JP2001504937A - 等電式に粒子を分離するための方法及び装置 - Google Patents

等電式に粒子を分離するための方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 pHに依存する実効電荷を有する粒子を等電分離するために、誘導液中の粒子を電界強さに晒す。少なくとも1つの所定のタイプの粒子が残りの粒子から分離され、電界強さの作用下で、固定用の捕集手段へ移動するように、誘導液のpH値を調整する。捕集手段は、例えば、電界強さを形成する電極によって区画され、かつ分離されるサンプルと共に誘導液によって貫流される多孔性の中空繊維である。誘導液のpH値と一致する等電点を有する粒子が繊維を妨げられずに通過するのに対し、残りの粒子は繊維内壁へ押され、案内流と共に先に運ばれることを阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】 等電式に粒子を分離するための方法及び装置 本発明は、誘導液のpH値に依存する荷電特性を有する粒子を等電分離するた めの、特に、両性の懸濁粒子、コロイド又は生物学的細胞を分離するための方法 及び装置に関する。本発明は、特に、誘導液流からのこのような粒子の分離に関 する。 多数の分離技術が分子生物学、生化学、医学及びバイオ技術から知られている 。この分離技術の機能は、分離される物質内での分子の電荷の違いに基づく。両 性イオン化合物(いわゆる両性電解質又は両性分子)の場合には、分子の電荷は 周囲溶液のpIH値に依存する。或る化合物の等電点(以下IPという)は、両 性分子の実効電荷がゼロに等しいときのpH値である。分子の電荷は、IPより も小さいpH値の場合にプラスであり、逆の場合にはマイナスである。 等電集束法(以下IEFという)では、夫々異なったIPを有するタンパク質 を、或る分離区間に沿った空間的なpHの勾配を用いて分離する(R.A.M. オッシャー等の『電気泳動力学』(編者 B.J.ラドーラ VCH、ヴァイン ハイム、1992、163−231頁を参照)。IEFは、例えば多孔性のゲル マトリクスを用いて行なわれ、あるいは、最小のサンプルの分析的分離のために は、いわゆるcIEF(『電気泳動の進歩』第3巻(A.クラムバッハ等 VC H、ヴァインハイム、273−347頁)に所収のF.フォレット等『毛細管電 気泳動』を参照)として細い毛細管を用いて行なわれる。 従来のIEFは以下の理山から欠点を有し、その使用は制限されている。特に 、他の分析、薬剤の適用等のような他の処理法のために、分離される物質を、キ ャリア物質から回収することは、分離される物質自体を場合によっては改質する か又は物質の損失をもたらすコストのかかる過程を要する。出来る限り幅広で直 線的なpH勾配を形成するための、添加物質の必要な使用は、分離されたサンプ ルの使の使用可能性の点で制限をもたらす。添加物質として用いられるいわゆる キ ャリア両性電解質は、分離されたタンパク質留分から分離するのが難しい化学的 に非常に異なった物質混合物である。更に、cIEFは、別個には捕集されるこ とができないし、キャリア両性電解質から分離することもできない最小のサンプ ルに限定されている。 特に、いわゆるIPG膜がpH勾配を形成するために用いられるとき、問題は 、このような膜をタンパクが通過する必要があるので、タンパクが,非常に低い イオン強度を有ずる媒質を通過しなくてはならないことにある。従って、感受性 の高いタンパク質がこの領域では変性するか、沈殿することがある。この理由か ら、IEFの場合には、分離区間における電圧勾配の均等性に対して、最も厳し い要求がなされる。最後に、IEFの場合に、問題が、極端なpH領域における 電気浸透現象の形で、生じることがあり、例えば、キャリア媒体(ゲル)は加熱 されて変化する(ゲルの破壊)。 このような欠点を解消するために、外部電界の作用下でかつ改質する添加物質 なしに両性電解質の分離を達成する装置が開発された。例えば、いわゆる電界- 流れ-分画(eFFF)の方法で作動する分離装置が知られている(K.D.コ ードウェル等の『サイエンス』第176巻、1972、296−298頁を参照 )。この分離装置では、連続的な液流が2つのイオン流透析膜の間の狭いダクト を通って導かれ、分離されるサンプルが狭帯としてこの液流へ注入される。周囲 液を介してダクトと電気的接触をしている外部電極は、液流中のタンパク質分子 を、電荷に応じて程度を違えて抑制する。しかし、この方法の適用は、互いにか なり異なっているIPを有するタンパク質分子に限定されている。更に、タンパ ク質の完全な分離を達成することができなかった。液流のpH値の(従って、分 子荷電状態の)制御はこの知られた分離装置ではなされない。 上記eFFF装置は、実用には適していない。これは、サンプルを(不完全に は)分離することができるかもしれないが、分離された留分の捕集は実現化され なかったためである。更に、分離時間は容認できない程かかる。例えば、上記e FFF装置の改良(L.F.ケスナーの『分析化学』第48巻、1976、18 34−1839頁)は、実験室での規模においてさえ、数時間の分析時間又は分 離時間を要した。 ライトフット等(『分離科学及び技術』16巻、1981年、619−656 頁)により開示された改良のeFFF装置は、シリンダ状のダクト構造を用いて いる。しかし、このこの装置は、同様に、実際に認容できない分離性能を示した 。