JP2001146237A - 取っ手付き容器 - Google Patents

取っ手付き容器

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JP2001146237A
JP2001146237A JP32881799A JP32881799A JP2001146237A JP 2001146237 A JP2001146237 A JP 2001146237A JP 32881799 A JP32881799 A JP 32881799A JP 32881799 A JP32881799 A JP 32881799A JP 2001146237 A JP2001146237 A JP 2001146237A
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JP
Japan
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handle
container
gap
finger
range
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JP32881799A
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English (en)
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Yoji Toma
洋二 当麻
Osamu Aizawa
修 相沢
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Lion Corp
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内容液が注出し易く腕の疲れも少ない取っ手
付き容器を得る。 【解決手段】 容器本体2の肩部3から側壁4に沿っ
て、手指の入る取っ手間隙5を隔てて下方に延びる取っ
手6が形成され、この取っ手間隙5の長さLが上端5a
から60mm〜80mmの範囲内であり、取っ手間隙5の上
端5aから30mm〜60mmの範囲内の取っ手の内側点6
a,6bから液体充満時の容器の重心Gまでの距離S
a,Sbが30mm〜100mmの範囲内とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は取っ手付き容器に関
するものであり、特に取っ手を握り容器を傾斜して注出
する際に内容液が注出し易く腕の疲れも少ない取っ手付
き容器に関する。
【0002】
【従来の技術】取っ手付き容器は液体を充填し注出する
容器として一般に多く用いられている。特に内容量が
0.5リットル〜2リットル程度の容器であって取っ手が容器本
体の側壁に沿って縦方向に設けられたものが液体洗剤や
液体漂白剤など家庭用液剤製品の容器としてしばしば用
いられている。このうちには、注出口のキャップが計量
カップを兼ねているものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の取っ手付き
容器は、内容液が充満した状態で取っ手を握って持ち上
げ、傾斜して内容液を注出または計量しようとする場合
に、傾斜角のバランスがとり難く安定した注出ができな
かったり、腕の筋肉が疲労し易いという問題が指摘され
た。容器の取っ手に関して実開平5−89246号公報
は、満タン時に袋を真横にしたときの重心から垂直に延
ばした線と取っ手の交点と自立袋の開封口から内容物が
水平となるようにしたときの重心から垂直に延ばした線
と取っ手の交点との中心が取っ手のほぼ中心部になるよ
うにした自立袋を提案している。しかし、この構造を、
例えば内容量が0.5リットル以上となる取っ手付き容器に
用いても、注出時に容器の傾斜角のバランスがとり難く
腕の筋肉が疲労し易いという問題は解決されなかった。
本発明は前記の課題を解決するためになされたものであ
って、従ってその目的は、比較的大容量の容器であって
も注出時に容器の傾斜角のバランスがとり易くしかも腕
の筋肉疲労も軽減された取っ手付き容器を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために、取っ手付き容器について人間工学
