JP2001506862A - タンパク質分解阻害物質のスクリーニングアッセイ - Google Patents
タンパク質分解阻害物質のスクリーニングアッセイInfo
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、(i)ユビキチン、(ii)ヒトユビキチン−キャリヤーE1タンパク質、および(iii)ヒトユビキチン−キャリヤーE2タンパク質(このE2タンパク質は基質タンパク質を直接にユビキチン化することができ、骨格筋および/または心筋において発現する、たとえばE217k);ならびに標的タンパク質(たとえばビオチニル化ヒストン2A)へのユビキチン伝達の阻害程度を測定する手段(たとえばシンチレーション近接アッセイ(SPA))の使用を含む、筋肉タンパク質分解阻害物質を特異的に同定するための方法およびアッセイ(ゲル−ベースアッセイを含む)に関する。
Description
【発明の詳細な説明】
タンパク質分解阻害物質のスクリーニングアッセイ技術分野
本発明は、筋肉タンパク質分解阻害物質をスクリーニングするのに適したアッ
セイ、特に真核細胞のユビキチン依存性タンパク質分解に関与するタンパク質の
阻害物質をスクリーニングするためのアッセイに関する。そのような阻害物質は
タンパク質分解に伴う疾病状態の処置に有用であるといえる。背景
真核細胞は3つの主なタンパク質分解経路、すなわちリソソーム経路、カルシ
ウム依存性経路およびATP依存性経路を含む。リソソーム経路は主に、受容体
仲介エンドサイトーシスまたはピノサイトーシスにより細胞に進入した細胞外タ
ンパク質を分解する。カルシウム依存性プロテアーゼ(カルパイン)がもつ生理
学的役割は現在は明らかでない。ATP依存性経路はミスフォールディングした
タンパク質または変異タンパク質の分解に際し役割をもつことが以前から知られ
ているが、ごく最近になってそれは無傷の細胞タンパク質を選択的に分解し、こ
れにより細胞制御に重要な役割を果たすことが明らかになった。
ATP経路を模式的に図1に示し、以下に説明する。ATP依存性経路に関す
るプロテアーゼ活性は、26Sプロテオソーム(26S proteosome
)として知られる大型の多重触媒性複合体にある。これは3つの多重サブユニッ
ト複合体、すなわち700kDaの20Sプロテオソームコア粒子と2つの19
Sキャップ構造体からなる(Peters J.M.,Trends Bioc
hem.Sci.(1994),19,377−382により概説)。26Sプ
ロテオソーム分解を受けるタンパク質は、通常は特定のリシン残基にユビキチン
(76アミノ酸ペプチド)が付加されることにより修飾される。このユビキチン化
反応にはE1、E2およびE3と呼ばれる3種のタンパク質が必要である(Ci
echanover A.,Biol.Chem.Hoppe Seyler(
1994),375,565−581により概説)。E1タンパク質は、ユビキ
チ
キチンを活性化してチオール中間体を生成するのを触媒する。E2ユビキチン−
キャリヤー(またはユビキチン−コンジュゲーティング)タンパク質は、ユビキ
チンをE1タンパク質からE3ユビキチン−タンパク質リガーゼへ伝達する。最
後にE3リガーゼは、ユビキチンポリペプチドと基質タンパク質(protei
n substrate)の間のイソペプチド結合形成を触媒する(ただしある
種類のE2タンパク質は基質タンパク質を直接にユビキチン化できる)。タンパ
ク質結合したユビキチンはそれ自体ユビキチン化されて、26Sプロテオソーム
による分解の標的である大型のタンパク質−ユビキチンコンジュゲートを形成す
ることができる(ただしそのようなポリユビキチン化はタンパク質分解が起きる
のに必須ではない)。
大部分の細胞は1種類のE1タンパク質を含有し、2種のE3酵素が確認され
ているが、E2酵素をコードする遺伝子は酵母だけでも少なくとも15種類ある
(多くの場合、これらのヒト相同体が同定されている)。
既に述べたように、現在、タンパク質分解は細胞制御の重要な機構であること
が明らかになりつつある。たとえばそれは細胞が変化する環境に適応するために
、また時間依存性細胞プログラムの調節に必要である。タンパク質分解は迅速で
あり、このため細胞が特定のタンパク質の濃度を迅速に低下させうるので、他の
可能な調節機構より有利である。それは不可逆的でもあり、したがって分解した
タンパク質の機能が完全に失われるのが確実である。しかし非特異的なタンパク
質分解は細胞にとって危険であり、これはタンパク質分解が著しく選択的でなけ
ればならないことを意味する。
