JP2001282400A - バッテリ容量の測定および表示が可能な情報処理装置 - Google Patents

バッテリ容量の測定および表示が可能な情報処理装置

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JP2001282400A
JP2001282400A JP2000095318A JP2000095318A JP2001282400A JP 2001282400 A JP2001282400 A JP 2001282400A JP 2000095318 A JP2000095318 A JP 2000095318A JP 2000095318 A JP2000095318 A JP 2000095318A JP 2001282400 A JP2001282400 A JP 2001282400A
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battery
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Toshihiko Mimura
俊彦 三村
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  • Power Sources (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置使用時の消費電力の変動を一旦記録し、
その記録内容を再現することで、使用形態に応じたバッ
テリ容量を測定する。 【解決手段】 電力計5が検出した負荷4の消費電力を
時間経過とともに逐次記録することができる消費電力履
歴記録媒体9と、中央制御部3から受ける指示と情報と
に基づいて消費電力履歴記録媒体9に電力値を記録する
消費電力履歴記録部10と、中央制御部3から受ける指
示と情報とに基づいて消費電力履歴記録媒体9から消費
電力の履歴を読み出しつつ消費電力履歴再現のための制
御情報を中央制御部3に出力する消費電力履歴再現部1
1とを備え、中央制御部3は、消費電力履歴記録部10
により消費電力履歴記録媒体9に消費電力の履歴を記録
した後、消費電力履歴再現部11により、消費電力履歴
を記録したときと同様の負荷を二次電池1にかけること
で、使用形態に応じた二次電池1の容量を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリである二
次電池の容量の測定および表示が可能な情報処理装置に
関する。ここでいう二次電池の容量とは、いっぱいまで
充電した二次電池からどれだけの電力が取り出せるかと
いう意味であり、電力の視点から見た電池の大きさのこ
とである。従って、容量の単位としてはAh(アンペア
時)、Wh(ワット時)が使われる。
【0002】このように、本発明に係わる情報処理装置
は、二次電池から電力を供給する機器に適用可能であ
り、例えばノートパソコン(以下、ノートPCと略記す
る)が典型的な利用分野であるが、この他にも、PDA
(personal Digital Assista
nts)やいわゆる情報家電などにも適用可能である。
すなわち、本発明は、ノートPCのような比較的大容量
の二次電池を使用し、かつ同一の機器でも使用形態によ
って消費電力が大きく変わる機器に特に有効なものであ
る。
【0003】
【従来の技術】ノートPCに代表される二次電池を使用
する機器には、二次電池の容量を測定、表示する機能を
内蔵するものが多くある。これらのノートPCでは、測
定して得られた電池容量に基づいて電池の残量を算出
し、表示する。つまり、バッテリを満充電にした時点か
ら、使った電力量を差し引くことによって、残っている
電力量を算出するようになっている。
【0004】二次電池は、充電、放電を繰り返すことに
よって劣化し、容量は少なくなっていく。そのため、二
次電池の容量は、一度測定しただけでは済まず、劣化が
進むのに応じて容量の測定を繰り返す必要がある。この
ような機器では、電池容量メモリに相当するメモリを内
蔵しており、このメモリに、測定して得られた二次電池
の容量を記録している。
【0005】この場合、従来の機器では、以下に示す2
種類の方法のどちらかの方法で電池の容量を測ってい
る。
【0006】(1)電池が空になるまで放電した後、満
充電になるまで充電する。そして、この充電のときに、
電池に流し込んだ電力量をもって電池の容量とする。
【0007】(2)電池を満充電まで充電した後、空に
なるまで放電させる。そして、この放電時に、電池から
取り出せた電力量をもって電池の容量とする。
【0008】上記の説明で、「電池が空になるまで」と
は、厳密には、機器を使用するのに十分な電力を電池が
供給できなくなるまで、という意味である。具体的に
は、電池の端子電圧が既定のしきい値を下回ったことを
もって、電池が空になったとみなす製品が多い。
【0009】上記(1)の方法では、充電の途中で放電
することは許されないし、上記(2)の方法では、放電
の途中で充電することは許されない。すなわち、充電や
放電の途中で逆方向に電流を流すと、電池の特性上、最
終的に得られる電池の容量が不正確となるからである。
【0010】上記(1)および(2)の方法は、いずれ
も電池を空になるまで放電させる過程があるが、このと
き機器を使用することはできない。なぜなら、ノートP
Cなどの情報機器では、使用中に電池切れになると、入
力データの消失など使用者に損害を与えるためである。
そこで、一般には、その情報機器を電池が切れても損害
が発生しない状態(すなわち、記憶媒体の中の情報を保
護するために、情報機器として本来の機能を果たさず、
専ら電力を消費するだけの状態)にしてから、電池を放
電させるという方法が取られている。
【0011】図25は、このような従来の情報機器の電
気的構成を示すブロック図である。この情報機器は、二
次電池1と、装置外からの電源供給を入力する外部電源
入力部2と、中央制御部と、二次電池1または外部電源
入力部2からの電力が供給されるとともに、中央制御部
3からの制御信号を受けて稼働する複数個のデバイスか
らなる負荷4と、この負荷4が消費する電流、電力や二
次電池1の端子電圧などを検出する電力計5と、この電
力計5が検出した電流値や電圧値を読み出して二次電池
1の充放電制御を行うとともに、中央制御部3に情報を
出力する電池制御部6と、この電池制御部6に接続され
て二次電池1の容量を保持する電池容量メモリ部7と、
使用者によるモード切り替えの操作信号を中央制御部3
に送出するとともに、中央制御部3からの指示に基づき
二次電池1の容量や残量などの表示を行うユーザーイン
ターフェイス部8とを備えている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般に、二次電池の特
性は、充電のときに流し込んだのと同じ電力量を、放電
時に取り出せるというほど単純ではない。また、全く同
一の状態の二次電池でも、放電時にかかる負荷の大きさ
や変動によって、取り出せる電力量は異なる。このこと
から、バッテリ容量(二次電池の容量)は、使用形態次
第と言える。
【0013】ノートPCのような用途の幅広い情報機器
の場合、用途によって消費電力も大きく異なる。例え
ば、ワープロアプリケーションを使って文書作成を行う
ときと、DVDドライブを接続して映像を再生する場
合、あるいはゲームをする場合では、消費電力に大きな
差がある。そのため、実際に使用するときに電池から取
り出せる電力量を測定するためには、上記で述べた
(2)の方法で、かつ、その放電時には実際の使用時と
同じ負荷を電池にかけることが望ましい。実際の使用時
と同じ負荷を電池にかけるには、実際に使用すればよい
のであるが、同時に電池を空になるまで放電させる以
上、これはデータ消失の危険を伴うといった問題があ
る。
【0014】本発明は係る問題点を解決すべく創案され
たもので、その第1の目的は、装置使用時の消費電力の
変動を一旦記録し、その記録内容を再現することで、デ
ータ消失といった危険を伴うことなく、使用形態に応じ
たバッテリ容量、すなわちバッテリの持続時間を測定す
ることのできるバッテリ容量の測定および表示が可能な
情報処理装置を提供することにある。また、第2の目的
は、記録内容の再現時に、動作中に電池切れになっても
何ら不利益のないデバイスを稼働させることによって、
可変負荷としてより可変幅の小さなものを使用可能とし
たバッテリ容量の測定および表示が可能な情報処理装置
を提供することにある。また、第3の目的は、装置使用
時の消費電力の変動を一旦記録するモード、その記録内
容を再現するモード、通常の使用モードのいずれかを、
使用者が任意に選択可能として、使い勝手の向上を図っ
