JP2001507026A - ジペプチド誘導体の新規な用途 - Google Patents

ジペプチド誘導体の新規な用途

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JP2001507026A JP52869698A JP52869698A JP2001507026A JP 2001507026 A JP2001507026 A JP 2001507026A JP 52869698 A JP52869698 A JP 52869698A JP 52869698 A JP52869698 A JP 52869698A JP 2001507026 A JP2001507026 A JP 2001507026A
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Abstract

(57)【要約】 疼痛を処置する医薬の製造のための下記式(I)の化合物の使用。これらの化合物はδオピオイドアゴニストであり、それでμオピオイドアゴニストの併用を必要とすることなく疼痛の処置に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 ジペプチド誘導体の新規な用途 〔技術分野〕 本発明はδアゴニスト特性を有するオピオイドジペプチド誘導体の特に鎮痛性 化合物としての新規な用途に関する。 〔背景および先行技術〕 最近の研究の結果から、δ受容体を介して選択的に作用するオピオイドアゴニ ストは現在入手できるオピオイド鎮痛薬にまさる利点を有していることがわかっ た。特に、可能性のある利点には次の点を伴った疼痛消失を生じることがあげら れる: i)身体依存性の発現が低減される(または全くなくなる)、(A.Cowan等、J. Pharmacol.Exp.Ther.246,950-955(1988年)); ii)呼吸機能の抑制がない(そして刺激の可能性がある)(P.Y.Cheng等、Eur. J.Pharmacol.230,85-88(1993年));そして iii)胃腸に対する不利な効果がほとんどないか、または全くない(J.J.Galli gan等、J.Pharmacol.Exp.Ther.229,641-648(1984年)。 現在入手可能な選択性ペプチドδアゴニストには、エンケファリン類似体H-Ty r-D-Thr-Gly-Phe-Leu-Thr-OH(DTLET;G.Gacel等、J.Med.Chem. H.I.Mosberg等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80,5871-5874(1983年)およびデ ルトルフィン(H-Tyr-D-Met-Phe-His-Leu-Met-Asp-NH2(デルメンケファリン))、H -Tyr-D-Ala-Phe-Asp-Val-Val-Gly-NH2(デルトルフィンI)およびH-Tyr-D-Ala-Ph e-Glu-Val-Val-Gly-NH2(デルトルフィンII);V.Erspamer等、Proc.Natle.Aca d.Sci.USA 86,5188-5192(1989年))が包含される。しかしながら、これらのペ プチドは比較的分子サイズが大 きいものであり(分子量>600)、そのためにこれらのペプチドの血液脳関門(BBB) を通過する能力が極めて限られている。 近年開発された非ペプチド系δアゴニストには、ラセミ化合物BW373U86(K.J. Chang等、J.Pharmacol.Exp.Ther.,267,852-857(1993年))およびその化学的 修飾した鏡像異性体SNC80(S.N.Calderon等、J.Med.Chem.37,2125-2128(199 4年)、および化合物TAN-67(J.Kamei等、Eur.J.Pharmacol.276,131-135(199 5年))が包含される。しかしながら、BW373U86はマウスで顕著な毒性を生じ、挙 動としてはけいれんおよび胴ローリングを発現した(S.D.Comer等、J.Pharmaco l.Exp.Ther.267,888-895(1993年))、またTAN-67はマウス尾フリックテスト で顕著な抗痛覚効果を示さなかった(J.Kamei等、Eur.Pharmacol.276,131-13 5(1995年))。従って、低分子量で、かつ高い親油性を有する新規にして、有効な δオピオイドアゴニストの開発がなお要望されている。 