【書類名】明細書
【発明の名称】 ラッセル編地
【特許請求の範囲】
【請求項１】
金属ロープを芯糸とし、合成繊維を鎖糸とする編糸で構成してなるラッセル編地。
【請求項２】
金属ロープは、直径が０．０３〜０．２０ｍｍの範囲内にある複数本の金属素線を撚り合わせたものである、請求項１に記載のラッセル編地。
【請求項３】
金属ロープは、直径が０．０３〜０．２０ｍｍの範囲内にある複数本の金属素線を撚り合わせてなる集合素線の複数本を撚り合わせたものである、請求項１に記載のラッセル編地。
【請求項４】
金属素線が、ステンレスおよび炭素鋼から選ばれた少なくとも１種である、請求項２または３に記載のラッセル編地。
【請求項５】
金属ロープは、直径が０．４〜１．２mmの範囲内にある、請求項２または３に記載のラッセル編地。
【請求項６】
金属ロープが熱可塑性樹脂で被覆されている、請求項１〜５のいずれかに記載のラッセル編地。
【請求項７】
合成繊維がパラ系アラミド繊維である、請求項１〜６のいずれかに記載のラッセル編地。
【請求項８】
目合いが５〜２０ｍｍの範囲内にある、請求項１〜７のいずれかに記載のラッセル編地。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラッセル編地に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の対刃防護材料としては、身頃全体が一枚の金属板、特開昭６３−１５２２３２号公報に記載のように複数枚の積層板や樹脂含浸加工した高強度積層織物一体成形品、特開平１−４６５９４号公報に記載のような小片の金属板組み合わせた構造のものなどが提案されている。これら防護材料を組み合わせて防刃チョッキとして制服の中に着用したり、シャツの内側に着用していた。
【０００３】
また、制服に身につける物としては、特開平８−３３４２９６号公報に記載のようにパラ型アラミド繊維紡糸で織成した布地を積層して表地と裏地の間の内ポケットに収納したジャケット状防弾衣、特開平１１−１８３０９３号公報に記載のように上着本体の裏面側に防刃用あるいは防弾用の防護プレートを脱着可能に設けた防護機能付き上着が提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の２件の公知例は、着用性について全く配慮がなされておらず、非常に硬く運動性に劣るものであった。また、運動の度に積層板が当たり音がするという欠点があった。このため、警察官は着用を嫌い常時身に付けていることができず危険に晒される時もあった。また、第３番目の公知例は、柔軟で着用性には優れ、防弾性はあるものの、パラ系アラミド繊維１００％では防刃性能は十分とは言えないものであった。第４番目の公知例は、上着に金属板などの硬質の防護プレートを１枚かもしくは複数枚配置したものであり、着用性が悪く、重くなるため胸部など一部しか使用できないものであった。すなわち、従来の技術では、着用性と防刃性を同時に満足できるものは存在しなかった。
【０００５】
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み、防護性、特に斬りに対する防刃性、さらに柔軟性、つまり着用性の３つの特性を同時に満足する優れた耐刃防護性を有するラッセル編地を提供せんとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用する。すなわち、本発明は、金属ロープを芯糸とし、合成繊維を鎖糸とする編糸で構成してなるラッセル編地を提供する。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明は、前記課題、つまり運動性と防刃性、さらに柔軟性、つまり着用性の３つの特性を同時に満足する優れた耐刃防護性を有する制服について鋭意検討したところ、金属ロープと合成繊維からなるラッセル編地によりかかる課題を一挙に解決することを究明したものである。
【０００８】
