JP2001056394A - 放射性同位体生成装置 - Google Patents
放射性同位体生成装置Info
- Publication number
- JP2001056394A JP2001056394A JP11234169A JP23416999A JP2001056394A JP 2001056394 A JP2001056394 A JP 2001056394A JP 11234169 A JP11234169 A JP 11234169A JP 23416999 A JP23416999 A JP 23416999A JP 2001056394 A JP2001056394 A JP 2001056394A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nuclear reaction
- raw material
- nuclear
- vacuum
- radioisotope
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21G—CONVERSION OF CHEMICAL ELEMENTS; RADIOACTIVE SOURCES
- G21G1/00—Arrangements for converting chemical elements by electromagnetic radiation, corpuscular radiation or particle bombardment, e.g. producing radioactive isotopes
- G21G1/04—Arrangements for converting chemical elements by electromagnetic radiation, corpuscular radiation or particle bombardment, e.g. producing radioactive isotopes outside nuclear reactors or particle accelerators
- G21G1/12—Arrangements for converting chemical elements by electromagnetic radiation, corpuscular radiation or particle bombardment, e.g. producing radioactive isotopes outside nuclear reactors or particle accelerators by electromagnetic irradiation, e.g. with gamma or X-rays
-
- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21G—CONVERSION OF CHEMICAL ELEMENTS; RADIOACTIVE SOURCES
- G21G1/00—Arrangements for converting chemical elements by electromagnetic radiation, corpuscular radiation or particle bombardment, e.g. producing radioactive isotopes
- G21G1/02—Arrangements for converting chemical elements by electromagnetic radiation, corpuscular radiation or particle bombardment, e.g. producing radioactive isotopes in nuclear reactors
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- High Energy & Nuclear Physics (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Measurement Of Radiation (AREA)
- Particle Accelerators (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 利用設備にオンサイトで設置することのでき
るコンパクトで低コストな放射性同位体生成装置を提供
することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 内部が真空に保持され
ている核反応部30と、この核反応部に放射性同位体の
生成に必要な核種からなる原料物質Rを供給する原料供
給部20と、核反応部30に供給されることにより分散
状態にされた原料物質Rにパルスレーザ光を出力するこ
とにより、この原料物質Rに原子核反応を起こさせて放
射性同位体を生成させる光学系10と、核反応部におい
て生成する放射性同位体の原子核を有する分子PIを回
収する生成核回収部40と、核反応部30において発生
する放射線の外部漏洩を防止する放射線遮蔽系50とを
備えている。これにより、核反応の反応場の位置を核反
応部内の特定の微小領域に固定でき、核反応部に必要な
スペースを大幅に縮小することができる。
るコンパクトで低コストな放射性同位体生成装置を提供
することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 内部が真空に保持され
ている核反応部30と、この核反応部に放射性同位体の
生成に必要な核種からなる原料物質Rを供給する原料供
給部20と、核反応部30に供給されることにより分散
状態にされた原料物質Rにパルスレーザ光を出力するこ
とにより、この原料物質Rに原子核反応を起こさせて放
射性同位体を生成させる光学系10と、核反応部におい
て生成する放射性同位体の原子核を有する分子PIを回
収する生成核回収部40と、核反応部30において発生
する放射線の外部漏洩を防止する放射線遮蔽系50とを
備えている。これにより、核反応の反応場の位置を核反
応部内の特定の微小領域に固定でき、核反応部に必要な
スペースを大幅に縮小することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射性同位体の生成
装置に関する。
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放射性同位体は、放射線源やトレーサー
として多様な分野で利用されている。特に、人工放射性
同位体は、ポジトロンCT(PET)をはじめとする医
学用トレーサーとして期待されている。
として多様な分野で利用されている。特に、人工放射性
同位体は、ポジトロンCT(PET)をはじめとする医
学用トレーサーとして期待されている。
【0003】このような医学用トレーサーとして用いら
れる放射性同位体としては、生体への影響を考慮して比
較的短寿命のものが選択され、例えば11C、13N、15O
などの生体構成元素や18Fなどが使用されている。これ
らの放射性同位体は、加速器、原子炉及びレーザー核融
合装置により製造することが可能であり、例えば、PE
T用の放射性同位体は、主にサイクロトロン加速器で製
造されている。
れる放射性同位体としては、生体への影響を考慮して比
較的短寿命のものが選択され、例えば11C、13N、15O
などの生体構成元素や18Fなどが使用されている。これ
らの放射性同位体は、加速器、原子炉及びレーザー核融
合装置により製造することが可能であり、例えば、PE
T用の放射性同位体は、主にサイクロトロン加速器で製
造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の放射性同位体の生成装置は、装置の規模が大きいた
めその設置場所に大きなスペースを必要とするので、生
成する放射性同位体の利用設備の側に合わせた設置をす
ることができないという問題がある。すなわち、医療施
設などの限られたスペースに設置して必要な時に自由に
使用することが困難となっている。これは、これらの生
成装置が原理的に大きな反応器のスペースを必要とし、
さらに、この大きな反応器全体から発生する放射線用に
大きな遮蔽設備が必要になるためである。
来の放射性同位体の生成装置は、装置の規模が大きいた
めその設置場所に大きなスペースを必要とするので、生
成する放射性同位体の利用設備の側に合わせた設置をす
ることができないという問題がある。すなわち、医療施
設などの限られたスペースに設置して必要な時に自由に
使用することが困難となっている。これは、これらの生
成装置が原理的に大きな反応器のスペースを必要とし、
さらに、この大きな反応器全体から発生する放射線用に
大きな遮蔽設備が必要になるためである。
【0005】特に比較的短寿命の放射性同位体を生成し
て利用する際には、放射性同位体は生成と同時に使用さ
れるのが理想的である。従って、規模が大きいため生成
装置を利用設備に直結させることができない場合には放
射性同位体を有効に利用することができなくなる。ま
た、生成装置を利用設備に直結させることができる場合
においても、反応器の占めるスペースが大きいと生成す
る放射性同位体を速やかに回収し効率よく利用すること
が困難となる。
て利用する際には、放射性同位体は生成と同時に使用さ
れるのが理想的である。従って、規模が大きいため生成
装置を利用設備に直結させることができない場合には放
射性同位体を有効に利用することができなくなる。ま
た、生成装置を利用設備に直結させることができる場合
においても、反応器の占めるスペースが大きいと生成す
る放射性同位体を速やかに回収し効率よく利用すること
が困難となる。
【0006】さらに、これらの生成装置は大規模である
とともに連続作動条件で通常使用されるため、建造コス
ト、メンテナンスに必要なコスト、不必要なランニング
コストが高くなるという問題点もある。
とともに連続作動条件で通常使用されるため、建造コス
ト、メンテナンスに必要なコスト、不必要なランニング
コストが高くなるという問題点もある。
【0007】本発明は以上の問題を鑑みてなされたもの
であり、利用設備にオンサイトで設置することのできる
コンパクトで低コストな放射性同位体生成装置を提供す
ることを目的とする。
であり、利用設備にオンサイトで設置することのできる
コンパクトで低コストな放射性同位体生成装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る放射性同位
体生成装置は、内部が真空に保持されている核反応部
と、この核反応部に放射性同位体の生成に必要な核種か
らなる原料物質を供給する原料供給部と、核反応部に供
給されることにより分散状態にされた上記の原料物質に
パルスレーザ光を照射することにより、この原料物質に
原子核反応を起こさせて放射性同位体を生成させる光学
系と、核反応部において生成する放射性同位体の原子核
を有する分子を回収する生成核回収部と、核反応部にお
いて発生する放射線の外部漏洩を防止する放射線遮蔽系
とを備えることを特徴とする。
体生成装置は、内部が真空に保持されている核反応部
と、この核反応部に放射性同位体の生成に必要な核種か
らなる原料物質を供給する原料供給部と、核反応部に供
給されることにより分散状態にされた上記の原料物質に
パルスレーザ光を照射することにより、この原料物質に
原子核反応を起こさせて放射性同位体を生成させる光学
系と、核反応部において生成する放射性同位体の原子核
を有する分子を回収する生成核回収部と、核反応部にお
いて発生する放射線の外部漏洩を防止する放射線遮蔽系
とを備えることを特徴とする。
【0009】本発明によれば、原料供給部から供給され
る原料物質が所望の核反応を起こす反応場は、光学系か
ら出力される高ピークパワーのパルスレーザ光の微小な
照射領域内に形成される。然もこの反応場は、原料物質
の供給口の位置とパルスレーザ光の照射位置を決めるこ
とにより核反応部内の決められた位置に固定される。従
って、核反応部及び放射線遮蔽系に必要なスペースは、
従来の装置に比べ大幅に小さくできることになり、ひい
ては生成装置全体のスケールをコンパクトにすることが
できることとなる。さらに、本発明に係る放射性同位体
生成装置は、コンパクトであるため利用設備に直結させ
て使用することが容易にできるとともに、核反応部で生
成する放射性同位体を速やかに生成核回収部により回収
し効率よく利用できることとなる。
る原料物質が所望の核反応を起こす反応場は、光学系か
ら出力される高ピークパワーのパルスレーザ光の微小な
照射領域内に形成される。然もこの反応場は、原料物質
の供給口の位置とパルスレーザ光の照射位置を決めるこ
とにより核反応部内の決められた位置に固定される。従
って、核反応部及び放射線遮蔽系に必要なスペースは、
従来の装置に比べ大幅に小さくできることになり、ひい
ては生成装置全体のスケールをコンパクトにすることが
できることとなる。さらに、本発明に係る放射性同位体
生成装置は、コンパクトであるため利用設備に直結させ
て使用することが容易にできるとともに、核反応部で生
成する放射性同位体を速やかに生成核回収部により回収
し効率よく利用できることとなる。
【0010】なお、「真空」とは、上記の原料物質以外
