JP2001349714A - メッシュ状パターンの均一性評価方法 - Google Patents

メッシュ状パターンの均一性評価方法

Info

Publication number
JP2001349714A
JP2001349714A JP2000170302A JP2000170302A JP2001349714A JP 2001349714 A JP2001349714 A JP 2001349714A JP 2000170302 A JP2000170302 A JP 2000170302A JP 2000170302 A JP2000170302 A JP 2000170302A JP 2001349714 A JP2001349714 A JP 2001349714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
uniformity
mesh
pattern
bright spot
intensity distribution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000170302A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Hirose
修 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2000170302A priority Critical patent/JP2001349714A/ja
Publication of JP2001349714A publication Critical patent/JP2001349714A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メッシュ状パターンについて、目視でのむら
を感じる程度に適合する定量評価方法を確立する。 【解決手段】 被検査フィルム10には、レーザ11か
らのレーザビームが照射され、レンズ13でフーリエ変
換されて、スクリーン14にはFraunhofer回析パターン
が得られる。回析像をカメラ15で撮像し、画像解析装
置16で強度分布に基づく評価を行う。評価は、回析パ
ターンに現れるスポット列のピークを滑らかに結ぶ包絡
線についての係数等を利用たり、スポット列を選択し
て、重心位置の変化に基づいて行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一定幅の線が等間
隔に配置されて形成されるメッシュ状パターンについ
て、むらの程度を定量的に評価するメッシュ状パターン
の均一性評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、プラズマディスプレイの前面
板として使用される導電性メッシュシートや、液晶ディ
スプレイに使用されるカラーフィルタ等には、高精度的
なメッシュ状パターンが形成されている。図16は、プ
ラズマディスプレイの導電性メッシュシートの構造の一
例を示す。この導電性メッシュシート1は、透明シート
2の表面に、遮光性のメッシュ3を等間隔に配置して形
成される。この例では線幅wは20μmであり、間隔d
は200μmである。液晶ディスプレイに使用されるカ
ラーフィルタでは、透明なガラス基板上に規則的な形状
でブラックマトリクスやカラーパターンが形成される。
【0003】特に、導電性メッシュシート1やカラーフ
ィルタ等は、表示材に使用され、メッシュの線幅が部分
的に不均一であると、人間の目には明るさのむらとして
感じる。したがって、導電性メッシュシート1やカラー
フィルタの製造時には、均一性の良好な製品を製造する
ことが重要であり、また製品検査の工程でも、均一性を
定量的に評価して、均一性の良好な製品を出荷すること
が重要となる。
【0004】メッシュ状パターンの均一性を損なうむら
について、従来は、顕微鏡やCCDカメラ等で各線を直
接観察したり、通常照明下での画像処理でむらを検出し
たりしている。直接観察する場合は、メッシュを構成す
る各線の線幅を直接観察し、測定する。画像処理でむら
を検出する場合は、むらの検出用として、積算差分フィ
ルタに代表される各種の解析手法が用いられる。
【0005】また、レーザー回析を薄膜の厚みの均一性
の計測に応用することも考えられる。特開平9−264
726号公報には、回析パターンからカラーフィルタの
オーバコートの微小凹凸(厚みむら)を検査する手法が
示されている。この手法では、回析像で明るさが極大に
なる複数箇所の明スポットの位置に光センサをそれぞれ
