JP2001357034A - 漢記号文を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文作成支援装置及び漢記号文生成装置及び言語変換サービス装置及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文通信装置及び情報管理サーバ及び読者端末装置及び漢記号文表示装置及び辞書を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及びコンテンツ情報流通システム - Google Patents

漢記号文を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文作成支援装置及び漢記号文生成装置及び言語変換サービス装置及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文通信装置及び情報管理サーバ及び読者端末装置及び漢記号文表示装置及び辞書を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及びコンテンツ情報流通システム

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JP2001357034A
JP2001357034A JP2000178065A JP2000178065A JP2001357034A JP 2001357034 A JP2001357034 A JP 2001357034A JP 2000178065 A JP2000178065 A JP 2000178065A JP 2000178065 A JP2000178065 A JP 2000178065A JP 2001357034 A JP2001357034 A JP 2001357034A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インターネット上で世界各地の人々と漢字を
介してコミュニケーションする仕組みを提供したい。 【解決手段】 所定の文法に基づいた構造を有する漢文
と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記号文
を漢記号文データベース15に記憶させ、情報管理サー
バ1から読者端末装置5に提供する。また、送信端末装
置72は、漢記号文を漢記号文作成支援プログラム96
を用いて生成し、Eメールとして受信端末装置82に送
信する。情報管理サーバ1をアクセスした読者端末装置
5、又は、送信端末装置72からEメールを受け取った
受信端末装置82は、漢記号文を表示装置58に表示す
る。必要に応じて、辞書55により意味を理解する。ま
た、言語変換サービスプログラム56を用いて英語に変
換して意味を理解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、漢文及び
漢字を記述言語として、主として記述で情報伝達を行う
インターネットで、国際的な通信・文通を可能に仕組み
を構築してビジネスを展開するビジネス特許に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、中国を中心として、日
本、韓国、東南アジアを中心として全世界にわたる華僑
の間には、それぞれ用いる言語が違っても、漢字を使っ
て書けば「なんとかほぼ」意思が通じるということがあ
る。しかし、これはあくまで、「なんとかほぼ」の範囲
に留まるものであって、完全な意思疎通を可能にするも
のではない。完全な意思疎通を可能にするためには、少
なくとも、長時間をかけて大部の漢字辞書を引き、複雑
な漢字の意味を知ることが必要である。従って、このよ
うな手間と時間を要するハードコピーの従来型辞書を使
うようでは、日常の文通という即時性が必要なものに
は、「なんとかほぼ」の範囲を超えて正確に意思を伝達
することは不可能である。
【0003】更に、問題になることは、日常漢文を使っ
ていない日本人や欧米人などには、中学・高校で学んだ
としても、漢文の構造を完全に理解することは不可能に
近いことである。即ち、例えば、日本語の場合、「てに
をは」を使って単語の格が表され、構造が明示されてい
る。欧米言語の場合には、多数の前置詞や冠詞によっ
て、単語の品詞を明示することによって、構造が明らか
にされている。これに対して、「てにをは」や冠詞を使
わず、ごく少数の前置詞を使うに過ぎない漢文の場合
は、漢字の平面的な羅列の中から文の構造を読み取らね
ばならないが、これは、これに慣れていない国の人に
は、極めて困難なことである。
【0004】図34に、従来の漢文を読みやすくする手
法を示す。漢文を読みやすくするため、読む語順を変え
るための記号を返り点という。図34においては、レ点
で示されている。また、読みを書き入れた仮名を送り仮
名という。図34においては、平仮名及び片仮名の送り
仮名が付されている。前述したように、漢文は、日本語
と語順を異にしている。また、助詞、助動詞、用言の活
用語尾に当たる要素がほとんどない。このため、返り点
や送り仮名を付することにより、漢文の訓読ができるよ
うにしている。
【0005】図35は、漢文を読みやすくする手法の1
つとして、画面に辞書の内容を表示した場合を示してい
る。例えば、「下」という漢字の意味を調べるために辞
書検索を行い、その結果が画面に表示された場合を示し
ている。図35の(1)は、「私は下を見る」という漢
文において、(2)の場合は、「私は頭を下げる」とい
う漢文において、「下」という漢字を辞書から検索した
場合を示しているが、(1)及び(2)のいずれの場合
も全く同じ検索結果が表示される。(1)の場合の
「下」は目的語であり、名詞として扱われているのに対
し、(2)の場合は、述語であり、動詞として扱われて
いる。それにもかかわらず、辞書に記載してある全ての
品詞の意味が表示され、ユーザは、これらの全ての品詞
の中から使用されている品詞が何であるかを判定して意
味を理解しなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】漢字の意味を完全に理
解するためには、漢文の構造を完全に理解することが必
要である。なぜなら、一般に、特に単漢字の場合、その
意味は、それがいかなる品詞であるか、即ち、名詞か動
詞か副詞か、・・・によって、多義的である。例えば、
「下」の場合、 1:{名詞}した。しも。 2:{形容詞}ひくい。 3:{動詞}さげる。さがる。 4:{動詞}くだる。くだす。 5:{助辞}・・・のあたり。 また、「將」の場合、 1:{名詞}軍をひきいる長。 2:{動詞}ゆく。 3:{動詞}もちいる。おこなう。もつ。 4:{前置詞}もって。もちいて。 5:{助動詞}まさに・・・せんとす。 6:{接続詞}はた。・・・と。 しかしながら、幸いにして、この例も示すように、単語
の品詞が決まれば、単語の意味はほぼ定まる。このこと
は、単語の意味を辞書から引き出すにも、漢文の構造を
理解することが必要なことを意味するのである。
【0007】図34に示したように、返り点を付すの
は、漢文と日本語との語順が異なっているからであり、
日本語の語順に合わせるためである。また、送り仮名を
振っているのも日本語の訓読を可能にするためである。
従って、漢文と文法が非常に似ている英語を使う人々や
日本以外の国の人々にとってみれば、返り点や送り仮名
は意味を持たないものである。
【0008】また、図35に示したように、漢文を理解
するために、ある漢字のために記述された辞書の内容を
全て表示しても、いかなる品詞で用いられているかをユ
ーザが知らなければ、どのような意味なのかが分かりに
くく、使いにくいという課題がある。
【0009】本発明は、例えば、IT(インフォメーシ
ョンテクノロジー)技術を適用することによって、この
漢文の完全理解を妨げる前述した事柄を完全に又はでき
る限り除去し、更に、「書くこと」によって情報・意思
を伝達するインターネット上で、世界各地の人々と漢字
を介して文通する仕組み、即ち、ソリューションを構築
し、新しいビジネスを開拓しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る漢記号文
をコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、所定の文法
に基づいた構造を有する漢文と、上記漢文の構造を示す
構文記号とを備えた漢記号文を記録したことを特徴とす
る。
【0011】上記構文記号は、漢文を構成する語と語の
間に挿入されていることを特徴とする。
【0012】上記構文記号は、漢文を構成する語に付加
され、その語の品詞を示すことを特徴とする。
【0013】上記構文記号は、コンピュータのキーボー
ドから入力できる1文字の記号であることを特徴とす
る。
【0014】この発明に係る漢記号文作成支援装置は、
所定の文法に基づいた構造を有する漢文と、上記漢文の
構造を示す構文記号とを備えた漢記号文の作成を支援す
るための漢記号文作成支援装置であって、漢文の複数の
構文を提示し、特定の構文を選択させる構文選択部と、
上記構文選択部により選択された特定の構文を漢字入力
欄と構文記号とで提示して漢字の入力を促す構造提示部
と、上記構造提示部により提示された漢字入力欄に漢字
を入力させる漢字入力部と、上記漢字入力部により入力
された漢記号文を表示する表示部と、上記漢字入力部に
より入力された漢記号文をメモリに記録する記録部とを
備えたことを特徴とする。
【0015】この発明に係る漢記号文生成装置は、所定
の文法に基づいた構造を有する漢文を入力する入力部
と、上記入力部が入力した漢文の構造を解析する解析部
と、上記解析部が解析した漢文の構造に基づいて、上記
漢文に対して漢文の構造を示す構文記号を付与して漢記
号文を生成する記号付与部と、上記記号付与部が生成し
た漢記号文を出力する出力部とを備えたことを特徴とす
る。
【0016】上記解析部は、漢文を構成している語の品
詞を判定し、上記記号付与部は、上記解析部が判定した
品詞に対応した構文記号をその品詞の語に付与すること
を特徴とする。
【0017】この発明に係る言語変換サービス装置は、
所定の文法に基づいた構造を有する漢文と、上記漢文の
構造を示す構文記号とを備えた漢記号文を入力する入力
部と、上記入力部が入力した漢記号文を自然言語の文に
