JP2001324470A - 残留塩素濃度測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜電極を用いて被測定液のｐＨを計測する
ことができ、参照電極を薄膜電極及び検出極双方の基準
電極として共有化できるのでｐＨ計測のための電極構成
を簡素化して装置をコンパクト化でき、特に強酸性域の
ｐＨ感度を向上させることができるので、計測したｐＨ
に応じて高精度かつ安定して残留塩素濃度およびｐＨを
同時に測定することができ、常時連続して残留塩素濃度
を無試薬で計測できる残留塩素濃度測定装置の提供を目
的とする。 【解決手段】 本発明の残留塩素濃度測定装置は、被測
定液を内部に導入するセル１と、セル１内に配設された
検出極３と、セル１内に配設された検出極３の対極４
と、セル１内に配設され被測定液のｐＨを感応可能な固
体状の薄膜電極１０と、セル１内に配設された検出極３
及び薄膜電極１０に共通の参照電極５と、を備えた構成
を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、被測定液中の残留
塩素濃度及び被測定液のｐＨを同時に検出することので
きるコンパクトな形状で検出精度の高い残留塩素濃度測
定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年より、被測定液中に含まれる残留塩
素濃度を検出するために、検出極に残留塩素を検出する
ための電位を印加した際に検出極上で生じる電解電流を
検知し、被測定液中の残留塩素濃度を算出していた。し
かしながら、電解電流が被測定液のｐＨ値に影響されて
変動することから検出精度が悪化するため、精度を向上
させるために電解電流と同時にｐＨ値を計測することが
望ましい。そこで、被測定液中の測定対象成分（残留塩
素）を流路内に設けた検出極を用いて電解により酸化ま
たは還元させ、その際に流れる電流値の濃度依存性を利
用して濃度を連続測定する残留塩素濃度測定装置が種々
研究開発されている。

【０００３】従来の残留塩素濃度測定装置としては、被
測定液のｐＨ値を検知する場合に水素感応ガラスを有す
るｐＨセンサーを別途併用し、水素感応ガラスと一対に
なるよう設けられた参照電極を基準とする電位差によ
り、被測定液のｐＨ値を検出するものが知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の残留塩素濃度測定装置では、以下のような課題を有し
ていた。

【０００５】（１）水素感応ガラスを用いたｐＨ検知手
段を併用する場合、水素感応ガラスの内部に標準電位と
なる電極を配設する必要が生じるとともに内部液の充填
が必要になるので、装置の形状が大きくなり設置スペー
スのコンパクト性に欠けるという課題を有していた。

【０００６】（２）被測定液中の残留塩素濃度とｐＨ値
とを同時に検知するために、残留塩素濃度検出用とｐＨ
検出用の参照電極を別個に必要としているので、装置の
形状が大きくなるとともに設備的にも複雑となり、省コ
スト性に欠けるという課題を有していた。

【０００７】（３）食塩水を電解生成する強酸性電解生
成水等のｐＨ２．７以下となるような被測定液のｐＨを
計測するのに、水素感応ガラスを用いたｐＨ検出方法で
は電位計測の応答性が極度に悪化するとともに感度も悪
くなるので、連続的かつ安定した計測を長期に渡って行
うことは困難であるという課題を有していた。

【０００８】本発明は上記課題を解決するもので、薄膜
電極を用いて被測定液のｐＨを計測することができ、参
照電極を薄膜電極及び検出極双方の基準電極として共有
化できるのでｐＨ計測のための電極構成を簡素化して装
置をコンパクト化でき、特に強酸性域のｐＨ感度を向上
させることができるので、計測したｐＨに応じて高精度
かつ安定して残留塩素濃度およびｐＨを同時に測定する
ことができ、常時連続して残留塩素濃度を無試薬で計測
できる残留塩素濃度測定装置の提供を目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の残留塩素濃度測定装置は、被測定液を内部に
導入するセルと、セル内に配設された検出極と、セル内
に配設された検出極の対極と、セル内に配設され被測定
液のｐＨを感応可能な固体状の薄膜電極と、セル内に配
設された検出極及び薄膜電極に共通の参照電極と、を備
えた構成を有している。