かかるラッセル編地として、本発明では、複数本の金属素線からなる金属ロープを使用するが、かかる金属ロープとしては、好ましくはステンレスおよび炭素鋼からなるロープが使用される。かかるロープとしては、好ましくは、直径が０．０３〜０．２０mmの素線を、好ましくは２１本〜４９本を撚り合わせてなるロープが使用され、さらに好ましくは該ロープの直径として、０．４〜１．５mmに仕上げたものが使用される。しかし、材料はこれに限定されるものでない。また、素線の構成本数としては、７本の素線を撚り合わせた形のものを１本として使用し、これを好ましくは３〜７束撚り合わせたもの、更に好ましくは７本の素線を７束撚り合わせた４９本のものが最適に使用される。即ち構成本数が多いほど素線が細く柔軟になり好ましい。また、金属ロープの直径は、好ましくは０．４〜１．２mmの範囲が最適である。金属ロープ直径が細いと高密度にしないと防刃性が得られずコストが高くつき、太すぎると粗硬になるため、好ましくは０．５〜１．２mmであるのがよい。また、金属ロープの端面を触ったときのチクリ感を防ぐとともに切断面のバラケを防止、および布帛などの構造体を熱固定するために、たとえば該金属ロープをナイロン樹脂などの熱可塑性樹脂で被覆することが望ましい。
【０００９】
ラッセル編はこれら金属ロープと合成繊維との交編が好ましいが、本発明のラッセル編地は、金属ロープを芯糸に挿入し、合成繊維を鎖編糸にして、目合い５〜２０ｍｍの編地が好ましく採用される。
【００１０】
そして、本発明のラッセル編地を構成する合成繊維は、高強度ナイロン、ポリエステル、パラ系ポリアミド繊維、高強度ポリエチレンなどを使用することができるが、強くて耐熱性が高いパラ系ポリアミド繊維が最も好ましく使用される。即ち糸強度が５．３ｃＮ／ｄｔｅｘ以上の繊維が防刃性の上から好ましく使用される。
【００１１】
本発明のラッセル編地は、ネット状物であり、斜めに糸が交錯するため、曲げに対する柔軟性に優れるのが特徴である。かかる経と緯の交点角度としては、好ましくは３０〜１５０度の範囲に設定することで、該ラッセル編地の縦横の２方向を強化することができる特徴がある。かかる交点角度としては、さらに好ましくは３０〜７０度と１１０〜１５０度の２箇所であるが直交でもよい。
【００１２】
次に、該ラッセル編地を制服に取付ける方法について述べる。まず、ラッセル編地を制服の左右の前見頃と後身頃の形状に裁断し、金属ロープが表面または裏面に出現すると、肌触り、手触りに違和感があるため、かかるラッセル編地を高密度の綿布またはポリエステル布などの袋に包み、裏地にファスナー、面ファスナーなどで取り付け、脱着自在な構造の制服に仕上げる。場合によっては、前身頃のみラッセル編地を挿入することもできるが、好ましくは前後左右にバランスよく取付けた方がよい。かかる制服には、スーツ地、ジャンパータイプの出動型など警察官、警備員等のユニフォーム全てが含まれる。
【００１３】
かくして得られる本発明のラッセル編地を用いた制服は、ナイフ、出刃包丁でどの角度から斬りつけられても金属ロープで食い止めることができるという効果を奏するものである。
【００１４】
なお、かかる制服において、心臓部は最も重要な防護部位であり、突刺しに対しても防御できる材料が必要である。このため、胸ポケット裏に袋を取付、金属板を挿入する方法が好ましく採用される。しかも脱着自在にしたほうが、安全な室内作業などにおいては取り外して作業することができる利点があるので好ましい。
【００１５】
該金属板は、ジュラルミン、アルミ合金、ステンレス、チタン合金などが好ましく使用され、これらの中でも、軽くて安価な厚さ１〜１．５mmのジュラルミンが最も好ましく使用される。
【００１６】
本発明を図面により、以下説明する。
【００１７】
図１は、本発明のラッセル編地を用いたスーツタイプの制服の一例を示す概略図である。この制服１は、本発明のラッセル編地を前身頃２と後身頃３に裏地に面ファスナーで取り付けたものである。また、胸部には金属板４を挿入して心臓部を強化したものである。
【００１８】
図２は、本発明のラッセル編地からなるシート状物の一例を示す概略図である。芯糸に金属ロープを挿入し、鎖糸を高強度糸で編み立てたラッセル編地７を拡げて縫糸８で織物９に固定したものである。
【００１９】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
参考例１
太さ０．１mmのステンレス素線を７×７本撚り合わせ、４９本で構成した太さ１mmのステンレス製金属ロープを作成した。該金属ロープを経糸整経機で密度を３本／cmになるように引揃えて金属ロープ間に単糸強度２０ｃＮ／ｄｔｅｘ、総繊度１６５０ｄｔｅｘのパラ系ポリアミド糸を３本引き揃えて整経し、緯糸には金属ロープ１本と上記アラミド糸を３本の比率からなる経、緯密度が各々３０本／inchの１／３ツイル織物からなるシート状物を作成した。
