JP2001269062A - 育苗用苗床及び育苗ポット材 - Google Patents

育苗用苗床及び育苗ポット材

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JP2001269062A JP2000128619A JP2000128619A JP2001269062A JP 2001269062 A JP2001269062 A JP 2001269062A JP 2000128619 A JP2000128619 A JP 2000128619A JP 2000128619 A JP2000128619 A JP 2000128619A JP 2001269062 A JP2001269062 A JP 2001269062A
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Noburo Kondo
信郎 近藤
Mitsuru Omoto
充 尾本
Satoshi Kondo
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Inoue MTP KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苗を取り出すことなく育苗ポット容器ごと移
植地に植えることができ、移植地における土中での植物
の成長が容易で、しかも苗をポットに植えたり種をポッ
トにまく際に土をポットに充填する必要のない育苗ポッ
ト容器およびその苗床を提供する。 【解決手段】 ポリウレタン発泡原料から成形された、
育苗に適する連通、吸水、保水性及び生分解性を有する
ポリウレタン製の苗床と、生分解性のポット容器で構成
されている。苗床は、セル径の範囲がセル数30個〜1
00個/25mm、通気性の範囲が60〜160リット
ル/minである連続気泡構造の吸水性と通気性を有す
ることを特徴とする連続気泡構造のポリウレタンフォー
ムからなり、植物の発芽から、芽をだし、土中に埋めて
後にも、植物の根が良く育ち、植物の生育性を向上させ
た育苗用ポット材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は育苗用苗床及び育
苗用ポットに関し、特には育苗可能な多孔性発泡体から
なる苗床であり、その苗床及び育苗ポットをそのまま土
中に移植することができ、またその後に容易に植物が生
長し、上記苗床及び育苗ポットが土中又は廃棄場所で容
易に分解・粉砕される育苗用苗床及び育苗用ポットに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から育苗用のポットとしては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等、樹脂製からなる柔軟な鉢
状容器のポットが多用されている。通常、その厚さは、
0.2〜0.5mm程度と薄いポットが使用されてお
り、その内部に育苗培地としての土を詰め、その土に苗
を植えた状態で販売されている。
【0003】植物を育苗する際の床(苗床)、または、
上記育苗ポット内部の土壌の変わりに、ポリウレタンな
どの発泡体を利用することが、次のように提案されてい
る。鉢本体の内側中央部に植木移植用凹部を残して内周
部および底部にポリウレタン発泡材料を注入して植木鉢
本体と一体に連通気泡構造のポリウレタン発泡層を形成
した植木鉢の構造が提供されている(実開平6−812
31号公報)。発泡体からなる育苗培地部とその表面に
一体に成形されたスキン層を備えてなる多孔性の硬質樹
脂をモールド成形してなる育苗ポット(特開平11−3
32391号公報)が提供されている。
【0004】これらの従来の育苗ポット用発泡体では、
生分解性に乏しく、土中に埋めても、樹脂が残存してし
まい、野菜の収穫や花の時期が過ぎて、再び他の植物を
植えるために耕運機等で土を耕す際に、前記土中に残っ
ているフィルム状の樹脂が耕運機等の機械に絡まった
り、機械を詰まらせたりする不具合が発生する。
【0005】また、苗床や水耕栽培の床などに使用され
る発泡体として、ポリオール分子鎖中にオキシエチレン
