JP2001155159A - 微小物体計数装置 - Google Patents

微小物体計数装置

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JP2001155159A
JP2001155159A JP33924599A JP33924599A JP2001155159A JP 2001155159 A JP2001155159 A JP 2001155159A JP 33924599 A JP33924599 A JP 33924599A JP 33924599 A JP33924599 A JP 33924599A JP 2001155159 A JP2001155159 A JP 2001155159A
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Yoshiaki Ajioka
義明 味岡
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ECCHANDESU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微小物体を撮影した動画像から微小物体の数
を数え、及び移動率を計算する。 【構成】 図1に示すように、微小物体計数装置1は微
小物体撮影部2、全微小物体数表示器3、微小物体移動
率表示器4、電源ボタン部5、計数開始ボタン部6、及
びスピーカー部7を有している。また図2に示すよう
に、微小物体計数装置1は内部にコンピュータシステム
8を持ち、撮像素子23、全微小物体数表示器3、微小
物体移動率表示器4、電源ボタン51、計数開始ボタン
61、スピーカー71、及びバッテリー9と電線で接続
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、画像中の移動微
小物体及び全微小物体の位置及び大きさを検出して微小
物体の数を数え、及び微小物体の移動率を計算する微小
物体計数装置に関し、詳しくは、ビデオカメラなどで撮
影された二値画像、濃淡画像、三原色波長、可視光波
長、赤外線波長、紫外線波長、その他全ての電磁波のう
ち任意の帯域から構成される動画像中の移動微小物体及
び全微小物体のエッジ情報から、移動微小物体及び全微
小物体の位置及び大きさを検出して微小物体の数を数
え、及び微小物体の移動率を計算するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、微生物、細胞及び結晶など直
径10ミリメートル以下の微小物体の数を数えるための
装置が多数開発されてきた。これらの装置は微小物体の
数を数えるために、微小物体の映像を顕微鏡で拡大し、
この映像を電荷結合素子(CCD)カメラ、赤外線カメ
ラ及びX線カメラなどで撮影して画像を生成し、この画
像から微小物体を検出し、微小物体の種類を分類する。
顕微鏡の構造は一般には正立であるが、倒立したものも
ある(例えば特許第2712590号参照)。画像から
微小物体を検出して分類するため主な方法として、微小
物体の色を検知する方法、微小物体の一部又は全部を染
色する方法(例えば特許第2680931号参照)、光
学フィルターなど光学的な処理を介して、微小物体の色
を背景や他の種類の微小物体の色と異なるようする方法
(例えば特表平11−500648参照)、及び微小物
体の大きさ及び形を解析する方法(例えば特開平6−3
11967及び特開平9−196914参照)が挙げら
れる。微小物体の色を検知するためには、元々その微小
物体が適当な色彩を帯びている必要がある。したがって
赤血球ならば、計数方法は赤色を検知することで赤血球
の数を数えることができるが、アメーバーや精子のよう
に透明に近い細胞であれば、その細胞の色を検知するこ
とは困難となる。そこで微小物体の一部又は全部を染色
する方法が考えられるが、微小物体の一部又は全部を染
色するためには、染色法の知識が必要であったり、また
薬品の使用に慣れることが必要である。染色体を紫色に
染色する方法としてゴルジ染色法が一般的であるが、こ
の場合には計数方法が染色体を検知することになるの
で、計数方法が正確に微小物体の数を数えるためには1
つの細胞に含まれる複数の染色体を1つにまとめる必要
がある。そのため、この計数方法を用いた計数装置は多
量の計算量若しくはハードウェア量を必要とする。一方
で、光学フィルターなど光学的な処理を介して、微小物
体の色を背景や他の種類の微小物体の色と異なるようす
る方法が考えられる。しかしながら赤外線波長、紫外線
波長及び特定の可視光波長に反応する光学フィルター
か、若しくは光が微小物体を通過することにより生じる
光の干渉を検知する光学フィルターを用いた場合、この
計数方法を用いた計数装置は複雑で高額なものになって
しまう。そこで最後に、微小物体の大きさ及び形を解析
する方法が考えられる。この計数方法は特別な前処理や
機材を必要としない。しかしながら実際にこの計数方法
が正常に機能するためには、微小物体の正確で高品質な
画像を必要としたり、多量な画像データの複雑な計算を
高速に行うことができるコンピュータシステムが必要と
なる。特に計算量が必要となる処理は、画像中の微小物
体の領域を背景や他の微小物体の領域と区別する処理
と、この微小物体の領域を1点に縮退する処理である。
事前に微小物体の大きさ及び形が特定可能な場合には、
ハフ変換など用いることにより、画像中の微小物体の領
域を背景や他の微小物体の領域と区別して1点に縮退す
ることは可能である。しかしながらハフ変換は大域処理
であるため、本来多量の計算量が必要である。その上多
数の微小物体が不特定の位置に存在する際には、膨大な
位置探索処理を実行しなければならない。フーリエ変換
やアフィン変換など大域処理を行う他の方法も同様であ
る。ましてアメーバや白血球のように細胞の大きさ及び
形が時々刻々変化したり、精子のように動き回ったり形
を記述することが困難な場合には、コンピュータシステ
ムは膨大な計算量を高速に処理しなければならなくな
る。したがってこの計数方法を用いた計数装置も高額と
なってしまう。
【0003】さて微小物体の大きさ及び形を解析する方
法を用いた計数装置は、高額のために医療機関や研究機
関など限られた場所でしか用いられてこなかった。しか
しながら実際には医療現場以外にも微小物体を分類した
り数を数える必要のない用途が多数存在する。例えば、
屋内に生息するダニや蚤などの微生物を数えたり、海水
や池の水に生息するミジンコやゾウリムシなどの微生物
を数えたり、シャーレの中の大腸菌の数を数えたり、成
長する結晶の数を数えるような場合である。前記計数装
置が高額であるために、このような作業において、人間
が顕微鏡で微小物体を数えているのが実情である。した
がって作業時間も長くなり、必然的に計数結果も正確で
なくなってしまう。この他に、特にダイオキシンの問題
が顕在してから、人間の精子の数だけでなく活動率、つ
まり移動している精子の割合も重要になってきている。
そこで微小物体の大きさ及び形を解析する方法を用いた
計数装置には、単に安価に微小物体の数を数えるだけで
なく、移動している微小物体と静止している微小物体を
区別することも求められている。
【0004】これらのことを考慮すると、微小物体の大
きさ及び形を解析する方法が微小物体の色や撮影環境に
影響されないために微小物体のエッジ情報を用いること
ができる。なおエッジ情報はエッジがある(1)かエッ
ジがない(0)で表される。また微小物体の大きさ及び
形を解析する方法が微小物体を低解像度で撮影した画像
から近傍処理によって移動している微小物体と静止して
いる微小物体を区別し、さらに各々の微小物体の数を数
えることができれば、コンピュータシステムが必要とす
る計算量を低く抑えることができるので、特別な前処理
を必要としない安価で小型な計数装置を製造できると期
待される。このような画像処理に適した装置として本発
明者が開発した視覚装置がある(特願平11−2536
34参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、請求項記載の
本発明は、卓上サイズの装置で、CCD、フォトダイオ
ード及び赤外線撮像素子などの撮像素子を用いて移動微
小物体及び静止微小物体を撮影し、画像中の移動微小物
体及び静止微小物体のエッジ情報を用いて個々の微小物
体の位置及び大きさを検出することにより、移動微小物
体の数及び全微小物体の数を数え、全微小物体の数及び
移動率(全微小物体に対する移動微小物体の割合)を表
示することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、直径
10ミリメートル以下の微小物体の数を数え、及び前記
微小物体の移動率を計算する微小物体計数装置であっ
て、対物レンズ、接眼レンズ、撮像素子及び鏡筒を用い
て前記微小物体を撮影する手段と、1〜10個の第一の
7セグメント表示器を用いて前記微小物体の全部の数を
表示する手段と、1〜10個の第二の7セグメント表示
器を用いて前記微小物体のうち移動しているものの割合
を表示する手段と、第一のボタンを用いて電力の供給を
制御する手段と、第二のボタンを用いて前記微小物体の
計数を制御する手段と、スピーカーを用いて前記微小物
体の前記計数の終了を知らせる手段と、コンピュータシ
ステムを用いて前記微小物体の前記数を数え、及び前記
微小物体の前記移動率を計算する画像処理を実行する手
段と、バッテリーを用いて前記撮像素子、前記第一の7
セグメント表示器、前記第二の7セグメント表示器及び
前記コンピュータシステムに前記電力を供給する手段
と、を有する微小物体計数装置である。本発明は微生
物、細胞及び結晶などの前記微小物体の映像を前記対物
レンズ及び前記接眼レンズを用いて拡大し、電荷結合素
子(CCD)やフォトダイオードのような前記撮像素子
を用いて生成した画像に対して近傍処理からなる画像処
理をコンピュータシステムにおいて実行することで、前
記微小物体の前記数を数え、前記微小物体の前記移動率
を計算し、全微小物体表示部で前記数を表示し、及び移
動微小物体表示部で前記移動率を表示する。また本発明
は前記スピーカーを利用することで、前記微小物体の前
記数の計数、及び前記微小物体の前記移動率の計算が終
了したことを利用者に知らせることができる。したがっ
て本発明は卓上サイズで前記微小物体計数装置を実現す
ることができ、前記微小物体の前記計数に関する諸問題
が好適に解決される。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載の微小物
体計数装置に対して、前記対物レンズ、前記接眼レンズ
及び前記撮像素子の配置を前記鏡筒で固定した、前記微
小物体を撮影する前記手段の上部に、前記微小物体を乗
せたプレパラートを乗せることにより、前記プレパラー
トを通して太陽光及び照明光を入射する微小物体計数装
置である。本発明は、製造段階で前記対物レンズ、前記
接眼レンズ及び前記撮像素子の配置を調整しておくこと
により、前記微小物体を乗せた前記プレパラートを交換
するだけで前記撮像素子が前記微小物体を撮影すること
ができる。また前記微小物体が前記対物レンズの上にあ
るので、前記微小物体の上方から前記太陽光及び前記照
明光を照射することができる。
【0008】請求項3の発明は、請求項1記載の微小物
体計数装置に対して、前記撮像素子として赤外線受光素
子、紫外線受光素子又は電磁波受光素子を用いた微小物
体計数装置である。前記微小物体が背景と区別できない
ほど透明か、もしくは前記微小物体を溶かしている溶液
が濁っているなど、前記CCD及び前記フォトダイオー
ドのような前記撮像素子で前記微小物体を撮影すること
が困難な場合、前記撮像素子の代りに赤外線に反応する
前記赤外線受光素子、紫外線に反応する前記紫外線受光
素子、又は特定の電磁波に反応する前記電磁波受光素子
を用いることにより、本発明は前記微小物体を数えるこ
とができる。
【0009】請求項4の発明は、請求項1記載の微小物
体計数装置に対して、前記7セグメント表示器の代りに
液晶表示器又はLEDアレイ表示器を用いた微小物体計
数装置である。前記7セグメント表示器では表示できる
文字及び記号の種類及び数が限られるが、前記液晶表示
器又は前記LEDアレイ表示器は表示できる前記文字及
び前記記号の前記種類及び前記数を増やすことができ
る。したがって本発明は、前記微小物体の前記数の計
数、及び前記微小物体の前記移動率の計算が終わるまで
の時間を表示したり、前記微小物体計数装置の使用手順
を表示することができるようになる。
【0010】請求項5の発明は、動画像中の移動微小物
体に対して生成したエッジ情報を用いて移動微小物体領
域を区分する手段と、移動微小物体領域数を数える手段