変換する変換部と、上記変換部が変換した自然言語の文
を出力する出力部とを備えたことを特徴とする。
【0018】この発明に係る言語変換サービス装置は、
自然言語の文を入力する入力部と、上記入力部が入力し
た自然言語の文を、所定の文法に基づいた構造を有する
漢文と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記
号文に変換する変換部と、上記変換部が変換した漢記号
文を出力する出力部とを備えたことを特徴とする。
【0019】この発明に係るプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記漢記号文生成
装置及び上記言語変換サービス装置の各部の処理をコン
ピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴
とする。
【0020】この発明に係る漢記号文通信装置は、所定
の文法に基づいた構造を有する漢文と、上記漢文の構造
を示す構文記号とを備えた漢記号文をネットワークを介
して送信する送信端末装置と、上記送信端末装置からネ
ットワークを介して漢記号文を受信して構文記号も含め
て視覚可能に表示する受信端末装置との少なくともいず
れかを備え、漢記号文をネットワーク上でのコミュニケ
ーション言語として用いることを特徴とする。
【0021】この発明に係る情報管理サーバは、読者端
末装置からアクセスされる情報管理サーバにおいて、所
定の文法に基づいた構造を有する漢文と、上記漢文の構
造を示す構文記号とを備えた漢記号文を記憶した漢記号
文データベースと、読者端末装置からの求めに応じて上
記漢記号文データベースから漢記号文を読み出し、ネッ
トワークを介して漢記号文を読者端末装置へ送信する送
信計算機とを備えたことを特徴とする。
【0022】この発明に係る読者端末装置は、所定の文
法に基づいた構造を有する漢文と、上記漢文の構造を示
す構文記号とを備えた漢記号文を提供する情報管理サー
バに対してアクセスする読者端末装置において、情報管
理サーバからネットワークを介して漢記号文を受信する
受信計算機と、上記受信計算機が受信した漢記号文を構
文記号も含めて視覚可能に表示する表示装置とを備えた
ことを特徴とする。
【0023】この発明に係る漢記号文表示装置は、漢文
を構成する漢字と漢字の各品詞に対応した意味記述を記
憶した辞書と、所定の文法に基づいた構造を有する漢文
と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記号文
を表示する表示装置と、漢記号文に含まれている文字列
と構文記号とを入力し、入力した構文記号から入力した
文字列の品詞を特定し、上記辞書を検索し、上記辞書か
ら上記特定された品詞に合致する品詞に対応した意味記
述を取得して表示装置に表示する辞書検索部とを備えた
ことを特徴とする。
【0024】この発明に係る辞書を記録したコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体は、漢文を構成する漢字と、
漢字の品詞を示す構文記号とを対にした検索キーデータ
と、検索キーに対応した意味を記述した意味記述データ
とを備えたことを特徴とする。
【0025】この発明に係るコンテンツ情報流通システ
ムは、所定の文法に基づいた構造を有する漢文と、上記
漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記号文をコンテ
ンツ情報として収集し取り纏めて提供する情報管理サー
バと、上記情報管理サーバにコンテンツ情報を送信する
情報提供者端末と、上記上布提供者から提出されたコン
テンツ情報の評価結果を送信する指導者端末装置とを通
信ネットワークを通じて接続し、上記評価を受けたコン
テンツ情報を上記情報管理サーバが取り纏めるようにし
たことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】漢文文法は、英語文法に近い。漢
字は、表意文字であり、中国、日本、韓国、華僑等の漢
字文化圏の人は、漢字の意味を概ね理解できる。漢文の
構造を解りやすくする構文記号(以下、単に記号ともい
う)を挿入することで、漢字の品詞が定まり、その意味
を特定できるようにする。ここで、以下、構文記号を挿
入した漢文を“漢記号文”と呼ぶ。例えば、「我読書」
という漢文に主語を示す構文記号「:」と目的語を示す
構文記号「>」を挿入し「我:読>書」と記述したもの
が漢記号文である。この漢記号文は、漢文に構文記号が
付加挿入されているので、漢字の品詞が定まり、漢字文
化圏の人は、文章理解が容易である。また、漢字文化圏
の人は、文章作成も可能である。この結果、漢記号文
は、漢字文化圏の人の間でのコミュニケーションツール
として有効である。即ち、漢字文化圏の人にとって、漢
記号文を読み/書きするのは容易であり、漢記号文で相
互に意志疎通できる。また、漢記号文は、異文化圏(漢
字文化圏←→英語文化圏)の人の間でのコミュニケーシ
ョンツールとしても有効である。こうして、漢記号文
は、インターネット上でのコミュニケーション(意志疎
通)のために作った人為言語であり、いわゆる、ハブ言
語として用いることができる。例えば、中国人と日本人
は、漢記号文を読んで理解できる。また、直接、漢記号
文を書ける変換処理は、不要である。また、アメリカ人
は、英語と漢記号文との自動変換処理が必要であるが、
漢文文法は英語文法に近いため、自動変換処理の実現は
比較的容易である。
【0027】以下、この明細書で用いる用語について説
明する。 漢文:漢字だけの文章又は中国古来の文章。 返り点:漢文の語順を変えるための記号。 送り仮名:漢文に書き入れた仮名。 書き下し文又は仮名交じり文:漢文を訓読法に従って日
本語(文語体)に書き換えたもの。 返読文字:訓読の際に、下から返って読む字。 再読文字:例えば、「未」は、訓読する際、「いまダ・
・・ず」と二度読む。このような文字を「再読文字」と
いう。 置き字:助辞(助字)の中で文法上の役割果たすだけ
で、訓読の際に直接には読まないことが多い字。 語:主語、述語、目的語、修飾語、被修飾語等。 目的語:第1目的語と第2目的語とがある。第1目的語
と第2目的語とを区別する必要がない場合は、単に、目
的語という場合がある。或いは、1文に目的語が一つし
かない場合は、第1目的語と第2目的語とのいかんを問
わず、単に、目的語という場合がある。なお、第1目的
語を単に目的語といい、第2目的語を補語いう場合もあ
るが、ここでは、第1目的語と第2目的語という用語を
用いる。
【0028】実施の形態1. 1.データ構造とIT技術 世界各地の人々と漢字を介してコミュニケーションする
仕組み、即ち、ソリューションは、最近のIT技術が可
能にした次のものを活用するものである。 (1)構造を明示する記号の挿入の仕組み (2)電子辞書 (3)漢字の手書き入力/スキャナ入力 (4)インターネット
【0029】2.構造を明示する記号の定義とその挿入
法 2−1.記号の定義 現在使われている自然言語は、大きく分けて、以下の3
つに分類される。 (1)屈折語 (2)膠着語 (3)孤立語 屈折語は、英語などのように単語自身が変化する言語で
ある。膠着語は、日本語などの助詞、助動詞などを用い
て意味を表す言語である。孤立語は、中国語などの語の
位置関係で文意が決まる言語である。漢文は、孤立語に
当たるため、語と語の位置関係のみが文の意味を決定す
るものである。従って、漢文を理解するためには、語と
語の位置関係を正しく把握することが重要となる。この
実施の形態は、語と語の位置関係を正しく把握するた
め、語と語(又は、節と語、節と節、句と語、句と句)
の間や前や後に構文記号(記号)を付与するものであ
る。
【0030】実際の漢詩、漢文においては例外的な解釈
を多く必要とする場合もあると考えられるが、ここで
は、基本的な漢文文法の原則に則って、以下の説明をす
る。言語構造としては、以下のように取り扱うものとす
る。 ・文の構造を主語、述語、目的語の基本要素の組み合わ
せで考え、これらを分離/明確化するために各種の「構
文記号」を挿入する。 ・体言を修飾する「連体修飾」と、用言を修飾する「連
用修飾」の2つの修飾パターンを用いる。 一般的に認知されている“漢文文法”を反映した言語構
造をバッカスの正規表現で定義すると、以下のようにな
る。
【0031】 1.漢記号文の品詞 <漢記号文の品詞>::=<名詞> ○<名詞>::=<用言的名詞>|<体言的名詞>|<副詞的名詞> |<前置詞的名詞>*1|<助動詞的名詞>*2 |<助辞詞的名詞>*3 <前置詞的名詞>*1::=於|于|自|為 <助動詞的名詞>*2::=非|無|可|能|得|足|使|令|見|被|為 <助辞詞的名詞>*3::=也|焉|矣|兮|而|已|乎|哉|耶|邪|与 |是|之|其 2.漢記号文の構造 <漢記号文>::=<文>* *:1個以上の繰り返し (1)<文>::=<単文>.|<重文>.|<キーワード>!<重文>. ○<単文>::=<節>|<キーワード>!<節> ◇<キーワード>::=<体言的名詞> ○<重文>::=<節>|<節>,<重文>|<節>;<重文> |<節>&<重文>|<節>(<副詞的名詞>)<重文> 3.漢記号文の節の構成 <節>::=<主語>:<述語> |<副詞句>_<節> |<体言的名詞>%<節> (1)<主語>::=<空>|<体言的名詞>|<主語句>|<主語節> ○<主語句>::=<体言列挙>|<連体修飾> ◇<体言列挙>::=<体言的名詞> |<体言的名詞>/<体言列挙> |<体言的名詞>(与)<体言列挙> ◇<連体修飾>::=<用言的名詞>^<体言的名詞> |<体言的名詞>^<体言的名詞> |<連体修飾節>^<体言的名詞> |<体言的名詞>(之)<体言的名詞> ☆<連体修飾節>::=[<節>] ○<主語節>::=[<節>] (2)<述語>::=<用言句>><第1目的語> |<用言句>≫<前置詞的名詞>〜<第2目的語> |<用言句>><第1目的語>≫<前置詞的名詞>〜<第2 目的語> |<用言句>≫<第2目的語>><第1目的語> |<用言句>≫<第2目的語>≫<前置詞的名詞>〜<第2 目的語> |<主要句法> ○<用言句>::=<用言的名詞>|<連用修飾> ◇<連用修飾>::=<用言的名詞>_<用言的名詞> |<副詞的名詞>_<用言的名詞> |<連用修飾節>_<用言的名詞> |<副詞句>_<用言的名詞> ☆<連用修飾節>::=[<節>] ○<第1目的語>::=<体言的名詞>|<第1目的句> |<第1目的節> ◇<第1目的句>::=<体言列挙>|<連体修飾> ◇<第1目的節>::=[<節>] ○<第2目的語>::=<体言的名詞>|<第2目的句> ◇<第2目的句>::=<体言列挙>|<連体修飾> ○<主要句法>::=<特定>|<接続>|<関係>|<質問> |<助動詞>|<特殊用言>|<否定> (3)<副詞句>::=<副詞的名詞> |<前置詞的名詞>〜<体言的名詞> |<前置詞的名詞>〜<節> |<節> 4.特殊構成 <命令文>::=<主語のない単文>! <強調倒置文>::=‘<強調すべき語>’<強調すべき語を抜いた文> 以上
