JP2001327595A - 血液ポンプ装置 - Google Patents

血液ポンプ装置

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JP2001327595A
JP2001327595A JP2000148128A JP2000148128A JP2001327595A JP 2001327595 A JP2001327595 A JP 2001327595A JP 2000148128 A JP2000148128 A JP 2000148128A JP 2000148128 A JP2000148128 A JP 2000148128A JP 2001327595 A JP2001327595 A JP 2001327595A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ本体とコントローラの互換性を持たせ
ることができ、かつ発熱部分を血液で冷却できるような
血液ポンプ装置を提供する。 【解決手段】 ポンプ本体1に磁気軸受センサ22の出
力に基づいてインペラの浮上位置を判別するセンサ回路
110をポンプ本体1aに内蔵させることにより、ポン
プ本体1aとコントローラ10aとの互換性を持たせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は血液ポンプ装置に
関し、特に、人工心臓などに用いられ、インペラ(羽根
車)を磁気軸受で磁気浮上させて血液を給送する血液ポ
ンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は従来の血液ポンプ装置のポンプ
本体の一例を示す縦断面図である。図13おいて、ポン
プ本体のハウジング1は、隔壁11,12,13および
14によって内部が仕切られていて、電磁石部20とポ
ンプ部30とモータ部40とが形成されている。電磁石
部20には電磁石21と磁気軸受用センサ22とが内蔵
されている。ケーシング1の一方側面の中心部には血液
が流入する流入口15が形成されており、電磁石21と
磁気軸受用センサ22は流入口15のまわりにそれぞれ
少なくとも3個ずつ配置されている。これらの電磁石2
1と磁気軸受用センサ22は外側と電磁石部20とを仕
切る隔壁11の内壁面に取付けられている。
【0003】ポンプ部30内にはインペラ(羽根車)3
1が回転可能に収納されており、インペラ31の電磁石
部20側(一方側)は隔壁12を介して電磁石部21に
よって非接触で支持され、磁気軸受用センサ22によっ
てインペラ31の一方側との間の距離が検出される。イ
ンペラ31の他方側には永久磁石32が埋込まれてい
る。
【0004】モータ部40にはモータステータ41とモ
ータロータ42とが収納されており、モータステータ4
1は外側とモータ部40とを仕切る隔壁14の内壁面か
ら円筒状に延びるように形成された円筒部材43の外周
面に配置され、円筒部材43の内周面には転がり軸受か
らなるモータ用軸受44を介してモータロータ42の回
転軸が支持されている。モータロータ42にはモータス
テータ41の電磁石46に対向するように永久磁石47
が設けられていて、モータロータ42はこれらの磁気力
により、モータ用軸受44によって軸受されて回転す
る。モータロータ42のポンプ部30に対向する面には
インペラ31に埋込まれた永久磁石32に隔壁13を介
して対向するように永久磁石45が埋込まれている。
【0005】上述のごとく構成された血液ポンプ装置に
おいて、磁気軸受センサ22のセンサ出力に基づいて、
後述のコントローラ10によって電磁石21に流れる電
流が制御され、電磁石21によるインペラ31の対向す
る面への吸引力が制御される。
【0006】一方、インペラ31のモータ部40側に
は、永久磁石32と45とからなる吸引力が働き、イン
ペラ31は永久磁石32と45とによる非制御式軸受
と、電磁石21による制御式軸受とによってインペラ3
1が磁気浮上し、インペラ31はモータ部40の駆動力
によって回転し、流入口15に流入した血液がポンプ部
30に形成された吐出口(図示せず)から流出される。
【0007】図14において、コントローラ10は外部
から回転指令や浮上指令などの制御信号が与えられるシ
ーケンス回路101と、AC電源が与えられるAC/D
Cコンバータ102と、血液ポンプの動作状況をモニタ
して外部との間で通信を行なうモニタ回路103とを含
む。AC/DCコンバータ102はAC電圧をDC電圧
に変換し、モータパワーアンプ104と磁気軸受パワー
アンプ124とDC/DCコンバータ105とに直流電
圧を与える。DC/DCコンバータ105はDC電圧を