と、前記動画像のフレーム画像中の全微小物体に対して
生成した前記エッジ情報を用いて全微小物体領域を区分
する手段と、全微小物体領域数を数える手段と、前記移
動微小物体領域数と前記全微小物体領域数から微小物体
領域移動率を計算する手段と、を特徴とする微小物体計
数装置である。本発明は前記移動微小物体及び前記全微
小物体の形や大きさに依存することなく、高速に前記移
動微小物体領域数及び前記全微小物体領域数を数えるこ
とができる。また色情報の分類などによって前記移動微
小物体領域及び前記全微小物体領域を抽出する場合に比
べて、前記エッジ情報は照明などの影響を受け難く、し
かも透明な前記移動微小物体及び前記全微小物体に対し
ても染色することなく、前記エッジ情報は屈折や反射を
利用することにより生成されるので、前記微小物体計数
装置の応用範囲は広い。したがって前記移動微小物体及
び前記全微小物体の計数に関する諸問題が好適に解決さ
れる。
【0011】請求項6の発明は、動画像のフレーム画像
を取得する手段と、前記フレーム画像をデジタル画像と
して順次記憶する手段と、前記デジタル画像から移動微
小物体粗エッジ情報画像を生成する手段と、前記デジタ
ル画像を用いて前記移動微小物体粗エッジ情報画像を移
動微小物体形成エッジ情報画像に形成する手段と、前記
移動微小物体形成エッジ情報画像によって区分される移
動微小物体領域の位置及び大きさを検出する手段と、移
動微小物体領域数を数える手段と、前記移動微小物体領
域数と全微小物体領域数から微小物体領域移動率を計算
し保持する手段と、前記デジタル画像を振動させる手段
と、振動画像から全微小物体粗エッジ情報画像を生成す
る手段と、前記デジタル画像を用いて前記全微小物体粗
エッジ情報画像を全微小物体形成エッジ情報画像に形成
する手段と、前記全微小物体形成エッジ情報画像によっ
て区分される全微小物体領域の位置及び大きさを検出す
る手段と、前記全微小物体領域数を数える手段と、前記
全微小物体領域数を保持する手段と、を有する微小物体
計数装置である。本発明は前記移動微小物体領域数を数
える部分と前記全微小物体領域数を数える部分との間
で、前記デジタル画像から前記移動微小物体粗エッジ情
報画像を生成する前記手段と、前記振動画像から前記全
微小物体粗エッジ情報画像を生成する前記手段と、を共
有することができ、前記デジタル画像を用いて前記移動
微小物体粗エッジ情報画像を前記移動微小物体形成エッ
ジ情報画像に形成する前記手段と、前記デジタル画像を
用いて前記全微小物体粗エッジ情報画像を前記全微小物
体形成エッジ情報画像に形成する前記手段と、を共有す
ることができ、前記移動微小物体形成エッジ情報画像に
よって区分される前記移動微小物体領域の前記位置及び
前記大きさを検出する前記手段と、前記全微小物体形成
エッジ情報画像によって区分される前記全微小物体領域
の前記位置及び前記大きさを検出する前記手段と、を共
有することができ、前記移動微小物体領域数を数える前
記手段と、前記全微小物体領域数を数える前記手段と、
を共有することができ、前記微小物体領域移動率を保持
する前記手段と、前記全微小物体領域数を保持する前記
手段と、を共有することができる。もしハードウェア量
の制約があればこれらの前記手段を共有しても構わな
い。もちろん共有しなければ、それだけ計数時間を短く
することができる。
【0012】請求項7の発明は、動画像中の移動微小物
体に対して生成したエッジ情報を用いて前記動画像の背
景から移動微小物体領域を分離する手段と、移動微小物
体領域数を数える手段と、前記動画像のフレーム画像中
の全微小物体に対して生成した前記エッジ情報を用いて
前記フレーム画像の背景から全微小物体領域を分離する
手段と、全微小物体領域数を数える手段と、前記移動微
小物体領域数と前記全微小物体領域数から微小物体領域
移動率を計算する手段と、を特徴とする微小物体計数装
置である。本発明は前記移動微小物体及び前記全微小物
体の形や大きさに依存することなく、高速に前記移動微
小物体領域数及び前記全微小物体領域数を数えることが
できる。また色情報の分類などによって前記移動微小物
体領域及び前記全微小物体領域を抽出する場合に比べ
て、前記エッジ情報によって前記背景から分離された前
記移動微小物体領域及び前記全微小物体領域は照明など
の影響を受け難く、前記移動微小物体及び前記全微小物
体が重なっていても前記移動微小物体領域及び前記全微
小物体領域は正確に分離される。しかも透明な前記移動
微小物体及び前記全微小物体に対しても染色することな
く、前記エッジ情報は屈折や反射を利用することにより
生成されるので、前記微小物体計数装置の応用範囲は広
い。したがって前記移動微小物体及び前記全微小物体の
計数に関する諸問題が好適に解決される。
【0013】請求項8の発明は、動画像のフレーム画像
を取得する手段と、前記フレーム画像をデジタル画像と
して順次記憶する手段と、前記デジタル画像から移動微
小物体粗エッジ情報画像を生成する手段と、前記デジタ
ル画像を用いて前記移動微小物体粗エッジ情報画像を移
動微小物体形成エッジ情報画像に形成する手段と、前記
移動微小物体形成エッジ情報画像を用いて背景から移動
微小物体領域を分離する手段と、前記移動微小物体領域
の位置及び大きさを検出する手段と、移動微小物体領域
数を数える手段と、前記移動微小物体領域数と全微小物
体領域数から微小物体領域移動率を計算し保持する手段
と、前記デジタル画像を振動させる手段と、振動画像か
ら全微小物体粗エッジ情報画像を生成する手段と、前記
デジタル画像を用いて前記全微小物体粗エッジ情報画像
を全微小物体形成エッジ情報画像に形成する手段と、前
記全微小物体形成エッジ情報画像を用いて前記背景から
全微小物体領域を分離する手段と、前記全微小物体領域
の位置及び大きさを検出する手段と、前記全微小物体領
域数を数える手段と、前記全微小物体領域数を保持する
手段と、を有する微小物体計数装置である。本発明は、
前記移動微小物体領域数を数える部分と前記全微小物体
領域数を数える部分との間で、前記デジタル画像から前
記移動微小物体粗エッジ情報画像を生成する前記手段
と、前記振動画像から前記全微小物体粗エッジ情報画像
を生成する前記手段と、を共有することができ、前記デ
ジタル画像を用いて前記移動微小物体粗エッジ情報画像
を前記移動微小物体形成エッジ情報画像に形成する前記
手段と、前記デジタル画像を用いて前記全微小物体粗エ
ッジ情報画像を前記全微小物体形成エッジ情報画像に形
成する前記手段と、を共有することができ、前記移動微
小物体形成エッジ情報画像を用いて前記背景から前記移
動微小物体領域を分離する前記手段と、前記全微小物体
形成エッジ情報画像を用いて前記背景から前記全微小物
体領域を分離する前記手段と、を共有することができ、
前記移動微小物体領域の前記位置及び前記大きさを検出
する前記手段と、前記移動微小物体領域数を数える前記
手段と、前記全微小物体領域の前記位置及び前記大きさ
を検出する前記手段と、前記全微小物体領域数を数える
前記手段と、を共有することができ、前記移動微小物体
領域数を数える前記手段と、前記全微小物体領域数を数
える前記手段と、を共有することができ、前記微小物体
領域移動率を保持する前記手段と、前記全微小物体領域
数を保持する前記手段と、を共有することができる。も
しハードウェア量の制約があれば、前記微小物体計数装
置はこれらの前記手段を共有しても構わない。もちろん
これらの前記手段を共有しなければ、前記微小物体計数
装置はそれだけ計数時間を短くすることができる。
【0014】請求項9の発明は、直径10ミリメートル
以下の微小物体の数を数え、及び前記微小物体の移動率
を計算する外部コンピュータシステムに前記微小物体の
画像を送信する微小物体計数装置であって、対物レン
ズ、接眼レンズ、撮像素子及び鏡筒を用いて前記微小物
体を撮影する手段と、前記微小物体の前記数を数え、及
び前記微小物体の前記移動率を計算する画像処理を実行
する前記外部コンピュータシステムと通信するための手
段と、を有する微小物体計数装置である。本発明は、請
求項1及び3記載の微小物体計数装置において、パーソ
ナルコンピュータなど前記外部コンピュータシステムで
前記微小物体の前記数を数え、及び前記微小物体の前記
移動率を計算する前記画像処理を実行するようにしたも
のである。つまり前記外部コンピュータシステムと通信
するための手段は請求項1記載の前記微小物体計数装置
における前記コンピュータシステムに比べて簡単とな
り、しかも前記微小物体の前記数を数え、及び前記微小
物体の前記移動率を計算する前記画像処理を実行するソ
フトウェアを容易に更新することができる。また本発明
は前記外部コンピュータシステムの機能を利用すること
により、請求項1記載の微小物体計数装置から、前記微
小物体の全部の前記数を表示する前記手段と、前記微小
物体のうち移動しているものの前記割合を表示する前記
手段と、前記電力の前記供給を制御する前記手段と、前
記微小物体の前記計数を制御する前記手段と、前記微小
物体の前記計数の終了を知らせる前記手段と、前記電力
を供給する前記手段と、を削除することができる。した
がって本発明は前記微小物体計数装置を小型で安価にす
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の微小物体計数装置
1の実施形態を挙げ、図面を参照して説明する。
【0016】微小物体計数装置1は移動微小物体11の
数と全微小物体の数を同時に、しかも個別に数えること
により、移動微小物体11の割合を求めるように動作す
る。図1に示すように、微小物体計数装置1は微小物体
撮影部2、全微小物体数表示器3、微小物体移動率表示
器4、電源ボタン部5、計数開始ボタン部6、及びスピ
ーカー部7を有している。微小物体撮影部2はプレパラ
ート上の微小物体を撮影して画像を生成するためのもの
である。微小物体を乗せたプレパラートを微小物体撮影
部2の上部に乗せることにより、微小物体撮影部2は反
射鏡を用いることなく太陽光又は照明光を入射すること
ができ、また微小物体撮影部2の焦点距離を一定に保つ
ことができる。さらに微小物体撮影部2には防水加工が
施されているので、利用者はプレパラートを取り除くこ
とにより簡単に掃除をすることができる。全微小物体数
表示器3は、微小物体撮影部2によって生成された画像
中の全ての微小物体の数を表示するためのものである。
微小物体移動率表示器4は微小物体撮影部2によって生
成された画像中を移動する微小物体の割合を表示するた
めのものである。電源ボタン部5は利用者が微小物体計
数装置1の電源を制御するためのものである。計数開始
ボタン部6は利用者が微小物体計数装置1の計数の開始
を制御するためのものである。スピーカー部7は微小物
体計数装置1が利用者に計数の終了を知らせるためのも
のである。微小物体を溶かした溶液が溢れて微小物体計
数装置1に溶液が侵入することを防ぐために、全微小物
体数表示器3、微小物体移動率表示器4、電源ボタン部
5、計数開始ボタン部6及びスピーカー部7には防水加
工が施されている。これにより利用者は微小物体計数装
置1を簡単に掃除することができる。微小物体計数装置
1は利用者が持ち運び可能な卓上サイズであり、単体で
動作をすることができる。
【0017】図2に示すように、微小物体計数装置1は
内部にコンピュータシステム8を持ち、微小物体撮影部
2、全微小物体数表示器3、微小物体移動率表示器4、
電源ボタン部5、計数開始ボタン部6、スピーカー部7
及びバッテリー9と電線で接続されている。コンピュー
タシステム8には市販品を用いることができる。微小物
体撮影部2は対物レンズ21、接眼レンズ22、撮像素
子23及び鏡筒24から構成され、対物レンズ21及び
接眼レンズ22の焦点距離に応じて対物レンズ21、接
眼レンズ22及び撮像素子23が適切な間隔で配列され
ている。対物レンズ21と接眼レンズ22を組み合わせ
た倍率が撮影対象となる微小物体の大きさに応じて適切
な値になるように設定する。対物レンズ21及び接眼レ
ンズ22には市販品を用いることができる。また対物レ
ンズ21及び接眼レンズ22が一体となった市販のマイ
クロビデオレンズを用いることもできる。撮像素子23
には市販のCCD撮像素子、市販のフォトダイオード撮
像素子、市販の赤外線撮像素子、市販の紫外線撮像素
子、又は市販の特定帯域用電磁波撮像素子を用いること
ができる。電源ボタン部5及び計数開始ボタン部6は各
々電源ボタン51と計数開始ボタン61から構成され、
電源ボタン51及び計数開始ボタン61には市販のボタ
ン式トグルスイッチを用いることができる。全微小物体
数表示器3及び微小物体移動率表示器4は各々市販の7
セグメント表示器を1〜10個並べたものか、市販の液
晶表示器か、又は市販のLEDアレイ表示器である。バ
ッテリー9には市販の乾電池を用いることもできるし、
