JP2001111555A - セルコピー装置 - Google Patents

セルコピー装置

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JP2001111555A
JP2001111555A JP28185399A JP28185399A JP2001111555A JP 2001111555 A JP2001111555 A JP 2001111555A JP 28185399 A JP28185399 A JP 28185399A JP 28185399 A JP28185399 A JP 28185399A JP 2001111555 A JP2001111555 A JP 2001111555A
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JP28185399A
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Shoki Shimizu
昭喜 清水
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小規模なセルコピー装置を提供する。 【解決手段】 セルコピー装置において、複写元セルの
属性を判定し、判定した属性に応じた内容識別子を複写
元セルに付与する識別子付与手段と、内容識別子とセル
の複写回数との対応関係を予め記憶している複写回数記
憶手段と、指定された書き込みアドレスに、複写元セル
を一時的に格納すると共に、指定された読み出しアドレ
スから複写元セルを読み出す複写元セル記憶手段と、書
き込みアドレスを指定する書き込みアドレスポインタ手
段と、読み出しアドレスを指定する読み出しアドレスポ
インタ手段と、複写元セルに付与された内容識別子をも
とに、複写回数記憶手段から複写回数を読み出して一時
的に蓄積し、複写元セル記憶手段から複写元セルが読み
出されて複写セルとなされるたびに、複写回数を段階的
に低減する複写残数記憶手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセルコピー装置に関し、
例えば、広帯域ISDNにおけるATM(非同期転送モ
ード)装置でマルチキャストのためにセルコピーを行う
場合などに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、広帯ISDNにおけるATM装置
においては、映像分配サービス等に適用するマルチキャ
スト(セルコピー)機能への要求が高まっている。
【0003】文献1:“マルチキャス卜機能を有するA
TMスイッチのトラヒック設計”1994年 電子情報
通信学会 信学技報SSE94−99 マルチキャスト(ポイント−マルチポイント(point-to
-multipoint)接続)を行うためのシステムの構成要素
は、大きく3つの部分からなる。例えばビデオ配信シス
テムの場合、3つの構成要素は、ビデオサーバと、AT
M交換システムと、ビデオ受信システムである。
【0004】ビデオサーバは、大量のビデオ情報を蓄積
していて情報の発生源となる部分で、ユーザの要求に対
応して、ATMセルのペイロード部にビデオデータを乗
せて送信する。
【0005】また、このビデオサーバとビデオ受信シス
テムの中間に位置しているATM交換システムは複数の
ATM交換機から構成され、ビデオサーバから送信され
たATMセルを受信すると、必要に応じてコピーし、分
配する部分で、マルチキャスト機能を装備している。
【0006】そして、ビデオ受信システムは多数のAT
M端末装置から成り、ATM交換システムから受信した
ATMセルのペイロード部が持つビデオデータを復号
し、ユーザに視聴させる機能を持っている。マルチキャ
ストでは、ほぼ同時に複数のATM端末装置が同じ内容
(同じペイロード)のATMセルを受け取り、同じ内容
のビデオ配信を受けることになる。
【0007】マルチキャスト機能の利点は、分配ノード
の上流側ノードのリソースを有効利用できる点にある。
【0008】ビデオサーバがATM通信により、同じ内
容のビデオ情報を1度だけ送信すると、ATM交換シス
テムがマルチキャストを実行してくれるため、ビデオ配
