JP2001169285A - Mpegビデオデコーダ - Google Patents

Mpegビデオデコーダ

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JP2001169285A
JP2001169285A JP2000347862A JP2000347862A JP2001169285A JP 2001169285 A JP2001169285 A JP 2001169285A JP 2000347862 A JP2000347862 A JP 2000347862A JP 2000347862 A JP2000347862 A JP 2000347862A JP 2001169285 A JP2001169285 A JP 2001169285A
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Shigeyuki Okada
茂之 岡田
Naoki Tanahashi
直樹 棚橋
Isato Nakajima
勇人 中島
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Sanyo Electric Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/007Transform coding, e.g. discrete cosine transform

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生される動画に生じるコマ落ちを少なくし
て見易さを向上させることが可能なMPEGビデオデコ
ーダを提供する。 【解決手段】 ビットバッファ2の占有量Bm が第3の
閾値BTH3 を下回っていると判定するかまたはビットバ
ッファ2がアンダーフローを起こしていると判定した場
合、アンダーフロー制御回路12は、ビットバッファ2
からのピクチャの読み出しを停止させると共に、同時
に、そのときに処理しているピクチャではなく、それ以
前にビットバッファ2から読み出されたピクチャのデコ
ード結果であるビデオ出力をデコードコア回路4から引
き続き出力(リピート)させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MPEG(Moving
Picture Expert Group )ビデオデコーダに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】CD(Compact Disk)は高音質の音楽情
報を提供するメディアとして全世界に普及しているが、
近年、音楽情報だけでなく画像情報や音声情報を中心と
するマルチメディアにおける利用が進められている。マ
ルチメディアで利用される様々なCDは総括してCDフ
ァミリーと呼ばれる。CDファミリーには、いわゆる音
楽用CDであるCD−DA(CD-Digital Audio)ファミ
リーのほかに、いわゆるデータ用CDであるCD−RO
M(CD-Read Only Memory )ファミリーなどがある。C
D−ROMファミリーにはCD−IFMV(CD-Interac
tive Full MotionVideo)またはCD−IDV(CD-Inte
ractive Digital Video)などがある。CD−IFMV
にはビデオCDやカラオケCDなどがある。
【0003】マルチメディアで扱われる情報は、膨大な
量で且つ多種多様であり、これらの情報を高速に処理す
ることがマルチメディアの実用化を図る上で必要となっ
てくる。情報を高速に処理するためには、データの圧縮
・伸長技術が不可欠となる。そのようなデータの圧縮・
伸長技術として「MPEG(Moving Picture ExpertGro
up )」方式が挙げられる。このMPEG方式は、IS
O(International Organization for Standardizatio
n)/IEC(International ElectrotechnicalCommiss
ion )傘下のMPEG委員会(ISO/IEC JTC1/SC29/WG1
1)によって標準化されつつある。MPEGは3つのパ
ートから構成されている。パート1の「MPEGシステ
ムパート」(ISO/IEC IS 11172 Part1:Systems)では、
ビデオデータとオーディオデータの多重化構造(マルチ
プレクス・ストラクチャ)および同期方式が規定され
る。パート2の「MPEGビデオパート」(ISO/IEC IS
11172Part2:Video)では、ビデオデータの高能率符号
化方式およびビデオデータのフォーマットが規定され
る。パート3の「MPEGオーディオパート」(ISO/IE
CIS 11172 Part3:Audio)では、オーディオデータの高
能率符号化方式およびオーディオデータのフォーマット
が規定される。
【0004】MPEG方式を利用することにより、CD
−ROMファミリーにおいても動画再生が可能になる。
カラオケCDは、CD−IFMVフォーマットからMP
EG方式に関する部分だけを取り出し、動画再生だけを
行わせるものである。ビデオCDは、動画再生に加え、
静止画再生および静止画再生と動画再生を組み合わせた
表現が可能になるPBC(Play Back Control )と呼ば
れるメニュー再生機能を付加したものである。従って、
ビデオCDはCD−IFMVと互換性があり、CD−I
FMVプレーヤでビデオCDフォーマットのディスクを
再生することができる。
【0005】尚、MPEGには主にエンコードレートの
違いにより、現在のところ、MPEG−1,MPEG−
2の2つの方式がある。MPEG−1は主にCD−RO
Mファミリーなどの蓄積メディアに対応しており、MP
EG−2はMPEG−1をも含む幅広い範囲のアプリケ
ーションに対応している。MPEGビデオパートで取り
扱われるビデオデータは動画に関するものであり、その
動画は1秒間に数十個(例えば、30個)のフレーム(画
面)によって構成されている。ビデオデータは、シーケ
ンス(Sequence)、GOP(Group Of Pictures )、ピク
チャ、スライス(Slice) 、マクロブロック(Macrobloc
k)、ブロックの順に6層の階層構造から成る。MPEG