市販の充電式バッテリーを用いることもできる。
【0018】利用者が電源ボタン51を押して微小物体
計数装置1を起動した後、利用者が一定の手順に従い採
取した微小物体を微小物体撮影部2に置いて、計数開始
ボタン61を押すと、微小物体計数装置1は微小物体撮
影部2に配置した移動微小物体11及び静止微小物体1
2を撮影する。微小物体計数装置1が全微小物体の数と
移動微小物体11の数を数え終わったとき、スピーカー
71が計数終了を告げる音を鳴らすと同時に、全微小物
体の数と移動微小物体11の割合を各々全微小物体数表
示器3と微小物体移動率表示器4に表示する。
【0019】図3に示すように、微小物体計数装置1は
コンピュータシステム8に実装された移動微小物体計数
部101及び全微小物体計数部102を用いて移動微小
物体11の数と全微小物体の数を数え、移動微小物体1
1の割合を計算する。全微小物体計数部102では、画
像取得手段111が撮像素子23によって撮影されたフ
レーム画像10を特定のフォーマットのデジタル画像2
11に変換した後、画像記憶手段112がこのデジタル
画像211を記憶する。画像振動手段113は、エッジ
情報生成手段114が移動微小物体11のみならず静止
微小物体12のエッジ情報を生成できるようにデジタル
画像211を振動させる。エッジ情報生成手段114が
移動微小物体11及び静止微小物体12のエッジ情報を
生成し、エッジ情報形成手段115が移動微小物体11
及び静止微小物体12のエッジ情報をより的確で明瞭な
エッジ情報に形成する。位置/大きさ検出手段117が
移動微小物体11及び静止微小物体12のエッジ情報を
1画素に縮退し、移動微小物体11及び静止微小物体1
2のエッジ情報がある画素数を求める。このとき縮退し
た画素の値が移動微小物体11及び静止微小物体12の
エッジ情報がある画素数となる。画素計数手段118が
縮退画素の値が一定の範囲にある縮退画素を選別し、選
別した縮退画素の数を数える。画素数保持手段120は
画素計数手段118が数えた画素数を全微小物体数表示
器3が受け取れるように一定期間保持する。これにより
全微小物体計数部102は移動微小物体11と静止微小
物体12の総数を数えることができる。
【0020】移動微小物体計数部101では、画像取得
手段111が撮像素子23によって撮影されたフレーム
画像10を特定のフォーマットのデジタル画像211に
変換した後、画像記憶手段112がこのデジタル画像2
11を記憶する。エッジ情報生成手段114が移動微小
物体11のエッジ情報を生成し、エッジ情報形成手段1
15が移動微小物体11のエッジ情報をより的確で明瞭
なエッジ情報に形成する。位置/大きさ検出手段117
が移動微小物体11のエッジ情報を1画素に縮退し、移
動微小物体11のエッジ情報がある画素数を求める。こ
のとき縮退した画素の値が移動微小物体11のエッジ情
報がある画素数となる。画素計数手段118が縮退画素
の値が一定の範囲にある縮退画素を選別し、選別した縮
退画素の数を数える。画素割合保持手段119は、画素
計数手段118が数えた画素数を全微小物体計数部10
2の画素計数手段118が数えた画素数で割ることによ
り移動微小物体11の割合を計算し、微小物体移動率表
示器4がこの割合を受け取れるように必要な数値フォー
マットに変換した後一定期間保持する。これにより移動
微小物体計数部101は移動微小物体11の割合を計算
することができる。移動微小物体計数部101及び全微
小物体計数部102は互いに画像取得手段111及び画
像記憶手段112を共有することができる。
【0021】図4に示すように、微小物体計数装置1は
コンピュータシステム8に実装された移動微小物体計数
部101及び全微小物体計数部102を用いて移動微小
物体11の数と全微小物体の数を数え、移動微小物体1
1の割合を計算する。全微小物体計数部102では、画
像取得手段111が撮像素子23によって撮影されたフ
レーム画像10を特定のフォーマットのデジタル画像2
11に変換した後、画像記憶手段112がこのデジタル
画像211を記憶する。画像振動手段113は、エッジ
情報生成手段114が移動微小物体11のみならず静止
微小物体12のエッジ情報を生成できるようにデジタル
画像211を振動させる。エッジ情報生成手段114が
移動微小物体11及び静止微小物体12のエッジ情報を
生成し、エッジ情報形成手段115が移動微小物体11
及び静止微小物体12のエッジ情報をより的確で明瞭な
エッジ情報に形成する。物体/背景分離手段116が移
動微小物体11及び静止微小物体12の領域を背景から
分離する。位置/大きさ検出手段117が移動微小物体
11及び静止微小物体12の領域を1画素に縮退し、移
動微小物体11及び静止微小物体12の領域に含まれる
画素数を求める。このとき縮退した画素の値が移動微小
物体11及び静止微小物体12の領域に含まれる画素数
となる。画素計数手段118が縮退画素の値が一定の範
囲にある縮退画素を選別し、選別した縮退画素の数を数
える。画素数保持手段120は画素計数手段118が数
えた画素数を全微小物体数表示器3が受け取れるように
一定期間保持する。これにより全微小物体計数部102
は移動微小物体11と静止微小物体12の総数を数える
ことができる。
【0022】移動微小物体計数部101では、画像取得
手段111が撮像素子23によって撮影されたフレーム
画像10を特定のフォーマットのデジタル画像211に
変換した後、画像記憶手段112がこのデジタル画像2
11を記憶する。エッジ情報生成手段114が移動微小
物体11のエッジ情報を生成し、エッジ情報形成手段1
15が移動微小物体11のエッジ情報をより的確で明瞭
なエッジ情報に形成する。物体/背景分離手段116が
移動微小物体11の領域を背景から分離する。位置/大
きさ検出手段117が移動微小物体11の領域を1画素
に縮退し、移動微小物体11の領域に含まれる画素数を
求める。このとき縮退した画素の値が移動微小物体11
の領域に含まれる画素数となる。画素計数手段118が
縮退画素の値が一定の範囲にある縮退画素を選別し、選
別した縮退画素の数を数える。画素割合保持手段119
は、画素計数手段118が数えた画素数を全微小物体計
数部102の画素計数手段118が数えた画素数で割る
ことにより移動微小物体11の割合を計算し、微小物体
移動率表示器4がこの割合を受け取れるように必要な数
値フォーマットに変換した後一定期間保持する。これに
より移動微小物体計数部101は移動微小物体11の数
を数えることができる。移動微小物体計数部101及び
全微小物体計数部102は互いに画像取得手段111及
び画像記憶手段112を共有することができる。
【0023】さて、請求項5から請求項8までに記載さ
れた微小物体計数装置1で用いられている画像記憶手段
112、画像振動手段113、エッジ情報生成手段11
4、エッジ情報形成手段115、物体/背景分離手段1
16、及び位置/大きさ検出手段117は配列演算ユニ
ット201から構成されるデータ処理装置202を用い
ることにより実装することができる。そこで以下では、
配列演算ユニット201を利用したデータ処理装置20
2の実施形態を挙げ、図面を参照して請求項5から請求
項8までに記載された微小物体計数装置1を説明する。
【0024】まず配列演算ユニット201は、入力画像
の1つの画素とその近傍画素を用いることにより、出力
画像の1つの画素を生成する。そこで図5に示したよう
に、配列演算ユニット201を入力画像のサイズに合わ
せて格子状に配列したデータ処理装置202を用いるこ
とにより、データ処理装置202は入力画像から出力画
像を生成することができる。なお図5において、配列演
算ユニット201をAOUと略記する。次に配列演算ユ
ニット201は専用ハードウェアによって実装されても
良いし、汎用コンピュータ上でソフトウェアによって実
装することもできる。つまり入力画像から出力画像を生
成することができれば、実装手段は制限されない。した
がって配列演算ユニット201のアルゴリズムを示すこ
とにより、データ処理装置202の画像処理を示すこと
ができる。そこで配列演算ユニット201のアルゴリズ
ムを示すために、図3及び4で示された画像記憶手段1
12、画像振動手段113、エッジ情報生成手段11
4、エッジ情報形成手段115、物体/背景分離手段1
16、及び位置/大きさ検出手段117で用いる数式に
ついて説明する。
【0025】幅w、高さh、帯域数bの任意の2n階調
画像をとすると、は各々位置p
(i,j,k)の帯域画素値xijk、yijk、wijkを用
いて数式1、2及び3のように表される。なおアンダー
ラインの付された文字はベクトルを示す。またnは非負
の整数、w、h、b、i、j、kは自然数である。
【0026】
【数1】
【0027】
【数2】
【0028】
【数3】
【0029】まず前記画像の各帯域画素値に対する点処
理に関する関数について以下で説明する。
【0030】画像を二値画像に変換する場合、数式4
に従って帯域画素値を二値化する。
【0031】
【数4】
【0032】画像を帯域最大値画像に変換する場合、
数式5に従ってi行j列の画素の各帯域の値のうち最大
値を選択する。なお前記帯域最大値画像は単帯域画像と
なるので、便宜上帯域数1の前記画像として取り扱うこ
とにする。したがって関数B ij1)の第3添字は1
となっている。
【0033】
【数5】
【0034】画像が二値画像であるとして、画像
反転させる場合、数式6に従って計算する。
【0035】
【数6】
【0036】画像の位置p(i,j,k)における対
数変換は数式7に従って行われる。ここでeはオフセッ
トであり、自然対数関数が出力する値が有効範囲に入る
ようにするために使われるので、一般にe=1で十分で
ある。この対数化により帯域画素値同士の除算を減算に
することができる。また画像が2n階調のデジタル画
像211であるとすると、帯域数に関わらず2n個の要
素を含むルックアップテーブルをメモリ上に持つなら
ば、毎回自然対数関数を計算する必要もなく、標準的な
対数表を持つ必要もなくなる。
【0037】
【数7】
【0038】さて、画像の位置p(i,j,k)におけ
るq近傍の位置の集合Pijk(q)は数式8によって表
される。ただしqは4、8、24、48、80、12
0、(2r+1)2−1と続く数列であり、rは自然数
である。なお画像サイズをはみ出した位置が集合Pijk
(q)に含まれる場合には、特に指定がない限り位置p
(i,j,k)を代用するものとする。またこれ以外の
ときは、指定に従い、画素値が0に相当し、しかも画像
に含まれない架空の位置を代用する。これにより辺縁処
理は自動的に行われる。したがって集合Pijk(q)の
要素の数Nijkは常にqとなる。
【0039】
【数8】
【0040】そこで次に画像の各帯域画素値に対する最
大8近傍の近傍処理に関する関数及びオペレータについ
て以下で説明する。
【0041】画像の位置p(i,j,k)における振
動は数式9に従って行われる。ここで位置p(i,j,
k)のq近傍の中から1つの位置だけを選択する方法に
よって画像単位で振動させるか画素単位で振動させるか
を決定することができる。もし画像の全ての位置にお
いて、全く同じ方法によりq近傍の中から1つを選択す
れば、画像は画像単位で振動する。一方で画像の各
々の位置において、疑似乱数などを用いてランダムにq
近傍の中から1つを選択すれば、画像は画素単位で振
動する。
【0042】
【数9】
【0043】画像の位置p(i,j,k)における平
滑化は数式10に従って行われる。ただしint(v)
は実数vの小数点以下切り捨てを意味するものとする。
もし画像の帯域画素値が整数値であるならば、ハード
ウェアの実装時にNijk=4のときxlmkの総和に対して
右シフト命令を2回、Nijk=8のときxlmkの総和に対
して右シフト命令を3回実行するような回路に変更する
ことにより、除算を実行する回路を省くことができる。
【0044】
【数10】
【0045】ラプラシアンの計算であるが、これは数式
11に示すように単なる2階差分オペレータである。8
近傍の方がノイズの微妙な変化を捉えてゼロ点およびゼ
ロ交差が多くなり、本発明には向いている。ただしN
ijkが4か8であるので、もしハードウェアの実装時に
ijk=4のときxijkに対して左シフト命令を2回、N
ijk=8のときxijkに対して左シフト命令を3回実行す
るような回路に変更することにより、実数の乗算を実行
する回路を省くことができる。
【0046】
【数11】
【0047】ラプラシアンによって求められた値からゼ
ロ点を見付ける方法として、従来は正から負に変化する
画素を見付けていたが、本発明では数式12に従い、負
から正にゼロ交差する画素の他に、負からゼロやゼロか
ら正などゼロ点が経由したり、ゼロが継続する画素を見
