JP2001518450A - 一酸化窒素生成の調節方法 - Google Patents

一酸化窒素生成の調節方法

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも1種のAPOE4対立遺伝子を保有する細胞を治療する方法は、そのAPOE4対立遺伝子の存在に関連する一酸化窒素濃度の低下を阻止するのに十分な量だけ、(例えば、細胞に異種一酸化窒素濃度源を投与することによって)細胞の一酸化窒素濃度濃度を増加するステップを含む。細胞の一酸化窒素濃度濃度を増加するのに十分な量のAPOEを細胞に投与するステップを含む、それを必要とする細胞の一酸化窒素濃度濃度を増加する方法も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は国立老化研究所(National Institute of Aging)の付与番号第AG128
51による政府の支援により実施された。米国政府は本発明に対してある種の権利
を有する。
【0002】 技術分野 本発明は、APOE4対立遺伝子について異型接合または同型接合である細胞など の、それを必要とする細胞において一酸化窒素濃度を増加することによって実施
される治療方法に関する。
【0003】 背景技術 晩発性アルツハイマー病の主要なリスク因子として、全てのアルツハイマー症
例の約40%はAPOE4対立遺伝子の存在に関係している[サウンダース(Saunders,
A. M)ら、Neurology 44, 2420-2421(1994)]。第19染色体のAPOE遺伝子座は3
種のアイソフォームのアポリポタンパク質-Eをコードし、健康な集団のその量は
約APOE2 8%、APOE3 78%およびAPOE4 14%である[マフリー(Mahley, R)、Scien
ce240, 622-630(1988)]。APOE4の存在と、アルツハイマー患者の脳に見られ るニューロンの機能不全および死とを関連づける正確な生化学的機序はまだ解決
されなければならないが、本発明者らは、アポリポタンパク質-E(APOE)はアイ
ソフォーム特異的な方法で細胞の生存を調節する働きをすると仮定する。
【0004】 全てのアポリポタンパク質が脳に存在するわけではなく、肝移植の検討は、ア
ポリポタンパク質-Eが局所的に脳で製造されることを示している。ヒトの脳にお
ける最も量の多いアポタンパク質として、APOEはマクロファージおよびそれらの
脳での対応物である小グリア細胞を含む多種多様な細胞種によって低濃度で製造
される[バス(Basu, S.)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 78, 7545-7549(1
981);ウチハラ(Uchihara, T.)ら、Neurosci. Letts.195, 5-8(1995)]。A
POEの脳脊髄液濃度は5〜250 nMの範囲であり、そこではほとんどが「はだかの(
bare)アポタンパク質としておよびアポタンパク質/脂質複合体またはリポタン パク質として存在する[ランデン(Landen, M.)ら、Dementia 7, 273-278(199
6)]。血中では、循環液中のリポタンパク質複合体はそれらのアポタンパク質 含量および浮遊密度によって分類される。APOEは血中の超低密度リポタンパク質
粒子中において極めて量が多く[ロヘイム(Roheim, P.)ら、Proc. Natl. Acad
. Sci. USA. 76, 4646-9(1979)]、脳におけるそれらと等価なものは活発に検
討が行われているものである。APOEの発現は脳損傷部位周囲のニューロンおよび
神経膠星状細胞においても増加している[ハン(Han, S.)ら、Neuropathol. Ex
p. Neurol. 53, 535-544(1994)]。最近の報告は、APOE3を含有するリポタン パク質は、APOE4を含有するリポタンパク質より大きく、健康なニューロンの機 能に関連する神経突起伸長を支持することを示唆している[ナサン(Nathan, B.