更に、タンパク質の抑制は、多数のパラメータに、例えば、用いられた緩衝イ オン、サンプル量、タンパク質の種類、ダクト壁の特性に、複雑に依存した。更 に、この知られた装置は、pH制御のためとか、例えば、種々のIPを有するタ ンパク質の分離のためには、考慮されていない。 純度の高い物質を実験室の次元を越えて産業的規模で製造するために物質を分 離することへの強い関心がある。しかし、上記制限及び欠点の故に、上記装置を 用いて、実用のために十分な分離性能及び分離速度をもって、連続的に物質を分 離することは、これまで全然知られていない。 本発明の課題は、等電式に粒子を分離する改善された方法であって、分離可能 な粒子及び用いられる周囲溶液媒体に関して、特に、高められた分離速度、高め られた信頼性及び拡大された適用範囲によって区別される方法を提供することで ある。更に、本発明の課題は、この方法に対応する連続的な等電式の浄化方法を 提供することである。また、本発明の課題は、粒子の分離並びにさらなる適用も 可能な方法を実施する装置を提供することである。 上記課題は、請求項1に係わる特徴部分を有する方法によって、及び請求項1 2に係わる特徴を有する装置によって解決される。本発明の有利な実施の形態は 双方の請求項に従属する請求項から明かである。 本発明に係わる分離技術は、分離される粒子が電界の強度に晒されてなる誘導 液中に、pH値を制御又は設定を行なって、実効電荷を有する全種類の粒子が電 荷に依存する動きを行ない、実質的に中性の他の粒子が運動状態の変化を全然受 けず、これによって、電荷に依存して動く粒子が捕集手段(捕集装置)へ動くと いう、思想に基づいている。粒子は、少なくとも一時的に、この捕集手段に留め られる。これは、捕集手段の表面上の及び体積内の固定を含む。この固定の時間 は、分離状態、特に、電界の強度の経時変化、pH値の変化、捕集手段の構造及 び/又は捕集手段と誘導液との間の相対移動によって規定される。 かくて、上記eFFF技術との著しい相違は、粒子が電荷に応じて異なって抑 制されるのではなく、誘導液内でのpH値の制御によって、或る条件、すなわち 、粒子のどのタイプが、外部電界の作用下で、少なくとも一時的に固定された状 態に動き、場合によっては再度解放されるかを定める条件が、調整されることに ある。上記eFFF技術と相違させるために、本発明に係わる等電分離は、pH が制御される電子保持クロマトグラフィーと称される。捕集手段は本当の拘束手 段として作用する。かくして、等電式の逆の分子分離のための方法、つまり、p H値に依存する電荷を有する粒子を、誘導液中で、捕集手段の付近に導き、誘導 液のpH値を調整又は変化するので、無荷電粒子のみが誘導液中に留まるのに対 し、荷電粒子を、電界を通って捕集手段へと移動し、かくして、少なくとも一時 的にpHに依存して固定する方法が提案される。 本発明に係わる、所定のタイプの粒子の移動での生じる変化は、分離される所 定のタイプの粒子が捕集手段の表面に又は捕集手段の後方に自身で整のうか収集 されるように、捕集手段へ向けられている。この捕集手段は、例えば、外部電界 を発生する電極手段と誘導液との間に設けられている捕集装置(Auffanganordnun g)によって形成される。捕集手段を誘導液に関連して動かすことが可能である。 捕集装置が物質に応じて半透過性を有するのは好ましい。半透過性は、例えば 、捕集装置が、誘導液の分子又は誘導液中に溶解したイオンを透過させるが、分 離される物質又はタイプの粒子を透過させない(バリア効果)ことを意味できる 。半透過性は、比較的小さな粒子寸法を有し、ある種の分離される粒子が透過さ れ、比較的大きな粒子寸法を有する分離される粒子の残りが透過されないように 、設定され得る。捕集装置は、好ましくは、分離される粒子から誘導液を分ける 。捕集装置の外側で、調整可能なpH値を有する周囲溶液中に、電界を形成する ための電極手段が設けられている。 本発明は、静止の又は流れる誘導液で実現化され得る。両方の場合とも、捕集 装置は、分離されるサンプルを出入れする少なくとも1つの開口部を有するコン パートメント又は容器を形成している。 分離作用は、(隣り合う複数の捕集手段に対し場合によっては接線方向に流れ る)誘導液中にあるサンプルの位置から捕集手段への粒子の移動通路が出来る限 り細く保たれる場合には、特に良好かつ迅速である。捕集装置が、誘導液の流れ 方向において、移動通路より著しく大きい特有のディメンションを有するのは好 ましい。移動通路、あるいは複数のコンパートメントの内部寸法は、例えばmm のオーダかそれ以下である。 好ましい実施の形態では、捕集装置は、半透過性又は多孔性の壁を有し、かつ 、分離される粒子サンプルと共に誘導液が流れる少なくとも1つの縦長の中空要 素(例えば管)である。しかし、他の形状を有する、特に、円形でなく角形の横 断面を有する捕集装置も可能である。特に有利なかつ好ましい実施の形態では、 捕集装置は、少なくとも部分領域において半透過性である壁を有する少なくとも 1つの直線状又は湾曲状の中空繊維からなる。 本発明による等電分離は、両性分子又はすべての他の合成の又は生物学的粒子 (特に細胞又はウイルス)で実現可能である。これらの粒子は、両性分子のよう な電気特性、特に、周囲への実効電荷又は電荷密度のpH依存性を有する。 適用に応じて、本発明による等電分離は、電界において電荷に応じる動きの変 化を被る所定の粒子のタイプを又は動きの状態の変化ない残りの粒子を得ること に向けられることができる。 