JP2001324178A - 氷水スラリー搬送システム - Google Patents

氷水スラリー搬送システム

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JP2001324178A
JP2001324178A JP2000148572A JP2000148572A JP2001324178A JP 2001324178 A JP2001324178 A JP 2001324178A JP 2000148572 A JP2000148572 A JP 2000148572A JP 2000148572 A JP2000148572 A JP 2000148572A JP 2001324178 A JP2001324178 A JP 2001324178A
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pipe
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heat
vertical
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Akiyoshi Ohira
昭義 大平
Michio Yanatori
美智雄 梁取
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/80Food processing, e.g. use of renewable energies or variable speed drives in handling, conveying or stacking
    • Y02P60/85Food storage or conservation, e.g. cooling or drying

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  • Other Air-Conditioning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構成が簡単で、氷水スラリー搬送システム全体
の輸送動力を低減すると共に、所定の場所に常に氷を高
密度に充填し、複数の熱交換器からの戻り水に影響され
ることなく、放熱時に所望の場所へ個別ごとに冷水を安
定して供給できる装置を提供する。 【解決手段】各階の熱交換器に冷熱を個別に安定供給で
きるように、真空ポンプを備えた縦長のパイプを複数設
け、前記真空ポンプを利用して縦長パイプ内の水面を一
旦上昇させてそれを保持し、前記縦長パイプ内を浮力に
より所定の場所に氷を高密度充填させ、常に氷と水の直
接接触式熱交換部に高密度の氷を存在させることによ
り、安定した冷水を熱交換器へ個別ごとに供給できるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は氷蓄熱システムにお
いて、蓄熱槽から所望の場所へ氷水スラリーを輸送する
際の輸送装置または方法及び冷熱採取方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電力負荷の平準化のために、氷蓄熱を利
用した空調システムは、ビル用空調のみならず、半導体
工場などの大規模工場にまで広まってきている。施工性
に優れたダイナミック式製氷機により、深夜電力などを
利用して氷を製造し、一旦蓄熱槽に蓄え、蓄熱槽内で氷
を解かして冷水を所望の場所に供給している。この冷熱
輸送方式は水の顕熱を利用したものであり、従来から行
われているが、冷水輸送の距離が長く、しかも冷房負荷
が大きく、蓄熱部と放熱部とが離れていることが比較的
多い半導体工場などの大規模工場では、冷水の輸送動力
が大きく、また配管径も大きくなるので設備費が高額と
なり、省エネルギーの観点から輸送動力の低減が求めら
れている。
【0003】そこで、冷熱の輸送動力を低減するため
に、流水中に氷を一定量混合させて、所望の場所に冷熱
を輸送する氷水スラリー搬送方式が提案されており、ベ
ンチスケール規模での効果が確認されている。氷の融解
潜熱を利用する氷水スラリー搬送方式の特徴を最大限に
生かすためには、建物内の所望の場所に設置した熱交換
器(外調機など)の近くまで、氷水の状態で搬送するの
が望ましい。このためには水平直管部の配管のみなら
