JP2001112482A - 新規c型レクチンおよびその遺伝子 - Google Patents

新規c型レクチンおよびその遺伝子

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JP2001112482A
JP2001112482A JP29372499A JP29372499A JP2001112482A JP 2001112482 A JP2001112482 A JP 2001112482A JP 29372499 A JP29372499 A JP 29372499A JP 29372499 A JP29372499 A JP 29372499A JP 2001112482 A JP2001112482 A JP 2001112482A
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amino acid
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Shizuo Shinryo
静男 審良
Makoto Matsumoto
真琴 松本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】腹腔マクロファージ(PMΦ)における核因子
インターロイキン6(NF−IL6)の転写標的遺伝子
から生成される新規なC−タイプレクチン、「ミンク
ル」、それをコードする遺伝子及びそれを含有してなる
医薬組成物を提供する。 【解決手段】特定のアミノ酸配列、又は当該アミノ酸配
列において1個若しくは2個以上のアミノ酸が付加、置
換若しくは欠失してなるアミノ酸配列を有する蛋白質で
あって、マクロファージ活性化能を有し、核因子NF−
IL6によって誘発され得る蛋白質に関する。また、前
記した蛋白質をコードする遺伝子DNA、若しくは、こ
れらの遺伝子にストリージェントな条件下でハイブリダ
イズし得るDNAに関する。さらに、前記した蛋白質、
及び製薬上許容される担体を含有してなる医薬組成物に
関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核因子NF−IL
6の下流標的物質で、Cタイプレクチンの1種である新
規な蛋白質、それをコードする遺伝子、及びそれを含有
してなる医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】蛋白質と糖との相互作用は、免疫系にお
いて多くの機能を有している。多くの動物レクチン(糖
結合蛋白)は、病原体の認識及びCa2+依存性糖認識
領域(C−タイプ CRDs)の構造的な関連性を利用
した細胞−細胞間の相互作用を調整している(Weis, W.
I., et al., (1998) Immunol Rev 163, 19-341)。マ
クロファージは、マクロファージマンノース受容体やマ
クロファージアシアログリコ蛋白結合蛋白質(M−AS
GP−BP)などの各種のC−タイプレクチンを発現し
ている。マクロファージマンノース受容体は、病原体に
対する直接的な食細胞作用により第1線の防衛に関与し
ている(Tayler, M. (1993) Carbohydrate-recognition
proteins of macrophages and related cells. Blood
cell biochemistry (Horton, M., Ed.). 5 vols., Plen
um Press, New York)。
【0003】マンノース、N−アセチルグルコサミン、
フコースなどの糖と結合するマンノース受容体は、哺乳
類のオリゴサッカライドとして基本部分となるものでは
ないが、微生物の表面にはしばしば見られる。M−AS
GP−BPは、活性化されたマクロファージの表面に発
現し、末端ガラクトース/N−アセチルガラクトサミン
単位を認識し、そして腫瘍マクロファージ(tumoricida
l macrophages)と腫瘍細胞との相互作用に関与している
(Oda,S., et Al., (1988) J Biochem (Tokyo) 104(4),
600-5 ;li, M., et al., (1990) J Biol Chem 265(1
9), 11295-8;Sato, M., et aL., (1992) J Biochem (T
okyo) 111(3), 331-6 )。
【0004】一方、NF−IL6(nuclear factor-int
erleukin 6)は、最初インターロイキン−6(IL−
6)の遺伝子のプロモーター中にあるインターロイキン
−1(IL−1)反応性エレメント(−150bp付
近、 ACATTGCACAATCT)に結合する核因子(nuclear fac
tor)として発見された(Isshiki, H., et al., (1990)
Mol Cell Biol 10(6), 2757-64)。NF−IL6がク
ローニングされ、ヒトNF−IL6は345個のアミノ
酸からなり、C末端にDNA結合に関与する塩基性アミ
ノ酸に富む領域を有し、並んで蛋白質−蛋白質相互作用
ドメインであるロイシンジッパー構造(bZIPドメイ
ン)が存在する。そして、その配列がCCAAT/エン
ハンサー結合蛋白質(C/EBP)と相同性があること
が示され、転写因子の塩基性ロイシンジッパーファミリ
ーの一員であることが示された(Akira,S., et al., (1
990) Embo J., 9(6), 1897-1906)。NF−IL6は、
他のグループによりAGP/EBP、LAP、IL−6
DBP、rNFIL−6、C/EBPβ、CRP2とし
て報告されていたものである(Chang, C. J., et al.,
(1990) Mol Cell Biol., 10(12), 6642-53;Descombes,
P., et al., (1990) Genes Dev., 4(9), 1541-51;Pol
i, V., et al., (1990) Cell, 63(3), 643-53;Metz,
R., et al., (1991) Genes Dev., 5(10), 1754-66;Ca
o, Z., et al., (1991) Genes Dev., 5(9), 1538-52;W
illiams, S.C., et al., (1991) Genes Dev, 5(9),1553
-67)。
【0005】ロイシンジッパー構造と高い相同性を示す
遺伝子としては、NF−IL6の他にC/EBP、NF
−IL6β、Ig/EBP、CHOPが報告されてお
り、これらはNF−IL6ファミリー(C/EBPファ
ミリーともいう。)を形成している。NF−IL6結合
モチーフは、IL−6以外にもIL−1、TNF、IL
−8、G−CSFのプロモーター領域や各種急性期タン
パク質のIL−6反応性エレメント、またマクロファー
ジ活性化に伴って誘導されるリゾチームやNOS遺伝子
のエンハンサー領域にも認められることから、NF−I
L6は炎症や免疫反応において重要な役割を果たしてい
るものと考えられる。
【0006】NF−IL6は、MAPキナーゼカスケー
ドによりリン酸化されて活性化されることが知られてい
るが、NF−IL6はMAPキナーゼカスケード以外の
PKCやPKAなどによってもリン酸化されることが示
されている。このことは、NF−IL6はいくつかの異
なるシグナル伝達の標的になっていると考えられる。し
かし、NF−IL6に伝達されたシグナルは生体内でど
のような遺伝子の発現を制御しているのかということ
は、未だ詳細には判明されていない。NF−IL6の転
写の標的のひとつが、マクロファージにおける白血球コ
ロニー刺激因子(G−CSF)と推測されることが報告
されているが(Tanaka, T., Akira, S.,et al., (1995)
Cell 80(2), 353-61)、その余についての詳細は知ら
れていない。
【0007】このことに関する研究は、NF−IL6ノ
ックアウトマウスを用いた研究が注目される(前掲の(1
995) Cell 80(2), 353-61)。NF−IL6ノックアウ
トマウスは、ヘテロ交配によりメンデル比よりも少ない
が正常に生まれてくる。NF−IL6ノックアウトマウ
ス(NF−IL6欠損(−/−)マウス)は、リステリ
アモノサイトジェネス(Listeria monocytogenes)やカ
ンジタアルビカンス(Candida albicans)などの病原体
の空気感染に対して非常に敏感であることが判明し、こ
れはマクロファージの細胞内殺菌能の欠如によるもので
あることが判明した。NF−IL6欠損(−/−)マウ
スの腹腔マクロファージ(PMΦ)は、リステリアモノ
サイトジェネスに対する細胞間における殺菌力を欠き、
また殺腫瘍活性や腫瘍静止活性を失っているようにみえ
る。しかし、これらの研究で使用されたこのマクロファ
ージは、細胞間のバクテリアや寄生虫を殺すのに重要な
役目を持つ窒素酸化物を正常な量生成しており、このこ
とは窒素酸化物に依存していないNF−IL6に依存す
るリステリア殺菌力や殺腫瘍活性を発揮するルートが有
ることを示唆しているのである。
【0008】また、NF−IL6蛋白質の過剰な発現
(overexpression)は、IL−6、マクロファージ遊走
性誘因物質プロテイン−1(MCP−1)、マクロファ
ージ炎症性プロテイン−1α(MIP−1α)、MIP
−1β、オステオポンチン、CD14、及びリゾチーム
がいくつかの造血細胞系におけるNF−IL6の下流の
遺伝子であることを明確にした。しかしながらこれに反
して、NF−IL6欠損(−/−)マクロファージにお
けるこれらの遺伝子の発現が野生型マクロファージ(W
T)に匹敵することがある。これは生体内においてはC
/EBPδのような他のC/EBPファミリーがNF−
IL6の欠損を部分的に補なっているからであると考え
られる(Hu, H. M., et al., (1998) J Immunol., 160
(5), 2334-42)。
【0009】このように、NF−IL6はマクロファー
ジを活性化する重要な役目を演じており、炎症や感染症
などにおける免疫系の解明のみならず、免疫系を制御し
調整するための物質としてNF−IL6の標的となる物
質を解明することは重要なことである。本発明者らは、
NF−IL6の転写の標的となる遺伝子を解明し、その
翻訳生成物を明らかにするために鋭意研究をしてきたと
ころ、C−タイプレクチンの一種である新規な糖蛋白質
を見出し、これをミンクル(Mincle(macrophage
inducible C-type lectin)と命名した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、腹腔マクロ
ファージ(PMΦ)における核因子インターロイキン6
(NF−IL6)の転写標的遺伝子から生成される新規
なC−タイプレクチン、「ミンクル」、それをコードす
る遺伝子及びそれを含有してなる医薬組成物を提供する
ものである。本発明の新規な蛋白質「ミンクル」は、免
疫系、特に核因子NF−IL6により転写制御される免