等電式に粒子を分離するための本発明の装置は、分離される粒子が入った誘導 液内に電界を形成するための電極手段と、誘導液中のpH値の制御又は調整のた めに設けられたpH調整手段とを含有する。更に、電極手段と誘導液との間に複 数の捕集手段が設けられており、これらの捕集手段は、分離されるタイプの粒子 の捕集作用に加えて、調整可能なpH値を有する周囲溶液に対する限定作用を有 する。捕集手段は、少なくとも、周囲溶液及び誘導液に溶解されているイオンを 、透過させるので、周囲溶液のpH値の調整によって、誘導液のpH値も調整可 能又は制御可能である。 本発明の好ましい複数の実施の形態は、両性を有する少なくとも1つの粒子タ イプを含むサンプル混合物におけるすべての分離過程、及び/又は等電点、滴定 曲線又は凝集反応を検出するための一定の物質の調査である。本発明による装置 は、誘導液のイオン強度を減少させるため、pHで制御された電気透析の分野に 用いられる。 本発明による等電式の粒子分離は以下の複数の利点を有する。 分画又は分離は、追加の物質なしに、特に、キャリア両性電解質、あるいは、 例えばpH勾配を発生させるための他の手段なしに、生じる。pH勾配が発生さ れないので、貫れ装置での準備処理が著しく容易になるか、所望の(場合によっ てはすべての)分離される留分の収集が容易になる。分離又は浄化される留分は 、元来の形状から変化することなく、分離後に、更なる操作のために利用され得 る。分離された留分は、特に、常に、同じ濃度、場合によっては僅かに低い濃度 又は比較的高い濃度の溶液中にある。本発明に係わる装置は、粒子のIPに応じ て粒子を断続的及び連続的に分離するために、使用可能及び自動化可能である。 空間的な分画のみならず、分離過程中のpH値の変化による経時的な分画も可能 である。以下に例を挙げて詳述するように、数分の範囲の高い分離速度が生じる 。分離装置は最も狭い空間での電極手段の設置を可能にするので、従来の分離法 と比較して、充分に高い電界強度が比較的低い電圧で発生され得る。このことに よって、本発明に係わる装置のエネルギ消費が減少され、感温性のサンプルの状 態を自由にしている。 本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照した実施の形態の以下の記述 から明らかである。 図1は、本発明に係わる分離の際に生じる諸力を説明するための原理図である 。 図2は、本発明に係わるタンパク質の分離を図示する曲線の図である。 図3は、本発明に係わる他のタンパク質の分離を図示する曲線の図である。 図4は、本発明により達成可能な選択性を説明するモデル計算の曲線の図であ る。 図5は、本発明に係わる他のタンパク質の分離を図示する曲線の図である。 図6は、本発明に係わる分離装置の略図である。 図7,8及び9は、変更された中空繊維装置の略図である。 図10は、組み合わされた分離・濃縮装置の略図である。 図11は、本発明に係わるマルチコンパートメン装置の略図である。 図12は、本発明に係わる分離装置の変形の実施の形態の略図である。 以下の説明は、一例としての、捕集手段が中空繊維によって形成される本発明 の装置に関する。しかし、説明される原理は、同様に、他の幾何学的形態の捕集 手段のでも実施され得る。更に、本発明は、例として言及されるタンパク質の分 離に限定されず、両性を有する任意の粒子又は微粒子で実施され得る。 本発明の或る実施の形態(詳細については下記を参照せよ、図6)において、 1本の細い中空繊維は、周囲溶液と、少なくとも2つの電極と、複数のpH調整 手段とを含む反応空間(Reaktionsraum)を通っている。電極は所定の直流電圧を 印加するように設けられている。中空繊維の壁は、半透過性を呈するように、所 定の寸法の多数の孔を有する。これら孔の寸法は、溶液(例えば水)と、電流を 伝送するイオンとは透過されるが、分離される分子は壁を通過することができな いように、選択されている。中空繊維は、例えば、数ミリ乃至数ミクロンの範囲 の内径(又は内法の幅又はいわゆるルーメン)を有することができる。pH調整 手段は、周囲溶液のpH値を、知られた従来の方法、例えば電気式又は滴定で制 御又は調整するために設けられている。 分離されるサンプルは、第2の液体である誘導液と共に、中空繊維のルーメン 内を導かれる。誘導液が周囲溶液と同じpH値又は同じイオン組成を有するのは 好ましい。この目的のために、誘導液を例えば反応空間から取り出すことができ る。しかし、他に、誘導液が異なったpH値を有することもあり得る。中空繊維 の、上流端には、分離されるサンプルを誘導液に導入する手段が、中空繊維の、 下流端には、検出手段及び/又は捕集手段が設けられている。以下、本発明によ る分離の際に発生する諸力を図1を参照して説明する。 図1は中空繊維11の部分の略断面図である。一定のpH値と、分離されるサ ンプル13a,13b及び13cとを有する誘導液とが中空繊維11の中を流れ る。この中空繊維11は、2つの直流電圧電極12a,12bの間に配置されて おり、この結果、誘導液はサンプルと共に電界中を通る。 誘導液のpH値に応じて、サンプルは負に帯電した分子13aと,正に帯電し た分子13bと、帯電していない分子13cとを有する。電界強度(die elektri schen Feldkraene)の作用下で、荷電分子は誘導液の端部に向かって動く。そし て、液流の端部で、すなわち、捕集手段として作用する中空繊維の端部で、荷電 分子は誘導液と共にさらに先に運ばれることを阻止され、かくして、局所的に固 定される。