【発明の詳細な説明】
ポイントオブセールトランザクション端末装置
技術分野
本発明は、販売場所で磁気ストライプまたはスマートカードのようなトランザ
クションカードの処理において使用するためのポイントオブセールトランザクシ
ョン端末装置に関する。
背景技術
このような端末装置は、米国特許第５３６２９５２号明細書（Micro Bilt）及
び第５５５７０８７号明細書（Duyck）に記載されている。これらの端末装置は
、カード許可、受信の直接印刷及び表示トランザクションデータのための中央許
可プロセッサとのオンライン通信を提供する。ひとつのユニットに全ての機能を
有する単一式端末装置が米国特許第４７８２２１７号明細書（Norand）に記載さ
れている。
レストランのような多くの小売状況において携帯用端末装置を備えることは望
ましい。このようにして、端末装置は特定の場所に運ぶことができ、かつトラン
ザクションがカード許可の無線通信でリアルタイムに実行される。このような端
末装置が、国際特許出願の明細書：国際公開番号ＷＯ９４／０２９０８（Telxon
）及びＷＯ９６／２６５０５（Coveley）に記載されている。
これらの端末装置はかなり有用であるが、技術の変化や利用者の要求に適合さ
せ、変更することは困難なことが明らかである。例えば、販売場所でデスクトッ
プモードで十分に動作し得るが、携帯用に使用できるように簡単に変更可能な端
末装置が必要である。これは製造コストを相当低減させ、かつ両バージョンにつ
いてより良く知っていることから、利用者のトレーニングをより簡単に行なうこ
とができる。また、特定の顧客の要求に従って端末装置を構成する際に汎用性を
改善することが望
ましい。これは、端末装置に使用されている技術の変化が急速であることから、
特に重要である。
本発明は、このような構成の端末装置を提供することを目的としている。発明の開示
本発明によれば、単一式ポイントオブセール端末装置であって、
相互係合する上側及び下側ケーシング部分からなる端末ケーシングと、
前記上側ケーシング部分内のキーパッド、表示装置及びプリンタ用紙ハウジン
グと、
トランザクションカードリーダと、
前記ケーシング内に前記プリンタ用紙ハウジング近傍に取外可能に取り付けら
れたモジュラプリンタと、
前記ケーシング内に取外可能に設けられたモジュラ通信回路と、
前記下側ケーシング部分のベース内に取外可能に設けられ、かつソケットによ
り前記キーパッド、表示装置、プリンタ、通信回路及びカードリーダに接続され
たモジュラ制御回路と、
開口を形成して前記開口に適合するインタフェース部品を有する制御回路を挿
入することにより前記端末装置を携帯用に変換し得るように、前記開口を形成す
る前記下側ケーシング部分内の手段とを備えることを特徴とする端末装置が提供
される。
前記ケーシング構造の特徴、プリンタ及び回路のモジュラ性、及び開口を形成
する下側ケーシング部分の手段により、製造中及び最終的な引渡し後の双方にお
いて大きな汎用性が可能である。前記端末装置は、モジュラ方式で容易にアップ
グレードすることができ、より最新型の特徴を提供し、または携帯用に変換する
ことができる。メンテナンスも同様により簡単である。
或る実施例では、前記キーパッド、表示装置及びプリンタ用紙ハウジングが前
記上側ケーシング部分上に一列に配置され、かつ前記ケーシン
グが、前記キーパッド、表示装置及びハウジングが整合する方向の長さが実質的
に幅よりも大きくなるような平面上細長い概ね矩形をなす。これは、スペースが
制限されている場合が多い小売店のカウンタ上に配置するのに適した非常に小型
の構成である。
好適には、前記トランザクションカードリーダが、前記整合方向にカードを通
すために前記ケーシングの一方の側部に沿って設けられた磁気カードリーダであ
る。これは小型で人間工学的な構成である。
或る実施例では、前記上側ケーシング部分が前記プリンタ用紙ハウジングのた
めのヒンジ付きカバーを支持し、前記カバーが鋭利な截紙用切刃を有する排紙ス
ロットを備える。これにより、非常に簡単な方法でロール紙を取り替えることが
できる。
好適には、前記プリンタが、前記制御回路及び通信回路の一方の側に下向きに