配置し、光センサが検出する各明スポットでの光の強度
の比較に基づいて微小凹凸を検出するようにしている。
【0006】半導体集積回路を形成する上でも、線幅を
高精度に測定することは重要であり、回析パターンを利
用して測定することについて、「精密工学会誌」57/
11/1991の第151ページ〜第157ページ、お
よび「APPLIED OPTICS」のVol.19,No.4(1
5 February 1980)の第525ページ〜第533ペー
ジなどに開示されている。これらの考え方を、メッシュ
状パターンに適用すると、被検査体を通過または反射し
たレーザ光のFraunhofer回析パターンからメッシュの寸
法を評価する。すなわち、回析パターンでのスポット間
隔、スポットの強度等を精密に計測し、これらの値から
メッシュの寸法を算出し、個々のメッシュ寸法を求め
る。「愛知工業大学研究報告」第23号B(昭和63
年)第41ページ〜第45ページには、回析パターンに
対し、良品で明スポットが得られる部分を完全に遮断す
るような空間フィルタを用いて、欠陥を有して良品でな
い検体を判別する考え方が示されている。
【0007】「Optical Engineering」Vol.36 No.12(D
ecember1997)の第3309ページ〜第3311ペー
ジ、および「PROCEEDINGS OF THE IEEE」Vol.57,No.9
(SEPTEMBER 1969)には、フーリエ光学系を利用したL
SIマスクパターンの欠陥検査について開示されてい
る。被検査体を通過したレーザ光を第1レンズでフーリ
エ変換し、フーリエ変換面に配置した空間フィルタによ
り正常メッシュからの回析パターンを遮断し、透過した
光を第2のレンズで再度フーリエ変換(逆フーリエ変
換)して、CCDカメラなどの受光素子で撮蔵する。L
SIのマスクパターンなど、極微細構造の精密な計測お
よび検査が可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】むらを直接観察によっ
て計測する従来技術では、メッシュが細かいほど計測に
時間がかかるようになる。また、個々の線のばらつきに
ついては詳細に計測することができるけれども、分布す
る線幅不均一は計測しにくい。画像処理でむらを検出す
る従来技術の手法では、人間が見るイメージとほぼ同じ
画像を使用するため、目視と相関を取りやすい。この手
法では照明のシェーディングの除去が重要であるけれど
も、シェーディングを完全に除去することは非常に困難
となる。シェーディングの原因としては、照明自身の明
るさむらや、被検査体の搬送時の反りなどの動的な変動
が挙げられる。
【0009】特開平9−264726号公報の先行技術
では、回析パターンのスポットでのピーク値の包絡線の
形状と微小凹凸の大きさとの関係について、定量的な関
係は何も示されていない。被検査体を通過または反射し
たレーザ光のFraunhofer回析パターンからメッシュの寸
法を評価する考え方は、位置、光パワーの計測精度がメ
ッシュ寸法の評価精度に直結する。このため、製品の製
造ライン中で連続的に評価する必要がある工場環境での
実現は非常に困難である。フーリエ光学系を利用したマ
スクパターンの欠陥検査では、波長オーダ以下(O.1
μm)のアライメント精度が必要となる。また、被検査
体の搬送の安定性も確保し難い。このため、工場環境で
の実現は非常に困難である。ただし、微細構造の計測に
は適しており、むらの評価には不向きといえる。さら
に、空間フィルタを用いて回析パターンから良品に対応
する明スポットを除き、残った光パワーを計測しても、
正規パターン以外の場所にある局所的な欠陥しか原理的
に評価することができない。
【0010】したがって、メッシュ状パターンの均一性
評価のためには、次のような課題が解決すべきものとし
て存在している。
【0011】目視でむらを感じる線幅不均一のみを定
量評価する方法の確立。 工場環境で実用に耐える評価技術の確立。 評価のオンライン化による高速評価技術の確立。 メッシュの微視的なばらつきや突発的な欠陥の影響を
受けない評価技術の確立。
【0012】本発明の目的は、前述の課題を解決しうる
メッシュ状パターンの均一性評価方法を提供することで
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、一定幅の線が
等間隔に配置されて形成されるメッシュ状パターンに可
干渉光を照射し、Fraunhofer回析像を観測して該パター
ンの均一性を評価することを特徴とするメッシュ状パタ
ーンの均一性評価方法である。