)ら、Science 264, 850-852(1994)]。この役割に一致して、ミヤタ(Miyata
)およびスミス(Smith)[Nature Genetics 14, 55-61(1996)]は、最近、酸
化的刺激からニューロンを防御する能力においてアイソフォーム特異的であるAP
OEの抗酸化機能を提唱した。従って、APOEは細胞損傷時およびAPOEが細胞障害に
対して防御する機序の一部としてまたは細胞破壊の活発な因子として働くと思わ
れる細胞損傷部位に存在すると思われる。
【0005】 アルツハイマー病は、患者の脳内に、アポリポタンパク質-E、線維性アミロイ
ド-βペプチド、異栄養性神経炎および活性化された小グリア細胞を含有する神 経炎性斑が生ずることを特徴とする慢性神経変性性疾患である[パールムター(
Perlmutter, L.)ら、Neurosci. Lttrs. 119, 32-36(1990)]。他の組織マク ロファージのように、活性化された小グリア細胞は、種々の因子に応答してスー
パーオキサイドアニオンおよび一酸化窒素(NO)などのオキシラジカルを放出す
る。しかし、最近の証拠は、ヒトマクロファージによるオキシラジカルの生成は
ラットまたはマウスマクロファージのそれらとは大きく異なることを実証してい
る[コルトン(Colton, C)ら、Mol. Chem. Neuropathol. 28, 15-20(1996)]
【0006】 (発明の要約) 小グリア細胞の機能のためのヒトモデル、志願者ドナーの単球由来マクロファ
ージを使用して、本発明者らは、APOEがNO生成を調節するかどうかどうかを本明
細書において直接試験した。Aβは、提案されたNO合成および放出機序によって アルツハイマー病における毒性物質としても示されている[メダ(Meda, L.)、
Nature 374, 647-650(1995)]。AβはAPOEと安定な複合体を形成する[ストリ
ットマッター(Strittmatter, W.)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 90, 80
98-8102(1993)]、本発明者らはヒト細胞内におけるNO生成に対するAβ単独お
よびAPOEとの併用の影響も検討した。
【0007】 前述を考慮すると、従って、本発明の第1の態様は、少なくとも1種のAPOE4対 立遺伝子を保有する細胞を治療する方法である。本発明の方法は、APOE4対立遺 伝子の存在に関連する一酸化窒素濃度の低下を阻止するのに十分な量だけ(細胞
に異種一酸化窒素源を投与することによって)細胞の一酸化窒素濃度濃度を増加
するステップを含む。
【0008】 本発明の第2の態様は、それを必要とする細胞の一酸化窒素濃度を増加する方 法である。本発明の方法は、細胞の一酸化窒素濃度を増加するのに十分な量のAP
OEを細胞に投与するステップを含む。
【0009】 本発明の第3の態様は細胞の一酸化窒素濃度を増加するための製剤または医薬 を製造するための異種一酸化窒素源の用途である。
【0010】 本発明の第4の態様は、細胞の一酸化窒素濃度を増加するための製剤または医 薬を製造するためのAPOEの用途である。
【0011】 本発明の上記および他の目的および態様は本明細書の図面および以下に記載す
る明細書において詳細に説明される。
【0012】 上記のように、本発明の第1の態様は、少なくとも1種のAPOE4対立遺伝子を保 有する細胞を治療する方法である。本発明の方法は、APOE4対立遺伝子の存在に 関連する一酸化窒素濃度の低下を阻止するのに十分な量だけ細胞の一酸化窒素濃
度を増加するステップを含む。細胞は、例えば、マクロファージまたはグリア細
胞であってもよい(例えば、神経膠星状細胞、小グリア細胞、乏突起神経膠)。
以下にさらに説明するように、細胞に対するストレス、特に酸化的なストレスの
影響を阻止するまたは阻害し(すなわち、細胞中のオキシラジカルまたは酸化体
の有害な酸化的影響を阻止するまたは阻害し)、それによって、治療対象の細胞
の寿命を延長および/または正常な機能を増強する目的のために細胞は治療され る。
【0013】 本発明の方法は、培養中の細胞の寿命を延長するための組織培養細胞などのイ
ンビトロの細胞、または操作を施すために患者から取り出されており、患者に戻
す予定の細胞に対して実施することができる。本発明の方法は、アルツハイマー
病、HIV痴呆、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、関節リウマチまたは炎症性 腸炎に罹患している患者などの、このような治療を必要とする患者におけるイン
ビボの細胞に対して実施することもできる。
【0014】 増加するステップは、細胞に異種一酸化窒素源を投与するステップによるなど
の任意の好適な手段によって実施することができる。好適な異種一酸化窒素源の
例には、ニトログリセリン、L-アルギニン、硝酸エステル、イソアミルニトライ
ト、SIN-1、システイン、ジチオスレイトール、N-アセチルシステイン、メルカ プトコハク酸、チオサリチル酸およびメチルチオサリチル酸が含まれるが、それ
らに限定されない。数多くのこのような化合物が周知であり、別の例はカエセメ
ヤー(Kaesemeyer)に付与された米国特許第5,543,430号、ケーファー
(Keefer)に付与された米国特許第4,954,526号およびケーファー(Ke
efer)らに付与された米国特許第5,039,705号に見いだすことができる
(出願人は、本明細書に引用された全ての米国特許参照文献はその全体の内容が
