JP2001340784A - 着磁物分離回収システム - Google Patents

着磁物分離回収システム

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JP2001340784A JP2000340850A JP2000340850A JP2001340784A JP 2001340784 A JP2001340784 A JP 2001340784A JP 2000340850 A JP2000340850 A JP 2000340850A JP 2000340850 A JP2000340850 A JP 2000340850A JP 2001340784 A JP2001340784 A JP 2001340784A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工場廃棄液、廃棄物あるいは焼却灰などの原
料に含まれる再利用可能な着磁物を着磁物以外の有害物
質を含む非着磁物から効率よく分別回収することができ
る着磁物分離回収システムを提供することにある。 【解決手段】 非着磁物が磁気分離されて取り除かれた
原料混合液を第2の着磁物回収機60を構成する分離筒
18B内に供給する。すると、分離筒18Bの外周に設
けた第1〜第5の電磁コイル21〜25により着磁物
が、強磁性、常磁性、弱磁性の順に分離筒18Bの内周
面に吸着される。その後、前記電磁コイル21〜25へ
の通電を段階的に停止し、非吸着状態となった各着磁物
を第1〜第3の貯留槽76a〜76cに分別回収する。
また、非着磁物槽37に収容された有害物質を含む非着
磁物は電気加熱分解器84により無害化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は工場廃棄液、廃棄
物、スラッジ、土壌、水汚泥、工場排水、焼却灰、洗浄
水、煤塵、集塵粉あるいはその他の化学物質中に含まれ
る着磁物を分離回収することができる着磁物分離回収シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、生活ゴミ、産業廃棄物は公共の
施設の焼却場で焼却処分される。焼却炉内は800℃以
上に加熱され、焼却灰が新たに生成される。一方、焼却
炉から排出された排気煙には、猛毒のダイオキシンが含
まれており、そのまま煙突より排出することが排出基準
法によって禁止されている。このため、冷却水のシャワ
ーに排気煙を通してダイオキシンを冷却水に付着させる
ことにより排気煙の中に含まれるダイオキシンをできる
だけ少なくして冷却した後、集塵装置を通して煙突から
外部に排出される。なお、前記冷却水は猛毒ダイオキシ
ンが含まれるので、更にこれを処理する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記焼却灰
や冷却水中に含まれる重金属を含むダイオキシン類を除
去するための技術は従来存在しなかった。このため、焼
却灰や冷却水は濾過装置により濾過された後乾燥されて
冷却灰(焼却炭)として、所定の場所に最終廃棄物とし
て処分されていた。
【0004】一方、土壌から金属を分離する技術とし
て、磁気式の分離機が提案されていた。この着磁物回収
機は縦向きに配置した分離筒の外周に電磁コイルを装着
し、分離筒内に原料を供給し、土壌中、特に粘土中に含
まれる鉄、コバルト、ニッケルの強磁性の金属を前記電
磁コイルが発生する磁力(例えば、500〜800ガウ
ス)により吸着して分離するようになっていた。
【0005】しかしながら、上記の着磁物回収機におい
ては、ダイオキシン類を含む物質の除去ができないばか
りでなく、着磁物回収機の分離筒内に付着した強磁性の
着磁物を除去する作業が非常に面倒であるという問題が
あった。即ち、除去作業は、電磁石の電源を一旦停止し
た後、分離筒内に付着した強磁性の着磁物を作業者が掻
き取り工具を用いて手作業により欠き落とす方式を採っ
ていたので、作業能率が非常に低かった。
【0006】この発明の目的は上記従来の技術に存在す
る問題点を解消して、工場廃棄液、廃棄物あるいは焼却
灰などの原料に含まれる再利用可能な着磁物を着磁物以
外の有害物質を含む非着磁物から効率よく分別回収する
ことができる着磁物分離回収システムを提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、着磁物を含んだ原料を
供給する原料供給手段と、当該原料供給手段により供給
される前記原料から磁力に基づき前記着磁物を分離回収
する着磁物回収手段と、前記着磁物回収手段により分離
回収された前記着磁物を分別して貯留する分別貯留手段
とを備えたことを要旨とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の着磁物分離回収システムにおいて、前記着磁物回収手
段には、前記着磁物を磁性の強弱が異なる複数種の着磁
物に分別する分別回収手段が少なくとも備えられてお
り、前記分別回収手段は、原料を移動させるための管路
と、当該管路の外周に配設され、かつ原料に含まれる着
磁物を管路の内周面に区分けして吸着するための強弱の
磁力を発生させる複数の磁力発生手段と、前記各磁力発
生手段の磁力を各別に無効化する磁力無効化手段とから
構成されていることを要旨とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の着磁物分離回収システムにおいて、前記分別回収手段
には、前記磁力を無効化した状態において、管路の内周
面に吸着されていた強弱磁性の異なる複数種の着磁物を
前記分別貯留手段へ分別して排出するための流体を供給
する排出流体供給手段が備えられていることを要旨とす
る。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の着磁物分離回収システムにおいて、前記分別回収手段
の管路は、着磁物を磁力により吸着する際には、横向き
に保持され、前記排出流体供給手段により着磁物を排出
する際には、排出方向下流側が下となる傾斜状態に切り
換えられるように構成されていることを要旨とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求
項4のうちいずれか一項に記載の着磁物分離回収システ
ムにおいて、前記分別回収手段の管路の上流側には、他
の着磁物回収手段が備えられており、前記分別回収手段
は、前記他の着磁物回収手段で分離回収された着磁物を
磁性の強弱が異なる複数種の着磁物にそれぞれ分別する
ことを要旨とする。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の着磁物分離回収システムにおいて、前記他の着磁物回
収手段と前記分別回収手段との間には、前記他の着磁物
回収手段から送出された着磁物からなる原料を攪拌する
攪拌槽が設けられていることを要旨とする。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項5又は請
求項6に記載の着磁物分離回収システムにおいて、前記
他の着磁物回収手段の設置台数が一基に対して、前記分
別回収手段の設置台数は複数基に設定され、前記分別回
収手段は、磁気吸着作業、強弱磁性の異なる複数種の着
磁物を排出する排出作業を順次切り換え可能に構成され
ていることを要旨とする。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項1に記載
の着磁物分離回収システムにおいて、前記着磁物回収手
段は、原料を移動させるための独立した複数の管路を含
み、各管路が互いに連通した単一の輸送路構成とされる
第1輸送路状態と、各管路が互いに非連通とされて複数
の輸送路構成とされる第2輸送路状態とを形成し得る原
料輸送手段と、前記各管路の外周に配設され、かつ、原
料に含まれる着磁物を前記各管路の内周面に吸着するた
めに磁力を発生させる複数の磁力発生手段と、前記原料
輸送手段について前記第1輸送路状態と第2輸送路状態
とを選択して切り換え可能とする複数の輸送通路切換手
段とを備えたことを要旨とする。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の着磁物分離回収システムにおいて、前記各輸送通路切
換手段のうち、前記原料輸送手段の最上流側に位置する
前記輸送通路切換手段には、前記第2輸送通路状態が形
成されたとき前記原料輸送手段の上流側端部を遮蔽する
遮蔽手段と、前記原料輸送手段の最下流側に位置する前
記輸送通路切換手段には、前記第2輸送通路状態が形成
されたとき前記原料輸送手段の下流側端部を遮蔽する遮
蔽手段とを備えたことを要旨とする。
【0016】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の着磁物分離回収システムにおいて、前記各輸送通路
切換手段のうち、前記原料輸送手段の最上流側及び最下
流側以外に位置する前記輸送通路切換手段には、前記第
2輸送通路状態が形成されたとき前記各管路毎に着磁物
の排出を可能とする分岐手段を備えたことを要旨とす
る。
【0017】請求項11に記載の発明は、請求項8〜請
求項10のうちいずれか一項に記載の着磁物分離回収シ
ステムにおいて、前記複数の輸送通路切換手段は、略水
平方向に列をなして配置されており、前記第1輸送路に
原料を圧送気体と混合した状態で供給して着磁物の分離
回収を行うことを要旨とする。
【0018】請求項12に記載の発明は、請求項8〜請
求項10のうちいずれか一項に記載の着磁物分離回収シ
ステムにおいて、前記複数の輸送通路切換手段は、略垂
直方向に列をなして配置されており、前記第1輸送路に
前記原料を落下させて着磁物の分離回収を行うことを要
旨とする。
【0019】請求項13に記載の発明は、請求項8〜請
求項12のうちいずれか一項に記載の着磁物分離回収シ
ステムにおいて、前記輸送通路切換手段には、原料を前
記管路の内周面側に向かって分流させる分流手段を備え
たことを要旨とする。
【0020】請求項14に記載の発明は、請求項2〜請
求項13のうちいずれか一項に記載の着磁物分離回収シ
ステムにおいて、前記磁力発生手段は、少なくとも弱磁
性、常磁性及び強磁性の着磁物をそれぞれ分別して吸着
するように配設された強磁力、常磁力及び弱磁力を発生
するための複数の電磁コイルと、その電源とにより構成
されることを要旨とする。
【0021】請求項15に記載の発明は、請求項14に
記載の着磁物分離回収システムにおいて、前記電磁コイ
ルは、前記管路の外周を非環状の形状で包囲するように
構成されていることを要旨とする。
【0022】請求項16に記載の発明は、請求項1〜請
求項15のうちいずれか一項に記載の着磁物分離回収シ
ステムにおいて、前記着磁物回収手段には、分離回収さ
れた着磁物から分離された非着磁物を加熱分解して無害
化するための分解手段が備えられていることを要旨とす
る。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、この発
明を具体化した第1の実施形態を図1〜図5に基づいて
説明する。
【0024】図1に示す符号1は焼却灰あるいは冷却灰
等の原料を粒径の大小によって選別すると共に清水を用
いて所定粒径以下の原料を選別して溶解する選別溶解機
であって、清水は後述する貯水槽42から給水ポンプ2
を介して供給される。原料と清水の容積比率は20対8
0に設定されている。選別溶解機1から排出された粒径
の大きい原料は水切り構造を備えた二重構造の収容容器
81に一旦収容され、後述する乾燥粉砕機91に運ばれ
て乾燥粉砕される。
【0025】前記選別溶解機1には原料移送ポンプ4を
介して原料攪拌槽5が接続されている。この原料攪拌槽
5は原料混合液を更に攪拌して溶解し、一時的に貯留す
るものである。前記原料攪拌槽5には原料供給ポンプ6
及びバルブ7が接続され、原料攪拌槽5内の原料混合液
を原料供給ポンプ6を作動することにより第1の着磁物
回収機11(他の着磁物回収手段11に相当する)へ供
給するようになっている。そして、この実施形態では前
記選別溶解機1、給水ポンプ2、原料移送ポンプ4、原
料攪拌槽5、原料供給ポンプ6及びバルブ7により原料
供給手段M1を構成している。
【0026】次に、前記原料供給手段M1により供給さ
れる原料混合液から着磁物を分離回収するための前記第
1の着磁物回収機11について図2を中心に説明する。
機台12の上面にはコラム13が固定され、このコラム
13の上端部にはヒンジ機構14を介して傾動支持フレ
ーム15が傾動可能に支持され、チィルトシリンダ16