延長する支持ブラケット上に取外可能に取り付けられている。これにより、プリ
ンタの小型化及び容易な交換が可能になる。
或る実施例では、前記カードリーダが、クロック線及びデータ線により前記制
御回路上の制御プロセッサに直接接続された磁気カードリーダであり、かつ前記
プロセッサが、全てのクロック線及びデータ線上の受信データビットを自動的に
記憶し、カード読取り後に無効ビットを排除し、かつカード読取り後に有効ビッ
トを用いてカードデータを生成するようにプログラムされている。この直接接続
により回路構成要素の数が少なくなり、かつ制御回路が異なるタイプの磁気カー
ドリーダについて動作可能な大きな汎用性が可能となる。
或る実施例では、前記制御プロセッサが、いずれかの前記クロック線がデータ
の伝送を表示した時に全てのクロックビット及びデータビットを読み取るように
プログラムされ、各クロック表示用の前記ビットの全部が後読込処理のために単
一のアドレス指定可能なバイトに書き込まれる。好適には、前記制御プロセッサ
が、データ伝送を表示しない全てのクロックビット及びそれに関連するデータビ
ットを排除することにより前記バイトを処理するようにプログラムされている。
或る実施例では、
前記制御回路が、前記クロック及びデータ線に接続されてカード読込表示を検出
する論理ゲートを有し、かつ前記制御回路プロセッサの割込みポートに接続され
ている。
別の実施例では、前記制御回路が、印刷されるべき基本文字のみを表示する低
レベルの一般的な印刷コマンドを前記プリンタ回路に伝送するための手段を有す
る。これにより、処理回路を有する広範囲なプリンタの利用が可能になる。
好適には、前記制御回路が、ダイアルしたホストに対応するソフトウェアプロ
トコルに続く初期設定ストリングを前記通信回路に伝送するための手段を有し、
前記通信回路が、これらの信号を用いて前記通信プロセッサを介して前記制御回
路とホスト間の通信を確立するための手段を有する。
或る実施例では、前記端末装置は、０．５Ｖを超える余剰電圧レベルを供給す
る外部スイッチモード電源を更に備え、かつ前記制御回路が電力を受けるように
接続された低ドロップアウトレギュレータを有する。これにより端末装置内部で
の熱の発生が最小になり、特に小型化にとって重要である。これは、発熱を起こ
すレギュレータの両端における降下だけである。
好適には、前記電源が、不注意な切断を防止するロックを有するプラグにより
前記ケーシング内のソケットに接続され、前記ロックが前記プラグのアウタスリ
ーブにより作動する。これは、忙しい小売店カウンタにおいて信頼性を確実にす
る非常に簡単かつ効果的な手法である。
或る実施例では、前記下側ケーシング部分が、その上に前記端末装置を配置す
るクレードルの対応する形成物と相互に係合する形成物を有する。これは、クレ
ードルについての前記端末装置の使用を、そのカウンタトップの交流モード（ma
ins mode）での動作に影響を与えることなく可能にする簡単な方法である。
別の側面によれば、本発明によれば、請求項１乃至１５のいずれかに記載され
る端末装置を備えるポイントオブセール携帯端末システムであ
って、
前記通信回路がワイヤレストランシーバ回路であり、
前記端末装置が充電可能なバッテリ電源を有し、
バッテリ充電回路に接続された直流電気接点が、前記下側ケーシング部分の開
口内に挿入され、かつ信号インタフェース発光受光装置が、前記下側ケーシング
部分の信号インタフェース開口内に設けられると共に、
前記システムが、
前記端末装置を支持しつつ機械的に適合するために前記下側ケーシング部分の
前記形成物と相互に係合するための形成物と、
前記端末装置の直流電気接点に接続するための充電用探針と、
前記端末装置の前記信号発光受光装置と相互作用するための発光受光装置と、
リモート許可プロセッサと通信するための通信回路と、
前記端末装置のトランシーバ回路と通信するためのワイヤレストランシーバ回
路とを有するクレードルを更に備えることを特徴とするシステムが提供される。
これは、携帯端末装置を提供する非常に効果的な方法である。前記クレードル
上の所定位置にあるときは常に、前記端末装置は充電され、かつ前記ＬＥＤによ
