JP2001510322A - 18番染色体長腕(18q)上のマーカーに相関する両極性気分障害の治療法 - Google Patents

18番染色体長腕(18q)上のマーカーに相関する両極性気分障害の治療法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、個人において、両極性気分障害の遺伝子座の存在を検出する方法に向けられている。この方法は、18番染色体長腕上のD18S469およびD18S554の間にあるDNA多型の存在についてDNAサンプルを分析することを含んでいる。ここで、前記DNA多型は両極性気分障害のひとつの型に相関している。最初、本発明は、18番染色体長腕上の18q22-q23領域に位置する両極性気分障害の感受性遺伝子の強力な証拠を提供する。本明細は、その領域の地図を精密に作るために、連鎖分析および18q22-q23領域の遺伝的マーカーを利用すること、および、個人において両極性気分障害を遺伝的に診断(遺伝子型決定)するために、両極性気分障害の表現型による診断を確認するために、特定の遺伝子型サブタイプの患者にとって適切な治療法を決定するために、遺伝的マーカーを利用すること、を記載する。また、BP-Iの遺伝的連鎖分析に有用な単離されたポリヌクレオチド、およびその様な単離されたポリヌクレオチドを得る方法も記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 18番染色体長腕(18q)上のマーカーに相関する両極性気分障害の治療法 序 背景 両極性気分障害(Bipolar mood disorder,BP) 躁鬱病、すなわち両極性気分障害は、高揚した気分(躁病)および抑鬱の発作 によって特徴づけられるもので、最も流行っていて、そして潜在的に破壊的な精 神医学上の症候群の中のひとつである。最も重症で診療的に特徴があるBPの型は 、BP-I(重症両極性気分障害、severe bipolar mood disorder)およびSAD-M(分 裂情動性障害躁病型、schizoaffective disorder manic type)であり、これらは 躁病の完全発作を少なくとも一回起こすという特色があるが、重症の鬱病(気分 の落ち込みすなわち抑鬱、およびそれに付随する、睡眠、食事、および性活動な どの周期的な行動の障害によって定義される)の発作の有無には関係しない。軽 症のBPの型は、BP-IIであり、軽躁および重症の抑鬱を伴った両極性気分障害で ある。BP-Iは、病因学的にはより異質である症候群、例えば、表現型がより広く 定義されている、単極性重症抑鬱症(unipolar major depressive disorder,MDD )を保持する家系において、しばしば一緒に見られる。Mclnnes,L.A.and Freim er,N.B.,Mapping genes for psychiatric disorders and behavioral traits ,Curr.Opin.in Genet.and Develop.,5:376-381(1995)を参照のこと。 BPを患った個人の治療 米国では、概算2-3百万の人々が、BP-Iに罹っている。現在では、代表的には 、the American Psychiatric Association's Diagnostic and Statistical Manu al of Mental Disorders(DSM)の最新版に示されている臨床判定を用いることに よって、多くの人が両極性気分障害であると診断される。BPであると診断された 個人を治療するために、多くの薬、例えば、リチウム塩、カルバマゼピン(carba mazepine)およびバルプロン酸(valproic acid)が使われてきた。しかし、現在用 いられている薬剤では、重症のBP-I(以下BP-Iとする)であると診断された全ての 個人を治療することはできない。BP-Iと診断された個人の約60-70%のみにおいて 、薬物治療は有効である。さらに、BP-Iに罹った特定の個人にとって、どの薬物 治療が有効であるかを予測することは現在不可能である。一般的には、診断時に 、羅患者に有効である薬が判明するまで、次々に別の薬が処方される。 有効な薬物治療を早期に処方することは、例えば、極端に危険な躁病の発作の 回避、および、効果的な治療が見つからない場合に進行性に悪化する危険の回避 などの、いくつかの理由から重要である。また、適切な治療は、BP-I患者の躁病 発作を押さえることができるだろう。これらの発作は、また危険であり、自殺率 が高いという特徴がある。この疾患が広く蔓延し、同時に入院、社会心理学的な 傷害、自殺および薬物乱用が頻繁に発生することから、BP-Iは公衆衛生の主要な 課題となっている。 両極性気分障害の遺伝的基礎 複数の遺伝子によって引き起こされていると信じられている一般の疾患、例え ばBP-I、の遺伝子をマッピングすることは、表現型の典型的に不正確な定義、病 因の不均一性、および、その疾患形質の 遺伝的伝達様式の不確定性のために、複雑化している。 精神医学上の障害に関して、羅患した遺伝子型を保持すると思われる個人と、 遺伝的には羅患していない個人を区別することには、かなり曖昧な部分がある。 例えば、BPに羅患している表現型は、気分障害:BP-I,SAD-M,MDD,およびBP-I Iを構成している大きな診断分類群の一つまたは複数を含んで、定義され得る。 よって、精神医学の遺伝学者が直面する最も困難な問題の一つは、明示された 表現型の有効性が明確でないことにある。なぜなら臨床診断は、診療所での診察 および主観的な報告にのみ基づいているからである。また、精神障害などの複合 形質においては、その形質の原因遺伝子を、遺伝学的にマッピングするのは以下 の理由から困難である:(1)BP-I表現型は、単一遺伝子座に起因する、古典的な メンデルの劣性または優性遺伝様式を示さない。(2)遺伝子の不完全な浸透率 があるかもしれない。すなわち素因となる対立遺伝子を受け継いだ個人は、発病 しないこともある。(3)フェノコピー(phenicopy)、表現型模写現象が起きるか もしれない。すなわち素因となる対立遺伝子を受け継がない個人も、それにも関 わらず、環境要因またはランダムな要因によって発病することがある。(4)遺伝 的不均一性があるかもしれない。その場合、いくつかの遺伝子のいずれか一つの 変異によって、同じ表現型になるかもしれない。 BP-Iおよび臨床的に同様な診断カテゴリーに含まれるSAD-Mに関連する、一つ または複数の主要な遺伝子の存在が、分離分析および双生児の研究から支持され ている(Bertelson et al.,1977;Freimer and Reus,1992;Pauls et al.,1992) 。しかし、BP-I遺伝子の染色体上の位置を同定する努力は、残念な結果に終わっ た。すなわちBP-Iと、X染色体および11番染色体上のマーカーとの、連鎖の報告 は、独立に再現することができなかったし、また元の家系の再分 析においても確認できなかった(Baron et al.,1987;Egeland et al.,1987;Kels oe et al.,1989;Baron et al.,1993)。最近の研究では、BP遺伝子は18番染色体 (動原体周辺領域)および21番染色体長腕(21q)上に位置する可能性が示唆され たが、どちらの場合も提示された候補領域は、よく限定されておらず、どちらの 位置に関しても不確実な支持しかない(Berrettirli et al.(1994)Proc.Natl. Acad.Sci.USA,91,5918-5921,Murray,J.C.,et al.(1994)Science 265,2 049-2054;Pauls et al.,Am.J.Hum.Genet.57:636-643(1995);Maier et al. ,Psych.Res.59:7-15(1995);Straub et al.,Nature Genet.,8:291-296(199 4))。 BPには、主要な遺伝子成分があることを示す証拠が多くあるが、連鎖の研究か ら明確にBP遺伝子の位置を限局することには、未だに成功していない。これは、 主に、単純メンデル性疾患の遺伝子をマッピングするのに適した方法、すなわち 疾患遺伝子の位置を明確に指示する高いロッドスコアを見つけることを期待する 連鎖解析を用いて、精神疾患のマッピング研究が一般に行われているからである 。しかし、BPの連鎖の初期研究を追跡調査したところ、単一な位置での、極端に 高いロッドスコアでさえ偽陽性であり得ることが示された(Egeland et al.,Nat ure325:783-787(1987);Baron et al.,Nature 326:289-292(1987);Kelsoe et al .,Nature342:238-243(1989);and Baron et al.,Nature Genet.3:49-55(1993)) 。この様な初期の研究では、情報価値のないマーカーをかなり用いており、しか も患者を同定する厳密な判定基準を用いていなかった。連鎖不平衡分析(Linkage disequilibrium(LD)analysis) 連鎖不平衡分析は、疾患遺伝子をマッピングするための強力な方法であり、特 に複合形質を研究するために有効であろう。LDマッピ ングは、次に記す期待に基づいている:ある集団のいかなる2人に対しても、数 世代を超えて組み換え現象が起きれば、彼らのゲノムは混合されるであろう。従 って彼らは、彼らの先祖に共通なものを共有することは少ないことが期待される 。しかし彼らが、共通の先祖から受け継いだ疾患に羅患している場合、この疾患 の原因遺伝子とそれに隣接するマーカーは、先祖から変化することなしに、すな わち同祖的に(identical by descent,IBD)受け継がれる可能性が高い。(同祖 的に)共有される領域の大きさは、羅患者とその先祖を隔てる世代数に逆比例す る。よって「古い」集団の方が、精密なマッピングに適しており、最近創立した 集団は、LDを用いて疾患遺伝子の位置を大まかに限局するために適している(Ho uwen et al.,1994,in particular FIG.3 and accompanying text)。フィン ランドで行われたLD研究のいくつかの成功例(de la Chapelle,1993)に示された ように、隔離されている集団は、創始者の数が典型的に少ないので、それらはLD 法を用いたアプローチに特に適している。 LD分析は、いくつかのポジショナルクローニングにおいて用いられたが(Kerem et al.,1989;MacDonald et al.,1992;Petruknin et al.,1993;Hastbacka et al .,1992 and 1994)、しかしどの場合も、初期の位置決定は、従来の連鎖法を用い て行われた。ポジショナルクローニングとは、生化学的な機能とは関係なしに、 単に染色体上の位置を基にして遺伝子を同定することである。Lander and Botst ein(1986)は、LDマッピングを用いて、従来の連鎖分析なしに、疾患遺伝子座 についてヒトゲノムをスクリーニングすることができることを提唱した。このア プローチは、ゲノムをカバーする位置決定されたマーカーの組が使えるようにな るまでは、実際的ではなかった(Weissenbach et al.,1992)。