付けるようにする。本発明では、数式12が見付けたゼ
ロ点はエッジのある場所ではなく、ノイズのある場所、
つまりエッジのない場所になる。また数式12により実
数値の二値化も同時に行っている。
【0048】
【数12】
【0049】画像が任意の二値画像であるとして、画
のうち孔が空いている画素を埋める場合には、数式
13に従い計算する。ここでfは埋めるべき孔の大きさ
を表すパラメータであり、一般にはf=1で十分であ
る。なお4近傍の場合にはその性質上対角線を検知する
ことができないので、極力8近傍にした方がよい。
【0050】
【数13】
【0051】画像が任意の二値画像であるとして、画
のうち孤立点ないし孤立孔を削除する場合には、数
式14に従い計算する。なお4近傍の場合にはその性質
上対角線を検知することができないので、極力8近傍に
した方がよい。
【0052】
【数14】
【0053】画像が任意の二値画像であるとして、画
のうち線幅が1である画素を検知するために、4近
傍画素を用いて数式15に従い計算する。
【0054】
【数15】
【0055】2つの画像が任意の二値画像であ
り、画像が画像のうち線幅が1である画素を検知し
た画像であるとすると、画像のうち線幅が1である画
素の線幅を拡張するために、4近傍画素を用いて数式1
6に従い計算する。
【0056】
【数16】
【0057】そこで数式15の線幅検知と数式16の線
幅拡張を用いると、数式17に従い二値画像の線幅補完
を簡単に記述することができる。
【0058】
【数17】
【0059】次に画像の各帯域画素値に対する近傍処理
に関する関数及びオペレータについて以下で説明する。
【0060】2つの画像がある場合、これらの画
像の最大値画像は数式18に従って計算される。
【0061】
【数18】
【0062】2つの画像がある場合、これらの画
像の差分は数式19に従って計算される。
【0063】
【数19】
【0064】ここで数式11のラプラシアンと数式19
の差分を用いると、数式20に従い画像の鮮鋭化を簡単
に記述することができる。
【0065】
【数20】
【0066】2つの画像があり、画像が二
値画像である場合、数式21に従い、画像を基に画像
を整形することができる。
【0067】
【数21】
【0068】さて本発明では、画素の位置や移動量など
も画像データのように扱うことで処理を単純にしてい
る。これを位置の画像化と呼ぶ。以下では画像化に関す
る幾つかの関数及びオペレータについて説明する。
【0069】まず位置p(l,m,o)のl、m、o各
々の値を画像データとして帯域画素値に変換するオペレ
ータを#とし、変換された帯域画素値を#p(l,m,
o)とする。次に帯域画素値が位置p(i,j,k)か
ら位置p(i+l,j+m,k+o)へ移動する場合を
考える。このとき帯域画素値の移動量は位置p(l,
m,o)として表されるものとする。つまり移動量はあ
る位置からのベクトルと見なすことができる。最後に帯
域画素値から位置を取り出すオペレータを#-1とする。
したがって#-1#p(l,m,o)=p(l,m,o)
となる。
【0070】画像があり、画像が単帯域二値画像で
ある場合、画像の位置p(i,j,1)における重心
位置への移動量は数式22に従い計算される。なお、本
来重心を計算する際には除算を行う必要があるが、8近
傍内への移動量を計算する際に除算は相殺されてしまう
ので、数式22では除算が省かれている。
【0071】
【数22】
【0072】移動量p(i,j,k)から、数式23及
び24に従い8近傍内への移動量を計算し、移動量画像
に画像化することができる。なお数式24は、画像の離
散化により数式23では対応しきれない場合にのみ利用
する。
【0073】
【数23】
【0074】
【数24】
【0075】したがって数式22、23及び24を用い
ると、数式25及び26に従い、単帯域二値画像の重
心方向への移動量画像の帯域画素値を簡単に記述するこ
とができる。なお移動量画像の帯域数は1となる。
【0076】
【数25】
【0077】
【数26】
【0078】2つの画像があり、画像が移動量
画像である場合、数式27に従い、画像で指し示され
た移動位置に画像の帯域画素値を移動した後、同じ帯
域画素に移動した帯域画素値の合計を濃淡画像にするこ
とができる。
【0079】
【数27】
【0080】そこで数式4、25、26及び27を用い
ることにより、数式28又は数式29に従い、単帯域濃
淡画像を近傍の重心方向に移動した後、同じ帯域画素
に移動した帯域画素値の合計を簡単に記述することがで
きる。
【0081】
【数28】
【0082】
【数29】
【0083】そこで数式1から数式29までを用いるこ
とにより、図3及び4で示された画像記憶手段112、
画像振動手段113、エッジ情報生成手段114、エッ
ジ情報形成手段115、物体/背景分離手段116、及
び位置/大きさ検出手段117を実装するデータ処理装
置202の全ての配列演算ユニット201のアルゴリズ
ムを記述することができる。以下では、データ処理装置
202中の任意の配列演算ユニット201のアルゴリズ
ムを用いて、画像記憶手段112、画像振動手段11
3、エッジ情報生成手段114、エッジ情報形成手段1
15、及び位置/大きさ検出手段117を説明する。
【0084】データ処理装置202によって実現される
画像記憶手段112(図3及び4参照)がデジタル画像
211を記憶するために、格子状に配列された配列演算
ユニット201は同期して並列に動作する。格子上i行
j列に配置された配列演算ユニット201をAOUij
すると、AOUijのアルゴリズムは図6のようになる。
【0085】ステップ1201で、AOUijを格子上の
i行j列に配置する。これは論理的であれ物理的であ
れ、AOUijの近傍を決定するために必要である。
【0086】ステップ1202で、AOUijの近傍や変
数の初期値を設定する。
【0087】ステップ1203で、順次入力されるデジ
タル画像211が無くなったかどうか判断する。もしデ
ジタル画像211が無ければ(ステップ1203:YE
S)、アルゴリズムを終了する。もしデジタル画像21
1があれば(ステップ1203:NO)、ステップ12
04に移行する。ただし特定の画像サイズのみに対して
配列演算ユニット201を実装する場合には、無限ルー
プにしても良い。
【0088】ステップ1204で、デジタル画像211
が準備されるまで入力待ちをする。
【0089】ステップ1205で、デジタル画像211
のi行j列の画素を帯域数分入力する。このためAOU
ijは少なくとも帯域数分の画像データを記憶するメモリ
を必要とする。
【0090】ステップ1206で、入力待ちの間出力で
きるように、デジタル画像211のi行j列の画素を記
憶する。
【0091】ステップ1207で、デジタル画像211
の帯域画素値を出力する。その後ステップ1203に戻
る。
【0092】これにより、配列演算ユニット201から
構成されるデータ処理装置202を用いて、画像記憶手
段112はデジタル画像211を記憶することができ
る。
【0093】データ処理装置202によって実現される
画像振動手段113(図3及び4参照)がデジタル画像
211を振動させるために、格子状に配列された配列演
算ユニット201は同期して並列に動作する。格子上i
行j列に配置された配列演算ユニット201をAOUij
とすると、AOUijのアルゴリズムは図7のようにな
る。
【0094】ステップ1301で、AOUijを格子上の
i行j列に配置する。これは論理的であれ物理的であ
れ、AOUijの近傍を決定するために必要である。
【0095】ステップ1302で、AOUijの近傍や変
数の初期値を設定する。
【0096】ステップ1303で、順次入力されるデジ
タル画像211が無くなったかどうか判断する。もしデ
ジタル画像211が無ければ(ステップ1303:YE
S)、アルゴリズムを終了する。もしデジタル画像21
1があれば(ステップ1303:NO)、ステップ13
04に移行する。ただし特定の画像サイズのみに対して
配列演算ユニット201を実装する場合には、無限ルー
プにしても良い。
【0097】ステップ1304で、デジタル画像211
のi行j列の画素を帯域数分入力する。このためAOU
ijは少なくとも帯域数分の画像データを記憶するメモリ
を必要とする。
【0098】ステップ1305で、関数Ξijk)に
従いデジタル画像211のi行j列の画素を近傍画素の
1つに移動させる。
【0099】ステップ1306で、デジタル画像211
の帯域画素値を出力する。その後ステップ1303に戻
る。
【0100】これにより、配列演算ユニット201から
構成されるデータ処理装置202を用いて、画像振動手
段113はデジタル画像211を振動させることができ
る。
【0101】データ処理装置202によって実現される
エッジ情報生成手段114(図3及び4参照)がデジタ
ル画像211から粗エッジ情報画像213を生成するた
めに、格子状に配列された配列演算ユニット201は同
期して並列に動作する。格子上i行j列に配置された配
列演算ユニット201をAOUijとすると、エッジ情報
生成手段114に対するAOUijのアルゴリズムは図8
のようになる。
【0102】ステップ1401で、AOUijを格子上の
i行j列に配置する。これは論理的であれ物理的であ
れ、AOUijの近傍を決定するために必要である。
【0103】ステップ1402で、AOUijの近傍や変
数の初期値を設定する。近傍の設定においては、前記各
関数で使う近傍サイズqを個別に4か8に決めても良い
し、全部を4か8に統一しても良い。本発明のエッジ情
報生成手段114が生成する粗エッジ情報212の正確
さを上げるためには近傍サイズqを全て8に設定するこ
とが望ましい。しかしながら粗エッジ情報212を生成
するための計算時間の制約や、デジタル画像211の帯
域数などにより、エッジ情報生成手段114は必要に応
じて適宜近傍サイズを変えることで対処することができ
る。
【0104】ステップ1403で、デジタル画像211
が終了したかどうか判断する。もしデジタル画像211
が無ければ(ステップ1403:YES)、アルゴリズ
ムを終了する。もしデジタル画像211があれば(ステ
ップ1403:NO)、アルゴリズムを終了する。ただ
し特定の帯域数と画像サイズに対して配列演算ユニット
201を実装する場合には、無限ループにしても良い。
【0105】ステップ1404で、デジタル画像211
のi行j列の画素を帯域数分入力する。これは、AOU
ijがデジタル画像211のi行j列の画素を一括して処
理するためである。このためAOUijは少なくとも帯域
数分の画像データを記憶するメモリを必要とする。
【0106】ステップ1405で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、入力した
デジタル画像211の各帯域画素値に対して関数Sijk
)に従い平滑化を行う。平滑化された帯域画素値は
平滑化画像の帯域画素値として扱われる。ここで関数S
ijk)は必要に応じて数回繰り返しても良い。一般
的なカラー画像の場合、この回数は2回で十分である。
【0107】ステップ1406で、平滑化画像の各帯域
画素値に対して関数Lijk)に従い対数変換を行
う。対数変換された帯域画素値は対数変換画像の帯域画
素値として扱われる。
【0108】ステップ1407で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、対数変換
画像の各帯域画素値に対して関数Eijk)に従い鮮
鋭化を行う。鮮鋭化された帯域画素値は鮮鋭化画像の帯
域画素値として扱われる。
【0109】ステップ1408で、鮮鋭化画像の各帯域
画素値に対して関数Dijk)に従い1入力前鮮
鋭化画像の各帯域画素値を引く。差分を計算された帯域
画素値は時間差分画像の帯域画素値として扱われる。
【0110】ステップ1409で、1入力前鮮鋭化画像
の各帯域画素値を鮮鋭化画像の対応する各帯域画素値で
置き換える。
【0111】ステップ1410で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、時間差分
画像の各帯域画素値に対してオペレータ∇2 ijk に従い
ラプラシアンの計算を行う。ラプラシアンを計算された
帯域画素値は時間差分ラプラシアン画像の帯域画素値と
して扱われる。
【0112】ステップ1411で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、時間差分
ラプラシアン画像の各帯域画素値に対して関数Z
ijk)に従いゼロ点を抽出する。ゼロ点を抽出され
た帯域画素値は時間差分ゼロ点画像の帯域画素値として
扱われる。
【0113】ステップ1412で、時間差分ラプラシア