疫系の制御物質として有用である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、配列表の配列
番号2で示されるアミノ酸配列、又は当該アミノ酸配列
において1個若しくは2個以上のアミノ酸が付加、置換
若しくは欠失してなるアミノ酸配列を有する蛋白質であ
って、マクロファージ活性化能を有し、核因子NF−I
L6によって誘発され得る蛋白質に関する。また、本発
明は、前記した本発明の蛋白質をコードする遺伝子DN
A、好ましくは、配列表の配列番号1で示される塩基配
列を有するDNA、若しくは、これらの遺伝子にストリ
ージェントな条件下でハイブリダイズし得るDNA、又
は、これらの遺伝子、好ましくはDNAの少なくとも1
4塩基からなるポリヌクレオチドに関する。
【0012】さらに、本発明は、前記した本発明の蛋白
質、及び製薬上許容される担体を含有してなる医薬組成
物、及び、当該蛋白質に対する抗体に関する。
【0013】NF−IL6はマクロファージを活性化す
る重要な役目を演じており、炎症や感染症などにおける
免疫系の解明のみならず、免疫系を制御し調整するため
の物質としてNF−IL6の標的となる物質を解明する
ことは重要なことであるが、今までNF−IL6の標的
となる物質を見出すことはできなかった。本発明者ら
は、NF−IL6欠損(−/−)型マウスを用いて、サ
ブトラクションクローニング法により、NF−IL6に
よって誘発されるCタイプレクチンの1種である新規な
蛋白質(以下、「ミンクル」という。)、及びそれをコ
ードする遺伝子を見出し、その諸性質を検討した。
【0014】まず、本発明者らは、野生型とNF−IL
6欠損(−/−)型のPMΦのmRNAの発現の違いを
比較するため、サブトラクションクローニングを行っ
た。野生型とNF−IL6欠損(−/−)型のPMΦ
を、100ng/mlのLPSと100U/mlのIF
N−γで16時間刺激した。テスター及びドライバーc
DNAを、野生型とNF−IL6欠損(−/−)型のP
MΦからそれぞれ抽出されたポリ(A)RNAを用い
て合成した。サブトラクションハイブリダイゼーション
は、テスターcDNA中に優先的に存在するcDNAを
濃縮することにより行われた。個体差による間違い(fa
lse positives)を少なくするため、2つのサブトラク
ションライブラリーを用いた。各々のライブラリーにお
いて1,000のコロニーに対してディファレンシャル
ハイブリダイゼーションを行い、陽性クローンをシーク
エンスした。陽性クローンのなかで、両方のライブラリ
ーから分離されたクローンに注目した。野生型のPMΦ
と比較して、NF−IL6欠損(−/−)型のPMΦに
おいて発現が劇的に減少する5つのcDNAを見出し
た。それらのcDNAのうちの1つは新規なものであ
り、これをその発現の特性やそれをコードする蛋白質の
1次構造に基づいて「マクロファージ誘導C−タイプレ
クチン(Mincle)」と呼ぶことにした。
【0015】ミンクルの発現は、LPSで刺激されたP
MΦのノーザンブロッティングにより評価した。ミンク
ルのmRNAの発現は、LPSで刺激されていないPM
Φで検出することは困難であるが、LPS処理後2時間
で検出することができ、この結果を図1に示す。図1
は、LPS処理後の種々の時間におけるPMΦでのミン
クルmRNAの発現を示したものである。即ち、野生型
とNF−IL6欠損(−/−)型のPMΦを100ng
/mlのLPSで図示された時間刺激し、全RNAを抽
出し、これを電気泳動し(5μg/レーン)、これをナ
イロン膜に移して、ミンクル特異的プローブでハイブリ
ダイズさせたものである。使用したPMΦがLPSに効
果的に応答していることを確認するために、MIP−2
を陽性コントロールとして用いた。図1の下段のエチジ
ウムブロマイドによる染色は、サンプルの量が等しいこ
とを確認するためのものである。
【0016】3種類のmRNAがこのプローブとハイブ
リダイズした。この中で最も短いmRNA(1.7k
b)が最も多く見出された。ミンクルのmRNAの発現
は野生型のPMΦでは、LPS刺激後少なくとも16時
間維持することができた。NF−IL6のmRNAのレ
ベルは、野生型のPMΦにミンクルmRNAを導入する
前にLPS処理すると、30分以内に増加した(図1参
照)。NF−IL6欠損(−/−)型のPMΦは、LP
S刺激処理後2時間でミンクルのmRNAの発現を誘導
するが、野生型のものよりかなり低いレベルであった。
両方のタイプの細胞におけるMIP−2のmRNAの量
を比較することにより、NF−IL6欠損(−/−)型
の細胞はLPS刺激に効率よく反応することが示され
た。
【0017】次に、様々な炎症誘発因子で処理した後
に、野生型とNF−IL6欠損(−/−)型のPMΦに
おけるミンクルのmRNAの発現を調べた。IFN−
γ、IL−6、TNF−α、及びLPSの各々で4時間
刺激した後、全てのRNAを抽出し、ミンクルに特異的
なプローブを用いてノーザンブロッティングを行った。
この結果を図2に示す。図2は、種々の炎症誘発因子で
処理された野生型とNF−IL6欠損(−/−)型のP
MΦにおけるミンクルmRNAの発現を示すものであ
る。即ち、メディウムのみ(−)、IFN−γ(250
U/ml)、IL−6(2000U/ml)、TNF−
α(5000U/ml)、及びLPS(100ng/m
l)の各々で4時間刺激し、全RNAを抽出し、これを
電気泳動し(5μg/レーン)、これをナイロン膜に移
して、ミンクル特異的プローブでハイブリダイズさせた
ものである。使用したPMΦがLPSに効果的に応答し
ていることを確認するために、MIP−2を陽性コント
ロールとして用いた。図2の下段のエチジウムブロマイ
ドによる染色は、サンプルの量が等しいことを確認する
ためのものである。この結果、IFN−γ、IL−6、
TNF−α、又はLPSで処理された野生型のPMΦに
おいては、強いミンクルmRNAの誘導が観察された。
これに対して、NF−IL6欠損(−/−)型のPMΦ
では非常に低い発現しか検出されなかった。また、IL
−1β、ホルボールミリステートアセテート、又はアイ
オノマイシンによる処理では、野生型及びNF−IL6
欠損(−/−)型の両方のPMΦにおいて十分なミンク
ルmRNAを誘発することはできなかった。
【0018】これらの結果は、いくつかの炎症誘発因子
は、NF−IL6に依存したミンクルmRNAの発現を
強く誘導することを示している。LPSによる刺激はP
MΦ中において最も強くミンクルの発現を誘導すること
から、種々の細胞株を用いてLPS処理後のミンクル発
現をテストした。その結果を図3に示す。図3は、種々
のセルラインにおけるミンクル発現についてのノーザン
ブロット分析の結果を示す。RAW264.7(形質転
換された腹腔マクロファージ)、M1(骨髄芽球白血病
細胞)、BCL1(成熟B細胞)、MOPC(骨髄腫
(メラノーマ))、5E3(ナチュラルキラー細胞)、
EL4(胸腺腫)、及びNIH3T3(線維芽細胞)の
各々をLPS(100ng/ml)で4時間、処理した
場合(+)と処理しない場合(−)を示す。処理後、全
RNAを電気泳動し(5μg/レーン)、これをナイロ
ン膜に移して、ミンクル特異的プローブでハイブリダイ
ズさせたものである。図3の下段は、G3PDHでハイ
ブリダイズさせたコントロールを示す。5E3細胞にお
いてはG3PDHの量が他の細胞よりも少なくでてい
る。ミンクルの発現はマクロファージRAW264.7
細胞に観察され、LPSの刺激後に急激に増大した。低
いレベルの出現はM1骨髄芽球の白血病細胞のLPS刺
激でも検出された。しかしながら他の細胞株、BCL1
(成熟B細胞)、MOPC(骨髄腫(メラノーマ))、
5E3(ナチュラルキラー細胞)、EL4(胸腺腫)、
及びNIH3T3細胞(線維芽細胞)では、検出できる
レベルのミンクルのmRNAは発現しなかった。更に、
ミンクルのmRNAは、脳、心臓、肺、脾臓、腎臓、骨
格筋、及び睾丸では検出されなかった。これは、マクロ
ファージに制限された発現であるかもしれないことを示
している。
【0019】本発明者らは、2.5−kb及び1.7−
kbのマウスミンクル(mミンクル)cDNAをRAC
E法によりクローニングした。これらの配列を分析した
結果、両者の違いは3’−非翻訳領域におけるポリアデ
ニル化サイトの交互的な配列によるものであり、スプラ
イシングによるものではないことが明らかになった。配
列表の配列番号1に2.5−kbのマウスミンクル(m
ミンクル)cDNAの塩基配列を示す。また、図4にも
2.5−kbのマウスミンクル(mミンクル)cDNA
の塩基配列を示す。塩基の1番目は転写開始位置を示
し、これは後述するプライマーエクステンション法によ
って決定されたものである。図4中の下線部分はポリア
デニル化サイトを示し、塩基の下のアルファベットはコ
ードされているアミノ酸を1文字表記で示したものであ
る。アスタリスクは終止コドンを示す。1.7−kbの
短いほうは、塩基の番号の1−1641までのものであ
る。なお、この配列は、DDBJ/GenBank/E
MBLデータベースにアクセッション番号AB0247
17として寄託された。
【0020】2.5−kb及び1.7−kbの両cDN
Aは、214個のアミノ酸からなるポリペプチドをコー
ドする642bpのオープンリーディングフレームをも
ち、当該ポリペプチドの分子量は約〜24.4kDaと
算出された。このポリペプチドのアミノ酸配列を配列表
の配列番号2に示す。このポリペプチドは、NH−末
端に疎水性のシグナルペプチドを持っていないが、疎水
性アミノ酸の配列から予想される24アミノ酸からなる
膜貫通領域を含有している。ミンクルの一次構造から、
ミンクルはNH末端の21アミノ酸からなる細胞内領
域、及びCOOH−末端側の169アミノ酸からなる細
胞外領域を有する、タイプIIの膜結合蛋白質であること
がわかった。本発明者らは、LPSで刺激したTHP−
1細胞のcDNAを用いて、デジェネレイティブPCR
(degenerative PCR)法とRACE法を組み合わすこと
によりヒトのホモロジーを同定した。同定されたヒトの
ミンクル(hミンクル)は219個のアミノ酸からな
り、このアミノ酸配列をマウスのそれと並べて図5に示
す。図5にヒトミンクルとマウスミンクルのアミノ酸配
列の比較を示す。黒部分はヒトとマウスで同じであるこ
とを示し、灰色は両者で保存されている部分を示す。下
線部分は膜貫通領域であることを示し、Cタイプレクチ
ン領域の開始部位を角矢印で示し、N−グリコシル化サ
イトでヒトとマウスで同じ部位を黒三角印で示し、ヒト
のみのグリコシル化サイトを白三角印で示し、プロテイ
ンキナーゼCによるリン酸化サイトと予測される箇所を
アスタリスクで示す。ヒトミンクルのヌクレオチド配列
は、DDBJ/GenBank/EMBLデータベース
にアクセッション番号AB024718として寄託され
た。
【0021】本発明者らは、2.2−kb及び1.0−
kbのヒトミンクル(hミンクル)cDNAをクローニ
ングした。両方とも、219個のアミノ酸からなるポリ
ペプチドをコードする657bpの同一のオープンリー
ディングフレームを持っていた。hミンクルとmミンク
ルのアミノ酸配列を比較すると、67%が同一であり、
85%の相同性を有していた(図5参照)。mミンクル