【0032】平面的に一様に並べられた漢文に挿入し
て、文の構造を明示するための記号(構文記号)の一例
を日本語を参照して説明する。日本語では、品詞を普
通、図1のように分類する。漢文は、図1に示した品詞
に日本語にない前置詞と助辞詞と指示詞を加え、助詞を
使わずに表現する言語である。なお、前置詞とは、名詞
や代名詞の前について、その語の他の語に対する関係を
示すもので、「於」、「于」「自」などである。また、
助辞詞とは、所謂“置き字”で「也」、「焉」、
「矣」:断定・言い切り、「兮」:語調を整える、
「巳」「而」:限定などである。また、日本語の指示代
名詞に近い「是」、「之」、「其」などの指示詞は、助
辞詞的に使われるので、助辞詞的名詞に分類する。漢文
の単/複数の漢字からなる単語を全て名詞とみなすと、
これらは、図2のように定義される。
【0033】この仕組みは、漢詩中の語の前後に、以下
に説明するコンピュータで常用される記号をつけ、品種
及び語の格を下記のように必要最小限に明らかにするこ
とによって、漢文の構造を明らかにしようとするもので
ある。こうして得られる文を通常の漢文と区別して「漢
記号文」と呼ぶ。 (1)副詞的名詞の場合には、品詞そのもの。 (2)体言的名詞の場合には、主語、目的語、補語など
の区別。 (3)用言的名詞については、必要に応じて終止、連
体、連用の区別。 (4)使役形、受身形、否定形、疑問形、反語形などの
句法の種類。 ここで、品詞及び述語を簡潔に表す新たな記号を、図3
に示すように導入する。
【0034】図3中に使われている用語の定義を、図4
に示す。挿入される記号の一例として、この実施の形態
で用いているものは、図5,図6,図7に示すものがあ
る。挿入される記号は、入力を容易にするために、キー
ボードのキートップにある記号が望ましく、キーボード
から1回のキーの押下で(即ち、変換なしで)入力でき
る記号を用いることが望ましい。また、挿入される記号
は、記録容量を少なくするため、1バイトコードの文字
を用いることが望ましい。また、挿入される記号は、混
乱を避けるため、漢文に用いない文字を用いることが望
ましい。
【0035】2−2.漢文への記号の挿入 一般的に言って、漢文というのは、表意文字の漢字から
なる単語ないし熟語が簡潔に厳密な規則をもって順序正
しく記述された表意的な文章である。単語の記述順序に
厳密な規則性が要求されるという点では、コンピュータ
のプログラミング言語と同様である。例えば、 (1)副詞は必ずそれを修飾する動詞の前に置かれる
(例外はある)。 (2)主語は動詞の前に置かれ、動詞の目的語は後置さ
れる。 (3)動詞の第2目的語は第1目的語の前に置かれる。 (4)前置詞で指示された第2目的語は、第1目的語の
後に置かれる。 (5)体言を修飾する用言、体言は前置される。 (6)動詞の目的語が節の場合がある。 (7)未、將、当などの特殊な単語のあとには節が設置
される。 などである。従って、最後に人手による最終調整を前提
とすれば、これらの法則を利用して、記号を漢文に自動
的に挿入するS/W(ソフトウェア)プログラムを作る
ことが可能である。記号は、手動挿入も考えられる。挿
入は、文通の場合の漢文では、作文を行った発信者によ
る挿入、古典の場合には専門家による。この場合は、利
用の便を図って、例えば、記号表をコンピュータの画面
の一部に、利用者(ユーザ)の要請に応じて表示するこ
とも容易に実現できる。
【0036】実施の形態2.図8は、前述した漢記号文
を用いたE(電子)メールシステムを示す図である。図
8においては、送信端末装置72において、漢記号文を
作成し、Eメールを受信端末装置82に送信し、受信端
末装置82において、そのEメールを読む場合を示して
いる。送信端末装置72において、漢記号文を作成する
場合は、送信端末装置72は、漢記号文作成支援装置7
1として機能する。また、受信端末装置82は、漢記号
文を受信して、その漢記号文を他の言語に変換する場合
は、言語変換サービス装置81として機能する。送信端
末装置72には、通信装置91と計算機92とメモリ9
3とスキャナ97と表示装置98とキーボード99が備
えられている。メモリ93には、データ94と辞書95
と漢記号文作成支援プログラム96が記憶されている。
受信端末装置82には、通信装置51と計算機52とメ
モリ53と表示装置58とキーボード59が備えられて
いる。メモリ53には、データ54と辞書55と言語変
換サービスプログラム56が記憶されている。通信ネッ
トワーク3は、インターネット、或いは、ローカルエリ
アネットワーク、或いは、その他の有線又は無線による
電話回線や通信回線である。メモリ93及びメモリ53
は、固定ディスク、光ディスク、フレキシブルディス
ク、或いは、ランダムアクセスメモリ等の記録媒体であ
る。メモリ93、メモリ53には、図示していないが、
オペレーティングシステムやウィンドウズシステムやブ
ラウザプログラムや辞書検索プログラムやファイル管理
プログラムやEメールプログラムやファイル転送プログ
ラム等が記憶されているものとする。
【0037】図9は、送信端末装置72が漢記号文作成
支援装置71として動作する場合の論理構成図である。
漢記号文作成支援装置71は、漢記号文作成支援プログ
ラム96が計算機92において動作することにより実現
できるものである。漢記号文作成支援装置71には、構
文選択部73、構造提示部74、漢字入力部75、表示
部76、記録部77が存在している。
【0038】図10は、漢記号文作成支援装置71が表
示装置98に対して表示する漢記号文作成支援画面の一
例である。図10を用いて図9に示した漢記号文作成支
援装置71の動作、即ち、漢記号文作成支援プログラム
96の動作について説明する。以下に述べる動作は、漢
記号文を1文字ずつ全てユーザが入力する必要がなく、
漢記号文を効率よく作成できるようにしたものである。
まず、図10に示すような画面が表示されると、構文選
択部73は、画面の選択欄に表示された漢文の複数の構
文の中から特定の構文をユーザに選択させる。例えば、
ここでは、2番目の構文をユーザがキーボード99(又
は、図示していないマウス。以下、キーボードという場
合には、マウスやジョイスティックやその他の入力機器
の場合を含む。)により選択されたものとする。次に、
構造提示部74は、画面の入力欄に選択された2番目の
構文に一致した入力欄を表示する。このとき、既に構文
が分かっているので、構文記号、この場合には、「:」
と「>」を予め表示し、主語と述語と目的語の3つの語
を入力させる漢字入力欄を表示する。なお、入力欄に
は、常に自由入力ができる入力欄を設けておく。ユーザ
が自由入力をするときは、図5,図6,図7に示したよ
うな記号表をコンピュータの画面の一部に、利用者(ユ
ーザ)の要請に応じて表示することも容易に実現でき
る。
【0039】次に、漢字入力部75は、ユーザがキーボ
ード99から漢字を入力するのを待つ。ユーザは、必要
に応じて辞書95を用いることができる。例えば、画面
の辞書欄にあるように、読みを入力したり、部首を入力
したり、画数を入力することにより、漢字を検索するこ
とができる。また、手書き入力を選択することにより、
図示していない手書き入力パッドを画面に表示し、マウ
スやジョイスティックにより入力したい漢字のイメージ
を入力することができる。また、スキャナ97から漢字
のイメージを入力するようにしても構わない。イメージ
入力された漢字は、漢字コードに変換され、認識された
漢字が入力欄に表示される。このようにして、入力欄へ
の漢字の入力が完了すると、表示部76は、画面の表示
欄に対して、今入力された漢文1行を追加表示する。ま
た、記録部77は、入力欄に入力された漢記号分をメモ
リ93にデータ94として記録する。
【0040】図11は、図10を改良した例であり、選
択欄と入力欄を一緒にしたものである。ユーザは、複数
の構文の中から自分が使う構文を選択し、その選択した
構文の入力欄に漢字を入力していけばよい。図10及び
図11において、情報量が多い場合には、スクロールバ
ーを用いてスクロールさせることにより、画面に表示さ
れていない選択情報や入力情報や表示情報をみることが
できる。漢記号文作成支援装置71が動作することによ
り作成された漢記号文は、Eメールプログラムにより、
Eメールの文書として、或いは、添付ファイルとして受
信端末装置82へ送信される。
【0041】次に、受信端末装置82がEメールを受信
した場合の動作について説明する。受信端末装置82が
Eメールを受信すると、通常のEメールプログラムが動
作し、Eメールの内容を表示装置58に表示する。この
時点で、表示装置58に漢記号文が表示されることにな
る。もし、漢記号文を直接理解できるユーザであれば、
その漢記号文を読むことができる。しかし、受信したユ
ーザが欧米人である場合には、漢字そのものの意味が分
からないため、漢字を自国語に変換する必要がある。
【0042】図12は、漢記号文を英語(又は日本語)
に変換する言語変換サービス装置81の動作、即ち、言
語変換サービスプログラム56の動作を示す図である。
入力部83は、漢記号文を入力する。変換部88は、こ
の漢記号文を英語に変換するものである。まず、構文記
号解析部84において、漢記号文の構文記号を用いて漢
記号文の構文を解析する。構文記号は、予め構文を解析
した結果付与されているものであるから、この解析結
果、構文及び各単語の品詞を容易に知ることができる。
次に、単語翻訳部85は、単語とその品詞に基づいて中
英辞書55を参照しながら、漢字を英語に変換する。次
に、文章生成部86は、漢文にはない冠詞(「a」又は
「the」)を付加し英語の文章として完成度を高め
る。次に、出力部87は、完成した英語の文章をメモリ