ン画像の各帯域画素値に対して関数Bij 1)に従い
各帯域画素値のうち最大値を検出する。検出された最大
値帯域画素値は最大値時間差分ゼロ点画像の帯域画素値
として扱われる。なお便宜上帯域数は1である。
【0114】ステップ1413で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、鮮鋭化画
像の各帯域画素値に対してオペレータ∇2 ijk に従いラ
プラシアンの計算を行う。ラプラシアンを計算された帯
域画素値はラプラシアン画像の帯域画素値として扱われ
る。
【0115】ステップ1414で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、ラプラシ
アン画像の各帯域画素値に対して関数Zijk)に従
いゼロ点を抽出する。ゼロ点を抽出された帯域画素値は
ゼロ点画像の帯域画素値として扱われる。
【0116】ステップ1415で、ラプラシアン画像の
各帯域画素値に対して関数Bij 1)に従い各帯域画
素値のうち最大値を検出する。検出された最大帯域画素
値は最大値ゼロ点画像の帯域画素値として扱われる。な
お便宜上帯域数は1である。
【0117】ステップ1416で、ラプラシアン画像の
各帯域画素値と時間差分ラプラシアン画像の各帯域画素
値に対して関数Mijk)に従い各々の画像の同
じ位置にある帯域画素値のうち最大値を検出する。検出
された最大帯域画素値は混成ゼロ点画像の帯域画素値と
して扱われる。なお便宜上帯域数は1である。
【0118】ステップ1417で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、混成ゼロ
点画像の帯域画素値に対して関数Fijk)に従い孔
を除去する。孔を除去された帯域画素値は孔除去混成ゼ
ロ点画像の帯域画素値として扱われる。なお便宜上帯域
数は1である。ここで関数Fijk)は必要に応じて
数回繰り返しても良い。一般的なカラー画像の場合、こ
の回数は1回で十分である。
【0119】ステップ1418で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、孔除去混
成ゼロ点画像の帯域画素値に対して関数Aijk)に
従い孤立点および孤立孔を除去する。孤立点および孤立
孔を除去された帯域画素値はノイズ除去混成ゼロ点画像
の帯域画素値として扱われる。なお便宜上帯域数は1で
ある。
【0120】ステップ1419で、ノイズ除去混成ゼロ
点画像の帯域画素値に対して関数I ijk)に従い0
と1を反転させる。反転された帯域画素値は粗エッジ情
報画像213の帯域画素値として扱われる。
【0121】ステップ1420で、粗エッジ情報画像2
13の帯域画素値を出力する。その後ステップ1403
に戻る。
【0122】これにより、配列演算ユニット201から
構成されるデータ処理装置202を用いて、エッジ情報
生成手段114はデジタル画像211から粗エッジ情報
画像213を生成することができる。
【0123】図9に示すように、データ処理装置202
によって実現されるエッジ情報形成手段115(図3及
び4参照)が、粗エッジ情報212から構成される粗エ
ッジ情報画像213、及びデジタル画像211から、形
成エッジ情報214から構成される形成エッジ情報画像
215を生成するために、格子状に配列された配列演算
ユニット201は同期して並列に動作する。格子上i行
j列に配置された配列演算ユニット201をAOUij
すると、AOUijのアルゴリズムは図10のようにな
る。
【0124】ステップ1501で、AOUijを格子上の
i行j列に配置する。これは論理的であれ物理的であ
れ、AOUijの近傍を決定するために必要である。
【0125】ステップ1502で、AOUijの近傍や変
数の初期値を設定する。近傍の設定においては、前記各
関数で使う近傍サイズqを個別に4か8に決めても良い
し、全部を4か8に統一しても良い。本発明のエッジ情
報形成手段115が形成した形成エッジ情報214の正
確さを上げるためには近傍サイズqを全て8に設定する
ことが望ましい。しかしながら粗エッジ情報212を形
成するための計算時間の制約や、入力されるデジタル画
像211の帯域数などにより、エッジ情報形成手段11
5は必要に応じて適宜近傍サイズを変えることで対処す
ることができる。
【0126】ステップ1503で、順次入力されるデジ
タル画像211又は粗エッジ情報画像213が無くなっ
たかどうか判断する。もしデジタル画像211若しくは
粗エッジ情報画像213のいずれかが無ければ(ステッ
プ1503:YES)、アルゴリズムを終了する。もし
デジタル画像211若しくは粗エッジ情報画像213の
いずれかがあれば(ステップ1503:NO)、ステッ
プ1504に移行する。ただし特定の帯域数と画像サイ
ズに対して配列演算ユニット201を実装する場合に
は、無限ループにしても良い。
【0127】ステップ1504で、デジタル画像211
及び粗エッジ情報画像213のi行j列の画素を帯域数
分入力する。これは、AOUijがデジタル画像211及
び粗エッジ情報画像213のi行j列の画素を一括して
処理するためである。このためAOUijは少なくとも帯
域数分の画像データを記憶するメモリを必要とする。
【0128】ステップ1505で、デジタル画像211
のi行j列の画素と粗エッジ情報画像213のi行j列
の画素を分離する。これは、AOUijがデジタル画像2
11のi行j列の画素と粗エッジ情報画像213のi行
j列の画素を各々独立した画像の画素として処理するた
めである。もしデジタル画像211のi行j列の画素と
粗エッジ情報画像213のi行j列の画素が初めから分
離されて入力されていれば、特に何もしない。
【0129】ステップ1506で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、入力した
デジタル画像211の各帯域画素値に対して関数Sijk
)に従い平滑化を行う。平滑化された帯域画素値は
平滑化画像の帯域画素値として扱われる。ここで関数S
ijk)は必要に応じて数回繰り返しても良い。一般
的なカラー画像の場合、この回数は2回で十分である。
【0130】ステップ1507で、平滑化画像の各帯域
画素に対して関数Lijk)に従い対数変換を行う。
対数変換された帯域画素値は対数変換画像の帯域画素値
として扱われる。
【0131】ステップ1508で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、対数変換
画像の各帯域画素値に対して関数Eijk)に従い鮮
鋭化を行う。鮮鋭化された帯域画素値は鮮鋭化画像の帯
域画素値として扱われる。
【0132】ステップ1509で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、鮮鋭化画
像の各帯域画素値に対してオペレータ∇2 ijk に従いラ
プラシアンの計算を行う。ラプラシアンを計算された帯
域画素値はラプラシアン画像の帯域画素値として扱われ
る。
【0133】ステップ1510で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、ラプラシ
アン画像の各帯域画素値に対して関数Zijk)に従
いゼロ点を抽出する。ゼロ点を抽出された帯域画素値は
ゼロ点画像の帯域画素値として扱われる。
【0134】ステップ1511で、ゼロ点画像の各帯域
画素値に対して関数Bij 1)に従い各帯域画素値の
うち最大値を検出する。検出された最大帯域画素値は最
大値ゼロ点画像の帯域画素値として扱われる。なお便宜
上帯域数は1である。
【0135】ステップ1512で、最大値ゼロ点画像の
帯域画素値に対して関数Iijk)に従い0と1を反
転させる。反転された帯域画素値は基礎エッジ情報画像
の帯域画素値として扱われる。
【0136】ステップ1513で、入力した粗エッジ情
報画像213の帯域画素値は初め整形粗エッジ情報画像
の帯域画素値として扱われ、AOUijが近傍の配列演算
ユニット201と通信することにより、基礎エッジ情報
画像の帯域画素値を用いて、整形粗エッジ情報画像の帯
域画素値に対して関数Qijk)に従い整形を行
う。整形された帯域画素値は再び整形粗エッジ情報画像
の帯域画素値として扱われる。ここで関数Qijk
)は本来整形粗エッジ情報画像の帯域画素値が変化し
なくなるまで繰り返される。ただし計算時間の制約、入
力される粗エッジ情報画像213の品質、形成される形
成エッジ情報画像215に求められる品質などにより、
整形処理は適当な繰り返し回数で計算を打ち切った方が
良い。
【0137】ステップ1514で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、整形粗エ
ッジ情報画像の帯域画素値に対して関数Cijk)に
従い線幅補完を行う。補完された帯域画素値は形成エッ
ジ情報画像215の帯域画素値として扱われる。
【0138】ステップ1515で、形成エッジ情報画像
215の帯域画素値を出力する。その後ステップ150
3に戻る。
【0139】これにより、配列演算ユニット201から
構成されるデータ処理装置202を用いて、エッジ情報
形成手段115は粗エッジ情報画像213を形成エッジ
情報画像215に形成することができる。
【0140】ここで粗エッジ情報画像213から形成エ
ッジ情報画像215への形成とは、ある場面を撮影した
低解像度のデジタル画像211から生成されたエッジ情
報から、同じ場面を撮影した高解像度のデジタル画像2
11から生成されるべきエッジ情報を推定することであ
ると見なすことができる。そこで自然数nに対して、図
11に示すように、デジタル画像211の解像度を1/
nに低くした低解像度デジタル画像216から、エッジ
情報生成手段114を用いて低解像度粗エッジ情報画像
217を生成した場合、低解像度粗エッジ情報画像21
7をn倍拡大することにより粗エッジ情報画像213を
生成することができる。ただしデジタル画像211の解
像度を1/nにするためには、水平及び垂直方向に対し
て単純にデジタル画像211の連続するn個のうち1個
を抽出すれば良い。また低解像度粗エッジ情報画像21
7をn倍拡大するためには、水平及び垂直方向に対して
単純に低解像度粗エッジ情報画像217の連続する画素
の間に帯域画素値が0である画素をn−1個埋めれば良
い。このときnがあまり大きくなければ、低解像度粗エ
ッジ情報画像217を拡大した粗エッジ情報画像213
を、エッジ情報形成手段115を実現するデータ処理装
置202が形成した形成エッジ情報画像215と、デジ
タル画像211から生成した粗エッジ情報画像213
を、エッジ情報形成手段115を実現するデータ処理装
置202が形成した形成エッジ情報画像215とは、ほ
とんど同じものになる。この理由は、エッジ情報形成手
段115がデジタル画像211を用いて内部で生成した
エッジ情報のうちどのエッジ情報を利用するのか参考に
するために、エッジ情報形成手段115が粗エッジ情報
画像213を用いているだけだからである。したがって
低解像度粗エッジ情報画像217を拡大した粗エッジ情
報画像213をエッジ情報形成手段115に入力した場
合、低解像度デジタル画像216から低解像度粗エッジ
情報画像217を生成するエッジ情報生成手段114を
実現するデータ処理装置202は計算量又はハードウェ
ア量を低減することができる。
【0141】図12に示すように、データ処理装置20
2によって実現される位置/大きさ検出手段117(図
3及び4参照)が形成エッジ情報214を画素とする形
成エッジ情報画像215から重複情報231を画素とす
る重複情報画像232を生成するために、格子状に配列
された配列演算ユニット201は同期して並列に動作す
る。格子上i行j列に配置された配列演算ユニット20
1をAOUijとすると、AOUijのアルゴリズムは図1
3のようになる。
【0142】ステップ1701で、AOUijを格子上の
i行j列に配置する。これは論理的であれ物理的であ
れ、AOUijの近傍を決定するために必要である。
【0143】ステップ1702で、AOUijの近傍や変
数の初期値を設定する。近傍の設定においては、前記各
関数で使う近傍サイズqを個別に決めても良いし、全部
を統一しても良い。本発明のデータ処理装置202が生
成した重複情報画像232の正確さを上げるためには近
傍サイズqを全て大きな値に設定することが望ましい。
しかしながら物体の粗エッジ情報212の重心を計算す
るための計算時間の制約や、入力される形成エッジ情報
画像215のサイズなどにより、位置/大きさ検出手段
117は必要に応じて適宜近傍サイズを変えることで対
処することができる。
【0144】ステップ1703で、順次入力される形成
エッジ情報画像215が無くなったかどうか判断する。