本明細書の記載の一部として組み入れられるべきであることを意図している)。
このような化合物の用量は周知であるか、または当業者に明らかであり、細胞が
インビトロまたはインビボであるかに応じておよびインビボにおける投与経路に
応じて変わる。例えば、L-アルギニンは2.5〜40または60%w/v(g/ml)の量が、 細胞を含有する組織培養液にインビトロで投与することができ、または2.5〜40 または60%w/v(g/ml)の量の薬学的等級のL-アルギニンの滅菌水、緩衝液または
生理食塩液溶液として被験者に静脈内投与することができる。典型的な用量は約
30グラムのL-アルギニンの滅菌水溶液(総容量300cc)である。
【0015】 一実施態様において、異種一酸化窒素源は、式KA(式中、 Aは、[(M)x x'(L)y(R1R2N-N2O2z]であり、 Mは、生理学的に許容可能な塩であるか、またはxが少なくとも2である場合 には2種の異なる生理学的に許容可能な金属の混合物であり、 Lは、C1〜C20アルコキシ、C1〜C20カルボキシレート、C1〜C20アルコール、
アミノ、C1〜C20アルキルアミン、C1〜C20エーテル、C1〜C20エステル、C1〜C20 アミンド(aminde)、配位子を含有するイオウまたはリン、上記の任意のものの
置換誘導体、ハライド、アンモニア、アコ、ヒドロキソおよびオキソ配位子から
なる群から選択される、少なくとも1つの金属に結合される配位子であり、 R1およびR2は、同じであっても、異なってもよく、低級アルキル、アリール
およびアリールアルキルからなる群から選択され、 Xは1〜10の整数であり、 X'は金属Mの化学式量の酸化状態で、1〜6の整数であり、 Yは1〜18の整数であり、yが少なくとも2である場合には、配位子Lは同じで あっても、異なってもよく、 Zは1〜20の整数であり、 好ましくは、ただし、第1には、Mが銅で、xが1で、Lがメタノールで、yが1 である場合には、R1およびR2の少なくとも一方はエチルではなく、好ましくは、
第2には、Lがアコ(aquo)で、xが1である場合には、Mがナトリウム、カリウム 、カルシウムまたはニッケルでなく、Kは、Aの総電荷で0でないとき、組成物中 に存在する薬学的に許容可能な対イオンで、対イオンKはAを中和する量だけ存在
する) の化合物などの一酸化窒素−求核試薬負荷物の混合配位子金属錯体である。この
ような化合物の具体的な例はEtNH+[Cu(OAc)3(Et2N-N2O22-(式中、「Et
」はエチルを意味し、「OAc」はアセテート基をいう)である。このような化合 物は、その開示が全体として参照として本明細書に組み入れられるべきであるク
リストドウロウ(Christodoulou)らに付与された米国特許第5,389,675号に記載
されているように製造し、使用することができる。一般に、インビトロにおいて
細胞を含有する組織培養液中のこのような化合物の濃度が約10-11もしくは10-10 〜10-5モルであるように、またはインビボにおいて細胞に投与される場合には、
細胞周囲の細胞間空間の濃度が約10-11もしくは10-10〜10-5モルとなるようにこ
のような化合物は投与される。
【0016】 別の実施態様において、異種一酸化窒素源は、その開示が全体として参照とし
て本明細書に組み入れられ、その改良が当業者に明らかである、ビリアー(Bill
iar)らに付与された米国特許第5,658,565号に記載されているような好適なベク
ターに組み込んだ一酸化窒素誘導性合成酵素遺伝子でインビトロまたはインビボ
で細胞を形質転換することによって(またはインビトロにおいて細胞を形質転換
し、次いで被験者にその細胞を投与することによって)提供することができる、
外因的に供給される一酸化窒素合成酵素であってもよい。
【0017】 また、それが必要とされる細胞の一酸化窒素濃度を増加する方法も開示される
。本発明の方法は、細胞の一酸化窒素濃度を増加するのに十分な量のAPOEを細胞
に投与するステップを含む。APOEはAPOE2、APOE3、APOE4またはそれらの組み合 わせであってもよい。好ましくは、APOEはAPOE2またはAPOE3である。本発明の方
法は、上記のように、任意の種類のインビトロおよびインビボ細胞の任意のもの
に対して任意の理由のために実施することができる。
【0018】 APOE受容体に結合するAPOE変種および断片は本発明のAPOEの定義に含まれる。
APOEは任意の起源種由来であってもよく、好ましくはほ乳動物起源由来で、さら
に好ましくはヒト起源由来である。APOE分子は脂質結合状態または脱脂状態であ
ってもよく、脱脂状態が好ましい。APOEは天然起源(すなわち、血液、血清また
は腹水)から精製することができる。その開示が全体として参照として本明細書
に組み入れられている、同時係属米国出願番号第08/539,328号は腹水からの天然
APOEの単離を記載している。血清由来のAPOEの大半はリポタンパク質粒子と結合
している。血清からのAPOEの精製は有機溶媒または界面活性剤での脱脂を必要と
し、これはタンパク質をかなり変性させる。超遠心分離によるリポタンパク質の
単離、その後のリポタンパク質の凍結乾燥および脱脂並びにAPOEのクロマトグラ
フィーによる単離はラル(Rall)ら(1986)E. Methods Enzymol. 128,273に記 載されている。アポリポタンパク質の混合物からAPOEを単離するための別の方法
はゲル電気泳動を使用する。APOEアイソフォームの精製は等電点電気泳動技法を
使用して実施することができる(ラル(Rall)ら(1986)E. Methods Enzymol.