は107位のAspにN−グリコシル化サイトがあると
考えられ、一方ヒトミンクル(hミンクル)は、62位
のAspと107位のAspの2箇所にサイトを有して
いると考えられる。マウス及びヒトのミンクルの細胞内
領域には、プロテインキナーゼCにおける2つのリン酸
化の可能な位置(3位のSer及び12位のThr)が
存在している(図5参照)。これらのサイトは、プロテ
インキナーゼCのリン酸化モチーフ(Ser/Thy−
X−Arg/lys)と互換性があった。
【0022】利用可能なデーターベースによるホモロジ
ーサーチを行った結果、本発明のミンクルのアミノ酸配
列と一致するものは見出されなかった。しかし、ミンク
ルの細胞外領域は、種々のC−タイプレクチンと相同性
が見られた。マウスとヒトのミンクルは、それぞれ13
6、141アミノ酸からなるCRDを持っている。そし
て、この領域は、グループ−II C−タイプレクチンと
関連しているマクロファージC−タイプレクチン(MC
L)と極めて高い相同性を有している(Balch,S. G., e
t al., (1998) J. Biol. Chem., 273(29), 18656-6
4)。
【0023】図6に、本発明のmミンクル蛋白質(mMin
cle)のカルボキシ末端、mMCLのCRD部、並びに
マウスCD23(mCD23)、マウス アシアログリコプ
ロテイン受容体1(mASGR-1)、及びマウスマクロファ
ージアシアログリコプロテイン結合蛋白質(mM-ASGP-B
P)の3種のグループ−IIC−タイプレクチン類のアミ
ノ酸配列を並べて示す。図6には、さらに、詳細な分析
が報告されているラットマンノース結合レクチンA(rM
BL-A)の配列を示す(Weis, W. I., et al., (1991) sc
ience, 254(5038), 1608-15; Iobst, S. T., et al.,
(1994) J. Biol.Chem., 269(22), 15505-11; Iobst,
S. T., et al., (1994) J. Biol. Chem. 269(22), 1551
2-9; Weis, W. I., et al., (1994) Structure, 2(1
2), 1227-40)。図6は本発明のmミンクルと公知のC
タイプレクチンのCa2+依存性糖認識領域(C−タイ
プ CRDs)のアミノ酸配列の比較を示し、各配列は
mミンクルのCタイプレクチン領域の開始アミノ酸から
表示されている。黒部分はmミンクルと同じ配列である
ことを示し、灰色部分はmミンクルと類似した配列であ
ることを示す。「CL domain」はCタイプレク
チン領域で使用されている記号を示している。表記はア
ミノ酸の1文字表記である(ZはE又はQであることを
しめす。)。保存された領域はギリシャ文字又はO(Φ
は芳香族、Θは脂肪族、Ωは芳香族又は脂肪族、Oは酸
素含有であることを示す。)で示されている。2次構造
(2゜)及びカルシウム結合領域はrMBL−Aによる
ワイズ(Weis, W. I., et al., (1991) science, 254(5
038), 1608-15)によって決定されたものを示してい
る。酸素リガンドに寄与するサイドチェーンへのカルシ
ウム結合サイト(1及び2)は、これらの配列の上に示
されている。
【0024】決定されたミンクルの配列は、mMCLの
CRDsと44%、mCD23と40%、mASGR−
1と38%、mM−ASGP−BPと36%、rMBL
−Aと31%の一致を示した。またmミンクル蛋白は1
53位のΔ印と189位のGlnを除き、ここに示され
たC−タイプレクチンの14個の同一箇所中の中の12
箇所が同じであり、高度に保存されているアミノ酸配列
の18箇所中の18箇所が保持されている(図6参照)
(Drickamer, K. (1993) Prog Nucleic Acid Res Mol B
iol 45,207-32)。mミンクル蛋白は、rMBL−A
CRDと解合してカルシウムカチオンを保持するための
すべてのアミノ酸配列を保存している。これらの結果、
本発明のミンクルはC−タイプレクチンの一種であると
いえる。
【0025】プロモーター分析によりゲノムDNA断片
が得られる。このゲノムDNAは、5’−フランキング
領域に加えてmミンクルの最初の5つのエクソン領域
(ヌクレオチド1−611)を包含している。最初の3
つのエクソン領域はそれぞれレセプターポリペプチドの
各機能(細胞質末端、膜内外連鎖、細胞外領域)を有す
る領域に対応している。これは、また、グループ−2
C−タイプレクチンの特徴でもある(Bezouska, et a
l., (1991) J Biol Chem 266(18), 11604-9)。第4、
第5のエクソン領域の位置は、グループ−2 C−タイ
プレクチンの原形であるチキンの肝臓のレクチンのCD
Rに見られる位置と全く一致する。
【0026】つぎに、ミンクル遺伝子の染色体位置の確
認を行った。マウスのミンクルの染色体位置は、[(C
57BL/6J x Mus spretus)F1X
C57BL/6J]マウスを種間で掛け合わせた子孫を
用いた種間のバッククロス分析により決定された。図7
はマウス染色体6の末端領域におけるミンクルのマップ
を示す。図の上段は、全ての位置についてタイプ分けさ
れた95のもどし交配(backcross)動物におけるミン
クル及びフランキング遺伝子の遺伝子対合状態の分離
(seregation)を示したものである。各々のカラムは、
(C57BL/6J x M.spretus)F1の親
から遺伝したもどし交配の子孫において同定された染色
体を示す。黒塗りの四角はC57BL/6Jのアレルの
存在を示し、白塗りの四角はM.spretusのアレ
ルの存在を示す。染色体の各々のタイプが遺伝している
子孫の数が各カラムの下に示されている。図7の下段に
は、ミンクルとそれに連鎖している遺伝子の位置を示す
染色体6の遺伝地図の一部が示されている。その左側の
数値はセンチモルガン単位の各位置間の遺伝的組換えの
距離であり、ヒト染色体における位置が右側に示されて
いる。
【0027】種間の戻し交雑のマッピングは2700位
置以上にタイプ分けされた。これは、全てのX染色体と
同様に常染色体にも分布された(Copeland, N. G., and
Jenkins, N. A. (1991) Trends Genet 7(4), 113-
8)。C57BL/6JとM.スプレタスのDNAを種
々の酵素で消化し、RFLP(restriction fragment l
ength polymorphism)の情報を得るために、マウスミン
クルcDNAのプローブを用いたサザーンブロットハイ
ブリダイゼーションにより分析した。6.5kbBam
HIのM.spretusのRFLP(実施例参照)
を、交雑マウスのミンクル位置を解析するために用い
た。マッピングの結果、ミンクルはAtp6e、Slc
2a3及びCd4にリンクしているマウス染色体6の末
梢領域にあることが示された。95匹のマウスが各マー
カーのために分析され、分離分析(segregation analys
is)に供された(図7参照)が、167匹までのマウス
がこれらのマーカーのペアとしてタイプ分けされた。そ
れぞれの位置は、組み替え頻度のため更なるデータを用
いて、ペアになる組み合わせとして分析された。その位
置における各々のペアについて分析した全マウスに対す
る組み替え染色体を示す全マウスの比率、及び最も有り
得る遺伝子配列は:動原体Atp6e−2/110−S
lc2a3−1/136−ミンクル−1/167−Cd
4である。組み替え確率は[遺伝子距離をセンチモルガ
ン(cM)±標準誤差で示す.]は、−Atp6e−
1.8±1.3−Slc2a3−0.7±0.7−ミン
クル−0.6±0.6−Cd4である。
【0028】実験で得られた生物での染色体6のマップ
と、多くのクローンされていないマウスのマップ位置の
報告より作成されたマウス遺伝地図(マウスゲノムデー
ターベースから提供される、これはJackson L
aboratory,BarHarbor,MEにある
コンピューター化されたデーターベース)とを比較し
た。ミンクルは、この遺伝子座において変異により期待
される表現型の変異のないマウスのコンポジットマップ
の領域にマッピングされた。マウス染色体6の末端領域
は、ヒト染色体の22及び12と領域の相同性を有して
いる(図7参照)。これは、ヒトミンクルがこの2つの
染色体上にマップされることを示唆している。
【0029】mミンクルの表面の性質を検討した。ミン
クルのアミノ酸配列は、ミンクルが前記したように、タ
イプ2の膜蛋白質であることを示唆している。ミンクル
蛋白の表面の性質を確認するため、カルボキシ末端フラ
ッグを付けたmミンクルcDNAを293T細胞にトラ
ンスフェクトした。そしてmミンクルフラッグ蛋白は、
濾過性の細胞のない抗フラッグM2抗体を使ったフロー
サイトメトリー分析で検出された。図8は、マウスミン
クルフラッグ蛋白質の表面発現性(surface expressio
n)を検討したフローサイトメトリー分析の結果を示
す。mミンクルフラッグで形質転換した293細胞(左
側)と擬似的に形質転換した(mock-transfected)29
3細胞(右側)とを、ビオチン結合抗フラッグM2抗体
(実線)又はコントロールバッファーのみでインキュベ
ートした。発現強度はFITC−ストレプトアビジンで
ラベルした後比較したものである。
【0030】mミンクルフラッグがトランスフェクトさ
れた細胞がM2抗体で染色されることは、mミンクルフ
ラッグ蛋白が強い表面発現をもつことを示す(図8の左
パネル)。擬似的に(mock)トランスフェクトされ
た細胞はM2抗体では染色されない。(図8の右パネ
ル)。
【0031】同時に、mミンクルフラッグ蛋白の発現
は、ウエスタンブロット分析でも検出された。その結果
を図9に示す。mミンクルフラッグトランスフェクト、
または、擬似的にトランスフェクトされた293T細胞
の溶解液を抗フラッグM2抗体で免疫沈降し、SDS−
ポリアクリルアミドゲルで電気泳動し、これをニトロセ
ルロース膜に移し、mミンクルフラッグ蛋白質をビオチ
ン結合抗M2抗体で検出し、西洋ワサビパーオキシダー
ゼ−コンジュゲートストレプトアビジンでインキュベー
トした。免疫反応性を化学発光によりビジュアル化し
た。観察されたmミンクルフラッグ蛋白の分子量は〜3
5kDaに相当するものである。しかし、計算されたm
ミンクルフラッグは25.4kDaである。この結果は
mミンクル蛋白は翻訳された後、かなり修飾されること
を示唆している。
【0032】次に、ミンクル遺伝子の転写開始部位を決
定した。mミンクル遺伝子の転写開始部位の決定のた
め、cDNAのヌクレオチド81−112に相当するプ
ライマーを用いてプライマー伸長分析を行った。LPS
で刺激したPMΦからの全RNAを、cDNAのヌクレ
オチド112−81と相補的な32Pでラベルしたアン
チセンスオリゴヌクレオチドとハイブリダイゼーション
させた後、プライマーを逆転写酵素で伸長した。その生
成物を、同じオリゴヌクレオチドから生成された配列決
定のためのラダー(dideoxy-sequencing ladder)に沿