−1においてフレームはピクチャに対応している。MP
EG−2においては、フレームまたはフィールドをピク
チャに対応させることもできる。フィールドは、2個で
1つのフレームを構成している。ピクチャにフレームが
対応している構造はフレーム構造と呼ばれ、ピクチャに
フィールドが対応している構造はフィールド構造と呼ば
れる。
【0006】MPEGでは、フレーム間予測と呼ばれる
圧縮技術を用いる。フレーム間予測は、フレーム間のデ
ータを時間的な相関に基づいて圧縮する。フレーム間予
測では、双方向予測が行われる。双方向予測とは、過去
の再生画像(ピクチャ)から現在の再生画像を予測する
順方向予測と、未来の再生画像から現在の再生画像を予
測する逆方向予測とを併用することである。
【0007】この双方向予測は、Iピクチャ(Intra-Pi
cture ),Pピクチャ(Predictive-Picture),Bピク
チャ(Bidirectionally predictive-Picture)と呼ばれ
る3つのタイプのピクチャを規定している。Iピクチャ
は、過去や未来の再生画像とは無関係に、独立して生成
される。Pピクチャは順方向予測(過去のIピクチャま
たはPピクチャからの予測)により生成される。Bピク
チャは双方向予測により生成される。双方向予測におい
てBピクチャは、以下に示す3つの予測のうちいずれか
1つにより生成される。過去のIピクチャまたはPピ
クチャからの予測、未来のIピクチャまたはPピクチ
ャからの予測、過去および未来のIピクチャまたはP
ピクチャからの予測。そして、これらI,P,Bピクチ
ャがそれぞれエンコードされる。つまり、Iピクチャは
過去や未来のピクチャが無くても生成される。これに対
し、Pピクチャは過去のピクチャが無いと生成されず、
Bピクチャは過去または未来のピクチャが無いと生成さ
れない。
【0008】フレーム間予測では、まず、Iピクチャが
周期的に生成される。次に、Iピクチャよりも数フレー
ム先のフレームがPピクチャとして生成される。このP
ピクチャは、過去から現在への一方向(順方向)の予測
により生成される。続いて、Iピクチャの前、Pピクチ
ャの後に位置するフレームがBピクチャとして生成され
る。このBピクチャを生成するとき、順方向予測,逆方
向予測,双方向予測の3つの中から最適な予測方法が選
択される。一般的に連続した動画では、現在の画像とそ
の前後の画像とは良く似ており、異なっているのはその
一部分に過ぎない。そこで、前のフレーム(例えば、I
ピクチャ)と次のフレーム(例えば、Pピクチャ)とは
同じであると仮定し、両フレーム間に変化があればその
差分(Bピクチャのデータ)のみを抽出して圧縮する。
これにより、フレーム間のデータを時間的な相関に基づ
いて圧縮することができる。
【0009】このようにMPEGビデオパートに準拠し
てエンコードされたビデオデータのデータ列(ビットス
トリーム)は、MPEGビデオストリーム(以下、ビデ
オストリームと略す)と呼ばれる。図5に、従来のMP
EGビデオデコーダ101の要部ブロック回路を示す。
MPEGビデオデコーダ101は、ビットバッファ10
2、ピクチャヘッダ検出回路103、MPEGビデオデ
コードコア回路(以下、デコードコア回路と略す)10
4、オーバーフロー検出回路105、ピクチャスキップ
回路106から構成されている。
【0010】伝達メディア(図示略)から転送されてき
たMPEGビデオストリーム(以下、ビデオストリーム
と略す)は、ビットバッファ102へ入力される。ビッ
トバッファ102はFIFO(First-In-First-Out)構
成のRAM(Random AccessMemory)から成るリングバ
ッファによって構成され、ビデオストリームを順次蓄積
する。
【0011】尚、伝達メディアには、LAN(Local Ar
ea Network)などの通信メディア、ビデオCDやDVD
(Digital Video Disk)およびVTR(Video Tape Rec
order)などの蓄積メディア、地上波放送や衛星放送お
よびCATV(Community Antenna Television)などの
放送メディアが含まれる。ピクチャヘッダ検出回路10
3は、ビットバッファ102に蓄積されたビデオストリ
ームからピクチャヘッダを検出する。そのピクチャヘッ
ダ検出回路103の検出結果に基づいて、ビットバッフ
ァ102からは、一定の周期毎に1ピクチャ分のビデオ
ストリームが読み出される。
【0012】ビットバッファ102から読み出された各
ピクチャは、ピクチャスキップ回路106を介してデコ
ードコア回路104へ転送される。ピクチャスキップ回
路106は2つのノード106a,106bを備えてい
る。そして、ピクチャスキップ回路106は、ノード1
06a側に接続されると、ビットバッファ102から読
み出された各ピクチャをそのままデコードコア回路10
4へ転送する。また、ノード106b側に接続される
と、ビットバッファ102から読み出された各ピクチャ
をデコードコア回路104へ転送せずにピクチャ単位で
スキップする。このピクチャスキップ回路106の各ノ
ード106a,106bの切り換え動作は、ピクチャヘ
ッダ検出回路103およびオーバーフロー検出回路10
5によって制御される。
【0013】デコードコア回路104は、ピクチャスキ
ップ回路106から転送されてくる各ピクチャをMPE
Gビデオパートに準拠してデコードすることで各ピクチ
ャ毎のビデオ出力を生成し、そのビデオ出力を外部に設
けられたディスプレイ(図示略)へ出力する。そして、
ディスプレイにおいて、ビデオ出力に基づいた動画が再
生される。
【0014】オーバーフロー検出回路105は、ビット
バッファ102がオーバーフローを起こしているかどう
かを検出する。そして、オーバーフロー検出回路105
は、ビットバッファ102がオーバーフローしているこ
とを検出すると、ピクチャスキップ回路106を制御し
てノード106b側に接続を切り換え、ビットバッファ
102がオーバーフローしなくなるまでビットバッファ
102から読み出された各ピクチャをスキップさせる。
その後、オーバーフロー検出回路105は、ビットバッ
ファ102のオーバーフローが解除されたことを検出す
ると、ピクチャスキップ回路106を制御してノード1
06a側に接続を切り換え、ビットバッファ102から
