JP2001241202A - 地域共生プラント - Google Patents
地域共生プラントInfo
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- JP2001241202A JP2001241202A JP2000049032A JP2000049032A JP2001241202A JP 2001241202 A JP2001241202 A JP 2001241202A JP 2000049032 A JP2000049032 A JP 2000049032A JP 2000049032 A JP2000049032 A JP 2000049032A JP 2001241202 A JP2001241202 A JP 2001241202A
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】平常時だけでなく大地震等の災害が発生した場
合においても、周辺地域を対象として、電力、通信・情
報、温水、飲料水などの、地域経済活動や住民生活に必
要不可欠なエネルギー、情報および必需物資を供給する
地域共生プラントを提供する。 【解決手段】地震時の地震力を低減する免震装置16を介
して地盤3あるいは地盤基礎17の上に相互に独立に設け
られたプラント基礎体15及びプラント運営基礎体26を有
し、前記プラント基礎体15上には少なくとも電力と熱を
供給するプラント施設10を備え、前記プラント運営基礎
体26上には前記プラント施設を運営管理するとともに災
害時対応を行うプラント運営及び危機管理施設20を備
え、周辺地域を対象として電力、通信・情報、温水、飲
料水などの地域経済活動や住民生活に必要不可欠なエネ
ルギー、通信・情報および必需物資を供給するようにし
た構成とする。
合においても、周辺地域を対象として、電力、通信・情
報、温水、飲料水などの、地域経済活動や住民生活に必
要不可欠なエネルギー、情報および必需物資を供給する
地域共生プラントを提供する。 【解決手段】地震時の地震力を低減する免震装置16を介
して地盤3あるいは地盤基礎17の上に相互に独立に設け
られたプラント基礎体15及びプラント運営基礎体26を有
し、前記プラント基礎体15上には少なくとも電力と熱を
供給するプラント施設10を備え、前記プラント運営基礎
体26上には前記プラント施設を運営管理するとともに災
害時対応を行うプラント運営及び危機管理施設20を備
え、周辺地域を対象として電力、通信・情報、温水、飲
料水などの地域経済活動や住民生活に必要不可欠なエネ
ルギー、通信・情報および必需物資を供給するようにし
た構成とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平常時だけでなく
地震等の災害が発生した場合においても、周辺地域を対
象として、電力、通信・情報、温水、飲料水などの地域
経済活動や住民生活に必要不可欠なエネルギー、情報お
よび必需物資を供給することができる地域共生プラント
に関する。
地震等の災害が発生した場合においても、周辺地域を対
象として、電力、通信・情報、温水、飲料水などの地域
経済活動や住民生活に必要不可欠なエネルギー、情報お
よび必需物資を供給することができる地域共生プラント
に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでの日本においては、商業電力供
給施設は、原子力発電や火力発電を中心として発電容量
がおよそ50〜60万kWクラス以上の大規模な発電施設が各
地に設置されている。また、水力発電は中小クラスの発
電容量を持つ施設が山中に設置されている。これらの施
設で発電された電力の大部分は、高圧送電線により需要
地である都市部に直接送電される。しかしながら、各発
電所や変電所の事故や大地震、大台風などによる各発電
所、変電所、送電線網の破損などで電力供給が不能にな
った場合、電力需要地に代替の大規模非常用電力供給施
設が設置されていない現状では、停電になる都市部を中
心として、社会的、経済的に大混乱を生じ、ひいては周
辺地域まで含めて混乱と大被害をひき起こす。
給施設は、原子力発電や火力発電を中心として発電容量
がおよそ50〜60万kWクラス以上の大規模な発電施設が各
地に設置されている。また、水力発電は中小クラスの発
電容量を持つ施設が山中に設置されている。これらの施
設で発電された電力の大部分は、高圧送電線により需要
地である都市部に直接送電される。しかしながら、各発
電所や変電所の事故や大地震、大台風などによる各発電
所、変電所、送電線網の破損などで電力供給が不能にな
った場合、電力需要地に代替の大規模非常用電力供給施
設が設置されていない現状では、停電になる都市部を中
心として、社会的、経済的に大混乱を生じ、ひいては周
辺地域まで含めて混乱と大被害をひき起こす。
【0003】特に、電力供給施設における耐震設計に関
しては、原子力発電設備は地震に対して非常に強固な設
計がなされており、火力発電設備および水力発電設備も
比較的強固な設計がなされているが、共通の設備である
送変電機器、補助施設・設備、運営管理施設などは、各
機器独自の設計基準や一般の建築基準法にもとづく耐震
設計が適用されており、一般的には上記の発電設備に比
べ、耐震強度は低くなっている。
しては、原子力発電設備は地震に対して非常に強固な設
計がなされており、火力発電設備および水力発電設備も
比較的強固な設計がなされているが、共通の設備である
送変電機器、補助施設・設備、運営管理施設などは、各
機器独自の設計基準や一般の建築基準法にもとづく耐震
設計が適用されており、一般的には上記の発電設備に比
べ、耐震強度は低くなっている。
【0004】従来の上記のような施設、建物、設備など
の設置方法を耐震設計上の観点から説明する概略図を図
6および図7に示す。図6の左側は電力設備建物1を岩
盤2の上に建設した状態を示し、原子力発電設備などで
用いられる設置方法であり、最も重要な設備である原子
炉系設備等を納める電力設備建物1は、地表の地盤3を
堀抜き、支持地盤として非常に強固な岩盤2上に直接固
定設置する。この方法であると、大地震による建物1の
揺れの増幅は小さいが、地震の揺れ自体(加速度)を低
減することはできないので、内部に設置される設備は最
低限、地震力そのもには耐える強固な強度を満す必要が
ある。
の設置方法を耐震設計上の観点から説明する概略図を図
6および図7に示す。図6の左側は電力設備建物1を岩
盤2の上に建設した状態を示し、原子力発電設備などで
用いられる設置方法であり、最も重要な設備である原子
炉系設備等を納める電力設備建物1は、地表の地盤3を
堀抜き、支持地盤として非常に強固な岩盤2上に直接固
定設置する。この方法であると、大地震による建物1の
揺れの増幅は小さいが、地震の揺れ自体(加速度)を低
減することはできないので、内部に設置される設備は最
低限、地震力そのもには耐える強固な強度を満す必要が
ある。
【0005】図6の右側は電力設備建物1を地盤3の上
に建設した状態を示し、埋め立て地に設置される火力発
電設備や変電所などで用いられている設置方法である。
埋め立て地の地層は柔らかいため、不等沈下を防止する
ために比較的硬い地盤まで杭を多数打ち、設備を設置す
る基礎を支える。この方法であると、大地震による建物
1の揺れは比較的小さいが、図6左側の場合に比べると
揺れが大きくなる。この方法では、内部に設置された設
備は、揺れが大きくなり、増幅した地震力により破損す
る可能性が高い。
に建設した状態を示し、埋め立て地に設置される火力発
電設備や変電所などで用いられている設置方法である。
埋め立て地の地層は柔らかいため、不等沈下を防止する
ために比較的硬い地盤まで杭を多数打ち、設備を設置す
る基礎を支える。この方法であると、大地震による建物
1の揺れは比較的小さいが、図6左側の場合に比べると
揺れが大きくなる。この方法では、内部に設置された設
備は、揺れが大きくなり、増幅した地震力により破損す
る可能性が高い。
【0006】図7の右側は高層ビル等4を地盤3の上に
建設した状態を示し、一般の高層ビルや比較的重要な建
物、施設に用いられる方法で、地震で揺れが増幅しやす
い表層地盤上に設置するため、比較的硬い地盤中まで多
数の杭を打ち、建物を支持するものである。この方法で
は表層地盤に設置されるため、大地震時の揺れは大きく
建物も大きく揺れるが、下部が杭で地盤に支持されてい
るため、倒壊する可能性は小さい。しかしながら建物内
部は、建物自体の大きな揺れで、設置されている設備、
機器の大多数は破損する恐れがあり、建物内で運営され
ている組織の機能は喪失する可能性が高い。
建設した状態を示し、一般の高層ビルや比較的重要な建
物、施設に用いられる方法で、地震で揺れが増幅しやす
い表層地盤上に設置するため、比較的硬い地盤中まで多
数の杭を打ち、建物を支持するものである。この方法で
は表層地盤に設置されるため、大地震時の揺れは大きく
建物も大きく揺れるが、下部が杭で地盤に支持されてい
るため、倒壊する可能性は小さい。しかしながら建物内
部は、建物自体の大きな揺れで、設置されている設備、
機器の大多数は破損する恐れがあり、建物内で運営され
ている組織の機能は喪失する可能性が高い。
【0007】図7の左側は住宅等5を地盤3の上に建設
した状態を示し、一般の低層建物や住宅に用いられる方
法で、地上面にべた基礎だけで建物を支持する方法であ
る。この方法であると、軟弱な表層地盤に設置された建
物は、表層地盤による揺れの大幅増幅に加え揺れによる
不等沈下が発生し、建物自体が破損したり倒壊する恐れ
が高い。
した状態を示し、一般の低層建物や住宅に用いられる方
法で、地上面にべた基礎だけで建物を支持する方法であ
る。この方法であると、軟弱な表層地盤に設置された建
物は、表層地盤による揺れの大幅増幅に加え揺れによる
不等沈下が発生し、建物自体が破損したり倒壊する恐れ
が高い。
【0008】特に近年、1995年1月に発生した兵庫県南
部地震、1999年8月に発生したトルコ地震、同年9月に
発生した台湾地震は、それらの震源が都市や工業地区の
近郊の直下型地震であり、揺れの最大加速度は約4.5m
/sec2 〜約9.5m/sec2 であり、日本で定義されてい
る震度7である4.5m/sec2 以上を十分上回る破壊力を
持っていた。これらの地震では多くの建物の倒壊だけで
なく、損傷を免れた建物であってもその内部設置物の破
損などその被害は甚大なものがあった。日本において
も、近い将来再びこのような直下型地震の発生する可能
性が極めて高い。
部地震、1999年8月に発生したトルコ地震、同年9月に
発生した台湾地震は、それらの震源が都市や工業地区の
近郊の直下型地震であり、揺れの最大加速度は約4.5m
/sec2 〜約9.5m/sec2 であり、日本で定義されてい
る震度7である4.5m/sec2 以上を十分上回る破壊力を
持っていた。これらの地震では多くの建物の倒壊だけで
なく、損傷を免れた建物であってもその内部設置物の破
損などその被害は甚大なものがあった。日本において
も、近い将来再びこのような直下型地震の発生する可能
性が極めて高い。
【0009】このように、工業構造物や重要公共建物の
近くで直下型地震が発生すると、構造物や建物そのもの
の被害だけでなく、構造物や建物の内部に設置された設
置物が多大な被害を受け、工業構造物や重要建物の本来
の機能を喪失し、深刻な2次災害が発生する可能性が極
めて高い。
近くで直下型地震が発生すると、構造物や建物そのもの
の被害だけでなく、構造物や建物の内部に設置された設
置物が多大な被害を受け、工業構造物や重要建物の本来
の機能を喪失し、深刻な2次災害が発生する可能性が極
めて高い。
【0010】発電施設の場合、近くで大地震が発生する
と、耐震強度自体が弱くまた地盤支持方法も特に強固で
ない送変電機器、補助施設・設備、運営管理施設など
は、大破したり、一部が破損したりして、本来の設備機
能が果たせなくなる可能性が大きい。従って、発電設備
本体が健全であっても、これら耐震強度が低い設備が破
損することにより、電力供給機能すなわち電力供給シス
テム系としての機能が不全に陥り、需要地への電力供給
が不能になる可能性が非常に大きい。
と、耐震強度自体が弱くまた地盤支持方法も特に強固で
ない送変電機器、補助施設・設備、運営管理施設など
は、大破したり、一部が破損したりして、本来の設備機
能が果たせなくなる可能性が大きい。従って、発電設備
本体が健全であっても、これら耐震強度が低い設備が破
損することにより、電力供給機能すなわち電力供給シス
テム系としての機能が不全に陥り、需要地への電力供給
が不能になる可能性が非常に大きい。
【0011】過去の大地震時の被害例を見ると明らかに
ように、電力供給システムの中では特に、耐震性の低い
変電所、送電線の被害により、電力供給機能が損傷を受
け、都市部を中心に停電となり、大混乱を招いただけで
なく、地震被害を増大させたのである。従って、電力が
社会・経済活動の基幹エネルギー源となっている今、電
力発電施設や電力供給施設の大地震や他の災害に対する
被害を防止し、電力供給システム全体として耐震信頼性
を格段に向上させておく必要がある。
ように、電力供給システムの中では特に、耐震性の低い
変電所、送電線の被害により、電力供給機能が損傷を受
け、都市部を中心に停電となり、大混乱を招いただけで
なく、地震被害を増大させたのである。従って、電力が
社会・経済活動の基幹エネルギー源となっている今、電
力発電施設や電力供給施設の大地震や他の災害に対する
被害を防止し、電力供給システム全体として耐震信頼性
を格段に向上させておく必要がある。