の不純物による阻害の影響をほとんど受けることなく所
望の核反応を起させることが可能な真空度を表すものと
する。従って、例えば学術的な高真空(1×10-6〜1
×10-2Pa)に限定するものではなく、いわゆる超高
真空、極高真空であってもよい。
の不純物による阻害の影響をほとんど受けることなく所
望の核反応を起させることが可能な真空度を表すものと
する。従って、例えば学術的な高真空(1×10-6〜1
×10-2Pa)に限定するものではなく、いわゆる超高
真空、極高真空であってもよい。
【0011】また、本発明の放射性同位体生成装置は、
核反応部における反応生成粒子をモニタする核反応モニ
タ部と、核反応モニタ部の出力に基き原料供給部におけ
る原料物質の供給条件を制御する核反応制御部とを更に
備えていることが好ましい。このようにすれば、核反応
がより精密に制御されるので、放射性同位体はより効率
よく生成されることとなる。
核反応部における反応生成粒子をモニタする核反応モニ
タ部と、核反応モニタ部の出力に基き原料供給部におけ
る原料物質の供給条件を制御する核反応制御部とを更に
備えていることが好ましい。このようにすれば、核反応
がより精密に制御されるので、放射性同位体はより効率
よく生成されることとなる。
【0012】なお、「反応生成粒子」とは核反応部の核
反応により生成する全ての粒子を示すものであり、原子
核、陽子、中性子、電子、陽電子、光子等から適宜選択
されるものである。
反応により生成する全ての粒子を示すものであり、原子
核、陽子、中性子、電子、陽電子、光子等から適宜選択
されるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について詳細に説明する。なお図中、同一
または相当部分には同一符号を付することとする。
適な実施形態について詳細に説明する。なお図中、同一
または相当部分には同一符号を付することとする。
【0014】図1は本発明に係る放射性同位体生成装置
の好適な実施形態をブロック構成で示している。また、
図2は、図1の放射性同位体生成装置のより具体的な構
成を示している。
の好適な実施形態をブロック構成で示している。また、
図2は、図1の放射性同位体生成装置のより具体的な構
成を示している。
【0015】図1に示す通り、本実施形態の放射性同位
体生成装置は、内部が真空に保持されている核反応部3
0と、この核反応部30に放射性同位体の生成に必要な
核種からなる原料物質Rを供給する原料供給部20と、
核反応部30に供給されることにより分散状態にされた
原料物質Rにパルスレーザ光を照射することにより、こ
の原料物質Rに原子核反応を起こさせて放射性同位体を
生成させる光学系10と、核反応部において生成する放
射性同位体の原子核を有する分子PIを回収する生成核
回収部40と、核反応部30において発生する放射線の
外部漏洩を防止する放射線遮蔽系50と、核反応部30
における反応生成粒子PXをモニタする核反応モニタ部
60と、核反応モニタ部60の出力に基き原料供給部2
0における原料物質Rの供給条件を制御する核反応制御
部70とから構成されている。
体生成装置は、内部が真空に保持されている核反応部3
0と、この核反応部30に放射性同位体の生成に必要な
核種からなる原料物質Rを供給する原料供給部20と、
核反応部30に供給されることにより分散状態にされた
原料物質Rにパルスレーザ光を照射することにより、こ
の原料物質Rに原子核反応を起こさせて放射性同位体を
生成させる光学系10と、核反応部において生成する放
射性同位体の原子核を有する分子PIを回収する生成核
回収部40と、核反応部30において発生する放射線の
外部漏洩を防止する放射線遮蔽系50と、核反応部30
における反応生成粒子PXをモニタする核反応モニタ部
60と、核反応モニタ部60の出力に基き原料供給部2
0における原料物質Rの供給条件を制御する核反応制御
部70とから構成されている。
【0016】以下、ブロック構成を示す図1と、より具
体的な構成を示す図2に基き、上記の各構成要素の詳細
を説明する。
体的な構成を示す図2に基き、上記の各構成要素の詳細
を説明する。
【0017】図1に示すように光学系10は、高ピーク
パワーのパルスレーザ光L12を出力する光源部12と、
光源部12の出力光L12の光特性を分散等によって低下
させることなく所望の位置に所望の向きで伝搬し出力光
L14として出力する導光光学系14と、導光光学系14
の出力光L14の光強度及び密度を増幅し、出力光L10と
して核反応部30内へ向けて出力する照射光学系16と
から構成されている。この出力光L10は高ピークパワー
のパルスレーザ光であるので、核反応は出力光L10が照
射される微小な領域のみに限定される。すなわち、高ピ
ークパワーのパルスレーザ光L10により、所望の核反応
の反応場を空間的に常時規定された微小な領域に形成す
ることができる。なお、この所望の核反応の起こる微小
な領域を「原子核生成領域F」として以降の説明に記述
することとする。
パワーのパルスレーザ光L12を出力する光源部12と、
光源部12の出力光L12の光特性を分散等によって低下
させることなく所望の位置に所望の向きで伝搬し出力光
L14として出力する導光光学系14と、導光光学系14
の出力光L14の光強度及び密度を増幅し、出力光L10と
して核反応部30内へ向けて出力する照射光学系16と
から構成されている。この出力光L10は高ピークパワー
のパルスレーザ光であるので、核反応は出力光L10が照
射される微小な領域のみに限定される。すなわち、高ピ
ークパワーのパルスレーザ光L10により、所望の核反応
の反応場を空間的に常時規定された微小な領域に形成す
ることができる。なお、この所望の核反応の起こる微小
な領域を「原子核生成領域F」として以降の説明に記述
することとする。
【0018】光源部12は、波長800nm、パルス幅
30fs、パルス当たりのエネルギー200mJを有す
る高ピークパワーのパルスレーザ光L12を出力するチタ
ン・サファイアレーザーシステムが用られている。この
ような特性を持つパルスレーザ光は既知のパルス増幅法
により生成させることが可能である。また、このチタン
・サファイアレーザーシステムはテーブルトップサイズ
にすることも可能である。
30fs、パルス当たりのエネルギー200mJを有す
る高ピークパワーのパルスレーザ光L12を出力するチタ
ン・サファイアレーザーシステムが用られている。この
ような特性を持つパルスレーザ光は既知のパルス増幅法
により生成させることが可能である。また、このチタン
・サファイアレーザーシステムはテーブルトップサイズ
にすることも可能である。
【0019】図2に示すように導光光学系14は、パル
スレーザ光に対して十分な耐性を有する反射平面鏡、凹
面鏡、軸外し放物面鏡等の反射光学素子から構成されて
いる。これらの反射光学素子を組み合わせることによ
り、光源部12の出力光L12の光特性を分散等で劣化さ
せることなく伝搬することができる。これは、照射光学
系16が、装置の構成上、光源部12の出力光L12を直
接的に入力できないような位置に設置されている場合に
特に有効である。
スレーザ光に対して十分な耐性を有する反射平面鏡、凹
面鏡、軸外し放物面鏡等の反射光学素子から構成されて
いる。これらの反射光学素子を組み合わせることによ
り、光源部12の出力光L12の光特性を分散等で劣化さ
せることなく伝搬することができる。これは、照射光学
系16が、装置の構成上、光源部12の出力光L12を直
接的に入力できないような位置に設置されている場合に
特に有効である。
【0020】図2に示すように照射光学系16も、導光
光学系14と同様の反射光学素子から構成されている。
これらの反射光学素子を組み合わせて導光光学系14の
出力光L14の集光等を行うことにより、導光光学系14
の出力光L14の光強度及び密度を増大させることができ
る。ここで、分散等の影響が無視できる場合には、レン
ズ等の透過光学素子で集光してもよい。
光学系14と同様の反射光学素子から構成されている。
これらの反射光学素子を組み合わせて導光光学系14の
出力光L14の集光等を行うことにより、導光光学系14
の出力光L14の光強度及び密度を増大させることができ
る。ここで、分散等の影響が無視できる場合には、レン
ズ等の透過光学素子で集光してもよい。
【0021】なお、光学系10は、必要に応じて一部あ
るいは全部を核反応部30内に組み込むことも可能であ
る。このようにすることは、光学系10の出力光L
10が、空気中で安定な出力光として供給できない程のピ
ークパワーを有している場合や、出力光L10を非常に短
い距離で絞ることにより集光のスポット径を小さくして
大きなパワー密度を得ようとする場合に有効である。
るいは全部を核反応部30内に組み込むことも可能であ
る。このようにすることは、光学系10の出力光L
10が、空気中で安定な出力光として供給できない程のピ
ークパワーを有している場合や、出力光L10を非常に短
い距離で絞ることにより集光のスポット径を小さくして
大きなパワー密度を得ようとする場合に有効である。
【0022】図1に示すように原料供給部20は、一定
量の原料物質Rが貯蔵されている原料溜まり22と、原
料溜り22から供給される原料物質Rを核反応部30内
に噴出することにより供給する原料噴出部28と、原料
噴出部28から噴出される原料物質Rの温度を設定する
温度設定部24と、原料噴出部28から噴出される原料
物質Rの圧力を設定する圧力設定部26とから構成さ
れ、原料噴出部28の噴出口を除いて、原料を完全に密
閉するような構造を有している。これらにより、原料物
質Rは所望の核反応を起こすために適した温度及び圧力
に設定されるとともに、核反応部30内に形成される微
小な反応場である原子核生成領域Fへ的確に噴出され導
入される。
量の原料物質Rが貯蔵されている原料溜まり22と、原
料溜り22から供給される原料物質Rを核反応部30内
に噴出することにより供給する原料噴出部28と、原料
噴出部28から噴出される原料物質Rの温度を設定する
温度設定部24と、原料噴出部28から噴出される原料
物質Rの圧力を設定する圧力設定部26とから構成さ
れ、原料噴出部28の噴出口を除いて、原料を完全に密
閉するような構造を有している。これらにより、原料物
質Rは所望の核反応を起こすために適した温度及び圧力
に設定されるとともに、核反応部30内に形成される微
小な反応場である原子核生成領域Fへ的確に噴出され導
入される。
【0023】原料物質Rは、所望の放射性同位体の生成
に必要な核種からなる物質が適宜選択され用いられる。
特に医学用トレーサーに用いる放射性同位体を得る場合
には、原料として水を用いることが有効である。これ
は、13Nの合成に必要な16Oや 1Hは天然水の中に十分
に含まれているからであり、特別な精製を行う必要もな
いからである。また、この原料物質Rを貯蔵しておく原
料溜り22にはステンレス製の容器等が用いられ、容器
の内壁面は使用される原料物質Rの化学的性質や使用温
度範囲を考慮してテフロンコーティングなどの表面処理
が適宜施されている。この原料溜り22は、原料噴出部
28にステンレス製の配管により直結されている。
に必要な核種からなる物質が適宜選択され用いられる。
特に医学用トレーサーに用いる放射性同位体を得る場合
には、原料として水を用いることが有効である。これ
は、13Nの合成に必要な16Oや 1Hは天然水の中に十分
に含まれているからであり、特別な精製を行う必要もな
いからである。また、この原料物質Rを貯蔵しておく原
料溜り22にはステンレス製の容器等が用いられ、容器
の内壁面は使用される原料物質Rの化学的性質や使用温
度範囲を考慮してテフロンコーティングなどの表面処理
が適宜施されている。この原料溜り22は、原料噴出部
28にステンレス製の配管により直結されている。
【0024】図2に示すように温度設定部24は、ニク
ロム線等を使用したヒーター24aと、このヒーター2
4aに電流を流して発熱させる電流源24bとから構成
されている。このヒーター24aは、特に原料噴出部2
8を覆うように巻回されており、電流源24bから出力
される電流により発熱して原料噴出部28を所望の温度
に保持する。このようにすることにより、原料噴出部2
8内の原料物質Rは所望の温度に設定されて噴出口から
気体ジェットとして噴出されることになる。なお、必要
に応じて原料物質Rの温度を均一に保持するために原料
溜り22及び圧力設定部26の計器類以外の部分にもヒ
ーター24aが巻回され温度が調節される。特に、噴出
前の原料物質Rを完全に気化させておく必要がある場合
などは、原料物質Rが温度設定部24内で凝縮しないよ
うに原料供給部20が全体的にヒーティングされる。
ロム線等を使用したヒーター24aと、このヒーター2
4aに電流を流して発熱させる電流源24bとから構成
されている。このヒーター24aは、特に原料噴出部2
8を覆うように巻回されており、電流源24bから出力
される電流により発熱して原料噴出部28を所望の温度
に保持する。このようにすることにより、原料噴出部2
8内の原料物質Rは所望の温度に設定されて噴出口から
気体ジェットとして噴出されることになる。なお、必要
に応じて原料物質Rの温度を均一に保持するために原料
溜り22及び圧力設定部26の計器類以外の部分にもヒ
ーター24aが巻回され温度が調節される。特に、噴出