【0014】本発明に従えば、メッシュ状パターンに可
干渉光を照射して、Fraunhofer回析像を観測する。回折
像のパターンの均一性は、メッシュ状パターンの均一性
を反映しているので、Fraunhofer回折像の観測からメッ
シュ状パターンの均一性を評価することができる。
【0015】また本発明は、前記Fraunhofer回析像につ
いて、受光面での強度分布から離散的に現れる明スポッ
ト群のピーク位置を抽出し、抽出された明スポット群の
ピーク位置での強度を滑らかに結ぶsinc2 関数を評価
し、sinc2 関数の係数の評価値に基づいて均一度を決定
することを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、受光面での強度分布に離
散的に現れる明スポット群のピーク位置を抽出する。各
明スポット群のピーク強度を滑らかに結ぶ包絡線は、理
論上、sinc関数の2乗で近似される。包絡線の形状はsi
nc2 関数の係数に対応して変化する。sinc2 関数の係数
にはメッシュ状パターンのむらに対応する係数があるの
で,この係数を評価することによって、均一性を定量的
に評価することができる。
【0017】また本発明は、前記Fraunhofer回析像につ
いて、受光面での強度分布から離散的に現れる明スポッ
ト群のピーク位置を抽出し、該回析像の原点から明スポ
ットのピーク位置での強度を順次観測して、該ピーク強
度が予め定める基準値以下になるピーク位置を評価し、
該ピーク位置の評価値に基づいて均一度を決定すること
を特徴とする。
【0018】本発明に従えば、メッシュ状パターンに可
干渉光を照射して、Fraunhofer回析像を観測し、受光面
での強度分布に離散的に現れる明スポット群のピーク位
置を抽出する。回析像は、メッシュ状パターンに照射さ
れる可干渉光の光軸上に原点を有する。明スポット群ピ
ーク強度を原点から順次観測し、ピーク強度が予め定め
る基準値以下になるピーク位置を評価する。ピーク強度
が予め定める基準値以下になるピーク位置はメッシュ状
パターンの線幅に対応する。もしこのピーク位置が変動
するならばそれは線幅が一定でないことを意味する。し
たがって、このピーク位置を評価することによって、均
一性を定量的に評価することができる。
【0019】また本発明は、前記Fraunhofer回析像につ
いて、受光面での強度分布から離散的に現れる明スポッ
ト群のピーク位置を抽出し、予め選定される位置の範囲
の明スポット群について、該明スポット群内での強度分
布について重心位置を評価し、該重心位置の評価値に基
づいて均一度を決定することを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、メッシュ状パターンに可
干渉光を照射して、Fraunhofer回析像を観測し、受光面
での強度分布に離散的に現れる明スポット群のピーク位
置を抽出する。明スポット群の各ピーク位置での強度
は、メッシュ状パターンのむらを反映して分布が変化す
る。明スポット群を予め選択して、群内での強度分布に
ついて重心位置を評価すれば、メッシュ状パターンのむ
らを反映した評価を行うことができ、均一性を定量的に
評価することができる。
【0021】また本発明で、前記均一度の決定は、前記
回析像から得られる評価値と、目視で感じる均一度との
相関を表す換算式を予め求めておき、該換算式に基づい
て行うことを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、メッシュ状パターンに可
干渉光を照射して、Fraunhofer回析像を観測し、回析像
からメッシュ状パターンのむらについての評価値を得
る。評価値は、目視で感じる均一度との相関を表す換算
式を予め求めておき、その換算式に基づいて均一度を決
定するので、人間の目視と適合する定量的な評価を容易
かつ迅速に行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の第1形態
として、メッシュ状パターンの均一性評価方法の概要を
示す。評価対象のメッシュ状パターンは、プラズマディ
スプレイの前面板として使用される導電性メッシュシー
トとしての透明な被検査フィルム10に形成される。被
検査フィルム10の一方の表面には、レーザ11から発
生され、ビームエクスパンダ12によって広げられたレ
ーザ光が可干渉光として照射される。被検査フィルム1
0を透過した光は、レンズ13を通過し、結像位置に配
置されるスクリーン14上に結像する。被検査フィルム
10を透過するレーザ光は、メッシュ状パターンで回析