53に記録する。このようにして、英語が表示装置58
に表示される。
【0043】前述した例は英語に変換する場合を示した
が、日本語に変換する場合もほぼ同じ動作で行うことが
できる。違う点は、用いる辞書の種類が中日辞書である
点及び文章生成部86において、日本語の場合は、助詞
を付加する点及び語順が異なっているため、その配置換
えを行う点である。このようにして、漢記号文から日本
語を生成することができる。また、図示していないが、
フランス語、ドイツ語等の他の言語に変換することも可
能である。
【0044】このようにして、漢記号文を受け取ったユ
ーザは、自国語の自然言語に翻訳された文章を読むこと
ができる。
【0045】図12においては、漢記号文から英語、日
本語等の自然言語への変換を行う場合を示したが、図1
3に示すように、英語、日本語等の自然言語から漢記号
文への変換も行うことができる。例えば、図13におい
て、入力部44は、英語の文を入力する。変換部49
は、英語の文を漢記号文に変換するものである。構文解
析部45は、英語の構文を解析を行う。単語翻訳部46
は、辞書を用いて英語を漢字に翻訳する。構文記号付与
部47は、構文解析部45が解析した結果を用いて構文
記号を付与する。出力部48は、変換された漢記号文を
メモリ53に記録する。また、日本語や他の言語の変換
も可能である。このようにして、生成された漢記号文は
Eメールとして、或いは、添付ファイルとして他の端末
へ送信することができる。
【0046】以上のように、漢字を知らないユーザであ
っても、自国語で文章を作れば自動変換機能により漢記
号文が作成できるため、漢記号文を用いて他の国々の人
々とコミュニケーションを図ることができる。
【0047】次に、漢字の入力について説明する。漢字
の入力法としては、入力したい漢字の字形が明らかな場
合、最近発達が目覚しい手書き文字認識システムとペン
書き入力用のタブレットとの組み合わせを利用するのが
最も効率的である。手書き文字認識システムについて
は、上述のIME2000(マイクロソフト社提供)に
装備されているものが機能も高く手軽である。更に、古
典を入力する場合には、高性能手書き文字認識システム
とスキャナの組み合わせが有効である。漢字の発音を利
用したキーからの入力、漢字の部品の検索と発音を組み
合わせる入力法については、手書き入力やスキャナ入力
よりもはるかに手間がかかるので、その活用は、手書き
入力が使えない特殊な場合に限られることになろう。
【0048】次に、漢字翻訳辞書について説明する。漢
文の解読において重要なものは、漢字の辞書である。通
信、即ち、文通の効率や使い勝手のよさが、辞書活用の
能率にもっぱら依存するからである。さて、辞書として
は、依然として最もポピュラーなものは、従来の本形の
ものであり、現在でも書店で数多く販売されている。し
かしながら、上述のように、これを活用して一漢字を引
くだけでも数分以上の時間がかかるので、漢文中にある
多種類を引くとなると、日常の文通としては耐えられな
いものがあり、とても実用的なものではない。
【0049】次に考えられるものは、CD(コンパクト
ディスク)に収納された漢字翻訳辞書であり、最近多種
類のものが販売されている。これを使うと、通信文中の
漢字のフォントが辞書のフォントと同一であれば、イン
プットが通信文中にある漢字のコピーアンドペーストで
行えるので、従来の本形の辞書の比べてはるかに効率的
である。問題は、フォントが通信文と辞書とで一致する
ことは比較的少ないことである。この場合には、漢字を
部品や読みから検索する必要があるので、かなり時間を
要し問題である。
【0050】しかしながら、上記いずれの場合も、コピ
ーアンドペーストを可能にするCD辞書の場合ですら、
次の電子辞書には索引の効率がはるかに劣るので、本仕
組(ソリューション)では、最近開発された次の辞書を
活用する。その一つは、訳を求める英単語を「マウス右
クリック」するだけで英語を12ヶ国語に翻訳する辞書
“Babylon”(登録商標)と同様の機能を持つも
のである。この辞書を使えば、翻訳したい語にローカル
を置き、マウスで右クリックするだけで、語の品詞毎に
分類された翻訳文がコンピュータの画面上に現れるので
ある。漢記号文には、構造を明示する記号が挿入されて
いて、漢字の品詞が分かるので、これを検知する仕掛け
を辞書又は辞書検索プログラムへ入れておけば、所望の
意味だけが表示されることになる。
【0051】図14は、辞書検索プログラム31に所望
の意味だけが表示される仕掛けを設けた場合を示してい
る。辞書は、通常の辞書(例えば、図35に示したよう
な辞書)を用いることができる。図14において、辞書
検索プログラム31が起動されると、ユーザが指定した
漢字が辞書内にあるかどうかをS31において検索す
る。次に、S32において、ユーザが指定した漢字に付
された構文記号を参照し、その構文記号と一致する品詞
の記述を辞書内の記述から選択して表示する。
【0052】図15は、「下」という漢字と構文記号と
の組み合わせにより辞書検索プログラム31が辞書を検
索してその結果を画面に表示した場合を示している。
(1)の場合は、「>下」として用いられており、
「下」が目的語であるため、名詞のみを表示した場合を
示している。(2)の場合は、「:下」として用いられ
ており、「下」が動詞であるため、動詞の記述のみを表
示した場合を示している。(3)の場合は、「下^」と
して用いられており、「下」が形容詞として使われてい
るため、形容詞のみの記述を表示した場合を示してい
る。もし、ユーザが表示された品詞以外の意味を知りた
い場合には、右側にあるスクロールボタンを押すことに
より、S33,S34に示すように、他の品詞を記述を
スクロール表示させることができる。
【0053】図16は、辞書に所望の意味だけが表示さ
れる仕掛けを持たせた場合を示している。図16は、辞
書の検索キーとして漢字と構文記号とを組み合わせて用
いる場合を示している。図17は、図16に示した辞書
を検索した結果、表示された画面を示している。図17
は、図16のAの部分全てを表示するのではなく、図1
5に示す場合と同様に、構文記号で示された品詞のみの
意味が表示されている。もし、他の記述もみたい場合に
は、スクロールボタンを押すことによりみることができ
る。
【0054】次善の辞書は、例えば、マイクロソフトの
かな“漢字変換IME2000の辞書”に品種にかかわ
らず、全てを名詞として品種別に漢語を日本語の漢音で
登録し、このユーザコメント欄に、品種名と品種毎の単
語の意味を併記するものである。これを利用すれば、意
味を知りたい漢字ないし熟語をハイライト(反転表示)
後、マウスを右クリックしたときに現れてくるダイヤロ
グボックスの中にある再変換の項を選択し、マウスを左
クリックすれば、漢字ないし熟語に対応するユーザコメ
ントがコンピュータの画面に出現する。上述のように、
ユーザには、単語の意味が品詞別に記載されているの
で、単語の意味が一目にして把握できることになる。更
に、ここで単語の意味を各国語で記述しておけば、まさ
に多言語で漢文が理解できることになる。
【0055】IME2000を利用した辞書では、IM
E2000という最寄の仕組みが利用できるので手軽で
ある。しかし、“Babylon”方式の辞書に比較す
ると、IME2000を利用した辞書では、ハイライト
とマウスのクリックが二段階になるので、効率が低下す
ることはいなめない。
【0056】実施の形態3.図18は、インターネット
でサーバと端末装置が接続されたシステムにおいて、前
述した漢記号文を用いて情報を送受信するシステムを示
している。サーバとして情報管理サーバ1があり、端末
装置として読者端末装置5が存在している。読者端末装
置5は、複数存在していても構わない。また、情報管理
サーバ1が複数存在していても構わない。情報管理サー
バ1には、通信装置11、計算機12、表示装置18、
キーボード19が存在している。また、情報管理サーバ
1には、漢記号文生成プログラム14、漢記号文データ
ベース15、漢文データベース16、辞書17が記憶さ
れている。漢記号文生成プログラム14から辞書17
は、磁気ディスク、光ディスク、フレキシブルディス
ク、ランダムアクセスメモリ等のいずれかの記録媒体に
記録されているものとする。また、記録媒体には、図示
していないが、オペレーティングシステムやウィンドウ
ズシステムやブラウザプログラムや辞書検索プログラム
やファイル管理プログラムやEメールプログラムやファ
イル転送プログラム等が記憶されているものとする。情
報管理サーバ1は、漢文データベース16にある漢文又
はスキャナ9から入力された漢文を漢記号文に変換し、
漢記号文データベース15に記憶している。漢文を漢記
号文に変換する場合には、情報管理サーバ1は、漢記号
文生成装置70として動作することになる。
【0057】図19は、この漢記号文生成装置70の動
作を示す図である。図20は、漢記号文生成装置70の
動作、即ち、漢記号文生成プログラム14の動作を示す
フローチャートである。漢記号文作成支援装置71とし
て動作する場合には、漢記号文生成プログラム14が実
行されることにより実現される。入力部61には、漢文
データベース16から漢文を入力する、或いは、スキャ
ナ9からイメージで漢文を取り込み文字認識した後、漢
文を入力する。解析部63は、入力した漢文を辞書17
を用いて分析、解析する。このようにして、主語、述
語、目的語等の構造が判明する。記号付与部65は、解
析部63の解析結果に従って、構文記号を付与する。修
正部67は、解析部63及び記号付与部65の動作が正
しかったか否かをユーザに確認してもらうためのもので
あり、漢記号文を表示装置に表示し、キーボードやマウ
スによりユーザからの修正を促すものである。出力部6
9は、完成した漢記号文を漢記号文データベース15に
記憶する。このようにして、漢記号文データベース15
には、漢記号文が収集され、データベースが生成されて
いく。
【0058】情報管理サーバ1は、漢記号文データベー
ス15に蓄積された漢記号文を読者端末装置5からアク
セス可能な状態にする。具体的には、情報管理サーバ1
は、ホームページを生成し、読者端末装置5からホーム
ページのアドレス(URL)を用いてアクセスされた場
合に、そのホームページを介して漢記号文データベース
15の内容を読者端末装置5に対して提供する。読者端
末装置5は、情報管理サーバ1から得た漢記号文を表示