極めて有効で、高度な選択性を有するδオピオイドアゴニストであるN−末端 部分H-Tyr-Tic-Aaa(Tic=1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン 酸、Aaa=芳香族または脂肪族アミノ酸残基)を含有するペプチドが、最近P.W. Schiller等により、FASEB J.6(4),A1575(1992年)、 10日〜15日(1993年)のInternational Narotics Research Conference(INRC)にお いて、11月9日−13日の日本、静岡での2nd Japan Symposium on Peptide Chemi stry,9月9日〜13日(1992年)のSwitzerland,Interlakenでの22nd European P eptide Symposiumにおいて、6月18日〜23日(1995年)のOhio,Columbus 14th Am erican Peptide Symposiumにおいて、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89,11871-1 1875(1992年)に、またJ.Med.Chem.36,3182-3187(1993年)に発表されている 。 最近になって、タイプH-Tyr-Tic-NH−(CH2)n-Ph(Ph=フェニル)のジペプチ ド誘導体もn=1、3または4である場合にδアンタゴニスト特性を有すること が見つかった。しかし、n=2の場合、化合物(H-Tyr-Tic-NH-CH2-Ph)は、P.W. Schiller等が1994年9月4日〜10日のPortugal.Bragaでの23rd European Pepti de Symposiumで報告しているように、意外にも完全であり、但し過度に有効であ るδアゴニストであることがわかった。 それで、本発明の目的は、改善されたδアゴニスト効力を有するH-Tyr-Tic-NH -CH2-CH2-Phの構造修飾した類似体を見つけ出したことにある。このタイプの化 合物は、それらの低分子量および親油性からBBBを通過するのが容易であると予 測し得るので、中枢系で作用する鎮痛薬として治療上の使用可能性を有している ものである。 〔発明の開示〕 以下の式(I)で定義されるとおりのジペプチド誘導体H-Tyr-Tic-NH-CH2-CH2-P hの類似体はδオピオイドアゴニストとして高い効力を有し、かつ良好なδ受容 体選択性を保持していることが見い出された。 本発明は疼痛の処置に使用する医薬を製造するための式(I)の化合物の使用に 係るものである; 〔式中、 R1およびR2はそれぞれ独立して H; R3、R4、R5、R6は全てHであり:または R4、R5、R6は全てHであり、一方R3はC1〜C6アルキルであり;または R4およびR5は共にHであり、一方R3およびR6は共にC1〜C6アルキルであり;ま たは R3、R5、R6は全てHであり、一方R4はF、Cl、Br、I、OH、NO2またはNH2であ る; R7は環部分のo−もしくはp−位においてまたは環部分に隣接する炭素原子に おいて追加の置換分一個または二個以上を有する2−フェニルエチル基または2 −シクロヘキシルエチル基である〕。 上述の式(I)の化合物は本願出願人の国際特許出願(公開番号WO 96/06855) に開示され、特許請求されている。 R7を例示する例としては次のものがある: (ここで、R8はH、F、Cl、Br、I、NH2、NO2、C1〜C6アルキルおよびフェニル から選択され;そしてR9はH、C1〜C6アルキル、-CH2OHおよびフェニルから選択 される); (ここで、R10およびR11はそれぞれ独立してH、NO2、NH2、F、Cl、Br、Iおよ びC1〜C6アルキルから選択される);(ここで、R12はC1〜C6アルキルおよび-(CH2)n-Ph(ここでn=0〜3)のいずれ かから選択される); (ここで、R13およびR14はそれぞれ独立してH、C1〜C6アルキルおよび-(CH2)n- Ph(ここでn=0〜3)のいずれかから選択される);および 本発明によって使用される好ましい化合物は、 R1がHまたはCH3から選択され; R2がHまたはCH3から選択され; R3がHまたはCH3から選択され; R4がHであり: R5がHであり; R6がHまたはCH3から選択され; R7 およびのいずれかから選択される化合物である。 本発明に従って開示されている化合物は鎮痛剤として有用である。すなわち、 本発明の化合物は痛覚消失の処置に有用である。「痛覚消失(analgesia)」なる 用語は、普通痛みを与える刺激に反応する疼痛が存在しないものと定義される。 