JP2001215346A - 光伝送路および光伝送システム - Google Patents
光伝送路および光伝送システムInfo
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- H04B10/25—Arrangements specific to fibre transmission
- H04B10/2507—Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion
- H04B10/2513—Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion
- H04B10/2525—Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion using dispersion-compensating fibres
- H04B10/25253—Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to chromatic dispersion using dispersion-compensating fibres with dispersion management, i.e. using a combination of different kind of fibres in the transmission system
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 累積波長分散の絶対値が広帯域で小さく損失
が小さく取り扱いが容易な光伝送路および光伝送システ
ムを提供する 【解決手段】 光伝送システム１は、送信器１０から受
信器２０に到る信号光の伝送経路の少なくとも一部に、
光伝送路２として中継器３１、伝送用光ファイバ４１お
よび中継器３２を備えている。伝送用光ファイバ４１
は、波長１．５５μｍにおいて、波長分散が＋４〜＋１
０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが０〜＋０．
０４ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであり、中継器３１から中継器
３２までの中継区間に敷設されている。分散補償光ファ
イバ３１３は、波長１．５５μｍにおいて、波長分散が
−４０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下であり、分散スロープが−
０．１０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以下であり、コイル状に巻
かれてモジュール化され中継器３１内に設けられる。
が小さく取り扱いが容易な光伝送路および光伝送システ
ムを提供する 【解決手段】 光伝送システム１は、送信器１０から受
信器２０に到る信号光の伝送経路の少なくとも一部に、
光伝送路２として中継器３１、伝送用光ファイバ４１お
よび中継器３２を備えている。伝送用光ファイバ４１
は、波長１．５５μｍにおいて、波長分散が＋４〜＋１
０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが０〜＋０．
０４ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであり、中継器３１から中継器
３２までの中継区間に敷設されている。分散補償光ファ
イバ３１３は、波長１．５５μｍにおいて、波長分散が
−４０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下であり、分散スロープが−
０．１０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以下であり、コイル状に巻
かれてモジュール化され中継器３１内に設けられる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号光を伝送する
光伝送路、および、この光伝送路を有する光伝送システ
ムに関するものである。
光伝送路、および、この光伝送路を有する光伝送システ
ムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】信号光を光伝送路に伝搬させて光通信を
行う光伝送システムでは、信号光の波形劣化を抑制する
為に、信号光波長（例えば１．５５μｍ）において光伝
送路の累積波長分散の絶対値が小さいことが望ましい。
また、多波長の信号光を多重化して光通信を行う波長多
重（ＷＤＭ: Wavelength Division Multiplexing）伝送
システムでは、より多くの波数の信号光を多重化してよ
り大容量の光通信を行う為に、広帯域において光伝送路
の累積波長分散の絶対値が小さいことが望ましい。そこ
で、一般には、複数種類の光ファイバを接続すること
で、或いは、光ファイバの分散を補償する分散補償モジ
ュールを設けることて、全体の累積波長分散の絶対値が
広帯域で小さくなるようにしている。
行う光伝送システムでは、信号光の波形劣化を抑制する
為に、信号光波長（例えば１．５５μｍ）において光伝
送路の累積波長分散の絶対値が小さいことが望ましい。
また、多波長の信号光を多重化して光通信を行う波長多
重（ＷＤＭ: Wavelength Division Multiplexing）伝送
システムでは、より多くの波数の信号光を多重化してよ
り大容量の光通信を行う為に、広帯域において光伝送路
の累積波長分散の絶対値が小さいことが望ましい。そこ
で、一般には、複数種類の光ファイバを接続すること
で、或いは、光ファイバの分散を補償する分散補償モジ
ュールを設けることて、全体の累積波長分散の絶対値が
広帯域で小さくなるようにしている。
【０００３】例えば、文献１「M. Murakami, et al., "
Long-Haul 16x10 WDM TransmissionExperiment Using H
igher Order Fiber Dispersion Management Techniqu
e", ECOC'98, pp.313-314 (1998)」や、文献２「F. M.
Madani, et al, "PerformanceLimit of Long-Distance
WDM Dispersion-Managed Transmission System UsingHi
gher Order Dispersion Compensation Fibers", IEEE P
hoton. Technol. Lett., Vol.11, No.5, pp.608-610 (1
999)」に記載された技術では、波長１．３μｍ付近に零
分散波長を有し波長１．５５μｍで波長分散および分散
スロープがともに正である標準的な１．３μｍ帯零分散
光ファイバに、波長１．５５μｍで波長分散および分散
スロープがともに負である分散補償光ファイバを接続す
ることで、全体の累積波長分散の絶対値が広帯域で小さ
くなるようにしている。なお、分散補償光ファイバは、
１．３μｍ帯零分散光ファイバとともに中継区間に敷設
される場合もあり、また、コイル状に巻かれて分散補償
モジュールとされ中継器や受信器等に設けられる場合も
ある。
Long-Haul 16x10 WDM TransmissionExperiment Using H
igher Order Fiber Dispersion Management Techniqu
e", ECOC'98, pp.313-314 (1998)」や、文献２「F. M.