基などの親水性基を導入したポリウレタン発泡体におい
て、好微生物性の粉末有機質充填物を配合して、微生物
により分解され得るようにしたポリウレタン発泡体が提
案されている(特公昭58−56605号公報)。さら
に、植物を育成する際の苗床に使用されるものにおいて
は、各種の発泡体のリブに、生分解性の繊維または粉末
の1種以上と、易水溶性物質の1種以上とを混入させて
なる生分解性発泡体が提案されている(特開平6−25
6558号公報)。これらは、苗床用としてポリウレタ
ン発泡体の表面特性を親水性にする試みがなされてきて
おり、さらに使用済み後に廃棄されたり、植物育成の際
の床ごと田畑に移植されたりしたときに、廃棄場所や田
畑などに生存している微生物により、短期間で容易に分
解され得るとされている。
【0006】上記のように生分解性を付与した発泡体も
提案されているが、これらは、発泡体に親水性を付与し
たり、易水溶性物質を用いて樹脂の表面特性を親水性と
している。しかしながら、それほど、植物の発育・発芽
・生育がよいものではなかった。また、従来の土壌の苗
床、発泡体による苗床のいずれにおいも、苗を大きな鉢
又は庭や畑等の土中に移植する際には、ポット容器から
苗を取り出して、植え代える必要があり、たくさんの苗
を仮植えする植物生産者にとっては、その作業が面倒で
あるばかりでなく、移植の多い少ないにかかわらず、苗
の茎や根を傷める問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記の点に
鑑みなされたもので、ポリウレタンフォームを利用した
育苗用苗床において、植物の発芽から、芽をだし、土中
に埋めて後にも、植物の根が良く育ち、植物の生育性を
向上させた育苗用苗床を提供する。また、苗を取り出す
ことなく育苗ポット容器ごと移植地に植えることがで
き、移植地における土中での微生物による分解が容易で
植物の成長の邪魔をせず、しかも苗をポットに植えたり
種をポットにまく際に土をポットに充填する必要のない
苗床を育苗ポット内部に充填した育苗ポット材を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するこの
発明は、ポリウレタン発泡原料から成形された、育苗に
適する連通、吸水及び保水性を有するポリウレタン製の
苗床と、生分解性のポット容器に係る。発泡体からなる
苗床は、セル径の範囲がセル数30個〜100個/25
mm、通気性の範囲が60〜160リットル/minで
ある連続気泡構造の吸水性と通気性を有することを特徴
とする連続気泡構造のポリウレタンフォームからなる苗
床で構成されている。
【0009】前記ポリウレタンフォームからなる苗床部
は、セル径の範囲がセル数30個〜100個/25m
m、通気性の範囲が60〜160リットル/min、フ
ォームを一旦水中で圧縮し水を含ませた後フォームを水
中に立て一部を水面に出したとき、水がフォーム中を水
面より上昇する高さが3mm以上となる範囲が好まし
い。セル数が上記範囲内であると、毛細管現象により水
分の吸水性を高まり、水分が根の近傍にまで供給するこ
とができる。一方、セル数が30個/25mmよりも小
さいと、セル径が大きくなりすぎて、水分の吸水性が悪
くなり、また、セル数が100個/25mmを越える
と、セル径が細かくなりすぎて、植物の根が発泡体内部
のセルに侵入しにくくなり、根の生長が悪くなる。
【0010】また、通気性が上記範囲内であると、発泡
体からなる育苗ポット用苗床内部に通気性を付与するこ
とができ、植物の根に空気を補給し、根腐れを防ぐこと
ができる。通気性が60リットル/min未満の場合
は、通気性が悪く苗の根腐れを引き起こし易く、通気性
が160リットル/minより大であると保水性が悪く
植物が枯れ易くなる。その範囲の通気性を得る方法とし
ては、フォーム製造後にクラッシングと呼ばれる強制的
にセルを押しつぶして通気性を付与するという方法や、
また、シリコーンオイル等の破泡剤を用いても良い。前
記苗床が軟質ポリウレタンフォームの場合には、前記ク
ラッシングを行うことが好ましい。なお、このクラッシ
ングは、苗床を水路上にセットする際に、水中に入れて
手で揉むようにして水分をフォーム中に吸収させながら
