JP2001337011A - 部品特定方法および部品特定装置 - Google Patents

部品特定方法および部品特定装置

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JP2001337011A
JP2001337011A JP2000155840A JP2000155840A JP2001337011A JP 2001337011 A JP2001337011 A JP 2001337011A JP 2000155840 A JP2000155840 A JP 2000155840A JP 2000155840 A JP2000155840 A JP 2000155840A JP 2001337011 A JP2001337011 A JP 2001337011A
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resonance frequency
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Kazuhisa Morita
和久 森田
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物中の取り付けが不完全な部品を迅速且
つ高効率的に特定する。 【解決手段】 複数の部品から構成される構造物である
被測定品1に関する部品情報が予め記憶されたデータベ
ース部2と、該部品情報に基づいて部品の共振周波数に
ついての情報である理論共振情報を生成する振動生成部
3と、被測定品1に試験的に振動を与える加振器7と、
被測定品1に生じる振動を検出する加速度計9と、加速
度計9により検出された振動に基づく実測共振情報と前
記理論共振情報とを比較することにより、取り付けが不
完全な部品を特定する共振解析部6とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物を構成する
複数の部品の中から取り付けが不完全な部品を特定する
ための方法及び装置に関し、特に、ネジの締め付け不良
や接着不良その他の取付不良が発生している部品を特定
するための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の部品や装置を組み立てて製造され
る工業製品は、一般に組立工程の終了後に製品検査を経
て合格したもののみが出荷される。複数の部品を組み立
てるために例えばネジが用いられている場合、検査工程
では該ネジが緩むことなく確実に締結されているか否か
も検査される。このような検査は、人手により1つ1つ
確認し、あるいは製品が可動部などの振動発生源を有す
る場合には実際に運転してみて、ビビリ音(部品が小刻
みに振動することによって生じる音)などの異音が発生
していないかを作業者の耳で確認することにより行われ
ているのが現状である。
【0003】しかし、近時における工業製品はその部品
点数が数千点を超えることもめずらしくなく、しかも小
型で精密になってきているため、かかる検査工程で必要
とされる工数(負荷)が増大している。特に、CAM
(computer-aided manufacture)システムなどの採用に
より、組立工程の全部又は一部が自動化されている場合
には、プログラムを含む各種の設定に僅かなミスがある
と、ネジの締結不足などのために取り付けが不十分とな
っている部品を含む製品が大量に製造されてしまうた
め、検査工程で必要とされる工数が相乗的に増大してし
まうことがある。また、ネジが僅かに緩んでいるような
場合には、作業者の耳による確認作業では判別できない
場合があるとともに、異音が確認できた場合であって
も、構成部品のうちのどの部品が原因となっているかを
特定することは容易な作業ではなかった。
【0004】また、出荷時の検査工程では性能・機能的
に問題ないとされて製品として出荷され、ユーザによる
実際の使用に供されている場合でも、経時的にネジが緩
んでしまう場合がある。このような場合、かかる製品の
ユーザが異音などを認識して、そのための対策を講じる
ことになるが、この場合にも構成部品のうちのどの部品
が緩んでいるのかを特定するまでに多くの工数や時間を
要し、場合によっては特定できない場合もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
構造物中の取り付けが不完全である不良部品を特定する
作業には、多くの工数・時間を要するとともに、検査ミ
スが生じることがあるという問題があった。また、装置
を実際に運転することにより生じることがある異音は、
かかる運転に伴い生じる振動に対して該当する部品が共
振することにより発生するものであることが多いため、