たバッテリ容量の測定および表示が可能な情報処理装置
を提供することにある。また、第4の目的は、短時間の
履歴から長時間の履歴を作成可能とすることで、消費電
力の変動の記録作業に要する時間の短縮を図ったバッテ
リ容量の測定および表示が可能な情報処理装置を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、二次電池と、中央制御部と、装置外から
の電源供給を入力する外部電源入力部と、二次電池また
は外部電源入力部からの電力が供給されるとともに、中
央制御部からの制御信号を受けて稼働する複数個のデバ
イスからなる負荷と、この負荷が消費する電流、電力や
二次電池の端子電圧などを検出する電力検出部と、中央
制御部からの指示に基づき二次電池の容量や残量などの
表示を行うユーザーインターフェイス部とを有する情報
処理装置において、電力検出部が検出した負荷の消費電
力を時間経過とともに逐次記録することができる消費電
力履歴記録媒体と、中央制御部から受ける指示と情報と
に基づいて、消費電力履歴記録媒体に電力値を記録する
処理を行う消費電力履歴記録部と、中央制御部から受け
る指示と情報とに基づいて、消費電力履歴記録媒体から
消費電力の履歴を読み出しつつ消費電力履歴再現のため
の制御情報を中央制御部に出力する処理を行う消費電力
履歴再現部とを備え、中央制御部は、消費電力履歴記録
部により消費電力履歴記録媒体に消費電力の履歴を記録
した後、消費電力履歴再現部により、消費電力履歴を記
録したときと同様の負荷を二次電池にかけることによっ
て、使用者の使用形態に応じた二次電池の容量を測定
し、ユーザーインターフェイス部に表示することを特徴
とする。
【0016】このような特徴を有する本発明によれば、
外部電源入力から電力を供給する状態で、実際の使用時
における消費電力の変動を履歴情報として、消費電力履
歴記録媒体に一旦記録し、その後、あらためて電池を放
電させながら、消費電力履歴再現部によって記録した内
容を再現することで、実際の使用状態における二次電池
の容量を測定できる。この場合の消費電力の履歴記録
は、時間経過とともに特定の物理値を記録するという点
で、MDなどの録音装置による音声記録や、VTRなど
の録画装置による映像記録と似ている。
【0017】上記発明では、消費電力履歴再現部が動作
するとき、消費電力履歴を再現する仕組みが必要とな
る。この仕組みは、例えば、消費電力を自在に可変でき
るデバイスを装置に搭載し、中央制御部からそれを制御
するといった方法で実現できる。しかし、そのためには
実際の使用時に起こり得る消費電力を再現するのに十分
な範囲で消費電力を可変可能なデバイスを搭載する必要
がある。これは、経済的に、また設計の面でも不利益と
なる。
【0018】従って、上記発明においては、電池容量測
定時に記録した消費電力履歴を再現するために、中央制
御部からの制御信号によって、負荷における消費電力の
大きさを十分な範囲で調節できなければならない。負荷
には、本発明をノートPCに適用した場合に、そのノー
トPCとしての本来の役目を果たすために使われる各種
デバイスが含まれる。例えば、マイクロプロセッサ、デ
ィスクドライブ、表示装置などである。これらのデバイ
スの中には、動作状態において消費電力が変わるデバイ
スも多く含まれている。例えば、ディスクドライブは、
ディスクを回転させるモータが動作している状態と、動
作していない状態とでは消費電力が異なる。また、表示
装置であるLCDは、画面の明るさによって消費電力が
異なる。
【0019】そこで、本発明では、この事実を利用し
て、本来の情報処理機能のためのデバイスを、消費電力
履歴の再現に利用する方法を提供する。
【0020】すなわち、本発明のバッテリ容量の測定お
よび表示が可能な情報処理装置は、上記構成に加え、負
荷に含まれる各種デバイスの種々の状態における消費電
力の値を記録したデバイス消費電力情報テーブルをさら
に備え、消費電力再現部は、消費電力履歴を再現するた
めにデバイス消費電力情報テーブル上の情報を参照し
て、負荷の中の各デバイスに適用する設定情報を生成
し、中央制御部は、消費電力再現部が生成した各デバイ
スの設定情報を参照して、負荷に含まれる各デバイスの
状態を設定することによって消費電力の調整を行うこと
を特徴とする。
【0021】このような特徴を有する本発明によれば、
中央制御部から各デバイスを制御することによって、目
的とする大きさ分の電力が消費される状態を作り出すこ
とができる。なお、電池の電力を消費中は動作中に電力
供給が途絶える可能性があるため、各デバイス制御は、
この点を考慮した上で行わなければならない。すなわ
ち、各デバイスの中には、動作中に電池切れになっても
何ら不利益のないものも含まれる。または、動作形態
(動作モード)を制限すれば、動作中に電池切れになっ
ても何ら不利益のないものがある。
【0022】従って、このとき必要となるのが、中央制
御部が各デバイスをどのような状態にすべきかという判
断である。この判断は、本発明では消費電力履歴再現部
が行う。消費電力履歴再現部は、この判断を行う際に、
デバイス消費電力情報テーブルを参照する。これは、負
荷に含まれ、消費電力履歴の再現に利用できるデバイス
の各状態における消費電力の値を含む一種のデータベー
スである。このテーブルに含まれるデータ形式は、例え
ば図2のようになる。
【0023】図2に示す例では、負荷にDevice
1、Device2、Device3の3つのデバイス
が含まれると想定している。そして、Device1は
3種類、Device2は2種類、Device3は4
種類の状態をとる。例えば、Device1を状態St
ate1、Device2を状態State1、Dev
ice3を状態State4に設定すると、負荷におけ
る消費電力は、P12+P21+P34[W]となる。実際の
装置では、この例ほど単純にはならないが、原理を示す
ために、ここでは単純な例を示した。
【0024】消費電力履歴再現部は、消費電力履歴記録
媒体から履歴情報を読み出すことによって、その時点で
二次電池1から消費するべき電力値を得る。そして、デ
バイス消費電力情報テーブルを参照してデバイスごとに
適切な消費電力となる設定状態を選び、それを中央制御
部に送る。中央制御部は、これを受けて各デバイスの状
態を設定する。なお、ここで必要となる各デバイスの設
定の選択の方法や、消費電力の誤差を抑える制御方法の
詳細については、本発明の要部ではないので、説明を省
略する。
【0025】ところで、上記発明では、二次電池の容量
を測定するのに、消費電力の履歴を記録する過程と、記
録した消費電力の履歴を再現しつつ、二次電池の容量を
測定する過程とがあり、この両過程では、装置内部の動
作が全く異なる。ここで、便宜的に前者の状態をモード
1、後者の状態をモード2とする。モード1では、消費
電力履歴記録部が動作するが、消費電力履歴再現部は動
作しない。これとは逆に、モード2では、消費電力履歴
再現部は動作するが、消費電力履歴記録部は動作しな
い。また、モード2では、装置の本来の用途、すなわち
情報処理装置としては使えず、装置は専ら電池容量の測
定のみを行う。さらに、動作中、常に消費電力の履歴を
記録する必要はないため、消費電力履歴記録部と消費電
力履歴再現部とは両方とも動作せず、情報処理装置とし
てのみ機能する状態も考えられる。この状態をモード3
とする。
【0026】上記3つのモードは、使用者の意志で自由
に決められれば便利である。
【0027】そこで、本発明では、この利便性を考慮し
て、上記3つのモードのうち、装置をどの状態に置くの
かを、使用者がユーザーインターフェイス部の操作によ
って選択できるようにする。
【0028】すなわち、本発明のバッテリ容量の測定お
よび表示が可能な情報処理装置は、上記構成に加え、消
費電力履歴記録部が動作することによって消費電力の履
歴を記録するモードを消費電力履歴記録モード(上記の
モード1)とし、消費電力履歴再現部が動作することに
よって消費電力履歴記録モードで記録した消費電力履歴
を再現しつつ、二次電池の容量を測定するモードを電池
容量測定モード(上記のモード2)とし、消費電力履歴
記録部および消費電力履歴再現部のいずれもが動作しな
いモードを通常モード(上記のモード3)とするとき、
ユーザーインターフェイス部の操作により、上記3つの
モードのいずれかを使用者が切り替え可能に設けられて
いることを特徴とする。
【0029】このような特徴を有する本発明は、ノート
PCなどの情報機器の一機能として付加されることを想
定している。これらの機器は、通常、消費電力履歴の記
録も再現も行わないモード3の状態にある。そして、使
用者が自らの意志で、消費電力の履歴を記録しようとす
