JP2001358709A - 暗号化装置、復号化装置、その方法及び記録媒体 - Google Patents

暗号化装置、復号化装置、その方法及び記録媒体

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JP2001358709A
JP2001358709A JP2000177334A JP2000177334A JP2001358709A JP 2001358709 A JP2001358709 A JP 2001358709A JP 2000177334 A JP2000177334 A JP 2000177334A JP 2000177334 A JP2000177334 A JP 2000177334A JP 2001358709 A JP2001358709 A JP 2001358709A
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Koji Takeda
恒治 竹田
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特別な技術を必要とすることなしに、簡単かつ
信頼性の高い暗号化・復号化方式を提供する。 【解決手段】平文を受けた平文入力部10は、平文を所
定のビット長のバッファに格納し、バッファに格納され
たビット列を単位に、行列演算部11にこのビット列を
入力する。行列要素用ビット列生成部15では、疑似乱
数により“0”と“1”のシーケンスを生成し、ビット
列記憶部14に記憶させる。行列生成部13では、ビッ
ト列記憶部14のビット列により行列を生成し、この行
列を行列演算部11に入力する。行列演算部11では、
平文入力部10からの所定ビット長のビット列を所定次
元のベクトルと見なし、行列により変換する。その変換
結果を暗号文出力部12が、平文を暗号化した暗号文と
して出力する。復号は、上記行列の逆行列を用いて行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暗号化方式あるい
は復号化方式に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、コンピュータの一般への普及やビ
ジネスへの普及が著しく、従来手作業で行われていた手
続がコンピュータによる処理によって取って代われて来
つつある。このような状況の中、コンピュータによって
扱われるデータの中には、個人のプライバシーに関わる
など、コンピュータネットワークなどを介してやりとり
するにおいて、そのままのデータを使用するのでは、秘
匿性が十分確保できないという状況が生じてきた。従っ
て、そのようなデータを暗号化する必要があるのである
が、暗号化をコンピュータが行うの上で、十分安全かつ
演算効率の良い暗号化方式が望まれている。
【0003】従来の、ブロック型ないしストリーム型暗
号方式では、二項演算として排他的論理和(XOR)が
使われることが多かった。 C(暗号文)=K(鍵)XOR M(平文) XORの演算は、平文に“1”や“0”が多数連続する
部分があると、鍵が分かってしまうという欠点や、既知
文攻撃に弱いため、ビットスクランブルと併用されるこ
とが多い。 C(暗号文)=S(ビットスクランブル)(K(鍵)X
OR M(平文)) 図8は、従来のXORを使用した暗号化方式を説明する
図である。
【0004】通常、暗号化すべき平文は、ワープロソフ
トなどで作成された文書データあるいは、データベース
の登録データなどであるが、これらを一連のビットデー
タの列(ビットストリーム)であると見なす。そして、
これに、疑似乱数生成などによって生成した、ビットス
トリームである暗号鍵を各ビット毎にXOR演算する。
【0005】例えば、図8の例では、平文のビット値
“0”と暗号鍵のビット値“1”のXORを取ると、暗
号文のビット値“1”が得られる。同様にして、XOR
演算を継続することにより、暗号文のビット列が生成さ
れる。ここで、暗号鍵と平文とのXORを取ったことに
より得た暗号文をそのまま使用しても良いが、XOR演
算は、その演算が単純であるため、平文に連続した
