JP2001506884A - 親水性アクリル樹脂材料から作製した可撓性眼内レンズ - Google Patents

親水性アクリル樹脂材料から作製した可撓性眼内レンズ

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、親水性アクリル樹脂材料から作製した新規可撓性眼内レンズ、およびその作製方法に関する。前記眼内レンズの光学的部分、または光学的部分と触覚的部分の両部分を構成する前記親水性アクリル樹脂材料は、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)とメタクリル酸エチル(EMA)の架橋共重合体である。

Description

【発明の詳細な説明】 親水性アクリル樹脂材料から作製した可撓性眼内レンズ 本発明は、親水性アクリル樹脂材料から作製した新規可撓性眼内レンズ、およ びその作製方法に関する。ヒドロゲル製のかかる可撓性眼内レンズは折り畳み可 能であり、小さい切開(3mmから4mm)を通して適性な場所に入れることが できる。 眼内レンズ(IOL)製造に現在でも最も広く使われている材料は、ポリメタ クリル酸メチル(ポリMMA)である。この材料を使った最初のIOLは195 0年代初頭に製造されている。Harold Ridleyは、第2次世界大戦 中、事故に会ったパイロットの眼内で見つかったポリMMA製キャノピーの破片 に対し、耐性が非常に良好であって何等炎症も反応も起こしていないのを見て、 これをIOLの材料として選んだ。かくして40年以上に渡り、この材料(ポリ MMA)は卓越した生体親和性を十分に発揮してきた。前述したように、ポリM MAは依然として眼内レンズの製造に最も使用されている材料である。とは言っ ても、ポリMMAは可撓性に乏しく、そのことがこの材料の主要な欠点となって いる。この材料から作製 したレンズは、水晶体超音波吸引術などの、過去の技術に比べれば非侵襲的な新 規外科技術用には好適でない。特に、乱視などの術後の症状をできるだけ最小に 抑えるために、天然水晶体摘出に要する切開の大きさを縮小しようという傾向が ある。現在行われる切開の大きさは約3mm程度である。また、レンズが瞳孔の 最大口の直径、すなわち約4.5mmより小さいようなことがあってはならない だろう。このような点から、現在、小さな切開を通して挿入が可能となるような 折り畳みレンズが必要とされている。ポリMMA製レンズを折り畳むことは不可 能であるため、ポリMMA製レンズの利点を保持することを目的として、この材 料を使用しながら、形を楕円形にした眼内レンズを製造する試みがなされてきた 。それにもかかわらず、このようなレンズでは期待するような結果は得られてい ない。すなわち、複数の外科医の報告によれば、楕円形の眼内レンズを入れた患 者の中で視力障害の発生頻度が増しているという。このような障害はIOLに限 界直径が存在するためであるとこれまで考えられており、限界直径以下では、網 膜はレンズの縁で回析した光を受ける(レンズによる光の回析は、瞳孔の直径が レンズの直径より大きくなることがあるという事実による)。 眼内レンズの光学的部分が5mm(この値には一定量の安全限界(safety margi n)が含まれる)未満でありえないことはその通りであって、水晶体嚢(capsule )中に(5mm未満の大きさの切開を通して)挿入可能とするためには、眼内レ ンズを折り畳む必要があり、したがって可撓性の材料からこのようなレンズを造 ることが不可欠となる。 現在、可撓性レンズを製造するために、大きくわけて2種類の材料が使用され ている。すなわちシリコーン、より詳しくはポリシロキサン類と、アクリルポリ マー類である。前記アクリルポリマー類には、「ヒドロゲル」として知られる親 水性ポリマーと、非親水性ポリマーとが含まれる。この親水性アクリルポリマー が、細胞癒着を制限し、したがって細胞増殖を制限する利点を提供しているらし い。当業者ならば、白内障手術において直面する主要な合併症が上皮細胞の異常 増殖であり、これが結局は二次性白内障を引き起こすことは十分承知であろう。 1984年にまで遡るが、Alconが、商標名Iogel(R)で、ポリメタ クリル酸ヒドロキシエチル(ポリHEMA)製眼内レンズの第1世代の製造に乗 り出した。この材料は機械的な問題を引き起こし、したがってIogel(R)イ ンプラントの 使用はそれ以来断念したままである。 