JP2001205001A - 蒸留塔の運転方法 - Google Patents

蒸留塔の運転方法

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JP2001205001A
JP2001205001A JP2000016283A JP2000016283A JP2001205001A JP 2001205001 A JP2001205001 A JP 2001205001A JP 2000016283 A JP2000016283 A JP 2000016283A JP 2000016283 A JP2000016283 A JP 2000016283A JP 2001205001 A JP2001205001 A JP 2001205001A
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JP
Japan
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distillation column
amount
gas amount
distillation tower
operating
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000016283A
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English (en)
Inventor
Akira Orihara
明 折原
Hiroshi Natsui
宏 夏井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に蒸留塔の最大能力をフルに発揮した状態
での安定的な運転を可能とし、かつ比較的簡単なシステ
ムを用いるために設備コスト的にも有利であるという、
工業的実施の観点から優れた特徴を有する蒸留塔の運転
方法を提供する。 【解決手段】 蒸留塔の運転方法であって、蒸留塔のガ
ス量を予め定められた値に維持する蒸留塔の運転方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸留塔の運転方法
に関するものである。更に詳しくは、本発明は、特に蒸
留塔の最大能力をフルに発揮した状態での安定的な運転
を可能とし、かつ比較的簡単なシステムを用いるために
設備コスト的にも有利であるという、工業的実施の観点
から優れた特徴を有する蒸留塔の運転方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】蒸留塔の運転方法、特にその制御方法に
ついては、各種のものが知られている。たとえば、あら
かじめセットされた還流(R)/抜出し塔頂成分(D)
の比率を一定に保つ様に制御するセット・ポイント・コ
ントロールする方法がある。また、別の方法として 、
プロセスのダイナミックモデルを使用するモデル予測制
御等があり同時に多数の制御変数を制御する方法があ
る。これらの方法は、供給原料の流量及びその組成の変
動に応じて蒸留塔の状態を細かく調整できるという特徴
を有するものの、該変動への調整の追従遅れの存在か
ら、蒸留塔の状態が乱れる可能性を有している。特にこ
の可能性は、蒸留塔にその最大能力付近の負荷をかけて
運転する場合に深刻な問題を発生する。すなわち、蒸留
塔の最大能力を超えて系が乱れた場合、系の回復に長時
間を要し、その間はオフスペックの製品を排出しなけれ
ばならないからである。つまり、従来の方法において
は、蒸留塔の最大能力をフルに発揮した状態での安定的
な運転が困難であった。
【0003】また、上記の従来の方法は、一般に制御シ
ステムが複雑であり、最適の状態に設定するまでに多く
の作業を要し、更に設置及び維持のための設備コストが
高いという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、特に蒸留塔の最大能力を
フルに発揮した状態での安定的な運転を可能とし、かつ
比較的簡単なシステムを用いるために設備コスト的にも
有利であるという、工業的実施の観点から優れた特徴を
有する蒸留塔の運転方法を提供する点に存するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、蒸
留塔の運転方法であって、蒸留塔のガス量を予め定めら
れた値に維持する蒸留塔の運転方法に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる蒸留塔
としては、特に制限はなく、たとえば多孔板や充填物を
用いた連続蒸留塔などをあげることができる。
【0007】本発明は、蒸留塔のガス量を予め定められ
た値に維持することを特徴とする。ガス量を直接測定で
きない場合は、物質収支によりその量を計算することが
できる。該ガス量とは、塔の任意の位置を通過するガス
量(たとえば、塔頂部のガス量とするならば図1におけ
るR+D。)を意味する。より詳細に蒸留塔の状態を表
すという観点からは、ガス量として内部ガス量を用いる
のが好ましい。該内部ガス量は、たとえば、内部還流量
(冷還流とも言う)と抜出し塔頂成分量の和で求めるこ
とができる。該内部還流量は、還流液の過冷却度を考慮
した還流量であり計算により求めることができ、その詳
細は書籍「新版 蒸留の理論と計算」(工学図書株式会
社版)等に記載されている。ここで、塔頂抜き出し成分
量がほぼ一定で定常的な運転条件であれば、塔頂のガス
量を一定とすることは還流量を一定にすることと同意な
ことが物質収支上明らかである。このような場合は、還
流量を予め定められた値に維持する運転方法について
も、ガス量を予め定められた値に維持する運転方法と同
様の効果が期待できる。