LDマッピングを使 ったゲノムスクリーニングの実効性は、出願者らによって現在証明される。 重症両極性気分障害の原因遺伝子の染色体上の位置を同定することによって、 羅患した家系内の個人の診断、治療および遺伝相談を促進することができる。 この障害は重篤であり、そして純粋な表現型によるBP-Iの診断には限界がある ので、臨床診断を確認するために、BP-I患者を遺伝的にサブタイプに分けて、そ の遺伝子型のサブタイプに基づいて、適切な治療法を決める必要が非常にある。 本発明は、遺伝的連鎖分析およびハプロタイプ分析を用いて、18番染色体長腕 (18q)に両極性気分障害の原因遺伝子がある個人を同定することを含んでいる。 さらに、本発明は、両極性気分障害の感受性遺伝子に連鎖するマーカーを提供す る。それによって、研究者は将来、その染色体の小さな領域に分析を集中できる ようになり、そして18qに位置する両極性気分障害の遺伝子の配列決定が加速さ れるだろう。 本発明の要約 本発明は、個人において、両極性気分障害の感受性遺伝子座の存在を検出する 方法を意図している。この方法は、18番染色体長腕上のマーカーD18S469およびD 18S554の間にある、両極性気分障害の形成に相関しているDNA多型の存在につい て、DNAサンプルを分析することを含んでなる。本発明は、個人の両極性気分障 害を遺伝的に診断するために、そして両極性気分障害の表現型による診断を確認 するために、18qのマーカーD18S469およびD18S554を含む間で、おおよそ6から7c M間隔で遺伝的マーカーを使うことを含んでいる。 次の例では、本発明は、マーカーD18S469およびD18S554を含む間の領域に位置 するひとつまたは複数のDNA多型を同定すること、 そしてそのひとつまたは複数の前記DNA多型の有無について、表現型によって両 極性気分障害と診断された個人のDNAサンプルを分析することによって、両極性 気分障害をサブタイプに分類する方法を提供する。 さらに次の例では、本発明の方法は、両極性気分障害と診断された個人を治療 する方法を含んでおり、その方法は、18qのマーカーD18S469およびD18S554間の 領域に位置するひとつまたは複数のDNA多型を同定すること、そしてそのひとつ または複数の前記DNA多型の存在の有無について、表現型によって両極性気分障 害と診断された個人のDNAサンプルを分析すること、そして、その18番染色体の6 から7cMの領域内に特定の遺伝子型を持つ個人に対して、最も効果的な治療計画 を選択すること、を含んでなる。 図の簡単な説明 図1は、2つの家系CR001およびCR004の家系図を示している。羅患者を黒記号 で示す。死亡者を対角線スラッシュで示す。ID番号の下に各個人のハプロタイプ (得ることができた場合)の略図を示す。組換えを-xで、血縁結婚を二重線で、 保存されているハプロタイプをハプロタイプの棒枠内に黒ぬりで示す。CR004の 大きな保存領域を点描で、CR001の大きな保存領域を破線枠で示す。ハプロタイ プの棒枠の下のIは、推定したハプロタイプであること、?は相が確実でないこ とを示す。CR001およびCR004間の結びつきは、18世紀の創設者夫婦に遡り、個人 III-6およびI-4を結ぶ破線によって示す。 図2は、ヒトゲノム全域をカバーするマーカーに関する、カバー範囲のための 任意の閾値を超えたロッドスコア(lod score)の表である。18q22-q23領域近傍の マーカーであるD18S1161を含む、18番 染色体上のマーカーについて、ロッドスコアを示している。 図3は、各染色体に関する、家系のゲノムスクリーニング研究において用いら れる、マーカーのカバー範囲の程度を示している。カバー範囲とは、用いたモデ ルに基づいて、BP-Iに真に連鎖しているマーカーについて(両家系複合データに おいて)少なくとも1.6のロッドスコアが検出される領域として定義される。( この閾値において)カバーされない範囲には影をつけていない。CR001、CR004ま たはその複合データにおいて、ロッドスコアが、カバー範囲のための、経験的に 決定した閾値を超えたマーカーについて、染色体上のおおよその位置を示す。染 色体の右に付けた記号は、そのマーカーにおいて閾値を越えたことを示す。丸印 は、CR001において、そのマーカーのロッドスコアが閾値0.8を越えたことを示し 、ダイアモンド印は、CR004において、ロッドスコアが閾値1.2を越えたことを示 し、星印は、両家系複合データにおいて、ロッドスコアが閾値1.6を越えたこと を示す。 図4Aおよび4Bは、家系のゲノムスクリーニングにおいてタイピングされた473 個のマイクロサテライトマーカーについて、両家系複合サンプルにおける、ある シータ(theta)での、ロッドスコアの最大確度概算(maximum likelihood estimat e)を示す。あるシータでのMLEは、異なる色で表している:赤、シータ<0.10; 緑、0.10≦シータ≦0.40;青、シータ≧0.40。ただし、X軸(pterからの距離) の目盛は染色体毎に違っている。 図5Aでは、2つの家系CR001およびCR004の羅患者について、共有されたマーカ ーのハプロタイプの観察を示す。実線で囲まれた影なしの領域は、CR004におい て保存された最も広範囲なハプロタイプであり、破線で囲まれた影なしの部分は 、CR001において保存された最も広範囲なハプロタイプである。影のある領域は 、D18S1009 からD18S554まで広がっているハプロタイプを示しており、そして両方のより大 きいハプロタイプに共通である。最初の列のID番号は、図1に示した家系図を参 照している。残りの列は、表示されたマーカーの対立遺伝子のサイズを示してい る。*は、不確実なハプロタイプを示す。#は、個人が、影つきハプロタイプを 2コピー受け取ったことを示す(両ハプロタイプは表示されている)。@は推論 したハプロタイプを示す。ハプロタイプのタイピングに使ったマーカーは、図の 上に、cM単位でのマーカー間距離とともに示す。マーカーの順序は、qterに向か って、D18S64、D18S55、D18S61、D18S485、D18S870、D18S469、D18S1161、D18S1 121、D18S1009、D18S380、D18S554、D18S462、D18S461、D18S70である。 図5Bでは、図1の家系で、明確に再構成することができた他のハプロタイプを 示す。羅患者に存在するものは、図の左のID番号によって示す。NTは、その個人 が、用いたマーカーによってタイピングされなかったことを示す。 図6Aおよび6Bは、遺伝的連鎖地図(genetic linkage map)および放射線ハイブ リッド地図(radiation hybrid map)上の位置に沿って、18番染色体の18q22-q23 領域において、公的に利用できるマーカーを示している。 実施例の記述 高度に多型であり、ヒトゲノムをカバーする、遺伝的にマップされたマーカー (Weissenbach,J.et al.(1996)Nature359,794-801;Murray,J.C.et al.(1994)Scie nce265,2049-2054;Gyapay,G.et al.(1994)Nature Genet7,246-339)を、近年利 用できるようになったので、複合形質の遺伝子をマッピングするための多段階方 法を開発することができた。第一ステージでは、疾患遺伝子の潜在的な位置 を同定するために、(例えば、ロッドスコア分析を介して)完全なゲノムスクリ ーニングを行う。続いて、スクリーニング研究によって強調された領域をより集 中的に調査して、最初の位置を確認し、そして明確な候補領域を記載する。最後 に、疾患遺伝子をポジショナルクローニングするために、精密マッピング法(例 えばハプロタイプ分析または連鎖不平衡分析)または候補遺伝子アプローチ法を 行う。 BPに関するゲノムスクリーニングの本研究では、次の戦略を採用した。以前の BPに関する遺伝的研究とは違い、最も重症で、臨床的に特異的なBPの型(BP-Iお よびSAD-M)に羅患した個人のみを考慮し、軽症のBPの型(BP-II)または単極性重 症抑鬱症(MDD)と診断された患者を含めなかった。2つの大きな家系(CR001およ びCR004)を、コスタリカの中央バレー(Central Valley of Costa Rica,CRCV)の なかの、遺伝的に均一な集団から選択した(Escamila,M.A.et al(1996)Neuropsyc hiat.Genet.67,244-253;Freimer,N.B.et al.(1996)Neuropsychiat.Genet.67,254 -263、本明細書参考)。マッピングされたマイクロサテライトマーカーおよび遺 伝的分析のモデルを用いて、連鎖に関してヒトゲノム全域をスクリーニングして 、羅患者から多くの連鎖情報を得た。この厳密な連鎖分析の目的は、本研究の集 団において、主要なBP-I遺伝子を潜在的に保持するすべての領域を同定すること である。さらな調査に値する領域を示唆するために、(連鎖シミュレーション解 析を用いて)経験的に決定したロッドスコアの閾値を得た。 示唆される全ての領域を同定し、発見の重要性を比較評価するために、ゲノム の完全なスクリーニングが必要であった。この作業の進展を評価するために、カ バー法(coverage approach)を開発した。従来は、与えられた遺伝的モデルの下 、連鎖のないゲノム領域を 排除することで、ゲノムスクリーニングの達成度を評価した。この方法は、遺伝 的モデルを間違って特定することに非常に感受性が高く、複合形質のゲノムスク リーニングの研究には、おそらくほとんど適していない。この方法では、単一遺 伝子座における連鎖を見つけること、そしてゲノムの他の全ての位置において連 鎖がないことを証明することが、強く期待されている。さらに、排除分析では、 本研究の集団においてマーカーに情報性がないために、連鎖が排除されない領域 と、遺伝子型のデータが単に曖昧である領域とが区別されない。これとは対照的 に、カバー法は、単一の明確な連鎖の発見を証明することを目的とするのではな く、ゲノムのスクリーニングを目的とする研究のために企画されている。そして この方法は、本研究の家系において、マーカーの情報性に関して、明白なデータ を提供する。この方法を使用することによって、次の研究には見込みがないとし て、早まって、あるゲノム領域が捨て去られる可能性が減る。 染色体の正確な遺伝的な長さは、明らかにされていないので、ゲノム全域をス クリーニングすることを保証することはできない。本発明者は、90%優性モデル の下、前記の閾値で、約94%のゲノムがカバーされることを報告するが、これは おそらく過小評価である。本研究において残っているカバー範囲のギャップの大 半は、テロメアの部分かまたはその近くである。各染色体の長さの上限の概算を 用いているので、実際のカバー範囲のギャップは、従来の評価より少ない可能性 が高い。 ある領域にわたって常に正のロッドスコアが存在することは、孤立したロッド スコアのピークより非常に重要であると考えられた。この様な集積は、マーカー と表現型との、共分離が正しいことを示唆しており(すなわち対立遺伝子は、同 型的ではなく同祖的に共有 される)、いくつかの小さな家系の調査よりも(本研究のごとく)少数の大家系 の分析において容易に観察される。