JP2001161354A - 培養白血球より成分を取り出す方法 - Google Patents

培養白血球より成分を取り出す方法

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JP2001161354A JP35051899A JP35051899A JP2001161354A JP 2001161354 A JP2001161354 A JP 2001161354A JP 35051899 A JP35051899 A JP 35051899A JP 35051899 A JP35051899 A JP 35051899A JP 2001161354 A JP2001161354 A JP 2001161354A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白血球成分の作用効果を知るために、白血球
および/あるいは培養白血球から白血球成分を生体に近
い状態で分離、採取するための方法を提供すること。 【解決の手段】(A)血液より採取した白血球および/
あるいは培養白血球に対して物理的な手法により細胞膜
を壊す第一工程と、(B)上記第一工程によって細胞膜
を壊した白血球成分を含む液体を遠心沈殿法、あるいは
電気泳動法によって白血球成分を分離し、採取する工程
とを有する方法を提供する。分離、採取した白血球成分
は、順次、様々な病気の患者から採取した血液の赤血球
を上層、中間層、下層に分離した血液層を作り、それぞ
れ培養して、各培養血液の変化を位相差顕微鏡で経時観
察する(1)。同様にして上層、中間層、下層に分離し
た血液層に白血球より分離、採取した成分を加えて培養
し、赤血球の変化を位相差顕微鏡で経時観察する
(2)。この(1)と(2)の工程を通じて、患者の血
液サンプルに起きた変化から肝臓疾患、腎臓疾患、各種
癌に対する白血球成分の治療効果を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血液中の白血球の細
胞膜を壊し白血球成分を取り出す方法に関する。
【0002】
【従来の技術】血液中の赤血球は酸素および二酸化炭素
の急速かつ大量運搬を主任務とし、白血球は細菌の貪食
作用を有するというのが従来より一般的に信じられてい
ることである。ところが、細菌が多量に存在する場であ
る炎症部に赤血球も集合し、何らかの作用を炎症箇所で
行っていると考えられる。また、赤血球と白血球の炎症
箇所での相互作用については充分研究されていないのが
現状である。本発明者は先に出願した「赤血球の分画
法」特願平8−215552を用いて赤血球を3層に分
画し、それぞれの層に含まれる赤血球と細菌との作用を
観察した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記出願の「赤血球の
分画法」により得た上層、中間層、下層の赤血球は、そ
れぞれ液体培地中に添加し、さらに細菌を接種して生き
た赤血球の細菌に対する作用を観察した。上層中に含ま
れている赤血球は細菌に対して攻撃し、細菌は増殖する
ことがなかった。この上層には白血球も含まれている
が、白血球は細菌に対する貪食作用(phagocyt
osis)は全く見られなかった。中間層に含まれる赤
血球は攻撃作用は示さないが、細菌の増殖は抑制され
た。この中間層にも少量の白血球が存在するが、細菌に
対して何ら作用しないことが観察された。下層に含まれ
る赤血球は攻撃作用もなく、細菌は増殖した。下層には
白血球は見られなかった。
【0004】炎症があると、血液中の白血球数が増加し
たり炎症部分で白血球が巨大化するので、この現象から
白血球が細菌を貪食すると考えられていた。上記出願の
「赤血球の分画法」に記載のように、生きた赤血球と白
血球の細菌に対する活動と変化を観察すると、白血球だ
けが細菌を攻撃するという従来の考え方は正しいとは言
えない。
【0005】従来、赤血球は均一の血球成分と考えられ
ており、一方、白血球は核と細胞質を備えた真の細胞で
あり、形態的、機能的に異なったいくつかの細胞種の集
合体とされている。形態および染色性から好中球、好酸
球、好塩基球、リンパ球、単球の5種に分類されている
(東京化学同人、「生化学辞典」より)。このように、
従来からの血液研究における血球の検査は、ガラス板の
