JP2001239294A - 汚水浄化用濾材の製造方法 - Google Patents

汚水浄化用濾材の製造方法

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JP2001239294A
JP2001239294A JP2000056603A JP2000056603A JP2001239294A JP 2001239294 A JP2001239294 A JP 2001239294A JP 2000056603 A JP2000056603 A JP 2000056603A JP 2000056603 A JP2000056603 A JP 2000056603A JP 2001239294 A JP2001239294 A JP 2001239294A
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Katsumi Iizuka
克己 飯塚
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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 得られる濾材が、多孔性で表面積が大きく、
表面が滑り難く、また壊れ難く、加えて浮遊物や油脂分
の除去率が高いものであり、更にそのような濾材を容易
かつ安価に製造できる汚水浄化用濾材の製造方法の提
供。 【解決手段】 ローム質土壌を主体とした河川の浚渫土
に調整水を加えて所望の形状に成形し、これを同じ材料
で焼成した多数の小孔を有する容器に入れ、焼成炉で温
度を1150〜1200℃に保持して4〜6時間焼成
し、その後徐々に常温に冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物による汚水
浄化処理に用いる汚水浄化用濾材の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、下水道が完備されていない地
域のレストランや食堂などからの厨房排水や一般家庭か
らの生活排水などには、微生物による散水濾床法による
汚水浄化処理が広く採用されている。この散水濾床法に
よる汚水浄化処理は、濾材に汚水浄化を司る微生物を生
息させておき、この濾材に原水を接触させて原水中の汚
濁成分を微生物に分解させることによって浄化を図るも
のである。それ故、このような散水濾床法に於いては、
そのような微生物の生息状態が、健全な状態にあるか不
健全な状態にあるかによってその処理効率が大きく左右
されるものとなっている。
【0003】一般に散水濾床法の濾材は、汚水浄化を行
う微生物が、原水と良好に接触できるように、或いは原
水に流されずに付着状体を保持できるようにするため
に、濾材の表面に凹凸を付けたり、表面積を大きくした
り、多孔質にしたりすること等が望ましいとされてい
る。このような要求から、これまで濾材には、例えば、
天然材料の砕石や、天然材料の多孔性土壌を粒状や柱状
に成形して焼成したものや、合成高分子材料のポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル又はポリ塩化ビニ
ル等を粒状、筒状、波板状又は紐状などの形状に成形し
たものが用いられてきている。
【0004】しかしこれまでのこの種の濾材は、天然材
料を用いたものでは、目詰まりを起こし易かったり、濾
材自体が壊れ易く洗浄などによって粉状になったり、ま
た合成高分子材料を用いたものでは比重が小さいために
水面に浮き易く原水との接触が充分に得られなかった
り、表面が滑り易いため微生物が付着し難かったり等に
より、微生物による汚水浄化作用が充分に発揮されるも
のが得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の不都合
を解消し、得られた濾材が、多孔性で表面積が大きく、
表面が滑り難く、また壊れ難く、加えて浮遊物や油脂分
の除去率が高いものであり、更にそのような濾材を容易