Madani, et al, "PerformanceLimit of Long-Distance
WDM Dispersion-Managed Transmission System UsingHi
gher Order Dispersion Compensation Fibers", IEEE P
hoton. Technol. Lett., Vol.11, No.5, pp.608-610 (1
999)」に記載された技術では、波長１．３μｍ付近に零
分散波長を有し波長１．５５μｍで波長分散および分散
スロープがともに正である標準的な１．３μｍ帯零分散
光ファイバに、波長１．５５μｍで波長分散および分散
スロープがともに負である分散補償光ファイバを接続す
ることで、全体の累積波長分散の絶対値が広帯域で小さ
くなるようにしている。なお、分散補償光ファイバは、
１．３μｍ帯零分散光ファイバとともに中継区間に敷設
される場合もあり、また、コイル状に巻かれて分散補償
モジュールとされ中継器や受信器等に設けられる場合も
ある。
【０００４】また、文献３「Y. Yokoyama, et al., "Pr
actically Feasible Dispersion Flattened Fibers Pro
duced by VAD Technique", ECOC'98, pp.131-132 (199
8)」に記載された技術では、波長１．５５μｍで波長分
散が正で分散スロープの絶対値が小さい正分散光ファイ
バと、波長１．５５μｍで波長分散が負で分散スロープ
の絶対値が小さい負分散光ファイバとを接続すること
で、光伝送路の全体の累積波長分散の絶対値が広帯域で
小さくなるようにしている。
actically Feasible Dispersion Flattened Fibers Pro
duced by VAD Technique", ECOC'98, pp.131-132 (199
8)」に記載された技術では、波長１．５５μｍで波長分
散が正で分散スロープの絶対値が小さい正分散光ファイ
バと、波長１．５５μｍで波長分散が負で分散スロープ
の絶対値が小さい負分散光ファイバとを接続すること
で、光伝送路の全体の累積波長分散の絶対値が広帯域で
小さくなるようにしている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は以下のような問題点を有している。すなわち、
中継区間に敷設された１．３μｍ帯零分散光ファイバの
波長分散および分散スロープを補償するために分散補償
モジュールを設ける場合には、この分散補償モジュール
が中継器や受信器等に設けられることから、分散補償モ
ジュールの設置や保守が容易である。しかし、分散補償
モジュールで用いられる分散補償光ファイバの伝送損失
は他の種類の光ファイバの伝送損失と比較して大きく、
敷設された１．３μｍ帯零分散光ファイバの長さに応じ
た長さの分散補償光ファイバが必要であることから、分
散補償モジュールでの信号光の損失が大きい。
来技術は以下のような問題点を有している。すなわち、
中継区間に敷設された１．３μｍ帯零分散光ファイバの
波長分散および分散スロープを補償するために分散補償
モジュールを設ける場合には、この分散補償モジュール
が中継器や受信器等に設けられることから、分散補償モ
ジュールの設置や保守が容易である。しかし、分散補償
モジュールで用いられる分散補償光ファイバの伝送損失
は他の種類の光ファイバの伝送損失と比較して大きく、
敷設された１．３μｍ帯零分散光ファイバの長さに応じ
た長さの分散補償光ファイバが必要であることから、分
散補償モジュールでの信号光の損失が大きい。
【０００６】一方、１．３μｍ帯零分散光ファイバと分
散補償光ファイバとを接続して中継区間に敷設する場合
や、正分散光ファイバと負分散光ファイバとを接続して
中継区間に敷設する場合には、分散補償モジュールを設
ける場合と比較すれば信号光の損失が小さい。しかし、
ケーブル内で異種の光ファイバを接続する必要があるこ
とから、その接続作業や保守が煩雑である。
散補償光ファイバとを接続して中継区間に敷設する場合
や、正分散光ファイバと負分散光ファイバとを接続して
中継区間に敷設する場合には、分散補償モジュールを設
ける場合と比較すれば信号光の損失が小さい。しかし、
ケーブル内で異種の光ファイバを接続する必要があるこ
とから、その接続作業や保守が煩雑である。
【０００７】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、累積波長分散の絶対値が広帯域で小さ
く損失が小さく取り扱いが容易な光伝送路、および、こ
のような光伝送路を有する光伝送システムを提供するこ
とを目的とする。
れたものであり、累積波長分散の絶対値が広帯域で小さ
く損失が小さく取り扱いが容易な光伝送路、および、こ
のような光伝送路を有する光伝送システムを提供するこ
とを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光伝送路
は、(1) 波長１．５５μｍにおいて、波長分散が＋４〜
＋１０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが０〜＋
０．０４ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであり、中継区間に敷設さ
れた伝送用光ファイバと、(2) この伝送用光ファイバと
実質的に接続され、波長１．５５μｍにおいて、波長分
散が−４０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下であり、分散スロープ
が−０．１０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以下であり、モジュー
ル化された分散補償光ファイバとを備えることを特徴と
する。本発明に係る光伝送システムは、送信器から受信
器に到る信号光の伝送経路の少なくとも一部に上記の光
伝送路を有することを特徴とする。
は、(1) 波長１．５５μｍにおいて、波長分散が＋４〜
＋１０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが０〜＋
０．０４ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであり、中継区間に敷設さ
れた伝送用光ファイバと、(2) この伝送用光ファイバと
実質的に接続され、波長１．５５μｍにおいて、波長分
散が−４０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下であり、分散スロープ
が−０．１０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以下であり、モジュー