読み出された各ピクチャをデコードコア回路104へ転
送させる。
【0015】ここで、伝達メディアから転送されてくる
ビデオストリームのビットレートRB は固定されてい
る。そのため、1ピクチャ分のデータ量が多すぎたり少
なすぎたりして、ビットバッファ102がオーバーフロ
ーしたりアンダーフローしたりしないように、ビットバ
ッファ102の占有率を制御する必要がある。そこで、
MPEGビデオパートでは、仮想的なMPEGビデオデ
コーダが想定され、それに対する規定がなされている。
【0016】図6に、通常の再生時におけるビットバッ
ファ102の占有量の変化を示す。ビットバッファ10
2の占有量Bm はビットレートRB をグラフの傾きとし
て上昇する。ビットレートRB は、シーケンスの先頭に
付くシーケンスヘッダのBR(Bit Rate)に従って式
(1)に示すように規定される。また、伝達メディアか
ら転送されてくるビデオストリームのピクチャレートR
P はシーケンスヘッダのPR(Picture Rate)によって
規定される。そして、ビットバッファ102の容量B
は、シーケンスヘッダのVBV(Vbv[Video Buffering
Verifier] BufferSize)に従って式(2)に示すように
規定される。そして、1フレーム期間毎に、デコードコ
ア回路104がそのときデコードしようとする1ピクチ
ャ分のビデオストリームが、ビットバッファ102から
一気に読み出される。ここで、1フレーム期間に伝達メ
ディアから転送されてビットバッファ102に入力され
るビデオストリームのデータ量Xは、ビットレートRB
およびピクチャレートRPに従って式(3)に示すよう
に規定される。従って、ビットバッファ102から1ピ
クチャ分のビデオストリームが一気に読み出された直後
のビットバッファ102の占有量Bm (=B0 〜B6 )
は、データ量Xとビットバッファ102の容量Bとに基
づいて、式(4)に示す条件を満たすように規定され
る。
【0017】 RB =400×BR ………(1) B=16×1024×VBV ………(2) X=RB /RP ………(3) 0<Bm <B−X=B−(RB /RP ) ………(4) 式(4)に示す条件を満たすようにビットバッファ10
2の占有量Bm が規定されていれば、ビットバッファ1
02がオーバーフローしたりアンダーフローしたりする
ことはない。逆に言えば、ビットバッファ102の占有
量Bm が閾値(B−X)を越えると、次の1フレーム期
間にビットバッファ102に入力されるビデオストリー
ムによってビットバッファ102がオーバーフローする
可能性が極めて高くなる。
【0018】通常の再生時においては、式(4)が満た
されるように、ビットレートRB 、ピクチャレートRP
、容量Bの各値が規定されている。従って、式(2)
に示すようにビットバッファ102の容量Bを設定して
おけば、ビットバッファ102がオーバーフローしたり
アンダーフローしたりすることはないはずである。しか
し、上記のようにビットバッファ102の占有率(Bm
/B)を制御していても、ビットバッファ102がオー
バーフローすることがある。オーバーフロー検出回路1
05およびピクチャスキップ回路106が設けられてい
るのはそのためである。
【0019】すなわち、ビットバッファ102がオーバ
ーフローしているかどうかをオーバーフロー検出回路1
05によって検出し、オーバーフローしている場合に
は、ビットバッファ102から読み出された各ピクチャ
をピクチャスキップ回路106を介してスキップさせ
る。その結果、ビットバッファ102のオーバーフロー
は解除される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ビットバッファ102
はリングバッファによって構成されているため、オーバ
ーフローすると、ビットバッファ102に既に蓄積され
ていたビデオストリームに対して、新たに入力されたビ
デオストリームが上書きされることになる。その結果、
ビットバッファ102に既に蓄積されていたビデオスト
リームが破壊されて失われてしまう。
【0021】例えば、デコードコア回路104において
任意のピクチャをデコードしている途中でビットバッフ
ァ102がオーバーフローすると、デコード処理中のピ
クチャのビットバッファ102に残っている部分に対し
て、新たに入力されたビデオストリームが上書きされ
る。その結果、デコード処理中のピクチャのビットバッ
ファ102に残っている部分が破壊されて失われる。す
ると、デコードコア回路104では、そのピクチャのデ
コードを完了することが不可能になり、そのピクチャの
ビデオ出力を生成することができなくなる。
【0022】前記したように、Pピクチャは過去のピク
チャ無しには生成することができず、Bピクチャは過去
または未来のピクチャ無しには生成することができな
い。過去や未来のピクチャ無しに生成することができる
のはIピクチャだけである。そのため、ビットバッファ
102がオーバーフローした時点でデコード処理中のピ
クチャがIピクチャまたはPピクチャの場合には、ビッ
トバッファ102に蓄積されているビデオストリームの
各ピクチャのうち、そのデコード処理中のピクチャから
次に読み出されるIピクチャまでの全てのPピクチャお
よびBピクチャをデコードすることができなくなる。つ
まり、デコードコア回路104では、ビットバッファ1
02から次のIピクチャが読み出されるまでデコード処
理を再開することができなくなる。
【0023】このように、ビットバッファ102がオー
バーフローすると、多数のピクチャがデコード不可能に
なるため、それらのピクチャの分だけ再生される動画に
コマ落ちが生じる。その結果、動画の動きが滑らかにな
らずギクシャクしたものになって画質が劣化し見辛くな
る。ところで、ピクチャスキップ回路106は、ビット
バッファ102から読み出されたピクチャをピクチャの
タイプに関係なくスキップする。そのため、ピクチャス
キップ回路106からスキップされたピクチャがIピク
チャやPピクチャである場合もでてくる。その場合に
は、ビットバッファ102のオーバーフローが解除され
てデコードコア回路104におけるデコード動作が再開
されたとき、スキップされたピクチャに続く数ピクチャ
についてはデコード処理を行うことができず、ビデオ出
力の生成がしばらく停止することになる。その結果、デ