信サービスにおいてビデオサーバの負荷が小さいととも
に、ビデオサーバとATM交換システム間のトラヒック
が小さい。
【0009】以上のようなマルチキャストを実行するA
TM交換システムの各ATM交換機は、スイッチのほか
に、マルチキャスト機能を装備している。
【0010】文献1には、マルチキャストを実現するた
めのATM交換機の構成例(方式)が示されている。す
なわち、空間コピー型トランク方式、時間コピー型トラ
ンク方式、再帰コピー型トランク方式、内部コピー方式
である。
【0011】このうち、空間コピー型トランク方式と、
時間コピー型トランク方式と、再帰コピー型トランク方
式では、コピーサーバが必須の構成要素となる。
【0012】空間コピー型トランク方式において、マル
チキャスト用のセルは、ATM交換機の入力ポート内の
テーブルに相当するVCC1により、コピーサーバへ向
かうルーティングヘッダとコピーサーバ内での内部識別
子が付与され、スイッチを介してコピーサーバへ転送さ
れる。コピーサーバにおいて、当該セルはコピーサーバ
のすべての出力にコピーされたあとに、コピーサーバの
出力端子とスイッチの入力端子とのあいだに設けられて
いるテーブルVCC2に内部識別子が登録されたセル
は、VPI/VCIが付与され、前記スイッチを介して
コピーサーバの出力に1対1に対応する出力ハイウエイ
に転送される。
【0013】次に、時間コピー型トランク方式では、A
TM交換機の入力ポート内のテーブルに相当するVCC
1のほか、スイッチの出力端子とコピーサーバの入力端
子のあいだにVCC2が配置され、コピーサーバの出力
端子とスイッチの入力端子のあいだにはVCC3が配置
される。
【0014】この方式において、マルチキャスト用のセ
ルは、まずVCC1により内部識別子が付与されて、コ
ピーサーバへ向けて転送される。コピーサーバに到達す
るまえにこのセルを受け取るVCC2は、各セルに対し
各セルのコピー回数を付与してコピーサーバ内のバッフ
ァに入力する。
【0015】当該バッファの出力側においては、VCC
2により付与されたコピー回数分だけセルがバッファか
ら読み出され、それぞれに何番目のセルかを示すコピー
ナンバーが付与される。最後に、VCC3が、内部識別
子とコピーナンバーに基づいてルーティングヘッダとV
PI/VCIを付与し、スイッチによって目的の出力ハ
イウエイに導かれる。
【0016】一方、前記再帰コピー型トランク方式で
は、ATM交換機の入力ポート内のテーブルに相当する
VCC1がスイッチの入力端子に配置されているほか、
各コピーサーバは1つの入力端子と2つの出力端子を備
えており、コピーサーバの各出力端子にVCC2が配置
されている。
【0017】この方式において、マルチキャスト用のセ
ルは、コピーサーバにおいて2つの出力端子にコピーさ
れる。
【0018】マルチキャスト先が2つの場合にはこれら
2つのセルをそのままスイッチから出力ハイウエイへ転
送すればよいが、マルチキャスト先が3つ以上の場合
は、コピーサーバの2出力のうち1出力のセルは、VC
C2によりルーティングヘッダとVPI/VCIが付与
されて、スイッチを介して出力ハイウエイへ転送され、
残りの1出力のセルは、内部識別子が変更されてスイッ
チへ出力され、スイッチを介して再びコピーサーバに入
力される。残りコピー数が2つになったところで、コピ
ーサーバの両方の出力のセルが、スイッチを介してそれ
ぞれの出力ハイウエイへと転送される。
【0019】これら3つのトランク方式では、スイッチ
自体は、ポイント−ポイント(point-to-point)接続機
能だけを持つ通常のATMスイッチ回路と同じものを想
定しているが、前記内部コピー方式では、スイッチ自体
がマルチキャスト機能を装備している。
【0020】この内部コピー方式においては、ATM交
換機の入力ポート内のテーブルに相当するVCC1と、
出力ポート内のテーブルに相当するVCC2が設けら
れ、入力されたセルには、ユニキャスト、マルチキャス
トの区別なくVCC1において、入力ハイウエイごとの
内部識別子と出力先を示すビットマップが付与される。
【0021】スイッチでは各セルのビットマップを基
に、対応する対応する複数の出力にセルが複写および転