され、レンズ13を通過しスクリーン14に至るまでの
間にフーリエ変換され、スクリーン14上にはFraunhof
er回析パターンが得られる。カメラ15は、スクリーン
14上に結像した回析パターンを撮像し、画像解析装置
16で回析パターンを評価する。
【0024】被検査フィルム10は、検査時には回析格
子として機能する。レーザ11は、たとえばヘリウムネ
オン(He−Ne)レーザを用いる。ビームエクスパン
ダ12は、レーザビームの径を変換する。被検査フィル
ム10のメッシュ寸法に応じて使用する。すなわち、メ
ッシュ寸法が小さければ、小さなレーザビーム径でも充
分な数のメッシュから回析像を得ることができるけれど
も、メッシュ寸法が大きくなれば、回析像を得るための
メッシュの数を多くするためにレーザビーム径を広げる
必要がある。レンズ13は、Fraunhofer回析パターンを
得るため、必要に応じて使用する。後述するように、Fr
aunhofer回析パターンを得るためには、観測位置までの
距離をレーザビームの径や照射部分の開口の広がりに比
較して非常に大きくする必要がある。凸レンズを用いれ
ば、この距離を短縮することができる。スクリーン14
は、回析パターンを投影させるために用いる。CCDカ
メラやディジタルカメラであるカメラ15の受光面に直
接結像させることが可能な場合は不要である。
【0025】図2は、Fraunhofer回析パターンの形成原
理を示す。一般に、レーザビームのようなコヒーレント
な光が開口面を通過した後、観測距離ziが開口面の広
がりに比べて充分に大きい場合の観測面強度分布は、次
の第1式に示すようなFraunhofer近似式と呼ばれる複素
関数で表しうることが知られている。
【0026】
【数1】
【0027】第1式で、レーザ11から発生されるレー
ザ光の光軸をz軸とし、メッシュ状パターンが形成され
ている被検査フィルム10の位置をz=0とし、スクリ
ーン14の位置をz=ziとする。jは、単位虚数を示
す。x,yは、z軸に直交し、相互に直交する2方向と
する。g(x0,y0)は開口面強度分布を示す関数であ
る。二重積分項は、開口面強度分布を示す関数g
(x0,y0)のフーリエ変換と同じ形である。また、二
重積分項より前の部分は、ziが大きくなると定数とみ
なすことができる。したがって、Fraunhofer回析パター
ンを表す観測面強度分布の関数u(xi,yi)は、開口
面強度分布を示す関数g(x0,y0)のフーリエ変換で
求め得ることが判る。
【0028】図3は、本発明の実施の第2形態として、
図2のようにして得られるレーザビームの照射部分と回
析パターンとの関係を示す。図3(a)は機器構成を示
し、図1の実施形態での機器構成に対応する部分には同
一の参照符を付し、重複する説明を省略する。以下に示
す第3形態以降の機器構成についても同様である。本実
施形態では、フーリエ変換用のレンズ13を省略してい
る。被検査フィルム10とスクリーン14との間の距離
が前述の条件を満たしていれば、レンズ13を用いなく
てもFraunhofer回析パターンが得られる。被検査フィル
ム10上に形成されているメッシュ構造の開口面にレー
ザビームを照射すると、図3(b)に示すような開口面
強度分布が得られる。通常、レーザビームの強度分布は
ガウス関数で表される。この光がFresnel 領域を抜ける
のに充分な距離を伝搬した後の強度分布は、図3(c)
に示すように、一定間隔のスポット列となる。
【0029】図4は、図3(c)に示すスポット列につ
いて、スクリーン14の表面に設定される衝立面座標
で、x軸方向に沿っての回析パターンの強度分布である
断面波形としてのパワー分布を示す。図3(b)に示す
ような矩形のメッシュ状パターンから得られる明スポッ
トのピークを滑らかに結ぶと、包絡線はa・sinc2
(b(xi−c))の関数で表される。ここでsinc
は、正弦関数sinから派生する関数であり、sinc
(πx)=sin(πx)/πxと定義される。aは解
析上の原点での振幅、bは包絡線の周期、cは観測原点
と解析上の原点とのオフセットである。
【0030】図5は、メッシュの線幅が不均一となると
きの包絡線の周期の変化を示す。線幅が細くなると周期
が長くなり、線幅が太くなると周期が短くなることが判
る。したがって、包絡線の周期が変化する現象を観測す
ることによって、線幅の均一性の評価が可能である。
【0031】定量評価は、たとえば次のような方法で行
うことができる。 包絡線波形の最小自乗フィッティングから。 ・観測された回析画像の断面波形から各スポットのピー
ク点を抽出する。 ・これらのピーク点を滑らかに結ぶsinc2 関数を最