当該部品の固有振動数との関係で異音が生じないことが
あり、そのような場合には不良部品を発見することがで
きないことがあるとともに、静的な構造物の場合にはそ
の方法自体を採用できないという問題あった。
【0006】本発明は、このような実状に鑑みてなされ
たものであり、構造物中の取り付けが不完全な部品を迅
速且つ高効率的に特定することができる部品特定方法及
び部品特定装置を提供することを目的としている。
【0007】また、作業工数が少なく、品質の良好な露
光装置を製造するための方法を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】以下、この項に示す説明
では、本発明を、実施形態を表す図面に示す参照符号に
対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら
参照符号を付した図面に示す部材等に限定されるもので
はない。
【0009】上記目的を達成するための本発明の部品特
定方法は、複数の部品から構成される構造物(1)に試
験的に振動を与える加振ステップと(ST3,ST1
2)、前記構造物に生じる振動を検出する検出ステップ
と(ST4,ST13)、当該検出された振動を解析す
る解析ステップと(ST7,ST15)、を備えたこと
を特徴とする。
【0010】また、上記目的を達成するための本発明の
部品特定装置は、複数の部品から構成される構造物
(1)に関する部品情報が予め記憶された記憶装置
(2)と、前記部品情報に基づいて該部品の共振周波数
についての情報である理論共振情報を生成する生成装置
(3)と、前記構造物に試験的に振動を与える加振装置
(4,7,8)と、前記構造物に生じる振動を検出する
検出装置(5,9,10)と、前記検出装置により検出
された振動に基づく実測共振情報と前記理論共振情報と
を比較することにより、取り付けが不完全な部品を特定
する解析装置(6)と、を備えたことを特徴とする。
【0011】構造物を構成する一部の部品にネジの緩み
などに起因した取付不良が生じている場合に、外力の振
動数がそのような取り付けが不完全な部品の固有振動数
に接近しているとき、共振(共鳴)を生じて振動の振幅
が大きくなる。従って、該構造物に生じる振動を解析し
て共振周波数を見つけだすことにより、どの部品に取付
不良が生じているかを容易に特定することができる。本
発明はかかる原理に基づいて構成されたものである。
【0012】また、上記目的を達成するための本発明の
露光装置の製造方法は、上記本発明の部品特定方法を用
いて、マスクを介してエネルギービームで感応物体を露
光する露光装置の少なくとも1つの構造物を検査する工
程を含むことを特徴とする。本発明の製造方法によれ
ば、検査工程で取付不良が生じている部品を容易且つ確
実に特定することができるので、製造に要する作業工数
を低減することができるとともに、品質の良好な露光装
置を製造することができるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の実施形態に係る
部品特定装置の全体構成を示すブロック図、図2(A)
は構造物についての実測共振周波数情報を示す図、図2
(B)〜(D)は該構造物を構成する各部品についての
理論共振周波数情報を示す図である。
【0014】この部品特定装置は、構造物を構成する複
数の部品の中にネジの緩み等によって取付不良が生じて
いる不良部品が存在しているか否かを検査するととも
に、該構造物を構成する複数の部品の中からそのような
取付不良が生じている不良部品を特定するための装置で
ある。
【0015】図1において、1は検査対象となる被測定
品(構造物)である。被測定品1としては、特に限定さ
れず、2以上の部品が結合して構成される部材や装置で
あればよく、部品を取り付ける方法としては、ネジ、ボ
ルトとナット、リベットなどの締結手段を用いて取り付
ける場合のみならず、そのような手段を使わずに、溶
接、接着、嵌合等により取り付ける場合が含まれる。一
例としては、マスクのパターンの像を感光基板上に露光
転写する露光装置を構成する各種の装置(レンズ等の光
学部材を保持した鏡筒、マスクや感光基板を保持するテ
ーブル、該テーブルを移動するステージ装置、筐体、そ
の他の部材や装置)を挙げることができる。
【0016】この部品特定装置は、図1に示されている
ように、部品情報データベース部(記憶装置)2、振動
生成部(生成装置)3、振動伝達部4、共振受信部5、
及び共振解析部(解析装置)6を備えている。さらに、
この部品特定装置は、加振装置として加振器7及びスピ
ーカ8、検出装置として加速度計9及び集音マイク10
を備えている。
【0017】部品情報データベース部2は、具体的には
コンピュータシステムの記憶装置内に構築されたデータ
