JP2001133497A - 配電線の相判別装置 - Google Patents
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Abstract
た。 【解決手段】 送信器10を、電源電圧のゼロクロス点
を検出するゼロクロス検出回路11と、検査相のゼロク
ロス点を指定するタイミング信号を発生させるタイミン
グ発生回路12と、タイミング信号にもとづき瞬時の搬
送信号を配電線に注入する搬送信号発生回路13とによ
り構成する。受信器20を、配電線の所定区間の他端側
の選択された相に移動自在に近接される可搬形コンデン
サ分圧センサ21と、センサ21により検出された選択
相の電圧から搬送信号および相電圧のゼロクロス点を検
出する検出回路22,23と、搬送信号およびゼロクロ
ス点のタイミングを比較して一致した場合に選択相が前
記検査相であることを判別してその検査相名を表示する
判定回路24とから構成する。
Description
の区間の両端で相判別をする装置に関する。
のがある。これは地中配電線のように、遮蔽層を有する
配電線について相判別をするものであり、A地点(送信
端)の黒相、赤相、白相がB地点(受信端)のどの相と
一致しているかを判別するためのものである。図におい
て、51,57は相電圧検出器、52,60は波形整形
回路、53は測定用信号発生器、54は同期回路、5
5,58は増幅器、56は信号注入器、59は信号検出
器、61は復調回路、62は相判別回路、63は表示
灯、CAは地中配電線、Sは該配電線CAの遮蔽層であ
る。
点(送信端)において、相電圧検出器51が非接触で間
接的に相電圧(図では黒相電圧)を検出する。こうして
検出された相電圧aは波形整形回路52にて波形整形さ
れ、信号bとして同期回路54に与えられる。同期回路
54では、測定用信号発生器53からの高周波の測定信
号cを、信号bの特定位相に同期させて信号dを作成
し、増幅器55および信号注入器56を介してすべての
相の遮蔽層Sの接地線に注入する。
中配電線CAの遮蔽層Sを介して送られてくる測定用信
号を信号検出器59により検出する。信号検出器59か
らの出力は、増幅器58によって、適宜増幅され、信号
gとして復調回路61に与えられる。復調回路61は信
号gを整流,平滑などして信号hを取り出し、相判別回
路62へ与える。一方、相電圧検出器57では、相判別
すべき相(図ではC相が選択されている。)の電圧eが
抽出される。
例えば矩形波信号fに整形された後、相判別回路62に
与えられる。相判別回路62では、相電圧検出器57お
よび波形整形回路60を介して得られる選択された相を
表す信号fと、信号検出器59,増幅器58および復調
回路61を介して得られる送信側基準相、例えば黒相を
表す信号hとの位相を互いに比較して、一致したとき受
信側にて選択された相は基準相(黒相)であると判断す
る。なお、図2の例では、受信側において送信側の黒相
に相当するA相が選択されておらず、C相が選択されて
いるので、信号f,hの位相は一致せず、C相は基準相
(黒相)でないことが判明する。
た従来の相判別装置は、遮蔽層を有する地中配電線を対
象としているため、架空配電線の相判別には用いること
ができなかった。また、送信側・受信側の双方に電気光
学素子を利用した高価な光電圧センサを用いたり、ケー
ブル遮蔽層を貫通させるために環状鉄心に巻線を巻装し
た分割型変流器を信号注入器として装着し、さらには、
測定用高周波信号だけを精度よく検出しうるよう、フェ
ライトコアに巻線を施した磁界センサとLC共振回路を
設けているため、取扱が煩わしくて装置の構成が複雑に
なり価格も高価になるという問題があった。また、最
近、電力品質確保や電力設備の稼働率向上の観点から、
各相負荷電流を常時把握する要請もあり、架空配電線の
相判別作業の容易化と迅速化の必要性がますます増大し
ている。そこで本発明は、端末区分点のみならず配電線
の任意の箇所において、非接触で容易にしかも迅速に相
判別を可能にする装置を提供することを課題とした。
に、請求項1の発明は、配電線区間の一端側に設置され
る送信器と、他端側に設置される受信器とで信号を送受
