JP2001216395A - 所持紙幣による認証システムとその応用 - Google Patents

所持紙幣による認証システムとその応用

Info

Publication number
JP2001216395A
JP2001216395A JP2000026874A JP2000026874A JP2001216395A JP 2001216395 A JP2001216395 A JP 2001216395A JP 2000026874 A JP2000026874 A JP 2000026874A JP 2000026874 A JP2000026874 A JP 2000026874A JP 2001216395 A JP2001216395 A JP 2001216395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
authentication
bill
party
identification element
banknote
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000026874A
Other languages
English (en)
Inventor
Michimasa Hatana
道正 秦名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2000026874A priority Critical patent/JP2001216395A/ja
Publication of JP2001216395A publication Critical patent/JP2001216395A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Inspection Of Paper Currency And Valuable Securities (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信が介在する商取引、予約、宅配等におい
て、安全性と利便性の優れた本人の認証システムを得
る。そして、認証の普及と成り済ましによる犯罪の防止
を図る。 【解決手段】 当事者2又は第三者4が当事者2の所持
紙幣1(銀行券)の識別要素を認証者3に通知する手段
と、認証者3は直接又は間接的に通知された識別要素の
紙幣1を提示した者を当事者2と認証する認証システ
ム。識別要素は日本国では紙幣の金種、紙幣番号(記番
号)、紙幣番号の色である。認証システムを契約の決済
に利用した決済システム。識別要素を注文番号とした販
売管理システム。識別要素を判定・認識する認証装置や
認証具とシステム用伝票で認証業務を円滑に実施する。
同時に偽札発見システムを構築できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、通信が介在する商
取引や予約などの業務において、通信相手である本人を
確認する認証システムと、これを応用したシステムと備
品に関する。
【0002】
【従来の技術】視野 近年、携帯電話やインターネットの普及により通信様式
が変化し、物品、サービス、情報の契約に通信を介在す
る業務が拡大している。また、既に通信販売や宅配の業
務が発展・普及し、当事者が直接会わないで決済する契
約が一般化している。その背景には、通信技術の進歩
と、生活様式の変化や高齢化と、合理化による取引環境
の再構築がある。新しい業務構造はオープンなシステム
で、その特徴の一つに不特定多数の個人を取り込むこと
が目的となっている。これを実現するためには、不特定
の中から本人を確認する認証技術が重要となる。
【0003】通信を利用した契約手段等の欠点は、当事
者の顔や特徴が見えないため、本人の確認は極めて困難
である。また、契約と決済の間に第三者が介在する業務
も同様である。これを利用して当事者に成り済まして犯
罪を行う危険性がある。これを防止するために認証技術
がある。認証は本人認証、メッセージ認証、デジタル署
名に分かれる。本人確認は相手が本物であることを確認
する技術であり、メッセージ認証は通信途上でのデータ
完全性を検査するものであり、デジタル署名は文書の正
当性を保証する技術である。本願は本人確認に関する本
人認証技術である。これに関する文献として、電子商取
引実証推進協議会のホームページ(認証・公証ワーキン
ググループ欄の本人認証技術検討)、日本銀行金融研究
所の「バイオメトリックスによる個人認証技術の現状と
課題」(論文No.99−J−43)と「金融業務と認
証技術:インターネット金融取引の安全性に関する一考
察」(論文No.99−J−41)に従来の技術がまと
められている。
【0004】また、認証は認証点(業務の流れからみて
認証請求者が本人であることを確信する点)で 、通信
(契約)の前に実施する排他性を重視する受付けに関す
るものと、通信(契約)の後に実施する証拠性を重視す
る決済に関するものがある。前記の認証は、不正利用や
不正アクセスを防止して安全性の確保が目的で、ATM
機(現金自動預金払出機)を利用したキャシュシステ
ム、クレジットカードシステム、商用データベースなど
の会員制や登録制システムで実施されている。後記の認
証は、誤配などの業務上のミスを防止して正確性の確保
が目的で、通信販売、宅配、予約業務で実施されてい
る。この業務はオープンな業務システムで、提供者及び
利用者は通信の前に実施することを好まない。しかし、
認証を怠ると、商品やサービスを奪い取る犯罪を招く危
険性がある。また、誤認によるミスが発生する。
【0005】オープンな業務システムでは、個人は不特
定多数であり、会員や従業員とは異なり利用時しか行動
を強制することができない。これを否定すると顧客の拡
大と粘着性を獲得できない。この利用形態からバイオメ
トリクス認証、登録手続型パスワード、配布型所有物認
証は適さない。また、不特定多数には、従来の小売が対
象とする地域とは異なり、地球規模の遠隔地を含んでい
る。このため、すべての認証情報を対面によって得るこ
とはできない。認証情報は信号化できることが条件とな
る。
【0006】従来の通信(契約)の後に実施する、当事
者の認証方式は次のように分類できる。 (1)現時点の当事者の識別要素である生活環境と身分
身体的特徴の情報を得る固有情報方式。 (2)当事者間で数字や文字列による符号を設定するパ
スワード方式。 (3)当事者に内容を証明する物を配布するか、当事者
が所有する個人を識別する物で検証する物証方式。 一般には、前記の方式を一要素のみで使用することは少
なくなっている。複数の方式を組合せた二要素方式が、
安全な方法として受け入れられている。
【0007】固有情報方式は、氏名、住所、電話番号な
どを知らせて契約する方法である。商品の宅配が含まれ
る契約では、同時に配送情報として情報を取得する。検
証手段は、簡単なものでは当事者間以外は契約内容を知
らないことを前提に、自己申告情報の一致で認証する。
住所を利用する場合は、その場所の住人(単に居るだけ
も含める)であることで認証する。安全性を高める場合
は身分証明書等の提示を求める。
【0008】これに関する犯罪は、盗聴や通信傍受で契
約内容を把握して、当事者より先に当事者に成り済まし
て奪い取る方法である。宅配荷物や人気チケットなどの
商品が被害に遭う。また、前もって個人情報を入手し、
証書やカードなどを偽造して当事者であると認証させる
方法がある。これは何時でも当事者に成り済まして、当
事者の財産を奪い取ることができる。
【0009】この方式は、個人情報を利用した場合に個
人情報の漏えいが問題となる。氏名、住所、電話番号程
度の情報は、普通の人が調べることで容易に入手でき
る。しかし、その情報と契約内容を組み合せた情報は、
他人に知られたくない情報である。このため、契約にお
いて利用者は前記の情報でも知らせることは好まない。
しかし、前記のみの情報では成り済ましや偽装に弱い。
次に、一旦受取った情報は管理する必要が生じる。現
在、安全性の保証は、細心の注意をはらう、データの暗
号化を実施する、管理体制を内外部の監査でシステムチ
ェックするなどと制度的な対策がとられている。既に、
大手企業の漏えい事件が発生している。今後も、リスト
ラや倒産による社内モラル低下により、セキュリティー
が維持されるとは限らない。
【0010】パスワード方式は秘密情報を利用する方法
で、古くから合い言葉や暗証番号として使われていた。
パスワードは、定期固定方式パスワードと、安全性を高
めるために、使い捨て(ワンタイムパスワード)方式が
ある。当事者間の一方が符号を設定する。一般には、通
信を受ける側が設定して設定内容を返送して知らせる。
注文番号等もパスワードの概念に相当する。通信側が任
意又はランダムに符号を決定すると、確率的にパスワー
ドが重複して情報処理に混乱を招く。この決定方法は設
定に照合許可手続きが増える。
【0011】パスワードは、管理や経路不備などで盗ま
れた時は、トラブル発生を確認するまで犯罪を防ぐ手立
てはない。盗聴や通信傍受に対しては、暗号技術を用い
て通信経路を保護する。また、パスワードは個人情報か
ら推定され易く、関連付けできないパスワードにすると
記憶として持ち歩けない。これらは符号化の根本的な弱
点である。盗難に対し、クレジットカードでは人工知能
で契約内容を分析して、物理的及び機能的に違和を有す
る時に調査する技術が実施されている。
【0012】物証方式は、古くは中央に証印部を2つに
割り,それを合わせて証拠とする割符がある。これは通
信では扱えない。現在は契約書に代わる受領書の機能を
有する書類を発行する。これを郵送やファクシミリで当
事者宛に返送し、その書類を所持することで認証する。
安全性はこの書類やカード類に特異性(精巧な書類、特
殊印刷、特殊加工、特殊なバーコード)を出すことで確
保している。重要な契約には、書類をできる限り精巧な
ものにする。しかし、その技術の普及と共に安全性が失
われていく。安全性の維持には、常にその一部に最先端
の技術を導入しなければならない。このため、設備投資
と開発のコストが付きまとう。更に、物の返送には時間
と手間がかかる。これらの経費は商品やサービスの価格
等に反映する。
【0013】この方式は、通帳と印鑑、磁気カード(キ
ャッシュカード)、クレジットカード、公的保険証、免
許証、認証機関システムが発行する証明書、会員システ
ムカード、証明カードなどの身分証明書を提示してもら
うことでも可能である。しかし、赤の他人である第三者
に提示したり、その番号を通信で発信することは好まれ
ない。システムのオープン度はその物の普及率に左右さ
れ、利用者が限定される。