【００２０】
該織物を４枚の前、後見頃形状に裁断機で裁断し、ポリエステル１６５ｄｔｅｘの平織物に包み込み、既製服の裏地に面ファスナーで取り付けた。
【００２１】
このようにして得られた防護制服をシャルピー試験機に取付け、高さ５０cから出刃包丁の荷重を３kgに合わせて落下衝撃試験を実施した。この時のエネルギーは１５ジュールであった。
【００２２】
評価結果は表生地は切れていたが、金属ロープは全く損傷がなく良好な結果が得られた。また、出刃包丁の刃を上向けに置き、３００Ｎの力で速度１０cm／minで防護制服を引いたときの切断の有無を評価した結果、切断は認められなかった。また制服の心臓部裏に挿入するジュラルミン板（品番７０７５、厚さ１．５mm）は引張り試験機で評価し、出刃包丁の貫通抵抗値（貫通するときの最大抵抗値）２０００Ｎが得られた。これにより心臓部は刃物の突きに対する抵抗が優れ、その他の部位は斬りに対する抵抗に優れたものが得られた。また、制服の着用感は軽量で柔軟で違和感がない良好なものになった。
参考例２
参考例１と同様にして金属ロープとパラ系ポリアミド糸を１：３の配列で引き揃え、幅３０cmに整経し表裏から薄地のポリエステル接着芯地をラミネートしシートを作成した。該シートを縦横に重ね合わせて袋に包み、制服の裏にファスナーで取り付けた。出来上がった制服は、織物より安価に出来上がり、防刃性能は１５ジュールの対刃性があり良好であった。ただし、やや硬く仕上がった。
実施例１
参考例１と同様にしてナイロン樹脂で被覆した炭素鋼ロープ（太さ０．８mm、４９本で構成）を芯糸に使用し、鎖糸に単糸強度８ｃＮ／ｄｔｅｘ、総繊度１６５０ｄｔｅｘのポリエステル高強度糸で目合い１０mmのラッセル編地を作成した。出来上がった編地をポリエステル織物と合わせて周辺を縫製した後、ラッセル編地が中に入るように制服の裏地に取り付けた。出来上がった制服を参考例１と同様の方法で評価し、出刃包丁１５ジュールのエネルギーで不貫通の結果が得られた。また、織物より更に柔軟な製品が得られた。
参考例３
素線が５×７の３５本構成からなる太さ０．６mmのステンレスロープを総繊度１６５０ｄｔｅｘのパラ系ポリアミド糸と１本交互に配置し、７２口の組紐機に掛けて密度２５本／inchの組物を作成した。出来上がった組物を樹脂含浸機に通して、長さを５０％に縮め幅を拡げた状態で組物にポリウレタン樹脂を付着含浸し、乾燥後半裁して幅１０cmの縦と横の交点角度が１２０度のシート状物を得た。該組物を引揃えて前身頃と後身頃に裁断縫製し制服を仕上げた。出来上がった制服は参考例１より薄くて柔軟で、かつ防刃性能も１５ジュール以上の性能が得られた。
比較例１
パラ系ポリアミド糸１６５０ｄｔｅｘからなる平織物を５枚積層し、制服の裏地に取付て縫製した。このようにして得られた防護制服をシャルピー試験機に取付け、実施例１と同様に落下衝撃試験で１５ジュールのエネルギーで出刃包丁を斬りつけて評価した結果、一部が裏地まで切れた。また、柔軟ではあるが、重くなり着用性が好ましくなかった。
【００２３】
【発明の効果】
本発明によれば、斬りに対する防刃性に優れ、軽量でかつ薄く、柔軟な、ラッセル編地を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この図は、本発明のラッセル編地を組み込んだスーツタイプの制服の一例を示す概略図である。
【図２】 この図は、本発明のラッセル編地を織物に取付けたシート状物の概略図である。
【符号の説明】
１ ：制服
２ ：ラッセル編地前身頃部
３ ：ラッセル編地後身頃部
４ ：金属板
７ ：ラッセル編地
８ ：縫糸
９ ：織物
[Document name] Specification [Title of invention] Russell knitted fabric [Claims]
[Claim 1]
Russell knitted fabric composed of knitted yarns with metal rope as the core yarn and synthetic fibers as the chain yarn.