かつ安価に製造できる汚水浄化用濾材の製造方法を提供
することを解決の課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の1は、ローム質
土壌を主体とした河川の浚渫土に調整水を加えて所望の
形状に押し出し成形し、これを同じ材料で焼成した多数
の小孔を有する容器に入れ、焼成炉で温度を1150〜
1200℃に保持して4〜6時間焼成し、その後徐々に
常温に冷却して得る汚水浄化用濾材の製造方法である。
【0007】従って、本発明の1によれば、濾材の原材
料として、ローム質を主体とした河川の浚渫土を用いた
ので、該浚渫土に含まれる植物性繊維等の有機質が、焼
成の時に燃えて焼成体が多孔性となり、また押し出し成
形の際にその表面にはひび割れ状の凹凸ができるので、
得られる焼成物は、微生物が定着し生息するのに好適な
住処になると共に、浮遊分や油脂分などを除去し易い濾
材になる。また得られた焼成物がこのような多孔性であ
って、その表面にひび割れたようなざらついた凹凸があ
る濾材であるので、これを敷設した領域に原水を導入す
ると、原水は、その濾材の表面で広く飛び散ることにな
るので、溶存酸素の取り込みが良好となって微生物が活
発に活動できる状態を容易に作ることとなる。
【0008】また得られた濾材は、温度を1150〜1
200℃に保持し4〜6時間焼成しているので、ローム
質土壌に含まれている各種金属(Si、Al、Mg、F
e、Na等)の珪酸塩が磁器化して硬くて壊れ難いもの
となり、万一、濾材が目詰まりを起こしても高圧水等を
用いることによって容易に洗浄することができるものと
なる。
【0009】また焼成の際には、容器に入れることとし
たので、焼成炉内で、小さな成形物を棚の上に積層する
ような状態にならず、容器毎に適切な間隔をあけて配置
することができることとなる。それ故、成形物への火の
伝わりが回流するようにして良好に行われ、焼成むらな
く均一に焼成され、硬くて壊れ難い良好な焼成体が得ら
れることとなる。容器には多数の小孔があけてあるの
で、その点でも成形物への熱の伝わり方が均一かつ迅速
になされることとなる。またこの容器として同じ材料で
焼成したものを用いたので、別途に温度1150〜12
00℃に耐えうる容器を手当てする必要がない。更にこ
のように容器に入れて焼却することは、焼成炉への搬入
や搬出の時の作業性が容易になるものでもある。
【0010】更に濾材の原材料として、河川改修の時等
に発生する河川の浚渫土を採用したので、容易に安価に
入手することができ、濾材として安価に供給できるもの
となる。
【0011】本発明の2は、本発明の1の汚水浄化用濾
材の製造方法に於いて、前記浚渫土に、これに対して
0.5〜4重量%の割合の植物性繊維の乾燥細片を添加
したものである。
【0012】従って、本発明の2の汚水浄化用濾材の製
造方法によれば、新たに添加した植物性繊維が焼成の過
程で燃えて焼成体がより一層多孔性となり、その表面に
は多数の微細孔が顕著に表れるようになり、微生物が定
着し生息するのに好適な住処になると共に、浮遊分や油
脂分などがより除去し易い汚水浄化用濾材となる。
【0013】本発明の3は、本発明の1又は2の汚水浄
化用濾材の製造方法に於いて、前記調整水の水量を押し
出し成形する際に成形物にひび割れができる程度の粘度
となるように設定したものである。
【0014】従って、本発明の3の汚水浄化用濾材の製
造方法によれば、原料に採用した前記浚渫土は、粘土、
砂及び天然の植物繊維等を主成分としているものである
が、これに加える調整水の水量によってある程度その粘
度を変えることができる。そこで上記調整水を、押し出
し成形機から出てきた成形体が自重で垂れ下がった際
に、特にその上側にひび割れが生じるような粘度となる
水量に設定し、そのような水量の調整水を添加した原料
を混練して押し出し成形し、得られた表面にひび割れの
多い成形体を焼成して焼成体とすることによって、得ら
れる濾材をその表面に多数の凹凸を有し、表面積も一層
大きいものとすることができる。
【0015】本発明の4は、本発明の1、2又は3の汚