小自乗法で求める。 ・sinc2 関数の係数のうち、線幅むらに依存して変
化するのはbであるのでbの値をもとに、線幅のむらま
たは均一度を決定する。
【0032】特定の明スポット群の出現位置から。 ・回析パターンの原点から明スポットの強度を順次観測
していき、明スポットのピーク強度が初めて指定レベル
以下になる位置を求め、この値から線幅の均一度を決定
する。 ・回析パターンの特定のスポット群を予め選定してお
き、こららスポット群の強度分布の重心位置を求め、こ
の値から線幅の均一度を決定する。
【0033】前述のいずれの場合も、観測画像から得ら
れた評価値と、目視で感じる線幅むらとの相関を表す換
算式を多数のデータを基に作成しておき、この換算式に
基づいて均一度評価を行うことが効果的である。
【0034】図6、図7および図8は、本発明の実施の
第2形態、第3形態および第4形態としての機器構成を
それぞれ示す。図6は、図3(a)と同一であり、最も
簡単な構成である。ただし、レーザビームが照射される
スポット径が1mm程度であれば、被検査フィルム10
とスクリーン14との間の距離は数10cm程度となる
けれども、距離はスポット径の2乗に比例して大きくと
る必要がある。図7は、図6の構成のカメラ15をスク
リーン14よりも被検査フィルム10側に移動させた構
成を示す。スクリーン14としては、反射スクリーンを
使用する。図8は、フーリエ変換用のレンズ13を用
い、スクリーンを使用せずに、直接カメラ15の受光面
に回析パターンを結像させる構成を示す。全体的な機器
構成を小型化することができる。
【0035】図9は、(a)で本発明の実施の第5形態
としての機器構成を示す。図1の実施形態でスクリーン
14を反射スクリーンとし、カメラ15をレンズ13側
に移動させた構成を有する。被検査フィルム10には、
線幅20μm、間隔195μmのメッシュ状パターンが
形成されている。レーザ11は、波長λ=0.6328
μmのHe−Neレーザを使用する。レンズ13は、フ
ーリエ変換および結像を目的とした平凸レンズであり、
焦点距離はf=60mmである。スクリーン14と被検
査フィルム10との間の距離は500mmである。カメ
ラ15は、512×480画素の工業用白黒CCDカメ
ラを使用する。画像解析装置16は、汎用の画像処理装
置を使用し、解析用のソフトウエアは新たに開発してい
る。
【0036】本実施形態では、前述のおよびで示し
た定量評価の方法のうち、回析パターンの特定のスポッ
ト群を予め選定しておき、こららスポット群の強度分布
の重心位置を求め、この値から線幅の均一度を決定する
方法を採用する。本実施形態の評価のため、次のような
サンプルを、以下の各群から各3種、計12種用意し
た。
【0037】・A群:良品(正常な線幅で、ほぼ均一な
メッシュ) ・B群:目視で淡くむらが感じられる。 ・C群:目視で比較的強くむらが感じられる。 ・D群:場所によってむらにばらつきがある。
【0038】図10は、サンプルを移動させながら重心
位置を計測している状態を示す。図11は、サンプルの
移動に伴う回析パターンの強度分布の変化を示す。特定
スポット群としては、たとえば第1サイドローブを選択
することができる。
【0039】図12は、回析パターンの第1サイドロー
ブを選択したときの衝立面での重心位置変化を示す。レ
ーザビームの径は4.4mmである。目視においてむら
の度合いが異なるA群、B群、C群は明確に分離しうる
ことが判る。D群は、場所によってむらの度合いにばら
つきがあるため、ビームが走査した場所に応じた評価値
が得られている。したがって、評価値と目視結果とは良
好な相関があることが判る。たとえば、重心位置8.0
〜9.0の範囲を正常範囲とし、フィルム搬送状態で重
心位置の計測を連続的に行い、正常範囲を外れた場所を
不良と判定することで、検査を自動化することが可能と
なる。
【0040】以上の説明では、メッシュ状パターンの線
幅の均一性を評価しているけれども、本発明は線間隔の
均一性の評価にも適用することができる。図13は、本
発明の実施の第6形態として、不均一メッシュにレーザ
ビームを照射するときの開口面強度分布を示す。不均一
メッシュは、線幅20μm、間隔250μmの均一メッ
シュで中央の2箇所だけ間隔が230μmとなるように
して形成した。レーザビーム径は0.6mmであり、レ
ーザ波長はλ=0.6328μmである。伝搬距離は、
i =500mmである。
【0041】図14は、図13に示す開口面強度分布に
対応する回析パターンを示す。図15は、均一メッシュ
と不均一メッシュとを、断面波形で比較して示す。図1