もし形成エッジ情報画像215が無ければ(ステップ1
703:YES)、アルゴリズムを終了する。もし形成
エッジ情報画像215があれば(ステップ1703:N
O)、ステップ1704に移行する。ただし特定の画像
サイズのみに対して配列演算ユニット201を実装する
場合には、無限ループにしても良い。
【0145】ステップ1704で、形成エッジ情報画像
215のi行j列の画素を1帯域分入力する。このため
AOUijは少なくとも1帯域分の画像データを記憶する
メモリを必要とする。
【0146】ステップ1705で、形成エッジ情報画像
215の形成エッジ情報214を重複情報画像232の
重複情報231に変換する。重複情報231は1か0に
相当する帯域画素値となる。
【0147】ステップ1706で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、重複情報
画像232の各帯域画素値に対して関数Δij1)に
従い移動量を計算する。移動量を画像化した帯域画素値
は移動量画像の帯域画素値として扱われる。
【0148】ステップ1707で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、重複情報
画像232の各帯域画素値に対して関数Λij1)に
従い移動させる。移動した帯域画素値は新たに重複情報
画像232の帯域画素値として扱われる。
【0149】ステップ1708で、ステップ1705か
らステップ1707までの繰り返し回数を表す移動回数
が指定回数に達したかどうか判断する。もし移動回数が
指定回数に達していなければ(ステップ1708:N
O)、ステップ1705に戻る。もし移動回数が指定回
数に達していれば(ステップ1708:YES)、ステ
ップ1709に移行する。なおこの指定回数は形成エッ
ジ情報画像215のサイズや形成エッジ情報214が表
す物体のサイズ、さらには近傍のサイズqにより決定さ
れる。利用目的に応じて適切なパラメータを設定すれ
ば、指定回数を大目に決定しても問題はないが、あまり
指定回数を多くしすぎると、位置及び大きさの検出に要
する時間が長くなる。
【0150】ステップ1709で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、重複情報
画像232の各帯域画素値に対して関数Δ’ij1
に従い移動量を計算する。移動量を画像化した帯域画素
値は移動量画像の帯域画素値として扱われる。
【0151】ステップ1710で、AOUijが近傍の配
列演算ユニット201と通信することにより、重複情報
画像232の各帯域画素値に対して関数Λ’ij1
に従い移動させる。移動した帯域画素値は新たに重複情
報画像232の帯域画素値として扱われる。
【0152】ステップ1711で、重複情報画像232
の帯域画素値を出力する。その後ステップ1703に戻
る。
【0153】なお重複情報画像232の各重複情報23
1はその位置を中心とした周辺にある形成エッジ情報2
14の総数を表すので、結果的にその位置を中心とした
物体の大きさを意味することになる。
【0154】これにより、配列演算ユニット201から
構成されるデータ処理装置202を用いて、位置/大き
さ検出手段117は形成エッジ情報画像215から重複
情報画像232を生成することができる。
【0155】ここで図13のアルゴリズムにおいて形成
エッジ情報214から構成される形成エッジ情報画像2
15の代りに物体領域241を表す物体領域画像242
を用いると、図14に示すように、データ処理装置20
2によって実現される位置/大きさ検出手段117(図
3及び4参照)は物体領域241を表す物体領域画像2
42からも重複情報231を表す重複情報画像232を
生成することができる。ただし物体領域画像242を用
いた場合、重複情報画像232の各重複情報231はそ
の位置を中心とした物体領域241の画素の総数を表す
ので、結果的にその位置を中心とした物体の面積を意味
することになる。したがって重複情報画像232から物
体の大きさを求める場合には重複情報231の平方根を
取るなど注意を要する。
【0156】ここまでは配列演算ユニット201から構
成されるデータ処理装置202を用いて、近傍処理のみ
からなる画像処理を行う方法について説明してきた。以
下では配列演算ユニット201から構成されるデータ処
理装置202を用いて、近傍処理のみで物体/背景分離
手段116(図4参照)を実現する微小物体計数装置1
について説明する。
【0157】まず非線形振動子は一般に引き込み現象を
起こす。この引き込み現象とは、リミットサイクルやア
トラクタなどのような周期的挙動において、異なる周期
を持つ非線形振動子が相互作用して簡単な定数比の周期
で振動するよう制約される現象である。このとき1つの
非線形振動子の振動を変化させると他の非線形振動子の
振動も合わせて変化するので、これらの非線形振動子は
同期している。しかも非線形振動子の相互作用を調整す
ることにより、お互いの振動の位相差を極力小さくさせ
たり大きくさせたりできる。そこでこの相互作用を操作
すると、非線形振動子の一群を、異なる位相を持つ複数
のグループに分割することができる。物体/背景分離手
段116はこのような非線形振動子の引き込み現象を利
用して、エッジ情報画像中のエッジ情報を境界とするよ
うに物体と背景を分離して、物体領域241を表す物体
領域画像242を生成する。なお、ここでは非線形振動
子としてファン・デル・ポールを用いた場合を例に説明
する。
【0158】まず、格子状に配列した非線形振動子から
構成される非線形振動子ネットワークにおいて、i行j
列にある非線形振動子をωijとすると、非線形振動子ω
ijのq近傍にある非線形振動子の集合Ωij(q)は数式
30によって表される。ただしqは4、8、24、4
8、80、120、(2r+1)2−1と続く数列であ
り、rは自然数である。なおネットワークサイズをはみ
出した非線形振動子が近傍集合Ωij(q)に含まれる場
合には、非線形振動子ωijを代用するものとする。これ
により辺縁処理は自動的に行われる。したがって近傍集
合Ωij(q)の要素の数は常にqとなる。なおこのこと
から判る通り、非線形振動子ネットワークは単帯域画像
と同じ扱いになる。表現を簡単にするため、非線形振動
子ネットワークでは添字は幅方向と高さ方向の2つのみ
を使う。
【0159】
【数30】
【0160】次に、非線形振動子はqa近傍に含まれる
近傍集合Ωij(qa)にある非線形振動子との間で数式
31に従い計算される結合値τijklによって結合され
る。なお対数表を用いない場合には数式32による近似
も可能である。またμ、νは適当な正の定数である。
【0161】
【数31】
【0162】
【数32】
【0163】非線形振動子ネットワークの全ての非線形
振動子が完全に同位相で同期した場合、プロセッサで計
算する限り、非線形振動子ωijは永久に同位相のまま動
作し続けてしまう。そこで外乱ρijを与えればこのよう
な状態を回避することができる。外乱としては疑似乱数
を用いることもできるが、数式33のような簡単な式で
求めても十分である。なおζijはエッジ情報画像のi行
j列のエッジ情報を表す。エッジが有ればエッジ情報は
1となり、エッジが無ければエッジ情報は0となる。ま
たκは適当な正の定数である。
【0164】
【数33】
【0165】非線形振動子ωijが近傍集合Ωij(qa
の非線形振動子ωklと同期するために、数式34に従い
近傍入力合計σijを計算する。
【0166】
【数34】
【0167】ファン・デル・ポール非線形振動子ωij
構成する2つのパラメータφijとψ ijは数式35及び3
6に従って計算される。なおγ、εは適当な正の定数で
ある。
【0168】
【数35】
【0169】
【数36】
【0170】非線形振動子を物体領域241と背景領域
に分離するためには全ての非線形振動子の位相のずれを
計算する必要があるが、単純に物体領域241と背景領
域の2つに分離するだけであるので、パラメータψij
しきい値θ以上か未満かで位相ずれを計算する。物体領
域241と背景領域を分離した結果を出力する出力λ ij
は数式37によって求められる。なおθは適当な正の定
数である。
【0171】
【数37】
【0172】エッジ情報が物体と背景を分離するのに不
十分であった場合にはエッジ情報を補間しなければなら
ない。そのために非線形振動子ωijのqb近傍にある非
線形振動子の集合Ωij(qb)中でいくつの非線形振動
子が位相ずれを起こしているか求める必要がある。そこ
で数式38によって輪郭パラメータηijを計算する。
【0173】
【数38】
【0174】この結果を基にエッジ情報の補間割合を示
す境界パラメータξijを数式39によって計算する。な
おα、β、ηmin、ηmaxは適当な正の定数である。
【0175】
【数39】
【0176】ここでは非線形振動子としてファン・デル
・ポールの場合を説明したが、この他にブラッセレータ
のようなリミットサイクルで安定する非線形振動子や、
ローレンツアトラクタやレスラー方程式のアトラクタを
発生するカオス振動子など、引き込み現象を起こす任意
の非線形振動子でも動作可能である。その場合はパラメ
ータφijとψijを各々の非線形振動子のパラメータで置
き換えるなり追加すれば良い。その際に適当なパラメー
タに近傍入力合計σijと外乱ρijを加えるだけである。
但し、カオス振動子の場合には特に外乱ρijを必要とし
ない。
【0177】数式30から数式39までを用いることに
より、物体/背景分離手段116(図4参照)を実装す
ることができるデータ処理装置202の全ての配列演算
ユニット201のアルゴリズムを記述することができ
る。以下では、データ処理装置202中の任意の配列演
算ユニット201のアルゴリズムを用いて、物体/背景
分離手段116に対応する微小物体計数装置1について
説明する。
【0178】図15に示すように、データ処理装置20
2によって実現される物体/背景分離手段116が、三
角形のエッジ情報251を用いて三角形の内側領域25
2と三角形の外側領域253に分離するために、格子状
に配列された配列演算ユニット201は同期して並列に
動作する。格子上i行j列に配置された配列演算ユニッ
ト201をAOUijとすると、AOUijのアルゴリズム
は図16のようになる。
【0179】ステップ1601で、AOUijを格子上の
i行j列に配置する。
【0180】ステップ1602で、数式31及び32に
基づいて近傍同士ωijとωklを結合値τijklで接続す
る。
【0181】ステップ1603で、非線形振動子のパラ
メータφijとψijに適当な初期値を設定する。
【0182】ステップ1604で、順次入力される形成
エッジ情報画像215が無くなったかどうか判断する。
もし形成エッジ情報画像215が無ければ(ステップ1
604:YES)、アルゴリズムを終了する。もし形成
エッジ情報画像215があれば(ステップ1604:N
O)、ステップ1605に移行する。ただし特定の帯域
数及び画像サイズのみに対して配列演算ユニット201
を実装する場合には、無限ループにしても良い。
【0183】ステップ1605で、形成エッジ情報21
4のζijを入力する。
【0184】ステップ1606で、直前に入力した形成
エッジ情報214のζijから数式33に従って外乱ρij
を計算する。
【0185】ステップ1607で、近傍集合Ω
ij(qa)中の非線形振動子ωklがある配列演算ユニッ
ト201のAOUklからζkl、ξkl、ψklを入力して、
合計値σijを数式34に従って計算する。
【0186】ステップ1608で、非線形振動子のパラ
メータφij、ψijを数式35及び36に従って計算す
る。すなわち、これらの数式に示す微分方程式をルンゲ
・クッタ法で解く。
【0187】ステップ1609で、非線形振動子の出力
λijを数式37に従って計算する。ここで、ψij≧θで
あればλij=1とし、それ以外であればλij=0とす
る。
【0188】ステップ1610で、近傍集合Ω
ij(qb)中の非線形振動子ωklがある配列演算ユニッ
ト201のAOUklからλklを入力して、輪郭パラメー
タηijを数式38に従って計算する。
【0189】ステップ1611で、境界パラメータξij
を数式39に従って計算する。即ち、この数式に示す微
分方程式を差分法若しくはルンゲ・クッタ法で解く。
【0190】ステップ1612で、ステップ1606か
らステップ1611までの繰り返し回数を表す分離回数
が指定回数に達したかどうか判断する。もし分離回数が
指定回数に達していなければ(ステップ1612:N
O)、ステップ1606に戻る。もし分離回数が指定回
数に達していれば(ステップ1612:YES)、ステ
ップ1613に移行する。