癌タンパク質(oncoprotein)および腫瘍サプレッサーの分解にお
けるユビキチン依存性タンパク質分解が、細胞サイクルの調節ならびにストレス
応答および免疫系において果たす役割は、ここ数年で次第に明らかになりつつあ
る(Hochstrasser M.,Current Biology(19
92),4,1024−1031;Deshaies R.J.,Trends
Cell Biol.(1995),5,428−434;Hilt W.お
よびWolf D.,Trends Biol.Sci.(1996),21,
96−102に概説)。
しかし、悪液質(すなわち、重度の体重減少およびるいそうを示す状態:これ
は外傷に付随することがあり、多くの重篤な、しばしば致命的な疾患に付随し、
実際にそれ自体、癌やエイズるいそうのような疾患において初期死亡に関与する
可能性がある)に際して起きる骨格筋損失においてATPユビキチン依存性タン
パク質分解がもつ役割は、より不明である。ユビキチン依存性タンパク質分解は
、シグナル伝達受容体のダウンレギュレーションにも関与している可能性が指摘
されている。特にユビキチン−コンジュゲーション系がリガンド誘導性エンドサ
イトーシスおよび成長ホルモン受容体分解に関与していることは、悪液質状態と
関連している可能性がある。
筋肉破壊に際しATPユビキチン依存性タンパク質分解系の活性増大に対する
役割が、Medina R.,Wing S.,Haas A.およびGold
berg A.(Biomed.Biocim.Acta(1991),50,
4−6)によって初めて示唆された。彼らは動物モデルを用いて、筋肉を萎縮させ
た場合、大量の細胞タンパク質の分解に際しATPユビキチン依存性タンパク質
分解が重要な役割を果たすことを証明した。彼らはその後、同じモデルでポリユ
ビキチンおよびプロテオソームmRNAの発現が増大することを証明した(Me
dina R.,Wing S.およびGoldberg A.,Bioche
m.J.(1995),307,631−637)。同様な結果が、腫瘍を保有
するラットモデルから摘出した筋肉(Temparis S.,Aseni M.,
Taillandier D.,Aurousseau E.,Larbaud
D.,Obled A.,Bechet D.,Ferrara M.,Es
trela J.およびAttaix D.,Cancer Research(1
994),54,5568−5573;Llovera M.,Garcia−
Martinez C.,Agell N.,Marzabal M.,Lop
ez−Soriano F.およびArgiles J.,Febs Lett
.(1994),338,311−318;Baracos V.,deVivo C.
,Hoyle D.およびGoldgerg A.,Am.J.Physiol
.(1995),268,E996−E1006)、および敗血症モデル(Ti
ao G.ら,J.Clin.Invest.(1994),94,2255−
2
264;Voisin L.ら,J.Clin.Invest.(1996),
97,1610−1617)において観察された。最近の研究で、ATPユビキ
チン依存性タンパク質分解系が、ミオシン、アクチン、トロポニンおよびトロポ
ミオシンを含めた特定の可溶性筋肉タンパク質および主要な筋原線維成分の分解
に関与していることが確認された(Solomeon V.およびGoldbe
rg A.L.,J.Biol.Chem.(1996),271,26690
−26697)。
既に述べたように、ユビキチンの厳密な宿命を決定する際にそれそれきわめて
特異的な役割をもつ多数のE2酵素がある。たとえば酵母遺伝子RAD6は、紫
外線誘発性損傷により起きるDNAの修復に必須であると思われるE2をコード
する。RAD6酵母酵素は、ウサギE214kおよびヒトユビキチン−キャリヤー
E217kタンパク質と相同である(Schneider R.,Eckerko
rn C.,Lottspeich F.およびSchweiger,EMBO J
.(1990),9,1431−1435;Wing S.,Dumas F.
およびBanville D.,J.Biol.Chem.(1992),26
7,6495−6501)。
ヒトE217kタンパク質のラット相同体をコードするmRNAは、断食した悪
液質ラットモデル(Wing S.およびBanville D.,Am.J.
Physiol.(1994),267,E39−E48)および後足懸吊した
ラット悪液質モデル(Taillandier D.ら,Biochem.J.