上に一滴たらした血液を、他のガラス板の端で薄く一層
に伸ばし、この血液が乾燥した後に各種染色剤で染め、
顕微鏡で観察する方法が採用されている。ところが、こ
の方法には次のごとく欠点がある。(1)乾燥させるた
め、細胞を一種のミイラ化してしまう。従って血球のご
とく敏感で柔らかく、変化し易い細胞を観察するには適
切な方法といえない。(2)染色法では、染まらない成
分は全く観察できない。染色性の悪い部分が無視され、
逆に染色され易い部分が濃く染まり、繊細な変化が観察
できない。(3)生物の研究では、その始めから終わり
まで、できる限り長期に観察して時間と共に変化する状
態を把握しないと本当の事は分からない。
【0006】従来、ファイコール・コンレー法でリンパ
球は分離採取可能であり、リンパ球を中心とした免疫シ
ステムの研究は種々行われている。本発明は健常者のリ
ンパ球をリウマチ患者に投与しても効果が弱く、一方、
白血球全体を培養したものを同じように加えると著しい
効果があるのを見い出し、臨床的にも培養白血球による
リウマチ疾患の改善効果を確認し多くの学会(例えば、
1981年のパリで開催された国際リウマチ学会)で発
表した。
【0007】細胞が古くなり壊れた時、小さく、かつ水
溶性の物質になって血中を流れて、肝臓や腎臓に運ばれ
ると考えられている。肝臓や腎臓が最終的な老廃物処理
機能を有するとしても、その前段階である細胞の分解や
水溶化のプロセスは解明されていない。本発明者は「赤
血球の分画法」で得た赤血球の3層液の下層液(白血球
を含まない血球群)を使用して白血球の老廃物排泄作用
についての観察を行った。すなわち、下層液に同じ血液
型の冷凍白血球や活きた白血球を加えて培養した。その
結果、白血球を加えなかった時に比べ、血球細胞が細分
化され、かつ水溶化されていることが観察された。ま
た、活きている白血球より冷凍保存した白血球を加えた
時の方が効果は顕著であった。この事は次の2つの機能
を示している。すなわち、白血球が死滅した赤血球を老
廃物として処理する機能を持っている。また、冷凍保存
した白血球の方が効果があるということは、白血球の細
胞を壊して得られる白血球内の成分が何らかの作用を行
うと推定された。
【0008】既に説明したように、健康な人から採取、
培養した白血球がリウマチなど、ある種の疾患に対して
効果があることは臨床試験で観察されたが、現実に治療
ということになると培養血液の様々な検査(例えばAI
DSウィルスの有無)が必要であり、また無菌培養の手
間や設備のために治療費用が非常に高いものとなる。現
在の試験治療における例では、4週に1回の割合で培養
白血球投与を行い、6回を1クールとし、最低4クール
行うのが望ましい。1回あたりの費用は約5万円かか
り、4クール行うと約120万円が必要になる。これは
経済的な負担として、かなり大きなものであり、現段階
における治療の中心は副作用の大きいステロイド剤や一
時的な鎮痛効果しかない消炎鎮痛剤の投与で対応してい
る。
【0009】以上の観察から分かった事柄を基に、白血
球内の成分と赤血球との相互作用、および細菌に対する
作用、また白血球および白血球成分の細胞老廃物処理作
用などを解明できれば、その成分を抽出あるいは合成し
て、抗生物質やステロイド剤のような強い副作用がな
く、低価格で治療上有効な(例えば、癌、肝疾患、腎疾
患を治し、肝臓移植や腎臓移植を激減すると予測でき
る)薬剤を得ることが可能となる。
【0010】以上に鑑み、本発明では白血球成分の作用
効果を知るために、培養白血球から白血球成分を生体に
近い状態で分離、採取するための方法を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決する手段】上記課題を解決するため、本発
明では(A)血液より採取した白血球に対して物理的な
手法により細胞膜を壊す第一工程と、(B)上記第一工
程によって細胞膜を壊した白血球成分を含む液体を遠心
沈殿法、あるいは電気泳動法によって白血球成分を分離
し、採取する工程とを有する方法を提供する。
【0012】この方法により分離、採取した白血球成分
は、順次、様々な病気の患者から採取した血液サンプル
を用いて、次のように治療効果を確認することができ
る。すなわち、(1)患者から5〜10mlの血液を採
取し、赤血球の分画法を用いて上層、中間層、下層に分