前の原料物質Rを完全に気化させておく必要がある場合
などは、原料物質Rが温度設定部24内で凝縮しないよ
うに原料供給部20が全体的にヒーティングされる。
【0025】圧力設定部26には、加圧ポンプが備えら
れており、この加圧ポンプはステンレス製の配管により
原料噴出部28に直結されている。これにより原料物質
Rは所望の圧力で原料噴出部28の噴出口から噴出され
る。なお、原料供給部20内は密閉されているので、温
度設定部24により加熱することで原料物質Rが膨張し
十分な加圧の効果が得られる場合には、加圧ポンプは備
えられていなくともよい。
れており、この加圧ポンプはステンレス製の配管により
原料噴出部28に直結されている。これにより原料物質
Rは所望の圧力で原料噴出部28の噴出口から噴出され
る。なお、原料供給部20内は密閉されているので、温
度設定部24により加熱することで原料物質Rが膨張し
十分な加圧の効果が得られる場合には、加圧ポンプは備
えられていなくともよい。
【0026】図2に示すように原料噴出部28は、噴出
口部分に直径2mm程度のガスバルブ28aが備えられ
ており、核反応部30内にこの噴出口部分を突出するよ
うに配置されている。このガスバルブ28aには、原料
物質Rの噴出位置を移動させることのできる位置調整機
構28bが備えられている。この位置調整機構28bを
制御するために、核反応部30の外部には噴出位置コン
トローラ28fが設けられており、位置調整機構28b
と電気的に接続されている。また、ガスバルブ28a先
端の噴出口には、電磁シャッタ28cとガスジェットノ
ズル28dとが備えられている。この電磁シャッタ28
cは外部からの印加電圧により開閉するものである。こ
のため、電磁シャッタ28cへの印加電圧を制御する印
加電圧コントローラ28eが核反応部30の外部に設け
られガスバルブ28aと電気的に接続されている。
口部分に直径2mm程度のガスバルブ28aが備えられ
ており、核反応部30内にこの噴出口部分を突出するよ
うに配置されている。このガスバルブ28aには、原料
物質Rの噴出位置を移動させることのできる位置調整機
構28bが備えられている。この位置調整機構28bを
制御するために、核反応部30の外部には噴出位置コン
トローラ28fが設けられており、位置調整機構28b
と電気的に接続されている。また、ガスバルブ28a先
端の噴出口には、電磁シャッタ28cとガスジェットノ
ズル28dとが備えられている。この電磁シャッタ28
cは外部からの印加電圧により開閉するものである。こ
のため、電磁シャッタ28cへの印加電圧を制御する印
加電圧コントローラ28eが核反応部30の外部に設け
られガスバルブ28aと電気的に接続されている。
【0027】この位置調整機構28bにより、原料物質
Rを核反応部30内の核反応が効率よく起こる原子核生
成領域Fへと容易に導入することができる。また、電磁
シャッタ28cを備えることにより、核反応部30内に
入力される光学系10の出力光L10の照射タイミングに
合わせて原料物質Rを噴出させることができるので、核
反応を効率よく起させることができるとともに、核反応
部30を真空に保つために設けられている真空ポンプ3
4の負荷を軽減することができる。
Rを核反応部30内の核反応が効率よく起こる原子核生
成領域Fへと容易に導入することができる。また、電磁
シャッタ28cを備えることにより、核反応部30内に
入力される光学系10の出力光L10の照射タイミングに
合わせて原料物質Rを噴出させることができるので、核
反応を効率よく起させることができるとともに、核反応
部30を真空に保つために設けられている真空ポンプ3
4の負荷を軽減することができる。
【0028】なお、これら原料供給部20に関しても原
料噴出部28のみならず原料供給部20の一部或いは全
部を核反応部30内に組み込むことが可能である。
料噴出部28のみならず原料供給部20の一部或いは全
部を核反応部30内に組み込むことが可能である。
【0029】図1に示すように核反応部30は、真空チ
ャンバ32と、真空チャンバ32内を高真空に保つため
の真空ポンプ34と、真空計36とから構成されてい
る。これらにより核反応の反応場を高真空の条件下に保
持することができる。
ャンバ32と、真空チャンバ32内を高真空に保つため
の真空ポンプ34と、真空計36とから構成されてい
る。これらにより核反応の反応場を高真空の条件下に保
持することができる。
【0030】真空チャンバ32は、高真空対応のステン
レス製のものが用いられている。また、真空チャンバ3
2は、光学手段10の出力光L10を入射するための両面
に反射防止膜を施した石英製光学窓W10が設けられてい
る。この石英製光学窓W10は、光学手段10の出力光L
10の波長に適した十分な透過率を有しており、この出力
光L10の強度に対しても十分な耐性を有するものであ
る。また、この石英製光学窓W10は、両面に反射防止膜
が施されているとともに出力光L10の偏光に対してブリ
ュースター角となるように設置している。このようにす
ることにより、出力光L10は真空チャンバ32内におい
てより効率よく集光される。
レス製のものが用いられている。また、真空チャンバ3
2は、光学手段10の出力光L10を入射するための両面
に反射防止膜を施した石英製光学窓W10が設けられてい
る。この石英製光学窓W10は、光学手段10の出力光L
10の波長に適した十分な透過率を有しており、この出力
光L10の強度に対しても十分な耐性を有するものであ
る。また、この石英製光学窓W10は、両面に反射防止膜
が施されているとともに出力光L10の偏光に対してブリ
ュースター角となるように設置している。このようにす
ることにより、出力光L10は真空チャンバ32内におい
てより効率よく集光される。
【0031】この石英製光学窓W10が真空チャンバ32
の決められた位置に設置されることにより、光学手段1
0の出力光L10の照射領域が真空チャンバ32内におい
てほぼ固定されることとなる。さらに、真空チャンバ3
2内には、原料供給部20の原料噴出部28の噴出口部
が挿入されるように配置されており、光学手段10の出
力光L10の照射領域に合わせて原料物質Rの噴出位置が
調節されるようになっている。このようにすることよ
り、核反応が効率よく起こる原子核生成領域Fは、真空
チャンバ32内の常に決められた微小な領域に形成され
ることになる。このため、真空チャンバ32の大きさ
は、内部に設置される計器類が核反応により損傷しない
範囲で小さく設定することができ、ひいては反応装置全
体のスケールを従来に比べ大幅に縮小できることとな
る。
の決められた位置に設置されることにより、光学手段1
0の出力光L10の照射領域が真空チャンバ32内におい
てほぼ固定されることとなる。さらに、真空チャンバ3
2内には、原料供給部20の原料噴出部28の噴出口部
が挿入されるように配置されており、光学手段10の出
力光L10の照射領域に合わせて原料物質Rの噴出位置が
調節されるようになっている。このようにすることよ
り、核反応が効率よく起こる原子核生成領域Fは、真空
チャンバ32内の常に決められた微小な領域に形成され
ることになる。このため、真空チャンバ32の大きさ
は、内部に設置される計器類が核反応により損傷しない
範囲で小さく設定することができ、ひいては反応装置全
体のスケールを従来に比べ大幅に縮小できることとな
る。
【0032】図2に示すように真空ポンプ34は、排気
速度6001/sのターボ分子ポンプ34aとロータリ
ーポンプ34bとから構成されている。ターボ分子ポン
プ34aは真空チャンバ32と高真空対応の配管により
直結されており、ターボ分子ポンプ34aの排気側には
真空バルブ34cを介してロータリーポンプ34bが同
様に直結されている。この真空ポンプ34により、原料
物質R噴出中も真空チャンバ内を1×10-3Pa程度の
高真空を保つことができる。
速度6001/sのターボ分子ポンプ34aとロータリ
ーポンプ34bとから構成されている。ターボ分子ポン
プ34aは真空チャンバ32と高真空対応の配管により
直結されており、ターボ分子ポンプ34aの排気側には
真空バルブ34cを介してロータリーポンプ34bが同
様に直結されている。この真空ポンプ34により、原料
物質R噴出中も真空チャンバ内を1×10-3Pa程度の
高真空を保つことができる。
【0033】真空計36は、電離真空計が用いられい
る。これにより、真空チャンバ32内の真空度を直接測
定できる。この真空計36は、真空チャンバ32内の真
空度を直接測定でき、かつ原料噴出部28から噴出され
る原料物質Rの直撃を受けない位置に設置される。ここ
では、真空チャンバ32内の真空ポンプ34の吸気口周
辺に設置されている。
る。これにより、真空チャンバ32内の真空度を直接測
定できる。この真空計36は、真空チャンバ32内の真
空度を直接測定でき、かつ原料噴出部28から噴出され
る原料物質Rの直撃を受けない位置に設置される。ここ
では、真空チャンバ32内の真空ポンプ34の吸気口周
辺に設置されている。
【0034】図2に示すように生成核回収部40は、真
空チャンバ32に直結された真空バルブ42aと、この
真空バルブ42aを経由して真空チャンバ32において
生成する放射性同位体の原子核を有する分子PIを回収
し一時的に蓄える分子溜り44と、この分子溜り44の
出口側に設けられた真空バルブ42bと、分子溜り44
に蓄えられた放射性同位体の原子核を有する分子PIを
外部の利用設備に導く分子回収パイプ46とから構成さ
れている。この生成核回収部40は、真空バルブ42a
によって核反応部30から独立して切り離すことが可能
であり、真空バルブ42bによって放射性同位体利用設
備からも独立して切り離すことが可能となっている。こ
の生成核回収部40により、分子溜まり44に収拾され
た放射性同位体の分子PIは、分子回収パイプ46によ
り外部に設置された装置に直接導かれ、さまざまな応用
へと利用されることとなる。
空チャンバ32に直結された真空バルブ42aと、この
真空バルブ42aを経由して真空チャンバ32において
生成する放射性同位体の原子核を有する分子PIを回収
し一時的に蓄える分子溜り44と、この分子溜り44の
出口側に設けられた真空バルブ42bと、分子溜り44
に蓄えられた放射性同位体の原子核を有する分子PIを
外部の利用設備に導く分子回収パイプ46とから構成さ
れている。この生成核回収部40は、真空バルブ42a
によって核反応部30から独立して切り離すことが可能
であり、真空バルブ42bによって放射性同位体利用設
備からも独立して切り離すことが可能となっている。こ
の生成核回収部40により、分子溜まり44に収拾され
た放射性同位体の分子PIは、分子回収パイプ46によ
り外部に設置された装置に直接導かれ、さまざまな応用
へと利用されることとなる。
【0035】真空バルブ42a及び42bは、高真空対
応のものであれば特に限定されず、放射光及び加速器用
のベローバルブ、クラッパーバルブ、ゲートバルブ等の
超高真空バルブが用いられる。
応のものであれば特に限定されず、放射光及び加速器用
のベローバルブ、クラッパーバルブ、ゲートバルブ等の
超高真空バルブが用いられる。
【0036】分子溜まり44は、銅容器等からなる液体
窒素トラップが用いられている。これは、外表面積を大
きくした銅容器の中に液体窒素を入れ、大きな低温表面
を形成するもので、このトラップにより、回収すべき放
射性同位体の原子核を有する分子PIが銅表面に付着す
ることにより回収される。例えば、原料物質Rを水とし
て13Nを生成された場合には、酸化窒素、アンモニア、
および窒素分子が銅表面に付着する。ここで、酸化窒素
及びアンモニアは沸点が高いためトラップによって十分
に回収できる。一方、窒素分子は、液体窒素トラップを
用いているためそれほど回収効率を高くすることはでき
ないが、この場合、生じた窒素原子核が窒素分子として
存在する確率が小さいため、このことはそれほど問題に
はならない。なお、生成した原子核は、原料、生成核原
子、あるいは他の浮遊分子等などと結合して安定な気体
分子として回収されるため、目的に応じた回収手段が選
択される。従って、放射性同位体の原子核を有する分子
PIのトラップ方法は上記方法に限らず例えば電磁的な
方法を用いてもよい。
窒素トラップが用いられている。これは、外表面積を大
きくした銅容器の中に液体窒素を入れ、大きな低温表面
を形成するもので、このトラップにより、回収すべき放
射性同位体の原子核を有する分子PIが銅表面に付着す
ることにより回収される。例えば、原料物質Rを水とし
て13Nを生成された場合には、酸化窒素、アンモニア、
および窒素分子が銅表面に付着する。ここで、酸化窒素
及びアンモニアは沸点が高いためトラップによって十分
に回収できる。一方、窒素分子は、液体窒素トラップを
用いているためそれほど回収効率を高くすることはでき
ないが、この場合、生じた窒素原子核が窒素分子として
存在する確率が小さいため、このことはそれほど問題に
はならない。なお、生成した原子核は、原料、生成核原
子、あるいは他の浮遊分子等などと結合して安定な気体
分子として回収されるため、目的に応じた回収手段が選
択される。従って、放射性同位体の原子核を有する分子
PIのトラップ方法は上記方法に限らず例えば電磁的な
方法を用いてもよい。
【0037】分子回収パイプ46は、高真空対応のステ
ンレス製配管が用いられる。この分子回収パイプは、回