安定化し、以下に述べる回路にDC電圧を供給する。
【0008】さらに、コントローラ10はセンサ回路1
10を含み、センサ回路110には搬送波発生回路11
1と同調回路112と増幅器113とが内蔵されてい
る。搬送波発生回路111から発生された搬送波はコネ
クタ150を介してポンプ本体側のハウジング1内の磁
気軸受センサ22に供給され。磁気軸受センサ22は図
13に示したようにインペラ31までの距離に応じた振
幅の信号を出力し、同調回路112はその信号に同調し
て検出信号を取出し、増幅器113はその検出信号を増
幅し、磁気軸受制御回路121に与える。磁気軸受制御
回路121はその検出信号に基づいてPID制御を行な
い、その制御出力を磁気軸受PWM回路122に与え
る。磁気軸受PWM回路122は与えられた制御信号を
PWM(パルス幅変調)によりパルス幅を可変させ、磁
気軸受ゲートドライブ回路123でPWM信号をゲート
し、磁気軸受パワーアンプ124はPWM信号に基づい
て電磁石21を駆動する。
【0009】一方、モータ制御回路131はシーケンス
回路101に入力された指令に基づく制御信号をモータ
PWM回路132に与え、モータPWM回路132はP
WMされた制御信号をモータゲートドライブ回路133
に与え、モータゲートドライブ回路133はモータパワ
ーアンプ104にドライブ信号を与える。モータパワー
アンプ104はそのドライブ信号によりモータステータ
41を駆動する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図13および図14に
示した血液ポンプ装置において、血液ポンプの各ロッド
ごとに磁気軸受センサ22の特性が少しずつ異なってい
る。このため、センサ回路110内で各センサごとに合
せた調整を行なう必要がある。その結果、コントローラ
10は各血液ポンプ本体と互換性がなく、量産化のネッ
クとなっていた。
【0011】また、磁気軸受パワーアンプ124やモー
タパワーアンプ104などはスイッチング損失のために
発熱が大きく、コントローラ10も熱を持ってしまい、
体内に埋込んだときに悪影響を及ぼすおそれがある。
【0012】それゆえに、この発明の主たる目的は、ポ
ンプ本体とコントローラとの互換性を持たせることがで
き、かつ発熱部分を血液で冷却できるような血液ポンプ
装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明はケーシング
と、浮上して駆動されるインペラと、インペラを駆動す
る駆動手段と、インペラの浮上位置を検出するためのセ
ンサと、センサの出力によりインペラを非接触で支持す
る制御式磁気軸受部とを有する磁気浮上式血液ポンプに
おいて、センサの出力によりインペラの浮上位置を判別
する位置検出回路と、駆動手段を制御する駆動回路と、
制御式磁気軸受を制御する磁気軸受制御回路の少なくと
もいずれか1つをケーシングに内蔵したことを特徴とす
る。
【0014】位置検出回路をケーシングに内蔵すれば、
内蔵されているセンサの特性に合わせて位置検出回路を
調整することができ、コントローラの互換性を保つこと
ができる。駆動回路または磁気軸受制御回路をケーシン
グに内蔵すれば、これらから発する熱を流入する血液で
冷却できる。
【0015】好ましくは、交流電圧を直流電圧に変換す
る交流/直流変換手段と、変換された直流電圧をさらに
異なる直流電圧に変換する直流/直流変換手段とを含
み、直流/直流変換手段はケーシングに内蔵されること
を特徴とする。この場合も直流/直流変換手段で発する
熱を血液で冷却できる。
【0016】より好ましくは、位置検出回路は、搬送波
を発生する搬送波発生回路と、搬送波発生回路からの搬
送波に同調するセンサの同調信号を検出して前記インぺ
ラの浮上位置を検出する同調回路を含み、搬送波発生回
路と同調回路とがケーシングに内臓されることを特徴と
する。これにより、搬送波発生回路と同調回路をセンサ
の特性に合わせて調整することにより、コントローラと
の互換性をとることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施形態
を示すブロック図である。この実施形態は、センサ回路
110をポンプ本体1aに収納したものである。そし
て、コントローラ10aからコネクタ50を介して直流
電圧がセンサ回路110に供給される。また、センサ回
路110の出力はコネクタ50を介して磁気軸受制御回
路121に与えられる。なお、センサ回路110は図1
4と同様にして、搬送波発生回路111と同調回路11
2と増幅器113とを含んで構成される。
【0018】一方、コントローラ10aは、外部から回