によって所定角度範囲内で往復傾動される。前記傾動支
持フレーム15の上面には前後(図2において右左)一
対の軸受17を介して管路としての第1分離筒18Aが
回転可能に支持されている。前記第1分離筒18Aの前
端部にはスプロケットホィール19が嵌合固定され、こ
のスプロケットホィール19は傾動支持フレーム15に
固定したモータ20の駆動力によって回転するようにな
っている。前記傾動支持フレーム15の上部には第1〜
第3の電磁コイルCA〜CCが所定間隔をおいて直列に
配置され、その中心穴には前記第1分離筒18Aが緩く
挿通されている。前記第1〜第3の電磁コイルCA〜C
Cには電源26からそれぞれ所定の電圧が印加されるよ
うになっている。前記電源26の電圧のオン・オフは、
第1〜第3のスイッチ27a〜27cによりそれぞれ同
期又は単独で行われるようになっている。なお、この実
施形態では、前記第1〜第3の電磁コイルCA〜CC及
び電源26により磁力発生手段を構成し、第1〜第3の
スイッチ27a〜27cにより磁力無効化手段を構成し
ている。
【0027】そして、前記各コイルCA〜CCで発生す
る磁力の大きさは、第1の電磁コイルCA>第2の電磁
コイルCB>第3の電磁コイルCCの関係を有してい
る。即ち、前記第1の電磁コイルCAは、弱磁性の着磁
物を吸着させるために強磁力が発生するように構成さ
れ、前記第3の電磁コイルCCは、強磁性の着磁物を吸
着させるために弱磁力が発生するように構成されてい
る。また、前記第2の電磁コイルCBは、常磁性の着磁
物を吸着させるために前記第1の電磁コイルCAと第3
の電磁コイルCCの中間の磁力(常磁力)を発生するよ
うに構成されている。従って、前記各コイルCA〜CC
は、第1の着磁物回収機11に対する原料混合液(原
料)の供給側(配管32側)から順に磁力が大きくなる
ように設けられている。即ち、原料混合液の供給側に強
磁力を発生する前記第1の電磁コイルCAを配設する
と、当該第1の電磁コイルCAにより原料混合液中の全
ての着磁物が吸着されてしまい着磁物を磁性の強弱によ
り分別することができないからである。
【0028】前記傾動支持フレーム15の端部にはブラ
ケット31を介して配管32が支持され、この配管32
の先端部はロータリー式の継ぎ手33を介して前記第1
分離筒18Aの前端部に接続されている。前記配管32
の基端部は前記バルブ7側に接続されている。
【0029】前記第1分離筒18Aの後端部にはロータ
リー式の継ぎ手34を介して配管35が接続され、該配
管35は図示しないブラケットを介して傾動支持フレー
ム15に取り付けられている。この配管35の先端部は
バルブ36を介して非着磁物槽37に接続されている。
【0030】従って、前記バルブ7、36を開放した状
態で原料供給ポンプ6が作動されると、原料攪拌槽5内
の原料混合液が配管32を介して第1分離筒18A内に
供給され、第1〜第3の電磁コイルCA〜CCの磁力の
相違により第1分離筒18Aの内周面に対し、原料混合
液中の強磁性、常磁性及び弱磁性の着磁物が区分けして
吸着される。なお、吸着されなかった非着磁物は配管3
5を通って非着磁物槽37内に回収される。
【0031】前記傾動支持フレーム15の端部上面には
第1給水ポンプ41が固設されている。この第1給水ポ
ンプ41は貯水槽42内の貯水を配管43を介して前記
配管35内に供給するようになっている。前記配管43
の吐出側にはバルブ44が設けられている。前記傾動支
持フレーム15の上部には第1ブロアー45が取り付け
られ、この第1ブロアー45には配管46及びバルブ4
7を介して前記配管35に接続されている。また、前記
配管32には配管48及びバルブ49を介して着磁物攪
拌槽50が、配管48a及びバルブ49aを介して原料
攪拌槽5が接続されている。
【0032】従って、前記バルブ36、7、49aを閉
鎖し、バルブ44、47、49を開放した状態で、第1
給水ポンプ41及び第1ブロアー45が作動されると、
水と圧力エアが97対3の容積割合で配管35を通し
て、第1分離筒18Aに供給され、その内周面に付着し
ていた非吸着状態の着磁物が配管32側へ排出される。
そして、第1分離筒18A内から配管32を介して排出
された着磁物は、配管48を通して着磁物攪拌槽50へ
送給される。なお、バルブ49を閉鎖してバルブ49a
を開放した状態で、貯水槽42から清水を第1分離筒1
8Aに供給して洗浄すると、洗浄水は原料攪拌槽5に還
元される。
【0033】図2において、前記傾動支持フレーム15
の上方には油槽51が固定され、油槽51には配管52
を介して油ポンプ53が接続され、油ポンプ53には油
クーラー54が接続されている。前記配管52は前記第
1〜第3の電磁コイルCA〜CCの冷却を行うように配
設されている。前記油クーラー54には前記配管43の
一部が進入され、油クーラー54内において水により油
を冷却するようになっている。
【0034】この実施形態では、前記第1給水ポンプ4
1、貯水槽42、配管43、バルブ44、第1ブロアー
45、配管46、及びバルブ47等により排出流体供給
手段としての第1排出流体供給手段M3が構成されてい
る。更に、前記油槽51、配管52、油ポンプ53、油
クーラー54、貯水槽42及び配管43等によりコイル
冷却手段M9が構成されている。
【0035】次に、前述した着磁物攪拌槽50内に貯留
された着磁物を磁性の強弱の相違によって複数種の着磁
物に分別回収するための第2の着磁物回収機60につい
て説明する。なお、本実施形態では、前記第2の着磁物
回収機60が着磁物回収手段M2及び分別回収手段60
に相当する。図3に示すようにこの第2の着磁物回収機
60は、前述した第1の着磁物回収機11の構成と基本
的に同様の構成をとっている。従って、第1の着磁物回
収機11と同一の機能を有する部材については同一の符
号を付して詳しい説明を省略する。
【0036】前記第2の着磁物回収機60には、所定の
磁力を発生させる第1〜第5の電磁コイル21〜25が
設けられている。又、電源26と第1〜第5の電磁コイ
ル21〜25との間には、第1〜第5のスイッチ28a
〜28eがそれぞれ接続され、第1〜第5の電磁コイル
21〜25への電源のオン・オフを選択的に行うように
なっている。なお、この実施形態では、前記第1〜第5
の電磁コイル21〜25及び電源26により磁力発生手
段を構成し、第1〜第5のスイッチ28a〜28eによ
り磁力無効化手段を構成している。
【0037】そして、前記各コイル21〜25で発生す
る磁力の大きさは、第1の電磁コイル21(=第2の電
磁コイル22)>第3の電磁コイル23(=第4の電磁
コイル24)>第5の電磁コイル25の関係を有してい
る。即ち、前記第1,第2の電磁コイル21,22は、
弱磁性の着磁物を吸着させるために強磁力が発生するよ
うに構成され、前記第5の電磁コイル25は、強磁性の
着磁物を吸着させるために弱磁力が発生するように構成
されている。また、前記第3,第4の電磁コイル23,
24は、常磁性の着磁物を吸着させるために前記第1,
第2の電磁コイル21,22と第5の電磁コイル25の
中間の磁力(常磁力)を発生するように構成されてい
る。そして、第2の着磁物回収機60に設ける電磁コイ
ル21〜25の数を発生する磁力が大きいものほど増加
させることで、着磁物攪拌槽50から供給される着磁物
混合液中から着磁物を漏れなく回収することができる。
また、前記各コイル21〜25は、第2の着磁物回収機
60に対する着磁物混合液(原料)の供給側(配管61
側)から順に磁力が大きくなるように設けられている。
【0038】そして、管路としての第2分離筒18Bの
前端部にはブラケット31に支持され、かつ前記着磁物
攪拌槽50に接続された配管61の端部がロータリー継
ぎ手33により接続されている。配管61には着磁物の
供給ポンプ62及びバルブ63が設けられ、バルブ63
を開放して着磁物の供給ポンプ62を駆動することによ
り着磁物攪拌槽50内の着磁物を配管61を介して第2
分離筒18B内に供給可能である。前記第2分離筒18
Bの後端部は、ロータリー式継ぎ手34により傾動支持
フレーム15に支持された配管64の一端部が接続さ
れ、該配管64の他端部はバルブ65を介して貯水槽4
2に接続されている。前記貯水槽42には第2給水ポン
プ66が配管67及びバルブ68を介して接続されてい
る。そして、バルブ68を開放した状態で第2給水ポン
プ66が作動されると、貯水槽42内の水が第2分離筒
18B内に供給される。前記配管64には第2ブロアー
69がバルブ70を介して接続され、バルブ70を開放
して第2ブロアー69を作動することにより、圧力エア
を第2分離筒18B内に水(水と圧力エアの容積割合9
7対3)と共に供給可能である。
【0039】前記バルブ63と第2の着磁物回収機60
の間に位置する配管61には、還元配管71の基端部が
接続され、バルブ72を開放した状態で第2分離筒18
B内の洗浄水を原料攪拌槽5に還元可能である。前記配
管61と還元配管71の接続点には排出配管73がバル
ブ74を介して接続され、この排出配管73には複数
(この実施形態では3)の第1分岐管73a〜第3分岐
管73cが接続され、第1〜第3の分岐管73a〜73
cには第1〜第3のポンプ75a〜75cが設けられて
いる。前記第1〜第3の分岐管73a〜73cにはそれ
ぞれ第1〜第3の貯留槽76a〜76cが接続されてい
る。
【0040】そして、図4に示すように、前記第1〜第
3の貯留槽76a〜76cは、支持枠体77に装設さ
れ、各貯留槽76a〜76cの下端部には取り出しノズ
ル78a〜78cが設けられている。前記取り出しノズ
ル78aには分配機79を介して手動開閉弁80が接続
され、各手動開閉弁80には前述した収容容器81と同
様の収容容器81が設けられている。
【0041】この実施形態では前述した貯水槽42、第
2給水ポンプ66、配管67、バルブ68、第2ブロア
ー69、及びバルブ70等により排出流体供給手段とし
ての第2排出流体供給手段M4が構成されている。ま
た、この実施形態では前記排出配管73、バルブ74、
第1〜第3ポンプ75a〜75c、第1〜第3の貯留槽
76a〜76c、及び収容容器81等により分別貯留手
段M5が構成されている。さらに、この実施形態では、
電気加熱分解器84により分解手段M6が、乾燥粉砕機
91と攪拌混錬機92により再生処理手段M7が構成さ
れている。
【0042】次に、前記のように構成した着磁物分離回
収システムについてその動作を説明する。図5の工程図
には、以下に述べる着磁物の分離回収工程の概要を示す
ステップS1〜S15が記載されている。
【0043】原料供給手段M1を構成する選別溶解機1
により、原料のうち粒径の小さいものが選別され(ステ
ップS1)、その原料と清水の容積比率が20対80と
なるように攪拌溶解される(ステップS2)。この原料
混合液は原料攪拌槽5に一時的に蓄えられる(ステップ
S3)。
【0044】そして、前記第1の着磁物回収機11によ
り原料混合液中の着磁物と非着磁物が分離される(ステ
ップS4)。即ち、前記第1の着磁物回収機11を起動
するとともに、図1において、バルブ7、36を開放し
バルブ44、47、49、49aを閉鎖した状態で、原
料供給ポンプ6を起動すると、原料攪拌槽5内から原料
混合液が配管32を通って第1分離筒18A内に供給さ
れる。このとき、第1分離筒18A内においては前記第
1〜第3の電磁コイルCA〜CCが作動されているの
で、第1分離筒18Aの内周面には図2において右から
順に第3の電磁コイルCCに強磁性の着磁物が、第2の
電磁コイルCBに常磁性の着磁物が、第1の電磁コイル
CAに弱磁性の着磁物が順次吸着(分別回収)されると
共に、原料混合液中の非着磁物は第1分離筒18A内を
素通りして配管35から非着磁物槽37に排出される
(ステップS5)。なお、このステップS5において前
記非着磁物槽37に収容された非着磁物には、有害物質
が含まれている。
【0045】この動作が連続的に行われて、第1分離筒
18A内における着磁物の量が飽和状態に達すると、原
料供給ポンプ6が停止されると共に、バルブ7、36が
閉鎖され、バルブ44,47,49が開放され、第1〜
第3の電磁コイルCA〜CCが通電停止される。又、チ
ィルトシリンダ16が作動されて傾動支持フレーム15
と共に第1分離筒18Aが図2において右端が下になる
ように傾斜される。この状態で、第1給水ポンプ41及
び第1ブロアー45が起動されると、貯水槽42内の清
水が第1ブロアー45の圧力エアと共に配管35を通し
て第1分離筒18A内に供給され、着磁物は第1分離筒
18A内から配管48を通して着磁物攪拌槽50内に移
送される(ステップS6)。