収される分子PIの化学的性質により必要に応じて内壁
部にテフロンコーティング等の処理が適宜施されてい
る。
ンレス製配管が用いられる。この分子回収パイプは、回
収される分子PIの化学的性質により必要に応じて内壁
部にテフロンコーティング等の処理が適宜施されてい
る。
【0038】なお、必要な放射性同位体の原子核を有す
る分子PIのみを選択的に回収する場合には、予め真空
バルブ42aの前に、粒子のエネルギー、質量、電荷
量、磁気モーメント、運動量等の物理的及び化学的な性
質を弁別することのできる粒子弁別部(図示せず)を設
けてもよい。この粒子弁別部としては、グリッド電極、
四重極弁別磁場、TOF等を利用する弁別器が用いられ
る。
る分子PIのみを選択的に回収する場合には、予め真空
バルブ42aの前に、粒子のエネルギー、質量、電荷
量、磁気モーメント、運動量等の物理的及び化学的な性
質を弁別することのできる粒子弁別部(図示せず)を設
けてもよい。この粒子弁別部としては、グリッド電極、
四重極弁別磁場、TOF等を利用する弁別器が用いられ
る。
【0039】放射線遮蔽系50は、5cm厚の鉛板が用
いられている。遮蔽対象全体をこの鉛板で蔽うことによ
って、核反応により発生する放射線放出量を、人体ある
いは環境に対して無害なレベルにまで低減することがで
きる。この放射線遮蔽系50の遮蔽対象は、通常は放射
線放出量の多い核反応部30及び生成核回収部40とな
る。なお、装置の構成上必要な場合には、光学系10及
び原料供給部20等の他の装置構成部位も放射線遮蔽系
50により適宜遮蔽されることになる。例えば、生成し
た放射性核種の回収が不十分な場合は、真空ポンプ30
から装置外部に排気されたガスも遮蔽の対象となりう
る。また、この放射線遮蔽系50には、光学手段10の
出力光L10を真空チャンバ32内に導くのための光学窓
や原料供給部20からの原料供給用の導入口が適宜設け
られる。
いられている。遮蔽対象全体をこの鉛板で蔽うことによ
って、核反応により発生する放射線放出量を、人体ある
いは環境に対して無害なレベルにまで低減することがで
きる。この放射線遮蔽系50の遮蔽対象は、通常は放射
線放出量の多い核反応部30及び生成核回収部40とな
る。なお、装置の構成上必要な場合には、光学系10及
び原料供給部20等の他の装置構成部位も放射線遮蔽系
50により適宜遮蔽されることになる。例えば、生成し
た放射性核種の回収が不十分な場合は、真空ポンプ30
から装置外部に排気されたガスも遮蔽の対象となりう
る。また、この放射線遮蔽系50には、光学手段10の
出力光L10を真空チャンバ32内に導くのための光学窓
や原料供給部20からの原料供給用の導入口が適宜設け
られる。
【0040】また、先に延べたように、本実施形態の放
射性同位体生成装置によれば、所望の核反応を真空チャ
ンバ32内に位置決めされた微小な原子核領域F内にお
いて行うことができるので、真空チャンバ32のスケー
ルは、従来の放射性同位体生成装置に比べ大幅に縮小す
ることができる。従って、この遮蔽系50のスケールも
大幅に縮小することができる。このため、遮蔽系50の
構造もシンプルで放射線に対してシール性の高いものと
することが容易にできる。このように、核反応部30及
び放射線遮蔽系50のスケールが小さくできることか
ら、安全性の高いコンパクトな放射線同位体生成装置と
することができ、生成する放射性同位体の利用設備の設
置スペースが多少小さい場合においても容易にオンサイ
トで付設することができる。例えば、小規模の医療機関
の限られたスペースでも容易に設置することができる。
また、現在、必要な放射性同位体源の入手の困難さから
限られた場所にしか設置されていない大型の放射性同位
体利用設備にもオンサイトで設置することができるた
め、このような大型の放射性同位体利用設備を所望の設
置場所に設置することもできる。
射性同位体生成装置によれば、所望の核反応を真空チャ
ンバ32内に位置決めされた微小な原子核領域F内にお
いて行うことができるので、真空チャンバ32のスケー
ルは、従来の放射性同位体生成装置に比べ大幅に縮小す
ることができる。従って、この遮蔽系50のスケールも
大幅に縮小することができる。このため、遮蔽系50の
構造もシンプルで放射線に対してシール性の高いものと
することが容易にできる。このように、核反応部30及
び放射線遮蔽系50のスケールが小さくできることか
ら、安全性の高いコンパクトな放射線同位体生成装置と
することができ、生成する放射性同位体の利用設備の設
置スペースが多少小さい場合においても容易にオンサイ
トで付設することができる。例えば、小規模の医療機関
の限られたスペースでも容易に設置することができる。
また、現在、必要な放射性同位体源の入手の困難さから
限られた場所にしか設置されていない大型の放射性同位
体利用設備にもオンサイトで設置することができるた
め、このような大型の放射性同位体利用設備を所望の設
置場所に設置することもできる。
【0041】また、この放射性同位体生成装置はコンパ
クトなため建造コストが従来の装置と比較して低くな
る。さらに、必要な時にオンオフして使用できるので、
使用者のスケジュールに合わせられるとともに不必要な
消費電力がかからない。さらに、この放射性同位体生成
装置により放射性同位体を従来に比べ容易に得ることが
できるようになので、豊富な放射性同位体を医学用トレ
ーサーとして利用して薬品等の開発がさらに進む契機と
もなる。
クトなため建造コストが従来の装置と比較して低くな
る。さらに、必要な時にオンオフして使用できるので、
使用者のスケジュールに合わせられるとともに不必要な
消費電力がかからない。さらに、この放射性同位体生成
装置により放射性同位体を従来に比べ容易に得ることが
できるようになので、豊富な放射性同位体を医学用トレ
ーサーとして利用して薬品等の開発がさらに進む契機と
もなる。
【0042】このような利点から、本発明に係る放射性
同位体生成装置は、核反応部30及び放射線遮蔽系50
のスケールを最小限に設定し、さらに先に延べたような
テーブルトップサイズの小型レーザー装置を用いて装置
を構成することで装置全体を小型化でき、設置費用を含
めて約1億円程度の価格とすることができる。これに対
し、従来のサイクロトロン加速器は、同位体の生成領域
を微小な領域に固定することができないため大きな反応
器を有しており、さらに加速機構自体が多大な放射線を
発生するため、装置を含む部屋全体を厚い遮蔽板で遮蔽
しなければならない。このため、小型のものでも3mφ
(底面)×2.5m(高さ)程度の大きさがあり、放射線の
遮蔽のため部屋全体を1.5m厚の鉛板で覆わなければ
ならない。さらに、数100kWの大きな消費電力を必
要とし配電のための部屋を設ける必要があり、このため
設置には少なくとも5億円程度を必要とする。また、従
来のサイクロトロン加速器は、常時稼動させるため不必
要な電力消費がかかる。
同位体生成装置は、核反応部30及び放射線遮蔽系50
のスケールを最小限に設定し、さらに先に延べたような
テーブルトップサイズの小型レーザー装置を用いて装置
を構成することで装置全体を小型化でき、設置費用を含
めて約1億円程度の価格とすることができる。これに対
し、従来のサイクロトロン加速器は、同位体の生成領域
を微小な領域に固定することができないため大きな反応
器を有しており、さらに加速機構自体が多大な放射線を
発生するため、装置を含む部屋全体を厚い遮蔽板で遮蔽
しなければならない。このため、小型のものでも3mφ
(底面)×2.5m(高さ)程度の大きさがあり、放射線の
遮蔽のため部屋全体を1.5m厚の鉛板で覆わなければ
ならない。さらに、数100kWの大きな消費電力を必
要とし配電のための部屋を設ける必要があり、このため
設置には少なくとも5億円程度を必要とする。また、従
来のサイクロトロン加速器は、常時稼動させるため不必
要な電力消費がかかる。
【0043】以上説明した構成に加えて、本実施形態の
放射性同位体生成装置において所望の核反応がより効率
よく進行するためには、以下に示す観点から核反応モニ
タ部60及び核反応制御部70を備えることが有効とな
る。前述の原料供給部20における圧力設定及び温度設
定により、原料噴出部28から噴出される原料物質Rの
粒子の噴出速度が決まるとともに、粒子のサイズ、分散
度及び濃度が決まる。例えば、高圧で真空中に噴出した
気体(気体ジェット)は急激な冷却効果のため、10万
個程度の分子からなるクラスター群を形成することが知
られている。そして、原子核生成領域Fにおいてこの分
子クラスターのサイズが、照射されるパルスレーザ光L
10の有するレイリー長以下となる場合にパルスレーザ光
L10のエネルギーを効率よく受け取ることが可能とな
る。従って効率のよい核反応を起こすためには、原子核
生成領域F内において最適なクラスターサイズを有する
粒子が適切な濃度及び分散度で存在していることが必要
であり、このため、原料物質Rの精密な加圧制御、温度
制御及び噴出位置の制御が重要となる。さらに、原子核
生成領域F内においてこのような適切な条件で存在する
原料物質Rの粒子に対してタイミングよくパルスレーザ
光L10が照射されることも必要であり、このため原料物
質Rの噴出タイミングの精密な制御が重要となる。
放射性同位体生成装置において所望の核反応がより効率
よく進行するためには、以下に示す観点から核反応モニ
タ部60及び核反応制御部70を備えることが有効とな
る。前述の原料供給部20における圧力設定及び温度設
定により、原料噴出部28から噴出される原料物質Rの
粒子の噴出速度が決まるとともに、粒子のサイズ、分散
度及び濃度が決まる。例えば、高圧で真空中に噴出した
気体(気体ジェット)は急激な冷却効果のため、10万
個程度の分子からなるクラスター群を形成することが知
られている。そして、原子核生成領域Fにおいてこの分
子クラスターのサイズが、照射されるパルスレーザ光L
10の有するレイリー長以下となる場合にパルスレーザ光
L10のエネルギーを効率よく受け取ることが可能とな
る。従って効率のよい核反応を起こすためには、原子核
生成領域F内において最適なクラスターサイズを有する
粒子が適切な濃度及び分散度で存在していることが必要
であり、このため、原料物質Rの精密な加圧制御、温度
制御及び噴出位置の制御が重要となる。さらに、原子核
生成領域F内においてこのような適切な条件で存在する
原料物質Rの粒子に対してタイミングよくパルスレーザ
光L10が照射されることも必要であり、このため原料物
質Rの噴出タイミングの精密な制御が重要となる。
【0044】これらの観点から、核反応モニタ部60
は、真空チャンバ32内で生成する反応生成粒子PXを
検出し電気信号に変換して出力する粒子検出器62と、
この粒子検出器62から出力される電気信号を処理しや
すい形に整形する信号整形回路64とから構成されてい
る。核反応により生成する反応生成粒子PXの種類及び
その運動エネルギーは、起こった核反応に特有のもので
あるため、この反応生成粒子PXをプローブとして利用
し、真空チャンバ32内の原子核反応の進行状況をモニ
タすることができる。
は、真空チャンバ32内で生成する反応生成粒子PXを
検出し電気信号に変換して出力する粒子検出器62と、
この粒子検出器62から出力される電気信号を処理しや
すい形に整形する信号整形回路64とから構成されてい
る。核反応により生成する反応生成粒子PXの種類及び
その運動エネルギーは、起こった核反応に特有のもので
あるため、この反応生成粒子PXをプローブとして利用
し、真空チャンバ32内の原子核反応の進行状況をモニ
タすることができる。
【0045】粒子検出器62は、モニターする反応生成
粒子PXの種類に応じて適宜選択される。通常、プロー
ブ粒子としては、反応生成粒子PXのなかで目的の核種
以外の比較的軽い原子核、陽子、中性子、電子、陽電
子、または光子が利用される。これは軽い粒子のほうが
大きな運動エネルギーを有するため、粒子の同定及びそ
のエネルギーの測定が容易になるからである。また、反
応生成粒子PXが空気又は他の媒質中では短寿命である
ため、この粒子検出器62は真空チャンバ32内に設置
されている。
粒子PXの種類に応じて適宜選択される。通常、プロー
ブ粒子としては、反応生成粒子PXのなかで目的の核種
以外の比較的軽い原子核、陽子、中性子、電子、陽電
子、または光子が利用される。これは軽い粒子のほうが
大きな運動エネルギーを有するため、粒子の同定及びそ
のエネルギーの測定が容易になるからである。また、反
応生成粒子PXが空気又は他の媒質中では短寿命である
ため、この粒子検出器62は真空チャンバ32内に設置
されている。
【0046】特に、核反応によって生じたα粒子を検出
する場合には、粒子検出器62は、シリコン半導体検出
器(SSD)が用いられる。この場合、SSDに電圧を
かけるための電圧源66が真空チャンバ32の外部に設
けられる。
する場合には、粒子検出器62は、シリコン半導体検出
器(SSD)が用いられる。この場合、SSDに電圧を
かけるための電圧源66が真空チャンバ32の外部に設
けられる。
【0047】なお、プローブとなる反応生成粒子PXが
荷電粒子のみに限られる場合には、1つの粒子検出器6
2を共通に使用することが可能であるが、さらに中性子
や光子もモニタする必要のある場合には、それぞれの検
出に適した検出器が複数必要になる場合もある。