【0014】これら技術の脅威対抗性はまだ十分とはい
えない。暗号技術は人為的なアルゴリズム手段が基盤と
なっており、人為的な脅威には補助的な保護手段としか
成り得ない。法的保護は詐欺罪と私文書偽造罪の軽い罰
則の抑止効果で守られている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の認証技術は、オ
ープンなシステムに適用しようとすると、まだ多くの課
題が存在する。利用者は、排他性を重視した認証手段よ
りも、証拠性を重視した認証手段を好む。通信販売や宅
配の発展は、利用者の実感から理解できる。しかし、通
信販売や宅配は認証精度となる証拠性の許容値を広くし
て運営している。同姓の家が多く存在する地域や文具店
で容易に手に入る認印程度での配達証明では、当事者に
成り済まして商品などを不法に受取ることは可能であ
る。現在、通信による宅配依頼でその契約内容も現金の
宅配まで拡大していることを考えると、証拠性を明確に
する認証技術が必要となる。
【0016】今後、インターネットなどのコンピュータ
ネットワークを利用する契約が増加する。従来通信販売
等で使用していた、電話の声、郵便物や伝票の筆記がデ
ジタルデータとなり、証拠性が消失する。更に、認証の
一部に利用していた違和感を判断する基準がなくなる。
また、伝票などの書類においても、コンピュータ印字で
処理されて複製が容易となり、証拠性は弱くなる。ま
た、情報提供のスピード化と拡大化により契約が短時間
に集中する。人気の限定商品やチケット予約等で本人認
証の手続きを短時間で実施できる技術が望まれる。
【0017】今後、高齢化により高齢者が増加する。安
易なコンピュータ化に対する受容性、高度な利便性の要
求、高齢の衰えを利用してだまし取る犯罪の増加が課題
となる。認証技術を評価する場合は、この高齢者への配
慮を無視できない。これを否定すると普及率に影響す
る。
【0018】近年、個人情報の漏えいが社会問題となっ
ている。今後、その責任は明確に問われることとなり、
その管理に費やす時間と費用は増加する。このため、不
用な情報は取得しないほうが有利である。実際、統計手
法を用いて経営分析するデータは、固有の氏名や住所は
意味を持たない場合が多い。個人情報とならない情報で
証拠性を確立する認証技術が望まれる。人体の生物学的
特徴を利用したバイオメトリックスは、犯罪捜査の証拠
性に関わるもので、特定の者がデータベース化すること
は受け入れられない。将来、指紋データから指の複製を
製作することは否定できない。
【0019】従来の認証技術はインフラ整備、情報管
理、先端技術の導入など大きな投資と時間を要する。ま
た、認証技術は脅威対抗性の消失(暗号解読、複製な
ど)を証明されると、一瞬にしてすべてが崩壊する危険
性がある。このため大企業が開発実施のリスクを負担し
て主導していた。個人も含めた中小企業が導入する場合
は、ライセンスや機器などの負担が必要であった。中小
企業等の参入にはこの負担を軽減することが必要であ
る。
【0020】物証方式で使用する各種カード類は、改ざ
んや複製を防止するために、廃棄処理の際に有害な物質
を使用している。また、機密のためにリサイクルで安易
に回収することができない。このため、普及とともに環
境問題が発生する可能性がある。物証方式はこの点を考
慮する必要がある。
【0021】このように、従来の認証技術は社会の変化
と諸問題から限界が生じる可能性がある。本発明は、軽
いシステムで不特定多数を対象とした、安全性と利便性
の優れた認証システムを開発提供する。これにより、認
証の普及と成り済ましによる犯罪を防止する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の認証システムの
認証媒体は紙幣である。紙幣は、金種を定めるために額
面と統一された絵柄と、管理などのために紙幣番号(日
本銀行では記番号と表現)が印刷されている。この番号
は「記番号」といい、お札の背番号のようなものであ
る。6けたの数字(1から900000まで)、これを
はさむように頭にアルファベット1〜2文字(ただし、
IとOは1と0に間違いやすいため使用しない。)、末
尾にアルファベット1文字の組み合わせで全部で129
億6千万通りとなる。これを全部使い切ってしまうと記
番号の色を変更する。(大蔵省印刷局による記番号の説
明)。この金種と紙幣番号と番号色の識別要素で識別す
ると、世の中に1枚だけ存在する物である。現在、紙幣
の管理システムは、紙幣の存在を唯一の事象としてい
る。この管理システムが安定し、その紙幣を一般の人が
容易に手にすることができたのは昭和40年頃からであ
る。
【0023】現在の紙幣管理システム確立後、唯一の事
象を利用して識別要素を比較照合する方法で、偽札発見
システムが提案されている。また、この事象は手品など
で存在の証拠性の確証によく利用されている。唯一の事
象であることは周知されており、個人的にこれを利用し
て遊戯に応用している。しかし、産業上で認証技術とし
て紙幣は利用されていない。電子決済は紙幣のような物
の移動を省略する手段であり、紙幣の利用を軽減する傾
向にある。
【0024】個人と固有の紙幣の関係項は唯一の事象で
ある。更に、事象の複製が極めて困難である。この関係
項は、単にこの紙幣を所持することで十分である。個人
がこの関係項を保持する間は、この紙幣で個人の証拠性
を主張できる。同様に、第三者とこの紙幣の関係項も唯
一の事象である。この間では、第三者は固有の紙幣で唯
一の事象として個人を認証できる。固有の紙幣を所有す
ることはプライバシーとは関係のないプライベートなこ
とである。また、紙幣は万人が所持している。たとえ、
所持していなくとも容易に所持できる。そして、紙幣は
偽造防止のため、常に最先端の技術を使用した印刷物で
あり、複製が極めて困難である。また、法的にも複製が
極めて困難である。
【0025】本発明の認証システムの概念図を図1に示
す。認証システムは、当事者2又は第三者4が当事者2
の所持紙幣1の識別要素を認証者3に通知する手段と、
認証者3は直接又は間接的に通知された識別要素の紙幣
1を提示した者を当事者2と認証する認証システムであ
る。
【0026】このシステムを当事者Aと当事者Bの取引
に応用する場合は、図2のような決済システムの概念図
となる。当事者A4は決済する者2の所持紙幣1の識別
要素を当事者B3に通知して契約し、当事者B3は直接
又は間接的に通知された識別要素の紙幣1を提示した者
を決済する者2と認証して決済する決済システムとな
る。決済する者2は当事者A4であることがある。ま
た、販売管理システムにおいて、認証に使用する紙幣の
識別要素を注文番号とすることで管理の改善を図ること
ができる。
【0027】上記システムの備品として、紙幣の真偽と
金種の判定部と、該紙幣の紙幣番号(記番)の文字と文
字色の認識部と、該紙幣の識別要素の表示又はデータ出
力部を備えた認証装置はシステムを自動化する。同様
に、紙幣の位置決め冶具と、該紙幣の紙幣番号部を拡大
する光学レンズを備えた認証具は紙幣番号の検証を楽に
する。そして、紙幣の識別要素を符号として記載する欄
を有する伝票は業務を円滑に実施できる。
【0028】認証システムと決済システムを実施する
と、自動的に副産物としてあるシステムが構築される。
システムに使用する紙幣の識別要素の通知時から認証時
の間に、同一の識別要素の紙幣が通知されたかを判定す
る偽札発見システムである。識別要素データと時間デー
タでデータ処理することで容易に実施できる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
紙幣は、額面と名称(現行、新旧、一次二次、聖徳や夏
目などの絵柄)からなる対価を保証する金種と、その紙
幣に印刷されている紙幣番号で識別される。紙幣の金種
によっては紙幣番号の識別要素として色が存在する。現
在、一万円札と五千円札は黒と茶褐色のもの、千円札は
更に青のものがある。紙幣番号は紙幣に印刷された英文
字と数字とからなる記号である。例えば、日本銀行券の
現行千円札で紙幣番号が茶褐色のKQ684172Q番
である識別要素は、「千円」、「茶褐色」(茶色でも
可)、「KQ684172Q」である。紙幣の切替時に
は異なる名称の同額面紙幣が流通する。この時期は「新
・旧」、「夏目・聖徳」といった識別要素が付加され
る。
【0030】紙幣の所持は所有とは異なる。当事者との
関係は、権利とは異なり事象でなければならない。当事
者及び認証者は、法人であればその従業員を含む。しか
し、従業員の内で紙幣を所持する者を当事者とする。所
持紙幣の選択は最小額の紙幣が使用されると思われる。
日本国では千円札である。小額紙幣は所持する確立は高
く、システムを円滑に実施できる。また、小額なほど偽
造コストから偽造紙幣は少なくなる。現行紙幣で1ドル
札や千円札の偽造事例は極めて少ない。これは偽造紙幣
による同一紙幣番号のトラブルを防止できる。
【0031】当事者の所持紙幣の識別要素を認証者に通
知する通知手段は、通信通知と対面通知がある。通信通
知は、電話、携帯電話、ファクシミリ、郵送、インター
ネット、パソコン通信などの通信手段を利用する。第三
者の通知は対面通知の可能性がある。当事者の対面通知
であっても時間の経過による忘却を補助する手段に利用
できる。識別要素の表現手段は会話、文章、符号化で表
現する。この表現から記憶及び記録された識別要素は、
認証者が検証に使う認証情報である。記憶及び記録手段
は、文章として記入する、符号として記入する、記号化
してデータとするなどの手段である。金種と紙幣番号色
は別の符号に変換することができる。「千円」を
「1」、「茶褐色」を「2」と表現しても理解できる。
この手段は当事者間での取り決めが必要となる。取り決
めを徹底することで、当事者間でどの紙幣を示している
のか認識は一致する。また、紙幣の金種等の要素を指定
した場合は、指定以外の識別要素が本システムの紙幣の
識別要素となる。同様に、第三者は通知と同じ手段で、
当事者に所持紙幣の識別要素を確認する
【0032】通知手段の方式は利用環境から選択する。
電話の場合は、会話内容から認証者が認証情報を生成す
る。郵便やファクシミリで注文書等へ記入する場合は、
当事者が添付説明に従い認証情報を生成する。iモード
携帯電話やインターネットでは、記号化によるデータ入
力が適している。この場合は、認証者が記号化方法の説
明をディスプレイに表示し、当事者が説明に従い認証情
報を生成する。当事者が認証情報を生成する場合は、当
事者と認証者の間で認証情報を生成する取り決めが必要
である。キー入力手段を用いる場合は、漢字変換の入力
ロスを省くため半角英数字で構成することが好ましい。