装置58に表示し、ユーザは、漢記号文を読むことがで
きる。その際、不明な点があれば、図14から図17に
示した辞書検索プログラム31や辞書55を用いて意味
を表示することができる。もし、ユーザが漢字を直接理
解できない場合には、図12,図13に示したように、
英語や日本語やフランス語への言語変換を行い、自国語
で内容を理解することができるようにする。読者端末装
置5のこれらの動作は、前述した実施の形態2の受信端
末装置82と同じものであるため、ここではその説明を
省略する。
【0059】図21は、前述した実施の形態2とこの実
施の形態を通信ネットワーク3の両方を合わせたシステ
ム図である。図21においては、情報管理サーバ1が中
国に設置され、送信端末装置72が日本に設置され、受
信端末装置82が米国に設置されている。このように、
各装置が国境を越えて設置されていても、このシステム
においては、漢記号文という人為的に考えられた言語が
共通の言語として用いられており、母国語が異なってい
ても互いにコミュニケーションを図ることができる。こ
のように、漢記号文は、ハブ言語として用いることがで
きることになる。
【0060】実施の形態4.前述した構文記号は、漢字
と漢字の間に挿入されるものであった。或いは、漢字に
付加されて、その漢字の品詞を示すものであった。ま
た、キーボードから入力できる1文字の記号を用いてい
た。このように、キーボードから入力できる1文字の記
号を用いているのは、構文記号を自ら入力する場合に、
入力しやすいためである。しかし、構文記号は、前述し
たように、キーボードの漢字に使われない記号以外に
も、図22に示すような場合が考えられる。例えば、
(a)に示すように、下線、上線を用いてもよい。ま
た、(b)に示すように、反転文字を用いてもよい。ま
た、(c)に示すように、文字の色を変えてもよい。ま
た、(d)に示すように、文字のフォントを変えてもよ
い。また、(e)に示すように、文字の高さや幅を変え
てもよい。このように、構文記号とは、1文字として表
されるものばかりではなく、視覚的にみて他の文字と差
がでるような表示が行える制御記号であっても構わな
い。制御記号自身は、表示画面には視覚的に表示されな
い。構文記号とは、その制御記号があるおかげで表示さ
れる文字が他の文字と区別されて表示できるものであれ
ば、どのような記号であっても構わない。
【0061】前述した実施の形態においては、ネットワ
ークを介したシステムを例にして説明したが、ネットワ
ークが存在しない1台のパーソナルコンピュータにおい
て、前記システムを実現する場合であっても構わない。
また、前述した例において、サーバにある機能を、1台
のサーバで実現するのではなく、複数のサーバに分けて
行っても構わない。
【0062】また、前述した例においては、漢文を用い
る場合について説明したが、英語、日本語、韓国語等の
他の言語に対して、構文を示す構文記号を付与するよう
にして、ハブ言語として用いるようにしても構わない。
漢文を用いる利点は、漢字を理解する人口が多いこと、
及び多くの人が知っている英語と漢文の文法が似ている
ことである。英語よりも、むしろ漢字を理解する人口の
方が多いことを考えると、漢文をハブ言語として用いた
方が望ましいし、また、仮に世界共通言語とならなくて
も、少なくとも、アジア地域の人々に対しても地域的ハ
ブ言語として用いることが可能になる。
【0063】実施の形態5.次に、具体的ビジネス形態
について説明する。ビジネスとしては、次のものが考え
られる。 1.第1のビジネス 仕組み(ソリューション)の実行をサポートするサービ
スのビジネスで次のものがある。 (ア)辞書の不断の更新 (イ)本システムの適用法の指導 例えば、ビジネスの実施者としては、特定のサービスプ
ロバイザーがこのビジネスを実施することが考えられ
る。
【0064】2.第2のビジネス 5000年の歴史を持ち莫大な中国古典蔵書に関して、
本仕組みに基づいて容易に解読できるように手を加えた
ものを販売するビジネス。例として、漢詩を考えてみよ
う。周知のように、中国古典蔵書の中でも漢詩は、歴史
が古く、約2500年前に孔子が編纂した『詩経』30
5篇に始まる。その後、約5万の詩が作られた唐時代を
最盛期として宋代の極盛期を経て現在に至っている。日
本でも平安朝以降盛んに製作されてきただけではなく、
現在でも新しく作りだされている。詩の総数は、全体で
10万篇以上存在する。詩はすばらしいものが多く、東
洋の宝、世界の宝と評価されている。しかしながら、次
のような短所があるために、漢詩の愛好者が官僚を中心
とした知識階級に限定されてきたのも事実である。 (1)ITの活用なしでは漢字の辞書からの単語検索が
困難で、特定権威者の解釈・解説に頼らなければならな
かった。 (2)漢詩の具体的表現が歴史地理の知識なしには理解
困難である。
【0065】これに対して、前述した実施の形態の仕組
み、即ち、構造を明示する記号の挿入と高効率辞書に基
づいて漢詩に手を加えると、母国語が何であろうと、直
接解読が可能となる。
【0066】以下、まず、一般的なコンテンツ情報流通
システムを説明し、次に、漢記号文をコンテンツ情報と
した流通システムについて説明する。図23は、本実施
形態であるシステムの構成、図24は、本実施形態の処
理フロー、図25は、本実施形態における費用関係の処
理フローを示している。
【0067】まず、図23に示すコンテンツ情報流通シ
ステムの全体構成について説明する。本実施形態のコン
テンツ情報流通システムは、所定仕様のコンテンツ情報
を収集し、取り纏めて提供する情報管理グループの情報
管理サーバ1と、求められた情報を提供する情報提供者
の端末装置2と、提供された情報を評価すると共に添削
指導を行う指導者グループの端末装置4とが通信ネット
ワーク3で連結されたシステムである。この通信ネット
ワーク3は、LAN、インターネット、公衆回線を介し
たパソコン通信網、その他の任意の有線又は無線を使っ
たネットワークを表わしている。
【0068】情報管理サーバ1の装置構成は、通信装置
11、計算機12及び記憶装置13を接続したものであ
る。記憶装置13は、コンテンツデータベース13a、
処理ルールデータベース13b、会員データベース13
cを含んでいる。ここで、会員とは、情報提供者、指導
者、読者である。コンテンツデータベース13aは、読
者からの要求に応じて情報提供できるように、情報提供
者から寄せられたコンテンツ情報を蓄積している。処理
ルールデータベース13bは、提出された情報を編集処
理する際の一連の手順記録を蓄積している。会員データ
ベース13cは、情報提供者の仕事状況と、指導者の仕
事状況、情報請求のあった読者記録などが蓄積されてい
る。ここで、仕事状況とは、情報提供者については、最
近の所定期間中の処理件数、評価点分布、成績段階、仕
事の処理に対して蓄積されるポイント数であり、指導者
については、評価を行った処理件数、添削指導を行った
件数、各件毎の評価及び添削指導に掛けたポイント数、
指導者としての成績段階である。
【0069】即ち、情報提供者は、単に情報を提供する
だけではなく、提供した情報内容について評価を受ける
と共に指導者からの添削指導を受け、評価に応じて成績
段階のレベルが設定される。成績段階のレベルは、評価
結果と連動し、所定段階で指導者の段階に到達すること
になる。更に、指導者についても、成績段階が設けられ
ている。
【0070】ポイント数については、このシステム内で
は、費用処理をポイント数に置換えて扱われており、情
報提供者は、情報提供に際して、評価を受けるためのポ
イント数A1、添削指導を受けるためのポイント数A2
を支払い、情報提供に対してポイント数A3を受取り、
指導者は、評価を行うことによってポイント数B1、添
削指導を行うことによってポイント数B2の支払いを請
求することになっている。これらのポイント数は、情報
管理サーバ1の中の会員データベース13cに集計され
る。
【0071】情報提供者端末装置2及び指導者端末装置
4は、一般のパーソナルコンピュータであって、それぞ
れ少なくとも通信装置21,41、計算機22,42及
びメモリ22,43を備えている。
【0072】次に、この構成のコンテンツ情報流通シス
テムにおける処理フローを図24に基づいて説明する。
図24に示すように、コンテンツ情報を収集する場合に
は、まず、情報管理グループ100において、収集する
テーマ及び収集に当ってのコンテンツ情報の仕様が決定
され(ステップ101)、次に、情報管理サーバ1を使
用して収集する情報について、最も環境の整っている適
任者の情報提供者及び指導者を選出し(ステップ10
2)、その後、情報管理サーバ1から通信ネットワーク
3を通じて該当する情報提供者端末装置2に収集するテ
ーマについての趣旨説明と収集指示が出される(ステッ
プ103)。この指示には、情報収集についてスケジュ
ール、報酬などが含まれる。
【0073】情報提供者グループ200内で情報収集の
指示を受けた情報提供者は、趣旨に沿った情報を収集し
(ステップ201)、仕様の通りに情報を整え(ステッ
プ202)、通信ネットワーク3を通じて情報提供者端
末装置2から情報管理サーバ1に収集した情報を提出す
る(ステップ203)。
【0074】情報管理グループ100は情報を受領した
(ステップ104)後、選定された指導者に対して収集
されたテーマについての趣旨説明と評価・添削依頼を行
う(ステップ105)。
【0075】指導者グループ400内で依頼を受けた指
導者は、提出された情報の内容を吟味し、評価及び添削
を行う(ステップ401)。指導者はこの評価結果及び
添削内容を情報提供者に連絡し(ステップ402)、情
報内容の過不足な事項及び留意事項について意見交換を
行い(ステップ204)、意見交換の結果、情報提供者
は評価結果及び添削内容を受入れ(ステップ205)、
最終的な情報にまとめられる。これによって、原稿の内
容はより完全なものとなる。情報提供者にとって、その
道の権威者との直接的な意見交換により、知識を深める
と共に自他ともに認められる原稿を完成したという満足
を得ることになる。指導者にとって、後進を育成する使
命を果たすという責任を果たしたという満足を得ること
になる。
【0076】情報管理グループ100は、評価結果及び
最終的に決定された情報内容を、情報提供者及び指導者
に関する情報と共に記録し(ステップ106)、収集さ