荷電粒子のみに限られる場合には、1つの粒子検出器6
2を共通に使用することが可能であるが、さらに中性子
や光子もモニタする必要のある場合には、それぞれの検
出に適した検出器が複数必要になる場合もある。
【0048】信号整形回路64は、真空チャンバ32の
外部に設けられている。この信号整形回路64は、粒子
検出器62に入ったプローブ粒子PXの同定及びエネル
ギー測定を行うために、粒子検出器62の電気信号を入
力してプローブ粒子PXが粒子検出器62へ入射した時
刻に関する情報に基く電気信号(トリガー用の電気信
号)と、粒子検出器62内で生成された電荷の総量に関
する情報に基く電気信号とに変換する機能を有してい
る。このため、図2に示すように信号整形回路64は、
粒子検出器62からの微弱な電気信号を増幅し、トリガ
ー用の電気信号とエネルギー情報用の電気信号に分岐し
て出力するプリアンプ64aと、このトリガー用の電気
信号が入力され、プローブ粒子PXの粒子検出器62へ
の入射時刻に基くデジタルパルス信号として出力するデ
ィスクリミネータ64bと、エネルギー情報用の電気信
号が入力され、粒子検出器62内で生成された電荷の総
量に基く電気パルス信号として出力する積分回路64c
とから構成されている。なお、この積分回路は出力され
る電気パルス信号の波高値により粒子検出器62におい
て発生した電荷の総量をモニタし易くするために、プリ
アンプの電気信号をさらに増幅するアンプが備えられて
いる。このようにすることにより、反応生成粒子PXの
同定が可能となり、複数の核反応が起こることが予想さ
れる場合や、複数の放射性同位体原子核を同時に生成さ
せる場合などにも所望の反応生成粒子PXをプローブ分
子として選択的にモニタすることができる。
外部に設けられている。この信号整形回路64は、粒子
検出器62に入ったプローブ粒子PXの同定及びエネル
ギー測定を行うために、粒子検出器62の電気信号を入
力してプローブ粒子PXが粒子検出器62へ入射した時
刻に関する情報に基く電気信号(トリガー用の電気信
号)と、粒子検出器62内で生成された電荷の総量に関
する情報に基く電気信号とに変換する機能を有してい
る。このため、図2に示すように信号整形回路64は、
粒子検出器62からの微弱な電気信号を増幅し、トリガ
ー用の電気信号とエネルギー情報用の電気信号に分岐し
て出力するプリアンプ64aと、このトリガー用の電気
信号が入力され、プローブ粒子PXの粒子検出器62へ
の入射時刻に基くデジタルパルス信号として出力するデ
ィスクリミネータ64bと、エネルギー情報用の電気信
号が入力され、粒子検出器62内で生成された電荷の総
量に基く電気パルス信号として出力する積分回路64c
とから構成されている。なお、この積分回路は出力され
る電気パルス信号の波高値により粒子検出器62におい
て発生した電荷の総量をモニタし易くするために、プリ
アンプの電気信号をさらに増幅するアンプが備えられて
いる。このようにすることにより、反応生成粒子PXの
同定が可能となり、複数の核反応が起こることが予想さ
れる場合や、複数の放射性同位体原子核を同時に生成さ
せる場合などにも所望の反応生成粒子PXをプローブ分
子として選択的にモニタすることができる。
【0049】なお、プローブ粒子として特定の反応生成
粒子PXを選択する場合には、粒子検出器62の前に、
粒子のエネルギー、質量、電荷量、磁気モーメント、運
動量等の物理的及び化学的な性質を弁別する弁別部(図
示せず)を設けてもよい。この弁別部としては、グリッ
ド電極、四重極弁別磁場、TOF等を利用する弁別器が
用いられる。
粒子PXを選択する場合には、粒子検出器62の前に、
粒子のエネルギー、質量、電荷量、磁気モーメント、運
動量等の物理的及び化学的な性質を弁別する弁別部(図
示せず)を設けてもよい。この弁別部としては、グリッ
ド電極、四重極弁別磁場、TOF等を利用する弁別器が
用いられる。
【0050】核反応制御部70は、信号整形回路64か
らの電気信号を処理し、前記粒子検出器に入射した粒子
を同定するとともにその粒子のエネルギーを割り出す信
号処理器72と、この信号処理器72のデータに基き原
料供給部20における原料物質Rの噴出条件を制御する
コンピュータ74とから構成されている。これにより、
真空チャンバ32内で起こる原子核反応の進行状況に応
じた精密な制御が可能となる。
らの電気信号を処理し、前記粒子検出器に入射した粒子
を同定するとともにその粒子のエネルギーを割り出す信
号処理器72と、この信号処理器72のデータに基き原
料供給部20における原料物質Rの噴出条件を制御する
コンピュータ74とから構成されている。これにより、
真空チャンバ32内で起こる原子核反応の進行状況に応
じた精密な制御が可能となる。
【0051】信号処理器72は、論理回路(図示せず)
とパルスの波高値をデジタル化するADコンバーター
(図示せず)によって構成されている。この信号処理器
72は、信号整形回路64の電気信号を入力し粒子検出
器62に入射した反応生成粒子PXの同定とこの粒子PX
の有するエネルギーを割り出すとともにこれらの情報を
リアルタイムに表示する機能を有する。この信号処理器
72の表示を参照することにより、真空チャンバ32内
で起こっている核反応とその効率についての知見を得る
ことができるとともに核反応を最適化するための調整用
に参照することが可能となる。
とパルスの波高値をデジタル化するADコンバーター
(図示せず)によって構成されている。この信号処理器
72は、信号整形回路64の電気信号を入力し粒子検出
器62に入射した反応生成粒子PXの同定とこの粒子PX
の有するエネルギーを割り出すとともにこれらの情報を
リアルタイムに表示する機能を有する。この信号処理器
72の表示を参照することにより、真空チャンバ32内
で起こっている核反応とその効率についての知見を得る
ことができるとともに核反応を最適化するための調整用
に参照することが可能となる。
【0052】コンピュータ74は、信号処理器72から
粒子検出器62に入射した反応生成粒子PXの同定とこ
れが有するエネルギーに関するデータを取り込むととも
にこのデータに基いて反応生成粒子PXのエネルギー値
並びに原料噴出及びレーザ照射の相対的な時間差とか
ら、生じている核反応の種類とその核反応により生成し
ている放射性同位体PIの収量を算出するように設定さ
れている。さらにコンピュータ74は、これらの情報に
基いて所望の核反応が最適の放射性同位体収率で起こる
ように、原料供給部20の原料噴出部28の噴出位置コ
ントローラ28fと、印加電圧コントローラ28eと、
温度設定部24の電流源24b及び圧力設定部26の加
圧ポンプとに電気信号をそれぞれ送信する(図2参
照)。これにより、パルスレーザ光L10の原子生成領域
Fへの入射タイミングに合わせて原料物質Rの噴出位
置、噴出タイミング、噴出速度、および原子核生成領域
に到達した際の原料物質R粒子の分子クラスターサイズ
等の分散度やその濃度を精密に制御する。
粒子検出器62に入射した反応生成粒子PXの同定とこ
れが有するエネルギーに関するデータを取り込むととも
にこのデータに基いて反応生成粒子PXのエネルギー値
並びに原料噴出及びレーザ照射の相対的な時間差とか
ら、生じている核反応の種類とその核反応により生成し
ている放射性同位体PIの収量を算出するように設定さ
れている。さらにコンピュータ74は、これらの情報に
基いて所望の核反応が最適の放射性同位体収率で起こる
ように、原料供給部20の原料噴出部28の噴出位置コ
ントローラ28fと、印加電圧コントローラ28eと、
温度設定部24の電流源24b及び圧力設定部26の加
圧ポンプとに電気信号をそれぞれ送信する(図2参
照)。これにより、パルスレーザ光L10の原子生成領域
Fへの入射タイミングに合わせて原料物質Rの噴出位
置、噴出タイミング、噴出速度、および原子核生成領域
に到達した際の原料物質R粒子の分子クラスターサイズ
等の分散度やその濃度を精密に制御する。
【0053】なお、原子核生成効率がレーザ入射や原料
の噴出条件にあまり左右されない場合、装置の条件を予
め最適化してある場合、あるいは利用目的の原子核を取
り出してその量を定量することが可能な場合、この核反
応モニタ部60及び核反応制御部70は省略することも
可能である。
の噴出条件にあまり左右されない場合、装置の条件を予
め最適化してある場合、あるいは利用目的の原子核を取
り出してその量を定量することが可能な場合、この核反
応モニタ部60及び核反応制御部70は省略することも
可能である。
【0054】次に、図1及び図2に示す放射性同位体生
成装置の動作について説明する。
成装置の動作について説明する。
【0055】まず、不純物の影響のない条件下で所望の
核反応を起こさせるために真空チャンバ32内の真空度
を1×10-3Pa程度の真空度に真空排気する。はじめ
に真空バルブ34cを開き電離真空計36で真空チャン
バ32内の真空度を観察しながらロータリーポンプ34
bのみで真空排気を行う。次に、真空度が頭打ちとなっ
た時点で、ロータリーポンプ34bを動かしたままター
ボ分子ポンプを稼動させ、真空チャンバ32内の真空度
を1×10-3Pa程度にまで到達させる。
核反応を起こさせるために真空チャンバ32内の真空度
を1×10-3Pa程度の真空度に真空排気する。はじめ
に真空バルブ34cを開き電離真空計36で真空チャン
バ32内の真空度を観察しながらロータリーポンプ34
bのみで真空排気を行う。次に、真空度が頭打ちとなっ
た時点で、ロータリーポンプ34bを動かしたままター
ボ分子ポンプを稼動させ、真空チャンバ32内の真空度
を1×10-3Pa程度にまで到達させる。
【0056】次に、光学系10、原料供給部20、核反
応モニタ部60及び核反応制御部70を稼動させ、核反
応を起こさせて放射性同位体を生成する。光源部12か
ら出力された高ピークパワーのパルスレーザ光L12は、
導光光学系14に配置された反射光学素子により出力光
L14として分散を十分に抑えられ、照射光学系16の設
置された位置に所定の向きで導かれる。この出力光L14
は、照射光学系16の軸外し放物面鏡により集光され、
さらにその強度と密度を増幅された出力光L10として出
力される。そしてこの出力光L10は、真空チャンバ32
に設けられた石英製光学窓W10を透過して真空チャンバ
32に入射される。石英製光学窓W10は両面に反射防止
膜が施されておりかつ出力光L10の偏光に対してブリュ
ースター角となるように設置されているので、真空チャ
ンバ32内に入射された出力光L 10は、真空チャンバ3
2内の一定の微小な領域に効率よく集光される。これに
より、所望の核反応が効率よく起こる原子核生成領域F
の位置も真空チャンバ32内の一定の微小な領域に形成
される。
応モニタ部60及び核反応制御部70を稼動させ、核反
応を起こさせて放射性同位体を生成する。光源部12か
ら出力された高ピークパワーのパルスレーザ光L12は、
導光光学系14に配置された反射光学素子により出力光
L14として分散を十分に抑えられ、照射光学系16の設
置された位置に所定の向きで導かれる。この出力光L14
は、照射光学系16の軸外し放物面鏡により集光され、
さらにその強度と密度を増幅された出力光L10として出
力される。そしてこの出力光L10は、真空チャンバ32
に設けられた石英製光学窓W10を透過して真空チャンバ
32に入射される。石英製光学窓W10は両面に反射防止
膜が施されておりかつ出力光L10の偏光に対してブリュ
ースター角となるように設置されているので、真空チャ
ンバ32内に入射された出力光L 10は、真空チャンバ3
2内の一定の微小な領域に効率よく集光される。これに
より、所望の核反応が効率よく起こる原子核生成領域F
の位置も真空チャンバ32内の一定の微小な領域に形成
される。
【0057】なお、出力光L10の集光効率をさらに上げ
る必要がある場合には、真空チャンバ32内を真空に引
く前に、集光点の付近に白い紙を置き、エネルギーをN
Dフィルター等で十分小さくしたパルスレーザ光のビー
ム断面をCCDカメラなどで観測しながら、軸外し放物
面鏡の角度を調整する。
る必要がある場合には、真空チャンバ32内を真空に引
く前に、集光点の付近に白い紙を置き、エネルギーをN
Dフィルター等で十分小さくしたパルスレーザ光のビー
ム断面をCCDカメラなどで観測しながら、軸外し放物
面鏡の角度を調整する。
【0058】一方、原料供給部20のガスバルブ28a
からは、原子核生成領域Fにむけて原料物質Rが噴出さ
れる。このとき前述したように真空ポンプ34の負担を
できるだけ軽減するために、出力光L10の原子核生成領
域Fへの到達時刻と同期して、原料物質Rの噴射が行わ
れるように、電磁シャッタ28cの開閉のタイミングが
制御される。実際には噴出ガスが定常状態になるのにナ
ノ秒程度の時間が必要なので、その時間の分だけ出力光
L10よりも早いタイミングで原料物質Rを原子核生成領
域Fに向けて噴出させる。この原料物質Rの噴出のタイ
ミングは、先に延べたように核反応モニタ部60におい
て核反応生成物PXの生成量をモニタすることにより印
加電圧コントローラ28eを介してコンピュータ74に
より制御されている。また、同様にして核反応生成物P
Xの生成量をモニタすることにより、位置調整機構28
bが位置コントローラー28fを介してコンピュータ7
4により制御されているので、原料物質Rの噴出位置も
原子核生成領域Fへと導くために最適な位置に調整され
