JP2001310181A - 土壌等の浄化方法 - Google Patents
土壌等の浄化方法Info
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- JP2001310181A JP2001310181A JP2000133256A JP2000133256A JP2001310181A JP 2001310181 A JP2001310181 A JP 2001310181A JP 2000133256 A JP2000133256 A JP 2000133256A JP 2000133256 A JP2000133256 A JP 2000133256A JP 2001310181 A JP2001310181 A JP 2001310181A
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- chlorine dioxide
- aqueous solution
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 土壌汚染や地下水汚染を招いているダイオキ
シン類、ポリ塩化ビフェニル類などの有害物質を簡便に
処理しようとする。 【解決手段】 濃度約 200〜1400ppm 程度とした二酸化
塩素水溶液を、1平方メ−トル当り約2〜15リットル程
度の割合で土壌に散布し、土壌中に存在するダイオキシ
ン類、ポリ塩化ビフェニル類などの有害物質を処理す
る。これによって土壌の浄化、地下水の浄化を簡便に行
うことができる。
シン類、ポリ塩化ビフェニル類などの有害物質を簡便に
処理しようとする。 【解決手段】 濃度約 200〜1400ppm 程度とした二酸化
塩素水溶液を、1平方メ−トル当り約2〜15リットル程
度の割合で土壌に散布し、土壌中に存在するダイオキシ
ン類、ポリ塩化ビフェニル類などの有害物質を処理す
る。これによって土壌の浄化、地下水の浄化を簡便に行
うことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオキシン類、
ポリ塩化ビフェニル類などを含む土壌等を浄化する方法
に関する。
ポリ塩化ビフェニル類などを含む土壌等を浄化する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイオキシン類は、化学物質の合成過程
や焼却炉等の燃焼過程で非意図的に生成されるものであ
り、またポリ塩化ビフェニル類も熱安全性、絶縁性、流
動性に富むところからトランスや熱交換媒体として広く
使用されて来たが、これらの物質によって土壌汚染や地
下水汚染を招いている。汚染された土壌は客土によって
土壌を入替えることが行われているが、取除かれた土壌
が二次的な汚染を発生させている。また、汚染土壌を高
温処理する方法も開発されているが、大がかりなプラン
トとその運転に多大の費用を要している。
や焼却炉等の燃焼過程で非意図的に生成されるものであ
り、またポリ塩化ビフェニル類も熱安全性、絶縁性、流
動性に富むところからトランスや熱交換媒体として広く
使用されて来たが、これらの物質によって土壌汚染や地
下水汚染を招いている。汚染された土壌は客土によって
土壌を入替えることが行われているが、取除かれた土壌
が二次的な汚染を発生させている。また、汚染土壌を高
温処理する方法も開発されているが、大がかりなプラン
トとその運転に多大の費用を要している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特別な装置
類を必要とすることなく、簡便な方法によって土壌中等
に存在するダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類など
の有害物質を処理しようとするものである。
類を必要とすることなく、簡便な方法によって土壌中等
に存在するダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類など
の有害物質を処理しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これ迄に二
酸化塩素の有効な利用方法について種々の研究を行い、
土壌中に存在するトリクロロエチレンなどの有害物質を
浄化処理するなどいくつかの成果を挙げて来たが、この
二酸化塩素水溶液が、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェ
ニル類などの有害物質を処理することにも有効であるこ
とを発見し、本発明を完成するに至ったものである。
酸化塩素の有効な利用方法について種々の研究を行い、
土壌中に存在するトリクロロエチレンなどの有害物質を
浄化処理するなどいくつかの成果を挙げて来たが、この
二酸化塩素水溶液が、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェ
ニル類などの有害物質を処理することにも有効であるこ
とを発見し、本発明を完成するに至ったものである。
【0005】本発明は、ダイオキシン類やポリ塩化ビフ
ェニル類の有害物質に二酸化塩素水溶液を作用させるこ
とによって、これを処理するものである。そして、いず
れも土壌中に存在するものに対しては、濃度を約 200〜
1400ppm 程度とした二酸化塩素水溶液を、1平方メ−ト
ル当り約2〜15リットル程度の割合で土壌に散布するこ
とによって有効に処理することができる。
ェニル類の有害物質に二酸化塩素水溶液を作用させるこ
とによって、これを処理するものである。そして、いず
れも土壌中に存在するものに対しては、濃度を約 200〜
1400ppm 程度とした二酸化塩素水溶液を、1平方メ−ト
ル当り約2〜15リットル程度の割合で土壌に散布するこ
