JP2001078228A - 画像生成装置及び方法 - Google Patents

画像生成装置及び方法

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JP2001078228A
JP2001078228A JP25089399A JP25089399A JP2001078228A JP 2001078228 A JP2001078228 A JP 2001078228A JP 25089399 A JP25089399 A JP 25089399A JP 25089399 A JP25089399 A JP 25089399A JP 2001078228 A JP2001078228 A JP 2001078228A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のカメラ装置で撮像した画像を用いて時
間的に変形する撮像対象物の3次元形状を求める。 【解決手段】 N台(1,2,・・・,N)のカメラ装
置が異なる位置に配設されてなり、各カメラ装置により
異なる視点で撮像対象物を撮像するカメラユニット2
と、同時に撮像したN枚の画像に含まれる撮像対象物に
特徴領域を設定し、特徴領域を用いて各カメラ装置の運
動情報成分と撮像対象物の形状情報成分とを含む計測行
列を作成する形状復元部4と、計測行列を因子分解して
撮像対象物の三次元形状情報を生成する形状合成部5と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のカメラ装置
を用いて、時間的に形状が変化する柔軟対象物の三次元
画像を生成する画像生成装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の画像を用いて、物体の3次元画像
を生成して3次元形状を求めることができる画像生成シ
ステムは、例えば、ユーザが野外で歩きながらカメラ装
置で景色や建築物等の撮像対象物を撮像した画像を用
い、撮像した撮像対象物の3次元形状を再構築すること
ができる。この画像生成システムは、3次元形状を再構
築するときには、ユーザが歩きながら撮像した複数枚の
時系列画像を用いて行う。このように、時系列画像を用
いることにより、撮像対象物に対するカメラ装置の相対
運動と、撮像対象物の3次元形状とを同時に求めること
ができる画像生成システムは、様々な応用分野に期待さ
れる重要なテーマとなっている。このような画像生成シ
ステムは、例えば文献「Ullman S.: The Interpretatio
n of VisualMotion,The MIT Press,Cambridge,MA,197
9.」に記載されている。
【0003】また、上述のような画像生成システムにお
いては、画像の時空間微分から求めたオプティカルフロ
ーを用いる運動と、撮像対象物の3次元形状を復元する
画像生成手法が提案されている。このような画像生成手
法は、例えば文献「Bruss A.R.and Horn B.K.P.: Passi
ve Navigation,Comput.Vis.Graph.Image Process.,Vol.
21,pp.3-20,1983.」、文献「Adjv G.:Determining Thre
e-Dimensional Motionand Structure from Optical Flo
w Generated by Several Moving Objects,IEEE Trans.P
attern Anal.Mach Intell.,Vol.7,No4.pp.384-401,198
5.」、文献「Waxman A.M.and Ullman S.: Surface Stru
cture and Three-Dimensional Motion from Image Flow
Kinematics,Int.,J.Robot.Res.,Vol.4,No.3,pp.72-94,
1985.」、文献「太田;信頼性情報を持ったオプティカ
ルフローからの形状復元とその移動物体検出への応用、
信学論(D-II)、Vol.J76-D-II,No.8,pp.1562-1571,199
3.」に記載されている。
【0004】また、上述のような画像生成システムにお
いては、時間的に連続するフレーム画像間に亘る特徴点
の動きの対応関係を求め、各特徴点の座標値を用いた画
像生成手法等が多く提案されている。このような画像生
成手法は、文献「Roach J.W.and Aggarwal J.K.:Determ
ining the Movement of Objects a Sequence of Image,
IEEE Trans.PAMI,Vol.2,No.6,pp.544-562,1980.」、文
献「Trai R.Y. and Huang T.S.:Uniqueness and Estima
tion of Three-Dimensional Motion Parametersof Rigi
d Objects with Curved Surfaces,IEEE Trans.PAMI,Vo
l.6,No.1,pp.13-27,1984.」、文献「Spetsakis M.E.and
Aloimonos J.: Optimal Motion Estimation,Workshop
on Visual Motion,pp.229-237,1989.」、文献「Barron
J.L.,Jepson A.D. and Tsotsos J.K.: The Feasibility
of Motion and Structure from Noisy Time-Varying I
mage Velocity Infomation,Int.J.Comput.Vision,Vol.