り簡単な制御回路との非常に早いデータ転送が提供される。
好適には、前記ワイヤレストランシーバ回路が、それそれに無線アンテナを有
する無線周波数トランシーバ回路である。或る実施例では、前記クレードルは前
記端末装置の着座部を形成する隆起周辺部分を備える。好適には、前記クレード
ル上の形成物は突起であり、かつ前記下側ケーシング部分上の形成物は対応する
凹部である。
図面の簡単な説明
本発明は、添付図面を参照しつつ、単なる例示に過ぎないいくつかの実施態様
に関する以下の詳細な説明からより明確に理解することができ
る。
図１は、本発明のＰＯＳ端末装置を上方から見た斜視図である。
図２は、前記端末装置の底面図である。
図３は、前記端末装置の構成をより詳細に示す部分断面図である。
図４は、前記端末装置のいくつかの主要構成要素の相互接続を示す分解図であ
る。
図５は、本発明の携帯式端末装置システムの一部分を形成するクレードルの斜
視図である。
図６は、携帯ユニットのクレードルとのインタフェースを示す断面図である。
図７は、端末装置の電子回路を示す図である。
図８は、磁気カードリーダとマイクロプロセッサとの相互接続を示す図である
。
図９は、磁気カードから読み取られたデータを処理する方法を示すフロー図で
ある。
発明を実施するための最良の形態
添付図面に関し、最初に図１には、本発明のポイントオブセール（ＰＯＳ）端
末装置１が示されている。端末装置１は、上側ケーシング部分３に結合された下
側ケーシング部分２を有する。上側ケーシング部分３はキーパッド５、液晶表示
装置（ＬＣＤ）６、スマートカードリーダ７及び磁気カードリーダ８を支持する
。また、上側ケーシング部分３は、フラップ９で覆われた衝撃式又は感熱式プリ
ンタ用ロール紙のエンクロージャを備える。フラップ９は、印字された紙のため
の出口スロット10を有する。
次に図２において、下側ケーシング部分２により形成された端末装置１の底部
はバッテリパック室１１を有する。また、バッテリ充電用端子の円形開口１２と
矩形の単一のインタフェース開口１３とを含むインタフェース開口を備える。開
口１２，１３は、商用電源式デスクトップク
レードルと共に携帯端末装置として使用するように端末装置１を変換する時に使
用するためのものである。また、下側ケーシング部分２は２つの商業者カードハ
ウジング１４（それそれに２つのカードを収容する）と、下側ケーシング部分２
内に制御回路を保持するための一対の回路基板タブ１５とを備える。タブ１５に
ついては図３により詳細に示されている。最後に、下側ケーシング部分２は、携
帯端末装置として使用する際にクレードルと機械的に係合するための形成物、即
ち凹部１６を有する。
次に図３に関して、端末装置１の詳細な構成が示されている。端末装置１は、
実質的に下側ケーシング部分２の底部全体に沿って延長し、かつタブ１５によっ
て所定位置に保持された制御回路２０を有する。モジュラ通信回路２１が、ソケ
ットにより制御回路２０に電気的に接続され、かつその上に直接取り付けられて
いる。
プリンタ２５は、回路２０、２１を橋かけできるようにしかつ交換のために容
易に取外すことができるようにする一対の支持ブラケット上に取り付けられてい
る。プリンタ２５は、衝撃式のものまたは感熱式のものであってもよく、かつ実
際これら２つのタイプのものは交換可能である。下側ケーシング部分３は、図４
に示すように、ブラケット２６のための一対の垂直ガイド２７を有する。リボン
ケーブル２８が、プリンタ２５を制御回路２６に接続している。
リボンケーブル３０は、キーパッド５及びＬＣＤ６に接続されたインタフェー
ス回路３１に制御回路２０を接続している。
図３に示すように上側ケーシング部分３は、紙のロール４０を受容する湾曲し
たハウジング４１を有する。側壁部が前記紙に整合し、かつ案内フィン４２が、
前記ロール紙をほとんど全部使用した時でも、該ロールをハウジング内に保持す
る。また、上側ケーシング部分は、各トランザクション時に前記紙を切断するた
めの切刃４３を有する。長さ４４は、紙を前方に引き出して切断する様子を模式
的に示している。
上側ケーシング部分３の追加の支持部が、通信回路２０の開口を貫通