【００１０】この構成により、薄膜電極を用いて被測定
液のｐＨを計測することができ、参照電極を薄膜電極及
び検出極双方の基準電極として共有化できるのでｐＨ計
測のための電極構成を簡素化して装置をコンパクト化で
き、特に強酸性域のｐＨ感度を向上させることができる
ので、計測したｐＨに応じて高精度かつ安定して残留塩
素濃度およびｐＨを同時に測定することができ、常時連
続して残留塩素濃度を無試薬で計測できる残留塩素濃度
測定装置を提供することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の残留塩
素濃度測定装置は、被測定液を内部に導入するセルと、
セル内に配設された検出極と、セル内に配設された検出
極の対極と、セル内に配設され被測定液のｐＨを感応可
能な固体状の薄膜電極と、セル内に配設された検出極及
び薄膜電極に共通の参照電極と、を備えた構成を有して
いる。この構成により、以下のような作用を有する。

【００１２】（１）セル内に検出極，対極，薄膜電極，
参照電極が配設されているので、残留塩素を検出するよ
う制御された検出極の電位を、基準電位となる参照電極
の電位に対し特定の電圧に制御することにより、検出極
上で生じる被測定液中の残留塩素による酸化還元電流を
連続して計測することができる。

【００１３】（２）また、残留塩素濃度の測定と同時
に、薄膜電極の電位と共用化した参照電極の電位差から
被測定液のｐＨを連続して計測することができる。

【００１４】ここで、検出極としては、白金、金、カー
ボン、グラッシーカーボン等の不溶性物質が用いられ
る。また、対極としては、白金、金、カーボン等、又
は、チタン等を基材として白金又は金メッキを施した部
材が用いられる。さらに、参照電極としては銀・塩化銀
電極等が用いられる。

【００１５】本発明の請求項２に記載の発明は、請求項
１に記載の残留塩素濃度測定装置であって、薄膜電極
が、白金、金、カーボン、グラッシーカーボン、チタン
の内いずれか１種以上からなる導電性の基材の表面にキ
ノンまたはキノン化合物が坦持形成された構成を有して
いる。

【００１６】この構成により、請求項１で得られる作用
に加え、以下のような作用を有する。

【００１７】（１）薄膜電極上にキノンまたはキノン化
合物が担持形成されているので、薄膜電極上のキノンま
たはキノン化合物と被測定液との反応により、薄膜電極
が被測定液のｐＨに応じて電位を形成し、参照電極との
電位差から被測定液のｐＨを高精度で計測することがで
きる。

【００１８】ここで、キノン及びキノン化合物として
は、キノン、ｐ−ベンゾキノン、ｏ−ベンゾキノン、ジ
フェノキノン、ナフトキノン、アントラキノン、ベンゼ
ンアゾヒドロキノン及びそれらの化合物の内いずれか１
種以上が用いられる。

【００１９】キノンまたはキノン化合物を薄膜電極の基
材上に固定化する方法としては、基材表面を掃引する方
法、掃引せずにプラス側の電圧を一定時間印加する方
法、単純に１〜２日放置する方法等が用いられるが、容
易に固定化できる方法として掃引する方法が好適に使用
される。

【００２０】本発明の請求項３に記載の発明は、請求項
１又は２に記載の残留塩素濃度測定装置であって、参照
電極と薄膜電極との間の電位差より被測定液のｐＨを検
知するｐＨ検知部を備え、ｐＨ検出部の信号に応じて検
出極の入出電流から残留塩素濃度を算出する演算手段を
備えた構成を有している。

【００２１】この構成により、請求項１又は２で得られ
る作用に加え、以下のような作用を有する。

【００２２】（１）被測定液のｐＨを検知するｐＨ検知
部を備えているとともに、ｐＨ検出部の信号に応じて残
留塩素濃度を算出する演算手段を備えているので、被測
定液のｐＨに応じて検出極により計測した電流値から残
留塩素濃度を算出でき、残留塩素濃度を常時連続して高
精度に測定することができる。

【００２３】以下に本発明の一実施の形態について、図
面を参照しながら説明を行う。

【００２４】（実施の形態）図１は実施の形態における
残留塩素濃度測定装置を示す構成図であり、図２は実施
の形態１における残留塩素濃度測定装置の薄膜電極を示
す構成図である。