って電気泳動させた。矢印は転写開始部位を示す。ネガ
ティブコントロール反応(酵母tRNAに代えたPMΦ
RNA)生成物はバンドを示さなかった。結果を図10
に示す。同一の反応をネガティブコントロールとして、
酵母のtRNAを用いて行った。伸長反応により得られ
た物は、同じオリゴヌクレオチドプライマーから生成さ
せたmミンクルアンチセンス配列と並べて示した(図1
0参照)。この結果、1つの転写開始部位が決定され、
それは翻訳開始コドンの上流125塩基に対応する部位
であった。ヌクレオチドのこのサイドはC(シトシン)
であり、転写開始部位を+1と仮に名付けた。
【0033】5’フランキング領域のシークエンス分析
を行った。マウスゲノムDNAライブラリーを32Pで
ラベルされたmミンクルのEcoRI−EcoRIcD
NA断片(ヌクレオチド126−496)によりスクリ
ーニングした。単離されたクローンのシークエンシング
は、フランキング領域と最初の5つのエクソン領域を含
んでいた。mミンクル遺伝子の1.8−kbのプロモー
ター領域が両方のストランドから完全にシークエンスさ
れた。決定された配列を図11に示す。図11中の角矢
印は転写開始位置を示す。四角枠はTATAボックスを
示し、翻訳開始コドン(ATG)の下にメチオニン(M
et)の表示をした。種々の転写因子が結合し得る箇所
を下線で示した。なお、この配列は、DDBJ/Gen
Bank/EMBLにアクセッション番号AB0247
19として寄託された。
【0034】TFSEARCHプログラムを用いたコン
ピューターサーチ(Heinemeyer, T., et al., (1998) N
ucleic Acids Res 26(1), 362-7)により、いろいろな
転写因子の可能な結合部位があることが明らかになっ
た。LPSによるこの遺伝子の発現調整に関与している
と考えられるいくつかのロケーションが明らかになる。
これらに含まれるモチーフは、NF−IL6、核因子−
kappaB(NF−κB)、アクチベータープロテイ
ン−1(AP−1)、及びc−Etsの結合するところ
である。NF−IL6の推定上の結合モチーフは、−1
222−1210、−1108−1095、−929−
917、−632−619の位置であると考えられる。
標準的なTATAボックスは転写開始部位の上流29−
24bp位置にある。
【0035】次に、mミンクルプロモーターを活性化す
るNF−IL6の発現の誘発について検討した。NF−
IL6がmミンクルプロモーターをトランス作用活性化
するか否かを調べるため、いろいろな5’部分欠失した
mミンクルプロモーター −ルシフェラーゼプラスミド
を構築した。5’フランキング領域の1783bp及び
5’−ノンコーディング領域の69bpを含む1852
bpフラグメントは、プロモーターのないルシフェラー
ゼ レポーター ベクターpGL3にフューズし、そし
てさまざまな5’部分欠失したルシフェラーゼ発現構造
を調製した。図12は、トランスアクティベーションア
ッセイにおけるマウスミンクルプロモーターの、NF−
IL6による転写の誘発をテストした結果を示すもので
ある。図12の左側は、mミンクルプロモーター−ルシ
フェラーゼ構築物を示し、上から、pGL3−1783
/+69、−1190/+69、−240/+69、−
166/+69、−61/+69、NF−IL6結合サ
イト変異構築物pGL3−240m、及びpGL3ベク
ターを示す。番号は転写開始位置からの相対位置を示
す。卵型の丸印はNF−IL6結合サイト(−66から
−58)を示す。IPTG処理でNF−IL6を発現す
るNFIL6M1細胞に、形質転換のコントロールとし
ての20μgのレニラルシフェラーゼ(Renilla lucife
rase)ベクター(pRL−SV40)及び20μgのこ
れらの構築物をエレクトロポレーション法でコトランス
フェクトした。細胞はトランスフェクション後に等量の
2つに分け、IPTGの存在下(1mM)または不存在
下に株化した。 18時間後に、株を集め、細胞抽出液
を調製した。ルシフェラーゼ活性レベルは、コトランス
フェクトされたレニラルシフェラーゼ活性値により標準
化し、そしてプロモーターのないpGL3ベーシックベ
クターとの相関する値として示された。得られたデータ
は、3回の実験の平均値±SDとして示されている。図
12の右側に示されている刺激比(fold stimulation)
は、各々の構築物におけるNF−IL6の発現に対応す
る比として、IPTGの存在下における活性量をIPT
G不存在下の活性量で割った値である。
【0036】NF−IL6M1細胞は、IPTGを加え
た後4時間以内にヒトNF−IL6蛋白を誘導し発現す
ることが知られている(Matsumoto, M., Sakao, et a
l.,(1998) Int Immunol 10(12), 1825-35)。pGL3
−1783/+69、−1190/+69、−240/
+69、−166/+69構築物のトランスフェクショ
ンは、NF−IL6発現による約3〜5倍の誘発を示し
た。配列の−166位から−61位の欠失は、IPTG
による反応性を完全に減少させた(図12参照)。この
領域は、−66位から−58位の1つのNF−IL6の
結合モチーフ(TKNNGNAAK)を含む。変異体p
GL3−240mを調製するためにpGL3−240/
+69ベクターの中にNF−IL6コンセンサス配列を
導入した。NF−IL6が結合する部位と考えられる、
2つのアデニンと1つのグアニンからなる残基が全てシ
トシン残基に置き換えられた。pGL3−240mの活
性はアッセイし、NF−IL6発現に関与しないことが
分かった(図12参照)。この結果、−66位から−5
8位のNF−IL6の結合部位がmミンクルのプロモー
ター活性に必要であることを示された。
【0037】さらに、mミンクルプロモーターの−66
位から−58位へのNF−IL6の結合について検討し
た。mミンクルのプロモーターの−66位から−58位
にNF−IL6が反応するか否かをテストした。結果を
図13に示す。即ち、−76から−45の配列に対応す
る2本鎖のオリゴヌクレオチドP1のを32Pで放射線
ラベルし、コントロールとしてNFIL6 M1細胞
(レーン1)又は12時間IPTG処理したNFIL6
M1細胞(レーン2−6)から調製した核蛋白質とイン
キュベートした。ヒトIL−6プロモーター(IL
6)、P1、変異P1(mP1)からの2本鎖オリゴヌ
クレオチドをコンペティターとして、P1プローブの1
00倍モル過剰に加えた(レーン3−5)。レーン6は
NF−IL6に対するウサギポリクローナル抗体を結合
反応に加えたものである。スーパーシフトされた複合物
(S)、プローブ−核蛋白質複合物(NF)、及び遊離
プローブ(F)のそれぞれの位置を図13の右側に記載
した。
【0038】図13に示されるように、P1プローブは
IPTG処理されたNF−IL6M1細胞から調製され
た核抽出液と共に培養される時、幅広い結合活性が現れ
る(図13のレーン2)。ヒトIL−6プロモーター
(IL6)、P1、及びレポーター遺伝子アッセイのと
きと同じ変異をさせた変異P1(mP1)からの先天性
のNF−IL6結合性を比較のために行った。100倍
モル過剰のラベルをされていないIL6とP1オリゴヌ
クレオチドが核蛋白−DNA複合物と競合した(図13
のレーン3及び4)。しかし、mP1はこれら全てを消
すことは出来なかった(図13のレーン5)。NF−I
L6に対するウサギのポリクロナール抗体はこれらの複
合物の生成を阻害するが、他の大きくシストした複合物
を形成する(図13のレーン6)。
【0039】さらに、NF−IL6蛋白がP1オリゴヌ
クレオチドと結合している事を確認するため、NF−I
L6M1細胞の核抽出液のかわりに精製したGST−N
F−IL6融合蛋白を用いてテストした。結果を図14
に示す。即ち、P1プローブをGST蛋白質(レーン
1)又はGST−NF−IL6融合蛋白質(レーン2−
5)とインキュベートした。この結合反応に100倍モ
ル過剰の非ラベルIL6、P1、及びmP1を加えた
(レーン3−5)。プローブ−GST−NF−IL6融
合蛋白質複合体(NF)及び遊離プローブ(F)の位置
を図14の右側に示す。この結果、DNAプローブと特
異的な複合物を形成することが分かった(図14のレー
ン2)。DNA−蛋白複合物はラベルされていないIL
6とP1オリゴヌクレオチドとの競合により消すことが
出来るが、mP1オリゴヌクレオチドでは出来ない(図
14のレーン3−5)。これらの結果はNF−IL6が
mミンクルのプロモーターの−66位から−58位に結
合することを明らかにし、そしてそれはNF−IL6が
コンセンサス配列に結合することにも一致する。
【0040】本発明のひとつの目的は、IF−IL6の
下流の標的物を同定することを通して、マクロファージ
におけるNF−IL6の機能を明確にすることにある。
サブトラクションクローニングにより、新規なC−タイ
プレクチン即ち、本発明のミンクルを単離した。そし
て、このものはNF−IL6(−/−)マクロファージ
においては、炎症性の刺激に対応する発現では非常に減
少する。ミンクル遺伝子の発現は、バクテリアのリポポ
リサッカライド、野生型PMΦにあるIFN−γ、IL
−6、TNF−αを含むいくつかの炎症性サイトカイン
により強く誘発される。本発明においては、ミンクルm
RNAの発現は、炎症発生物で処理されたPMΦ、マク
ロファージセルラインRAW264.7、骨髄芽球の白
血病セルラインM1の中でのみ観察された。ミンクル遺
伝子の発現は炎症性のメディエーターにより刺激された
骨髄単球に属する細胞のみに制限されるかもしれない。
【0041】マクロファージは、リウマチ性関節炎(Ch
u,C.Q., et al.,(1991) Clin Exp Immunol 86(3), 380-
6)、いろいろな腫瘍(Mantovani,A., et al.,(1992)Im
munol Today 13(7), 265-70)、傷(Leibovich,S.J., e
t al.,(1988) Prog Clin BioI Res 266,131-45)などの
炎症性サイトカイン濃度が高い様々な炎症領域に浸透す
る。ミンクルはこれらの状態を正常化し、そしてマクロ
ファージの浸透にいくつかの役目を演じている。NF−
IL6欠損(−/−)マクロファージは、LPSやIF
N−γで充分活性化するよう処理されても、殺菌活性や
腫瘍の細胞毒性に欠ける。NF−IL6欠損(−/−)
腹腔マクロファージ(PMΦ)におけるミンクルの低い
レベルの誘発は、ミンクルが殺菌活性や腫瘍の細胞毒性
の役割を果たしているという可能性を示している。ミン
クルの期待される機能は、微生物や腫瘍細胞の表面の炭
化水素を認識することであり、次いでマクロファージを
活性化する。活性化されたマクロファージは、ナチュラ
ルキラー細胞がナチュラルキラーレセプター蛋白1を通
じてターゲット細胞を認識し腫瘍やウイルス細胞を殺す
ように、細菌や腫瘍細胞を溶解がして殺す(Chambers,
W. H., et al.,(1989) J Exp Med 169(4), 1373-89 ;
