JP2001512367A - 繊維状物質の供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 一方は固定式で他方は回転式の対向する２つの叩解手段（１１、１２）を有するリファイナ用の供給装置。その叩解手段には叩解部材（１４、１５）が備えられ、この叩解部材（１４、１５）は、それら自体の間に、リグノセルロース繊維状物質を処理するための叩解領域（１６）を有する叩解ギャップ（１７）を形成し、供給装置（２２）は、少なくとも１つのストリップ（２４）を有する円形ディスク（２３）を備え、このストリップ（２４）はディスクの中心に近い位置から放射状に外側に向かってディスクの周囲まで延び、その上端の大部分に沿ってストリップの両側に対称的に突き出るルーフ（２５）が備えられ、また供給装置（２２）は回転式叩解手段（１２）の中央に配置され、ストリップ（２４）は固定精製手段（１１）の中央材料供給開口（１９）に面する。

Description

【発明の詳細な説明】 繊維状物質の供給装置 本発明は、リファイナにおけるリグノセルロース繊維状物質の処理装置であっ て、対向し相互に関して回転する叩解手段を備え、この叩解手段に備えられた叩 解部材間に材料を処理するための叩解領域を有する叩解ギャップが形成される処 理装置に関する。材料は、固定式叩解部材内の中央開口を通って叩解領域内側に 放射状に位置する供給領域に供給される。本発明は、特に、材料の供給装置に関 する。 本発明による装置は、リファイナ砕木パルプ（ＲＭＰ）、サーモメカニカルパ ルプ（ＴＭＰ）、ケミグランドパルプ（ＣＭＰ）、ケミサーモメカニカルパルプ （ＣＴＭＰ）等、様々な種類の機械パルプの製造に使用することができる。出発 材料は木片もしくは多少とも処理を施したパルプでよい。 供給領域の内側部分においては、供給された材料に対する遠心力の効果が少な い。これは、固定式叩解部材の開口を介して供給される材料が、供給領域を通っ て外側に置かれた叩解領域 に十分な速度で供給されないことを意味する。その結果、材料が供給領域に詰ま り易く、摩擦損失を来たしかつ供給が不均一となり、そのためにパルプの品質が 劣化する。これらの問題を克服するため、たとえば翼、ブレード、ストリップ等 の様々な機械的供給装置が供給領域に配置される。しかしながら、これらの装置 は満足に機能せず、とりわけ、回転式叩解手段が逆転する設計の場合に不満足で あった。パルプ製造の際には、叩解部材の寿命を長くするために、叩解手段を逆 回転可能とするよう望まれることが多い。 本発明による供給装置は、材料を有効に供給すると同時に供給領域を通る速さ を加速し、かつ同時に叩解手段の効果を維持しながらその逆転を可能とすること により、上述の問題を解決する。また、効果的な供給によってリファイナのエネ ルギー消費の低減にも貢献する。 本発明による供給装置は、少なくとも１つの放射状ストリップを有するディス クを備え、ストリップにはその上端の大部分に沿ってルーフが備えられ、ルーフ はストリップの両側に対称に突出する。供給装置は、回転式叩解手段上で固定式 叩解手段の材料供給開口正面に置くためのものである。 供給装置の設計により、供給された材料は一つ又は複数のストリップによって 外方向に加速され、同時にストリップのルーフ下に閉じ込められる。ストリップ 沿いのルーフの幅と高さは、大きすぎて固定式叩解手段を介する材料供給を妨げ ないように適応しなければならない。しかし、ルーフは供給領域を通って叩解領 域への外方向の材料運搬が確実に行われるように十分に広くなければならない。 本発明の特徴は、請求の範囲から明らかである。 以下に本発明の実施形態を、添付図面を参照してさらに詳細に説明する。 第１図は、本発明による供給装置を備えたリファイナの断面図である。 第２図は、供給装置の一実施形態を示す図である。 第３図は、第２図のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。 