れた情報をまとめ、読者からの要求に応じて情報の提供
を行う(ステップ107)。
【0077】次に、この構成のコンテンツ情報流通シス
テムにおける費用関係の処理フローを図25に基づいて
説明する。図25に示すように、処理フローは、実際の
費用取引きを行わないで、ポイント数の収支で管理する
部分の領域Aと、実際の現金の収支で管理する部分の領
域Bとに分かれる。領域A内では、このシステムに直接
関係する情報管理グループ100、情報提供者グループ
200及び指導者グループ400の間では現金の支払が
行われず、前述のようにポイント数に置換えて管理され
ている。即ち、領域A内の処理フローは次のようになっ
ている。コンテンツ情報収集にあたって、情報管理グル
ープ100は、情報提供者グループ200の中から選ば
れた情報提供者に対して、情報収集の要請とポイント数
の明示を行う(ステップ111)。このポイント数の明
示内容としては、情報買取りポイント数、評価ポイント
数及び添削ポイント数である。情報買取りポイント数
は、情報提供者が情報管理グループ100から受取るポ
イント数であり、評価ポイント数及び添削ポイント数は
情報提供者が情報管理グループ100に支払うポイント
数である。
【0078】情報提供者は、情報収集を行った結果とし
てコンテンツ情報を連絡すると共に評価及び探索に必要
なポイント数を情報管理グループ100に提出する(ス
テップ211)。
【0079】情報提供者から情報を受取った情報管理グ
ループ100は、該当する情報提供者のデータベースか
ら評価ポイント数及び添削ポイント数を減らし、指導者
グループ400内の指導者に情報の評価及び添削を依頼
する(ステップ112)。
【0080】依頼を受けた指導者は、情報内容について
評価及び添削を行い、そのポイント数を情報管理グルー
プ100に請求する(ステップ411)。指導者からの
請求を受け、評価及び添削指導内容に応じてポイント数
を計上し、該当する指導者のデータベースに加算記録
し、その時点での累計結果を該当する指導者に連絡する
(ステップ113)。該当する指導者は、ポイント数の
累計結果を受取り、確認する(ステップ412)。添削
指導のポイント数は、その難易度によって変化し、当初
に設定されていたポイント数は、指導者を煩わせる程度
あるいは時間が少なければそれに応じて少なくなる。即
ち、完成度の高い情報であれば、添削ポイント数は極め
て少なくなるように設定されている。
【0081】従って、情報管理グループは、添削指導結
果に応じて必要ポイント数を設定し、当初提出されてい
た添削ポイント数を下回る場合には、その差分を情報提
供者に戻すように、情報提供者のデータを修正する。ま
た、提供された情報に対する報酬として、情報買取りポ
イント数を加算する。これらの加算された累計結果を情
報管理グループ100は情報提供者に通知する(ステッ
プ114)。該当する情報提供者は、ポイント数の累計
結果を受取り、確認する(ステップ212)。
【0082】次に、領域B内の処理フローについて説明
する。領域B内では前述のように、情報管理グループ1
00、情報提供者グループ200、指導者グループ40
0及び読者グループ500の間で現金のやり取りが生じ
るものである。即ち、読者グループ500に位置付けら
れる一読者から、情報管理グループ100が情報の購入
申込みを受け、情報の販売によって、該当の読書から情
報管理グループ100に現金が支払われる(ステップ5
22)。情報管理グループ100では、情報の販売によ
る収入として計上する(ステップ121)。この収入を
受ける一方、情報管理グループ100では、指導者及び
情報提供者に対し、コンテンツ情報作成に係るポイント
数の累計に基づき所定時期に費用を支払い(ステップ1
22)、情報提供者及び指導者は収入として現金を受取
る(ステップ221)(ステップ421)。
【0083】以上は、一般的なコンテンツ情報の収集に
おける情報内容の品質向上と情報提供者の能力向上を狙
いとしたシステムを対象に説明した。この一般的なコン
テンツ情報収集に対して、専門分野における情報集大成
を行う場合の実施例について、以下に説明する。専門分
野として、「漢詩」を扱うコンテンツ情報流通システム
の事例を取り上げる。ここでは、通信ネットワーク上に
作られたクラブに、構成メンバーを登録し、この構成メ
ンバーによって、手分けして漢記号文への変換を含めた
数多くのデータ加工を行い、それを集大成することによ
って膨大な数の「漢詩」に関する情報を共有すると共
に、これらの個々の加工されたデータを評価することに
より進化させ、付加価値を高めることにより、結果的に
集大成された情報を高度なものとし、ビジネスとしても
価値あるようにするものである。
【0084】前述したように、コンテンツ情報の対象と
する「漢詩」とは、承知されているように、その歴史
は、約2500年前に孔子が編纂した『詩経』305篇
に始まり、その後、約5万の詩が作られた唐時代を最盛
期として宋代の極盛期を経て現在に至っている。日本で
も平安朝以降盛んに製作されてきただけではなく、現在
でも新しく作りだされている。詩の総数は、全体で10
万篇以上存在する。詩は、すばらしいものが多く東洋の
宝、世界の宝と評価されている。この「漢詩」には長所
と短所がある。詩は説明するまでもなく、漢字という象
形文字で書かれているので漢字及びその熟語の意味が理
解できれば解読可能である。そのおかげで、多言語国家
である中国全土で広く愛読されてきたわけである。しか
しながら、次のような短所があるために、「漢詩」の愛
好者が官僚を中心とした知識階級に限定されてきたのも
事実である。 1.コンピュータなしでは漢字の辞書からの検索が困難
で特定権威者の解釈・解説を参照しなければならなかっ
た。 2.「漢詩」の具体的表現が歴史地理の知識なしには理
解困難である。
【0085】これらの長所と短所を備えた「漢詩」につ
いて、漢記号文への変換及びコンピュータによる対応を
進めることにより、以下のような効果をもたらし、一部
の専門家的愛好者から一般人へと愛好者の数を急激に増
加させることが可能となる。 1.「漢詩」を漢記号文へ変換すれば、文法・構文が分
かりやすく、読みやすくなる。 2.「漢詩」をコンピュータコード化すれば、ハイパー
リンクの活用で「漢詩」の意味の検索が極めて容易とな
り主体的解釈が可能。 3.マルチメディアの活用で「漢詩」の理解に必要な具
体的背景が実感をもって理解可能。 4.ハイパーリンクの活用で歴史・地理の知識の検索が
容易。 5.リレーショナルデータベースに収納すれば多次元的
観点からの検索や分類が可能。 要するに、コンピュータの活用で「漢詩」がわれわれに
親しみのあるものに変身する。
【0086】以下、コンピュータによる対応について具
体的な内容を説明する。図26は、「漢詩」を鑑賞する
クラブを説明するための構成を示す。図26に示すよう
に、ホームページを中心として通信ネットワーク上に
「漢詩」鑑賞クラブを形成する。このクラブの形態は、
次のようにして成立つ。 1.クラブ員はクラブに入会金を支払う。 2.クラブは各国の著名漢詩学者を有給で指導者・教授
として迎える。 3.クラブ活動推進の中心的役割を果たす会長を含む役
員及び事務局を置く。
【0087】このクラブの活動内容の主要項目につい
て、その体系を図27に示す。図27に示すように、ま
ず、漢字フォント(コード)として、世界共通の一つを
確定する(ステップ51)。各国語の辞書をそれぞれの
国で一つに確定する(ステップ52)。更に、クラブ員
は、データベースの作成(ステップ53)として次の作
業を手分けして行い、節目に指導者がチェックと解説を
行う。 1.「漢詩データベース」の作成 「漢詩」そのものを記入するとともに、「漢記号文」、
「詩の題目」、「漢詩に関係のある地名ないし関連地
名」、「詩人名と生年月日」、「漢詩のキーワード」及
び「マルチメディア名」を対応付けて記入した「漢詩デ
ータベース」を作成する。また、「翻訳集」、「地理情
報集」、「マルチメディア集」及び「詩人資料集」を作
成する。ここで、各集の作成は、以下の通りである。
【0088】A.翻訳集の作成 詩を形式・作者の順で分類して次の要領で「漢詩」の各
国語への翻訳集を作る。 (1)日本語の場合 イ.訓読にルビを付す。 ロ.漢詩中の熟語を漢字−日本語の辞書とハイパーリン
クする。 ハ.難解な箇所には指導者に教え受けて解説を付す。 (2)中国語の場合 イ.繁体字を簡体字に変換する。 ロ.漢詩中の熟語を古語辞典とハイパーリンクする。 ハ.難解な箇所には指導者に教え受けて現代語で解説を
付す。 (3)欧米各国 イ.漢詩の熟語を各国語−漢字字典とハイパーリンクす
る。 ロ.各国語に翻訳する。
【0089】B.地理情報集の作成 イ.関連地名を現在の省・県(日本は県)で分類する。 ロ.関連地名を地図とハイパーリンクする。
【0090】C.マルチメディア情報の収集とマルチメ
ディア集の作成 イ.画像情報:静止画(JPEG圧縮)と動画情報(M
PEG圧縮) ロ.音声情報:唐時代の発音による中国語と現代中国語
での朗読
【0091】D.詩人資料集の作成 イ.詩人の出身地、生年月日(推定を含む)、科挙合格
年。 ロ.詩人の職業、キャリアー、特殊なエピソードなど。
【0092】図28は、著名漢詩240篇を表計算ソフ
トウェアであるエクセル(マイクロソフト社の登録商
標)上に記入したものの一部である。図28の場合は、
「詩」の欄の漢詩(漢文)(E)と「詩解析」の欄の漢
記号文(F)とを併記している。図28の「詩解析」の
欄は、漢詩(E)に構文記号を挿入した漢記号文(F)の
一例であり、一部分前述した構文記号と異なる構文記号
を用いている場合があるが、図28は、漢詩データベー
スの一例として参照されたい。図29は、詩人資料集の
一部である。図28には、エクセルの対応セル上に、漢
詩(E)が、その形式(A)、作者詩人の名前(B)、
生年月日(C)、詩の題目(D)、関連地(G),
(H),(I)、分類(J)、キーワード(K)、構文
記号が挿入された漢記号文(F)等とともに記載されて
いる。また、マルチメディア情報へのリンクとして、
(M),(N),(O),(P),(Q)のセルが用意
されている。
【0093】ここで、図28に示した「詩の題目」
(D)及び「漢詩のキーワード」(K)は「翻訳集」に
ハイパーリンクされ、「漢詩に関係のある地名ないし関
連地名」(G),(H),(I)は「地理情報集」にハ
イパーリンクされ、「詩人の名前と生年月日」(B),