ている。さらに、同様にして、加圧ポンプ26の出力と
電流源24bの出力を原子核生成領域Fにおいて原料物
質Rが適度なクラスターサイズ、分散度及び濃度を有す
るようにコンピュータ74により制御されている。
からは、原子核生成領域Fにむけて原料物質Rが噴出さ
れる。このとき前述したように真空ポンプ34の負担を
できるだけ軽減するために、出力光L10の原子核生成領
域Fへの到達時刻と同期して、原料物質Rの噴射が行わ
れるように、電磁シャッタ28cの開閉のタイミングが
制御される。実際には噴出ガスが定常状態になるのにナ
ノ秒程度の時間が必要なので、その時間の分だけ出力光
L10よりも早いタイミングで原料物質Rを原子核生成領
域Fに向けて噴出させる。この原料物質Rの噴出のタイ
ミングは、先に延べたように核反応モニタ部60におい
て核反応生成物PXの生成量をモニタすることにより印
加電圧コントローラ28eを介してコンピュータ74に
より制御されている。また、同様にして核反応生成物P
Xの生成量をモニタすることにより、位置調整機構28
bが位置コントローラー28fを介してコンピュータ7
4により制御されているので、原料物質Rの噴出位置も
原子核生成領域Fへと導くために最適な位置に調整され
ている。さらに、同様にして、加圧ポンプ26の出力と
電流源24bの出力を原子核生成領域Fにおいて原料物
質Rが適度なクラスターサイズ、分散度及び濃度を有す
るようにコンピュータ74により制御されている。
【0059】このように、原子核生成領域Fに最適な条
件で存在する原料物質Rに、高ピークパワーのパルスレ
ーザ光L10が集光されると、原料物質Rのクラスター
は、そのサイズがレーザー光のレイリー長程度以下のた
め、エネルギーを効率よくレーザー光から受け取る。こ
のため、クラスター内の電子が多く剥ぎ取られ、大きな
正の帯電が起こる。この結果、クーロン爆発等がおこ
り、クラスターを構成する原子核は膨大な運動エネルギ
ーを有することとなり、かなりの高速で周囲に飛び散
る。このようにして、これらの一部の原子核同士が互い
にかなりの近距離まで近づくことになる。さらにこれら
の一部の原子核同士はクーロン障壁をトンネルし、核力
の到達範囲にまで近づく。そして、一旦核力到達範囲に
まで接近すると、原子核反応が起こる。すなわち、接近
する原子核同士が引き合い一つの融合核を形成する。こ
の融合核は非常に不安定なため、一度にあるいはカスケ
ード的に幾つかの原子核とその他の粒子とに速やかに分
裂する。この結果、原料物質Rを構成する原子核とは異
なる核種を生成する。
件で存在する原料物質Rに、高ピークパワーのパルスレ
ーザ光L10が集光されると、原料物質Rのクラスター
は、そのサイズがレーザー光のレイリー長程度以下のた
め、エネルギーを効率よくレーザー光から受け取る。こ
のため、クラスター内の電子が多く剥ぎ取られ、大きな
正の帯電が起こる。この結果、クーロン爆発等がおこ
り、クラスターを構成する原子核は膨大な運動エネルギ
ーを有することとなり、かなりの高速で周囲に飛び散
る。このようにして、これらの一部の原子核同士が互い
にかなりの近距離まで近づくことになる。さらにこれら
の一部の原子核同士はクーロン障壁をトンネルし、核力
の到達範囲にまで近づく。そして、一旦核力到達範囲に
まで接近すると、原子核反応が起こる。すなわち、接近
する原子核同士が引き合い一つの融合核を形成する。こ
の融合核は非常に不安定なため、一度にあるいはカスケ
ード的に幾つかの原子核とその他の粒子とに速やかに分
裂する。この結果、原料物質Rを構成する原子核とは異
なる核種を生成する。
【0060】このようにして生じた反応生成粒子PXは
原理的には全て利用可能であり、このうち所望の放射性
同位体PIを回収し、この放射性同位体PI及び反応生成
粒子のなかから適切なものを選択して、モニタ用のプロ
ーブ粒子PXとして用いる。
原理的には全て利用可能であり、このうち所望の放射性
同位体PIを回収し、この放射性同位体PI及び反応生成
粒子のなかから適切なものを選択して、モニタ用のプロ
ーブ粒子PXとして用いる。
【0061】原料物質Rを水とした場合には、以下の反
応により医学用トレーサーとしてPET等に用いること
のできる13Nを得ることができる。16 O+1H(p) → 13N+4He(α) 生成した窒素原子は近くを浮遊している酸素原子或いは
酸素分子、水素原子或いは水素分子、もしくは他の窒素
原子と結合して、窒素酸化物、アンモニア、又は窒素分
子となる。また、同時に生成するα粒子は高速で飛散
し、真空チャンバ32の側壁にトラップされるか、又は
ヘリウムガスとして漂うことになる。
応により医学用トレーサーとしてPET等に用いること
のできる13Nを得ることができる。16 O+1H(p) → 13N+4He(α) 生成した窒素原子は近くを浮遊している酸素原子或いは
酸素分子、水素原子或いは水素分子、もしくは他の窒素
原子と結合して、窒素酸化物、アンモニア、又は窒素分
子となる。また、同時に生成するα粒子は高速で飛散
し、真空チャンバ32の側壁にトラップされるか、又は
ヘリウムガスとして漂うことになる。
【0062】なお、原料物質Rと原料供給部20の上述
の諸条件を変更することで、これ以外の同位体生成反応
を行うことが可能となる。例えばPETに利用する核種
を生成する反応としては上記の反応以外に以下の反応が
起こる。これらはいずれも反応式の左辺の原子を含む原
料を然るべき条件で噴出することで実現できる。14 N+1H(p) → 11C+4He(α)12 C+2H(d) → 13N+n14 N+2H(d) → 15O+n18 O+1H(p) → 18F+n20 Ne+2H(d) → 18F+4He(α) また、このような核反応を起こさせても、放射線遮蔽用
の銅板により装置外部への放射線の漏洩は防止されてい
る。特に本実施形態の放射性同位体生成装置は、先に延
べたように放射線遮蔽系50のスケールが従来の放射性
同位体生成装置に比べ非常に小さくて済むので、放射線
遮蔽設備は、銅板の溶接部を少なくすることができる等
の利点からシンプルで放射線に対するシール性が高く安
全性の高い構造になっている。
の諸条件を変更することで、これ以外の同位体生成反応
を行うことが可能となる。例えばPETに利用する核種
を生成する反応としては上記の反応以外に以下の反応が
起こる。これらはいずれも反応式の左辺の原子を含む原
料を然るべき条件で噴出することで実現できる。14 N+1H(p) → 11C+4He(α)12 C+2H(d) → 13N+n14 N+2H(d) → 15O+n18 O+1H(p) → 18F+n20 Ne+2H(d) → 18F+4He(α) また、このような核反応を起こさせても、放射線遮蔽用
の銅板により装置外部への放射線の漏洩は防止されてい
る。特に本実施形態の放射性同位体生成装置は、先に延
べたように放射線遮蔽系50のスケールが従来の放射性
同位体生成装置に比べ非常に小さくて済むので、放射線
遮蔽設備は、銅板の溶接部を少なくすることができる等
の利点からシンプルで放射線に対するシール性が高く安
全性の高い構造になっている。
【0063】次に、これらの核反応により生成した放射
性同位体PIを回収する。核反応を行っている間は真空
バルブ42aを開いて、分子溜まり44へと放射性同位
体P Iを導いて溜めておくようにする。そして、必要な
量だけ放射性同位体PIが溜まった時点で、真空バルブ
42aを閉じて分子溜まり44を常圧に戻し、放射性同
位体PIを回収する。このとき、まず分子溜まり44を
真空系30と切り離すように、真空バルブ42aを閉じ
る。次に、真空バルブ42bを開けて分子溜まり44と
分子回収パイプ46をつなぐ配管を開ける。このとき分
子回収パイプ46は常圧に設定されているので、分子溜
まり44はこれにより常圧下にさらされる。ここで、液
体窒素トラップ48内の液体窒素を除去し、トラップ内
が昇温する段階で自身の沸点を越えた分子PIが次々と
分子回収パイプ46を通過してオンサイトに付設された
利用装置へと直接導入する。
性同位体PIを回収する。核反応を行っている間は真空
バルブ42aを開いて、分子溜まり44へと放射性同位
体P Iを導いて溜めておくようにする。そして、必要な
量だけ放射性同位体PIが溜まった時点で、真空バルブ
42aを閉じて分子溜まり44を常圧に戻し、放射性同
位体PIを回収する。このとき、まず分子溜まり44を
真空系30と切り離すように、真空バルブ42aを閉じ
る。次に、真空バルブ42bを開けて分子溜まり44と
分子回収パイプ46をつなぐ配管を開ける。このとき分
子回収パイプ46は常圧に設定されているので、分子溜
まり44はこれにより常圧下にさらされる。ここで、液
体窒素トラップ48内の液体窒素を除去し、トラップ内
が昇温する段階で自身の沸点を越えた分子PIが次々と
分子回収パイプ46を通過してオンサイトに付設された
利用装置へと直接導入する。
【0064】なお、生成核回収部40は、放射性同位体
PIを直接真空チャンバ32内で使用する場合には真空
バルブ42aを閉じておく。
PIを直接真空チャンバ32内で使用する場合には真空
バルブ42aを閉じておく。
【0065】図3は放射性同位体生成装置の別の具体的
構成を示している。これは、図1及び図2の構成と以下
の2点において異なるのものである。
構成を示している。これは、図1及び図2の構成と以下
の2点において異なるのものである。
【0066】第一に、光学手段10においては、照射光
学系16から出力される出力光L10の原子核生成領域F
における照射状態をモニタして照射光学系18の照射条
件を制御する照射光制御部18と、導光光学系14の出
力光L14を分岐して照射光制御部18用のプローブ光L
18及び核反応励起用の出力光L16としてそれぞれ出力す
るビームスプリッタM18とが設けられている。例えば、
出力光L10の集光状態のモニタ法として、FTOP(特
願平11-18793)、シュリーレン法、光パルス散乱法、光
パルスアップチャープ及びブルーシフト等が使用可能で
ある。これらのような光をプローブに用いる方法なら
ば、核反応を反応開始と同時にin situの状態でモニタ
することができる。ただし、これらを行うためには、原
子核生成用レーザー光の進行方向と垂直な向きにプロー
ブ光L18を入射する必要性が生じ、そのため、光源部1
2から出力される原子核生成用のパルスレーザ光L12の
一部を分岐して作り出している。これに伴い真空チャン
バ32には、プローブ光L18を入射するための反射光学
素子(図示せず)及び光学窓(図示せず)が設けられて
いる。このようにすることにより、所望の核反応を、励
起出力光L10の側からも精密に制御できることとなる。
学系16から出力される出力光L10の原子核生成領域F
における照射状態をモニタして照射光学系18の照射条
件を制御する照射光制御部18と、導光光学系14の出
力光L14を分岐して照射光制御部18用のプローブ光L
18及び核反応励起用の出力光L16としてそれぞれ出力す
るビームスプリッタM18とが設けられている。例えば、
出力光L10の集光状態のモニタ法として、FTOP(特
願平11-18793)、シュリーレン法、光パルス散乱法、光
パルスアップチャープ及びブルーシフト等が使用可能で
ある。これらのような光をプローブに用いる方法なら
ば、核反応を反応開始と同時にin situの状態でモニタ
することができる。ただし、これらを行うためには、原
子核生成用レーザー光の進行方向と垂直な向きにプロー
ブ光L18を入射する必要性が生じ、そのため、光源部1
2から出力される原子核生成用のパルスレーザ光L12の
一部を分岐して作り出している。これに伴い真空チャン
バ32には、プローブ光L18を入射するための反射光学
素子(図示せず)及び光学窓(図示せず)が設けられて
いる。このようにすることにより、所望の核反応を、励
起出力光L10の側からも精密に制御できることとなる。
【0067】ビームスプリッタM18は、導光光学系14
に用いられる反射光学素子と同様にパルスレーザ光L14
に対して十分な耐性を有するものが用いられる。このビ
ームスプリッタM18により、導光光学系14の出力光L
14は分岐されてその一部をプローブ光L18として真空チ
ャンバ32内へ入射され、原子核反応領域F内の励起光
L10に垂直な方向から入射してさらに真空チャンバ32
から出力される。照射光制御部18は、このプローブ光
L18を入射してこの光信号をホトダイオード等で電気信
号に変換して処理し、励起光L10の原子核反応領域F内
における集光状態を最適にするように照射光学系を制御
する。
に用いられる反射光学素子と同様にパルスレーザ光L14
に対して十分な耐性を有するものが用いられる。このビ
ームスプリッタM18により、導光光学系14の出力光L
14は分岐されてその一部をプローブ光L18として真空チ
ャンバ32内へ入射され、原子核反応領域F内の励起光
L10に垂直な方向から入射してさらに真空チャンバ32
から出力される。照射光制御部18は、このプローブ光
L18を入射してこの光信号をホトダイオード等で電気信
号に変換して処理し、励起光L10の原子核反応領域F内
における集光状態を最適にするように照射光学系を制御
する。
【0068】第二に、生成核回収部40は、真空ポンプ
34内のターボ分子ポンプ34aとロータリーポンプ3
4bを結ぶ配管を途中で分岐してターボ分子ポンプ34