ず、エルボ部,垂直上昇部を氷水の状態で搬送する必要
がある。従来の冷水の顕熱輸送方式よりも輸送動力は低
減されるものの、垂直上昇部をポンプで輸送する際には
大きな輸送動力を要し、ポンプの選定を困難にする要因
の一つになっている。また氷水スラリー搬送システム全
体を省エネルギー化するためには、所望の場所まで輸送
した氷水スラリーからの冷熱の取り出し方法、及び蓄熱
槽への返水の輸送動力についても検討する必要がある。
【0004】氷水スラリー搬送システム、あるいは粒子
輸送方法に関する考案は多数出願されている。例えば特
開平6−221628号公報には、氷水スラリー搬送時
の圧力損失を低減するために、異なる氷の粒径を適切な
割合で混合させ、搬送中の圧力損失が最も小さくなるよ
うにし、2次側放熱部付近まで氷水スラリー搬送を行
い、氷水スラリーと熱交換後、温度上昇した水を蓄熱槽
まで返水している。また、氷水スラリーからの冷熱採取
方法についての詳しい開示はされていない。
【0005】特開平8−119444号公報には、液体
中に混合した粒子の輸送を、真空ポンプを用いて行って
いるが、氷蓄熱の分野での利用方法に関しての開示は一
切なされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、通
常建物内に設けてある熱交換器近くまで氷水スラリー搬
送して冷熱を輸送する場合、位置ヘッドによる輸送動力
が大きくなり、氷水スラリー搬送システム全体での輸送
動力は結果的に大きくなってしまう。またシステム全体
としての省エネルギー化を図るには、氷水スラリーから
冷熱を採取した後の返水の輸送に費やされる動力、ま
た、各階に設けた個別ごとの熱交換器へ安定した冷熱
(冷水)の供給方法に関して様々な課題を解決する必要
がある。
【0007】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたもので、構成が簡単で、氷水スラリー搬
送システム全体の輸送動力を低減するものであり、また
所定の場所に常に氷を高密度に充填し、複数の熱交換器
からの戻り水に影響されることなく、放熱時に所望の場
所へ個別ごとに冷水を安定して供給できる装置、及び手
段を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、ダイナミック式製氷機を備えた蓄熱槽か
ら氷水スラリーを、放熱部を備えた建物に隣接して別に
用意したタンクまで氷水スラリー搬送する。各階の熱交
換器に冷熱を個別に安定供給できるように、真空ポンプ
を備えた縦長のパイプを複数設け、前記真空ポンプを利
用して縦長パイプ内の水面を一旦上昇させてそれを保持
し、前記縦長パイプ内を浮力により所定の場所に氷を高
密度充填させ、常に氷と水の直接接触式熱交換部に高密
度の氷を存在させることにより、安定した冷水を熱交換
器へ個別ごとに供給できるようになっている。熱交換後
の返水は前記タンクから重力を利用するオーバーフロー
型とし、返水に費やされる輸送動力をできる限り少なく
するようにしてある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下真空ポンプを利用した氷水ス
ラリー搬送システムの実施例について説明する。
【0010】図1は本発明の真空ポンプを備えた氷水ス
ラリー搬送システムの実施例の一つである。建物45か
ら離れた場所に蓄熱槽2を設け、蓄熱槽2には氷(例え
ばハーベスト氷,シャーベット氷)4を製造するダイナ
ミック式製氷機1を備えている。前記蓄熱槽2には取水
パイプ6を備えており、取水パイプ6に連結されたスラ
リーポンプ5はバルブ7を途中に備えたパイプ8に連結
されており、その他端部に設けたパイプ出口9は、建物
45の1階に設けたタンク13に接続されている。タン
ク13にはパイプ10と連結した取水口43を設けてお
り、パイプ10の途中にはバルブ11を設け、パイプ1
0の他端は前記蓄熱槽2に接続してある。建物45には
縦型パイプ14a,14b,14cを備えており、前記
縦型パイプ14a,14b,14cの下端開放部はそれ
ぞれ広がり部80を備えており、前記広がり部80はタ
ンク13内に充填されている水3の水面よりも低い位置
に設置してある。また縦型パイプ14a,14b,14
cのそれぞれに設けた広がり部80の下方部には、氷収
集機51,52,53を備えている。