送される。出力側においては、内部識別子と入力ハイウ
エイ情報に基づき、VCC2により、VPI/VCIが
付与されて出力される。
【0022】これら空間コピー型トランク方式、時間コ
ピー型トランク方式、再帰コピー型トランク方式、内部
コピー方式は、それぞれ長所/短所を有しているため、
目的・用途を考慮して適用方式を選択することになる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記文献1
において列挙された方式では、スイッチ(ATM−S
W)に対する機能追加や、列挙された機能を実現するた
めのコピーサーバの開発が必要であるが、文献1を見て
もどのような回路構成でATM交換機を構成すればよい
のかが、必ずしも十分に具体的ではない。特にコピーサ
ーバの構成に関しては、具体性に欠ける。
【0024】例えば再帰コピー型トランク方式の場合、
コピーサーバ以外のVCC1がマルチキャストであるか
ユニキャストであるかを判断しなければならず(そうし
なければコピーサーバはユニキャスト用のセルまでコピ
ーしてしまう)、マルチキャスト先が2つであるか3つ
以上であるかによってVCC2の動作も変化するため、
VCC1やVCC2が行う処理もかなり複雑なものとな
る。
【0025】また、コピーサーバが、具体的にどのよう
な構成でオリジナルセルを2つの出力にコピーするのか
等も不明である。
【0026】構成の仕方によっては、このような機能を
すべて実現するための回路は、かなり大規模なものとな
ると考えられる。
【0027】いずれのトランク方式においても共通の性
質として、コピーサーバは、マルチキャストの実現のた
めに、オリジナルセルの複製を行う部分であるから、使
用負荷率の高い状況下ではコピー用バッファメモリの負
荷が高まる場合がある。このため、バッファメモリには
ある程度大きい容量が要求され、この結果として、周辺
の制御用回路(制御部)も含めたハード規模の著しい増
大を招く可能性がある。
【0028】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明では、1つの複写元セルを受信し、当該複
写元セルと同じ内容のペイロード部を持つ複数の複写セ
ルを送信するセルコピー装置において、(1)前記複写
元セルの属性を判定し、判定した属性に応じた内容識別
子を当該複写元セルに付与する識別子付与手段と、
(2)前記内容識別子とセルの複写回数との対応関係を
予め記憶している複写回数記憶手段と、(3)書き込み
アドレス番号が指定する記憶領域に対し、前記複写元セ
ルを一時的に格納すると共に、読み出しアドレス番号が
指定する記憶領域から複写元セルを読み出す複写元セル
記憶手段と、(4)前記複写元セルに付与された内容識
別子をもとに、前記複写回数記憶手段から該当複写回数
を読み出して、蓄積アドレス番号が指定する蓄積領域に
対し一時的に蓄積し、前記複写元セル記憶手段から該当
複写元セルが読み出されて複写セルとなされるたびに、
所定値又は当該複写回数を段階的に増加又は低減する複
写数累進記憶手段と、(5)前記書き込みアドレス番号
及び当該書き込みアドレス番号に対応する蓄積アドレス
番号を格納する書き込みアドレスポインタ手段と、
(6)前記読み出しアドレス番号及び当該読み出しアド
レス番号に対応する蓄積アドレス番号を格納する読み出
しアドレスポインタ手段とを備えることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】(A)実施形態 以下、本発明のセルコピー装置の実施形態について説明
する。
【0030】(A−1)実施形態の構成 本実施形態のATMセルコピー装置10を、図1に示
す。このATMセルコピー装置10は、上述した各コピ
ーサーバに相当する装置であり、前記コピーサーバのよ
うに、ATM交換機内のATMスイッチ(これは、ポイ
ント−ポイント(point-to-point)接続機能だけを持つ
通常のATMスイッチ回路)に外付けされているものと
する。
【0031】したがって、このATMセルコピー装置1
0に入力されるオリジナルセル(装置内ATMセル)C
1は、外部の伝送路(リンク)からATMセルを受信す
るATM交換機の入力ポート(図示せず)において、A