【0012】耐震信頼性を向上させるためには、電力供
給システムの全施設、設備の耐震設計を厳しくすれば良
いが、建設コストが大幅に増えたり、設備や機器の機能
上から耐震強度を向上させるのが困難なものがあった
り、また、地震発生確率の高い地域は限られているな
ど、現実的ではなく、このような耐震対策を完全に行う
ことは困難である。
給システムの全施設、設備の耐震設計を厳しくすれば良
いが、建設コストが大幅に増えたり、設備や機器の機能
上から耐震強度を向上させるのが困難なものがあった
り、また、地震発生確率の高い地域は限られているな
ど、現実的ではなく、このような耐震対策を完全に行う
ことは困難である。
【0013】原子力発電施設や火力発電施設などの大規
模エネルギープラントの事故により、地域の広い範囲に
わたり影響を及ぼす事態が発生した場合、現状では、事
故を起こした組織体や地域を管理する自治体や国がそれ
ぞれ独自の臨時の対策組織を別の場所に設置し、それぞ
れが連絡を取り合い問題に対処している。しかしなが
ら、連絡体制や権限に関して必ずしもスムーズにいって
おらず、危機管理が効率よく運営される体制にはなって
いない。
模エネルギープラントの事故により、地域の広い範囲に
わたり影響を及ぼす事態が発生した場合、現状では、事
故を起こした組織体や地域を管理する自治体や国がそれ
ぞれ独自の臨時の対策組織を別の場所に設置し、それぞ
れが連絡を取り合い問題に対処している。しかしなが
ら、連絡体制や権限に関して必ずしもスムーズにいって
おらず、危機管理が効率よく運営される体制にはなって
いない。
【0014】また、互いの情報交換を行う手段である通
信・情報管理設備は、各組織ごとに独自のシステムが備
えられており、連絡や情報交換が必ずしも効率よく目的
に応じて合理的にシステム化されていない。このため、
緊急事態が発生すると、各組織間の連絡や情報交換がス
ムーズにいかず、必要な体制つくりや対策実施行動が大
幅に遅れているのが現状である。
信・情報管理設備は、各組織ごとに独自のシステムが備
えられており、連絡や情報交換が必ずしも効率よく目的
に応じて合理的にシステム化されていない。このため、
緊急事態が発生すると、各組織間の連絡や情報交換がス
ムーズにいかず、必要な体制つくりや対策実施行動が大
幅に遅れているのが現状である。
【0015】このため、正確な情報が互いに伝わらず、
住民の安全に関して適切な処置が速やかに行われず、住
民に大きな被害をもたらす恐れがあるばかりでなく、広
域にわたり社会的、経済的な大混乱と大損害を招く恐れ
がある。
住民の安全に関して適切な処置が速やかに行われず、住
民に大きな被害をもたらす恐れがあるばかりでなく、広
域にわたり社会的、経済的な大混乱と大損害を招く恐れ
がある。
【0016】また、事故による混乱時には一般の電話回
線は非常に混雑し、また、各組織の専用通信回線におい
ても各部所の通信が大幅に増える可能性があり、重要か
つ必要な通信、連絡が阻害される恐れがある。従って、
各組織間のスムーズかつ効率的な通信手段の確保によっ
て情報交換、対策協議を行い、適切な処置行動を行うこ
とが望まれる。
線は非常に混雑し、また、各組織の専用通信回線におい
ても各部所の通信が大幅に増える可能性があり、重要か
つ必要な通信、連絡が阻害される恐れがある。従って、
各組織間のスムーズかつ効率的な通信手段の確保によっ
て情報交換、対策協議を行い、適切な処置行動を行うこ
とが望まれる。
【0017】さらに、これらの対応組織が収容される施
設や使用している設備の耐震設計は、一般の建築基準に
準じたものとなっており、大地震に対しては不十分であ
る。このため、万が一、大地震がその地域で発生した場
合や、大地震と事故が重なりあった場合、組織体そのも
のが地震により建物や設備とともに大被害を被り、事態
を収拾すべき組織体が機能を果たせなくなり、起こって
いる事態に対処できず、周辺地域の被害と混乱は悲劇的
な段階となり、最終的には周辺地域全体だけでなく国レ
ベルの広域の被害と混乱を招く恐れがある。
設や使用している設備の耐震設計は、一般の建築基準に
準じたものとなっており、大地震に対しては不十分であ
る。このため、万が一、大地震がその地域で発生した場
合や、大地震と事故が重なりあった場合、組織体そのも
のが地震により建物や設備とともに大被害を被り、事態
を収拾すべき組織体が機能を果たせなくなり、起こって
いる事態に対処できず、周辺地域の被害と混乱は悲劇的
な段階となり、最終的には周辺地域全体だけでなく国レ
ベルの広域の被害と混乱を招く恐れがある。
【0018】地域に大地震、大型台風、大雨、洪水、大
火事、テロなどの緊急事態が発生した場合、自治体、国
などの責任組織は、それぞれが独自の臨時の対策組織を
別の場所に設置し、それぞれが連絡を取り合い問題に対
処している。ただし、連絡体制や権限に関して必ずしも
スムーズにいっておらず、危機管理が効率よく運営され
る体制にはなっていない。また、緊急事態に対応する組
織体、資機材や物資の備蓄、救急施設などが広域に散ら
ばっているため、連絡体制、運送、搬送、出動態勢など
が効率よくスムーズに運営される体制にはなっていな
い。
火事、テロなどの緊急事態が発生した場合、自治体、国
などの責任組織は、それぞれが独自の臨時の対策組織を
別の場所に設置し、それぞれが連絡を取り合い問題に対
処している。ただし、連絡体制や権限に関して必ずしも
スムーズにいっておらず、危機管理が効率よく運営され
る体制にはなっていない。また、緊急事態に対応する組
織体、資機材や物資の備蓄、救急施設などが広域に散ら
ばっているため、連絡体制、運送、搬送、出動態勢など
が効率よくスムーズに運営される体制にはなっていな
い。
【0019】大地震が発生すると、水道施設である取
水、浄水、送水施設、送水配管などは大被害を受け、給
水機能が失われる可能性が大きい。この場合、地域住民
に対する飲料水供給ができなくなるばかりか、地域の住
宅の火事の際の消火活動も困難となり、大火事などの大
災害へ拡大する恐れが高い。これはすでに過去の大地震
の際の被害例で明らかである。
水、浄水、送水施設、送水配管などは大被害を受け、給
水機能が失われる可能性が大きい。この場合、地域住民
に対する飲料水供給ができなくなるばかりか、地域の住
宅の火事の際の消火活動も困難となり、大火事などの大
災害へ拡大する恐れが高い。これはすでに過去の大地震
の際の被害例で明らかである。
【0020】地震がおさまった後、住宅や避難所などで
の飲料水確保の問題は深刻である。特に、高齢者や幼児
への飲料水不足は住民の健康面で新たな災害を招く。従
って、緊急時に浄化や配水が不能になった場合のための
地震などの揺れに強い非常用浄化設備や配水手段を持つ
必要がある。
の飲料水確保の問題は深刻である。特に、高齢者や幼児
への飲料水不足は住民の健康面で新たな災害を招く。従
って、緊急時に浄化や配水が不能になった場合のための
地震などの揺れに強い非常用浄化設備や配水手段を持つ
必要がある。
【0021】温水供給施設は、効率の良い熱エネルギー
源として、省エネルギー効果や住民の健康・精神衛生面
で貢献する。また、蓄えられた温水は非常時の水資源と
して様々な活用が可能である。大地震などにより被害が
生じ温水供給が困難になると、地震後の住民の健康、衛
生面で新たな災害を招く恐れがある。過去の大地震で
は、住民の避難生活での風呂の提供は、避難住民の健康
面の改善だけでなく精神的なリラックス効果を与え、避
難生活に大きな潤い効果を与えたことが知られている。
源として、省エネルギー効果や住民の健康・精神衛生面
で貢献する。また、蓄えられた温水は非常時の水資源と
して様々な活用が可能である。大地震などにより被害が
生じ温水供給が困難になると、地震後の住民の健康、衛
生面で新たな災害を招く恐れがある。過去の大地震で
は、住民の避難生活での風呂の提供は、避難住民の健康
面の改善だけでなく精神的なリラックス効果を与え、避
難生活に大きな潤い効果を与えたことが知られている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、災害に強い電力、温水、飲料水の供給設備を
提供すると共に、災害、事故などの緊急事態に耐え、地
域の危機管理に対応できる施設、設備、資材を提供し、
地域住民の安定的な生活を維持させることのできる地域
共生プラントを提供することを目的とする。
を解決し、災害に強い電力、温水、飲料水の供給設備を
提供すると共に、災害、事故などの緊急事態に耐え、地
域の危機管理に対応できる施設、設備、資材を提供し、
地域住民の安定的な生活を維持させることのできる地域
共生プラントを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、振動を低減する免震装置を介して
地盤あるいは地盤基礎の上に相互に独立に設けられたプ
ラント基礎体及びプラント運営基礎体を有し、前記プラ
ント基礎体上には少なくとも電力を供給するプラント施
設を備え、前記プラント運営基礎体上には前記プラント
施設を運営管理するとともに災害時の対応を行い得るプ
ラント運営及び危機管理施設を備え、周辺地域を対象と
してエネルギー、通信・情報および必需物資を供給する
ようにした構成とする。
に請求項1の発明は、振動を低減する免震装置を介して
地盤あるいは地盤基礎の上に相互に独立に設けられたプ
ラント基礎体及びプラント運営基礎体を有し、前記プラ
ント基礎体上には少なくとも電力を供給するプラント施
設を備え、前記プラント運営基礎体上には前記プラント
施設を運営管理するとともに災害時の対応を行い得るプ
ラント運営及び危機管理施設を備え、周辺地域を対象と
してエネルギー、通信・情報および必需物資を供給する
ようにした構成とする。
【0024】このような構成により、災害として最も被
害が大きいと考えられる地震が周辺で発生したり、その
他多くの災害や緊急事態が発生した場合でも、周辺地域
へ電力、通信・情報、温水、飲料水などの地域経済活動
や住民生活に必要不可欠なエネルギー、通信・情報およ
び必需物資を安全に、滞りなく安定的に供給することが
できる。
害が大きいと考えられる地震が周辺で発生したり、その
他多くの災害や緊急事態が発生した場合でも、周辺地域
へ電力、通信・情報、温水、飲料水などの地域経済活動
や住民生活に必要不可欠なエネルギー、通信・情報およ
び必需物資を安全に、滞りなく安定的に供給することが
できる。
【0025】請求項2の発明は、上記プラント施設は、
電力を発生する発電設備と、電力を供給あるいは受ける
プラント送受変電設備と、前記発電設備より得られる熱
を温水あるは蒸気として供給する熱供給設備と、これら
の設備全体を統合制御するプラント管理施設とを備え、
プラント運営及び危機管理施設は、前記プラント施設の
設備全体や地域への供給を運営・管理するプラント運営
施設と、災害時や緊急時に地域全体の危機管理統括と対
応活動を実施するための機材・物資を有する緊急対応施
設と、災害時に飲料水を生成し供給する水浄化・配水設
備と、地域内外との情報伝達と地域に必要な情報管理を
行う通信・情報管理施設と、これら設備や施設に電力を
供給する受配電設備とを備えた構成とする。
電力を発生する発電設備と、電力を供給あるいは受ける
プラント送受変電設備と、前記発電設備より得られる熱
を温水あるは蒸気として供給する熱供給設備と、これら
の設備全体を統合制御するプラント管理施設とを備え、
プラント運営及び危機管理施設は、前記プラント施設の
設備全体や地域への供給を運営・管理するプラント運営
施設と、災害時や緊急時に地域全体の危機管理統括と対
応活動を実施するための機材・物資を有する緊急対応施
設と、災害時に飲料水を生成し供給する水浄化・配水設
備と、地域内外との情報伝達と地域に必要な情報管理を
行う通信・情報管理施設と、これら設備や施設に電力を
供給する受配電設備とを備えた構成とする。
【0026】このような構成によれば、周辺地域を対象
として、電力、通信・情報、温水、飲料水などの地域経
済活動や住民生活に必要不可欠なエネルギー、インフラ
および必需物資の供給設備を地震や他の大災害から保護
し、これらを安全に安定供給することができる。さら
に、プラント施設の事故等の際、危機管理施設や設備に
より、安全に冷静に地域の危機管理対策を実行する中核
となり、災害後の地域復興を果たすことができる。
として、電力、通信・情報、温水、飲料水などの地域経
済活動や住民生活に必要不可欠なエネルギー、インフラ
および必需物資の供給設備を地震や他の大災害から保護
し、これらを安全に安定供給することができる。さら
に、プラント施設の事故等の際、危機管理施設や設備に
より、安全に冷静に地域の危機管理対策を実行する中核
となり、災害後の地域復興を果たすことができる。
【0027】請求項3の発明は、上記免震装置は、その
剛性が水平方向に柔らかくかつ垂直方向には水平方向よ
りも大きな剛性を有する構成とする。請求項3の発明に
よれば、プラント基礎体やプラント運営基礎体およびこ
れらの設置されている全体の構造物の水平方向固有振動
数を地震動が水平方向に卓越する振動数領域からはずれ
るような低い振動数に設定することができる。このた
め、地震動の水平方向の激しい揺れをゆっくりした動き
に変え、伝わってくる地震荷重を大幅に低減できるの
で、プラント基礎体やプラント運営基礎体上に設置され
た各施設や各設備は、地震による被害を免れることがで
き、かつ、それらの持つ機能を地震時および地震後も維
持することができる。地域共生プラントが周期的地震発
生確率が比較的大きい震源地域に設置される場合は、本
発明の構成を採用すれば、予想される被害を免れること
ができる。
剛性が水平方向に柔らかくかつ垂直方向には水平方向よ