“1”や“0”がある場合は、暗号鍵がそのまま見えて
しまうという問題がある。また、平文に十分長い“1”
や“0”がない場合でも、既知の文を暗号化させた結果
を見ることによって、どのような暗号鍵が使用されてい
るかが比較的わかりやすい。従って、通常は、上述した
ように、平文と暗号鍵のXORを取った後、ビットスク
ランブルを行ったものを最終的な暗号文として使用して
いる。
【0006】このようにして得られた暗号文を復号化す
る場合には、まず、ビットスクランブルを解除し、次
に、暗号鍵を使って元の平文を再生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のブロック型ない
しストリーム型暗号方式では、上述したとおり排他的論
理和とビットスクランブル操作が併用されるため、暗号
鍵による暗号化とビットスクランブルとを独立に行わな
ければならず、かつ、暗号鍵とビットスクランブルのた
めの置換行列とを同時に管理しなければならないという
難点があった。
【0008】一方、離散的対数問題を利用する公開鍵方
式では、上記問題点は解決されているが、特に素数を扱
う場合には、素数の信頼性を補償するための特別な技術
を必要とする難点があった。
【0009】本発明の課題は、特別な技術を必要とする
ことなしに、簡単かつ信頼性の高い暗号化・復号化方式
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の暗号化装置は、
平文から所定のビット数のビット列を取得する平文取得
手段と、該平文から取得された所定のビット数のビット
列を該所定の次元のベクトルと見なしたときに、該ベク
トルを変換する行列を生成する行列生成手段と、該行列
と該ベクトルの演算を行うことによって平文のビット列
を暗号化する暗号化手段とを備えることを特徴とする。
【0011】本発明の復号化装置は、平文のビット列に
行列を作用させることによって得られた暗号文を復号す
る復号化装置であって、暗号文をバッファに格納し、該
暗号文を所定のビット数からなる値を成分とする多次元
ベクトルとして構成する暗号文入力手段と、該行列の逆
行列を算出する逆行列算出手段と、該逆行列を用いて該
多次元ベクトルを変換することによって暗号文を復号す
る復号化手段とを備えることを特徴とする。
【0012】本発明の暗号化、復号化方式によれば、行
列とベクトルの演算を行うだけで、十分信頼性のある暗
号文を作成することが出来ると共に、XORとビットス
クランブルというように、複数の処理を行わなくて良い
ので、暗号化処理が簡素化される。また、素数分解の困
難性を利用する公開鍵方式と異なり、暗号化する際に適
切な素数を選択するというような特別な技術を必要とし
ないので、実装容易な暗号化、復号化方式を提供でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、暗号化すべき平文Mからm
ビットのビット列を取得するとする。このときMはその
成分が0又は1のm次元ベクトルとみなすことができ
る。このベクトルに作用する演算子をAとする。Aは、
m×mの要素ビットを有する行列とする。行列Aをベク
トルMに作用させて得られる暗号をCとする。そして、
本発明の実施形態における暗号化演算を以下の線形演算
で与える。ここで、行列AとベクトルMの積は、ブール
代数上の積や和ではなく、通常の整数同士の積と和によ
って定義される通常の行列とベクトルの積である。 C=AM (1) 従って、Cは一般的にm次元ベクトルとなるが、そのm
次元ベクトルの成分の最大値は“m”となる。 C=(Ci)(i=1、2、・・・、m) (1.2) Ci≦m (1.3) 発明の実施形態では、行列Aを
【0014】
【数1】
【0015】と表し、式(1)の演算をビット単位で実
行したとき、Aを繰り返し使用する。一般には、式
(2)で、wを計算機で定義されるワード長にとり、k
=m/wとしておくのが取り扱いに便利である。
【0016】すなわち、一般に、mとkは等しくないの
で、行列Aの要素をaij(i=1〜m、j=1〜k)と
見たとき、行列Aは、正方行列ではないが、aijをwビ
ット列であると見たとき、行列Aは、ビット単位で正方