ル化された分散補償光ファイバとを備えることを特徴と
する。本発明に係る光伝送システムは、送信器から受信
器に到る信号光の伝送経路の少なくとも一部に上記の光
伝送路を有することを特徴とする。
【０００９】この光伝送路または光伝送システムによれ
ば、波長１．５５μｍにおいて、伝送用光ファイバおよ
び分散補償光ファイバそれぞれの波長分散の符号が互い
に異なり、伝送用光ファイバおよび分散補償光ファイバ
それぞれの分散スロープの符号の互いに異なることか
ら、伝送用光ファイバの長さと分散補償光ファイバの長
さとの比を適切に設定することで、光伝送路の全体の累
積波長分散の絶対値を広帯域で小さくすることができ
る。したがって、広帯域ＷＤＭ伝送や高ビットレートの
伝送が可能となる。
ば、波長１．５５μｍにおいて、伝送用光ファイバおよ
び分散補償光ファイバそれぞれの波長分散の符号が互い
に異なり、伝送用光ファイバおよび分散補償光ファイバ
それぞれの分散スロープの符号の互いに異なることか
ら、伝送用光ファイバの長さと分散補償光ファイバの長
さとの比を適切に設定することで、光伝送路の全体の累
積波長分散の絶対値を広帯域で小さくすることができ
る。したがって、広帯域ＷＤＭ伝送や高ビットレートの
伝送が可能となる。
【００１０】また、標準的な１．３μｍ帯零分散光ファ
イバと比べて、波長１．５５μｍにおける伝送用光ファ
イバの波長分散が小さく、波長１．５５μｍにおける伝
送用光ファイバの分散スロープが小さいので、波長分散
および分散スロープを補償する為に必要となる分散補償
光ファイバの長さが短くて済む。したがって、分散補償
光ファイバでの信号光の損失が小さく、光伝送路での信
号光の損失も小さい。また、光伝送路での信号光の損失
が小さいことから、送出される信号光のパワーが小さく
てよいので、非線形光学現象の発生が抑制される。さら
に、分散補償光ファイバは、敷設されるのではなく、コ
イル状に巻かれてモジュール化され中継器や受信器等に
設けられるので、この分散補償モジュールの設置や保守
が容易である。
イバと比べて、波長１．５５μｍにおける伝送用光ファ
イバの波長分散が小さく、波長１．５５μｍにおける伝
送用光ファイバの分散スロープが小さいので、波長分散
および分散スロープを補償する為に必要となる分散補償
光ファイバの長さが短くて済む。したがって、分散補償
光ファイバでの信号光の損失が小さく、光伝送路での信
号光の損失も小さい。また、光伝送路での信号光の損失
が小さいことから、送出される信号光のパワーが小さく
てよいので、非線形光学現象の発生が抑制される。さら
に、分散補償光ファイバは、敷設されるのではなく、コ
イル状に巻かれてモジュール化され中継器や受信器等に
設けられるので、この分散補償モジュールの設置や保守
が容易である。
【００１１】また、本発明に係る光伝送路では、伝送用
光ファイバは波長１．５５μｍにおいて分散スロープが
＋０．０１〜＋０．０３ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであること
を特徴とする。この場合には、より広い帯域で光伝送路
の全体の累積波長分散の絶対値を小さくすることができ
る。
光ファイバは波長１．５５μｍにおいて分散スロープが
＋０．０１〜＋０．０３ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであること
を特徴とする。この場合には、より広い帯域で光伝送路
の全体の累積波長分散の絶対値を小さくすることができ
る。
【００１２】また、本発明に係る光伝送路では、伝送用
光ファイバは波長１．５５μｍにおいて実効断面積が４
５μｍ2以上であることを特徴とする。この場合には、
より充分に非線形光学現象の発生を抑制することができ
る。
光ファイバは波長１．５５μｍにおいて実効断面積が４
５μｍ2以上であることを特徴とする。この場合には、
より充分に非線形光学現象の発生を抑制することができ
る。
【００１３】また、本発明に係る光伝送路では、分散補
償光ファイバは、波長１．５５μｍにおいて、波長分散
が−８０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下（より好適には、−１０
０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下）であり、分散スロープが−
０．２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以下であることを特徴とす
る。この場合には、分散補償光ファイバの長さを更に短
くすることができ、信号光の損失を更に小さくすること
ができる。
償光ファイバは、波長１．５５μｍにおいて、波長分散
が−８０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下（より好適には、−１０
０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下）であり、分散スロープが−
０．２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以下であることを特徴とす
る。この場合には、分散補償光ファイバの長さを更に短
くすることができ、信号光の損失を更に小さくすること
ができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
【００１５】図１は、本実施形態に係る光伝送システム
１および光伝送路２の構成図である。この光伝送システ
ム１は、送信器１０から受信器２０に到る信号光の伝送
経路の少なくとも一部に、光伝送路２として中継器３
１、伝送用光ファイバ４１および中継器３２を備えてい
る。中継器３１は、光増幅器３１１、分散補償光ファイ
バ３１３および光増幅器３１２を有している。また、中
継器３２は、光増幅器３２１、分散補償光ファイバ３２
３および光増幅器３２２を有している。
１および光伝送路２の構成図である。この光伝送システ
ム１は、送信器１０から受信器２０に到る信号光の伝送
経路の少なくとも一部に、光伝送路２として中継器３
１、伝送用光ファイバ４１および中継器３２を備えてい
る。中継器３１は、光増幅器３１１、分散補償光ファイ
バ３１３および光増幅器３１２を有している。また、中
継器３２は、光増幅器３２１、分散補償光ファイバ３２
３および光増幅器３２２を有している。
【００１６】送信器１０は、波長１．５５μｍ帯の多波
長の信号光を波長多重して、この多波長の信号光を送出
する。送信器１０より送出された多波長の信号光は、光
伝送路２を伝搬して、受信器２０に到達する。そして、
受信器２０は、これら波長多重された多波長の信号光を
分波して、各波長の信号光を受信する。
長の信号光を波長多重して、この多波長の信号光を送出