るときにモード1に切り替え、その後、消費電力の履歴
の記録に基づいて二次電池の容量を測定しようとすると
きにモード2に切り替える。これらの情報機器では、一
般に、基本的な機能として高度なユーザーインターフェ
イス機能を有している。そのため、本発明では、ユーザ
ーインターフェイス部に、二次電池の容量を測定するた
めのモード選択を行うための機能を付加することによ
り、使用者が任意に消費電力の履歴記録と電池容量の測
定を開始したり、あるいは中断したりできるようにす
る。
【0030】上記発明は、消費電力の履歴を記録するこ
とが特徴的なところとなっている。しかし、二次電池の
容量測定を行うためには、少なくとも二次電池の使用可
能時間以上の履歴情報が必要となる。本発明で搭載され
る情報機器の使用形態は、ほぼ同じ操作を長時間継続し
たり、繰り返したりする場合が多い。この場合、消費電
力履歴情報も、その時間変化をたどると、同じようなパ
ターンが繰り返されることになる。
【0031】そこで、本発明では、この同じようなパタ
ーンが繰り返されることを考慮し、履歴情報の記録は短
い時間行うだけで、長時間の履歴情報を得ることを可能
とする。
【0032】すなわち、本発明のバッテリ容量の測定お
よび表示が可能な情報処理装置は、上記構成に加え、消
費電力履歴記録媒体に記録された消費電力履歴の情報を
編集する手段をさらに備え、この編集手段によって架空
の消費電力履歴を作成し、架空の使用形態における二次
電池の容量を測定し、ユーザーインターフェイス部に表
示することを特徴とする。ここでいう履歴情報の編集と
は、録音した音声や、録画した映像を編集するのに似て
いる。つまり、時間軸に沿って続く履歴情報を任意の時
間で区切って断片にしたり、その断片を複製したり、断
片をつなぎ合わせたりする作業である。この編集によ
り、例えば30分間の作業の消費電力履歴を10個複製
してつなぎ合わせれば、同じ作業を10回繰り返したの
と同等の、300分の消費電力の履歴データを作成する
ことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0034】図1は、本発明に係わるバッテリ容量の測
定および表示が可能な情報処理装置の電気的構成を示す
ブロック図である。
【0035】本実施形態の情報処理装置は、二次電池1
と、外部電源入力2と、中央制御部3と、各種デバイス
の集合である負荷4と、電力計5と、電池制御部6と、
電池容量メモリ部7と、ユーザーインターフェイス部8
とを備えており、これらの構成は、上記した図25に示
す従来の情報処理装置の構成と同じである。
【0036】本実施形態では、上記構成に加え、消費電
力履歴記録媒体9と、消費電力履歴記録部10と、消費
電力履歴再現部11と、デバイス消費電力情報テーブル
12とをさらに備えた構成となっている。
【0037】二次電池1は、装置全体に電力を供給する
電源である。この二次電池1の容量(満充電時の電力
量)を測定し、表示することが本実施形態の目的であ
る。
【0038】外部電源入力2は、装置全体に電力を供給
する電源を外部から入力するための接続部分である。こ
こから供給される電力は、二次電池1を充電するのに使
われてもよい。また、図1には明示していないが、この
装置が二次電池1を充電する充電器の機能を有していて
もよい。
【0039】負荷4は、二次電池1あるいは外部電源入
力2から電力供給を受けて稼働する情報処理装置の本体
であり、通常、情報機器を構成する複数のデバイスから
なる。消費電力履歴記録媒体9や中央制御部3などの他
の部分は、便宜上、負荷4の外に描いているが、それら
自体が電力を消費するため、負荷4の一部でもある。こ
の負荷4の中に、情報処理のための役割を果たさず、中
央制御部3からの制御によって特定の範囲内で任意に消
費電力を調節できるデバイスが含まれていてもよい。
【0040】電力計5は、負荷4で消費されている電力
の大きさを測定する。この電力の値は、電池制御部6に
よって読み出される。
【0041】電池制御部6は、装置内で二次電池1周辺
の制御機能を持つ。その中には、電力計5から電力値を
読み出して中央制御部3に送出したり、電池容量メモリ
部7の内容を読み出して中央制御部3に送出する機能が
含まれる。また、電池容量の測定時には電力計5から読
み出した電力値を時間軸で積分するなどの方法で、二次
電池1から流れ出した電力量を随時算出する。二次電池
1が満充電状態から空になるまでに流れ出た電力量が、
すなわち二次電池1の容量となる。また、こうして得ら
れた二次電池1の容量を電池容量メモリ部7に書き込む
のも、電池制御部6の役目である。
【0042】電池容量メモリ部7は、前回測定したとき
に得られた二次電池1の容量値を保持するメモリであ
る。電池制御部6は上記の方法で二次電池1の容量を算
出し、その値が確定したら、この電池容量メモリ部7の
内容を更新する。
【0043】ところで、電池制御部6は、外部電源入力
2の電源供給がなく、かつ、二次電池1の電力が切れた
状態でも、動作可能である。同様に、電池容量メモリ部
7の記憶内容が失われることもない。これは、電池制御
部6および電池容量メモリ部7に予備の電源を与えるな
どの方法で実現できる。
【0044】消費電力履歴記録媒体9は、本発明の特徴
である消費電力の履歴情報を記録するための記録装置で
ある。この消費電力履歴記録媒体9は、時間の経過に沿
って、その時々の消費電力の値を記録するようになって
いる。記録の方式については、本実施形態では説明しな
いが、時間の経過に沿ってデータを記録する技術は、音
声や映像などの記録の分野で多くの既存の技術があり、
それらを応用可能である。一般に、同一時間当たりのデ
ータ量は、音声や映像に比べて消費電力の履歴の方が格
段に少なくてすむ。なお、この消費電力履歴記録媒体9
は、他のデータを記録するための記録装置として兼用さ
れていてもよい。
【0045】消費電力履歴記録部10は、消費電力履歴
記録媒体9に消費電力の履歴情報を記録する処理を行
う。この消費電力履歴記録部10は、稼働状態と、非稼
働状態とがある。稼働状態では、電力計5が測る負荷4
の消費電力を、中央制御部3および電池制御部6を介し
て読み取り、これを消費電力履歴記録媒体9に随時記録
する。その結果、消費電力履歴記録部10の稼働中にお
ける負荷4の消費電力の時間変化の履歴が、消費電力履
歴記録媒体9に記録される。これをグラフで表すと、例
えば図3のようになる。なお、ここでいう随時記録の形
式は、アナログでもデジタルでもよい。デジタル記録の
場合は、十分に短い時間間隔で消費電力の値を記録する
ことになる。
【0046】消費電力履歴再現部11は、消費電力履歴
記録媒体9に記録された消費電力履歴を読み出し、中央
制御部3に送り出す機能を持つ。この消費電力履歴再現
部11も、稼働状態と非稼働状態とがある。ただし、稼
働状態になるためには、一度、消費電力履歴記録部10
によって消費電力履歴記録媒体9に履歴を記録した後で
なければならない。この消費電力履歴再現部11が稼働
することにより、消費電力の履歴記録時に負荷4の消費
電力がどのように変化したのかを、中央制御部3が認識
することができる。なお、消費電力履歴記録部10と消
費電力履歴再現部11とが同時に稼働状態になることは
ないが、これら両方が稼働していない状態が通常使用モ
ードとなる。
【0047】デバイス消費電力情報テーブル12は、負
荷4に含まれる各種デバイスの種々の状態における消費
電力の値を記録している。このデバイス消費電力情報テ
ーブル12については、後ほど図4を用いて詳細に説明
する。
【0048】ユーザーインターフェイス部8は、装置を
使用者が操作できるようにするための入力装置と、出力
装置とからなる。必要があれば、電池容量メモリ部7の
内容を使用者に対して表示してもよい。
【0049】中央制御部3は、装置全体の動作制御や、
装置内の各部間の情報の授受を仲介する役目を果たす。
また、中央制御部3は、負荷4の各デバイスの動作を制
御するため、負荷4での消費電力を調節することが可能
である。特に、負荷4の中に、消費電力を任意に調節す
るデバイスが含まれていれば、中央制御部3は負荷4の
消費電力を任意に制御できる。また、消費電力履歴記録
部10や消費電力履歴再現部11の稼働状態、非稼働状
態を切り替えるのも、中央制御部3からの指示による。
【0050】本実施形態の情報処理装置は、上記構成に
よって、二次電池1の容量を測定し、電池容量メモリ部
7の内容を更新する。この容量測定は、(1)消費電力
履歴の記録、(2)消費電力履歴を再現しながらの容量
の測定、の2段階の行程を経て行われる。
【0051】(1)消費電力履歴の記録 この行程では、消費電力履歴記録部10が稼働する。こ
のとき、負荷4の消費電力が、図1に示す電力計5、電