(1996),316,65−72)から得た萎縮筋肉において3倍増加してい
ることが示された。しかし、筋肉消耗に際しそのような濃度上昇が特定のタイプ
の筋肉に特異的に起きるのか、またはより全般的に多くの組織タイプ全体に上昇
するのかを示した研究はこれまでない。
急速かつ進行性の体重減少および筋肉消耗を伴うラット腹水肝癌吉田AH−1
30モデルを用いた研究で、β2−アドレナリン作用性アゴニストであるクレン
ブテロール(Clenbuterol)が筋肉タンパク質分解の亢進を阻止し、
このタンパク質破壊の正常化はATPユビキチン依存性タンパク質分解系の過剰
活性化が低下することにより達成されたことを証明した(Costelli P.
,
J.Clin.Invest.(1995),95,2367−2372)。ク
レンブテロールがこれらの効果を達成した機構は分かっていない。さらに、他の
どの物質がATPユビキチン依存性タンパク質分解系を調節し、筋肉タンパク質
分解を阻止または低下させる能力をもつかを新たに判定する手段は現在ない。
ATPユビキチン依存性タンパク質分解の阻害物質を迅速かつ簡便に判定する
方法またはアッセイは、研究および開発、特に悪液質のような疾患を治療するた
めの薬剤および組成物の開発に有用であろう。より具体的には、有用なアッセイ
法は、筋肉タンパク質分解のみを特異的に阻止または低下しうる阻害物質を確認
できるものであろう。特にE2タンパク質は多数あり、かつそれらは広範な組織
タイプにおいて発現するため(Schneider R.,Eckerskor
n C.,Lottspeich F.およびSchweger,EMBO J
.(1990),9,1431−1435)、筋肉タンパク質分解の阻害物質と
して特異性の高いアッセイを開発するのは困難である。あるアッセイは筋肉タン
パク質分解を阻止する阻害物質を目立たせるかもしれないが、それらの阻害物質
が特異的でない場合、それらは他の組織のタンパク質制御をも妨害する可能性の
あることが理解されるであろう。
前記により明らかなように、ATPユビキチン依存性タンパク質分解経路は複
雑であり、この経路に基づく適切な方法またはアッセイ法は、特異的な筋肉タン
パク質分解阻害物質の迅速かつ簡便なスクリーニングが可能となる以前に多数の
問題を克服しなければならない。本発明の目的は、筋肉タンパク質分解に対する
特異性の高い阻害物質を同定しうる実用的な方法およびアッセイを提供すること
である。発明の開示
本発明者らは、特定のヒトユビキチン−キャリヤーE2タンパク質が骨格筋お
よび心筋に特に多量存在することを認めた。本発明者らは、ある種類のE2タン
パク質がE3タンパク質の不存在下で基質タンパク質を直接にユビキチン化しう
ることも認めた。本発明者らは、これら両事実を本発明の方法およびアッセイに
利用した。本発明の方法およびアッセイはE3タンパク質を必要としないので、
使用がより簡単で、より簡便であり、一定時間内に、より多数の化合物をスクリ
ーニングすることができる。E3タンパク質は大型で不溶性であるため、純粋な
形で組換え手段により生産するのに不適切であり、本発明が述べるようなアッセ
イ法に使用するのに不適切である。さらに、本発明の方法およびアッセイはE3
タンパク質を伴わないので、本発明の方法またはアッセイ法を用いて確認される
阻害物質は本発明の方法またはアッセイ法に用いる骨格筋および/または心筋に
おいて発現するヒトユビキチン−キャリヤーE1タンパク質または特異的なヒト
E2ユビキチン−キャリヤータンパク質の阻害物質であろう。本発明の方法また
はアッセイ法において標的タンパク質の存在により、ユビキチン伝達の程度を測
定するための簡便な方法が提供される。
したがって本発明は、阻害物質を、E3タンパク質の不存在下で、(i)ユビ
キチン、(ii)ヒトユビキチン−キャリヤーE1タンパク質、および(iii
)ヒトユビキチン−キャリヤーE2タンパク質(このE2タンパク質は基質タン
パク質を直接にユビキチン化することができ、骨格筋および/または心筋におい
て発現する)と接触させ;次いで標的タンパク質へのユビキチン伝達の阻害程度
を測定することを含む、筋肉タンパク質分解阻害物質を特異的に同定する方法を
提供する。図2に示したユビキチン化反応を開始するのにATPが必要であるこ
とが理解されるであろう。
以上および以下の本明細書においてヒトユビキチン−キャリヤーE2タンパク
質とは、筋肉以外の細胞および組織中に存在するものより高い濃度のヒトユビキ
チン−キャリヤーE2タンパク質を意味する。たとえば参考例2は、筋肉以外の