上述の式(I)の化合物はδアゴニストであるので、これらの化合物は、δアゴニ ストである化合物の事例であるμオピオイドアゴニストと組み合わせて投与する (E.E.Abdelhamid等、J.Pharmcol.Exp.Ther.258:299-303頁(1991年))必要 性がなく、疼痛の処置に有効である。 それで、本発明の一つの特徴は疼痛の処置に使用するための医薬を製造するた めの上述の式(I)の化合物の使用にある。 本発明のその他の一つの特徴は上述の式(I)による化合物の有効量を疼痛に苦 しんでいる患者に投与することによる疼痛の処置方法である。 合 成 ペプチド合成に用いるBoc−アミノ酸のほとんどのものは市販されている。2' −メチルチロシン(Mmt)は3気圧のH2圧下にAcOH中で7−ヒドロキシ−1,2,3,4− テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸(7-OH-Tic)の接触水添により製造 した。2',6'−ジメチルチロシン(Dmt)はJ.H.Dygos等、Synthesis No.8(8月) 、741-743頁(1992年)に記載の如くして製造した。C末端アミン置換分のほとん どのものも市販されている。2−(2−ブロモフェニル)エチルアミン、2−( 2−メチルフェニル)エチルアミンおよび2,2−ジフェニルプロピルアミンは、L .M.AmundsenおよびL.S.Nelson,J.Am.Chem.Soc.73,242(1951年)に記載の 如く相当するニトリルを水素化リチウムアルミニウムで還元することにより製造 した。2−(2−ビフェニル)エチルアミンは、S.GoldschmidtおよびW.L.C.V eer Recueil 67,489(1948年)に記載の如くして合成した。ラセミ体のα−フェ ニル−β−アミノプロピオン酸エチルはE.Testa等、Liebig's Ann.Chem.614 ,167(1958年)に記載の如くして合成した。後者の生成物を酸加水分解し、次に アミド化するとラセミα−フェニル−β−アミノプロピオンアミドが得られた。 2,2−ジシクロヘキシルエチルアミンは60℃で加圧下(60psi)接触水添(Rhつき カーボン)により2,2−ジフェニルエチルアミンから製造した。 2,2−ジ−p−ニトロフェニルエチルアミンは2,2−ジフェニルエチルアミンの ニトロ化により製造した。2,2−ジ−p−アミノフェニルエチルア ミンは2,2−ジ−p−ニトロフェニルエチルアミンの接触水添(Pd/C)により製造 した。2,2−ジ−p−クロロフェニルエチルアミンは、芳香族アミンのジアゾ化 次いでCu2Cl2による処理(Sandmeyer反応)により2,2−ジ−p−アミノフェニル エチルアミンが得られた。α−フェニル−β−アミノプロパノールはBoc保護α −フェニル−β−アミノプロピオン酸をBH3/TFAで処理することにより製造した 。2−(2−ニトロフェニル)エチルアミンは2−(2−ニトロフェニル)エチ ルアミンをLiAlH4で還元して得られた。 ジペプチド誘導体はいずれもまずC−末端アミン置換分をBoc-Tic-OHのカルボ ン酸官能基にカップリングさせ(混合無水物法)、次に酸好ましくは有機酸、特 に好ましくはTFAで脱保護し、Boc−保護N−末端チロシンまたはチロシン類似体 をカップリングさせ(混合無水物法)そして最後に酸で脱保護することによる液 相合成によって製造した。Boc−脱保護のための好ましい酸の系はアニソール( 3%)を含む95%TFA水溶液である。プログマブル溶媒モジュール126およびダイ オードアレイ検出器モジュール168からなるHPLCシステムGOLD(Beckman)をペプチ ドの精製および純度コントロールに使用した。逆相HPLCは二種の溶媒:(A)水中 0.1%TFAおよび(B)アセトニトリル中0.1%TFAからなる勾配を用いて実施した。 調製操作には、Vidac 218TP1022カラム(250×22mm)を流速13ml/分で45分にわ たって20〜50%Bの直線勾配で使用し、吸収を216nmおよび280nm両方で測定した 。同じ勾配を分析操作のために流速1.0ml/分で30分にわたってVidac 218TP0046 カラム(250×4.6mm)で使用した。ペプチドの純度はプレコーティングしたシリ カゲルプレート60F-254(E.Merck,Darmstadt,FRG)で次の溶媒系(いずれもv /v)中でのTLCによっても確認した:(A)CHCl3/MeOH/AcOH(85:10:5)およ び(B)n-BuOH/H2O/AcOH(4:1:1)。 