ィスプレイにおいて再生される動画にコマ落ちが生じ、
動画の動きがギクシャクしたものになって画質が劣化し
見辛くなる。
【0024】また、上記したようにビットバッファ10
2の占有率を制御していても、ビットバッファ102が
アンダーフローすることがある。例えば、伝達メディア
としてビデオCDを用いた場合には、ディスクの傷や振
動により、ディスクに記録されているビデオストリーム
を読み取ることができないことがある。その場合には、
ビデオCDから新たなビデオストリームが転送されてき
てビットバッファ102のアンダーフローが解除される
までの間、デコードコア回路104におけるデコード動
作は停止を余儀なくされ、ビデオ出力の生成も停止され
ることになる。その結果、ディスプレイにおいて再生さ
れる動画にコマ落ちが生じ、動画の動きがギクシャクし
たものになって画質が劣化し見辛くなる。
【0025】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、再生される動画に生じるコマ落ちを
少なくして見易さを向上させることが可能なMPEGビ
デオデコーダを提供することをその目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のMPE
Gビデオデコーダは、外部から転送されてくるビデオス
トリームを蓄積し、そのビデオストリームが1ピクチャ
分ずつ読み出されるビットバッファと、各ピクチャをM
PEGビデオパートに準拠してデコードすることでビデ
オ出力を生成するMPEGビデオデコードコア回路と、
前記ビットバッファがアンダーフローしているかどうか
を検出するアンダーフロー制御回路とを備え、前記アン
ダーフロー制御回路は、前記ビットバッファがアンダー
フローを起こした場合、前記ビットバッファからのピク
チャの読み出しを停止させ、そのときに処理しているピ
クチャではなく、それ以前に前記ビットバッファから読
み出されたピクチャのデコード結果であるビデオ出力を
前記MPEGビデオデコードコア回路から引き続き出力
させると共に、前記MPEGビデオデコードコア回路に
おいてBピクチャをデコード処理している途中であれ
ば、そのBピクチャをスキップさせることをその要旨と
する。
【0027】請求項2に記載のMPEGビデオデコーダ
は、外部から転送されてくるビデオストリームを蓄積
し、そのビデオストリームが1ピクチャ分ずつ読み出さ
れるビットバッファと、各ピクチャをMPEGビデオパ
ートに準拠してデコードすることでビデオ出力を生成す
るMPEGビデオデコードコア回路と、前記ビットバッ
ファがアンダーフローしているかどうかを検出するアン
ダーフロー制御回路とを備え、前記アンダーフロー制御
回路は、前記ビットバッファがアンダーフローを起こし
た場合、前記ビットバッファからのピクチャの読み出し
を停止させ、そのときに処理しているピクチャではな
く、それ以前に前記ビットバッファから読み出されたピ
クチャのデコード結果であるビデオ出力を前記MPEG
ビデオデコードコア回路から引き続き出力させると共
に、前記MPEGビデオデコードコア回路においてIピ
クチャまたはPピクチャをデコード処理している途中で
あれば、前記ビットバッファのアンダーフローが解除さ
れるまで待った後で、残りのデコード処理を続行させる
ことをその要旨とする。
【0028】請求項3に記載のMPEGビデオデコーダ
は、外部から転送されてくるビデオストリームを蓄積
し、そのビデオストリームが1ピクチャ分ずつ読み出さ
れるビットバッファと、各ピクチャをMPEGビデオパ
ートに準拠してデコードすることでビデオ出力を生成す
るMPEGビデオデコードコア回路と、前記ビットバッ
ファの占有量と第3の閾値とを比較するアンダーフロー
制御回路とを備え、前記第3の閾値はビットレート(bi
t rate)にディレイ(vbv delay )を乗じた値に設定さ
れると共に、前記ディレイはピクチャの先頭に付くピク
チャヘッダで規定され、前記アンダーフロー制御回路
は、前記ビットバッファの占有量が第3の閾値を下回っ
た場合、前記ビットバッファからのピクチャの読み出し
を停止させ、そのときに処理しているピクチャではな
く、それ以前に前記ビットバッファから読み出されたピ
クチャのデコード結果であるビデオ出力を前記MPEG
ビデオデコードコア回路から引き続き出力させることを
その要旨とする。
【0029】請求項4に記載のMPEGビデオデコーダ
は、外部から転送されてくるビデオストリームを蓄積
し、そのビデオストリームが1ピクチャ分ずつ読み出さ
れるビットバッファと、各ピクチャをMPEGビデオパ
ートに準拠してデコードすることでビデオ出力を生成す
るMPEGビデオデコードコア回路と、前記ビットバッ
ファの占有量と第3の閾値とを比較すると共に、前記ビ
ットバッファがアンダーフローしているかどうかを検出
するアンダーフロー制御回路とを備え、前記第3の閾値
はビットレート(bit rate)にディレイ(vbv delay )
を乗じた値に設定されると共に、前記ディレイはピクチ
ャの先頭に付くピクチャヘッダで規定され、前記アンダ
ーフロー制御回路は、前記ビットバッファの占有量が第
3の閾値を下回るかまたは前記ビットバッファがアンダ
ーフローを起こした場合、前記ビットバッファからのピ
クチャの読み出しを停止させ、そのときに処理している
ピクチャではなく、それ以前に前記ビットバッファから
読み出されたピクチャのデコード結果であるビデオ出力
を前記MPEGビデオデコードコア回路から引き続き出
力させることをその要旨とする。
【0030】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態を図1および図2に従って説明
する。図1に、本実施形態のMPEGビデオデコーダ1
の要部ブロック回路を示す。MPEGビデオデコーダ1
は、ビットバッファ2、ピクチャヘッダ検出回路3、M
PEGビデオデコードコア回路(以下、デコードコア回
路と略す)4、オーバーフロー判定回路5、ピクチャス
キップ回路6から構成されている。
【0031】伝達メディア(図示略)から転送されてき
たMPEGビデオストリーム(以下、ビデオストリーム
と略す)は、ビットバッファ2へ入力される。尚、伝達
メディアには、LAN(Local Area Network)などの通
信メディア、ビデオCDやDVD(Digital Video Dis