の集合であり、被測定品1を構成する全ての(又は主要
な)部品のそれぞれについての該部品に関する情報であ
る部品情報が設定されて構成されている。この部品情報
には、該部品の材質、形状(各部の寸法)等の該部品の
共振周波数(固有振動数)を理論的に算出するために必
要なデータが含まれる。部品情報としては、被測定品1
を構成する各部品がCADシステム等の設計支援システ
ムを用いて設計されているような場合には、そのような
設計データ(CADデータ)を流用することができる。
また、部品情報データベース部2は、この部品特定装置
に固有のものとして具備する必要はなく、上述したCA
Dシステム等の他のシステムに具備されたものをLAN
等の通信回線で接続して用いるようにすることができ
る。
【0018】振動生成部3は、部品情報データベース部
2を検索し、被測定品1を構成する全ての(又は主要
な)部品についての部品情報を読み出すとともに、予め
決められた抽出ルールに従って、該当しそうな部品(取
付不良となる可能性のある部品あるいは可能性の高い部
品)を抽出し、抽出したそれぞれの部品についての部品
情報から該部品の理論的な共振周波数を算出する。
【0019】この場合における抽出ルールは、例えば、
この部品特定装置を用いてネジの緩みに起因する取り付
けが不完全な不良部品を特定する場合には、ネジ以外の
固定方法によって取り付けられている部品を除くことを
内容とするルールである。各部品について算出された全
ての共振周波数は、それぞれ理論共振周波数情報(理論
共振情報)として振動伝達部4に送られる。なお、算出
される共振周波数は可聴範囲に限られない。
【0020】振動伝達部4は、オペレータによる選択に
応じて、加振器7を制御して該加振器7上に載置又は固
定された被測定品1に直接的に振動を与え、あるいはス
ピーカ8から音波(可聴音に限定されない)を放射して
音響的に(間接的に)被測定品1に振動を与える。直接
的に加振する場合には、振動伝達部4は、振動生成部3
から送られた理論共振周波数情報に基づいて加振器7を
制御し、それらに含まれる全ての共振周波数の振動を重
畳した振動エネルギーを発生して被測定品1に振動を与
える。間接的に加振する場合には、振動生成部3から送
られた理論共振周波数情報に基づいてそれらに含まれる
全ての共振周波数の振動を重畳した振動エネルギーの音
波に変換し、被測定品1の周辺空間にスピーカ8によっ
て音響的に放射することにより、被測定品1に非接触で
振動を与える。
【0021】被測定品1を加振器7により直接的に接触
して加振するか、スピーカ8を介して被接触で加振する
かの選択は、被測定品1の設置状態や傷付けを嫌うか等
の条件によって選択することができる。
【0022】振動生成部3の機能、後述する共振解析部
6の機能、及び振動伝達部4の一部の機能は、具体的に
はコンピュータシステムの記憶装置に格納されたプログ
ラム(部品特定プログラム)をコンピュータシステムの
制御装置(MPU)が実行することにより実現される。
【0023】各部品についての共振周波数による振動を
含む振動が与えられた被測定品1では、被測定品1を構
成する部品のうちネジの緩みによる取付不良が生じてい
る部品のみが共振(共鳴)を始めることになる。
【0024】被測定品1に生じる該共振によって増幅さ
れた振動成分(以下、共振周波数成分という)を含む振
動は、オペレータによる選択に応じて、被測定品1に加
速度計9が取り付けられている場合には該加速度計9に
より直接的に、加速度計9が取り付けられていない場合
には集音マイク10により音響的に(間接的に)検出さ
れ、共振受信部5に送られる。加速度計9と集音マイク
10のいずれを用いるかの選択は、上述した加振器7と
スピーカ8の選択の場合と同様である。共振受信部5で
は、加速度計9又は集音マイク10による検出信号を処
理して前述した理論共振周波数情報に対応する実測共振
周波数情報を生成し、共振解析部6に送る。
【0025】共振解析部6では、振動生成部3で生成し
た理論共振周波数情報と共振受信部5から送られた実測
共振周波数情報とを比較・解析し、実測共振周波数情報
に含まれている共振周波数成分に対応する共振周波数を
有する理論共振周波数情報を選定する。この理論共振周
波数情報に対応する部品が取り付けが不完全が不良部品
ということになる。
【0026】なお、実測共振周波数情報に共振周波数成
分が存在するが顕著に現れていないような場合や該共振
周波数成分が複数存在してそれらの区別が明確でないよ
うな場合には、該当する可能性が高いと推定される順番
にいくつかを選定し、あるいは該当する可能性の小さい
ものを除外して、前回よりも小数の部品についての理論
共振周波数情報に基づいて被測定品1を加振して、上述
した一連の処理を繰り返し実施することにより、除々に