多数の異なる組織と比較して高い濃度の例を示す。たとえば参考例2では骨格筋
および/または心筋中の濃度が膵臓組織と比較して約2〜3倍高く、胎盤組織よ
り3〜6倍高いことが分かる。
本発明は、以下に本発明のアッセイに関し記載するように、筋肉タンパク質分
解阻害物質を特異的に同定する方法をも提供する。
本発明は、(i)ユビキチン、(ii)ヒトユビキチン−キャリヤーE1タン
パク質、および(iii)ヒトユビキチン−キャリヤーE2タンパク質(このE
2タンパク質は基質タンパク質を直接にユビキチン化することができ、骨格筋お
よび/または心筋において発現する);ならびに標的タンパク質へのユビキチン
伝達の阻害程度を測定する手段を含む、筋肉タンパク質分解阻害物質を特異的に
同定するためのアッセイを提供する。
本発明は、E3タンパク質の不存在下で、(i)ユビキチン、(ii)ヒトユ
ビキチン−キャリヤーE1タンパク質、および(iii)ヒトユビキチン−キャ
リヤーE2タンパク質(このE2タンパク質は基質タンパク質を直接にユビキチ
ン化することができ、骨格筋および/または心筋において発現する);ならびに
標的タンパク質へのユビキチン伝達の阻害程度を測定する手段を含む、筋肉タン
パク質分解阻害物質を特異的に同定するためのアッセイを提供する。
前記のように、悪液質のラットモデルはヒトE217kのラット相同体をコード
するmRNA濃度の上昇を示す。本発明者らはこの結果を神経除去した筋萎縮モ
デルで確認した−参考例1参照。本発明者らはさらにノーザンブロット法により
、正常な組織でヒトユビキチンキャリヤータンパク質E217kが骨格筋および心
筋に特に多量存在することをも証明した−参考例2参照。。しかしラットの骨格
筋および心筋のラット相同E2タンパク質については、同様な特に高い量はみら
れない(この場合は、このE2タンパク質濃度は全組織タイプで全般的に高い)
。これらの所見に基づき、ヒトユビキチン−キャリヤータンパク質E217kを用
いて、本発明において詳述する、筋肉タンパク質分解に実質的に特異的な阻害物
質を同定しうる方法およびアッセイを開発した。本発明において詳述する方法お
よびアッセイが、E217k以外の、骨格筋および心筋に多量存在するE2タンパ
ク質についても利用できることが理解されるであろう。
ヒトE217kユビキチン−キャリヤータンパク質は、基質タンパク質を直接に
ユビキチン化することができる。本発明者らはこの事実を本発明において詳述す
る方法およびアッセイに利用した。本発明において詳述する方法およびアッセイ
が、E217k以外の、基質タンパク質を直接にユビキチン化しうるE2タンパク
質についても利用できることが理解されるであろう。
したがって本発明は好ましくは、以上および以下に記載するように、ヒトユビ
キチン−キャリヤーE2タンパク質がE217kである、筋肉タンパク質分解阻害
物質を特異的に同定する方法を提供する。
本発明は好ましくは、以上および以下に記載するように、ヒトユビキチン−キ
ャリヤーE2タンパク質がE217kである、筋肉タンパク質分解阻害物質を特異
的に同定するためのアッセイをも提供する。
他の態様において本発明は、以上および以下に記載するように、本発明方法に
使用するためのアッセイをも提供する。
他の態様において本発明は、以上および以下に記載するように、アッセイに用
いるヒトユビキチン−キャリヤーE1タンパク質の阻害物質に関して使用するた
めの、ならびに/あるいはアッセイに用いる骨格筋および/または心筋において
発現する特異的なヒトE2ユビキチン−キャリヤータンパク質の阻害物質に関し
て使用するためのアッセイをも提供する。本発明の方法およびアッセイを使用し
て同定した阻害物質を他の態様として提供する。そのような阻害物質は、図2の
ユビキチン化反応の1または多数の成分に対し作用することができ、そのために
使用できる。
他の態様において本発明は、以上および以下に記載するアッセイ、ならびにア
ッセイに使用するヒトユビキチン−キャリヤーE1タンパク質の阻害物質を含め
た、ならびに/あるいは骨格筋および/または心筋において発現する特異的なヒ
トE2ユビキチン−キャリヤータンパク質の阻害物質を含めたアッセイをも提供
する。
標的タンパク質へのユビキチン伝達の阻害程度を測定する手段は、シンチレー
ション近接アッセイ(scintillation proximity as
say、SPA)、酵素結合イムノソルベントアッセイ(enzyme lin
ked immunosorbent assay,ELISA)またはラジオ