行列となっている。もちろん、m=kとしてもよい。こ
のときは、w=1であるので、aijは、1ビットの値か
らなることになる。また、aijをwビットからなるビッ
ト列として、更に、m=kとすることも可能である。こ
の場合、平文Mの内、暗号化される部分は、成分がwビ
ットのビット列で与えられるm次元ベクトルとする必要
がある。すなわち、平文Mから行列Aに乗算するベクト
ルを生成する場合、平文Mをwビット毎に分割し、分割
されたそれぞれのビット列m個とり、これをm次元ベク
トルの成分とする。従って、式(1)で、平文Mはk×
wビット分が一度に暗号化される。
【0017】更に、式(2)の行列Aの要素(aij)を
“1”と“0”を与える疑似乱数を用いて与えることに
より、行列Aを予測することが困難となり、暗号の信頼
度が高まる。
【0018】また、式(2)の行列Aの要素(aij)を
疑似乱数で与える場合、平文Mから暗号化すべきm次元
ベクトルを生成し、式(1)の演算を行う度に(aij
を疑似乱数として与え直すようにする。このようにすれ
ば、先に暗号化した時の行列Aと今度暗号化する時の行
列Aが異なることになり、より暗号の信頼性を増すこと
ができる。もちろん、この場合、暗号文Cのどの部分の
暗号化にどのような行列を使用したかを記録しておく必
要があり、この記憶された行列を用いて暗号文Cを復号
化する。
【0019】上記の変形例としては、式(2)の行列A
の要素(aij)を疑似乱数として与える場合に、式
(1)の演算の度に(aij)を疑似乱数として与え直す
が、有限回の式(1)の演算の後、行列Aを初めのもの
に戻して、複数の異なる行列Aを周期的に繰り返して使
用するようにする。このようにすれば、復号化のために
記憶しておくべき行列Aは、所定の数内に抑えることが
出来、記憶容量の節約に有効である。
【0020】また、行列Aの与え方として以下のような
ものがある。すなわち、行列Aをまずビット単位の要素
からなるmm行列とし、それをμν(0<μ、ν≦m)
の領域に分割し、その幾つかに小行列αを配置する。例
えば、
【0021】
【数2】
【0022】とする。このようにすれば、行列Aが実質
的に小行列αによって決定されるので、暗号化装置ある
いは復号化装置として記憶しておくべき情報は、小行列
αとその配置の仕方のみとなるので、更に、記憶容量の
節約に寄与する。
【0023】あるいは、行列Aをまずビット単位の要素
からなるmm行列とし、それをμν(0<μ、ν≦m)
の領域に分割し、その全てに異なる小行列αijを配置す
る。すなわち、
【0024】
【数3】
【0025】この場合、幾つかのαijは零(0)行列で
あっても良い。このようにすれば、α ijの与え方によっ
ては、記憶容量の節約に寄与すると共に、それぞれの小
行列α ijとして異なったものを与えることが出来るの
で、暗号の信頼度を高めることが出来る。
【0026】上記実施形態において、C=AMにおける
暗号文Cと行列Aと平文Mとを全てビット単位で演算す
る様した場合、行列演算は高速に行える。また、Aの要
素を疑似乱数とした場合、乱数発生機構を「多次元空間
による暗号化法(MDSR(商標))」等を利用するな
どで注意深く行えば、暗号破りに対する行列Aの耐性を
高めることができる。
【0027】この手法では、行列Aを作り出す手続ない
し鍵(共通鍵)が知られない限り、暗号文Cから平文M
を解読することは不可能である。また、前述したよう
に、C=AMにおける暗号文Cと行列Aと平文Mとを全
てビット単位で演算するのではなく、計算機で簡単に実
行できるワード単位(例えば、32ビット)の演算にし
ても良い。この場合、演算速度はビット単位の演算に比
べて、格段に速くなることが期待される。
【0028】復号化する場合には、行列Aの逆行列A-1
を求め、M=A-1Cにより、復号する。逆行列A-1は、
行列Aがビット単位で正方行列かワード単位で正方行列
かによって、様子が異なってくる。行列Aがワード単位
で正方行列の場合には、行列Aの各要素が様々な値を取
りうるのと同様、逆行列A-1の各要素も様々な有理数値
を取りうる。また、逆行列A-1もワード単位で正方行列
となる。