する。送信器１０より送出された多波長の信号光は、光
伝送路２を伝搬して、受信器２０に到達する。そして、
受信器２０は、これら波長多重された多波長の信号光を
分波して、各波長の信号光を受信する。
【００１７】伝送用光ファイバ４１は、波長１．５５μ
ｍにおいて、波長分散が＋４〜＋１０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ
であり、分散スロープが０〜＋０．０４ｐｓ／ｎｍ2／
ｋｍであり、中継器３１から中継器３２までの中継区間
に敷設されている。分散補償光ファイバ３１３は、波長
１．５５μｍにおいて、波長分散が−４０ｐｓ／ｎｍ／
ｋｍ以下であり、分散スロープが−０．１０ｐｓ／ｎｍ
2／ｋｍ以下であり、コイル状に巻かれてモジュール化
され中継器３１内に設けられる。同様に、分散補償光フ
ァイバ３２３は、波長１．５５μｍにおいて、波長分散
が−４０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下であり、分散スロープが
−０．１０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以下であり、コイル状に
巻かれてモジュール化され中継器３２内に設けられる。
伝送用光ファイバ４１、分散補償光ファイバ３１３およ
び分散補償光ファイバ３２３それぞれは、シリカガラス
系の光ファイバであり、屈折率プロファイルを適切に設
計し製造することで、上記の波長分散および分散スロー
プの特性を有することができる。
ｍにおいて、波長分散が＋４〜＋１０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ
であり、分散スロープが０〜＋０．０４ｐｓ／ｎｍ2／
ｋｍであり、中継器３１から中継器３２までの中継区間
に敷設されている。分散補償光ファイバ３１３は、波長
１．５５μｍにおいて、波長分散が−４０ｐｓ／ｎｍ／
ｋｍ以下であり、分散スロープが−０．１０ｐｓ／ｎｍ
2／ｋｍ以下であり、コイル状に巻かれてモジュール化
され中継器３１内に設けられる。同様に、分散補償光フ
ァイバ３２３は、波長１．５５μｍにおいて、波長分散
が−４０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下であり、分散スロープが
−０．１０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以下であり、コイル状に
巻かれてモジュール化され中継器３２内に設けられる。
伝送用光ファイバ４１、分散補償光ファイバ３１３およ
び分散補償光ファイバ３２３それぞれは、シリカガラス
系の光ファイバであり、屈折率プロファイルを適切に設
計し製造することで、上記の波長分散および分散スロー
プの特性を有することができる。
【００１８】光増幅器３１１、光増幅器３１２、光増幅
器３２１および光増幅器３２２それぞれは、多波長の信
号光を一括光増幅するものであり、Ｅｒ元素が光導波領
域に添加されたＥｒ元素添加光ファイバを用いた光ファ
イバ増幅器が好適に用いられる。光増幅器３１１および
光増幅器３１２は中継器３１内に設けられ、光増幅器３
１１は分散補償光ファイバ３１３の前段に設けられ、光
増幅器３１２は分散補償光ファイバ３１３の後段に設け
られる。同様に、光増幅器３２１および光増幅器３２２
は中継器３２内に設けられ、光増幅器３２１は分散補償
光ファイバ３２３の前段に設けられ、光増幅器３２２は
分散補償光ファイバ３２３の後段に設けられる。
器３２１および光増幅器３２２それぞれは、多波長の信
号光を一括光増幅するものであり、Ｅｒ元素が光導波領
域に添加されたＥｒ元素添加光ファイバを用いた光ファ
イバ増幅器が好適に用いられる。光増幅器３１１および
光増幅器３１２は中継器３１内に設けられ、光増幅器３
１１は分散補償光ファイバ３１３の前段に設けられ、光
増幅器３１２は分散補償光ファイバ３１３の後段に設け
られる。同様に、光増幅器３２１および光増幅器３２２
は中継器３２内に設けられ、光増幅器３２１は分散補償
光ファイバ３２３の前段に設けられ、光増幅器３２２は
分散補償光ファイバ３２３の後段に設けられる。
【００１９】このように構成される光伝送システム１お
よび光伝送路２では、波長１．５５μｍにおいて、伝送
用光ファイバ４１および分散補償光ファイバ３１３，３
２３それぞれの波長分散の符号が互いに異なり、伝送用
光ファイバ４１および分散補償光ファイバ３１３，３２
３それぞれの分散スロープの符号の互いに異なることか
ら、伝送用光ファイバ４１の長さと分散補償光ファイバ
３１３，３２３の長さとの比を適切に設定することで、
光伝送路２の全体の累積波長分散の絶対値を広帯域で小
さくすることができる。したがって、広帯域ＷＤＭ伝送
や高ビットレートの伝送が可能となる。なお、より広い
帯域で光伝送路２の全体の累積波長分散の絶対値を小さ
くするには、伝送用光ファイバ４１、は波長１．５５μ
ｍにおいて分散スロープが＋０．０１〜＋０．０３ｐｓ
／ｎｍ2／ｋｍであるのが好適である。
よび光伝送路２では、波長１．５５μｍにおいて、伝送
用光ファイバ４１および分散補償光ファイバ３１３，３
２３それぞれの波長分散の符号が互いに異なり、伝送用
光ファイバ４１および分散補償光ファイバ３１３，３２
３それぞれの分散スロープの符号の互いに異なることか
ら、伝送用光ファイバ４１の長さと分散補償光ファイバ
３１３，３２３の長さとの比を適切に設定することで、
光伝送路２の全体の累積波長分散の絶対値を広帯域で小
さくすることができる。したがって、広帯域ＷＤＭ伝送
や高ビットレートの伝送が可能となる。なお、より広い
帯域で光伝送路２の全体の累積波長分散の絶対値を小さ
くするには、伝送用光ファイバ４１、は波長１．５５μ
ｍにおいて分散スロープが＋０．０１〜＋０．０３ｐｓ
／ｎｍ2／ｋｍであるのが好適である。
【００２０】また、標準的な１．３μｍ帯零分散光ファ
イバと比べて、波長１．５５μｍにおける伝送用光ファ
イバ４１の波長分散が小さく、波長１．５５μｍにおけ
る伝送用光ファイバ４１の分散スロープが小さいので、
波長分散および分散スロープを補償する為に必要となる
分散補償光ファイバ３１３，３２３の長さが短くて済
む。したがって、分散補償光ファイバ３１３，３２３で
の信号光の損失が小さく、光伝送路２での信号光の損失
も小さい。なお、分散補償光ファイバ３１３，３２３の
長さを更に短くして信号光の損失を更に小さくするに
は、分散補償光ファイバ３１３，３２３は、波長１．５
５μｍにおいて、波長分散が−８０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以
下であり、分散スロープが−０．２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋ
ｍ以下であるのが好適であり、さらには、波長１．５５
μｍにおいて波長分散が−１００ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下
であるのが更に好適である。
イバと比べて、波長１．５５μｍにおける伝送用光ファ
イバ４１の波長分散が小さく、波長１．５５μｍにおけ
る伝送用光ファイバ４１の分散スロープが小さいので、
波長分散および分散スロープを補償する為に必要となる
分散補償光ファイバ３１３，３２３の長さが短くて済
む。したがって、分散補償光ファイバ３１３，３２３で
の信号光の損失が小さく、光伝送路２での信号光の損失
も小さい。なお、分散補償光ファイバ３１３，３２３の
長さを更に短くして信号光の損失を更に小さくするに
は、分散補償光ファイバ３１３，３２３は、波長１．５
５μｍにおいて、波長分散が−８０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以
下であり、分散スロープが−０．２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋ
ｍ以下であるのが好適であり、さらには、波長１．５５
μｍにおいて波長分散が−１００ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下
であるのが更に好適である。
【００２１】また、光伝送路２での信号光の損失が小さ
いことから、送信器１０、中継器３１および中継器３２
それぞれから送出される信号光のパワーが小さくてよい
ので、非線形光学現象の発生が抑制される。したがっ
て、中継器３１内の光増幅器３１１，３１２は何れか一
方のみ設けるだけでもよく、中継器３２内の光増幅器３
２１，３２２は何れか一方のみ設けるだけでもよい。な
お、より充分に非線形光学現象の発生を抑制するには、
伝送用光ファイバ４１は、波長１．５５μｍにおいて実
効断面積が４５μｍ2以上であるのが好適である。
いことから、送信器１０、中継器３１および中継器３２
それぞれから送出される信号光のパワーが小さくてよい
ので、非線形光学現象の発生が抑制される。したがっ
て、中継器３１内の光増幅器３１１，３１２は何れか一
方のみ設けるだけでもよく、中継器３２内の光増幅器３
２１，３２２は何れか一方のみ設けるだけでもよい。な
お、より充分に非線形光学現象の発生を抑制するには、
伝送用光ファイバ４１は、波長１．５５μｍにおいて実
効断面積が４５μｍ2以上であるのが好適である。
【００２２】さらに、分散補償光ファイバ３１３，３２
３は、敷設されるのではなく、コイル状に巻かれてモジ
ュール化され中継器３１，３２内に設けられるので、こ
の分散補償モジュールの設置や保守が容易である。
３は、敷設されるのではなく、コイル状に巻かれてモジ
ュール化され中継器３１，３２内に設けられるので、こ
の分散補償モジュールの設置や保守が容易である。
【００２３】次に、本実施形態に係る光伝送路２の実施
例を比較例と対比して説明する。以下に説明する各実施
例および比較例それぞれでは、伝送用光ファイバの長さ
を８０ｋｍとして、分散補償光ファイバの長さは、この
伝送用光ファイバの波長１．５５μｍにおける波長分散
を補償することできる長さとする。
例を比較例と対比して説明する。以下に説明する各実施
例および比較例それぞれでは、伝送用光ファイバの長さ
を８０ｋｍとして、分散補償光ファイバの長さは、この
伝送用光ファイバの波長１．５５μｍにおける波長分散
を補償することできる長さとする。
【００２４】実施例１では、伝送用光ファイバは、波長
１．５５μｍにおいて、波長分散が＋５．７ｐｓ／ｎｍ
／ｋｍであり、分散スロープが＋０．０２４ｐｓ／ｎｍ
2／ｋｍであり、実効断面積が４７μｍ2である。分散補
償光ファイバは、波長１．５５μｍにおいて、波長分散
が−１１０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが−
０．２７０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであり、実効断面積が１
４μｍ2である。伝送用光ファイバの長さが８０ｋｍで
あるとすると、伝送用光ファイバの波長１．５５μｍに
おける波長分散を補償する為に必要な分散補償光ファイ
バの長さは４．２ｋｍとなり、分散補償光ファイバでの
信号光の損失は２．６ｄＢとなる。表１は、実施例１の
伝送用光ファイバおよび分散補償光ファイバの諸元を纏
めた表である。
１．５５μｍにおいて、波長分散が＋５．７ｐｓ／ｎｍ
／ｋｍであり、分散スロープが＋０．０２４ｐｓ／ｎｍ
2／ｋｍであり、実効断面積が４７μｍ2である。分散補
償光ファイバは、波長１．５５μｍにおいて、波長分散
が−１１０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが−
０．２７０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであり、実効断面積が１
４μｍ2である。伝送用光ファイバの長さが８０ｋｍで
あるとすると、伝送用光ファイバの波長１．５５μｍに
おける波長分散を補償する為に必要な分散補償光ファイ
バの長さは４．２ｋｍとなり、分散補償光ファイバでの
信号光の損失は２．６ｄＢとなる。表１は、実施例１の
伝送用光ファイバおよび分散補償光ファイバの諸元を纏
めた表である。
【表１】 実施例２では、伝送用光ファイバは、波長１．５５μｍ
において、波長分散が＋５．７ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであ
り、分散スロープが＋０．０１９ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍで
あり、実効断面積が６１μｍ2である。分散補償光ファ
イバは実施例１と同様のものである。伝送用光ファイバ
の長さが８０ｋｍであるとすると、伝送用光ファイバの
波長１．５５μｍにおける波長分散を補償する為に必要
な分散補償光ファイバの長さは４．２ｋｍとなり、分散
補償光ファイバでの信号光の損失は２．６ｄＢとなる。
表２は、実施例２の伝送用光ファイバおよび分散補償光
ファイバの諸元を纏めた表である。
において、波長分散が＋５．７ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであ
り、分散スロープが＋０．０１９ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍで
あり、実効断面積が６１μｍ2である。分散補償光ファ
イバは実施例１と同様のものである。伝送用光ファイバ
の長さが８０ｋｍであるとすると、伝送用光ファイバの