128,273)。APOEは、APOEのヘパリン結合特性を使用するヘパリン-セファロース
クロマトグラフィーを使用して混在タンパク質から精製することもできる。ラル
(Rall)ら(1986)E. Methods Enzymol. 128.273。APOEは、アフィニティクロ マトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、HP
LCおよびそれらの組み合わせなどの従来の技法によって必要に応じて均一になる
まで単離および/または精製することができる。システインを含有する混在タン パク質からのシステインを含有しないAPOEのE4アイソフォームの分離は、チオプ
ロピルセファロースでのチオプロピルクロマトグラフィーを使用して実施するこ
とができる(ヴェイスグレイバー(Weisgraber)ら、(1983)、J. Biol. Chem.
258, 2508)。組換えAPOEは当技術上周知の方法を使用して作製することができ
、ヒト組換えAPOEは市販品を購入できる。しかし、組換えタンパク質は天然のグ
リコシル型ではなく、精製過程中に変性され、酸化されている。APOEは、細胞を
含有する組織培養液に約0.001μM〜約0.1または1 μMのAPOEを添加することによ
ってインビトロにおいて細胞に投与することができ、または細胞間空間のAPOE濃
度が約0.001μM〜約0.1または1 μMとなるように任意の好適な投与経路によって
APOEを投与することによってインビボにおいて細胞に投与することができる。
【0019】 細胞または患者のAPOE対立遺伝子の遺伝子型は、ローゼス(Roses)らに付与 された米国特許第5,508,167号に記載されるように、APOE対立遺伝子のDNA増幅お
よびAPOEタンパク質の分析化学の両方を含む任意の好適な技法によって決定する
ことができる。
【0020】 本発明は以下の限定的ではない実施例においてさらに詳細に説明される。
【0021】 実施例 以下の略語を本明細書において使用する:APOE、アポリポタンパク質-Eタンパ
ク質;Aβ、アミロイド-βペプチド;NO、一酸化窒素;ポリI:C、ポリイノシン
酸:ポリシチジル酸;APOE、アポリポタンパク質-E遺伝子;APOE遺伝子のAPOE2 、APOE3、APOE4、ε2、ε3およびε4対立遺伝子;MDM、単球由来マクロファージ
細胞;L-NMMA、N-G-メチル-l-アルギニン;γ-IFN、γインターフェロン。
【0022】 方法 細胞培養:正常成人志願者由来のヒト単球は、メリーランド州ベセスダのNIH の生物学的製剤評価および研究センター(Center for Evaluation and Research
)のウェブ博士(Dr. D. Webb)により寛大にも提供された。エルトリエーショ ンした単球を、20%ウシ胎児血清、10%ヒトAB血清(ABI テクノロジーズ(ABI Te
chnologies)、メリーランド州コロンビア)および20μg/mlヒトM-コロニー刺激
因子(M-CSF、ゲンザイム(Genzyme)、マサチューサッツ州ボストン)を含有す
るダルベッコ改良イーグル培地(Dulbecco's Modified Eagle Medium)(DMEM)で
37℃、5% CO2、95%の空気加湿雰囲気下で培養した。5〜7日後、細胞の拡大(spr
eading)および分岐を含む形態変化が単球からマクロファージへの分化を合図し
、現在では「単球由来マクロファージ(MDMs)と普通に呼ばれる。MDM細胞を緩 和なトリプシン処理によってフラスコから取り出し、96ウェルのマイクロタイタ
ープレートに40,000細胞/ウェルの量を入れ、終夜再生させた。次いで、1000 U/
mlの組換えヒトγインターフェロン(γ-INF、シグマケミカル社(Sigma Chemic
al Co.)、ミズーリ州セントルイス)を、HL-1血清を含まない培地(ハイカー
バイオメディカル インクルード(Hycor Biomedical Include)、カリフォルニ
ア州アーバイン)で希釈したものに暴露することによってこれらのMDM細胞を初 回抗原刺激した。γ-INFによる12時間の初回抗原刺激の終了時に、本明細書に記
載するように、実験処理前に初回抗原刺激培地を、HL-1血清を含まない培地と交
換した。実験処理後、培地を除去し、グリエス(Griess)反応を使用して亜硝酸
塩濃度についてアッセイした[コルトン(Colton, C)ら、Mol. Chem. Neuropah
ol. 28, 15-20(1996)]。
【0023】 処理因子および条件:M-CSF-分化し、γ-INF-初回抗原刺激した単球由来マク ロファージ細胞を種々の濃度のAβ1〜40、その逆配列Aβ40〜1および無毒性Aβ 断片、Aβ1〜28(バケム(Bachem))、カリフォルニア州トランス)と共にイン
キュベーションすることによって処理した。Aβペプチドを滅菌した再蒸留水で 希釈し、室温で48時間凝集させ、次いで使用時まで-80℃で保存した。ヒトアポ リポタンパク質-E精製タンパク質(ケミコンインターナショナル社(Chemicon I
nternational Inc.)、カリフォルニア州テメクラ)を、血清を含まない培地で 再構成し、細胞に添加した。スネル(J. Snell)ら、Journal of Leukocyte Bio