して下向きに延長し、かつ下側ケーシング部分２の底部と係合するピラー４５に
より設けられている。２つのバッテリ充電端子開口１２及び単一のインタフェー
ス開口１３内にはブランク４６が挿入されている。バッテリパック室１１は空で
、クリップさし込み式（clip-in）Ｌ字型壁部４７が挿入されている。これによ
って、電源ソケット４８の露出が可能になる。
電力は、６．０Ｖを給電する外部スイッチモードの電源によりソケット４８に
供給される。これは、５．４Ｖの最小入力から３．０Ａ及び５．０Ｖを供給する
低ドロップアウト（ＬＤＯ）レギュレータにより受け取られる。従って０．６Ｖ
の超過が、高電流を要求する期間中のプリンタにより生じる変動に拘らず、常に
正しく調整された出力が得られることを確実にしている。これにより、端末装置
の好ましくないリセットのような問題が回避される。更に、前記レギュレータの
両側には約１．０Ｖしかないので、熱の発生がほとんど無い。この後者の特徴は
、小型の端末装置構造を実現するのに非常に重要である。
次に図４に関して、端末装置１の各部分を下側ケーシング部分２内に取り付け
る方法が示されている。制御回路２０は下側ケーシング部分２の底部内に取り付
けられ、かつタブ１５により保持される。通信回路２１は制御回路２０の上部に
取り付けられる。プリンタ２５がブラケット２６を用いることにより両回路にま
たがっている。
本発明の端末装置は、上側ケーシング部分３を容易に取り外して、下側ケーシ
ング部分２内の前記制御回路または前記通信回路を交換できるようなモジュラ構
造を有する。カウンタトップ型端末装置の製造に関して言えば、このモジュール
性によりこれら回路の機能の変更が可能である。例えば、通信回路２１はそれぞ
れ適当な場合には自己のプロセッサを有するモデム回路、ＩＳＤＮ回路、または
ＬＳ２３２シリアルインタフェース回路とすることができる。プリンタ２５がそ
れ自身のプロセッサを有し、かつ前記制御回路がいずれの適当なプリンタプロセ
ッサともインタフェースするようにプログラムされているので、前記プリンタは
、
顧客の要求により容易に取り替えることができる。更に、ブラケット２６及びガ
イド２７が、簡単な機械的交換及び小型化を可能にしている。
この構成の別の利点は、前記端末装置が商用電源型デスクトップ端末装置から
、レストランのような店舗で使用するための携帯端末装置に容易に変換し得ると
いう事実である。これは、許可プロセッサとのオンライン通信のためにＩＳＤＮ
回路のような通信回路２１とインタフェースするための回路を備えていないもの
で前記制御回路を単に置きかえることによって実行される。また、新たな制御回
路２０は、バッテリ充電回路、信号インタフェースのためのＩＲ（赤外線）デバ
イス、及び充電電流を受けるためのパッドを有することになる。また、この切り
替えには、前記通信回路の無線送受信機回路との交換及びバッテリ室１１への充
電可能なバッテリの挿入が含まれる。開口１３にはＩＲ（赤外線）透過窓ガラス
が挿入される。
次に、前記端末装置を図５及び図６に示されるように、クレードル５０上に取
り付ける。クレードル５０は、端末装置１の凹部１６に適合させるための突起５
２を有するケーシング５１を備える。また、ハウジング５１内部の商用電源式給
電回路に接続された一対のばね付勢式バッテリ充電用ピン５３を備える。また、
クレードル５０は、ＩＲ透過窓ガラス５９の背後に取り付けられた４つの赤外光
デバイス５４の組を有する。クレードル５０は、図示されない商用電源用ソケッ
トを有する。ＬＥＤ５５は、電源のオン及び障害を表示するために使用され、か
つ無線アンテナ５６がクレードル５０内部のトランシーバに接続されている。
図６に関して、各ピン５３はクレードル５０のばねケース５７内に取り付けら
れている。ＩＲ受光発光装置５４がＩＲ透過窓ガラス５９の下側に取り付けられ
ている。これらは、制御回路２０に接続され、かつＩＲ透過窓ガラス６１の上方
に設けられた対応するＩＲデバイス６０と通信する。最後に、導電性ディスク６
２が開口１２内に設けられている。
端末装置は上述したように再構成した後、単にクレードル５０内に配置され、
突起５２と凹部１６とを相互係合させてケーシング５１の側壁