現在市場では2社が、レンズ全体またはレンズの一部を親水性アクリル樹脂材 料で作製した眼内レンズを販売している。2社とはStorz社およびMent or社である。 Storz社は、Hydroview(R)の名で、特許願EP−A−0492 126に記載されているような眼内レンズを販売している。このようなレンズの 光学的部分を構成する材料は、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)とメ タクリル酸ヒドロヘキシル(HHMA)の共重合体である。前記共重合体は、一 方は非常に親水性(HEMA)であり、他方はそれに比べやや親水性が劣る(H HMA)2種類の親水性単量体から得られる。平衡状態では、前記共重合体の含 水率は18%である。 Mentor社は、商標名Memorylens(R)で眼内レンズを販売して いるが、その詳細は、RG Martin,JP Gilles および DR Sandersが1993年にthe Slack,Thorofare社か ら出版した「折り畳み可能眼内レンズ」の第11章(197〜211頁)に、W illiam J.Fishkind(医学博士)が 記述している通りである。これに係わる共重合体は、メタクリル酸ヒドロキシエ チル(HEMA)とメタクリル酸メチル(MMA)の共重合体である。この場合 、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)の親水性は、疎水性の単量体(M MA)を含有することによって低減する。平衡状態において、前記共重合体(ポ リ(HEMA/MMA)、すなわち親水性単量体/疎水性単量体)の含水率は2 0%である。前記共重合体(ポリ(HEMA/MMA))から作製した眼内レン ズは周囲温度では折り畳むことができない(この点で前述のHydroview(R) レンズとは異なる)。したがってインプラントを最初に予熱しておかなけれ ばならない。 このような状況において、本特許出願人は、全体または一部を親水性アクリル 樹脂材料から作製した眼内レンズを開発した。本特許出願人は、「最適化された 」とでもいうべき、非常に有利な機械特性および光学特性を付与する独自の材料 から眼内レンズを作製することを提案する。本発明においては、前記材料は、下 記6つのパラメータに特別の注意を払いながら開発されたものである。 ・破壊強さ:すなわち本発明のレンズは手術前または手 術中の取り扱いによって損傷することはない。 ・破断伸び ・ヤング率の類の弾性率(平均弾性率)で測定した「弾性」:すなわち本発明 のレンズは、折り畳みが容易でなければならないが、同時に眼内で適切な状態に あるためには十分な剛性も呈する。 ・屈折率:すなわち屈折率が大きくなればなる程、レンズに必要とされる厚 さは薄くなる。 ・水和時の膨張率:すなわち膨張率が小さければ、レンズ製造法の管理が容 易になる。 ・平衡時の含水率 従来どおり、本発明の眼内レンズは光学的部分と触覚的部分を含んでいる。か かる光学的部分、または実にこの光学的部分と触覚的部分の両部分は、可撓性の 親水性アクリル樹脂材料から作製される。この点で、前記本発明の眼内レンズま たはインプラントは、一体型として作製されようがまたは複合構造物として作製 されようが、可撓性を有し、折り畳み可能であるが、前述した従来技術のレンズ と同種のレンズである。 特徴という点では、前記「最適化された」親水性アクリル樹 脂材料(少なくともレンズの光学的部分を構成し、場合によっては光学的部分と 触覚的部分を構成する)は、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)とメタ クリル酸エチル(EMA)の架橋共重合体である。 前記メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)によって、本発明のレンズは 可撓性かつ親水性となり、また前記メタクリル酸エチル(EMA)によって本発 明のレンズはその機械特性が最適化されている。本発明によるEMAの眼内レン ズへの寄与が、従来技術のMMAの寄与に比べかなり有利であることが分かる。 量的には、前記EMAの寄与は、最終共重合体の親水性が損なわれない適度な限 度内で、明らかに残存していなければならない。一般に、前記最終共重合体はH EMA単体+EMA単体100重量部に対し、HEMA単体を77.5〜87. 