池制御部6、中央制御部3、消費電力履歴記録部10、
消費電力履歴記録媒体9の経路を通って、電力計5から
消費電力履歴記録部10へと伝達され、消費電力履歴記
録部10の記録動作により、消費電力履歴記録媒体9に
記録される。
【0052】(2)消費電力履歴を再現しながらの容量
の測定 この行程では、消費電力履歴再現部11が稼働する。こ
のとき、消費電力履歴再現部11は、消費電力履歴記録
媒体9に記録された履歴を読み出し、記録時と同じよう
な電力消費を再現できるように、中央制御部3にその時
点で消費すべき電力の大きさを伝える。中央制御部3
は、こうして伝えられた消費電力の大きさを実現できる
ように、負荷4に制御信号を送る。
【0053】二次電池1の実質的な容量は、放電時の負
荷のかけ方によって変わるが、上記の行程(2)をたど
りながら、二次電池1の容量を測定することで、装置を
使ってある特定の作業をした場合の二次電池1の容量、
ひいては二次電池1の電力の持続時間を知ることができ
る。これは、次のように装置を操作することで実現でき
る。
【0054】消費電力履歴の記録行程(1)では、使用
者が装置を使って目的の作業を行う。例えば、ワードプ
ロセッサのソフトウエアを起動して文書作成を行った
り、他の情報機器との通信を行ったりする。マルチタス
クが可能ならば、複数の処理を並行して行うことができ
る。また、途中で作業内容を切り替えてもよい。使用者
がそういった作業を行っている間、そのような作業を行
うために装置が消費する電力が消費電力履歴記録媒体9
に逐次記録される。この行程(1)では、外部電源入力
2から電力を供給してもよい。
【0055】消費電力履歴を再現しながらの容量の測定
の行程(2)では、使用者は、例えば容量測定の中断指
示など限られた操作しか行えない。二次電池1を満充電
にしておき、消費電力履歴の再現を開始する間、二次電
池1から装置に電力を供給する。このとき負荷4は、行
程(1)で作業を行ったときと同じように電力を消費す
るが、この電力は一貫して二次電池1から供給される。
その間、電池制御部6は、電力計5の測定値を読み取る
ことにより、行程(2)の開始時点からの二次電池1か
ら取り出された電力量を算出し続ける。消費電力履歴の
時間が十分に長ければ、行程(1)で記録した履歴を最
後まで再現しきる前に、二次電池1の電力が切れる。こ
のときに電池制御部6が算出した電力量が、すなわち二
次電池1の容量である。その値が、電池制御部6の制御
によって電池容量メモリ部7に記憶される。
【0056】以上の処理動作は、請求項1に対応した処
理動作となっており、デバイス消費電力情報テーブル1
2を全く使用していない。すなわち、消費電力履歴再現
部11は、消費電力履歴記録媒体9から履歴を読み出す
ことにより、消費すべき電力の大きさを中央制御部3に
伝えていたが、以下の説明では、上記の行程(2)にお
いて、このデバイス消費電力情報テーブル12を使用す
る。このデバイス消費電力情報テーブル12は、上記行
程(2)でのみ使用される。
【0057】すなわち、消費電力履歴再現部11は、負
荷4に含まれる各デバイスの設定内容の情報を生成し中
央制御部3に伝える。中央制御部3は、この伝えられた
情報の通りに各デバイスを設定する。
【0058】ここで、消費電力履歴再現部11が生成す
る各デバイスの設定情報は、履歴の記録から読み出した
消費電力と同じ大きさの電力を負荷4が消費するように
作り出す。その結果、上記の請求項1に対応した処理動
作と同じように、行程(1)で記録した消費電力の変化
が、行程(2)でもそのまま再現される。
【0059】消費電力履歴再現部11は、各デバイスの
適切な設定状態を割り出すときに、デバイス消費電力情
報テーブル12上の情報を参照する。負荷4の中のデバ
イスには、性質上、行程(2)では動作できないもの、
行程(2)でのみ使用されるものがある。また、設定を
切り替えることによって、消費電力が非連続的に変化す
るもの、可変パラメータを調節することにより消費電力
が連続的に変化するものなど、様々なデバイスが含まれ
ると想定できる。
【0060】デバイス消費電力情報テーブル12は、こ
れらの各デバイスについて、どのように設定すればどれ
だけの電力を消費するのかを、消費電力履歴再現部11
が全て把握できるに、十分な情報を持つ必要がある。
【0061】また、各デバイスの設定によって、行程
(1)において負荷4が消費し得る範囲の消費電力値を
再現できることを、装置の設計時に保証する必要があ
る。
【0062】デバイス消費電力情報テーブル12の簡単
な形式については、図2を用いてすでに説明している
が、この図2に示す例では、消費電力が連続的に変化す
るデバイスの例が示されていない。このようなデバイス
では、図2に示すように、状態ごとの消費電力を表すわ
けにはいかない。そこで、このようなデバイスについて
は、デバイス消費電力情報テーブル12での記録形式
を、例えば図4に示すような記録形式とする。以下、こ
の図4に示す記録形式について説明する。
【0063】Device4の例では、デバイス消費電
力情報テーブル12の中に計算式が含まれる。Devi
ce4は可変パラメータaとbを持つ。これは、中央制
御部3からの2つのパラメータの値を変更できるという
ことである。aはA1からA2までの範囲内で、bはB
1からB2までの範囲内で値を変えられる。ここで、A
1、A2、B1、B2はそれぞれDevice4の仕様
によって定まる定数である。Deviceが消費する電
力は、aとbの設定によって変動し、a×L+b×M+
Nという式で計算できる。ここで、L、M、Nはそれぞ
れDevice4の仕様によって定まる定数である。
【0064】Device5の例では、デバイス消費電
力情報テーブル12の中に消費電力算出のための手続き
が含まれている。Device5は、可変パラメータd
とeを持つ。それぞれの値に上限と下限があることは、
Device4と同様である。デバイス消費電力情報テ
ーブル12の中には、Device5の消費電力を算出
するための手続き、若しくはプログラムがあり、これを
fとする。このfはdとeに設定する値を定めると、そ
のときのDevice5の消費電力を出力する機能を持
つ。消費電力履歴再現部11は、手続きfを必要に応じ
て呼び出して、dとeの設定によってDevice5の
消費電力がどのように変わるのかを知ることができる。
なお、消費電力履歴再現部11が適切な設定値を効率的
に見つけ出すには、可変パラメータの変化によって、消
費電力がどのように変化するのかを示す付随情報が必要
である。
【0065】実際のデバイスには、もっと複雑な設定が
可能なものもあり、デバイス消費電力情報テーブル12
の構造はここで示したものより、複雑なものとなる。デ
ータベースでのデータの表現形式については、すでに多
様なものが提案されており、そういったデータベースの
技術がデバイス消費電力情報テーブル12の設計に応用
できる。
【0066】また、ユーザーインターフェイス部8に
は、装置のモードを使用者が自由に切り替えられる機能
を持たせている。情報機器のユーザーインターフェイス
の様式が多様であるように、本実施形態におけるユーザ
ーインターフェイス部8の様式も多様に設計可能であ
る。
【0067】図5は、本実施形態におけるユーザーイン
ターフェイス部8の一例を示している。一般に、装置は
通常の使用時モード3(通常モード)にある。消費電力
履歴記録開始ボタン13は、使用者がこれを押すことに
より、装置をモード3からモード1(消費電力履歴記録
モード)に移行させるためのボタンである。また、電池
容量測定ボタン14は、使用者がこれを押すことによ
り、装置をモード3からモード2(電池容量測定モー
ド)に移行させるためのボタンである。また、中断ボタ
ン15は、使用者がこれを押すことにより、モード1で
消費電力履歴を記録中の装置をモード3に戻したり、モ
ード2で二次電池1の容量を測定中の装置をモード3に
戻したりするためのボタンである。消費電力履歴記録イ
ンジケータ16は、装置がモード1にあるときに点灯す
る。電池容量測定インジケータ17は、装置がモード2
にあるときに点灯する。装置がモード3にあるときに
は、どちらのインジケータも点灯しない。使用者は、こ
れら3つのボタン13〜15を操作することにより、任
意に消費電力履歴の記録や電池容量の測定を始めること
ができる。なお、二次電池1の容量を測定することを
「バッテリの学習」と称することがあるため、この図で
はこの呼び方がボタンに刻印されている。
【0068】上記の処理は、請求項2および3に対応し
た処理となっており、行程(1)で記録した消費電力履
歴のデータをそのまま、行程(2)で使っている。これ
に対し、以下の実施形態では、履歴データを編集してか