ここで示したデータでは、18q22-q23の領域 において、正のロッドスコアの集積があることが示された。スクリーニングのデ ータは明らかに18q22-q23に、BP-I感受性遺伝子座があることを示している。な ぜなら示唆的なロッドスコア(オッズの対数)がその周辺約40cMの領域に見られ るからである。 ゲノムスクリーニングは、2段階で行われる。ステージ1スクリーニングでは 、連鎖が示唆される領域を同定し、これらの領域を利用可能なマーカーで埋め尽 くした。そして本サンプルにおいて、連鎖の証拠を検出するために十分な情報を 持たないマーカーが存在する領域が、いわゆるカバー範囲のギャップであると指 摘された。ステージ2スクリーニングでは、カバー範囲の算定に用いた閾値と同 じかそれより大きいくらいのロッドスコアのピークを生じるマーカーに挟まれた 領域、すなわち注目の領域、を追求する。そしてカバー範囲のギャップを埋めた 。473個のマーカーを用いた完全なゲノムスクリーニング(ステージ1および2 )の結果を以下に示す。 さらに、独立に収集した48人の非血縁のBP-I患者のサンプルを用いて、連鎖不 平衡分析を行った。これらの患者は、CR001およびCR004の家系の患者と同じ先祖 を持つ集団に由来する。CRCV集団から追加したBP-I患者について、この18q23領 域のマーカーを用いてLD分析し、この領域内にBP-I遺伝子を確認し、精密にマッ ピングする。このCRCV集団から追加したBP-I患者および追加のマーカーを使った この方法によって、最大LDの領域を同定し、正確にBP-I感受性遺伝子の位置を決 定することができる。 従来の連鎖分析法を用いて、重症で、狭義の表現型を示す患者から、連鎖に関 する情報のほとんど全てを得た。この方法では、統計 的に有意な従来の閾値(例えば3以上)より大きいロッドスコアが得られる可能 性は、非常に低かったが、この方法によって、確固とした自信を持って、最も示 唆的な発見が提供された。 3系列の証拠:相関分析、連鎖分析、および保存されたマーカーハプロタイプ の直接観察によって、BP-I感受性遺伝子座が18q22-q23に局在することが支持さ れた。 ロッドスコア解析スクリーニング 狭義な疾患表現型および遺伝的伝達の保存的モデルを用いて、連鎖分析を行っ た。特に、高率なフェノコピー(非遺伝的ケース)を予測した。初期のゲノムス クリーニングにおいて、全てのマーカーに対して、2点ロッドスコア分析を行っ た(Lathrop et al.1984;Ott,1991;Terwilliger and Ott,1994)。18q22-q23のテ ストした全てのマーカーが、正の最大のロッドスコアを示すことが観察された。 (D18S64:1.89,組換え率Θ=0.18、D18S55:1.45,Θ=0.18、D18S61:1.75,Θ=0.1 6、D18S70:0.76,Θ=0.20)。他の全てのゲノム領域と比べてより長い染色体領域 (少なくとも40センチモルガン(cM))について、この連鎖の示唆的な証拠が得ら れた。18q22-q23の領域を0から5cM間隔でカバーする、18個の追加マイクロサテ ライト座のタイピングを行い、初期のゲノムスクリーニング研究で使ったモデル を用いて連鎖分析を行った。そのうち14個のマーカーは、この領域にわたって、 ピークが局在することなしに正の最大のロッドスコアを示した(6マーカーのロ ッドスコアは1より大きい)。これらの結果は、18番染色体のこの領域にBP-I遺 伝子が局在することを支持した。 相関分析 この局在の証拠をさらに評価するために、BP-Iの遺伝的伝達様式を特定するこ とに頼らない、独立の方法を用いた。隔離された集団では、患者と対照集団との 間でマーカーの対立遺伝子頻度が異なるゲノム領域を同定することによって、疾 患遺伝子座をマップすることができる(Friedman et al.,1995)。この様な偏差が 、患者の一つまたは少数の対立遺伝子頻度の実質的な増加に基づいている場合、 その領域は、共通の先祖から疾患遺伝子とともに、同祖的にほとんど確実に受け 継がれる。ゲノムスクリーニング実験に続いて、本研究の家系構成員の遺伝子型 を用いて、対立遺伝子頻度を直接概算するために、Boehnke,1991によって記載 された方法を行った。18q23においてテストした多くのマーカーに関して、BP-I 患者に最も共通に観察された対立遺伝子は、人類多型研究センター(Centre d'Et ude du Polymorphisme Humain,CEPH)の、様々な白色人種集団(Dausset et al. ,1990)由来の参考家系においては、まれである。例えば、D18S70の長さ124塩基 対の対立遺伝子は、テストしたBP-I患者24人中16人に観察されたが、CEPH集団か らの染色体の3%にしか観察されていない。 対立遺伝子頻度のこの様な違いは、単に遺伝的な移動(drift)によって説明す ることができるかどうか理解するために、コスタリカの一般集団からサンプリン グした一組の個人について、18q23マーカー、およびいくつかの集団の比較研究 に用いられた(他のゲノム領域からの)一連のマイクロサテライトを用いて、遺 伝子型の決定を行った(Di Rienzo et al.1994;Garza et al.1995)。コスタリカ の参考サンプルでは、これらのマーカーについてHardy-Weinbergの平衡からの有 意な偏差は見られなかったし、対立遺伝子頻度について他集団との有意な差は見 られなかった(E.Rojas et al.,非公開データ)。連鎖に関するいかなる仮定も立 てずに、マーカー対立遺 伝子頻度について、患者サンプルとコスタリカの参考サンプルとを比較した。18 q23マーカーのいくつか(D18S469,D18S554,D18S46lおよびD18S70)に関して、BP -Iの家系サンプルの対立遺伝子頻度は、コスタリカ集団の頻度と比べると、有意 に大きく異なった。しかし他のゲノム領域のマーカーに関して、この様な差異は 観察されなかった。 修正ロッドスコア計算 対立遺伝子の相関は、ロッドスコア計算の結果に大きく影響するかもしれない ので、羅患者のみを使った新しい連鎖分析を18q23のマーカーに関して行い、BP- Iといくつかのマーカー対立遺伝子との間で観察された有意な相関を修正した。 これらのマーカーのいくつか(D18S380,D18S554,D18S461およびD18S70)で得ら れたロッドスコアから、BP-I遺伝子がこの領域に局在することが、独立に支持さ れた。例えば、マーカーD18S380は、連鎖の証拠を示したが、BP-Iとの有意な対 立遺伝子相関を示さなかった。 保存されたマーカーのハプロタイプ BP-I遺伝子が18q22-q23領域に局在するという示唆は、両家系において、BP-I が特定のマーカーハプロタイプとともに分離されるという観察からさらに強化さ れる(図1、5Aおよび5B)。遺伝子型が決定された全個人(および遺伝子型を再 構成できた死亡者)について、18q22-q23のマーカーハプロタイプを調べたとこ ろ、両家系において、BP-Iは、特定のマーカーハプロタイプ(図1、5Aおよび5B )とともに分離される。CR004では、羅患者17人中16人が、D18S64からD18S70ま で約40cMの間にマーカーハプロタイプの一部を共有しており(図5Aおよび5B)、 彼らの多くは、共通に少なくとも30cMを 共有している。CR004では、ほとんどの羅患者は、このハプロタイプの遠位部分 を共有している。そこはほとんど、コスタリカの一般集団においては稀であるマ ーカー対立遺伝子から成り立っているので、その部分が、共通の先祖から同祖的 に受け継がれていることが指摘される。特定の、同様なサイズのハプロタイプが 、CR001のBP-I患者9人中7人で共有されている(図5A)。しかし、両方の家系に おいて、同一のハプロタイプが、D18S469とD18S554との間(距離約6-7cM)の領 域に見られる。遺伝子型を完全に再構成したBP-I患者26人中22人が、この高危険 度のハプロタイプの一部分を明らかに共有している。このハプロタイプの共有を 示さない4人のBP-I患者(図1、個人IV-3、V-1、V-2、V-12)のうち、3人は18世 紀に生きていた創設者夫婦の子孫ではなく、CR001およびCR004の主要な支流に先 祖がいた。遠位および近位の血縁である大抵のBP-I患者において、D185469およ びD185554の間にマーカーハプロタイプが共有されることが証明されるので、BP- I感受性遺伝子座は、おそらくこの6から7cMの部分にあるだろう。CR004の2人(V -16およびV-17)においては、この部分での組換えの可能性もまた確認された。 その高危険度のハプロタイプは、お互いは遠い血縁関係にある数人の先祖を介 して、BP-Iの家系に導入されたことは明らかである(図1)。研究されたBP-I患 者は、共通の先祖を有する家系の構成員であるが、2家系は少なくとも7世代は離 れている。この様に遠い血縁関係にある患者は、同祖的に、BP-I感受性遺伝子に 隣接する数cMの領域を共有することが期待される。しかしゲノムの他のいかなる 領域においても、彼らが同サイズの部分を共有する可能性はほとんどあり得ない 。 直接視覚的検査(direct visual inspection)は、疾患対立遺伝子 の多重伝達からの証拠を評価する最も良い方法である。拡大された家系内で遺伝 子座が不均一である場合には、この様なマーカーハプロタイプを同定することに よって、遺伝子座のマッピングが促進される。比較的に隔離された集団から家系 をサンプリングする場合には、遺伝子座(および先祖の)の均一性の確率は増加 する。しかし、数世代後には、多くの遠い血縁者たちが結婚することで、この様 な家系ができる可能性が高い。よって、同一の疾患対立遺伝子(およびその疾患 遺伝子に隣接する保存されたマーカーハプロタイプ)が、数回導入されるかもし れず、そして数人は、稀な対立遺伝子に関してホモ接合になるだろう。 研究した家系の調査によって、18q22-q23において高危険度のハプロタイプが 多重に導入されていることが明示される。このハプロタイプの一部分は、両家系 のほとんど全ての患者に存在する。もし全血縁者を正確に特定できず、一回の分 析において全マーカーを使わない場合、連鎖分析によって、遠位の家系の結びつ きを介して共有されているハプロタイプによって伝えられる情報は、認識されな い。このため、計算回数は容認できない。さらに、この様な分析によって、一般 に、ポジショナルクローニングを行うために十分に、疾患遺伝子が限局されるこ とはない。これとは逆に、隔離された集団においてマーカーハプロタイプを最大 限共有する領域を同定することによって、そのハプロタイプが一組の患者のみに 見られる場合でさえ、複合疾患の遺伝子座を限局することができる(Nystrom-Lah ti,et al.,1994)。故に、観察されたように、拡大されたハプロタイプによって 、疾患遺伝子座を限局する独立した証拠がかなり生じ、ロッドスコアおよび相関 分析の結果が確認され、そして次のマッピング研究で強調される領域が指摘され る。 コスタリカの集団は、少数の先祖にのみ由来している(M.Escamil la et al.