【0029】一方、行列Aをビット単位でm×mの正方
行列とした場合には、逆行列A-1もm×mの正方行列と
なるが、行列Aの要素が“0”か“1”のいずれかの値
しか取らないのに対し、逆行列A-1の各要素は、様々な
有理数値を取るようになる。すなわち、ビット単位の正
方行列Aと、成分が“0”あるいは“1”のm次元ベク
トルとの積の結果得られるベクトルは、m次元ベクトル
であるが、成分の値は、“0”や“1”以外にも様々な
整数値を取りうる。従って、暗号文を表すm次元ベクト
ルは、各成分が所定のビット数によって表現されるベク
トルとなる。復号する場合には、この各成分が所定のビ
ット数によって表現される暗号文のm次元ベクトルと逆
行列A-1を乗算して、各成分が“0”あるいは“1”の
平文のm次元ベクトルを得ることになる。
【0030】図1〜3は、本発明の暗号化装置の実施形
態を説明する図である。図1は、暗号化装置1のブロッ
ク構成図である。暗号化すべき平文は、平文入力部10
に入力される。平文入力部10では、入力された平文を
ビット単位でバッファに格納し、成分が“0”と“1”
からなるm次元ベクトルを規定する。一方、行列要素用
ビット列生成部15では、M系列などを使って、十分周
期の長い、“0”と“1”からなる疑似乱数を発生し、
ビット列記憶部14に入力する。ビット列記憶部14
は、後に復号化するために使用するために、入力された
ビット列を格納する。行列生成部13は、ビット列記憶
部14から読み込んだビット列を使用して、行列の各要
素aijに値を与えていく。全ての行列要素に値を与え終
わると、その行列要素によって定義される行列を行列演
算部11に送る。
【0031】行列演算部11では、行列生成部13で生
成された行列を元に、平文入力部10から入力された平
文を暗号化し、ビットストリームとして暗号文出力部1
2に出力する。暗号文出力部12は、入力されたビット
ストリームを暗号文として出力する。
【0032】なお、図1の暗号化装置1では、行列要素
用ビット列生成部15で生成されたビット列を格納し、
後の復号に使用する構成となっているが、ビット列を格
納するのではなくて、行列生成部13によって生成され
た行列要素aijを格納する構成としても良い。
【0033】図2は、行列によるm次元ベクトル変換に
よる暗号化処理の概念を説明する図である。変換行列
は、各要素が“0”と“1”からなる行列である。これ
に、平文から抽出された、成分が“0”と“1”のm次
元ベクトルを演算させる。その結果、各要素(成分)が
複数のビットからなるm次元ベクトルが生成される。こ
の複数ビットからなる各成文をシリアルに配列し、ビッ
トストリームを生成することによって、暗号文のビット
ストリームとする。このような演算をする場合、平文の
ビット列は、mビットを格納するバッファを設け、平文
からmビットずつ読み込みながら順次変換していく。演
算の方法の例としては、バッファに格納されたビットを
先頭から順次出力し、行列の1行分の要素値と積和演算
し、1行が演算し終わったら、これを配列変数などに格
納する。そして、次の行の演算を行う場合には、バッフ
ァから同じビットストリームを出力し、前回演算した行
の次の行の行列要素と演算をして、ふたたび配列変数に
格納するという方法で行う。変換後のm次元ベクトル
は、例えば、一次元配列a[i]に変換後の値を格納す
るようにする。そして、配列a[i]をシリアルに配列
・出力することによって暗号文のビットストリームを得
る。
【0034】図3は、暗号化処理を示すフローチャート
である。まず、ステップS10において、ユーザから処
理の終了の指示が入っているか否かを判断する。ユーザ
が暗号化処理をしない旨の指示を入力した場合には、処
理を終了する。ユーザが暗号化処理開始の指示を行った
場合には、ステップS11において、mビットの平文M
を読み込む。読み込んだ平文Mは、mビット長のバッフ
ァなどに格納される。そして、ステップS12におい
て、i=1として、ステップS13において、mビット
の乱数列を発生し、行列要素aijに設定する。そして、
ステップS14において、平文Mのm次元ベクトルMk
と行列(aij)との積をとり、結果を暗号文Cのm次元