転指令や浮上指令などの制御信号が与えられるシーケン
ス回路101と、AC電源が与えられるAC/DCコン
バータ102と、血液ポンプの動作状況をモニタして外
部との間で通信を行うモニタ回路103とを含む。さら
に、コントローラ10aはAC/DCコンバータ102
から直流電源が与えられるモータパワーアンプ104と
磁気軸受パワーアンプ124とDC/DCコンバータ1
05も含む。コントローラ10aは、その他磁気軸受P
WM回路122と磁気軸受ゲートドライブ回路123と
モータ制御回路131とモータPWM回路132とモー
タゲートドライブ回路133を含んでいる。これらの回
路の動作および接続については、前述の図14の説明と
同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0019】また、後述の図10から図12において説
明するように、構造,取り付け位置などが異なるため、
磁気軸受センサは24,電磁石は23,モータステータ
は67と図13,図14と符号が異なるが、基本的な機
能は同じである。
【0020】図1に示した実施形態では、ポンプ本体1
a内にセンサ回路110を内蔵させたことによって、磁
気軸受センサ24に合せてセンサ回路110を調整する
ことができ、コントローラ10aとの互換性を持たせる
ことができる。
【0021】以下に説明する第2〜第9の実施形態にお
いては、図14に示された同一符号の回路は動作および
接続が同じであり、重複した説明を避けるため省略す
る。また、ポンプ本体1b〜1iに内蔵される回路につ
いてのみ説明し、コントローラ10b〜10iに内蔵さ
れる他の回路の説明は省略する。
【0022】図2はこの発明の第2の実施形態を示す図
である。この実施形態は、スイッチング損失により発熱
の著しい磁気軸受パワーアンプ124とモータパワーア
ンプ104をポンプ本体1bに内蔵するようにしたもの
である。この例においても、コネクタ50を介して磁気
軸受パワーアンプ124とモータパワーアンプ104に
コントローラ10b内にあるAC/DCコンバータ10
2から直流電圧が供給される。
【0023】この実施形態では、磁気軸受パワーアンプ
124とモータパワーアンプ104をポンプ本体1bに
内蔵し、ポンプ本体1bによって給送される血液により
磁気軸受パワーアンプ124とモータパワーアンプ10
4からの熱を冷却することができ、コントローラ10b
の発熱を抑制できる。
【0024】なお、図2に示した実施形態において、ポ
ンプ本体1b内に磁気軸受パワーアンプ124とモータ
パワーアンプ104のみならず図1に示したようにセン
サ回路110を内蔵させてもよい。その場合、コントロ
ーラ10bの発熱を抑制できるというだけでなく、ポン
プ本体1bとコントローラ10bとの互換性を持たせる
ことができるという利点がある。
【0025】図3はこの発明の第3の実施形態のブロッ
ク図である。この実施形態は、ポンプ本体1cにセンサ
回路110とモータ制御回路131とモータPWM回路
132とモータゲートドライブ回路133とモータパワ
ーアンプ104を内蔵したものである。コントローラ1
0cにはそれ以外の構成が設けられる。
【0026】この実施形態は、センサ回路110をポン
プ本体1cに内蔵させてコントローラ10cに対して互
換性を持たせるとともに、ポンプ本体1cの形状が大き
くなるのを避けるために、モータ関連の構成のみを内蔵
したものである。
【0027】図4はこの発明の第4の実施形態を示すブ
ロック図である。この実施形態は、ポンプ本体1dに電
磁石23を制御するための磁気軸受PWM回路122,
磁気軸受ゲートドライブ回路123および磁気軸受パワ
ーアンプ124(以下、これら3つの回路を電磁石23
の駆動系と称する)を内蔵するとともに、モータステー
タ41を制御するためのモータPWM回路132とモー
タゲートドライブ回路133とモータパワーアンプ10
4(以下、これらの3つの回路をモータステータ67の
駆動系と称する)を内蔵したものである。
【0028】この実施形態では、磁気軸受PWM回路1
22とモータPWM回路132のようにスイッチング信
号を扱う回路部分をポンプ本体1dに内蔵することによ
って、電磁石23およびモータステータ67とそれらの
駆動系との距離を短くでき、その結果制御信号が鈍った
り歪が生じるのを少なくできる。制御信号が鈍ったり歪
を生じると発熱を生じるが、この実施形態ではそのよう
な発熱を抑制できる。また、コントローラ10dには、
センサ回路110と磁気軸受制御回路121とモータ制
御回路131などが内蔵される。
【0029】図5はこの発明の第5の実施形態を示すブ
ロック図である。この実施形態は、図4に示した実施形
態と図1に示した実施形態とを合せたものであり、電磁