行うと、よりフォームのセル構造内の細孔に水を吸水す
ることができるので好ましい。
【0011】一般にポリウレタンフォームは撥水性であ
る、従って通常は水がフォーム中を上昇することは無い
が、フォームが親水性である場合には自然に水が上昇す
る。しかしながら、本発明のポリウレタンフォームの表
面特性は必ずしも強い親水性である必要は無く、セル数
と通気性が上記範囲内であれば、フォームを一旦水中で
圧縮し水を含ませた後、フォームの一部を水面上に出し
ても、水はフォーム中を登った状態で保持される。した
がって、苗床として使用する場合、水分が上部から蒸発
しても下部の水がフォーム中を上昇し常に一定の高さに
水面を保持し、水を苗に供給することが可能である。
【0012】育苗ポットの利用形態としては、イ)育苗
ポットの下面に水が流れる流水路を接触させ、育苗ポッ
トの下面から吸水させるものと、ロ)育苗ポットの上面
から水を散水させるもの、の2タイプがある。育苗ポッ
ト用発泡体の下面をプロファイル加工により、凹凸形状
とすることにより、水面との接触面積を増大させること
ができ、また、根腐れを防止することができるので、植
物を育てる点で好ましい。特に、上記イ)の育苗ポット
の下面に水を流水させるタイプにおいては、水の吸水性
の点で効果的である。上記ロ)の散水タイプにおいて
は、水の排水性を助け、根腐れ防止に役に立つ。
【0013】このように、本発明の苗床は従来のフォー
ムに比べ、特定のセル構造、即ち、適度なセル数からな
る毛細管構造を有しており、さらに適度な範囲の通気性
を有する連続気泡構造のポリウレタンフォームからなり
たっている。その結果、苗床の上部から潅水する場合で
も、下部から水をフォーム中に供給する場合において
も、常に一定の高さに水面を保持し、植物の根の近傍に
適度に水分を供給でき、且つ、適度な通気性を有してい
るので空気や酸素を根の近傍に供給することができ根腐
れを防ぐので、植物の発育性が良好となる。
【0014】さらに、育苗ポット用の連続気泡構造のポ
リウレタンフォームからなる苗床を生分解性のものとす
ることにより、この苗床で育成された植物を、その後、
その苗床ごと土中に埋めて移植して育てることができ
る。また、生分解性を有する育苗ポット容器内に、生分
解性を有する連続気泡構造のポリウレタンフォームから
なる苗床を入れてなる育苗ポット材を用いることによ
り、苗を一回り大きな鉢又は庭や畑等の土中に移植する
際には、その容器から苗を取り出すことなく、本発明の
育苗ポット材をそのまま容易に土中に移植することがで
きる。これにより、たくさんの苗を仮植えする植物生産
者にとっては、その作業が簡単となるばかりでなく、苗
の茎や根を傷めることがなくなる。このように、苗床及
びポット容器に生分解性を付与することにより育苗ポッ
ト材の扱い易さ、作業性及び植物の生育性が向上する。
【0015】前記苗床及びポット容器に生分解性を付与
する方法としては、天然物質からなる生分解性の物質、
その変性体及びポリ乳酸、ポリ(ε−カプロカクトン)
や微生物生産によるヒドロキシブチレートとバリレート
共重合体等を用いる。具体的な天然物質としては、大
豆,小豆,小麦,米,トウモロコシ,サトウキビ,コー
リャンなどの穀物、木片(おが屑),ワラ(例えば、麦
類、稲類、トウモロコシなどのワラ),穀物の殼(もみ
殻,そば殼など)、ジャガイモ,クズ,サツマイモ,コ
ムギ,コメ,トウモロコシ,タピオカなどの澱粉、アセ
チル澱粉,ニトロ澱粉,ジアルデヒド澱粉などの澱粉誘
導体、各種セルロース及びその誘導体、などが挙げられ
る。これらの生分解性の天然物質は、それぞれ単独で使
用してもよいし、2種以上を混合して使用することもで
きる。生分解性の天然物質の混入量は、発泡体を構成す
る樹脂100重量部に対して5〜200重量部、好まし
くは8〜50重量部が適している。
【0016】
【発明の実施の形態】以下この発明を図面に基づき詳細
に説明する。この発明の育苗ポット材は、ポリウレタン
発泡原料から成形された、育苗に適する連通、吸水及び
保水性を有する軟質ポリウレタン製の苗床と、生分解性
のポット容器とで構成されている。
【0017】ポット容器の材料としては化学合成による
ポリ乳酸、ポリ(ε−カプロカクトン)や微生物生産に