この局所的な固定は、一般的に、誘導液の流れ方向(Vh)に対し垂 直な1つの成分を有する十分に高い電界と、中空繊維の、付着力を増進する(例 えば粗いか多孔性の)内面とによって達成され得る。本発明の好ましい実施の形 態においては、中空繊維の幾何学的形状と、誘導液の流速とは、図1に示した流 れ分布がほぼ放物線状になるように、選択されている。このような流れ分布は、 流速が誘導液の中央、つまり、中空繊維の中央で最大であり、両縁に向かって減 少するという事実によって特徴付けられている。このような流れ分布は、例えば 、中空繊維を通る誘導液の層流の発生の際に、達成される。流速は中空繊維の壁 の直ぐ近くではゼロに等しい。この場合、分子は誘導液流の中での先への搬送を 完全に阻止される(電子の保留)。 誘導液中に支配的なpH値と一致するIPを有する或る分子は、電気的な実効 電荷を有さず、従って、電界によって影響を受けないでいる。かくして、pH値 に応じて、一定のタイプの分子が中空繊維を通って例えば検出器又は捕集器へ導 かれるのに対し、荷電粒子は中空繊維の壁において留められる。 図2及び3はタンパク質の分離のための実験結果を示している。曲線は、中空 繊維の下流端にある検出器によって経時的に記録される吸収値を示している。図 2の点1では、タンパク質の一定量が誘導液に供給され、電界の作用なしに、時 間の経過(最大限約5分)のうちに検出される。点2では、タンパク質の一定量 が再度誘導液に供給されるが、今度は、電界の影響がある。吸収の変化は全然な いか、あるいは測定システムによって引き起こされる僅かなマイナスの吸収の変 化がある。何故ならば、タンパク質が留められるからである。電界の停止(点 3)後にはじめて、留められたタンパク質は搬送電流に再度供給され、かくして 検出される(最大限約20分)。 図3は図2に対応する実験結果を示している。但し、ここでは、タンパク質は 周囲溶液又は誘導液のpH値に一致するIPを有する。電界の影響のない点1と 点2との間に並びに電界の影響のある点2と点3との間に、今度は、タンパク質 が実効電荷のない故に影響を受けないでおり、変らずに検出器に達することが明 らかになる。電界の停止(点3)の際に、タンパク質の吸収は全然検出されない が、出発サンプル中に含まれる不純物は僅かに検出される。このことは、タンパ ク質を電界(この電界の経過のうちに不純物がサンプルから引き出された)に通 すことによって達成された洗浄効果を示している。 pH値とは異なるIPを有するタンパク質の分離(図2に示す)又は不純物の 分離(図3に示す)に加えるに、本発明の方法の以下の変更の実施の形態は可能 である。 周囲溶液の、従って、誘導液のpH値を経時変化させることも可能である。経 時変化が中空繊維の長さ又は誘導液の流速に適合されるならば、電界の連続的な 影響下でかつpH値の変化によって、複数の成分をサンプルから該成分のIPの 順に時間的にずれて分離することができる。制御された、キャリアなしのpHの 変化は、pHスタットを用いて、約0.1乃至0.01pH単位の精度で、広範 囲に亘って達成され得る。このような経時的な分画の際に、かくして、pH値が 或る時間領域の間に、サンプルの1成分のIPに対応するように、pH値は時間 に応じて増減される。この時間領域は、サンプルからその時々の成分を完全に分 離することができ、その時々に次の成分からの、中空繊維の内壁上の付着物の空 間的な分離を実現化する(物質混合物の分画)ように、選択されている。 分子又は粒子の電荷変化のためのpHの変化に加えるに、更に、電極間の上記 モニターされる直流電流の代わりに、時間及び/又は空間で電界を変調すること も可能である。結果は同様にサンプルの分離の最適化である。 他の可能性は中空繊維を通る静圧流の変化(流速の変化)である。かくして、 中空繊維要素中のサンプルが電界の作用下にある間は、誘導液流を時間につれて 制限するか留めることが可能である。 本発明に係わる分離方法又は浄化方法の1つの変形は、放された分離される分 子の少なくとも一部が通過可能なように中空繊維の半透過性(孔の寸法の選択) が形成されるときに、可能である。誘導液の周囲溶液中で、分離される成分のI Pに対応するpH値が調整される。サンプルを狭帯として注入した後に又は連続 的なサンプルの供給の際に、調整されたpH値に対応しないIPを有するすべて の成分は、中空繊維のルーメンから壁孔を通って周囲溶液へ動かされる。中空繊 維中に留まっていて、浄化された成分は、誘導液流と共に、分離区間の後で捕集 される。洗浄された成分の濃度は、中空繊維の壁を通る拡散によって僅かに低く なるが、後置された濃度増大ユニット(図10参照)によって再度高められ得る 。 図4は、誘導液のpH値と一致しないIPを有する分子に対する電界の作用を 説明するためのモデル計算の結果を示している。図表のパラメータは時間、相対 的濃度変化c/cO、及びIPとpH値との間の値つまり絶対偏差(abs ( pH-IP))である。IPとpH値との偏差が少しでもあれば、その時々の成 分の濃度が、電界の強い作用の故に、短時間のうちにゼロに減少することが理解 され得る。 連続的な方法では、分離された成分で濃縮される周囲溶液は、同時に、新たな 周囲溶液と取り替えられる。 図5は、複数の成分を透過する中空繊維による例における、高い分離速度の、 実験による証明を示している。連続的なサンプルの流れは中空繊維を通って導か れ、中空繊維の下流端で、電界の影響なしに検出される(点1並びに点2)。