非公開データ)ので、この集団から追加したBP-Iサンプルにおいて連 鎖不平衡(LD)法を用いて、BP-I感受性遺伝子の位置が狭められるだろう。この方 法は最近、インスリン依存性真性糖尿病遺伝子の位置を最初に探索する際に用い られた(Davies et al.,Copeman et al.,1995)。この理由から、最大LDの領域 を同定することによって、より正確に推定のBP-I遺伝子を限局するために、コス タリカの集団のBP-Iの非血縁患者サンプルを調査することが期待される(Lander and Shork,1994;Puffenberger et al.,1994b;Collins,1995)。 以前の遺伝的疫学研究から、そして、明らかな保因者の多くが羅患していない 拡大した家系における、BP-Iの分離様式から、予想されるように、CR001およびC R004において観察された高危険度のハプロタイプによって、浸透率が不完全であ ることが証明される(例えば個人IV-26は、BP-Iに羅患していないが、この疾患 を二人の息子に明らかに伝えている)。CR001およびCR004の、すべての同定され たBP-IおよびSAD-M患者に対して、最終診断を行ったが、これらの家系の全員に 対しては行っていない。しかし、BP-IおよびSAD-M以外の最終診断がなされた者 のうち、BP-II、MDD、または器質性気分障害(organic mood disorder)の患者6 人全員に、共有されたマーカーハプロタイプが観察されている。明らかに精神病 の診断がない11人のうち6人は、このハプロタイプを共有しているが、そのうち4 人は、そのハプロタイプ(そしておそらくBP-Iの危険因子)を羅患した子孫に伝 えている。ヒルシュスプルング病(Hirschsprung's disease)に罹った家系におい て最近証明されたように(Puffenberger et al.1994b)、これらの家系における 浸透率の正確な記載は、原因変異を同定するまでは不可能であろう。 これまで本発明を一般的に記載してきたが、説明のみを目的とし て次の実施例を挙げる。この実施例は、本発明を限定するものではない。 実施例 家系 独立に確認したコスタリカの2家系(CR001およびCR004)を選択した。なぜなら 、それらの家系には、BP-I患者が高密度に存在し、彼らの先祖を、コスタリカの 中央バレーの創設集団まで遡ることができるからである。中央バレーの現在の集 団は(約2百万人からなる)、主には、16および17世紀のスペイン系およびアメ リカインディアン系の少数の創始者の子孫である(Escamilla,M.A.,1996,Neur opsychiat.Genet.67,244-253)。いくつかの遺伝病の研究から、この集団が遺伝 的に隔離されていることが確認された(Leon.P.,et al.1992,Proc.Natl.Acad.S ci.USA.89,5181-5184;Uhrhammer,N.,et al.,1992,Am.J.Hum.Genet.57,103-1 11)。別の論文には、CR001およびCR004の家系に関する広範な記載がある(Freime r,N.B.,et al.,1996,Neuropsychiat.Genet.67,254-263)。しかし、その研究過 程において、これらの家系間に2箇所の結びつきが別々に発見された。すなわち 、これらの結びつきは、シミュレーション分析が完了した後、およびゲノムスク リーニング研究が開始された後に発見された。 これらの家系の、可能な全成人は、情動障害および精神分裂症のための計画、 ライフタイム編(Schedule for Affective Disorder and Schizophrenia Lifetim e version,SADS-L)に沿って、スペイン語によって検診された(Endicott,J.et a l.,1978,Arch.Gen.Psych.35,837-844)。精神病であると診断された個人は、遺 伝的研究用診断検診(Diagnostic Interview for Genetic Studies,DIGS,Nurnb erger,J.L.et al.,1994,Arch.Gen.Psychiat.51,849-859)を用いて、精神科 研究医によって再びスペイン語で検診された。最近開発されたこの方法は、SADS -Lに似ているが、それより詳しい方法である。それから、互いに隠された2人の 最高の判定者によって、検診および病歴が再調査され、一致した診断が下された 。診断方法は、Freimer,N.B.,et al.,1996,Neuropsychiat.Genet.67,254-263 に詳しく記載されている(本明細書参考)。 CRCVの非血縁BP-I患者の研究 CRCVの家系の研究を通して得られたBPの位置は、CRCVから独立に収集した非血 縁のBP-I患者48人の遺伝子型を決定することによって確認された。この精密マッ ピングLD分析において、CRCVの48人の非血縁BP-I患者が同定され、18番染色体の 狭間にあるマイクロサテライトマーカーによって、遺伝子型が決定された。これ らの患者は、先に研究された家系(CR001およびCR004)の患者と同じ先祖集団の子 孫であるので、彼らの多くは当然、1人または数人の共通の先祖から同祖的に受 け継いだ疾患感受性対立遺伝子を共有して、そして連鎖不平衡(LD)が、疾患遺伝 子に隣接するマーカー座に存在するだろう。 48人のBP-I患者には、25人の女性および23人の男性が含まれ、彼らは、CVCRに ある精神病院および診療所から集められてきた。これらの患者は、診断およびCV の先祖性にのみ基づいて確認されており、家系構成員のBPの病歴に基づいては選 択されなかった。精神科医によって、各患者に系統立てた検診が行われ、病歴お よび入院歴が収集された。確認法および診断法は上記の通りである。しかし、家 系の情報を欠いていたので、この非血縁サンプルにおけるフェノコピーの確率を さらに下げるために、症状の表現型を家系研究の場合 よりさらに狭めて定義した。この研究において、羅患したと考えられた個人は、 能力を失うほどの躁病の発作(入院を必要とする)を少なくとも2回起こし、そ して最初に45歳以下で発症していなければならなかった。 48人の各BP-I患者に関する家系調査によって、平均で、彼らの曾祖父母の70% がCRCVで生まれたことが確認された。曾祖父母がCRCVで生まれた個人は、CRCVの スペイン系およびアメリカインディアン系の本来の創始者の子孫である可能性が 高いと考えられた。家系調査によれば、2人の患者は実のいとこであり、残りの4 6人は、これまでの4世代内では血縁関係はない。 遺伝子型の家系調査 遺伝子型の研究のために最も情報性の高い個人を、CR001およびCR004家系から 選択するために、連鎖シミュレーションを行った(Freimer,N.B.,et al.,1996, Neuropsychiat.Genet.67,254-263)。90%優性モデルでは、これらの個人を用いた シミュレーション分析から、連鎖の証拠が得られる可能性が高いことが示唆され た。例えば、ヘテロ接合性が平均0.75であるマーカーを10cM間隔で用いると、両 家系複合データで、ロッドスコア>1.0が得られる確率は92%である。ステージ1の スクリーニングでは、最も多型なマーカー(総数307個)が選ばれ、1992年のGen ethonの地図上で、約10cM間隔に配置された(Houwen,R.,et al.,1992,Nature 359 ,794-801)。さらに、これらのマーカーには、共同ヒト連鎖研究センター(Cooper ative Human Linkage Center,CHLC)の公開データベースから少数のマーカーが 補充された。ステージ2のスクリーニングでは、可能になるにつれて、新しいGen ethonの地図およびCHLCの地図(Murray,J.C.et al.,1994,Science 265,2049-2 054;Gyapay,G.et al.,1994,N ature Genet.7,246-339)、並びユタゲノム研究センター(Utah Center for Genom e Research)の公開データベースから166のマーカーが追加された。これらは全て 公開されており利用することができるo GenethonおよびCHLCのマーカーのサイズ 基準に用いた(CEPH家系の個人からの)DNAサンプルを実験に用いて、CRCVの集 団の個人と、CEPHデータベースの個人との間で、対立遺伝子のサイズを比較した 。マーカーD18S1009は、以前には公開されていないGenethonのマーカーであるが 、このマーカーに関する情報は、現在ゲノムデータベースから得ることができる 。 遺伝子型決定法(genotyping)は、DiRienzo,A.et al.,1994,Proc.Natl.Acad.Sc i.USA 91,3166-3170(本明細書参考)の記載のように行った。簡単には、2つのP CRプライマーのひとつをポリヌクレオチドキナーゼを用いて放射性標識した。PC R産物を、ポリアクリルアミドゲル上で泳動した。2人の判定者によって独立に、 そのオートラジオグラフを判定した。各マーカーのデータは、コンピュータのデ ータベースに2回入力され、矛盾するかどうかできたファイルが比較された。 相関分析(association analysis) 18q23のマーカーと両極性疾患との相関を、家系内の羅患者から概算したマー カー対立遺伝子頻度とコスタリカの対照集団のマーカー対立遺伝子頻度とを比較 することによって評価した。各マーカー対立遺伝子頻度を、最初、BP患者を含ん だ2家系複合データ、および集団サンプルに基づいて概算した(Boehnke 1991に より、家系関係に起因する依存性の補正を行った)。稀な対立遺伝子の偶然発生 によって、次の比較において不均衡な効果が生じることを防ぐために、4%より小 さな頻度を持つ対立遺伝子が残らなくなるまで、2家 系複合データにおいて稀な対立遺伝子を除外し、各マーカー毎にひとつの対立遺 伝子にした。この再コード化に続いて、2家系複合データに基づいて対立遺伝子 頻度を再び概算した。それから対照集団および羅患家系構成員において、マーカ ー対立遺伝子頻度を別々に概算した。同様な手法は、Schellenberg et al.(1987 )によって用いられていた。2家系複合データを分析して得た確度(likelihood)と 、別の分析で得た確度とを比べ、コスタリカの対照サンプルの対立遺伝子頻度と 、BP-I家系の羅患者の対立遺伝子頻度との間に差がないとする帰無仮説を検証し た。帰無仮説では、この確度の比率の統計は、カイ二乗の自由度n-1の確率変数 として分布する。ただし、nはマーカーにおける対立遺伝子の数を意味する。 ハプロタイプの作成 家系の18qのハプロタイプを、家系構成員の診断状況の情報なしに、手ずから 作成した。最小組換え戦略は、ハプロタイプ作成を導くために選択した節約した 方法であった。BP-IまたはSAD-Mの診断を受けた3人は死亡しているが、彼らのハ プロタイプを、部分的(IV-12)またはほとんど完全に(IV-9,IV-18)再構成するこ とができた。ハプロタイプの情報は、図5Aおよび5Bに模式的に示している。BP-I 患者、SAD-M患者、およびその直系先祖のみを記載している。