よるヒドロキシブチレートとバリレート共重合体、やオ
レフィン樹脂に天然物を混合した樹脂等の生分解性又は
生崩壊性の材料が使用使用できる。ポット容器の成形方
法としては使用する樹脂による制限は有るが通常の熱可
塑性樹脂の成形方法である射出成形,フォルム成形,ブ
ロー成形等で成形される。
【0018】この育苗ポット材の苗床は、苗を移植する
際に容器から取り出してそのまま庭やプランター等の土
に埋めることができる。同様にして、容器に苗床を入れ
たままの育苗ポット材も、容器のまま土壌へ埋めて移植
することができ、移植された植物が良好に生育される。
その後、花の時期や収穫の際、その土に再度スコップ等
で土を耕す時には、この育苗ポット容器と苗床が土中の
水分、微生物等により、容易に生分解されるものであ
る。
【0019】育苗用苗床は、従来の土に代わって苗が植
えつけられ、種が蒔かれる部分であり、発泡体からな
る。この育苗用苗床を構成する発泡体としては、植物の
苗の生育が良好であるように、セル数(JIS K64
00による測定)30個〜100個/25mm、通気性
(JIS K6400 B法による測定)が60〜16
0リットル/min、の連続気泡構造からなるものが好
ましい。この範囲のセル数からなるものは、通気性およ
び保水性の両方が植物にとって好ましい範囲となる。育
苗用ポットの底面部には、水抜きのために穴等を形成し
ても良い。それにより、大雨等によって大量の水が一時
に育苗ポットに与えられた際の排水が、よりスムーズに
行われる。
【0020】次に前記育苗ポットの苗床の製造例につい
て説明する。前記育苗ポットの苗床の製造は、公知のポ
リウレタンフォームの製造方法によって行われる。上記
ポリウレタンフォームを製造するための各原料成分は、
従来より使用されていたものを、特に制限されることな
く使用できる。それらの成分としては、ポリオール成
分、ポリイソシアネート、発泡剤の他に、触媒、整泡
剤、破泡剤、生分解性を付与する物質(天然物質)、更
に必要に応じて可塑剤、充填剤、その他の添加剤が用い
られる。
【0021】ポリオール成分には、エステル基を含むも
のが、親水性、吸水性、保水性、生分解性の点で好まし
い。具体的には、ポリエステルポリオール、ポリエーテ
ルとポリエステルの共重合ポリオール等が使用できる。
さらに、これらのエステル基を含んだポリオールにポリ
エーテルポリオールを混合して用いてもよい。その場
合、重合して得られたポリウレタンフォームの分子骨格
中にエステル基が存在しているので、親水性、吸水性、
保水性、生分解性が良好となる。これらのポリオール成
分に、生分解性を付与する物質で変性されたポリオール
を含んでも良い。
【0022】上記「ポリエステルポリオール」として
は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペン
タエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール、シュ
ガー(ショ糖)等の低分子ポリオール、これら低分子ポ
リオールとコハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル
酸、フタル酸、イソフタル酸、無水コハク酸、無水マレ
イン酸、無水フタル酸等の縮合により得られるポリエス
テルポリオールなどが挙げられる。また、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンなどの環状エーテルの開環重合また
は共重合によって得られるポリエステルポリオールなど
が挙げられる。さらに、ラクトンエステルとして分類さ
れるカプロラクトンの開環縮合物であるポリエステルポ
リオール等が挙げられ、これらのポリオールは親水性だ
けでなく、生分解性の点についても優れており、好まし
い。
【0023】ポリイソシアネートとしては、一般に軟質
フォームの製造に使用されるものを特に制限なく用いる
ことができる。例えば、トリレンジイソシアネート(T
DI)、クルード若しくはポリメリック−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、クルード−トリレン