イムノアッセイ(RIA)により測定するものである。
本発明の1態様において、使用する標的タンパク質はヒストン2A、ビオチニ
ル化ヒストン2A、トロポニンTまたはαアクチンである。
本発明の他の態様において、使用する標的タンパク質はヒストン2Aである。
本発明の他の態様において、使用する標的タンパク質はビオチニル化ヒストン
2Aである。
好ましくは、使用するE1およびE2タンパク質は組換え手段で得られる。
本発明に記載するアッセイのゲル−ベース方式(gel−based ver
sion)を用いて、阻害物質がE1および/またはE2タンパク質を特異的に
阻害するか否かを判定できる。したがってゲル−ベースアッセイによれば、図2
のユビキチン化反応において阻害物質が作用している段階を確認できる。したが
って本発明のさらに別の態様においては、ゲル−ベース方式の方法およびアッセ
イを使用する。そのようなアッセイは、標準的な試薬および条件を用いて実施さ
れる。
図2のユビキチン化反応を阻害するのに好ましい段階は、ユビキチンをE2タ
ンパク質へ伝達する段階、またはユビキチンを標的タンパク質へ伝達する段階で
ある。後者の段階が阻害に特に好ましい。その理由は、この段階で作用する阻害
物質は基質および/または酵素特異的である可能性が最も高いからである。本発
明のアッセイに標的タンパク質が存在することにより、そのような阻害物質の同
定が可能となる。
本発明方法の図式による説明を図2に、本発明のアッセイの図式による説明を
図3に示す。詳細は後述する。発明の詳細な記述 E217k阻害物質に関する方法またはアッセイ タンパク質
ヒトE1およびE217kユビキチン−キャリヤータンパク質の両方をコードす
るヒト骨格筋cDNAクローンを、ヒト骨格筋ポリA+ mRNA(クローンテ
ク、米国パロアルト)のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により得た。これらを
BL21細胞において、社内の(in−house)ベクターpTB375NB
SE(アンピシリン耐性ではなくテトラサイクリン耐性を組み込むことにより修
飾して収率を最大限に高めたもの)から、N−末端メチオニンのすぐ隣に6−ヒ
スチジン標識を含有する組換えタンパク質を産生するように発現させた。pTB
375NBSEベクターに代わる市販品は、ノバゲン R&Dシステムズ・ヨー
ロッパ社(英国)から入手可能なpET21a(カタログNo.69762−1
)である。BL21細胞もノバゲンから市販されている(カタログNo.694
4
3−1)。6−His標識を用いたのは、ニッケルキレート化カラムを用いた組
換えタンパク質精製を補助するためである。E1タンパク質は、最初にLa V
allieら(Bio/Technology 1993,11,187−19
3)が記載したように20℃で、0.01mM IPTGを誘導に用いて低速増
殖法(slow−growing process)で得られた。E2タンパク
質は、37℃で0.4mM IPTGを用いる慣用の増殖法で得られた。詳細を
さらに後記の“実施例”と題する節に示す。シンチレーション近接アッセイ(SPA)
上記により得た組換えE1およびE217kタンパク質を用い、ATPおよび塩
化マグネシウムの存在下で125I標識モノ−ユビキチン(アマシャム)を標的タ
ンパク質に取り込ませることにより、“混合および計量(mix and me
asure)”96ウェルSPA(シンチレーション近接アッセイ−アマシャム
)を開発した。ヒストン2A、トロポニンTおよびαアクチンが、標識タンパク
質として用いるのに有効であった。プロテインA標識SPAビーズ(アマシャム)
、および目的とする標的タンパク質に対するポリクローナル抗体を用いて、ユビ
キチン化標的タンパク質を検出した。
プロテインAおよびアビジン結合SPAビーズの両方が、ヒストン2Aまたは
ヒオチニル化ヒストン2Aを標的基質として用いるアッセイに有効であった。
SPAの図式による説明を図3に示す。酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)
Takada K.ら(Eur.J.Biochem.(1995),233
,42−47)が記載し、のちにTakadaら(Biochim.Bioph
ys.Acta(1996),1290,282−288)が改変した方法に主
として基づく細胞ベースELISAを、SPAアッセイの開発に用いた。
SPAの代わりに高処理量スクリーニング法または二次スクリーニング法とし