離した血液層を作り、それぞれ培養して、各培養血液の
変化を位相差顕微鏡で経時観察する。この観察結果は治
療の効果を判定するための基準とする。(2)同様にし
て上層、中間層、下層に分離した血液層に白血球より分
離、採取した成分を加えて培養し、赤血球の変化を位相
差顕微鏡で経時観察する。この(1)と(2)の作業を
通じて、患者の血液サンプルに起きた変化から肝臓疾
患、腎臓疾患、各種癌に対する治療効果を判定する。
【0013】上記(A)の白血球細胞膜を壊す第一工程
で使用する物理的手法とは、(a)1MHz〜50MH
zの超音波を白血球を含む液に照射して、振動により細
胞膜を破壊する手法、(b)10〜100mW、50/
cm2でレーザを同一箇所に数秒から数分(3分前後)照
射して細胞膜を破壊する手法、(c)浸透圧を変化させ
て細胞膜を破壊する手法、(d)−5℃から絶対零度ま
で冷凍し、常温解凍することにより細胞膜を破壊する手
法、(e)採取した白血球を減圧装置の中に置いて、急
激に減圧することにより細胞膜を破壊する手法の、どれ
か一つである。
【0014】上記(B)の白血球成分を分離する第二工
程は、上記(A)の第一工程で白血球の細胞膜を壊され
た白血球を有する液体を充分に撹拌し、次に遠心沈殿を
行い、遠心沈殿後にできた分離層ごとに採取する。ある
いは、上記(A)の工程で白血球の細胞膜を壊された白
血球を有する液体を電気泳動法で泳動させて分離した各
部分の成分を採取する。
【0015】上記(A)の第一工程で使用する白血球は
様々な検査の結果、健康と判断された人の血液の白血球
を培養したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は健康な人の血液から得た
白血球を培養し、白血球成分を分離、採取するものであ
り、病気の患者から採取した血液に分離、採取した白血
球成分を加えた時の効果を観察、判定する望ましい実施
例について説明する。
【0017】初めに、従来より行われている方法により
白血球を取り出し、その培養を行う。健康な人(現段階
で実施可能なあらゆる健康診断および血液検査の結果、
異常なしと判断された人)の血液200mlをデキスト
ラン70液の300ml中に加え、充分混ぜ合わせる。
室温25℃以上で1時間、あるいは室温25〜20℃の
場合は1時間20分程度放置する。次に表層に集まって
来た白血球と赤血球の一部を含む液を採取し、1000
回転/分で遠心沈殿を行う。上澄液を捨て、低張液を加
え30秒後に高張液を加える。この操作によって白色チ
ーズ様白血球を得る。ただし、1回でうまくいかない時
は、低張液と高張液の操作を繰り返す。この液を再び1
000回転/分で遠心し、上澄み液を排除し、RPMI
−1640に5%FCS(牛胎児血清)5%を加え、培
養器(37℃、5%CO2 インキュベータ)で48時
間培養する。
【0018】48時間培養後の白血球を位相差顕微鏡
(ニコンTMS−F MFA20100)で観察する
と、形状から5つのグループに大別できる。添付の図1
に示した写真のような、カーニバル状セル(++++
〜V)、ノーチェンジ状セル(++〜+++)、バ
ルーン状セル(++〜+++)、キャタピラ状セル
(++〜+++)、アメーバ状セル(+)である。こ
のグループの名称は形状的な特徴から、発明者がつけた
ものであり、数の多い順に示してある。
【0019】この48時間培養した白血球培養液を遠心
(1000/分)し、上澄み液を捨て、フィジオゾール
3号を20〜50ml用いて洗浄と遠心を2回行う。こ
うして得た培養白血球にフィジオゾール3号を100〜
200ml加えて5℃以下に保存する。これをサンプル
Aとする。発明者が行っている関節リウマチ患者への培
養白血球の投与治療では、この5℃以下に保存した培養
白血球を24時間以内に経静脈的な注入により行ってい
る。
【0020】ここでは培養白血球が治療上の効果を有す
ることを示すための方法を例示する。すなわち、赤血球
の分画法により分けた3層の血液サンプルに細菌を加え
たものを観察し、さらに、上記方法で得た培養白血球を
加えて変化を観察する。初めに、健康人より採取した血
液10mlを7%デキストラン(Dextran)生理
食塩水15mlに加え、充分に混和させる。次に、これ
を20から25℃の室温下で60から75分間放置する
