JP2001213463A - ウエット・ワイパー・ディスペンサ・コンテナ用キャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続片として構成したウエット・ワイパーの
ディスペンサ・コンテナ用のキャップを提供する。 【解決手段】 本発明によるウエット・ワイパー・ディ
スペンサ・コンテナ用キャップは窓部分（２５）を備え
ている上壁部（２２）から成り、当該窓部分（２５）を
通して連続状のワイパー片が引き出され、この窓部分
（２５）の外形線はワイパー片を案内および保持するた
めの狭いスロット部（２６）が少なくともその一方の側
において延出したものであり、前記上壁部（２２）がそ
の外部に突出して狭いスロット部（２６）から離間して
いる切断ブレード（３０）を保持しており、使用者が連
続状のワイパー片を切断ブレード（３０）に対して押圧
した時に当該切断ブレード（３０）がそのワイパー片を
切断するように作用する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、ワイパー
（拭き取り紙）片および通常は香りを付けたワイパー用
のディスペンサ・コンテナ（分配用容器）に関し、特
に、この種類のコンテナに適用されて、当該コンテナ内
に収容されているウエット・ワイパーの連続した紙片の
延出部分を放出および切断するための手段を備えている
キャップに関する。

【０００２】

【従来の技術】ウエット・ワイパー・ディスペンサ・コ
ンテナは当該技術分野において周知であり、筒状のコン
テナにより構成されている。このようなコンテナは端片
部を担持する角柱または袋の形態にすることができ、あ
るいは、使用者により当該コンテナから引き出されるワ
イパー片の延出部分を制御可能に放出するための手段を
備えている着脱自在または非着脱自在のキャップを構成
するものであってもよい。このようなワイパー片を制御
可能に放出するための手段は窓部分を備えており、この
窓部分を通してワイパー片が取り出され、この窓部分は
通常は被覆キャップにより保護されている。さらに、こ
の窓部分はワイパーの外れ出しを抑制または阻止するた
めの特定の作用が行えるように構成されていて、乾燥に
対してコンテナの内容物を保護することができ、使用者
がコンテナから既に摘出した延出部分に一定の自由な引
張り力を加える（好ましくは、この力は窓部分の軸に対
して僅かに横切る方向に加えられる）時にワイパー片の
切断を助長することができる。

【０００３】このようなワイパー片を摘出する既知の窓
部分の構成はキャップの上壁部に設けられてキャップの
構成部分を形成している一対の十字形状の切断部分を有
している。これらのキャップ構成部分は僅かに柔軟性を
有していて、コンテナから切断部分を通してワイパー片
を引き出すことが可能である。この引き出し操作は隣接
する各切断部分の間に形成される上壁部の部分における
弾性変形力により連続的に抑制される。

【０００４】コンテナ内に収容されるウエット・ワイパ
ー片を適当に保護すると共に、当該ワイパー片の制御可
能な引き出しを可能にしているが、上記のような既知の
構成は、取り出す所望のワイパー片の比較的容易な切断
または分離を行う場合にワイパー片の切断位置が窓部分
の面に対して近すぎること、および、使用者がワイパー
の使用後にさらに別のワイパーを取り出す際にその把持
部分として作用するためのコンテナの外側に残るワイパ
ー片の延出部分が短いこと、または、当該部分が全く残
らないこと等の不都合がある。多くの場合において、窓
部分の外側に残るワイパーの延出部分が使用者の指で把
持するのに十分でないために、使用者はコンテナからキ
ャップを取り外してワイパー片を窓部分から手で取り出
してからキャップを元の位置に戻してワイパー片の取り
出しおよび切断を再開する必要がある。このような操作
は手間がかかり、使用者がコンテナの内容物に触れるこ
とが必要となって、その中に収容されているワイパーを
程度の差はあるが汚染することになる。すなわち、この
ようなワイパーはキャップを取り外すことなく窓部分を
通してキャップから取り出される場合にのみ適性に保護
されていることになる。

【０００５】上記のような手段においては、窓部分がワ
イパー片における通常ある横方向の強度を弱めた線（例
えば破断線など）に沿ってワイパー片を引き裂くことを
可能にするようにワイパー片に作用するキャップ内の唯
一の構成要素である。この場合においては、使用者の能
力により、強度を弱めた線の部分がワイパーを取り出し
て保持する窓部分の面よりも上に出ると同時に、当該強
度を弱めた線の部分が使用者により加えられる引っ張り
力に屈服して窓部分の面から上方に出た直後に引き裂か
れるために、上記のような不都合が生じる。従って、ワ
イパーを取り出した後に窓部分の上方に残されるワイパ
ー片の延出部分の量は使用者がワイパー片に任意の引っ
張り力を加える際の使用者の注意に依存し、選択された
強度を弱めた線の部分が窓部分の外側の一定の距離にあ
る場合にのみ適正な量になる。このような操作上の特性
に対する使用条件および使用者の注意の格差により、窓
部分の外側に残るワイパー片の部分を次の摘出操作にお
ける把持部分として作用できるように維持することが困
難である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】さらに、上記の既知の
手段においては、貯蔵されているワイパーが当該ワイパ
ーの使用できる大きさを制限する破断線などのような強
度を弱めた線を通常は備えており、このような強度を弱
めた線により決められるワイパーの大きさが適当でない
特定の用途における使用が当然に制限される。