(C)は「詩人資料集」(図29)にハイパーリンクさ
れ、「マルチメディア名」は「マルチメディア集」にハ
イパーリンクされている。例えば、図28の「SNJ」
をクリックすると、音声情報が流される。また、図28
の「青海」をクリックすると、「青海」の写真や風景が
表示される。
【0094】また、図30,図31は、論語の漢文に、
構文記号を挿入したものである。更に、図32,図33
は、漢詩二百選の漢文に、構文記号を挿入したものであ
る。図30〜図33の場合も、漢文と漢記号文を併記し
ている。また、図30〜図33の場合も、漢詩に構文記
号が挿入された漢記号文の一例であり、一部分前述した
構文記号と異なる構文記号を用いている場合があるが、
漢詩データベースの一例として参照されたい。図30〜
図33の場合も、漢記号文のおかげで、論語や漢詩が原
文のままで理解できる。
【0095】以上のように、クラブ員が作成した漢詩の
データベースにあたる個々のコンテンツ情報の原稿は、
図26に示すように、通信ネットワーク3を通じてクラ
ブ員の端末装置2からクラブ組織のサーバ1に送信され
る。
【0096】クラブ組織のサーバ1は、コンテンツ情報
の原稿を受付け、受信記録を情報提供者であるクラブ員
の端末装置2に送信する。コンテンツ情報の原稿を受信
した場合、クラブ組織の管理者は、サーバから指導者の
端末装置4に対し、検討対象のコンテンツ情報原稿が提
供されている旨の情報を送信する。指導者を複数保有し
ている場合には、順次、負荷状況が最適と判断される指
導者に対して検討を行うように、通信ネットワークを通
じて依頼を行う。クラブ組織の管理者から検討依頼を受
けた指導者は、コンテンツ情報原稿の内容を確認し、内
容の添削を行うと共に、所定の評価リストに基づいてク
ラブ員の作成したコンテンツ情報原稿の採点を施し、そ
れらの結果をクラブ組織のサーバに送信する。
【0097】クラブ組織のサーバでは、クラブ員の個人
情報として、コンテンツ情報原稿の提出件数及び各原稿
の評価点を蓄積し、各クラブ員の成績の変化状況が確認
できるように構成されている。
【0098】成績結果に基づいて、その分野での能力が
所定期間を通じて所定以上であると判断されたクラブ員
は、成績段階を順次上昇し、所定レベルに達すると、一
般のクラブ員から、指導者層のクラブ員に昇格し、指導
者としてクラブ員から提出されるコンテンツ情報原稿の
添削指導に当ることになる。また、指導者の行った添削
内容及び原稿に対する評価記録もサーバに蓄積され、指
導者としての能力評価が更に上級者によって行われるこ
とになる。
【0099】クラブ員は、コンテンツ情報原稿の提出に
対して報酬を受取ることになり、その報酬は、提出され
た原稿の評価点数の蓄積に応じて支払われる。即ち、原
稿の件数及び質の両面から評価を受け、それがポイント
数として蓄積され、ポイント数に応じて報酬がクラブ員
に対して支払われることになる。指導者に対しても、添
削内容が更に上級者によって評価され、同様に報酬が決
定され、支払われることになる。
【0100】クラブ活動によってコンテンツ情報が蓄積
され、この蓄積された成果は、各漢詩に値段をつけ、買
い物篭方式で選ばれた漢詩をダウンロード販売する場
合、データベースをCDROM化ないしDVD化して、
本屋での一般向け販売及び学校の教科書としての販売を
行う場合などの形態で販売され、クラブの運営に循環さ
れる。
【0101】以上のように、クラブ員の作業によってコ
ンテンツ情報が集約され、数多くの情報がまとめられる
ことになる。この場合に、クラブ員の数が多ければ共同
作業の成果は、単に専門家が単独で情熱的に取組んだ場
合の結果に対して、数倍から数百倍になることは明らか
である。
【0102】以上の説明では「漢詩」を取り上げ説明し
た。「漢詩」の場合には、その詩の単位で個別の作業と
なる事例であるが、複数の作業によって一つのことを行
うような場合、例えば、長編の文学作品の翻訳などの場
合には、その全体を幾つかに区切り、複数の情報処理作
業に分割し、通信ネットワークを通じて、分割された各
々の作業を複数の端末装置に指示し、上記複数の端末装
置からの作業結果を受けて、夫々評価し、評価結果に基
づいて、各々の作業結果を修正し、修正された作業結果
をまとめて全体の情報提供を行う場合でも同様の形態で
行うことができる。
【0103】以上の説明において、情報提供者からのコ
ンテンツ情報を評価するシステムとして、その道の権威
者が指導者として評価することとして説明を行った。こ
の指導者として適切な者が存在しない場合には、複数メ
ンバーで構成される委員会によって複数意見による公正
判断を行うことも適用できる。
【0104】以上説明したように、この実施の形態5
は、コンテンツ情報を収集し取り纏めて提供する組織の
情報管理サーバと情報提供者の端末装置とを通信ネット
ワークを通じて双方向に情報交換するシステムにおい
て、このシステムに接続された指導者グループによっ
て、情報提供者から提出された情報を評価・添削し、そ
の評価・添削を受けたコンテンツ情報を情報管理サーバ
が提供するものである。また、評価・添削を受けること
によって情報提供者の能力向上を図り、情報提供者の名
誉欲を満足させながら、読者にも満足のできる内容に向
上させるものである。
【0105】このようなものを数多く開発し、商品とし
てインターネット上で市販しようというのが第2のビジ
ネスである。
【0106】なお、前述した各実施の携帯、実施例にお
いて、「〜装置」、「〜部」として説明したものは、ハ
ードウェアで実現することもできるし、ソフトウェア
(プログラム)で実現することもできるし、ハードウェ
アとソフトウェア(プログラム)との組み合わせで実現
することもできる。ソフトウェア(プログラム)で実現
される場合は、これらのソフトウェア(プログラム)
は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され
て保持される。
【0107】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、漢文
中に文法や構造を表す構文記号を付して漢記号文とした
ので、漢文を容易に理解することができる。
【0108】また、漢記号文から他の自然言語への翻訳
変換を容易に行うことができる。
【0109】また、自然言語によるコミュニケーション
には限界があり、また、自動翻訳にも限界があるのに対
し、漢記号文を用いることにより自動翻訳、或いは、機
械翻訳が容易になるという効果がある。
【0110】また、漢字は表意文字であり、表音文字
(アルファベット)で作られる単語よりも理解しやすい
という効果がある。
【0111】また、表意文字である漢字を用いる方が表
音文字であるアルファベットを使用するときよりも、デ
ータの通信量及びデータの格納量が少なくて済むという
効果がある。
【0112】また、プログラミング言語等の人為言語に
よるコミュニケーションを行った場合には、言語の使用
目的が不整合であり、十分な情報を伝えることができな
いし、かつ、プログラミング言語の記号文の意味や言語
の構造を理解しなければならないという不都合があるの
に対し、漢記号文を用いる場合には、漢文という自然言
語を基礎にして作った人為言語である漢記号文を用いて
いるので、コミュニケーション言語として充分に機能す
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 品詞の日本語での分類図。
【図2】 漢文品詞の日本語文法による説明図。
【図3】 漢文品詞の記号化を示す図。
【図4】 用語の説明図。
【図5】 構文記号の一例を示す図。
【図6】 主要な句法の説明図(前半部分)。
【図7】 主要な句法の説明図(後半部分)。
【図8】 実施の形態2のEメールシステム図。
【図9】 送信端末装置72の構成図。
【図10】 漢記号文作成支援画面を示す図。
【図11】 漢記号文作成画面を示す図。
【図12】 受信端末装置82の構成図。
【図13】 言語変換サービス装置81の構成図。
【図14】 辞書検索プログラム31のフローチャート
図。
【図15】 辞書検索結果の表示画面を示す図。
【図16】 辞書のデータ構成図。
【図17】 辞書検索結果の表示画面を示す図。
【図18】 実施の形態3のサーバと端末装置のシステ
ム図。
【図19】 漢記号文生成装置70の構成図。
【図20】 漢記号文生成プログラム14のフローチャ
ート図。
【図21】 システム全体構成図。
【図22】 その他の構文記号を示す図。
【図23】 実施の形態5であるシステムの構成図。
【図24】 実施の形態5の処理フローを示す図。
【図25】 実施の形態5における費用関係の処理フロ
ーを示す図。
【図26】 実施の形態5を示す「漢詩」鑑賞クラブの
構成を示す構成図。
【図27】 実施の形態5であるクラブ活動内容の主要
項目についての体系図。
【図28】 ハイパーリンクを伴った著名漢詩のデータ
ベースの一例を示す図。
【図29】 詩人資料集の一例を示す図。
【図30】 論語と漢記号文のデータベースの一例を示
す図。
【図31】 論語と漢記号文のデータベースの一例を示
す図。
【図32】 漢詩二百選と漢記号文のデータベースの一
例を示す図。
【図33】 漢詩二百選と漢記号文のデータベースの一
例を示す図。
【図34】 従来の返り点と送り仮名を示す図。
【図35】 従来の辞書検索結果の表示画面を示す図。
【符号の説明】
1 情報管理サーバ、3 通信ネットワーク、5 読者
端末装置、9,97スキャナ、11,51,91 通信
装置、12,52,92 計算機、14 漢記号文生成
プログラム、15 漢記号文データベース、16 漢文
データベース、17,55,95 辞書、18,58,
98 表示装置、19,59,99キーボード、31
辞書検索プログラム、44,83 入力部、45 構文
解析部、46,85 単語翻訳部、47 構文記号付与
部、48,87 出力部、49,88 変換部、53,
93 メモリ、54,94 データ、56 言語変換サ
ービスプログラム、70 漢記号文生成装置、71 漢
記号文作成支援装置、72 送信端末装置、73 構文
選択部、74 構造提示部、75 漢字入力部、76
表示部、77 記録部、81 言語変換サービス装置、
82 受信端末装置、84 構文記号解析部、86 文