水浄化用濾材の製造方法に於いて、前記容器をその上部
が下部より大寸法な植木鉢状になるように構成したもの
である。
【0016】従って、本発明の4の汚水浄化用濾材の製
造方法によれば、前記容器の中に前記成形物を入れて、
前記焼成炉の棚の上に並べる際に、特に隣接する容器と
の間隔を考慮することなく並べても、隣接する相互の容
器と容器の間に適度の空間ができるため、成形物への火
の伝わりが回流するようにして良好になされることとな
り、焼成むらのない均一な焼成が行われ、硬くて壊れ難
い焼成体が得られ、より好ましい濾材となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づき詳細に説明する。実施例としては、実施例1
〜実施例4までの4例を説明する。また図1は実施例1
を適用して得た汚水浄化用濾材の斜視図、図2(a)は
1例の容器を棚に並べた状態を示した一部切欠概略正面
図、(b)は他の例の容器を棚に並べた状態を示した一
部切欠概略正面図である。
【0018】<実施例1>この実施例1では、原材料と
してローム質土壌を主体とした河川の浚渫土を用い、こ
れに適量の調整水を加えて混練し、これを押出機で押し
出して円柱状に成形し、更に、図2(a)に示すよう
に、これを同じ材料で焼成した容器2であって、その側
壁に多数の小孔1、1…をあけた容器2に入れて焼成炉
の棚3上に載せ、該焼成炉で温度を1150〜1200
℃に保持して4〜6時間焼成し、その後、徐々に常温に
冷却して汚水浄化用濾材を得た。
【0019】なお前記浚渫土としては、茨城県を流れる
那珂川の河川改修工事の時の浚渫土を採用した。また前
記ローム質土壌とは、粘土や砂等を主成分としこれに天
然の植物繊維等の有機質が含まれている土壌を指すもの
である。
【0020】工程をより詳しく説明すると、次の通りで
ある。まず前記浚渫土を混練機(ミキサー)に入れ適量
の水を加えて混練し、これを横型押出機に送り、口径2
5mmの孔から連続して押し出し、自重で垂れ下がって折
れたものを前記容器2に受け入れる。このような操作に
よって得た成形体は、凡そ、直径が25mm、長さが30
〜50mm程度のほぼ円柱状の成形体となり、その表面に
は微細なひび割れが生じているものである。
【0021】原料として浚渫土を用いたために、該浚渫
土に含まれる植物性繊維等の有機質成分が、焼成の際に
燃えて、得られる焼成物は多孔性となり、その表面には
ざらついた凹凸ができる。それ故、微生物が定着し生息
するのに好適な住処になると共に、浮遊分や油脂分など
を除去し易いものになる。前記成形時にその表面に生じ
たひび割れも微生物の定着に好都合なものとなる。また
このような多孔性で、その表面にひび割れを有する濾材
を配した中に原水を導入すると、該原水はその濾材の表
面で広く飛び散ることになり、溶存酸素の取り込みが良
好となって微生物が活発に活動できる状態を作ることと
なる。
【0022】更に前記浚渫土は、河川改修等の時に発生
する廃棄土で、容易に安価に入手することができるの
で、これを採用したことによって濾材として安価に供給
できるものとなる。
【0023】前記容器2は、原材料として同じ前記浚渫
土を用いて内径300mm、深さ300mm程度に成形し、
その側壁に口径10mm程度の複数の小孔1、1…を空
け、これを焼成炉で温度を1150〜1200℃に保持
し、5時間焼成し、その後、徐々に常温に冷却して得た
ものである。
【0024】このような容器2を採用したことにより、
図2(a)に示すように、焼成炉の棚3に前記成形体を
配置する際に、積層状態とせず、それぞれに入れて、適
切な間隔をあけて配置することができる。それ故、焼成
の際に、熱の伝わりを良好にすることができ、品質の良
い焼成体を得ることができることとなった。また成形体
の焼成炉への搬入や焼成後の焼成体の搬出が容易になっ
た。更にこの容器2は1150〜1200℃の焼成温度
にも当然に耐えることができるものであり、かつ安価に
得られるものでもある。
【0025】また前記容器2の側壁に複数の小孔1、1