5重量部(80〜85重量部であることが有利である)とEMA単体を12.5 〜22.5重量部(15〜20重量部であることが有利である)を共重合させる ことによって得られることは、本明細書で後に明らかにされる。本発明のレンズ の特に有利な変形形態では、その材料は、HEMA単体82.5重量部とEMA 単体17.5重量部を共重合させて得られる。 このように、本発明の眼内レンズの少なくとも光学的部分を構成するアクリル 共重合体は、[HEMA]構造単位と[EMA]構造単位とを、下式 で表されるRの比率(一般にその値は3.0〜6.1の範囲にあって、3.5〜 5の範囲にあることが有利であり、好ましいレンズの変形形態ではその値は4. 1である)で含む。 先に明記したように、前記ポリ[HEMA/EMA]共重合体は架橋結合して いる。このような架橋結合は、当該材料に凝集力と安定性を付与するために不可 欠である。したがって、HEMA単量体とEMA単量体を共重合させる間、2官 能性架橋剤を有効量使用することが必要となる。この有効量とは、HEMA単量 体+EMA単量体100重量部につき、一般に多くて数重量部、通常は0.5〜 5重量部であって、0.5〜2.5重量部であることが有利であるが、この量は 当然のことながら適切な量でなければならない。使用する架橋剤は、結果として ポリ(HEMA/EMA)共重合体の特性、特に機械的特性に変更を加えるよう な、コモノマーを構成するものであってはなら ない。 いずれにしても、架橋剤の量が増加すればヒドロゲルの含水率が減少すること になり、したがってガラス転移温度が高くなることは、当業者ならば十分承知し ているであろう。 前記架橋剤は一般に、共重合構造体への寄与が下記の比率となるような量だけ 使用されることを、ここに明記しておく。その比率は、下式 で表され、R’は6×10-3〜60×10-3の範囲の値である。前記比率R’が 10-2であれば、有利である。 前記架槁剤の反応性官能基は、アクリレートおよび/またはメタクリレート官 能基であることが有利である。当業者ならば、このような官能基、詳細には ブタンジオールジメタクリレート及びジアクリレート、 ヘキサンジオールジメタクリレート及びジアクリレート、 デカンジオールジメタクリレート及びジアクリレート、 エチレングリコールジメタクリレート(EDMA)、および テトラエチレングリコールジメタクリレート を有する多数の架橋剤のことは承知しているであろう。 本発明においては、先に列挙した架橋剤、特にEDMAを使用することを推奨 するが、それによって本発明は何ら限定されるものではない。 このように、本発明の眼内レンズの光学的部分、または光学的部分と触覚的部 分の両部分を構成するポリ(HEMA/EMA)共重合体は、この種の(または これらに相当する種類の)架橋剤によって架橋結合しており、当然ながらそれら の痕跡は共重合体の主鎖上に見いだされることになる。 一般に、前記主鎖に化学的に結合した別の痕跡量の単量体を見いだすことも可 能である。当業者ならば、眼内レンズの構造中にUVフィルタを安定化させるこ との利点については承知であろう。したがって、本発明の眼内レンズの有利な1 変形形態においては、本発明の眼内レンズの光学的部分(または光学的部分と触 覚的部分の両部分)を構成する網状ポリ(HEMA/EMA)共重合体は、その 主鎖に(安定した状態で)化学的に結合している有効量のUVフィルタを含有し ている。このような化学結合を形成するためには、使用する化合物(これは発色 団を有している)は、当然ながら2重結合タイプの好適な反応性化学官能基、す なわちアクリレート官能基またはメタクリレート官能基等を提供するものでなけ ればならない。 当業者ならば、このような化合物のことは熟知していよう。また、当該化合物 のいくつかは市販されており、特に、 4−(2−アクリルオキシエトキシ)−2−ヒドロキシベンゾフェノン、 4−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン(MOBP)、 1,3−ビス−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−2−プロ ピル)アクリレート、および 2−(2’−メタクリルオキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー ル が挙げられる。 