5(a)は、均一メッシュと不均一メッシュとを同時に
表示した状態を示す。図15(b)は、均一メッシュを
表示した状態を示す。図15(c)は、不均一メッシュ
を表示した状態を示す。間隔が不均一な場合、回析パタ
ーンには、等間隔スポット列以外の場所にも光パワーが
現れていることが判る。したがって、均一メッシュから
の回析スポット列を空間フィルタなどで遮断し、残った
光パワーを計測すれば、メッシュの間隔の均一性の定量
的な評価が可能となる。
【0042】また本発明は、透明シート上に形成される
メッシュ状パターンばかりではなく、線材で網目を形成
したメッシュに対しても適用可能で、均一性を評価する
ことができるのはもちろんである。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、メッシュ
状パターンからのFraunhofer回析像について、観測され
る回折パターンの均一性から、メッシュ状パターンの均
一性を評価することができる。
【0044】また本発明によれば、受光面での強度分布
に離散的に現れる明スポット群のピーク強度を滑らかに
結ぶ包絡線をsinc2 関数で近似し、係数を評価すること
によって、均一性を定量的に評価することができる。
【0045】また本発明によれば、メッシュ状パターン
に可干渉光を照射して、Fraunhofer回析像を観測し、受
光面での強度分布に離散的に現れる明スポット群ピーク
強度を原点から順次観測し、ピーク強度が予め定める基
準値以下になるピーク位置を評価する。メッシュ状パタ
ーンのむらに対応するピーク位置を評価することによっ
て、均一性を定量的に評価することができる。
【0046】また本発明によれば、メッシュ状パターン
からのFraunhofer回析像を観測し、受光面での強度分布
に離散的に現れる明スポット群のピーク位置を抽出す
る。明スポット群を予め選択して、群内での強度分布に
ついて重心位置を評価すれば、メッシュ状パターンのむ
らを反映した評価を行うことができ、均一性を定量的に
評価することができる。
【0047】また本発明によれば、メッシュ状パターン
に可干渉光を照射して得られるFraunhofer回析像から、
メッシュ状パターンのむらについての評価値を得る。評
価値に対して、目視で感じる均一度との相関を表す換算
式を予め求めておく。その換算式に基づいて均一度を決
定するので、人間の目視結果と適合する定量的な評価を
容易かつ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態の機器構成を示す簡略
化したブロック図である。
【図2】メッシュ状パターンから回析像が得られる原理
を示す図である。
【図3】本発明の実施の第2形態の機器構成を示す簡略
化したブロック図、および開口面強度分布と回析パター
ンとを示す図である。
【図4】図3(c)に示す回析パターンについて、パワ
ー分布形状を示すグラフである。
【図5】図3(c)に示す回析パターンについて、線幅
むらによる包絡線の変化を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の第2形態の機器構成を示す簡略
化したブロック図である。
【図7】本発明の実施の第3形態の機器構成を示す簡略
化したブロック図である。
【図8】本発明の実施の第4形態の機器構成を示す簡略
化したブロック図である。
【図9】本発明の実施の第5形態の機器構成を示す簡略
化した斜視図、およびスポット列を選択して重心位置を
求める状態を示す図である。
【図10】図9の実施形態で、サンプルを移動させなが
ら重心位置を計測する考え方を示す図である。
【図11】図9の実施形態でサンプルの移動に伴う回析
パターンの変化を示すグラフである。
【図12】図9の実施形態で、サンプルの種類と重心位
置との関係を示すグラフである。
【図13】本発明の実施の第6形態として、開口面強度
分布を示す図である。
【図14】図13の実施形態で得られる回析パターンの
一部を示す図である。
【図15】図13の実施形態で得られる回析パターンを
比較してを示すグラフである。
【図16】プラズマディスプレイ用の導電性メッシュシ
ートのメッシュ構造を示す図である。
【符号の説明】