ペプチドをUVおよびニンヒドリン噴霧試薬で可視化した。ペプチドの分子量はDS -90データシステムとインターフェイスされたMS-50 HMTCTA質量分析計でのFAB質 量分析法により測定した。 〔発明の詳細な説明〕 以下の実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。 ペプチド合成−一般的方法 1)混合無水物法 THF中の1ミリモルのBoc−保護アミノ酸の撹拌溶液にNMM(1当量)を加えた。 混合物を−15℃に冷却し、IBCF(1当量)で処理し、そして2分間反応させた。 次に、アミノ成分(1当量)を加えた。反応混合物を−15℃で30分間撹拌し、次 に室温とした。次に、溶媒を真空蒸発により除去し、残留した油をEtOAc 100ml に溶解した。得られた溶液を5%KHSO4、塩水および飽和NaHCO3で連続して抽出 した。有機相を乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして蒸発乾固した。得られた粗製生 成物を予め精製することなく脱保護に使用した。 2)脱保護 Boc−保護ペプチドを撹拌かつ氷冷下にチオアニソール(3%)を含む95%THF水 溶液を用いて脱保護した。真空蒸発後、ペプチドのTHF塩が調製用逆相HPLCによ り純粋な形態で得られた。 〔実施例〕 以下の実施例により本発明を説明する。これらの実施例において、表1の実施 例1の化合物は本発明の化合物の製造を説明する例を示している。実施例に示さ れた化合物はいずれも実施例1の化合物について記載したのと同じ操作で製造し た。しかし、これらの実施例はいずれにしても本発明を限定しているものと解す べきではない。 実施例 1 A)H-Tic-NH-CH2-CH-(Ph)2(化合物1)の製造 Boc-Tic-OH(0.4ミリモル)を方法1に従ってH2N-CH2-(Ph)2(2,2−ジフェニル エチルアミン、0.43ミリモル)とカップリングさせた。脱保護すると、化合物1 が95%収率で凍結乾燥品として得られ、これをそのままでさらに精製することな く合成の次の工程に使用した。 TLC(シリカ):Rf=0.36(A) B)H-Tyr-Tic-NH-CH2-CH-(Ph)2の製造 混合無水物法を用いて、Boc-Tyr(Boc)-OH(0.38ミリモル)をNMM(2当量)の 存在下に化合物1のTFA塩(0.38ミリモル)とカップリングさせた。脱保護した 後、粗製生成物をHPLCで精製した。純粋な形態の化合物が85%の収率で得られた 。 FAB-MS:MH+=520 TLC(シリカ):Rf=0.75(A)、Rf=0.72(B) HPLC:K+=11.4 実施例2−31の化合物を上述の実施例1に記載の如くして合成した。実施例15 および16、実施例17および18、実施例27および28、また実施例30および31の化合 物の場合、C−末端アミン置換分のラセミ体を合成に使用しそして得られたジア ステレオマージペプチド誘導体をVidac 218TP0046カラム(250×22mm)を用い、 アソクラチック条件下:43%MeOH−57% 0.1%TFA/H2O(実施例15および16、17 および18、および30および31)、または34%MeOH−66% 0.1%TFA/H2O(実施例 27および28の場合)、調製用逆相HPLCによって分離した。 実施例21および22の化合物の場合、2−フェニルシクロプロピルアミンの二種 のトランス異性体の混合物を合成に使用し、そしてジペプチド異性 体をVidac 218TP0046カラム(250×22mm)、溶媒(A)水中0.1%TFAおよび(B)次 の条件下のメタノール:25分間にわたる20〜55%Bの直線勾配、次いで30分間に わたるアイソクラチック溶離(45%A、55%B)を用いて調製用逆相HPLCにより分 離した。 本発明に従って使用するための化合物の例を以下の表1に示す。 δオピオイドアゴニストのインビボ薬理試験 マウス精管(MVD)およびモルモット回腸(GPI)での電気的に発生させた収縮の阻 止を基にしてバイオアッセイを行った。GPIアッセイでは、オピオイド効果は主 にμオピオイド受容体によって媒介され、一方MVDアッセイでは収縮の阻止は大 部分がδオピオイド受容体との相互作用に因るものである。アゴニスト効力はIC50 値(電気的に誘発された収縮の50%阻止を生じるアゴニスト濃度)として表わ す。 