【0046】そして、第1の着磁物回収機11による非
着磁物と着磁物との分離作業が繰り返し行われると、着
磁物攪拌槽50内には多量の着磁物が貯留されて攪拌溶
解されることになる。この着磁物攪拌槽50内の着磁物
混合液は、第2の着磁物回収機60によって更に磁性の
強弱別に分別回収される(ステップS7)。
【0047】即ち、バルブ63,65が開放され、バル
ブ68,70,72、74が閉鎖され、更に第1〜第5
のスイッチ28a〜28eがオンされて、第1〜第5の
電磁コイル21〜25が起動される。この状態におい
て、着磁物の供給ポンプ62が起動されると、着磁物攪
拌槽50内の着磁物混合液が配管61を介して第2分離
筒18B内に供給される。この第2分離筒18B内で
は、着磁物混合液中の強磁性の着磁物が第5の電磁コイ
ル25の磁力によって分離筒の内周面に吸着され、常磁
性の着磁物が第3,第4の電磁コイル23,24の磁力
によって吸着され、弱磁性の着磁物が第1,第2の電磁
コイル21,22の磁力によって吸着される。そして、
着磁物混合液を形成していた清水は単独で配管64及び
バルブ65を通して貯水槽42に還元される。即ち、前
記ステップS7において、前記清水からは前記第2の着
磁物回収機60により着磁物が取り除かれる。
【0048】この着磁物の吸着動作が連続的に行われ
て、着磁物が飽和状態に達すると、着磁物の供給ポンプ
62が停止されると共に、バルブ63、65が閉鎖さ
れ、バルブ68,70、74が開放される。又、チィル
トシリンダ16が作動されて傾動支持フレーム15と共
に、第2分離筒18Bが図3において右端が下になるよ
うに傾斜される。この状態において、第1〜第5の電磁
コイル21〜25のうち、第5の電磁コイル25の第5
スイッチ28eをオフして第5の電磁コイル25の磁力
を無効化し、第2給水ポンプ66及び第2ブロアー69
を起動すると、強磁性の着磁物は吸着作用を受けなくな
っているので、第2分離筒18B内から排出配管73を
経て第1ポンプ75aの起動により第1分岐管73aか
ら第1の貯留槽76aに回収される(ステップS8)。
【0049】次に、第3〜第5スイッチ28c〜28e
をオフして、第3〜第5の電磁コイル23〜25を通電
停止すると、常磁性の着磁物も吸着作用を受けなくなる
ので、常磁性の着磁物が清水とともに第2ポンプ75b
の作動により第2の貯留槽76bに回収される(ステッ
プS8)。続いて、第1〜第5スイッチ28a〜28e
をオフして、第1〜第5の電磁コイル21〜25を通電
停止すると、弱磁性の着磁物も吸着作用を受けなくなる
ので、弱磁性の着磁物が清水とともに第3ポンプ75c
の作動により第3の貯留槽76cに回収される(ステッ
プS8)。そして、前記第1〜第3の貯留槽76a〜7
6cに回収された着磁物は、無害であるので、取り出し
ノズル78a〜78cから手動開閉弁80を開放するこ
とにより収容容器81内に収容して水切り処理された後
(ステップS9)、再利用のために出荷される(ステッ
プS10)。
【0050】一方、前記ステップS5において前記非着
磁物槽37に収容された前記非着磁物は、乾燥粉砕機9
1に送られて乾燥粉砕される(ステップS11)。そし
て、乾燥粉砕後の非着磁物は電気加熱分解器84に送ら
れ、当該電気加熱分解器84において有害物質が800
℃以上の温度で2秒以上加熱される。その結果、前記非
着磁物に含まれる有害物質は加熱分解される(ステップ
S12)。そして、無害となった最終生成物は、再利用
されるために出荷される(ステップS13)。
【0051】また、前記ステップS1において前記選別
溶解機1で選別されて収容容器81に回収された粒径の
大きい原料は乾燥粉砕機91に送られ乾燥粉砕される
(ステップS14)。そして、乾燥粉砕後の原料は、例
えば、攪拌混錬機92により他の材料と共に攪拌混錬さ
れて堆肥化されて出荷される(ステップS15)。
【0052】従って、本実施形態によれば、以下の示す
効果を得ることができる。 (1) 前記実施形態では、前記第1,第2の着磁物回
収機11,60により原料に含まれる再利用可能な着磁
物を分離回収している。そのため、着磁物を着磁物以外
の有害物質を含む非着磁物から効率よく分離回収するこ
とができる。また、有害物質を含む非着磁物は電気加熱
分解器84により無害化することが容易となる。
【0053】(2) 前記実施形態では、前記第1の着
磁物回収機11で分離回収した着磁物を第2の着磁物回
収機60において3段階、即ち、強磁性、常磁性及び弱
磁性の着磁物に分別回収している。そのため、磁性の強
弱に基づき着磁物を効率よく分別回収することができ、
着磁物の再利用を容易に行うことができる。
【0054】(3) 前記実施形態では、第1の着磁物
回収機11により分離回収された着磁物を着磁物攪拌槽
50内において攪拌溶解するようにした。このため、第
2の着磁物回収機60による強弱磁性の異なる着磁物に
分別回収する作業を効率的に高精度に行うことができ
る。
【0055】(4) 前記実施形態では、原料供給手段
M1を構成する選別溶解機1により原料と清水を20対
80の容積割合で混合溶解し、更に原料攪拌槽5により
攪拌溶解して原料混合液を貯留するようにした。このた
め、第1の着磁物回収機11による着磁物の分離回収を
効率的に行うことができる。
【0056】(5) 前記実施形態では、第1排出流体
供給手段M3及び第2排出流体供給手段M4を清水と圧
力エアを97対3の容積割合で混合して第1、第2分離
筒18A,18B内に供給するようにした。このため、
無数の気泡を含んだ清水により両分離筒18A,18B
内の着磁物を着磁物攪拌槽50及び第1〜第3の貯留槽
76a〜76cに効率よく排出して回収することができ
る。
【0057】(6) 前記実施形態では、第1〜第3の
貯留槽76a〜76cを設けたので、各槽を小型化する
ことができ、無害の着磁物を一括して貯留するための製
造コストの多大な大型の貯留槽を製造しなくてもよい。
【0058】(7) 前記実施形態では、水切り可能な
二重構造を有する収容容器81を設けたので、無害着磁
物を収容して水切りを行うことができ、着磁物の再利用
を効率的に行うことができる。
【0059】ところで、前述した着磁物分離回収システ
ムにより焼却場から排出される煙の洗浄液と焼却灰につ
いてダイオキシン類の測定を行った結果、次のようなデ
ータが得られた。焼却灰を水に溶かした液では、排水中
のダイオキシン類濃度(実測)が110(pg/1)と
なり、(毒性等量)(pg−TEQ/1)が1.1とな
った。これに対し焼却灰を水に溶かした液を着磁物回収
機で処理したものは、ダイオキシン類濃度及び毒性等量
が共に下限値(許容値)ND以下となった。
【0060】(第2の実施形態)次に、この発明を具体
化した第2の実施形態を図6〜図9に基づいて説明す
る。なお、以下の各実施形態においては、既に説明した
実施形態と同一構成は同一番号を付し、その重複する説
明を省略あるいは簡略する。
【0061】図6には、第2の実施形態における着磁物
分離回収システム100の概略が示されており、同図に
おいて焼却灰や冷却灰などの原料が供給される流入管1
01は、第1の流入管102と第2の流入管103に各
々分管されている。そして、前記流入管101には、原
料を輸送する流体としての圧送気体(本実施形態では空
気。以下、「エア」という。)を供給するためのブロア
ー104が設置されている。また、各流入管102,1
03には、原料供給機105,106が接続されてお
り、同供給機105,106は、貯蔵タンク107に貯
蔵された原料を各流入管102,103に供給するよう
になっている。なお、前記原料供給機105,106と
しては、ケーシング本体内に複数枚の羽根板で区画形成
された複数の仕切室を備え、同仕切室内の原料を強制的
にエアで押し出し又は吸引して排出するロータリーフィ
ーダー(以下、「タイプ1」という。)が採用されてい
る。そして、前記各流入管102,103において前記
ブロアー104と各原料供給機105,106との間に
は、調整ダンパー108,109が設置されている。従
って、前記調整ダンパー108,109の開閉動作によ
り、各流入管102,103に圧送されるエアの流量を
調整できるようになっている。
【0062】また、前記貯蔵タンク107に貯蔵された
原料は、原料投入機110から原料供給機111(タイ
プ1)により原料輸送管112に供給されるようになっ
ている。そして、前記原料輸送管112に供給された原
料は、吸引用のブロアー113の吸引力で集塵機114
に輸送された後、原料供給機115により前記貯蔵タン
ク107に供給されるようになっている。なお、前記原
料供給機115としては、エアの押し出し又は吸引で強
制的に排出せずに自然落下を利用して排出するロータリ
ーフィーダー(以下、「タイプ2」という。)が採用さ
れている。なお、本実施形態においては、図6に破線で
囲まれた部分で原料供給手段M1が構成されている。
【0063】そして、前記第1の流入管102は着磁物
回収手段M8としてのとしての第1の着磁物回収機11
6に、前記第2の流入管103は着磁物回収手段M8と
しての第2の着磁物回収機117に接続されている。な
お、前記第1の実施形態では、第1,第2の着磁物回収
機11,60が別々の機能(着磁物と非着磁物の分離機
能、着磁物の分別機能)を果たしているのに対し、本実
施形態では前記第1,第2の着磁物回収機116,11
7が同じ機能を果たすようになっている。そして、前記
原料供給機105,106から各流入管102,103
に供給された原料は、前記ブロアー104からのエアと
混合されて前記各着磁物回収機116,117に輸送さ
れ、当該着磁物回収機116,117により着磁物が分
離回収(分別回収)されるようになっている。なお、両
着磁物回収機116,117は、図8に示すように複数
の架台Kに対して並設された状態で配置されている。
【0064】そして、前記各着磁物回収機116,11
7は、6基の輸送通路切換手段としての輸送通路切換装
置T1〜T6及び磁力発生手段を構成する第1〜第5の
電磁コイルC1〜C5から主に構成されている。また、
前記各着磁物回収機116,117には、コンプレッサ
118から供給されるエアを輸送する排出流体輸送管1
19が配置されており、同輸送管119からは5本の副
輸送管120〜124が分管され各切換装置T1〜T5
に連結されている。さらに、前記輸送通路切換装置T2
〜T6には、各流入管102,103から供給された原
料の内、前記各電磁コイルC1〜C5で吸着された着磁
物を貯留するための第1〜第5の貯留槽125〜129
が設置されている。また、前記各貯留槽125〜129
には、原料供給機130〜134(各タイプ2)が設置
されている。そして、前記第1〜第5の貯留槽125〜
128に貯留された着磁物は原料供給機130〜134
を介して図1に示した収容容器81(図6には図示しな
い。)に輸送されるようになっている。なお、本実施形
態では、第1〜第5の貯留槽125〜129、原料供給
機130〜134及び収容容器81などにより分別貯留
手段M5が構成されている。
【0065】また、前記各着磁物回収機116,117
には流出管135が接続されており、同流出管135
は、第1の着磁物回収機116に接続される第1の流出
管136及び第2の着磁物回収機117に接続される第
2の流出管137から構成されている。そして、前記流
出管135には集塵機138が設置されており、同集塵
機138には、吸引用のブロアー139が接続されてい
る。従って、前記各着磁物回収機116,117を通過
した原料、即ち、前記各電磁コイルC1〜C5で吸着さ
れない非着磁物は、前記ブロアー139の吸引力により
前記集塵機138に送られるようになっている。そし
て、前記集塵機138には、原料供給機140(タイプ
2)が設置され、非着磁物は前記原料供給機140を介
して非着磁物槽141に送られる。なお、前記非着磁物
槽141に収容された非着磁物には、有害物質が含まれ
ている。そして、前記非着磁物槽141には、原料供給
機142(タイプ2)が設置されており、非着磁物槽1
41に送られた非着磁物は、原料供給機142を介して
図1に示した電気加熱分解器84(図6には図示しな
い。)に供給される。なお、本実施形態では電気加熱分
解器84により分解手段M6が構成されている。
【0066】次に、図7〜図9に基づいて前記第1の着
磁物回収機116の構成を詳細に説明する。なお、第1
の着磁物回収機116と第2の着磁物回収機117は同
一構成となっているため、第1の着磁物回収機116に
基づいて説明する。
【0067】前記第1の着磁物回収機116には、架台
K上に6基の輸送通路切換装置T1〜T6が直線状に等