保存されたハプロ タイプに関する検討で示したように、この様な伝達から得られる証拠を統計的に 表現する適当な方法はない。 マーカータイピングの追加研究による候補領域の境界の限定 統計的分析から、BP-Iは18q23-qterに位置することが示唆された。しかし、研 究した家系、特にCR004家系のほとんどのBP-I患者によって共有されている拡大 されたマーカーハプロタイプから、強力 な証拠が得られた。また、このハプロタイプの助けによって、追加マッピングさ れる候補領域が限定される。 BP-Iの候補領域を1Mbより小さくするために、以下に記述するように遺伝学的 方法を行った。新しいマーカーを試し、共有されるハプロタイプが増えるにつれ て、原因遺伝子に近づくことができる(Puffenburger,1994)。 BP-I遺伝子座の最も可能性の高い領域は、マーカーD18S469とD18S554との、距 離7cMの間である。この位置は、CR004家系において保存されたハプロタイプを明 らかに中断している組換え現象から示唆される。ほとんどの患者は、D18S554か らテロメア側(マーカーD18S70)のハプロタイプを共有しており、その多数は、 D18S469からD18S70までのハプロタイプを共有している。しかし2人の患者は、ハ プロタイプのセントロメア部分(15cMより大きくカバーしている全12マーカー) のみを共有している。すなわち、D18S469以下で中断がある。この位置を支持す る可能性のある追加の証拠は、他の患者に見られる拡大されたハプロタイプを共 有していないCR004の3人の羅患者の内2人によって提供されている。彼らは、マ ーカーD18S469およびD18S554においてこのハプロタイプを共有しているかもしれ ない。 追加されたGenethonの6マーカーを、D18S469とD18S554との間にマッピングし 、その間を1から2cMの部分に分けた。さらに、CHLC(1994)の次の新しいマーカー の組も、この領域にマッピングした。GenethonおよびCHLCから得ることができる 全てのマーカーを使って、以前調査したCR001およびCR004の個人のDNAの遺伝子 型を決定した。これらの実験から、ハプロタイプを最大に共有する細かな領域を 示す。さらに、現在BP-I対立遺伝子を保持する患者において、マーカーD18S469 およびD18S554のみに関して、同祖的な共有で あるか同型的な共有であるかを区別する。 上記の実験から、1cM程度に狭い可能性の高い候補領域が示され、物理的マッ ピングおよびクローニング研究の開始が可能になることが期待される。しかし、 この領域の詳細なマッピングを続行するためには、研究サンプルを増やし、追加 したマーカーを同定する必要がある。 18q23-qter染色体領域の推定のBP-I遺伝子座の特性を調べるために行う遺伝子 型決定の全研究では、標準の方法(Di Rienzo et al.,1994)を使う。T4キナーゼ を用いて、PCRプライマーのひとつを、32Pで放射性標識する。シークエンス用の 変性ゲルを用いて、そのPCR産物をサイズ分画し、オートラジオグラフにて検出 する。対立遺伝子のサイズは、既知のスタンダードと比較して、1塩基対レベル で決定する(Di Rienzo et al.,1994)。 非血縁関係のCRCVのBP-I患者の遺伝子型決定 全48人(および、遺伝子相を確立するために使った53人)の遺伝子型を決める ために、18番染色体全域に沿って約5cM間隔で、27のマーカーを用いた。このス クリーニングによって、18q22-q23領域における証拠の評価が可能になり、そし てまた他集団において、他のグループによってBP-Iとの連鎖が示唆されていた18 番染色体の他の領域を調査することが可能になると仮定された。各人について、 それらのマーカー間の各26間隔について、2マーカーのハプロタイプを調査した 。48人のBP-I患者のうち38人に関して相の決定を補助するために、親または子供 の遺伝子型を使った。残りの10人の相は曖昧であるので、2マーカーのハプロタ イプの、最小および最大の共有を次のようにして評価した。(1)最小:特定の 対立遺伝子によって限定された染色体部分(相既知染色体)を、明確に共有した 個 人(および染色体)の数、および(2)最大:特定の対立遺伝子によって限定され た染色体部分(相未知染色体を含む)を、おそらく共有することができる個人( および染色体)の数。この最初のスクリーニングにおいて、同祖的に高く共有さ れている染色体領域を同定するために用いた閾値は、最大で48人の50%以上(ま たは、96染色体の25%以上)で、2マーカーのハプロタイプが共有されるように設 定された。 48人の患者によって同祖的に高く共有される可能性のある領域を同定するため に、任意の閾値を設定した。26領域中8領域がこの基準をパスした。もし存在す るなら、1から2cMの領域に、LDを検出するために、この3領域の各々について1か ら3の追加マーカーをタイピングした。 18番染色体の全42マーカーを、研究サンプルの遺伝子型を決めるために用いた :D18S59,D18S1140,D18S476,D18S481,D18S391,D18S452,D18S843,D18S464,D18S11 53,D18S378,D18S53,D18S453,D18S40,D18S66,D18S56,D18S57,D18S467,D18S460,D1 8S450,D18S474,D18S69,D18S64,D18S1134,D18S1147,D18S60,D18S68,D18S55,D18S4 77,D18S61,D18S488,D18S485,D18S541,D18S870,D18S469,D18S874,D18S1121,D18S3 80,D18S1009,D18S844,D18S554,D18S461,D18S70(pterからqterへ)。これらの42 マーカーのうち7つは、マーカーD18S469からマーカーD18S554を含むまでひろっ がている18q22-23領域内に位置している。この領域を18q22-23領域とする。 各マーカーについて、非疾患染色体と比べて疾患染色体上で、特定の対立遺伝 子が過剰表出する確度を評価した。この確度テストの結果によって、2座間のLD を見つける保守的で強力な方法が提供される。 家系の統計的分析 2点連鎖解析を、全てのマーカーについて行った。家系関係に起因する依存性 の補正を行い(Boehnke,M.,1991,Am.J.Hum.Genet.48,22-25)、2家系複合データか ら、マーカー対立遺伝子頻度を概算した。ステージ1および2における連鎖解析は 、遺伝子型が決定された65人、並びに、診断学的に評価されたが遺伝子型は決定 されていない65人を用いて行われた。BP-I患者のみを羅患者と見なしたが、例外 として2人、各家系1人はSAD-Mの診断が下されている。BP-IおよびSAD-Mを、臨床 の症状および経過に基づいて互いに区別することはしばしば困難であるので、SA D-M患者を羅患者に含めた(Goodwin,F.K.et al.1990,Manic Depressive Illne ss(Oxford University Press,New York),pp.373-401;Freimer,N.B.et al.,199 3,The Molecular and Genetic Basis of Neurological Disease,pp.951-965;F reimer,N.B.et al.,1996,Neuropsychiat.Genet.67,254-263;Freimer,N.B.e t al.,1996,Nature Genetics 12,436-441、本明細書参考)。全部で、CR004内 に20人(Copeman,J.B.,et al.1995,Nature Genet.9,80-85、遺伝子型決定可能 )、CR001内に10人(Kelsoe,J.R.et al.1989 Nature 342,238-243、遺伝子型決定 可能)を羅患者と見なした。その他全ての個人の表現型は未知であるとしたが、 例外として、17人は、臨床的に徹底して検診され、いかなる精神病の証拠もなく 、BP-Iの危険年齢(50)を大きく越えていたので、非羅患者と見なした(連鎖シミ ュレーションの研究から、これらの非羅患者は、連鎖解析に対して情報の寄与は ほとんどないことが示唆された)。 連鎖解析は、ほとんど優性としたモデルを用いて行った(疾患変異に関して、 ヘテロ接合性の個人では浸透率0.81、ホモ接合性の個人では浸透率0.9と仮定す る)。(劣性から、ほとんど優性までの )5つの異なる単一遺伝子座モデルから、このモデルを選択した。それは、この モデルが、2つの家系におけるBPの分離パターンに整合するからで、シミュレー ションの研究で、連鎖を検出する能力が最も優れていることが証明されていたか らであった(Freimer,N.B.et al.,1996,Neuropsychiat.Genet.67,254-263)。 コスタリカの疫学調査に基づいて(Escamilla,M.A.,1996,Neuropsychiat.Gen et.67,244-253)、集団のBP-Iの羅患率を0.015と仮定した。従って疾患対立遺伝 子頻度を0.003と仮定した(コスタリカの疫学調査に基づく。Adis G.1992,Dis ordenes mentales en Costa Rica:Observaciones Epidemiologicas,(San Jose ,Costa Rica,Editorial Nacional de Salud y Seguridad Social))。疾患対 立遺伝子がない個人におけるBP-Iの頻度は、保守的に0.01に設定した。よって、 集団フェノコピー率を0.67と有効に定めた(すなわち、一般的な集団では羅患者 がフェノコピーである確率は2/3である)。多数の羅患家系について、遺伝子が 分離する確率は非常に高い。このことは、一般集団の羅患者、特にいく人かの近 い血縁者が羅患者である羅患者より、本研究家系の羅患者はフェノコピーである 確率が低いことを意味する。(正確な確率は、患者間の血縁関係の程度、および 介在する非羅患者の数に依存する)。これらのパラメーターは、連鎖のほとんど の情報が羅患者から確実に得られるように選択した。これらのパラメーターを選 択する理論的根拠、およびこのモデルの保守性を証明する分析の結果は、Freime r,N.B.et al.,1996,Neuropsychiat.Genet.67,254-263に記載されている。プ ログラムLINKAGE(Lathrop et al.,1984,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81,3443-344 6)を用いて、存在する家系関係を考慮して、ロッドスコア分析を行い、そしてマ ーカー対立遺伝子頻度の最大確度概算を得た(Boehnke,Am.J.Hum.Gent.48,22-25 ,1991)。 非血縁のCRCVのBP-I患者の統計分析 不平衡の確度テスト(likelihood test of disequilibrium,J.Terwillinger, Am.J.Hum.Genet.56,777,1995)を行い、単一パラメーター、ラムダを概算した。 それは、非疾患染色体に比べて、疾患染色体でのマーカー対立遺伝子の過剰表出 を定量するものである。