本発明においてこれらの化合物は全て好適である。しかし、本出願人はシリコ ーンで眼内レンズを制作していた当時、何年もこのUVフィルタを取り扱ってい たが、その限りではMOBPを特に使用することが多かった。 UVフィルタ単量体の濃度は一般に、本発明の眼内レンズの 原成分である、ポリ(HEMA/EMA)共重合体を生じる単量体混合物中に( HEMA単量体+EMA単量体100重量部当り)0.5〜5重量部の範囲にあ る(0.5〜2重量部であることが有利である)。 最終配合物を単純にするためには、これら2種類の添加物をそれぞれ1つずつ 使用することが好ましい、というただその限りにおいて前記パラグラフでは1つ の架橋剤と1つのUVフィルタに言及した。しかし、本発明の範囲内では、これ ら2種類の添加物のそれぞれにつき少なくとも2つを混合して使用すること、ま たは両方の機能を成し遂げるのに好適な添加物を唯1つだけ使用することも全く 可能であることは明らかである。 本発明の眼内レンズの少なくとも光学的部分を構成する、架橋ポリ(HEMA /EMA)共重合体は、下記の単量体を共重合させて得ることが有利である。 すなわち、 主要単量体: HEMA −般に77.5〜87.5重量部相当(80〜85重量部である ことが有利である)、および コモノマー: EMA 一般に12.5〜22.5重量部相当(15〜20重量部であるこ とが有利である)、 前記主要単量体とコモノマー(HEMA+EMA)で100重量部となる。 EDMAなどの架橋剤: 添加物として有効量(一般に0.5〜5重量部の範囲であって、0.5〜2 重量部の範囲であることが有利である)だけ使用する、および 有利には、MOBPなどのUVフィルタを添加物として有効量(一般に0.5〜 5重量部の範囲であって、0.5〜2重量部の範囲であることが有利である)だ け使用する。 ただし、前記した架橋剤およびUVフィルタに関する重量部は、主要単量体と コモノマー(HEMA+EMA)100重量部当りの値である。 特に好ましい眼内レンズの変形形態においては、前記架橋共重合体は、HEM A82.5重量部とEMA17.5重量部を用いて得られる。 本発明の眼内レンズは、一体型にしてもまたは複合型にして もよいことは先に説明した。第1の変形形態ではしたがって、本発明の眼内レン ズの光学的部分および触覚的部分共に先に定義したようなポリ(HEMA/EM A)共重合体(一般に同一の共重合体、しかしこの種の2つの共重合体を結合さ せても、本発明の範囲を逸脱するものではない)で作製される。第2の変形形態 では、本発明の眼内レンズの光学的部分のみが、このようなポリ(HEMA/E MA)共重合体で作製される。触覚的部分はそれ以外の何等かの材料で作製され るが、当然ながらその材料は光学的部分と適合するものでなければならず、生物 学的適合性、可撓性、または実にその集成体の一般的機械特性および光学特性を 弱めるようなものであってはならない。 第2の変形形態の好ましい実施形態では、本発明の眼内レンズは、前記ポリ( HEMA/EMA)共重合体で作製した光学的部分とポリMMAで作製した触覚 的部分を結合させる。 第2の態様において、本発明はまた、前述のような眼内レンズを作製する方法 を提供する。 前記方法は、 ・有効量の重合開始剤および架橋剤の存在下、また有利には化学式が反応性官 能基を少なくとも1個含んでいるUVフィル タの存在下で、HEMA単量体とEMA単量体の混合物を共重合させることによ って、架橋ポリ(HEMA/EMA)共重合体のブロックを少なくとも1個生成 する段階、および ・前記共重合体のブロックから、前記眼内レンズの光学的部分、または前記眼 内レンズの光学的部分および触覚的部分の両部分を切り取る段階を 含む。 前記方法は一般に、以下に明記する2つの有利な変形形態の一方または他方に おいて実行される。 第1の有利な変形形態においては、架橋ポリ(HEMA/EMA)共重合体の 類の単一のブロックを使用する。本発明の眼内レンズ(すなわち、光学的部分お よび触覚的部分)は、前記ブロックから切り取られる。このようにして切り取ら れた前記一体型のレンズは一般に、その表面状態を最適化するために研磨機にか けられる。 第2の有利な変形形態においても同様に、架橋ポリ(HEMA/EMA)共重 合体の単一のブロックを使用する。本発明の眼内レンズの光学的部分はそのブロ ックから作製される。