aの排気口の後部に取り付けられている。このようにす
ることにより、所望の放射性同位体の原子核を有する分
子PIを回収するときに、ターボ分子ポンプ34aから
排気されたこのPIを含む気体が常に分子溜まり44を
通ったのちロータリーポンプ34bヘと至るような配管
とすることができるので、放射性同位体の原子核を有す
る分子PIの回収がより効率良く行われることとなる。
34内のターボ分子ポンプ34aとロータリーポンプ3
4bを結ぶ配管を途中で分岐してターボ分子ポンプ34
aの排気口の後部に取り付けられている。このようにす
ることにより、所望の放射性同位体の原子核を有する分
子PIを回収するときに、ターボ分子ポンプ34aから
排気されたこのPIを含む気体が常に分子溜まり44を
通ったのちロータリーポンプ34bヘと至るような配管
とすることができるので、放射性同位体の原子核を有す
る分子PIの回収がより効率良く行われることとなる。
【0069】図3に示す放射性同位体生成装置の動作は
図1及び図2に示す放射性同位体生成装置と基本的に同
じであるので、以下には図1の放射性同位体生成装置に
さらに付加された構成部の動作を説明する。
図1及び図2に示す放射性同位体生成装置と基本的に同
じであるので、以下には図1の放射性同位体生成装置に
さらに付加された構成部の動作を説明する。
【0070】原子核生成領域Fに照射する光学系10の
出力光L10の集光状態などの照射条件の最適化のため
に、光学系10に設けたビームスプリッタM18より導光
光学系14から出力される核反応励起光L14の一部をプ
ローブ光L18として真空チャンバ32内の原子核生成領
域Fに出力する。次に原子核生成領域Fを通過して出力
されるこのプローブ光L18を照射光制御部18に入力し
て核反応の励起光L10の最適な照射条件を割り出させ
て、このデータに基き照射光学系の照射条件を変化さ
せ、実際の核反応を励起光の側からin situの状態でモ
ニタし、これが最大効率になるように微調整する。
出力光L10の集光状態などの照射条件の最適化のため
に、光学系10に設けたビームスプリッタM18より導光
光学系14から出力される核反応励起光L14の一部をプ
ローブ光L18として真空チャンバ32内の原子核生成領
域Fに出力する。次に原子核生成領域Fを通過して出力
されるこのプローブ光L18を照射光制御部18に入力し
て核反応の励起光L10の最適な照射条件を割り出させ
て、このデータに基き照射光学系の照射条件を変化さ
せ、実際の核反応を励起光の側からin situの状態でモ
ニタし、これが最大効率になるように微調整する。
【0071】また、分子溜まり44に溜まった分子を回
収する場合には、まず真空バルブ34cを開けてターボ
分子ポンプ34aとロータリーポンプ34bを直結する
配管を開ける。次に、分子溜まり44を真空系30と切
り離すように、真空バルブ42a、42cを閉じて分子
溜まり44と真空ポンプ34をつなぐ配管を閉じる。次
に、真空バルブ42bを開けて分子溜まり44と分子回
収パイプ46をつなぐ配管を開ける。このとき分子回収
パイプ46は常圧に設定されているので、分子溜まり4
4はこれにより常圧下にさらされる。ここで、液体窒素
トラップ48内の液体窒素を除去し、トラップ内が昇温
する段階で自身の沸点を越えた分子PIが次々と分子回
収パイプ46を通過してオンサイトに付設された利用装
置へと導かれていく。ここでは回収の時間的な効率を上
げるため、分子回収に用いるパイプ以外にもう一本のパ
イプを分子溜まり44へと導き、ここに適当な温度の空
気を強制的に流すことを行っている。再び生成分子PI
の回収を行いたいときには、配管をもとの配置に戻し、
液体窒素トラップ48に液体窒素を導入すればよい。
収する場合には、まず真空バルブ34cを開けてターボ
分子ポンプ34aとロータリーポンプ34bを直結する
配管を開ける。次に、分子溜まり44を真空系30と切
り離すように、真空バルブ42a、42cを閉じて分子
溜まり44と真空ポンプ34をつなぐ配管を閉じる。次
に、真空バルブ42bを開けて分子溜まり44と分子回
収パイプ46をつなぐ配管を開ける。このとき分子回収
パイプ46は常圧に設定されているので、分子溜まり4
4はこれにより常圧下にさらされる。ここで、液体窒素
トラップ48内の液体窒素を除去し、トラップ内が昇温
する段階で自身の沸点を越えた分子PIが次々と分子回
収パイプ46を通過してオンサイトに付設された利用装
置へと導かれていく。ここでは回収の時間的な効率を上
げるため、分子回収に用いるパイプ以外にもう一本のパ
イプを分子溜まり44へと導き、ここに適当な温度の空
気を強制的に流すことを行っている。再び生成分子PI
の回収を行いたいときには、配管をもとの配置に戻し、
液体窒素トラップ48に液体窒素を導入すればよい。
【0072】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、原料物質は気体ジェットにより真空中にお
いて分子クラスターを形成するものだけでなく、液体ジ
ェットにより真空中において分子クラスターを形成する
ものでもよく、さらに、真空中において分子クラスター
を形成しないグラニュー糖などの有機固体やその他の固
体ターゲットを用いることも可能である。また、上述し
た放射性同位体生成装置においては、放射性同位体の生
成について説明したが、本発明に係る放射性同位体生成
装置は、安定同位体も生成可能である。
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、原料物質は気体ジェットにより真空中にお
いて分子クラスターを形成するものだけでなく、液体ジ
ェットにより真空中において分子クラスターを形成する
ものでもよく、さらに、真空中において分子クラスター
を形成しないグラニュー糖などの有機固体やその他の固
体ターゲットを用いることも可能である。また、上述し
た放射性同位体生成装置においては、放射性同位体の生
成について説明したが、本発明に係る放射性同位体生成
装置は、安定同位体も生成可能である。
【0073】また、本発明に係る放射性同位体生成装置
は、原子核生成時に生成される放射性同位体以外の軽量
な粒子を直接利用することもできる。例えば、低エネル
ギー陽電子が生成する核反応を選択的に進行させ、発生
する陽電子を外部に設置した陽電子顕微鏡へと直接導く
ことにより全体としてコンパクトな陽電子顕微鏡を構成
することもできる。
は、原子核生成時に生成される放射性同位体以外の軽量
な粒子を直接利用することもできる。例えば、低エネル
ギー陽電子が生成する核反応を選択的に進行させ、発生
する陽電子を外部に設置した陽電子顕微鏡へと直接導く
ことにより全体としてコンパクトな陽電子顕微鏡を構成
することもできる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、反応器の占めるスペー
スと発生する放射線の遮蔽スペースを従来に比べ大幅に
小さくすることができ、さらに生成した放射性同位体を
速やかに回収利用することができるので、利用設備にオ
ンサイトで設置することができるコンパクトで低コスト
な放射性同位体生成装置を提供することができる。
スと発生する放射線の遮蔽スペースを従来に比べ大幅に
小さくすることができ、さらに生成した放射性同位体を
速やかに回収利用することができるので、利用設備にオ
ンサイトで設置することができるコンパクトで低コスト
な放射性同位体生成装置を提供することができる。
【図1】本発明の実施形態に係る放射性同位体生成装置
のブロック構成図である。
のブロック構成図である。
【図2】図1の放射性同位体生成装置の具体的構成を示
すブロック構成図である。
すブロック構成図である。
【図3】放射性同位体生成装置の具体的構成を示すブロ
ック構成図である。
ック構成図である。
10…光学系、12…光源部、14…導光光学系、16
…照射光学系、18…照射光制御部、20…原料供給
部、22…原料溜り、24…温度設定部、24a…ヒー
ター、24b…電流源、26…圧力設定部、28…原料
噴出部、28a…ガスバルブ、28b…位置調整機構、
28c…電磁シャッタ、28d…ガスジェットノズル、
28e…印加電圧コントローラ、28f…噴出位置コン
トローラ、30…核反応部、32…真空チャンバ、34
…真空ポンプ、34a…ターボ分子ポンプ、34b…ロ
ータリーポンプ、34c…真空バルブ、36…真空計、
40…生成核回収部、42(42a、42b、42c)
…真空バルブ、44…分子溜り、46…分子回収パイ
プ、48…液体窒素トラップ、50…放射線遮蔽系、6
0…核反応モニタ部、62…粒子検出器、64…信号整
形回路、64a…プリアンプ、64b…ディスクリミネ
ータ、64c…積分回路、66…電圧源、70…核反応
制御部、72…信号処理器、74…コンピュータ、L10
…光学系10の出力光、L12…光源部12の出力光、L
14…導光光学系14の出力光、L16…ビームスプリッタ
M18を透過する導光光学系14の出力光、L18…照射光
制御部18用のプローブ光、W10…石英製光学窓、M10
…ビームスプリッタ、R…原料物質、F…原子核生成領
域、PX…反応生成粒子、PI…放射性同位体の原子核を
有する分子。
…照射光学系、18…照射光制御部、20…原料供給
部、22…原料溜り、24…温度設定部、24a…ヒー
ター、24b…電流源、26…圧力設定部、28…原料
噴出部、28a…ガスバルブ、28b…位置調整機構、
28c…電磁シャッタ、28d…ガスジェットノズル、
28e…印加電圧コントローラ、28f…噴出位置コン
トローラ、30…核反応部、32…真空チャンバ、34
…真空ポンプ、34a…ターボ分子ポンプ、34b…ロ
ータリーポンプ、34c…真空バルブ、36…真空計、
40…生成核回収部、42(42a、42b、42c)
…真空バルブ、44…分子溜り、46…分子回収パイ
プ、48…液体窒素トラップ、50…放射線遮蔽系、6
0…核反応モニタ部、62…粒子検出器、64…信号整
形回路、64a…プリアンプ、64b…ディスクリミネ
ータ、64c…積分回路、66…電圧源、70…核反応
制御部、72…信号処理器、74…コンピュータ、L10
…光学系10の出力光、L12…光源部12の出力光、L
14…導光光学系14の出力光、L16…ビームスプリッタ
M18を透過する導光光学系14の出力光、L18…照射光
制御部18用のプローブ光、W10…石英製光学窓、M10
…ビームスプリッタ、R…原料物質、F…原子核生成領
域、PX…反応生成粒子、PI…放射性同位体の原子核を
有する分子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細田 誠 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 (72)発明者 土屋 裕 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 内部が真空に保持されている核反応部
と、 前記核反応部に放射性同位体の生成に必要な核種からな
る原料物質を供給する原料供給部と、 前記核反応部に供給されることにより分散状態にされた
前記原料物質に、パルスレーザ光を照射することにより
前記原料物質に原子核反応を起こさせて放射性同位体を
生成させる光学系と、 前記核反応部において生成する放射性同位体の原子核を
有する分子を回収する生成核回収部と、 前記核反応部において発生する放射線の外部漏洩を防止
する放射線遮蔽系と、を備えることを特徴とする放射性
同位体生成装置。 - 【請求項2】 前記核反応部における反応生成粒子をモ
ニタする核反応モニタ部と、 前記核反応モニタ部の出力に基き前記原料供給部におけ
る前記原料物質の供給条件を制御する核反応制御部と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の放射性同
位体生成装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11234169A JP2001056394A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 放射性同位体生成装置 |
EP00953506A EP1215684A4 (en) | 1999-08-20 | 2000-08-18 | RADIO-ISOTOPE PRODUCTION APPARATUS |
AU65964/00A AU6596400A (en) | 1999-08-20 | 2000-08-18 | Apparatus for producing radioisotope |
PCT/JP2000/005550 WO2001015177A1 (fr) | 1999-08-20 | 2000-08-18 | Appareil de production de radio-isotope |