部品を絞り込むようにすることができる。
【0027】実測共振周波数情報に含まれる共振周波数
成分に対応する理論共振周波数情報が存在しないか、全
く特定できないような場合には、振動生成部3及び振動
伝達部4により、理論共振周波数情報に基づく加振を行
うことに代えて、以下のようにすることができる。即
ち、予め決められた所定の範囲の周波数帯でスイープし
ながら(該周波数帯の低い方から高い方へ、あるいは高
い方から低い方へ向かって除々に振動の周波数を変更し
つつ)被測定品1を加振して、実測共振周波数情報を得
るようにすることができる。かかる周波数帯の所定の範
囲は、共振周波数が最も低い部品の共振周波数と最も高
い部品の共振周波数を含むような範囲に設定される。上
述した説明は、理論共振周波数情報に基づく加振を行っ
た後にスイープしながらの加振を行うようしたが、理論
共振周波数情報に基づく加振を行わずに始めからスイー
プしながら加振して実測共振周波数情報を得るようにし
てもよい。
【0028】なお、実測共振周波数情報中に共振周波数
成分が複数存在する場合には、複数の部品が取付不良と
なっている可能性がある。実測共振周波数情報中に共振
周波数成分が全く存在しない場合には、取付不良が生じ
ている部品は無いものと推測される。
【0029】ここで、一例として、図2(A)に被測定
品1が3つの部品を含む場合における実測共振周波数情
報を示し、図2(B)〜図2(D)にそれぞれの部品に
ついての理論共振周波数情報を示す。各図において、横
軸は振動の周波数であり、縦軸は減衰率である。図2
(B)〜図2(D)に示す理論共振周波数情報おいて、
振動を示す折れ線の中で他の部分に比較して振幅が大き
い部分が当該部品の理論的な共振周波数(帯)である。
図2(A)に示す実測共振周波数情報において、振動を
示す折れ線には、かかる3つの部品についての全ての共
振周波数に対応する共振周波数成分が存在することが理
解される。この場合には、当該3つの部品全てが取付不
良となっている不良部品として特定されることになる。
【0030】図3は本実施形態の部品特定装置を用いて
部品特定処理を行う場合の処理の一例を示すフローチャ
ートである。例えば、露光装置等の工業製品の運転中等
において、ビビリ音が発生した場合にこの処理を開始す
る(ST1)。ビビリ音の原因となっている不要共振し
ている部品(不良部品)の見当が全くつかない場合には
ST2に進んで部品の絞り込みを実施した後にST10
に進み、ある程度見当がついている場合には直接ST1
0に進む。
【0031】ST2に進んだ場合には、被測定品として
の製品を加振するため、全周波数(予め決められた所定
の範囲の周波数帯)をスイープしながらスピーカ8から
音波を放射して(ST3)、製品から発生している共振
音を集音マイク10で集音し(ST4)、集音結果(実
測共振周波数情報)を付属の記憶装置に記憶する(ST
5)。これらの処理と並行して、部品データベース部2
から当該製品を構成する全部品についての部品情報を読
み出して、該部品情報から全部品についての共振周波数
情報を理論的に計算して、同じく付属の記憶装置に理論
共振周波数情報として記憶する(ST6)。次いで、S
T5で記憶した集音結果としての実測共振周波数情報と
ST6で算出・記憶した各部品についての理論共振周波
数情報とを順次比較して(ST7)、不要に共振してい
る部品である可能性の高いものを求め、これにより部品
の絞り込みが完了するので(ST8)、ST10にジャ
ンプする(ST9)。
【0032】不要に共振している不良部品がある程度絞
り込めている場合にはST10に進み、部品情報データ
ベース部2から該絞り込んだ部品についての部品情報を
読み出して、該部品情報からそれらについての共振周波
数情報を理論的に計算して、付属の記憶装置に理論共振
周波数情報として記憶する(ST11)。ST2〜ST
9を経由した場合には、ST6で既に共振周波数情報の
計算は済んでいるので、このST11は省略することが
できる。
【0033】次いで、絞り込んだ部品についての理論共
振周波数情報に基づいて、各部品の共振周波数を含む音
波をスピーカから放射し(ST12)、製品から発生し
ている共振音を集音マイクで集音し(ST13)、集音
結果(実測共振周波数情報)を付属の記憶装置に記憶す
る(ST14)。次いで、ST14で記憶した実測共振
周波数情報とST11で算出・記憶した絞り込んだ各部
品についての理論共振周波数情報とを順次比較して合致
するものを求め(ST15)、これにより共振している
部品が特定される(ST16)。最後に、特定された部
品を修理(ネジが緩んでいる場合には強固に締め込み)
あるいは部品を交換し(ST17)、これにより製品の
ビビリ音が解消される(ST18)。