ベクトルの成分Ci を得る。
【0035】そして、ステップS15において、j<i
となる全てのjについてCi =Cjが成り立つか否かを
判断する。この判断は、行列Aの行列式が0となってい
るか否かを判断するものである。もし、ステップS15
の判断がYESの場合には、行列Aの行列式が0となっ
てしまうので、逆行列が求められず、復号が出来ない。
従って、この行列Aは、暗号化に使用できない行列と言
うことになる。従って、ステップS13に戻って、別の
行列を生成して演算をする。ステップS15において、
判断結果がNOの場合には、生成された行列Aの行列式
が0にならないので、そのままステップS16に進む。
ステップS16において、iを1だけ増加する。そし
て、ステップS17において、iがm以下であるか否
か、すなわち、行列Aの最後の行まで演算を終えたか否
かを判断し、終えていない場合(i≦m)には、ステッ
プS13に戻って処理を繰り返す。ステップS17にお
いて、i>mとなったと判断された場合には、ステップ
S10に戻って、処理を繰り返す。
【0036】なお、ここにおいて、ステップS13にお
いて、生成された行列A、すなわち、その要素aijを後
の復号のために記憶しておく。図4〜図6は、本発明の
復号装置の実施形態を説明する図である。
【0037】図4は、本発明の復号装置のブロック構成
図である。復号装置2においては、まず、暗号文が暗号
文入力部20において、所定ビット幅を有するバッファ
などによって、所定のビット数を有する成分からなるm
次元ベクトルに構成され、逆行列演算部21に入力され
る。一方、ビット列記憶部25においては、暗号化の際
に、行列Aの生成に使用されたビット列を秘密鍵として
有しており、これを行列生成部24に入力して、暗号化
の際に生成した行列を復元する。そして、行列生成部2
4において生成された行列に基づいて、逆行列生成部2
3において、逆行列が生成される。
【0038】このようにして、生成された逆行列は、逆
行列演算部21に入力され、暗号文から構成されたm次
元ベクトルと乗算される。当該乗算の結果得られた復号
化後のm次元ベクトルは、平文出力部22に入力され、
平文のビットストリームとして出力される。
【0039】なお、上記説明では、秘密鍵として、暗号
化の際に行列生成に使用されたビット列を記憶するとし
ていたが、暗号化に使用された行列の要素そのものを記
憶しておいても良い。あるいは、秘密鍵を記憶するため
の記憶容量を節約するために、暗号化において行われた
疑似乱数の生成アルゴリズムと、その初期値を秘密鍵と
して記憶しておいても良い。暗号化の際に使用したアル
ゴリズムと初期値に基づいて、疑似乱数を発生させれ
ば、復号化の際にも、暗号化の時と同様の疑似乱数を得
ることが出来るので、正しく復号を行うことができる。
【0040】図5は、復号のための行列演算の概念を説
明する図である。暗号文が入力されると、暗号文を所定
ビット毎に分割し、分割されたそれぞれを要素として持
つm次元ベクトルを構成する。そして、上記したように
して、生成された逆行列を用いて変換を行い、平文のビ
ットストリームを得る。このとき、逆行列の要素の値
は、“0”や“1”以外の実数値をとる。
【0041】図6は、復号化処理を示すフローチャート
である。まず、ステップS20において、ユーザから復
号化処理を開始するか否かの指示入力を受ける。ユーザ
が復号化処理をしない旨の指示をした場合には、処理を
終了する。ユーザが復号化処理を行う旨の指示をした場
合には、ステップS21に進み、m個の暗号文(Ci
をバッファなどに読み込む。このCi は、所定数のビッ
トからなる成分を有している。そして、ステップS22
において、暗号化の際に秘密鍵として記憶しておいたm
ビット乱数列m個から暗号化に使用された行列Aを生成
する。そして、ステップS23において、行列Aの逆行
列Bを求め、ステップS24において、逆行列Bを用い
て、演算処理を行い、暗号文Ci から平文Mj を復号す
る。そして、ステップS20に戻り、ユーザから処理の
終了指示が入力されたか否かを判断すると共に、全ての
暗号文を復号したかを判断し、いずれかがYESの場
合、処理を終了する。