【０００７】従って、本発明の主たる目的は連続片とし
て構成したウエット・ワイパーのディスペンサ・コンテ
ナ用のキャップを提供することであり、使用者が、簡単
且つ安全な操作により、連続したワイパー片から各ワイ
パー部分を切断することを可能にし、また、キャップか
ら外側に出る一定の延出部分のワイパー片を維持し、且
つ、所望の大きさの延出部分を常に確保し得る条件でコ
ンテナから引き出すことを可能にするウエット・ワイパ
ー・ディスペンサ・コンテナ用キャップを提供すること
である。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この本発明による連続片
として構成されたウエット・ワイパーのディスペンサ・
コンテナ用のキャップはコンテナに対応する開口部に適
用されて、窓部分を有する上壁部を備えており、当該窓
部分を通してワイパー片が取り出され、当該窓部分の外
形は、ワイパー片を案内および保持するための狭いスロ
ット部により、少なくともその一方の側面において延出
しており、上記上壁部がその外部に突出する上記狭いス
ロット部から離間する切断ブレードを保持しており、当
該切断ブレードは使用者がワイパー片をこの切断ブレー
ドに対して押し当てられることによりワイパー片の延出
部分を横方向に切断する。

【０００９】上記の新規な構成により、ワイパー片の横
方向の切断が切断ブレードの領域、すなわち、上記窓部
分から一定の距離において常に行うことができる。これ
により、コンテナの外側に残るワイパー片の一定の延出
部分が常に維持でき、使用者にとって次の取り出し操作
における別のワイパー片の把持が容易になる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。

【００１１】添付の各図面に示すように、本発明のキャ
ップはネジまたは簡単な嵌合、またはその他の適当な固
定手段によりコンテナ１０の開口部に取り付けることの
できる種類のものである。コンテナ１０は図示の実施形
態において円筒形状を有しており、その下端部は閉じら
れていて、上端部は本発明のキャップ２０を嵌合により
受容するように構成されている。図示の実施形態におい
て、コンテナ１０の上端部はその直径が僅かに減少して
いて、突出した周縁リブ１１を備えており、このリブ１
１の機能については後に説明する。コンテナ１０の内側
に連続的なワイパー片（図示せず）が収容されている。
さらに、図示の実施形態において、キャップ２０は周縁
スカート２１および上壁部２２を備えており、この上壁
部２２はキャップ２０の上方周縁端部２３に対して凹ん
でいる。この例示的な構成において、周縁スカート２１
はコンテナ１０のリブ１１の下方に支持される突出リブ
２４をその内部に備えていて、コンテナ１０の上端部に
おけるキャップ２０の軸方向の保持を助長する。しかし
ながら、キャップ２０をコンテナ１０の上端部に適当に
取外し可能に係止することができれば、コンテナ１０の
上端部およびキャップ２０の両方がネジ等の別の任意の
既知または未知の適当な手段により固定される、異なる
構成を有していてもよいことが当然に理解されると考え
る。また、コンテナ１０は異なる規則的または不規則的
な角柱形状を有していてもよく、あるいは、本発明のキ
ャップが適用できる開口部または入口を備えている袋の
形態を有していてもよいことが当然に理解されると考え
る。

【００１２】さらに、本発明の範囲内において、コンテ
ナ内に収容されているワイパー片が各ワイパー延出部分
の間に形成される破断線などの強度を弱めた線の部分を
含んでいてもよいことが当然に理解されると考える。

【００１３】キャップ２０の形状に関係なく、このキャ
ップは上壁部２２を有しており、この上壁部２２はキャ
ップ２０の上方周縁端部２３に対して凹んでいてもいな
くてもよいが、コンテナの内側からワイパー片を手で取
り出すのに適当な開口面積を有する窓部分２５を備えて
いる。この窓部分２５の外形は、狭いスロット部２６
が、その少なくとも一方の側に延出しているものであ
る。このスロット部２６は、窓部分２５から横方向に位
置がずらされていることにより、各ワイパー片の横方向
の寸法をその内部に受容できるような大きさを有してい
る。また、この狭いスロット部２６の幅は使用者により
引っ張り力を加えられた時にワイパー片のコンテナから
外側への軸方向の移動に対してこれを保持するような寸
法である。さらに、このスロット部２６は、ワイパー片
が使用者により窓部分２５からこの狭いスロット部２６
の内側に横方向に移動される時に、当該ワイパー片の横
方向の寸法全体を受容するように長手方向に延在してい
る。

