JP2001272231A - 敷地測量装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、箱内に設けた慣性センサを複数の
弾性体によって宙吊り状とすることにより、外部からの
角速度入力の影響を除去することを目的とする。 【解決手段】 本発明による敷地測量装置は、箱(1)と
慣性センサ(2)との間に設けられた弾性体(20、21、22)
により、慣性センサ(2)を箱(1)内で宙吊り状とし、外部
からの角速度入力等の影響を除去するようにした構成で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、敷地測量装置に関
し、特に、箱内に設けられた慣性センサを箱内で宙吊り
状とすることにより、箱内の空間に安定保持させ、外乱
による大きい角速度入力を除去することによって計測精
度を向上させるための新規な改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、用いられていたこの種の敷地測量
装置としては、例えば、図２に示されるように、全体形
状が四角形をなす箱１内には、ジャイロ及び加速度計等
を一体化した円柱状の慣性センサ２が設けられ、この慣
性センサ２は支持部材３を介して箱１の壁４及び隔壁５
に対して固定されていた。従って、この慣性センサ２を
有する箱１よりなる敷地測量装置１０は、視野による測
量が困難な場所、あるいは、樹木等によってＧＰＳが受
信不可能な場所において、測量者が持ち運ぶことによっ
て、地形測量を行っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の敷地測量装置
は、以上のように構成されていたため、次のような課題
が存在していた。すなわち、慣性センサが箱の壁等に固
定されていたため、箱に対して大きい衝撃が外乱として
加わった場合には、大きい角速度が直接慣性センサに対
して加わり、慣性センサのスケールファクタ誤差のため
測量精度に大きい悪影響を与えることになっていた。

【０００４】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、箱内に設けられた慣性セン
サを箱内で宙吊り状とすることにより、箱内の空間に安
定させ、外乱による大きい角速度入力を除去することに
よって計測精度を向上させるようにした敷地測量装置を
提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明による敷地測量装
置は、箱内に設けられた慣性センサにより敷地の位置の
測量を行うようにした敷地測量装置において、前記箱と
慣性センサとの間に設けられた弾性体を有し、前記慣性
センサは前記弾性体によって前記箱内で宙吊りで構成さ
れている構成であり、また、前記慣性センサは、ジャイ
ロ及び加速度計を有する構成であり、さらに、前記弾性
体は、前記慣性センサの上部及び各側部の３ケ所に設け
られている構成である。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による敷
地測量装置の好適な実施の形態について説明する。な
お、従来例と同一又は同等部分には同一符号を用いて説
明する。図１において符号１で示されるものは全体形状
が四角形をなす箱であり、この箱１内には、ジャイロ及
び加速度計等を一体化した円柱状の慣性センサ２が設け
られ、この慣性センサ２は第１、第２、第３弾性体２
０、２１、２２によって箱１内に宙吊り状に支持されて
いる。

【０００７】前記弾性体２０、２１、２２は、何れも、
バネ、スプリング、ゴム等で構成され、第１弾性体２０
は、慣性センサ２の上部２ａと箱１の天井内壁１ａとの
間に設けられて慣性センサ２を上から吊っている。前記
第２弾性体２１は慣性センサ２の一方の側部２ｂと箱１
の側壁４との間に設けられ、慣性センサ２の一方の側部
２ｂにおける水平方向の支持が行われている。前記第３
弾性体２２は、慣性センサ２、他方の側部２ｃと箱１の
隔壁５との間に設けられ、慣性センサ２の他方の側部２
ｃにおける水平方向の支持が行われている。

【０００８】前記慣性センサ２は、前記第１、第２、第
３弾性体２０、２１、２２によって箱１内で宙吊り状に
保持され、箱１の外部から大きい角速度が付加された場
合においてもこの角速度は直接慣性センサ２に付加され
ず、各弾性体２０、２１、２２によって効果的に吸収さ
れ、これによって慣性センサ２のスケールファクタ誤差
による誤差を少なくすることが可能となり、計測精度の
大幅な向上を得ることができる。

【０００９】

【発明の効果】本発明による敷地測量装置は、以上のよ
うに構成されているため、次のような効果を得ることが
できる。すなわち、箱内に設けられた慣性センサが各弾
性体によって宙吊り状に保持されているため、外乱によ
る不要な角速度入力を除去することができ、敷地測量の
精度を従来よりも大幅に向上させることができる。ま
た、外部からの振動等の影響をほぼ完全に除去すること
ができ、装置の輸送中における慣性センサの損傷を防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による敷地測量装置を示す断面構成図で
ある。

【図２】従来の敷地測量装置を示す断面構成図である。

【符号の説明】

１ 箱 ２ 慣性センサ ２ａ 上部 ２ｂ、２ｃ 側部 ２０、２１、２２ 弾性体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱(1)内に設けられた慣性センサ(2)によ
   り敷地の位置の測量を行うようにした敷地測量装置にお
   いて、前記箱(1)と慣性センサ(2)との間に設けられた弾
   性体(20、21、22)を有し、前記慣性センサ(2)は前記弾
   性体(20、21、22)によって前記箱(1)内で宙吊りで構成
   されていることを特徴とする敷地測量装置。
2. 【請求項２】 前記慣性センサ(2)は、ジャイロ及び加
   速度計を有することを特徴とする請求項１記載の敷地測
   量装置。
3. 【請求項３】 前記弾性体(20、21、22)は、前記慣性セ
   ンサ(2)の上部(2a)及び各側部(2b、2c)の３ケ所に設け
   られていることを特徴とする請求項１又は２記載の敷地
   測量装置。