【0034】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。従って、
上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的
範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0035】例えば、上述した実施形態では、部品情報
データベース部2の部品情報に基づいて、被測定品1を
構成する部品についての理論共振周波数情報を算出する
ようにしているが、該部品情報としてそのような共振周
波数情報を予め設定しておけば、かかる演算処理を実施
しなくても済むので高効率的である。この場合の共振周
波数情報としては、同様に演算によって理論的に算出し
てもよいが、実験的に求めてもよい。
【0036】加振装置としての加振器7とスピーカ8
(アンプ等の振動伝達部4の一部を含む)は両方を設け
る必要はなくいずれか一方のみでよい。検出装置として
の加速度計9と集音マイク10(アンプ等の共振受信部
5の一部を含む)は同じくいずれか一方のみでよい。ス
ピーカ8と集音マイク10を組み合わせて具備した部品
特定装置は、被測定品1をそのままの状態として、部品
特定装置を被測定品1の近くまで運んで検査することが
できるので、被測定品1が大型であったり本体から取り
外しができなくて移動できないような場合に好適であ
る。
【0037】また、加振器7と加速度計9を組み合わせ
て具備した部品特定装置は、例えば、被測定品1が小型
で同じものが複数ある場合に、全てを加振器7に固定し
て各被測定品1にそれぞれ加速度計9を取り付けること
により、一度に複数の被測定品1を検査するようにでき
る点で有利であるといえる。スピーカ8と加速度計9、
あるいは加振器7と集音マイク10の組み合わせであっ
ても勿論よい。
【0038】なお、デバイス製造工程、特にフォトリソ
グラフィ工程で用いられる露光装置は、光源からの露光
用照明光(エネルギービーム)をレチクル(マスク)に
照射する照明光学系、及びレチクルから出射する照明光
をウエハ(感応物体)上に投射する投影光学系などを有
する。投影光学系は、複数(例えば3つ)の防振パッド
で支持されるコラムに固定され、このコラム上にフレー
ムを介してレチクルステージが配置されるとともに、ウ
エハステージが配置されるベースがこのコラムに吊り下
げられている。さらに照明光学系は、例えばレチクル上
の照明領域を規定する視野絞りを境として、可動光学素
子やオプティカルインテグレータなどを含む第1光学系
と、この視野絞りやコンデンサーレンズ系などを含む第
2光学系とに分割され、第1光学系は前記コラムとは別
に設けられるフレームに固定され、第2光学系は前記コ
ラム上に固定される。そして、照明光学系、又は投影光
学系は、これらを構成する複数のレンズやミラー等の光
学素子が組み込まれた鏡筒、その他のモジュールないし
ユニットを備えて構成される。
【0039】本発明の部品特定方法は、このような鏡
筒、その他のモジュールやユニット、該鏡筒などを保持
するためのコラム又はフレーム、該鏡筒などを組み付け
た状態のコラム又はフレーム、レチクルステージやウエ
ハステージ、これらを構成するモジュールやユニット、
レチクルステージが配置されたコラム、ウエハステージ
が組み込まれたコラムなどの検査工程に適用することが
できる。要するに、露光装置を構成する複数のモジュー
ル(構造体)だけでなく、それらを組み合わせた構造体
に対する検査工程にも本発明の部品特定方法を適用する
ことができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
被測定品に振動を与えて該被測定品に生じる振動を検出
・解析することによって該構造物中で共振する部品を見
つけるようにしたので、取り付けが不完全な部品を特定
するために要していた工数や時間を大幅に減少すること
ができるという効果がある。また、取り付けが不完全な
部品の特定の確実性も向上することができるという効果
がある。
【0041】さらに、露光装置の検査工程で取付不良が
生じている部品を容易且つ確実に特定することができる
ので、露光装置の製造に要する作業工数を低減すること
ができるとともに、品質の良好な露光装置を製造するこ
とができるという効果も達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る部品特定装置の全体
構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施形態の共振周波数情報を示す図
あり、(A)は実測共振周波数情報を、(B)〜(D)
は理論共振周波数情報を示している。
【図3】 本発明の実施形態に係る部品特定装置を用い