【0191】ステップ1613で、物体領域画像242
の帯域画素値となる非線形振動子の出力λijを出力す
る。その後ステップ1604に戻る。
【0192】なおステップ1612での分離回数を求め
るには、次のような方法を用いることができる。物体/
背景分離手段116では、画像サイズが一定であれば非
線形振動子の初期状態に関わらずおおよそ全ての形成エ
ッジ情報214においてある一定時間で分離が終了する
ので、事前にこの時間を計っておいてステップ1606
からステップ1611までの繰り返し回数を求めておけ
ば良い。これは非線形振動子の初期状態が一定の範囲内
にあれば、引き込み現象により非線形振動子が同期する
までの時間はあまり大差がないからである。
【0193】このように非線形振動子を計算するだけ
で、三角形のエッジ情報251を用いて三角形の内側領
域252と三角形の外側領域253を分離することがで
きるのは、非線形振動子の性質である引き込み現象を利
用しているからである。つまり、2つの非線形振動子を
正の結合値で結合した場合は同位相になろうとし、負の
結合値で結合した場合は位相差が極力大きくなろうとす
る。この性質を用いると、格子状に並んだ非線形振動子
を近傍同士正の結合値で結合することで、直接結合して
いない非線形振動子同士が同位相になる。さらに形成エ
ッジ情報214を挟む画素の場所にある非線形振動子同
士を負の結合値で結合すると、エッジ情報の両側がお互
いに位相を極力ずらし合う。このようにすることで、全
ての非線形振動子を結合することもなく三角形のエッジ
情報251の内側と外側とで各々異なる位相集合ができ
る。したがって物体/背景分離手段116は図15のよ
うな三角形の内側領域252と三角形の外側領域253
に分離する。このとき三角形の内側領域252と三角形
の外側領域253の位相差は90度を越えて可能な限り
180度に近づき、三角形と背景領域が分離できる。
【0194】ここで重要なことは、本実施形態では、形
成エッジ情報214が得られる度に次に示すような方法
で結合値を擬似的に変更していることである。まず数式
31及び32で定めたように、非線形振動子ωklを非線
形振動子ωijに結合するための結合値をτijklとする
(ステップ1602参照)。形成エッジ情報214のう
ちζijとζklは共に、エッジがある場合には1であり、
エッジがない場合には0である。ζijとζklを入力した
ら(ステップ1605参照)、配列演算ユニット201
のAOUklからAOUijにζklが転送され、AOUij
は結合値τijkl(1−ζkl)を計算して結合値τijkl
代用とする(ステップ1607参照)。この代用された
結合値τijkl(1−ζkl)に対して境界パラメータξij
が0から1までの倍率として作用する(ステップ160
7参照)。
【0195】図17に示す通り、形成エッジ情報214
が破線状態の三角形のエッジ情報254となった場合に
は破線の補間をする必要がある。まず初めに破線状態の
三角形のエッジ情報254を用いてシステムを動作させ
る(ステップ1605参照)と、破線状態の三角形のエ
ッジ情報254の内側と外側で位相差がおよそ90度を
越えるようになるが、三角形の内側と外側の境界部分は
不明確である。そこで各AOUijが非線形振動子の出力
λijを計算する(ステップ1609参照)。この出力λ
ijが1の場合、近傍の非線形振動子のうちλklが1であ
る非線形振動子をωklとすると、パラメータψijとψkl
が共にθ以上となる。つまりλijとλklはおよそ同位相
であり、θが正値であれば最悪でも位相差が90度を越
えることはない。この位相差の最大値はθの値によって
決まり、λijとλklが共に1となる範囲でθを大きくし
ていくと、この位相差は0度に近づいていく。したがっ
てλijとλklと用いると、近傍の非線形振動子うちおよ
そ同位相であるものの数を表す輪郭パラメータηijは数
式38に従って計算される(ステップ1610参照)。
続いてこの輪郭パラメータηijが近傍全体のうち、およ
そ半分であれば結合値の倍率である境界パラメータξij
を数式39に従って減少させ、それ以外であれば数式3
9に従って増加させる(ステップ1611参照)。例え
ば、8近傍の場合は3から5の間であれば数式39に従
って境界パラメータを減少させるとよい。この過程を繰
り返し動作させ続けると、図17に示す破線状態の三角
形のエッジ情報254が与えられた場合、破線三角形の
内側領域255と破線三角形の外側領域256に分離さ
れる。
【0196】図18に示す通り、2つの三角形が重なり
あっている場合は、前方の三角形のエッジ情報257と
後方の三角形のエッジ情報258が得られる。このとき
前方三角形の内側領域259と後方三角形の内側領域2
60と二重三角形の背景領域261の3つの領域の非線
形振動子の位相がお互いにずれることにより、3つの領
域に分離される。また図19に示す通り、2つの重なっ
た円形のエッジ情報262が破線であっても、前方円形
の内側領域263と後方円形の内側領域264と二重円
の背景領域265の3つに分離される。
【0197】これにより、配列演算ユニット201から
構成されるデータ処理装置202を用いて、物体/背景
分離手段116は形成エッジ情報画像215の形成エッ
ジ情報214を境界として物体領域241と背景を分離
することができる。
【0198】ここまでは配列演算ユニット201から構
成されるデータ処理装置202を用いて、図3及び4で
示された画像記憶手段112、画像振動手段113、エ
ッジ情報生成手段114、エッジ情報形成手段115、
物体/背景分離手段116及び位置/大きさ検出手段1
17について説明してきた。そこで以下では、図3及び
4で示された残りの画像取得手段111、画素計数手段
118、画素割合保持手段119、及び画素数保持手段
120について説明する。
【0199】画像取得手段111は動画像のフレーム画
像10を取得して、デジタル画像211を生成する。画
像取得手段111が撮像素子23からフレーム画像10
を入力する際に、動画像がアナログ信号の場合は、一般
的なキャプチャーボードを用いることによりフレーム画
像10をA/D変換によりデジタル信号に変換してデジ
タル画像211にする。なお特にCCDなど撮像素子2
3の電圧又は電流を直接入力できるならば、A/D変換
により適当なビット数のデジタル信号に変換するだけで
良い。動画像がデジタル信号の場合は、圧縮されていれ
ば展開し、圧縮されていなければそのまま入力する。こ
れにより動画像中任意のフレーム画像10を切り出すこ
とができるので、このフレーム画像10を切り出してデ
ジタル画像211にする。変換されたデジタル画像21
1は適当なフォーマットに従いながら任意の画像サイズ
を有しているので、画像取得手段111は画素単位で画
像データを参照できるフォーマットに変換し、移動微小
物体計数部101及び全微小物体計数部102で必要と
する画像サイズ分を切り出し、デジタル画像211とし
て出力する。
【0200】画素計数手段118は、位置/大きさ検出
手段117が出力した重複情報画像232のうち、ある
値以上の重複情報231が位置する画素の数を数える。
これにより画素計数手段118は一定以上の大きさの領
域の数を数えることができる。
【0201】画素数保持手段120は、全微小物体計数
部102の画素計数手段118から入力した全微小物体
の領域の数を表す画素数を、2の補数表現や浮動小数点
表現など出力先が必要とする形式に変換して、出力先が
受け取れるように一定期間保持する。
【0202】画素割合保持手段119は、移動微小物体
計数部101の画素計数手段118から入力した移動微
小物体11の領域の数を表す画素数を、画素数を2の補
数表現や浮動小数点表現など出力先が必要とする形式に
変換して、出力先が受け取れるように一定期間保持す
る。
【0203】ここまでは、図3及び4で示された画像取
得手段111、画像記憶手段112、画像振動手段11
3、エッジ情報生成手段114、エッジ情報形成手段1
15、物体/背景分離手段116位置/大きさ検出手段
117、画素計数手段118、画素割合保持手段11
9、及び画素数保持手段120について説明してきた。
これらの手段は、ソフトウェアによってコンピュータシ
ステム8に実装され得ることは勿論のこと、ハードウェ
アによって実装された配列演算ユニット201を格子状
に並べたデータ処理装置202によって実現され得る。
【0204】さて、微小物体撮影部2の撮像素子23が
撮影したフレーム画像10を外部コンピュータシステム
に送信するために、請求項9記載の微小物体計数装置1
はコンピュータシステム8の代りに通信システムを用い
る。この通信システムは、RS−232Cなどのシリア
ル通信回線、プリンター用などのパラレル通信回線、赤
外線通信回線、又はUSB回線を介して外部コンピュー
タシステムにフレーム画像10を送信する機能を実現す
るものである。シリアル通信回線、パラレル通信回線、
赤外線通信回線、又はUSB回線の各々に対して、市販
のICがこの通信システムに用いられる。またこの通信
システムをPCMCIAカードに実装することにより、
微小物体計数装置1は外部コンピュータシステムのメモ
リに直接フレーム画像10を転送することもできる。こ
の場合も市販のPCMCIA用ICがこの通信システム
に用いられる。さらにこの通信システムがNTSC方式
やPAL方式などのテレビ画像を送信する回路で実装さ
れれば、パーソナルコンピュータはPCMCIA用又は
PCI用の画像受信回路を用いることができる。なお外
部コンピュータシステムがこの通信システムに電力を供
給できる場合、微小物体計数装置1はバッテリー9を省
略することができる。
【0205】以上、本実施形態を説明したが、本発明は
上述の実施形態には限定されることはなく、当業者であ
れば種々なる態様を実施可能であり、本発明の技術的思
想を逸脱しない範囲において本発明の構成を適宜改変で
きることは当然であり、このような改変も、本発明の技
術的範囲に属するものである。
【0206】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、卓上サイ
ズでしかも安価に微小物体計数装置1を製造することが
できる。そのため医療機関や研究機関以外でも微小物体
計数装置1を利用することができる。特に微小物体計数
装置1を持ち運ぶことができるため、利用者が自宅や職
場の他、海、河川、沼及び池など好きな場所で好きな時
に、ダニ、蚤、ミジンコ、ゾウリムシ、精子及び結晶な
どの微小物体の数を数え、及び微小物体の移動率を計算
することができる。またダイオキシン汚染などが心配な
人が微小物体計数装置1を使って動物や自分の精子を簡
単に検査することができるようになるので、早い時期に
必要な対応を取りやすくなる。
【0207】請求項2記載の発明によれば、微小物体と
撮像素子23の間に障害物がないので、反射板を用いる
ことなく太陽光や照明光などを微小物体に照射するする
ことができる。照明を用いる場合にも照明の位置を自由
に設定することができる。またプレパラートを交換する
だけで撮影すべき微小物体を交換することができるの
で、微小物体計数装置1が汚れた場合にも簡単に掃除を
することができる。
【0208】請求項3記載の発明によれば、外部から太
陽光や照明光を入射することが困難な場合や、照明光を
当てることにより微小物体が異常を来たす場合などに
も、微小物体の数を数え、及び微小物体の移動率を計算
することができる。また赤外線、紫外線又は適当な電磁
波に特異的に反応する微小物体を他の微小物体と分けて
数えたい場合にも、本発明は有効である。
【0209】請求項4記載の発明によれば、微小物体の
数の計数、及び微小物体の移動率の計算が終わるまでの
時間を表示したり、微小物体計数装置1の操作手順を表
示することができるようになる。特に利用者が微小物体
計数装置1を初めて使う際には、微小物体計数装置1が
現在の状態や次の操作手順を表示してくれると、利用者
は安心して微小物体計数装置1を利用することができ
る。したがって利用者は簡単に微小物体計数装置1を使
うことができるようになる。
【0210】請求項5、6、7及び8記載の発明によれ
ば、明度、彩度、色相などを用いて動画像中から移動微
小物体11及び静止微小物体12単体若しくはその一部
を一塊の移動微小物体領域及び静止微小物体領域として
切り出すことが困難である場合でも、本発明は前記微小
物体のうち移動微小物体11の数と全微小物体の数を数
えることができる。例えば透明なアメーバのうち、ある
一定時間に移動したアメーバを生きていると見なして、
利用者が生きているアメーバと全てのアメーバを数える
場合を考える。動画像のうち一定時間離れた2つのフレ
ーム画像10か、一定時間を置いて撮影された2つの静
止画像を用いることで、本発明は移動しているアメーバ