電 界の印加(点2)後に、タンパク質が、僅かな反応時間(分のオーダ)で、中空 繊維から完全に除去される(吸収の減少)。何故ならば、周囲溶液のpH値がタ ンパク質のIPに対応しないからである。 図6は、両性分子をIPに応じて分離する本発明に係わる分離装置の構造を略 示している。中空繊維61及び2つの電極62a,62bは、反応空間64内に 設けられている。中空繊維及び電極は、互いに平行に延びており、中空繊維は電 極同士の間にある。反応空間64には、周囲溶液63が充填され、リザーバ66 と接続されている。pH調整装置67は、周囲溶液のpH値を調整する。中空繊 維の半透過性の故に、誘導液のpH値は、周囲溶液のpH値に従う。少なくとも 1つの撹拌手段65が空間的なpHの一様性を保証するために設けられている。 前記中空繊維61の上流端には、誘導液69を搬送するためのポンプ68が設け られている。このポンプ68は、接続手段610(例えば接続管)を介して反応 空間64及び/又は別個の液体用リザーバ611と接続されている。誘導液を送 るためのポンプ68の代わりに、吸引装置が中空繊維の下流端に設けられること ができ、流れ方向への誘導液の必要な運動を引き起こす。 サンプル612を狭帯として誘導液流に供給することは、配量手段(例えばハ ミルトン・インジェクタ614)を有する3方インジェクタブロック613を介 して、なされる。しかし、サンプルの供給のために、中空繊維壁にマイクロダク トを設けることもできる。 中空繊維の下流端には、中空繊維内の通過後にルーメン中にある複数の物質を 同定するための検出ユニット615と、液体を中空繊維から留分捕集装置617 へ制御搬送するための3方コック616とが配置されている。検出ユニット61 5は、例えば光学分光測定のための形態とされ得る。中空繊維が紫外線透過ガラ スからなるときは、紫外領域での吸収性を有するタンパク質を、直接に中空繊維 において検出することができる。 pH値とは異なるIPを有する粒子は、繊維内壁に固定される。pH値に対応 するIPを有する粒子は、妨げられずに繊維を通過することができる。分離中の pH値の変化によって、個々の留分が分離され、次に、これらの留分は順々に繊 維から洗い落とされる。 図6に示した装置は、中空繊維の形状に応じて、上記の方法に基づく分離装置 としてのみならず浄化装置としても用いることができる。pH値が異なっている 複数の周囲溶液を収容するために反応空間を区分することが可能である。そのと きは、電極を相応に断続的及び分割的に制御可能である。図6に示した装置は、 複数でカスケード接続され得る。 本発明に係わる捕集装置を中空繊維として構成している場合には、誘導液は分 離区間の長さより著しく少ない流れ横断面を有する。かくして、中空繊維を間に 挟んでいる電極同士を僅かな間隔で配置することができるので、高い電界強度を 発生するためには僅かな電圧で十分である。通常の分離装置を例えば1乃至10 Vの電圧で作動することができる。このように僅かな電圧の場合、過度の熱の発 生及び電解質生成物の発生を避けることができるので、感熱性のサンプルを傷め ない。冒頭に記載したcIFF技術と比較して、本発明では、電界が印加される 区間が、約3桁分減少される。 本発明の他の利点は、短い分析時間又は分離時間(約10分かそれ以下)、貫 流装置(Durchflusssystem)内での自動化された持続的な検出の可能性、及び従来 のコストのかかるゲル技術又はIPG-IEF技術による取扱易さ、の点にある 。更に、本発明により、分離された成分が一時的に保留され、所定の電界又はp Hの変化後に、再度解放される。 本発明による等電分離の他の変更の実施の形態は濃縮処置である。1つ又は複 数の成分を含む希釈された溶液は、連続的に中空繊維の中を貫流され、電界の影 響に晒される。非等電成分は中空繊維の壁に空間的に固定される。貫流後に、電 界は停止され、予め希釈された溶液の総量よりも少ない溶媒量(洗浄量)が中空 繊維の中を通過する。洗浄量は壁に固定された分子を離し、かくて、これらの分 子は同時に解放され、繊維(Faservolumen)を去り、その結果として、元の希釈さ れた溶液よりも高い濃度の溶液が生じる。 他の適用は透析の過程の促進にある。周囲溶液が誘導液よりも少ないイオン強 度(イオン濃度)を有するならば、イオンは中空繊維から拡散される。この過程 を電界によって強く促進することができる。 しかし、示した装置を用いて、或る物質をその等電パラメータによって特徴付 けることができる。このことは、特に、イソ酵素の特徴付けの際に、重要である 。 以下、図6に示した装置の変形例を図7乃至12を参照して説明する。 図7は屈曲された中空繊維71が反応空間72内に設けられてなる実施の形態 を示している。中空繊維は螺旋状となっている。電極73a,73bは中空繊維 の形状に適合されている。図示した実施の形態では、電極73は、螺旋状横断面 を丁度覆う環状電極である。繊維の螺旋形状はサンプルの比較的多い量を同時に 分離することを可能にする。何故ならば、サンプルの比較的多い量を、流速がゼ ロである壁領域(図1を参照)に、留めることができるからである。微量調製の 規模では、このことはサンプルの連続的供給を可能にする。 図8は、同様に、シリンダ状の形状の電極82aに巻回されている螺旋状の形 状の中空繊維81を示している。対電極82b(点線で示す)を、例えば中空シ リンダとして、装置に亘って押し被せることができる。周囲溶液は電極同士の間 にあるギャップを貫流する。図8に示す装置は高い電荷能力又は分離能力並びに 僅かな所要面積及び低い電圧を特徴とする。 