…をあけたことにより、焼成炉で焼成する際に該容器2
の中に入れた前記成形体への火の回流を良くして、むら
なく均一に焼き上がるようにすることができることとな
った。
【0026】前記焼成炉としては、焼成温度1200℃
に耐え得る炉が必要である。該焼成炉に於ける焼成温度
管理は、通常の焼き物と同様に徐々に昇温し、温度を1
150〜1200℃に保持して4〜6時間焼成した後
に、火を止めて徐々に冷却するものであって、この一連
の作業には4〜5日間程度かけて行う。
【0027】このように前記焼成炉での焼成温度を11
50〜1200℃に保持して4〜6時間焼成することに
より、前記浚渫土の主成分であるローム質土壌に含まれ
ている各種金属(Si、Al、Mg、Fe、Na等)の
珪酸塩を磁器化して硬く壊れ難いものとすることができ
る。因みにこれより低い温度では、上記磁器化が不充分
となって硬く壊れ難いものは得られず、焼成時間も4時
間未満では、上記磁器化が不充分となって汚水浄化用濾
材としては不適当なものになってしまう。
【0028】このようにして得た実施例1の汚水浄化用
濾材は、外観は色が褐色で、図1に示したように、その
表面には凹凸とひび割れがあり、その内部は多孔性とな
っていた。またその比重は実測すると、1であった。
【0029】<実施例2>この実施例2は、前記浚渫土
に、更に植物性繊維の乾燥細片として「ぬか」を該浚渫
土に対して4重量%添加したものを原材料として採用し
たものであり、その他の成形方法や焼成方法について
は、以上の実施例1と同様に行って汚水浄化用濾材を得
たものである。
【0030】上記植物性繊維の乾燥細片としては、上記
のように、容易に入手できる「ぬか」を採用し、先ず混
練機(ミキサー)に前記浚渫土を入れ、これに前記所定
量の「ぬか」と適量の水とを加えてよく混練し、これを
横型押出機に装入し、直径が25mm、長さが30〜50
mm程度の円柱状の成形体に成形したものである。
【0031】この成形体を焼成して得た実施例2の汚水
浄化用濾材は、外観は色が褐色で、その表面には凹凸と
ひび割れがありその内部は実施例1より更に多孔性とな
っていた。
【0032】<実施例3>この実施例3は、前記浚渫土
に調整水を加えて混練する時の調整水の水量を、押し出
し成形する際に成形物にひび割れが出る程度の水量とし
たものであって、その他の成形方法や焼成方法について
は、実施例1と同様に行って汚水浄化用濾材を得たもの
である。
【0033】前記浚渫土は、前記のように粘土、砂及び
天然の植物繊維等を主成分としており、調整水の水量に
よって成形物の状態をある程度変更可能である。そこで
押し出し機から出てきた成形体が自重で垂れ下がる際
に、その上側にひび割れが生じるような調整水量によっ
て成形体原料を作り、これによって上記のように押し出
し成型機で成形し、得られた成形体を焼成して焼成体と
することで、その表面にはひび割れが残存する表面積の
一層大きい汚水浄化用濾材を得ることができた。
【0034】<実施例4>この実施例4は、図2(b)
に示すように、前記成形物を入れる容器12をその上部
が大寸法で、下部がそれより小寸法の植木鉢状に構成し
たものであって、その他の成形方法や焼成方法について
は、実施例1と同様に行って汚水浄化用濾材を得たもの
である。
【0035】このように容器12をその上部が下部より
大径の植木鉢状に構成すると、該容器12の中に前記成
形物を入れて、これを前記焼成炉の棚3の上に並べた時
に、意図しなくても、隣接する容器12相互間に適度の
空間ができるため、成形物への火の伝わりが回流するよ
うにしてなされることとなり、焼成むらを生じることな
く均一に焼成され、硬くて壊れ難い良好な焼成体が得ら
れ、より好ましい汚水浄化用濾材を得ることができた。
【0036】次に実施例1及び実施例2によって得た汚
水浄化用濾材を用いて、茨城県内の企業の社員食堂から
排出される厨房排水に対して、テスト的に散水濾床法に
よる汚水処理を行った結果を示す。
【0037】<汚水浄化用濾材のテスト使用内容>実施
例1及び実施例2によって得た2種類の汚水浄化用濾材