間隔を空けて配置され、同切換装置T1〜T6は前記架
台Kにボルトなどで固定した状態で立設されている。な
お、前記輸送通路切換装置T1〜T6は、その機能上3
種類に分類することができるようになっている。従っ
て、以下の説明では分類を明確にするために、輸送通路
切換装置T1を「A型切換装置T1」、輸送通路切換装
置T2〜T5を「B型切換装置T2〜T5」、輸送通路
切換装置T6を「C型切換装置T6」としている。以下
に、各切換装置T1〜T6の構成について説明する。
【0068】まず、A型切換装置T1は6基中1基とな
っており、前記第1の流入管102と接続される側(原
料供給手段Pの最上流側)に配置されている。また、前
記A型切換装置T1のケーシング本体Cは立型の直方体
をなしており、同ケーシング本体Cには、図9(a)に
示される箱部材SAが上下方向にスライド可能な状態で
収容されている。そして、前記箱部材SAは内部が空洞
の直方体をなし、前記箱部材SAの下壁SA1側には第
1連通孔H1が形成されている。また、前記箱部材SA
の前後両壁SA2,SA3の略中央には、箱部材SAと
同一幅の筒体143が配設され、同筒体143により前
記箱部材SAを貫通する第2連通孔H2が形成されてい
る。さらに、前記箱部材SAの前後両壁SA2,SA3
において前記筒体143の下方側には、各々略同一高さ
位置で第3連通孔H3と第4連通孔H4が形成されてい
る。そして、前記箱部材SAにおける下壁SA1側の前
記第1連通孔H1と後壁SA3側の第4連通孔H4は略
L字型に形成された遮蔽手段としての遮蔽板144によ
り塞がれている。また、前記箱部材SAの左壁SA4側
において前記筒体143の上方側には、前記排出流体輸
送管119から分管された副輸送管120が連結される
第5連通孔H5が形成されている。
【0069】さらに、前記箱部材SAの上壁SA5側に
は、図7に示されるようにシリンダ、ピストン及びピス
トンロッドから構成される駆動装置Dが設置されてい
る。従って、前記駆動装置Dの鉛直方向の往復移動によ
り前記箱部材SAがケーシング本体C内で上下方向に往
復移動が可能となっている。そして、前記第1の流入管
102は、前記駆動装置Dのピストンロッドが伸長した
状態(図7(a),以下、「第1の状態」という。)に
おいて、前記第2連通孔H2と連通するようになってい
る。また、前記駆動装置Dのピストンロッドが収縮した
状態(図7(b),以下「第2の状態」という。)で
は、前記遮蔽板144により前記第1の流入管102の
端部(原料輸送手段Pの上流側端部)が塞がれるように
なっている。
【0070】次に、前記B型切換装置T2〜T5は、前
記A型切換装置T1に並設して4基配置されている(即
ち、原料供給手段Pの最上流側及び最下流側以外)。そ
して、前記B型切換装置T2〜T5の箱部材SBにおい
て筒体143の下方側には、図9(b)に示すように分
岐手段としての仕切板145が前記第3連通孔H3と第
4連通孔H4との間に斜状をなして設置されている。ま
た、前記箱部材SBの左壁SB4側において前記筒体1
43の上方側には、前記排出流体輸送管119から分管
された各副輸送管121〜124が連結される第5連通
孔H5が形成されている。
【0071】そして、前記A型切換装置T1とB型切換
装置T2〜T5の各箱部材SA,SBには、前記排出流
体輸送管119から分管された副輸送管120〜124
が連結され、前記コンプレッサ118からのエアが前記
各箱部材SA,SBに供給されるようになっている。な
お、前記副輸送管120〜124は、各駆動装置Dによ
る各箱部材SA,SBの鉛直方向の移動に併せて移動可
能な状態で前記排出流体輸送管119に接続されてい
る。
【0072】さらに、C型切換装置T6は6基中1基と
なっており、4基のB型切換装置T2〜T5に並設し前
記第1の流出管136と接続される側(原料供給手段P
の最下流側)に配置されている。そして、前記C型切換
装置T6の箱部材SCにおいて筒体143の下方側に
は、図9(c)に示すように略L字型に形成された遮蔽
手段としての遮蔽板146が設置されており、同遮蔽板
146により前記第3連通孔H3が塞がれている。従っ
て、前記第1の流出管136は、前記駆動装置Dが第1
の状態において、前記第2連通孔H2と連通するように
なっており、前記第2の状態では、前記遮蔽板146に
より前記第1の流出管136の端部(原料供給手段Pの
下流側端部)が塞がれるようになっている。
【0073】また、前記B型切換装置T2〜T5及びC
型切換装置T6における前記各第1連通孔H1には、架
台Kに形成された管配設孔147に挿通される排出管1
48〜152が設置されている。そして、前記排出管1
48〜152は、図8に示すように前記第1〜第5の貯
留槽125〜129に各々接続されるようになってい
る。なお、第1〜第5の貯留槽125〜129は、前記
第1の着磁物回収機116と第2の着磁物回収機117
で共通化されている。
【0074】さらに、A型切換装置T1とB型切換装置
T2間、隣接するB型切換装置T2〜T5間、B型切換
装置T5とC型切換装置T6間には、図7に示されるよ
うにそれぞれ独立した複数の管路としての分離筒153
〜157が接続されている。そして、前記各分離筒15
3〜157の外周面には、所定の磁力を発生する第1〜
第5の電磁コイルC1〜C5が設置されている。また、
前記各電磁コイルC1〜C5には第1の着磁物回収機1
16と第2の着磁物回収機117で共通化された図1に
示した電源26(磁力発生手段を構成し、図7には図示
しない。)が接続されている。そして、電源のオン動作
で各電磁コイルC1〜C5には磁力が発生し、オフ動作
で前記各電磁コイルC1〜C5は消磁されるようになっ
ている。
【0075】なお、前記各コイルC1〜C5で発生する
磁力の大きさは、第5の電磁コイルC5(=第4の電磁
コイルC4)>第3の電磁コイルC3(=第2の電磁コ
イルC2)>第1の電磁コイルC1の関係を有してい
る。即ち、前記第1の電磁コイルC1は、強磁性の着磁
物を吸着させるために弱磁力が発生するように構成さ
れ、前記第4,第5の電磁コイルC4,C5は弱磁性の
着磁物を吸着させるために強磁力が発生するように構成
されている。また、前記第2,第3の電磁コイルC2,
C3は、常磁性の着磁物を吸着させるために前記第1の
電磁コイルC1と第4,第5の電磁コイルC4,C5の
中間の磁力(常磁力)を発生するように構成されてい
る。そして、第1の着磁物回収機116に設ける電磁コ
イルC1〜C5の数を発生する磁力が大きいほど多くす
ることで、供給された原料中から着磁物を漏れなく分離
させることができる。また、前記各コイルC1〜C5
は、第1の着磁物回収機116に対する原料の供給側
(配管102側)から順に磁力が大きくなるように設け
られている。
【0076】また、前記分離筒153〜157の外周面
にはスプロケットSが設置されており、図8に示すよう
に同スプロケットSと回転駆動装置158がチェーンC
Hにより連結されている。そのため、回転駆動装置15
8を駆動することで、チェーンCHを介してスプロケッ
トSが回転力を受け、各分離筒153〜157は各別に
回転駆動されるようになっている。
【0077】従って、前記各切換装置T1〜T6の駆動
装置Dが第1の状態になると、図7(a)に示すように
第1の流入管102(第2の流入管103)→各切換装
置T1〜T6の第2連通孔H2→各分離筒153〜15
7→第1の流出管136(第2の流出管137)によっ
て第1輸送路が形成されるようになっている。また、形
成された第1輸送路は、略水平方向に延設され、かつ、
直線的に連通されている。そして、この第1輸送路にお
いて、エアと混合し輸送される原料から着磁物を前記各
電磁コイルC1〜C5に吸着させ、吸着されない非着磁
物を排出する着磁物の分離(分別)回収工程が行われる
ようになっている。
【0078】また、前記各切換装置T1〜T6の駆動装
置Dが第2の状態になると、図7(b)に示すようにA
型切換装置T1の遮蔽板144とC型切換装置T6の遮
蔽板146により、第1の流入管102(第2の流入管
103)及び第1の流出管136(第2の流出管13
7)の端部が塞がれる。そして、B型切換装置T2〜T
5の仕切板145により隣接する分離筒153〜157
に仕切りが設けられるようになっている。従って、副輸
送管120→A型切換装置T1の箱部材SA→分離筒1
53→B型切換装置T2の排出管148で構成される輸
送路、副輸送管121→B型切換装置T2の箱部材SB
→分離筒154→B型切換装置T3の排出管149で構
成される輸送路により第2輸送路が形成される。なお、
同様にして第2輸送路が形成されると、前記両着磁物回
収機116,117には、各5本の第2輸送路が形成さ
れることになる。
【0079】また、前記第2輸送路における各切換装置
T1〜T6の箱部材SA〜SCには、図9に矢印で示す
ようにエア又はエアと混合された着磁物が通過するよう
になっている。即ち、前記箱部材SAでは、副輸送管1
20から供給されたエアが筒体143で分流され、第3
連通孔H3から分離筒153に流出する。また、前記箱
部材SBでは、各副輸送管121〜124からのエアが
筒体143で分流されて各第3連通孔H3から各分離筒
154〜157に流出する。さらに、前記箱部材SBで
は、各副輸送管120〜123からのエアが各分離筒1
53〜156を通過し着磁物と混合された状態で各第4
連通孔H4から流入し、各第1連通孔H1に接続された
排出管148〜151に流出される。また、箱部材SC
では、副輸送管124からのエアが分離筒157を通過
し着磁物と混合された状態で第4連通孔H4から流入
し、第1連通孔H1に接続された排出管152に流出さ
れる。そして、これらの第2輸送路によって各電磁コイ
ルC1〜C5に吸着された着磁物を各貯留槽125〜1
29に排出する着磁物の排出工程が行われるようになっ
ている。
【0080】なお、本実施形態では、前記各分離筒15
3〜157により原料輸送手段Pを構成している。そし
て、前記各切換装置T1〜T6が第1の状態となり前記
第1輸送路が形成されると、前記原料輸送手段Pは前記
各分離筒153〜157が互いに連通した単一の輸送路
構成である第1輸送路状態とされる。また、各切換装置
T1〜T6が第2の状態となり前記前記第2輸送路が形
成されると、前記原料輸送手段Pは前記各分離筒153
〜157が互いに非連通とされた複数の輸送路構成であ
る第2輸送路状態とされる。
【0081】次に、このように構成された着磁物分離回
収システム100において、焼却灰や冷却灰などの原料
から磁力に基づき着磁物を分離回収する態様を図6〜図
9を用いて説明する。なお、本実施形態では、着磁物の
分離回収工程と着磁物の排出工程を前記両着磁物回収機
116,117で交互に行うようになっている。
【0082】まず、原料投入機110の原料を原料輸送
管112を介して前記貯蔵タンク107に貯蔵する。ま
た、調整ダンパー108を開放し、調整ダンパー109
を閉鎖することで、ブロアー104からのエアが第2の
着磁物回収機117側に流出しないようなっている。そ
して、原料供給機105を作動させて原料を第1の流入
管102に順次供給することで、原料はブロアー104
からのエアと混合された状態で前記第1の着磁物回収機
116に輸送される。このとき、第1の着磁物回収機1
16には、図7(a)に示すように各駆動装置Dが第1
の状態となっており、前記第1輸送路が形成されている
と共に、各電磁コイルC1〜C5には電源26のオン動
作により電圧が供給されることで所定の磁束が発生して
いる。また、各分離筒153〜157は、回転駆動装置
158の駆動により回転駆動されている。
【0083】そして、第1の着磁物回収機116におい
て、原料を第1輸送路内に通過させることで着磁物の分
離回収工程が開始する。従って、各分離筒153〜15
7の内周面には、図7(a)において左から順に第1の
電磁コイルC1に強磁性の着磁物が、第2,第3の電磁
コイルC2,C3に常磁性の着磁物が、第4,第5の電
磁コイルC4,C5に弱磁性の着磁物が順次吸着される
ことになる。なお、前記原料中に含まれる非着磁物は各
電磁コイルC1〜C5では吸着されず第1輸送路内を通
過し流出管135を通って前記非着磁物槽141に輸送
される。
【0084】そして、このような動作が連続的に行われ
て、前記各分離筒153〜157の内周面に吸着された
着磁物の量が飽和状態に達すると、前記第1の着磁物回
収機116は着磁物の分離回収工程から着磁物の排出工
程に移行する。即ち、原料供給機105による原料の供
給を停止すると共に、前記調整ダンパー108を閉鎖し