的な研究を行い、取っ手の長さと、取っ手を握って容器
を傾斜したときの手指の支点から容器重心までの距離と
が、注出時の傾斜角のバランスと筋肉疲労の軽減とに大
きく関与していることを見出し本発明に到達した。
【0005】従って本発明は、容器本体の肩部から側壁
に沿って、手指の入る取っ手間隙を隔てて下方に延びる
取っ手が形成され、この取っ手間隙の長さが上端から6
0mm〜80mmの範囲内であり、かつ取っ手間隙の上端か
ら30mm〜60mmの範囲内の取っ手内側点から内容液充
満時の容器の重心までの距離が30mm〜100mmの範囲
内とされた取っ手付き容器を提供する。
【0006】液体が充填された取っ手付き容器を持ち上
げた状態で内容液を注出するには、先ず第2指(通称ひ
とさしゆび)から第5指(通称こゆび)までを揃えて容
器本体と取っ手との間隙(取っ手間隙)に挿入し取っ手
を握る。次に容器を持ち上げ、腕および手指で容器の重
量を支えながら同時に内容液の流出速度が適当になるよ
うに内容液の残量に応じて容器の傾斜角を調整する。こ
のとき、本発明者らの研究によれば、ほとんどの場合、
第4指(通称くすりゆび)と第5指との間で容器の重量
を支え、第2指または第3指(通称なかゆび)で流出に
適当な傾斜角の調整を行っていることがわかった。従っ
てこの状態では第4指と第5指との間が容器の重量を支
える支点(回転中心)になっている。この支点に負荷さ
れる容器の重量は、ほぼ水平に保たれた腕の筋肉、すな
わち腕の長さ方向に平行して延びる「腕とう骨筋」と
「尺側手根屈筋」とによって支えられ、この双方の筋肉
がほぼ均等に荷重を支えるとき、腕の疲労は最も軽減さ
れることがわかった。
【0007】本発明は前記の条件を満たすように取っ手
付き容器の形状を規定するものである。すなわち、取っ
手の長さを容器本体と取っ手との間隙(取っ手間隙)の
上端から60mm〜80mmの範囲内とすることによって、
取っ手を握るほとんどのヒトの第4指および第5指が、
自然に取っ手間隙の上端から30mm〜60mmの範囲に配
位される。従ってこの状態で内容液の注出操作を行え
ば、第4指と第5指との間が容器の重量を支える支点と
なり、この範囲内の支点から液体充満時の容器の重心ま
での距離が100mm以下であれば、腕とう骨筋と尺側手
根屈筋とがほぼ均等に容器の荷重を支えることになり、
腕の疲労は最も少なくなる。
【0008】取っ手間隙の長さが60mm未満では、ヒト
によっては第2指から第5指までを揃えて取っ手間隙に
挿入し得なくなり、容器を持ち上げて傾斜する際、指ま
たは腕の筋肉に過大な負担をかけ疲労感を増す。また取
っ手間隙の長さが80mmを越えると、取っ手を握る手指
の位置が定まらないので、第4指と第5指とを取っ手間
隙の上端から30mm〜60mmの範囲内に定位することが
できなくなる。この観点から、取っ手間隙の長さは、6
5mm〜80mmの範囲内とすることが好ましい。
【0009】支点から液体充満時の容器の重心までの距
離が100mmを越えると、容器を持ち上げたり傾斜する
際の回転モメントが過大となり、傾斜時のバランスがと
り難くなるばかりでなく腕の筋肉に過大な負担がかか
り、疲労感を増す。この距離が30mm未満では、容器本
体と取っ手との間に手指が入る取っ手間隙を形成するこ
とが困難になり、実用的な取っ手付き容器が得られな
い。この観点から、支点から液体充満時の容器の重心ま
での距離は、30mm〜80mmの範囲内とすることが好ま
しい。
【0010】前記範囲内の取っ手内側点は内容液注出時
の支点となり、かつ前記取っ手内側点の範囲内に手指を
定位するための凹凸、波形、粗面、または摩擦制御部材
が設けられていることが好ましい。この取っ手付き容器
は、取っ手を握って容器を持ち上げたとき、容器の重量
を支える支点が自然に第4指と第5指との間にくるよう
になっている。従って前記取っ手内側点の範囲内に手指
を定位するための凹凸、波形、粗面、または摩擦制御部
材が設けられていれば、取っ手を握った第4指と第5指
とが固定され、指を滑らせて支点がずれるということが
なくなる。ここで摩擦制御部材とは、滑り止めのための
ラバー、発泡体またはクッションなどであり得る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明するが、本発明はこの実施形態に