りも大きな剛性を有する構成とする。請求項3の発明に
よれば、プラント基礎体やプラント運営基礎体およびこ
れらの設置されている全体の構造物の水平方向固有振動
数を地震動が水平方向に卓越する振動数領域からはずれ
るような低い振動数に設定することができる。このた
め、地震動の水平方向の激しい揺れをゆっくりした動き
に変え、伝わってくる地震荷重を大幅に低減できるの
で、プラント基礎体やプラント運営基礎体上に設置され
た各施設や各設備は、地震による被害を免れることがで
き、かつ、それらの持つ機能を地震時および地震後も維
持することができる。地域共生プラントが周期的地震発
生確率が比較的大きい震源地域に設置される場合は、本
発明の構成を採用すれば、予想される被害を免れること
ができる。
【0028】請求項4の発明は、上記免震装置は、その
剛性が水平方向および垂直方向に大きな変形が可能であ
る構成とする。請求項4の発明によれば、プラント基礎
体やプラント運営基礎体およびこれらに設置されている
全体の構造物の水平方向固有振動数および垂直方向固有
振動数を地震動の卓越する振動数領域からはずれるよう
な低い振動数に設定することができる。このため、地震
動の水平方向および垂直方向の激しい揺れをそれぞれの
方向でゆっくりした動きに変え、伝わってくる地震荷重
を大幅に低減できるので、プラント基礎体やプラント運
営基礎体上に設置された各施設や各設備は、大地震によ
る被害を免れることができ、かつ、それらの持つ機能を
地震時および地震後も維持することができる。
剛性が水平方向および垂直方向に大きな変形が可能であ
る構成とする。請求項4の発明によれば、プラント基礎
体やプラント運営基礎体およびこれらに設置されている
全体の構造物の水平方向固有振動数および垂直方向固有
振動数を地震動の卓越する振動数領域からはずれるよう
な低い振動数に設定することができる。このため、地震
動の水平方向および垂直方向の激しい揺れをそれぞれの
方向でゆっくりした動きに変え、伝わってくる地震荷重
を大幅に低減できるので、プラント基礎体やプラント運
営基礎体上に設置された各施設や各設備は、大地震によ
る被害を免れることができ、かつ、それらの持つ機能を
地震時および地震後も維持することができる。
【0029】地域共生プラントが周期的地震発生確率が
比較的大きい活断層近くに設置される場合は、本発明の
構成を採用すれば、予想される地震被害を低減すること
ができる。
比較的大きい活断層近くに設置される場合は、本発明の
構成を採用すれば、予想される地震被害を低減すること
ができる。
【0030】請求項5の発明は、上記水平方向免震装置
に支持された各基礎体上に設置された設備・施設に対し
て部分的に、これら設備・施設と各基礎体との間に垂直
方向に柔らかくかつ垂直方向に水平方向よりも大きな変
形が可能な免震装置を設けた構成とする。
に支持された各基礎体上に設置された設備・施設に対し
て部分的に、これら設備・施設と各基礎体との間に垂直
方向に柔らかくかつ垂直方向に水平方向よりも大きな変
形が可能な免震装置を設けた構成とする。
【0031】請求項5の発明によれば、プラント基礎体
やプラント運営基礎体およびこれらの設置されている全
体の構造物の水平方向固有振動数を、また、一部の構造
物の垂直方向固有振動数を地震動の卓越する振動数領域
からはずれるような低い振動数に設定することができ
る。このため、地震動の水平方向の激しい揺れをそれぞ
れの基礎体全体の水平方向のゆっくりした動きに変え、
伝わってくる水平方向地震荷重を大幅に低減できる。さ
らに、一部の構造物、例えばここでは発電設備や緊急対
応施設などを地震動の垂直方向の激しい揺れに対して垂
直方向にゆっくりした動きに変え、伝わってくる垂直方
向地震荷重を大幅に低減できる。
やプラント運営基礎体およびこれらの設置されている全
体の構造物の水平方向固有振動数を、また、一部の構造
物の垂直方向固有振動数を地震動の卓越する振動数領域
からはずれるような低い振動数に設定することができ
る。このため、地震動の水平方向の激しい揺れをそれぞ
れの基礎体全体の水平方向のゆっくりした動きに変え、
伝わってくる水平方向地震荷重を大幅に低減できる。さ
らに、一部の構造物、例えばここでは発電設備や緊急対
応施設などを地震動の垂直方向の激しい揺れに対して垂
直方向にゆっくりした動きに変え、伝わってくる垂直方
向地震荷重を大幅に低減できる。
【0032】こうして、プラント基礎体やプラント運営
基礎体上に設置された各施設や各設備は、地震による被
害を免れることができ、かつ、それらの持つ機能を地震
時および地震後も維持することができる。また、地域共
生プラントが地震発生確率が比較的大きい震源近くに設
置される場合は、予想される地震被害を低減することが
できる。
基礎体上に設置された各施設や各設備は、地震による被
害を免れることができ、かつ、それらの持つ機能を地震
時および地震後も維持することができる。また、地域共
生プラントが地震発生確率が比較的大きい震源近くに設
置される場合は、予想される地震被害を低減することが
できる。
【0033】請求項6の発明は、上記プラント基礎体お
よび上記プラント運営基礎体は、コンクリート構造と鋼
製構造とから構成され、各設備および各施設を基礎体上
に固定支持あるいは基礎体内に内包設置し、その構造外
形が少なくとも上面が平坦な盤状形状をなし、周囲を取
り囲む地盤基礎あるいは地盤との間には隙間が設けら
れ、その隙間は免震装置が作動し発生する最大相対変位
以上となるように設定され、プラント基礎体およびプラ
ント運営基礎体の少なくとも外周領域上面の高さと周囲
の地盤基礎あるいは地盤の少なくとも内周領域上面の高
さとが等しくなるように設置されている構成とする。
よび上記プラント運営基礎体は、コンクリート構造と鋼
製構造とから構成され、各設備および各施設を基礎体上
に固定支持あるいは基礎体内に内包設置し、その構造外
形が少なくとも上面が平坦な盤状形状をなし、周囲を取
り囲む地盤基礎あるいは地盤との間には隙間が設けら
れ、その隙間は免震装置が作動し発生する最大相対変位
以上となるように設定され、プラント基礎体およびプラ
ント運営基礎体の少なくとも外周領域上面の高さと周囲
の地盤基礎あるいは地盤の少なくとも内周領域上面の高
さとが等しくなるように設置されている構成とする。
【0034】請求項6の発明によれば、プラント基礎体
およびプラント運営基礎体をコンクリート構造と鋼製構
造にして、各内部に空間を多く構成することができるの
で、基礎体の低コスト化、軽量化、スペース利用による
構造物の有効活用に貢献する。さらに、プラント基礎体
およびプラント運営基礎体と地盤基礎あるいは地盤との
間に隙間として免震装置相対変位吸収ギャップを設け、
この免震装置の相対変位吸収ギャップを発生が予想され
る最大相対変位より大きくなるように設定しているの
で、地震時にプラント基礎体およびプラント運営基礎体
を支持している免震装置が作動し、変位が生じたとして
も、プラント基礎体およびプラント運営基礎体と地盤基
礎あるいは地盤とは互いに衝突しないので、地域共生プ
ラント全体は地震の激しい揺れから免れることができ、
有する機能を安全に保護できる。
およびプラント運営基礎体をコンクリート構造と鋼製構
造にして、各内部に空間を多く構成することができるの
で、基礎体の低コスト化、軽量化、スペース利用による
構造物の有効活用に貢献する。さらに、プラント基礎体
およびプラント運営基礎体と地盤基礎あるいは地盤との
間に隙間として免震装置相対変位吸収ギャップを設け、
この免震装置の相対変位吸収ギャップを発生が予想され
る最大相対変位より大きくなるように設定しているの
で、地震時にプラント基礎体およびプラント運営基礎体
を支持している免震装置が作動し、変位が生じたとして
も、プラント基礎体およびプラント運営基礎体と地盤基
礎あるいは地盤とは互いに衝突しないので、地域共生プ
ラント全体は地震の激しい揺れから免れることができ、
有する機能を安全に保護できる。
【0035】また、プラント基礎体およびプラント運営
基礎体の少なくとも外周領域上面の高さと周囲の地盤基
礎あるいは地盤の少なくとも内周領域上面の高さとが等
しくなるように設置されているので、物資運搬や従業
員、担当者の交通手段を確保するために設置したすべり
型渡り橋を容易に設置できるようになる。
基礎体の少なくとも外周領域上面の高さと周囲の地盤基
礎あるいは地盤の少なくとも内周領域上面の高さとが等
しくなるように設置されているので、物資運搬や従業
員、担当者の交通手段を確保するために設置したすべり
型渡り橋を容易に設置できるようになる。
【0036】請求項7の発明は、上記発電設備は、原子
炉系設備、燃料貯蔵設備、蒸気タービンおよび補機設
備、計測制御設備、廃棄物処理・保管設備、非常用発電
設備、管理・保守施設等からなる原子力発電設備である
構成とする。
炉系設備、燃料貯蔵設備、蒸気タービンおよび補機設
備、計測制御設備、廃棄物処理・保管設備、非常用発電
設備、管理・保守施設等からなる原子力発電設備である
構成とする。
【0037】請求項7の発明によると、原子力発電設備
全てを免震化されたプラント基礎体上に設置しているの
で、大地震事にも激しい揺れから保護され、地震による
破損や異常や事故を抑制でき、地震時あるいは地震後も
その機能を安全に維持できる。さらに、原子力発電設備
は、火力発電などに比べて比較的長期間燃料を補給せず
に、電力や熱を供給することができるので、他の地域や
周辺地域で災害や緊急事態が発生しても、電力や熱を長
期間にわたり安定供給が可能である。
全てを免震化されたプラント基礎体上に設置しているの
で、大地震事にも激しい揺れから保護され、地震による
破損や異常や事故を抑制でき、地震時あるいは地震後も
その機能を安全に維持できる。さらに、原子力発電設備
は、火力発電などに比べて比較的長期間燃料を補給せず
に、電力や熱を供給することができるので、他の地域や
周辺地域で災害や緊急事態が発生しても、電力や熱を長
期間にわたり安定供給が可能である。
【0038】また、火力発電のように化石燃料を燃焼さ
せた後の環境破壊物質、例えば、燃料が石炭であれば、
炭酸ガス,亜硫酸ガス,塵灰など、燃料が貴重な資源で
ある石油であれば、炭酸ガス,亜硫酸ガスなどを周辺地
域に放出することがなく、地域の環境破壊を極力防ぐこ
とができる。
せた後の環境破壊物質、例えば、燃料が石炭であれば、
炭酸ガス,亜硫酸ガス,塵灰など、燃料が貴重な資源で
ある石油であれば、炭酸ガス,亜硫酸ガスなどを周辺地
域に放出することがなく、地域の環境破壊を極力防ぐこ
とができる。
【0039】請求項8の発明は、上記プラント送受変電
設備は、地域共生プラントの設備・施設全体および周辺
地域へ電力供給を行うとともに、他の発電所や他地域と
の電力のやりとりを行う機能を有する構成とする。
設備は、地域共生プラントの設備・施設全体および周辺
地域へ電力供給を行うとともに、他の発電所や他地域と
の電力のやりとりを行う機能を有する構成とする。
【0040】請求項8の発明によると、プラント送受変
電設備は発電設備とともに免震化されたプラント基礎体
上に設置しているので、耐震上ぜい弱なプラント送受変
電設備は地震時にも激しい揺れから保護され、地震によ
る破損や異常を抑制でき、その機能を維持できる。地震
時には、他地域から受け取る受電設備は途中の送電設備
が被害を受け、受電不能となる可能性があるが、送電設
備は地震被害を受けにくく、電力供給機能は維持される
ので、地域共生プラント設備・施設全体および周辺地域
へ電力供給を行うことができるとともに、地震被害を受
けた他地域への電力供給も地震後の送電網の復旧後は可
能である。
電設備は発電設備とともに免震化されたプラント基礎体
上に設置しているので、耐震上ぜい弱なプラント送受変
電設備は地震時にも激しい揺れから保護され、地震によ
る破損や異常を抑制でき、その機能を維持できる。地震
時には、他地域から受け取る受電設備は途中の送電設備
が被害を受け、受電不能となる可能性があるが、送電設
備は地震被害を受けにくく、電力供給機能は維持される
ので、地域共生プラント設備・施設全体および周辺地域
へ電力供給を行うことができるとともに、地震被害を受
けた他地域への電力供給も地震後の送電網の復旧後は可
能である。
【0041】このような構成では、地域への電力供給機
能を他の地域からの供給に依存せず独立に行うことがで
きるので、地震以外の災害や緊急事態の際にも、地域共
生プラントの機能を維持し続け、地域住民や地域産業へ
安定して電力を供給することができる。また、送電の
際、他地域へ長距離送電することがなく、電力送電によ
るロスが非常に少なく、省エネルギー効果が高く、エネ
ルギーの有効利用が可能である。
能を他の地域からの供給に依存せず独立に行うことがで
きるので、地震以外の災害や緊急事態の際にも、地域共
生プラントの機能を維持し続け、地域住民や地域産業へ
安定して電力を供給することができる。また、送電の
際、他地域へ長距離送電することがなく、電力送電によ
るロスが非常に少なく、省エネルギー効果が高く、エネ
ルギーの有効利用が可能である。
【0042】請求項9の発明は、上記熱供給設備は、プ
ラント基礎体上に併設された発電設備より温水あるいは
蒸気として熱を取り出す熱交換器設備、供給用動力設
備、温水あるいは蒸気貯槽設備、循環水貯槽設備および
制御管理施設を有する構成とする。
ラント基礎体上に併設された発電設備より温水あるいは
蒸気として熱を取り出す熱交換器設備、供給用動力設
備、温水あるいは蒸気貯槽設備、循環水貯槽設備および
制御管理施設を有する構成とする。
【0043】請求項9の発明によると、熱供給設備全体