調整ダンパー109を開放する。そして、第1の着磁物
回収機116においては、各駆動装置Dを同時に第1の
状態から第2の状態に作動させることで図7(b)に示
す第2輸送路が瞬時に形成される。また、各電磁コイル
C1〜C5では、電源26のオフ動作により電圧の供給
を停止することで磁力が無効化され、各分離筒153〜
157に吸着された着磁物には、各電磁コイルC1〜C
5による吸着作用が与えられなくなる。
【0085】その後、前記コンプレッサ118から排出
流体輸送管119を介して各副輸送管120〜124に
エアを供給することで、各第2輸送路上の着磁物がエア
と混合された状態で各貯留槽125〜129に輸送され
る。なお、前記A型切換装置T1及びC型切換装置T6
の各遮蔽板144,146により第2輸送路に供給され
たエア(又はエアと混合された着磁物)が第1の流入管
102側及び第1の流出管136側へ流出しないように
なっている。そして、強磁性の着磁物は排出管148か
ら第1の貯留槽125へ、常磁性の着磁物は排出管14
9,150から第2,第3の貯留槽126,127へ、
弱磁性の着磁物は排出管151,152から第4,第5
の貯留槽128,129へ輸送される。
【0086】一方、前記第1の着磁物回収機116によ
る着磁物の分離回収工程が終了すると、続いて、第2の
着磁物回収機117による前記分離回収工程が開始され
る。即ち、調整ダンパー109が開放されることで、前
記ブロアー104からのエアが第2の流入管103に供
給されるようになる。そして、原料供給機106の作動
より貯蔵タンク107に貯蔵されている原料が第2の流
入管103に供給されると、原料はブロアー104から
のエアと混合された状態で前記第2の着磁物回収機11
7に輸送される。このとき、第2の着磁物回収機117
では、図7(a)に示すように各駆動装置Dが第1の状
態になることで前記第1輸送路が形成されると共に、各
電磁コイルC1〜C5には電源26のオン動作による電
圧供給に基づき所定の磁束が発生している。また、各分
離筒153〜157は、回転駆動装置158の駆動によ
り回転駆動されている。そして、前記第2の着磁物回収
機117では、第1の着磁物回収機116と同様に着磁
物の分離回収工程が行われる。また、前記第2の着磁物
回収機117において前記分離回収工程が終了すると、
第1の着磁物回収機116と同様に着磁物の排出工程が
行われる。
【0087】即ち、本実施形態においては、第1の着磁
物回収機116で着磁物の分離回収工程が行われている
間に、第2の着磁物回収機117では着磁物の排出工程
が行われる。そして、以降、第1の着磁物回収機116
と第2の着磁物回収機117が前記分離回収工程と前記
排出工程を交互に繰り返し行うことで所定量の原料から
着磁物の分離回収が行われるようになっている。
【0088】その後、前記第1〜第5の貯留槽125〜
129に貯留された着磁物は無害であるため、各原料供
給機130〜134の作動により各収容容器81に収容
された後、再利用するために出荷される。一方、前記非
着磁物槽141に収容された前記非着磁物は、前記原料
供給機142の作動により電気加熱分解器84に送ら
れ、当該電気加熱分解器84において有害物質が800
℃以上の温度で2秒以上加熱される。その結果、前記非
着磁物に含まれるダイオキシン類の有害物質は加熱分解
され、無害となった最終生成物が再利用されるために出
荷される。
【0089】従って、本実施形態によれば、以下に示す
効果を得ることができる。 (8) 前記両着磁物回収機116,117では3種類
の着磁物と非着磁物を分別して回収している。そのた
め、無害の着磁物を有効に再利用することができると共
に、有害物質を含んだ非着磁物を無害化する処理を容易
に行うことができる。
【0090】(9) 着磁物の排出工程において各切換
装置T1〜T6の駆動装置Dを同時に作動させて第2の
状態とすることで、各着磁物を排出する第2輸送路を形
成している。そのため、分別された着磁物を同時に排出
することができ着磁物の排出工程の効率を向上させるこ
とができる。即ち、各着磁物を1回の着磁物の排出工程
で各貯留槽125〜129に排出することができる。従
って、原料から着磁物を分離回収する作業全体の効率を
向上させ処理コストの削減に貢献できる。
【0091】(10) 原料をエアと混合させて各着磁
物回収機116,117に輸送している。そのため、第
1の実施形態に比して着磁物の吸着効率を高めることが
できると共に、輸送に使用した水などの処理を必要とせ
ず原料から着磁物を分離(分別)回収する作業全体の効
率を向上させ処理コストの削減に貢献できる。また、水
を供給するためのポンプ類が不要となるため、作業に必
要な電力量を低減させることができ低エネルギー化に貢
献できる。
【0092】(11) 着磁物の分離回収工程におい
て、各分離筒153〜157を回転駆動させている。そ
のため、回転駆動をしない場合に比べて各分離筒153
〜157の内周面に吸着される着磁物の量を多くするこ
とができ吸着効率を向上させることができる。
【0093】(12) 前記両着磁物回収機116,1
17において、着磁物の分離回収工程と着磁物の排出工
程を交互に行うようになっている。そのため、前記分離
回収工程で必要な各電磁コイルC1〜C5の電源26を
共通化することができ、着磁物分離回収システムのコス
ト低減に貢献できる。
【0094】(13) 着磁物を排出するための第1〜
第5の貯留槽125〜129を前記両着磁物回収機11
6,117において共通化している。そのため、着磁物
分離回収システムの小型化及びコスト低減に貢献でき
る。
【0095】(14) 各切換装置T1〜T6の箱部材
SA〜SCを駆動装置Dでスライドさせることで第1輸
送路から第2輸送路に切換が行えるようになっている。
そのため、簡単な構造で各切換装置T1〜T6を製造す
ることができ、着磁物分離回収システムのコスト低減に
貢献できる。
【0096】(第3の実施形態)次に、この発明を具体
化した第3の実施形態を図10〜図11に基づいて説明
する。
【0097】図10には、本実施形態における着磁物分
離回収システム159が概略的に示されている。そし
て、前記着磁物分離回収システム159では、第2の実
施形態における着磁物分離回収システム100において
各着磁物回収機116,117を構成する各切換装置T
1〜T6の配列方向が相違している。即ち、前記着磁物
分離回収システム100では、各切換装置T1〜T6を
水平方向(左右方向)に列をなして配置しているのに対
し、本実施形態の着磁物分離回収システム159では、
各切換装置T1〜T6が垂直方向(上下方向)に列をな
して配置している点で相違する。従って、前記着磁物分
離回収システム100は原料が水平方向に輸送される横
配置型のシステムであるのに対し、本実施形態は原料が
垂直方向に輸送される縦配置型のシステムとなってい
る。
【0098】まず、貯蔵タンク107には、各流入管1
02,103に原料を供給するための原料供給機16
0,161(各タイプ2)が設置されている。なお、本
実施形態においては、原料の輸送が自然落下を利用して
行われるため各流入管102,103に原料を供給する
原料供給機160,161としてはタイプ2のロータリ
フィーダーが採用されている。そして、流入管101に
はエアを供給するブロアー104が設置されているが、
同ブロアー104から供給されるエアの流量は前記第2
の実施形態におけるブロアー104からの流量よりも少
なくなっている。即ち、本実施形態では、ブロアー10
4からのエアを原料を輸送する流体として使用しておら
ず、輸送路に付着した原料を払い落とす役割をしてい
る。
【0099】そして、前記第1の流入管102は着磁物
回収手段M8としての第1の着磁物回収機162に、前
記第2の流入管103は着磁物回収手段M8としての第
2の着磁物回収機163に各々接続されている。従っ
て、前記原料供給機160,161から各流入管10
2,103に供給された原料は、自然落下により前記各
着磁物回収機162,163に輸送され、各着磁物回収
機162,163で磁気分離されるようになっている。
なお、本実施形態においては、図10に破線で囲まれた
部分で原料供給手段M1が構成されている。
【0100】また、前記各着磁物回収機162,163
は、図11に示すように各1基のA型切換装置T1及び
C型切換装置T6、4基のB型切換装置T2〜T5の計
6基が上下方向に向かって直線上に等間隔を空けて配置
されている。そして、前記各切換装置T1〜T6は、図
示しない架台に対してボルトなどで固定した状態で立設
されている。従って、各切換装置T1〜T6のケーシン
グ本体C内に収容された箱部材SA〜SCは、各駆動装
置Dにより図10において左右方向に往復移動が可能と
なっている。
【0101】また、各切換装置T1〜T6間には、分離
筒153〜157が接続されており、同分離筒153〜
157の外周面には異なる磁力を発生する第1〜第5の
電磁コイルC1〜C5が設置されている。なお、本実施
形態の着磁物の分離回収工程では、原料が各分離筒15
3〜157内を自然落下を利用して通過するため各分離
筒153〜157を回転駆動させる必要がない。そのた
め、各分離筒153〜157の外周面に第2の実施形態
のようにスプロケットSを設置する必要がなく、各電磁
コイルC1〜C5は各切換装置T1〜T6間に隙間無く
配設することができる。従って、各分離筒153〜15
7の内周面に吸着させる着磁物の量を多くすることがで
き、着磁物の分離(分別)回収の作業効率を向上させる
ことができる。
【0102】また、前記第1の着磁物回収機162には
第1の流出管136が、前記第2の着磁物回収機163
には第2の流出管137が接続されており、両流出管1
36,137には非着磁物を回収する非着磁物回収槽1
64が設置されている。そして、前記非着磁物回収槽1
64には、原料供給機165(タイプ1)が接続されて
おり、当該供給機165の作動により前記非着磁物が流
出管166に供給されるようになっている。また、前記
流出管166に供給された非着磁物は、ブロアー139
の吸引力により集塵機138に送られるようになってい
る。そして、前記集塵機138には、原料供給機140
(タイプ2)が設置され、非着磁物は前記原料供給機1
40を介して非着磁物槽141に送られる。なお、前記
非着磁物槽141に収容された非着磁物には、有害物質
が含まれている。そして、前記非着磁物槽141には原
料供給機142(タイプ2)が設置されており、非着磁
物槽141に送られた非着磁物は、原料供給機142を
介して図1に示した電気加熱分解器84(図6には図示
しない。)に供給される。なお、本実施形態では電気加
熱分解器84により分解手段M6が構成されている。
【0103】従って、各切換装置T1〜T6の駆動装置
Dが第1の状態となると、図11(a)に示すように前
記第2の実施形態と同様に各部材で第1輸送路が形成さ
れる。なお、本実施形態における第1輸送路は、略垂直
方向に延設され、かつ、直線的に連通されている。そし
て、この第1輸送路において、同通路内を落下する原料
から着磁物を前記各電磁コイルC1〜C5に吸着させ、
吸着されない非着磁物を排出する着磁物の分離回収工程
が行われるようになっている。また、各切換装置T1〜
T6の駆動装置Dが第2の状態となると、図11(b)
に示すように前記第2の実施形態と同様に各部材で第2
輸送路が形成される。そして、これらの第2輸送路によ
って各電磁コイルC1〜C5に吸着された着磁物を各貯
留槽125〜129に排出する着磁物の排出工程が行わ
れるようになっている。
【0104】なお、本実施形態でも前記第1の実施形態
と同様に前記各分離筒153〜157により原料輸送手
段Pが構成されている。そして、前記各切換装置T1〜
T6が第1の状態となり前記第1輸送路が形成される
と、前記原料輸送手段Pは前記各分離筒153〜157
が互いに連通した単一の輸送路構成である第1輸送路状
態とされる。また、各切換装置T1〜T6が第2の状態
となり前記前記第2輸送路が形成されると、前記原料輸
送手段Pは前記各分離筒153〜157が互いに非連通
とされた複数の輸送路構成である第2輸送路状態とされ
る。
【0105】次に、このように構成された着磁物分離回
収システム159において、焼却灰や冷却灰などの原料
から磁力に基づき着磁物を分離(分別)回収する態様を
図11を用いて説明する。なお、本実施形態でも前記第
2の実施形態と同様に着磁物の分離回収工程と着磁物の
排出工程が前記両着磁物回収機162,163で交互に
行われるようになっており、基本的な動作態様は同一で