TMセルコピー装置10に向かうようなルーティングヘ
ッダが付与されるとともに、当該セルの属性に応じた内
部処理識別子が付与されている。
【0032】内部処理識別子の付与は、53バイトのA
TMセルを54バイト等とする外的付与であってもよ
く、セルヘッダ内の使用しない所定フィールド等に内部
処理識別子を書き込む内的付与であってもよい。
【0033】前記ルーティングヘッダに基づいてATM
スイッチが行う通常のスイッチングにより、当該ATM
セルがオリジナルセル(装置内ATMセル)C1として
ATMセルコピー装置10に導かれる。その一方で、A
TMセルコピー装置10から出力されるマルチキャスト
用のコピーセル(装置内ATMセル)C2は、ルーティ
ングヘッダを付与された状態で前記ATMスイッチの入
力端子から入力され、前記ATMスイッチの通常のスイ
ッチングによって、到達すべき出力ポート(図示せず)
に送出されることになる。そしてこのコピーセルC2
は、この出力ポートからATM交換機外部のリンクに送
出され、マルチキャスト先である各ATM端末装置まで
伝送される。
【0034】なお、ルーティングヘッダ付与装置19に
よるルーティングヘッダの付与も、内的付与、外的付与
のいずれであってもよい。
【0035】外形的にこのような機能を発揮するATM
セルコピー装置10は、図1に示すように、バッファメ
モリ11と、書き込みアドレスレジスタ12と、読み出
しアドレスレジスタ13と、コピー数テーブル14と、
コピー残数テーブル15と、バッファメモリ11の書き
込みポート16と、読み出しポート17と、内部(処
理)識別子付与装置18と、ルーティングヘッダ付与装
置19とを備えている。
【0036】このうち、バッファメモリ11は各メモリ
アドレス(単位記憶領域)あたり53バイトの記憶容量
を持っているデュアルポートメモリで、バッファメモリ
11内のあるメモリアドレスに対する書き込みと他のメ
モリアドレスからの読み出しを同時に行うことができる
メモリである。
【0037】ただし、各メモリアドレスあたり53バイ
トの記憶容量は、コピー元のオリジナルセルを格納する
ための容量なので、必要に応じてこの値は増減してよ
い。
【0038】例えば、前記ルーティングヘッダを外的に
付与して装置内ATMセルC1が54バイトになってい
る場合、各メモリアドレスあたりの記憶容量は、54バ
イトであってもよいが、後でバッファメモリ11の読み
出し側でルーティングヘッダ付与装置19がルーティン
グヘッダを付け替えることを見越してこのルーティング
ヘッダ分の1バイトは装置内ATMセルC1から除外し
て記憶する場合には、53バイトであってよい。
【0039】このバッファメモリ11は、LSI(集積
回路)によって実現することが相当と考えられるが、バ
ッファメモリ11だけを1パッケージのLSIで構成し
た上で他の構成部分12〜15等を含んだLSIパッケ
ージと接続するようにしてもよく、その他の構成部分1
2〜15等とこのバッファメモリ11とをまとめて1パ
ッケージのLSIに構成してもよい。
【0040】前記書き込みアドレスレジスタ(ライトア
ドレスレジスタ:WA REG)12は、バッファメモ
リ11内の次回の書き込みアドレスのアドレス番号を指
定するとともに、コピー残数テーブル15の書き込みア
ドレスのアドレス番号を指定するためのアドレスポイン
タである。
【0041】これに対し前記読み出しレジスタ(リード
アドレスレジスタ:RA REG)13は、バッファメ
モリ11内の次回の読み出しアドレスのアドレス番号を
指定するとともに、コピー残数テーブル15の読み出し
アドレスのアドレス番号を指定するためのアドレスポイ
ンタである。
【0042】また、コピー数テーブル14は、入力され
るオリジナルセルC1に付与された内部処理識別子とコ
ピー回数(コピー枚数)との対応関係を記憶しているメ
モリであるが、その記憶内容は通常、比較的長期間保存
され、特別な変更操作を行わない限り変更されない。
【0043】ここで、コピー数テーブル14に連想メモ
リ(CAM:Content AddressableMemory)を使用すれ
ば、アドレス番号ではなく、セルC1の属性を示すデー
タ列である内部処理識別子を用いて、必要なコピー回数
を読み出すことができるので、内部処理識別子のビット