これまで別個の構成要素として記述された電極及び捕集手段を、図9に示すよ うに、互いに結合することもできる。図9は中空繊維91及び電極92a,92 bの横断面を示している。これらの電極は薄層として中空繊維の外壁に取り付け られている。かくして、高い電界強度を得るために、一層少ない電圧が調整され る。周囲溶液は、中空繊維の、自由になっている領域を介して、中空繊維の内部 に影響を及ぼす。しかし、本発明に記載の装置を周囲溶液なしに作動することも 可能である。 図10は、分離装置(中空繊維及び電極102a,102bを有する反応空間 101)と、濃度増大装置104との組み合わせを示している。このような組み 合わされた装置は、まず分離領域において物質混合物の本発明による分留がなさ れるように、作動される。濃度増大装置104(そこの周囲溶液105は分離領 域における周囲溶液103とは異なるpH値を有する)では、洗浄された留分は 狭帯として電極106a,106bによって固定され、これらの電極における電 界の停止後に、濃縮された留分として、留分捕集手段107に供給されることが できる。 図11に示したマルチコンパートメントシステムは、その時々の反応空間内の 周囲溶液114を流れるようにする逆流原理を実現化している。流れ方向が中空 繊維112内の流れ方向と逆であることは好ましい。場合によっては電極111 a,111bに生じる電解質生成物を捕集するために、膜113a,113bを 電極と中空繊維112との間に取着する。周囲溶液の流動性は反応空間内でのp H安定化に役立つ。 本発明によれば、誘導液が流れを有することは絶対必要という訳ではない。誘 導液は静止していることもできる。捕集手段を誘導液に対して動かすことも可能 である。このことは図12に示されている。室123はタンパク質混合物で充填 されており、流れ透析膜122によって区画されている。室123はpHが調整 された領域124へもたらされる。電界が電極125a,125bを介して印加 されると、個々のタンパク質は本発明の原理に基づいて膜122へ移動する。こ れらの膜は、分離されたタンパク質に覆われた後に矢印の方向に引き出される可 動のタンパク結合中間膜を有することができる。他に、分離されたタンパク質を 膜領域から洗い落とすために、溶離液流(Elutionsstrom)を矢印方向に供給する ことも可能である。 本発明では、分離装置が、カスケード状に設けられた複数の捕集手段あるいは 直列又は平行に設けられた複数の分離領域を有することもできる。捕集手段を、 記述した中空繊維による代わりに、任意の多孔性の膜又は薄層によっても形成す ることができる。これらの膜又は薄層は誘導液を収容するための対応の複数のコ ンパートメントを形成し、コンパートメントの隣には複数の電極手段が設けられ ている。 捕集手段(例えば中空繊維)の半透過性は、その長さに亘って貫流方向を変更 することができるので、誘導液及び/又は周囲溶液の区域毎に一定のイオン及び /又は一定の分子のみが透過させられる。 更に、電界の作用を変えるために、中空繊維の内壁を化学的又は物理的な方法 で改質することが可能である。中空繊維の内部にゲル、微粒子懸濁液又は粒質物 を充填すること、又は反応空間にゲルを加えることが可能である。中空繊維を一 定の間隔で任意の形状の電極の回りに巻回し、対電極をこの形状に適合させるこ とが可能である。 複数の捕集手段を、誘導液が全体に貫流する多数の中空繊維からなるマルチ繊 維アレイによって形成されることができる。しかし、繊維内の貫流は異なった速 度でなされるので、分離効率は物質に応じて影響を受けることができる。 直流電圧又は交流電圧又は自由にプログラグ可能な電圧を少なくとも2つの電 極に印加することができるので、これに応じて、誘導液中の電界強度が変えられ る。このことによって、捕集手段の表面に所定の分離パタンを形成することがで きる。 複数の電極は、場合によっては生じる電解反応を減少させるために、以下の如 く改質された表面又は改質された物質を有することができる。電極は多孔性に設 計されているか、複数の層(例えばゲル、スペーサ)を有することができる。 捕集手段を、誘導液用のコンパートメントを形成する平坦な膜によって囲繞さ することができる。コンパートメントは、種々のタンパク分留を収容するために 設けられている他の膜によって区分されていることができる。このような装置で は、分離されるべきサンプルの供給を、サンプルを吸収してしまう膜の採用(導 入)によって、実現化することができる。 本発明の分離装置の特別な利点は分離装置の小形化にある。従って、好ましい 実施の形態では、複数の電極の少なくとも複数の部分を、トランジスタ又はダイ オードのような電子素子によって形成しかつ起動させ、電極、ダクト、中空繊維 ホルダ及び反応空間の3次元装置を、半導体構造化の技術を用いて製造すること 、が規定されている。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年10月16日(1998.10.16) 【補正内容】 請求の範囲 1.周囲のpH値に依存する実効電荷又は電荷密度を有する粒子を案内液中で 電界に晒し、これによって、案内液のpH値を調整して、粒子の少なくとも1つ の所定のタイプが、電界強さの作用下で、電荷に応じた動きの変化を被る、粒子 を等電式に分離する方法において、 動きの変化を被る前記粒子のタイプを、電界強さによって、案内液に隣り合い かつ電荷粒子の取外し可能な固定のために設けられている捕集手段(11,61 ,71,81,91)へと移動させること、を特徴とする方法。 