あるため第2の実施形態と重複する説明は省略あるいは
簡略する。
【0106】まず、貯蔵タンク107に貯蔵された原料
が前記原料供給機160の作動により前記第1の流入管
102に供給されると、原料は同流入管102を自然落
下し前記第1の着磁物回収機162に輸送される。この
とき、第1の着磁物回収機162には、図11(a)に
示すように各駆動装置Dが第1の状態となっており、前
記第1輸送路が形成されると共に、各電磁コイルC1〜
C5には電源26のオン動作により電圧が供給されて所
定の磁束が発生している。
【0107】そして、第1の着磁物回収機162に輸送
された原料は、第1輸送路内を通過することで第1の着
磁物回収機162による前記分離回収工程が開始され
る。従って、各分離筒153〜157の内周面には、図
11(a)において上から順に強磁性、常磁性、常磁
性、弱磁性、弱磁性の着磁物が吸着されることになる。
また、非着磁物は第1輸送路内を通過して第1の流出管
136を通って非着磁物回収槽164に回収された後、
非着磁物槽141に輸送される。そして、このような動
作が連続的に行われて、前記各分離筒153〜157に
おける着磁物の量が飽和状態に達すると、第1の着磁物
回収機162は着磁物の分離回収工程から着磁物の排出
工程に移行する。従って、前記第1の着磁物回収機16
2では、各駆動装置Dを同時に第1の状態から第2の状
態に作動させることで図11(b)に示す第2輸送路が
瞬時に形成される。また、各電磁コイルC1〜C5は、
電源26のオフ動作により電圧の供給が停止し磁力が無
効化される。従って、着磁物はコンプレッサ118から
のエアと混合された状態で各貯留槽125〜129に輸
送される。
【0108】一方、前記第1の着磁物回収機162によ
る着磁物の分離回収工程が終了すると、続いて、第2の
着磁物回収機163による前記分離回収工程が開始され
る。即ち、貯蔵タンク107に貯蔵された原料が前記原
料供給機161の作動により前記第2の流入管103に
供給されると、原料は同流入管103を自然落下し前記
第2の着磁物回収機163に輸送される。そして、前記
第2の着磁物回収機163では、前記第1の着磁物回収
機162と同様に前記分離回収工程が行われる。その
後、前記第1〜第5の貯留槽125〜129に貯留され
た着磁物、前記非着磁物槽141に貯留された非着磁物
は、前記第2の実施形態と同様に処理される。
【0109】従って、本実施形態によれば、第2の実施
形態における(8),(9),(12),(13),
(14)の効果に加えて、さらに以下の効果を得ること
ができる。
【0110】(15) 着磁物の分離回収工程におい
て、各第1輸送路に原料を自然落下により通過させるこ
とで原料から着磁物を分離回収している。そのため、ブ
ロアー104からは原料の輸送を可能とする流量のエア
を供給する必要がなく、ブロアー104で消費されてい
る電力量を低減させることができ、低エネルギー化に貢
献できる。
【0111】(16) 貯蔵タンク107に設置された
原料供給機160,161をタイプ2のロータリフィー
ダーとしている。そのため、ロータリーフィーダーが消
費する電力量を低減させることができ、低エネルギー化
に貢献できる。
【0112】(第4の実施形態)次に、この発明を具体
化した第4の実施形態を図12に基づいて説明する。な
お、本実施形態においては、第3の実施形態における各
着磁物回収機162,163に対して改良を加えたもの
であり、システム全体の構成や動作形態は前記着磁物分
離回収システム159と同一となっており重複する説明
は省略あるいは簡略する。以下に、その改良点を記載す
る。
【0113】即ち、図12に示すように、A型切換装置
T1及びB型切換装置T2〜T5において第2連通孔H
2を形成する筒体143の軸中心には、その直径が前記
第2連通孔H2の直径よりも小さい非磁性体の円筒部材
167,168が設置されている。なお、A型切換装置
T1に設置された円筒部材167は、その先端が円錐状
に形成されている。また、前記各分離筒153〜157
の軸中心には、前記円筒部材167,168と同一外径
の円筒部材169が設置されている。そして、着磁物の
分離回収工程において各駆動装置Dが第1の状態となる
と、図12(a)に示されるように前記各円筒部材16
7〜169により1本の円筒体(分流手段)170が形
成される。そのため、第1輸送路の軸中心には原料を通
過させるための輸送路がなく、各分離筒153〜157
の内周面側に複数本の第1輸送路が形成されることにな
る。
【0114】従って、第1の流入管102に供給された
原料は、A型切換装置T1の円筒部材167で分流され
て、各分離筒153〜157の内周面側の第1輸送路を
通過することになる。なお、前記円筒部材167の先端
が円錐状に形成されることで、原料が前記円筒部材16
7の先端に蓄積されることがなく第1輸送路に導くこと
ができるようになっている。そして、前記分離回収工程
において、各電磁コイルC1〜C5の磁力に基づき着磁
物が各分離筒153〜157の内周面に吸着されると共
に、非着磁物は第1の流出管136を通って非着磁物回
収槽164に回収される。また、各分離筒153〜15
7に吸着された着磁物は、着磁物の排出工程において図
12(b)に示すように形成された第2輸送路により各
貯留槽125〜129に排出される。
【0115】従って、本実施形態によれば第3の実施形
態における各効果に加えて、以下に示す効果を得ること
ができる。 (17) 第1輸送路の軸中心に円筒体170を配置
し、各分離筒153〜157の内周面側に複数の第1輸
送路が形成されるようにしている。そのため、各分離筒
153〜157の内周面側の磁力と軸中心側の磁力の差
がなくなり第1輸送路内の磁力が一定化されるため、各
分離筒153〜157における着磁物の吸着率を向上さ
せ着磁物の分離回収の性能を向上させることができる。
【0116】(第5の実施形態)次に、この発明を具体
化した第5の実施形態を図13に基づいて説明する。な
お、本実施形態は、前記第4の実施形態と同一の技術的
思想に基づいており、第3の実施形態における各着磁物
回収機162,163に対して改良を加えたものであ
る。従って、システム全体の構成や動作形態は前記着磁
物分離回収システム159と同一となっており重複する
説明は省略あるいは簡略する。以下に、その改良点を記
載する。
【0117】即ち、図13に示すように、A型切換装置
T1及びB型切換装置T2〜T5において第2連通孔H
2を形成する筒体143の軸中心には、円錐形に形成さ
れた非磁性体の分流部材(分流手段)171〜175が
設置されている。従って、着磁物の分離回収工程におい
て図13(a)に示すように第1輸送路を通過する原料
の内、第1の流入管102の軸中心近傍を通過する原料
は、A型切換装置T1の分流部材171により分離筒1
53の内周面側に分流される。そのため、原料が分離筒
153の内周面近傍を通過することで原料に含まれる着
磁物の吸着率を向上させることができる。そして、分離
筒153で吸着されない原料であって、前記分離筒15
3の軸中心近傍を通過する原料は、B型切換装置T2の
分流部材172により分離筒154の内周面側に分流さ
れる。そのため、原料が分離筒154の内周面近傍を通
過することで原料に含まれる着磁物の吸着率を向上させ
ることができる。
【0118】以下、同様に各B型切換装置T3〜T5の
分流部材173〜175により、原料が各分離筒155
〜157の内周面側に分流されることで、各分離筒15
5〜157における着磁物の吸着率を向上させることが
できる。そして、第1輸送路を通過した非着磁物は、前
記第1の流出管136を通って非着磁物回収槽164に
回収される。また、各分離筒153〜157に吸着され
た着磁物は、着磁物の排出工程において図13(b)に
示すように形成された第2輸送路により各貯留槽125
〜129に排出される。
【0119】従って、本実施形態によれば第3の実施形
態における各効果に加えて、以下に示す効果を得ること
ができる。 (18) A型切換装置T1及びB型切換装置T2〜T
5には、第1輸送路を通過する原料を各分離筒153〜
157の内周面側に分流する分流部材171〜175が
設置されている。そのため、第1輸送路(各分離筒15
3〜157)の軸中心近傍を通過する原料が各分離筒1
53〜157の内周面側に分流されるため、原料に含ま
れる着磁物の吸着率を向上させることができる。従っ
て、着磁物の分離回収の性能を向上させることができ
る。
【0120】(第6の実施形態)次に、この発明を具体
化した第6の実施形態を図14に基づいて説明する。な
お、本実施形態は、第3の実施形態における着磁物分離
回収システム159において、原料を液体(本実施形態
では水)に混合させた原料混合液を第1輸送路に通過さ
せて着磁物を分離回収するようになっている。そして、
その際に最適な各着磁物回収機162,163の構成を
以下に記載する。なお、本実施形態においては、原料混
合液を使用するため、図10に示した着磁物分離回収シ
ステム159の構成の一部に前記第1の実施形態におけ
る構成が採用されている。即ち、図10に示した原料供
給手段M1に変えて第1の実施形態における原料供給手
段M1(選別溶解機1,給水ポンプ2,原料移送ポンプ
4,原料攪拌槽5,原料供給ポンプ6及びバルブ7)が
設置されている。さらに、非着磁物回収槽164には、
第1の実施形態における再生処理手段M7を構成する乾
燥粉砕機91が設置され、当該乾燥粉砕機91により乾
燥粉砕された非着磁物が非着磁物槽141に輸送される
ようになっている。
【0121】そして、図14に示すように、本実施形態
における各着磁物回収機162,163には、前記第4
の実施形態と同様に各円筒部材167〜169が設置さ
れ、前記円筒部材169の外周面には螺旋状羽根176
が配設されている。従って、着磁物の分離回収工程にお
いて各駆動装置Dが第1の状態となると、図14(a)
に示すように前記各円筒部材167〜169により1本
の羽根付円筒体177が形成されるようになっている。
そのため、各着磁物回収機162,163には、前記羽
根付円筒体177により第1輸送路として螺旋状の通路
が形成される。
【0122】このように構成された着磁物分離回収シス
テム159では、前記分離回収工程において原料攪拌槽
5内に貯留された原料混合液が原料供給ポンプ6を介し
て前記第1の流入管102に供給される。すると、前記
原料混合液は、第1の流入管102内を自然落下して第
1の着磁物回収機162に輸送される。そして、前記原
料混合液は、図14(a)に示すように第1輸送路とし
て形成された螺旋状の通路を通過することで、第1の流
入管102を通過する落下速度に比して第1通路内を通
過する落下速度が低速となるように調整される。従っ
て、原料混合液は、各分離筒153〜157の内周面近
傍を螺旋状に通過すると共に、各分離筒153〜157
を通過する時間を長くすることができる。そして、各電
磁コイルC1〜C5の吸着作用により各分離筒153〜
157の内周面には原料混合液に含まれる着磁物が吸着
されると共に、非着磁物のみが混合された原料混合液は
第1の流出管136を介して非着磁物回収槽164に回
収される。
【0123】そして、第1の着磁物回収機162は、着
磁物の排出工程において図14(b)に示す第2輸送路
を形成し、コンプレッサ118からのエアに着磁物が混
合されて各貯留槽125〜129に排出される。その
後、各貯留槽125〜129に貯留された着磁物は第2
の実施形態と同様に処理される。また、非着磁物回収槽
164に回収された原料混合液中の非着磁物は、乾燥粉
砕機91により乾燥粉砕された後、電気加熱分解器84
で有害物質が加熱分解される。
【0124】従って、本実施形態によれば第3の実施形
態における各効果に加えて、以下に示す効果を得ること
ができる。 (19) 羽根付円筒体177により螺旋状の第1輸送
路を形成している。そのため、第1輸送路を通過する原
料混合液の速度を調整することで原料混合液が各分離筒
153〜157を通過する時間を長く確保でき、各電磁
コイルC1〜C5が着磁物を吸着する時間を長くするこ
とができる。また、原料混合液を各分離筒153〜15
7の内周面近傍に通過させることができる。従って、各
分離筒153〜157における着磁物の吸着率を向上さ
せ着磁物の分離回収の性能を向上させることができる。
【0125】なお、前記実施形態は以下のように具体化
して変更することもできる。 ○ 前記第1の実施形態においては、図15に示すよう
に、第1の着磁物回収機11、第1給水ポンプ41、第
1ブロアー45、及び着磁物攪拌槽50等を省略すると