列を多くとることも可能である。
【0044】同じテーブルであってもコピー残数テーブ
ル15のほうは、このコピー数テーブル14から取り出
したコピー回数データを一時的に格納するためのメモリ
で、バッファメモリ11の各読み出しアドレスとコピー
残数の関係を記憶し、読み出しのたびにその記憶内容で
ある残数をデクリメント(−1)する機能を備えてい
る。コピー残数テーブル15の記憶内容は、ATMセル
コピー装置10の運用中、時々刻々と変化する。
【0045】コピー残数テーブル15のアドレス数(ア
ドレス空間の大きさ)は、バッファメモリ11のアドレ
ス数(アドレス空間の大きさ)と同じである。
【0046】また、前記書き込みポート16は、バッフ
ァメモリ11に書き込むオリジナルセルC1を伝送する
ための構成部分であり、読み出しポート17はバッファ
メモリ11から読み出したコピーセルC2を伝送するた
めの構成部分である。図示の例では矢印で示しており、
単なる信号線のようであるが、フリップフロップ(F
F)等の記憶素子であってよい。もしバイト単位で読み
書きするのなら、これらのポート16と17はそれぞ
れ、8ビット分のFFと8ビット幅の信号線を備えるこ
とにる。
【0047】換言するなら、ATMセルコピー装置10
の内部において、書き込みポート16は、コピー元のオ
リジナルセルC1の入力ポートであり、読み出しポート
17はコピーセルC2の出力ポートである。
【0048】最後に、ルーティングヘッダ付与装置19
は、マルチキャストの場合、読み出されたコピーセルC
2に対し、基本的には1セルごとに異なるルーティング
ヘッダを付与する装置である。バッファメモリ11の同
じメモリアドレスから複数回読み出されたコピーセルC
2は、異なるルーティングヘッダの付与を受けることに
より、ATMスイッチのスイッチングで、目的のATM
端末装置へとつながる出力ポートに送出される。
【0049】なお、前記内部(処理)識別子付与装置1
8をATMセルコピー装置10内に示したが、実装レベ
ルで見ると、内部識別子付与装置18は、ATM交換機
の入力ポートに配置するようにしてもよい。
【0050】以下、上記のような構成を有する本実施形
態の動作について説明する。
【0051】(A−2)実施形態の動作 まず、図1、図2を用いてバッファメモリ11ヘの書き
込み時の動作から説明する。
【0052】人カポート16へ到着したオリジナルセル
C1は、書き込みアドレスレジスタ12が指定するバッ
ファメモリ11のアドレスに書き込まれる。ここで、書
き込みアドレスレジスタ12の初期値は、バッファメモ
リ11のアドレス値の一つであれぱ何でも構わないが、
本実施形態では読み出しアドレスレジスタ13の初期値
と一致しているものとする。制御を複雑化することなく
バッファメモリ11を効率的に使用するためには、書き
込みアドレスレジスタ12の初期値と読み出しアドレス
レジスタ13の初期値と一致させておくことが望ましい
と考えられるからである。
【0053】オリジナルセルC1の書き込みと同時に、
オリジナルセルC1のセルヘッダに付与された内部処理
識別子によってコピー数テーブル14から、当該内部処
理識別子に応じたコピー回数が読み出される。
【0054】読み出されたコピー回数は、書き込みアド
レスレジスタ12がアドレス指定するコピー残数テーブ
ル15のアドレスに書き込まれる。
【0055】図2は、値4(すなわちコピー回数4)
が、コピー残数テーブル15に書き込まれた例を示して
いる。
【0056】以上の処理が終了すると、書き込みアドレ
スレジスタ12の値がインクリメント(+1)され、バ
ッファメモリ11に対する次回のオリジナルセルの書き
込みに備える。
【0057】次に、図1、図3を用いて読み出し時の動
作を説明する。
【0058】まず、読み出しアドレスレジスタ13がア
ドレス指定するバッファメモリ11のアドレスからセル
データを読み出し、コピー残数テーブル15の同一アド
レスに書き込まれた値をデクリメント(−1)する。
【0059】デクリメント(1の減算)の結果として得
られるこの値が0(ゼロ)でなければ、再度同一アドレ
スの値を読み出し、同じくデクリメントを行う。
【0060】したがって、読み出しアドレスレジスタ1