Ryan,J.C., et al.,(1991) J Immunol 147(9), 3244-5
0)。
【0042】ミンクルはNF−IL6の転写制御のもと
で、マクロファージを活性化することにより、このよう
な免疫のサーベイサンスプロセスに包含されている。し
かし、ミンクルの生物学的機能を正確に述べるためには
更なる研究が必要である。ミンクルはG−CSFに加え
NF−IL6のターゲット遺伝子であるけれども、ミン
クルのプロモーター配列はG−CSFのものとは全く異
なる。G−CSFのプロモーターは−165と−196
bpとの間のセグメントリ、G−CSF遺伝子のプロモ
ーターエレメント1(GPE1)を含み、それはマクロ
ファージにおいて、G−CSF遺伝子のLPSの発現の
誘発に重要な役目を行っている(Nishizawa,M., et a
l.,(1990) Mol Cell Biol 10(5), 2002-11)。GPE1
の引き続いた研究は、GPE1にあるNF−κ結合エレ
メントとNF−IL6に近いエレメントの両方がTNF
−αとIL−1βによるG−CFSプロモーターの誘発
に重要である(Shannon,M.F., et al.,(1992) Growth F
actors 7(3), 181-93)。
【0043】NF−κBp65とNF−IL6の両方が
GPE1に結合して、DNAと3者の複合物を作る。ミ
ンクル遺伝子は1.7kbプロモーター領域に3箇所の
NF−κB結合モチーフを有すると推定されるが、これ
らのサイトはNF−IL6の結合に不可欠なエレメント
とは別に存在する。NF−κBが炎症においてミンクル
遺伝子の転写をシグナル誘発する可能性をもある。しか
し、NF−κBはミンクルプロモーター上でNF−IL
6と直接相互作用をするものではない。ミンクル遺伝子
プロモーターは、Ap−1やc−Etsなどのような他
の炎症を活性化する転写因子が結合し得るエレメントを
潜在的に持っている。これら転写因子はNF−IL6と
協力してマクロファージでのミンクル遺伝子の誘発に働
いているのかも知れない。最近の報告では、C/EBP
α、−β、−δ、及び−εの活性はIL−6及びMCP
−1の発現に関しては必要がないことが示されている
(Williams,S.C., et al.,(1998) J Biol Chem 273(2
2), 13493-501 ; Hu,H.M., etal.,(1998) J Immunol 1
60(5), 2334-42)。
【0044】C/EBPα、−β、−δ、及び−εの異
所での発現は、P388リンパ芽球へのIL−6及びM
CP−1のLPS誘発発現に充分である。P388リン
パ芽球は通常C/EBP因子を欠き、炎症性サイトカイ
ンのLPS誘発を起こさない。事実C/EBPδはNF
−IL6と似た発現パターンを示し、炎症の時に誘発さ
れるいくつかの遺伝子の制御に関与していることが示さ
れている(Kinoshita,S., et al.,(1992) Proc Natl Ac
ad Sci USA 89(4),1473-6)。これは、NH−IL6の
欠落がイン・ビボでのLPS処理によるC/EBPδの
誘発により、部分的に補償されることに似ている。他の
NF−IL6ファミリーの蛋白が、LPSで刺激された
マクロファージにおけるミンクル及びG−CSFの発現
ではなく、IL−6やMCP−1の発現を補償する精密
なメカニズムはまだ明確にされていない。ミンクル蛋白
の配列はグリコプロテインエンドサイトーシスに介在す
ることが多いグループ2 C−タイプレクチン類と高度
に類似している。このグループのプロトタイプはアジア
ログリコプロテインレセプターで、肝臓細胞の表面蛋白
はガラクトース末端と結合し、暴露された上をグリコプ
ロテイン が循環している。
【0045】このレセプターは血清グリコプロテインの
直接の変化ではなく、それらのインターナリゼーション
に導かれ、エンドサイトを介してリソソームに送られ
る。ヒトアジアログリコプロテインレセプター H1サ
ブユニットは レセプターのためのインターナリゼーシ
ョンモチーフ内にあるポジション5に細胞質チロシンを
含む。(46)急な細胞表面のインターナリゼーション
はチロシンを含むアミノ酸のショートストレッチが必要
であると一般に言われている。グループ2 C−タイプ
レクチンの他のメンバーであるM−ASGP−BP
(4、4. li, M., Kurata, H., Itoh, N., Yamashina,
I., and Kawasaki, T. (1990) J Biol Chem 265(19), 1
1295-8)、CD23(48、48. Kikutani, H., Inui,
S., Sato, R., Barsumian, E. L., Owaki, H., Yamasak
i, K., Kaisho, T., Uchibayashi, N., Hardy, R. R.,
Hirano, T., and et al. (1986) Cell 47(5), 657-6
5)、gp120C−タイプ結合レクチン(49、49. C
urtis, B. M., Schamowske, S., and Watson, A. J. (1
992) Proc Natl Acad Sci U S A 89 (17), 8356-60)、
カッファーセルフコースレセプター(50、50. Hoyle,
G. W., and Hill, R. L. (1988) J Biol Chem 263(1
6), 7487-92)は細胞質領域にチロシンを持っている。
しかしミンクルの細胞質領域にチロシンを持っていな
い、これはミンクル蛋白が充分にエンドサイトーシス出
来ないことを示している。他の細胞質内にチロシンを持
たないC−タイプレクチンはMCLである、この蛋白連
鎖はミンクルと最も高い一致を示す。
【0046】ミンクルやMCLはいくつかの一般的な特
徴を示す。蛋白の配列はグループIIC−タイプレクチン
と高い相似性を示すこと、マクロファージ領域で転写が
非常に良く発現すること、細胞質領域にはチロシン残基
を含まないこと、ネズミの遺伝子は染色体6にマップさ
れることなどである。この様に、ミンクルとMCLはグ
ループIIC−タイプレクチンに属するものであると分類
することが出来る。結論として、我々はマクロファージ
領域でNF−IL6の調整のもと、炎症発生物に反応し
て強く誘導されるC−タイプレクチンであるミンクルを
単離し、その性質を明らかにしてきた。ミンクルリガン
ドの同定や、ミンクル遺伝子の標的とされる作用はイン
ビボでの生理的役割を説明する助けになるだろう。
【0047】本発明のミンクル蛋白質はマクロファージ
にたいする活性作用を有し、免疫系の各種疾患、例え
ば、感染症や炎症、炎症性疾患などの治療・予防剤とし
て有用である。本発明の医薬組成物は本発明のミンクル
及び製薬上許容される担体からなるものであり、製薬上
許容される担体としては製剤化に再して使用される各種
の添加剤を使用することができる。本発明の医薬組成物
は、注射剤、座剤、液剤など投与形態に応じて適宜製剤
化することができる。本発明の医薬組成物の投与方法と
しては、種々の方法で投与することができるが、非経口
投与が好ましい。また、本発明の医薬組成物の投与量と
しては、患者の様態や疾患の種類にもよるが、通常の蛋
白質製剤と同程度の量を投与することができる。
【0048】本発明は、本発明の蛋白質をコードする遺
伝子の部分配列を有する遺伝子を提供する。本発明の蛋
白質をコードする遺伝子としては、配列表の配列番号1
に記載されているDNAを例示することはできるが、こ
れに限定されるものではない。本発明の部分配列からな
るポリヌクレオチドは、すくなくとも14塩基以上、好
ましくは20塩基以上、さらに好ましくは30塩基以上
のものが挙げられる。部分配列の好ましい部分は、当該
ポリヌクレオチドの使用目的により適宜選択することが
できる。例えば、本発明の部分ポリヌクレオチドをアン
チセンスとして使用する場合には、非翻訳領域の一部の
相補鎖からなものが好ましく、またプローブとして使用
する場合には本発明の遺伝子の特異的な配列を有する部
分が好ましい。さらに、本発明の部分配列ポリヌクレオ
チドは、PCRなどの際のポロモーターとしても使用す
ることができる。さらに、本発明は本発明の蛋白質に対
する抗体を提供する。本発明の抗体を製造する際の感作
抗原としては、本発明の蛋白質を全長のまま使用しても
よいが、そのアミノ酸配列の部分長のペプチドを使用す
ることもできる。この感作抗原をウサギ、ラット、マウ
スなどに感作させた後、常法によりポリクローナル抗体
又はモノクローナル抗体を得ることができる。
【0049】
【実施例】次に、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0050】以下の実施例において使用される試薬類
は、つぎに記載のとおりの方法で入手した。リポポリサ
ッカライド(LPS)(大腸菌 O55:B5)チオグリコレ
ート液(Brewer’s fomula)はDifc
o(Detroit MI)から購入した。インターフ
ェロンγ(IFN−γ)、白血球コロニー刺激因子(G
M−CFS)、IL−6、腫瘍壊死因子α(TNF−
α)はGenzyme(Cambridge,MA)か
ら得た。DNA制限、修正酵素は東洋紡(大津、Jap
an)から得た。オリゴヌクレオチドは日清紡(東京)
で合成された。イソプロピル−β−D−チオガラクトサ
イド(IPTG)はナカライテスク(京都、Japa
n)で製造された。ストレプトマイシン、ペニシリンG
は明治製菓(東京)。 [α−32P]dCTP(30
00Ci/mmol)、[γ−32P]ATP(300
0Ci/mmol)はアーマシャムファーマチカビオッ
チ(Little Chalfont UK)から得
た。
【0051】NF−IL6欠損(−/−)マウスは(1
8、18. Tanaka, T., Akira, S., Yoshida, K., Umemot
o, M., Yoneda, Y., Shirafuji, N., Fujiwara, H., Su
ematsu, S., Yoshida, N., and Kishimoto, T. (1995)
Cell 80(2), 353-61)で述べた様に遺伝子組み替えで生
まれた。NF−IL6(−/−)マウス、野生型マウス
はヘミ接合の雌と雄をかけあわせ一回の出産で生まれ
た。
【0052】実施例1(PMΦの準備) PMΦは、8−12週のマウスの腹腔に2mlのステリ
ルチオグリコレートを注射後4日のち腹腔をリン酸緩衝
液サリン(PBS)で洗浄して得られた。PMΦはマク
ロファージカルチャー溶液(MCM)中2.5X10
/皿になるよう10cmのプラスチック皿に置かれた。
MCMはDulbecco’s modified E
agle’sメディウム(DMEM;ニッスイ、東京)
を10%牛血清で溶解した物、2mM L−グルタミ
ン、50U/mlのGM−CSF、100μg/mlの
ストレプトマイシンそして、10U/mlペニシリンG
よりなる。2時間の培養後皿はバラバラの細胞になるよ
う強く洗われた。新しいMCMが2日めに加えられ、4
日にはGM−CFS無しのMCMが培養に加えられた。
PMΦは5日目にRNAを回収のため適切な試薬で扱わ