【００２５】図１、２において、１は被測定液の流路内
に配設され被測定液中の残留塩素濃度計測用のセル、２
はセル１内に残留塩素等を含む被測定液を導入、排出す
る管路、３はセル１内に配設された電極反応により被測
定液中の残留塩素を検出する検出極、４はセル１内に配
設され検出極３と電気的に接続された検出極３の対極、
５は検出極３の基準電位となる参照電極、６は検出極３
と参照電極５との電位差を測定する電圧計、７は検出極
３と対極４との間の電圧を可変制御する可変電源部、８
は検出極３の電極反応で生じる酸化還元電流を測定する
電流検出部、９は可変電源部７を制御する制御部、１０
は測定液中のｐＨを感応しうるチップ状またはスライス
状に形成された固体状の薄膜電極、１１は参照電極５と
薄膜電極１０との間に生じる電位差を検知して被測定液
のｐＨを検出するｐＨ検出部、１２は電流検出部８で測
定された酸化還元電流および薄膜電極１０により測定さ
れたｐＨ値とに基づいて残留塩素濃度を演算する演算
部、１３は演算部１２により算出された残留塩素濃度お
よびｐＨとを表示する表示部、１４は薄膜電極１０の導
電性基材、１５は導電性基材１４上に固定化されたキノ
ン層である。

【００２６】なお、本実施の形態において、薄膜電極１
０としてｐＨ６.８６の標準りん酸緩衝液２００ｍｌに
メルカプトヒドロキノン１０ｍＭを溶解した電解液中に
薄膜電極１０を形成するための作用電極，比較電極，対
極を浸漬し、比較電極に対して作用電極の電位が±1Ｖ
の間を掃引速度１００ｍＶ／ｓｅｃで１００回掃引して
作用電極の表面にメルカプトキノンのポリマーを固定化
形成したものを用いている。

【００２７】図３は基材表面にキノン又はキノン化合物
が固定化された薄膜電極のモデル図である。なお、図
１，２で説明したものと同様のものは、同一の符号を付
して説明を省略する。

【００２８】図３において、Ｑはキノン又はキノン化合
物、Ｓはメルカプト基である。

【００２９】図３に示すように、キノン又はキノン化合
物Ｑをヒドロ化するか、硫黄によりメルカプト化したの
ち、支持電解質含有の有機系溶媒に溶解して共存電解液
とし、作用電極，比較電極，対極を前記共存電解液に浸
し、作用電極と比較電極間に０．５〜１Ｖの酸化電圧が
かかるように作用電極と対極間に電圧を印加すると、作
用電極上にキノン又はキノン化合物Ｑが固定化形成され
る。

【００３０】以上のように構成された本実施の形態にお
ける残留塩素濃度測定装置について、以下その動作を説
明する。

【００３１】残留塩素濃度測定装置のセル１内には、被
測定液の電極反応により残留塩素の濃度を検出する検出
極３及び対極４と、検出極３の電位の基準となる参照電
極５が配設されている。検出極３には可変電源部７によ
り被測定液中に含まれる残留塩素を酸化還元する電位が
印加されているので、被測定液中の残留塩素を検出極３
上で電解還元させた際に生じる還元電流を電流検出部８
により計測し、演算部１２により該電流値から残留塩素
の濃度を算出できる。また、検出極３への印加電位の精
度を向上させるために電位の基準となる参照電極５を用
いているので、検出極３の参照電極５に対する電位を電
圧計６で検知することができ、セル１内を流れる被測定
液の流量状態下でも、電圧計６の出力を所定の電圧にす
るために可変電源部７を制御できる構成となっている。

【００３２】ここで、セル１内に一定の流量下で導入さ
れた被測定液中の残留塩素を検出するため、制御部９は
一定電圧を印加した際に得られる電流値が限界電流を形
成するとともに、被測定液中の残留塩素濃度を高精度で
検出可能な電位を参照電極５の電位を基準として検出極
３に一定かつ連続的に印加し、参照電極５に対する検出
極３への印加電位を示す電圧計６が一定の電位を示すよ
うに可変電源部７を制御させる。これにより、被測定液
を検出極３表面へ直接接触させたのち、検出極３の電極
反応により生じる電解電流を電流検知部８により検知す
ることができる。