よって制限されるものではない。図1は、本発明の取っ
手付き容器の一例を示す側面図である。図1においてこ
の取っ手付き容器1は、液体が充填された容器本体2の
肩部3から側壁4に沿って、手指の入る取っ手間隙5を
隔てて下方に延びる取っ手6が形成されている。容器本
体2の頂部にはキャップ7付きの開口部8が形成されて
いる。この取っ手付き容器1は、液体が充満された状態
で胴部中心近傍に重心Gを有している。この重心は、3
方位吊り下げ法やCADによるシミュレーションなどに
より求めることができる。
【0012】取っ手間隙5の長さLは、取っ手間隙5の
上端5aから60mm〜80mmの範囲内とされ、この実施
形態では70mmである。また、取っ手間隙の上端5aか
ら30mm〜60mmの範囲内の取っ手内側点6a〜6bの
間には特に第4指と第5指とが自然に定位するように波
形部6cが形成されている。そしてこの取っ手内側点6
a、6bから液体充満時の容器の重心Gまでの距離S
a、Sbは30mm〜100mmの範囲内、この実施形態で
はそれぞれ66mm、50mmとされている。
【0013】この取っ手付き容器1は、取っ手間隙5の
中に第2指〜第5指を揃えて挿入し取っ手6を握って持
ち上げると、容器の荷重によって第2指が取っ手間隙の
上端5aに接触して容器の重量を支える。そしてこの状
態では、第4指と第5指とが取っ手内側点6a〜6bの
範囲、すなわち取っ手間隙の上端5aから30mm〜60
mmの範囲に設けられた波形部6cを握るようになる。従
ってキャップ7をはずし開口部8から注液するために容
器を傾斜すると、第4指および第5指が自然に容器の重
量を支える。そして第4指および第5指によって容器を
支えた状態では、容器を振り動かしても波形部6cによ
って指が移動することなく、この支点と液体充満時の容
器重心との距離が100mm以下とされているので揺動の
モーメントも小さく抑えられ、注液中の腕の疲労は軽減
される。従ってキャップによって注出液の計量を行う場
合も、手が震えたりせず円滑に注液または計量ができる
ようになる。
【0014】(試験例1)取っ手を握るヒトの手の幅 容器の取っ手を握るときのヒトの第2指から第5指まで
の第1関節部(指先に近い関節)の幅を、20歳代から
50歳代の男女各20名をパネラーとして測定した。こ
の結果、女性の80%までは68mm以下であり、95%
までは73mm以下であり、男性の95%までは80mm以
下であった。また、女性の50%以上は62mm以上であ
った。この測定結果は、社団法人人間生活工学研究セン
ターが平成9年10月に発行した「日本人の人体測定デ
ータ」と良好に合致している。この測定結果から、握る
手指を挿入する取っ手間隙の長さは、上端から60mm〜
80mmの範囲内とすれば、男女を問わず多くのヒトは取
っ手を無理なく握ることができ、しかも第2指〜第3指
の幅と第4指〜第5指の幅とは約4:3であることか
ら、握ったときに、第4指または第5指が取っ手間隙の
上端から30mm〜60mmの範囲内の取っ手内側点と自然
に接触するようになることがわかる。
【0015】(試験例2)注ぎ易さと筋肉疲労 種々の取っ手形状の容器(内容液1リットル入り)につい
て、注ぎ易さと筋肉疲労の程度とを20歳代から50歳
代の男女各10名をパネラーとして測定した。注ぎ易さ
の測定は下記の評点による官能試験によった。 7点:非常に良い 6点:かなり良い 5点:やや良い 4点:どちらともいえない 3点:やや悪い 2点:かなり悪い 1点:非常に悪い 結果を以下に示す。
【0016】(a)取っ手間隙に指が入らない場合は第
1指と第2指とで取っ手をつまんで把持し、第2指を中
心に容器を傾斜して内容液を注出する。きわめて注ぎ難
く、腕の筋肉疲労も激しい。パネラーの評点は2点であ
った。 (b)取っ手間隙の長さが60mm未満の場合、特に男性
において第2指〜第5指を揃えて取っ手間隙に挿入でき
ないヒトが増える。挿入できない場合は第2指と第3
指、または第2指〜第4指を挿入することになる。この
ときの容器の支点は第2指となり、この状態で筋電図に
より筋肉の電位変動を観察すると、注液時に腕とう骨筋
に大きな負担が生じ、疲労し易くなっていることがわか
った。パネラーの評点は2点であった。 (c)取っ手間隙の長さが80mmを越える場合、特に手