US10/076,273 US20020106046A1 (en) | 1999-08-20 | 2002-02-19 | Radioisotope generating apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11234169A JP2001056394A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 放射性同位体生成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001056394A true JP2001056394A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=16966755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11234169A Pending JP2001056394A (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 放射性同位体生成装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20020106046A1 (ja) |
EP (1) | EP1215684A4 (ja) |
JP (1) | JP2001056394A (ja) |
AU (1) | AU6596400A (ja) |
WO (1) | WO2001015177A1 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007315903A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 放射性薬剤製造装置の制御システム |
CN102867554A (zh) * | 2012-09-19 | 2013-01-09 | 中国核动力研究设计院 | 模块式套管型随堆辐照考验装置 |
KR101443513B1 (ko) * | 2013-03-27 | 2014-09-19 | 조선대학교산학협력단 | 방사성 동위원소 생산용 표적장치를 이용한 f-18 방사성 동위원소 생산방법 |
KR101443512B1 (ko) * | 2013-03-27 | 2014-09-22 | 조선대학교산학협력단 | O-18 농축수의 자동 공급 및 회수 기능을 갖는 방사성 동위원소 생산용 표적장치 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7348569B2 (en) * | 2004-06-18 | 2008-03-25 | Massachusetts Institute Of Technology | Acceleration of charged particles using spatially and temporally shaped electromagnetic radiation |
ITVE20040038A1 (it) * | 2004-10-21 | 2005-01-21 | Domiziano Mostacci | Apparecchiatura per la produzione endogena di radioisotopi, particolarmente per diagnostica tomografica ad emissioni di positroni. |
US9987414B2 (en) * | 2014-08-07 | 2018-06-05 | Erol Bars | System for delivery of fluids such as ammonia nitrogen 13 |
CN108701502B (zh) * | 2015-11-06 | 2022-01-28 | Asml荷兰有限公司 | 放射性同位素的生产 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3378446A (en) * | 1964-03-09 | 1968-04-16 | John R.B. Whittlesey | Apparatus using lasers to trigger thermonuclear reactions |
US3762992A (en) * | 1972-03-01 | 1973-10-02 | Atomic Energy Commission | Laser driven fusion reactor |
JPS60142299A (ja) * | 1983-12-29 | 1985-07-27 | 吉田 錦吾 | 原子核融合による金・白金の製造法 |
JPS63155000A (ja) * | 1986-12-19 | 1988-06-28 | オクトエクセル株式会社 | 化学元素の変換による炭化水素系化合物の製造方法 |
JP2804815B2 (ja) * | 1989-03-30 | 1998-09-30 | 新日本製鐵株式会社 | 炭素13の濃縮方法 |
JPH05309236A (ja) * | 1992-05-01 | 1993-11-22 | Nippon Steel Corp | 赤外レーザーを用いた同位体分離方法 |
EP0625682A3 (de) * | 1993-05-18 | 1996-03-06 | Juergen Mundt | Licht-Wärme-Energieerzeuger und Konvektor und Materienwandlersystem, Spannungsverteil und Lichtwärmemotorsystem. |
-
1999
- 1999-08-20 JP JP11234169A patent/JP2001056394A/ja active Pending
-
2000
- 2000-08-18 WO PCT/JP2000/005550 patent/WO2001015177A1/ja not_active Application Discontinuation
- 2000-08-18 EP EP00953506A patent/EP1215684A4/en not_active Withdrawn
- 2000-08-18 AU AU65964/00A patent/AU6596400A/en not_active Abandoned
-
2002
- 2002-02-19 US US10/076,273 patent/US20020106046A1/en not_active Abandoned
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007315903A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 放射性薬剤製造装置の制御システム |
CN102867554A (zh) * | 2012-09-19 | 2013-01-09 | 中国核动力研究设计院 | 模块式套管型随堆辐照考验装置 |
CN102867554B (zh) * | 2012-09-19 | 2015-06-03 | 中国核动力研究设计院 | 模块式套管型随堆辐照考验装置 |
KR101443513B1 (ko) * | 2013-03-27 | 2014-09-19 | 조선대학교산학협력단 | 방사성 동위원소 생산용 표적장치를 이용한 f-18 방사성 동위원소 생산방법 |
KR101443512B1 (ko) * | 2013-03-27 | 2014-09-22 | 조선대학교산학협력단 | O-18 농축수의 자동 공급 및 회수 기능을 갖는 방사성 동위원소 생산용 표적장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1215684A4 (en) | 2004-03-10 |
AU6596400A (en) | 2001-03-19 |
US20020106046A1 (en) | 2002-08-08 |
WO2001015177A1 (fr) | 2001-03-01 |
EP1215684A1 (en) | 2002-06-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Margarone et al. | Proton acceleration driven by a nanosecond laser from a cryogenic thin solid-hydrogen ribbon | |
Celotti et al. | Limits from rapid TeV variability of Mrk 421 | |
Roshan et al. | Short-lived PET radioisotope production in a small plasma focus device | |
Maksimchuk et al. | Dominant deuteron acceleration with a high-intensity laser for isotope production and neutron generation | |
KR20000052855A (ko) | 조율가능한 엑스레이 소스로서의 구형의 관성 정전 억류 장치 | |
Schnürer et al. | Dosimetric measurements of electron and photon yields from solid targets irradiated with 30 fs pulses from a 14 TW laser | |
Consoli et al. | Diagnostic methodologies of laser-initiated 11B (p, α) 2α fusion reactions | |
JP2001056394A (ja) | 放射性同位体生成装置 | |
Tessler et al. | Stellar s-process neutron capture cross sections on Kr 78, 80, 84, 86 determined via activation, atom trap trace analysis, and decay counting | |
JPS5846340B2 (ja) | 加勢イオンの発生方法と装置 | |
JP2002514740A (ja) | 中性子及び他の粒子の生成方法及び装置 | |
Schiavi | Study of laser produced plasmas by X-ray and proton radiography | |
JP2006226790A (ja) | 放射性同位体生成装置 | |
Didyk | Abnormally deep penetration of hydrogen into niobium under the influence of the pulse high-temperature plasma | |
US9613727B2 (en) | Quasi-neutral plasma generation of radioisotopes | |
Ogura et al. | Proton-induced nuclear reactions using compact high-contrast high-intensity laser | |
Higginson | Optimisation and control of ion acceleration in intense laser-foil interactions | |
Bystritskii et al. | Astrophysical S factor for dd interaction at ultralow energies | |
Roshan et al. | Correlation analysis of intense and high-energy deuteron beam, pinch images, and neutron yield | |
Torrisi et al. | Triple nuclear reactions (d, n) in laser-generated plasma from deuterated targets | |
Doche | Particle acceleration with beam driven wakefield | |
Ledingham | A vision for laser induced particle acceleration and applications | |
Lundh | Laser-driven beams of fast ions, relativistic electrons and coherent x-ray photons | |
Jiao | Neutron Sources from Laser Plasma Interactions | |
Robson et al. | High-power laser production of PET isotopes |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060307 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070522 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070719 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080708 |