2.前記移動された粒子のタイプは、案内液のpH値と一致しない等電点を有 する粒子を含んでいる、請求項1に記載の方法。 3.案内液及び前記捕集手段を互いに相対的に動かす、請求項1又は2に記載 の方法。 4.前記捕集手段は、分離される粒子と共に案内液が付近を流れてなる少なく とも1つの多孔性の壁を有する、請求項3に記載の方法。 5.電界強度を、少なくとも部分的に流れ方向に沿って前記多孔性の壁の長さ に亘って延びる電極手段によって発生し、これによって、分離される粒子と共に 案内液が前記多孔性の壁の中を流れる間に、流速、pH値及び/又は前記電極手 段の電界を変える、請求項4に記載の方法。 6.前記分離される粒子として、両性分子又は他の粒子、合成粒子又は生物細 胞、ウイルス、又は、両性分子の電気特性に対応する電気特性を有する他の生物 学的対象を、案内液に供給する、請求項1乃至5のいずれか1に記載の方法。 7.案内液を洗浄するために、案内液から除去されるべき粒子を、前記捕集手 段によって案内液から移動させる、請求項目2乃至6のいずれか1に記載の方法 。 8.分離される粒子が電界強度に晒されているとき、案内液の流速を少なくと も一時的に減少し又はゼロに低下する、請求項4乃至7のいずれか1に記載の方 法。 9.分離される粒子を含むサンプル及び/又は案内液を、前記多孔性の壁に形 成されたマイクロダクトを介して供給する、請求項4乃至8のいずれか1に記載 の方法。 10.粒子を案内液に供給する際に共に用いるサンプル溶液の、案内液の、及 び/又は周囲溶液のpH値を、所定のpH勾配が前記捕集手段に形成されるよう に、独立に調整する、請求項1乃至9のいずれか1に記載の方法。 11.分離される粒子を案内液に供給してなるサンプル溶液の及び/又は案内 液のpH値を、周囲溶液を用いた拡散交換過程によって調整する、請求項1乃至 9のいずれか1に記載の方法。 12.案内液のpH値に依存する実効電荷又は電荷密度を有する粒子を含む案 内液内に電界を形成する電極手段(12a,b,62a,b,73a,b,82 a,b,92a,b,102a,b,111a,b,125a,b)を具備する 、粒子を等電式に分離するための装置において、 案内液中の粒子のうちの、粒子の少なくとも1つの所定のタイプが、電界強さ の作用下で、電荷に応じた動きの変化を被るように、案内液のpH値を調整する ために設置されたpH調整手段(67)と、 前記電極手段と、粒子を含む案内液との間に配置され、電荷粒子の取外し可能 な固定のために設けられている捕集手段(11、61、71、81、91)と、 を具備すること、を特徴とする装置。 13.前記捕集手段は案内液を収容するかあるいは案内液流を導くための少な くとも1つのコンパートメントを形成する、請求項12に記載の装置。 14.前記捕集手段は半透過性又は多孔性の壁を有する、請求項12又は13 に記載の装置。 15.前記捕集手段は、多孔性の壁及び/又は多孔性の膜又は薄層を有する少 なくとも一つの中空繊維によって形成される、請求項12乃至14のいずれか1 に記載の装置。 16.前記捕集手段は、前記電極手段と共に、前記pH調整手段で調整可能な pH値を有する周囲溶液を含む反応空間に設けられている、請求項12乃至15 のいずれか1に記載の装置。 17.壁の透過性は、前記壁が、少なくとも区域毎に、案内液及び周囲溶液の 所定のイオン、及び/又は分離される粒子のうちの少なくとも1つの粒子のタイ プのみを透過するように、案内液が貫流する領域に沿った壁に形成された孔の寸 法及び/又は形状の変化によって変えられる、請求項14乃至16のいずれか1 に記載の装置。 18.前記捕集手段は、案内液に向いた側において、分離される粒子を保持又 は収容するために設けられた改質層を有する、請求項12乃至17のいずれか1 に記載の装置。 19.前記改質層はゲル、微粒子懸濁液及び/又は粒質物によって形成される 、請求項18に記載の装置。 20.前記電極手段は、案内液から離隔した側に案内液の流れ方向に沿って前 記捕集手段に設けられている複数の電極を有する、請求項12乃至19のいずれ か1に記載の装置。 21.時間的及び空間的に可変の電圧降下が形成されるように、前記電極を選 択的に起動することができる制御手段が設けられている、請求項20に記載の装 置。 22.前記捕集手段は、所定の間隔をあけて前記電極のうちの少なくとも1つ の回りにコイルのように巻回されている中空繊維によって形成される、請求項2 0に記載の装置。 23.前記電極は、前記捕集手段の、案内液から離隔した面に、固定されてお り、その表面を少なくとも部分的に覆う、請求項20に記載の装置。 24.前記電極手段と、前記捕集手段と、案内液を導くコンパートメントとを 夫々に含む多数の分離領域は、カスケード状に、直列に又は平行に接続されてい る、請求項20乃至23のいずれか1に記載の装置。 25.分離される分子の洗浄された留分及び1/又は洗浄された案内液を得る べく、粒子の少なくとも1つのタイプを案内液から分離するための、 等電点の、滴定曲線の又は凝集反応の検出のような、物質の電気特性及び熱力 学的特性を検出するための、 粒子溶液又は粒子懸濁液の濃度を高めるための、又は 案内液のイオン強度を減少させるための、 12乃至24のいずれか1に記載の装置の使用。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.