これら手段からなる認証符号は使用環境に適するように
構成する。
【0033】ここで、紙幣番号の通知に通話手段を用い
る場合、年配の人では教育制度の問題からアルファベッ
トの表現が正確にできないことがある。紙幣番号の通知
にはこの教育上の弊害がある。アルファベットを書き写
すことは可能であるため、筆記や入力手段を用いる場合
はすべての所持紙幣を使用する。この弊害には、紙幣番
号の数字のみで対処することが考えられる。同じ数字を
所持することは確率的に存在するが、犯行を企てている
者が所持する確率は極めて小さい。この根拠の確率を考
慮して、認証の重要度により選択採用できる。
【0034】認証者は、紙幣の識別要素から生成された
認証情報に基づいて紙幣を検証して、その紙幣を所持し
ている者を当事者(本人)と認証する。本認証システム
は当事者が所持を主張することが前提になっている。当
事者の利益となれば、当事者は所持を保持して証拠性を
主張する。これは利用者である当事者が不利益となる犯
罪を防止できる。認証者からは当事者の証拠性を主張で
きない。しかし、本認証システムを導入した業務システ
ムを、提供者は利用者に安全なシステムであると主張で
きる。本認証システムはあらゆる約束事の当事者間での
本人を確認する認証に利用できる。例えば、入場制限、
懸賞での本人確認、入室の許可などである。これらは当
事者間に責任が伴わない約束事であるが、管理業務とし
て利用できる。
【0035】責任が伴う約束事である取り引きでは、契
約と決済間に本認証システムを導入した決済システム
(請求項2)を構築できる。当事者Aと当事者Bの契約
である場合、図2で当事者A4は決済する者2から所持
紙幣1の識別要素を確認して当事者B3に通知して契約
する。当事者A4と決済する者2が同じ場合は、決済す
る者2(当事者A4)は自分の所持紙幣1の識別要素を
当事者B3に通知して契約する。最後的には、決済する
者2を認証して決済する。直接又は間接的の間接的は、
図1の認証システムの概念図では、認証者3が第三者で
ある検証代行者5に検証を代行させて認証することであ
る。この時、認証者3は紙幣の識別要素を通知して委任
する。決済システムでは、検証代行者5が図2の概念図
の業務代行者5に代わる。例えば、当事者B3が運送業
者(業務代行者5)を利用して商品を手渡すことで決済
する場合、業務代行者5に紙幣1の識別要素と認証方法
を通知して認証業務を委任することである。
【0036】販売システムを管理する場合、1つの契約
である受注に対し、1つの注文番号を生成して受注を識
別している。本認証システムの紙幣の識別要素は個人及
び契約を識別している。識別要素は注文番号と同じ機能
があり、紙幣の識別要素を受注管理の注文番号にするこ
とは可能である。認証と契約を紙幣の識別要素で一元化
して管理することで、双方の手間を省くことができる。
例えば、ネットワーク等で販売する場合「受注完」のみ
を返信することで済む。紙幣を差し出せば、店員は紙幣
を見てその番号などで業務処理ができる。同時に認証を
実施していることにもなる。
【0037】認証量によっては業務を自動化等で合理化
する必要が生じる。本システムの備品として認証装置を
設置して、機械的に紙幣の識別要素を認識して検証処理
を実施する。紙幣の真偽と金種の判定部と、該紙幣の紙
幣番号の文字と文字色の認識部と、該紙幣の識別要素の
表示又はデータ出力部を備えた装置が認証装置となる。
図3は本認証装置のプロセス概略説明図である。真偽と
金種の判定部を備えた装置は、既に偽札発見装置、自動
販売機の紙幣受入部、ATM機などの通貨取扱い機で実
用されている。磁気及び光学手段で紙幣の特徴を認識し
て判定する。紙幣番号の文字は、光学文字読取装置(O
CR)で画像から容易に認識できる。紙幣番号文字色は
色センサにより認識できる。また、色フィルターで分解
することでも認識できる。紙幣を識別する認証装置とし
て、これら既存の技術からなる部品を組み合せて構成す
ることで容易に製作できる。また、既存の偽札発見装置
に紙幣番号の文字と文字色の認識部を追加改造するだけ
で認証装置となる。認証装置へ紙幣1を入れる方式は、
認証枚数は1枚であるため、ATM機で採用している投
入式より差入れ式のほうが好ましい。紙幣を用いて認証
する技術により、紙幣認識装置が認証装置となる。表示
部は認識した識別要素を認証者3が目視で検証するため
に使用する。出力部は認識した識別要素をデータとして
出力して、コンピュータなどのデータ処理装置7で処理
するために使用する。その処理結果を認証者3が検証す
【0038】紙幣番号は拡大して見たほうが楽に番号と
色を認識できる。図4は本認証具の断面図及び利用説明
図である。紙幣の紙幣番号は定まった位置に印刷されて
いる。これを利用して、紙幣の位置決め冶具8と光学レ
ンズ9を備えた認証具である。光学レンズ9は、紙幣1
を位置決めした時に紙幣番号1a部を拡大するように設
置してある。この拡大像を認証者3が目視で検証する。
また、この拡大像をCCDカメラで撮像して、そのデー
タを表示装置に送って表示する。認証者3は表示画面を
見て目視で検証する。虫眼鏡で検証するよりは作業性が
良い。
【0039】本システムを実施する上で、紙幣を所持す
る者以外は識別要素を記憶する必要がある。業務として
は、紙幣の識別要素を符号として記載する欄を有するシ
ステム用の伝票が必要となる。図5は本伝票の符号とし
て記載する欄の表記例を示す図である。(イ)は、要素
別に枠を設けて記載する欄である。(ロ)は、紙幣番号
以外はチェックマークで済ませる方法で記載する欄であ
る。(ハ)は、単に枠を設けてその中に識別要素の要点
を記載する欄である。これらの欄を業務に利用する伝票
の一部に配置する。伝票に該当するものとしては、紙媒
体のものとコンピュータの画面に相当する電子媒体のも
のがある。記載する欄が有しなくても暫定的にある空欄
を利用して、取り決め的手段で認証システム用伝票にで
きることは明白である。
【0040】本システムの具体的な形態を利用環境から
説明する。利用環境は、美術館Aの所有する美術品を美
術館Cに貸出展示するため、運送会社Bに運搬を依頼す
る。美術館A(当事者A)は運送会社B(当事者B)と
運搬の契約を結ぶ。契約内容は美術品を美術館C(決済
する者)へ確実に届けることで契約を決済する。この移
送業務は各美術館の学芸員が担当する。
【0041】美術館Aの学芸員Aは、電話で美術館Cの
学芸員Cと移送の打ち合せをする。その中で現在所持し
ている紙幣の識別要素を連絡するように依頼する。学芸
員Cの真偽は、かけた電話番号、声、会話内容から判定
できる。その後、学芸員Cは、所持している千円札の識
別要素を「千円の番号が茶色のKQ684172Q番」
と記載したFAXを、美術館Aの学芸員A宛に送信す
る。学芸員Cはその紙幣を遣わず保管する。美術館Aの
学芸員Aは、美術品の搬送の準備をして運送会社Bに運
搬を依頼する。搬送の準備の中では、依頼伝票の認証欄
に学芸員CのFAX内容から「千-KQ684172Q-
茶」と記入する。
【0042】運送会社Bの従業員Bは美術館Aに美術品
を受取りに行く。美術館Aの学芸員Aは、従業員Bに美
術品と依頼伝票を手渡し、運搬の契約を結ぶ。依頼伝票
には、美術館Cの学芸員Cが所持している紙幣の識別要
素が、運送会社Bの様式で記入してある。従業員Bには
伝票に記入することで通知したこととなる。従業員Bは
美術館Cへの運搬は、まだ経験がない。
【0043】受取りの当日、学芸員Cは急用のため5日
間待機できなくなり、別の学芸員Eに認証紙幣(千円
札)を渡して受取りを任せる。この時、学芸員Eは学芸
員Cに別の千円札を渡す。(認証紙幣を学芸員Eの所有
物とする)従業員Bは美術品を積んで美術館Cに到着す
る。伝票に記載されている学芸員Cの元へ美術品を届け
るために係員に面会を依頼する。学芸員Cは不在のため
学芸員Eが応対して受取ることとなる。従業員Bは認証
のため認証紙幣の提示を求める。従業員Bは、学芸員E
が提示した紙幣の識別要素と、会社の依頼伝票の認証欄
に記入された識別要素と照合する。識別要素が一致した
ため、決済する者と判定して認証し、美術品を学芸員E
に手渡す。学芸員Eは美術品を確認して受領伝票にサイ
ンして検収する。この時、美術館A(当事者A)と運送
会社B(当事者B)の契約は決済した。学芸員Eは認証
に使用した紙幣を通常の紙幣として財布に収める。
【0044】この利用は玄関の近くに居て学芸員に成り
済まして美術品を奪う犯罪を防止する。識別要素を通知
する手段に、紙幣の識別要素を符号として記載する欄を
有する宅配伝票を業務に採用している。認証紙幣を基準
に認証するため、途中で所持者が変更している。このよ
うに所持する者の行動を拘束しない。
【0045】次の利用環境は、スポーツ競技の入場チケ
ットを施設運営会社Bが予約販売する。このスポーツは
年齢層が広いため、公平に予約できるように電話で受付
ける。予約方法はマスメディアで受付開始日、代表受付
電話番号、受付方法、販売開始日、販売場所、チケット
価格を通知する。受付方法には現行千円札を用意するよ
うに説明してある。チケット代金は2000円である。
施設運営会社Bは受付係と電話と入力用コンピュータを
配置して予約を受付ける。このチケットは決勝試合であ
るため、受付けが集中することが予想される。購買者
(当事者A)は施設運営会社B(当事者B)と予約でチ
ケット販売の契約を結ぶ。契約内容は予約者(決済する
者)は施設運営会社Bの指定した販売場所でチケットと
現金を交換することで契約を決済する。この業務は施設
運営会社Bの従業員が担当する。
【0046】受付開始日、A君(当事者Aであり決済す
る者)は、施設運営会社B(当事者B)が指定した受付
電話番号に電話する。施設運営会社Bの受付係は電話に
応対し、その会話の中でA君の氏名と手元に所持してい
る紙幣の識別要素を知らせるように依頼する。A君は氏
名の「山田太郎」と所持している千円札の識別要素を
「番号が茶色のKQ684172Q」と知らせる。受付
係員は、ディスプレイの受付入力画面の氏名欄に「ヤマ
ダタロウ」、番号欄に「KQ684172Q」と入力
し、プルダウンで「茶」を選択する。受付係員は再読し
てA君の了解を得てチケットの予約受付を完了する。契
約できたため、A君はその紙幣を遣わず大切に保管す
る。その後、予約数が販売予定枚数に達したため、施設
運営会社Bは電話を予約終了のお詫び伝言に切り替て、
予約受付を終了する。
【0047】施設運営会社Bは予約データを整理して販
売データの準備をする。データの内の「KQ68417
2Q茶」は注文番号とし、「ヤマダタロウ」は確認用の
データとして販売管理する。この氏名データは、氏名に
は同姓同名が存在することとカタカナ表示であるため、