logy, 62, 369(1997)によって記載されているように、2本鎖ポリリボヌクレオ
チド、ポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリI:Cカリウム塩、シグマケミカル
社(Sigma Chemical Co.)、ミズーリ州セントルイス)も血清を含まない培地で
再構成し、一酸化窒素(NO)生成を刺激するために使用した。
【0024】 一酸化窒素(NO)の測定:処理後、調整培地を細胞から除去し、生物系におけ
るNO放出の安定な最終生成物である亜硝酸塩の濃度をグリエス(Griess)反応を
使用して測定した[コルトン(Colton, C.)、上記]。簡単に説明すると、調整
培地を96ウェルのマイクロタイタープレートに移し、等容量のグリエス(Griess
)試薬を各ウェルに添加した。室温で10分インキュベーションした後、プレート
リーダーを使用して発色を550 nmで評価した。亜硝酸塩濃度をμM/細胞40,000個
を含有するウェル1個あたりとして表し、少なくとも4人の供与者の各々について
実験条件あたりアッセイした少なくとも4ウェルの平均(±SEM)を得た。一酸化
窒素合成酵素(NOS)阻害剤であるN-G-メチル-l-アルギニン(L-NMMA)による処
理を使用してNOS-媒介NO生成量を求めた。一元分散分析(ANOVA)を使用して統 計学的有意差を求めた。
【0025】 II.結果 本発明者らは、アポリポタンパク質-E(APOE)および/またはアミロイド-βペ
プチド(Aβ)がγ-インターフェロン(γ-INF)初回抗原刺激した単球由来マク
ロファージ(MDMs)におけるオキシラジカル生成を刺激するかどうかを試験した
。図1において、γ-IFN-初回抗原刺激したMDMsは1 nM〜100 nMの範囲の濃度のAP
OEで5日間処理され、それらのNO生成の間接的な測定値として亜硝酸塩濃度につ いて調整培地をアッセイした。未処理の対照と比較して、APOE処理単独では亜硝
酸塩濃度の有意な増加は観察されなかった。対照的に、50μg/mlの2本鎖ポリリ ボヌクレオチドポリI:Cに暴露したMDMは、本発明者らが最近報告したように、 亜硝酸塩濃度の126%の増加を刺激した[ヴォウスドウキス(Vouldoukis, I.)ら
、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92, 7804-7808(1995)]。ポリI:Cを10 nMのA
POEと共に添加すると、ポリI:C単独と比較して、亜硝酸塩濃度の68%の有意な増
加(p<0.009)が測定され、これは、未処理またはAPOE-単独処理したMDMsと比較
して総増加282%になる。ポリI:Cおよび煮沸処理したAPOEによる処理はポリI:C
単独と同様の亜硝酸塩濃度を与えるので(データは示していない)、この影響に
は未変性のAPOEが必要であると思われる。NOSの阻害剤であるL-NMMAによる処理 は、未刺激の対照で見られた濃度まで亜硝酸塩濃度を低下したので(データは示
していない)、この影響も、NOをデノボ生成する一酸化窒素合成酵素(NOS)の 酵素活性に依存すると思われる。
【0026】 アミロイド前駆体タンパク質(APP)のアミロイド-βペプチド断片について同
様の分析を実施した。上記のように、本発明者らは、γ-INF-初回抗原処理MDM's
をアルツハイマー病患者の脳の線維状斑に見いだされるAPPの毒性のAβ1〜40断 片、無毒性のAβ1〜28断片および逆方向ペプチドの対照であるAβ40〜1で処理し
た。未処理のヒトMDMsと比較して、これらのペプチドの任意のものの1〜10μMで
の処理によって亜硝酸塩濃度の有意な変化は測定されなかった(図2)。APOEと は異なって、50μg/mlのポリI:CをAβペプチド処理と併用しても、ポリI:C単 独と比較して亜硝酸塩濃度の有意な増加は測定されなかった(図2)。
【0027】 AβおよびヒトAPOEは安定な複合体を形成するので[ストリットマッター(Str
ittmatter, W.)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA90, 8098-8102(1993)]、AP
OE/Aβ複合体は、その構成部分の各々とは別個の特性を有するかもしれないとい
う可能性が存在する。この考えを試験するために、本発明者らはヒトMDMsをAβ1
〜40、APOEおよびポリI:Cを組み合わせたもので処理し、ポリI:C処理単独と比
較して、亜硝酸塩濃度の有意な差を見いだせなかった(図3)。これは、AβはNO
生成のAPOE活性化を阻止したことを示唆している。アミロイド性であるが無毒性
のAβ1〜28をAβ1〜40と交換したとき、同じ結果が得られた(データは示してい
ない)。ポリI:Cの存在しない場合にAβ1〜40とAPOEを併用しても、未処理の対
照MDMsと比較して亜硝酸塩濃度に有意な影響を与えなかった。
【0028】 III.考察 酸化的ストレスの誘導は慢性神経変性性疾患において何らかの役割を果たすと
思われ、アルツハイマー病患者の脳内では酸化反応の証拠が実証されている[メ
コシ(Mecocci,P.)ら、Ann. Neurol. 36, 747-51(1994);スミス(Smith, M.