【0011】建物45は空間46,47,48からな
り、それぞれ1階,2階,3階の空間部となる。3階空
間部48,2階空間部47,1階空間部46にはそれぞ
れ熱交換部36,37,38を備えている。縦型パイプ
14aは建物45の3階空間部48の上部までの高さを
有しており、縦型パイプ14aの頂部はふた21で閉じ
ている。ふた21には縦型パイプ14aの内部と連通し
たパイプ44を接続してあり、パイプ44の途中にはバ
ルブ19付のパイプ20を分岐して備え、パイプ44の
他端は真空ポンプ16aに接続してある。また前記真空
ポンプ16aの吐出口にはバルブ17付のパイプ18を
接続している。3階空間部48部分の縦型パイプ14a
の側壁に、内部と連通するようにパイプ28を接続し、
パイプ28の途中にはバルブ22,ポンプ33を設け、
その他端には熱交換器36を連結している。熱交換器3
6には別にパイプ29を連結しており、その途中にバル
ブ23を設け、他端は前記3階空間部48部分の縦型パ
イプ14aの側壁のパイプ28との接続部よりも下方部
に接続してある。
【0012】縦型パイプ14b,14cはそれぞれ建物
45の2階空間部47、及び1階空間部46の上部まで
の高さを有しており、縦型パイプ14b,14cの頂部
はふた57,62でそれぞれ閉じている。ふた57の上
には縦型パイプ14bの内部と連通したパイプ56を接
続してあり、パイプ56の途中にはバルブ55付のパイ
プ58を分岐して設け、パイプ56の他端には真空ポン
プ16bを接続している。また前記真空ポンプ16bの
吐出口にはバルブ94付のパイプ54を接続してある。
【0013】同様に縦型パイプ14cの頂部に設けたふ
た62の上には、真空ポンプ16cを設けてあり、縦型
パイプ14cの内部と連通したパイプ81を接続してい
る。また真空ポンプ16cに連結しているパイプ81の
途中には、分岐してバルブ95付のパイプ63を設けて
あり、また真空ポンプ16cの吐出口にはバルブ60付
のパイプ61を接続している。2階空間部47部分にお
ける縦型パイプ14bの側壁に、内部と連通するように
パイプ30を接続し、パイプ30の途中にはバルブ2
4,ポンプ34を設け、その他端には熱交換器37を連
結している。熱交換器37には別にパイプ31を連結し
ており、その途中にバルブ25を設け、他端は前記2階
空間部47における縦型パイプ14bの側壁のパイプ3
0との接続部よりも下方部に接続してある。同様に、1
階空間部46における縦型パイプ14cの側壁にパイプ
32を接続し、パイプ32の途中にはバルブ26,ポン
プ35を設け、その他端には熱交換器38を連結してい
る。熱交換器38には別にパイプ40を連結しており、
その途中にバルブ27を設け、他端は前記1階空間部4
6における縦型パイプ14cの側壁に連通して設けたパ
イプ32との接続部よりも下方部に接続してある。
【0014】また、縦型パイプ14a,14b,14c
の側面には、氷4の充填高さを計測するためにセンサー
82、及び液面センサー83をそれぞれ所定の場所に備
えている。
【0015】次に本実施例の動作について説明する。
【0016】深夜電力などを利用してダイナミック式製
氷機1により氷4を製造し、蓄熱槽2内に水3とともに
貯氷しておく。建物45に備えた放熱器36,37,3
8からの放熱に備え、スラリーポンプ5を運転して、パ
イプ6,8内を通して氷水スラリー42を輸送し、別置
のタンク13内に必要量を送り込む。この時、タンク1
3には氷4と水3が同時に送られてくるが、取水口43
から水4のみが蓄熱槽2に重力を利用して戻るようにな
っているために、タンク13内の氷4の充填密度を高め
ることができる。なお取水口43には、氷4が通過でき
ないように、網を設けた方が良い。また縦型パイプ14
a,14b,14cの下端に設けた広がり部80は、取
水口43よりも下に設けているために、取水口43から
水が流れだし始めた時には、広がり部80は水面下にあ
ると見なして良い。
【0017】次に縦型パイプ14a,14b,14cに
設けた真空ポンプ16a,16b,16cを運転する。
この時バルブ19,55,62は閉じ、バルブ17,5
3,60は開放しておく。真空ポンプ16a,16b,
16cを運転すると、次第にタンク13内の水3が広が
り部80を通して、縦型パイプ14a,14b,14c内
に吸い上げられて行き、水面の上昇と共に広がり部内に