石23の駆動系とモータステータ67の駆動系のみなら
ずセンサ回路110もポンプ本体1eに内蔵したもので
あり、図1と図4の実施形態の効果を合せてもたらすこ
とができる。
【0030】図6はこの発明の第6の実施形態を示すブ
ロック図である。この実施形態は、センサ回路110と
電磁石23の駆動系を優先的にポンプ本体1fに内蔵し
たものである。
【0031】図7はこの発明の第7の実施形態を示すブ
ロック図である。この実施形態は、ポンプ本体1gにセ
ンサ回路110と電磁石23の駆動系およびモータステ
ータ67への駆動系をポンプ本体1gに内蔵し、その他
の電源回路,シーケンス回路,モニタ回路をコントロー
ラ10gに内蔵したものである。
【0032】図8はこの発明の第8の実施形態を示すブ
ロック図であり、ポンプ本体1hにはAD/DCコンバ
ータ102とDC/DCコンバータ105のみをコント
ローラ10hに内蔵し、その他のシーケンス回路101
とモニタ回路103とセンサ回路110と電磁石23の
駆動系とモータステータ67の駆動系をすべてポンプ本
体1hに内蔵したものである。
【0033】図9はこの発明の第9の実施形態を示すブ
ロック図である。この実施形態は、AC/DCコンバー
タ102のみをコントローラ10iに内蔵し、その他の
各構成のすべてをポンプ本体1iに内蔵したものであ
る。
【0034】上述の図6から図9に示した各実施例で
は、駆動系をポンプ本体に内蔵することにより、ポンプ
本体は大型化するが、放熱効果を良好にでき、ポンプ本
体とコントローラとの互換性を持たせることができると
いう利点がある。
【0035】図10はこの発明が適用される血液ポンプ
本体の一例を示す図であり、図1〜図9の1a〜1bに
相当するものである。そして、図10(a)は縦断面図
を示し、図10(b)は図10(a)の線A−Aに沿う
断面図であり、図11は図10(a)の線B−Bに沿う
断面図であり、図12は図10(a)の線C−Cに沿う
断面図である。
【0036】図10において、血液ポンプ本体は、ケー
シング1が隔壁11と12と13と14とによって区切
られ、各区域に磁気軸受部20と、ポンプ部30と、モ
ータ部60とが設けられる。ケーシング1はプラスチッ
ク,セラミック,金属などから形成されるが、ケーシン
グ1のうち電磁石部20とポンプ部30との間の隔壁1
2およびポンプ部30とモータ部60との間の隔壁14
には磁性材料を使用することができないので非磁性材料
で構成される。
【0037】ポンプ部30のケーシング1内にはポンプ
室33が設けられていて、このポンプ室33内でインペ
ラ31が回転し、流体を吐出口雄16から排出する(図
10(b)参照)。インペラ31は複数の羽根34を有
しており、羽根34は図10(b)に示すように渦巻型
に形成されている。インペラ31は非制御式磁気軸受を
構成する永久磁石32を有する非磁性部材35と、制御
式磁気軸受のロータに相当する軟質磁性部材36とを含
む。永久磁石32はインペラ31の円周方向に分割され
ていて、互いに隣接する磁石は互いに反対方向の磁極に
着磁されている。
【0038】なお、ポンプ室33内全体に抗凝固剤であ
るヘパリンをコーティングすることによって、これらの
部分での血栓形成を防ぎ、血液輸送用ポンプとして利用
することができる。この場合、ヘパリングコーティング
は、凝固系活性化抑制,血小板保護、活性化抑制,炎症
系活性抑制,線溶系活性化抑制,感染抑制などの効果を
もたらす。
【0039】また、図10において、インペラ31の斑
点部分は軟質磁性材料を示し、その他の部分は非磁性材
料を示している。血液のような腐食性の流体を搬送する
用途に用いる場合には、軟質磁性材料としては高耐食性
フェライト系ステンレススチール(SUS447J、S
US444等)、非磁性材料としては高耐食性オーステ
ナイト系ステンレススチール(SUS316L等)、も
しくはチタン合金、純チタン等が好ましい。
【0040】インペラ31の永久磁石32を有する側に
対向するようにして、モータ部60には隔壁13の中心
部から隔壁14側に伸びる円柱部68が形成されてい
る。この円柱部68の外周面にはころ転がり軸受からな
るモータ用軸受69が設けられ、このモータ用軸受69
に軸支されて、モータロータ66が回転可能に設けら
れ、円柱部68の先端部にはモータステータ67が取付
けられる。モータロータ66はモータステータ67によ
って駆動されて回転する。モータロータ66にはインペ
ラ31の永久磁石32に対向しかつ吸引力が作用するよ
うにインペラ31側と同数の永久磁石65が設けられ
る。この永久磁石65も互いに隣接する磁石は互いに反
対方向の磁極に着磁されている。