2.
The Russell knitted fabric according to claim 1, wherein the metal rope is made by twisting a plurality of metal strands having a diameter in the range of 0.03 to 0.20 mm.
3.
The Russell according to claim 1, wherein the metal rope is formed by twisting a plurality of aggregate wires formed by twisting a plurality of metal wires having a diameter in the range of 0.03 to 0.20 mm. Knitted fabric.
4.
The Russell knitted fabric according to claim 2 or 3, wherein the metal wire is at least one selected from stainless steel and carbon steel.
5.
The Russell knitted fabric according to claim 2 or 3, wherein the metal rope has a diameter in the range of 0.4 to 1.2 mm.
6.
The Russell knitted fabric according to any one of claims 1 to 5, wherein the metal rope is coated with a thermoplastic resin.
7.
The Russell knitted fabric according to any one of claims 1 to 6, wherein the synthetic fiber is a para-aramid fiber.
8.
The Russell knitted fabric according to any one of claims 1 to 7, wherein the mesh size is within the range of 5 to 20 mm.
Description: TECHNICAL FIELD [Detailed description of the invention]
[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention relates to Russell knitted fabric.
0002.
[Conventional technology]
Conventional anti-blade protective materials include a single metal plate for the entire body , a plurality of laminated plates as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-152232, and a high-strength laminated woven fabric integrally molded product impregnated with resin. A structure in which small pieces of metal plates are combined as described in Kaihei 1-46594 has been proposed. These protective materials were combined and worn as a stab vest in uniforms or inside shirts .
0003
In addition, as an item to be worn on a uniform, as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-334296, a jacket-like bulletproof vest in which a fabric woven by para-type aramid fiber spinning is laminated and stored in an inner pocket between an outer material and a lining. As described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-183093, a jacket with a protective function has been proposed in which a protective plate for blade protection or bulletproof protection is provided on the back surface side of the jacket body so as to be removable.
0004
[Problems to be Solved by the Invention]
However, in the former two known cases, no consideration was given to wearability, and the former was extremely hard and inferior in motility. In addition, there is a drawback that the laminated board makes a hitting sound every time it is exercised. For this reason, police officers disliked wearing it and could not wear it all the time, which sometimes put them at risk. Further, in the third known example, although it was flexible, excellent in wearability, and had ballistic resistance, it could not be said that the blade-proof performance was sufficient with 100% para-aramid fiber. The fourth known example is a jacket in which one or more hard protective plates such as metal plates are arranged, which is not easy to wear and is heavy, so that only a part of the chest and the like can be used. It was. That is, in the conventional technique, there has been no one that can satisfy both wearability and blade resistance at the same time.
0005
In view of the drawbacks of the prior art, the present invention does not provide a Russell knitted fabric having excellent blade resistance that simultaneously satisfies the three characteristics of protection, particularly blade resistance against cutting, and flexibility, that is, wearability. Is to be.
0006
[Means for solving problems]
The present invention employs the following means in order to solve such a problem. That is, the present onset Ming, a metal rope as a core yarn, provides a raschel warp knitting fabric formed by constituting the synthetic fibers in the knitting yarn to the chain yarns.
0007
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The present invention, the problem, that is motile and stab resistance, more flexible, ie was intensively studied uniforms with excellent耐刃protective properties satisfying the three properties of wear resistance at the same time, a metal rope and synthetic fibers is obtained by investigation to solve in one fell swoop more such problems to become Russell knitted fabric.