重複の可能性が十分ある。この氏名情報は個人を限定で
きないため、この販売データは個人情報とならない。
【0048】販売開始日から3日後、A君は、契約の時
に通知した紙幣を持って販売場所に出かける。A君は、
販売場所の施設運営会社Bの販売員(受付係員と違う
人)に紙幣を提示して、チケットを要求する。販売員は
A君の氏名を聞き、提示された紙幣の識別要素を「KQ
684172Q茶」と識別し、ディスプレイの販売入力
画面で入力する。コンピュータは販売データベースを検
索して「KQ684172Q茶‐ヤマダタロウ‐未処
理」という内容を表示する。販売員はA君を予約者と判
定して認証し、チケット代金を要求する。A君は認証紙
幣の千円札と他の千円札1枚の計2000円とチケット
を交換する。販売員はこの販売データを処理済とする。
この契約はA君にチケットを手渡して販売したことで決
済する。
【0049】この利用環境では、認証システムに使用す
る識別要素を注文番号として販売管理システムに利用し
ている。新たに注文番号を設定してA君に通知する必要
がない。A君も記録や覚える必要がない。認証紙幣はそ
のまま支払に使用している。この利用環境はチケット販
売が決済であるが、競技開催日の施設への入場を決済と
すると、認証紙幣を入場券として利用できる。紙幣の識
別要素を認証装置等で検証しながら入場を許可すると、
このイベントのチケット販売を省略することができる。
【0050】現在、コンビニエンスストアはインターネ
ットで商品やサービスの受発注及び予約を展開する計画
が進んでいる。この時、顧客の認証を迅速かつ合理的に
実施することが望まれる。このようなシステムには本シ
ステムは適している。また、販売管理の主流となってい
るPOS端末にも容易に応用が可能である。本システム
は紙幣の存在を唯一の事象としている紙幣管理システム
を採用しているあらゆる国でも実施できる。この認証技
術は国際的に通用する。
【0051】認証に使用する所持紙幣の枚数は1枚とは
限らない。システムに所持紙幣の複数枚を使用すること
で、正確性と安全性を高めることができる。1つは、通
知ミスや紛失によるトラブル防止の対策である。認証に
は複数の内の1枚を使用する。もう1つは偽札に対する
対策である。一般に、偽札を所持する確率は極めて小さ
いが可能性はある。流通により混ぜ合された紙幣群から
無作為に所持した2枚が、偽札である確率は天文学的確
率となる。この確率を利用して偽札対策する。しかし、
複数枚を使用すると通知の利便性が低くなるため、認証
を利用する業務の目的を検討にいれて採用する。
【0052】本システムは識別要素をデータ化して処理
すると、その中でデータの重複を検索することで偽札の
疑いを発見できる。通知から認証まで当事者は所持する
とすれば、その間に他の当事者から同じ識別要素の紙幣
が通知されることは、紙幣の管理システム上無いはずで
ある。あれば偽札か通知ミスである。これを逆に利用し
て、偽札を発見することができる。システムに使用する
紙幣の識別要素の通知時から認証時の間に、同一の識別
要素の紙幣が通知されたかを判定すると、偽札発見シス
テムを構築できる。同一のものが通知され時は該通知時
に疑いを通知するか、両方の認証時に特に注意して取り
扱う。むやみに紙幣を注視するよりはるかに効率が良
い。データ処理上の混乱問題は時間データを付加するこ
とで解決できる。通知ミスへの対応は、優先権を放棄さ
せて認証を一時保留して処理できるものもある。
【0053】本発明は、認証の必要性が生じる支払シス
テム、物理的な施設への入場や入室管理、オークション
などの物の交換に応用できる。また、物の移動及び対面
決済が生じないで契約を決済する、デジタルコンテンツ
の売買、デジタル商取引においては、物である紙幣の出
る幕がない。しかし、トラブルが生じた場合は、その処
理で対面することが生じることがある。本認証システム
を予備として利用する。
【0054】本発明は、通貨を通貨以外の用途に使用す
るものであるが、通貨の流通を長期に妨げたり傷めたり
するものではない。主な用途は商取引に関わるもので、
その目的は、財の移転及び交換を円滑にし、犯罪を防止
して治安維持に役立てるものである。流通を妨げる期間
は、たんす預金に比べれば極めて短い。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本認証システムの
特徴は次のような効果を発生させる。 (イ)目視による手作業から情報機器を利用した大規模
なシステムに対応できる。認証物は既に配布済みで大き
な投資と時間を要しない。個人でも気楽に導入でき、そ
の実施形態の選択範囲も広く、速やかに実施できる。物
及び情報を常時保管する必要がなく保守管理が楽であ
る。 (ロ)紙幣の識別要素によるパスワードは、意識するこ
となく生活時間で自動的に変化するもので、高度なワン
タイム機能が発生する。認証物等の盗難による被害の波
及性がない。また、固有の紙幣を所有することは個人情
報とは関係のないことである。紙幣は最先端の技術を利
用した印刷物で、改ざんや複製は容易ではない。また、
従来での認証を犯す罪は、詐欺罪や私文書偽造罪、窃盗
罪といった軽い刑事罰である。本システムは通貨偽造と
いう重い刑事罰を科せることが可能となり、強い犯罪の
抑止効果が発生する。このため、情報を完全に知られて
も悪用は極めて困難である。これらの脅威対抗性は極め
て強い。 (ハ)紙幣は身近に存在し、その取り扱いは社会的に認
知され、幼児以外の万人が得ている知識である。このた
め、紙幣の識別表現、システムの説明は容易である。利
用者が気楽に参加できる優れた社会的認知性と利用者受
容性がある。 (ニ)紙幣を基準とした直感的な認証方式である。この
ため、認証手続きが迅速に実施できる。また、実施には
自由度があり利便性に優れる。 (ホ)物証方式の認証であるが、物である紙幣は既に利
用者が所有している。業務上では、書類やカード類を発
行する必要がなく、工数低減と経費の節減が図れる。設
備上では、システムのインフラ整備や機材を開発する必
要がない。また、契約が終了すれば紙幣は通常の通貨と
して再使用するもので、書類等のゴミの発生がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の認証システムの概念図。
【図2】本発明の決済システムの概念図。
【図3】本発明の認証装置のプロセス概略説明図。
【図4】本発明の認証具の断面図及び利用説明図。
【図5】本発明の伝票の符号として記載する欄の表記例
を示す図。
【符号の説明】
1 紙幣 1a 紙幣番号 2 当事者(決済する者又は当事者A) 3 認証者(当事者B) 4 第三者(当事者A) 5 検証代行者(業務代行者) 6 認証装置 7 データ処理装置 8 位置決め冶具 9 光学レンズ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月26日(2001.4.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 所持紙幣による認証システムとその応
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、通信が介在する商
取引や予約などの業務において、通信相手である本人を
確認する認証システムと、これを応用したシステムと備
品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やインターネットの普及
により通信様式が変化し、物品、サービス、情報の契約
に通信を介在する業務が拡大している。また、既に通信
販売や宅配の業務が発展・普及し、当事者が直接会わな
いで決済する契約が一般化している。その背景には、通
信技術の進歩と、生活様式の変化や高齢化と、合理化に
よる取引環境の再構築がある。新しい業務構造はオープ
ンなシステムで、その特徴の一つに不特定多数の個人を
取り込むことが目的となっている。これを実現するため
には、不特定の中から本人を確認する認証技術が重要と
なる。
【0003】通信を利用した契約手段等の欠点は、当事
者の顔や特徴が見えないため、本人の確認は極めて困難
である。また、契約と決済の間に第三者が介在する業務
も同様である。これを利用して当事者に成り済まして犯
罪を行う危険性がある。これを防止するために認証技術
がある。認証は本人認証、メッセージ認証、デジタル署
名に分かれる。本人確認は相手が本物であることを確認
する技術であり、メッセージ認証は通信途上でのデータ
完全性を検査するものであり、デジタル署名は文書の正
当性を保証する技術である。本願は本人確認に関する本
人認証技術である。これに関する文献として、電子商取
引実証推進協議会のホームページ(認証・公証ワーキン
ググループ欄の本人認証技術検討)、日本銀行金融研究
所の「バイオメトリックスによる個人認証技術の現状と
課題」(論文No.99−J−43)と「金融業務と認
証技術:インターネット金融取引の安全性に関する一考
察」(論文No.99−J−41)に従来の技術がまと
められている。
【0004】また、認証は認証点(業務の流れからみて
認証請求者が本人であることを確信する点)で 、通信
(契約)の前に実施する排他性を重視する受付けに関す
るものと、通信(契約)の後に実施する証拠性を重視す
る決済に関するものがある。前記の認証は、不正利用や
不正アクセスを防止して安全性の確保が目的で、ATM
機(現金自動預金払出機)を利用したキャシュシステ
ム、クレジットカードシステム、商用データベースなど
の会員制や登録制システムで実施されている。後記の認
証は、誤配などの業務上のミスを防止して正確性の確保
が目的で、通信販売、宅配、予約業務で実施されてい
る。この業務はオープンな業務システムで、提供者及び
利用者は通信の前に実施することを好まない。しかし、
認証を怠ると、商品やサービスを奪い取る犯罪を招く危
険性がある。また、誤認によるミスが発生する。
【0005】オープンな業務システムでは、個人は不特
定多数であり、会員や従業員とは異なり利用時しか行動
を強制することができない。これを否定すると顧客の拡
大と粘着性を獲得できない。この利用形態からバイオメ
トリクス認証、登録手続型パスワード、配布型所有物
認証は適さない。また、不特定多数には、従来の小売が
対象とする地域とは異なり、地球規模の遠隔地を含んで
いる。このため、すべての認証情報を対面によって得る
ことはできない。認証情報は信号化できることが条件と
なる。
【0006】従来の通信(契約)の後に実施する、当事
者の認証方式は次のように分類できる。 (1)現時点の当事者の識別要素である生活環境と身分
身体的特徴の情報を得る固有情報方式。 (2)当事者間で数字や文字列による符号を設定するパ