【0041】なお、モータとしては、DCブラシレスモ
ータを含む同期モータや、インダクションモータを含む
非同期モータなどが使用されるが、モータの種類は問わ
ない。
【0042】電磁石部20には、電磁石部20とポンプ
部30とを仕切る隔壁12の内壁に、インペラ31の軟
質磁性部材36を有する側に対向するようにして、電磁
石23と磁気軸受センサ24とが取り付けられる。この
電磁石23と磁気軸受センサ24によりポンプ室33に
おいて永久磁石32と45の吸引力に釣り合ってインペ
ラ31を、ポンプ室33の中心に保持することができ
る。
【0043】このように構成することによって、電磁石
23で生じた熱を隔壁12に伝達してポンプ部30内の
液体によって冷却することができる。同様にして、モー
タステータ67で生じた熱も円柱部68から隔壁13に
伝達され、モータ部30内の液体によって冷却される。
その結果、ケーシング1の外側に熱が伝わるのを減少で
きる。また、磁気軸受用センサ24に伝わる熱も少なく
でき、センシングを安定化できる。さらに、隔壁12と
13の厚みをある程度厚くして電磁石23と磁気軸受用
センサ24とモータステータ67を取付けるだけの強度
を持たせれば、ハウジング1の外径部分の厚みを薄くで
きるという利点がある。
【0044】電磁石23と磁気軸受センサ24は、図1
1および図12に示すように配置される。すなわち、各
対をなす電磁石23の磁極51と52との間にはセンサ
241が配置され、磁極53と54との間にはセンサ2
42が配置され、磁極55と56との間にはセンサ24
3が配置されている。これらのセンサ241ないし24
3としては、一般的に渦電流式センサやリラクタンス式
センサなどの磁気式センサが用いられる。
【0045】さらに、図12に示すように、各電磁石2
3のヨーク71〜76は円柱形状で形成されていて、各
電磁石ヨーク71〜76には電磁石コイル81〜86が
それぞれ巻回されている。
【0046】このように、磁極51ないし56を円周方
向に配置することで、磁気軸受部40内に収納できる電
磁石コイル81〜86の収納スペースを増加でき、ポン
プサイズを大きくすることなく、コイルの巻スペースを
広く確保できる。このようにコイル収納スペースを広げ
ることにより、電磁石コイルの巻数を増加させたり、コ
イルの線径を太くすることも可能となった結果、電磁石
の省電力化を図ることができる。
【0047】また、電磁石ヨーク71〜76の形状を円
柱形状とすることにより、各電磁石ヨーク71〜76へ
の電磁石コイル81〜86の巻付作業が容易となる。さ
らに、各電磁石ヨーク71〜76の形状が単純であるた
め、電磁石コイル81〜86との絶縁が確実となる。な
お、電磁石ヨーク71〜76は円柱にしているが、これ
は角柱であってもよく、それによって、コイルの巻き作
業が容易となり、その結果コイルとヨークとの間の絶縁
耐圧を確保しやすくなる。
【0048】さらに、図11および図12ではすべての
電磁石ヨーク71〜76と電磁石コイル81〜86を同
一円周上に配置しているが、収納スペースを有効に確保
するために、各電磁石ヨーク71〜76および電磁石コ
イル81〜86は同一円周上になくてもよい。
【0049】磁気軸受の各電磁石の磁極とヨークを円周
方向に配置することにより、磁気軸受部のスペースを増
やすことなく、すなわちさらに、電磁石のヨークを円柱
もしくは角柱にすることが可能になり、コイルの巻き作
業が容易となり、その結果コイルとヨークとの間の絶縁
耐圧を確保し易くなる。
【0050】前述の図1〜図9の各実施形態でポンプ本
体1a〜1iに収納した回路は、図10のモータステー
タ67の背面側あるいは流入口15の周囲の空きスペー
ス(図10(a)の斜線部分など)に取付けることが可
能である。特に、流入口15の周辺に取付ければ、流入
口15に流れる血液によって熱を効率よく冷却すること
ができ、モータステータ67の背面側に取り付ければ、
円柱部68から隔壁13を介して放熱効果を得ることが
できる。
【0051】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0052】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、セン
サの出力によりインペラの浮上位置を判別する位置検出
回路をケーシングに内蔵させれば、血液ポンプ本体のセ
ンサに特性を合せて位置検出回路を調整することがで
き、コントローラとの互換性を保つことができる。
【0053】また、駆動手段を制御する駆動回路または
制御式磁気軸受部を制御する磁気軸受制御回路のいずれ
かをケーシングに内蔵させれば、駆動回路からの発熱を