【0042】図7は、本発明の実施形態の暗号化、復号
化処理をプログラムで実現する場合に必要とされる情報
装置のハードウェア環境を説明する図である。情報装置
29は、CPU31とCPU31にバス30を介して接
続されたROM32、RAM33、通信インターフェー
ス34、記録装置37、記録媒体読み取り装置38、及
び入力装置40からなる。
【0043】記録装置37は、ハードディスクなどであ
り、本発明の実施形態の暗号化、復号化処理を実現する
当該プログラムを格納すると共に、暗号化すべき平文や
暗号文も格納する。あるいは、当該プログラムや平文、
暗号文は、可搬記録媒体39に格納することも可能であ
り、この場合、記録媒体読み取り装置38を使って、C
PU31が、これら当該プログラムや平文、暗号文を読
み込む。可搬記録媒体39は、CD−ROMやDVD、
MO、フロッピー(登録商標)ディスクなどである。
【0044】ROM32は、BIOSなどの基本プログ
ラムを格納し、情報装置29の電源投入時にCPU31
に基本プログラムを実行させ、キーボードやディスプレ
イ、マウスなどの入出力装置40のユーザの指示の入力
や、CPU31の処理結果のユーザへの提示を可能とす
ると共に、記録装置37や記録媒体読み取り装置38、
RAM33、通信インターフェース34の制御も可能と
する。ROM32は読み出し専用メモリであるが、当該
プログラムを格納して使用することも可能である。この
場合、情報装置29は、本発明の実施形態の暗号化、復
号化処理プログラムが予め導入済みの装置となる。
【0045】RAM33は、記録装置37や可搬記録媒
体39から読み込まれた当該プログラムや平文、暗号文
を展開するメモリであり、CPU31が直接処理可能な
状態にして、これらを格納するものである。通信インタ
ーフェース34は、ネットワーク35を介して、情報装
置29を情報提供者36と接続し、情報提供者36から
提供されるプログラムやデータをダウンロード可能とす
る。例えば、情報提供者36が暗号文をネットワーク3
5を介して送信してくる場合には、情報装置29は、こ
の暗号文を例えば、記録装置37に格納し、当該プログ
ラムを実行して、暗号文の復号を行う。また、情報装置
29が、平文を当該プログラムを使用して暗号化し、情
報提供者36にネットワーク35を介して送信すること
も可能である。
【0046】また、本発明の実施形態を実現する当該プ
ログラムを情報提供者36からダウンロードし、情報装
置29のCPU31で実行させることも可能である。あ
るいは、LANのように、情報提供者36と情報装置2
9とをネットワーク35で接続した状態で、ネットワー
ク環境の下に当該プログラムを実行することも可能であ
る。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な処理で、信頼度
の高い暗号化方式を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の暗号化装置の実施形態を説明する図
(その1)である。
【図2】本発明の暗号化装置の実施形態を説明する図
(その2)である。
【図3】本発明の暗号化装置の実施形態を説明する図
(その3)である。
【図4】本発明の復号装置の実施形態を説明する図(そ
の1)である。
【図5】本発明の復号装置の実施形態を説明する図(そ
の2)である。
【図6】本発明の復号装置の実施形態を説明する図(そ
の3)である。
【図7】本発明の実施形態の暗号化、復号化処理をプロ
グラムで実現する場合に必要とされる情報装置のハード
ウェア環境を説明する図である。
【図8】従来のXORを使用した暗号化方式を説明する
図である。
【符号の説明】
1 暗号化装置 2 復号化装置 10、22 平文入力部 11 行列演算部 12、20 暗号文出力装置 13 行列生成部 14 ビット列記憶部 15 行列要素用ビット列生成部 21 逆行列演算部 23 逆行列生成部 24 行列生成部 25 ビット列記憶部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平文から所定のビット数のビット列を取得
    する平文取得手段と、 該平文から取得された所定のビット数のビット列を該所