)ら、J. Neurochem. 64, 2660-2666(1995);グッド(Good, P.)ら、Am. J.
Path. 149, 21-28(1996)]。スミス(Smith, M.)ら[Nature 382, 120-121(
1996)]は、AD脳内において罹患していることが既知の領域は、同年齢の健康な
対照の同様の領域より、ニトロチロシンおよびカルボニルを含むより多くの酸化
反応副産物を含有することを報告している。これらの酸化生成物を形成する正確
な機序は不明であるが、神経炎性斑に関連する小グリア細胞が活性化されると思
われる。プロテアーゼ、サイトカインおよびAPOE以外に[エイケレンブーム(Ei
kelenboom, P.)およびヴェールヒュイス(Veerhuis, R.)、Neurobiol. aging
17, 673-80(1996)]、活性化された小グリア細胞はオキシラジカルを放出する
ことが周知であり、それらが酸化的ストレスの発生に重大な役割を果たしている
ことをさらに示唆している。
【0029】 酸化体濃度が酸化体に対する細胞の抗酸化防御より高い場合に、酸化的ストレ
スが生ずる。Aβに暴露させたマウス小グリア細胞が一酸化窒素を放出したメダ (Meda)ら[Nature 374, 647-650(1995)]の研究に基づいて、本発明者らは 、ヒト細胞のAβ処理も一酸化窒素の放出を刺激するだろうと予測した。本発明 者らは、Aβはヒトマクロファージに対しては一酸化窒素生成を刺激しなかった ことを見いだした(図2)。代わりに、本発明者らは、APOEおよびポリI:Cで処 理したヒトマクロファージは、ポリI:C単独で処理した細胞より68%多いNOを放 出し、初回抗原処理しなかった細胞よりほぼ3倍多いNOを放出することを見いだ した。この増加は競合的NOS阻害剤であるL-NMMAで阻害可能であり、NOのデノボ 生成が亜硝酸塩濃度の増加の原因となることを示唆している。これらの結果は予
期されなかったが、それらは、ヒト細胞は刺激に応答することができることを確
認しており、刺激に対するヒトの応答はラットまたはマウスの応答とは非常に異
なるという考えを強化している。最も注目することができる差は、Aβはヒト細 胞においてNO生成を刺激することができないことである。NOが生成されたとして
も、最大に活性化されたヒトマクロファージによって生成されるNOの量は、齧歯
類マクロファージの50〜100μMと比較して1〜5μMの範囲で測定されている[コ ルトン(Colton, C.)ら、Mol. Chem. Neuropathol. 28, 15-20(1996)]。イ ンターロイキン-1のようなサイトカインまたはLPSのような炎症媒介物質は齧歯 類細胞においてNO放出を刺激するが、ヒトマクロファージにおけるiNOS(誘導性
NOS)の活性化はIL-1のようなサイトカインには関係なく、代わりに、誘導のた めには、特異的な膜受容体の架橋に依存する[ヴォウルドウキス(Vouldoukis,
I.)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA92, 7804-7808(1995)]。
【0030】 アポリポタンパク質-Eが一酸化窒素生成を増加するという本発明者らの新規な
所見は、APOE-媒介性シグナリングが一酸化窒素合成酵素(NOS)を調節するとい
うことを示唆している。本発明者らのデータは、細胞表面受容体がこの誘導に関
係していることをさらに示唆している。マクロファージに見いだされるいくつか
の異なる受容体系は、APOEおよび/またはAPOEを含有するリポタンパク質複合体 に直接結合することができる。これらには、LDL受容体(低密度リポタンパク質 受容体)としてより普通に知られているアポB/E受容体、第12染色体でコードさ れるLRP受容体および新規なII型APOE受容体が含まれる[キム(Kim, D.)ら、J.