【００３３】さらに、被測定液がセル１内を一定流量流
れる際に検出極３で検出される酸化還元電流は、被測定
液のｐＨの増減に応じて残留塩素が検出極３の上で反応
する際に生じる酸化還元反応で生じ検出される電流値を
それぞれ変化させるため、セル１に流れる被測定液のｐ
Ｈおよび濃度に対応して一時的に比例した電流勾配を有
し、演算部１２がｐＨに応じた電流値から被測定液中の
残留塩素濃度を演算する。

【００３４】ここで、本実施の形態における残留塩素濃
度測定装置は、セル１内に被測定液のｐＨを検知するた
めの薄膜電極１０を配設しているとともに、薄膜電極１
０と参照電極５との間に生じる電位差より被測定液のｐ
Ｈを検知するｐＨ検知部１１が設けられている。このと
き、得られた被測定液のｐＨに応じて検出極３の電極反
応で生じた電流値を演算部１２にて演算し、得られた被
測定液のｐＨと残留塩素濃度とを表示部１３に表示す
る。

【００３５】薄膜電極１０は、図２に示すように、被測
定液中のｐＨを感応するために基材表面にキノンまたは
キノン化合物が均一に被覆するように固定化された電極
であり、チップ状またはスライス状に形成された微小電
極として用いることができる。被測定液中の薄膜電極１
０は被測定液のｐＨに依存して電位を形成するため、ｐ
Ｈ検出部１１により参照電極５との電位差を検出して被
測定液のｐＨを算出することができる。

【００３６】以下に一例として基材表面にメルカプトキ
ノンのポリマーが固定化された薄膜電極１０を用いたｐ
Ｈ計測について説明する。

【００３７】薄膜電極１０上に固定化されたメルカプト
キノンのポリマーは、（化１）（化２）に示されるよう
に、被測定液のｐＨ、すなわち水素イオン濃度に依存し
て被測定液との界面上で水素イオンとの電極反応が行わ
れてメルカプトキノンポリマーのキノン構造部が部分的
にヒドロ化し、その際のヒドロ化したメルカプトンキノ
ンポリマーの割合に応じて平衡電位を発生させる。

【００３８】

【化１】

【００３９】

【化２】

【００４０】なお、（化１）（化２）において、Ｑはキ
ノンまたはキノン化合物を表し、Ｅ _eqは平衡電位を表
す。

【００４１】薄膜電極１０が平衡電位を発生させると
き、薄膜電極１０と参照電極５とを組み合わせて電池を
形成させ、参照電極５の電位を基準とする該電池の平衡
電位を計測することができる。これにより、（数１）に
示されるように、平衡電位から被測定液のｐＨを算出す
ることができる。

【００４２】

【数１】

【００４３】なお、（数１）において、Ｔは被測定液の
絶対温度を表す。

【００４４】さらに、薄膜電極１０上に固定化されたキ
ノンまたはキノン化合物は、ｐＨが２．７以下の強酸性
領域であっても、被測定液中に含まれるｐＨに対応して
電位差を高精度で生じさせることができる。そのため、
検出感度および応答性を劣化させることなく常に安定し
て電位差を計測することができるようになり、高精度か
つ正確に被測定液のｐＨを計測することができるととも
に、ｐＨの計測値に応じて被測定液中の残留塩素による
電極反応で生じた電流値を演算できる。これにより、被
測定液中に含まれる残留塩素濃度を正確に算出すること
ができる。

【００４５】以上のように、本実施の形態における残留
塩素濃度測定装置は構成されているので、以下のような
作用を有する。

【００４６】（１）検出極と対極とが電気的に接続され
ているので、管路よりセル内に導入された残留塩素を含
有した，特に強酸性域の被測定液の流量または濃度に応
じて検出極の電極反応で生じる酸化還元電流を測定する
ことができ、その際に流れる電流値の濃度依存性を利用
して被測定液中の残留塩素濃度を測定することができ
る。