章生成部、96 漢記号文作成支援プログラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/60 302 G06F 17/60 302E Fターム(参考) 5B009 MB21 ME21 QA01 VB11 5B049 AA06 GG00 5B091 AA11 BA15 CA05 CA12 CB24 CC15 (54)【発明の名称】 漢記号文を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文作成支援装置及び漢記号 文生成装置及び言語変換サービス装置及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記 録媒体及び漢記号文通信装置及び情報管理サーバ及び読者端末装置及び漢記号文表示装置及び辞 書を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及びコンテンツ情報流通システム

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の文法に基づいた構造を有する漢文
    と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えたことを特
    徴とする漢記号文を記録したコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記構文記号は、漢文を構成する語と語
    の間に挿入されていることを特徴とする請求項1記載の
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記構文記号は、漢文を構成する語に付
    加され、その語の品詞を示すことを特徴とする請求項1
    記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記構文記号は、コンピュータのキーボ
    ードから入力できる1文字の記号であることを特徴とす
    る請求項1記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 所定の文法に基づいた構造を有する漢文
    と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記号文
    の作成を支援するための漢記号文作成支援装置であっ
    て、 漢文の複数の構文を提示し、特定の構文を選択させる構
    文選択部と、 上記構文選択部により選択された特定の構文を漢字入力
    欄と構文記号とで提示して漢字の入力を促す構造提示部
    と、 上記構造提示部により提示された漢字入力欄に漢字を入
    力させる漢字入力部と、 上記漢字入力部により入力された漢記号文を表示する表
    示部と、 上記漢字入力部により入力された漢記号文をメモリに記
    録する記録部とを備えたことを特徴とする漢記号文作成
    支援装置。
  6. 【請求項6】 所定の文法に基づいた構造を有する漢文
    を入力する入力部と、 上記入力部が入力した漢文の構造を解析する解析部と、 上記解析部が解析した漢文の構造に基づいて、上記漢文
    に対して漢文の構造を示す構文記号を付与して漢記号文
    を生成する記号付与部と、 上記記号付与部が生成した漢記号文を出力する出力部と
    を備えたことを特徴とする漢記号文生成装置。
  7. 【請求項7】 上記解析部は、漢文を構成している語の
    品詞を判定し、 上記記号付与部は、上記解析部が判定した品詞に対応し
    た構文記号をその品詞の語に付与することを特徴とする
    請求項6記載の漢記号文生成装置。
  8. 【請求項8】 所定の文法に基づいた構造を有する漢文
    と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記号文
    を入力する入力部と、 上記入力部が入力した漢記号文を自然言語の文に変換す
    る変換部と、 上記変換部が変換した自然言語の文を出力する出力部と
    を備えたことを特徴とする言語変換サービス装置。
  9. 【請求項9】 自然言語の文を入力する入力部と、 上記入力部が入力した自然言語の文を、所定の文法に基
    づいた構造を有する漢文と、上記漢文の構造を示す構文
    記号とを備えた漢記号文に変換する変換部と、 上記変換部が変換した漢記号文を出力する出力部とを備
    えたことを特徴とする言語変換サービス装置。
  10. 【請求項10】 上記請求項5から請求項9いずれかに
    記載の装置の各部の処理をコンピュータに実行させるプ
    ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
  11. 【請求項11】 所定の文法に基づいた構造を有する漢
    文と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記号
    文をネットワークを介して送信する送信端末装置と、 上記送信端末装置からネットワークを介して漢記号文を
    受信して構文記号も含めて視覚可能に表示する受信端末
    装置との少なくともいずれかを備え、 漢記号文をネットワーク上でのコミュニケーション言語
    として用いることを特徴とする漢記号文通信装置。
  12. 【請求項12】 読者端末装置からアクセスされる情報
    管理サーバにおいて、 所定の文法に基づいた構造を有する漢文と、上記漢文の
    構造を示す構文記号とを備えた漢記号文を記憶した漢記
    号文データベースと、 読者端末装置からの求めに応じて上記漢記号文データベ
    ースから漢記号文を読み出し、ネットワークを介して漢
    記号文を読者端末装置へ送信する送信計算機とを備えた
    ことを特徴とする情報管理サーバ。
  13. 【請求項13】 所定の文法に基づいた構造を有する漢
    文と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記号
    文を提供する情報管理サーバに対してアクセスする読者
    端末装置において、 情報管理サーバからネットワークを介して漢記号文を受
    信する受信計算機と、上記受信計算機が受信した漢記号
    文を構文記号も含めて視覚可能に表示する表示装置とを
    備えたことを特徴とする読者端末装置。
  14. 【請求項14】 漢文を構成する漢字と漢字の各品詞に
    対応した意味記述を記憶した辞書と、 所定の文法に基づいた構造を有する漢文と、上記漢文の
    構造を示す構文記号とを備えた漢記号文を表示する表示
    装置と、 漢記号文に含まれている文字列と構文記号とを入力し、
    入力した構文記号から入力した文字列の品詞を特定し、
    上記辞書を検索し、上記辞書から上記特定された品詞に
    合致する品詞に対応した意味記述を取得して表示装置に
    表示する辞書検索部とを備えたことを特徴とする漢記号
    文表示装置。
  15. 【請求項15】 漢文を構成する漢字と、漢字の品詞を
    示す構文記号とを対にした検索キーデータと、 検索キーに対応した意味を記述した意味記述データとを
    備えたことを特徴とする辞書を記録したコンピュータ読
    み取り可能な記録媒体。
  16. 【請求項16】 所定の文法に基づいた構造を有する漢
    文と、上記漢文の構造を示す構文記号とを備えた漢記号
    文をコンテンツ情報として収集し取り纏めて提供する情
    報管理サーバと、 上記情報管理サーバにコンテンツ情報を送信する情報提
    供者端末と、 上記上布提供者から提出されたコンテンツ情報の評価結
    果を送信する指導者端末装置とを通信ネットワークを通
    じて接続し、 上記評価を受けたコンテンツ情報を上記情報管理サーバ
    が取り纏めるようにしたことを特徴とするコンテンツ情
    報流通システム。
JP2000178065A 2000-06-14 2000-06-14 漢記号文を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文作成支援装置及び漢記号文生成装置及び言語変換サービス装置及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文通信装置及び情報管理サーバ及び読者端末装置及び漢記号文表示装置及び辞書を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及びコンテンツ情報流通システム Pending JP2001357034A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178065A JP2001357034A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 漢記号文を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文作成支援装置及び漢記号文生成装置及び言語変換サービス装置及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び漢記号文通信装置及び情報管理サーバ及び読者端末装置及び漢記号文表示装置及び辞書を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及びコンテンツ情報流通システム

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010277155A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Casio Computer Co Ltd 漢文例文検索装置およびプログラム
JP2013171323A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Asoshie:Kk 文書作成方法、文書作成装置及び文書作成プログラム
CN113037607A (zh) * 2020-12-18 2021-06-25 北京字跳网络技术有限公司 通信方法、客户端、服务器控制方法和存储介质

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