、これは、フローティング・ト ップ5が解放されることがないからである。しかし、図5の実施例では、最大圧 縮圧力を吸収しかつ解放するバネ鋼の機能を保持し、またフローティング・トッ プのバルブ機能を保持している。 図6〜図8の実施例では、フローティング・ピストン48は、他の実施例にお けるフローティング・トップ5およびバネ鋼7と同様に機能し、最大圧縮圧力を “吸収”する。図6〜図8の実施例は、また、圧縮比を超える膨張比の特徴を有 しているが、バルブ作用の特徴はない。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の第1実施例の概略図である。 図2aは、吸気行程の第1部分と排気行程時における第1実施例の主要構成部 品の位置を示す概略図である。 図2bは、吸気行程の第2部分の初期における第1実施例の主要構成部品の位 置を示す概略図である。 図2cは、圧縮行程の最終段階時、燃焼時での作動行程の初期段階の第1実施 例の主要構成部品の位置を示す概略図である。 図3は、従来のエンジンと第1実施例のエンジンにおける作動の全サイクルの 動作を示すシリンダー圧対シリンダ容積のグラフである。 図4は、エンジン効率対圧縮・膨張比のグラフである。 図5は、本発明の第2実施例の概略図である。 図6は、本発明の第3実施例を側面から見た概略図である。 図7は、本発明の第3実施例を上面から見た概略図である。 図8は、第3実施例のシリンダ50の底面図である。 図9は、本発明の第4実施例を側面から見た概略図である。 好適な実施例の説明 図1、2a、2b、および2cに示される本実施例では、4サイクルと、従来 の往復動ピストンエンジン運転と、変速機14を介して1組の車輪12、12’ を駆動する駆動機構1とを用いる。吸気行程の第1部分の間では、パワー・ピス トン4が上死点から下死点前のある点まで移動するのに伴い、空気(ここで使わ れる“空気”は、大気、あるいは大気と循環排気ガスの混合気のいずれかを意味 すると理解されるべきである)が吸気ポート3を通り燃焼室2に導入される。吸 気行程の第1部分(および排気行程時の初期)の間には、フローティング・トッ プ5は、図2aに示されるように、カム9とリテーナ10によって最上位置に保 持される。単純な一方向バルブ16、18が、高温燃焼状態から離れて、それぞ れの給排気ポートに収容され、適正なガスの流れを保証する。給気ポートと排気 ポートを異なるレベルに位置決めした場合には、一つのポート用のバルブを不要 とすることができるが、“フローティング・トップ”位置決め機構の頂点位置を さらに付加することなり、その複雑さを増すことが要求される。したがって、図 1に示される好適な実施例では、吸排気ポートは、シリンダ20の軸線に対して 直交する単一平面によって二分される。吸気行程の第2部分の開始は、図2bに 示されるように、“フローティング・トップ”ピストン5がリテーナ10から解 放されることによって区分される。“フローティング・トップ”5は、その下降 ストロークを完了するに伴い、ピストン4とともに移動し、圧縮行程を開始する に伴い、ピストン4とともに逆方向に移動し、圧縮行程の第1部分の間に、図2 cに示される位置へピストンとともに移動する。ついで、ピストン4は、前述の ように、圧縮行程を完了する。燃料は燃料噴射装置6によって噴射され、圧縮温 度あるいは点火プラグ21(またはグロープラグ、または他の手段)によって点 火される。系の圧力が増すことによって、まずバネ7が圧縮され、系の圧力と温 度が抑制される。ピストン4が下降行程を開始するに伴い、加圧されたガスは、 バネ7の圧縮が解放されるので、圧縮バネ7に蓄積されたエネルギーをピストン 4に伝達し、最後に、加圧されたガスは、ピストン4が下死点に到達するに伴い 、その膨張を完了する。ピストン4が次の上死点に移動するに伴い、“フローテ ィング・トップ”は、図2aに示される位置に移動する。フローティング・トッ プ5の排気行程位置では、すなわち次の吸気行程の第1部分を維持する同じ位置 では、排気ガスが排気ポート8をから排出される。 上述のように、吸気ポートと排気ポートの両者は同一平面上、すなわち、単一 平面によって二分され、シリンダ20の中心軸線に対して直角をなす面上にある ことが好ましい。燃料噴射装置6は、図2cに示されるように、吸排気ポート3 、8から軸方向に離れているが、吸気ポート3内に配置することもできる。 シリンダ20は、ピストン4の下方で、クランクケース(不図示)内の大気圧 と通気口22を介して通気している。 “フローティング・トップ”位置決め用アクチュエータはカム9として示され ているが、他に、回転クランクあるいは他の機械的メカニズム、油圧駆動機構、 もしくは、“フローティング・トップ”の位置を制御するための他の同様な手段 でもよい。図1、2a〜2cに図示された実施例において、カム9は、タイミン グベルトまたはギア機構を介してクランクシャフトにより駆動されるカム軸上に ある。フローティング・トップは(図1の実施例においてバネ7を介して)リテ ーナ10に固定され、リテーナ10は、90度に折曲した端部アーム部10aを 有し、これはカム9によって係合され、吸気行程の初期部分の間と、排気行程の 間に、フローティング・トップ5を保持する。バネ手段は、エネルギーの急速な 蓄積と急速な解放をなすどのような手段でもよく、コイルスプリング、ベローズ スプリング、密閉容積内のガスを圧縮する“フリーピストン”(図6〜8に関連 して詳細に説明される油圧ポンプの実施例に記載される)、および他の急速に圧 縮可能/膨張可能な機構が含まれる。 図5に示される実施例は、図1、2a、2b、および2cの実施例とは、“フ ローティング・トップ”が行程の全サイクルを通して拘束されている点において 異なっている。本実施例においては、前述のアーム部10aよりも長い直角の端 部アーム部10a’を有し、これは、アーム部10a’とカム9との接触を4サ イクルを通して維持するためである。 図6、図7、および図8に本発明の実施例を示す。本実施例において、フロー ティング・トップ48は油圧ポンプの“フリー”すなわち“フローティング”ピ ストン62に連結されている。ポンプ室64は入り口60から液体を受け入れ、 ピストン62のポンプ動作によって出口58から液圧を供給して油圧モータを駆 動する、すなわち蓄圧器に液圧を蓄積する。ピストン62はピストンロッド63 を介してピストン48にしっかりと固定されている。ピストン48は、通気口5 4を介してクランクケース(不図示)に通気するシリンダ50内を往復動する。 ピストン48は、前述の実施例のピストン4と、燃焼室36内で発生した最高圧 を“吸収”(減衰)する点がある程度類似している。 図6〜図8の本実施例は、4サイクルと、従来の往復動ピストンエンジン駆動 機構とを利用し、クランクシャフト31を含み、この出力は従来の変速機31を 介して車輪42、42’に伝達される。パワーピストン32は、シリンダ34内 を往復動し、吸気行程時に、吸気弁38から空気を導入し、かつ、排気行程時に 、排気弁42から燃焼生成ガスを排気する。吸気行程時に、空気が開口吸気ポー トと吸気弁38から系室(燃焼室)36に導入される。吸気弁38が閉じると、 次いでパワーピストン32が吸入空気を圧縮する。上死点であるいはその近傍で 、燃料が燃料噴射装置44から噴射され、スパークプラグ46によって、あるい はグロープラグによって、あるいは単なる圧縮温度を含む他の点火手段によって 点火される。燃焼圧が所定値あるいは設定値を超えるにつれ、系の圧力が増加し 、フリーピストン48が移動し始める。この設定値は、(1)パワーピストン3 2の面積、フリーピストン48のガス側、およびフリーピストン62の液側(上 側)の比、および(2)58における液の吐出圧によって決定される。燃焼が進 むにつれ、系圧の上昇がさらにフリーピストン48、62を加速し、燃焼ガスを 膨張させ(系の圧力と温度を抑制し)、吐出側高圧液弁58からポンプ室64内 に含まれた液体を圧縮/送出する。系が設定圧力値に到達すると、フリーピスト ン48、62の加速は停止し、系の残留圧力と移動するフリーピストン48、6 2の運動エネルギーによって、フリーピストン48、62の正味の力がその速度 をゼロに減速するまで、液体を送出する動作が続けられる。この時点で、高圧液 弁58が閉じる。従来の膨張行程が進行するにつれて燃焼ガスはさらに膨張する 。パ ワーピストン32が下死点に到達すると、膨張比も圧縮比より大きくなる。この 意味においても、フローティング・ピストン48は、図1と図2の実施例におけ るフローティングピストン5に類似した方法で機能する。排気弁42は下死点近 傍で開弁し、パワーピストン32が上死点に戻ったとき、使用済み燃焼ガスは排 出される。排気行程の間、系室の圧力は大気圧をわずかに上回るのみであり、ま た、わずかな吸気圧力以下の供給液体が液体入り口弁60から再チャージ・ポン プ室64に入り、つぎの燃焼行程のためフリーピストン62/48を再度位置決 めする。燃焼室36と重ならない、フリーピストン48の部分(図6と図8の部 分52)では、排気ガスが燃焼室36内に無理に押し込まれるので、フリーピス トン48は“柔らかに止まる”まで減速するように思われる。ついで、このサイ クルが繰り返される。 