10 被検査フィルム 11 レーザ 12 ビームエクスパンダ 13 レンズ 14 スクリーン 15 カメラ 16 画像解析装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA17 AA49 BB02 DD06 DD11 FF01 FF48 GG04 GG05 JJ03 JJ26 LL09 LL21 LL49 QQ18 QQ29 QQ31 2G051 AA90 AB20 AC22 BA10 CA04 CA12 CB06 EA03 EB01 EB05 EC06 2G086 EE05 EE10 EE12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定幅の線が等間隔に配置されて形成さ
    れるメッシュ状パターンに可干渉光を照射し、Fraunhof
    er回析像を観測して該パターンの均一性を評価すること
    を特徴とするメッシュ状パターンの均一性評価方法。
  2. 【請求項2】 前記Fraunhofer回析像について、受光面
    での強度分布から離散的に現れる明スポット群のピーク
    位置を抽出し、 抽出された明スポット群のピーク位置での強度を滑らか
    に結ぶsinc2 関数を評価し、 sinc2 関数の係数の評価値に基づいて均一度を決定する
    ことを特徴とする請求項1記載のメッシュ状パターンの
    均一性評価方法。
  3. 【請求項3】 前記Fraunhofer回析像について、受光面
    での強度分布から離散的に現れる明スポット群のピーク
    位置を抽出し、 該回析像の原点から明スポットのピーク位置での強度を
    順次観測して、該ピーク強度が予め定める基準値以下に
    なるピーク位置を評価し、 該ピーク位置の評価値に基づいて均一度を決定すること
    を特徴とする請求項1記載のメッシュ状パターンの均一
    性評価方法。
  4. 【請求項4】 前記Fraunhofer回析像について、受光面
    での強度分布から離散的に現れる明スポット群のピーク
    位置を抽出し、 予め選定される位置の範囲の明スポット群について、該
    明スポット群内での強度分布について重心位置を評価
    し、 該重心位置の評価値に基づいて均一度を決定することを
    特徴とする請求項1記載のメッシュ状パターンの均一性
    評価方法。
  5. 【請求項5】 前記均一度の決定は、前記回析像から得
    られる評価値と、目視で感じる均一度との相関を表す換
    算式を予め求めておき、該換算式に基づいて行うことを
    特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のメッシュ状
    パターンの均一性評価方法。
JP2000170302A 2000-06-07 2000-06-07 メッシュ状パターンの均一性評価方法 Pending JP2001349714A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000170302A JP2001349714A (ja) 2000-06-07 2000-06-07 メッシュ状パターンの均一性評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000170302A JP2001349714A (ja) 2000-06-07 2000-06-07 メッシュ状パターンの均一性評価方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001349714A true JP2001349714A (ja) 2001-12-21

Family

ID=18673039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000170302A Pending JP2001349714A (ja) 2000-06-07 2000-06-07 メッシュ状パターンの均一性評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001349714A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004205466A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Nikon Corp 線幅計測装置、線幅計測方法および線幅計測用マスク
JP2009075070A (ja) * 2007-08-31 2009-04-09 Canon Inc イメージング方法及び装置
KR20140060858A (ko) * 2012-11-12 2014-05-21 삼성전자주식회사 액체-액체 계면 형상에 대한 측정 방법, 측정 장치 및 이를 채용한 미세 유체 방식의 가변 광학 소자