ジイソシアネート(TDI)、TDIとMDIとの混合
物、それらのプレポリマー、及び、TDI、MDI等の
変性体など、ポリウレタンフォーム用として一般的に使
用されているものが用いられる。
【0024】発泡剤は通常水が用いられるが、場合によ
っては低沸点溶剤を配合することも可能である。水の量
は、前記ポリオールの全量100重量部に対し、2〜1
0重量部とされる。触媒としては、ポリウレタンに通常
使用される公知のもの、例えばカルボン酸の金属塩(オ
クチル酸亜鉛、スタナスオクトエート等)、アルカリ金
属もしくはアルカリ土類金属のアルコキシドもしくはフ
ェノキシド、アミン誘導体(トリエチルアミン、トリエ
チレンジアミン、N−メチルモルホリン等)、4級アン
モニウム塩、並びに、スズ、アンチモン等の金属を含有
する有機金属化合物等が挙げられる。これらのうち好ま
しいものは、アミン誘導体およびスズまたはアンチモン
を含有するカルボン酸の金属塩もしくは有機金属化合物
等、ポリウレタンフォーム用のものが適量使用される。
整泡剤も、ポリウレタンフォーム製造用として効果のあ
るものはすべて使用でき、特に限定するものではない。
例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリ
オキシアルキレンアルキルアミノエーテル、などのポリ
オキシアルキレン系のもの、オルガノポリシロキサン、
シロキサンオキシアルキレンコポリマーなどのシリコー
ン系のもの等が使用できる。なお、その他、加水分解性
を促進させる配合剤を添加することもできる。
【0025】(実施例1)以下のポリウレタン原料を配
合し、混合して、発泡させ、ポリウレタンフォームを製
造し、苗床として用いた。 1)ポリオールとイソシアネート ジエチレンアジペート系、日本ポリウレタン工業株式
会社製、商品名「N−101」(水酸基価;56)、配
合量;70重量部 エチレングリコール及び1,4−ブタンジオールとア
ジピン酸とからなるポリエステルポリオール、日立化成
ポリマー株式会社製、商品名「テスラック2460」
(水酸基価;56)、配合量;15重量部 グリセリンにプロピレンオキサイドを付加重合させた
ポリエーテルポリオール、三洋化成株式会社製、商品名
「PPG−3000」(分子量;3000、水酸基価;
56)、配合量;15重量部 TDI、日本ポリウレタン株式会社製、商品名「T−
80」〔2,4−TDI/2,6−TDIの80/20
(重量比)混合物〕 2)発泡剤:水、配合量;3.4重量部 3)触媒 N,N−ジメチルアミノエタノール(DMAE)、日
本乳化剤株式会社製、配合量;0.3重量部 スタナスオクトエート、配合量;0.2重量部 4)整泡剤:水酸基含有ポリアルキルシロキサン共重合
体、トーレ・シリコーン株式会社製、商品名「SH−1
93」 5)その他 破泡剤:シリコーンオイル(信越シリコーン株式会社
製、商品名「KF96」)、配合量;0.2重量部 天然物質:食用デンプン、配合量;8重量部
【0026】(実施例2)実施例1の配合で、各原料を
混合・攪拌し、ポリウレタンフォームを製造後に、クラ
ッシングロールに通して、ポリウレタンフォームのセル
を押圧し、強制的に通気性を高めた以外は実施例1と同
じ条件で苗床を製造し、物性値および生育等を調べた。
結果は表1〜表3に示す通りである。
【0027】(比較例1)実施例1における破泡剤をな
くした以外は、実施例1と同じ条件でポリウレタンフォ
ームを製造し、苗床として用い、物性値および生育等を
調べた。結果は表1〜表3に示す通りである。
【0028】(比較例2)実施例1における破泡剤とデ
ンプン成分をなくした以外は、実施例1と同じ条件でポ
リウレタンフォームを製造し、苗床として用い、生分解
性を調べた。結果は表2、表3に示す通りである。
【0029】
【表1】
【0030】(生分解性育苗用ポット容器の製造方法)
生分解性樹脂としてはポリ(ε−カプロラクトン)系の
セルグリーンP−H7(ダイセル化学工業製)を使用し
射出成型機にて成形した。得られた育苗用ポットの容器
(肉厚1mm)から切り出した試料での引張破断強度は
590kg/cm2であり、容器として十分な強度を有
していた。