5,No.3,pp.239-269,1990.」、文献「Broida T.J.,Chand
rashekhar S.and ChellappaR.: Recursive 3-D Motion
Estimation from a Monocular Image Sequence,IEEETra
ns.AES,Vol.26,No.4,pp.639-655,1990.」、文献「Matth
ies L.,Szeliski R.and Kanade T.:Kalman Filter-Base
d Algorithm for Estimating Depth from Image Sequen
ces,Int.J.Comput.Vision,Vol.3,No.3,pp.209-238,198
9.」に記載されている。
【0005】しかし、上述した画像生成手法では、各画
像に含まれるノイズに弱いために解の不安定さ等の問題
があり、実際に使用することができる確実な解析法が未
だに確立されていないというのが現状である。
【0006】そこで、上述した問題を解決し、安定性の
高い画像生成手法として、時系列画像における撮像対象
物の角部分やエッジ部分等の特徴点を抽出し追跡するこ
とによって、正射影モデルを仮定した因子分解(Factor
ization)を用い、カメラ運動及び撮像対象物の形状を
復元する手法が提案された。このような画像生成手法
は、文献「Tomasi C.and Kanade T.: Factoring Image
Sequences into Shape and Motion,Proc.IEEE Workshop
on Visual Motion,pp.21-28,NJ,Oct.7-9,1991.」に記
載されている。
【0007】また、画像生成手法は、撮像対象物のスケ
ール効果や位置効果を考慮し、中心射影により近い近似
モデルとして知られている (scaled orthographic
projection)と (paraperspective projection)モ
デルに拡張した。このような画像生成手法は、文献「金
出、Poelman C.J.、森田:因子分解法による物体形状と
カメラ運動の復元、電子情報通信学会論文誌(D-II)、Vo
l.J76-D-II,No.8,pp.1497-1505,1993.」に記載されてい
る。
【0008】更に、画像生成手法は、それぞれが異なる
動きの複数の撮像対象物の3次元形状を同時に復元する
手法や、連続的に撮像対象物の形状を推定する因子分解
法等も検討されてきた。前者の手法は文献「Costeira
J.Kanade T.: A Multi-body Factorization Method for
Motion Analysis ,ICCV'95,pp.1071-1076,Cambridge,M
A,June 19-23,1995.」に記載されており、後者の手法は
文献「Morita T.and Kanade T.:A Sequential Factoriz
ation Method for Recovering Shape and Motion from
Image Streams,Technical Report CMU-CS-94-158,199
4.」に記載されている。
【0009】次に、上記正射影モデルを用いた因子分解
法によって、撮像対象物の3次元形状と、カメラ装置の
動きとを復元する一般的な画像生成手法について説明す
る。
【0010】先ず、この画像生成手法では、カメラ装置
を移動させながら撮像対象物を連続的に撮像することで
得たF枚の時系列画像を用いて、P個の特徴点を抽出し
て、各特徴点を追跡する処理を行う。
【0011】すなわち、画像生成手法によれば、時系列
画像の1フレーム目から撮像対象物の角(エッジ)部分
等の顕著な特徴を持つP画素点の座標位置{(x11、y
11),・・・,(x1P、y1P)}を抽出する。そして、
第1〜第Fフレームに亘って各特徴点の移動ベクトルを
順次追跡する。ここで、特徴点pの第fフレームの画像
上の座標位置を(xfp、yfp)とすると、下記式1に示
すような2F×Pの観測行列Wを作成することができ
る。
【0012】
【数1】
【0013】そして、各フレームにおける特徴点の位置
を特徴点の重心に対する相対位置で表すと、下記式2に
示すような計測行列W’を作成することができる。
【0014】
【数2】
【0015】ここで、上記式2及び式3に示すxf、yf
は、各カメラ装置で撮像したフレーム内に設定した特徴