Biol. Chem. 271, 8373-8380(1996)]。マクロファージスカベンジャー受容 体も関係する場合がある。その理由は、活性化されたマクロファージから放出さ
れるスーパーオキシドは、この部類の受容体に活発に結合する酸化型リポタンパ
ク質を容易に形成するからである[コウリー(El Khoury, J.)ら、Nature 382,
716-710(1996)]。同様に、グリコ-酸化型タンパク質および脂質は多数の細 胞種に見いだせるスカベンジャー受容体およびRAGE受容体に結合することができ
る[ヤン(Yan, S.)ら、Nature 382, 685-691(1996)]。CD23受容体の抗体媒
介架橋がヒトマクロファージのNO生成を刺激するという実証に基づいて[ヴォウ
ルドウキス(Vouldoukis, I.)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA92, 7804-7808 (1995)]、本発明者らは、これらの細胞表面受容体の1種以上はAPOE媒介性のN
OSの誘導に直接関係するはずであると仮定している。この仮定はいくつかの理由
により支持される。第一に、煮沸によって変性されたAPOEはNO生成を増加するこ
とができない。これは受容体に結合することができる煮沸していないAPOEがその
影響を生ずるためには必要であることを示唆している。第2に、APOE3は、2価抗 体のように、少なくとも2つの別個の受容体分子に架橋すると思われるダイマー およびテトラマーとして通常見いだされる。第三に、APOE、AβおよびポリI:C の併用で処理したマクロファージは、ポリI:Cだけで処理した細胞と同じ量のNO
を生成する。APOEおよびAβは速やかに安定な複合体を形成することができるの で、これらの複合体は、APOEおよびポリI:C処理で見られるNO生成を刺激するこ
とができない可能性がある。APOE-Aβ複合体が細胞受容体に結合できない場合、
または薬理学的拮抗物質のように、受容体に結合して、受容体を活性化すること
ができない場合には、この結果は容易に説明されると思われる。または、NO生成
のAPOE媒介性の刺激は、共にAβの存在下で阻害され得るインターナリゼーショ ンおよび内部の受容体標的との結合に依存する。
【0031】 要約すると、本発明者らは、ヒトマクロファージによって一酸化窒素生成を調
節する際のアポリポタンパク質-Eの新規な機能を記載している。この影響は、受
容体媒介性の事象であると思われ、APOEタンパク質と受容体とのアイソフォーム
特異的な結合が報告されている[ファン ヴリジメン(van Vlijmen,B. J.)ら 、J. Biol. Chem.271, 30595-30602(1996)]。アルツハイマー病がAPOE4対立 遺伝子の存在と強く関係していることを示す遺伝的な研究と組み合わせると、こ
れらのデータはNO生成を調節する際のAPOEタンパク質のアイソフォーム特異的な
影響を予測している。
【0032】 上記は本発明を例示するものであり、本発明を限定するものと解釈されるべき
ではない。本発明は以下の特許請求の範囲によって基底され、特許請求の範囲の
等価なものは特許請求の範囲に含まれるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 培養中のヒト単球由来マクロファージ細胞における亜硝酸塩生成に対するアポ
リポタンパク質-Eの影響である。種々の濃度のアポリポタンパク質-E単独および
50μg/mlのポリイノシン酸:ポリシチジル酸(ポリ I:C)と併用して5日間処理
した単球由来マクロファージの平均亜硝酸塩生成(±SEM)を得た。*はANOVAを 使用したp<0.002の有意差を示す。
【図2】 ヒト単球由来マクロファージにおける亜硝酸塩生成に対するアミロイド-βペ プチドの影響である。50μg/mlのポリ I:Cの存在下および非存在下において5日
間種々の濃度のAβペプチドで処理した培養中のヒト単球由来マクロファージの 亜硝酸塩の平均上清値(±SEM)を求めた。第1群の4つの棒グラフ(未処理、1μ
M Aβ1〜40、5μM Aβ1〜40および10μMAβ1〜40)は互いに有意差がない。第2 の群の3つの棒グラフ(50μg/ml ポリ I:C、ポリ I:C + 5μM Aβ1〜40および
ポリ I:C + 5μM Aβ40〜1)は互いに有意差がない。第1の群と第2の群は互い に有意差がある。
【図3】 上清の亜硝酸に対するAPOEとAβ 1〜40の併用である。培養中のヒト単球由来 マクロファージは未処理または5μM Aβ 1〜40単独;50μg/ml ポリ I:C単独;
5μM Aβ 1〜40プラス50μg/ml ポリ I:C;または50μg/ml ポリ I:Cプラス10
nM APOEプラス5μM Aβ 1〜40で5日間処理された。データポイントは、1つの実
験条件あたりアッセイした少なくとも4人の個体からの単球由来マクロファージ の4つのウェルの平均上清亜硝酸塩濃度(±SEM)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 コルトン,キャロル・エイ アメリカ合衆国メリーランド州20901,シ ルヴァー・スプリング,プレリュード・ド ライヴ 304 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 DA17 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA16 ZA66 ZB15 ZC55 4C206 AA01 AA02 EA06 EA07 HA32 JA52 JA58 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA16 ZA66 ZB15 ZC55