スワード方式。 (3)当事者に内容を証明する物を配布するか、当事者
が所有する個人を識別する物で検証する物証方式。 一般には、前記の方式を要素のみで使用することは少
なくなっている。複数の方式を組合せた要素方式が、
安全な方法として受け入れられている。
【0007】固有情報方式は、氏名、住所、電話番号な
どを知らせて契約する方法である。商品の宅配が含まれ
る契約では、同時に配送情報として情報を取得する。検
証手段は、簡単なものでは当事者間以外は契約内容を知
らないことを前提に、自己申告情報の一致で認証する。
住所を利用する場合は、その場所の住人(単に居るだけ
も含める)であることで認証する。安全性を高める場合
は身分証明書等の提示を求める。
【0008】これに関する犯罪は、盗聴や通信傍受で契
約内容を把握して、当事者より先に当事者に成り済まし
て奪い取る方法である。宅配荷物や人気チケットなどの
商品が被害に遭う。また、前もって個人情報を入手し、
証書やカードなどを偽造して当事者であると認証させる
方法がある。これは何時でも当事者に成り済まして、当
事者の財産を奪い取ることができる。
【0009】この方式で個人情報を利用した場合は、
人情報の漏えいが問題となる。氏名、住所、電話番号程
度の情報は、普通の人が調べることで容易に入手でき
る。しかし、その情報と契約内容を組み合せた情報は、
他人に知られたくない情報である。このため、契約にお
いて利用者は前記の情報でも知らせることは好まない。
しかし、前記のみの情報では成り済ましや偽装に弱い。
次に、一旦受取った情報は管理する必要が生じる。現
在、安全性の保証は、細心の注意をはらう、データの暗
号化を実施する、管理体制を内外部の監査でシステムチ
ェックするなどと制度的な対策がとられている。既に、
大手企業の漏えい事件が発生している。今後も、リスト
ラや倒産による社内モラル低下により、セキュリティー
が維持されるとは限らない。
【0010】パスワード方式は秘密情報を利用する方法
で、古くから合い言葉や暗証番号として使われていた。
パスワードは、定期固定方式パスワードと、安全性を高
めるために、使い捨て(ワンタイムパスワード)方式が
ある。パスワードは、当事者間の一方が符号を設定す
る。一般には、通信を受ける側が設定して設定内容を返
送して知らせる。注文番号等もパスワードの概念に相当
する。通信側が任意又はランダムに符号を決定すると、
確率的にパスワードが重複して情報処理に混乱を招く。
この決定方法は設定照合許可手続きが増える。
【0011】パスワードは、管理や経路不備などで盗ま
れた時は、トラブル発生を確認するまで犯罪を防ぐ手立
てはない。盗聴や通信傍受に対しては、暗号技術を用い
て通信経路を保護する。また、パスワードは個人情報か
ら推定され易く、関連付けできないパスワードにすると
記憶として持ち歩けない。これらは符号化の根本的な弱
点である。盗難に対し、クレジットカードでは人工知能
で契約内容を分析して、物理的及び機能的に違和を有
する時に調査する技術が実施されている。
【0012】物証方式は、古くは中央に証印部を2つに
割り,それを合わせて証拠とする割符がある。これは通
信では扱えない。現在は契約書に代わる受領書の機能を
有する書類を発行する。これを郵送やファクシミリで当
事者宛に返送し、その書類を所持することで認証する。
安全性はこの書類やカード類に特異性(精巧な書類、特
殊印刷、特殊加工、特殊なバーコード)を出すことで確
保している。重要な契約には、書類をできる限り精巧な
ものにする。しかし、その技術の普及と共に安全性が失
われていく。安全性の維持には、常にその一部に最先端
の技術を導入しなければならない。このため、設備投資
と開発のコストが付きまとう。更に、物の返送には時間
と手間がかかる。これらの経費は商品やサービスの価格
等に反映する。
【0013】この方式は、通帳と印鑑、磁気カード(キ
ャッシュカード)、クレジットカード、公的保険証、免
許証、認証機関システムが発行する証明書、会員システ
ムカード、証明カードなどの身分証明書を提示してもら
うことでも可能である。しかし、赤の他人である第三者
に提示したり、その番号を通信で発信することは好まれ
ない。システムのオープン度はその証書類の普及率に左
右され、利用者が限定される。
【0014】これら技術の脅威対抗性はまだ十分とは
いえない。暗号技術は人為的なアルゴリズム手段が基盤
となっており、人為的な脅威には補助的な保護手段とし
か成り得ない。法的保護は詐欺罪と私文書偽造罪の軽い
罰則の抑止効果で守られている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の認証技術は、オ
ープンなシステムに適用しようとすると、まだ多くの課
題が存在する。利用者は、排他性を重視した認証手段よ
りも、証拠性を重視した認証手段を好む。排他性のない
通信販売や宅配の発展は、利用者の実感から理解でき
る。しかし、通信販売や宅配は認証精度となる証拠性の
許容値を広くして運営している。同姓の家が多く存在す
る地域や文具店で容易に手に入る認印程度での配達証明
では、当事者に成り済まして商品などを不法に受取るこ
とは可能である。現在、通信による宅配依頼でその契約
内容も現金の宅配まで拡大していることを考えると、証
拠性を明確にする認証技術が必要となる。
【0016】今後、インターネットなどのコンピュータ
ネットワークを利用する契約が増加する。従来通信販
売等で使用していた、電話の声、郵便物や伝票の筆記が
デジタルデータとなり、証拠性が消失する。更に、認証
の一部に利用していた違和感を判断する基準がなくな
る。また、伝票などの書類においても、コンピュータ印
字で処理されて複製が容易となり、証拠性は弱くなる。
また、情報提供のスピード化と拡大化により契約が短時
間に集中する。人気の限定商品やチケット予約等では、
本人認証の手続きを短時間で実施できる技術が望まれ
る。
【0017】今後、高齢化により高齢者が増加する。安
易なコンピュータ化に対する受容性高度な利便性の要
、高齢の衰えを利用してだまし取る犯罪の増加が課
題となる。認証技術を評価する場合は、この高齢者への
配慮を無視できない。これを否定すると、サービスの
及率に影響する。
【0018】近年、個人情報の漏えいが社会問題となっ
ている。今後、その責任は明確に問われることとなり、
その管理に費やす時間と費用は増加する。このため、不
用な情報は取得しないほうが有利である。実際、統計手
法を用いて経営分析するデータは、固有の氏名や住所は
意味を持たない場合が多い。このため、個人情報となら
ない情報で証拠性を確立する認証技術が望まれる。人体
の生物学的特徴を利用したバイオメトリックスは、犯罪
捜査の証拠性に関わるもので、特定の者がデータベース
化することは受け入れられない。将来、指紋データから
指の複製を製作することは否定できない。
【0019】従来の認証技術はインフラ整備、情報管
理、先端技術の導入など大きな投資と時間を要する。ま
た、認証技術は脅威対抗性の消失(暗号解読、複製な
ど)を証明されると、一瞬にしてすべてが崩壊する危険
性がある。このため大企業が開発実施のリスクを負担し
て主導していた。個人も含めた中小企業が導入する場合
は、ライセンスや機器などの負担が必要であった。中小
企業等の参入にはこの負担を軽減することが必要であ
る。
【0020】物証方式で使用する各種カード類は、改ざ
んや複製を防止するために、廃棄処理の際に有害な物質
を使用している。また、機密のためにリサイクルで安易
に回収することができない。このため、普及とともに環
境問題が発生する可能性がある。物証方式はこの点を考
慮する必要がある。
【0021】このように、従来の認証技術は社会の変化
と諸問題から限界が生じる可能性がある。本発明は、軽
いシステムで不特定多数を対象とした、安全性と利便性
の優れた認証システムを開発提供する。これにより、認
証の普及と成り済ましによる犯罪を防止する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の認証システムの
認証媒体は紙幣である。紙幣は、金種を定めるために額
面と統一された絵柄と、管理などのために紙幣番号が印
刷されている。この番号は「記番号」といい、お札の背
番号のようなものである。6けたの数字(1から900
000まで)、これをはさむように頭にアルファベット
1〜2文字(ただし、IとOは1と0に間違いやすいた
め使用しない。)、末尾にアルファベット1文字の組み
合わせで全部で129億6千万通りとなる。これを全部
使い切ってしまうと記番号の色を変更する。(大蔵省印
刷局による記番号の説明)。この金種と紙幣番号と番号
色の識別要素で識別すると、世の中に1枚だけ存在する
物である。現在、紙幣の管理システムは、紙幣の存在を
唯一の事象としている。この管理システムが安定し、そ
の紙幣を一般の人が容易に手にすることができたのは昭
和40年頃からである。
【0023】現在の紙幣管理システム確立後、唯一の事
象を利用して識別要素を比較照合する方法で、偽札発見
システムが提案されている。また、この事象は手品など
で存在の証拠性の確証によく利用されている。唯一の事
象であることは周知されており、個人的にこれを利用し
て遊戯に応用している。しかし、産業上で認証技術とし
て紙幣は利用されていない。電子決済は紙幣のような物
の移動を省略する手段であり、紙幣の利用を軽減する傾
向にある。
【0024】個人と固有の紙幣の関係項は唯一の事象で
ある。更に、事象の複製が極めて困難である。この関係
項は、単にこの紙幣を所持することで十分である。個人
がこの関係項を保持する間は、この紙幣で個人の証拠性
を主張できる。同様に、第三者とこの紙幣の関係項も唯
一の事象である。この間では、第三者は固有の紙幣で唯
一の事象として個人を認証できる。固有の紙幣を所有す
ることはプライバシーとは関係のないプライベートなこ
とである。また、紙幣は万人が所持している。たとえ、
所持していなくとも容易に所持できる。そして、紙幣は
偽造防止のため、常に最先端の技術を使用した印刷物で
あり、複製が極めて困難である。また、法的にも複製が
極めて困難である。
【0025】本発明の認証システムの概念図を図1に示
す。認証システムは、当事者2又は第三者4が当事者2
の所持紙幣1の識別要素を認証者3に通知する手段と、
認証者3は直接又は間接的に通知された識別要素の紙幣
1を提示した者を当事者2と認証する認証システムであ
る。
【0026】このシステムを当事者Aと当事者Bの取引
に応用する場合は、図2のような決済システムの概念図
となる。当事者A4は決済する者2の所持紙幣1の識別
要素を当事者B3に通知して契約し、当事者B3は直接