信して相の判別をする配電線の相判別装置であって、送
信器は、検査相を選択するための検査相選択スイッチ
と、検査相選択スイッチに入力された検査相名を受信器
宛に送信する送信回路と、配電線の所定区間の一端側に
おいて取り出した電源電圧のゼロクロス点を検出するゼ
ロクロス検出回路と、検出されたゼロクロス点の検出タ
イミングにもとづき検査相のゼロクロス点を指定するタ
イミング信号を発生させるタイミング発生回路と、発生
したタイミング信号にもとづき搬送信号を配電線に注入
する搬送信号発生回路とからなり、受信器は、送信器か
ら送信された検査相名を受信する受信回路と、配電線の
所定区間の他端側の選択された相に着脱自在に近接され
る電圧センサと、電圧センサにより検出された選択相の
電圧から搬送信号および相電圧のゼロクロス点を検出す
る検出回路と、検出された搬送信号およびゼロクロス点
のタイミングを比較して両者一致した場合に選択相が前
記検査相であることを判別する判定回路とからなること
を特徴とする。
て、配電線に配設されている高圧結合器を用いて搬送信
号を配電線に注入することを特徴とする。
明において、電圧センサとして可搬形コンデンサ分圧セ
ンサを用いたことを特徴とする。
態を説明する。図3は、本発明の実施形態の構成の一例
を示す図であり、図において、30は高圧配電線であ
り、相判別装置は、信号の伝送が可能な送信器10と受
信器20により構成されている。立上り柱41の電源側
に設置されている柱上変圧器43から電源が取り出され
て、送信器10へ入力される。この送信器10のR、
S、Tと表示されたボタンは、検査相選択スイッチであ
る。また、立上り柱41の負荷側には、高圧結合器14
が設置されている。
た可搬形コンデンサ分圧センサ21が着脱自在に設置さ
れている。この分圧センサ21は、受信器20を介して
アース線26に接続されている。図では、立上り柱41
と立上り柱42の間を、相判別する配電区間としている
が、これに限定されるものでなく、一端側の相が明確で
あれば任意箇所の他端側を相判別する配電区間とするこ
とができる。なお、前記分圧コンデンサ21は、例え
ば、配電線と大地間の電位差を第1、第2の電極により
分圧するコンデンサ分圧器と、前記電極間の電圧を測定
するポッケルス素子とを備えており、測定電圧と、配電
線−第1の電極間の静電容量と、第1の電極−第2の電
極間の静電容量と、浮遊静電容量とを用いて配電線の電
圧を非接触で測定可能である。
ック図である。図において、ゼロクロス検出回路11に
は、柱上変圧器の2次側からAC100Vが入力され
る。ゼロクロス検出回路11は、入力されたAC100
Vの電圧波形からゼロクロス点を検出し、その検出信号
をタイミング発生回路12へ出力する。タイミング発生
回路12は、図示しない検査相選択スイッチから検査相
選択信号が入力され、また柱上変圧器接続相の情報が入
力されており、これらにもとづいて、所定のタイミング
信号を生成して、搬送信号発生回路13へ送る。表1
は、電源である柱上変圧器接続相の線間電圧のゼロクロ
ス点に対する、検査相各相のゼロクロス点の位相関係を
示し、これらの関係にもとづきタイミング信号が生成さ
れる。このタイミンイグ信号は、例えば各ゼロクロス点
から立ち上がって一定のパルス幅をもつ矩形波信号であ
る。
ミング信号にもとづいて、5kHz〜10kHz程度の
搬送信号を生成して、高圧配電線路中の高圧結合器14
(図3)に注入する。この搬送信号は、柱上変圧器等の
高圧負荷により、高圧結合器非設置相(注入相以外の
相)にも回り込むため、1相から搬送信号を注入するも
のの搬送信号は3相に伝送され、各相の商用周波電圧波
形に搬送信号が重畳されることになる。このため、検査
対象相以外の相には検査対象相より順次120度(電気
角)ずれた位置に搬送信号が重畳されることになる。
0Hzの電源と各相の電圧波形を示す図である。図では
電源電圧がR相とS相から取り出されているため、電源
電圧を基準にすると、R相は30°の約1.7ms遅れ
の位相となり、S相は150°の約8.3ms遅れの位
相となり、T相は270°の約15ms遅れの位相とな