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種のAPOE4対立遺伝子を保有する細胞を治療する
    方法であって、 前記APOE4対立遺伝子の存在に関連する一酸化窒素濃度濃度の低下を阻止す るのに十分な量だけ前記細胞の一酸化窒素濃度濃度を増加するステップ を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記細胞がマクロファージおよびグリア細胞からなる群から
    選択される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記細胞がインビトロにおける細胞である請求項1に記載の 方法。
  4. 【請求項4】 前記細胞がこのような治療を必要とする患者のインビボにお
    ける細胞である請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記増加するステップが、前記細胞に異種一酸化窒素源を投
    与することによって実施される請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記異種一酸化窒素源が、ニトログリセリン、L-アルギニン
    、硝酸エステル、イソアミルニトライト、SIN-1、システイン、ジチオスレイト ール、N-アセチルシステイン、メルカプトコハク酸、チオサリチル酸およびメチ
    ルチオサリチル酸からなる群から選択される請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記異種一酸化窒素源が一酸化窒素−求核試薬負荷物の混合
    配位子金属錯体である請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記混合配位子金属錯体が式KA(式中、 Aは、[(M)x x'(L)y(R1R2N-N2O2z]であり、 Mは、生理学的に許容可能な塩であるか、またはxが少なくとも2である場合 には2種の異なる生理学的に許容可能な金属の混合物であり、 Lは、C1〜C20アルコキシ、C1〜C20カルボキシレート、C1〜C20アルコール、
    アミノ、C1〜C20アルキルアミン、C1〜C20エーテル、C1〜C20エステル、C1〜C20 アミド、配位子を含有するイオウまたはリン、上記の任意のものの置換誘導体、
    ハライド、アンモニア、アコ、ヒドロキソおよびオキソ配位子からなる群から選
    択される、少なくとも1つの金属に結合される配位子であり、 R1およびR2は、同じであっても、異なってもよく、低級アルキル、アリール
    およびアリールアルキルからなる群から選択され、 Xは1〜10の整数であり、 X'は金属Mの化学式量の酸化状態で、1〜6の整数であり、 Yは1〜18の整数であり、yが少なくとも2である場合には、配位子Lは同じで あっても、異なってもよく、 Zは1〜20の整数であり、 ただし、第1には、Mが銅で、xが1で、Lがメタノールで、yが1である場合に は、R1およびR2の少なくとも一方はエチルではなく、第2には、Lがアコで、xが1
    である場合には、Mがナトリウム、カリウム、カルシウムまたはニッケルでなく 、Kは、Aの総電荷で0でないとき、組成物中に存在する薬学的に許容可能な対イ オンで、対イオンKはAを中和する量だけ存在する) の化合物である請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記混合配位子金属錯体がEtNH+[Cu(OAc)3(Et2N-N2O2 2-である請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 その必要のある細胞の一酸化窒素濃度を増加する方法であ
    って、 前記細胞中の一酸化窒素濃度を増加するのに十分な量のAPOEを前記細胞に投
    与するステップを含む方法。
  11. 【請求項11】 前記細胞における一酸化窒素の生成を刺激する第2の化合 物を前記細胞に併用投与するステップをさらに含み、前記APOEは、前記第2の化 合物の活性を増強するのに十分な量が投与される請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記細胞がマクロファージおよびグリア細胞からなる群か
    ら選択される請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記細胞がインビトロにおける細胞である請求項10に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 前記細胞がこのような治療を必要とする患者のインビボに
    おける細胞である請求項10に記載の方法
  15. 【請求項15】 前記患者が、アルツハイマー病、HIV痴呆、多発性硬化症 、筋萎縮側索硬化症、慢性関節リウマチおよび炎症性腸疾患からなる群から選択
    される疾患に罹患している請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記投与するステップの前に、 前記細胞のAPOE遺伝子型を判定するステップ が実施され、前記細胞が少なくとも1つのAPOE4対立遺伝子を保有する場合に前記
    投与するステップが実施される請求項10に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記細胞が少なくとも1つのAPOE4対立遺伝子を保有する請
    求項10に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記APOEがAPOE2およびAPOE3からなる群から選択される請
    求項10に記載の方法。
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