存在する氷4も浮力により上昇していく。縦型パイプ1
4a,14b,14c内をゆっくりと上昇していく液面
は、それぞれの縦型パイプに設けた液面センサー83に
より液面を検知し、所定の液面高さになったところで真
空ポンプの運転を止め、バルブ17,53,60を閉じ
て、前記縦型パイプ内の真空状態を保持する。この時、
縦型パイプ14a,14b,14c内を上昇してきた水
は、それぞれの縦型パイプに接続しているパイプ28,
29,30,31,32,40、及びポンプ33,3
4,35内部も同時に水で満たしている。
【0018】タンク13内では氷4が散在しているため
に、必ずしも広がり部80の内側に氷4が存在するとは
限らないので、氷収集機51,52,53を運転する。
【0019】図2、及び図3に氷収集機の詳細図を示
す。氷収集機の構成は、モーター72付のスクリュー7
3を設け、外周部をケース71で囲んでいる。ケース7
1の上面には網70を設け、網70の両端には氷収集部
74を備えている。
【0020】本氷収集機の動作は以下の通りである。モ
ーター72を運転し、スクリュー73を回転させて、氷
収集部74、及び網70面上にタンク13内を浮遊して
いる氷4を強制的に集まるように水流を発生させる。図
2に示すように、この水流の発生により、氷4が氷収集
部74、及び網70面上に集められた後、スクリュー7
3の回転を止めると、水流により氷収集部74、及び網
70面上に拘束されていた氷4は、図3に示すように開
放されて縦型パイプ14a,14b,14c内を浮力に
より上昇していく。
【0021】このように縦型パイプ14a,14b,1
4c内に引き上げられた水面から下方向に向かって徐々
に氷4が充填されて行くが、浮力を利用した下方部から
の氷の充填方法により、縦型パイプ内の氷には常に上向
きの力が作用するため、氷の充填密度を高めることがで
きる。また縦型パイプ14a,14b,14c内に充填
する氷充填量、すなわち縦型パイプ内水面から下方部に
伸びる氷充填高さは、熱交換器36,37,38での放
熱量との関係から決定されるが、常に安定した冷水を熱
交換器36,37,38に供給できるように、氷充填高
さ(氷充填量)を維持しておく必要がある。そのために
縦型パイプ14a,14b,14cには、氷充填高さを
計測するセンサー82を備えている。センサー82は、
送信部と受信部からなりそれぞれ対向するように縦型パ
イプ側壁面に設けてある。センサーは、光センサーや音
波などを利用したもので、送信部から発信された光ある
いは音の減衰量から、氷の存在の有無を判断する。すな
わち、送信部と受信部との間に常に氷4が多くある場
合、送信された光(音)の減衰量は、水のみの場合に比
べて大きくなり、この場合は所定の氷充填高さの氷が充
填されてると判断する。
【0022】一方、氷充填高さ(氷充填量)が足りない
場合は、送信部と受信部との間には氷はなく水のみであ
るために、送信された光(音)の減衰量は氷が多くある
場合よりもはるかに小さくなる。このように縦型パイプ
14a,14b,14c内に氷充填される氷充填高さ
(氷充填量)をセンサー82で検知し、その信号を氷収
集機51,52,53及びスラリーポンプ5の制御系に
送ることにより、常に所定量の氷4(氷充填高さ)を縦
型パイプ14a,14b,14cに溜めておくことがで
きる。
【0023】以上のことより、氷水42(氷4)を蓄熱
槽2よりも高い場所に輸送する場合、位置ヘッドによる
大きな動力を極力小さくすることができるので、氷水ス
ラリー42を輸送する際のスラリーポンプを小形化する
ことができ、大揚程のスラリーポンプを選定する必要が
無くなるために、氷水スラリー搬送システムが実現し易
くなる。
【0024】次に縦型パイプ14a,14b,14c内
に溜めた氷4からの、冷熱の採取方法について述べる。
各階に設置した熱交換器36,37,38に冷熱を供給
する縦型パイプ14a,14b,14内には、前述した
ように、常に一定レベルの氷充填量が維持されるように
制御されており、しかも氷の浮力の作用により氷の充填
密度は高くなっている。
【0025】まず3階空間部48に設置した熱交換器3
6に冷水を供給する手段について説明する。縦型パイプ
14a内の液面よりも低い位置に取水口を設けたパイプ
28から、ポンプ33を運転することにより、縦型パイ
プ14a,パイプ28,29内に満たされている水を循
環する。パイプ28に送り込まれる水3は、縦型パイプ