れた。
【0053】実施例2(細胞株) ねずみの白血病細胞(BCL−1)、骨髄腫細胞(MO
PC 315)、胸腺腫細胞(EL−4)ヒト白血病単
球細胞が、10%牛胎児血清、100μg/mlのスト
レプトマイシン、10U/mlペニシリンGを含むRP
MIメヂューム(Gibco/BRL,Gaither
sburg,MD)中で培養された。ねずみのナチュラ
ルキラー細胞(5E3)は、10%牛胎児血清、500
U/mlのIL−2(Genzyme)を加えたRPM
I 1640中で培養された。NFIL6M1細胞は2
倍濃縮のアミノ酸、ビタミン、10%牛胎児血清400
μg/mのゲネチシン(Gibco/BRL)、 50
μg/mのハイグロマイシンB(Boehringer
Mannheim Germany)を含むミニマム
エッセンシャルメヂューム(Gibco/BRL)中で
培養された(21、21. Matsumoto, M., Sakao, Y., an
d Akira, S. (1998) Int Immunol 10(12),1825-35)。
ねずみのマクロファージ細胞(RAW264.7)、線
維芽細胞(NIH3T3)、ヒト腎臓胚芽細胞(293
T)は100μg/mlのストレプトマイシン、10U
/mlペニシリンGを含むDMEM中で培養された。
【0054】実施例3(サブトラクションcDNAライ
ブラリーの構築と特別なスクリーニング) 全ての手順は主にPCR−セレクトcDNAサブトラク
ションキット(Clontech,Palo,Alt
o,CA)で行われた。野生型とNF−IL6(−/
−)PMΦの80%混合物は、100ng/mlLPS
と100U/mlIFN−γの中に16時間置かれた。
全てのRNAはポリ(A)RNA選択用オリゴテック
ス−dT30ラテックスビーズ(宝、大津、Japa
n)を用いたRNAイージーキット(Qiagen、H
ilden、Germany)で用意された。テスタ
ー、ドライバーcDNAは野生型PMΦとNF−IL6
(−/−)PMΦの2μgのポリ(A)RNAより合
成された。NF−IL6誘発遺伝情報を選ぶためRsa
1ダイジェスティドテスターcDNAがオリゴヌクレオ
チドリンカーと結合され過剰のドライバーcDNAsと
掛け合わせられた。
【0055】ハイブリダイゼーションの後、アドヴァン
テージcDNAポリマーラスミックス(Clontec
h)を用いてさまざまな転写が選択的に拡大された。プ
ライマリーポリマーチェインリアクション(PCR)は
サーマルサイクラー(Gene Amp9600;Pe
rkin−Elmer,Norwalk, CT)上で
27サイクルでなされた、ネステッドPCRは10サイ
クルでなされた。ネストされた物質はpT7ブルーTベ
クター(Novagen Madison, W1)に
挿入された。独立したクローンはコロニィPCRで拡大
された、そして異なったスクリーニングが1000のク
ローンに指示のようになされた。簡単には、コロニィP
CRの生成物はハイドロゲンN+メンブランス上に複製
の形での点のブロットである。それぞれのDNAブロット
はそれ自体とハイブリダイズのもの(”+”サブトラク
トプローブ)、または、逆にサブトラクトされたcDN
A( ”−”サブトラクトプローブ)であった。”−”
サブトラクトプローブをつくるにはサブトラクションハ
イブリダイゼーションが、テスターcDNAをドライバ
ーとして、またドライバーcDNAをテスターとして行
われる。”+”プローブのみのハイブリダイズであるク
ローンが、ラベルされた染料を用いジデオキシヌクレオ
チド(Applied Biosystems PRI
SM 377 DNA シークエンサー)を利用してオ
ートシークエンサーでシークエンスされた。照合がDD
BJブラストサーバーを利用しDDBJデーターベース
で得られる。
【0056】実施例4(cDNA末端の急速増幅(RA
CE(rapid amplification of cDNAends)) cDNAエンドの急速増幅(5’−RACE、3’−R
ACE)はマラソンcDNA増幅キット(Clonte
ch)で行われる。100ng/mlのLPSと100
U/mlIFN−γで刺激された野生型PMΦからの1
μgのポリ(A)RNAを用いて、アダプター2重結
合鎖のcDNAライブラリーが述べられた様に出来た。
充分な長さのマウスミンクルcDNAを得るには、アン
チセンスプライマーとして、270F(5’−GAGA
AAATGGGGCTCCAGGAAGAGTG−
3’)、センスプライマーとして92R(5’−CCC
TAAAGGAACCTTCAGCAGCAGTC−
3’)が用いられた、これは5’−RACE、3’−R
ACE用の引き算クローニングのcDNA断片の連鎖で
ある。PCR反応は40mMトリシン−KOH、ph
9.2、15mMKOAc、3.5mMMg(OA
c)、75μg/ml牛血清アルブミン、200μMd
NTPs、0.2μMの270Fまたは92R、0.2
μMのアダプタースDNA断片 1(Clontec
h)、5μlの2重結合鎖のcDNA 溶液、1μl の
アドヴァンテージcDNAポリメラーズミックスを含む
50μl反応溶液でなされた。PCR条件は94℃30
秒、さらに94℃ 5秒と72℃2分の5回繰り返し、
94℃ 5秒と70℃2分の5回繰り返し、94℃ 5秒
と68℃2分の20回繰り返しである。
【0057】出来た物質1312bp、1039bpは
アガロースゲルで純粋化さTTベクターにサブクローン
しシークエンスされた。ヒトミンクル(hミンクル)を
得るため、LPS−刺激(5μg/ml)されたTHP
−1細胞mRNAより抽出されたものを低級プライマー
としてPCRにかけcDNAが合成される。’5プライ
マー(5’−GTGAGGCATCAGGTTCAG-
3’)と3’プライマー(5’−DATRTTGTTG
GGYTCNCC−3’)はmミンクルCRDの一部を
カバーするようにデザインされている。PCR条件は9
4℃30秒、さらに94℃ 5秒と50℃30秒の35
回繰り返しである。出来た311bpはpT7ブルーベ
クターにサブクローンされシークエンスされた。アンチ
センスプライマー(5’−CCCAGTTCAATGG
ACAATTCTTG−3’)とセンスプライマー
(5’−AGGGCACACCTTTGACAAAGT
CTCTG−37)はシークエンスから得られた、そし
て5’−,3’−RACEは、LPS−刺激されたTH
P−1細胞より得られたアダプター2重結合鎖のcDN
Aを用いてなされた。
【0058】実施例5(ノーザンブロット分析) 全てのRNAは6.0%ホルムアルデヒドを含む1.0
%アガロースゲルで分離された。ハイボンドN+メンブ
ラン(Amersham Pharmcia Biot
ech)に移し変えた後、エキスプレスHyb、ハイブ
リダイゼーション溶液の中、65℃、2時間、変性した
プローブと、ハイブリダイゼーションが行われた。メン
ブランは、65℃、2XSSCで10分、2回洗われ
、65℃で0.2XSSC−0.1%SDSで1回洗
われた後、BioMax MSフィルム(Kodak、
Rochester,NY)に露光された。mミンクル
のRsa 1−Rsa 1 cDNA断片(ヌクレオチ
ド1188−1404)、マウスNF−IL6(X62
600ヌクレオチド 135−897)のSph 1−
Sph 1cDAN断片、マウスMIP−2(X537
98ヌクレオチド 149−840)のcDNA断片、
マウスのグリセラアルデヒド−3−フォスフェートデヒ
ドロゲナーゼ(G3PDH;M32599ヌクレオチド
566−1017)のcDNA断片はプローブとして
使われた。cDNAは[α−32P]dCTP(300
0Ci/mmol)を用い、メガプライムラベリングシス
テム(Amersham Pharmcia Biot
ech)で放射線ラベル化された。
【0059】実施例6(異種戻し交雑マウスのマッピン
グ) 異種戻し交雑の子孫は、(C57BL/6J x M.
spretus)F1の雌とC57BL/6Jの雄を交
配して作られた。(24)205匹にわたるN マウス
がミンクル遺伝子座のマップに使われた。(詳細はテキ
ストを参照)DNAの分離、制限酵素による分解、アガ
ロースゲルによる電気泳動、サザーンブロットによる移
し変えとハイブリダイゼーション は述べられた様にに
行われた。(25)全てのブロットはハイボンドN+ナ
イロンメンブラン(Amersham Pharmci
a Biotech)で用意された。mミンクルcDN
A断片(ヌクレオチド 1549−2517)はニック
トランスレーションラベリングキットを用いて[α−
32P]dCTPでラベルされ、1.0XSSCP、
0.1%SDS、65℃で充分洗浄された。断片37k
bはBamHI分解C57BL/6J DNAから検出
された、6.5kbはBamHI M.spretus
DNAからら検出された。6.5kbBamHIM.s
pretus−スペシフィック断片の有無は戻し交雑し
たマウスついて行われた。Atp6e、Slc2a3、
Cd4を含むミンクルにリンクする、プローブや制限断
片長さの多発性(RFLs)遺伝子座の説明はすでにレ
ポートされている(26、26. Puech, A., Saint-Jore,
B., Funke, B., Gilbert, D. J., Sirotkin, H., Cope
land, N. G., Jenkins, N. A., Kucherlapati, R., Mor
row, B., and Skoultchi, A. I. (1997) Proc NatI Aca
d Sci U S A 94(26), 14608-13)。組み替えの距離はマ
ップマネージャーバージョン2.6.5で計算された。
遺伝子単位の測定が対立遺伝子の分散パターンを説明す
るため、組み替え数を少なくして行われた。
【0060】実施例7(フローサイトメトリック分析) mミンクル発現ベクターはpcDNA3.1(+)(I
nvitrogen,Carlsbad,CA)で作ら
れた。 pcDNA3.1(+)−mミンクルフラッグ
を作るため、正、逆のプライマーが、最適のコーザック
コンセンサス連鎖とフラッグエピトープを作るために用
いられた。正のプライマー連鎖は5’−GGTCGAC
CACCATGAATTCAACCAAATCG−3’
であり、逆のプライマーの連鎖は5’−CTCACTT
GTCATCGTCGTCCTTGTAGTCCAGA
GGACTTAT−3’である。PCRはRACEをテ
ンプレートとして作られた2重鎖cDNAを使いなされ
た。
【0061】増幅された生成物は、pT7ブルーTベク
ターにサブクローンされ、Sal1分解で削除された後
シークエンスで確認された。mミンクルフラッグ断片は
pcDNA3.1(+)のXho位置に正しい方向で接
合された。トランスフェクションの前日、293T細胞
は6口プレートに2.0x10細胞/口になるよう植
え付けられた。4μgのpcDNA3.1(+)−mミ
ンクルフラッグもしくは、pcDNA空のベクターがリ
ン酸カルシュウム沈殿法で仮りにトランスフェクトされ
た。細胞は0.02%EDTAを用いて培養容器から離
れPBS中で48時間トランスフェクションされ、サイ
トメトリーバッファー(PBSと2%牛胎児血清、0.