分離臓器組織標本を用いるバイオアッセイ GPIおよびMVDバイオアッセイをP.W.Schiller等、Biochem.Biophys.Res.Co mmun.85,1332-1338(1978)およびJ.DiMaio等、J.Med.Chem.25,1432-1438( 1982)に報告されているとおりに実施した。対数−用量反応曲線を各々の回腸お よび精管のための標準品として〔Leu5〕エンケファリンを用いて定め、供試化合 物のIC50値をA.A.Waterfield等、Eur.J.Pharmacol.58,11-18(1979)に従っ て標準化した。結果を以下の表2に示す。 結論 実施したMVDおよびGPIアッセイによる結果に基づいて、以下の結論が得られた : *全ての化合物は完全δオピオイドアゴニストであるが、実施例8、18および21 の化合物は例外であり、これらの化合物は部分δアゴニストであることがわかっ た。 *全ての化合物は弱いμアゴニスト特性または部分μアゴニスト特性を示した。 オピオイド受容体結合アッセイ 化合物のμおよびδオピオイド受容体結合定数(Ki μ、Ki δ)をラット脳膜組織 標本での結合部位からの相対選択的μおよびδ放射リガンドの置換により測定し た(ChengおよびPrusoffによる方程式を基にして測定したIC50値から算出した(Y. C.ChengおよびW.H.Prusoff(Biochem.Pharmacol.22,3099-3102(1973))。 Ki μ/Ki δ比はδ対μ受容体選択性の定量尺度であった。 オピオイド受容体結合研究 すべての新規な類似体のμ−、δ−およびκ−オピオイド受容体親和性は、ラ ット脳膜結合部位からのμ−、δ−およびκ−選択的放射リガンドの置換を基と する結合アッセイで測定した。κ−リガンドの場合、モルモット脳ホモジネート を使用した。それはκ−結合部位の相対比率がラット脳膜よりもモルモット脳膜 の方がより高いからである。本実験で使用する実験操作はPasternak等が報告し ている結合アッセイの変法である(Mol.Pharmacol.11,340-351(1975))。Canad ian Breeding Laboratoriesからの雄Sprague-Dawleyラット(300〜350g)を断頭 し、そして小脳を除去した後脳を30容量の氷冷標準緩衝液(50mMトリスHCl、pH7 .7)中でホモジナイ ズした。4℃で30分間30,000×gで遠心分離した後、膜を元の容量の標準緩衝液 で再構成し、そして37℃で30分間インキュベートした(結合された内因性リガン ドを放出させるため)。次に遠心分離し、そしてペレットを当初の容量の新しい 標準緩衝液に再懸濁すると最終膜懸濁液が得られた。膜標品のアリコート(2ml) を25℃で1〜2時間指示した最終濃度で供試ペプチドおよび以下の放射リガンド を含む標準緩衝液1mlと共にインキュベートした:〔3H〕DAMGO、μ−選択的、0 .7nM;〔3H〕DSLET、δ−選択的、1.0mM;および〔3H〕U69,563、κ−選択的、0 .5nM。4℃で真空下にWhatman GF/Bフィルターを通した濾過により、インキュ ベーションを停止させた。氷冷標準緩衝液5mlずつで二回洗った後、フィルター をシンチレーションバイアルに移し、30分間1ml Protosol(New England Nucle ar)で処理し、次に酢酸0.5mlおよびAquasol(New England Nuclear)10mlを加 えた。30分間振とうした後バイアルを40〜45%の効率で計数した。実験は全部重 複して実施し、そして少なくとも三回繰り返した。三種の放射リガンドの各々の 特異的結合は、1マイクロモルの濃度で、それぞれ冷DAMGO、DSLETおよびU69,56 3の存在下インキュベーションを行うことにより定めた。特異的結合の半最大阻 止値(IC50)は半対数プロットからグラフで得られた。測定したIC50値から、結合 阻止定数(Ki)をChengおよびPrusoffの方程式(Biochem.Pharmacol.22,3099-31 02(1973))を基にして算出した。μ−、δ−およびκ−代表的結合アッセイで求 めたKi−値の比が検討した化合物の受容体選択性の尺度である(例えば、Ki μ/Ki δ はδ−受容体対μ−受容体の選択性を指示している)。結果を以下の表3に示 す。 結論 実施したオピオイド受容体結合アッセイの結果を基にして、次の結論を導き出 すことができた: *化合物は全て高いδオピオイド受容体親和性を示した。 *化合物は全てμ受容体よりもδ受容体に対して優先性を示した。 *化合物はいずれもκ受容体に対して顕著な親和性を有していなかった。 