3によるコピー残数テーブル15に対するアドレス指定
は、単にコピー残数を読み出すためだけではなく、デク
リメントの結果として得られる新たなコピー残数を書き
込むためのアドレス指定も兼ねている。
【0061】以下、同様にして、デクリメントした結果
が0(ゼロ)になるまで同一の処理を繰り返す。このよ
うにして、バッファメモリ11の同一アドレスから複数
回、同一内容のセルデータが読み出されてセルコピーが
実現される。
【0062】読み出された各セルデータがルーティング
ヘッダ付与装置19による処理を受けて1つのコピーセ
ルC2となり、ATMスイッチの入力端子に供給され
る。そして、当該ATMスイッチによって各コピーセル
が通常のスイッチングを受けることによって、マルチキ
ャストが実現される。
【0063】複数回の読み出しの結果、コピー残数が0
になると、オリジナルセルC1の内部処理識別子が要求
するすべてのマルチキャスト先に対するセルコピーが終
了する。
【0064】これによりATMセルコピー装置10は、
読み出しアドレスレジスタ13の値をインクリメント
(1の加算)して、次のオリジナルセルに対するセルコ
ピーに移行する。
【0065】以上のような動作であるから、例えば、別
個のマルチキャスト呼が連続的に発生した場合、バッフ
ァメモリ11の書き込み側の動作速度と読み出し側の動
作速度が同じであると仮定すると、1つの書き込みに対
して複数の読み出しが行われるセルコピーでは、書き込
みアドレスレジスタ12のインクリメントの進行に比べ
て読み出しアドレスレジスタのインクリメントの進行は
遅れ、バッファメモリ11の未使用のアドレスは減少し
ていく。
【0066】このとき、バッファメモリ11内ではメモ
リアドレスの下位から上位へ(アドレス番号の小さいメ
モリアドレスから大きいメモリアドレスへ)、異なるオ
リジナルセルが格納されていき、セルコピーの終了して
いないオリジナルセルが蓄積されていく。
【0067】最下位から最上位まで、全アドレス空間が
使用されるまえに、最下位のメモリアドレスに格納され
ているオリジナルセルのセルコピーが終了すると、最上
位のメモリアドレスにオリジナルセルを格納した書き込
みアドレスレジスタ12は、その値をリセットし、最上
位の次には最下位を、新たなオリジナルセルの格納のた
めに使用する。
【0068】以降は同じ動作が繰り返される。
【0069】また、同じことは、バッファメモリ11に
対してだけでなく、コピー数テーブル14によるコピー
残数テーブル15への書き込みでも行われる。
【0070】(A−3)実施形態の効果 以上のように、本実施形態によれば、バッファメモリと
その制御部(構成要素12〜15)を簡単な構成によっ
て実現することができる。
【0071】また、本実施形態の制御部(構成要素12
〜15)は、簡易な構成であり、単一のLSIへの内蔵
が十分可能である。
【0072】その一方で、本実施形態のバッファメモリ
(セルバッファ部)は既存のメモリICをそのまま適用
することも可能であるため、本実施形態のATMセルコ
ピー装置全体は、容易に構成することができる。
【0073】したがって開発工数およびコストの点で
も、他の構成と比較して負担は少ないと考えられる。ひ
いては開発の納期削減も期待できる。
【0074】(B)他の実施形態 なお、上記実施形態では、バッファメモリ11を下位ア
ドレスから上位アドレスへ使用していったが、上位アド
レスから下位アドレスへ使用するようにしてもよい。こ
の場合、前記デクリメントとインクリメントが入れ替え
になる。
【0075】また、上記実施形態では、マルチキャスト
について説明したが、例えばLANなどの内部で収容さ
れているすべてのATM端末装置をマルチキャスト先に
選択するとブロードキャストを行うことができる。
【0076】さらに、上記実施形態のATMセルコピー
装置の用途によっては、コピー数テーブル14からコピ
ー残数テーブル15にコピー回数1を書き込むような、
ユニキャストの場合も、当該ATMセルコピー装置を用
いて行うことが考えられる。
【0077】もちろん、ユニキャスト、マルチキャス
ト、ブロードキャストが混在するように当該ATMセル
コピー装置を使用することも可能である。
【0078】上記実施形態のATMセルコピー装置10