波長１．５５μｍにおける波長分散を補償する為に必要
な分散補償光ファイバの長さは４．２ｋｍとなり、分散
補償光ファイバでの信号光の損失は２．６ｄＢとなる。
表２は、実施例２の伝送用光ファイバおよび分散補償光
ファイバの諸元を纏めた表である。
【表２】 実施例３では、伝送用光ファイバは実施例１と同様のも
のである。分散補償光ファイバは、波長１．５５μｍに
おいて、波長分散が−５２．８ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであ
り、分散スロープが−０．１２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍで
あり、実効断面積が１８μｍ2である。伝送用光ファイ
バの長さが８０ｋｍであるとすると、伝送用光ファイバ
の波長１．５５μｍにおける波長分散を補償する為に必
要な分散補償光ファイバの長さは８．７ｋｍとなり、分
散補償光ファイバでの信号光の損失は２．８ｄＢとな
る。表３は、実施例３の伝送用光ファイバおよび分散補
償光ファイバの諸元を纏めた表である。
のである。分散補償光ファイバは、波長１．５５μｍに
おいて、波長分散が−５２．８ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであ
り、分散スロープが−０．１２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍで
あり、実効断面積が１８μｍ2である。伝送用光ファイ
バの長さが８０ｋｍであるとすると、伝送用光ファイバ
の波長１．５５μｍにおける波長分散を補償する為に必
要な分散補償光ファイバの長さは８．７ｋｍとなり、分
散補償光ファイバでの信号光の損失は２．８ｄＢとな
る。表３は、実施例３の伝送用光ファイバおよび分散補
償光ファイバの諸元を纏めた表である。
【表３】 実施例４では、伝送用光ファイバは実施例２と同様のも
のである。分散補償光ファイバは実施例３と同様のもの
である。伝送用光ファイバの長さが８０ｋｍであるとす
ると、伝送用光ファイバの波長１．５５μｍにおける波
長分散を補償する為に必要な分散補償光ファイバの長さ
は８．７ｋｍとなり、分散補償光ファイバでの信号光の
損失は２．８ｄＢとなる。表４は、実施例４の伝送用光
ファイバおよび分散補償光ファイバの諸元を纏めた表で
ある。
のである。分散補償光ファイバは実施例３と同様のもの
である。伝送用光ファイバの長さが８０ｋｍであるとす
ると、伝送用光ファイバの波長１．５５μｍにおける波
長分散を補償する為に必要な分散補償光ファイバの長さ
は８．７ｋｍとなり、分散補償光ファイバでの信号光の
損失は２．８ｄＢとなる。表４は、実施例４の伝送用光
ファイバおよび分散補償光ファイバの諸元を纏めた表で
ある。
【表４】 比較例では、伝送用光ファイバは、波長１．３μｍ付近
に零分散波長を有する標準的な１．３μｍ帯零分散光フ
ァイバであり、波長１．５５μｍにおいて、波長分散が
＋１７ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが＋０．
０５６ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍである。分散補償光ファイバ
は、波長１．５５μｍにおいて、波長分散が−１１０ｐ
ｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが−０．２７０ｐ
ｓ／ｎｍ 2／ｋｍである。伝送用光ファイバの長さが８
０ｋｍであるとすると、伝送用光ファイバの波長１．５
５μｍにおける波長分散を補償する為に必要な分散補償
光ファイバの長さは１２．４ｋｍとなり、分散補償光フ
ァイバでの信号光の損失は７．６ｄＢとなる。表５は、
比較例の伝送用光ファイバおよび分散補償光ファイバの
諸元を纏めた表である。
に零分散波長を有する標準的な１．３μｍ帯零分散光フ
ァイバであり、波長１．５５μｍにおいて、波長分散が
＋１７ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが＋０．
０５６ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍである。分散補償光ファイバ
は、波長１．５５μｍにおいて、波長分散が−１１０ｐ
ｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが−０．２７０ｐ
ｓ／ｎｍ 2／ｋｍである。伝送用光ファイバの長さが８
０ｋｍであるとすると、伝送用光ファイバの波長１．５
５μｍにおける波長分散を補償する為に必要な分散補償
光ファイバの長さは１２．４ｋｍとなり、分散補償光フ
ァイバでの信号光の損失は７．６ｄＢとなる。表５は、
比較例の伝送用光ファイバおよび分散補償光ファイバの
諸元を纏めた表である。
【表５】 各実施例と比較例とを比較すると、分散補償光ファイバ
の長さは、比較例では１２．４ｋｍであるのに対して、
実施例１，２では４．２ｋｍであり、実施例３，４では
８．７ｋｍであり、比較例より各実施例の方が短い。分
散補償光ファイバでの信号光の損失は、比較例では７．
６ｄＢであるのに対して、実施例１，２では２．６ｄＢ
であり、実施例３，４では２．８ｄＢであり、比較例よ
り各実施例の方が５ｄＢ程度小さい。したがって、比較
例と比べて各実施例ではＳ／Ｎ比が５ｄＢ程度改善す
る。また、分散補償光ファイバでの信号光のＳ／Ｎ比の
劣化が小さいことから、信号光のパワーを小さくするこ
とで、非線形光学現象の発生を抑制することができる。
の長さは、比較例では１２．４ｋｍであるのに対して、
実施例１，２では４．２ｋｍであり、実施例３，４では
８．７ｋｍであり、比較例より各実施例の方が短い。分
散補償光ファイバでの信号光の損失は、比較例では７．
６ｄＢであるのに対して、実施例１，２では２．６ｄＢ
であり、実施例３，４では２．８ｄＢであり、比較例よ
り各実施例の方が５ｄＢ程度小さい。したがって、比較
例と比べて各実施例ではＳ／Ｎ比が５ｄＢ程度改善す
る。また、分散補償光ファイバでの信号光のＳ／Ｎ比の
劣化が小さいことから、信号光のパワーを小さくするこ
とで、非線形光学現象の発生を抑制することができる。
【００２５】なお、実施例１，２と実施例３，４とを比
較すると、分散補償光ファイバの長さが前者では４．２
ｋｍであり後者では８．７ｋｍであるのに対して、分散
補償光ファイバでの信号光の損失は両者で同程度となっ
ている。これは、前者より後者の方が分散補償光ファイ
バの単位長さ当たりの信号光の伝送損失が小さいからで
ある。
較すると、分散補償光ファイバの長さが前者では４．２
ｋｍであり後者では８．７ｋｍであるのに対して、分散
補償光ファイバでの信号光の損失は両者で同程度となっ
ている。これは、前者より後者の方が分散補償光ファイ