ても使用できるように、ELISA法を改変した。標的タンパク質をPEI(ポ
リエチレンイミン)の存在下で96ウェルELISAプレートの底に“固定”し
た。組換えE1およびE217k、モノユビキチン、ATPおよび塩化マグネシウ
ムを含む反応混合物を用いた。西洋ワサビペルオキシダーゼが結合した、ポリユ
ビキチンに対するポリクローナル抗体を用いて、ユビキチン化標的タンパク質を
検出した。西洋ワサビペルオキシダーゼをATBSまたはECL(増強化学ルミ
ネセンス)検出システムにより検出した。
ELISAの図式による説明を図3に示す。ラジオイムノアッセイ(RIA)
Takadaら(Biochim.Biophys.Acta(1996),
1290,282−288)が記載した方法を用いて、SPAまたはELISA
アッセイをラジオイムノアッセイシステムに適用した。
RIAの図式による説明を図3に示す。E217k抗体の産生
精製した組換え6−His標識E217kタンパク質をフロイントアジュバント
と共に用い、ニュージーランドシロウサギに抗体を産生させた。悪液質を含めた
特定の病理学的状態において起きる正常タンパク質の不適正な分解亢進を低下さ
せるために、抗血清(すなわちE217k抗体またはそのフラグメント)を用いた
。実施例
本発明を以下の実施例により説明する。実施例で用いた材料および方法を以下
に示す:−1 ブルースクリプト(Bluescript)IIベクター
Yanisch−perron C.ら(Gene(1985),33,10
9−119)が用いたものと同様な組換えクローニングベクター系であって、下
記を含む:T3およびT7バクテリオファージのプロモーター配列によってフラ
ンキングされた(flanked)多重ユニーク制限部位(multiple u
nique restriction sites)を含むポリリンカーDNA
フラグメント、繊維状ファージ複製起点、およびアンピシリン薬物耐性マーカー
遺伝子を保有する、colEIベース−レプリコン。2 ハイボンド−N+(Hybond−N+)(TM)
ポアサイズ0.45ミクロンの支持されたナイロン−66メンブラン。核酸を
UV架橋またはオーブンベーキング(oven baking)により固定化す
るために使用。アマシャム・インタナショナル社(英国バックス州アマシャム)
により供給。3 SSC(食塩−クエン酸ナトリウム)
0.15M NaCl+0.015M クエン酸ナトリウム、pH7.04 デンハート試薬(Denhardt’s reagent)
0.02%ウシ血清アルブミン、0.02%フィコール(Ficol)400,
000(ショ糖の非イオン合成ポリマー、透析および凍結乾燥され、約400,
000の分子量をもつ)および0.02%ポリビニルピロリドンを含有する溶液
。5 mRNAの調製
ポリA+ mRNAは約1×108 C2C12細胞から直接に、ファストトラ
ック(FastTrack)mRNA単離キット(インビトロゲン)を用いて調
製された。4Mグアニジンイソチオシアナート、2.5mMシトレート、0.5
%サルコシル(Sarkosyl)(SDS)、100mM β−メルカプトエ
タノール中でポリトロンホモジナイゼーション(polytron homog
enisation)し、続いて5.7M CsCl、25mM酢酸ナトリウム
を通して135,000g(最大)で遠心分離することにより、ラット組織全m
RNAを調製した。ファストトラックmRNA単離キット(インビトロゲン)を
用いてラットポリA+を得た。6 形質転換
一般にエレクトロポレーションにより大腸菌(E.coli)形質転換を行っ
た。菌株DH5αまたはBL21(DE3)の培養物400mlをLブロス中で
OD600が0.5になるまで増殖させ、2,000gで採集した。細胞を氷冷
脱イオン水中で2回洗浄し、10%グリセロール1mlに再懸濁し、アリコート
として−70℃で保存した。リゲーション(ligation)ミックスをミリ
ポアVシリーズメンブラン(ポアサイズ0.0025mm)で脱塩した。細胞4
0μlを1μlのリゲーションミックスまたはプラスミドDNAと共に0.2c
mのエレクトロポレーションキュベット中、氷上で10分間インキュベートし、
次いでジーン・パルサー(Gene Pulser)装置(バイオラッド)によ
り0.5kVcm-1、25μF、250msecでパルス処理した。テトラサイ
クリン10μg/mlまたはアンビシリン100μg/mlを補充したL寒天上
で、形質転換体を選択した。7 ノーザンブロット
ポリA+ RNA試料2μgまたは全RNA試料20μgを、MOPS緩衝液