0008
As the Russell knitted fabric , in the present invention, a metal rope made of a plurality of metal strands is used, and as the metal rope, a rope made of stainless steel and carbon steel is preferably used. As such a rope, a rope made by twisting a wire having a diameter of 0.03 to 0.20 mm, preferably 21 to 49 wires is preferably used, and more preferably, the diameter of the rope is 0. The one finished to 4 to 1.5 mm is used. However, the material is not limited to this. Further, as the number of constituent wires, one in which seven strands are twisted is used as one, and this is preferably twisted in 3 to 7 bundles, and more preferably seven strands. Forty-nine bundles of 7 bundles are optimally used. That is, the larger the number of constituents, the thinner and more flexible the strands are, which is preferable. The diameter of the metal rope is preferably in the range of 0.4 to 1.2 mm. If the diameter of the metal rope is small, the blade-proof property cannot be obtained unless the density is high, and the cost is high. If the diameter of the metal rope is too thick, the material becomes coarse and hard. Further, in order to prevent a tingling sensation when the end face of the metal rope is touched, to prevent the cut surface from falling apart, and to heat-fix the structure such as a cloth, for example, the metal rope is coated with a thermoplastic resin such as nylon resin. It is desirable to do.
0009
Russell knitting is preferably a cross knitting of these metal ropes and synthetic fibers, but in the Russell knitted fabric of the present invention, a metal rope is inserted into a core yarn and synthetic fibers are used as chain knitting yarns to knit a mesh of 5 to 20 mm. The ground is preferably adopted.
0010
Then, synthetic textiles constituting Russell knitted fabric of the present invention, high strength nylon, polyester, para-polyamide fibers, may be used, such as high strength polyethylene, it is strong in the para-polyamide fiber has high heat resistance Most preferably used. That is, a fiber having a yarn strength of 5.3 cN / dtex or more is preferably used from the viewpoint of blade resistance.
0011
The Russell knitted fabric of the present invention is a net-like material, and since the threads are crossed diagonally, it is characterized by being excellent in flexibility against bending. The intersection angle between the warp and the weft is preferably set in the range of 30 to 150 degrees, so that the Russell knitted fabric can be strengthened in two vertical and horizontal directions. The intersection angles are more preferably 30 to 70 degrees and 110 to 150 degrees, but may be orthogonal .
0012
Next, a method of attaching the Russell knitted fabric to a uniform will be described. First, cut the Russell knitted fabric into the shape of the front and back of the uniform, and if a metal rope appears on the front or back surface, it feels uncomfortable to the touch and feel . Wrap it in a bag such as polyester cloth and attach it to the lining with fasteners, hook-and-loop fasteners, etc. to finish the uniform with a removable structure. In some cases, the Russell knitted fabric can be inserted only in the front body, but it is preferable to install it in a well-balanced manner in the front, back, left and right. Such uniforms include all uniforms of police officers, guards, etc. such as suits and jumper type dispatch type.
0013
The uniform using the Russell knitted fabric of the present invention thus obtained has the effect that it can be stopped by a metal rope regardless of the angle at which it is cut with a knife or a deba knife.
0014.
In such uniforms, the heart is the most important protective site, and a material that can protect against puncture is required. Therefore, a method of attaching a bag to the back of the chest pocket and inserting a metal plate is preferably adopted. Moreover, it is preferable to make it removable because it has an advantage that it can be removed for safe indoor work.
0015.
Duralumin, aluminum alloy, stainless steel, titanium alloy and the like are preferably used as the metal plate, and among these, duralumin having a thickness of 1 to 1.5 mm, which is light and inexpensive, is most preferably used.
0016.
The present invention will be described below with reference to the drawings.
[0017]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of a suit-type uniform using the Russell knitted fabric of the present invention. In this uniform 1, the Russell knitted fabric of the present invention is attached to the front body 2 and the back body 3 with a hook-and-loop fastener on the lining. In addition, a metal plate 4 is inserted into the chest to strengthen the heart.
0018
FIG. 2 is a schematic view showing an example of a sheet-like material made of the Russell knitted fabric of the present invention. A metal rope is inserted into the core thread, a Russell knitted fabric 7 in which a chain thread is knitted with a high-strength thread is expanded, and the chain thread is fixed to the woven fabric 9 with a sewing thread 8.
0019
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto.