ポンプ室64から送出された液体は直接油圧モータ(不図示)で使用すること ができ、効率的に軸力を発生し、あるいは液体は、密閉容積内のガスを圧縮する ことによって従来の蓄圧器(不図示)に蓄積することができる。この蓄積された 圧力は、例えば、チャールズ エル.グレイ、ジュニア等による、1994年6 月3日出願、出願番号08/253,944、発明の名称“ハイブリッド・パワ ートレイン車両”にて開示された方法において、後でいつでも取り出すことがで き、油圧モータで直接使用でき、補助軸力を発生する。この出願の内容は参考と してここに含まれる。 図9には図6によく似た実施例が示されるが、ポンプ室64、フリーピストン 62および関連した部材は補助シリンダ50に取り付けられたスプリング70と 代わっている。 本発明は、4サイクルエンジンばかりでなく2サイクルエンジンも含み、すべ ての閉システムの圧縮/爆発/膨張サイクルエンジンに適用することができる。 直接燃料噴射に加えてあるいはその代わりに、燃料は、すべての給気形態で導入 することができる。シーリングリング(図に示さない)はすべての形態ですべて のピストンに使用されうる。 本発明は、その精神すなわち基本的特性から逸脱することなく他の特定の形態 に具現化される。したがって、本実施例は、説明したようなあらゆる点において 考慮され、制限されるべきでなく、本発明の範囲は上記の説明ではなく追記する 請求の範囲によって示される。したがって、請求項と同等の意味および範囲にあ るすべての変更は、請求項に含まれるものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.車両の駆動輪に動力を供給するための改善された駆動系列であって: パワーシリンダ、および前記パワーシリンダに取り付けられ、その中で往復運 動を行うパワーピストンと; 前記パワーピストンの往復運動をクランクシャフトの回転に変換するための駆 動手段と; 前記クランクシャフトの回転を駆動輪に伝達するための手段と; 前記パワーピストンの一側部の前記パワーシリンダ内に形成された燃焼室と; 前記燃焼室に燃料を供給するための燃料供給手段と; 前記パワーピストンの吸気行程時に前記燃焼室に吸気を入れ、前記燃焼室に供 給された燃料と共に燃焼混合気を形成する吸気弁と; 前記パワーピストンの排気行程時に、燃焼混合気の燃焼によって生成された排 気ガスを前記燃焼室から排出する排気弁と; 前記パワーピストンに対向して前記燃焼室を少なくとも部分的に閉じる、前記 燃焼室に対して往復運動を行うように取り付けられたフローティング・ピストン と; 前記吸気弁および排気弁にそれぞれ連通し、前記パワーシリンダに別々に形成 された吸気ポートおよび排気ポートと、を有し、前記フローティング・ピストン は前記排吸気行程の第1部分の間に前記吸気ポートを開き、かつ前記排気行程時 に前記排気ポートを開き、前記フローティング・ピストンは、前記吸気行程の第 2部分の間に、前記パワーピストンと縦に並んで前記吸気ポートを閉じる位置に 移動し; 前記パワーピストンの前記往復運動は、吸入空気が第1の容積V1から第2の 容積V2に圧縮されて圧縮比V1/V2を形成する圧縮行程と、燃焼によってなさ れ、前記燃焼室におけるガスの容積がV2からV3に膨張して膨張比V3/V2を形 成する膨張行程とを含み、前記膨張比は前記圧縮比を著しく上回ることを特徴と する駆動系列。 2.前記膨張比は前記圧縮比の少なくとも1.2倍である請求項1の駆動系列。 3.前記フローティング・ピストンは前記パワーシリンダ内を往復運動するよう に取り付けられ、前記パワーピストンに対向して前記燃焼室を完全に閉じる請求 項2の駆動系列。 4.さらに、前記フローティングピストンと接触状態で往復運動を行うバネ手段 と; 前記パワーピストンから離れる方向への前記フローティング・ピストンにおけ る直線運動の範囲を定めるカム手段とを有し、前記バネ手段は、前記膨張行程と 前記圧縮行程時に、前記吸気ポートと前記排気ポートを閉じる位置において、前 記カム手段を付勢し; 前記カム手段の係合によって前記パワーピストンから離れる方向に前記フロー ティング・ピストンを移動し、前記吸気行程の第1の部分の間に前記吸気ポート を開き、前記排気行程時に前記排気ポートを閉じ、前記吸気行程の第2の部分の 間に前記カム手段から解放される保持手段を有し、これによって、フローティン グ・ピストンを前記パワーピストンの運動と協同して前記吸気ポートを閉じる位 置に移動する請求項1の駆動系列。 5.前記パワーシリンダは中央縦軸線を有し、前記吸気ポートと前記排気ポート は前記中央縦軸線に対して直角をなす単一平面によって二分される請求項1の駆 動系列。 