ら使用する。これは請求項4に対応した実施形態であ
る。この場合、使用者は編集の作業を行わなければなら
ないが、この作業を行うことによって、行程(1)で実
際に行った作業とは異なる(すなわち、実際には行って
いない作業における)装置の消費電力履歴を作ることが
できる。
【0069】図6は、消費電力履歴の情報を編集し、新
しい履歴情報を作る作業の一例を示したものである。
【0070】図6(a)に示す記録データ18は、行程
(1)において使用者が記録した消費電力履歴記録を表
している。枠の左から右の方向に時間の経過を表してお
り、枠の左辺が記録開始時点、右辺が記録終了時点を表
している。記録データ18は、全体で120分の消費電
力の記録となっている。また、枠内のグレーの部分が時
間経過に対応した消費電力の大きさを示している。この
例では、記録を開始してから約60分経過した当たりか
ら消費電力が大きくなっている。これは、記録を開始し
てから約60分経過したころに、使用者が装置を操作し
て何らかの作業を行い、その結果として負荷4での電力
消費が大きくなったことを示している。
【0071】図6(d)に示す編集結果データ21は、
履歴データの編集によって生成された新しいデータであ
り、使用者が欲する架空の作業における消費電力の履歴
データである。この編集結果データ21の長さは240
分である。
【0072】作業者による編集作業では、この図6
(a)に示した実際の記録データ18から、図6(d)
に示す編集結果データ21を作ることになる。この作業
は、例えば以下のような手順[A]〜[D]で行うこと
ができる。
【0073】[A]使用者は、装置のユーザーインター
フェイス部8に記録データ18を表示させる。
【0074】[B]使用者は、ユーザーインターフェイ
ス部8からの操作を行い、記録データ18の60分から
120分までの部分を選択する。選択した結果の表示
は、図6(b)に示す選択状態19となる。
【0075】[C]使用者は、[B]で選択した部分を
切り取るという操作を行う。これによって、[B]で選
択した部分だけからなる長さ60分の消費電力履歴の断
片データ20ができる(図6(c)参照)。
【0076】[D]使用者は、[C]で作った断片デー
タ20を4倍に複製してつなぐという操作を行う。その
結果、60分の断片データ20と同じ内容の履歴を4回
繰り返した内容を持つ長さ240分のデータができる。
このデータが、使用者が欲していた編集結果データ21
である。
【0077】なお、このような時間に沿ったデータの加
工作業の具体的な操作方法や表示形式の詳細について
は、本発明では言及しないが、音声や映像データの加工
の目的で既存の技術が存在する。これら音声、映像デー
タを加工するための既存技術が、消費電力履歴の加工に
応用できる。
【0078】次に、上記構成の情報処理装置をノートP
Cのような携帯情報機器に付加した実施例について説明
する。
【0079】
【実施例】図7は、本発明の情報処理装置をノートPC
に適用した場合の電気的構成を示すブロック図である。
実際のノートPCでは、この図7に示すブロックの他に
多くの要素を含んでいるが、ここでは必要な構成のみを
記載し、その他の構成は図示を省略している。ただし、
図1に示す機能ブロックと共通するブロックには、同符
号を付すこととし、ここでは詳細な説明を省略する。
【0080】図7において、OS22は、ノートPCに
インストールされたオペレーティングシステムである。
これは、図1の中の中央制御部3に相当する。ここで
は、マルチウィンドウで、グラフィカルユーザーインタ
ーフェイスを搭載したオペレーティングシステムを想定
している。また、本実施例でのモード1では、消費電力
履歴の記録を行いながら、使用者が他の作業を行う必要
があるため、OS22はマルチタスクなど、これを可能
にする機能を持っている必要がある。
【0081】バッテリ学習プログラム23は、OS22
の上で動作するアプリケーションプログラムの1つであ
り、消費電力の履歴を記録したり、記録した履歴を用い
て二次電池1の容量を測定したいときに、使用者が起動
するプログラムである。このプログラムは、図1の消費
電力履歴記録部10と消費電力履歴再現部11の両方の
機能を持っている。また、プログラムのユーザーインタ
ーフェイス処理部分には、ユーザーインターフェイス部
8の一部が含まれる。
【0082】ハードディスク24は、パソコンが搭載す
る大容量の記憶デバイスである。この例では、図1の消
費電力履歴記録媒体9を実現するために、このハードデ
ィスク24の上にファイルを作成する。その目的で使わ
れるファイルが、消費電力履歴ファイル25aである。
ファイルとして記録されるため、ファイル名を変えて複
数の消費電力履歴ファイルをハードディスク24に記録
することも可能である。
【0083】マウス・キーボード26は、このノートP
Cが搭載する入力デバイスである。バッテリ学習プログ
ラム23の操作もこのマウス・キーボード26によって
行う。
【0084】液晶27は、このノートPCが搭載する表
示デバイスである。バッテリ学習プログラム23のウィ
ンドウもこの液晶27に表示される。
【0085】負荷4には、図7に示したような4つのデ
バイス28〜31が含まれる。実際のノートPCにはこ
の他にも多くのデバイスが含まれるが、ここではそれら
を省き、代表的な4つのデバイスのみを示している。
【0086】マイクロプロセッサ28は、このノートP
Cのプロセッサである。OS22やバッテリ学習プログ
ラム23といったプログラムも、このプロセッサ28に
よって実行される。ここでは、プロセッサ28を電力を
消費する負荷しとての側面に注目している。このプロセ
ッサ28は、OS22からの制御により、動作速度を2
段階で調節できるものとする。動作速度が速いほど消費
電力が大きい。
【0087】液晶(負荷)29は、液晶27と全く同一
のものである。液晶は表示デバイスであるが、それ自体
が電力を消費する負荷としての側面を持つ。液晶(負
荷)29は、この側面に注目したものである。液晶(負
荷)29は、OS22からの指示により、表示の明るさ
を3段階で調節できるものとする。表示が明るいほど消
費電力が大きい。
【0088】CD−ROMドライブ30は、CD−RO
M記憶メディアからの読み込みを行う装置である。
【0089】可変負荷31は、通常のノートPCが搭載
する要素ではなく、本発明を実施するために搭載された
デバイスである。このデバイスは、OS22からの制御
により、消費電力を任意に設定できる。
【0090】また、デバイス消費電力情報ファイル25
bは、図1に示すデバイス消費電力情報テーブル12に
相当し、これもハードディスク24の中にファイルとし
て記録されている。このファイルは、負荷4に含まれる
4つのデバイス28〜31の消費電力に関する情報を保
持する。
【0091】以上のような構成のノートPCを想定す
る。使用者は、通常はこのノートPCを使用して、文書
作成やデータ分析、ネットワークへの接続などの作業を
行う。このとき、ノートPCはモード3(通常モード)
であり、消費電力履歴ファイル25aの記録も再現も行
わない。しかし、使用者が二次電池1の容量を測定する
必要があると考えたときに、バッテリ学習プログラム2
3を起動して電池容量を測定する。言い換えれば、バッ
テリの学習を行う。バッテリの学習を行う状況として
は、例えば使用者がノートPCを屋外で長時間使用する
必要が生じたときなどが考えられる。
【0092】バッテリ学習プログラム23を起動するこ
とによって初めて、このノートPCが持つ本発明の機能
が使用可能となる。なお、本実施例では、外部電源入力
2を外部電源に接続したままの状態でバッテリの学習を
行う。
【0093】図8は、バッテリ学習プログラム23によ
るウィンドウの表示例である。この図8に示す消費電力
記録開始ボタン32は、ノートPCをモード1に移行さ
せ、消費電力履歴ファイル25aに、消費電力の履歴デ
ータを記録する処理を開始するためのボタンである。電
池容量学習開始ボタン33は、ノートPCをモード2に
移行させ、過去に記録した消費電力履歴ファイル25a
の記録内容を再現し、二次電池1の容量を学習させるた
めのボタンである。終了ボタン34は、バッテリ学習プ
ログラム23を起動した後、消費電力の記録も、バッテ
リの学習も行わずに、このプログラムを終了させるため
のボタンである。
【0094】次に、図8に示す消費電力記録開始ボタン
32を押したときのモード1の処理動作を説明する。
【0095】<1>モード1の処理動作 ここで、消費電力記録開始ボタン32を押すと、図9に
示すファイル名入力ウィンドウが表示される。ここで使
用者は、消費電力履歴を記録するファイルの名前を入力
する。
【0096】使用者がファイル名を入力すると、バッテ