中1%変性用ホルムアルデヒドアガロースグル上での電気泳動により分析し(S
ambrook J.,Fritsch E.F.およびManiatis T
.,“Molecular Cloning,A Laboratory Ma
nual”,第2版(1989),コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリ
ー・プレス)、ハイボンドN+(アマシャム)上に移した。プローブをランダム
ヘキサマープライミングによりP32で標識し、0.28Mリン酸ナトリウム(p
H7.2)、5×デンハート溶液、10%硫酸デキストラン、0.1%SDS中
、65℃でハイブリダイゼーションを行った。メンブランを0.2×SSC、0
.1%SDSの最終ストリンジェンシーになるまで65℃で洗浄した。装填量の
変動を調節するために、ブロットをオートラジオグラフィー後に0.1%SDS
中で煮沸することによりストリッピングし、次いで1.2kbラットグリセロア
ルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼcDNA(GAPDH)を含有す
るプローブを用いて再度ハイブリダイズした(Fort P.,Marty L
.,Pieechaczyk M.,E1 Sabrouty S.,Jeante
ur P.およびBlanchard J.M.,Nucleic Acids
Res.(1985),13,1431−1442)。市販のプレブロット(
pre−blotted)RNAパネル(クローンテク、米国カリフオルニア州
パロアルト)を用いて、ヒト組織由来ポリA+ RNAの分析を行った。8 ユビキチンコンジュゲーションアッセイ
37℃で2時間、コンジュゲーションアッセイを行った。反応混合物は50m
Mトリス−HCl(pH7.5)、2mM ATP、5mM MgCl2、0.
5mM DTT、組換えE1、組換えE217k、1μgの125I−ユビキチン(ア
マシャム)および2μgのヒストン(シグマ)を含有していた。インキュベーシ
ョン後、5%β−メルカプトエタノールを含有するか、または含有しない試料装
填用緩衝液の添加により反応を停止した。5%β−メルカプトエタノールを含有
する反応物を5分間煮沸した。反応生成物をSDS−PAGE(12%アクリル
アミドゲル、バイオラッド)で溶解し、ゲルを乾燥させた後、オートラジオグラ
フィーにより視覚化した。9 ヒストン2Aのビオチニル化
ベーリンガー・マンハイムから購入したキット(カタログNo.141816
5)を用い、その説明に従ってヒストン2Aをビオチニル化した。要約すると、
標的タンパク質(この場合、ヒストン2A)の遊離アミノ基とD−ビオチニル−
ε−アミノカプロン酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(ビオチン−7
−NHS)を安定なアミド結合の形成により反応させた。未反応ビオチン−7−
NHSをセフアデックスG−25カラムで分離した。用いたモル濃度はリン酸緩
衝食塩液1ml中ヒストン2A 4mgであり、これに20mg/mlのビオチ
ン−7−NHSを添加した。周囲温度で2時間、おだやかに振とうしながらイン
キュベーションを行った。10 シンチレーション近接アッセイ(SPA)
室温で2時間、コンジュゲーションアッセイを行った。。反応混合物は50m
Mトリス−HCl(pH7.5)、2mM ATP、5mM 塩化マグネシウム
、0.5mM DTT、組換えE1、組換えE217k、1μgの125I−ユビキチ
ン(アマシャム)および2μgのビオチニル化ヒストン(シグマ)を含有し、最
終容量を100μlとした。インキュベーション後、10mM EDTAおよび
0.1mg/ウェルのアビジン結合SPAビーズ(アマシャム・インタナショナ
ル)の添加により反応停止した。参考例1:筋萎縮の神経除去モデルの確認
前記に従い、ランダムプライミングにより標識した全長E217kを用いて、ノ
ーザンブロット法を行った。ブロットを対照としてのGAPDHで再プローブし
た。MDホスホイメージャー(phosphoimager)により分析した後
のE217k/GAPDH強度比のグラフを図4に示す。図中、
1列目は、神経支配下のラットヒラメ筋全RNA(2μg)である。
2列目は、神経除去したラットヒラメ筋全RNA(2μg)である。
3列目は、神経除去したラットヒラメ筋全RNA(2μg)+1mg/kgクレ
ンブテロールである。
4列目は、C2C12細胞の対照mRNA(2μg)である。