【0008】予め定められたガス量の値は、ただ一つの
値であってもよく、二以上の値であってもよい。
【0009】予め定められたガス量として、二以上の値
を用いる場合は、蒸留塔の負荷に応じて、低負荷の場合
は低い値を用い、高負荷の場合は高い値を用いる。この
ようにすることにより、蒸留塔のリボイラー及び冷却器
で使用される熱の節減を図ることができる。また、蒸留
塔の負荷に応じて、用いるべき最適なガス量を設定値と
する方法として、蒸留塔の負荷と設定すべきガス量を変
数としたコンピュータプログラムを用い、コンピュータ
により制御することも可能である。この方法は、省力化
を図りつつ、かつ省エネルギー化も図るという観点から
好ましい方法である。
【0010】本発明においては、蒸留塔の最大能力をフ
ルに発揮した状態での安定的な運転を可能とする観点か
ら、ガス量の予め定められた値の内の一が、蒸留塔の最
大能力に対応する値であることが好ましい。ここで、蒸
留塔の最大能力に対応する値は、次のとおり決定するこ
とができる。
【0011】すなわち、まず設計最大能力のガス量を求
める。該ガス量は通常、蒸留塔の設計条件として与えら
れている。次に、該設計最大能力付近で実際に蒸留塔を
運転し、塔の状態を観察しながら、更に徐々に塔負荷を
増加させ、ガス量を増加させる。この操作により、塔の
状態を正常に維持したまま実際に到達し得る最大のガス
量を求め、該ガス量を「蒸留塔の最大能力に対応するガ
ス量」とする。
【0012】次に、定常の運転方法の例について説明す
る。(図1参照。記号は図1中の記号である。)
【0013】蒸留塔へのフィード(F)は蒸留塔で処理
され、抜出し塔頂成分(低沸点成分)(D)及び抜出し
塔底成分(高沸点成分)(W)に分離される。また、塔
頂から流出する全量のうちの一部は還流(R)として蒸
留塔へ戻される。蒸留に必要な熱量は塔底部に設置され
たリボイラー(5)により供給される。
【0014】本発明においては、ガス量(V)が、下記
の方法により、一定に維持される。すなわち、主にガス
量(V)はリボイラーによって供給される熱量に依存す
るので、塔内ガス量が一定になるように該リボイラーへ
の供給熱量を調節することにより行われる。つまり、フ
ィード(F)の流量の増減によりリボイラー(5)への
供給熱量を一定に調整する。フィード(F)が減少した
場合はリボイラー供給熱量を増加させる。また、フィー
ド(F)中の低沸点成分の割合が増加した場合には、該
供給熱量を減少させ、逆にフィード(F)中の高沸点成
分の割合が増加した場合には、該供給熱量を増加させる
のとあわせてフィード中の低沸点成分の比率に合わせて
抜出し塔頂成分(D)を事前に調整する。なお、製品で
ある抜出し塔頂成分(D)が一定以上の品質を維持する
ことができるように還流(R)/抜出し塔頂成分(D)
の比率を一定値以上に維持する。そして、これらの事項
が充足される範囲内で運転を行い、必要に応じて蒸留塔
へのフィード(F)の流量を制限する。このため、フィ
ード(F)の組成を間欠的、又は連続的に測定すること
が望ましい。また、ガス量(V)とリボイラー(5)へ
の供給熱量をリンクした自動制御としてもよい。かくし
て、蒸留塔のガス量を予め定められた値に維持する蒸留
塔の運転方法が実現される。
【0015】以上説明したとおり、本発明は蒸留塔のガ
ス量を予め定められた値に維持して運転するため、フィ
ード条件等によって塔の状態がその最大能力を超えて撹
乱されることがない。そのため、通常の制御方法では実
現し難い蒸留塔の最大能力に極めて接近した高負荷での
運転を、安定的かつ安全に行うことができる。
【0016】本発明の方法は、フィードの組成及び処理
量があまり大きく変動しない蒸留塔において特に有用で
あり、長期連続定常運転が要求される大型石油化学プラ
ント内の蒸留塔に最適に適用され得る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、特
に蒸留塔の最大能力をフルに発揮した状態での安定的な
運転を可能とし、かつ比較的簡単なシステムを用いるた
めに設備コスト的にも有利であるという、工業的実施の
観点から優れた特徴を有する蒸留塔の運転方法を提供す
ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の具体例の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 蒸留塔 2 冷却器 3 ドラム 4 ポンプ 5 リボイラー F 蒸留塔フィード R 還流 D 抜出し塔頂成分 W 抜出し塔底成分 V ガス量

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸留塔の運転方法であって、蒸留塔のガ
    ス量を予め定められた値に維持する蒸留塔の運転方法。
  2. 【請求項2】 予め定められたガス量の値が一又は二以
    上である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 予め定められたガス量の値の内の一が、
    蒸留塔の最大能力に対応する値である請求項1記載の方
    法。
JP2000016283A 2000-01-25 2000-01-25 蒸留塔の運転方法 Pending JP2001205001A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5536090B2 (ja) * 2009-10-30 2014-07-02 株式会社日立製作所 テトラヒドロフランの精製方法及び精製システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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