リ学習プログラム23のウィンドウの表示が図10のよ
うに切り替わり、モードはモード1に切り替わる。この
ように表示されている間、消費電力履歴プログラムは、
バッテリ学習プログラム23が負荷4の消費電力の値を
1秒おきにOS22および電池制御部6を介して読み出
し、消費電力履歴ファイル25aの末端に追加記録す
る。電池制御部6は、過去1秒間の消費電力の平均値を
算出する機能を持っており、バッテリ学習プログラム2
3が記録する電力値もこの値である。消費電流プログラ
ムは、1秒おきに電力値を記録するため、順次追加され
る電流値は、前の記録直後からの負荷4の消費電力の時
間平均値ということになる。
【0097】ノートPCがモード1の状態にある間も、
使用者はノートPCの通常の機能、例えば文書編集やネ
ットワークへの接続など、通常通りに行うことができ
る。従って、使用者は、目的の作業を行う必要がある。
そして、目的の作業を全て行った後、あるいは何らかの
理由で消費電力の履歴の記録を中断せざるを得なくなっ
たとき、使用者は、履歴記録終了ボタン35を押して、
履歴の記録を終了する。すると、バッテリ学習プログラ
ム23の表示は、図8に戻る。
【0098】この後、使用者は、バッテリの学習を行う
ために、電池容量学習開始ボタン33を押す。このボタ
ンを押すと、図11に示すファイル名入力ウィンドウが
表示される。ここで使用者は、モード1で記録した、若
しくは記録データを編集して作った消費電力履歴ファイ
ル25aのファイル名を入力する。このとき、ファイル
名は入力せずに、バッテリ学習キャンセルボタン3を押
すと、表示が図8に戻る。
【0099】一方、使用者がファイル名を入力すると、
バッテリ学習プログラム23は消費電力履歴ファイル2
5aとデバイス消費電力情報ファイル25bの全内容を
メモリに読み込む。これは、モード2では最終的に二次
電池1の電力の残量が極めて小さくなるため、ハードデ
ィスク24へのアクセスは避けるべきだからである。ま
た、バッテリ学習プログラム23は、ノートPCに搭載
された各デバイスやソフトウエアを、バッテリ切れにな
っても損傷をきたさないような状態にさせる。
【0100】続いてバッテリ学習プログラム23は、電
池制御部6にバッテリ学習の開始を通知する。これによ
り、電池制御部6は、二次電池1が満充電まで充電され
ているかを調べ、されていなければ満充電まで充電す
る。そして、二次電池1が満充電になると、電池制御部
6は外部電源入力2を負荷4から切り離し、二次電池1
の放電を開始する。また、電池制御部6は、この時点か
ら、二次電池1から流出した電力量をカウントし始め
る。
【0101】続いてバッテリ学習プログラム23は、ウ
ィンドウの表示内容を図12に示すように切り替え、モ
ードをモード2に切り替える。モード2では、使用者は
ノートPCに対して、バッテリ学習中断ボタン37を押
す以外の操作ができないようになっている。このバッテ
リ学習中断ボタン37を押すと、バッテリ学習プログラ
ム23はバッテリの学習を中断し、表示を図8に戻す。
【0102】モード2の状態にある間、バッテリ学習プ
ログラム23は、メモリに読み込んだ消費電力履歴ファ
イル25aの先頭から1秒おきに電力値を読み出す。そ
して、バッテリ消費電力情報ファイル25bを参照し
て、読み出した電力値と等しい電力を負荷4が消費する
ように、各デバイスの設定状態を決定する。そして、各
デバイスがその設定状態となるように、OS22に要求
する。このような処理を1秒おきに繰り返すことによっ
て、負荷4の消費電力は、消費電力履歴記録ファイル2
5aに残されたデータと同じカーブを描くことになる。
【0103】一方、モード2では、二次電池1をノート
PCが稼働可能な限界に近い状態まで放電させる。そし
て、この限界に達した時点をもってバッテリ切れとみな
し、バッテリの学習を完了する。この学習完了の検出
は、電池制御部6が二次電池1の端子電圧を監視するこ
とによって行う。
【0104】電池制御部6は、学習完了を検出すると、
それまでに二次電池1から流出した電力量の値を二次電
池1の容量として、電池容量メモリ部7に書き込む。こ
の時点でバッテリの学習の目的が達せられる。
【0105】続いて、電池制御部6は外部電源入力2を
再び負荷4につなぐ。これにより、モード2の完了時点
でもノートPCの電源が断たれることはない。
【0106】バッテリの学習完了は、バッテリ学習プロ
グラム23にも伝達される。そのため、バッテリ学習プ
ログラム23は、図13に示すような学習完了通知ウィ
ンドウを表示し、学習の結果を使用者に通知する。使用
者がバッテリ学習完了ボタン38を押すと、プログラム
が終了する。
【0107】ところで、電池制御部6が学習完了を検出
する前に、消費電力履歴ファイル25aのデータが尽き
てしまったら、これは履歴の時間が短すぎたために、バ
ッテリの学習ができなかったことになる。この場合も、
電池制御部6が外部電源入力2を負荷4に再接続する。
一方、バッテリ学習プログラム23は、図14に示すバ
ッテリ学習失敗ウィンドウを表示し、学習に失敗したこ
とを使用者に知らせる。使用者がプログラム終了ボタン
39を押すと、プログラムが終了する。
【0108】<2>モード2の処理動作次に、モード2
において、バッテリ学習プログラム23が、消費電力履
歴ファイル25aから読み出した電力値と等しい電力を
負荷4が消費するように各デバイスを設定するときの処
理を説明する。
【0109】ここに示している実施例では、モード2で
の消費電力再現に使われるデバイスは4つである。それ
らのデバイス消費電力情報テーブル12は、デバイス消
費電力情報ファイル25bという形でハードディスク2
4に納められている。その内容は、図15に示すように
なっている。このような情報を実際にファイルとして記
録するには、記録形式を工夫する必要があるが、ここで
は言及しない。
【0110】バッテリ学習プログラム23は、モード2
に移る際にこのファイル25bをメモリに読み込み、消
費電力履歴の再現において、常時その内容を参照する。
【0111】4つのデバイスのうち、消費電力を柔軟に
調節できるのは可変負荷31のみであり、後の3つは2
〜3種類の選択肢のうちから選べるのみである。また、
図15に示す表の最下行の「潜在的な消費電力」の欄
は、4つのデバイス以外のデバイスが、それらを最も消
費電力の小さい状態にした場合に、消費する電力の大き
さを示している。つまり、装置が動作状態にある限り必
ず消費する最小限必要な消費電力で、これはソフトウエ
アによる制御では変えられない。よって、消費電力履歴
記ファイル25aに記録される電力値もこの15Wを下
回ることはない。マイクロプロセッサ28は、低速モー
ドでも、ある量の電力を消費するが、これは潜在的な消
費電力に含まれている。よって、マイクロプロセッサ2
8の欄に示された値は、低速モードでの値を基準にした
相対的な値である。液晶29などの他のデバイスについ
ても同じことが言える。
【0112】この例の場合、バッテリ学習プログラム2
3は、可変負荷31で実現できる消費電力値の範囲に注
目する。可変負荷31の消費電力の範囲は、0.0W以
上、20.0W以下である。バッテリ学習プログラム2
3は、消費電力履歴ファイル25aから読み出した値
が、可変負荷31を調節するだけで実現できる範囲の値
である場合には、この可変負荷31のみによって消費電
力値を実現する。例えば、消費電力履歴ファイル25a
から読み出した値が31Wである場合、バッテリ学習プ
ログラム23は、図16に示すようにデバイスを設定す
る。
【0113】一方、バッテリ学習プログラム23は、消
費電力履歴ファイル25aから読み出した値が、可変負
荷31を調節するだけで実現できる範囲内の値でなかっ
た場合には、他のデバイスをより消費電力の大きい状態
にする。その際、どのデバイスをどの状態にするのかと
いう選択の組み合わせの解は、1つとは限らないが、適
切な解を1つ以上見つけるプログラムを作成することは
可能である。例えば、消費電力履歴ファイル25aから
読み出し値が37Wである場合、バッテリ学習プログラ
ム23は、図17に示すように各デバイスを設定すれば
よい。
【0114】以上が、請求項1、2、3に対応したノー
トPCでの実施例である。
【0115】次に、このノートPCにおいて、消費電力
履歴データの編集を行う場合の実施例を説明する。消費
電力履歴データの編集は、ノートPCの実施例において
は、消費電力履歴ファイル25aを編集して、別のファ
イルに保存するという作業に該当する。 ここで、使用
者が取引先を訪ねながらデータを収集し、報告書にまと
め、1件ごとに勤務先のオフィスに携帯電話機を介して
送信するという作業を、ノートPCで行うことを想定す
る。従って、使用者は、二次電池1の電力で何件の取引