1%NaN)で洗われた。細胞は15μg/mlのビ
オチン接合アンチフラッグM2アンチボディ(BioM
2;Sigma−Aldrich、St,Louis、
MO)とともに氷上で20分培養された。サイトメトリ
ーバッファーで洗浄後、5μg/mlのFITC−スト
レプタビジン(Pharmingen,San Die
go,CA)でラベルされた。細胞はトランスフェクシ
ョンから48時間後サイトメトリック分析のため取られ
た。コントロールはFITC−ストレプタビジンだけで
処理された細胞を用いた。サイメトリーバッファーで最
終的に洗浄された後、mミンクル−フラッグ発現物はC
ELLqestソフトウエアーを用いFACS Cal
iburで分析された。
【0062】実施例8(ウエスタンブロット分析) トランスフェクションの前日、293T細胞は100m
mプレートに2.0x10/プレートになるよう植え
られた。20μgのpcDNA3.1(+)−mミンク
ルフラッグもしくは、pcDNA空のベクターがリン酸
カルシュウム沈殿法で仮りにトランスフェクトされた。
細胞は0.5%Nonidet P−40、150mM
NaCl、1mM EDTA、10mMトリスHClp
h7.4を含むリーシスバッファーで溶解された。細胞
溶解物は、プロテイン−Gセファロース(Amersh
am Pharmcia Biotech)と10μg
/mlのアンチ−フラッグM2アンチボディとともに免
疫沈降された。免疫沈降物は、リーシスバッファーで4
回洗われ、ラエムリサンプルバッファー中に懸濁され
た。5分煮沸後、サンプルはSDSポリアクリルアミド
ゲル上でグラディエント(10−20%)され分離され
る、更にニトロセルロースメンブランに電気泳動し移さ
れる。メンブランは、BioM2アンチボディとともに
培養される、更にホースラディシュパーオキシダーゼ結
合ストレプタビジン(Genzyme)で処理され、化
学蛍光検出システム(Dupont,Boston,M
A)で免疫活性が分析された。
【0063】実施例9(mミンクルフランキング領域の
分離と遺伝子の評価) A 129/Svマウス肝臓ゲノムDNAが入ったλF
ix2ベクターがストラタジェンから購入された。1x
10のプラークがmミンクル(ヌクレオチド126−
496)の32PラベルEco R1−Eco R1c
DNAでスクリーニングされた。ゲノムライブラリーの
陽性のプラークは更に2回のスクリーニングで充実され
た。2つの固有のクローンから得られたDNAはウィザ
ードプレップキット(Promega)で純粋化され
た。いろいろな制限酵素による分解で2つのクローンが
同一の連鎖を持つことが判明した。引き続きBam H
1とSal1により分解し、5つの断片(5.4kb、
5.1kb、3.2kb、0.8kb、0.6kb)が
pBluescriptKS(+)にサブクローンされ
シーケンスされた。エクソン1と5’フランキング領域
を含む5.1kb Bam H1−BamH1断片、は
pBS/Bam1−8であることを示し、プロモーター
ルシファラーゼ構築に用いられる。適切な5’−プライ
マー通常の3’−プライマーはmミンクルのプロモータ
ー領域を増幅するため合成される。以下のプライマー
が、pGL3−1783/+69、pGL3−1190
/−69、pGL3−240/+69、pGL3−61
/+69を発生する、
【0064】−1783(5’−CGACGCGTGG
TTTGCAGCCCCATAGGAG−3’) −1190(5’−CGACGCGTATGATGGC
ACACCATGATAG−3’) −240(5’−CGACGCGTAAATCGGGA
CCAAGTTAGAC−3’) −61(5’−CGACGCGTCAAGAGAGGA
AATTCTGAC−3’) −69(5’−GAAGATCTCCCCTGGAAA
GTGAGTCTTG−3’)。 増幅された生成物はpT7ブルーTベクターにサブクロ
ーンされ確認のためシークエンスされた。挿入された断
片はMlu1とBgl2で切られpGL3基本ベクター
(Promega,Madison,WI)に同じ制限
部位で結合された。pGL3−166/+69を作るた
め、pGL3−240/+69がMlu1とAat1で
分解された、ブラントエンドができ再結合する。NF−
IL6結合部位の突然変異はクイックチェンジサイトデ
ィレクティドミュウタジェネシスキット(Strata
gene)により進められた。変異源のプライマーは
(下線の変異ヌクレオチドを持つ)5’−CCTTGT
CCTTGTGCCCCAGAGGAAATTCTG−
3’である。変異の構造はシークエンシングで確認され
た。短命なトランスフェクトがNFIL6M1細胞にな
され、発光酵素法がなされた(21、21. Matsumoto,
M., Sakao, Y., and Akira, S. (1998) Int Immunol10
(12), 1825-35)。
【0065】実施例10(プライマー伸長分析) プライマー伸長が述べられた様になされた(27、27.
Sambrook, J., Fritsch, E. F., and Maniatis, T. (19
89) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second
Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Sp
ring Harbor, NY)。要約すると、オリゴヌクレオチド
プライマーからミンクルcDNAの81−112のヌク
レオチドが合成され、[γ−32P]ATPとT4ポリ
ヌクレオチドキナーゼで末端がラベルされた。LPS刺
激されたPMΦより得た10μgのRNAは104cp
mのラベルされたオリゴヌクレオチドと共に10mMパ
イプph6.4、1mMEDTAph8.0、0.4M
NaCl中で30℃16時間ハイブリダイズされた。エ
タノール沈降の後サンプルは50mMトリス/HClp
h8.3、10mM MgCl、1mMジチオスレイ
トール、75mMKCl、1mM dNTPs、20U
RNaseインヒビターを含む反応溶液に溶かされた。
逆転写が200Uスーパースクリプト2(Gibco/
BRL,Gaitherburg,MD)を加え42
℃、30分行われた。伸長した反応物はエタノール沈殿
され、6%ポリアクリルアミド7Mウレアシークエンシ
ングゲルで分析された。
【0066】シークエンス反応を、別に放射性ラベルを
持たない同じプライマーでセットアップした、これはm
ミンクルのフランキング領域をカバーするpBS/Ba
m1−8ゲノムクローンをテンプレートとしてセットア
ップされ、同じシークエンシングゲル上で延長物質と共
に、平行して反応された。
【0067】実施例11(電気泳動分析) 以下の単鎖オリゴヌクレオチドは電気泳動分析のために
合成された。P1(mミンクルプロモーターの−76か
ら−45位置)、5’−CCTTGTCCTTGTGC
AAGAGAGGAAATTCTG−3’、5’−GT
CAGAATTTCCTCTCTTGCACAAGGA
CAAGG−3’;mP1、5’−CCTTGTCCT
TGTGCCCCAGAGGAAATTCTG−3’、
5’−GTCAGAATTTCCTCTGGGGCAC
AAGGACAAGG−3’;IL6(ヒトIL6プロ
モーターの−165から−138位置)、5’−GGA
CGTCACATTGCACAATCTTAATAAT
−3’、5’−ATTATTAAGATTGTGCAA
TGTGACGTCC−3’。下線をしたヌクレオチド
は変異鎖を示す。相補的DNAオリゴヌクレオチドは2
0mMトリス−HCl,ph7.5、10mM MgC
l2、50mM NaClを含むバッファー中で75℃
で5分加熱し室温の戻すことによりアニーリング出来
る。
【0068】プローブはクレナウ断片酵素で[α−32
P]でラベルされる。NFIL6M1の核の抜き取りは
述べられた様になされた(21、21. Matsumoto, M., S
akao, Y., and Akira, S. (1998) Int Immunol 10(12),
1825-35)。pGEX−4T−2にあるグルタチオンS
−トランスフェラーゼ(GST)遺伝子の下流にある、
ヒトNF−IL6((7)アミノ酸24−345)を挿
入したpGEX−NFIL6プラスミドは、S.ハシモ
トの贈り物である。空のpGEX−4T−2とpGEX
−NFIL6プラスミドは、GSTとGST−NF−I
L6プロテインをそれぞれ作るため大腸菌BL21に入
れられる。pGEX形質転換した大腸菌は1mMIPT
Gで誘発され、幾何級数的途中まで増殖される、その後
低張性バッファーで音波粉砕される。バクテリア溶液か
ら得られた蛋白はグルタチオン対のセファロースビーズ
(Amersham Pharmcia Biotec
h)で精製される。濃縮された蛋白は、BCA蛋白検出
試薬(Pierce,Rockford,IL)で確認
された。核の抽出物、またはGST溶解蛋白は1x10
cpm のラベルされたDNAプローブと共に、10
mM Hepes−KOH、ph7.8、50mM K
Cl、1mM EDTA、ph8.0、5mMMgCl
、10%グリセロール、3μgのポリ(dI−dC)
(Amersham Pharmcia Biotec
h)含む25μlのバインディングバッファー中で培養
された。比較検出が同様の方法でなされた、ただし、上
記反応液はラベルされたプローブを加える前に、100
倍のラベルされていないオリゴヌクレオチドと共に4
℃、30分予備培養された。スーパーシフトが200n
gのアンチ−C/EBPβアンチボディ(C−19;S
anat Cruz Biotechnology,S
anta Cruz,CA)で行われ、反応液はラベル
されたプローブを加える前4℃、30分予備培養され
た。サンプルはネイチブ5%ポリアクリルアミドゲル上
に置かれ、25mMトリス、ph8.5、190mMの
グリシン、1mMのEDTA中で30mAで電気泳動さ
れた。ゲルは放射線感光のため乾燥された。
【0069】
【発明の効果】本発明は、核因子NF−IL6の下流の
標的生産物を明らかにし、当該標的生産物をC−タイプ
レクチンに属する新規なポリペプチド、即ちミンクルと
して提供する。そして、本発明は新規なポリペプチド
「ミンクル」の諸性質を検討し、ミンクルがマクロファ
ージを活性化する作用を有するものであることを明らか
にしたものである。したがって、本発明は、マクロファ
ージの活性化作用を有し、免疫系の諸疾患、炎症性疾患
などの治療や予防に有用な新規な蛋白質を提供するもの
である。また、本発明は、本発明の「ミンクル」蛋白質
をコードする新規な遺伝子を提供する。さらに、本発明
は「ミンクル」を含有する医薬組成物を提供する。本発
明の「ミンクル」に対する抗体を提供するものでもあ
る。
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Science And Technology Corporation <120> A novel C-type lectin and its genes <130> PA900364 <160> 2 <210> 1 <211> 2517 <212> DNA <213> Mouse <400> 1 cggtctgtta ctcttgaact tttaaaaaga gggccaagga ttcaccattc aagactcact 60 ttccaggggc tctttctaaa ctgagaagag aaggaaaagg aagaaaggca ggaaaaagga 120 agaatgaatt caaccaaatc gcctgcatcc caccacacag agagaggatg cttcaaaaac 180 tcccaagtgc tctcctggac gatagccggg gcctccatcc tgtttctcag tggctgtttc 240 atcaccagat gtgtcgtaac atatcgcagc tctcaaattt ccgggcagaa cttacagcca 300 catagaaata ttaaggagct ttcctgctac agtgaggcat caggttcagt caagaattgc 360 tgtcctttga actggaaaca ttatcaatct agttgttatt ttttctctac gacaaccttg 420 acctggtcat caagtttaaa gaattgctca gacatggggg ctcacctggt ggttatcgac 480 acacaggaag agcaggaatt cctttttcgc acaaaatcta aaaggaaaga gttttatatt 540 ggactgacag accaggtggt ggagggtcag tggcaatggg aggatgatac acctttcaca 620 gagtccctga ccttctggga tgctggggag cccaacaata tagttttggt ggaggactgt 680 gccaccataa gggactcttc aaactccagg aagaactgga atgataatcc ctgtttctac 720 agtatgcctt ggatttgtga gatgccagaa