シリーズ1は4回の測定値の平均であり、シリーズ2は測定値の標準偏差を示
す。参考例2:種々の組織タイプにおけるE2量レベルのノーザンブロット法
前記に従い、ランダムプライミングにより標識した全長E217kを用いて、ノ
ーザンブロット法を行った。ヒト多(健康)組織ブロット(human mul
tiple(healthy)tissue blot)をクローンテクから入
手した。これらは下記の各組織に由来するポリA+ mRNA 2μgを含有し
ていた:
1列目 膵臓、2列目 腎臓、3列目 骨格筋、4列目 肝臓、5列目 肺、6
列目 胎盤、7列目 脳および8列目 心臓
図5に示すように、3列目と8列目(心臓と骨格筋)に特に多量のE217kが
みられた(参考例1につき記載したものと同様な方法で作成し、同様に測定値の
標準偏差を示す)。実施例1
E217kおよびビオチニル化ヒストン2Aへのユビキチン伝達程度を測定する
ためのSPA手段を用いた前記方法およびアッセイを、標準物質としての競合阻
害物質Me−ユビキチン(調製についてはHerschko A.およびHel
ler H.,Biochem.Biophys.Res.Comm.(198
5),128,1079−1086に記載)の存在下および不存在下で用いた。
Me−ユビキチンの存在下では、Me−ユビキチンによる標的タンパク質への標
識ユビキチンの伝達を遮断したため(SPA)計数低下がみられた。種々のMe
−ユビキチン阻害物質濃度で(SPA)計数を測定することにより用量応答曲線
を作成して、3.3×10-6M(ユビキチンの100%化学的メチル化を基準)
のIC50(非阻害シグナルの50%阻害を生じるのに必要な濃度)を得た。実施例2
実施例2の化合物
E217kおよびビオチニル化ヒストン2Aへのユビキチン伝達程度を測定する
ためのSPA手段を用いた前記方法およびアッセイを用いて、一連の化合物をス
クリーニングした。
上記の実施例2の化合物の存在下では、化合物がによる標的タンパク質への標
識ユビキチンの伝達を遮断したため(SPA)計数低下がみられた。種々の阻害
物質濃度で(SPA)計数を測定することにより用量応答曲線を作成して、2.
99×10-5MのIC50測定値を得た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.(i)ユビキチン、(ii)ヒトユビキチン−キャリヤーE1タンパク質 、および(iii)ヒトユビキチン−キャリヤーE2タンパク質(このE2タン パク質は基質タンパク質を直接にユビキチン化することができ、骨格筋および/ または心筋において発現する);ならびに標的タンパク質へのユビキチン伝達の 阻害程度を測定する手段を含む、筋肉タンパク質分解阻害物質を特異的に同定す るためのアッセイ。 2.E3タンパク質の不存在下で、(i)ユビキチン、(ii)ヒトユビキチ ン−キャリヤーE1タンパク質、および(iii)ヒトユビキチン−キャリヤー E2タンパク質(このE2タンパク質は基質タンパク質を直接にユビキチン化す ることができ、骨格筋および/または心筋において発現する);ならびに標的タ ンパク質へのユビキチン伝達の阻害程度を測定する手段を含む、筋肉タンパク質 分解阻害物質を特異的に同定するためのアッセイ。 3.ヒトユビキチン−キャリヤーE2タンパク質がE217kである、筋肉タン パク質分解阻害物質を特異的に同定するための請求項1および2記載のアッセイ 。 4.標的タンパク質べのユビキチン伝達の阻害程度を測定する手段が、シンチ レーション近接アッセイ(SPA)、酵素結合イムノソルベントアッセイ(EL ISA)またはラジオイムノアッセイ(RIA)によるものである、請求項1〜 3のいずれか1項記載のアッセイ。 5.標的タンパク質へのユビキチン伝達の阻害程度を測定する手段が、シンチ レーション近接アッセイ(SPA)によるものである、請求項4記載のアッセイ 。 6.使用する標的タンパク質がヒストン2A、ビオチニル化ヒストン2A、ト ロポニンTまたはαアクチンである、請求項1〜5のいずれか1項記載のアツセ イ。 7.使用する標的タンパク質がビオチニル化ヒストン2Aである、請求項6記 載のアッセイ。 8.ユビキチン化反応において阻害物質が作用している段階を確認するための 、ゲル−ベース方式の請求項1〜7のいずれか1項記載のアッセイ。 9.阻害物質を請求項1〜7のいずれか1項記載のアッセイの成分と接触させ ることを含む、筋肉タンパク質分解阻害物質を特異的に同定する方法。
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