【００１４】このような狭いスロット部２６を伴う窓部
分２５の配列構成により、使用者はコンテナから一定の
ワイパー片の延出部分を引っ張り出すことが可能にな
り、このワイパー片を適当なワイパー片の延出部分が得
られるまで窓部分２５を通して軸方向に摺動させること
ができる。さらに、使用者が狭いスロット部２６内にワ
イパー片を横方向に移動することにより、引き出したワ
イパー片がコンテナから分離する。この場合に、狭いス
ロット部２６はキャップ２０に対するワイパー片の移動
に対して軸方向に係止された状態で留まって、以下に説
明するように、ワイパー片を適当に切断する。

【００１５】キャップ２０の上方壁部２２はさらにその
外部に突出する切断ブレード３０を担持しており、この
ブレード３０は狭いスロット部２６から離間していて使
用者によりワイパー片の横方向の寸法がこのブレードに
押圧された時にこのワイパー片を切断できる。

【００１６】窓部分２５の外形線は狭いスロット部２６
の外形線と滑らかに一致して構成されていて、ワイパー
片が使用者に引っ張られる場合にこの窓部分２５を通っ
て滑らかに移動して、当該ワイパー片の横方向の摺動に
対してこの移動が何らの障壁に遭遇することなく、狭い
スロット部２６の中へのワイパー片の横方向の移動が容
易に行えるようになっていることが当然に理解できると
考える。もちろん、ワイパー片がその構造を損なうよう
なあらゆる力に屈服することなくこのワイパー片の軸方
向および横方向の移動の両方の動作が可能である限り、
窓部分２５および狭いスロット部２６の外形線が別々の
不連続な形状を有していてよい。

【００１７】図示の実施形態によれば、切断ブレード３
０はキャップ２０の上壁部２２の平面に対してほぼ垂直
な平面内に下方に向けて、すなわち、上壁部２２に向か
って備えられていて、上壁部２２から一定の十分な距離
で離間した状態を保つことにより、ワイパー片がこのキ
ャップ２０におけるブレード３０の切断端面と上壁部２
２との間の案内されるようになっている。ワイパー片の
切断を容易にするために、ブレード３０の切断刃面は図
３に分かりやすく示されるようにキャップ３０の上壁部
２２の平面に対して傾斜しているのが好ましい。

【００１８】キャップ２０の構成を容易にして、使用者
を事故から守るために、切断ブレード３０はキャップ２
０の上壁部２２を形成している材料により横方向および
上方に被覆されており、射出成形したプラスチックの単
一片内に成型されているのが好ましい。これにより、キ
ャップ２０の材料による切断ブレード３０の横方向およ
び上方の被覆が極めて単純な固定手段を構成し、切断ブ
レード３０の下方の切断刃面のみを残して保護性のステ
ンレス材、通常はプラスチック材により切断ブレード３
０を実用可能に完全に被覆している。

【００１９】キャップ２０の上壁部２２がキャップ２０
の上方周縁端部２３に対して凹んでいる図示の実施形態
において、切断ブレード３０の全体の高さは当該切断ブ
レード３０がキャップ２０の上方周縁端部２３により定
められる平面よりも下方に収められるように設定されて
いる。しかしながら、上壁部２２が上方周縁端部２３と
同一平面上にあること、および切断ブレード３０が上方
周縁端部２３の平面から上方に突出していること等と無
関係に、別のキャップ構成を採用することができること
が当然に理解されると考える。図示の実施形態におい
て、キャップ２０はさらに、好ましくは一体に、小さい
円弧状タブ２７を介してオーバーキャップ２８を備えて
おり、このオーバーキャップ２８はキャップ２０の上壁
部２２を露出させる開放位置から、切断ブレード３０お
よび窓部分２５と切断ブレード３０との間に引き出され
て配置されている長手方向のワイパー片の延出部分を収
容するためのチャンバーを上壁部２２と共に形成する閉
鎖位置（図示せず）の間で移動可能である。

【００２０】コンテナ１０の形状とは無関係に、このコ
ンテナ１０はワイパー片を内部に貯蔵して、ワイパー片
の汚染や乾燥を防止するように構成されている必要があ
る。

【００２１】上壁部２２がキャップ２０の上方周縁端部
２３に対して凹んでいる図示の実施形態において、この
上方周縁端部が円弧状タブ２７に対して直径方向に反対
側に位置する小さい凹部２９を備えているのが好まし
く、この凹部２９により、オーバーキャップ２８をその
閉鎖位置から開放位置に移動する時の使用者の指の導入
が容易になる。