は熱を取り出す発電設備とともに免震化されたプラント
基礎体上に設置しているので、熱供給設備は地震時にも
激しい揺れから保護される。従って、熱供給設備は、地
震による破損や異常が発生せず、その機能を維持でき、
地域周辺へ供給する配管設備が全面的に破損しなけれ
ば、温水を安定して供給することができる。また、本発
明では、温水循環のために循環水貯槽設備を有している
ので、地域周辺へ供給する配管設備が地震や他の災害で
供給できなくなった場合は、その水を地域共生プラント
維持のためや地域周辺へ温水の車両配送などを行うこと
により、有効活用が可能である。
は熱を取り出す発電設備とともに免震化されたプラント
基礎体上に設置しているので、熱供給設備は地震時にも
激しい揺れから保護される。従って、熱供給設備は、地
震による破損や異常が発生せず、その機能を維持でき、
地域周辺へ供給する配管設備が全面的に破損しなけれ
ば、温水を安定して供給することができる。また、本発
明では、温水循環のために循環水貯槽設備を有している
ので、地域周辺へ供給する配管設備が地震や他の災害で
供給できなくなった場合は、その水を地域共生プラント
維持のためや地域周辺へ温水の車両配送などを行うこと
により、有効活用が可能である。
【0044】さらに、このような構成では、地域への温
水による直接熱供給を他の地域からの供給に依存せず独
自に行うことができるので、大地震以外の災害や緊急事
態の際にも、地域住民へ安定して供給することができ
る。また、温水移送の際、長距離移送することがないた
め、移送途中の熱ロスが少なく、省エネルギー効果が高
く、エネルギーの有効利用が可能である。
水による直接熱供給を他の地域からの供給に依存せず独
自に行うことができるので、大地震以外の災害や緊急事
態の際にも、地域住民へ安定して供給することができ
る。また、温水移送の際、長距離移送することがないた
め、移送途中の熱ロスが少なく、省エネルギー効果が高
く、エネルギーの有効利用が可能である。
【0045】請求項10の発明は、上記受配電設備は、プ
ラント基礎体上に設置された発電設備と他地域から供給
される電力を受電する設備および非常用発電設備からな
り、電力供給状態に応じて電力受電先を切り替える機能
を備えている構成とする。
ラント基礎体上に設置された発電設備と他地域から供給
される電力を受電する設備および非常用発電設備からな
り、電力供給状態に応じて電力受電先を切り替える機能
を備えている構成とする。
【0046】請求項10の発明によると、受配電設備は、
プラント運営基礎体上に設置されているので、地震の際
でも激しい揺れから保護される。従って、受配電設備全
体は、地震による破損や異常が発生しないので、非常時
の際に危機管理と救助、救援の中核となる緊急対応施設
や周辺地域への電力供給機能を維持できる。
プラント運営基礎体上に設置されているので、地震の際
でも激しい揺れから保護される。従って、受配電設備全
体は、地震による破損や異常が発生しないので、非常時
の際に危機管理と救助、救援の中核となる緊急対応施設
や周辺地域への電力供給機能を維持できる。
【0047】また受配電設備は、プラント基礎体上に設
置された発電設備、他地域および非常用発電設備から供
給される電力を常に切り替えられるので、地震などの災
害時に、他地域からの電力供給が止まれば、プラント基
礎体上に設置された発電設備からの電力だけを用い、発
電設備が故障、事故あるいはメンテナンスなどの理由で
電力供給が止まった場合は、非常用発電設備あるいは他
地域からの電力供給に切り替えることができるので、非
常時の際に危機管理と救助、救援の中核となる緊急対応
施設や周辺地域への電力供給機能を維持できる。ひいて
は、周辺地域の緊急時の危機管理および周辺地域の救
助、救援を支援し、さらに、周辺地域の復旧に貢献をす
ることができる。
置された発電設備、他地域および非常用発電設備から供
給される電力を常に切り替えられるので、地震などの災
害時に、他地域からの電力供給が止まれば、プラント基
礎体上に設置された発電設備からの電力だけを用い、発
電設備が故障、事故あるいはメンテナンスなどの理由で
電力供給が止まった場合は、非常用発電設備あるいは他
地域からの電力供給に切り替えることができるので、非
常時の際に危機管理と救助、救援の中核となる緊急対応
施設や周辺地域への電力供給機能を維持できる。ひいて
は、周辺地域の緊急時の危機管理および周辺地域の救
助、救援を支援し、さらに、周辺地域の復旧に貢献をす
ることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】本発明の地域共生プラントの実施
の形態を図1〜図5を参照して説明する。図1は、第1
の実施の形態の地域共生プラントの構成を表している。
すなわち、周辺地域を対象として、電力、通信・情報、
温水、飲料水などの地域経済活動や住民生活に必要不可
欠なエネルギー、通信・情報などのインフラおよび必需
物資を供給する地域共生プラントにおいて、まずプラン
ト施設10として、電力を発生する発電設備11と、電力を
供給あるいは受けるプラント送受変電設備12と、前記発
電設備11より得られる熱を温水あるいは蒸気として供給
する熱供給設備13と、これらの設備全体を統合制御する
プラント制御・管理施設14が、地盤あるいは地盤基礎か
ら独立した一体構造のプラント基礎体15上に設置され、
このプラント基礎体15は地震時の地震力を低減する免震
装置16を介して地盤基礎17上あるいは地盤3上に設置さ
れた構成とする。発電設備11は、原子炉系設備11a,タ
ービン・発電機系設備11bおよび補助系設備11cから成
る。
の形態を図1〜図5を参照して説明する。図1は、第1
の実施の形態の地域共生プラントの構成を表している。
すなわち、周辺地域を対象として、電力、通信・情報、
温水、飲料水などの地域経済活動や住民生活に必要不可
欠なエネルギー、通信・情報などのインフラおよび必需
物資を供給する地域共生プラントにおいて、まずプラン
ト施設10として、電力を発生する発電設備11と、電力を
供給あるいは受けるプラント送受変電設備12と、前記発
電設備11より得られる熱を温水あるいは蒸気として供給
する熱供給設備13と、これらの設備全体を統合制御する
プラント制御・管理施設14が、地盤あるいは地盤基礎か
ら独立した一体構造のプラント基礎体15上に設置され、
このプラント基礎体15は地震時の地震力を低減する免震
装置16を介して地盤基礎17上あるいは地盤3上に設置さ
れた構成とする。発電設備11は、原子炉系設備11a,タ
ービン・発電機系設備11bおよび補助系設備11cから成
る。
【0049】さらにプラント運営および危機管理施設20
として、このプラント運営および危機管理施設20内に設
置された設備全体や地域への電力・水等の供給を運営・
管理するプラント運営施設21と、災害時や緊急時に地域
全体の危機管理統括と対応活動を実施するための機材・
物資を備える緊急対応施設22と、災害時に飲料水でない
水から飲料水を生成し供給する水浄化・配水設備23と、
地域内外との情報伝達と地域に必要な情報管理を行う通
信・情報管理施設24と、これらの設備や施設に電力を供
給する受配電設備25が、前記プラント基礎体15から独立
した一体構造のプラント運営基礎体26上に設置され、こ
のプラント運営基礎体26は大地震時の地震力を低減する
免震装置16を介して地盤3上あるいは地盤基礎17上に設
置された構成とする。地盤基礎17は図示のものはブロッ
ク状であるが、地盤3の全面を覆う板状基礎であっても
よい。
として、このプラント運営および危機管理施設20内に設
置された設備全体や地域への電力・水等の供給を運営・
管理するプラント運営施設21と、災害時や緊急時に地域
全体の危機管理統括と対応活動を実施するための機材・
物資を備える緊急対応施設22と、災害時に飲料水でない
水から飲料水を生成し供給する水浄化・配水設備23と、
地域内外との情報伝達と地域に必要な情報管理を行う通
信・情報管理施設24と、これらの設備や施設に電力を供
給する受配電設備25が、前記プラント基礎体15から独立
した一体構造のプラント運営基礎体26上に設置され、こ
のプラント運営基礎体26は大地震時の地震力を低減する
免震装置16を介して地盤3上あるいは地盤基礎17上に設
置された構成とする。地盤基礎17は図示のものはブロッ
ク状であるが、地盤3の全面を覆う板状基礎であっても
よい。
【0050】上記のような構成のプラント施設10および
プラント運営および危機管理施設20は、地盤3に穿たれ
たピット上に設けられ、このピットの側壁とプラント基
礎体15あるいはプラント運営基礎体26とのあいだには免
震装置の相対変位吸収ギャップ27が設けられている。そ
して、このギャップ27をまたいでプラント基礎体15ある
いはプラント運営基礎体26と地盤3の上面をつなぐすべ
り型渡り橋28が架設されている。
プラント運営および危機管理施設20は、地盤3に穿たれ
たピット上に設けられ、このピットの側壁とプラント基
礎体15あるいはプラント運営基礎体26とのあいだには免
震装置の相対変位吸収ギャップ27が設けられている。そ
して、このギャップ27をまたいでプラント基礎体15ある
いはプラント運営基礎体26と地盤3の上面をつなぐすべ
り型渡り橋28が架設されている。
【0051】また、プラント基礎体15上に設置された設
備や施設に万が一事故があり、周辺に影響を及ぼす事態
になった場合でも、その事故の影響がプラント運営基礎
体26上に設置された施設、設備に影響を及ぼさないよう
に、土手29などの事故バリア施設を設ける。
備や施設に万が一事故があり、周辺に影響を及ぼす事態
になった場合でも、その事故の影響がプラント運営基礎
体26上に設置された施設、設備に影響を及ぼさないよう
に、土手29などの事故バリア施設を設ける。
【0052】このような構成によれば、周辺地域を対象
として、電力、通信・情報、温水、飲料水などの地域経
済活動や住民生活に必要不可欠なエネルギー、インフラ
および必需物資の供給設備を地震や他の災害から保護
し、これらを安全に安定供給することができる。さら
に、地震、災害、プラント施設の事故等の際、危機管理
施設や設備により、安全に冷静に地域の危機管理対策を
実行する中核となり、周辺地域の住民の安全や健康を保
護し、災害後の地域復興を果たすことができる。
として、電力、通信・情報、温水、飲料水などの地域経
済活動や住民生活に必要不可欠なエネルギー、インフラ
および必需物資の供給設備を地震や他の災害から保護
し、これらを安全に安定供給することができる。さら
に、地震、災害、プラント施設の事故等の際、危機管理
施設や設備により、安全に冷静に地域の危機管理対策を
実行する中核となり、周辺地域の住民の安全や健康を保
護し、災害後の地域復興を果たすことができる。
【0053】上記のような構成の地域共生プラントにお
ける免震装置16について図1および図2を参照して説明
する。すなわち、地域共生プラントにおいて、地盤3あ
るいは地盤基礎17とプラント基礎体15との間に設置され
る免震装置16、および、地盤3あるいは地盤基礎17とプ
ラント運営基礎体26との間に設置される免震装置16に
は、設計上予想される地震動の性質が水平方向の揺れが
大きく卓越する場合、水平方向の揺れを低減するため
に、その剛性が水平方向に柔らかくかつ水平方向に大き
な変形が可能で、垂直方向には大きな剛性を有する図2
に示すような水平方向免震装置31を用いる構成とする。
ける免震装置16について図1および図2を参照して説明
する。すなわち、地域共生プラントにおいて、地盤3あ
るいは地盤基礎17とプラント基礎体15との間に設置され
る免震装置16、および、地盤3あるいは地盤基礎17とプ
ラント運営基礎体26との間に設置される免震装置16に
は、設計上予想される地震動の性質が水平方向の揺れが
大きく卓越する場合、水平方向の揺れを低減するため
に、その剛性が水平方向に柔らかくかつ水平方向に大き
な変形が可能で、垂直方向には大きな剛性を有する図2
に示すような水平方向免震装置31を用いる構成とする。
【0054】このような地震は、日本の場合、太平洋沖
合が震源となるプレート型巨大地震などが考えられる。
このような地震は震源は比較的遠いが、巨大な地震エネ
ルギーを持つため、水平方向の強い揺れが遠くまで伝わ
るので、広域にわたり地震被害が生じる。比較的短い周
期で発生している東海地震、東南海地震、南海地震など
がこれにあたる。
合が震源となるプレート型巨大地震などが考えられる。
このような地震は震源は比較的遠いが、巨大な地震エネ
ルギーを持つため、水平方向の強い揺れが遠くまで伝わ
るので、広域にわたり地震被害が生じる。比較的短い周
期で発生している東海地震、東南海地震、南海地震など
がこれにあたる。
【0055】水平方向免震装置31は、荷重支持能力が高
く、経年劣化に耐性のある積層ゴムなどが適している。
積層ゴムは、その剛性が水平方向に柔らかくかつ水平方
向に大きな変形が可能で、垂直方向には水平方向よりも
大きな剛性を有する。
く、経年劣化に耐性のある積層ゴムなどが適している。
積層ゴムは、その剛性が水平方向に柔らかくかつ水平方
向に大きな変形が可能で、垂直方向には水平方向よりも
大きな剛性を有する。
【0056】このような構成にすると、プラント基礎体
15やプラント運営基礎体26およびこれらに設置されてい
る全体の構造物の水平方向固有振動数を地震動が水平方
向に卓越する振動数領域からはずれるような低い振動数
に設定することができる。このため、地震動の水平方向
の激しい揺れをゆっくりした動きに変え、伝わってくる
地震荷重を大幅に低減できるので、プラント基礎体15や