共に、配管64及びバルブ65を非着磁物槽37に接続
するようにしてもよい。この場合には、第2の着磁物回
収機60により原料混合液に含まれる着磁物が3種類の
磁性の異なる着磁物にそれぞれ分別されると共に、吸着
されない非着磁物は非着磁物槽37に回収される。従っ
て、前記第2の着磁物回収機60は、前記第1の実施形
態のように着磁物を分別する機能に加えて、原料混合液
中から着磁物を分離回収(非着磁物を排出)する機能
(第1の着磁物回収機11の機能)も備えることにな
る。そのため、前記第1の実施形態と比較して構成を簡
素化することができる。
【0126】○ 前記第1の実施形態においては、各着
磁物回収機11,60を1基ずつ設けているが、その基
数は特に限定されない。例えば、図16に示すように、
第1の着磁物回収機11を一基設けると共に、第2の着
磁物回収機60を5基設けても良い。即ち、各第2の着
磁物回収機60が順次異なる作業を行うように切換制御
される。第1の着磁物回収機11の作業時間は、第2の
着磁物回収機60の作業時間の5倍であるため、これを
5基の第2の着磁物回収機60により均等化する。さら
に、詳述すると、第1の着磁物回収機11からの第1回
目の着磁物を第1基目の第2の着磁物回収機60に供給
した後、第1の着磁物回収機11で処理された第2回目
の着磁物を第2基目の第2の着磁物回収機60に供給
し、以下順次同様にして、第3〜第5回目の着磁物を第
3基目〜第5基目の第2の着磁物回収機60へと供給す
る。又、各第2の着磁物回収機60の着磁物の種類毎の
選別動作は、それぞ独立して行われ、選別された複数種
の着磁物は各貯留槽76a〜76cに回収される。な
お、図16においては、各動作の切換に必要なバルブ
は、省略されている。従って、第1の着磁物回収機11
の作業時間と5基の第2の着磁物回収機60の作業時間
の調整を行うことができ、分離作業を能率的に行うこと
ができる。
【0127】○ 第1の実施形態において、第1排出流
体供給手段M3と第2排出流体供給手段M4を構成する
第1ブロアー45と第2ブロアー69を省略してもよ
い。 ○ 前記第1の実施形態では、原料の溶液あるいは着磁
物の排出流体として清水を用いたが、これに代えてエア
のみを用いたり、油を用いたりその他の流体を用いたり
してもよい。
【0128】○ 前記第1の実施形態において、第1の
着磁物回収機11及び第2の着磁物回収機60の設置台
数を、1対2〜8基の割合で装設し、第2の着磁物回収
機60を、磁気吸着作業、強弱磁性の異なる複数種の着
磁物を排出する排出作業を順次切り換え可能に構成して
もよい。
【0129】○ 前記第1の実施形態において、分離筒
18A,18Bに前記第4の実施形態における円筒体1
70又は第6の実施形態における羽根付円筒体177を
設けても良い。このようにすれば、原料混合液を前記分
離筒18A,18Bの内周面近傍に通過させることがで
き、着磁物の吸着率を向上させ着磁物の分離回収の性能
を向上させることができる。
【0130】○ 前記第1の実施形態では、第1の着磁
物回収機11に磁力の異なる第1〜第3の電磁コイルC
A〜CCが配置されているが、3種類の電磁コイルCA
〜CCを配置する必要はなく磁力の大きい電磁コイルの
みが配置されていても良い。即ち、例えば、第1の電磁
コイルCAのみが配置されていても良い。
【0131】○ 前記第1の実施形態において、第1〜
第5の電磁コイル21〜25の個数を6以上の磁束密度
の異なる電磁コイルを用いても良い。この場合、114
種類の元素を単体でそれぞれ吸着できるように磁束密度
の異なる多数の電磁コイルを用いるのが望ましい。この
ようにすれば、元素が単体で貯留槽に回収されるので、
その再利用が容易となる。また、3種類の着磁物に分類
する場合、その分類に対応する3個の電磁コイルを設置
しても良い。この場合、電磁コイルにおける分離筒の軸
線方向に対応する幅を長くすることで分離筒に対する着
磁物の吸着面積を大きく確保するようにしても良い。
【0132】○ 前記第2の実施形態では、着磁物の分
離回収工程において分離筒153〜157を回転駆動さ
せているが、略180度揺動(振り子状)させるように
駆動しても良い。また、回転駆動させなくても良い。さ
らに、回転駆動又は揺動させる場合には、各分離筒15
3〜157が必ずしも同じ速度で回転又は揺動する必要
はなく、例えば、吸着される着磁物に併せて分離筒15
3〜157毎に回転又は揺動する速度を変化させても良
い。
【0133】○ 前記第2の実施形態では、各分離筒1
53〜157にスプロケットSが設置されており、同ス
プロケットSと回転駆動装置158がチェーンCHによ
り連結されている。この場合、スプロケットS毎に1台
の回転駆動装置158が設置されていても良いし、1台
の回転駆動装置158が全てのスプロケットSに共通化
されていても良い。
【0134】○ 前記第2の実施形態では、第1輸送路
が略水平方向に延設されているが、例えば、5度〜45
度に傾けて形成しても良い。この場合、第1輸送路を通
過する原料が傾斜を利用して移動するため、原料を混合
させるエアの押し出し力(又は吸引力)を低く設定する
ことができ低エネルギー化に貢献できる。
【0135】○ 前記第2の実施形態のように3種類の
着磁物に分類する場合、3個の電磁コイルを使用するこ
とで2基のB型切換装置T2〜T5を省略することがで
きる。この場合、電磁コイルにおける分離筒の軸線方向
に対応する幅を長くすることで分離筒に対する着磁物の
吸着面積を大きく確保するようにしても良い。
【0136】○ 前記第2の実施形態において、前記第
4の実施形態における円筒体170,前記第5の実施形
態における分流部材171〜175,前記第6の実施形
態における羽根付円筒体177を設置しても良い。
【0137】○ 前記第2〜第6の実施形態では、第1
輸送路が水平方向又は垂直方向に延設されて直線状に形
成されているが、蛇行状あるいは螺旋状に形成しても良
い。なお、分離筒153〜157を回転又は揺動させる
場合には、直線状の分離筒153〜157を配設し、そ
の分離筒153〜157と各切換装置T1〜T6を接続
する管路を曲線状のものとすれば良い。このようにすれ
ば、各着磁物回収機116,117(162,163)
の設置スペースを縮小でき、着磁物分離回収システム1
00,159全体の設置スペースを縮小することができ
る。
【0138】○ 前記第2〜第6の実施形態では、第1
の着磁物回収機116(162),117(163)が
2基配置されているが、例えば、3基以上配置しても良
く、配置する基数は特に限定されない。即ち、基数が増
加すれば着磁物の分離(分別)回収の効率を向上させる
ことができる。
【0139】○ 前記第2〜第6の実施形態では、6基
の輸送通路切換装置T1〜T6を配置し、5個の電磁コ
イルC1〜C5で着磁物の分別回収を行っているが、輸
送通路切換装置T1〜T6の設置数を増やし、電磁コイ
ルの数を増やしても良い。即ち、設置数は特に限定され
ず何基設置していても良く、設置数に併せて電磁コイル
の設置数を適宜変更すれば良い。この場合、磁束密度が
異なる電磁コイルを設置することで着磁物の分類を細分
化できると共に磁気分離効率を向上させることができ
る。なお、設置数を増やす場合には、B型切換装置T2
〜T5の数を増やすことになる。
【0140】○ 前記第2〜第6の実施形態では、機能
の異なる3種類の各切換装置T1〜T6を用いて第1輸
送路及び第2輸送路を形成しているが、前記各切換装置
T1〜T6に変えて、例えば、三方弁などを用いて第1
輸送路及び第2輸送路を形成するようにしても良い。
【0141】○ 前記第2〜第6の実施形態では、A型
切換装置T1を構成する箱部材SAに第1連通孔H1と
第4連通孔H4が形成されているが、これらの各連通孔
H1,H4は箱部材SAに形成されている必要はない。
この場合、箱部材SAの後壁SA3と下壁SA1が遮蔽
手段の役割を果たすことになる。また、C型切換装置T
6を構成する箱部材SCにおいても第3連通孔H3が形
成されている必要はない。この場合、箱部材SCの前壁
SC2が遮蔽手段の役割を果たすことになる。
【0142】○ 前記第5の実施形態では、筒体143
に円錐状の分流部材171〜175を設置したが、断面
円形(球)や断面四角形(四角柱、円柱)で構成された
分流部材を設置しても良い。
【0143】○ 前記第6の実施形態では、原料を水と
混合させた原料混合液を第1輸送路内に通過させている
が、第3の実施形態のように原料のみを通過させても良
い。この場合、図10に示した着磁物分離回収システム
159の構成をそのまま採用することができる。なお、
原料のみの場合、螺旋状の第1輸送路の途中で原料が滞
る可能性があるため、ブロアー104からのエアの流量
を多く設定しエアで原料を混合させて輸送することで原
料をスムーズに通過させることができ好ましい。
【0144】○ 前記各実施形態において、第1の実施
形態における各分離筒18A,18Bの内周面、第2〜
第6の実施形態における各分離筒153〜157の内周
面には、着磁物の吸着量を増加させる突起又は突条が設
けられていても良い。
【0145】○ 前記各実施形態において、磁力発生手
段としての前記第1〜第5の電磁コイル21〜25(第
1〜第5の電磁コイルC1〜C5)を、永久磁石に変え
ると共に、この永久磁石を離間させる磁力無効化手段を
設けるようにしてもよい。
【0146】○ 前記各実施形態において、第1,第2
分離筒18A,18B、あるいは、各分離筒153〜1
57の外周には環状の形状をした電磁コイルCA〜C
C,21〜25,C1〜C5を配設したが、当該電磁コ
イルCA〜CC,21〜25,C1〜C5を図17に示
すように非環状の形状に変更しても良い。なお、図17
(a)〜(d)には、代表して第1分離筒18Aに配設
される電磁コイル180〜185を示しており、前記各
図は第1分離筒18Aの径方向断面図である。即ち、図
17(a)では、断面チャンネル状の電磁コイル180
が前記分離筒18Aに配設されている。また、図17
(b)では、一対の平板状の電磁コイル181,182
が前記分離筒18Aを挟持した状態で左右方向(図17
(b)において)に平行して配設されている。さらに、
図17(c)では、断面U字状の電磁コイル183が前
記分離筒18Aに配設されている。また、図17(d)
では、一対の断面C型の電磁コイル184,185が前
記分離筒18Aを挟持した状態で左右方向(図17
(b)において)に配設されている。そして、前記電磁
コイル180,183に形成された開口186、あるい
は、電磁コイル181,182,184,185で形成
される開口187は、前記分離筒18Aの周方向におい
て、その方向は規定されない。即ち、図17(a),
(c)では開口186が上側を向いているが、例えば、
下側、右側、左側であっても良い。また、図17
(b),(c)では開口187が上下方向に形成されて
いるが左右方向に形成されても良い。そして、このよう
に前記各分離筒18A,18B,153〜157の外周
を非環状の形状で包囲する電磁コイル180〜185を
用いることで、前記各実施形態の電磁コイルCA〜C
C,21〜25,C1〜C5に比して大きい磁力を発生
させることができる。
【0147】次に上記実施形態及び別例から把握できる
請求項に記載した以外の技術的思想について、それらの
効果とともに以下に記載する。 (イ)原料を輸送する流入管及び流出管が接続されるケ
ーシング本体と、同ケーシング本体内に収容され、か
つ、前記流入管及び流出管を連通可能とする連通孔が形
成された箱部材を備え、前記連通孔内には、前記流入管
から輸送された原料を前記流出管の内周面側に分流する
分流手段が設置されている輸送通路切換装置。このよう
に構成すれば、流入管の軸中心近傍を通過している原料
を流出管の内周面側に分流させることができ、原料の通
過位置を簡単に変更することができる。従って、このよ
うに構成された輸送通路切換装置を、例えば、着磁物分
離回収システムで使用する場合には、流出管の外周面側
に配設された電磁コイルなどの磁力発生手段の近傍に原
料を通過させることができ、着磁物の吸着率を向上させ
ることができる。
【0148】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜16の
発明は、工場廃棄液、廃棄物あるいは焼却灰などの原料
に含まれる再利用可能な着磁物を着磁物以外の有害物質
を含む非着磁物から効率よく分別回収することができ
る。
【0149】請求項2記載の発明は、着磁物を磁力発生
手段により磁性の強弱が異なる複数種の着磁物に容易に
分別することができる。請求項3記載の発明は、排出流