第１図に示すリファイナは、リファイナハウジング１０を備え、このハウジン グ内に固定式叩解手段１１（本図ではリファイナの端壁）およびロータリシャフ ト１３に取り付けられた対向する回転式叩解手段１２が配置される。叩解手段１ １、１２にはそれぞれ叩解部材１４および１５が備えられ、その間に叩 解ギャップ１７内の叩解領域１６が形成される。叩解ギャップ１７は、内部に位 置する供給領域１８を備える。固定式叩解手段１１には処理される材料のための 中央供給開口１９が形成される。材料のスクリューフィーダ２０が供給開口１９ に接続される。リファイナハウジング１０には叩解ギャップで処理されパルプに なった材料が通過する出口２１が設けられる。 回転式叩解手段には中央供給装置２２が置かれ、中央供給装置はストリップ２ ４付きの円形ディスク２３を備え、ストリップはディスク中心に近い位置から放 射状に外側に向かってディスク周囲に延びる。ストリップの数は、少なくとも１ つは必要であり、少なくとも２つが適当であるが、２〜３が望ましい。ストリッ プには、その上端の大部分に沿ってルーフ２５が備えられ、ルーフはストリップ の両側に対称に突出する。 第２図から第４図の実施形態によれば、ディスク２３にハブ２６が形成され、 そこから３つの放射状ストリップ２４が延びる。ルーフ２５はハブの所を開けた ままにしてストリップ２４に従って外方向に延びるが、実質的にストリップの外 端にまで延びることが望ましい。また、ルーフ２５およびストリップ２４をディ スク２３の中心まで完全に延ばすことも可能である。 ストリップの高さは外方向に減少することにより、外側に位置して外側にいくに つれて先細りする叩解領域１６に適合する。 第１図によれば、ディスク２３の径は供給開口１９の径に見合う。あるいは、 ディスク２３およびストリップ２４はさらに叩解ギャップ１７内に延伸させるこ ともできる。図示のリファイナの叩解手段は平坦であるが、叩解ギャップの外側 部分を円錐形にすることもできる。 供給装置２２は、両回転方向への供給を可能とするために対称に設計される。 スクリューフィーダ２０によってリファイナ内に供給される材料は、供給装置 のストリップ２４に捉えられ、ルーフ２５下で閉じ込められてストリップに沿っ て外側に加速される。後方向に流れるスチームによる乱れは、同時に最小化され る。 もちろん、本発明は図示の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲の 権利範囲内で変形可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．一方は固定式で他方は回転式の対向する２つの叩解手段（１１、１２）を有 するリファイナ用の供給装置であって、その叩解手段には叩解部材（１４、１５ ）が備えられ、この叩解部材（１４、１５）は、それら自体の間に、リグノセル ロース繊維状物質を処理するための叩解領域（１６）を有する叩解ギャップ（１ ７）を形成し、供給装置（２２）が、少なくとも１つのストリップ（２４）を有 する円形ディスク（２３）を備え、このストリップ（２４）はディスクの中心に 近い位置から放射状に外側に向かってディスクの周囲まで延び、その上端の大部 分に沿ってストリップの両側に対称的に突き出るルーフ（２５）が備えられ、ま た供給装置（２２）は回転式叩解手段（１２）の中央に配置され、ストリップ（ ２４）は固定精製手段（１１）の中央材料供給開口（１９）に面することを特徴 とする供給装置。 ２．円形ディスク（２３）に少なくとも２つのストリップ（２４）が備えられる ことを特徴とする請求の範囲第１項に記載の供給装置。 ３．ストリップ（２４）の高さが放射状に外側に向かって減少することを特徴と する請求の範囲第１項または第２項に記載の供給装置。 ４．ルーフ（２５）が中央から実質的に外側に向かってストリップ（２４）の外 端まで延びることを特徴とする請求の範囲第１項から第３項のいずれか一項に記 載の供給装置。