周囲のpH値に依存する実効電荷又は電荷密度を有する粒子を、複数の捕 集手段に隣り合う誘導液中で、電界に晒し、これによって、誘導液のpH値を調 整して、粒子の少なくとも1つの所定のタイプが、電界強さの作用下で、電荷に 応じた動きの変化を被り、荷電粒子の取外し可能な固定のために設けられている 捕集手段へと移動される、粒子を等電分離する方法。 2.前記移動された粒子のタイプは、誘導液のpH値と一致しない等電点を有 ずる粒子を含んでいる、請求項1に記載の方法。 3.誘導液及び前記捕集手段を互いに相対的に動かす、請求項1又は2に記載 の方法。 4.前記捕集手段は、分離される粒子と共に誘導液が付近を流れてなる少なく とも1つの多孔性の壁を有する、請求項3に記載の方法。 5.電界強度を、少なくとも部分的に流れ方向に沿って前記多孔性の壁の長さ に亘って延びる電極手段によって発生し、これによって、分離される粒子と共に 誘導液が前記多孔性の壁の中を流れる間に、流速、pH値及び/又は前記電極手 段の電界を変える、請求項4に記載の方法。 6.前記分離される粒子は両性分子又は他の粒子、合成粒子又は生物細胞、ウ イルス、又は、両性分子の電気特性に対応する電気特性を有する他の生物学的対 象を含む、請求項1乃至5のいずれか1に記載の方法。 7.誘導液を洗浄するために、誘導液から除去されるべき粒子を、前記捕集手 段によって誘導液から移動させる、請求項目2乃至6のいずれか1に記載の方法 。 8.分離される粒子が電界強度に晒されているとき、誘導液の流速を少なくと も一時的に減少し又はゼロに低下する、請求項4乃至7のいずれか1に記載の方 法。 9.分離される粒子を含むサンプル及び/又は誘導液を、前記多孔性の壁に形 成されたマイクロダクトを介して供給する、請求項4乃至8のいずれか1に記載 の方法。 10.粒子を誘導液に供給する際に共に用いるサンプル溶液の、誘導液の、及 び/又は周囲溶液のpH値を、所定のpH勾配が前記捕集手段に形成されるよう に、独立に調整する、請求項1乃至9のいずれか1に記載の方法。 11.分離される粒子を誘導液に供給してなるサンプル溶液の及び/又は誘導 液のpH値を、周囲溶液を用いた拡散交換過程によって調整する、請求項1乃至 9のいずれか1に記載の方法。 12.誘導液のpH値に依存する実効電荷又は電荷密度を有する粒子を含む誘 導液内に電界を形成する複数の電極手段と、 誘導液中の粒子のうちの、粒子の少なくとも1つの所定のタイプが、電界強さ の作用下で、電荷に応じた動きの変化を被るように、誘導液のpH値を調整する ために設置された複数のpH調整手段と、 前記電極手段と誘導液との間に配置され、荷電粒子の取外し可能な固定のため に設けられている複数の捕集手段と、 を具備する、粒子を等電分離するための装置。 13.前記捕集手段は誘導液を収容するかあるいは誘導液流を導くための少な くとも1つのコンパートメントを形成する、請求項12に記載の装置。 14.前記捕集手段は半透過性又は多孔性の壁を有する、請求項12又は13 に記載の装置。 15.前記捕集手段は、多孔性の壁及び/又は多孔性の膜又は薄層を有する少 なくとも1つの中空繊維によって形成される、請求項12乃至14のいずれか1 に記載の装置。 16.前記捕集手段は、前記電極手段と共に、前記pH調整手段で調整可能な pH値を有する周囲溶液を含む反応空間に設けられている、請求項12乃至15 のいずれか1に記載の装置。 17.壁の透過性は、前記壁が、少なくとも区域毎に、誘導液及び周囲溶液の 所定のイオン、及び/又は分離される粒子のうちの少なくとも1つの粒子のタイ プのみを透過するように、誘導液が貫流する領域に沿った壁に形成された孔の寸 法及び/又は形状の変化によって変えられる、請求項14乃至16のいずれか1 に記載の装置。 18.前記捕集手段は、誘導液に向いた側において、分離される粒子を保持又 は収容するために設けられた改質層を有する、請求項12乃至17のいずれか1 に記載の装置。 19.前記改質層はゲル、微粒子懸濁液及び/又は粒質物によって形成される 、請求項18に記載の装置。 20.前記電極手段は、誘導液から離隔した側に誘導液の流れ方向に沿って前 記捕集手段に設けられている複数の電極を有する、請求項12乃至19のいずれ か1に記載の装置。 21.時間的及び空間的に可変の電圧降下が形成されるように、前記電極を選 択的に起動することができる制御手段が設けられている、請求項20に記載の装 置。 22.前記捕集手段は、所定の間隔をあけて前記電極のうちの少なくとも1つ の回りにコイルのように巻回されている中空繊維によって形成される、請求項2 0に記載の装置。 23.前記電極は、前記捕集手段の、誘導液から離隔した面に、固定されてお り、その表面を少なくとも部分的に覆う、請求項20に記載の装置。 24.前記電極手段と、前記捕集手段と、誘導液を導くコンパートメントとを 夫々に含む多数の分離領域は、カスケード状に、直列に又は平行に接続されてい る、請求項20乃至23のいずれか1に記載の装置。 25.分離される分子の洗浄された留分及び1/又は洗浄された誘導液を得る べく、粒子の少なくとも1つのタイプを誘導液から分離するための、 等電点の、滴定曲線の又は凝集反応の検出のような、物質の電気特性及び熱力 学的特性を検出するための、 粒子溶液又は粒子懸濁液の濃度を高めるための、又は 誘導液のイオン強度を減少させるための、 12乃至24のいずれか1に記載の装置の使用。
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