先を回れるかを知る必要がある。
【0116】そこで、まず使用者は、バッテリ学習プロ
グラム23を起動し、消費電力記録開始ボタン32(図
8参照)を押して、消費電力履歴の記録を始める。この
とき、ファイル名の入力を求められるが、ここでは「d
ata1.pch」と入力したとする。記録を始めた
ら、使用者は目的の作業を行い、負荷4を稼働させる。
ここで、使用者は、取引先から得られたデータの入力、
報告書類の作成、携帯電話機による送信といった一連の
作業を、取引先1件分について行う。つまり、表計算ソ
フトなどでデータを入力、分析し、その結果を報告する
文書をワープロソフトで作成し、作成した文書ファイル
を通信ソフトでオフィスに送信するという作業を行う。
【0117】そして、一連の作業が終了したら、使用者
は履歴記録終了ボタン35(図10参照)を押して、消
費電力履歴の記録を終了する。ハードディスク24に
は、data1.pchという名前の消費電力履歴ファ
イル25aが残るが、使用可能時間に比べて明らかに短
く、そのままでは電池容量の測定には使えない。
【0118】実際に装置を使用するときには、使用者は
履歴記録時に行った上記の作業を何度も繰り返すことに
なる。そこで、使用者は、このノートPCが持つ履歴デ
ータの編集機能を利用して、data1.pchを元
に、新しい消費電力履歴ファイル25aを作成する。こ
の編集作業は次のようになる。
【0119】履歴データの編集機能を持つノートPCに
は、「消費電力記録データ編集ソフト」と呼ばれるアプ
リケーションがインストールされているので、一連の編
集作業はこのソフトを使って行う。
【0120】消費電力記録データ編集ソフトを起動する
と、図18に示すウィンドウが開かれ、使用者は編集の
元になるファイル名の入力を促される。ここでは、先の
作業でデータを記録したdata1.pchというファ
イル名を入力する。なお、作業を中止する場合には、編
集キャンセルボタン36を押せばよい。
【0121】編集元ファイル名を入力すると、消費電力
記録データ編集ソフトはdata1.pchを読み込
み、図19に示すような編集作業ウィンドウを表示す
る。使用者は、このウィンドウ上のインターフェイスを
マウス等のポインティングデバイスを使って操作し、編
集作業を行う。
【0122】編集作業ウィンドウは、図19に示したよ
うに、縦に3分されており、上段には編集元のデータ、
中段には編集の結果作成されるデータ、下段には操作の
ためのボタンが配置されている。
【0123】元データファイル名表示部41には、編集
の元になるデータのファイル名が表示される。この例で
は先ほど入力したdata1.pchというファイル名
が表示される。元データ表示部42には、編集元のデー
タがグラフィカルに表示される。この中では、図6に示
す消費電力履歴データの編集例と同様、左から右への表
示の変化が時間の経過を示しており、グラフの高さが各
時刻での消費電力の大きさを示している。
【0124】編集データファイル名表示部43と編集デ
ータ表示部46には、編集の結果作られるデータが表示
されるが、編集作業を開始した時点ではまだ何も表示さ
れない。
【0125】ここで、data1.pchのうち、先頭
と末尾の数分間は、不要なデータが入っているので、使
用者が作業をしたときの消費電力履歴は、この前後数分
間を取り除いた25分間のデータとなる。使用者は、こ
の25分間のデータを10回繰り返した場合に相当する
消費電力履歴のデータを作る。つまり、使用者がこのノ
ートPCを持って取引先を10件回ったときに消費する
であろう電力の履歴データを作ることになる。この結
果、作られたデータは、全体として250分となり、二
次電池1の容量を測定するのに十分な長さとなる。
【0126】そのため、使用者はまず、編集元データ部
で前後のデータを取り除いた25分間の履歴データを選
択する。これは、元データ表示部42で、選択部分の開
始と終了の各時刻に対応する部分を、連続してマウスで
クリックすることによって行う。この選択の操作を行う
と、元データ表示部42では、選択された部分の色が変
わり、図20に示すように表示される。図20は、選択
開始時刻49と選択終了時刻50の地点をクリックした
結果、元データの一部が選択され、表示の色が明るくな
った状態である。
【0127】この選択操作後、使用者は、選択された部
分を10回繰り返したデータを作るために、連続コピー
ボタン45を押す。すると、図21に示すようにコピー
回数入力ウィンドウが表示され、使用者に回数の入力を
促す。ここでは、10と入力する。なお、ここで連続貼
りつけキャンセルボタン51を押すと、連続貼りつけボ
タン45を押した操作が取り消される。
【0128】連続貼りつけの回数を入力した結果、元デ
ータ表示部42で選択された部分が、編集結果のデータ
に10回繰り返して追加され、空だった編集結果のデー
タが250分のデータになる。その結果、編集データ表
示部46には、図22に示すようなデータが表示され
る。なお、上記の説明では、連続コピーボタン45を押
し、図21に示すコピー回数入力ウィンドウに10回を
入力しているが、図19に示すコピーボタン44を10
回押しても同じ結果となる。
【0129】次に、使用者は、連続コピー操作の結果作
成されたデータを、新しい消費電力履歴ファイル25a
としてハードディスク24に記録する。この操作を行わ
なければ、編集して作ったデータを電池容量の学習に使
えない。ハードディスク24にデータを記録するには、
セーブボタン47を押す。すると、図23に示すような
セーブファイル名入力ウィンドウが開くので、使用者は
このウィンドウで編集結果を保存する消費電力履歴ファ
イル25aのファイル名を入力する。ここでは、「da
ta2.pch」と入力する。なお、ここでセーブキャ
ンセルボタン52を押すと、ファイルを保存する操作が
取り消される。
【0130】ここまでの操作が終了すると、編集作業ウ
ィンドウの表示は図24に示すようになる。作業の完了
後、消費電力記録データ編集ソフトを終了させるには、
終了ボタン48を押せばよい。
【0131】このようにして作成した消費電力履歴ファ
イル25aを使用するには、バッテリの学習を始めると
き、図11に示すファイル名入力ウィンドウに、「da
ta2.pch」と入力すればよい。
【0132】おな、上記で説明した消費電力記録データ
編集ソフトの表示内容や操作方法は一例であり、文書デ
ータ、音声データや映像データの編集ソフトと同様、よ
り多機能な編集ソフトや、柔軟な操作ができる編集ソフ
トを開発することも可能である。コンピュータを使った
データの編集作業については、すでに多くの技術がある
が、そういった技術の中には消費電力履歴の編集にも応
用できるものがある。
【0133】
【発明の効果】本発明の情報処理装置によれば、中央制
御部は、消費電力履歴記録部により消費電力履歴記録媒
体に消費電力の履歴を記録した後、消費電力履歴再現部
により、消費電力履歴を記録したときと同様の負荷を二
次電池にかけることによって、使用者の使用形態に応じ
た二次電池の容量を測定し、ユーザーインターフェイス
部に表示するように構成しているので、実際の使用時に
おける電力消費の仕方に近い状況下で二次電池の容量を
測定し、その結果を使用者に知らせることができる。
【0134】また、本発明の情報処理装置によれば、中
央制御部は、消費電力再現部が生成した各デバイスの設
定情報を参照して、負荷に含まれる各デバイスの状態を
設定することによって消費電力の調整を行うように構成
しているので、情報処理装置が本来備える各種デバイス
を、消費電力履歴の再現時に負荷として利用できる。そ
の結果、大きな幅で消費電力を調節できる可変負荷を搭
載する必要が無くなるので、コスト的にも有利なものと
なる。
【0135】また、本発明の情報処理装置によれば、ユ
ーザーインターフェイス部の操作により、消費電力履歴
記録モード、電池容量測定モード、通常モードの3つの
モードのいずれかを使用者が切り替え可能に設けたの
で、消費電力履歴の記録と、電池容量の測定を、使用者
の意図したときに自由に行うことができる。
【0136】また、本発明の情報処理装置によれば、編
集手段によって架空の消費電力履歴を作成し、架空の使
用形態における二次電池の容量を測定し、ユーザーイン
ターフェイス部に表示するように構成したので、消費電
力履歴を記録する作業にかかる時間を大幅に短縮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるバッテリ容量の測定および表示
が可能な情報処理装置の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図2】デバイス消費電力情報テーブルの記録形式の一