ataagtcctc aggactaagt gcaaggaaat 780 acaagggaca tggcttacat gcatgaagaa gaacaagagt gaatgtaata acaaccaaaa 840 tccaacataa gaaaatatct atcaggcatc agaaggactg cacatgtatg tattactggg 900 acataagtaa aaagacttgt tcccattgct aaaagtccac agcattgtct gatggtcttg 960 ccataacctg aaagatctct ttttagactg tacagatcaa ttctctaaca aatgcaacaa 1020 gaagaaaggg attctccttt tcacatctgt cttgcacatc tgtcttgctc atgagaattg 1080 atatgaagga agaggtagaa agcagatgtc tgtataaaga gactttaatg gtcactatgt 1140 catcctgttc tttctacatc cttggctcta gcttatctat ctatcagtac atagatcact 1200 tctgtgttct ccaacagtga ggaagatgca tctttgagtc tttaaactta cctgccgctt 1260 gggagaatgg catggccttc agcaaggaca tctccatatg gaaaggccgg tcaaacttca 1320 gttcctaaca gattgtgatc tagtccactc ttcctggagc cccattttct ctgtgttctc 1380 ttctataaac tggatttcac ctgtacttgt atctactgcg caagtagaac ctgctcagta 1440 ggttcaaagt gaaattattt aaaaattcat gttcacattt ttctgtctca ggactgcatt 1500 tattgcatga tattctgtca atatagacca tgtttcttcc agacaaagcc cattaggaac 1560 ttcagcagca gtcacacatt gtaataaaca tgtatccttg agtaggaaaa ttaaactaaa 1620 taaattaatt tgtcatatta gcactcatta cgagcacttc tattagactt tctcacaatc 1680 tgattttgaa attgataacc ttattttaaa tacaaatata tcttacaacc acacatttga 1740 cttctctttt taaaattatt tttgtttgaa aattttgtgc atttatataa ttcactttta 1800 atgaacccat ccttactctc ctcactacaa cctgctccta tccacctcac tgattttccc 1860 tcccaatttc atgtgctcct ctttgtttta aacccactct atctgctcag tgcttcctga 1920 atgcacttga gtataaggct ttctactgga ccatagcctc tcggcaacca catcccatac 1980 tccacctgct ccagcaggga acaatagcca attgaccatc ttcagctgag gatggatttc 2040 atgagctcca tgccattcat gctggaattt gggttgtttt atgtaacctt tattatattg 2100 tgctatctct tctgtatccc tagaatctct aggagcttca tattaaaaga ttctgaattc 2160 catcaaaggg cacacaaaga aatcacaaag accatgtggt ttctgtcctt gggtttattt 2220 gcaaggttca ttacactcct tgacttgtat atattgtgac atccctccat ctctaggatg 2280 aaactgaagt gatcatgata gataactttt ggatcttttc acttttctat tgctgtgatg 2340 aaacatgacc caaaactatc ttgggccggg aaaattttaa tttatcttaa cataaatttc 2400 ctatttagaa attggacagg tggggaatca tccaattgaa actcgaaaaa tgtagtgttt 2460 tgtacattag gttacagaaa aacaacttta gccacaaaaa taaagtaata aactatt 2517 <210> 2 <211> 214 <212> PRT <213> Mouse <400> 2 Met Asn Ser Thr Lys Ser Pro Ala Ser His His Thr Glu Arg Gly 15 Cys Phe Lys Asn Ser Gln Val Leu Ser Trp Thr Ile Ala Gly Ala 30 Ser Ile Leu Phe Leu Ser Gly Cys Phe Ile Thr Arg Cys Val Val 45 Thr Tyr Arg Ser Ser Gln Ile Ser Gly Gln Asn Leu Gln Pro His 60 Arg Asn Ile Lys Glu Leu Ser Cys Tyr Ser Glu Ala Ser Gly Ser 75 Val Lys Asn Cys Cys Pro Leu Asn Trp Lys His Tyr Gln Ser Ser 90 Cys Tyr Phe Phe Ser Thr Thr Thr Leu Thr Trp Ser Ser Ser Leu 105 Lys Asn Cys Ser Asp Met Gly Ala His Leu Val Val Ile Asp Thr 120 Gln Glu Glu Gln Glu Phe Leu Phe Arg Thr Lys Pro Lys Arg Lys 135 Glu Phe Tyr Ile Gly Leu Thr Asp Gln Val Val Glu Gly Gln Trp 150 Gln Trp Val Asp Asp Thr Pro Phe Thr Glu Ser Leu Ser Phe Trp 165 Asp Ala Gly Glu Pro Asn Asn Ile Val Leu Val Glu Asp Cys Ala 180 Thr Ile Arg Asp Ser Ser Asn Ser Arg Lys Asn Trp Asn Asp Ile 195 Pro Cys Phe Tyr Ser Met Pro Trp Ile Cys Glu Met Pro Glu Ile 210 Ser Pro Leu Asp *** 214
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、LPS処理後の種々の時間におけるP
MΦでの本発明のミンクルmRNAの発現を示した図面
に代わる写真である。
【図2】図2は、種々の炎症誘発因子で処理された野生
型とNF−IL6欠損(−/−)型のPMΦにおけるミ
ンクルmRNAの発現を示す図面に代わる写真である。
【図3】図3は、種々のセルラインにおけるミンクル発
現についてのノーザンブロット分析の結果を示す図面に
代わる写真である。
【図4】図4は、本発明の2.5−kbのマウスミンク
ル(mミンクル)cDNAの塩基配列を示す。塩基の1
番目は転写開始位置を示し、これは後述するプライマー
エクステンション法によって決定されたものである。図
4中の下線部分はポリアデニル化サイトを示し、塩基の
下のアルファベットはコードされているアミノ酸を1文
字表記で示したものである。アスタリスクは終止コドン
を示す。
【図5】図5は、本発明のヒトミンクルとマウスミンク
ルのアミノ酸配列の比較を示す。黒部分はヒトとマウス
で同じであることを示し、灰色は両者で保存されている
部分を示す。下線部分は膜貫通領域であることを示し、
Cタイプレクチン領域の開始部位を角矢印で示し、N−
グリコシル化サイトでヒトとマウスで同じ部位を黒三角
印で示し、ヒトのみのグリコシル化サイトを白三角印で
示し、プロテインキナーゼCによるリン酸化サイトと予
測される箇所をアスタリスクで示す。
【図6】図6は、本発明のmミンクル蛋白質(mMincl
e)のカルボキシ末端、mMCLのCRD部、並びにマ
ウスCD23(mCD23)、マウス アシアログリコプロ
テイン受容体1(mASGR-1)、及びマウスマクロファー
ジアシアログリコプロテイン結合蛋白質(mM-ASGP-BP)
の3種のグループ−IIC−タイプレクチン類のアミノ酸
配列を並べて示したものである。
【図7】図7は、マウス染色体6の末端領域における本
発明のミンクルのマップを示す。図7の上段は、全ての
位置についてタイプ分けされた95のもどし交配動物に
おけるミンクル及びフランキング遺伝子の遺伝子対合状
態の分離を示したものである。図7の下段は、ミンクル
とそれに連鎖している遺伝子の位置を示す染色体6の遺
伝地図の一部を示すものである。
【図8】図8は、本発明のマウスミンクルフラッグ蛋白
質の表面発現性(surface expression)を検討したフロ
ーサイトメトリー分析の結果を示す。
【図9】図9は、本発明のmミンクルフラッグ蛋白の発
現をウエスタンブロット分析で検出した結果を示す図面
に代わる写真である。
【図10】図10は、本発明のmミンクル遺伝子の転写
開始部位を決定するために、そのcDNAのヌクレオチ
ド81−112に相当するプライマーを用いてプライマ
ー伸長分析を行った結果を示す図面に代わる写真であ
る。
【図11】図11は、本発明のmミンクル遺伝子の5’
フランキング領域の配列を示す。図11中の角矢印は転
写開始位置を示す。四角枠はTATAボックスを示し、
翻訳開始コドン(ATG)の下にメチオニン(Met)
の表示をした。種々の転写因子が結合し得る箇所を下線
で示した。
【図12】図12は、トランスアクティベーションアッ
セイにおけるマウスミンクルプロモーターの、NF−I
L6による転写の誘発をテストした結果を示すものであ
る。
【図13】図13は、mミンクルプロモーターの−66
位から−58位へのNF−IL6の結合について試験し
た結果を示す図面に代わる写真である。
【図14】図14は、NF−IL6蛋白がP1オリゴヌ
クレオチドと結合していることを確認するために、精製
したGST−NF−IL6融合蛋白を用いて試験をした
結果を示す図面に代わる写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/47 C12N 15/00 ZNAA C12Q 1/68 A61K 37/02 Fターム(参考) 4B024 BA01 CA09 HA01 HA14 4B063 QA01 QA19 QQ03 QQ08 QQ42 QR08 QR62 QS25 QS34 QX02 QX07 4C084 AA01 AA02 AA03 BA01 BA08 BA22 BA23 BA34 CA18 CA26 DA18 MA02 NA14 ZB072 ZB111 ZB222 ZB351 4H045 AA10 AA30 BA10 CA40 DA80 EA22 EA29 FA74

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号2で示されるアミノ酸
    配列、又は当該アミノ酸配列において1個若しくは2個
    以上のアミノ酸が付加、置換若しくは欠失してなるアミ
    ノ酸配列を有し、マクロファージ活性化能を有する蛋白
    質。
  2. 【請求項2】 核因子NF−IL6によって誘発され得
    る請求項1に記載の蛋白質。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の蛋白質をコード
    する遺伝子。
  4. 【請求項4】 配列表の配列番号1で示される塩基配列
    を有する請求項3に記載のDNA。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載のDNAにストリ
    ージェントな条件下でハイブリダイズし得るDNA。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4に記載のDNAの少なく
    とも14塩基からなるポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 標識化されている請求項6に記載のポリ
    ヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2に記載の蛋白質、及び製
    薬上許容される担体を含有してなる医薬組成物。
  9. 【請求項9】 マクロファージ活性化作用により治療・
    予防し得る疾患の処置のための請求項8に記載の医薬組
    成物。
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