とによって有効に処理することができる。
【0006】
【発明の実施の態様】上記ダイオキシン類には、ポリ塩
化ジベンゾ-P- ジオキシン(PCDD)とポリ塩化ジベンゾフ
ラン(PCDF)があり、塩素が結合する位置によって、PCDD
には75種類、PCDFには 135種類の異性体が考えられる
が、これらの中で最も毒性が高いとされている2,3,7,8-
T4CDD 、2,3,7,8-T4CDF に対して、この二酸化塩素
水溶液は特に有効である。
化ジベンゾ-P- ジオキシン(PCDD)とポリ塩化ジベンゾフ
ラン(PCDF)があり、塩素が結合する位置によって、PCDD
には75種類、PCDFには 135種類の異性体が考えられる
が、これらの中で最も毒性が高いとされている2,3,7,8-
T4CDD 、2,3,7,8-T4CDF に対して、この二酸化塩素
水溶液は特に有効である。
【0007】この二酸化塩素水溶液中の二酸化塩素の濃
度は、被処理物によって適宜の濃度とするが、通常約 2
00〜1400ppm 程度の濃度で使用するのがよく、好ましく
は約500〜1000ppm 程度で、特に好ましくは約 600〜900
ppm程度とするとよい。この二酸化塩素水溶液は、上記
ダイオキシン類等を含む土壌等に対して散布して使用す
る他、衣料などの取扱い易いものが汚染されている場合
には、浸漬して処理することもできる。土壌の場合に
は、上記濃度の二酸化塩素水溶液を1平方メ−トル当り
約2〜15リットル程度の割合で散布するとよく、好まし
くは約3〜10リットル程度、特に好ましくは約3〜8リ
ットル程度にするとよい。
度は、被処理物によって適宜の濃度とするが、通常約 2
00〜1400ppm 程度の濃度で使用するのがよく、好ましく
は約500〜1000ppm 程度で、特に好ましくは約 600〜900
ppm程度とするとよい。この二酸化塩素水溶液は、上記
ダイオキシン類等を含む土壌等に対して散布して使用す
る他、衣料などの取扱い易いものが汚染されている場合
には、浸漬して処理することもできる。土壌の場合に
は、上記濃度の二酸化塩素水溶液を1平方メ−トル当り
約2〜15リットル程度の割合で散布するとよく、好まし
くは約3〜10リットル程度、特に好ましくは約3〜8リ
ットル程度にするとよい。
【0008】土壌に散布した場合、この二酸化塩素水溶
液は地中に浸透して行き、ダイオキシン類等に作用する
ようになる。こうした二酸化塩素水溶液は1次作用とし
てダイオキシン類等を速効的に酸化反応分解するように
なり、次に、2次作用として土壌中の酸化還元電位を上
昇させ、有害物質を酸化させ易い環境にし、土着の好気
性微生物、昆虫類、小動物類等が増殖できる好土壌環境
を作ることができ、こうした環境下において有害物質を
これらの微生物等による酸化反応あるいは加水分解反応
によって分解するに至るものと考えられる。また、この
二酸化塩素水溶液を散布する際に、好気性細菌等を添加
すると更に有害物質の分解を促進することができる。
液は地中に浸透して行き、ダイオキシン類等に作用する
ようになる。こうした二酸化塩素水溶液は1次作用とし
てダイオキシン類等を速効的に酸化反応分解するように
なり、次に、2次作用として土壌中の酸化還元電位を上
昇させ、有害物質を酸化させ易い環境にし、土着の好気
性微生物、昆虫類、小動物類等が増殖できる好土壌環境
を作ることができ、こうした環境下において有害物質を
これらの微生物等による酸化反応あるいは加水分解反応
によって分解するに至るものと考えられる。また、この
二酸化塩素水溶液を散布する際に、好気性細菌等を添加
すると更に有害物質の分解を促進することができる。
【0009】(試験1)濃度750ppmの二酸化塩素水溶液
を用意し、この溶液40mlに、濃度500ppbとした2,3,7,8-
T4CDD (試料1)及び2,3,7,8-T4CDF (試料2)の
70μl を各別に添加し、各々10分間超音波攪拌を行い、
各々室温 (20℃) 下に放置して3日後、10日後、30日後
に上記ダイオキシン類の濃度を測定した。 (濃度測定方法)上記一定期間放置後の各試料から液−
液抽出によりダイオキシン類を分離し、抽出物は前処理
して超精密ガスクロマトグラフィ−により同定・定量し
た。
を用意し、この溶液40mlに、濃度500ppbとした2,3,7,8-
T4CDD (試料1)及び2,3,7,8-T4CDF (試料2)の
70μl を各別に添加し、各々10分間超音波攪拌を行い、
各々室温 (20℃) 下に放置して3日後、10日後、30日後
に上記ダイオキシン類の濃度を測定した。 (濃度測定方法)上記一定期間放置後の各試料から液−
液抽出によりダイオキシン類を分離し、抽出物は前処理
して超精密ガスクロマトグラフィ−により同定・定量し
た。
【0010】(測定結果)
【表1】
【0011】(考察)試料1,2において、3日後にい
ずれも数値が約13%程度上昇しており、これがどのよう
な理由によるものかよく判らないが、10日後には大幅に
減少し、30日後には試料1では当初の数値の約2/3 程度
にまで減少し、試料2では約1/3 程度に大幅に減少して
いる。このように二酸化塩素水溶液は上記ダイオキシン
類の開環分解、塩素基の脱離に作用しているものと推定
され、その分解、低減化に有用であることが判る。
ずれも数値が約13%程度上昇しており、これがどのよう
な理由によるものかよく判らないが、10日後には大幅に
減少し、30日後には試料1では当初の数値の約2/3 程度
にまで減少し、試料2では約1/3 程度に大幅に減少して
いる。このように二酸化塩素水溶液は上記ダイオキシン
類の開環分解、塩素基の脱離に作用しているものと推定
され、その分解、低減化に有用であることが判る。
【0012】
【実施例】(例1)濃度60,000ppm の二酸化塩素水溶液