プラント運営基礎体26上に設置された各施設や各設備
は、地震による被害を免れることができ、かつ、それら
の持つ機能を地震時および地震後も維持することができ
る。
15やプラント運営基礎体26およびこれらに設置されてい
る全体の構造物の水平方向固有振動数を地震動が水平方
向に卓越する振動数領域からはずれるような低い振動数
に設定することができる。このため、地震動の水平方向
の激しい揺れをゆっくりした動きに変え、伝わってくる
地震荷重を大幅に低減できるので、プラント基礎体15や
プラント運営基礎体26上に設置された各施設や各設備
は、地震による被害を免れることができ、かつ、それら
の持つ機能を地震時および地震後も維持することができ
る。
【0057】また、地域共生プラントを周期的地震発生
確率が比較的大きい震源地域に設置する場合は、この構
成を採用することによって、予想される被害から免れる
ことができる。
確率が比較的大きい震源地域に設置する場合は、この構
成を採用することによって、予想される被害から免れる
ことができる。
【0058】免震装置の他の例を図3に示す。すなわ
ち、地域共生プラントにおいて、地盤3あるいは地盤基
礎17とプラント基礎体15との間に設置される免震装置1
6、および、地盤3あるいは地盤基礎17とプラント運営
基礎体16との間に設置される免震装置16には、設計上予
想される地震動の性質が水平方向および上下方向の揺れ
がともに大きく卓越する場合、水平方向および垂直方向
の揺れを低減するために、その剛性が水平方向および垂
直方向ともに柔らかく、両方向に大きな変形が可能な図
3に示すような3次元免震装置32を用いる構成とする。
ち、地域共生プラントにおいて、地盤3あるいは地盤基
礎17とプラント基礎体15との間に設置される免震装置1
6、および、地盤3あるいは地盤基礎17とプラント運営
基礎体16との間に設置される免震装置16には、設計上予
想される地震動の性質が水平方向および上下方向の揺れ
がともに大きく卓越する場合、水平方向および垂直方向
の揺れを低減するために、その剛性が水平方向および垂
直方向ともに柔らかく、両方向に大きな変形が可能な図
3に示すような3次元免震装置32を用いる構成とする。
【0059】このような地震は、日本の場合、日本の地
殻そのものが太平洋沖合から日本に押し寄せてくる多く
のプレートにより圧力を受け、部分的に破壊する直下型
地震が相当する。従って、地震エネルギーは比較的小さ
いが、震源が近いため、その周辺では水平方向と垂直方
向に強い揺れが発生し、局地的、地域的に被害が発生す
る。過去代表的な地震では、江戸時代の安政地震、福井
地震、兵庫県南部地震などがこれにあたる。
殻そのものが太平洋沖合から日本に押し寄せてくる多く
のプレートにより圧力を受け、部分的に破壊する直下型
地震が相当する。従って、地震エネルギーは比較的小さ
いが、震源が近いため、その周辺では水平方向と垂直方
向に強い揺れが発生し、局地的、地域的に被害が発生す
る。過去代表的な地震では、江戸時代の安政地震、福井
地震、兵庫県南部地震などがこれにあたる。
【0060】3次元免震装置32は、水平方向免震装置31
として荷重支持能力が高く、経年劣化に耐性のある積層
ゴムを用い、また、垂直方向免震装置33として工業製品
や大型構造物への使用実績が多いコイルばねや皿ばねな
どの金属系ばねを組み合わせたものが考えられる。この
ような3次元免震装置32は、積層ゴムによりその剛性が
水平方向に柔らかく、かつ、金属系ばねによりその剛性
を垂直方向に柔らかくすることができる。
として荷重支持能力が高く、経年劣化に耐性のある積層
ゴムを用い、また、垂直方向免震装置33として工業製品
や大型構造物への使用実績が多いコイルばねや皿ばねな
どの金属系ばねを組み合わせたものが考えられる。この
ような3次元免震装置32は、積層ゴムによりその剛性が
水平方向に柔らかく、かつ、金属系ばねによりその剛性
を垂直方向に柔らかくすることができる。
【0061】このような構成にすると、プラント基礎体
15やプラント運営基礎体26およびこれらに設置されてい
る全体の構造物の水平方向固有振動数および垂直方向固
有振動数を地震動の卓越する振動数領域からはずれるよ
うな低い振動数に設定することができる。このため、地
震動の水平方向および垂直方向の激しい揺れをそれぞれ
の方向でゆっくりした動きに変え、伝わってくる地震荷
重を大幅に低減できるので、プラント基礎体15やプラン
ト運営基礎体26上に設置された各施設や各設備は、地震
による被害を免れることができ、かつ、それらの持つ機
能を地震時および地震後も維持させることができる。
15やプラント運営基礎体26およびこれらに設置されてい
る全体の構造物の水平方向固有振動数および垂直方向固
有振動数を地震動の卓越する振動数領域からはずれるよ
うな低い振動数に設定することができる。このため、地
震動の水平方向および垂直方向の激しい揺れをそれぞれ
の方向でゆっくりした動きに変え、伝わってくる地震荷
重を大幅に低減できるので、プラント基礎体15やプラン
ト運営基礎体26上に設置された各施設や各設備は、地震
による被害を免れることができ、かつ、それらの持つ機
能を地震時および地震後も維持させることができる。
【0062】地域共生プラントを周期的地震発生確率が
比較的大きい活断層近くに設置する場合は、この構成を
採用することによって、予想される地震被害から免れる
ことができる。
比較的大きい活断層近くに設置する場合は、この構成を
採用することによって、予想される地震被害から免れる
ことができる。
【0063】次に本発明の第2の実施の形態の地域共生
プラントを図4および図5を参照して説明する。すなわ
ち、地域共生プラントにおいて、地盤3あるいは地盤基
礎17とプラント基礎体15との間に設置される免震装置、
および地盤3あるいは地盤基礎17とプラント運営基礎体
26との間に設置される免震装置には、設計上予想される
地震動の性質が、水平方向の揺れが大きく卓越し、か
つ、垂直方向の揺れも比較的大きく、かつ、設置する設
備・施設の一部が垂直方向の地震力に対し脆弱である場
合、まず、水平方向の揺れを低減するために、剛性が水
平方向に柔らかくかつ水平方向に大きな変形が可能で、
垂直方向には水平方向よりも大きな剛性を有する水平方
向免震装置31を用いる。さらに、垂直方向の揺れを低減
するために、各基礎体15,26上に設置された設備・施設
のうち、垂直方向の地震力に脆弱な設備・施設に対して
部分的に、これら設備・施設と各基礎体15,26との間
に、垂直方向に柔らかくかつ垂直方向に大きな変形が可
能な上下免震装置33を用いる構成とする。
プラントを図4および図5を参照して説明する。すなわ
ち、地域共生プラントにおいて、地盤3あるいは地盤基
礎17とプラント基礎体15との間に設置される免震装置、
および地盤3あるいは地盤基礎17とプラント運営基礎体
26との間に設置される免震装置には、設計上予想される
地震動の性質が、水平方向の揺れが大きく卓越し、か
つ、垂直方向の揺れも比較的大きく、かつ、設置する設
備・施設の一部が垂直方向の地震力に対し脆弱である場
合、まず、水平方向の揺れを低減するために、剛性が水
平方向に柔らかくかつ水平方向に大きな変形が可能で、
垂直方向には水平方向よりも大きな剛性を有する水平方
向免震装置31を用いる。さらに、垂直方向の揺れを低減
するために、各基礎体15,26上に設置された設備・施設
のうち、垂直方向の地震力に脆弱な設備・施設に対して
部分的に、これら設備・施設と各基礎体15,26との間
に、垂直方向に柔らかくかつ垂直方向に大きな変形が可
能な上下免震装置33を用いる構成とする。
【0064】このような地震は、日本の場合、すでに上
記で述べたプレート型地震や直下型地震、いずれの場合
でもあてはまる場合がある。これらの地震の震源からあ
る程度離れた距離にある地域で、大きい水平方向の揺れ
だけでなく、垂直方向の揺れも比較的大きい場合であ
る。過去に発生した大地震においては、震源から比較的
離れた地域でも、地域の地盤条件により、水平および垂
直方向に大きな揺れが生じ、大きな被害が発生した。
記で述べたプレート型地震や直下型地震、いずれの場合
でもあてはまる場合がある。これらの地震の震源からあ
る程度離れた距離にある地域で、大きい水平方向の揺れ
だけでなく、垂直方向の揺れも比較的大きい場合であ
る。過去に発生した大地震においては、震源から比較的
離れた地域でも、地域の地盤条件により、水平および垂
直方向に大きな揺れが生じ、大きな被害が発生した。
【0065】免震装置としては、図5に示すように地盤
3あるいは地盤基礎17とプラント基礎体15との間に、お
よび、地盤3あるいは地盤基礎17とプラント運営基礎体
26との間に、水平方向免震装置31として荷重支持能力が
高く、経年劣化に耐性のある積層ゴムを用いる。また、
垂直方向の地震力に対し弱い設備・施設と各基礎体15,
26との間に、その剛性が垂直方向に柔らかく、工業製品
や大型構造物への使用実績が多いコイルばねや皿ばねな
どの金属系ばねを用いた垂直方向免震装置33を用いる。
図4では、垂直方向免震装置33をプラント基礎体15上で
は発電設備11の下に、また、プラント運営基礎体26上で
は緊急対応施設22を垂直方向免震装置33で支持した例を
示している。
3あるいは地盤基礎17とプラント基礎体15との間に、お
よび、地盤3あるいは地盤基礎17とプラント運営基礎体
26との間に、水平方向免震装置31として荷重支持能力が
高く、経年劣化に耐性のある積層ゴムを用いる。また、
垂直方向の地震力に対し弱い設備・施設と各基礎体15,
26との間に、その剛性が垂直方向に柔らかく、工業製品
や大型構造物への使用実績が多いコイルばねや皿ばねな
どの金属系ばねを用いた垂直方向免震装置33を用いる。
図4では、垂直方向免震装置33をプラント基礎体15上で
は発電設備11の下に、また、プラント運営基礎体26上で
は緊急対応施設22を垂直方向免震装置33で支持した例を
示している。
【0066】このような構成にすると、プラント基礎体
15やプラント運営基礎体26およびこれらに設置されてい
る全体の構造物の水平方向固有振動数を、また、一部の
構造物の垂直方向固有振動数を地震動の卓越する振動数
領域からはずれるような低い振動数に設定することがで
きる。このため、地震動の水平方向の激しい揺れをそれ
ぞれの基礎体15,26全体の水平方向にゆっくりした動き
に変え、伝わってくる水平方向地震荷重を大幅に低減で
きる。さらに、一部の構造物、例えばここでは発電設備
11や緊急対応施設22などを地震動の垂直方向の激しい揺
れに対して垂直方向にゆっくりした動きに変え、伝わっ
てくる垂直方向地震荷重を大幅に低減できる。
15やプラント運営基礎体26およびこれらに設置されてい
る全体の構造物の水平方向固有振動数を、また、一部の
構造物の垂直方向固有振動数を地震動の卓越する振動数
領域からはずれるような低い振動数に設定することがで
きる。このため、地震動の水平方向の激しい揺れをそれ
ぞれの基礎体15,26全体の水平方向にゆっくりした動き
に変え、伝わってくる水平方向地震荷重を大幅に低減で
きる。さらに、一部の構造物、例えばここでは発電設備
11や緊急対応施設22などを地震動の垂直方向の激しい揺
れに対して垂直方向にゆっくりした動きに変え、伝わっ
てくる垂直方向地震荷重を大幅に低減できる。
【0067】こうして、プラント基礎体15やプラント運
営基礎体26上に設置された各施設や各設備は、地震によ
る被害を免れることができ、かつ、それらの持つ機能を
地震時および地震後も維持することができる。地域共生
プラントを地震発生確率が比較的大きい震源近くに設置
する場合は、本実施の形態の構成を採用することによっ
て、予想される地震被害から免れることができる。
営基礎体26上に設置された各施設や各設備は、地震によ
る被害を免れることができ、かつ、それらの持つ機能を
地震時および地震後も維持することができる。地域共生
プラントを地震発生確率が比較的大きい震源近くに設置
する場合は、本実施の形態の構成を採用することによっ
て、予想される地震被害から免れることができる。
【0068】次に、上記第1および第2の実施の形態の
地域共生プラントにおけるプラント基礎体15およびプラ
ント運営基礎体26の構成を説明する。すなわち、プラン
ト基礎体15およびプラント運営基礎体26は、コンクリー
ト構造と鋼製構造とから構成され、各設備・施設を基礎
体上に固定支持あるいは基礎体内に内包設置し、その構
造外形は少なくとも上面が平坦な盤状形状をなし、周囲
を取り囲む地盤基礎17あるいは地盤3との間には隙間と
して免震装置の相対変位吸収ギャップ27が設けられ、そ
の隙間は、どの方向に対しても、地震時にプラント基礎
体15あるいはプラント運営基礎体26を支持している免震
装置が作動し発生する最大相対変位より大きくなるよう
に設定されている。さらに、プラント基礎体15およびプ
ラント運営基礎体26の少なくとも外周領域上面の高さと
周囲の地盤基礎17あるいは地盤3の少なくとも内周領域
上面の高さとが等しくなるように設置された構成とす
る。
地域共生プラントにおけるプラント基礎体15およびプラ
ント運営基礎体26の構成を説明する。すなわち、プラン
ト基礎体15およびプラント運営基礎体26は、コンクリー
ト構造と鋼製構造とから構成され、各設備・施設を基礎
体上に固定支持あるいは基礎体内に内包設置し、その構
造外形は少なくとも上面が平坦な盤状形状をなし、周囲
を取り囲む地盤基礎17あるいは地盤3との間には隙間と
して免震装置の相対変位吸収ギャップ27が設けられ、そ
の隙間は、どの方向に対しても、地震時にプラント基礎