間に固定するように着座させる。商用電源がクレードル５０に供給され、かつ整
流した後にばね付勢されたピン５３及び端末装置の開口１２内に挿入されたディ
スク６２を介して充電電流として供給される。この端末装置の相互係合関係は、
ピン５３及びディスク６２の構成と、それらがばね付勢されているという事実か
ら、自己洗浄性及び信頼性を有する。マイクロプロセッサ信号は、ＩＲデバイス
５４に適合する端末装置の制御回路２０上に取り付けられた赤外線デバイスを介
して通信される。
従って、本発明の端末装置は、携帯端末装置として使用するように容易に構成
し得ることが分かる。このように用いる場合には、電力供給を受けてバッテリを
充電し、かつピン５３を介してデスクトップ動作の電力を供給する。レストラン
においてテーブルに移動させるようにクレードル５０から持ち上げた場合には、
バッテリ室１１内のバッテリが電力を供給し、かつトランシーバ回路及びアンテ
ナを介してクレードル５０と通信する。これにより、カード許可のための許可プ
ロセッサとのリアルタイム通信が可能である。クレードル５０上に再配置した場
合には、ピン５３を介して充電され、かつ通信のためにＩＲ・ＬＥＤが使用され
る。このタイプの通信はシリアルで変調がない。変調は、周辺の光が前記ＩＲデ
バイスにアクセスしないような機械的構成により回避される。また、前記ＩＲデ
バイスにより携帯端末装置のオフライン使用が、前記クレードルを介して許可プ
ロセッサデータを後でアップロードするためのチャネルを設けることによって可
能である。
次に図７、図８及び図９に関して、端末装置１の電子的動作がより詳細に示さ
れている。端末装置１は、総合的な電子回路７０を有し、図７において類似部分
には同じ参照符号が与えられている。制御回路２０は、図示するように各メモリ
回路に接続されかつスマートカードリーダ７、磁気カードリーダ８及び商業者カ
ードリーダ１４に接続された１６ビットマイクロプロセッサ７１を有する。マイ
クロプロセッサ７１は、シリアルリンクによりインタフェース回路３２の別個の
８ビットマイクロプロセッサ７３に接続されている。これはキーパッド５、実時
間クロック
及びＬＣＤ６に接続されている。また、図示するように様々なメモリ回路に接続
されている。
次にマイクロプロセッサ７３は、プリンタ２５を制御する８ビットマイクロプ
ロセッサ７４に接続されている。別のシリアルリンクにより、マイクロプロセッ
サ７３が通信回路２１の８ビットマイクロプロセッサ７５に接続されている。こ
の電子的構成は、印刷のため及び通信のために別個のマイクロプロセッサを設け
ることによりモジュラ性を可能にしている。前記シリアルリンクは、相互に係合
するプラグとソケットにより設けられる。制御用マイクロプロセッサ７１，７３
がＡＳＣＩＩシリアルデータをプリンタマイクロプロセッサ７４に伝送し、順に
バッファリングされて印刷される。このプロトコルがプリンタの交換性を可能に
している。ダイアルされたホストに対応するソフトウェアプロトコルの前に初期
設定ストリングが通信マイクロプロセッサ７５に伝送される。後者が前記ホスト
との通信を開き、これがマイクロプロセッサ７１、７３により維持される。同様
に、このインタフェース方法によりモジュール性が可能になる。
本発明の重要な側面は、カードリーダ８で読み込まれた磁気カードからのデー
タを読み込むために必要な回路の部分が簡単なことである。図８に示すように、
カードリーダ８は、６本の線即ち３本のクロック線と関連するデータ線とにより
マイクロプロセッサ７１に接続されている。これらはＣＬＫ１、Ｄ１、ＣＬＫ２
、Ｄ２、ＣＬＫ３、及びＤ３により表示されている。これらの線はＡＮＤゲート
８１により監視される。
データが読み込まれる様子について図９のフロー図を参照して説明する。デー
タは３つのトラックから、それらは同期していないので独立方式で読み込まれる
。
ステップ９０において、マイクロプロセッサ７１は、クロック信号がローにな
るとゲート８１から割り込みを受ける。これはステップ８５により示されている
。これによりマイクロプロセッサ７１が全ビット、即ちクロック信号ＣＬＫ１、
ＣＬＫ２、ＣＬＫ３及びデータ信号Ｄ１、Ｄ