又は間接的に通知された識別要素の紙幣1を提示した者
を決済する者2と認証して決済する決済システムとな
る。決済する者2は当事者A4であることがある。ま
た、販売管理システムにおいて、認証に使用する紙幣の
識別要素を注文番号とすることで管理の改善を図ること
ができる。
【0027】上記システムの備品として、紙幣の真偽と
金種の判定部と、該紙幣の紙幣番号(記番)の文字と文
字色の認識部と、該紙幣の識別要素の表示又はデータ出
力部を備えた認証装置はシステムを自動化する。同様
に、紙幣の位置決め冶具と、該紙幣の紙幣番号部を拡大
する光学レンズを備えた認証具は紙幣番号の検証を楽に
する。そして、紙幣の識別要素を符号として記載する欄
を有する伝票は業務を円滑に実施できる。
【0028】認証システムと決済システムを実施する
と、自動的に副産物としてあるシステムが構築される。
システムに使用する紙幣の識別要素の通知時から認証時
の間に、同一の識別要素の紙幣が通知されたかを判定す
る偽札発見システムである。識別要素データと時間デー
タでデータ処理することで容易に実施できる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
紙幣は、額面と名称(現行、新旧、一次二次、聖徳や夏
目などの絵柄)からなる対価を保証する金種と、その紙
幣に印刷されている紙幣番号で識別される。紙幣の金種
によっては紙幣番号の識別要素として色が存在する。現
在、一万円札と五千円札は黒と茶褐色のもの、千円札は
更に青のものがある。紙幣番号は紙幣に印刷された英文
字と数字とからなる記号である。例えば、日本銀行券の
現行千円札で紙幣番号が茶褐色のKQ684172Q番
である識別要素は、「千円」、「茶褐色」(茶色でも
可)、「KQ684172Q」である。紙幣の切替時に
は異なる名称の同額面紙幣が流通する。この時期は「新
・旧」、「夏目・聖徳」といった識別要素が付加され
る。
【0030】紙幣の所持は所有とは異なる。当事者との
関係は、権利とは異なり事象でなければならない。当事
者及び認証者は、法人であればその従業員を含む。しか
し、従業員の内で紙幣を所持する者を当事者とする。所
持紙幣の選択は最小額の紙幣が使用されると思われる。
日本国では千円札である。小額紙幣は所持する確率は高
く、システムを円滑に実施できる。また、小額なほど偽
造コストから偽造紙幣は少なくなる。現行紙幣で1ドル
札や千円札の偽造事例は極めて少ない。これは偽造紙幣
による同一紙幣番号のトラブルを防止できる。
【0031】当事者の所持紙幣の識別要素を認証者に通
知する通知手段は、通信通知と対面通知がある。通信通
知は、電話、携帯電話、ファクシミリ、郵送、インター
ネット、パソコン通信などの通信手段を利用する。第三
者の通知は対面通知の可能性がある。当事者の対面通知
であっても時間の経過による忘却を補助する手段に利用
できる。識別要素の表現手段は会話、文章、符号化で表
現する。この表現から記憶及び記録された識別要素は、
認証者が検証に使う認証情報である。記憶及び記録手段
は、文章として記入する、符号として記入する、記号化
してデータとするなどの手段である。金種と紙幣番号色
は別の符号に変換することができる。「千円」を
「1」、「茶褐色」を「2」と表現しても理解できる。
この手段は当事者間での取り決めが必要となる。取り決
めを徹底することで、当事者間でどの紙幣を示している
かの認識は一致する。また、紙幣の金種等の要素を指定
した場合は、指定以外の識別要素が本システムの紙幣の
識別要素となる。同様に、第三者は通知と同じ手段で、
当事者に所持紙幣の識別要素を確認する
【0032】通知手段の方式は利用環境から選択する。
電話の場合は、会話内容から認証者が認証情報を生成す
る。郵便やファクシミリで注文書等へ記入する場合は、
当事者が添付説明に従い認証情報を生成する。iモード
携帯電話やインターネットでは、記号化によるデータ入
力が適している。この場合は、認証者が記号化方法の説
明をディスプレイに表示し、当事者が説明に従い認証情
報を生成する。当事者が認証情報を生成する場合は、当
事者と認証者の間で認証情報を生成する取り決めが必要
である。キー入力手段を用いる場合は、漢字変換の入力
ロスを省くため半角英数字で構成することが好ましい。
これら手段からなる認証符号は使用環境に適するように
構成する。
【0033】ここで、紙幣番号の通知に通話手段を用い
る場合、年配の人では教育制度の問題からアルファベッ
トの表現が正確にできないことがある。紙幣番号の通知
にはこの教育上の弊害がある。但し、アルファベットを
書き写すことは可能であるため、筆記や入力手段を用い
る場合はすべての所持紙幣を使用する。この弊害には、
紙幣番号の数字のみで対処することが考えられる。同じ
数字を所持することは確率的に存在するが、犯行を企て
ている者が所持する確率は極めて小さい。この根拠の確
率を考慮して、認証の重要度により選択採用できる。
【0034】次に、認証者は、紙幣の識別要素から生成
された認証情報に基づいて紙幣を検証して、その紙幣を
所持している者を当事者(本人)と認証する。本認証シ
ステムは当事者が所持を主張することが前提になってい
る。当事者の利益となれば、当事者は所持を保持して証
拠性を主張する。これは利用者である当事者が不利益と
なる犯罪を防止できる。認証者からは当事者の証拠性を
主張できない。しかし、本認証システムを導入した業務
システムを、提供者は利用者に安全なシステムであると
主張できる。本認証システムはあらゆる約束事の当事者
間での本人を確認する認証に利用できる。例えば、入場
制限、懸賞での本人確認、入室の許可などである。これ
らは当事者間に責任が伴わない約束事であるが、管理業
務として利用できる。
【0035】責任が伴う約束事である取り引きでは、契
約と決済間に本認証システムを導入した決済システム
(請求項2)を構築できる。当事者Aと当事者Bの契約
である場合、図2で当事者A4は決済する者2から所持
紙幣1の識別要素を確認して当事者B3に通知して契約
する。当事者A4と決済する者2が同じ場合は、決済す
る者2(当事者A4)は自分の所持紙幣1の識別要素を
当事者B3に通知して契約する。最後的には、決済する
者2を認証して決済する。直接又は間接的の間接的
は、図1の認証システムの概念図では、認証者3が第三
者である検証代行者5に検証を代行させて認証すること
である。この時、認証者3は紙幣の識別要素を通知して
委任する。決済システムでは、検証代行者5が図2の概
念図の業務代行者5に代わる。例えば、当事者B3が運
送業者(業務代行者5)を利用して商品を手渡すことで
決済する場合、業務代行者5に紙幣1の識別要素と認証
方法を通知して認証業務を委任することである。
【0036】販売システムを管理する場合、1つの契約
である受注に対し、1つの注文番号を生成して受注を識
別している。本認証システムの紙幣の識別要素は個人及
び契約を識別している。識別要素は注文番号と同じ機能
があり、紙幣の識別要素を受注管理の注文番号にするこ
とは可能である。認証と契約を紙幣の識別要素で一元化
して管理することで、双方の手間を省くことができる。
例えば、ネットワーク等で販売する場合「受注完」のみ
を返信することで済む。紙幣を差し出せば、店員は紙幣
を見てその番号などで業務処理ができる。同時に認証を
実施していることにもなる。
【0037】認証量によっては業務を自動化等で合理化
する必要が生じる。本システムの備品として認証装置を
設置して、機械的に紙幣の識別要素を認識して検証処理
を実施する。紙幣の真偽と金種の判定部と、該紙幣の紙
幣番号の文字と文字色の認識部と、該紙幣の識別要素の
表示又はデータ出力部を備えた装置が認証装置となる。
図3は本認証装置のプロセス概略説明図である。真偽と
金種の判定部を備えた装置は、既に偽札発見装置、自動
販売機の紙幣受入部、ATM機などの通貨取扱い機で実
用されている。磁気及び光学手段で紙幣の特徴を認識し
て判定する。紙幣番号の文字は、光学文字読取装置(O
CR)で画像から容易に認識できる。紙幣番号文字色は
色センサにより認識できる。また、色フィルターで分解
することでも認識できる。紙幣を識別する認証装置とし
て、これら既存の技術からなる部品を組み合せて構成す
ることで容易に製作できる。また、既存の偽札発見装置
に紙幣番号の文字と文字色の認識部を追加改造するだけ
で認証装置となる。認証装置へ紙幣1を入れる方式は、
認証枚数は1枚であるため、ATM機で採用している投
入式より差入れ式のほうが好ましい。紙幣を用いて認証
する技術により、紙幣認識装置が認証装置となる。表示
部は認識した識別要素を認証者3が目視で検証するため
に使用する。出力部は認識した識別要素をデータとして
出力して、コンピュータなどのデータ処理装置7で処理
するために使用する。その処理結果を認証者3が検証す
【0038】紙幣番号は拡大して見たほうが楽に番号と
色を認識できる。図4は本認証具の断面図及び利用説明
図である。紙幣の紙幣番号は定まった位置に印刷されて
いる。これを利用して、紙幣の位置決め冶具8と光学レ
ンズ9を備えた認証具である。光学レンズ9は、紙幣1
を位置決めした時に紙幣番号1a部を拡大するように設
置してある。この拡大像を認証者3が目視で検証する。
また、この拡大像をCCDカメラで撮像して、そのデー
タを表示装置に送って表示する。認証者3は表示画面を
見て目視で検証する。虫眼鏡で検証するよりは作業性が
良い。
【0039】本システムを実施する上で、紙幣を所持す
る者以外は識別要素を記憶する必要がある。業務として
は、紙幣の識別要素を符号として記載する欄を有するシ
ステム用の伝票が必要となる。図5は本伝票の符号とし
て記載する欄の表記例を示す図である。(イ)は、要素
別に枠を設けて記載する欄である。(ロ)は、紙幣番号
以外はチェックマークで済ませる方法で記載する欄であ
る。(ハ)は、単に枠を設けてその中に識別要素の要点
を記載する欄である。これらの欄を業務に利用する伝票
の一部に配置する。伝票に該当するものとしては、紙媒
体のものとコンピュータの画面に相当する電子媒体のも
のがある。記載する欄が有しなくても暫定的にある空欄
を利用して、取り決め的手段で認証システム用伝票にで
きることは明白である。
【0040】本システムの具体的な形態を利用環境から
説明する。利用環境は、美術館Aの所有する美術品を美
術館Cに貸出展示するため、運送会社Bに運搬を依頼す
る。美術館A(当事者A)は運送会社B(当事者B)と
運搬の契約を結ぶ。契約内容は美術品を美術館C(決済
する者)へ確実に届けることで契約を決済する。この移
送業務は各美術館の学芸員が担当する。
【0041】美術館Aの学芸員Aは、電話で美術館Cの
学芸員Cと移送の打ち合せをする。その中で現在所持し