次いで、他の、種類の異なる材料(例えば、ポリMMA) で作製した触 覚的部分を、従来の方法で、前記架橋ポリ(HEMA/EMA)製の光学的部分 に取り付ける。光学的部分が特徴的にポリ(HEMA/EMA)で作製され、触 覚的部分が他の種類の材料で作製されている本発明のこの種の眼内レンズ、即ち 複合型レンズは、EP−A−0734319に記載の技法を用いて作製すること も可能である。 実に、本発明の「一体型」眼内レンズを、いずれも架橋ポリ(HEMA/EM A)の種類である2つの異なる共重合体ブロックから出発する、前記複合型レン ズ作製技法を用いて作製しても、本発明の範囲を逸脱することにはならないだろ う。眼内レンズの光学的部分は前記ブロックの一方から作製し、触覚的部分は他 方から作製する。 一般に、材料の適性なブロック(または材料の複数の適性なブロック)は、H EMA単量体とEMA単量体とを特徴的に含有する反応混合物を、型内で共重合 させることによって得られる。前述したように、前記反応混合物はまた、下記の 添加物を含有する。 ・EDMAなどの架橋剤を有効量(一般に、HEMA単量体+EMA単量体 100重量部に当り0.5〜5重量部であっ て、0.5〜2重量部であることが有利である)。前記EDMAは、特には0. 8重量部を構成することができる。前記EDMAの代わりに、先に述べたその他 の架橋剤を使用することもできる。 ・有利には、MOBPなどのUVフィルタを有効量(一般に、HEMA単量 体+EMA単量体100重量部当り0.5〜5重量部であって、0.5〜2重量 部であることが有利である)。前記MOBPは、特には1重量部の濃度で使用す ることができる。前記MOBPの代わりに、先に述べたその他のUVフィルタを 使用することもできる。 従来通り、前記反応混合物はまた、ラジカル重合開始剤を少なくとも1つ含有 する。当業者ならば、重合開始の目的では、アクリル酸誘導体の重合に遊離基源 が必要であることは、十分承知であろう。本発明によれば、HEMA−EMA共 重合のラジカル開始剤は、詳細には下記のものであってよい。 ・亜燐酸酸ナトリウムと燐酸ナトリウムの混合物(または他の任意のレドッ クス対)、または ・アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)または2,2’−アゾビス(2 ,4−ジメチルバレロニトリル)(AIVN) などのアゾ化合物、特には下記の展開式を有し商品番号V65でWakoが販売 しているアゾ化合物。 AIBNAIVN AIVN化合物は、それ自体低毒性であり、またその分解生成物も低毒性であ るため、特に好ましい(とは言っても、一般に、前記重合開始剤は極小量だけ使 用され、本発明の眼内レンズ作製法の終りには概して除去されることは認められ たい)。および ・過酸化ベンゾイルなどの過酸化物 当業者ならば、使用される前記ラジカル重合開始剤の量(一般に、HEMA単 量体+EMA単量体100重量部当り1重量部未満)を制御する方法については 熟知しているであろうし、また反応混合物の重合動力学の制御法についても一般 に熟知しているであろう。詳細には、もし酸素が前記重合開始剤の作用 を中和するというのであれば、反応混合物の温度を上げる前に、そこから酸素を 除去することが非常に好ましいことになる。前記反応混合物を通して不活性ガス を吹き出させることを強く推奨する。加熱プログラムは、当業者の通常の技能を 用いて最適化することができる。 主要試薬、すなわちHEMA単量体とEMA単量体の好ましい比率については 本明細書で先に述べた。 先述したように、本発明の眼内レンズは良好な光学特性と良好な機械特性とを 共に有する。詳細には、本発明の眼内レンズの破壊強さは3MPa〜3.5MP aの範囲にあり、その強さは本出願人が販売しているシリコーン製眼内レンズの 強さに完全に匹敵する。 以下に本発明を実施例によって詳しく説明する。本発明の利点は、 ・本発明のIOL、ポリ(HEMA/EMA)と、 ・従来技術のIOL、ポリ(HEMA/MMA)との「比較研究」で得た結 果によって明らかになる。本発明のIOL製造 メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)82.5グラム (g)、メタクリル酸エチル(EMA)17.5g、4−メタクリルオキシ−2 −ヒドロキシベンゾフェノン(MOBP)1g、エチレンジメタクリレートグリ コール(EDMA)0.8g、およびベンゾイルペルオキシド0.2gをビーカ ーに注いだ。 