14aに充填されている氷4により冷却されており、こ
の冷水を熱交換器36に送り込む。熱交換器36で放熱
後、温度の上昇した水はパイプ29を通って再び縦型パ
イプ14aに戻される。縦型パイプ14aに戻された放
熱後の水は、周囲との密度差により縦型パイプ14a内
を上昇していき、充填されている氷4と直接接触による
効率の良い熱交換をすることができ、再び冷却されて熱
交換器36へと供給される。熱交換器36での放熱が進
行するに従い、縦型パイプ14a内の氷4は少なくなって
くるが、その場合は前述のように氷収集機51及びスラ
リーポンプ5を運転して、縦型パイプ14a内に所定量
の氷4が溜まるようにする。従って、縦型パイプ14a
に戻された水は、常に高密度に氷が充填された所で、氷
と直接接触式の熱交換をすることができ、安定した冷水
を熱交換器36に供給できる。
【0026】また広がり部80はタンク13内へ開放し
ているため、縦型パイプ14a内の水量(氷量)の増加
による液面高さの変化は起こらない。液面高さが変化し
た場合は、真空ポンプ16aを再度運転し、液面センサ
ー83を利用して所定の液面高さにする。パイプ28,
29と縦型パイプ14aとの接続部には、氷4がパイプ
内に入り込まないように網を設けた方が良い。
【0027】以下同様に縦型パイプ14b,14cにつ
いても、氷4を充填して行き、それぞれの縦型パイプか
ら冷水を熱交換器37,38に供給して放熱を行う。
【0028】また、建物45の1階部に設けたタンク1
3は、地下に設けても良いが、重力を利用しての返水を
行うために、蓄熱槽2よりも高い位置にあることが必要
である。室内から氷水の移動状態が見え、飾り的な意味
あいを演出するためにあえて建物45内に縦型パイプ1
4a,14b,14cを設けたが、スペースの関係で建
物外に設置しても構わない。
【0029】図4は本発明の真空ポンプを備えた氷水ス
ラリー搬送システムの他の実施例の一つである。図4は
図1に示した本発明の変形例であり、縦型パイプを1本
にした場合である。従って図1と異なる箇所について説
明する。
【0030】縦型パイプ14の高さを建物45とほぼ同
じにして外側に隣接するように設置してある。3階空間
部48に設けた熱交換器36には、3階空間部の縦型パ
イプ14部分側壁に内部と連通するようにパイプ28を
設け、その途中にバルブ22,ポンプ33を設けてあ
り、パイプ28の他端は熱交換器36と連結している。
熱交換器36には別にバルブ23を途中に備えたパイプ
29を接続しており、3階空間部の縦型パイプ14側壁
部に、内部と連通するように設置したパイプ28よりも
下になるように、パイプ29の他端は縦型パイプ14と
内部に連通するように設置してある。また、2階空間部
47,1階空間部46に設けた熱交換器37,38と縦
型パイプ14との接続方法は、前述の3階空間部48と
同様であるので説明は省略する。縦型パイプ14を1本
としたために、パイプ8の出口パイプ9の設置場所を縦
型パイプ14の下端に設けた広がり部80内とし、出口
パイプ9から放出される氷水スラリーの大部分を縦型パ
イプ14内に直接送り込むようにした。これによりタン
ク13をできるだけ小さくすることができるようにな
る。
【0031】センサー83により液面高さを検知し、所
定の液面高さになるまで、真空ポンプ16を運転して縦
型パイプ14内の液面を吸い上げる。所定の液面高さに
なった後、真空ポンプの運転を止め、バルブ17を閉じ
て液面を保持する。氷水スラリー42は、スラリーポン
プ5を運転して、縦型パイプ14の下端部から順次送り
込む。パイプ8を氷水スラリー搬送する場合、氷の密度
は多くて30%程である。しかし縦型パイプ14の下端
部から氷水スラリーが順次送り込まれると、氷4の充填
により溢れ出る水は広がり部80からタンク13に流出
し、タンク13を溢れた水はパイプ10を通じ、重力を
利用して蓄熱槽2に戻されるため、縦型パイプ14内に
充填される氷4の氷充填率は自然に高めることができ
る。従って、放熱後の温度の上昇した戻り水は、必ず高
密度に充填されている氷4が存在するために、放熱器3
6,37,38に冷水を安定して供給することが容易に
できる。
【0032】以上のように縦型パイプは1本にすること
もでき、建物内及び外部に隣接した場所がスペース的に
余裕がない場合に有効である。
【0033】図5は本発明の真空ポンプを備えた氷水ス