40リットルを約3200リットルの水によって希釈して、濃
度濃度750ppmの二酸化塩素水溶液を作った。この希釈液
を2,3,7,8-T4CDD で汚染された土壌1平方メ−トルに
対して3リットルの割合で散布した。散布後約30日
間、二酸化塩素がほぼ消失するまで放置した。その後
に、土壌中の2,3,7,8-T4CDD の量を分析したところ、
約80%が消失していた。これは、先ず、二酸化塩素の強
力な酸化作用によって2,3,7,8-T4CDD が酸化分解され
たものと考えられ、更に、土壌中の酸化還元電位の上昇
に伴い土着の好気性微生物、昆虫類、小動物類等が増殖
し、これらの微生物等による酸化反応あるいは加水分解
反応によって有害物質が分解されたものと考えられる。
40リットルを約3200リットルの水によって希釈して、濃
度濃度750ppmの二酸化塩素水溶液を作った。この希釈液
を2,3,7,8-T4CDD で汚染された土壌1平方メ−トルに
対して3リットルの割合で散布した。散布後約30日
間、二酸化塩素がほぼ消失するまで放置した。その後
に、土壌中の2,3,7,8-T4CDD の量を分析したところ、
約80%が消失していた。これは、先ず、二酸化塩素の強
力な酸化作用によって2,3,7,8-T4CDD が酸化分解され
たものと考えられ、更に、土壌中の酸化還元電位の上昇
に伴い土着の好気性微生物、昆虫類、小動物類等が増殖
し、これらの微生物等による酸化反応あるいは加水分解
反応によって有害物質が分解されたものと考えられる。
【0013】(例2)上記例1と同じ二酸化塩素水溶液
の希釈液を、電力用の柱上トランスに絶縁油として使用
されていたポリ塩化ビフェニルによって汚染された土壌
1平方メ−トルに対して3リットルの割合で散布した。
散布後約30日間、二酸化塩素がほぼ消失するまで放置
した。その後に、土壌中のポリ塩化ビフェニルの量を分
析したところ、約90%が消失していた。本例においても
上記例1と同様の作用によって有害物質が分解されたも
のと考えられる。
の希釈液を、電力用の柱上トランスに絶縁油として使用
されていたポリ塩化ビフェニルによって汚染された土壌
1平方メ−トルに対して3リットルの割合で散布した。
散布後約30日間、二酸化塩素がほぼ消失するまで放置
した。その後に、土壌中のポリ塩化ビフェニルの量を分
析したところ、約90%が消失していた。本例においても
上記例1と同様の作用によって有害物質が分解されたも
のと考えられる。
【0014】
【発明の効果】本発明は上記したように、ダイオキシン
類及び/又はポリ塩化ビフェニル類などの有害物質に対
して効果的に作用してこれを処理することができるもの
であり、こうした有害物質によって汚染された土壌の浄
化、地下水の浄化等を容易かつ経済的に行うことができ
る。
類及び/又はポリ塩化ビフェニル類などの有害物質に対
して効果的に作用してこれを処理することができるもの
であり、こうした有害物質によって汚染された土壌の浄
化、地下水の浄化等を容易かつ経済的に行うことができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 土壌中に存在するダイオキシン類及び/
又はポリ塩化ビフェニル類を二酸化塩素水溶液で処理す
ることを特徴とする土壌等の浄化方法。 - 【請求項2】 濃度 200〜1400ppm の二酸化塩素水溶液
を1平方メ−トル当り2〜15リットルの割合で土壌に散
布し、土壌中に存在するダイオキシン類及び/又はポリ
塩化ビフェニル類を処理することを特徴とする土壌等の
浄化方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000133256A JP2001310181A (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | 土壌等の浄化方法 |
TW89112053A TW436340B (en) | 1999-08-25 | 2000-06-20 | Method for sanitizing soil |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000133256A JP2001310181A (ja) | 2000-05-02 | 2000-05-02 | 土壌等の浄化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001310181A true JP2001310181A (ja) | 2001-11-06 |
Family
ID=18641784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000133256A Pending JP2001310181A (ja) | 1999-08-25 | 2000-05-02 | 土壌等の浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001310181A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104117535A (zh) * | 2014-07-31 | 2014-10-29 | 宋红安 | 一种土壤原位化学修复的方法 |
-
2000
- 2000-05-02 JP JP2000133256A patent/JP2001310181A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104117535A (zh) * | 2014-07-31 | 2014-10-29 | 宋红安 | 一种土壤原位化学修复的方法 |
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