る。またここでは検査相選択スイッチでR相を押したと
きの搬送信号が各相の電圧波形に重畳されており、当
然、R相で電圧波形のゼロクロス点と搬送信号が一致
し、S相、T相はそれぞれ120度ずれている。また、
搬送信号の注入と同時に、送信器10は、無線により、
選択された検査相名を検査相選択信号として受信器20
へ向けて送信する。なお、この検査相選択信号の送受信
回路は、図1、図2では図示を省略してある。
ック図である。図において、アンテナ形状をした可搬形
コンデンサ分圧センサ21は、選択された任意の高圧配
電線30に非接触で近接されることで電圧を検出し、商
用周波信号検出回路22および搬送信号検出回路23へ
送る。商用周波信号検出回路22は、商用周波(50H
zまたは60Hz)を抽出して、そのゼロクロス点をタ
イミング判定回路24へ送る。
号を抽出してタイミング判定回路24へ送る。タイミン
グ判定回路24は、抽出されたゼロクロス点と搬送信号
のタイミングを比較して、ゼロクロス点と搬送信号が同
時に存在した場合に、選択された相が、送信器10から
送られてきた検査相選択信号の指定する相(すなわち検
査相)であると判定し、その相の相名を図示しない表示
器等に表示する。例えば、図4の例ではR相が検査相で
あるため、受信器20側では、分圧センサ21を各相の
配電線に順次着脱させることにより、タイミング判定回
路24がゼロクロス点と搬送信号とを同時に検出した相
をR相と判別して表示する。
アンテナ形状をした可搬形コンデンサ分圧センサ21を
用いたため、検査しようとする高圧配電線の各相に対し
て非接触で近づけるだけで、相判定が行われるため、取
り扱いが極めて容易となる。なお、受信器側の電圧セン
サとして、既存設備の高圧結合器を使用することも可能
である。
線の所定区間の一端側において取り出された電源電圧の
ゼロクロス点が検出されると、そのタイミングにもとづ
き搬送信号が配電線に注入され、それを他端側の選択さ
れた相で検出してゼロクロス点とタイミングが比較され
ることで相が判別される。それにより、本発明では架空
配電線についても活線のまま非接触で相の判別が容易・
迅速に実施可能となる。また、全体の構成も比較的簡単
であるため安価に構成することも可能である。
である。
である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 配電線区間の一端側に設置される送信器
と、他端側に設置される受信器とで信号を送受信して相
の判別をする配電線の相判別装置であって、 送信器は、検査相を選択するための検査相選択スイッチ
と、検査相選択スイッチに入力された検査相名を受信器
宛に送信する送信回路と、配電線の所定区間の一端側に
おいて取り出した電源電圧のゼロクロス点を検出するゼ
ロクロス検出回路と、検出されたゼロクロス点の検出タ
イミングにもとづき検査相のゼロクロス点を指定するタ
イミング信号を発生させるタイミング発生回路と、発生
したタイミング信号にもとづき搬送信号を配電線に注入
する搬送信号発生回路とからなり、 受信器は、送信器から送信された検査相名を受信する受
信回路と、配電線の所定区間の他端側の選択された相に
着脱自在に近接される電圧センサと、電圧センサにより
検出された選択相の電圧から搬送信号および相電圧のゼ
ロクロス点を検出する検出回路と、検出された搬送信号
およびゼロクロス点のタイミングを比較して両者一致し
た場合に選択相が前記検査相であることを判別する判定
回路とからなる、 ことを特徴とする配電線の相判別装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の配電線の相判別装置にお
いて、 配電線に配設されている高圧結合器を用いて搬送信号を
配電線に注入することを特徴とする配電線の相判別装
置。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の配電線の相判別
装置において、 電圧センサとして可搬形コンデンサ分圧センサを用いた
ことを特徴とする配電線の相判別装置。
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