ラリー搬送システムの他の実施例の一つである。図5は
図1に示した本発明の変形例であるので、図1と異なる
箇所について説明する。
【0034】高さの異なる直方体を組み合わせて構成し
た、3段階構造からなる縦型容器14dを、建物45に
隣接して設けた場合である。縦型容器14dは、第1段
部容器90,第2段部容器91,第3段部容器92の3
つからなる容器が結合した構成となっており、第1段部
容器90と第2段部容器91との接合部、及び第2段部
容器91と第3段部容器92との接合部は開放となって
いる。第1段部容器90と第2段部容器91、及び第2
段部容器と第3段部容器の接合部には、それぞれ仕切板
75を備えている。第3段部容器側壁部には、内部と連
通させてパイプ28を接続してあり、パイプ28の途中
にはバルブ22,ポンプ33を備え、パイプ28の他端
には熱交換器36を連結している。熱交換器36には別
にパイプ29を接続しており、パイプ29の途中にはバ
ルブ23を設けてあり、パイプ29の他端は、第3段部
容器92内部に連通して設けてあるパイプ28の接合部
よりも下になるように、第3段部容器92内部に連通し
て接続する。パイプ28及びパイプ29の第3段部容器
92との接続位置は、第3段容器92の側壁に設けた、
氷充填高さを検知するセンサー82よりも上に来るよう
にする。
【0035】同様に第2段部容器91,第1段部容器9
0にそれぞれ接続するパイプ30,31,パイプ32,
40の位置は、それぞれの容器に設けたセンサー82よ
りも上に来るように接続し、パイプ30,パイプ31、
及びパイプ32とパイプ40の位置関係も第3段部容器
の場合と同様である。第1段部容器90、及び第2段部
容器91内の水面高さは、特に制御する必要ないため
に、液面センサー83をそれぞれの容器には設けなくて
良い。
【0036】この実施例の動作は、以下の通りである。
真空ポンプ16を運転することにより、縦型容器14d
内の水面は上昇し、最初に第1段部容器90、次に第2
段部容器91内は完全に水で満たされる。その後第3段
部容器92内の水面が更に上昇していき、液面センサー
83を設置した場所まで液面を引き上げる。所定の液面
高さまで到達した後、真空ポンプ16の運転を止め、バ
ルブ18を閉じて液面高さを保持する。タンク13内に
散在している氷4を、氷収集機51で強制的に集め、縦
型容器14dの下方他端部に設けた広がり部80内に氷
4が集まるようにする。縦型容器14dの下方部から氷
4に作用する浮力により上昇して行き、第1段部容器9
0の上面と仕切板75で構成される空間部、及び第2段
部容器91の上面と仕切板75で構成される空間部に
は、確実に氷4が高密度に充填される。仕切板75の長
さ、すなわち氷充填高さは、熱交換器37,38での放
熱量から決まる値であり、放熱量と縦型容器内への氷の
供給量とのバランスで決まる。第1段部容器90と第2
段部91における水位は、第3段部容器92の液面高さ
が多少変動しても、影響がないため、液面高さの管理は
第3段部容器92のみ行えば良い。
【0037】図6は本発明の真空ポンプを備えた氷水ス
ラリー搬送システムの他の実施例の一つである。図6は
図1に示した本発明の変形例であるので、図1と異なる
箇所について説明する。
【0038】タンク13内の水を真空ポンプ16を利用
し、縦型パイプ14内の液面を引き上げるが、引き上げ
る高さは水を媒体とした場合、高さは約10mが限界で
ある。従って、建物の高さが10m以上あり、高さ10
m以上の所に設置した熱交換器に冷水を供給する場合
は、タンク13の設置位置を1階(あるいは地下)か
ら、地上からの高さが数メートルの位置に来るように変
更する必要がある。例えば、高さ約20mの位置まで水
面を引き上げる必要がある場合、タンク13の位置は地
上約10mの位置に設ける必要があり、タンク13まで
氷水スラリーをスラリーポンプ5で輸送する。しかしな
がら、スラリーポンプ5により、高さ約20mの位置に
設置した熱交換器付近までスラリー搬送する場合より
も、単純に見積もると位置ヘッドによる動力は半分で済
むことになり、システム全体としては省エネルギー化を
図ることができる。タンク13を高所に設けたため、な
おいっそう蓄熱槽2への返水が容易となる。
【0039】
【発明の効果】本発明の真空ポンプを利用した氷水スラ
リー搬送システムにより次のような利点が得られる。