    定の次元のベクトルと見なしたときに、該ベクトルを変
    換する行列を生成する行列生成手段と、 該行列と該ベクトルの演算を行うことによって平文のビ
    ット列を暗号化する暗号化手段と、を備えることを特徴
    とする暗号化装置。
  2. 【請求項2】前記行列の各要素は、疑似乱数ビット列で
    与えられることを特徴とする請求項1に記載の暗号化装
    置。
  3. 【請求項3】前記行列生成手段は、前記平文取得手段が
    平文からビット列を取得する度に、異なる前記行列を生
    成することを特徴とする請求項1に記載の暗号化装置。
  4. 【請求項4】前記行列生成手段は、所定個の前記行列を
    生成し、 前記暗号化手段は、前記平文取得手段が取得したビット
    列を、該所定個の行列を順次繰り返し使用して暗号化す
    ることを特徴とする請求項1に記載の暗号化装置。
  5. 【請求項5】前記行列は、複数の小行列の領域に分割さ
    れ、該領域に暗号化のための小行列を配置したものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の暗号化装置。
  6. 【請求項6】前記領域に配置される小行列は、1つの小
    行列と零行列からなることを特徴とする請求項5に記載
    の暗号化装置。
  7. 【請求項7】平文のビット列に行列を作用させることに
    よって得られた暗号文を復号する復号化装置であって、 暗号文をバッファに格納し、該暗号文を所定のビット数
    からなる値を成分とする多次元ベクトルとして構成する
    暗号文入力手段と、 該行列の逆行列を算出する逆行列算出手段と、 該逆行列を用いて該多次元ベクトルを変換することによ
    って暗号文を復号する復号化手段と、 を備えることを特徴とする復号化装置。
  8. 【請求項8】平文から所定のビット数のビット列を取得
    する平文取得ステップと、 該平文から取得された所定のビット数のビット列を該所
    定の次元のベクトルと見なしたときに、該ベクトルを変
    換する行列を生成する行列生成ステップと、 該行列と該ベクトルの演算を行うことによって平文のビ
    ット列を暗号化する暗号化ステップと、を備えることを
    特徴とする暗号化方法。
  9. 【請求項9】平文のビット列に行列を作用させることに
    よって得られた暗号文を復号する復号化方法であって、 暗号文をバッファに格納し、該暗号文を所定のビット数
    からなる値を成分とする多次元ベクトルとして構成する
    暗号文入力ステップと、 該行列の逆行列を算出する逆行列算出ステップと、 該逆行列を用いて該多次元ベクトルを変換することによ
    って暗号文を復号する復号化ステップと、を備えること
    を特徴とする復号化方法。
  10. 【請求項10】平文から所定のビット数のビット列を取
    得する平文取得ステップと、 該平文から取得された所定のビット数のビット列を該所
    定の次元のベクトルと見なしたときに、該ベクトルを変
    換する行列を生成する行列生成ステップと、 該行列と該ベクトルの演算を行うことによって平文のビ
    ット列を暗号化する暗号化ステップと、を備えることを
    特徴とする暗号化方法を情報装置に実現させるプログラ
    ムを格納した、情報装置読み取り可能な記録媒体。
  11. 【請求項11】平文のビット列に行列を作用させること
    によって得られた暗号文を復号する復号化方法であっ
    て、 暗号文をバッファに格納し、該暗号文を所定のビット数
    からなる値を成分とする多次元ベクトルとして構成する
    暗号文入力ステップと、 該行列の逆行列を算出する逆行列算出ステップと、 該逆行列を用いて該多次元ベクトルを変換することによ
    って暗号文を復号する復号化ステップと、を備えること
    を特徴とする復号化方法を情報装置に実現させるプログ
    ラムを格納した、情報装置読み取り可能な記録媒体。
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