の数と全てのアメーバの数を数えることができる。同様
のことがミジンコなどの微生物、白血球や精子などの細
胞にも当てはまる。もちろんダニや藻のような色情報に
よって背景と容易に区別できる細胞に対しても本発明を
利用することができる。このように移動微小物体11の
数と全微小物体の数を1つの装置で数えることができる
ので、微小物体の数を数え、及び微小物体の移動率を計
算する微小物体計数装置1を安価に実現することができ
る。その他に、動画像中に移動微小物体11若しくは静
止微小物体12が有るか無いかを判定するといった前処
理にも利用することができる。なお、背景から分離され
た微小物体領域を本発明から直接取り出して別の装置に
入力することで、移動微小物体11若しくは静止微小物
体12を認識する際の前処理にも利用することができ、
微小物体認識装置を安価に実現することもできる。
【0211】請求項9記載の発明によれば、利用者は請
求項1記載の微小物体計数装置1の機能の殆んどを利用
者が所有しているパーソナルコンピュータで実現するこ
とができる。したがって利用者は、本発明の微小物体計
数装置1によって求められた微小物体の数及び移動率を
容易に記憶及び加工することができるようになる。また
本発明は微小物体計数装置1を小型で安価に実現するこ
とができるので、利用者は複数の微小物体計数装置1を
パーソナルコンピュータに接続することにより、多種多
量の微小物体の数及び移動率を求めることができる。し
たがって利用者は短時間で効率的に微小物体の数及び移
動率を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】微小物体計数装置の外観図である。
【図2】微小物体計数装置の構成図である。
【図3】エッジ情報から直接微小物体の数を数える移動
微小物体計数部及び全微小物体計数部のブロック図であ
る。
【図4】物体/背景分離手段を用いて微小物体の数を数
える移動微小物体計数部及び全微小物体計数部のブロッ
ク図である。
【図5】格子状に配置された配列演算ユニットのブロッ
ク図である。
【図6】本実施形態の画像記憶手段のアルゴリズムを示
すフローチャートである。
【図7】本実施形態の画像振動手段のアルゴリズムを示
すフローチャートである。
【図8】本実施形態のエッジ情報生成手段のアルゴリズ
ムを示すフローチャートである。
【図9】デジタル画像を用いて粗エッジ情報を形成エッ
ジ情報に形成する場合の説明図である。
【図10】本実施形態のエッジ情報形成手段のアルゴリ
ズムを示すフローチャートである。
【図11】低解像度デジタル画像から生成された低解像
度粗エッジ情報を形成エッジ情報に形成する場合の説明
図である。
【図12】エッジ情報画像中の物体の位置及び大きさを
検出する場合の説明図である。
【図13】本実施形態の位置/大きさ検出手段のアルゴ
リズムを示すフローチャートである。
【図14】物体領域画像中の物体の位置及び大きさを検
出する場合の説明図である。
【図15】三角形のエッジ情報が三角形の内側領域と外
側領域に分離する状態を示す説明図である。
【図16】本実施形態の物体/背景分離手段のアルゴリ
ズムを示すフローチャートである。
【図17】破線状態の三角形のエッジ情報が破線三角形
の内側領域と外側領域に分離する状態を示す説明図であ
る。
【図18】三角形を2つ重ねたエッジ情報が2つの三角
形領域と背景領域に分離する状態を示す説明図である。
【図19】2つの円形物体領域を重ねた時の破線状態の
エッジ情報が2つの円形領域と背景領域に分離した状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 微小物体計数装置 2 微小物体撮影部 3 全微小物体数表示器 4 微小物体移動率表示器 5 電源ボタン部 6 計数開始ボタン部 7 スピーカー部 8 コンピュータシステム 9 バッテリー 10 フレーム画像 11 移動微小物体 12 静止微小物体 21 対物レンズ 22 接眼レンズ 23 撮像素子 24 鏡筒 51 電源ボタン 61 計数開始ボタン 71 スピーカー 101 移動微小物体計数部 102 全微小物体計数部 111 画像取得手段 112 画像記憶手段 113 画像振動手段 114 エッジ情報生成手段 115 エッジ情報形成手段 116 物体/背景分離手段 117 位置/大きさ検出手段 118 画素計数手段 119 画素割合保持手段 120 画素数保持手段 201 配列演算ユニット 202 データ処理装置 211 デジタル画像 212 粗エッジ情報 213 粗エッジ情報画像 214 形成エッジ情報 215 形成エッジ情報画像 216 低解像度デジタル画像 217 低解像度粗エッジ情報画像 231 重複情報 232 重複情報画像 241 物体領域 242 物体領域画像 251 三角形のエッジ情報 252 三角形の内側領域 253 三角形の外側領域 254 破線状態の三角形のエッジ情報 255 破線三角形の内側領域 256 破線三角形の外側領域 257 前方の三角形のエッジ情報 258 後方の三角形のエッジ情報 259 前方三角形の内側領域 260 後方三角形の内側領域 261 二重三角形の背景領域 262 2つの重なった円形のエッジ情報 263 前方円形の内側領域 264 後方円形の内側領域 265 二重円の背景領域

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径10ミリメートル以下の微小物体の
    数を数え、及び前記微小物体の移動率を計算する微小物
    体計数装置であって、 対物レンズ、接眼レンズ、撮像素子及び鏡筒を用いて前
    記微小物体を撮影する手段と、 1〜10個の第一の7セグメント表示器を用いて前記微
    小物体の全部の数を表示する手段と、 1〜10個の第二の7セグメント表示器を用いて前記微
    小物体のうち移動しているものの割合を表示する手段
    と、 第一のボタンを用いて電力の供給を制御する手段と、 第二のボタンを用いて前記微小物体の計数を制御する手
    段と、 スピーカーを用いて前記微小物体の前記計数の終了を知
    らせる手段と、 コンピュータシステムを用いて前記微小物体の前記数を
    数え、及び前記微小物体の前記移動率を計算する画像処
    理を実行する手段と、 バッテリーを用いて前記撮像素子、前記第一の7セグメ
    ント表示器、前記第二の7セグメント表示器及び前記コ
    ンピュータシステムに前記電力を供給する手段と、を有
    する微小物体計数装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の微小物体計数装置に対し
    て、前記対物レンズ、前記接眼レンズ及び前記撮像素子
    の配置を前記鏡筒で固定した、前記微小物体を撮影する
    前記手段の上部に、前記微小物体を乗せたプレパラート
    を乗せることにより、前記プレパラートを通して太陽光
    及び照明光を入射する微小物体計数装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の微小物体計数装置に対し
    て、前記撮像素子として赤外線受光素子、紫外線受光素
    子又は電磁波受光素子を用いた微小物体計数装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の微小物体計数装置に対し
    て、前記7セグメント表示器の代りに液晶表示器又はL
    EDアレイ表示器を用いた微小物体計数装置。
  5. 【請求項5】 動画像中の移動微小物体に対して生成し
    たエッジ情報を用いて移動微小物体領域を区分する手段
    と、 移動微小物体領域数を数える手段と、 前記動画像のフレーム画像中の全微小物体に対して生成
    した前記エッジ情報を用いて全微小物体領域を区分する
    手段と、 全微小物体領域数を数える手段と、 前記移動微小物体領域数と前記全微小物体領域数から微
    小物体領域移動率を計算する手段と、を特徴とする微小
    物体計数装置。
  6. 【請求項6】 動画像のフレーム画像を取得する手段
    と、 前記フレーム画像をデジタル画像として順次記憶する手
    段と、 前記デジタル画像から移動微小物体粗エッジ情報画像を
    生成する手段と、 前記デジタル画像を用いて前記移動微小物体粗エッジ情
    報画像を移動微小物体形成エッジ情報画像に形成する手
    段と、 前記移動微小物体形成エッジ情報画像によって区分され
    る移動微小物体領域の位置及び大きさを検出する手段
    と、 移動微小物体領域数を数える手段と、 前記移動微小物体領域数と全微小物体領域数から微小物
    体領域移動率を計算し保持する手段と、 前記デジタル画像を振動させる手段と、 振動画像から全微小物体粗エッジ情報画像を生成する手
    段と、 前記デジタル画像を用いて前記全微小物体粗エッジ情報
    画像を全微小物体形成エッジ情報画像に形成する手段
    と、 前記全微小物体形成エッジ情報画像によって区分される
    全微小物体領域の位置及び大きさを検出する手段と、 前記全微小物体領域数を数える手段と、 前記全微小物体領域数を保持する手段と、を有する微小
    物体計数装置。
  7. 【請求項7】 動画像中の移動微小物体に対して生成し
    たエッジ情報を用いて前記動画像の背景から移動微小物
    体領域を分離する手段と、 移動微小物体領域数を数える手段と、 前記動画像のフレーム画像中の全微小物体に対して生成
    した前記エッジ情報を用いて前記フレーム画像の背景か
    ら全微小物体領域を分離する手段と、 全微小物体領域数を数える手段と、 前記移動微小物体領域数と前記全微小物体領域数から微
    小物体領域移動率を計算する手段と、を特徴とする微小
    物体計数装置。
  8. 【請求項8】 動画像のフレーム画像を取得する手段
    と、 前記フレーム画像をデジタル画像として順次記憶する手
    段と、 前記デジタル画像から移動微小物体粗エッジ情報画像を
    生成する手段と、 前記デジタル画像を用いて前記移動微小物体粗エッジ情
    報画像を移動微小物体形成エッジ情報画像に形成する手
    段と、 前記移動微小物体形成エッジ情報画像を用いて背景から
    移動微小物体領域を分離する手段と、 前記移動微小物体領域の位置及び大きさを検出する手段
    と、 移動微小物体領域数を数える手段と、 前記移動微小物体領域数と全微小物体領域数から微小物
    体領域移動率を計算し保持する手段と、 前記デジタル画像を振動させる手段と、 振動画像から全微小物体粗エッジ情報画像を生成する手
    段と、 前記デジタル画像を用いて前記全微小物体粗エッジ情報
    画像を全微小物体形成エッジ情報画像に形成する手段
    と、 前記全微小物体形成エッジ情報画像を用いて前記背景か
    ら全微小物体領域を分離する手段と、 前記全微小物体領域の位置及び大きさを検出する手段
    と、 前記全微小物体領域数を数える手段と、 前記全微小物体領域数を保持する手段と、を有する微小
    物体計数装置。
  9. 【請求項9】 直径10ミリメートル以下の微小物体の
    数を数え、及び前記微小物体の移動率を計算する外部コ
    ンピュータシステムに前記微小物体の画像を送信する微
    小物体計数装置であって、 対物レンズ、接眼レンズ、撮像素子及び鏡筒を用いて前
    記微小物体を撮影する手段と、 前記微小物体の前記数を数え、及び前記微小物体の前記
    移動率を計算する画像処理を実行する前記外部コンピュ
    ータシステムと通信するための手段と、を有する微小物
    体計数装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5486691B2 (ja) * 2010-11-05 2014-05-07 株式会社エグザマスティカ 撮影装置および該撮影装置によって撮影した画像の画像処理方法ならびに画像撮影システム

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5486691B2 (ja) * 2010-11-05 2014-05-07 株式会社エグザマスティカ 撮影装置および該撮影装置によって撮影した画像の画像処理方法ならびに画像撮影システム
JPWO2012060353A1 (ja) * 2010-11-05 2014-05-12 株式会社エグザマスティカ 撮影装置および該撮影装置によって撮影した画像の画像処理方法ならびに画像撮影システム

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