6.車両の駆動輪に動力を供給するための改善された駆動系列であって: パワーシリンダ、および前記パワーシリンダに取り付けられ、その中で往復運 動を行うパワーピストンと; 前記パワーピストンの往復運動をクランクシャフトの回転に変換するための駆 動手段と; 前記クランクシャフトの回転を駆動輪に伝達するための手段と; 前記パワーピストンの一側部の前記パワーシリンダ内に形成された燃焼室と; 前記燃焼室に燃料を供給するための燃料供給手段と; 前記パワーピストンの吸気行程時に前記燃焼室に吸気を入れ、前記燃焼室に供 給された燃料と共に燃焼混合気を形成する吸気弁と; 前記パワーピストンの排気行程時に、燃焼混合気の燃焼によって生成された排 気ガスを前記燃焼室から排出する排気弁と; 前記パワーピストンに対向して前記燃焼室を少なくとも部分的に閉じる、前記 燃焼室に対して往復運動を行うように取り付けられたフローティング・ピストン と; 前記吸気弁および排気弁にそれぞれ連通し、前記パワーシリンダに別々に形成 された吸気ポートおよび排気ポートと; 前記フローティングピストンと接触状態で往復運動を行うバネ手段と; 前記パワーピストンから離れる方向への前記フローティング・ピストンにおけ る直線運動の範囲を定めるカム手段とを有し、前記バネ手段は、前記膨張行程と 前記圧縮行程時に、前記吸気ポートと前記排気ポートを閉じる位置において、前 記カム手段を付勢し; 前記カム手段の係合によって、前記パワーピストンから離れる方向に前記バネ 手段と前記フローティング・ピストンを移動し、前記吸気行程の第1の部分の間 に前記吸気ポートを開き、前記排気行程時に前記排気ポートを閉じる保持手段を 有することを特徴とする駆動系列。 7.さらに、ポンピング・シリンダと、前記ポンピング・シリンダ内を往復運動 するように取り付けられ、前記ポンピング・シリンダと協同してポンプ室を形成 するポンピング・ピストンとを有し、前記ポンピング・ピストンは前記フローテ ィング・ピストンに確実に固定されて共に往復運動をなし、前記ポンプ室は液体 入口と液体出口とを有し、前記燃焼室の直径より小さい直径を有する請求項6の 駆動系列。 8.前記保持手段は、前記吸気行程時に、予め決められた設定位置で前記フロー ティング・ピストンを解放し、前記フローティング・ピストンを自由に下方に移 動させて吸気ポートを閉め、前記フローティング・ピストンの下方への運動は停 止され、圧縮行程時に圧縮された空気によって逆方向に移動される請求項4の内 燃機関用駆動系列。 9.前記フローティング・ピストンの前記往復運動は圧力除去行程を含み、ここ において、前記フローティング・ピストンは、混合気の燃焼によって前記燃焼室 内に発生する所定圧に応じて、前記燃焼室から離れるように移動し、最大燃焼圧 力を下げる請求項1の内燃機関用駆動系列。 10.さらに、バネ手段を有し、該バネ手段は前記燃焼室内の燃焼に応じて前記 バネ手段を圧縮するフローティング・ピストンの動作による燃焼エネルギーの一 部を蓄積する請求項1の駆動系列。 11.車両の駆動輪に動力を供給するための改善された駆動系列であって: パワーシリンダ、および前記パワーシリンダに取り付けられ、その中で往復運 動を行うパワーピストンと; 前記パワーピストンの往復運動をクランクシャフトの回転に変換するための駆 動手段と; 前記クランクシャフトの回転を駆動輪に伝達するための手段と; 前記パワーピストンの一側部の前記パワーシリンダ内に形成された燃焼室と; 前記燃焼室に燃料を供給するための燃料供給手段と; 前記パワーピストンの吸気行程時に前記燃焼室に吸気を入れ、前記燃焼室に供 給された燃料と共に燃焼混合気を形成する吸気弁と; 前記パワーピストンの排気行程時に、燃焼混合気の燃焼によって生成された排 気ガスを前記燃焼室から排出する排気弁と; 前記パワーピストンに対向して前記燃焼室を少なくとも部分的に閉じ、前記燃 焼室に対して往復運動を行うように取り付けられたフローティング・ピストンと ; ガス空間を形成し、その中を往復運動する前記フローティング・ピストンを含 む補助シリンダと、を有し、前記ガス空間は前記燃焼室の直径より小さい直径を 有し、また第1と第2の補助ガス−含有室に分割され、前記第1の補助ガス−含 有室は前記フローティング・ピストンを前記燃焼室に向けて付勢するように取り 付けられたバネ手段を含み、前記第2補助ガス−含有室は前記燃焼室と流体連通 していることを特徴とする駆動系列。 12.前記吸気弁と前記排気弁は一方向弁である請求項1の内燃機関。
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