２、Ｄ３の双方を読み込む。図９に示す信号９６に関して、クロック信号の矢印
は、マイクロプロセッサ７１が全信号レベルを読取った時間を表示している。ク
ロック信号ＣＬＫ１とデータ信号Ｄ１との間の破線は、各サイクルについてのデ
ータレベルを表示している。いずれかのクロックサイクルにおける立下りエッジ
について、マイクロプロセッサ７１は同様に図９に示される８ビットバイト９７
を書き込む。最初の２つのビットは余分なものである。
このタスクは、図９におけるステップ９２により示され、あらゆるクロック信
号の全ての立下りエッジについて繰り返される。これは、全ビットがマイクロプ
ロセッサ７１に接続されたＲＡＭに単にバッファされるだけの非常に早くかつ簡
単な動作である。カード読み込みが完了すると、ステップ９４において、マイク
ロプロセッサ７１が次に各バイト９７を読み込み、かつ無効ビットを排除する。
これは、順に各クロックビットを読み込むことにより実行され、かつ高い値を有
する場合には、クロックビット及び関連するデータビット双方を排除する。この
動作は非常に早いアセンブラレベルのプログラムにより実行され、非常に早くか
つ効率的なカードの読み込みが得られる。カードリーダ８とマイクロプロセッサ
７１との間における複雑なゲート回路の必要性が回避され、その代わりにカード
リーダ８とマイクロプロセッサ７１のポート間の直接接続が設けられる。本発明
のこの特徴は、応答時間を犠牲にすることなく複雑性を少なくする点で特に有用
であることが分かった。
再び図７に関して、マイクロプロセッサ７４は、行の印刷を開始する前に、Ｈ
、Ｌ、Ｅ、Ｆ、Ｔ及びＺのような実質的に水平な構成要素を有するアルファベッ
トの全文字を記憶することにより感熱式プリンタを制御するようにプログラムさ
れ、前記プロセッサはその行にそのような文字がいくつあるかを決定し、かつ予
め設定された閾値の２０文字を超える場合には、マイクロプロセッサ７４はその
行の印刷を６つの区分に分ける。これにより、さもなければ端末装置内で電源の
問題を生じさせることになる過大な数の加熱エレメントを同時に加熱することに
よる同時
印刷が回避される。マイクロプロセッサ７４は知的に動作し、マイクロプロセッ
サ７３からフラットなＡＳＣＩＩストリングのみを受け取る。従って、前記プリ
ンタは顧客の要求に対してアップグレードするためまたは再構成するために非常
に簡単に交換することができる。
本発明の携帯端末システムは、商用電源式端末装置に非常に類似した方法で動
作することから、商業者のオペレータにとって非常に簡単に使用できるものであ
ることがわかる。これによりオペレータのトレーニングが簡単にできる。携帯端
末システムの別の特徴は、複数の携帯端末システムについてコストを非常に低く
維持できるという事実である。これは、単一のマスタクレードルにより全ての携
帯端末について通信機能が与えられ、充電機能のみを有する「ダミー」のクレー
ドルが各携帯端末に設けられているからである。
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、その構成及び詳細な部分
において本発明の技術的範囲内において様々に変更することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成１１年９月２２日（１９９９．９．２２）
【補正内容】
（１）請求の範囲を別紙の通り訂正する。
（２）明細書第１３頁第１２行の後に行を変えて、「請求の範囲の記載に使用さ
れる『からなり』の文言は、『を含み』を意味するものと理解されるように非制
限的に読むべきものと理解される。更に請求の範囲の記載に使用される『からな
る』の文言は、『を含む』を意味するものと理解されるように非制限的に読むも
のと理解すべきである。」を挿入する。
（別紙）
（請求の範囲）
１．単一式ポイントオブセール端末装置であって、
相互係合する上側及び下側ケーシング部分からなる端末ケーシングと、
前記上側ケーシング部分内のキーパッド、表示装置及びプリンタ用紙ハウジン
グと、
トランザクションカードリーダと、
前記ケーシング内に前記プリンタ用紙ハウジング近傍に取外可能に取り付けら