k)およびVTR(Video Tape Recoder)などの蓄積メ
ディア、地上波放送や衛星放送およびCATV(Commun
ity Antenna Television)などの放送メディアが含まれ
る。
【0032】ビットバッファ2はFIFO構成のRAM
から成るリングバッファによって構成され、ビデオスト
リームを順次蓄積する。ここで、ビットバッファ2の容
量BAは、式(2)で規定される容量Bに、式(3)で
規定されるデータ量Xと、適宜な余裕分ΔBとを加えた
値に設定しておく(BA=B+X+ΔB)。例えば、ビ
デオCDでは、容量Bが46kバイト、データ量Xが6
kバイトに規定されている。また、余裕分ΔBは容量B
およびデータ量Xに基づいて2kバイト程度に設定され
ている。従って、ビットバッファ2の容量BAは、約5
4k(=46k+6k+2k)バイトに設定される。
【0033】ピクチャヘッダ検出回路3は、ビットバッ
ファ2に蓄積されたビデオストリームからピクチャヘッ
ダを検出する。そのピクチャヘッダ検出回路3の検出結
果に基づいて、ビットバッファ2からは、一定の周期毎
に1ピクチャ分のビデオストリームが読み出される。ま
た、ピクチャヘッダ検出回路3は、ピクチャヘッダに基
づいてビットバッファ2から読み出されたピクチャのタ
イプを判定する。
【0034】ビットバッファ2から読み出された各ピク
チャは、ピクチャスキップ回路6を介してデコードコア
回路4へ転送される。ピクチャスキップ回路6は2つの
ノード6a,6bを備えている。そして、ピクチャスキ
ップ回路6は、ノード6a側に接続されると、ビットバ
ッファ2から読み出された各ピクチャをそのままデコー
ドコア回路4へ転送する。また、ノード6b側に接続さ
れると、ビットバッファ2から読み出された各ピクチャ
をデコードコア回路4へ転送せずにピクチャ単位でスキ
ップする。このピクチャスキップ回路6の各ノード6
a,6bの切り換え動作は、ピクチャヘッダ検出回路3
およびオーバーフロー判定回路5によって制御される。
【0035】デコードコア回路4は、ピクチャスキップ
回路6から転送されてくる各ピクチャをMPEGビデオ
パートに準拠してデコードすることで各ピクチャ毎のビ
デオ出力を生成し、そのビデオ出力を外部に設けられた
ディスプレイ(図示略)へ出力する。そして、ディスプ
レイにおいて、ビデオ出力に基づいた動画が再生され
る。
【0036】オーバーフロー判定回路5は、ビットバッ
ファ2の占有量Bm を検出し、その占有量Bm と第1の
閾値BTH1 および第2の閾値BTH2 とを比較する。ここ
で、第1の閾値BTH1 は容量Bと同じ値に設定されてい
る(BTH1 =B)。また、第2の閾値BTH2 は容量Bに
データ量Xを加えた値に設定されている(BTH2 =B+
X)。つまり、ビットバッファ2の容量BAは、第2の
閾値BTH2 に余裕分ΔBを加えた値となる。
【0037】次に、ピクチャスキップ回路6の各ノード
6a,6bの切り換え動作を、図2に示すフローチャー
トに従って説明する。まず、ステップ(以下、Sとい
う)1において、オーバーフロー判定回路5により、占
有量Bm が第1の閾値BTH1 を越えていると判定された
場合(Bm >BTH1 )にはS2へ移行し、越えていない
と判定された場合(Bm ≦BTH1 )にはS3へ移行す
る。
【0038】S2において、オーバーフロー判定回路5
により、占有量Bm が第2の閾値BTH2 を越えていると
判定された場合(Bm >BTH2 )にはS5へ移行し、越
えていないと判定された場合(Bm ≦BTH2 )にはS4
へ移行する。S4において、ピクチャヘッダ検出回路3
により、ビットバッファ2から読み出されたピクチャの
タイプを判定し、そのピクチャがBピクチャの場合はS
5へ移行し、IピクチャまたはPピクチャの場合はS6
へ移行する。
【0039】S5において、ピクチャスキップ回路6は
ノード6b側に切り換えられ、ビットバッファ2から読
み出されたピクチャはスキップされる。そして、S1へ
戻る。S3において、ピクチャスキップ回路6はノード
6a側に切り換えられ、ビットバッファ2から読み出さ
れたピクチャはデコードコア回路4へ転送される。そし
て、S1へ戻る。
【0040】このように、本実施形態によれば、以下の
作用および効果を得ることができる。 ビットバッファ2の占有量Bm が第1の閾値BTH1 を
越えない場合、ビットバッファ2から読み出されたピク
チャはタイプに関係なくデコードコア回路4へ転送され
る。また、占有量Bm が第1の閾値BTH1 と第2の閾値
BTH2 との間にある場合、ビットバッファ2からIピク
チャまたはPピクチャが読み出されると当該ピクチャは
デコードコア回路4へ転送され、Bピクチャが読み出さ
れると当該ピクチャはスキップされる。そして、占有量
Bm が第2の閾値BTH2 を越えた場合、ビットバッファ
2から読み出されたピクチャはタイプに関係なくスキッ
プされる。
【0041】上記より、占有量Bm が第1の閾値B
TH1 と第2の閾値BTH2 との間にある場合には、ビット
バッファ2から読み出されたピクチャのうち、Bピクチ
ャが優先してスキップされる。その結果、ビットバッフ
ァ2の占有量Bm が低下してオーバーフローが起こり難
くなる。ここで、前記したように、Bピクチャは双方向
予測によって生成され、その重要度はIピクチャやPピ
クチャに比べて低い。
【0042】従って、ビットバッファ2から読み出され
たBピクチャをスキップしても、次にビットバッファ2
から読み出されるピクチャについては、そのタイプに関
係なく、デコードコア回路4においてデコード処理を行
うことができる。 上記より、占有量Bm が第2の閾値BTH2 を越えた
場合、ビットバッファ2から読み出されたピクチャはタ
イプに関係なくスキップされる。その結果、ビットバッ
ファ2の占有量Bm が低下してオーバーフローは起こら
なくなる。
【0043】ビットバッファ2の容量BAに余裕分Δ
Bが設けられているため、ビットバッファ2のオーバー
フローがさらに起こり難くなる。ここで、余裕分ΔBが
大きいほどビットバッファ2のオーバーフローは起こり
難くなるが、ビットバッファ2の容量BAが大きくなる
ためコストが増大して経済効率が悪化する。従って、実
際に様々なビデオストリームを処理する実験を行うこと