体15あるいはプラント運営基礎体26を支持している免震
装置が作動し発生する最大相対変位より大きくなるよう
に設定されている。さらに、プラント基礎体15およびプ
ラント運営基礎体26の少なくとも外周領域上面の高さと
周囲の地盤基礎17あるいは地盤3の少なくとも内周領域
上面の高さとが等しくなるように設置された構成とす
る。
【0069】さらに、プラント基礎体15あるいはプラン
ト運営基礎体26と免震装置の相対変位吸収ギャップ27を
挟んで水平方向対面にある地盤基礎17あるいは地盤3と
の間に、物資運搬や従業員、担当者の交通手段を確保す
るために、プラント基礎体15あるいはプラント運営基礎
体26側に固定され、地盤基礎17あるいは地盤3側に免震
装置の相対変位吸収ギャップ27の2倍以上の長さを持た
せ固定せずに接地させた状態で設置され、かつ、大地震
時に地盤基礎17あるいは地盤3上面をすべるすべり型渡
り橋28を設置した構成とする。
ト運営基礎体26と免震装置の相対変位吸収ギャップ27を
挟んで水平方向対面にある地盤基礎17あるいは地盤3と
の間に、物資運搬や従業員、担当者の交通手段を確保す
るために、プラント基礎体15あるいはプラント運営基礎
体26側に固定され、地盤基礎17あるいは地盤3側に免震
装置の相対変位吸収ギャップ27の2倍以上の長さを持た
せ固定せずに接地させた状態で設置され、かつ、大地震
時に地盤基礎17あるいは地盤3上面をすべるすべり型渡
り橋28を設置した構成とする。
【0070】このように、プラント基礎体15およびプラ
ント運営基礎体26をコンクリート構造と鋼製構造にし
て、それらの内部に空間を多く構成することによって、
基礎体15,26の低コスト化、軽量化、スペース利用によ
る構造物有効利用に大いに貢献する。さらに、プラント
基礎体15あるいはプラント運営基礎体26と地盤基礎17あ
るいは地盤3との間に隙間として免震装置の相対変位吸
収ギャップ27を設けることにより、地震時にプラント基
礎体15あるいはプラント運営基礎体26を支持している免
震装置が作動し変位が生じたとしても、この免震装置の
相対変位吸収ギャップ27を、発生が予想される最大相対
変位より大きくなるように設定しておけば、プラント基
礎体15あるいはプラント運営基礎体26と地盤基礎17ある
いは地盤3とは互いに衝突しないので、地域共生プラン
ト全体は地震の激しい揺れから免れることができ、その
有する機能を安全に保持することができる。
ント運営基礎体26をコンクリート構造と鋼製構造にし
て、それらの内部に空間を多く構成することによって、
基礎体15,26の低コスト化、軽量化、スペース利用によ
る構造物有効利用に大いに貢献する。さらに、プラント
基礎体15あるいはプラント運営基礎体26と地盤基礎17あ
るいは地盤3との間に隙間として免震装置の相対変位吸
収ギャップ27を設けることにより、地震時にプラント基
礎体15あるいはプラント運営基礎体26を支持している免
震装置が作動し変位が生じたとしても、この免震装置の
相対変位吸収ギャップ27を、発生が予想される最大相対
変位より大きくなるように設定しておけば、プラント基
礎体15あるいはプラント運営基礎体26と地盤基礎17ある
いは地盤3とは互いに衝突しないので、地域共生プラン
ト全体は地震の激しい揺れから免れることができ、その
有する機能を安全に保持することができる。
【0071】また、プラント基礎体15およびプラント運
営基礎体26の少なくとも外周領域上面の高さと周囲の地
盤基礎17あるいは地盤3の少なくとも内周領域上面の高
さとが等しくなるように構成されているので、物資運搬
や従業員、担当者の交通手段を確保するためのすべり型
渡り橋28を容易に設置することができる。
営基礎体26の少なくとも外周領域上面の高さと周囲の地
盤基礎17あるいは地盤3の少なくとも内周領域上面の高
さとが等しくなるように構成されているので、物資運搬
や従業員、担当者の交通手段を確保するためのすべり型
渡り橋28を容易に設置することができる。
【0072】上記第1および第2の実施の形態の地域共
生プラントにおいてプラント基礎体15上には、地域の経
済活動および住民生活に必要な電力と温水に必要な熱を
発生する発電設備11として、中小規模の原子力発電設備
を設置する。すなわち、プラント基礎体15上に原子炉系
設備11aとタービン・発電機系設備11bを備え、補助系
設備11cとして燃料貯蔵設備、タービン補機設備、計測
制御設備、廃棄物処理・保管設備、非常用発電設備、管
理・保守施設を備えた構成とする。
生プラントにおいてプラント基礎体15上には、地域の経
済活動および住民生活に必要な電力と温水に必要な熱を
発生する発電設備11として、中小規模の原子力発電設備
を設置する。すなわち、プラント基礎体15上に原子炉系
設備11aとタービン・発電機系設備11bを備え、補助系
設備11cとして燃料貯蔵設備、タービン補機設備、計測
制御設備、廃棄物処理・保管設備、非常用発電設備、管
理・保守施設を備えた構成とする。
【0073】このような構成においては、原子力発電設
備全てを免震化されたプラント基礎体15上に設置してい
るので、これら設備は、地震時にも激しい揺れから保護
され、地震による破損や異常や事故が発生せず、地震時
あるいは地震後もその機能を維持することができる。さ
らに、原子力発電設備は火力発電などに比べて比較的長
期間燃料を補給せずに電気や熱を供給することができる
ので、他の地域や周辺地域で災害や緊急事態が発生して
も、電力や熱を長期間にわたり安定供給することができ
る。
備全てを免震化されたプラント基礎体15上に設置してい
るので、これら設備は、地震時にも激しい揺れから保護
され、地震による破損や異常や事故が発生せず、地震時
あるいは地震後もその機能を維持することができる。さ
らに、原子力発電設備は火力発電などに比べて比較的長
期間燃料を補給せずに電気や熱を供給することができる
ので、他の地域や周辺地域で災害や緊急事態が発生して
も、電力や熱を長期間にわたり安定供給することができ
る。
【0074】また、火力発電のように燃料を燃焼させた
後の環境破壊物質、例えば、燃料が石炭であれば、炭酸
ガス,亜硫酸ガス,塵灰など、燃料が石油であれば、炭
酸ガス,亜硫酸ガスなどを周辺地域に放出することがな
く、地域の環境破壊を極力防ぐことができるとともに、
地域住民の健康を守ることができる。
後の環境破壊物質、例えば、燃料が石炭であれば、炭酸
ガス,亜硫酸ガス,塵灰など、燃料が石油であれば、炭
酸ガス,亜硫酸ガスなどを周辺地域に放出することがな
く、地域の環境破壊を極力防ぐことができるとともに、
地域住民の健康を守ることができる。
【0075】上記第1および第2の実施の形態の地域共
生プラントにおいては、プラント基礎体15上に、電力を
供給あるいは受電するプラント送受変電設備12を設置
し、地域共生プラント設備・施設全体および周辺地域へ
電力供給を行うとともに、他の発電所や他地域との電力
の融通を行う機能を持つように構成する。
生プラントにおいては、プラント基礎体15上に、電力を
供給あるいは受電するプラント送受変電設備12を設置
し、地域共生プラント設備・施設全体および周辺地域へ
電力供給を行うとともに、他の発電所や他地域との電力
の融通を行う機能を持つように構成する。
【0076】このような構成においては、プラント送受
変電設備12を発電設備11とともに免震化されたプラント
基礎体15上に設置しているので、プラント送受変電設備
12は地震時にも激しい揺れから保護され、地震による破
損や異常が発生せず、その機能を維持できる。大地震時
には、他地域から受電する受電設備は途中の送電設備が
被害を受け、受電不能となる可能性があるが、本実施の
形態の地域共生プラントにおけるプラント送受変電設備
12は地震被害を受けず、電力供給機能が維持されるの
で、地域共生プラントの設備・施設全体および周辺地域
へ電力供給を行うことができるとともに、地震後の送電
網の復旧後は地震被害を受けた他地域への電力供給も可
能である。
変電設備12を発電設備11とともに免震化されたプラント
基礎体15上に設置しているので、プラント送受変電設備
12は地震時にも激しい揺れから保護され、地震による破
損や異常が発生せず、その機能を維持できる。大地震時
には、他地域から受電する受電設備は途中の送電設備が
被害を受け、受電不能となる可能性があるが、本実施の
形態の地域共生プラントにおけるプラント送受変電設備
12は地震被害を受けず、電力供給機能が維持されるの
で、地域共生プラントの設備・施設全体および周辺地域
へ電力供給を行うことができるとともに、地震後の送電
網の復旧後は地震被害を受けた他地域への電力供給も可
能である。
【0077】このような構成では、地域への電力供給を
他の地域からの供給に依存せず独立に行うことができる
ので、地震以外の災害や緊急事態の際にも、地域共生プ
ラントの機能を維持し続け、地域住民や地域産業へ安定
して電力を供給できる。また、送電の際、他地域へ長距
離送電することがなく、送電による電力ロスが非常に少
なく、省エネルギー効果が高く、エネルギーの有効利用
が可能である。
他の地域からの供給に依存せず独立に行うことができる
ので、地震以外の災害や緊急事態の際にも、地域共生プ
ラントの機能を維持し続け、地域住民や地域産業へ安定
して電力を供給できる。また、送電の際、他地域へ長距
離送電することがなく、送電による電力ロスが非常に少
なく、省エネルギー効果が高く、エネルギーの有効利用
が可能である。
【0078】また、本発明の実施の形態の地域共生プラ
ントにおいては、プラント基礎体15上に、熱供給設備13
として、発電設備11より温水あるいは蒸気として熱を取
り出すための熱交換器設備、供給用動力設備、温水ある
いは蒸気貯槽設備、循環水貯槽設備および制御管理施設
を備えた構成とする。
ントにおいては、プラント基礎体15上に、熱供給設備13
として、発電設備11より温水あるいは蒸気として熱を取
り出すための熱交換器設備、供給用動力設備、温水ある
いは蒸気貯槽設備、循環水貯槽設備および制御管理施設
を備えた構成とする。
【0079】このような構成においては、熱供給設備13
全体を熱を取り出す発電設備11とともに免震化されたプ
ラント基礎体15上に設置しているので、熱供給設備13は
大地震時にも激しい揺れから保護される。従って、熱供
給設備13は、地震による破損や異常が発生せず、その機
能を維持でき、地域周辺へ供給する配管設備が全面的に
破損しなければ、温水を安定して供給することが可能で
ある。
全体を熱を取り出す発電設備11とともに免震化されたプ
ラント基礎体15上に設置しているので、熱供給設備13は
大地震時にも激しい揺れから保護される。従って、熱供
給設備13は、地震による破損や異常が発生せず、その機
能を維持でき、地域周辺へ供給する配管設備が全面的に
破損しなければ、温水を安定して供給することが可能で
ある。
【0080】また、本実施の形態では、温水循環のため
に循環水貯槽設備を有しているので、地域周辺へ供給す
る配管設備が地震や他の災害で供給できなくなった場合
は、その水を地域共生プラント維持のためや地域周辺へ
車両配送など行うことにより、有効活用が可能である。
さらに、このような構成では、地域への温水による直接
熱供給を他の地域からの供給に依存せず独自に行うの
で、地震以外の災害や緊急事態の際にも、地域住民へ安
定して供給することができる。また、温水移送の際、長
距離移送することがないため、移送途中の熱ロスが少な
く、省エネルギー効果が高く、エネルギーの有効利用が
可能である。
に循環水貯槽設備を有しているので、地域周辺へ供給す
る配管設備が地震や他の災害で供給できなくなった場合
は、その水を地域共生プラント維持のためや地域周辺へ
車両配送など行うことにより、有効活用が可能である。
さらに、このような構成では、地域への温水による直接
熱供給を他の地域からの供給に依存せず独自に行うの
で、地震以外の災害や緊急事態の際にも、地域住民へ安
定して供給することができる。また、温水移送の際、長
距離移送することがないため、移送途中の熱ロスが少な
く、省エネルギー効果が高く、エネルギーの有効利用が
可能である。
【0081】また、本発明の実施の形態の地域共生プラ
ントにおいては、プラント運営基礎体26上に設置された
プラント運営および危機管理施設として、まず、プラン
ト運営施設21を備え、通常時はプラント基礎体15上に設
置された設備全体や地域への電力供給、熱供給を運営・
管理するとともに他の発電所や他地域との電力の融通を
運営・管理する。さらに、緊急対応施設22を備え、プラ
ントの異常時や事故時および他地域の発電所や電力供給
施設の異常時や事故時に際して、その状態把握、対応策
協議、立案、対応策実施の指揮などの危機管理を行う。
ントにおいては、プラント運営基礎体26上に設置された
プラント運営および危機管理施設として、まず、プラン
ト運営施設21を備え、通常時はプラント基礎体15上に設
置された設備全体や地域への電力供給、熱供給を運営・
管理するとともに他の発電所や他地域との電力の融通を
運営・管理する。さらに、緊急対応施設22を備え、プラ
ントの異常時や事故時および他地域の発電所や電力供給
施設の異常時や事故時に際して、その状態把握、対応策
協議、立案、対応策実施の指揮などの危機管理を行う。
【0082】このような構成であると、プラント運営施
設21を免震化されたプラント運営基礎体26上に設置して
いるので、プラント運営施設21は地震の際でも、激しい
揺れから保護される。従って、プラント運営施設21およ
びその内部のプラント制御や運営のための機器,設備も
地震による破損や異常が発生せず、その機能を維持でき