点の座標の平均値であり、各フレームにおける特徴点の
重心を示す。
【0016】そして、画像の投影モデルとして、中心射
影ではなく、図8に示す正射影モデルを仮定すると、下
記の式4の関係式が成立する。ここで、図8に示す正射
影モデルは、カメラ装置101から撮像対象物を撮像し
たとき、撮像対象物上の特徴点102が第(f−1)フ
レームから第fフレームに亘って3次元座標spに移動
することにより、仮想平面に投影される投影位置がwfp
に変化するモデルである。
【0017】
【数3】
【0018】ここで、wfp=(xfp,yfp)を第fフレ
ームに含まれるp番目の特徴点の撮像面での投影位置と
する。また、spを特徴点の3次元座標とし、cfをその
フレームでの特徴点投影位置の重心とし、tfを第fフ
レームでのカメラ装置の中心位置とし、if,jf,kf
をカメラ装置の姿勢により変化する撮像方向を表す単位
ベクトルとし、ワールド座標系の原点を特徴点spの重
心gに取る。
【0019】そして、上記式2及び式4より、計測行列
W’は、下記式5に示すように2つの行列積に分解して
表現される。
【0020】
【数4】
【0021】ここで、上記式5中のMはカメラ装置10
1の回転運動情報のみを含む行列であり、Sは撮像対象
物の形状情報のみを含む行列であるので、上記式5を用
いることによりカメラ装置101の姿勢と撮像対象物の
形状を求めることができる。
【0022】具体的には、線形代数における特異値分解
の手法を用いて、以下の式6〜式8に示すようにカメラ
装置101の運動と撮像対象物の形状の分解結果を得る
ことができる。また、計測行列W’の階数が3であるこ
とも証明される。
【0023】
【数5】
【0024】ここで、カメラ装置101の運動と撮像対
象物の形状の分解結果は、上記式8に示すようになる。
【0025】更に、行列Mの各行は各フレームごとのカ
メラ装置101の姿勢を示す単位ベクトルであるから、
下記の式9に示す拘束条件を満たす。
【0026】
【数6】
【0027】これにより、回転運動情報を示す行列M及
び形状情報を示す行列Sの一意的な分解結果を得る。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た画像生成手法は、撮像対象物が剛体であるという仮定
で行われており、撮像対象物が時間的に変形する柔軟物
体に対しては適用できないのが現状である。
【0029】そこで、本発明は、上述したような実情に
鑑みて提案されたものであり、複数のカメラ装置で撮像
した画像を用いて時間的に変形する撮像対象物の3次元
形状を求めることができる画像生成装置及び方法を提供
することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決する本
発明に係る画像生成装置は、N台(1,2,・・・,
N)のカメラ装置が異なる位置に配設されてなり、各カ
メラ装置により異なる視点で撮像対象物を撮像する撮像
手段と、上記撮像手段で同時に撮像したN枚の画像に含
まれる撮像対象物に特徴領域を設定する特徴領域設定手
段と、上記特徴領域設定手段で設定された特徴領域を用
いて、各カメラ装置の運動情報成分と撮像対象物の形状
情報成分とを含む計測行列を作成する計測行列作成手段
と、上記計測行列作成手段で作成した計測行列を因子分
解して撮像対象物の三次元形状情報を生成する形状情報
生成手段とを備えることを特徴とするものである。
【0031】また、本発明を適用した画像生成方法は、
異なる位置に配設されたN台(1,2,・・・,N)の
カメラ装置を用いて、異なる視点で撮像対象物を撮像
し、同時に撮像したN枚の画像に含まれる撮像対象物に
特徴領域を設定し、上記特徴領域を用いて、上記各カメ
ラ装置の運動情報成分と上記撮像対象物の形状情報成分
とを含む計測行列を作成し、上記計測行列を因子分解し
て上記撮像対象物の三次元形状情報を生成することを特
徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】本発明は、例えば図1に示すように構成さ
れた画像生成装置1に適用される。
【0034】この画像生成装置1は、複数のカメラ装置
からなるカメラユニット2と、フレーム単位で画像を格
納するフレームメモリ3と、撮像対象物についての形状
情報を生成する形状復元部4と、撮像対象物についての
形状情報を時間軸上で合成する形状合成部5と、撮像対
象物を表示する表示処理部6とからなる。
【0035】カメラユニット2は、図2に示すように、
N台のカメラ装置(1,2,・・・,N)が異なる場所