例を示す説明図である。
【図3】消費電力履歴記録媒体に記録される消費電力履
歴をグラフで表した説明図である。
【図4】負荷に可変パラメータを持つデバイスを含む場
合のデバイス消費電力情報テーブルの記録形式の一例を
示す説明図である。
【図5】装置のモードを切り替えるためのユーザーイン
ターフェイス部の例を示す説明図である。
【図6】消費電力履歴データの編集例を示す説明図であ
る。
【図7】本発明の情報処理装置をノートPCに適用した
場合の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】バッテリ学習プログラムにおいて、装置の動作
モードを切り替えるためのユーザーインターフェイス部
の表示例を示す説明図である。
【図9】バッテリ学習プログラムにおいて、履歴を記録
する消費電力履歴ファイルのファイル名を入力するため
のウィンドウの一例を示す説明図である。
【図10】バッテリ学習プログラムにおいて、消費電力
履歴を記録している期間における表示の一例を示す説明
図である。
【図11】バッテリ学習プログラムにおいて、バッテリ
の学習をするために再現させる消費電力履歴ファイルの
ファイル名を入力するためのウィンドウの一例を示す説
明図である。
【図12】バッテリ学習プログラムにおいて、バッテリ
を学習している期間の表示の一例を示す説明図である。
【図13】バッテリ学習プログラムにおいて、バッテリ
の学習を完了したときの表示の一例を示す説明図であ
る。
【図14】バッテリ学習プログラムにおいて、バッテリ
の学習を失敗したときの表示の一例を示す説明図であ
る。
【図15】デバイス消費電力情報ファイルの記録内容の
一例を示す説明図である。
【図16】バッテリの学習時に消費電力31Wを実現す
るための各デバイスの設定状態の一例を示す説明図であ
る。
【図17】バッテリの学習時に消費電力37Wを実現す
るための各デバイスの設定状態の一例を示す説明図であ
る。
【図18】ノートPCに応用する実施例において、消費
電力記録データ編集ソフトの編集元ファイル名を入力す
るウィンドウの一例を示す説明図である。
【図19】ノートPCに応用する実施例において、消費
電力記録データ編集ソフトの編集作業ウィンドウの一例
を示す説明図である。
【図20】ウィンドウの元データ表示部において、元デ
ータの一部が選択された状態での表示例を示す説明図で
ある。
【図21】ノートPCに応用する実施例において、連続
コピー操作のコピー回数を入力するウィンドウの一例を
示す説明図である。
【図22】ウィンドウの編集データ表示部において、連
続コピー操作を行った後の表示の一例を示す説明図であ
る。
【図23】消費電力記録データ編集ソフトにおいて、編
集の結果として作られたデータを保存するファイル名を
入力するウィンドウの表示の一例を示す説明図である。
【図24】消費電力記録データ編集ソフトにおいて、一
連の編集作業を終えた後の表示の一例を示す説明図であ
る。
【図25】従来の情報機器の電気的構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 二次電池 2 外部電源入力 3 中央制御部 4 負荷 5 電力計 6 電池制御部 7 電池容量メモリ部 8 ユーザーインターフェイス部 9 消費電力履歴記録媒体 10 消費電力履歴記録部 11 消費電力履歴再現部 12 デバイス消費電力情報テーブル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次電池と、中央制御部と、装置外から
    の電源供給を入力する外部電源入力部と、前記二次電池
    または外部電源入力部からの電力が供給されるとともに
    前記中央制御部からの制御信号を受けて稼働する複数個
    のデバイスからなる負荷と、この負荷が消費する電流、
    電力や前記二次電池の端子電圧などを検出する電力検出
    部と、前記中央制御部からの指示に基づき前記二次電池
    の容量や残量などの表示を行うユーザーインターフェイ
    ス部とを有する情報処理装置において、 前記電力検出部が検出した負荷の消費電力を時間経過と
    ともに逐次記録することができる消費電力履歴記録媒体
    と、 前記中央制御部から受ける指示と情報とに基づいて、前
    記消費電力履歴記録媒体に電力値を記録する処理を行う
    消費電力履歴記録部と、 前記中央制御部から受ける指示と情報とに基づいて、前
    記消費電力履歴記録媒体から消費電力の履歴を読み出し
    つつ消費電力履歴再現のための制御情報を前記中央制御
    部に出力する処理を行う消費電力履歴再現部とを備え、 前記中央制御部は、前記消費電力履歴記録部により前記
    消費電力履歴記録媒体に消費電力の履歴を記録した後、
    前記消費電力履歴再現部により、消費電力履歴を記録し
    たときと同様の負荷を二次電池にかけることによって、
    使用者の使用形態に応じた二次電池の容量を測定し、前
    記ユーザーインターフェイス部に表示することを特徴と
    するバッテリ容量の測定および表示が可能な情報処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記負荷に含まれる各種デバイスの種々
    の状態における消費電力の値を記録したデバイス消費電
    力情報テーブルをさらに備え、 前記消費電力再現部は、消費電力履歴を再現するために
    前記デバイス消費電力情報テーブル上の情報を参照し
    て、前記負荷の中の各デバイスに適用する設定情報を生
    成し、 前記中央制御部は、前記消費電力再現部が生成した各デ
    バイスの設定情報を参照して、前記負荷に含まれる各デ
    バイスの状態を設定することによって消費電力の調整を
    行うことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ容量の
    測定および表示が可能な情報処理装置。
  3. 【請求項3】 前記消費電力履歴記録部が動作すること
    によって消費電力の履歴を記録するモードを消費電力履
    歴記録モードとし、前記消費電力履歴再現部が動作する
    ことによって前記消費電力履歴記録モードで記録した消
    費電力履歴を再現しつつ、前記二次電池の容量を測定す
    るモードを電池容量測定モードとし、前記消費電力履歴
    記録部および前記消費電力履歴再現部のいずれもが動作
    しないモードを通常モードとするとき、前記ユーザーイ
    ンターフェイス部の操作により、前記3つのモードのい
    ずれかを使用者が切り替え可能に設けられていることを
    特徴とする請求項1または2に記載のバッテリ容量の測
    定および表示が可能な情報処理装置。
  4. 【請求項4】 前記消費電力履歴記録媒体に記録された
    消費電力履歴の情報を編集する手段をさらに備え、この
    編集手段によって架空の消費電力履歴を作成し、架空の
    使用形態における前記二次電池の容量を測定し、前記ユ
    ーザーインターフェイス部に表示することを特徴とする
    請求項1、2または3に記載のバッテリ容量の測定およ
    び表示が可能な情報処理装置。
JP2000095318A 2000-03-30 2000-03-30 バッテリ容量の測定および表示が可能な情報処理装置 Pending JP2001282400A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006126909A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Hitachi Systems & Services Ltd 取引システム
JP2010237931A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Ntt Docomo Inc 携帯端末及び電力受渡方法
US8429430B2 (en) 2008-03-21 2013-04-23 Fujitsu Limited Information processor, computer readable recording medium which records data evacuation program, and data evacuation method
US9575131B2 (en) 2009-07-31 2017-02-21 Fujitsu Limited Residual quantity display system

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