反応混合物を均質化した後、その混合物を通してアルゴンを2分間吹き出させ た。このようにして酸素を除去した溶液を型に入れ、次いで型を、 ・40℃の水浴中に48時間、 ・60℃の水浴中に48時間、次いで ・100℃のオーブンに48時間 置いた。 冷却後、得られた材料を型からはずした。次いで材料をすすいだ後、所望の大 きさに切り、研磨機にかけて本発明の眼内レンズを得た。 前記材料の破壊強さは3MPaであった。従来技術のIOL製造 本出願人は、破壊強さが同一(3MPa)である材料(ポリ(HEMA/MM A))からIOLを作製することを試みた。 メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)83.2g、および メタクリル酸メチル(MMA)16.8g を用いて、前パラグラフに記載の重合を実施することによって上記IOLを得た 。IOLの特性 得られた結果を下記の表に記載する。 これらの結果から、本発明の利点がはっきり分かる。破壊強さが同等(かつ許 容される)場合、EMAを用いて作製した材料の方が、 ・より可撓性に富み、 ・屈折率が大きく(したがって、同じ倍率の光学的部分を より薄く作製することか可能になる)、 ・含水率および膨張率が低く、 ・破断伸びが大きくなる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも光学的部分または光学的部分と触覚的部分の両部分が可撓性の親 水性アクリル樹脂材料で構成される、光学的部分と触覚的部分を有する眼内レン ズであって、前記可撓性の親水性アクリル樹脂材料が、メタクリル酸ヒドロキシ エチル(HEMA)とメタクリル酸エチル(EMA)の架橋共重合体であること を特徴とする、眼内レンズ。 2.前記架橋共重合体が[HEMA]構造単位と[EMA]構造単位とを、下式 で表される比率で有し、その比率Rは3.0〜6.1の範囲にあり、有利には3 .5〜5の範囲にあり、特に好ましい変形形態においては4.1であることを特 徴とする請求の範囲第1項に記載の眼内レンズ。 3.前記架橋共重合体が、その主鎖に結合する有効量のUVフィルタを含有する ことを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の眼内レンズ。 4.前記架橋共重合体が、有効量の架橋剤の存在下、また有利には化学式が少な くとも1個の反応性官能基を含んでいる有効量のUVフィルタの存在下で、HE MA単量体+EMA単量体の100重量部当り、 ・HEMAを77.5〜87.5重量部、有利には80〜85重量部と、 ・EMAを12.5〜22.5重量部、有利には15〜20重量部 とを反応させて得られることを特徴とする請求の範囲第1項から第3項のいずれ か一項に記載の眼内レンズ。 5.前記架橋共重合体が、HEMA82.5重量部とEMA17.5重量部とを 反応させることによって得られることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の眼 内レンズ。 6.触覚的部分が、ポリメタクリル酸メチル(ポリMMA)などの親水性材料か ら作製されることを特徴とする、請求の範囲第1項から第5項のいずれか一項に 記載の眼内レンズ。 7.請求の範囲第1項から第6項のいずれか一項に記載の眼内レンズを作製する 方法であって、 ・有効量の重合開始剤および有効量の架橋剤の存在下、ま た有利には化学式が少なくとも1個の反応性官能基を含んでいるUVフィルタの 存在下で、HEMA単量体とEMA単量体の混合物を共重合させることによって 、架橋ポリ(HEMA/EMA)共重合体を少なくとも1つのブロック製造する 段階と、 ・前記共重合体のブロックから、前記眼内レンズの光学的部分、または前記 眼内レンズの光学的部分と触覚的部分の両部分を切り取る段階 とを含むことを特徴とする方法。 8.使用されるHEMA単量体とEMA単量体の量が、単量体混合物(HEMA +EMA)100重量部当り、 HEMAが77.5〜87.5重量部、有利には80〜85重量部、特に好まし くは82.5重量部であり、 EMAが12.5〜22.5重量部、有利には15〜20重量部、特に好ましく は17.5重量部 であることを特徴とする請求の範囲第7項に記載の方法。
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