に配置されてなり、撮像対象物を異なる視点から撮像す
る。このカメラユニット2は、複数のカメラ装置で撮像
して得た複数の画像を1フレームとしてフレームメモリ
3に出力する。このカメラユニット2は、各カメラ装置
で連続して撮像して得た画像を、複数フレームに亘って
フレームメモリ3に出力する。ここで、上記撮像対象物
は、本例では人であって、時間的にその形状が変化する
柔軟対象物である。
【0036】フレームメモリ3には、カメラユニット2
で撮像した画像がフレーム単位で入力される。このフレ
ームメモリ3には、例えば図3に示すように、各時刻に
おいて、カメラユニット2を構成する各カメラ装置で撮
像したN枚の画像(1,2,・・・,N−1,N)が入
力される。このフレームメモリ3は、各時刻で撮像され
たN枚の画像を形状復元部4に出力する。
【0037】形状復元部4は、図4に示すように、各時
刻で撮像されたN枚の画像が入力される計測行列作成部
11と、特異値分解部12と、柔軟対象復元部13とを
備え、時間的に連続して撮像対象物を異なる視点から撮
像した複数の画像に正射影モデルを用いた時空間因子分
解法(Spatiotemporal Factorization Method)を適用
する。
【0038】計測行列作成部11は、図5に示すよう
に、撮像対象物上に特徴点を設定する特徴設定処理を行
う。図5において、計測行列作成部11により設定され
た特徴点を黒三角印で示す。このとき、計測行列作成部
11は、例えば撮像対象物のエッジ部分を抽出して自動
的に特徴点を設定する処理を行っても良く、ユーザによ
り指定された撮像対象物上の点を特徴点として設定して
も良い。
【0039】この計測行列作成部11は、例えば、文献
「Carlo Tomasi and Takeo Kanade:Shape and Motion f
rom Image Streams:a Factorization Method-Part3.Det
ection and Tracking of Point Features.CMU-CS-91-13
2,Apr.1991」に記載されている処理を実行することで特
徴点を抽出する。
【0040】具体的には、計測行列作成部11は、フレ
ームメモリ3からの複数の二次元画像I(x,y)に対
し、各画像上のX方向、Y方向の差分を用いて、所定の
画素数からなる領域内で下記式10に示す行列Gを求め
る。そして、行列Gの2つの固有値λ1とλ2を計算
し、その小さい方が閾値λTよりも大きい場合、その領
域を特徴点(特徴領域)とする。
【0041】
【数7】
【0042】計測行列作成部11は、ある時刻fでカメ
ラユニット2を構成する1台のカメラ装置で撮像した1
枚の画像に対して上記式10で設定した特徴点p(1,
2,・・・,P)の座標を{(x11(f)、y
11(f)),・・・,(x1P(f)、y1P(f))}と
する。
【0043】ここで、計測行列作成部11は、各画像の
特徴を抽出するとき、点として抽出する場合のみなら
ず、線又は面として特徴を抽出しても良い。
【0044】また、計測行列作成部11は、各時刻で撮
像した複数の画像間の特徴点pの追跡を行うことで、空
間的な特徴点の対応付けを行う。
【0045】具体的には、この計測行列作成部11は、
上述の式10で特徴点を抽出したときの特徴領域(N×
N画素)を用いて、例えば第1のカメラ装置で撮像した
第1の画像上の特徴点Mi(x,y)と、第2のカメラ
装置で撮像した第2の画像上の点との一致度riを、下
記式11に示すような正規化相関を用いる一致度評価関
数を用いて求める。
【0046】
【数8】
【0047】このように、計測行列作成部11は、特徴
領域を用いてパターン探索領域を決めて、上記式11に
より一致度riが予め設定した閾値よりも大きい場合、
特徴領域の中心座標と検出されたパターンの中心座標と
の差を求めることで、ある時刻における複数の画像に亘
る特徴点pの追跡を行う。
【0048】これにより、計測行列作成部11は、第n
フレームに含まれる画像上の特徴点pの座標を(x
np(f),ynp(f))とすると、下記式12に示す時
刻fでの2N×Pの観測行列W(f)を作成することが
できる。
【0049】
【数9】
【0050】そして、計測行列作成部11は、第nフレ
ームに含まれる画像上の特徴点pの座標位置を、特徴点
の重心に対する相対位置で表現して、下記式13に示す
ように時刻fにおける計測行列W’(f)を作成する。
【0051】
【数10】
【0052】ここで、上記式14、式15に示すx