ている紙幣の識別要素を連絡するように依頼する。学芸
員Cの真偽は、かけた電話番号、声、会話内容から判定
できる。その後、学芸員Cは、所持している千円札の識
別要素を「千円の番号が茶色のKQ684172Q番」
と記載したFAXを、美術館Aの学芸員A宛に送信す
る。学芸員Cはその紙幣を遣わず保管する。美術館Aの
学芸員Aは、美術品の搬送の準備をして運送会社Bに運
搬を依頼する。搬送の準備の中では、依頼伝票の認証欄
に学芸員CのFAX内容から「千-KQ684172Q-
茶」と記入する。
【0042】運送会社Bの従業員Bは美術館Aに美術品
を受取りに行く。美術館Aの学芸員Aは、従業員Bに美
術品と依頼伝票を手渡し、運搬の契約を結ぶ。依頼伝票
には、美術館Cの学芸員Cが所持している紙幣の識別要
素が、運送会社Bの様式で記入してある。従業員Bには
伝票に記入することで通知したこととなる。従業員Bは
美術館Cへの運搬は、まだ経験がない。
【0043】受取りの当日、学芸員Cは急用のため5日
間待機できなくなり、別の学芸員Eに認証紙幣(千円
札)を渡して受取りを任せる。この時、学芸員Eは学芸
員Cに別の千円札を渡す。(認証紙幣を学芸員Eの所有
物とする)従業員Bは美術品を積んで美術館Cに到着す
る。伝票に記載されている学芸員Cの元へ美術品を届け
るために係員に面会を依頼する。学芸員Cは不在のため
学芸員Eが応対して受取ることとなる。従業員Bは認証
のため認証紙幣の提示を求める。従業員Bは、学芸員E
が提示した紙幣の識別要素と、会社の依頼伝票の認証欄
に記入された識別要素と照合する。識別要素が一致した
ため、決済する者と判定して認証し、美術品を学芸員E
に手渡す。学芸員Eは美術品を確認して受領伝票にサイ
ンして検収する。この時、美術館A(当事者A)と運送
会社B(当事者B)の契約は決済した。学芸員Eは認証
に使用した紙幣を通常の紙幣として財布に収める。
【0044】この利用は玄関の近くに居て学芸員に成り
済まして美術品を奪う犯罪を防止する。識別要素を通知
する手段に、紙幣の識別要素を符号として記載する欄を
有する宅配伝票を業務に採用している。認証紙幣を基準
に認証するため、途中で所持者が変更している。このよ
うに所持する者の行動を拘束しない。
【0045】次の利用環境は、スポーツ競技の入場チケ
ットを施設運営会社Bが予約販売する。このスポーツは
年齢層が広いため、公平に予約できるように電話で受付
ける。予約方法はマスメディアで受付開始日、代表受付
電話番号、受付方法、販売開始日、販売場所、チケット
価格を通知する。受付方法には現行千円札を用意するよ
うに説明してある。チケット代金は2000円である。
施設運営会社Bは受付係と電話と入力用コンピュータを
配置して予約を受付ける。このチケットは決勝試合であ
るため、受付けが集中することが予想される。購買者
(当事者A)は施設運営会社B(当事者B)と予約でチ
ケット販売の契約を結ぶ。契約内容は予約者(決済す
る者)施設運営会社Bの指定した販売場所でチケッ
トと現金を交換することで契約を決済する。この業務は
施設運営会社Bの従業員が担当する。
【0046】受付開始日、A君(当事者Aであり決済す
る者)は、施設運営会社B(当事者B)が指定した受付
電話番号に電話する。施設運営会社Bの受付係は電話に
応対し、その会話の中でA君の氏名と手元に所持してい
る紙幣の識別要素を知らせるように依頼する。A君は氏
名の「山田太郎」と所持している千円札の識別要素を
「番号が茶色のKQ684172Q」と知らせる。受付
係員は、ディスプレイの受付入力画面の氏名欄に「ヤマ
ダタロウ」、番号欄に「KQ684172Q」と入力
し、プルダウンで「茶」を選択する。受付係員は再読し
てA君の了解を得てチケットの予約受付を完了する。契
約できたため、A君はその紙幣を遣わず大切に保管す
る。その後、予約数が販売予定枚数に達したため、施設
運営会社Bは電話を予約終了のお詫び伝言に切り替て、
予約受付を終了する。
【0047】施設運営会社Bは予約データを整理して販
売データの準備をする。データの内の「KQ68417
2Q茶」は注文番号とし、「ヤマダタロウ」は確認用の
データとして販売管理する。この氏名データは、氏名に
は同姓同名が存在することとカタカナ表示であるため、
重複の可能性が十分ある。この氏名情報は個人を限定で
きないため、この販売データは個人情報とならない。
【0048】販売開始日から3日後、A君は、契約の時
に通知した紙幣を持って販売場所に出かける。A君は、
販売場所の施設運営会社Bの販売員(受付係員と違う
人)に紙幣を提示して、チケットを要求する。販売員は
A君の氏名を聞き、提示された紙幣の識別要素を「KQ
684172Q茶」と識別し、ディスプレイの販売入力
画面で入力する。コンピュータは販売データベースを検
索して「KQ684172Q茶‐ヤマダタロウ‐未処
理」という内容を表示する。販売員はA君を予約者と判
定して認証し、チケット代金を要求する。A君は認証紙
幣の千円札と他の千円札1枚の計2000円とチケット
を交換する。販売員はこの販売データを処理済とする。
この契約はA君にチケットを手渡して販売したことで決
済する。
【0049】この利用環境では、認証システムに使用す
る識別要素を注文番号として販売管理システムに利用し
ている。新たに注文番号を設定してA君に通知する必要
がない。A君も記録や覚える必要がない。認証紙幣はそ
のまま支払に使用している。この利用環境はチケット販
売が決済であるが、競技開催日の施設への入場を決済と
すると、認証紙幣を入場券として利用できる。紙幣の識
別要素を認証装置等で検証しながら入場を許可すると、
このイベントのチケット販売を省略することができる。
【0050】現在、コンビニエンスストアはインターネ
ットで商品やサービスの受発注及び予約を展開する計画
が進んでいる。この時、顧客の認証を迅速かつ合理的に
実施することが望まれる。このようなシステムには本シ
ステムは適している。また、販売管理の主流となってい
るPOS端末にも容易に応用が可能である。本システム
は紙幣の存在を唯一の事象としている紙幣管理システム
を採用しているあらゆる国でも実施できる。この認証技
術は国際的に通用する。
【0051】認証に使用する所持紙幣の枚数は1枚とは
限らない。システムに所持紙幣の複数枚を使用すること
で、正確性と安全性を高めることができる。1つは、通
知ミスや紛失によるトラブル防止の対策である。認証に
は複数の内の1枚を使用する。もう1つは偽札に対する
対策である。一般に、偽札を所持する確率は極めて小さ
いが可能性はある。流通により混ぜ合された紙幣群から
無作為に所持した2枚が、偽札である確率は天文学的確
率となる。この確率を利用して偽札対策する。しかし、
複数枚を使用すると通知の利便性が低くなるため、認証
を利用する業務の目的を検討にいれて採用する。
【0052】本システムは識別要素をデータ化して処理
すると、その中でデータの重複を検索することで偽札の
疑いを発見できる。通知から認証まで当事者は所持する
とすれば、その間に他の当事者から同じ識別要素の紙幣
が通知されることは、紙幣の管理システム上無いはずで
ある。あれば偽札か通知ミスである。これを逆に利用し
て、偽札を発見することができる。システムに使用する
紙幣の識別要素の通知時から認証時の間に、同一の識別
要素の紙幣が通知されたかを判定すると、偽札発見シス
テムを構築できる。同一のものが通知され時は該通知時
に疑いを通知するか、両方の認証時に特に注意して取り
扱う。むやみに紙幣を注視するよりはるかに効率が良
い。データ処理上の混乱問題は時間データを付加するこ
とで解決できる。通知ミスへの対応は、優先権を放棄さ
せて認証を一時保留して処理できるものもある。
【0053】本発明は、認証の必要性が生じる支払シス
テム、物理的な施設への入場や入室管理、オークション
などの物の交換に応用できる。また、物の移動及び対面
決済が生じないで契約を決済する、デジタルコンテンツ
の売買、デジタル商取引においては、物である紙幣の出
る幕がない。しかし、トラブルが生じた場合は、その処
理で対面することが生じることがある。本認証システム
を予備として利用する。
【0054】本発明は、通貨を通貨以外の用途に使用す
るものであるが、通貨の流通を長期に妨げたり傷めたり
するものではない。主な用途は商取引に関わるもので、
その目的は、財の移転及び交換を円滑にし、犯罪を防止
して治安維持に役立てるものである。流通を妨げる期間
は、たんす預金に比べれば極めて短い。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本認証システムの
特徴は次のような効果を発生させる。 (イ)目視による手作業から情報機器を利用した大規模
なシステムに対応できる。認証物は既に配布済みで大き
な投資と時間を要しない。個人でも気楽に導入でき、そ
の実施形態の選択範囲も広く、速やかに実施できる。物
及び情報を常時保管する必要がなく保守管理が楽であ
る。 (ロ)紙幣の識別要素によるパスワードは、意識するこ
となく生活時間で自動的に変化するもので、高度なワン
タイム機能が発生する。認証物等の盗難による被害の波
及性がない。また、固有の紙幣を所有することは個人情
報とは関係のないことである。紙幣は最先端の技術を利
用した印刷物で、改ざんや複製は容易ではない。また、
従来での認証を犯す罪は、詐欺罪や私文書偽造罪、窃盗
罪といった軽い刑事罰である。本システムは通貨偽造と
いう重い刑事罰を科せることが可能となり、強い犯罪の
抑止効果が発生する。このため、情報を完全に知られて
も悪用は極めて困難である。これらの脅威対抗性は極め
て強い。 (ハ)紙幣は身近に存在し、その取り扱いは社会的に認
知され、幼児以外の万人が得ている知識である。このた
め、紙幣の識別表現、システムの説明は容易である。利
用者が気楽に参加できる優れた社会的認知性と利用者受
容性がある。 (ニ)紙幣を基準とした直感的な認証方式である。この
ため、認証手続きが迅速に実施できる。また、実施には
自由度があり利便性に優れる。 (ホ)物証方式の認証であるが、物である紙幣は既に利
用者が所有している。業務上では、書類やカード類を発
行する必要がなく、工数低減と経費の節減が図れる。設
備上では、システムのインフラ整備や機材を開発する必
要がない。また、契約が終了すれば紙幣は通常の通貨と
して再使用するもので、書類等のゴミの発生がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の認証システムの概念図。
【図2】本発明の決済システムの概念図。
【図3】本発明の認証装置のプロセス概略説明図。
【図4】本発明の認証具の断面図及び利用説明図。