【００４７】（２）薄膜電極を用いてｐＨを計測できる
とともに参照電極をｐＨおよび残留塩素濃度の計測の基
準電極として共有化できるため、装置をコンパクト化す
ることができるとともに、無試薬で容易に残留塩素濃度
を計測することができる。

【００４８】（３）また、ｐＨの計測値に応じて高精度
かつ安定に常時連続して残留塩素濃度を計測することが
できる。

【００４９】（４）さらに、電極構成を簡素化すること
ができ、強酸性域のｐＨの検出感度を向上させて、かつ
常に安定して被測定液に含まれる残留塩素の濃度および
ｐＨ値を同時に測定することができ、連続計測が可能で
高精度残留塩素濃度が計測できる。

【００５０】

【発明の効果】以上のように、本発明の残留塩素濃度測
定装置によれば、以下のような有用な効果を得ることが
できる。

【００５１】本発明の請求項１に記載の発明によれば、 （１）セル内に検出極，対極，薄膜電極，参照電極が配
設されているので、残留塩素を検出するよう制御された
検出極の電位を、基準電位となる参照電極の電位に対し
特定の電圧に制御することにより、検出極上で生じる被
測定液中の残留塩素による酸化還元電流を連続して計測
することのできる簡単な構成で高機能な残留塩素濃度測
定装置を提供することができる。

【００５２】（２）また、残留塩素濃度の測定と同時
に、薄膜電極の電位と共用化した参照電極の電位差から
被測定液のｐＨを連続して計測することのできる装置の
コンパクト化を図れる残留塩素濃度測定装置を提供する
ことができる。

【００５３】本発明の請求項２に記載の発明によれば、
請求項１の効果に加え、 （１）薄膜電極上にキノンまたはキノン化合物が担持形
成されているので、薄膜電極上のキノンまたはキノン化
合物と被測定液との反応により、薄膜電極が被測定液の
ｐＨに応じて電位を形成し、参照電極との電位差から被
測定液のｐＨを高精度で計測することのできる測定値の
信頼性に優れた残留塩素濃度測定装置を提供することが
できる。

【００５４】本発明の請求項３に記載の発明によれば、
請求項１又は２の効果に加え、 （１）被測定液のｐＨを検知するｐＨ検知部を備えてい
るとともに、ｐＨ検出部の信号に応じて残留塩素濃度を
算出する演算手段を備えているので、被測定液のｐＨに
応じて検出極により計測した電流値から残留塩素濃度を
算出でき、残留塩素濃度を常時連続して高精度に計測す
ることのできる残留塩素濃度測定装置を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態における残留塩素濃度測定装置を示
す構成図

【図２】実施の形態１における残留塩素濃度測定装置の
薄膜電極を示す構成図

【図３】基材表面にキノン又はキノン化合物が固定化さ
れた薄膜電極のモデル図

【符号の説明】

１ セル ２ 管路 ３ 検出極 ４ 対極 ５ 参照電極 ６ 電圧計 ７ 可変電源部 ８ 電流検出部 ９ 制御部 １０ 薄膜電極 １１ ｐＨ検出部 １２ 演算部 １３ 表示部 １４ 導電性基材 １５ キノン層

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被測定液を内部に導入するセルと、前記セ
   ル内に配設された検出極と、前記セル内に配設された前
   記検出極の対極と、前記セル内に配設され被測定液のｐ
   Ｈを感応可能な固体状の薄膜電極と、前記セル内に配設
   された前記検出極及び前記薄膜電極に共通の参照電極
   と、を備えたことを特徴とする残留塩素濃度測定装置。
2. 【請求項２】前記薄膜電極が白金、金、カーボン、グラ
   ッシーカーボン、チタンの内いずれか１種以上からなる
   導電性の基材の表面にキノンまたはキノン化合物が坦持
   形成されたことを特徴とする請求項１に記載の残留塩素
   濃度測定装置。
3. 【請求項３】前記参照電極と前記薄膜電極との間の電位
   差より被測定液のｐＨを検知するｐＨ検知部を備え、前
   記ｐＨ検出部の信号に応じて前記検出極の入出電流から
   残留塩素濃度を算出する演算手段を備えたことを特徴と
   する請求項１又は２に記載の残留塩素濃度測定装置。