バの単位長さ当たりの信号光の伝送損失が小さいからで
ある。
【００２６】図２は、実施例１，２それぞれの光伝送路
の平均波長分散の波長依存性を示すグラフである。図３
は、実施例３，４それぞれの光伝送路の平均波長分散の
波長依存性を示すグラフである。これらの図に示すよう
に、各実施例とも、伝送用光ファイバと分散補償光ファ
イバとが接続された光伝送路の全体の平均波長分散は、
波長１．５５μｍにおいて零となっている。また、各実
施例とも、伝送用光ファイバと分散補償光ファイバとが
接続された光伝送路の全体の平均波長スロープは、波長
１．５５μｍにおいて小さくなっている。したがって、
各実施例とも、光伝送路の全体の累積波長分散の絶対値
が広帯域で小さく、広帯域ＷＤＭ伝送や高ビットレート
の伝送が可能である。
の平均波長分散の波長依存性を示すグラフである。図３
は、実施例３，４それぞれの光伝送路の平均波長分散の
波長依存性を示すグラフである。これらの図に示すよう
に、各実施例とも、伝送用光ファイバと分散補償光ファ
イバとが接続された光伝送路の全体の平均波長分散は、
波長１．５５μｍにおいて零となっている。また、各実
施例とも、伝送用光ファイバと分散補償光ファイバとが
接続された光伝送路の全体の平均波長スロープは、波長
１．５５μｍにおいて小さくなっている。したがって、
各実施例とも、光伝送路の全体の累積波長分散の絶対値
が広帯域で小さく、広帯域ＷＤＭ伝送や高ビットレート
の伝送が可能である。
【００２７】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
係る光伝送路または光伝送システムによれば、波長１．
５５μｍにおいて、伝送用光ファイバおよび分散補償光
ファイバそれぞれの波長分散の符号が互いに異なり、伝
送用光ファイバおよび分散補償光ファイバそれぞれの分
散スロープの符号の互いに異なることから、伝送用光フ
ァイバの長さと分散補償光ファイバの長さとの比を適切
に設定することで、光伝送路の全体の累積波長分散の絶
対値を広帯域で小さくすることができる。したがって、
広帯域ＷＤＭ伝送や高ビットレートの伝送が可能とな
る。
係る光伝送路または光伝送システムによれば、波長１．
５５μｍにおいて、伝送用光ファイバおよび分散補償光
ファイバそれぞれの波長分散の符号が互いに異なり、伝
送用光ファイバおよび分散補償光ファイバそれぞれの分
散スロープの符号の互いに異なることから、伝送用光フ
ァイバの長さと分散補償光ファイバの長さとの比を適切
に設定することで、光伝送路の全体の累積波長分散の絶
対値を広帯域で小さくすることができる。したがって、
広帯域ＷＤＭ伝送や高ビットレートの伝送が可能とな
る。
【００２８】また、標準的な１．３μｍ帯零分散光ファ
イバと比べて、波長１．５５μｍにおける伝送用光ファ
イバの波長分散が小さく、波長１．５５μｍにおける伝
送用光ファイバの分散スロープが小さいので、波長分散
および分散スロープを補償する為に必要となる分散補償
光ファイバの長さが短くて済む。したがって、分散補償
光ファイバでの信号光の損失が小さく、光伝送路での信
号光の損失も小さい。また、光伝送路での信号光の損失
が小さいことから、送出される信号光のパワーが小さく
てよいので、非線形光学現象の発生が抑制される。さら
に、分散補償光ファイバは、敷設されるのではなく、コ
イル状に巻かれてモジュール化され中継器や受信器等に
設けられるので、この分散補償モジュールの設置や保守
が容易である。
イバと比べて、波長１．５５μｍにおける伝送用光ファ
イバの波長分散が小さく、波長１．５５μｍにおける伝
送用光ファイバの分散スロープが小さいので、波長分散
および分散スロープを補償する為に必要となる分散補償
光ファイバの長さが短くて済む。したがって、分散補償
光ファイバでの信号光の損失が小さく、光伝送路での信
号光の損失も小さい。また、光伝送路での信号光の損失
が小さいことから、送出される信号光のパワーが小さく
てよいので、非線形光学現象の発生が抑制される。さら
に、分散補償光ファイバは、敷設されるのではなく、コ
イル状に巻かれてモジュール化され中継器や受信器等に
設けられるので、この分散補償モジュールの設置や保守
が容易である。
【００２９】また、伝送用光ファイバは波長１．５５μ
ｍにおいて分散スロープが＋０．０１〜＋０．０３ｐｓ
／ｎｍ2／ｋｍであるのが好適であり、この場合には、
より広い帯域で光伝送路の全体の累積波長分散の絶対値
を小さくすることができる。また、伝送用光ファイバは
波長１．５５μｍにおいて実効断面積が４５μｍ2以上
であるのが好適であり、この場合には、より充分に非線
形光学現象の発生を抑制することができる。
ｍにおいて分散スロープが＋０．０１〜＋０．０３ｐｓ
／ｎｍ2／ｋｍであるのが好適であり、この場合には、
より広い帯域で光伝送路の全体の累積波長分散の絶対値
を小さくすることができる。また、伝送用光ファイバは
波長１．５５μｍにおいて実効断面積が４５μｍ2以上
であるのが好適であり、この場合には、より充分に非線
形光学現象の発生を抑制することができる。
【００３０】また、分散補償光ファイバは、波長１．５
５μｍにおいて、波長分散が−８０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以
下（より好適には、−１００ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下）で
あり、分散スロープが−０．２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以
下であるのが好適であり、この場合には、分散補償光フ
ァイバの長さを更に短くすることができ、信号光の損失
を更に小さくすることができる。
５μｍにおいて、波長分散が−８０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以
下（より好適には、−１００ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下）で
あり、分散スロープが−０．２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍ以
下であるのが好適であり、この場合には、分散補償光フ
ァイバの長さを更に短くすることができ、信号光の損失
を更に小さくすることができる。
【図１】本実施形態に係る光伝送システムおよび光伝送
路の構成図である。
路の構成図である。
【図２】実施例１，２それぞれの光伝送路の平均波長分
散の波長依存性を示すグラフである。
散の波長依存性を示すグラフである。
【図３】実施例３，４それぞれの光伝送路の平均波長分
散の波長依存性を示すグラフである。
散の波長依存性を示すグラフである。
１…光伝送システム、２…光伝送路、１０…送信器、２