n(f)、yn(f)は、各カメラ装置で撮像した第nフ
レームにおける画像上の特徴点の座標の平均値であり、
第nフレームにおける特徴点の重心を示す。
【0053】特異値分解部12は、計測行列作成部11
で作成した上記式13に示す計測行列W’(f)を時刻
ごとに特異値に分解することで、下記式16に示す3つ
の行列積に分解する。
【0054】
【数11】
【0055】ここで、上記式16において、U(f)は
2N×Pの直交行列、Σ(f)はP×Pの対角行列、V
(f)はP×Pの直交行列であるが、計測行列W’
(f)の階数が3であるため、U(f)は2N×3の行
列U’(f)、Σ(f)は3×3の行列Σ’(f)、V
(f)は3×3の行列V’(f)となる。これにより、
特異値分解部12は、時刻fにおけるカメラ装置と撮像
対象物の相対運動を示す運動情報M(f)を下記式17
により得るとともに、撮像対象物の形状情報S(f)を
下記式18により得る。
【0056】
【数12】
【0057】ここで、特異値分解部12は、各カメラ装
置の姿勢を表す単位ベクトルが直交しているという上記
式9の拘束条件から、式17及び式18の運動情報M
(f)及び形状情報S(f)の一意的な分解を得る。こ
れにより、特異値分解部12は、時刻fでの撮像対象物
の形状情報S(f)を得て、例えば図6に示すように時
刻fにおける三次元の撮像対象物を復元することができ
る。
【0058】柔軟対象復元部13は、上記式18を用い
て、各フレームごとの撮像対象物の形状情報Sを算出す
る。これにより、柔軟対象復元部13は、各フレームご
との形状情報Sを形状合成部5に出力する。
【0059】形状合成部5は、柔軟対象復元部13から
のフレームごとの形状情報Sを時間軸上で合成する処理
を行う。このとき、形状復元部4は、下記式19を用い
て時刻(1,2,・・・,f,・・)に亘り時間的に連
続した各カメラ装置の運動情報Mを得るとともに、下記
式20を用いて時刻(1,2,・・・,f,・・)に亘
り時間的に連続した撮像対象物の形状情報Sを得て表示
処理部6に出力する。
【0060】
【数13】
【0061】表示処理部6は、形状合成部5からの形状
情報に基づいたテキスチャマッピング処理を行うこと
で、三次元画像を表示する。この表示処理部6は、特徴
点からなる点群と、元画像のテキスチャとを用いてマッ
ピングすることで、視点の異なる各カメラ装置で撮像し
た各画像を張り合わせて三次元画像を生成して表示す
る。このとき、表示処理部6は、特徴点間を補間する処
理を行うことで、点群を生成してテキスチャマッピング
処理を行う。
【0062】次に、このように構成された画像生成装置
1により撮像対象物の形状情報Sを生成するときの処理
手順について図7のフローチャートを参照して説明す
る。
【0063】図7によれば、先ず、ステップST1にお
いて、画像生成装置1は、カメラユニット2で画像を撮
像する前提として任意の時刻fを設定する。
【0064】次のステップST2において、カメラユニ
ット2は、N台の異なる位置に配置したカメラ装置によ
り撮像対象物を撮像する。これにより、カメラユニット
2は、設定された時刻で撮像したN枚の画像を生成し
て、フレームメモリ3に格納する。
【0065】次のステップST3において、形状復元部
4の計測行列作成部11は、ステップST2で生成した
N枚の画像上に特徴点設定する処理を行う。ここで、計
測行列作成部11は、例えば上記式7を用い、各画像に
含まれる撮像対象物のエッジ部分を特徴点として抽出す
る処理を行う。また、このステップST3において、計
測行列作成部11は、例えば上記式8を用い、N枚の画
像に亘って特徴点の追跡を行うことで、N枚の各画像間
における特徴点の対応付けを行う。
【0066】次のステップST4において、計測行列作
成部11は、ステップST3で得たN枚の画像に含まれ
る特徴点pを用いて、上述の式12に示す観測行列W
(f)を作成し、続いて特徴点pの重心位置を算出する
ことで上記式13に示す計測行列W’(f)を作成す
る。
【0067】次のステップST5において、特異値分解
部12は、特異値分解により、ステップST4で作成し
た計測行列W’(f)を3つの直交行列U’(f)、対
角行列Σ’(f)、直交行列V’T(f)に分解する。
【0068】次のステップST6において、柔軟対象復
元部13は、ステップST5で得た行列U’(f)を用
いて運動情報M(f)を得るとともに、行列Σ’(f)
及び行列V’(f)を用いて形状情報S(f)を得る。
【0069】次のステップST7において、表示処理部