が小さい女性では、取っ手の下方を握ることも可能で、
この場合に、支点となる第4指〜第5指が取っ手間隙の
上端から30mm〜60mmの範囲を越えた状態で注出作業
を行うことになる。この状態では注出時の容器の傾斜角
が過大となり、傾斜角の調整のために第2指〜第3指に
過大な負担がかかり、疲労し易くなる。パネラーの評点
は3点であった。 (d)取っ手間隙の長さが60mm〜80mmの範囲内であ
るが、取っ手間隙の上端から30mm〜60mmの範囲内の
取っ手内側点から液体充満時の容器の重心までの距離が
100mmを越える場合は、注液の際に容器が大きく揺動
し、その揺動モーメントにより尺側手根屈筋に大きな負
担がかかり、疲労し易い。パネラーの評点は3点であっ
た。 (e)取っ手間隙の長さが60mm〜80mmの範囲内であ
り、かつ取っ手間隙の上端から30mm〜60mmの範囲内
の取っ手内側点から液体充満時の容器の重心までの距離
が100mm以下である本発明の容器の場合は、取っ手を
握って注液する際に腕とう骨筋と尺側手根屈筋とに力が
均等に分散して作用し、疲労が少ないばかりでなく、容
器の傾斜角が注液に好適となり、第4指〜第5指で重量
を支え第2指〜第3指で傾斜角を微調整する操作がし易
くなる。従って例えば計量カップによる微妙な量り取り
も容易であり、パネラーの評点は7点であった。
【0017】
【発明の効果】本発明の取っ手付き容器は、取っ手間隙
の長さが上端から60mm〜80mmの範囲内であり、取っ
手間隙の上端から30mm〜60mmの範囲内の取っ手内側
点から内容液充満時の容器の重心までの距離が30mm〜
100mmの範囲内とされているので、内容液が注出し易
く腕の疲れも軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す側面図
【符号の説明】
1:取っ手付き容器 2:容器本体 3:肩部 4:側壁 5:取っ手間隙 5a:上端 6:取っ手 6a、6b:取っ手内側点 6c:波
形部 7:キャップ 8:開口部 G:重心 L:長さ Sa、Sb:(取っ手内側点から重心までの)距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体の肩部から側壁に沿って、手指
    の入る取っ手間隙を隔てて下方に延びる取っ手が形成さ
    れ、 この取っ手間隙の長さが上端から60mm〜80mmの範囲
    内であり、 かつ取っ手間隙の上端から30mm〜60mmの範囲内の取
    っ手内側点から内容液充満時の容器の重心までの距離が
    30mm〜100mmの範囲内とされたことを特徴とする取
    っ手付き容器。
  2. 【請求項2】 前記範囲内の取っ手内側点が内容液注出
    時の支点となり、かつ前記取っ手内側点の範囲内に手指
    を定位するための凹凸、波形、粗面、または摩擦制御部
    材が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の取っ
    手付き容器。
JP32881799A 1999-11-18 1999-11-18 取っ手付き容器 Pending JP2001146237A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008213855A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Yoshino Kogyosho Co Ltd 取手
JP2009107706A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Yoshino Kogyosho Co Ltd ピンチグリップ式ボトル型容器
US8231021B2 (en) 2007-06-01 2012-07-31 Magata Fuji Chemical Co., Ltd. Strip-shaped handle part for drinking water bottle
WO2021182298A1 (ja) * 2020-03-09 2021-09-16 ライオン株式会社 容器

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