【0040】(1)放熱後温度上昇した戻り水の冷却
は、常に氷が高密度に充填されている場所で行われ、他
の熱交換器からの戻り水に影響されることなく、安定し
た冷水を得ることができる。
【0041】(2)地面よりも高い場所に氷水スラリー
を輸送する際、位置ヘッドによる動力を削減できるの
で、大揚程のスラリーポンプを選定する必要が無くな
り、小形のスラリーポンプで氷水スラリー搬送が行える
ようになる。
【0042】(3)氷が融解して生じた水の蓄熱槽まで
の返水は、重力を利用することにより基本的に輸送動力
がゼロとなり、氷水スラリー搬送システム全体としての
省エネルギー化を図れる。
【0043】(4)各階に備えた熱交換器へ個別に安定
した冷水供給ができる。
【0044】(5)縦型パイプ内の液面高さを一定に保
ちながら、容易にパイプ内の氷充填率を大きくすること
ができる。
【0045】(6)縦型パイプの上には重量物を乗せな
いので、耐加重設計をする必要がない。
【0046】(7)建物内に設けた透明アクリル材など
を用いた縦型パイプにより、氷水輸送用のパイプを室内
の飾りにも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空ポンプを備えた氷水スラリー搬送
システムの実施例の一つを示す図である。
【図2】氷収集機の動作を示す図である。
【図3】氷収集機の動作を示す図である。
【図4】本発明の真空ポンプを備えた氷水スラリー搬送
システムの他の実施例の一つを示す図である。
【図5】本発明の真空ポンプを備えた氷水スラリー搬送
システムの他の実施例の一つを示す図である。
【図6】本発明の真空ポンプを備えた氷水スラリー搬送
システムの他の実施例の一つを示す図である。
【符号の説明】
1…ダイナミック式製氷機、2…蓄熱槽、3…水、4…
氷(ハーベスト氷,シャーベット氷)、5…スラリーポ
ンプ、6…取水パイプ、7,8,11,17,19,2
2,23,24,25,26,27,55,60,9
4,95…バルブ9…パイプ出口、10,18,20,
28,29,30,31,32,40,44,54,5
6,58,61,63…パイプ、13…タンク、14,
14a,14b,14c,14d…縦型パイプ、16,
16a,16b,16c…真空ポンプ、21,57,6
2…ふた、33,34,35…ポンプ、36,37,3
8…熱交換器、42…氷水スラリー、43…取水口、4
5…建物、46…1階空間部、47…2階空間部、48
…3階空間部、49,50…床、51,52,53…氷
収集機、70…網、71…ケース、72…モーター、7
3…スクリュー、74…氷収集部、75…仕切板、80
…広がり部、82,83…センサー、90…第1段部容
器、91…第2段部容器、93…第3段部容器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蓄熱槽を設けた製氷システムと、建物内あ
    るいは建物隣接地に別置のタンクに一方を開放、他方を
    閉鎖したパイプを複数本設け、開放端が該タンクの水面
    下に位置するように垂直に配置し、閉鎖端にパイプ内空
    気を吸引する手段を設けると共に、該蓄熱槽とタンクと
    の間に氷水搬送手段を有し、該建物内に設置した熱交換
    器と該パイプ間とを氷水を循環させる装置を備えたこと
    を特徴とする氷水スラリー搬送システム。
JP2000148572A 2000-05-16 2000-05-16 氷水スラリー搬送システム Pending JP2001324178A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008298401A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Tokyo Electric Power Co Inc:The 氷蓄熱システム

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JP2008298401A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Tokyo Electric Power Co Inc:The 氷蓄熱システム

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