で、最適な余裕分ΔBを定める必要がある。
【0044】本実施形態においては、ビットバッファ
2がオーバーフローを起こす前に、ビットバッファ2か
ら読み出されたピクチャを、そのタイプと占有量Bm と
に基づいてスキップすることで、オーバーフローの発生
を未然に防止している。それに対して、従来例では、ビ
ットバッファ2がオーバーフローを起こした後に、ビッ
トバッファ2から読み出されたピクチャを、そのタイプ
に関係なくスキップすることで、オーバーフローを解除
している。従って、本実施形態によれば、ディスプレイ
において再生される動画に生じるコマ落ちが従来例に比
べて少なくなり、動画の動きは滑らかなものになって見
易さを向上させることができる。
【0045】(第2実施形態)以下、本発明を具体化し
た第2実施形態を図3および図4に従って説明する。図
3に、本実施形態のMPEGビデオデコーダ11の要部
ブロック回路を示す。尚、本実施形態において、第1実
施形態と同じ構成部材については符号を等しくしてその
詳細な説明を省略する。
【0046】MPEGビデオデコーダ11は、ビットバ
ッファ2、フレームバッファ22、ピクチャヘッダ検出
回路3、デコードコア回路4、アンダーフロー制御回路
12から構成されている。デコードコア回路4で生成さ
れた各ピクチャのデコード結果(ビデオ出力)は、フレ
ームバッファ22の各領域22a〜22cへ転送され
る。また、フレームバッファ22の各領域22a〜22
cから読み出された各ピクチャのデコード結果は、デコ
ードコア回路4へ転送される。
【0047】フレームバッファ22はRAMから成り、
その内部は3つの領域(前方参照領域22a、後方参照
領域22b、Bピクチャ格納領域22c)に分けられて
いる。前方参照領域22aには、デコードコア回路4に
おいて逆方向予測を行う際に用いられる未来のIピクチ
ャまたはPピクチャのデコード結果(ビデオ出力)が格
納される。後方参照領域22bには、デコードコア回路
4において順方向予測を行う際に用いられる過去のIピ
クチャまたはPピクチャのデコード結果が格納される。
Bピクチャ格納領域22cにはBピクチャのデコード結
果が格納される。そして、各領域22a〜22cのいず
れか一つに格納されたビデオ出力が、ディスプレイ(図
示略)へ出力される。
【0048】フレームバッファ22とビットバッファ2
とは、部品点数を少なくしてMPEGビデオデコーダ1
1のコストを減少させるため、1つのRAM内に領域を
分けて設けられている。ところで、前方参照領域22a
および後方参照領域22bに格納されるIピクチャまた
はPピクチャは、順方向予測または逆方向予測を行うた
めの基データとして使われるため、必要がなくなるま
で、各領域22a,22bに格納し続けなければならな
い。Bピクチャについては基データとして扱われないな
いため、ディスプレイ8へ出力されたら不用になる。
尚、各領域22a〜22cはプレーンと呼ばれる。
【0049】尚、MPEGビデオデコーダとMPEGオ
ーディオデコーダとを1つのLSIに搭載した場合に
は、MPEGオーディオデコーダ用のビットバッファ
(オーディオビットバッファ)についても、MPEGビ
デオデコーダ用のフレームバッファ22およびビットバ
ッファ(ビデオビットバッファ)2と1つのRAM内に
領域を分けて設けている。例えば、伝達メディアとして
ビデオCDを用いた場合には、4MDRAMを用い、ビ
デオビットバッファ2の容量を54kバイト、フレーム
バッファ22の各領域22a〜22cの容量をそれぞれ
148.5kバイト、オーディオビットバッファの容量
を6.5kバイト、ユーザ用領域の容量を8kバイトに
設定している。ちなみに、ユーザ用領域は、ビデオCD
v2.0規格のセクタバッファなどに用いられる。
【0050】アンダーフロー制御回路12は、ビットバ
ッファ2の占有量Bm と第3の閾値BTH3 とを比較する
と共に、ビットバッファ2がアンダーフローしているか
どうかを検出する。ここで、第3の閾値BTH3 はビット
レートRB にVD(Vbv[Video Bufferring Verifier] D
elay)を乗じた値に設定されている(BTH3 =RB ×V
D)。尚、VDはピクチャヘッダによって規定されてい
る。そして、アンダーフロー制御回路12は、ビットバ
ッファ2から読み出されたピクチャのタイプと、前記比
較結果および検出結果とに基づいて、デコードコア回路
4のデコード動作とビットバッファ2からのピクチャの
読み出し動作とを制御する。
【0051】次に、本実施形態の動作を図4に示すフロ
ーチャートに従って説明する。まず、S11において、
アンダーフロー制御回路12により、占有量Bm が第3
の閾値BTH3 を下回っていると判定された場合(Bm <
BTH3 )にはS12へ移行し、下回っていないと判定さ
れた場合(Bm ≧BTH3 )にはS13へ移行する。ここ
で、占有量Bm が第3の閾値BTH3 を下回っている場
合、ビットバッファ2から次のピクチャが読み出される
とアンダーフローが発生する恐れが高いことになる。
【0052】S12において、エラー処理が行われる。
すなわち、アンダーフロー制御回路12は、ビットバッ
ファ2からのピクチャの読み出しを停止させる。それと
同時に、アンダーフロー制御回路12は、そのときに処
理しているピクチャではなく、それ以前にビットバッフ
ァ2から読み出されたピクチャのデコード結果であるビ
デオ出力をデコードコア回路4から引き続き出力(リピ
ート)させる。そして、S11へ戻る。
【0053】S13において、ビットバッファ2から次
のピクチャが読み出される。そして、デコードコア回路
4は、そのピクチャをデコードしてビデオ出力を生成す
る。そして、S14へ移行する。S14において、アン
ダーフロー制御回路12により、ビットバッファ2がア
ンダーフローしていないと判定された場合にはS11へ
戻り、アンダーフローを起こしていると判定された場合
にはS15へ移行する。すなわち、デコードコア回路4
において、1つのピクチャのデコード処理が正常に終了
した場合にはS11へ戻り、1つのピクチャのデコード
処理の途中でビットバッファ2がアンダーフローを起こ
した場合にはS15へ移行する。
【0054】S15において、S12と同様のエラー処
理が行われる。そして、S16へ移行する。S16にお
いて、ピクチャヘッダ検出回路3により、ビットバッフ