体供給手段により管路内へ排出流体を供給して着磁物を
排出することができる。
【0150】請求項4記載の発明は、管路内から着磁物
を排出する際に、着磁物を円滑に排出することができ
る。請求項5記載の発明は、原料から着磁物を分離した
後、更に着磁物を複数種の磁性の強弱の異なる着磁物に
分離することができ、分離精度を向上することができ
る。
【0151】請求項6記載の発明は、着磁物を攪拌溶解
することができ、分別回収手段において着磁物の磁性の
強弱による分別回収をより高精度に行うことができる。
請求項7記載の発明は、他の着磁物回収手段と分別回収
手段における着磁物の分離回収に伴う作業時間を均等化
して能率を向上することができる。
【0152】請求項8記載の発明は、第1輸送路で着磁
物を吸着させた後、複数の第2輸送路で着磁物を排出し
ているため、着磁物の分離回収(分別回収)の作業効率
を向上させることができる。
【0153】請求項9記載の発明は、着磁物を排出する
際に、流入管側及び流出管側に着磁物が流出することが
なく、排出効率を向上させることができる。請求項10
記載の発明は、第1輸送路において連通状態であった複
数の管路を第2輸送路において分岐手段で非連通状態と
しているため、迅速に両通路の切り換えを行うことがで
きる。
【0154】請求項11記載の発明は、原料を圧送気体
と混合させた状態で第1輸送路において着磁物の分離回
収を行っているため、各磁力発生手段への着磁物の吸着
率を向上させることができる。
【0155】請求項12記載の発明は、第1輸送路に原
料を落下させて着磁物の分離回収を行っているため、原
料を第1輸送路内で移動させる、例えば、水や空気など
の流体を必要とせず、着磁物分離回収システムを簡略で
き流体などの後処理を不要とすることができる。
【0156】請求項13記載の発明は、原料を各管路の
内周面近傍に通過させることができるため、各磁力発生
手段の磁力に基づく着磁物の吸着率を向上させることが
できる。
【0157】請求項14記載の発明は、磁力発生手段の
構成を簡素化することができる。請求項15記載の発明
は、発生する磁力を大きくすることができる。請求項1
6記載の発明は、非着磁物に含まれる有害物質を分解手
段により安全に加熱分解して無害化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を具体化した第1の実施形態を示す
着磁物分離回収システムの回路図。
【図2】 同じく、原料から着磁物を分離回収する第1
の着磁物回収機を示す断面図。
【図3】 同じく、着磁物を分別回収する第2の着磁物
回収機を示す断面図。
【図4】 同じく、分別貯留手段の正面図。
【図5】 同じく、着磁物の分離回収作業の工程を示す
工程図。
【図6】 第2の実施形態を示す着磁物分離回収システ
ムの回路図。
【図7】 同じく、着磁物を分別回収する第1,第2の
着磁物回収機を示す断面図。
【図8】 同じく、2基の着磁物回収機が並設された状
態を示す断面図。
【図9】 同じく、着磁物回収機を構成する各箱部材を
示す断面図。
【図10】 第3の実施形態を示す着磁物分離回収シス
テムの回路図。
【図11】 同じく、着磁物を分別回収する第1,第2
の着磁物回収機を示す断面図。
【図12】 第4の実施形態に係る着磁物を分別回収す
る第1,第2の着磁物回収機を示す断面図。
【図13】 第5の実施形態に係る着磁物を分別回収す
る第1,第2の着磁物回収機を示す断面図。
【図14】 第6の実施形態に係る着磁物を分別回収す
る第1,第2の着磁物回収機を示す断面図。
【図15】 着磁物分離回収システムの別形態を示す略
体回路図。
【図16】 着磁物分離回収システムの別形態を示す略
体回路図。
【図17】 非環状の形状に形成された電磁コイルを示
す断面図。
【符号の説明】
C1〜C5…磁力発生手段を構成する第1〜第5の電磁
コイル、M1…原料供給手段、M2,M8…着磁物回収
手段、M3…第1排出流体供給手段(排出流体供給手
段)、M5…分別貯留手段、M6…分解手段、P…原料
輸送手段(分離筒153〜157を含んで構成され
る。)、T1〜T6…輸送通路切換手段としての輸送通
路切換装置、11…第1の着磁物回収機(他の着磁物回
収手段11)、18A…管路としての第1分離筒、18
B…管路としての第2分離筒、21〜25…磁力発生手
段を構成する第1〜第5の電磁コイル、26…磁力発生
手段を構成する電源、28a〜28e…磁力無効化手段
としてのスイッチ、50…攪拌槽、60…第2の着磁物
回収機(着磁物回収手段M2,分別回収手段)、76a
〜76c…分別貯留手段を構成する第1〜第3の貯留
槽、84…電気加熱分解器(分解手段M6)、101…
流入管、116,162…第1の着磁物回収機(着磁物
回収手段M8)、117,163…第2の着磁物回収機
(着磁物回収手段M8)、125〜129…分別貯留手
段を構成する第1〜第5の貯留槽、135…流出管、1
44,146…遮蔽手段としての遮蔽板、145…分岐
手段としての仕切板、153〜157…管路としての分
離筒、170…分流手段としての円筒体、171〜17
5…分流手段としての分流部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 1/00 601 B09B 5/00 L

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着磁物を含んだ原料を供給する原料供給
    手段(M1)と、 当該原料供給手段(M1)により供給される前記原料か
    ら磁力に基づき前記着磁物を分離回収する着磁物回収手
    段(M2,M8)と、 前記着磁物回収手段(M2,M8)により分離回収され
    た前記着磁物を分別して貯留する分別貯留手段(M5)
    とを備えたことを特徴とする着磁物分離回収システム。
  2. 【請求項2】 前記着磁物回収手段(M2)には、前記
    着磁物を磁性の強弱が異なる複数種の着磁物に分別する
    分別回収手段(60)が少なくとも備えられており、 前記分別回収手段(60)は、原料を移動させるための
    管路(18B)と、 当該管路(18B)の外周に配設され、かつ原料に含ま
    れる着磁物を管路(18B)の内周面に区分けして吸着
    するための強弱の磁力を発生させる複数の磁力発生手段
    (21〜25,26)と、 前記各磁力発生手段の磁力を各別に無効化する磁力無効
    化手段(28a〜28e)とから構成されている請求項
    1に記載の着磁物分離回収システム。
  3. 【請求項3】 前記分別回収手段(60)には、前記磁
    力を無効化した状態において、管路(18B)の内周面
    に吸着されていた強弱磁性の異なる複数種の着磁物を前
    記分別貯留手段(M5)へ分別して排出するための流体
    を供給する排出流体供給手段(M4)が備えられている
    請求項2に記載の着磁物分離回収システム。
  4. 【請求項4】 前記分別回収手段(60)の管路(18
    B)は、着磁物を磁力により吸着する際には、横向きに
    保持され、前記排出流体供給手段(M4)により着磁物
    を排出する際には、排出方向下流側が下となる傾斜状態
    に切り換えられるように構成されている請求項3に記載
    の着磁物分離回収システム。
  5. 【請求項5】 前記分別回収手段(60)の管路(18
    B)の上流側には、他の着磁物回収手段(11)が備え
    られており、前記分別回収手段(60)は、前記他の着
    磁物回収手段(11)で分離回収された着磁物を磁性の
    強弱が異なる複数種の着磁物にそれぞれ分別する請求項
    2〜請求項4のうちいずれか一項に記載の着磁物分離回
    収システム。
  6. 【請求項6】 前記他の着磁物回収手段(11)と前記
    分別回収手段(60)との間には、前記他の着磁物回収
    手段(11)から送出された着磁物からなる原料を攪拌
    する攪拌槽(50)が設けられている請求項5に記載の
    着磁物分離回収システム。
  7. 【請求項7】 前記他の着磁物回収手段(11)の設置
    台数が一基に対して、前記分別回収手段(60)の設置
    台数は複数基に設定され、前記分別回収手段(60)
    は、磁気吸着作業、強弱磁性の異なる複数種の着磁物を
    排出する排出作業を順次切り換え可能に構成されている
    請求項5又は請求項6に記載の着磁物分離回収システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記着磁物回収手段(M8)は、 原料を移動させるための独立した複数の管路(153〜
    157)を含み、各管路(153〜157)が互いに連
    通した単一の輸送路構成とされる第1輸送路状態と、各
    管路(153〜157)が互いに非連通とされて複数の
    輸送路構成とされる第2輸送路状態とを形成し得る原料
    輸送手段(P)と、 前記各管路(153〜157)の外周に配設され、か
    つ、原料に含まれる着磁物を前記各管路(153〜15
    7)の内周面に吸着するために磁力を発生させる複数の
    磁力発生手段(C1〜C5,26)と、 前記原料輸送手段(P)について前記第1輸送路状態と
    第2輸送路状態とを選択して切り換え可能とする複数の
    輸送通路切換手段(T1〜T6)とを備えた請求項1に
    記載の着磁物分離回収システム。
  9. 【請求項9】 前記各輸送通路切換手段(T1〜T6)
    のうち、 前記原料輸送手段(P)の最上流側に位置する前記輸送
    通路切換手段(T1)には、前記第2輸送通路状態が形
    成されたとき前記最上流側を遮蔽する遮蔽手段(14
    4)と、 前記原料輸送手段(P)の最下流側に位置する前記輸送
    通路切換手段(T6)には、前記第2輸送通路状態が形
    成されたとき前記最下流側を遮蔽する遮蔽手段(14
    6)とを備えた請求項8に記載の着磁物分離回収システ
    ム。
  10. 【請求項10】 前記各輸送通路切換手段(T1〜T
    6)のうち、前記原料輸送手段(P)の最上流側及び最
    下流側以外に位置する前記輸送通路切換手段(T2〜T
    5)には、前記第2輸送通路状態が形成されたとき前記
    各管路(153〜157)毎に着磁物の排出を可能とす
    る分岐手段(145)を備えた請求項9に記載の着磁物
    分離回収システム。
  11. 【請求項11】 前記複数の輸送通路切換手段(T1〜
    T6)は、略水平方向に列をなして配置されており、前
    記第1輸送路に原料を圧送気体と混合した状態で供給し
    て着磁物の分離回収を行う請求項8〜請求項10のうち
    いずれか一項に記載の着磁物分離回収システム。
  12. 【請求項12】 前記複数の輸送通路切換手段(T1〜
    T6)は、略垂直方向に列をなして配置されており、前
    記第1輸送路に前記原料を落下させて着磁物の分離回収
    を行う請求項8〜請求項10のうちいずれか一項に記載
    の着磁物分離回収システム。
  13. 【請求項13】 前記輸送通路切換手段(T1〜T5)
    には、原料を前記管路(153〜157)の内周面側に
    向かって分流させる分流手段(170〜175)を備え
    た請求項8〜請求項12のうちいずれか一項に記載の着
    磁物分離回収システム。
  14. 【請求項14】 前記磁力発生手段(21〜25,C1
    〜C5,26)は、少なくとも弱磁性、常磁性及び強磁
    性の着磁物をそれぞれ分別して吸着するように配設され
    た強磁力、常磁力及び弱磁力を発生するための複数の電
    磁コイル(21〜25,C1〜C5)と、その電源(2
    6)とにより構成される請求項2〜請求項13のうちい
    ずれか一項に記載の着磁物分離回収システム。
  15. 【請求項15】 前記電磁コイル(21〜25,C1〜
    C5)は、前記管路(18A,153〜157)の外周
    を非環状の形状で包囲するように構成されている請求項
    14に記載の着磁物分離回収システム。
  16. 【請求項16】 前記着磁物回収手段(M2,M8)に
    は、分離回収された着磁物から分離された非着磁物を加
    熱分解して無害化するための分解手段(M6)が備えら
    れている請求項1〜請求項15のうちいずれか一項に記
    載の着磁物分離回収システム。
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