を用いてテスト用散水濾床層を構成し、該テスト用散水
濾床層に於ける処理条件を原水との接触面積を0.2m2
/リットル、接触時間を2時間になるように設定し、上
記テスト用散水濾床層に於ける微生物の良好な繁殖を確
認した後、下記水質の原水を通水して好適に汚水処理が
なされているかどうかのテストを行った。テストを開始
して5日後及び10日後に、原水及び処理水をサンプリ
ングして下記に示す試験方法によってBOD及び油脂分
(nヘキサン抽出物質)の各濃度と透視度とを測定し、
その結果を下記の表1及び表2にまとめた。
【0038】<原水の平均水質> 原水量 5m3/日=208リットル/時。 BOD濃度 500ppm 、油脂分濃度(nヘキサン抽出
物質) 310ppm 。
【0039】<試験方法> 1.BOD JIS K0102 21に基づき測定する。 2.油脂分(nヘキサン抽出物質) JIS K0102 24に基づき測定する。 3.透視度 下部から測定液を任意に排出できるような構造とし、底
に二重十字標識板を入れた直径35mm、高さ500mmの
ガラス管に測定液を満たし、該ガラス管の上部から覗い
て二重十字標識が識別できる底からの高さ(単位:cm)
を計測して測定液の透視度とする。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】<テスト結果の考察>実施例1の汚水浄化
用濾材を用いたもの、実施例2の汚水浄化用濾材を用い
たもののいずれの処理水の水質に於いても良好な結果が
得られており、本発明の製造方法によって得た汚水浄化
用濾材は優れたものであることが分かる。また特に実施
例2の汚水浄化用濾材を用いた処理水の透視度の値が、
10日後で41cmと極めて透明性の高いものとなってお
り、汚水浄化用濾材には浮遊物などが良好に吸着された
ものと考えられる。
【0043】
【発明の効果】従って、本発明の1によれば、濾材の原
材料として、ローム質を主体とした河川の浚渫土を用い
たので、該浚渫土に含まれる植物性繊維等の有機質が、
焼成の際に燃えて焼成体が多孔性となり、また押し出し
成形の際にその表面にはひび割れ状の凹凸ができるの
で、得られる焼成物は、微生物が定着し生息するのに好
適な住処になると共に、浮遊分や油脂分などを除去し易
い濾材になる。
【0044】また得られた焼成物がこのような多孔性で
あって、その表面にひび割れたようなざらついた凹凸が
ある濾材となるので、これを敷設した領域に原水を導入
すると、原水は、その濾材の表面で広く飛び散り、溶存
酸素の取り込みが良好となって微生物が活発に活動でき
る状態を容易に作ることとなる。
【0045】また得られた濾材は、温度を1150〜1
200℃に保持し4〜6時間焼成しているので、ローム
質土壌に含まれている各種金属(Si、Al、Mg、F
e、Na等)の珪酸塩が磁器化して硬くて壊れ難いもの
となる。それ故、万一、濾材が目詰まりを起こしても高
圧水等を用いることによって容易に洗浄することができ
るものとなる。
【0046】また焼成の際には、容器に入れることとし
たので、焼成炉内で、小さな成形物を棚の上に積層する
ような状態にならず、容器毎に適切な間隔をあけて配置
することができることとなる。それ故、成形物への火の
伝わりが良好に行われ、焼成むらなく均一に焼成され、
硬くて壊れ難い良好な焼成体が得られることとなる。容
器には多数の小孔があけてあるので、その点でも成形物
への熱の伝わり方が均一かつ迅速になされることとな
る。
【0047】またこの容器として同じ材料で焼成したも
のを用いたので、別途に温度1150〜1200℃に耐
えうる容器を手当てする必要がない。更にこのように容
器に入れて焼却することは、焼成炉への搬入や搬出の際
の作業性が良好になるものでもある。
【0048】更に濾材の原材料として、河川改修の時等
に発生する河川の浚渫土を採用したので、容易に安価に
入手することができ、濾材として安価に供給できるもの
となる。
【0049】本発明の2は、本発明の1の汚水浄化用濾
材の製造方法に於いて、前記浚渫土に、これに対して
0.5〜4重量%の割合の植物性繊維の乾燥細片を添加