流体により効率よく冷却することができ、コントローラ
本体からの発熱を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態を示すブロック図
である。
【図2】 この発明の第2の実施形態を示すブロック図
である。
【図3】 この発明の第3の実施形態を示すブロック図
である。
【図4】 この発明の第4の実施形態を示すブロック図
である。
【図5】 この発明の第5の実施形態を示すブロック図
である。
【図6】 この発明の第6の実施形態を示すブロック図
である。
【図7】 この発明の第7の実施形態を示すブロック図
である。
【図8】 この発明の第8の実施形態を示すブロック図
である。
【図9】 この発明の第9の実施形態を示すブロック図
である。
【図10】 この発明が適用される血液ポンプ本体を示
す図である。
【図11】 図10に示した線B−Bに沿う断面図であ
る。
【図12】 図10に示した線C−Cに沿う断面図であ
る。
【図13】 従来の血液ポンプ本体の縦断面図である。
【図14】 従来のポンプ本体とコントローラのブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1,1a〜1i ポンプ本体、21,23 電磁石、2
2,24 磁気軸受センサ、41,67 モータステー
タ、50,150 コネクタ、10,10a〜10i
コントローラ、101 シーケンス回路、102 AC
/DCコンバータ、103 モニタ回路、104 モー
タパワーアンプ、105 DC/DCコンバータ、11
0 センサ回路、111 搬送波発生回路、112 同
調回路、113 増幅器、121 磁気軸受制御回路、
122 磁気軸受PWM回路、123 磁気軸受ゲート
ドライブ回路、124 磁気軸受パワーアンプ、131
モータ制御回路、132 モータPWM回路、133
モータゲートドライブ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 32/04 F16C 32/04 A H02K 7/09 H02K 7/09 7/14 7/14 B Fターム(参考) 3H020 AA01 AA07 BA10 CA05 DA24 EA01 EA07 EA13 3H022 AA01 BA01 CA16 CA50 CA51 CA55 DA02 3J102 AA01 BA03 BA17 CA15 DA07 DA09 DA10 DA11 DB01 DB05 DB22 DB32 DB37 DB38 FA17 FA22 GA06 4C077 AA04 BB10 DD08 EE01 KK25 NN01 PP07 PP24 PP30 5H607 AA02 BB01 BB06 BB07 BB09 BB17 BB25 CC03 DD01 DD02 DD05 DD08 DD14 EE18 FF06 GG01 GG02 GG08 GG19 GG20 GG21 HH01 HH06 HH09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、浮上して駆動されるイン
    ペラと、前記インペラを駆動する駆動手段と、前記イン
    ペラの浮上位置を検出するためのセンサと、 前記センサの出力により前記インペラを非接触で支持す
    る制御式磁気軸受部とを有する磁気浮上式血液ポンプに
    おいて、 前記センサの出力により前記インペラの浮上位置を判別
    する位置検出回路と、前記駆動手段を制御する駆動回路
    と、前記制御式磁気軸受を制御する磁気軸受制御回路の
    少なくともいずれか1つを前記ケーシングに内蔵したこ
    とを特徴とする、血液ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 さらに、交流電圧を直流電圧に変換する
    交流/直流変換手段と、 前記変換された直流電圧をさらに異なる直流電圧に変換
    する直流/直流変換手段とを含み、 前記直流/直流変換手段は前記ケーシングに内蔵される
    ことを特徴とする、請求項1に記載の血液ポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記位置検出回路は、 搬送波を発生する搬送波発生回路と、 前記搬送波発生回路からの搬送波に同調するセンサの同
    調信号を検出して前記インぺラの浮上位置を検出する同
    調回路を含み、 前記搬送波発生回路と前記同調回路とが前記ケーシング
    に内蔵されることを特徴とする、請求項1に記載の血液
    ポンプ装置。
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