6は、柔軟対象復元部13からの形状情報S(f)を用
いて、テキスチャマッピング処理を行い、設定した時刻
における三次元画像を生成する。
【0070】次のステップST8において、第fフレー
ムから時間的に後の第Fフレームまで上述のステップS
T2〜ステップST7までの処理を行ったか否かを判定
する。第FフレームまでステップST2〜ステップST
7までの処理を行っていないと判定したときにはステッ
プST9に進んで次のフレームについてステップST2
〜ステップST7までの処理を行い、ステップST2〜
ステップST7までの処理を第Fフレームまで行って形
状情報S(f)〜S(F)を生成したと判定したときに
はステップST10に進む。
【0071】ステップST10において、表示処理部6
は、第fフレーム〜第Fフレームに含まれる撮像対象物
の形状情報S(f)〜S(F)を用いて、三次元画像を
時間軸上で合成することで、時間的にその形状が変化す
る撮像対象物を含む三次元画像を第f〜第Fフレームに
亘って表示する。
【0072】このような画像生成装置1は、形状復元部
4で各時刻における撮像対象物の形状情報Sに基づく三
次元画像を空間的な因子分解法を用いて生成し、形状合
成部5で各時刻における撮像対象物を時間軸上で合成す
るので、時間に従ってその形状が変化する柔軟な撮像対
象物に対して、時間によって変化する運動情報M及び形
状情報Sを生成することができる。
【0073】したがって、この画像生成装置1によれ
ば、従来のように撮像対象物が剛体であるという仮定を
必要としないので、時間に従ってその形状が変化する柔
軟対象に対しても、運動情報M及び形状情報Sを生成す
ることができる。
【0074】また、この画像生成装置1によれば、例え
ば、スポーツ選手等の運動姿勢を複数台のカメラ装置で
録画し、その三次元形状、姿勢を任意の視点から解析す
ることができ、運動機能を向上する知見を得ることがで
きる。
【0075】更に、この画像生成装置1によれば、例え
ば自宅でリハビリテーションの訓練状況を複数台のビデ
オカメラで撮影し、上述した処理を行うことで患者の三
次元画像を病院の医者に見てもらうことによって治療で
きるようなホームリハビリテーションの訓練システムに
も応用することができる。
【0076】更にまた、この画像生成装置1によれば、
野外や動物園等で動物の運動を複数台のカメラ装置で撮
像し、それらの時系列画像を用いて上述した処理を行う
ことで、動物の運動姿勢、三次元形状を復元することが
でき、仮想的な動物園を作ることができる。
【0077】更にまた、この画像生成装置1によれば、
例えばスポーツ観戦において、複数台のカメラ装置で撮
像したものを自宅に持ち帰り、特定の選手を撮像対象物
として上述した処理を行うことで、任意の視点でその選
手のプレー等を見ることができる。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、異なる位置に配設されたN台のカメラ装置を用い
て異なる視点で撮像対象物を撮像し、同時に撮像したN
枚の画像に含まれる撮像対象物に特徴領域を設定し、特
徴領域を用いて各カメラ装置の運動情報成分と撮像対象
物の形状情報成分とを含む計測行列を作成し、計測行列
を因子分解して撮像対象物の三次元形状情報を生成する
ので、空間的に因子分解法を適用して各時刻で撮像した
撮像対象物の三次元形状を生成することができ、時間的
に撮像対象物が変形しても、3次元形状を復元すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像生成装置の構成の一例を
示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した画像生成装置に備えられるカ
メラユニットの構成の一例を示す図である。
【図3】本発明を適用した画像生成装置に備えられるカ
メラユニットを構成する各カメラ装置で撮像した画像に
ついて説明するための図である。
【図4】本発明を適用した画像生成装置に備えられる形
状復元部の構成の一例について説明するための図であ
る。
【図5】撮像対象物の特徴点を設定することを説明する
ための図である。
【図6】形状情報を用いて復元される撮像対象物の一例
について説明するための図である。
【図7】本発明を適用した画像生成装置により撮像対象
物の形状情報を生成して三次元画像を表示するときの処
理手順を示すフローチャートである。