た部品特定処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1… 被測定品(構造物) 2… 部品情報データベース部(記憶装置) 3… 振動生成部(生成装置) 4… 振動伝達部(加振装置) 5… 共振受信部(検出装置) 6… 共振解析部(解析装置) 7… 加振器(加振装置) 8… スピーカ(加振装置) 9… 加速度計(検出装置) 10… 集音マイク(検出装置)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の部品から構成される構造物に試験
    的に振動を与える加振ステップと、 前記構造物に生じる振動を検出する検出ステップと、 当該検出された振動を解析する解析ステップと、を備え
    たことを特徴とする部品特定方法。
  2. 【請求項2】 前記構造物を構成する部品に関する部品
    情報に基づいて、該部品の共振周波数についての情報で
    ある理論共振情報を生成する生成ステップをさらに備
    え、 前記加振ステップでは前記理論共振情報に基づいて振動
    を与えることを特徴とする請求項1に記載の部品特定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記構造物を構成する部品に関する部品
    情報に基づいて、該部品の共振周波数についての情報で
    ある理論共振情報を生成する生成ステップをさらに備
    え、 前記加振ステップでは所定の範囲で周波数を逐次的に変
    更しながら振動を与えることを特徴とする請求項1に記
    載の部品特定方法。
  4. 【請求項4】 前記解析ステップでは、前記検出ステッ
    プで検出された振動に基づく実測共振情報と前記理論共
    振情報とを比較することにより、取り付けが不完全な部
    品を特定することを特徴とする請求項2又は3に記載の
    部品特定方法。
  5. 【請求項5】 前記加振ステップでは前記構造物に接触
    して直接的に振動を与えることを特徴とする請求項1に
    記載の部品特定方法。
  6. 【請求項6】 前記加振ステップでは前記構造物に接触
    することなく音響的に振動を与えることを特徴とする請
    求項1に記載の部品特定方法。
  7. 【請求項7】 前記検出ステップでは前記構造物に接触
    して直接的に振動を検出することを特徴とする請求項1
    に記載の部品特定方法。
  8. 【請求項8】 前記検出ステップでは前記構造物に接触
    することなく音響的に振動を検出することを特徴とする
    請求項1に記載の部品特定方法。
  9. 【請求項9】 複数の部品から構成される構造物に関す
    る部品情報が予め記憶された記憶装置と、 前記部品情報に基づいて該部品の共振周波数についての
    情報である理論共振情報を生成する生成装置と、 前記構造物に試験的に振動を与える加振装置と、 前記構造物に生じる振動を検出する検出装置と、 前記検出装置により検出された振動に基づく実測共振情
    報と前記理論共振情報とを比較することにより、取り付
    けが不完全な部品を特定する解析装置と、を備えたこと
    を特徴とする部品特定装置。
  10. 【請求項10】 前記加振装置は前記理論共振情報に基
    づいて振動を与えることを特徴とする請求項9に記載の
    部品特定装置。
  11. 【請求項11】 前記加振装置は所定の範囲で周波数を
    逐次的に変更しながら振動を与えることを特徴とする請
    求項9に記載の部品特定装置。
  12. 【請求項12】 前記加振装置は前記構造物に接触して
    直接的に振動を与える加振器を含むことを特徴とする請
    求項9に記載の部品特定装置。
  13. 【請求項13】 前記加振装置は前記構造物に接触する
    ことなく音響的に振動を与えるスピーカを含むことを特
    徴とする請求項9に記載の部品特定装置。
  14. 【請求項14】 前記検出装置は前記構造物に接触して
    直接的に振動を検出する加速度計を含むことを特徴とす
    る請求項9に記載の部品特定装置。
  15. 【請求項15】 前記検出装置は前記構造物に接触する
    ことなく音響的に振動を検出する集音マイクを含むこと
    を特徴とする請求項9に記載の部品特定装置。
  16. 【請求項16】 請求項1〜8のいずれか一項に記載の
    部品特定方法を用いて、マスクを介してエネルギービー
    ムで感応物体を露光する露光装置の少なくとも1つの構
    造物を検査する工程を含む露光装置の製造方法。
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