でユニキャスト用のセルも処理する場合、ATM交換機
の入力ポートにおいてマルチキャスト用のオリジナルセ
ルC1だけにATMセルコピー装置10に向かうルーテ
ィングヘッダを付与する操作は不要となる等の利点があ
る。このため、文献1に記載されたVCC1、VCC
2、VCC3などが不要となり、当該ATMセルコピー
装置を搭載するATM交換機側にさまざまな改変を施す
必要性も低くなり、改変の程度も低減される可能性があ
る。
【0079】なお、上記実施形態では、コピー残数テー
ブル15が格納している値は、セルコピーのたびにデク
リメントされてコピー終了時には0になったが、例え
ば、セルコピーのたびに定数0からインクリメントされ
て、別な場所に記憶されている前記コピー回数4と一致
したときに、コピー終了とするような構成も可能であ
る。
【0080】また、上記実施形態では、ATMセルコピ
ー装置を前記コピーサーバに相当するものと位置づけ
て、ATM交換機内のATMスイッチに外付けされてい
るものとしたが、当該ATMセルコピー装置のポイント
はそのセルコピー機能にあるのであるから、当該ATM
セルコピー装置を、ATM交換機以外の装置に搭載した
り、マルチキャスト以外の用途に用いることも可能であ
る。
【0081】すなわち、本発明は、1つの複写元セルを
受信し、当該複写元セルと同じ内容のペイロード部を持
つ複数の複写セルを送信するセルコピー装置について、
広く適用することができる。
【0082】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、比較的簡単で小規模なセルコピー装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るATMセルコピー装置の構成を
示す概略図である。
【図2】実施形態の動作を説明する概略図である。
【図3】実施形態の動作を説明する概略図である。
【符号の説明】
10…ATMセルコピー装置、11…バッファメモリ、
12…書き込みアドレスレジスタ、13…読み出しアド
レスレジスタ、14…コピー数テーブル、15コピー残
数テーブル、16…内部識別子付与装置、19…ルーテ
ィングヘッダ付与装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの複写元セルを受信し、当該複写元
    セルと同じ内容のペイロード部を持つ複数の複写セルを
    送信するセルコピー装置において、 前記複写元セルの属性を判定し、判定した属性に応じた
    内容識別子を当該複写元セルに付与する識別子付与手段
    と、 前記内容識別子とセルの複写回数との対応関係を予め記
    憶している複写回数記憶手段と、 書き込みアドレス番号が指定する記憶領域に対し、前記
    複写元セルを一時的に格納すると共に、読み出しアドレ
    ス番号が指定する記憶領域から複写元セルを読み出す複
    写元セル記憶手段と、 前記複写元セルに付与された内容識別子をもとに、前記
    複写回数記憶手段から該当複写回数を読み出して、蓄積
    アドレス番号が指定する蓄積領域に対し一時的に蓄積
    し、前記複写元セル記憶手段から該当複写元セルが読み
    出されて複写セルとなされるたびに、所定値又は当該複
    写回数を段階的に増加又は低減する複写数累進記憶手段
    と、 前記書き込みアドレス番号及び当該書き込みアドレス番
    号に対応する蓄積アドレス番号を格納する書き込みアド
    レスポインタ手段と、 前記読み出しアドレス番号及び当該読み出しアドレス番
    号に対応する蓄積アドレス番号を格納する読み出しアド
    レスポインタ手段とを備えることを特徴とするセルコピ
    ー装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のセルコピー装置において、 前記複写元セルは、上流側の送信元ノードから送信され
    たセルであり、 前記複数の複写セルは、下流側の送信先ノードへ向けて
    送信されるセルであることを特徴とするセルコピー装
    置。
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