Reference example 1
7 x 7 stainless steel wires with a thickness of 0.1 mm were twisted together to prepare a stainless steel metal rope with a thickness of 1 mm composed of 49 wires. The metal ropes are aligned with a warp warp so that the density is 3 threads / cm, and 3 para-polyamide threads having a single yarn strength of 20 cN / dtex and a total fineness of 1650 dtex are aligned and warped between the metal ropes. As the weft, a sheet-like material made of 1/3 twill woven fabric having a warp having a ratio of one metal rope and three aramid yarns and a weft density of 30 yarns / inch was prepared.
0020
The woven fabric was cut into four front and rear parts with a cutting machine, wrapped in a polyester 165 dtex plain woven fabric, and attached to the lining of ready-made garments with a hook-and-loop fastener.
0021.
The protective uniform thus obtained was attached to a Charpy tester, and a drop impact test was carried out by adjusting the load of the deba knife to 3 kg from a height of 50 c. The energy at this time was 15 joules.
0022.
As for the evaluation result, the outer fabric was cut, but the metal rope was not damaged at all and good results were obtained. Further, as a result of evaluating the presence or absence of cutting when the blade of the deba knife was placed upward and the protective uniform was pulled at a speed of 10 cm / min with a force of 300 N, no cutting was observed. The duralumin plate (product number 7075, thickness 1.5 mm) to be inserted into the back of the heart of the uniform was evaluated with a tensile tester, and a penetration resistance value (maximum resistance value when penetrating) of the deba knife was 2000 N. As a result, the heart part had excellent resistance to the thrust of the blade, and the other parts had excellent resistance to slashing. In addition, the uniform is lightweight, flexible, and comfortable to wear.
Reference example 2
In the same manner as in Reference Example 1, metal ropes and para-polyamide threads were arranged in a 1: 3 arrangement, warped to a width of 30 cm, and thin polyester interlining was laminated from the front and back to prepare a sheet. The sheets were stacked vertically and horizontally, wrapped in a bag, and attached to the back of the uniform with a fastener. The finished uniform was cheaper than the woven fabric, and the blade-proof performance was good with a blade resistance of 15 joules. However, it was finished a little hard.
Example 1
A carbon steel rope (thickness 0.8 mm, composed of 49 yarns) coated with nylon resin is used for the core yarn in the same manner as in Reference Example 1, and the chain yarn has a single yarn strength of 8 cN / dtex and a total fineness of 1650 dtex. A Russell knitted fabric with a mesh size of 10 mm was prepared with a strong yarn. The finished knitted fabric was combined with the polyester fabric and sewn around it, and then attached to the lining of the uniform so that the Russell knitted fabric was inside. The resulting uniform and evaluated in the same manner as in Reference Example 1, the results of non-penetrating energy of knife 15 Joules was obtained, et al. In addition, a product that is more flexible than woven fabric was obtained .
Reference example 3
A 0.6 mm thick stainless steel rope consisting of 35 strands of 5 x 7 is alternately arranged with a para-polyamide yarn having a total fineness of 1650 dtex, and hung on a 72-port braid machine to have a density of 25 strands / inch. Created a braid of. The finished assembly is passed through a resin impregnation machine, the length is reduced to 50% and the width is widened, and polyurethane resin is adhered and impregnated to the assembly. A 120-degree sheet-like material was obtained. The braids were aligned and cut and sewn on the front and back to finish the uniform. The completed uniform was thinner and more flexible than Reference Example 1, and the blade-proof performance was 15 joules or more.
Comparative Example 1
Five plain woven fabrics made of para-polyamide thread 1650 dtex were laminated, attached to the lining of the uniform, and sewn. The protective uniform thus obtained was attached to a Charpy tester, and as a result of evaluation by slashing a deba knife with an energy of 15 joules in a drop impact test in the same manner as in Example 1, a part was cut to the lining. In addition, although it was flexible, it was heavy and unfavorable for wearability.
[0023]
【Effect of the invention】
According to the present invention, excellent stab resistance against the sword, and a lightweight thin, flexible, can be provided Russell knitted fabric.
[Simple explanation of drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of a suit-type uniform incorporating the Russell knitted fabric of the present invention.
[Figure 2] This figure is a schematic view of a sheet over preparative like material attached to the fabric Russell knitted fabric of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Uniform
2: Russell knitted fabric front body part 3: Russell knitted fabric back body part 4: Metal plate 7: Russell knitted fabric 8: Sewing thread 9: Woven fabric