【００２２】本発明の実施態様は以下の通りである。 （１）前記窓部分（２５）の外形線が前記狭いスロット
部（２６）の外形線に一致している請求項１に記載のキ
ャップ。 （２）前記狭いスロット部（２６）がワイパー片のコン
テナからの外側への軸方向に沿う移動に対して当該ワイ
パー片を保持する大きさの幅を有している請求項１に記
載のキャップ。 （３）前記狭いスロット部（２６）がワイパー片の横方
向の寸法の全体を受容する大きさの長手方向の延在部分
を有している請求項１に記載のキャップ。 （４）前記切断ブレード（３０）が前記キャップ（２
０）の上壁部（２２）の平面に対してほぼ垂直な平面内
に備えられている請求項１に記載のキャップ。 （５）前記切断ブレード（３０）が前記上壁部（２２）
に対して曲げられていて当該上壁部（２２）から僅かに
離間している切断刃面を有している実施態様（４）に記
載のキャップ。

【００２３】（６）前記切断ブレード（３０）の切断刃
面が前記キャップ（２０）の上壁部（２２）の平面に対
して傾斜している実施態様（５）に記載のキャップ。 （７）前記切断ブレード（３０）の切断端面がキャップ
（２０）の上壁部（２２）を形成する材料により横方向
および上方に被覆されている実施態様（５）に記載のキ
ャップ。 （８）前記上壁部（２２）が前記キャップ（２０）の上
方周縁端部（２３）に対して凹んでいて、前記切断ブレ
ード（３０）が上方周縁端部（２３）の平面よりも下方
に備えられている請求項１および実施態様（１）乃至実
施態様（７）のいずれか１項に記載のキャップ。 （９）前記上壁部（２２）が当該上壁部（２２）に対し
て回動するオーバーキャップ（２８）を有しており、当
該オーバーキャップ（２８）が前記キャップ（２０）の
上壁部（２２）を露出させるその開放位置と、前記切断
ブレード（３０）および前記窓部分（２５）と切断ブレ
ード（３０）との間に引き出されて配置されているワイ
パー片の長手方向の延出部分を収容するためのチャンバ
ーを上壁部（２２）と共に形成するその閉鎖位置との間
において、選択的に移動可能である請求項１および実施
態様（１）乃至実施態様（８）のいずれか１項に記載の
キャップ。 （１０）前記連続状のワイパー片が強度を弱めた線を備
えている請求項１に記載のキャップ。

【００２４】

【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
連続片として構成したウエット・ワイパーにも適したデ
ィスペンサ・コンテナ用のキャップが提供できる。本発
明のキャップによれば、使用者が所望の任意の長さのワ
イパー部分をコンテナから衛生的に引き出すことがで
き、また、簡単かつ安全な操作により、これを切断する
ことができる。さらに、本発明のキャップによれば、常
に一定の長さのワイパー片延出部分を外側に引き出して
維持することができ、きわめてユーザーフレンドリーで
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】開放した状態で部分的に切断した円筒形の管状
コンテナに取り付けられたキャップの斜視図である。

【図２】広く開放した状態のキャップの上方から見た平
面図である。

【図３】図２における線ＩＩＩに沿う開放状態のキャッ
プの断面図である。

【符号の説明】

１０ コンテナ ２０ キャップ ２２ 上壁部 ２５ 窓部分 ２６ スロット部 ３０ 切断ブレード

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 598063281 Ｒｕａ Ｇｅｒｉｖａｔｉｂａ，207, 05501−030−Ｓａｏ Ｐａｕｌｏ，ＳＰ, Ｂｒａｚｉｌ (72)発明者 アルバロ・オーガスト・フレイタス・デ・ オリベイラ ブラジル国、エスピー−シャオ・ホセ・ド ス・カンポス、ルア・エゼキエル・マーテ ィンス・ペレイラ、107 (72)発明者 ワルディア・ボルゲス・アルベス ブラジル国、エスピー−シャオ・ホセ・ド ス・カンポス、ルア・マル・デル・プラ タ、1046／32

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 連続片状に構成されたウエット・ワイパ
   ーのためのウエット・ワイパー・ディスペンサ・コンテ
   ナ用キャップにおいて、窓部分（２５）を備えている上
   壁部（２２）から成り、当該窓部分（２５）を通してワ
   イパー片が引き出され、この窓部分（２５）の外形線は
   ワイパー片を案内および保持するための狭いスロット部
   （２６）が少なくとも窓部分の一方の側において延出し
   たものであり、前記上壁部（２２）がその外部に突出し
   て狭いスロット部（２６）から離間している切断ブレー
   ド（３０）を保持しており、使用者が連続状のワイパー
   片を切断ブレード（３０）に対して押圧した時に当該切
   断ブレード（３０）がそのワイパー片を切断するように
   作用することを特徴とするキャップ。