【0031】(生分解性の評価)土壌に設置されている
生ゴミ処理用のコンポスト中にポリウレタンフォームを
埋設して、フォームの重量減少率[%]を測定すること
により分解性を調べた。なお、試験サンプルの形状は5
0×50×10mmである。
【表2】
【0032】ポリウレタンフォーム及び育苗用ポット容
器の生分解性を活性汚泥による生分解性試験方法(JI
S K 6950)で評価した。この試験方法は、対象
とするプラスチックと混合した活性汚泥を撹拌培養し、
培養液の生物化学的酸素消費量及びプラスチックの残存
量から生分解度を求めるものである。分解率は次の様に
計算する。 分解率={(A−B)/TOD}×100 A=測定開始一定時間後の酸素消費量(mg) B=測定開始一定時間後のブランク酸素消費量(mg) TOD=理論酸素必要量(mg)
【表3】
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の苗床が、
特定のセル構造からなる毛細管構造及び通気性を有する
連続気泡性ウレタンフォームであるので、植物の根の近
傍に水分を供給でき、且つ、通気性を有して空気を根の
近傍に供給することができ根腐れを防ぐので、植物の発
育性が良好となる。また、軟質ウレタンフォームの場
合、クラッシングにより、より確実に上記条件を満た
し、柔軟であるので、発芽、発育、発根を促進する。さ
らに、苗床とポット容器を一体として土中に埋めても、
適度な通気性・吸水性を有し、生分解性があるので、根
の発根の阻害とならず、発根をうながすことができる。
また、土に比べ、軽量となるので、ハンギングバスケッ
ト等の園芸用としても適しており、さらには、マンショ
ン住民にとっては、枯れた後の土の処理が大変であった
が、本発明では、可燃物としてゴミ処理することも可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B022 AA05 BA22 BB02 2B027 NC02 NC05 NC21 NC22 NC24 NC25 NC26 NC52 ND03 SA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡体からなる苗床であって、セル径の
    範囲がセル数30個〜100個/25mm、通気性の範
    囲が60〜160リットル/minである連続気泡構造
    の吸水性と通気性を有することを特徴とする連続気泡構
    造のポリウレタンフォームからなる苗床。
  2. 【請求項2】 フォーム製造後にクラッシングを行い、
    強制的にセルを押しつぶしてなる請求項1に記載の連続
    気泡構造の軟質ポリウレタンフォームからなる苗床。
  3. 【請求項3】 育苗ポット用発泡体の下面を凹凸形状と
    してなる請求項1又は2記載の育苗ポット用連続気泡構
    造のポリウレタンフォームからなる苗床。
  4. 【請求項4】 生分解性を有する請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の育苗ポット用連続気泡構造のポリウレ
    タンフォームからなる苗床。
  5. 【請求項5】 生分解性を有する育苗ポット容器内に、
    請求項4に記載の生分解性を有する育苗ポット用連続気
    泡構造のポリウレタンフォームからなる苗床を入れてな
    る育苗ポット材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008266442A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Bridgestone Corp 親水性軟質ポリウレタンフォームの製造方法

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JP2008266442A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Bridgestone Corp 親水性軟質ポリウレタンフォームの製造方法

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