したものであり、それ故、本発明の2の汚水浄化用濾材
の製造方法によれば、新たに添加した植物性繊維が焼成
の過程で燃えて焼成体がより一層多孔性となり、その表
面には多数の微細孔が顕著に表れるようになり、微生物
が定着し生息するのに好適な住処になると共に、浮遊分
や油脂分などがより除去し易い汚水浄化用濾材となる。
【0050】本発明の3は、本発明の1又は2の汚水浄
化用濾材の製造方法に於いて、前記調整水の水量を押し
出し成形する際に成形物にひび割れができる程度の粘度
となるように設定したものであり、それ故、本発明の3
の汚水浄化用濾材の製造方法によれば、原料に採用した
前記浚渫土は、粘土、砂及び天然の植物繊維等を主成分
としているものであるが、これに加える調整水の水量に
よってある程度その粘度を変えることができる。そこで
上記調整水を、押し出し成形機から出てきた成形体が自
重で垂れ下がった際に、特にその上側にひび割れが生じ
るような粘度となる水量に設定し、そのような水量の調
整水を添加した原料を混練して押し出し成形し、得られ
た表面にひび割れの多い成形体を焼成して焼成体とする
ことによって、得られる濾材をその表面に多数の凹凸を
有し、表面積も一層大きいものとすることができる。
【0051】本発明の4は、本発明の1、2又は3の汚
水浄化用濾材の製造方法に於いて、前記容器をその上部
が下部より大寸法な植木鉢状になるように構成したもの
であり、それ故、本発明の4の汚水浄化用濾材の製造方
法によれば、前記容器の中に前記成形物を入れて、前記
焼成炉の棚の上に並べる際に、特に隣接する容器との間
隔を考慮することなく並べても、隣接する相互の容器と
容器の間に適度の空間ができるため、成形物への火の伝
わりが良好になされることとなり、焼成むらのない均一
な焼成が行われ、硬くて壊れ難い焼成濾材が得られるこ
ととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を適用して得た汚水浄化用濾材の斜視
図。
【図2】(a)は1例の容器を棚に並べた状態を示した
一部切欠概略正面図。(b)は他の例の容器を棚に並べ
た状態を示した一部切欠概略正面図。
【符号の説明】
1、11 小孔 2、12 容器 3 棚

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローム質土壌を主体とした河川の浚渫土
    に調整水を加えて所望の形状に押し出し成形し、 これを同じ材料で焼成した多数の小孔を有する容器に入
    れ、 焼成炉で温度を1150〜1200℃に保持して4〜6
    時間焼成し、 その後徐々に常温に冷却して得る汚水浄化用濾材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記浚渫土に、これに対して0.5〜4
    重量%の割合の植物性繊維の乾燥細片を添加した請求項
    1の汚水浄化用濾材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記調整水の水量を押し出し成形する際
    に成形物にひび割れができる程度の粘度となるように設
    定した請求項1又は2の汚水浄化用濾材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記容器をその上部が下部より大寸法な
    植木鉢状になるように構成した請求項1、2又は3の汚
    水浄化用濾材の製造方法。
JP2000056603A 2000-03-02 2000-03-02 汚水浄化用濾材の製造方法 Pending JP2001239294A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102079572A (zh) * 2010-12-16 2011-06-01 江苏高淳陶瓷股份有限公司 一种低成本生物膜蜂窝陶瓷载体制备与应用方法

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