【図8】カメラ装置の正射影モデルについて説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 画像生成装置、2 カメラユニット、4 形状復元
部、5 形状合成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 G06F 15/62 415 5C061 Fターム(参考) 2F065 AA17 AA20 AA53 AA65 BB05 CC16 FF05 FF09 JJ03 JJ05 JJ19 JJ26 QQ00 QQ13 QQ21 QQ24 QQ25 QQ26 QQ27 QQ28 QQ32 QQ36 QQ38 QQ41 QQ42 2H059 AA10 AA18 AA35 CA10 5B057 BA11 CA12 CB13 CE20 DA08 DB02 DC05 5C023 AA10 AA11 BA11 CA01 DA08 5C054 CC02 CH02 FD01 FD02 HA05 5C061 AB04 AB08 AB24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N台(1,2,・・・,N)のカメラ装
    置が異なる位置に配設されてなり、各カメラ装置により
    異なる視点で撮像対象物を撮像する撮像手段と、 上記撮像手段で同時に撮像したN枚の画像に含まれる撮
    像対象物に特徴領域を設定する特徴領域設定手段と、 上記特徴領域設定手段で設定された特徴領域を用いて、
    各カメラ装置の運動情報成分と撮像対象物の形状情報成
    分とを含む計測行列を作成する計測行列作成手段と、 上記計測行列作成手段で作成した計測行列を因子分解し
    て撮像対象物の三次元形状情報を生成する形状情報生成
    手段とを備えることを特徴とする画像生成装置。
  2. 【請求項2】 上記形状情報生成手段で生成した各時刻
    での撮像対象物の形状情報を用いて、上記形状情報生成
    手段で生成された各時刻での形状情報を時間的に連続す
    る複数フレームに亘って合成して、時系列の三次元形状
    情報を生成する合成手段を備えることを特徴とする請求
    項1記載の画像生成装置。
  3. 【請求項3】 上記計測行列作成手段で作成した計測行
    列を因子分解して撮像対象物を撮像する各カメラ装置と
    撮像対象物の相対運動を示す運動情報を生成する上記運
    動情報生成手段を備えることを特徴とする請求項1記載
    の画像生成装置。
  4. 【請求項4】 異なる位置に配設されたN台(1,2,
    ・・・,N)のカメラ装置を用いて、異なる視点で撮像
    対象物を撮像し、 同時に撮像したN枚の画像に含まれる撮像対象物に特徴
    領域を設定し、 上記特徴領域を用いて、上記各カメラ装置の運動情報成
    分と上記撮像対象物の形状情報成分とを含む計測行列を
    作成し、 上記計測行列を因子分解して上記撮像対象物の三次元形
    状情報を生成することを特徴とする画像生成方法。
  5. 【請求項5】 各時刻での撮像対象物の形状情報を用い
    て、各時刻での上記三次元形状情報を時間的に連続する
    複数フレームに亘って合成して、時系列の三次元形状情
    報を生成することを特徴とする請求項4記載の画像生成
    方法。
  6. 【請求項6】 上記計測行列を因子分解して上記撮像対
    象物を撮像する各カメラ装置と撮像対象物の相対運動を
    示す運動情報を生成することを特徴とする請求項4記載
    の画像生成方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003016428A (ja) * 2001-07-04 2003-01-17 Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science & Technology 3次元物体復元方法とその装置
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KR101428364B1 (ko) 2013-02-18 2014-08-18 한양대학교 산학협력단 특이값 분해를 이용한 입체 영상 처리 방법 및 그 장치
JP2020108139A (ja) * 2018-03-07 2020-07-09 キヤノン株式会社 情報処理装置及び方法、情報処理システム、ならびにプログラム

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