本発明者は、一般に使われている別の不平衡解析法、伝 達不平衡テスト(trasmission disequilibrium test,TDT,R.Spielman et al.,Am .J.Hum.Genet.52,506,1993)より、この解析方法を選択した。なぜなら、全48人 のBP-I患者のデータを、この確度テストに用いることができたからである。TDT の効果的な利用には、相が既知のヘテロ接合性の両親由来の染色体を必要とする 。本発明者は、48人のBP-I患者のうち20人に関して、その両親の遺伝子型を持っ ていない。シミュレーションから、本データに関して、不平衡の確度テストがTD Tよりも強力であろうことが示唆された。他の頻繁に用いられている方法に比べ ると、ラムダはLD精密マッピングのための優れた方法であることが示されている 。なぜなら、それは、疾患遺伝子座とマーカー座との間の組換え率に直接関係す るからである。可能ならば、羅患者の両親、配偶者および子供の、相が既知の染 色体から、非疾患染色体が選択された。完全に浸透していない、BP-Iのなどの疾 患において、家系構成員の染色体を非疾患染色体として指定するためには、疾患 伝達モデルを特定する必要がある。ここに述べたCR001およびCR002家系の初期ゲ ノムスクリーニングに用いたモデルと同じ伝達モデルを、このLD確度テストに用 いた。ひとつのパラメータは、ゲノムスクリーニングの時とは異なって設定した 。すなわち-、このLD確度テストにおいて、フェノコピー率は0に設定した。その 伝達モデルにおいては、フェノコピー率は設定されなかった。なぜならフェノコ ピーの効果は、ラムダパラメータに吸収されうるか らである。すなわち、本サンプルにフェノコピーが存在すると、マーカー対立遺 伝子と疾患との相関を減弱させるように作用し、よってラムダの概算値を下げる であろう。 カバー範囲 マーカーのカバー範囲を調べるために、概算した組換え率において、分散(情 報マトリクスの逆数)の概算を用いて、情報性のある減数分裂の回数を計算した (Petrukhin,K.E.et al.,1993,Genomics 15,76-85)。また、概算した組換え頻度 が0または1に近い時には、エドワードの方程式(Edwards equation)を適用して、 観察の等価回数を計算した(Edward,J.H.1971,Ann.Hum.Genet.34,229-250)。家 系構成および適用される遺伝モデルが与えられる場合、これらの減数分裂は、マ ーカーによって提供される連鎖の情報量を意味する。それから、問題のマーカー との連鎖を仮定して、疾患遺伝子がそのマーカーから仮定上大きく離れる時に観 察されるロッドスコアを計算した。連鎖の可能性がある本研究の閾値(CR001で は0.8、CR004では1.2、合わせた場合1.6)を越えるロッドスコアを生じたマーカ ーの全領域が、カバー範囲と見なされた。これらのロッドスコアの閾値は、連鎖 および非連鎖を仮定して、ロッドスコアの期待される分布を示すシミュレーショ ン解析から得られた(Freimer,N.B.et al.,1996,Neuropsychiat.Genet.67,254 -263)。おおよその結果、連鎖しないシミュレーションの場合に比べると、連鎖 するシミュレーションの場合では、それは250倍発生しやすくなることが示され た。各染色体の遺伝的地図上に各マーカーがカバーする領域を上書きして、カバ ー範囲の地図を作成した(図5Aおよび5B)。ステージ2スクリーニングの終わり には、総計473個のマイクロサテライトマーカーがタイピングされ、(2家系複合 データにおいて) ゲノムのカバー範囲は94%以上であった。潜在的なカバー範囲のギャップは、影 なし領域で表し、主にはテロメア付近に集中している。カバー範囲の計算は、家 系におけるマーカーの情報性を用いるので、このカバー範囲アプローチによって 、期待された高いヘテロ接合性を示すマーカーが、本複合データにおいて情報を 示さない例を見つけることができる。 家系連鎖解析の結果 2点連鎖テストを行った473個のマイクロサテライトのうち、23マーカーは、カ バー範囲の計算のために設定した、経験的に決定した閾値を超えた(CR001、CR0 04および複合データにおいて)。これらのマーカーの位置、各家系および複合デ ータにおいて得られたロッドスコアのピーク値、それらのロッドスコアが観察さ れる組換え率(0)での最大確度概算を、表1に示してある。また、これらのマーカ ーの染色体のおおよその位置は、図の5Aおよび6Bに示してある。ゲノム全域のロ ッドスコアの分布(複合データで、0での最大確度概算)は、図2の染色体に表示 している。 18q22-q23領域の5マーカーが、CR004家系においてロッドスコアの閾値を超え ていた。図2および3を参照のこと。 非血縁のCRCVのBP-I患者の研究結果 テストした42マーカーの内、8マーカーが疾患染色体上の特定対立遺伝子の過 剰表出する証拠を示していた。42マーカー中8マーカーについて、統計-21n*(確 度比、likelihood ratio)>1.0であった。他の3マーカーは、統計-21n*(確度比) >0および<0.62であった。結果を表Iに示す。 これらの8マーカーの内5マーカーは、18q22-q23の狭い領域に固まっており、 この領域は、CR001およびCR004の羅患者間で最大共有されているハプロタイプの 領域に重なっていた。18q22-q23の最も強力なLDは、D18S1121において見られた (-2*1n(確度比)=5.03,p=0.01);注目することに、この遺伝子座において、16 8bpからなる特定の対立遺伝子は、BP-Iサンプル集団の疾患染色体上に過剰表出 されており、そして家系内では有力な高危険度のハプロタイプ上にも存在する。 CR004の17人の羅患者のうち15人、およびCR001の9人の羅患者のうち4人は、D18S 1121の位置に168bpの対立遺伝子があった。 18q23領域におけるLDおよび家系の発見から、BP-I感受性遺伝子座を含む、マ ーカーD18S469およびD18S554に挟まれた明らかな領域が示された。追加したマー カーによる追加したLD解析の結果、マーカーD18S1121およびD18S380を含んで規 定される18q22-q23の領域に、BP-I感受性に関する潜在的な遺伝子が位置するこ とが示唆される。これらの領域は、(BP-Iより広く定義した)気分障害の表現型 に連鎖することが示唆されている18番染色体上の他の領域とは異 なる。図の5Aおよび5Bを参照のこと。Berrettini et alおよびStine et al.によ る以前の報告では、気分障害と、18番染色体上のセントロメア周辺領域のマーカ ーとの間の潜在的な連鎖が示唆されたが、これとは対照的に、本研究結果では、 BP-Iと、セントロメア周辺のいかなるマーカー(D18S378,D18S53,D18S453またはD 18S40)との相関を支持するいかなる証拠も示されなかった。 精密マッピングの追加研究 18q22-q23の領域内に、さらにBP-I感受性領域を指定するために、CRCVおよび その他の集団から追加した非血縁のBP-I患者を診断し、さらに同定されるべき18 q23領域において、ここに記載したマーカーおよび追加したマーカーによって遺 伝子型を決定する。追加のマーカーは、CHLCの公開データベースから、利用可能 なら、新しいGenethonおよびCHLCの地図から(Murray,J.C.et al.1994,Science26 5,2049-2054;Gyapay,G.et al.1994,Nature Genet.7,246-339)、および、ユタゲ ノム研究センターから得ることができる(本明細書参考)。GenethonおよびCHLC のネットアドレスは、次の通りである。Genethon(http://www.genethon.fr/gene thon en.html)、CHLC(http://gopher.chlc.org/HomePage.html)。これらのデ ータベースは全てリンクされており、一般的な当業者は、これらのデータベース から情報を容易に得ることができる。 ここに記載されているCRCVの家系および非血縁のBP-I患者、並びにその他のBP -I羅患者および家系の遺伝子型を決めるために、図6Bに示されているマーカーを 用いることができる。図6B参照のこと(ホワイトヘッド研究所Whitehead Instit ute(http://133.30.8.1:8080/=@=:www-genome.wi.mit.edu)から、18番染色体 地図の一部分を得ることができる)。ここで記載された精密マッピング法、およ び18q23領域に関する知識を用いて、BP-I感受性領域をさらに狭めることができ る。 18q23領域の新しいマーカーの同定 標的とする領域をカバーする、ヒトゲノムDNAのクローンを集める。これらの クローンからマイクロサテライト配列を同定する。ゲノムDNAのPCRアッセイを可 能にするために十分な、その反復の周辺領域の配列を決定して、マイクロサテラ イト配列が多型であることを確認する。なぜなら、いかなる組にも、いくつかの 情報性のないマイクロサテライトが予想されるからである。いくつかの方法を用 いて通例通りに、DNAクローンからマイクロサテライトを同定した。この時、単 一のマイクロサテライトは明らかに好ましくない(Weber,1990,Hudson et al.,19 92)。たいていの場合、小さなインサートをもつ多数のクローンをスクリーニン グするか、または大きなインサートをもつクローンを用いて広範囲にサブクロー ニングする必要がある。 最近、新しい方策が開発された。それによって、広範囲にサブクローニングを する必要なしに、単一の大きいインサートをもつクローン内にある、いくつかの 異なったマイクロサテライトを用いることができる。酵母人工染色体(YAC)から マイクロサテライトを直接同定する方法によって、標的の領域からのいくつかの 新しいマーカーが得られる。この方法は、元になるベクターから、標的のDNAを 分離することを可能にするサブトラクション・ハイブリダイゼーションに基づく 。ヒトDNA(YAC)は、酵母ゲノムの総DNAの少しの部分のみを構成するので、この ステップは有用である。 18q22-q23に広がるYACクローン(平均約750KbのヒトゲノムDNAのインサートを もつ)は、CEPH/Genethon団体(Cohen et al.,19 93)によって既に同定されており、公的に入手できる。当時入手できるマーカー によってうまく表示できない候補領域の部分をマッピングするYACのマーカーが 、最初に単離される。上記のように、家系およびLDサンプルにおいて、これらの マーカーをタイピングすることによって、候補領域をおそらく1から2cM以下のサ イズに狭めることが可能となる。よって、より広範囲にマッピングされる部分は 、限定されるだろう。 簡単には、マイクロサテライトの同定方法は次のようにして行う。標的のYAC から得たゲノムDNA、および等価量の対照DNAを用いて、サブトラクション・ハイ ブリダイゼーションを行う。この方法によって、YACのDNAを、酵母ベクターのDN Aから分離する。サブトラクションに続いて、分離されたYACのDNAを精製し、制 限酵素によって切断し、プラスミドベクターにクローン化する(Ostrander et al .,1992)。