【図5】本発明の伝票の符号として記載する欄の表記例
を示す図。
【符号の説明】 1 紙幣 1a 紙幣番号 2 当事者(決済する者又は当事者A) 3 認証者(当事者B) 4 第三者(当事者A) 5 検証代行者(業務代行者) 6 認証装置 7 データ処理装置 8 位置決め冶具 9 光学レンズ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 当事者又は第三者が当事者の所持紙幣
    (銀行券)の識別要素を認証者に通知する手段と、認証
    者は直接又は間接的に通知された識別要素の紙幣を提示
    した者を当事者と認証することを特徴とする認証システ
    ム。
  2. 【請求項2】 当事者Aは決済する者の所持紙幣の識別
    要素を当事者Bに通知して契約し、当事者Bは直接又は
    間接的に通知された識別要素の紙幣を提示した者を決済
    する者と認証して決済することを特徴とする決済システ
    ム。
  3. 【請求項3】 認証に使用する紙幣の識別要素を注文番
    号とすることを特徴とする販売管理システム。
  4. 【請求項4】 紙幣の真偽と金種の判定部と、該紙幣の
    紙幣番号(記番)の文字と文字色の認識部と、該紙幣の
    識別要素の表示又はデータ出力部を備えたことを特徴と
    する請求項1、請求項2、請求項3のシステム用の認証
    装置。
  5. 【請求項5】 紙幣の位置決め冶具と、該紙幣の紙幣番
    号部を拡大する光学レンズを備えたことを特徴とする請
    求項1、請求項2、請求項3のシステム用の認証具。
  6. 【請求項6】 紙幣の識別要素を符号として記載する欄
    を有することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項
    3のシステム用の伝票。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2のシステムに使用す
    る紙幣の識別要素の通知時から認証時の間に、同一の識
    別要素の紙幣が通知されたかを判定することを特徴とす
    る偽札発見システム。
JP2000026874A 2000-02-03 2000-02-03 所持紙幣による認証システムとその応用 Pending JP2001216395A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000026874A JP2001216395A (ja) 2000-02-03 2000-02-03 所持紙幣による認証システムとその応用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000026874A JP2001216395A (ja) 2000-02-03 2000-02-03 所持紙幣による認証システムとその応用

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001216395A true JP2001216395A (ja) 2001-08-10

Family

ID=18552540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000026874A Pending JP2001216395A (ja) 2000-02-03 2000-02-03 所持紙幣による認証システムとその応用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001216395A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011519081A (ja) * 2008-04-02 2011-06-30 アルカテル−ルーセント 様々な場所の実または仮想オブジェクトへのアクセス可能性を管理するためのデバイスおよび方法
US8330122B2 (en) 2007-11-30 2012-12-11 Honeywell International Inc Authenticatable mark, systems for preparing and authenticating the mark
WO2016157827A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 日本電気株式会社 判定システム、判定方法、判定プログラム
KR20160140919A (ko) * 2014-06-03 2016-12-07 알리바바 그룹 홀딩 리미티드 안전한 신원 검증

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8330122B2 (en) 2007-11-30 2012-12-11 Honeywell International Inc Authenticatable mark, systems for preparing and authenticating the mark
JP2011519081A (ja) * 2008-04-02 2011-06-30 アルカテル−ルーセント 様々な場所の実または仮想オブジェクトへのアクセス可能性を管理するためのデバイスおよび方法
KR20160140919A (ko) * 2014-06-03 2016-12-07 알리바바 그룹 홀딩 리미티드 안전한 신원 검증
JP2017526023A (ja) * 2014-06-03 2017-09-07 アリババ・グループ・ホールディング・リミテッドAlibaba Group Holding Limited セキュアな個人認証
KR102076473B1 (ko) * 2014-06-03 2020-05-19 알리바바 그룹 홀딩 리미티드 안전한 신원 검증
US11410212B2 (en) 2014-06-03 2022-08-09 Advanced New Technologies Co., Ltd. Secure identity verification
WO2016157827A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 日本電気株式会社 判定システム、判定方法、判定プログラム
JPWO2016157827A1 (ja) * 2015-03-30 2018-01-11 日本電気株式会社 判定システム、判定方法、判定プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11908030B2 (en) Secure transaction system
US10521798B2 (en) Digital financial transaction system
US20200134619A1 (en) System and Method for Financial Transaction Validation
EP2026266B1 (en) Method and apparatus for performing delegated transactions
CN104408486B (zh) 一种身份证读写器
US7742996B1 (en) Computer program, system and method for on-line issuing and verifying a representation of economic value interchangeable for money having identification data and password protection over a computer network
US20090018934A1 (en) System and Method for defense ID theft attack security service system in marketing environment
WO2021250046A1 (en) Computer implemented methods and systems
Shope The bill of lading on the blockchain: an analysis of its compatibility with international rules on commercial transactions
US20110225045A1 (en) Paperless Coupon Transactions System
JP2005063077A (ja) 個人認証方法、個人認証装置及びコネクタ
WO2017105297A2 (en) System and apparatus for security documents and bank cheque transaction system and methods
JP2001216395A (ja) 所持紙幣による認証システムとその応用
Smith Accountability in EDI systems to prevent employee fraud.
KR20070109378A (ko) 공인전자문서보관소 기반 페이퍼리스 전자계약 방법
JP6689917B2 (ja) 金融機関における本人認証方法
Ratnam et al. It and information security
Thoi RESEARCH AND APPLICATION OF DIGITAL SIGNATURES IN E-COMMERCE TODAY
MUAZU FRAUD PREVENTION AND DETECTION IN NIGERIA: THE ROLE OF E-NAIRA
De Koker Anonymous clients, identified clients and the shades in between–Perspectives on the FATF AML/CFT standards and mobile banking
Chaum Achieving electronic privacy
Mattatia An Overview of Some Electronic Identification Use Cases in Europe
Toftegaard ID-fraud mitigation-A proposal of an EoI evaluation system operationalizing common objectives in ID proofing
Dixon et al. Identity fraud
Körting About ENISA