ァ2から読み出されたピクチャのタイプを判定し、その
ピクチャがBピクチャの場合はS17へ移行し、Iピク
チャまたはPピクチャの場合はS18へ移行する。
【0055】S17において、デコードコア回路4にお
いて途中までデコード処理が行われたBピクチャはスキ
ップされる。そして、S11へ戻る。S18において、
アンダーフロー制御回路12により、ビットバッファ2
のアンダーフローが解除されたと判定された場合にはS
13へ戻る。すなわち、伝達メディアから新たなビデオ
ストリームが転送されてきてビットバッファ2のアンダ
ーフローが解除されるまで待った後でS13へ戻る。
【0056】このように、本実施形態によれば、以下の
作用および効果を得ることができる。 ビットバッファ2の占有量Bm が第3の閾値BTH3 を
下回った場合(すなわち、アンダーフローが発生する恐
れが高い場合)に、エラー処理が行われる。その結果、
ビットバッファ2の占有量Bm が増大してアンダーフロ
ーが起こり難くなる。
【0057】ビットバッファ2がアンダーフローを起
こした場合にもエラー処理が行われる。その結果、ビッ
トバッファ2がアンダーフローを起こした場合でも、デ
コードコア回路4からディスプレイへビデオ出力が中断
することなく継続して出力され、ディスプレイにおける
画面表示も継続して行われる。 ビットバッファ2がアンダーフローを起こした場合、
デコードコア回路4においてBピクチャをデコード処理
している途中であれば、そのBピクチャはスキップされ
る。ここで、前記したように、Bピクチャは双方向予測
によって生成され、その重要度はIピクチャやPピクチ
ャに比べて低い。従って、ビットバッファ2から読み出
されたBピクチャをスキップしても、次にビットバッフ
ァ2から読み出されるピクチャについては、そのタイプ
に関係なく、デコードコア回路4においてデコード処理
を行うことができる。
【0058】ビットバッファ2がアンダーフローを起
こした場合、デコードコア回路4においてIピクチャま
たはPピクチャをデコード処理している途中であれば、
ビットバッファ2のアンダーフローが解除されるまで待
った後で、残りのデコード処理が続行される。そのた
め、重要度の高いIピクチャおよびPピクチャを有効に
生かすことができる。
【0059】上記〜より、ディスプレイにおいて
再生される動画に生じるコマ落ちが従来例に比べて少な
くなり、動画の動きは滑らかなものになって見易さを向
上させることができる。 本実施形態は、フレームバッファ22に3つの領域2
2a〜22cしか設けられていない場合に適用すること
で上記効果を得ることができる。従って、フレームバッ
ファ22が3つの領域22a〜22cに加えて、ディス
プレイへの出力専用の領域を備えている場合には、本実
施例を適用する必要はない。
【0060】前記したように、フレームバッファ22と
ビットバッファ2とを1つの4MDRAM内に設けた場
合、フレームバッファ22としては3つの領域22a〜
22c分の容量しか確保することができない。そのた
め、デコードコア回路4でBピクチャ(以下、第2のB
ピクチャという)をデコードし、そのデコード結果をB
ピクチャ格納領域22cへ転送しているときには、ディ
スプレイへはBピクチャ格納領域22cに既に格納され
ているBピクチャ(以下、第1のBピクチャという)が
出力される。その結果、デコードコア回路4で第2のB
ピクチャをデコードしているときには、Bピクチャ格納
領域22cに既に格納されている第1のBピクチャに対
して、新たにデコードコア回路4でデコードされた第2
のBピクチャが上書きされることになる。
【0061】つまり、ビットバッファ2がアンダーフロ
ーを起こしてデコードコア回路4におけるデコード動作
が中断すると、Bピクチャ格納領域22cにデコード途
中の第2のBピクチャと、上書きされていない残りの第
1のBピクチャとが共存し合うことになる。その結果、
ディスプレイの表示画面が、前の画面とデコード途中の
画面に2分割されてしまう。しかし、上記のようにデコ
ード途中のBピクチャをスキップすれば、このような画
面の分割は回避される。
【0062】ところで、デコードコア回路4でIピクチ
ャまたはPピクチャをデコードし、そのデコード結果を
前方参照領域22aへ転送しているときには、ディスプ
レイへは後方参照領域22bまたはBピクチャ格納領域
に既に格納されているピクチャが出力される。また、デ
コードコア回路4でIピクチャまたはPピクチャをデコ
ードし、そのデコード結果を後方参照領域22bへ転送
しているときには、ディスプレイへは前方参照領域22
aまたはBピクチャ格納領域に既に格納されているピク
チャが出力される。そのため、デコードコア回路4でI
ピクチャまたはPピクチャをデコードしているときに
は、Bピクチャの場合のような問題は起こらない。
【0063】従って、ビットバッファ2がアンダーフロ
ーを起こしても、伝達メディアから新たなビデオストリ
ームが転送されてきてビットバッファ2のアンダーフロ
ーが解除されるまで待てば、IピクチャまたはPピクチ
ャを有効に生かすことができる。つまり、ビットバッフ
ァ2がアンダーフローを起こした時点でデコード途中の
IピクチャまたはPピクチャは、アンダーフローが解除
された後で、残りのデコード処理が引き続き行われる。
その結果、前方参照領域22aまたは後方参照領域22
bは、デコードが完全に終了したIピクチャまたはPピ
クチャを格納することができる。
【0064】尚、上記各実施形態は以下のように変更し
てもよく、その場合でも同様の作用および効果を得るこ
とができる。 (1)第1実施形態と第2実施形態とを併用する。この
場合、両実施形態の効果を兼ね備えることができる。 (2)第1実施形態において、第2の閾値BTH2 および
それに関する動作を省く。この場合は、第1の閾値BTH
1 に関する作用および動作を得ることができる。
【0065】(3)第1および第2実施形態をCPUを
用いたソフトウェア的な処理に置き代える。すなわち、
各回路(3〜6,12)における信号処理をCPUを用
いたソフトウェア的な信号処理に置き代える。ところ
で、本明細書において、発明の構成に係る部材は以下の
ように定義されるものとする。
【0066】(a)ビットバッファ制御手段はオーバー
フロー判定回路5およびピクチャスキップ回路6から構