０…受信器、３１，３２…中継器、４１…伝送用光ファ
イバ、３１１，３１２…光増幅器、３１３…分散補償光
ファイバ、３２１，３２２…光増幅器、３２３…分散補
償光ファイバ。
０…受信器、３１，３２…中継器、４１…伝送用光ファ
イバ、３１１，３１２…光増幅器、３１３…分散補償光
ファイバ、３２１，３２２…光増幅器、３２３…分散補
償光ファイバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｂ 10/16
Claims (6)
- 【請求項１】 波長１．５５μｍにおいて、波長分散が
＋４〜＋１０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍであり、分散スロープが
０〜＋０．０４ｐｓ／ｎｍ2／ｋｍであり、中継区間に
敷設された伝送用光ファイバと、 この伝送用光ファイバと実質的に接続され、波長１．５
５μｍにおいて、波長分散が−４０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以
下であり、分散スロープが−０．１０ｐｓ／ｎｍ2／ｋ
ｍ以下であり、モジュール化された分散補償光ファイバ
とを備えることを特徴とする光伝送路。 - 【請求項２】 前記伝送用光ファイバは波長１．５５μ
ｍにおいて分散スロープが＋０．０１〜＋０．０３ｐｓ
／ｎｍ2／ｋｍであることを特徴とする請求項１記載の
光伝送路。 - 【請求項３】 前記伝送用光ファイバは波長１．５５μ
ｍにおいて実効断面積が４５μｍ2以上であることを特
徴とする請求項１記載の光伝送路。 - 【請求項４】 前記分散補償光ファイバは、波長１．５
５μｍにおいて、波長分散が−８０ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以
下であり、分散スロープが−０．２０ｐｓ／ｎｍ2／ｋ
ｍ以下であることを特徴とする請求項１記載の光伝送
路。 - 【請求項５】 前記分散補償光ファイバは波長１．５５
μｍにおいて波長分散が−１００ｐｓ／ｎｍ／ｋｍ以下
であることを特徴とする請求項４記載の光伝送路。 - 【請求項６】 送信器から受信器に到る信号光の伝送経
路の少なくとも一部に請求項１記載の光伝送路を有する
ことを特徴とする光伝送システム。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000029230A JP2001215346A (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 光伝送路および光伝送システム |
| US09/776,720 US6865326B2 (en) | 2000-02-07 | 2001-02-06 | Optical transmission line and optical transmission system |
| EP01102716A EP1130828B1 (en) | 2000-02-07 | 2001-02-06 | Optical transmission system with dispersion compensation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000029230A JP2001215346A (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 光伝送路および光伝送システム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001215346A true JP2001215346A (ja) | 2001-08-10 |
| JP2001215346A5 JP2001215346A5 (ja) | 2006-05-18 |
Family
ID=18554520
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000029230A Pending JP2001215346A (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 光伝送路および光伝送システム |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6865326B2 (ja) |
| EP (1) | EP1130828B1 (ja) |
| JP (1) | JP2001215346A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1291688A2 (en) * | 2001-08-29 | 2003-03-12 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical transmission line and optical communication system |
| JP2006518579A (ja) * | 2003-02-07 | 2006-08-10 | フランス・テレコム | 高速光伝送用の装置および方法、ならびに同装置および方法の使用 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6694081B2 (en) * | 2001-04-12 | 2004-02-17 | Corning Incorporated | Dispersion managed cable for WDM systems |
| JP3937141B2 (ja) * | 2002-02-01 | 2007-06-27 | 日本電気株式会社 | 波長分割多重光伝送システム、及び光通信方法 |
| KR100786647B1 (ko) * | 2005-03-09 | 2007-12-21 | 한국과학기술연구원 | 광통신 시스템용 가변 분산 및 분산기울기 보상기 |
| US11982833B2 (en) | 2021-03-30 | 2024-05-14 | Corning Incorporated | Dispersion compensation fiber and dispersion compensation module |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5361319A (en) | 1992-02-04 | 1994-11-01 | Corning Incorporated | Dispersion compensating devices and systems |
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