れたモジュラプリンタと、
前記ケーシング内に取外可能に設けられたモジュラ通信回路と、
前記下側ケーシング部分のベース内に取外可能に設けられ、かつソケットによ
り前記キーパッド、表示装置、プリンタ、通信回路及びカードリーダに接続され
たモジュラ制御回路と、
開口を形成して前記開口に適合するインタフェース部品を有する制御回路を挿
入することにより前記端末装置を携帯用に変換し得るように、前記開口を形成す
る前記下側ケーシング部分内の手段とを備えることを特徴とする端末装置。
２．前記キーパッド、表示装置及びプリンタ用紙ハウジングが前記上側ケーシン
グ部分上に一列に配置され、かつ前記ケーシングが、前記キーパッド、表示装置
及びハウジングが整合する方向の長さが実質的に幅よりも大きくなるような平面
上細長い概ね矩形をなすことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
３．前記トランザクションカードリーダが、前記整合方向にカードを通すために
前記ケーシングの一方の側部に沿って設けられた磁気カードリーダであることを
特徴とする請求項２に記載の端末装置。
４．前記上側ケーシング部分が前記プリンタ用紙ハウジングのためのヒンジ付き
カバーを支持し、前記カバーが鋭利な截紙用切刃を有する排紙スロットを備える
ことを特徴とする請求項２または３に記載の端末装置。
５．前記プリンタが、前記制御回路及び通信回路の一方の側に下向きに延長する
支持ブラケット上に取外可能に取り付けられていることを特徴とする請求項１乃
至４のいずれかに記載の端末装置。
６．前記カードリーダが、クロック線及びデータ線により前記制御回路上の制御
プロセッサに直接接続された磁気カードリーダであり、かつ前記プロセッサが、
全てのクロック線及びデータ線上の受信データビットを自動的に記憶し、カード
読取り後に無効ビットを排除し、かつカード読取り後に有効ビットを用いてカー
ドデータを生成するようにプログラムされていることを特徴とする請求項１乃至
５のいずれかに記載の端末装置。
７．前記制御プロセッサが、いずれかの前記クロック線がデータの伝送を表示し
た時に全てのクロックビット及びデータビットを読み取るようにプログラムされ
、各クロック表示用の前記ビットの全部が後読込処理のために単一のアドレス指
定可能なバイトに書き込まれることを特徴とする請求項６に記載の端末装置。
８．前記制御プロセッサが、データ伝送を表示しない全てのクロックビット及び
それに関連するデータビットを排除することにより前記バイトを処理するように
プログラムされていることを特徴とする請求項７に記載の端末装置。
９．前記制御回路が、前記クロック及びデータ線に接続されてカード読込表示を
検出する論理ゲートを有し、かつ前記制御回路プロセッサの割込みポートに接続
されていることを特徴とする請求項８に記載の端末装置。
１０．前記制御回路が、印刷されるべき基本文字のみを表示する低レベルの一般
的な印刷コマンドを前記プリンタ回路に伝送するための手段を有することを特徴
とする請求項１乃至９のいずれかに記載の端末装置。
１１．前記制御回路が、ダイアルしたホストに対応するソフトウェアプロトコル
に続く初期設定ストリングを前記通信回路に伝送するための手段を有し、前記通
信回路が、これらの信号を用いて前記通信プロセッサ
を介して前記制御回路とホスト間の通信を確立するための手段を有することを特
徴とする請求項１乃至１０のいずれかに記載の端末装置。
１２．０．５Ｖを超える余剰電圧レベルを供給する外部スイッチモード電源を更
に備え、かつ前記制御回路が電力を受けるように接続された低ドロップアウトレ
ギュレータを有することを特徴とする請求項１乃至１１いずれかに記載の端末装
置。
１３．前記電源が、不注意な切断を防止するロックを有するプラグにより前記ケ
ーシング内のソケットに接続され、前記ロックが前記プラグのアウタスリーブに
より作動することを特徴とする請求項１２に記載の端末装置。
１４．前記下側ケーシング部分が、その上に前記端末装置を配置するクレードル
の対応する形成物と相互に係合する形成物を有することを特徴とする請求項１乃
至１３のいずれかに記載の端末装置。１５