と上層、中間層、下層の各赤血球サンプルに分かれる。
それぞれの層から血液サンプルをピペットで採取し、4
から6滴を3mlの液体培地RPMI−1640の入っ
ているフラスコ(Costar社製)に入れる。ここま
でを赤血球の分画法による3層の血液サンプル(サンプ
ルB)とする。このフラスコ内の培養血液に緑膿菌(シ
ュードモナス菌:pseudomonas sp.)を
加えて、5%炭酸ガス・インキュウベータで37℃に保
ち培養する。
【0021】細菌を加えた直後、および24時間後の各
血液サンプルを位相差顕微鏡により観察した結果を図2
に示す。写真1と2は赤血球の分画法による上層赤血球
サンプルである。Tは上層(Top Layer)を意
味する。写真3と4は中間層(Middle Laye
r)の赤血球サンプルであり、写真5と6は下層(Bo
ttom Layer)赤血球サンプルである。上層と
中間層は白血球を含んでおり、細菌の増加をある程度抑
制する。下層は細菌の増加を抑制することはない。
【0022】次に、上記赤血球の分画法により得た3層
の血液サンプル(サンプルB)に、緑膿菌と培養白血球
(サンプルA)を加え、直後と39時間後の変化を位相
差顕微鏡により観察した結果を図3に示す。写真1と2
は上層赤血球サンプルであり、写真3と4は中間層の赤
血球サンプルである。写真5と6は下層赤血球サンプル
であり、培養白血球を加えると細菌の増殖はわずかに抑
制された。写真7から12までは、培養白血球の代わり
に抗生物質を加えた結果を示す。上層と中間層の赤血球
サンプル(写真7から10)では、細菌の増殖抑制力は
強化されるが、時間とともに抑制力が劣化する。下層赤
血球サンプルでは抗生物質を加えても細菌の抑制効果は
見られない。この現象は、従来のMIC説(最少血中有
効濃度説)では説明できません。従来の説はin vi
troであるシャーレ(皿)の実験結果を基にしてお
り、in vivo、すなわち生体内での抗生物質の作
用を説明することはできなかった事を示してます。
【0023】以上のように培養白血球を加えると、赤血
球は細菌の増殖を抑制する効果を増大させ、その能力は
抗生物質と同程度、あるいはそれ以上である。特に、時
間がたつに従って、その能力は逆転する。抗生物質の副
作用は周知の事実であり、細菌が抗生物質に対する抵抗
力をつけることも知られている。白血球そのものは本
来、人体に存在するものであり、自然治癒力を制御する
存在と考えられる。本実施例では細菌の一種に対する培
養白血球の増殖抑制力の増強効果、すなわち治療効果を
有する例を示したが、同様のプロセスにより様々なウィ
ルス性疾患、癌、肝炎、腎炎等の患者から採取した血液
に培養白血球を加えて治療効果を判定することが可能で
ある。C型肝炎、透析の患者の例では、患者本人の白血
球を加えると赤血球は4,5日で変質するが、健康な白
血球を加えると赤血球の変性、変質が抑制される事を示
した。健康な人から採取した培養白血球を加えた結果、
細菌の増加抑制力は非常に強化され、同様の結果は癌、
リウマチ患者でも見られた。
【0024】上記したように、発明者は48時間培養後
の白血球を位相差顕微鏡で観察し、形状から5つのグル
ープに大別した(図1)。培養白血球を用いた治療は、
この5つのグループ全部を含むが、白血球の成分の中で
も、特にこうした細菌やウィルスの増殖抑制能力を有す
るものを特定できれば、その成分を化学的に合成した
り、抽出して、現在使用されている抗生物質以上の有効
な薬剤を得ることができる。本発明の目的は、こうした
白血球成分を分離、採取する方法を実現することであ
る。
【0025】次に、本発明による白血球成分の分離、採
取方法の望ましい実施例について説明する。白血球の培
養は上記のように従来方法により行う。白血球は培養
後、−5℃から−72℃の範囲、通常−20℃で冷凍
し、10日間ほど冷凍状態を維持する。その後、1〜3
時間で常温にて解凍する。この解凍した液体を充分に撹
拌し、次に通常5〜50回転/分の低速から800回転
/分の高速回転で遠心沈殿を行い、遠心沈殿後にできた
分離層ごとに採取する。あるいは、解凍後の液体を電気
泳動法で泳動させて分離する。その結果得た各部分の成
分を採取する。
【0026】こうして採取した白血球の成分は、前記し
た培養白血球の治療効果判定プロセスに従い、疾病への