使用可能性 記載された化合物は新規なクラスのδアゴニストを表わしている。δアゴニス トは無痛法で使用するための治療剤として興味の対象である。それは伝統的に使 用されているμアゴニスト(例えば、モルヒネ)とは異なって、身体依存性がよ り低いかまたは全くなく、呼吸抑制がなく、また胃腸に対する不利な効果がより 低いかまたは全くないからである。周知のより長鎖のδオピオイドペプチドアゴ ニスト(DPDPE、デルトルフィン等)と比較して、本発明の化合物は一層低い分 子量および一層高い親油性を有している。従って、これらの化合物は末梢投与後 BBBを通過し、そして中枢系を介した鎮痛効果を生じるものと期待される。 略号 BBB=血液−脳関門 Boc=t−ブトキシカルボニル BW373U86=(±)−4−(a−R*)−a−(2S*,5R*)−4−アリル−2,5−ジメチル −1−ピペラジニル)−3−ヒドロキシベンジル)−N,N−ジエチルベンズアミド DAMGO=H-Tyr-D-Ala-Gly-Phe(NαMe)-Gly-ol Dmt=2',6'−ジメチルチロシン DSLET=H-Tyr-D-Ser-Gly-Phe-Leu-Thr-OH DTLET=H-Tyr-D-Thr-Gly-Phe-Leu-Thr-OH FAB-MS=高速原子衝撃質量分析法 GPI=モルモット回腸 HPLC=高速液体クロマトグラフィー IBCF=クロロギ酸イソブチル MVD=マウス精管 NMM=N−メチルモルホリン Ph=フェニル SNC80=(±)−4−(a−R*)−a−(2S*,5R*)−4−アリル−2,5−ジメチル− 1−ピペラジニル)−3−メトキシベンジル)−N,N−ジエチルベンズアミド TAN-67=2−メチル−4α,α−(3−ヒドロキシフェニル)−1,2,3,4,4a,5 ,12,12aα−オクタヒドロキノリン〔2,3,3-g〕−イソキノリン TFA=トリフルオロ酢酸 THF=テトラヒドロフラン Tic=1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸 TLC=薄層クロマトグラフィー U69,593=(5α,7α,8β)−(−)−N−メチル−〔7−(ピロリジニル)−1−オ キサスピロ〔4,5〕デカン−8−イル〕ベンゼンアセトアミド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.疼痛の処置に使用する医薬を製造するための式(I)の化合物の使用; 〔式中、 R1およびR2はそれぞれ独立して H; R3、R4、R5、R6は全てHであり;または R4、R5、R6は全てHであり、一方R3はC1〜C6アルキルであり;または R4およびR5は共にHであり、一方R3およびR6は共にC1〜C6アルキルで あり;または R3、R5、R6は全てHであり、一方R4はF、Cl、Br、I、OH、NO2またはNH2で ある; R7は環部分のo−もしくはp−位においてまたは環部分に隣接する炭素原子 において追加の置換分一個または二個以上を有する2−フェニルエチル基または 2−シクロヘキシルエチル基である〕。 2.請求項1の式(I)において、 R1がHまたはCH3から選択され; R2がHまたはCH3から選択され; R3がHまたはCH3から選択され; R4がHであり; R5がHであり; R6がHまたはCH3から選択され; R7が次のいずれかから選択され; (ここで、R8はH、F、Cl、Br、I、NH2、NO2、C1〜C6アルキルおよびフェニ ルから選択され;そしてR9はH、C1〜C6アルキル、-CH2OHおよびフェニルから選 択される); (ここで、R10およびR11はそれぞれ独立してH、NO2、NH2、F、Cl、Br、Iおよ びC1〜C6アルキルから選択される);(ここで、R12はC1〜C6アルキルおよび-(CH2)n-Ph(ここでn=0〜3)のいず れかから選択される); (ここで、R13およびR14はそれぞれ独立してH、C1〜C6アルキルおよび-(CH2)n- Ph(ここでn=0〜3)のいずれかから選択される);3.化合物が次のものからなる群から選択される請求項1または2記載の使用。 4.化合物が以下のいずれかから選択される請求項3記載の使用: 5.請求項1記載の式(I)の化合物の有効量を疼痛管理を必要とする患者に投与 することによる疼痛処置方法。
JP52869698A 1996-12-20 1997-12-18 ジペプチド誘導体の新規な用途 Pending JP2001507026A (ja)

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