CN104535585A (zh) * 2015-01-29 2015-04-22 福州大学 一种轴承滚子表面缺陷的激光衍射测量仪器及其方法
CN113108725A (zh) * 2021-03-23 2021-07-13 中国建筑材料科学研究总院有限公司 元器件微纳尺度圆孔加工质量的评价方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004205466A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Nikon Corp 線幅計測装置、線幅計測方法および線幅計測用マスク
JP2009075070A (ja) * 2007-08-31 2009-04-09 Canon Inc イメージング方法及び装置
KR20140060858A (ko) * 2012-11-12 2014-05-21 삼성전자주식회사 액체-액체 계면 형상에 대한 측정 방법, 측정 장치 및 이를 채용한 미세 유체 방식의 가변 광학 소자
CN104535585A (zh) * 2015-01-29 2015-04-22 福州大学 一种轴承滚子表面缺陷的激光衍射测量仪器及其方法
CN104535585B (zh) * 2015-01-29 2017-02-22 福州大学 一种轴承滚子表面缺陷的激光衍射测量仪器及其方法
CN113108725A (zh) * 2021-03-23 2021-07-13 中国建筑材料科学研究总院有限公司 元器件微纳尺度圆孔加工质量的评价方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3308081B2 (ja) 半導体ウエハー製造中のオーバーレイ位置ずれ測定方法
US20080212089A1 (en) Multi-spectral techniques for defocus detection
JP3411829B2 (ja) 表面形状の評価方法および評価装置
JP2010535430A5 (ja)
US20200232934A1 (en) Multi-perspective wafer analysis
Toh et al. Surface-roughness study using laser speckle method
US11815470B2 (en) Multi-perspective wafer analysis
Buchta et al. White-light fringe detection based on a novel light source and colour CCD camera
TWI407078B (zh) Micro - lens array surface profile detection system and its detection method
JP5134178B2 (ja) 空間フィルタを有する光学的検査方法及び装置
JP2001099632A (ja) Ccdカメラによる正反射式表面性状測定方法及びその装置
Sárosi et al. Detection of surface defects on sheet metal parts by using one-shot deflectometry in the infrared range
CN111751383B (zh) 融合散斑干涉和剪切散斑干涉的缺陷深度检测方法
JP2001349714A (ja) メッシュ状パターンの均一性評価方法
CN107543502B (zh) 即时检测全场厚度的光学装置
JP2000046532A (ja) パターン検査装置
JP2009109263A (ja) 検査装置及び検査方法
CN110849884A (zh) 一种复合绝缘子内部粘接缺陷的检测方法和系统
Quan et al. Inspection of micro-cracks on solderball surface using a laser scattering method
JP2000002514A (ja) 膜厚測定装置及びアライメントセンサ並びにアライメント装置
JP2004020482A (ja) 均一性の評価方法
JP2015503110A (ja) 表面不均一性を測定するためのセンサ
JP4035558B2 (ja) 表面検査装置
Alam et al. Real time surface measurement technique in a wide range of wavelengths spectrum
KR100198527B1 (ko) 규칙적 미세패턴의 결함 검사장치