各YACのクローン化産物を、CA(15)オリゴヌクレオチドプローブを用い てスクリーニングする。各陽性クローン(すなわち、TG反復を含んだもの)の配 列を決定し、BP-Iサンプルの遺伝子型を決定するためのPCR用のプライマーを同 定する。 別の方法も使うことができる。それは、反復配列に直接アニールする、縮重し たシークエンス用プライマーの組を用いることに基づいており、サーマルサイク ルによって直接配列決定(Browne & Litt,1992)することができる。 一端、候補領域が約500から1000Kbより小さいサイズに狭まると、YACより小さ いインサートを持つクローン、主にはP1クローン、の連続する配列(コンティグ contig)を作る。P1クローンは、特に100Kbまでのインサートを収容するように 設計されているファージクローンである(Shepherd et al.1994)。 18q22-q23領域の物理地図の作成 遺伝的マッピングに平行して、18q22-q23領域の物理地図を作成する。この作 業の中心は、大きいインサートを持つクローンからなるコンティグを集めること である。多くのヒトゲノムの低解像度のコンティグは、CEPHによって開発された YACを使って、既に利用できる(Cohen et al.,1993)。これらは、他のYACとの重 複に関して確認およびチェックが個別になされているが、YACにおいてはキメラ が高い割合で発生し、YACの順序を確実に確かめる十分な証拠がない。加えて、 そのサイズが大きいので、これらのYACは特に扱いがわずらわしい。それにも関 わらず、それらは、高解像度のコンティグの作成を始めるために、有用な骨格を 提供している。 一端、候補領域が約5cMより小さく示されると、物理地図を作成する研究が開 始される。YACにだけ依存することは不利益であるし、そして高解像度の地図を 利用することによってポジショナルクローニングが促進されるので、一端、YAC から同定された新しいマーカーを用いて、拡大された集団サンプルをLDマッピン グすることによって、候補領域が1cMより狭められた場合、P1クローンを用いて コンティグが作られる。 一端500-1000Kbまたはそれより小さい領域が限定されると、YACよりもP1クロ ーンを用いて、物理的マッピングおよびクローニングが算定される。そしてその 領域のP1コンティグが作られる。P1を用いて、次のステップであるポジショナル クローニングおよび再整列のためのスクリーニングに用いる追加のマーカーを同 定する。 コンティグ作成の開始点は、遺伝的に決定された候補領域に隣接する少数のYA Cから得られる、マイクロサテライト配列および多型でないSTSである。これらの STSは、P1ライブラリーをスクリーニングするために用いられる。P1の末端を、 逆PCRを用いてクローニ ングし、そしてP1を順番に並べるために用いる。新しいP1の増幅によって、それ が以前のものに重複することが示されるであろう。蛍光in situハイブリダイゼ ーション(fluorscent in situ hybridization,FISH)によって多数のP1を順番に 並べることができる(Pinkel 1988;Lichter 1991)。P1の最初の組は、コンティグ を完成するための作成用ブロックとして役立つ。各々の最後のクローンを用いて ライブラリーを再びスクリーニングする。この様にしてP1を地図に加えていく。 各P1から追加されるマイクロサテライトを、上記のように同定する。これによ って、さらに候補領域を狭めることができる。その領域が1Mbより小さなサイズ まで狭められた時、ポジショナルクローニングを開始する。 BP-I患者のDNAの変異に関してスクリーニングするための候捕cDNAを同定するた めのP1クローンの利用 P1クローンを用いて、候補cDNAを同定する。続いて、BP-I患者のDNAの変異に 関して、候補cDNAをスクリーニングする。遺伝的マッピング実験によって限定さ れる最小の候補領域から、多数の異なる遺伝子を含む十分に大きい部分を残す。 コード配列の同定 隣接するDNAからコード配列を同定する。確からしい候補cDNAが見つかるまで 、これらの配列をスクリーニングする。これから数年後には、多くのヒトゲノム の配列が決定されるであろう。その場合、データベーススクリーニングを介して 、コード配列を同定することができるようになるだろう。候捕もまた、発現配列 タグ(expressed sequence tags,EST)として知られている、部分的に配列決定さ れたcDNAからなるデータベースを検索することによって同定できるかもしれない (Adams et al.,1991)。これらの供給源は既にかなり作成されており、100000以 上のcDNA、主に脳で発現されている多数のもの、を含んでいる。しかし、近い将 来に、完全なcDNAの組が特定の染色体に配置され、それらのデータが近々公開さ れるかどうかは、未だにはっきりしていない。データベースを使って、BP-Iの最 小の候補領域の地図を作るための全てのcDNAを同定することができる。それから 、これらのcDNAをプローブとして用いて、P1コンティグをハイブリダイズするこ とができる。そして新しいマイクロサテライトを単離し、LDサンプルの遺伝子型 を決定するために使う。1または2つのcDNAの近傍に、最大の連鎖不平衡が同定さ れる。これらのcDNAは、患者DNAの変異をスクリーニングするために用いた最初 のものである。データベーススクリーニングを用いて、既に家族性結腸癌の原因 遺伝子が同定されている(Papadopolousetal.,1993)。 コード配列はまた、エキソン増幅によって同定される。(Duyk et al.,1990;Bu ckler et al.,1991)。エキソン増幅は、エキソンイントロン境界を挟む共通ス プライシング配列を同定することによって、ゲノムDNAのエキソンを標的にする 。簡単には、ゲノムDNAを(例えばP1から)発現ベクターにクローニングする過 程で、エキソンが捉えられる(Zhang et al.,1994)。これらのクローンを、COS 細胞にトランスフェクションする。COS細胞から単離した総RNAすなわち細胞質RN Aと、スプライシングベクターに相補的なプライマーを用いて、RT-PCRを行う。 エキソン増幅は、退屈であるが日常的に行われる;例えば、Buckler et al.1991 が開発したシステムがある。この方法は、おそらく、別の広く用いられている方 法である直接選択に比べると好ましい。直接選択は、ハイブリダイゼーション および適当なハイブリッドの回収の効率を最大限にするためのいくつかのステッ プを経て、大きなインサートをもつクローンのコンティグを用いて、cDNAをスク リーニングすることに関係している(Lovett et al.,1991)。直接選択は、エキ ソン増幅よりも効率的である(Del Mastro et al.,1994)が、cDNAライブラリを 作った組織において発現している候補cDNAに依存するので、実際的ではないかも しれない。すなわちBP-I遺伝子が発現している組織または発生ステージを示唆す る事前情報がない。 一度cDNAが同定されると、直接配列決定、SSCP、または化学的切断分析によっ て、最も可能性のある候補をスクリーニングする(Cotton et al.,1988)。 データはまた、可能性のある、BP-I変異の同定または作用様式、に対する手が かりに関して評価される。例えば、トリヌクレオチド反復配列の伸長は、表現促 進現象、すなわち、家系の新しい世代でより重症になり、発症年齢が早期化する 傾向、に相関する(Ballabio,1993)。いくつかの研究では、BP-Iの分離パターン は、表現促進現象に合致することが示唆されている(Mclnnis et al.,1993;Nyla nder et al.,1994)。BP-Iの明らかな伝達は、保存された18q23ハプロタイプに 相関して、表現促進現象に対して一定である。従って一度、候補領域が最小範囲 に狭められると、トリヌクレオチド反復オリゴヌクレオチドによって、P1クロー ンがスクリーニングされる(Hummerich et al.,1994)。PCRアッセイが開発され、 伸長した対立遺伝子について、患者のDNAがスクリーニングされる。 遺伝的および物理的データの助けによって、両極性気分障害遺伝子が、18番染 色体の18q22-q23領域にマッピングされる。両極性気分障害遺伝子に関する質の 高い遺伝テストを行うための十分狭い領域に、特にその変異遺伝子を見つけるた めの十分に狭い領域に、両 極性気分障害遺伝子を限局するために、この領域の新しいマーカーがテストされ る。遺伝子が局在する領域を狭めることは、両極性気分障害遺伝子の配列決定お よびそのクローニングにつながるだろう。さらに、範囲を狭める過程において、 例えばD18S59およびD18S476に挟まれた新しい多型、およびコスミド、YACクロー ンまたはそれらの混合物を用いる遺伝的解析を行う。候補領域を狭めるための次 のステップには、コスミドとYACとを重複させることによって形成したコンティ グにおいて、近位および遠位マーカーを含む18q22-q23の染色体領域をクローニ ングすることがある。コスミド、プラスミドまたはファージのサブクローニング を続けることによって、さらに詳細なマッピングのためにプローブを追加するこ とができるだろう。 その遺伝子をクローニングする次のステップには、エキソントラップ法、cDNA ライブラリスクリーニング、羅患者および非羅患者サンプルのノーザンブロット もしくはRT-PCR(逆転写酵素PCR)、エキソンの直接配列決定、またはSSCP(一本鎖 構造多型、single strand conformation polymorphism)、リボヌクレアーゼプロ テクション法もしくは化学的切断によるエキソンのテスト、がある。 D18S59およびD18S476を連結した、両極性気分障害遺伝子の両サイドのフラン キングマーカー、または、疾患遺伝子を保持する染色体領域(18q22-q23)を好配 置でカバーするいくつかのマーカーを用いることで、そのマーカーの情報性およ び疾患遺伝子からの距離に依存して、80-90%の正確さの範囲で羅患染色体または 非羅患染色体を高い確率で予想することができる。両極性気分障害に連鎖した現 在のマーカーを用いて、そしてより近いフランキングマーカーが同定された場合 、健康な兄弟姉妹の臨床診断、危険性スクリーニングおよび保因者テストととも に、診断のために、両極性気分障害を持 つ家系の遺伝的テストが行われるだろう。将来、この疾患において強い不平衡を 示すかもしれない、近くに連鎖しているマーカーを次々に明らかにすることによ って、または、欠陥遺伝子を同定することによって、危険性のある全集団をスク リーニングして保因者を同定し、改良した治療を施すことができるようになるだ ろう。 遺伝子型のデータを用いたBP-I患者の治療 ここに記載した精密マッピング法を用いて、18q22-q23領域のBP-I感受性遺伝 子座または遺伝子を同定して、そしてこれを用いて、表現型によってBP-Iと診断 された患者の遺伝子型を決定する。ここに記載したマーカーおよび追加のマーカ ーを用いて遺伝子型を決定することによって、BP-Iの表現型による診断を確認で きる、すなわち、BP-Iであるか他の潜在的な精神疾患であるかを区別するのが難 しい曖昧な臨床上の表現型を補足することができる。