成される。 (b)外部とは伝達メディアを指し、伝達メディアに
は、LAN(Local AreaNetwork)などの通信メディ
ア、ビデオCDやDVD(Digital Video Disk)および
VTR(Video Tape Recorder)などの蓄積メディア、
地上波放送や衛星放送およびCATV(Community Ante
nna Television)などの放送メディアが含まれる。
【0067】
【発明の効果】再生される動画に生じるコマ落ちを少な
くして見易さを向上させることが可能なMPEGビデオ
デコーダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のブロック回路図。
【図2】第1実施形態の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図3】第2実施形態のブロック回路図。
【図4】第2実施形態の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図5】従来例のブロック回路図。
【図6】従来例を説明するためのグラフ。
【符号の説明】
2…ビットバッファ 3…ピクチャヘッダ検出回路 4…MPEGビデオデコードコア回路 5…オーバーフロー判定回路 6…ピクチャスキップ回路 12…アンダーフロー制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から転送されてくるビデオストリー
    ムを蓄積し、そのビデオストリームが1ピクチャ分ずつ
    読み出されるビットバッファと、 各ピクチャをMPEGビデオパートに準拠してデコード
    することでビデオ出力を生成するMPEGビデオデコー
    ドコア回路と、 前記ビットバッファがアンダーフローしているかどうか
    を検出するアンダーフロー制御回路とを備え、 前記アンダーフロー制御回路は、前記ビットバッファが
    アンダーフローを起こした場合、前記ビットバッファか
    らのピクチャの読み出しを停止させ、そのときに処理し
    ているピクチャではなく、それ以前に前記ビットバッフ
    ァから読み出されたピクチャのデコード結果であるビデ
    オ出力を前記MPEGビデオデコードコア回路から引き
    続き出力させると共に、前記MPEGビデオデコードコ
    ア回路においてBピクチャをデコード処理している途中
    であれば、そのBピクチャをスキップさせることを特徴
    としたMPEGビデオデコーダ。
  2. 【請求項2】 外部から転送されてくるビデオストリー
    ムを蓄積し、そのビデオストリームが1ピクチャ分ずつ
    読み出されるビットバッファと、 各ピクチャをMPEGビデオパートに準拠してデコード
    することでビデオ出力を生成するMPEGビデオデコー
    ドコア回路と、 前記ビットバッファがアンダーフローしているかどうか
    を検出するアンダーフロー制御回路とを備え、 前記アンダーフロー制御回路は、前記ビットバッファが
    アンダーフローを起こした場合、前記ビットバッファか
    らのピクチャの読み出しを停止させ、そのときに処理し
    ているピクチャではなく、それ以前に前記ビットバッフ
    ァから読み出されたピクチャのデコード結果であるビデ
    オ出力を前記MPEGビデオデコードコア回路から引き
    続き出力させると共に、前記MPEGビデオデコードコ
    ア回路においてIピクチャまたはPピクチャをデコード
    処理している途中であれば、前記ビットバッファのアン
    ダーフローが解除されるまで待った後で、残りのデコー
    ド処理を続行させることを特徴としたMPEGビデオデ
    コーダ。
  3. 【請求項3】 外部から転送されてくるビデオストリー
    ムを蓄積し、そのビデオストリームが1ピクチャ分ずつ
    読み出されるビットバッファと、 各ピクチャをMPEGビデオパートに準拠してデコード
    することでビデオ出力を生成するMPEGビデオデコー
    ドコア回路と、 前記ビットバッファの占有量と第3の閾値とを比較する
    アンダーフロー制御回路とを備え、 前記第3の閾値はビットレート(bit rate)にディレイ
    (vbv delay )を乗じた値に設定されると共に、前記デ
    ィレイはピクチャの先頭に付くピクチャヘッダで規定さ
    れ、 前記アンダーフロー制御回路は、前記ビットバッファの
    占有量が第3の閾値を下回った場合、前記ビットバッフ
    ァからのピクチャの読み出しを停止させ、そのときに処
    理しているピクチャではなく、それ以前に前記ビットバ
    ッファから読み出されたピクチャのデコード結果である
    ビデオ出力を前記MPEGビデオデコードコア回路から
    引き続き出力させることを特徴としたMPEGビデオデ
    コーダ。
  4. 【請求項4】 外部から転送されてくるビデオストリー
    ムを蓄積し、そのビデオストリームが1ピクチャ分ずつ
    読み出されるビットバッファと、 各ピクチャをMPEGビデオパートに準拠してデコード
    することでビデオ出力を生成するMPEGビデオデコー
    ドコア回路と、 前記ビットバッファの占有量と第3の閾値とを比較する
    と共に、前記ビットバッファがアンダーフローしている
    かどうかを検出するアンダーフロー制御回路とを備え、 前記第3の閾値はビットレート(bit rate)にディレイ
    (vbv delay )を乗じた値に設定されると共に、前記デ
    ィレイはピクチャの先頭に付くピクチャヘッダで規定さ
    れ、 前記アンダーフロー制御回路は、前記ビットバッファの
    占有量が第3の閾値を下回るかまたは前記ビットバッフ
    ァがアンダーフローを起こした場合、前記ビットバッフ
    ァからのピクチャの読み出しを停止させ、そのときに処
    理しているピクチャではなく、それ以前に前記ビットバ
    ッファから読み出されたピクチャのデコード結果である
    ビデオ出力を前記MPEGビデオデコードコア回路から
    引き続き出力させることを特徴としたMPEGビデオデ
    コーダ。
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