る。こうして、プラント運営・管理を行うプラント制御
・運営管理者も地震による被害や心理的な動揺が起こら
ないため、プラント制御上の人為的ミスを防ぐことがで
き、プラント運営・管理を冷静に安定して行うことがで
きる。
設21を免震化されたプラント運営基礎体26上に設置して
いるので、プラント運営施設21は地震の際でも、激しい
揺れから保護される。従って、プラント運営施設21およ
びその内部のプラント制御や運営のための機器,設備も
地震による破損や異常が発生せず、その機能を維持でき
る。こうして、プラント運営・管理を行うプラント制御
・運営管理者も地震による被害や心理的な動揺が起こら
ないため、プラント制御上の人為的ミスを防ぐことがで
き、プラント運営・管理を冷静に安定して行うことがで
きる。
【0083】また、プラント運営施設21を電力、熱を供
給するプラント施設10と別の離れた場所に、プラント運
営および危機管理施設20内の1つとして設置しているの
で、プラント施設10上に設置されている施設や設備に事
故や緊急事態が発生した場合でも、その物理的な影響を
直接受けず、事態を冷静に把握し、安全に制御、運営す
ることができる。
給するプラント施設10と別の離れた場所に、プラント運
営および危機管理施設20内の1つとして設置しているの
で、プラント施設10上に設置されている施設や設備に事
故や緊急事態が発生した場合でも、その物理的な影響を
直接受けず、事態を冷静に把握し、安全に制御、運営す
ることができる。
【0084】さらに、地域周辺に大地震や他の災害が発
生し、周辺地域が被害を受けた場合や、プラント施設の
地域周辺に影響を及ぼしかねない重大な事故が発生した
場合、プラント運営管理者だけでなく、周辺自治体関係
者や県、国レベルの関係者が対策を早急に立て、迅速に
実行する必要がある。緊急対応施設22は、このような事
態に対応するもので、プラント運営管理者、周辺自治体
関係者、県、国レベルの関係者が一堂に会すことがで
き、事態の状況把握、対応策協議、立案、対応策実施の
指揮を効率よく、迅速に行うことができる。このような
非常事態の際、緊急対応施設22は、地震の激しい揺れか
ら保護され、安全であるため、滞りなく、地域周辺の危
機管理と救援体制確立および地域住民への救援と避難誘
導を容易に実行することができる。
生し、周辺地域が被害を受けた場合や、プラント施設の
地域周辺に影響を及ぼしかねない重大な事故が発生した
場合、プラント運営管理者だけでなく、周辺自治体関係
者や県、国レベルの関係者が対策を早急に立て、迅速に
実行する必要がある。緊急対応施設22は、このような事
態に対応するもので、プラント運営管理者、周辺自治体
関係者、県、国レベルの関係者が一堂に会すことがで
き、事態の状況把握、対応策協議、立案、対応策実施の
指揮を効率よく、迅速に行うことができる。このような
非常事態の際、緊急対応施設22は、地震の激しい揺れか
ら保護され、安全であるため、滞りなく、地域周辺の危
機管理と救援体制確立および地域住民への救援と避難誘
導を容易に実行することができる。
【0085】上記実施の形態における緊急対応施設22の
望ましい構成としては、プラント運営基礎体26上に設置
され、周辺地域で発生した、地震、型台風、火事などの
災害、その他の緊急事態の際に、周辺地域に対して必要
な情報伝達、救助、救援、消火、緊急対応作業を行うた
めの設備、機材、備蓄物資、輸送手段(特殊車両、ヘリ
コプター)を備え、救命のための治療施設を備え、災害
時の負傷者や避難者を収容する施設を備え、さらに、そ
れらを統合して運用管理、指揮する施設を備える。
望ましい構成としては、プラント運営基礎体26上に設置
され、周辺地域で発生した、地震、型台風、火事などの
災害、その他の緊急事態の際に、周辺地域に対して必要
な情報伝達、救助、救援、消火、緊急対応作業を行うた
めの設備、機材、備蓄物資、輸送手段(特殊車両、ヘリ
コプター)を備え、救命のための治療施設を備え、災害
時の負傷者や避難者を収容する施設を備え、さらに、そ
れらを統合して運用管理、指揮する施設を備える。
【0086】このような構成であると、地域周辺に地震
や他の災害が発生し、周辺地域が被害を受けた場合や、
プラント施設の地域周辺に影響を及ぼしかねない事故が
発生した場合、緊急対応施設22に、プラント運営管理
者、周辺自治体関係者、県、国レベルの関係者が、必要
な設備、機材を用いて、事態の状況把握、対応策協議、
立案、対応策実施の指揮を効率よく、迅速に行うことが
できる。
や他の災害が発生し、周辺地域が被害を受けた場合や、
プラント施設の地域周辺に影響を及ぼしかねない事故が
発生した場合、緊急対応施設22に、プラント運営管理
者、周辺自治体関係者、県、国レベルの関係者が、必要
な設備、機材を用いて、事態の状況把握、対応策協議、
立案、対応策実施の指揮を効率よく、迅速に行うことが
できる。
【0087】このような非常事態の際、緊急対応施設22
は、周辺地域に対して必要な情報伝達、救助、救援、消
火、緊急対応作業を行うための設備、機材、備蓄物資、
輸送手段(特殊車両、ヘリコプター)を備え、救命のた
めの治療施設を備え、災害時の負傷者や避難者を収容す
る施設を備えており、また、地震の際にも激しい揺れか
ら保護され安全であるため、滞りなく地域周辺の危機管
理と救援体制を確立し、地域住民への緊急の救助、避難
誘導、救援、必要な物資、資材補給、負傷者の移送、手
当てや治療を容易かつ迅速に実行することができる。
は、周辺地域に対して必要な情報伝達、救助、救援、消
火、緊急対応作業を行うための設備、機材、備蓄物資、
輸送手段(特殊車両、ヘリコプター)を備え、救命のた
めの治療施設を備え、災害時の負傷者や避難者を収容す
る施設を備えており、また、地震の際にも激しい揺れか
ら保護され安全であるため、滞りなく地域周辺の危機管
理と救援体制を確立し、地域住民への緊急の救助、避難
誘導、救援、必要な物資、資材補給、負傷者の移送、手
当てや治療を容易かつ迅速に実行することができる。
【0088】また、通信・情報管理施設24の望ましい構
成としては、プラント運営基礎体26上に設置され地域内
および他地域との通信・連絡手段として、一般電話回線
・交換機設備、独立有線による広報・通信設備、無線通
信設備、衛星通信設備、光通信設備等の複数の通信手段
が備えられ、情報管理手段として、通常時には地域の自
治体、公的機関および公共機関の情報バックアップのた
めのデータを逐次書き換え、保管、管理する設備が備え
られ、地域の緊急時に緊急対応作業を支援するための情
報処理設備が備えられている。
成としては、プラント運営基礎体26上に設置され地域内
および他地域との通信・連絡手段として、一般電話回線
・交換機設備、独立有線による広報・通信設備、無線通
信設備、衛星通信設備、光通信設備等の複数の通信手段
が備えられ、情報管理手段として、通常時には地域の自
治体、公的機関および公共機関の情報バックアップのた
めのデータを逐次書き換え、保管、管理する設備が備え
られ、地域の緊急時に緊急対応作業を支援するための情
報処理設備が備えられている。
【0089】このような構成であると、通信・情報管理
施設24は、プラント運営基礎体26上に設置されているの
で、地震の際でも、激しい揺れから保護される。従っ
て、通信・情報管理施設24およびその内部に設置された
機器、設備も、地震による破損や異常が発生せず、通信
・情報処理や管理機能を維持できる。また、通信・情報
管理を行う運営管理者も地震による被害や心理的な動揺
が起こらないため、機器の操作・運営上の人為的ミスを
防ぐことができ、通信・情報管理を冷静に安定して行う
ことができる。
施設24は、プラント運営基礎体26上に設置されているの
で、地震の際でも、激しい揺れから保護される。従っ
て、通信・情報管理施設24およびその内部に設置された
機器、設備も、地震による破損や異常が発生せず、通信
・情報処理や管理機能を維持できる。また、通信・情報
管理を行う運営管理者も地震による被害や心理的な動揺
が起こらないため、機器の操作・運営上の人為的ミスを
防ぐことができ、通信・情報管理を冷静に安定して行う
ことができる。
【0090】さらに、通信・情報管理施設24は、地域内
および他地域との通信・連絡手段として、一般電話回線
・交換機設備、独立有線による広報・通信設備、無線通
信設備、衛星通信設備、光通信設備等の複数の通信手段
を備えているので、通信回線の破損、通信回線の大混
雑、通信用電源の喪失などが発生した場合でも、いずれ
かの通信手段により地域内あるいは他の地域との通信、
情報伝達を行うことが可能である。上記の全ての通信手
段が途絶する確率は非常に小さい。
および他地域との通信・連絡手段として、一般電話回線
・交換機設備、独立有線による広報・通信設備、無線通
信設備、衛星通信設備、光通信設備等の複数の通信手段
を備えているので、通信回線の破損、通信回線の大混
雑、通信用電源の喪失などが発生した場合でも、いずれ
かの通信手段により地域内あるいは他の地域との通信、
情報伝達を行うことが可能である。上記の全ての通信手
段が途絶する確率は非常に小さい。
【0091】さらに、情報管理手段として、通常時には
地域の自治体、公的機関および公共機関の情報バックア
ップのためのデータを逐次書き換え、保管、管理する設
備が備えられているので、地域の自治体や公共機関の施
設や設備が災害により、破壊、損傷し、データが喪失し
ても、地域住民の情報は保護され、非難の際や、復旧の
際、あるいは、その後の混乱が生じない。
地域の自治体、公的機関および公共機関の情報バックア
ップのためのデータを逐次書き換え、保管、管理する設
備が備えられているので、地域の自治体や公共機関の施
設や設備が災害により、破壊、損傷し、データが喪失し
ても、地域住民の情報は保護され、非難の際や、復旧の
際、あるいは、その後の混乱が生じない。
【0092】さらに、地域の緊急時には緊急対応作業を
支援するための情報処理設備を備えているので、緊急対
応のための手段実施スケジュール、手配の情報、被害情
報の管理などを高速処理し、危機管理施設の指揮管理者
および救援管理者が把握できるので、非常事態の危機管
理効率が向上し、ひいては、周辺地域の住民の安全と健
康を守ることができる。
支援するための情報処理設備を備えているので、緊急対
応のための手段実施スケジュール、手配の情報、被害情
報の管理などを高速処理し、危機管理施設の指揮管理者
および救援管理者が把握できるので、非常事態の危機管
理効率が向上し、ひいては、周辺地域の住民の安全と健
康を守ることができる。
【0093】また、水浄化・配水設備23は、プラント運
営基礎体26上に設置され通常時は浄化水あるいは他の供
給元より供給される水道水を地域共生プラント内に配水
する設備として機能し、災害時や緊急時に地域への水道
供給に支障が発生した場合の飲料水供給手段として、水
浄化設備のほか、周辺の水源から水を水浄化設備まで移
送し、浄化された水を周辺地域に移送するためのポンプ
設備、ホース、ポンプ車両、配水車が備えられ、また、
浄化水を備蓄する貯槽設備、およびこれらの設備を制
御、管理する制御管理施設が備えられた構成とする。
営基礎体26上に設置され通常時は浄化水あるいは他の供
給元より供給される水道水を地域共生プラント内に配水
する設備として機能し、災害時や緊急時に地域への水道
供給に支障が発生した場合の飲料水供給手段として、水
浄化設備のほか、周辺の水源から水を水浄化設備まで移
送し、浄化された水を周辺地域に移送するためのポンプ
設備、ホース、ポンプ車両、配水車が備えられ、また、
浄化水を備蓄する貯槽設備、およびこれらの設備を制
御、管理する制御管理施設が備えられた構成とする。
【0094】このような構成の水浄化・配水設備23は、
プラント運営基礎体26上に設置されているので、地震の
際でも、激しい揺れから保護される。従って、水浄化・
配水設備23本体およびその内部に設置された機器、設備
も、地震による破損や異常が発生しないので、水浄化・
配水の機能を維持できる。
プラント運営基礎体26上に設置されているので、地震の
際でも、激しい揺れから保護される。従って、水浄化・
配水設備23本体およびその内部に設置された機器、設備
も、地震による破損や異常が発生しないので、水浄化・
配水の機能を維持できる。
【0095】また、水浄化・配水設備23は、通常時は、
浄化水あるいは他の供給元より供給される水道水を地域
共生プラント内に配水する設備として機能し、災害時や
緊急時に地域への水道供給に支障が発生した場合の飲料
水供給手段として、水浄化設備のほか、周辺の水源から
水を水浄化設備まで移送し、浄化された水を周辺地域に
移送するためのポンプ設備、ホース、ポンプ車両、配水
車が備えられ、また、浄化水を備蓄する貯槽設備、これ
らの設備を制御、管理する制御管理施設が備えられてい
るので、地震や他の災害の際に、水道や地下水などが利
用できなくなった場合、貯槽設備に備蓄された浄化水を
周辺地域住民や避難した住民に供給することができるだ
けでなく、周辺の池や海などの通常は飲料水として利用
できない水を、備えられたホース、ポンプ設備などによ
り、備えられた水浄化設備まで移送し、飲料水を製造す
ることができる。ひいては、危機管理施設で作業する管
理者や周辺地域住民へ飲料水を供給することにより、管
理者や住民の健康状態や不安を解消することができる。
浄化水あるいは他の供給元より供給される水道水を地域
共生プラント内に配水する設備として機能し、災害時や
緊急時に地域への水道供給に支障が発生した場合の飲料
水供給手段として、水浄化設備のほか、周辺の水源から
水を水浄化設備まで移送し、浄化された水を周辺地域に
移送するためのポンプ設備、ホース、ポンプ車両、配水