．請求項１乃至１４のいずれかに記載される端末装置を備えるポイントオブ
セール携帯端末システムであって、
前記通信回路がワイヤレストランシーバ回路であり、
前記端末装置が充電可能なバッテリ電源を有し、
バッテリ充電回路に接続された直流電気接点が、前記下側ケーシング部分の開
口内に挿入され、かつ信号インタフェース発光受光装置が、前記下側ケーシング
部分の信号インタフェース開口内に設けられると共に、
前記システムが、
前記端末装置を支持しつつ機械的に適合するために前記下側ケーシング部分の
前記形成物と相互に係合するための形成物と、
前記端末装置の直流電気接点に接続するための充電用探針と、
前記端末装置の前記信号発光受光装置と相互作用するための発光受光装置と、
リモート許可プロセッサと通信するための通信回路と、
前記端末装置のトランシーバ回路と通信するためのワイヤレストランシーバ回
路とを有するクレードルを更に備えることを特徴とするシステ
ム。１６
．前記ワイヤレストランシーバ回路が、それそれに無線アンテナを有する無
線周波数トランシーバ回路であることを特徴とする請求項１５に記載のシステム
。１７
．前記クレードルが、前記端末装置の着座部を形成する隆起周辺部分を有す
ることを特徴とする請求項１５又は１６に記載のシステム。１８
．前記クレードル上の形成物が突起からなり、かつ前記下側ケーシング部分
上の形成物が対応する凹部であることを特徴とする請求項１５乃至１７のいずれ
かに記載のシステム。
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(81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，
ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ
Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ
，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，
ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ
Ｄ，ＳＺ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ
，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ
，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，
ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ
Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ
，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，
ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，Ｎ
Ｚ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ
，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，
ＵＺ，ＶＮ
(72)発明者 ブロフィー，ローレンス
アイルランド共和国・ダブリン・８、クッ
ク・ストリート、フライア・クロース・６
(72)発明者 マデン，デニス
アイルランド共和国・カウンティ・ダブリ
ン、ブラックロック、グリーン・ロード・
26
(72)発明者 マクガイア，ジョン
アイルランド共和国・ダブリン・18、レパ
ーズタウン、サウス・カウンティ・ビジネ
ス・パーク、シー／オー・トリンテック・
リミテッド（番地なし)
(72)発明者 ミーハン，クリストファー
アイルランド共和国・カウンティ・ダブリ
ン、ブラックロック、クロイスター・アベ
ニュー・11
(72)発明者 マクガイア，シリル
アイルランド共和国・カウンティ・ダブリ
ン、ダルキィ、ノックナクリー・パーク・
12