作用、老廃物処理作用などを観察する。疾病への作用と
は、白血球成分を加えることにより赤血球が細菌やビー
ルスの増殖を抑制し、活動を停止させるという自然治癒
能力を健常者のレベルに戻す作用である。ここでいう疾
病とは、例えば各種癌、肝炎、腎臓炎、関節リウマチ、
各種の炎症性疾患、リケッチやウィルス等の感染疾患、
AIDSなどである。これら疾病の患者から採取した赤
血球サンプルに本発明により分離、採取した白血球成分
を順次加えて、赤血球の機能が顕著になるものを特定す
る。また、成分どうしの相乗効果も考えられるので、成
分を組み合わせることにより治療効果を向上させること
も可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の白血球よ
り成分を取り出す方法により、白血球の細胞膜を壊し、
白血球成分を分離、採取することができ、この分離、採
取した成分を順番に赤血球サンプルに加え、治療効果判
定プロセスに従って様々な細菌や疾患に対する効果の優
劣などを観察して、抗生物質と同等、あるいはそれ以上
の細菌増殖抑制能力の著しい成分を特定することが可能
となる。また、C型肝炎、自己免疫性肝炎、腎疾患など
では、白血球と赤血球の相互関係が壊れ、白血球が赤血
球の変性を起こしている。その為に、白血球又は白血球
成分が老化して死んだ細胞を分解し、水溶性の小さな物
質に変える作用が弱くなって、うまく分解されない。こ
のように組織の老廃物の蓄積による機能低下により発症
すると考えられている。本発明の方法により分離、採取
した白血球成分が寿命のつきた古い赤血球や肝臓、腎臓
の細胞を水溶性の微細な物質に分解することが観察でき
れば、その白血球成分をこうした疾病の治療に利用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】48時間培養後の白血球を位相差顕微鏡で観察
した写真。
【図2】細菌を加えた直後、および24時間後の赤血球
の分画法により分離した血液サンプルを位相差顕微鏡に
より観察した写真。
【図3】赤血球の分画法により得た3層の血液サンプル
に、緑膿菌と培養白血球を加えた直後と39時間後の変
化を位相差顕微鏡により観察した写真。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)血液より採取した白血球に対して
    (a)1MHz〜50MHzの超音波を白血球を含む液
    に照射して、振動により細胞膜を破壊する手法、(b)
    10〜100mW、50/cm2でレーザを同一箇所に数
    秒から数分(3分前後)照射して細胞膜を破壊する手
    法、(c)浸透圧を変化させて細胞膜を破壊する手法、
    (d)−5℃から絶対零度まで冷凍し、常温解凍するこ
    とにより細胞膜を破壊する手法、(e)採取した白血球
    を減圧装置の中に置いて、急激に減圧することにより細
    胞膜を破壊する手法、より選択した物理的な手法により
    細胞膜を壊す第一工程と、(B)上記第一工程(A)に
    よって細胞膜を壊した白血球成分を含む液体から白血球
    成分を分離、採取する第二工程とを有することを特徴と
    する、白血球より成分を取り出す方法。
  2. 【請求項2】上記(B)の白血球成分を分離、採取する
    第二工程は、上記(A)の第一工程で白血球の細胞膜を
    壊された白血球を有する液体を充分に撹拌し、次に遠心
    沈殿を行い、遠心沈殿後にできた分離層ごとに採取し各
    部分の成分を採取することからなる請求項2に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】上記(B)の白血球成分を分離、採取する
    第二工程は、上記(A)の第一工程で白血球の細胞膜を
    壊された白血球を有する液体を電気泳動法により泳動さ
    せて分離、採取することからなる請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】上記(A)の白血球は培養白血球であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の方法。
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