車が備えられ、また、浄化水を備蓄する貯槽設備、これ
らの設備を制御、管理する制御管理施設が備えられてい
るので、地震や他の災害の際に、水道や地下水などが利
用できなくなった場合、貯槽設備に備蓄された浄化水を
周辺地域住民や避難した住民に供給することができるだ
けでなく、周辺の池や海などの通常は飲料水として利用
できない水を、備えられたホース、ポンプ設備などによ
り、備えられた水浄化設備まで移送し、飲料水を製造す
ることができる。ひいては、危機管理施設で作業する管
理者や周辺地域住民へ飲料水を供給することにより、管
理者や住民の健康状態や不安を解消することができる。
【0096】また、受配電設備25は、プラント運営基礎
体26上に設置され、プラント基礎体15上に設置された発
電設備11と他地域からの送電により供給される電力を受
変電する設備および非常用発電設備からなり、電力供給
状態に応じて電力受電先を切り替え、プラント基礎体15
上に設置された発電設備11で作り出された電力をプラン
ト運営基礎体26上の全ての設備、施設に安定供給する機
能を備え、非常時には、プラント基礎体15上に設置され
た発電設備11で作り出された電力あるいは非常用発電設
備で作り出された余裕電力を周辺地域に供給可能な設備
が備えられた構成とする。
体26上に設置され、プラント基礎体15上に設置された発
電設備11と他地域からの送電により供給される電力を受
変電する設備および非常用発電設備からなり、電力供給
状態に応じて電力受電先を切り替え、プラント基礎体15
上に設置された発電設備11で作り出された電力をプラン
ト運営基礎体26上の全ての設備、施設に安定供給する機
能を備え、非常時には、プラント基礎体15上に設置され
た発電設備11で作り出された電力あるいは非常用発電設
備で作り出された余裕電力を周辺地域に供給可能な設備
が備えられた構成とする。
【0097】このような構成であると、受配電設備25
は、プラント運営基礎体26上に設置されているので、地
震の際でも、激しい揺れから保護される。従って、受配
電設備25全体は、地震による破損や異常が発生しないの
で、非常時の際に危機管理と救助、救援の中核となる緊
急対応施設や周辺地域への電力供給機能を維持すること
ができる。
は、プラント運営基礎体26上に設置されているので、地
震の際でも、激しい揺れから保護される。従って、受配
電設備25全体は、地震による破損や異常が発生しないの
で、非常時の際に危機管理と救助、救援の中核となる緊
急対応施設や周辺地域への電力供給機能を維持すること
ができる。
【0098】また、受配電設備25は、プラント基礎体15
上に設置された発電設備11、他地域および非常用発電設
備から供給される電力を切り替えられるので、地震など
災害時に、他地域からの電力供給が止まれば、プラント
基礎体15上に設置された発電設備11からの電力だけを用
い、発電設備11が故障、事故あるいはメンテナンスなど
の理由で電力供給が止まった場合は、非常用発電設備あ
るいは他地域からの電力供給に切り替えることができ
る。このようにして、非常の際に危機管理と救助、救援
の中核となる緊急対応施設や周辺地域への電力供給機能
を維持できる。ひいては、周辺地域の緊急時の危機管理
および周辺地域の救助、救援を支援し、さらに、周辺地
域の早期の復旧に大きな貢献をなすことができる。
上に設置された発電設備11、他地域および非常用発電設
備から供給される電力を切り替えられるので、地震など
災害時に、他地域からの電力供給が止まれば、プラント
基礎体15上に設置された発電設備11からの電力だけを用
い、発電設備11が故障、事故あるいはメンテナンスなど
の理由で電力供給が止まった場合は、非常用発電設備あ
るいは他地域からの電力供給に切り替えることができ
る。このようにして、非常の際に危機管理と救助、救援
の中核となる緊急対応施設や周辺地域への電力供給機能
を維持できる。ひいては、周辺地域の緊急時の危機管理
および周辺地域の救助、救援を支援し、さらに、周辺地
域の早期の復旧に大きな貢献をなすことができる。
【0099】
【発明の効果】本発明の地域共生プラントは、災害時に
地域の危機管理に対応できる施設、設備、資材を提供す
ることができる。
地域の危機管理に対応できる施設、設備、資材を提供す
ることができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態の地域共生プラント
を示す平面図(a)および側面図(b)。
を示す平面図(a)および側面図(b)。
【図2】本発明の第1の実施の形態の地域共生プラント
に備える第1の例の免震構造を示す側面図。
に備える第1の例の免震構造を示す側面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の地域共生プラント
に備える第2の例の免震構造を示す側面図。
に備える第2の例の免震構造を示す側面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の地域共生プラント
を示す平面図(a)および側面図(b)。
を示す平面図(a)および側面図(b)。
【図5】本発明の第2の実施の形態の地域共生プラント
に備える免震構造を拡大して示す側面図。
に備える免震構造を拡大して示す側面図。
【図6】従来の発電設備などの重要な構造物の地盤上へ
の設置構造を示す側面図。
の設置構造を示す側面図。
【図7】従来の一般建物や一般高層ビルなどの地盤上へ
の設置構造を示す側面図。
の設置構造を示す側面図。
1…電力設備建物、2…岩盤、3…地盤、4…高層ビル
等、5…住宅等、10…プラント施設、11…発電設備、11
a…原子炉系設備、11b…タービン・発電機系設備、11
c…補助系設備、12…プラント送受変電設備、13…熱供
給設備、14…プラント制御・管理施設、15…プラント基
礎体、16…免震装置、17…地盤基礎、20…プラント運営
および危機管理施設、21…プラント運営施設、22…緊急
対応施設、23…水浄化・配水設備、24…通信・情報管理
施設、25…受配電設備、26…プラント運営基礎体、27…
免震装置相対変位吸収ギャップ、28…すべり型渡り橋、
29…土手、31…水平免震装置、32…3次元免震装置、33
…上下免震装置、34…上下免震された施設・建物、35…
基礎体上に固定設置された施設・建物。
等、5…住宅等、10…プラント施設、11…発電設備、11
a…原子炉系設備、11b…タービン・発電機系設備、11
c…補助系設備、12…プラント送受変電設備、13…熱供
給設備、14…プラント制御・管理施設、15…プラント基
礎体、16…免震装置、17…地盤基礎、20…プラント運営
および危機管理施設、21…プラント運営施設、22…緊急
対応施設、23…水浄化・配水設備、24…通信・情報管理
施設、25…受配電設備、26…プラント運営基礎体、27…
免震装置相対変位吸収ギャップ、28…すべり型渡り橋、
29…土手、31…水平免震装置、32…3次元免震装置、33
…上下免震装置、34…上下免震された施設・建物、35…
基礎体上に固定設置された施設・建物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 3/10 F16F 3/10 A 15/04 15/04 A (72)発明者 伊藤 新 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 2D046 DA05 DA13 DA14 3J048 AA01 BA08 BC02 EA38 3J059 AC10 BA01 BA43 BB03 GA42
Claims (10)
- 【請求項1】 振動を低減する免震装置を介して地盤あ
るいは地盤基礎の上に相互に独立に設けられたプラント
基礎体及びプラント運営基礎体を有し、前記プラント基
礎体上には少なくとも電力を供給するプラント施設を備
え、前記プラント運営基礎体上には前記プラント施設を
運営管理するとともに災害時の対応を行い得るプラント
運営及び危機管理施設を備え、周辺地域を対象としてエ
ネルギー、通信・情報および必需物資を供給するように
したことを特徴とする地域共生プラント。 - 【請求項2】 プラント施設は、電力を発生する発電設
備と、電力を供給あるいは受けるプラント送受変電設備
と、前記発電設備より得られる熱を温水あるは蒸気とし
て供給する熱供給設備と、これらの設備全体を統合制御
するプラント管理施設とを備え、プラント運営及び危機
管理施設は、前記プラント施設の設備全体や地域への供
給を運営・管理するプラント運営施設と、災害時や緊急
時に地域全体の危機管理統括と対応活動を実施するため
の機材・物資を有する緊急対応施設と、災害時に飲料水
を生成し供給する水浄化・配水設備と、地域内外との情
報伝達と地域に必要な情報管理を行う通信・情報管理施
設と、これら設備や施設に電力を供給する受配電設備と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の地域共生プラ
ント。 - 【請求項3】 免震装置は、その剛性が水平方向に柔ら
かくかつ垂直方向には水平方向よりも大きな剛性を有す
ることを特徴とする請求項1記載の地域共生プラント。 - 【請求項4】 免震装置は、その剛性が水平方向および
垂直方向に大きな変形が可能であることを特徴とする請
求項1記載の地域共生プラント。 - 【請求項5】 プラント基礎体またはプラント運営基礎
体上に設置された設備・施設に対して部分的に、これら
設備・施設と各基礎体との間に垂直方向に柔らかくかつ
垂直方向に水平方向よりも大きな変形が可能な免震装置
を設けたことを特徴とする請求項3記載の地域共生プラ
ント。 - 【請求項6】 プラント基礎体およびプラント運営基礎
体は、コンクリート構造と鋼製構造とから構成され、各
設備および各施設を基礎体上に固定支持あるいは基礎体
内に内包設置し、その構造外形が少なくとも上面が平坦
な盤状形状をなし、周囲を取り囲む地盤基礎あるいは地
盤との間には隙間が設けられ、その隙間は免震装置が作
動し発生する最大相対変位以上となるように設定され、
プラント基礎体およびプラント運営基礎体の少なくとも
外周領域上面の高さと周囲の地盤基礎あるいは地盤の少
なくとも内周領域上面の高さとが等しくなるように設置
されていることを特徴とする請求項2記載の地域共生プ
ラント。 - 【請求項7】 発電設備は、原子炉系設備、燃料貯蔵設
備、蒸気タービンおよび補機設備、計測制御設備、廃棄
物処理・保管設備、非常用発電設備、管理・保守施設等
からなる原子力発電設備であることを特徴とする請求項
2記載の地域共生プラント。 - 【請求項8】 プラント送受変電設備は、地域共生プラ
ントの設備・施設全体および周辺地域へ電力供給を行う
とともに、他の発電所や他地域との電力のやりとりを行
う機能を有することを特徴とする請求項2記載の地域共
生プラント。 - 【請求項9】 熱供給設備は、プラント基礎体上に併設
された発電設備より温水あるいは蒸気として熱を取り出
す熱交換器設備、供給用動力設備、温水あるいは蒸気貯
槽設備、循環水貯槽設備および制御管理施設を有するこ
とを特徴とする請求項2記載の地域共生プラント。 - 【請求項10】 受配電設備は、プラント基礎体上に設
置された発電設備と他地域から供給される電力を受電す
る設備および非常用発電設備からなり、電力供給状態に
応じて電力受電先を切り替える機能を備えていることを
特徴とする請求項2記載の地域共生プラント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000049032A JP2001241202A (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 地域共生プラント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000049032A JP2001241202A (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 地域共生プラント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001241202A true JP2001241202A (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=18571023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000049032A Pending JP2001241202A (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 地域共生プラント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001241202A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011220010A (ja) * | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Aseismic Devices Co Ltd | 基礎構造 |
JP4871418B1 (ja) * | 2011-06-01 | 2012-02-08 | 黒沢建設株式会社 | 防災機能を有するpc人工地盤と集落としての自治機能とを備えた集合住宅街区システム |
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