患者の18q22-q23領域の遺 伝子型を決定し、以前にBP-Iと診断された他の個人の、以前に決定した遺伝子型 と比較する。一度、ある個人が18q22-q23領域にBP-I感受性遺伝子座を持つ遺伝 子型であると決定された場合、少なくともあるBP-I羅患者の治療に効果的であっ た既知のすべての方法によって、その個人は治療される。これらの既知の方法に は、以下の薬の投与がある。 抗鬱剤、例えばリチウム塩(lithium salts)、カルバマゼピン(carbamazepine) 、バルプロン酸(valproic acid)、リセルグ酸ジエチルアミド(Iysergic acid di ethylamide,LSD)、パラクロロフェニルアラニン(p-chlorophenylalanine)、パ ラプロピルドプアセトアミド・ジチオカルバメイト誘導体(p-propyldopacetamid e dithiocarbamate derivatives)例えばFLA 63; 抗不安薬、例えばジアゼパム(diazepam)、モノアミンオキシダー ゼ阻害剤(monoamine oxidase inhibitors)例えばイプロニアジド(iproniazid) 、クロリリン(cloryline)、フェネルヂン(phenelzine)およびイソカルボキシア ジド(isocarboxazid); 生体活性アミン取り込み阻害剤、例えばトリサイクリック系抗鬱剤(tricyclic antidepressants)例えばデシプラミン(desipramine)、イミプラミン(imipramin e)およびアミトリプチリン(amitriptyline); セロトニン再取り込み阻害剤、例えばフルオキシエチン(fluoxetine); 抗精神病薬、例えばフェノチアザイン誘導体(phenothiazaine derivatives)例 えばクロロプロマジン(chlorpromazine)(ソラジンthorazine)、およびトリフル オプロマジン(trifluopromazine)、ブチロフェノン(butyrophenones)例えばハロ ペリドール(haloperidol)(ハルドールHaldol),チオキサンチン誘導体(thioxant hine derivatives)例えばクロロプロチキセン(chlorprothixene); ジベンゾジアゼピン類(dibenzodiazpines)例えばクロロザピン(chlozapine); ベンゾジアゼピン類(benzodiazpines); ドーパミンアゴニストおよびアンタゴニスト、例えばL ドーパ(L-Dopa)、コ カイン(cocaine)、アンフェタミン(amphetamine)、αメチルチロシン(α-methyl -tyrosine)、レセルピン(reserpine)、テトラベナジン(tetrabenazine)、ベンゾ トロピン(benzotropine)、パルギリン(pargyline); ノルアドレナリンアゴニストおよびアンタゴニスト、例えばクロニジン(cloni dine)、フェノキシベンザミン(phenoxybenzamine)、フェントラミン(phentolami ne)およびトロポロン(tropolone)。これらの薬の多くは、組み合わせて使われる 。 効果的な治療法と、18q22-q23領域のBP-I遺伝子型とを関連付ける研究を行っ て、特定の遺伝子型に最も効果のある治療を決定する。それからBP-I患者におい て、18q22-q23領域の遺伝子型を決定することができる。そして統計的に最も効 果のある処置を、最初の治療に決定することができる。 この明細書にて記載した全ての出版物および特許出願は、各々を特別に個別に 引用することによって本明細書に組み込まれる。 本発明は、現在完全に記載されているので、当業界に周知の技術によって、多 くの改修および修正を行っても、添付した請求項の主張と範囲から外れることは ない。
【手続補正書】 【提出日】平成10年10月16日(1998.10.16) 【補正内容】 【図2】【図6】【図6】【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, US,UZ,VN,YU (72)発明者 レオン,ペトロ コスタリカ共和国,コスタリカ サンホ セ,ピー.オー.ボックス 2060,セント ロ デ アンベスティガショネ,ユニバー シティ オブ コスタリカ (72)発明者 ロイス,ビクター アイ. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94122, サンフランシスコ,サード アベニュ 1214 (72)発明者 サントクュェイル,ロデウェイック ア ー. オランダ国,エヌエル―2611 イェーカー デルフト,フォールストラート 27アー (72)発明者 バロンデス,サミュエル エイチ. アメリカ合衆国,カリフォルニア 94965, ソーサリト,ブリッジウェイ 425

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 患者が両極性気分障害に罹っている可能性を予測する方法で、 前記患者のDNAサンプルを得ること、 前記患者の18番染色体長腕上のある領域の遺伝子型を決定すること、ここで、 マーカーD18S469およびD18S554を含む間に位置するマーカーにおいて、前記患者 の対立遺伝子サイズを決めることを含んでおり、そして 前記患者の遺伝子型を羅患者の遺伝子型と比べること、 を含んで成る方法。 2. 前記患者の遺伝子型を、18番染色体長腕上の、マーカーD18S1121およびD18S 380を含む間の領域において決定する、請求項1に記載の方法。 3. 前記マーカーが、D18S1121およびD18S380の間に位置するマーカーから本質 的に成る、請求項1に記載の方法。 4. 前記の羅患者の遺伝子型が、図5Aおよび5Bに示している対立遺伝子のサイズ を含んでいる、請求項1に記載の方法。 5. 前記患者が、スペイン系またはアメリカインディアン系の先祖を持つ、請求 項1に記載の方法。 6. 両極性気分障害の薬物治療に対する、患者の反応性を予測する方法で、 前記患者の18番染色体長腕上のある領域の遺伝子型を決定すること、ここで、 前記遺伝子型が、マーカーD18S469およびD18S554を含む間に位置するマーカーに おける前記患者の対立遺伝子サイズを含んでおり、 前記患者の遺伝子型を羅患者の遺伝子型と比べること、ここで、前記遺伝子型 が、マーカーD18S469およびD18S554を含む間に位置 するマーカーにおける前記羅患者の対立遺伝子サイズを含んでおり、そして、 前記の羅患者の遺伝子型に対して最も効果的な治療をきめること、 を含んで成る方法。 7. 個人の両極性気分障害感受性遺伝子座の存在を検出する方法で、18番染色体 長腕上の、D18S469およびD18S554の間のDNA多型の存在について、前記個人のDNA サンプルを分析することを含んで成る方法。ここで、前記DNA多型は、両極性気 分障害の形成に相関している。 8. 前記DNA多型が、18番染色体長腕上の、D18S469およびD18S1161を含む間に位 置する、請求項7に記載の方法。 9. 前記DNA多型が、18番染色体長腕上の、D18S1161およびD18S1121を含む間に 位置する、請求項7に記載の方法。 10.前記DNA多型が、18番染色体長腕上の、D18S1121およびD18S1009を含む間に 位置する、請求項7に記載の方法。 11.前記DNA多型が、18番染色体長腕上の、D18S1109およびD18S380を含む間に位 置する、請求項7に記載の方法。 12.前記DNA多型が、18番染色体長腕上の、D18S380およびD18S554を含む間に位 置する、請求項7に記載の方法。 13.前記DNA多型が、18番染色体長腕上の、D18S1009およびD18S554を含む間に位 置する、請求項7に記載の方法。 14.前記分析が、さらに a.前記個人の家系構成員のDNAサンプルを得ること、 b.前記DNA多型の存在について家系構成員のDNAサンプルを分析すること、そし て、 c.前記個人および前記家系構成員について、そのDNA多型の有無 と、両極性気分障害の表現型による診断とを関連付けること、 を含んで成る、請求項7に記載の方法。 15.個人において、両極性気分障害に相関する遺伝子に連鎖するDNA多型の存在 を検出する方法で、 a.D18S469およびD18S554を含む間に位置する18番染色体の領域に位置するDNA 多型について、前記個人の血縁者をタイピングすること、 b.前記DNA多型の存在について前記個人のDNAサンプルを分析すること、 を含んで成る方法。 16.個人において、両極性気分障害を遺伝的に診断する方法で、 a.前記個人のDNAサンプルを得ること、 b.両極性気分障害に相関するDNA多型の存在について、前記DNAサンプルを分析 すること、ここで、前記DNA多型は、D18S1121およびD18S554を含む間に位置する 18番染色体の領域に位置すること、 を含んで成る方法。 17.個人において、両極性気分障害の表現型による診断を確認する方法で、 a.前記個人のDNAサンプルを得ること、 b.両極性気分障害に相関するDNA多型の存在について、前記DNAサンプルを分析 すること、ここで、前記DNA多型は、D18S1121およびD18S554を含む間に位置する 18番染色体の領域に位置すること、 を含んで成る方法。 18.前記個人が、スペイン系およびアメリカインディアン系の先祖を持つ、請求 項17に記載の方法。 19.両極性気分障害をサブタイプに分類する方法で、 a.D18S1121およびD18S554を含む間に位置する18番染色体の領域 に位置する、ひとつまたは複数のDNA多型を同定すること、 b.複数の前記DNA多型のひとつの有無について、表現型によって両極性気分障 害であると診断された個人のDNAを分析すること、 を含んで成る方法。 20.両極性気分障害であると診断された個人を治療する方法で、 a.D18S1121およびD18S554を含む間に位置する18番染色体の領域に位置する、 ひとつまたは複数のDNA多型を同定すること、 b.複数の前記DNA多型のひとつの有無について、表現型によって両極性気分障 害であると診断された個人のDNAを分析すること、そして、 c.18番染色体の前記領域に特定の遺伝子型を持つ個人に対して、最も効果のあ る治療計画を選択すること、 を含んで成る方法。 21.表現型によって、重症の両極性気分障害であると診断された個人のDNAサン プルに対して、選択的にハイブリダイズすることができる単離されたポリヌクレ オチド。ここで、前記ポリヌクレオチドは、重症の両極性気分障害に羅患してい ない個人のDNAサンプルに対して、選択的にはハイブリダイズせず、D18S1121お よびD18S554を含む間に位置する18番染色体の領域内の相補性ポリヌクレオチド に対して、選択的にハイブリダイズする。 22.前記相補性ポリヌクレオチドが、D18S1121およびD18S554を含む間に位置す る18番染色体の領域内にある、請求項21に記載の単離されたポリヌクレオチド。
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